- 1二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 22:12:56
- 2二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 22:39:42
保守代わりの小話
「たきなってスマホあんまり見ないよね」
「なんです藪から棒に」
私は結構スマホ中毒の気があるかもしれない。ことあるごとにSNSの新着とか見たいし
新しい動画とか、通販の情報とか結構来るし。確認したくなっちゃう。
だからリコリコで働いてても、暇になったらちらっとコソっと見ちゃうわけよ。
でも……あんまりよくないかなぁと最近思ってたら、やっぱりたきなは殆どスマホ見てないことに気づいたんだよね。
たきながスマホを見るタイミングは私と同じ時がある。それは仕事のメールとかそういうの。
あとは殆ど見てない。私とデ……出掛けてるときもそんなに見てない。
次どこに行こうか、みたいなのとか、予定がある時だけその時だけチラッと見てるぐらい - 3二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 23:14:15
「んにゃ、最近自分スマホ中毒気味かなあと思ってさ」
「……そうですねぇ、千束は結構そうかもしれませんね。でも困ってなければそれでいいんじゃないですか? ちゃんと仕事してますし」
「おっそれほめてる?」
「事実を言ったまでです、褒めたとかじゃないです」
ツーン、プィとして厨房に戻る。
そう、リコリコは今は暇な状態なのだ。
センセーもミズキも今はちょっといなくて、たきなと私と……あとは奥にリスだけ。
リスはスマホ中毒どころか、画面中毒だ。ディスプレイを見てない時なんかないだろ。
まあ……暇だからってエプロンのボッケからスマホ出してしまうの、なんかよくないかなーって
でも暇すぎてしょうもないこと言ってしまったって訳よ。
たしかに、たきなに「別に仕事できてるんだからいいじゃん」って言ってもらったけど
……むむ。そうなのかなあ。
- 4二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 23:57:38
「うーむ、暇だぁ……」
見ないことにしよう。スマホをボッケからカウンター下の引き出しに入れることにした。
これでおいそれと触れないでしょ。そして、座敷の方に行ってちょこんと座ってみる。
大分距離が離れたぞ。これで完璧では……?
と思ったんだけど、だいぶ時間が経つのが遅い。ったく何時だよ……。とポケットに手を入れて気づく。
あああ、スマホで時間確認しようとしてしまった……。ちっ、癖になってんだ。スマホで時間見るの。
腕時計もしてるのにね、不思議。
ちらっと腕時計を見る。うーん、進みが遅い。こわれちゃったのかな?
さっきから五分も経ってない。ベッドでは一瞬の五分が?! うそでしょ……
あー誰かお客さん来てくんないかなあ。今日に限って漫画家は締め切りを逃しそうもないみたいで
こっちにこないし……うーん。
配達もないしなあ……。たきなのとこ行ってみようかな。私は起きて、厨房へ向かう。えへへ、たきなー。
- 5二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 00:08:43
保守ッとく
- 6二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 00:11:49
千束のSNS中毒っぽさはどっから来るんだろうな
- 7二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 00:17:22
食べモグのやつかなー
- 8二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 00:19:54
デ……出掛ける、何か濁したな
- 9二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 00:21:15
保守
- 10二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 00:23:57
まだ告ってないのかよ錦木!
- 11二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 00:25:49
告れたら苦労しないよね
- 12二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 08:08:47
保守です
- 13二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 15:25:49
保守保守
- 14二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 20:56:18
ほ
- 15二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 20:57:33
たきなのそういうネットに疎そう感はたしかに
- 16二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 01:00:00
「もう、どうしたんですか今日は」
人がいない時間帯に小豆なんかに火をかけておいてくれるたきなが好き。
すぐに行動に映せるように準備を念入りに入れてる感じが頼もしい。
あんみつパフェとかに載せるクッキーも焼いてくれてるからここは本当にお腹がすく場所。
いい香りで、暖かくて。
「ううん、なんていうか、たきなの手伝いがしたいなーって」
「そうですか……」
たきなは思案顔である。
「というか、わたしが来る前って大体全部千束がやってたんでしょう?」
「あーそだね、やってた」
「わたしのやり方で足りないなとか、非効率だなってところがあったらそこやってください」
「あ、おう……」
それでは、と言って小豆を煮る作業に戻ってしまう。
小豆は結構繊細で、火加減を間違えるとすぐに焦げちゃうんだよね。砂糖も多いし。
黒蜜を混ぜ込んでちょっと煮立たせるのがリコリコの隠し味~。それから盛り付ける直前に塩も混ぜるんだよね。
……たきなが来る前のことなんてもう思い出せないぐらいだ。
もう10年近くそうだったのに、たった、1,2年で上書きされてしまった。
そのころは確かに私一人で忙しかったから、当時はガラケーをそんなに覗いてなかったかも。
生地を焼いたり、小豆を炊いたり、自家製アイスクリームを混ぜたり、勿論お客さんとも喋って……。
そうかぁ……私のスマホ癖はたきながきたからか。
あ、なんか責任を擦り付けてるみたいだけど違うからね。
こう、安心感っていうか、私がずっと気張ってなくても大丈夫になったからってことで
つまりは、たきなが居てくれて安心っていうか……。
でも、その安心感をたきなにちゃんと伝えられてないな。
私が単に自堕落に見えてる感じかも。私がこうしてられるのも君のお陰さ♡ なんて言っても多分通じない。
どうしようかなあ
- 17二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 08:11:20
千束は脳内でも多弁
- 18二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 13:18:01
これが終わったら前スレの続き書くか
- 19二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 17:38:03
デートクラブ潜入捜査みたいなのはどこへ?
