【超閲覧注意】グエルさん、一人でできたんだね、えらいえらい!

  • 1123/01/15(日) 15:21:56

    ニカが四肢欠損したグエルのお世話をするお話

    https://bbs.animanch.com/board/1478667/?res=31

    このスレを参考に書いた

    かなりがっつりグエルの尊厳破壊がされるので閲覧注意







    「グエルさん、どこに行こうとしていたの?」

    膝から崩れ落ちて動けなくなっている大きな背中の持ち主に問いかける。

    「急にいなくなったから、心配したんだよ?もしかしてまた死のうとしていたの?」

    かがみ込んで彼の顔を覗き込む。グエルさんの表情は硬く強張っていた。

    「GUND義肢に緊急停止装置とGPSを付けておいてよかったよ。あなたがいなくなったらみんな心配するよ?」

    「うあぁ…あ…、俺は…また、迷惑を…、でも、父さんは…俺が…」

    グエルさんは顔を歪ませて、ブツブツとつぶやいた。私はそんな彼の体を抱きしめて、ゆっくりと背中をさすった。

    「大丈夫。人に迷惑かけてもいいんだよ?ほら、私のことももっと頼って?」

  • 2二次元気好きの匿名さん23/01/15(日) 15:24:25

    わぁ……

  • 3123/01/15(日) 15:25:04
  • 4123/01/15(日) 15:26:41

    プラントクエタへの襲撃からしばらくして、グエルさんは警備隊によって発見され、四肢を失っていた彼は危篤状態から脱するとすぐにジェターク社の関連会社が運営する病院へと送られた。本当は退院後も弟のラウダさんが直接面倒を見たがっていたらしいのだけど、ラウダさんはジェターク社のCEOを継いだばかり多忙を極めていた。そして何より、グエルさん自身がラウダさんの手を煩わせることを拒んだため、GUND義肢のテストユーザーとして株式会社ガンダムで引き取ることにしたのだ。
    グエルさんはさすが元ホルダーなだけあって、義肢の操作にもすぐに慣れて、生身の手足と謙遜なく動かせるようになっていた。そして昼にみんなと働いているとき、特にスレッタの前では明るく振舞っているように思えた。でも夜の星が見える時間帯になると、ときどきふらふらと一人で彷徨い出て、自傷行為をしたり、ひどいときには自殺未遂をしたこともあった。
    おそらくは手足もそのような自傷行為で失ったのだろう。彼は父親を殺したその手を、そんな結末へと歩むことしかできなかったその足を自分で許すことができなかったのだ。
    このことに気づいているのは私だけだ。だって私はグエルさんのGUND義肢の管理を任されていて、そして…、大事な人たちを裏切って、殺めてしまっていたかもしれない人だから。

  • 5123/01/15(日) 15:29:20

    グエルさんが落ち着いた後、義肢を再起動させて地球寮まで戻った私たちはGUND義肢の調整用の部屋へと向かった。調整用の機材と医療用のベッド、あとは収納と水回りの設備を備えた簡素な部屋だ。
    「緊急停止で何か不具合が起きてないか調べたいから、一度外させてもらってもいいかな」
    そう言って、グエルさんをベッドへ横たわらせ、今度は本来の手順で義肢をシャットダウンした。
    部屋に入るときに前開きの病衣へと着替えていたグエルさんから一つ一つ丁寧に義肢を外していく。一つ外していくごとにグエルさんは小さくなって、最後にグエルさんは頭と胴体だけになった。接続面は手足の付け根よりも少し先に作ったから、正確にはそれだけではないけれど、でも自分で動かして何かをできるほどの長さは残していない。
    「どうしたんだ、ニカ。義肢の点検をするんじゃなかったのか」
    「ねえグエルさん、しばらく義肢を外して生活してみない?」
    怪訝な顔をしてこちらの様子をうかがうグエルさんの言葉を無視して、私は提案した。
    「どういうことだ?今の俺はそれが無いと何もできないんだぞ?」
    「そうだね。だから、代わりに私がグエルさんの面倒を見るよ。安心してね?不自由な想いはさせないから。いっぱい頼っていいんだよ」
    「お、おい!」
    「それにね、私がグエルさんのお世話をするのも、私が作った義肢を使ってグエルさんが生活するのも何も変わらないと思うんだ」
    「グエルさん、あなたはもうとっくに私がいないと生きていけない体になっているんだよ?」

  • 6123/01/15(日) 15:42:34

    グエルさんの義肢を外してから2時間ほどが経っただろうか。ずっと暗い表情で黙っていたグエルさんから声をかけられた。
    「ニカ、すまない、頼みがあるんだが…」
    「どうしたの?グエルさん」
    「女のお前に頼むのは心苦しいが、俺をトイレまで連れて行って欲しい。後は、腕だけでも付けさせてくれたら自分でどうにかする」
    言われてみれば、グエルさんの息が荒くなっているような気がする。相当我慢していたのだろうか。
    「ごめんね、グエルさん。我慢させちゃって。私がちゃんと気づいていればよかったね。でもね、腕を付けるのは駄目だよ。私が全部やってあげる。今お手洗いの用意をするから、ちょっとだけ待っててね」
    そう言って私は、ベッドのそばの収納から前もって用意していたグエルさん用のお手洗い―――介護用の紙おむつとそれに当てて使う尿取りパッドを取り出した。

  • 7123/01/15(日) 16:23:27

    「なあ、さすがにそれは…。普通にトイレへ連れて行ってくれないか?」
    懇願するようにグエルさんが言う。
    「だーめ。私の腕力じゃグエルさんをきちんと支えてあげられなくて危ないでしょ?それにこれなら、我慢しなくてもいつでも出したいときに出していいんだよ?」
    そんなことを言いながら綺麗に手を洗って、紙おむつと尿取りパッドを袋から出して広げていく。グエルさんはまだ「頼む…、やめてくれないか…」などと言っていたけれど、尿意を我慢するのは体に良くない。早くしてあげないと。
    グエルさんの体の大きさに合わせて買ったテープ式の紙おむつは、広げるとちょっとしたバスマットのように大きかった。さらに尿取りパッドもあてがってあげれば、かなりの量を吸収できるだろう。
    グエルさんの病衣の前を開けて、もともと履いていた下着を脱がせる。袖を通らせるはずの腕を持たない彼はこれだけですっぽんぽんになってしまって、なんだか赤ちゃんみたいで可愛らしい。
    そしてグエルさんもいよいよ尿意が限界に近づいて、話す余裕も無くなったみたいで、かといって俯くことも顔を隠すこともできずにただ顔を真っ赤にして黙りこくっていた。

  • 8二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 16:34:05

    手足が無いグエルくんが犬みたいに地面を歩くの良いよね
    ご飯もひとりじゃ食べられないんだ……

  • 9123/01/15(日) 16:58:40

    事前に確認した通りにグエルさんの下腹部におむつをあてがっていく。
    まずはグエルさんの体を持ち上げて横にして、体の下におむつ本体を敷いた。そしておむつのギャザーの内側に尿取りパッドを敷いていく。
    そのあと、パッドでグエルさんの大事なところ、おしっこの出るところを包み込む。包み込むときにグエルさんは少し震えて、顔をくしゃくしゃにして目をぎゅっと閉じていた。
    最後にグエルさんの腰とお腹をしっかりと包み込むようにおむつを閉じて、ずれたりしないようにテープで綺麗に止めていく。
    「グエルさん、終わったよ。よく頑張ったね、えらいえらい」
    羞恥と屈辱と尿意で泣きそうになっているグエルさんに声をかける。荒めの息遣いが聞こえてくるだけで特に反応は無い。
    「おむつ、ちゃんと着け終わったからね。もうおしっこ出していいんだよ?我慢するの辛いでしょ?」
    もう一度手を洗って、グエルさんのそばによる。すると彼はか弱い声で途切れ途切れに伝えてきた。
    「やだ…、ここじゃ…出せない…」
    確かに、普段は立ったり座ったりしている状態で出していただろうから、ベッドに寝ている今の状態では出しづらいだろう。でもあれだけ我慢して、辛そうにしているのだ。早く出させて楽にしてあげなくては。
    「大丈夫だよ。グエルさんの今のおトイレはここだから、安心して出していいんだよ。ほら、お腹さすってあげるから頑張ろう?」
    おむつ越しにグエルさんのお腹に手を当てる。おへその少し上までおむつですっぽりと覆われたグエルさんのお腹は筋肉質で硬くて、でもぽっこりとおしっこが溜まっているのが分かった。