てかもともとは千束とたきなが敬語入れ替える話だった? - 20二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 22:05:07
「……そんなに気にしてるのかな」
たきなは一人になって千束の言っていたことを逡巡する。
別に千束は壊滅的なスマホ中毒と言うわけでもない。ちゃんと接客もやってるし、レジも打てる。
配達の時にも殆ど見てない。……と思う。二人で一緒の時は自分との会話を楽しんでいるように見える。
まあ、自分が気にしていることを人に相談した時に、「別に平気だよ!」と返されるのは少し心がもやもやするのは分かる。……わたしだって、気にしていることがあるけれど、千束に相談しても「大丈夫だって~!!」と流されちゃうから、それで釈然としないことだってある。
ぐつぐつ、と小豆から粘り気のある泡が立つ。もうそろそろ出来上がりだ。
わたしがしてもらいたいことをしましょう、そうたきなは結論付ける。
「ちさとー! 味見してくださいー」
でも、いきなり言うと、それもそれで変だからと千束を呼んでみる。
よし、このタイミングで……。ほら、千束ったらもう禁スマホ守れてない。
右手に持ったままテテテテッと駆けてくる。あまりにも予想通り過ぎてたきなは思わず笑ってしまう。
「千束? スマホ止めたいんじゃなかったんですか?」
「うぐっ……!」
なんて分かりやすいんだろう? ほんとに。
「やっぱり、千束のスマホは預かっておいた方がいいですね」
たきなが左手を出すと、千束は複雑な表情をしながらも最終的にたきなのその左手に静かに置いた。
「み、見ない……でね?」
せめてもの抵抗なのか千束はそう、言う。たきなはもっとからかいたくなったけど、これ以上はダメだろう。
「勿論。千束にだって秘密はあるでしょうもの」
……
「たきなー! 手伝いにきたよー」
あれから千束はわたしのところに頻繁に来ては手伝ってくれるようになった。
そして、わたしのポケットに自分のスマホをねじ込んできます。
まったくよくわからない人ですよ、千束は。
おしまい 前スレの続きに渡す
- 21二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 22:33:14
かわいい千束だった
- 22二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 08:25:27
保守
- 23二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 12:07:59
待つぜ
- 24二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 20:48:54
ほ
- 25二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 23:15:07
続きですわ~
スレも大分跨いだのであらすじを書くか。
1.あにまんを覗く千束。
狂犬レズたきな部のスレがめちゃめちゃ伸びている様を見て
「わ、私も人気になりたい! たきなの真似すれば人気になるかも!」
とアホなことを思いつき、たきなの特徴である口調を真似することになった。
2.しかし、その振る舞いは不自然なのでたきなに問い詰められる。
咄嗟に「潜入捜査用の訓練として喋り方を変えてる」と言い訳してたきなには逆に丁寧語を止めさせる。
3.たきなの喋り方で褒められることドキドキしてしまう(しない)千束は
もっと褒めてもらいたくなって常々資金難のリコリコに貢献しようと
高価な非殺傷弾を節約しようとする
4.銃弾を少ししか使わないことに対して褒められて、癖になってしまい
もっと減らそうとして、ただでさえ近づく戦闘方法をさらに先鋭化させて
うっかり撃たれてしまう
5.昏睡状態に陥る千束。その状況を悲しみながらも、やっと千束が自分の許から
離れない状態になったと暗い喜びを感じてしまうたきな。
しかし、フキに諭されて徐々に心を恢復させ、千束の目覚めが近づくように枕元で声を掛け続ける。
6.目覚める千束。お互いぎこちなかったが、言葉の入れ替えみたいなことでお互い無理をしすぎてしまったことを
反省する。これからは自然体でやっていこうという雰囲気になる
7.が……千束は撃たれる経験がなくて、銃を怖がるようになってしまう。千束の異変に気付いたミカが
戦闘から離れた任務を用意する。それが、出会い系サイトを用いた詐欺グループへの潜入である
- 26二次元好きの匿名さん23/01/18(水) 08:12:17
ドキドキしてしまう(しない)千束
- 27二次元好きの匿名さん23/01/18(水) 12:15:44
一応保守
- 28二次元好きの匿名さん23/01/18(水) 13:49:14
千束、またのぞいているのか・・・
- 29二次元好きの匿名さん23/01/18(水) 15:22:39
このレスは削除されています
- 30二次元好きの匿名さん23/01/18(水) 23:17:54
二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 18:25:35
結局二人で別々の系統の本を買うことにしてみたわけよ、まあ、これなら二人で本を覗き込むみたいなのいけるしね。
私は絵だけではなくて、彫刻とかも載ってる、一人分じゃないやつ。いろんな人の作品が載ってるやつかな、
なんか面白そうでしょ? たきなはルネサンス時代の歴史の本っぽいのになっちゃったけど。
……正直表紙がかっこいいから買いました。飾っておくだけです!