  • 10123/01/15(日) 17:47:52

    優しく弧を描くようにグエルさんのお腹をさすっていく。最初は不規則だった彼の息がだんだんと私の手の動きのリズムに合わさっていく。そうして何分か経った頃、下腹部のあたりで湿っぽい音が聞こえた。
    「グエルさん、止めようとしたら駄目だよ?最後までさすっててあげるから、全部出しちゃおうね」
    決壊してしまったことに気が付いたグエルさんが、慌てた表情をしてお腹に力を込めようとするので、私はその力をほぐすようにお腹をさすり続けた。
    何十秒か経っておむつが水分を吸うかすかな音が止むころには、グエルさんの力はすっかり抜けて、彼は嗚咽だけを漏らしていた。
    おむつ越しに下腹部のあたりを触って確認すると、中の吸収剤がグエルさんの出したものを吸って、たぷたぷと重たくなっていた。
    「いっぱい出せたね。ちゃんとおトイレ出来てえらいえらい!すぐにおむつ替えてあげるからね」
    私はおむつを確認している方とは反対の手で、グエルさんの涙を拭って頭をそっと撫でた。

  • 11二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 18:23:39

    尊厳も一緒に出しちゃったね……。この概念レベル高すぎて息苦しいよ
    介護する側って大変なんだけど、介護される側も辛いんだろうなぁってのが分かる

  • 12二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 00:53:13

    これが鬱勃起ってやつか…

  • 13二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 01:12:02

    思った以上に陰鬱だ……

  • 14二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 01:32:27

    真面目な話、手足欠損の場合尿瓶って使えないもんなのか

  • 15二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 02:22:13

    二重の意味で湿度が高すぎる

  • 16123/01/16(月) 10:56:17

    テープを外してグエルさんのおむつを開くと、もわっとしたアンモニアのにおいが広がった。グエルさんの顔の方にもにおいは届いたみたいで、彼はおむつにおしっこをしてしまったことへの実感をより強めたのかさらに顔を歪めた。
    下腹部にあてがっていたパッドも濃い黄色に染まって、その下のおむつにまで尿が少し漏れ出していた。あれだけ我慢をしていたのだから、においや色が濃くて量も多いのは当然だろう。
    先ほどと同じようにグエルさんの体を持ち上げて汚れたパッドとおむつを取り、代わりにおむつ交換用の防水シートを敷く。
    「グエルさん、お股拭いていくね。気持ち悪いところや痒いところがあったらすぐに教えてね?」
    おしりふきを使って丁寧に濡れたところを拭いていく。敏感な場所だからか、少し手を動かすたびにグエルさんが押し殺したような声で呻くのが聞こえた。
    「声、我慢しないでいいんだよ。もっとリラックスして?」
    「あぁ…」と小さく呻くような声でグエルさんが返事をしてくれたけれど、様子に変わりはない。
    綺麗に拭き終わって湿り気も無くなったら、今度はベビーパウダーをはたいていく。そうしてまた、白い粉に覆われてほわほわとしてしまったグエルさんの下腹部をおむつとパッドで包み込んだ。
    その後、渋るグエルさんにどうにか水分補給をさせると、かなり疲れがたまっていたのか彼はそのまま眠り込んでしまった。