だってーなんか難しいし? 漫画とかならいいのに。
たきななんか、聞かれてないと思った独り言で、「千束と本を買いに来るのなんて久しぶりですね、楽しかった」なんて言ってる。もーさーこいつ、そういうとこなんだよなあ……。
それなのに、今は任務で別の人、それも男の人と話さないといけないなんてさ。
いや、これは……そうだよね。たきなの成長のためだからしかたないよね……。うん。
たきなはこのリコリコにずっといてくれるんだろうか? 勿論私は居て欲しいし、それは戦力的にもそう。
私は近接戦闘だから、たきなが後ろの方で備えてくれるととってもいい、経理だってうまいし……。
でも、たきななら……もっとずっといい場所にいけるんじゃないだろうか? 最近はコミュニケーションも上手いし
本部だって……。わたしが邪魔をしてないだろうか。クズな千束だからほっとけないと思われてて、それが心地いいけど、でもそれって……たきなの自由を奪ってないだろうか? - 31二次元好きの匿名さん23/01/18(水) 23:24:19
たきながどんなやり取りをしているか見たい。
その場でアプリを入れさせられていたたきな。
私の時もそうだけど投稿して数十分以内に凄い量のいいねがつく。
たきなはその小さい唇を「わぁお」と開けてる。
詐欺グループの人たちも手を叩いて喜んでいる。
そりゃあたりまえだろ? たきなだぞ? たきなが登録して0いいねだったら
日本の男の目は腐ってるわ……あ、でも……そのせいで私はこんなふうになってる。
みんなに自慢したいし、みんなにも認めてもらいたいけど、
もしそうなったら私の手の届かない所に行ってしまいそうで。
……そう。私がここに縛り付けてしまっているんじゃないかってずっと思ってる。
たきなは遠隔射撃が抜群に上手くて、最近は私と同じように近接戦闘まで
やってくれるようになった。正直リコリコみたいなところで働かせてるよりも
本部に帰ったほうが、正当な評価がもらえるはずなんだ。
だけど、やっぱり嫌だな……。
仕事の面だけでなくても、こういうたきなの人気だってそうだよ。
そんなに取られたくないなら隠しておけばいいじゃんって思うけど
それはそれでたきなに悪いし……。どうすればいいんだろうね、こんなの
- 32二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 08:11:54
シチュー状態千束
- 33二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 12:25:10
厄介オタクなのは間違いはない
- 34二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 22:52:06
千束ってどうしてあんなによく喋るのに肝心な台詞は言えないんだ
- 35二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 08:16:07
見つめ合うから
- 36二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 12:41:27
保守
- 37二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 17:17:49
たきなってリアルだったらどんなレベルなんかな
広瀬すずと橋本環奈とか? - 38二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 21:21:48
あんまり目はパチッとしてない印象があるな
たきなに、「見せて」って言えば潜入の捜査の手前、はいと素直に見せてくれる気がする。
自分の個人情報が詰まった端末を私に無抵抗で渡してくれる、そんな無防備さを他の人に知られたくない。
どんなメッセージをその囮の相手としているのかも私は見たい。
たきなのそのメッセージが嘘で演技で潜入用のものだって知ってる。
でも、他の人と仲良さそうに、しかも男の人だなんて嫌だ。
嫌だ? なんでそんなことを言う権利があるんだろう私。
……たきなだって女の子なんだから、リコリスであるまえにさ、
まあそういう楽しい生活を送ったっていい。こんなつかの間のことなんだからさ、
私の方がお姉さんなんだし、余裕持たせないと。
私だってずっと病院抜け出して南の島に逃げたと思ったら、撃たれてまた入院とか
マジでたきなの負担にしかなってない。今回ぐらいはたきなに楽しい世界に入ってもらいたい。
「お~。たき……たかこやるねえ!」
とドン! とたきなの肩を叩く。たきなはにっこりとこちらを向いて言った。
「ありがとうございます、先輩」
……私のことをそう呼ぶと取り決めてある。
決めた時には、何とも思ってなかったのに、とてつもなく急に
彼女を遠く感じた。
- 39二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 08:43:37
ほ
- 40二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 19:38:00
「テイッ!」
なんか知らないけどミズキに頭を派手に叩かれた。
お客さんの居ない時間帯だったからか、「うぉっっ! 痛ってえなバカ!」って結構大きい声出しちゃった。
「千束」
もっと文句を言ってやるつもりだったけど、そのトーンで出端をくじかれる。
酔って、なんか変な理由で殴ってみた……という趣じゃなさそうだし。
「どしたんだよ……」
私はカウンターの席に、なんとなく椅子をミズキから一個空けて浅く腰掛ける。
ミズキは手に持ったグラスの中身、きっとお酒だろう……をぐぃっと飲み干して、