  • 17123/01/16(月) 11:17:19

    >>14

    実際のところどうなのかはわからないけれど

    このSSのニカはグエルにわからせするためにわざとGUND外しているのでね…

    使えたとしてもなんやかんや理由を付けて使わせないでしょうね…


    さらに真面目に考えると現実の宇宙飛行士みたいにMSパイロットもおむつ履いた経験ありそうとか思ったけど

    経験無かった方がよりえっちなのでこのSSではその想定でいきます

  • 18二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 22:10:01

    保守

  • 19二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 22:46:01

    翌朝、共有スペースに集まってきた地球寮のみんなとミオリネに、グエルさんのGUND義肢の調子があまりよくないので、調整とその間の彼の面倒を見るためにしばらく二人にさせて欲しいと頼んだ。
    地球寮のみんなは手伝いを申し出てくれたし、ミオリネからは
    「ヘルパーでも雇ったら?あいつの弟から結構な額、預かってるのよ」と提案されたけれど、義肢の調整や改良のために自分で細かく観察したいからと言って断った。
    最終的にはオジェロの「まあ、お前がそれでいいならいいけどよ」という言葉を皮切りにみんな納得してくれたようだった。

  • 2023/01/16(月) 22:46:40

    「ニカさん!」
    共有スペースを出たところでスレッタに声をかけられた。
    「あ、あの、さっきはああやって言ってましたけど、もしかしたら、あとで大変になったりするかもしれないから…、何かあったら教えてくださいね!お手伝いしますっ!」
    スレッタがこぶしにぐっと力を込めて、胸の前で小さくガッツポーズをする。クエタから戻ってしばらく経って、またミオリネとも普通に話せるようになってきたスレッタは、以前よりもはっきりと自分の気持ちを伝えるようになっていた。
    「ありがとうね、スレッタ。じゃあ、忙しいときは頼らせてもらおうかな?」
    「はいっ、ありがとうございますっ!では、ミオリネさんとのお仕事があるので行ってきますね!」
    駆け足で遠ざかっていくスレッタを見送る。眩しい。クエタでの事件を乗りこえて前に進んでいく彼女は、まだ秘密を内に抱えたままの私とは正反対だった。

  • 21二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 04:28:52

    シテ……コロシテ……(鬱勃起)

  • 2223/01/17(火) 12:55:38

    グエルさんのいる調整室に戻ると、彼は目を覚ましていた。
    「おはよう、グエルさん」
    「うぁぁ…ニカか…。俺は…昨日は…」
    まだ寝起きで、頭がぼんやりとしているらしい。
    「グエルさん、昨日はあの後すぐに寝ちゃったんだよ。体は大丈夫?どこか痛いところはない?」
    「いや…大丈夫だ…」
    この部屋のベッドなどグエルさんがよく使うものは、ラウダさんがグエルさんのために預けてくれたお金を使って、最上級のものを揃えている。だから寝心地はいいのだろう。
    「そうだ、おトイレは大丈夫?行きたくなったらすぐに言うんだよ?」
    布団の中に手を潜り込ませて彼のお腹をさわる。おむつは昨日交換したときと変わらない乾いた感触のままだった。
    「や…まだ大丈夫だ…」
    「そっか。それじゃあ、先に朝ご飯にしようか。昨日の夕方から何も食べてないからお腹空いているでしょ?すぐに用意してくるから待っててね」

  • 23二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 19:12:13

    牛乳で煮てハチミツをかけたオートミールを耐熱プラスチックのボウルに入れて、部屋に戻る。いったんボールをデスクの上に置いて、グエルさんのそばに行く。
    「ベッドの背中上げるよ。じっとしててね」
    ベッドの横の盤面を操作して、食事のしやすい高さまでグエルさんの上半身をベッドごと起こす。一級品のベッドの背は、地球寮の寝室のそれとは違って非常に滑らかに動いてくれた。
    私はベッドの横に椅子をよせると、オートミールのボウルとスプーンを持って腰かけた。
    スプーンでオートミールをすくって、ふーふーと息を吹きかけて冷ます。
    「はい、グエルさん、あーん」
    スプーンを彼の口の前まで持っていく。グエルさんは戸惑ったような顔をして、でも空腹には勝てなかったのか、恥ずかしそうに小さく口を開けて食べてくれた。
    オートミールを咀嚼し、飲み込むグエルさんの喉元をじっと見る。太くて精悍な首がごくんと波打って、そこから続くよく鍛え上げられた胸元に、お腹にへと食べ物を送り込む。私は以前のグエルさんのことはよく知らないけれど、今は失われた彼の生身の手足もそれは逞しいものだったのだろう。
    そんな立派な男が、今では私の助け無しでは食事も排泄もできなくなって、ただのお人形か愛玩動物のように私の前にいるのだ。そう思うと仄暗い、でも確かに熱さのある悦びの感情が私の中を駆け巡った。