特に変わらない顔色をこちらに向けないで、カウンターの向こうを見ながら言った。
「あんた、なんかここ数日変よ」
「……目が悪い癖に」
気づかれちゃったか。……隠せてる気だったんだけどな。
……
「たきな! 潜入用に服買いに行こうよ!」
とか言って私はたきなを誘い出して、デート()のための服を買いそろえた。
たきなは良い素材だから何でも似合う。帽子がかなり似合うんだよね。可愛い帽子。
それからレザージャケットに、細身のジーンズ。それからパンプス。
ほんとに無意識だったんだけど、全然意識してなかったんだけどなんか全体的に男の子っぽくしてしまった。
特にたきなにスカートを選ばなかった自分の心理に嫌気がさしすぎて笑うしかなかった。
「それでは行ってきます、というか千束もついてくるんでしたよね、宜しくお願いします」
私が選んだ服を着て律義にデート()に行くたきな。いや、その時はたかこ。
たきなが選んだ、いや、私が「この人にしなよ~」と言った人も時間通りに来ていて、
そのまま私が選んだコースを二人で歩いてる。
「いい? アラームを鳴らすのはダメだからね!」と念を押して。
まあ、たきなのことだし? つまらん話題を振るような男なんかたきなに内心「……こんな時間の無駄はありませんね……不合理です」とでもダメ出しされればいいんじゃ! と思ってたんだけど、これがなかなかどうしてそれなりに楽しそうに進行していくのがムカつく。
なんかたきなが笑顔なの、なんでなの?
- 41二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 01:22:26
ほ
- 42二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 11:18:34
しゅ
- 43二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 22:08:04
「くるみ~もっと音声上げられない?」
「んーはいよー」
ぎゅっと、イヤホンを耳に押し付ける。これ以上入らないってのに。
クルミは冷静だ。毎回私たちが危険に陥らないようにいろんな情報を統合して
妥当な予測をくれる。それは落ち着いていないとできないことだから……。
クルミとミズキは私なんかと違って焦りを顔に出さない。
色んな事を考え付くのにそれに囚われないで必要な事柄だけを選択できるし
感情に振り回されたりしない。私と違って。
私だってそこそこ頑張ってるのに、この二人には到底及ばない。
演技が下手って言われたことがある。その時は畜生って思ったけど
やっぱりミズキは私のことよくわかってんだなって。
クルミは……そういうことも口に出さない。ハッカーは顔だけじゃなくて
言葉も隠した方が長生きできるのかな?
「なんか、お店の経営の話で盛り上がってるわね」
「確かに、こいつの職業なんだったっけ?」
ミズキとクルミが探してくれている。あれ、私が選んだ人だよね、正直そんなにカッコよくない人を
当てがった……選んだつもりだったんだけど。
「あーなるほど、経営コンサルタントだ。いまのたきなの関心にはぴったりだな」
クルミのタブレットにはその人の情報が登録されている以外の事柄もたくさんのってた。
犯罪歴もないし、いい大学も出てる。普通の一般市民だ。
「千束~やるわね~。パっと見で選んだんでしょ? 千束には玉の輿の才能もあるのね? 分けなさいよ」
ミズキの茶化しが今はイラっとくる。
こんな人相手にするのやめなよ、ってたきなに言えないじゃん。私が選んだんだから。
もっとよく見て勧めるべきだった。いっつもそうだな……。私。
- 44二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 07:12:47
一応保守
- 45二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 12:17:14
千束からクルミズキに対しての感情ってあんま描かれないよな
- 46二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 21:56:14
千束はミズキあたりにはある種の憧れがあるとは踏んでる。
クルミには尊敬 - 47二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 07:24:25
ほしゅ
- 48二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 12:28:11
ほ
- 49二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 23:17:24
「原価率の減少は実際重要ですけれど、限度があるというのは多分ご承知の通りだと思うのですが~」
「そうですね、最近は小麦粉が高くて~」
「利益率を上げる方が~」
「常連向けのお店のようですから~」
みたいな? まあある意味、デートっぽくないからいいってことにしておくか?
こう、甘い雰囲気にさえなってなければいい。
二人で肩を寄せ合って、うっとりみたいなのはダメだけど、こっちならまだいいだろう。
……まあ結果オーライじゃない?
「こいつ悪くないな、リコリコで雇えよ」
うまい棒を齧りながらクルミは暢気に言う。
「たきなとくっ付かないんだったら、狙っちゃおうかな~? 顔はいまいちだけど経済力はありそうだし」
「お前は不良債権だから却下だろうな」
「だれが不良債権じゃ!」
でも、それってもっとまずいんじゃないかな私。
甘い関係になってしまったなら、私たちはリコリスなんだから止めないとね?
みたいな風に止められるけど……。普通に仕事仲間にしてしまったら、だめだろ。
リコリコの為にはなるし、たきなはそういう気持ちがないのはよくわかってるけど
くっついちゃうみたいなもんじゃん。
……嫌だなあ。
- 50二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 08:15:51
- 51二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 08:23:07
おま…なんてことを…
- 52二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 12:41:57
ヘリとか動かせるから技能的には優良。なお
- 53二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 23:26:58
SNSで仲間募って犯罪するのを「闇バイト」とか言ってる時代なのでこのSSはリアル
- 54二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 23:50:41
そのまま、喫茶店で話し込んでしまって随分辺りが暗くなってくる。
まあ、私たち的には監視がしやすくていいよね。動く標的は狙いにくいのは
何も銃撃に限ったことだけじゃない。
ミズキは「こりゃー普通の婚活とかデートなら落第ね」
とか一家言ありそうな台詞を吐く。いや、本当にあるんだったわ。
「だって、ずっと女の子を一つの場所に止めといて話してるだけなんて、普通の女子は減点よ、減点」
そうだよねー。まあたきなとだったら喫茶店で何時間でも喋ってられるけど、
それは……あれ? たきなって私と何時間も喋ってて楽しんでくれてるんだろうか?
私がずっと一方的に喋ってるだけみたいになってるのは珍しくもない光景だし、
それって客観的に見たら、あの男の人みたいなもんじゃない?
それに私の話題は……自分の好きなことばっかりだ。映画とか、買い物とか、服とか、そういうの。
それに引き換え、あの人はたきなとずっと話してるけど、それはたきなからの質問にちゃんと応じているからで
ずっと私より役に立ててる気がする。
あれ……私って……。ずっとたきなに負担掛けてたってことなのかな……。
- 55二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 06:46:26
あれっこれは
- 56二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 12:13:47
またすれ違ってる
- 57二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 12:34:29
対策会議スレ参考にしろ
- 58二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 23:13:22
「戻りました」
たきなが車の中に戻ってきた。結局あの人とは喫茶店の前で普通になんの飾りっ気もなく別れてたわ。
まあ、これで私の予想通り? 全然面白くなかったわーアイツーって評価がされると思って、
「どうだったよ~。ずっと同じ場所なんてナイよね~?」
滑りだした車の中で私は隣に座ったたきなの脇腹を肘で突く。
たきなは、やめてくださいよ、といつもの声色で言って、私の腕を絡めとる。
そういう動きをごく自然にしてくるの、ほんと心臓に悪い。……特に何もないけど。
「かなり参考になりました。また来週も会う約束ができました」
「はっっ?」
私とミズキは目を剥いて、クルミはニヤっと笑ったのルームミラー越しに見えた。
そう、ミズキは「普通の女の子」にはナイって言ってて、たきなはそういう意味では
普通の女の子ではなかった。化粧より服より、計算や計画の方が好きな女の子だった……。
あの男が見せた世界が、きっとたきな好みのもので、えっ? マジで?
「たきな……やるわね、次回のアポとれるなんて」
ミズキが婚活戦士特有の表情を見せる。ああ、ミズキよ、きみには二回目はなかったようだね。
「リコリコの為になるかなとは思ってたんですが」
とたきなはメモ帳を車内で繰る。几帳面な細かい字に謎のグラフや表。
イヤホン越しに聞き覚えのある内容がそこにはあった。
殆ど文字起こしのような精緻さだった。それは確かに業務に必要な事柄だろうけど、
そこまで必死になってその人の声を追いかけていたことを示すものでもある。
たきなは映画を貸しても感想文をちゃんと書いてくる子だ。
だから、この男の人が特別なんてわけじゃない。
……だからセーフだもん。
- 59二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 07:47:24
幼児化千束はいいぞ
- 60二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 12:37:01
退化してる
- 61二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 21:48:46
このスレも長生きしてる
- 62二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 08:48:49
ほ
- 63二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 13:15:09
しゅ
- 64二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 22:25:05
保守
- 65二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 02:42:42
ほ
- 66二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 07:37:10
まだかな
- 67二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 17:54:50
「でも、この人をだますのは難しそうですから、また別の目標を探した方がよさそうです」
「?!」
たきなはまたマッチングアプリを立ち上げて(たくさん♡マークが溜まっていた!)