  • 24二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 20:08:45

    動けない男を監禁して介護するサイコ女ってミザリーみたい…
    ニカは可愛いからまだいいけど

  • 25二次元好きの匿名さん23/01/18(水) 07:41:32

    ストロー付きのカップを使って合間合間にお茶を飲ませながら、私はボウルの中のオートミールをグエルさんにすべて食べさせた。
    「グエルさん、全部食べられたね。これで足りたかな?おかわりはいる?」
    「いや、十分だ…。ごちそうさま」
    「お粗末様でした。それじゃあ、歯磨きしよっか」
    どうやら彼はこんな時でもごちそうさまを忘れないらしい。どれだけ育ちがいいのだか。
    空になったボウルを片付けて、歯ブラシと口をゆすぐ用の水と桶を用意する。
    グエルさんのベッドを倒して元の状態に戻すと、私は母親が幼い子どもにしてあげるように歯磨きを始めた。
    片方の手はグエルさんの顎に添えて、もう一方の手で綺麗に生えそろったグエルさんの白い歯を一本ずつ丁寧に磨いていく。そして一通り磨き終わったら、指サック状の歯ブラシに切り替えてさらに細かいところまで仕上げ磨きをした。指が歯茎に当たるのがこそばゆいのか、グエルさんはときどき息を詰まらせていた。
    「抵抗、しなくていいの?」
    口の中を泡と唾液でいっぱいにしたグエルさんに一方的に話しかけると、彼は怪訝な顔をした。手も足も外されて口もふさがって話せないのにどう抵抗しろというのか、とでも言いたげな表情だ。
    「今なら私の指を噛みちぎることもできるのに。グエルさんは優しくていい子ね」
    今度ははっと驚いたような顔。これだけひどいことをたくさんされても、私を傷つけるのは選択肢にも上がらないんだ?そうだよね、お父さん傷つけて、殺して、辛かったものね。もう誰も傷つけたくないもんね?

  • 26二次元好きの匿名さん23/01/18(水) 13:24:17

    歯磨きが終わったのでまたベッドの上体を起こして、用意していた水と桶を使ってグエルさんの口をゆすがせ、ティッシュで濡れた口元を拭った。
    「これは俺への罰、なのかもしれないな…」
    ようやく口が自由になったグエルさんが小さな声でぼそっと呟いた。

  • 2723/01/18(水) 19:28:06

    「またそろそろおトイレにしよっか。体を拭いて、服も着替えないとだね」
    そう言って、布団をはぎ病衣の前をはだけさせる。一晩経って水分もそれなりに摂らせたからそろそろたまってきているはずだ。
    グエルさんは観念したのか、昨晩のようにやめてくれと懇願することはなく、ただ黙って顔を赤らめていた。
    昨日と同じようにお腹をゆっくりとさすって排尿を促す。そうして全てを出し切った頃にはまたグエルさんは泣きそうな顔をしていた。
    「ふふ、今日もいっぱい出せたね。いい子いい子。いまお股綺麗にして着替えさせてあげるからね」
    グエルさんの体の下に防水シートを敷いてぐっしょりと重たくなったおむつを取り払い、おしりふきで下腹部を拭う。そのあと、新しいおむつをあてがう前に温かいお湯で濡らしたタオルでグエルさんの全身を綺麗に拭った。
    体が綺麗になったら、仕上げにいい香りのするボディークリームを優しく全身にすり込んでいく。そしてまた下腹部にベビーパウダーをはたいて、パッドとおむつをあてがい、最後に新しい清潔な病衣で彼の身を包むと、リボンを飾り付けるように前を留めるための紐を結んだ。