次の男の人を探そうとする。
いや、行動は正しいよ!? でも何の抵抗もなく始めるのは千束さん……違うと思うんだよぉ。
「あ、うんそうだよね。そしたら……あ、でも来週も会うんでしょその人と……?」
「ええ、来週は原価計算法を教えてもらうつもりですが」
たきなのメモには確かに「原価計算 来週 総原価の違い」と走り書かれている。
「こ、こういうのは次に行くときはお別れしないといけないんだよ! 期待を持たせたまま次の人を捕まえるなんて不誠実でしょ!」
「そういうものですか……。んーしかしちょっと惜しいですね」
ペンのお尻で顎をトントンとするたきな、確かにこの次の情報はきっとたきなが知りたいことだ。
私はわかる、たきなはその男の人に興味があるんじゃなくて、その人の持ってる情報や知識に焦点が向いてることを。でも、相手の男の人はそうじゃないもんね、カワイイたきなに色々教えて好きになってもらいたいはずなんだよ。
色々教えてあげたのに、最終的には振られたら「バランスがとれねえよなあ」みたいなことを言い出すかもしれないじゃん。それだったらたきなが可哀そうだし、男の方も望みを中途半端に与えられて哀れだ。
「まだ付き合うって確定させたわけじゃないんでしょ? だったら別にいいんじゃない? お試しで色々会ってみたら」
「だーー! ミズキ! 余計なことを言うな!」
「んん、結局わたしはどうすればいいんでしょうか」
「いーの、この作戦を見失っちゃだめ。次の男の人なんか探さなくてもいいの」
どうせ今の人とだってお別れすることになるんだから。
「しかし、詐欺を持ちかけるという作戦上、相手が詳しい分野では成功しませんよ?」
「へーたきなってば、作戦をダシにして色んな男の人と会いたいんだ」
「! 千束?」
あ、ごめんいいすぎた。って言えば良いだけなのに。私は何も言わなかった。たきなが驚いたような目をして、そしてその後徐々に伏し目がちになって、私と触れ合いそうになっていた肩が、すっと離れた。
- 68二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 18:16:59
やっちまったな千束さん
- 69二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 00:39:02
「……いよいよ明日だね」
「そうですね」
リコリコに帰ってきてから、たきな、クルミと作戦会議をする。
あのまま謝れていないまま。
クルミが私の方をちらっちらっと見て「なんとかしろよ」と訴えてくるけど
私だってどうしようもない。いつもなら素直に謝れるのに、今回ばかりは嫌だった。
たきなもたきなだよ、あんなの軽口じゃん。そんなに気にすんなよ。
「指定されたお店で、呼び出した男の人に商品の紹介をして、その提供する飲み物の中に砂糖に似せた薬物を回収します――その後、薬物をDAに提出。抵抗されたら詐欺師側を拘束、ということでいいですかね」
いつもと同じ作戦検討会で、たきなが確認を兼ねた質問をしているだけ。
それなのに見えない棘がチクチク私を、それだけでなくてクルミにも刺している。
「いいんじゃない? 私今日疲れちゃったから早く帰るね」
同じ空間に一秒だって居たくなくて、明日の集合時間だけを確認して私は踵を返して家に戻る。
一歩ずつ、一歩ずつ家に戻っていくにつれて、一歩ごとにリコリコから離れていくにつれて、
後悔が心を占めていく。それでも私は振り返って、走り出してたきなに謝ることはできなかった。
もし謝ったら、この理由を説明しなきゃいけないから。この理由を私自身も知らないから。
この感情に名前を付けていないから。
- 70二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 01:23:33
千束しっかりしておくれ
- 71二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 07:32:30
がんばれ! 千束!
- 72二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 12:34:33
ヘタレな千束が悪いんですよ
- 73二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 23:01:49
- 74二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 07:35:15
保守
- 75二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 12:42:41
イケメン千束を期待
- 76二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 21:08:20
いじけてるからなあ
- 77二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 22:46:20
千束は……なにを言いたかったんでしょう。
わたしが作戦に励むことを嫌っているんでしょうか?
でも、そんな理由ないですよね。
千束は謎だらけなのは……知ってますけど、作戦会議中もむすっとされるのは
支障があります。何度かこう……訊ねてみたかったんですが、うまく躱されたり
無視されたり……してしまいます。
挙句にさっさと帰ってしまいました。今日の千束は機嫌が悪い。
「ミズキさん、クルミ……あの、わたし、どうしたら……」
千束が帰ったあとのリコリコは、なんだか空気が寒くて。
「あれはたきなが気にする必要がない」
「そうね、あれは千束が悪い」
二人ともわたしを気遣ってくれるけれど、理由が分からないので不安なのは拭えない
わたしが悪くないのに、千束があんなに機嫌が悪くなるなんて、何が原因なんですかね。
わたしは今日は殆ど千束と話してはない。わたしが怒らせていないとしたらこの二人が?