  • 2823/01/18(水) 22:19:12

    グエルさんの義肢を外してから何日かが経った。グエルさんは自分から私に食事や排泄の世話を頼むことはしなかったので、時間と彼の様子を見計らってこちらから声をかける必要があった。
    一方私はというと、グエルさんの部屋に簡易ベッドを置いてそこに寝泊まりしつつ、あまりこもりっきりでみんなから怪しまれてもいけないので、寮での夕食やオンラインで受けることのできない実習授業にはできるだけ顔を出すようにしていた。グエルさんのベッドの横には視線の動きだけで操作できるナースコールを設置していて、何かあればすぐに私の端末と連絡を取れるようにしている。まあ、まだ一度も使われたことはないのだけど。
    「ただいま、グエルさん。今日のお夕飯はサバの味噌煮だよ。今準備するね」
    「ああ…。なあ、ニカ。スレッタ・マーキュリーの様子はどうだった。元気そうか?」
    自身の食事を終え、グエルさんの分を運んできた私に彼はたずねた。
    「スレッタ?うん、元気そうだったよ。今日もこれから温室に行くみたい」
    「そうか。ならいい」
    グエルさんはスレッタのことが気になるようで、毎日のように私にたずねてきた。今でこそ落ち着いてきているけど、クエタから帰ったばかりの頃は彼女も色々と大変だったから心配するのも無理はない。
    「そういえば、スレッタもグエルさんのこと気にしてたよ。よかったらお手伝いしたいって」
    「まさか…、スレッタも今の俺の状態を知っているのか…?」
    グエルさんの表情が険しくなる。そうだよね、好きな女の子にこんな状態知られたくないよね。
    「ううん、GUND義肢の調子が良くないとしか言ってないよ」
    「そうか…」
    グエルさんの緊張が緩む。
    「ほら、早くお夕飯にしよう?冷めちゃうよ?」
    今グエルさんのそばにいて、すべてを握っているのは私なんだよ?そんなにスレッタさんのことばかり考えないでよ。そんな考えを飲み込んで、私は食事の準備を始めた。

  • 2923/01/19(木) 09:28:13

    「ニカ、頼みがあるんだが…」
    「どうしたの?」
    グエルさんが私のことを呼びつけた。心なしか気恥ずかしそうにもじもじとしている。
    「あー、すまないが、腹をさすってくれないか…その…」
    「もしかして、おトイレしたくなったの?」
    グエルさんがこくりとうなずく。
    「ちゃんと自分から言えるようになったね。えらいよ、グエルさん」
    グエルさんの髪を撫でて褒めると、彼は困惑したように固まっていた。
    布団をはいで、いつものように彼のお腹に手を添えて優しくさすると、グエルさんがお腹にぐっと力を込めていることがわかった。ただその感触は初日の、決壊を止めようとするものとは違っていた。
    ぎゅっと目を閉じてお腹に力を込めて、頑張っておしっこを出そうとしているグエルさんを邪魔しないように手の動かし方を変える。するといつもよりだいぶん早く、1分ほどでおむつが重たくなっていく感触がした。
    「すごい。今日はすぐに出せたね」
    返事は無い。まだ恥ずかしさは残っているようで、グエルさんは排泄をした後はしばらく何も話せなくなる。お腹に力を込め続けて、少し疲れた様子の荒い吐息だけが聞こえた。

  • 3023/01/19(木) 19:53:01

    保守

  • 3123/01/19(木) 22:44:02

    グエルさんはだんだんとお世話をされることに抵抗がなくなってきたのか、自分から私にいろいろと頼んでくれるようになった。
    「次はサラダがいい」
    「はい、どうぞ。あーん」
    「ん…、旨いな。何のドレッシングなんだ?」
    「オリーブオイルをベースに作ってみたの。気に入った?」
    「ああ、また作ってくれると嬉しい。いいか?」
    「もちろん。さ、次は何を食べる?」
    素直に私に世話をさせてくれるようになったグエルさんの表情は、以前よりも柔らかく、幼くなっているように感じた。