「まさか」
「いや、ボクたちじゃないし」
……では店長? んなアホな。
そうすると、わたししかない。誰が嘘をついているんだろう。
- 78二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 08:16:36
ほ
- 79二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 12:36:55
し
- 80二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 14:08:29
誰も嘘はついてないけど赤ちゃんたきなには説明してあげないとわかんないんだろうな
- 81二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 22:25:03
- 82二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 07:39:26
ほ
- 83二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 12:19:52
- 84二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 12:57:29
- 85二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 23:28:57
「ギスギスしたままで作戦は、不安なんです」
今回は銃撃戦は多分ないでしょうけど細かい連携に齟齬が生まれたら困る。
ちょっとした質問や確認に躊躇う空気は作りたくない。
もしそれで聞きそびれてたら? 千束はそんなこと気にしないでちゃんと聞いてくれるだろうけど
わたしが……ちょっと二の足を踏んでしまうかもしれない。
「明日は、きっと千束は元に戻ってるって」
「まああいつのことだからな」
「そりゃぁそうですけど」
二人はいい意味でも、悪い意味でも千束を信用している。それはなんというか、
千束に関する無関心にも似ている。いえ、無関心というのは違いますね。
あれを丁度、子供の駄々っ子状態だと捉えていて、一度寝れば大丈夫みたいな風に思ってる。
でも……あんな風な千束は見たことない。
少なくとも機嫌を損ねるのはそれ相応な理由ぐらいはあるのだ、千束という人間には。
みんなが思ってるほど千束は無秩序じゃないはず……なんです。
それだからこそ、わたしに過失があるのではないかと思ってしまうのです。
- 86二次元好きの匿名さん23/02/03(金) 07:25:46
たきなに心配かけんじゃねえよ
- 87二次元好きの匿名さん23/02/03(金) 12:28:50
でも通常運転だよね……
- 88二次元好きの匿名さん23/02/03(金) 22:13:48
「『ごめんね、たきな! 今日はちょっと機嫌が悪くて』……いや違う。『たきなへ、今日は心配かけて』……こうでもないな」
私はソファに寝っ転がってスマホにたきな向けのメッセージをひねり出している。
流石にあれは私も酷かったと思う。
あんなん私のただの思い違いで嫉妬で、みっともなくて、バカらしくて……。
二十文字にも満たない文章をこんなに消したり書いたりしたことなんかないよ。
私のバカ。面と向かって謝ったら楽だっただろうか?
私が悪かった、たきなは全然悪くないって言ったら受け入れられただろうか。
声の調子、目の動き、仕草で私が本気で怒ってるんじゃないって分かってくれるかな。
ソファーに投げ出した足が空を切る。テレビさえもつける気力もない。明日仕事なのに。
たきなは……別に気にしてないだろうけど。「なんか機嫌悪かったですよね」ぐらいな感じで。
「バカ……」
- 89二次元好きの匿名さん23/02/03(金) 22:41:13
たきな気にしてるよ!
- 90二次元好きの匿名さん23/02/04(土) 09:06:14
すれちがってるよね
- 91二次元好きの匿名さん23/02/04(土) 17:25:30
利己的な感情、ぶつけ合っちゃう
- 92二次元好きの匿名さん23/02/05(日) 00:06:16
「じゃあ、今日はよろしくね」
「はい」
私たちは会場に来ていた。
シックな装飾の、ホテルのラウンジみたいなところ。
ともかくビルの中の中々高いところにあって高級感はマシマシ。
立地でリッチに見せてるのは中々上手い騙しの手段ですよね!
普通の部屋と一つ違うのはカウンターがあって、その対面に椅子がいくつかあるところ。
まず、私が、つまりは「ちとせ」がこの間引っかけた男の人をここに呼び出して
宝石を見せて買わせる。
私の隣にはたきな、役名では「たかこ」も陣取るの。
で、その隣に私の上司役の人も来てて、その人の年収とかを参考にいいローンを組ませる。
で、私は用意された薬物入りの紅茶をその人に飲ませる……。という算段だ。
私は後輩にいいところを見せたい先輩兼、上司から詰められて必死みたいな役どころになるのだろう。
そして、たきなも私を見習って犯罪に手を染めていく……。
中々の害悪な仕組みだ。クルミは「巧妙だな」といって褒めてたけどね。
「ああそうだ、お客様にはこの特別な砂糖が入ったスティックを入れてあげてね」
とカウンターで今日の上司役の人からスティックシュガーを貰う。
水色の包装でちょっと見ない感じ。そうだね、自分用と混ざったら困るもんね。
中身は意識を朦朧とさせる危険な薬物だと推定されている。これを飲ませて強引にサインさせるつもりなのだ。
この上司も離しているといい人なんだけどなあ……。人はやっぱり見かけによらないのかな?
この人も良く知らないで動いているのかな? まあいいや、数十分後にはクリーナーの世話になるんだからこの人も。
たきなと目配せをする。
「事前にクルミから貰っていた画像データから再現した水色の包装のただのスティックシュガーとこれを入れ替えてしまう」のだ。ただ、上司役の人が中々わたしたちのそばから離れない。
ポーチにさっきの薬物を入れたらバレる。どうする?
- 93二次元好きの匿名さん23/02/05(日) 10:02:16
待機
- 94二次元好きの匿名さん23/02/05(日) 16:52:42
保守
- 95二次元好きの匿名さん23/02/05(日) 23:32:25
どうする千束
- 96二次元好きの匿名さん23/02/06(月) 07:50:33
ほ
- 97二次元好きの匿名さん23/02/06(月) 12:21:23
し
- 98二次元好きの匿名さん23/02/06(月) 21:20:26
来るかな?
- 99二次元好きの匿名さん23/02/07(火) 07:43:15
保守
- 100二次元好きの匿名さん23/02/07(火) 12:28:18
保守!
- 101二次元好きの匿名さん23/02/07(火) 22:33:25
保守あり
ちらっとその上司役の隙を伺うが、何かタブレットを操作していて
悪くはないんだけど……こちらの様子もちゃんと監視しているみたいだ。
……どうしようかな。
この上司役の女の人は、最初にホテルで会ったときからの顔見知りで
私たちとは当たり障りのない会話ができるぐらいの仲。
それなのに今日に限っては、厳しい雰囲気を纏わせている。
当たり障りのない会話ができないぐらいだ。
――相手も緊張している?
トイレに行ってきて、その間に交換するか?
スティックシュガーをトイレに持ってくとかなくない? イミフじゃん。
たきなも私と同じような発想をしているのだと思う。たきなは、手でその砂糖をいじっていて
「うっかり」移動するときに一緒に持って行ってしまう……みたいな構図でやってるはず。
なにも私が回収できる必要があるわけじゃない、たきなが持って帰ってくれればそれはそれで
証拠の押収としては十分だ。
目配せをしてたきなをトイレに向かわせる……が、念には念を入れて。
「あ、すみません、今後の流れの確認なんですけど~」
と上司さんの注意を惹きつける。これでいいっしょ? たきな行ってきて!
- 102二次元好きの匿名さん23/02/08(水) 07:19:41
保守
- 103二次元好きの匿名さん23/02/08(水) 12:33:05
保守保守
- 104二次元好きの匿名さん23/02/08(水) 23:27:16
- 105二次元好きの匿名さん23/02/09(木) 08:11:13
保守
- 106二次元好きの匿名さん23/02/09(木) 12:36:37
もうそろクライマックス?
- 107二次元好きの匿名さん23/02/09(木) 19:12:10
保守
- 108二次元好きの匿名さん23/02/09(木) 23:44:54
保守
- 109二次元好きの匿名さん23/02/10(金) 08:22:47
待機
- 110二次元好きの匿名さん23/02/10(金) 12:52:12
来るかな
- 111二次元好きの匿名さん23/02/10(金) 22:51:30
やっぱ作戦前にケンカするんじゃなかった。
いや、あれはケンカじゃない。私が勝手に拗ねてしまってて、
たきながそれに困惑していたという感じでしかない。
たきなは任務の為に人を選んでただけなのに、それに嫉妬した幼稚な私が全面的に悪い。
それに、空気を悪くし続けてしまったのも、謝れなかった私が悪い。
大人げないし、なんというか……でもこの気持ちを認めるのもほんとうは嫌だったし怖かった。
「どうして千束が嫉妬してるんです?」なんて聞かれたらどう答えればいいんだよ。
答えられないじゃん。それこそ。
今の関係が崩れてしまう。こんなしょうもないことで作戦の連携が取れなくなるんだから
私が下手なことを言って今までの関係を崩したら、どっちかが死ぬことだってあり得てしまう。
心に邪念を抱いた状態で生きていける程優しい世界じゃないのは自分だってよく知ってるはずなのに。
それに、たきな側からしたらだよ? いくら親しくても私は上司みたいなもんじゃん?
そんな人からそういう気持ちを向けられた時に断れるんだろうか?
居場所がDAにはない、たきなは私のことを断りたくても……できないなんてことだってあり得るじゃん。
そんな状態で言うのはフェアじゃないよね。
――ほら、任務中に余計なこと考えちゃう。
たきなはどうしてるかな?
ちゃんと薬物は回収できたかな?
- 112二次元好きの匿名さん23/02/11(土) 08:17:26
保守
- 113二次元好きの匿名さん23/02/11(土) 08:49:21
出来ない言い訳はたくさん出来ちゃう千束さん
- 114二次元好きの匿名さん23/02/11(土) 08:51:28
創造的回避クリエイティブアボイダンス
- 115二次元好きの匿名さん23/02/11(土) 11:09:57
セクハラパワハラ防止研修を受けた千束さん……
- 116二次元好きの匿名さん23/02/11(土) 16:10:00
脳内もおしゃべりだよね千束は
- 117二次元好きの匿名さん23/02/11(土) 23:06:42
二期でもヘタれる千束さんなのかなぁ
- 118二次元好きの匿名さん23/02/12(日) 05:46:54
保守
- 119二次元好きの匿名さん23/02/12(日) 13:33:31
しまった……。この服だと銃が持てないからってハンドバッグに入れて少し体から離してしまいました。
お手洗いで先ほどの薬物の袋を自分のバッグに入れて、すり替え用の袋と交換……というときに、
いきなり出て来た女に、洗面台の上に置いてあったそのバッグを叩き落とされ、
お手洗いの入口まで蹴られ滑り去られる。
「ねえ? どうしてその包みを持っていうこうとしたのかな?」
わたしに問いかける声は非常に優しく、ハリのあって、余裕さえみられる。
普通なら、何のことですか? とか言ってしらを切れば誤魔化しは効くかもしれない。
でも今回は違う。
彼女の手には拳銃が握られ、そしてその銃口はわたしに向いていたから。
- 120二次元好きの匿名さん23/02/12(日) 19:49:54
保守