  • 3223/01/20(金) 09:32:58

    保守

  • 3323/01/20(金) 21:21:00

    また何日かが経ったある日の午後、私はアーカイブの授業動画を、グエルさんは映画をタブレットで観ながらそれぞれ過ごしていた。
    「…ニカ、ちょっといいか」
    授業動画を一時停止し、グエルさんのそばに行く。
    「どうしたの?別の映画にする?」
    「いや…、あの…、トイレを…」
    グエルさんがとても言いにくそうに途切れ途切れに言葉を紡ぐ。
    「わかった。おトイレだね。今お腹さすってあげるね」
    映画も一時停止し、ベッドに備え付けのテーブルをどかそうとした私にグエルさんはさらに続けた。
    「ぁ、違うんだ…、その…、もう、出したから…、お、おむつを替えて、ほしい…」
    耳を真っ赤にして言いよどむグエルさんの布団の中に手を差し入れ、確認する。するとパッドが水分を吸って重たくなっていることがわかった。
    「本当だ。グエルさん、一人でできたんだね、えらいえらい!すぐにおむつ替えるね」
    お腹を優しく撫でて、グエルさんを褒める。羞恥で真っ赤になった彼の表情には、ほんの少しだけ照れが混じっているように感じた。

  • 34二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 22:20:35

    かわいい…かわいい……

  • 3523/01/21(土) 08:54:21

    保守

  • 3623/01/21(土) 18:57:22

    グエルさんのおむつを開いて、パッドを改めて確認する。じっとりと重たくなったパッドは冷たくなっていた。自分でおむつに排尿したことをなかなか言い出せなかったのだろう。幸い量はそんなに多くなかったし、おむつもパッドも肌触りのいい高品質なものを選んでいるから肌がベタベタするようなことはなかったみたいだけど、あまり心地良い感覚ではなかっただろう。
    「グエルさん、おトイレしたらすぐに教えてね?おむつ濡れたままにしてると体冷えちゃうよ?」
    「うん…、わかった…」
    グエルさんが返事をする。その様子は母親の言いつけを聞く子どものようだった。
    「いいこいいこ。さ、お股綺麗にしようね」

  • 37二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 19:06:14

    グエルの台詞が幼くなってきてるの良すぎる

  • 38二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 19:24:44

    最悪な程屈辱的な状況の筈なのに、段々と受け入れてしまっているグエル君かわいい

  • 39二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 06:36:36

    保守

  • 4023/01/22(日) 07:49:09

    >>39

    保守ありがとう

    最近深夜から明け方にip規制かかる…


    またしばらく経った。

    「ニカ、トイレできた…、おむつ替えてくれ…」

    「わかった、すぐ替えるね」

    タブレットをデスクに置いててきぱきと準備を始める。この頃、グエルさんが私を呼ぶ回数は多くなってきていた。

    「よし、今日は我慢しないですぐに呼べたね。えらいよ、グエル」

    「ああ…」

    まだ温もりの残るパッドを取って、グエルさんの下腹部を優しく拭く。前回の交換から間が開いていない分、量は少ないから今回はパッドだけ替えればいいだろう。

    あまり密閉された状態が長時間続くのも肌に良くないので、拭いたところがしっかりと乾くのを待ってからクリームとベビーパウダーでケアし、大事なところをくるむようにしてパッドを被せた。

    そこからおむつを被せようとすると、パッドを抑える手にじんわりとした熱とかすかな水圧が伝わった。

    「あれ…、おまた熱い…、おれ…」

    「大丈夫だよ、グエル。パッド抑えててあげるから全部出しちゃおう」

    混乱しているグエルさんに声をかけて促す。量は多くなかったようで、ちょろちょろと少しずつ流れ出る水音は数秒ほどで止まった。

    「あ…、おれ、もしかして…、おもらし…」

    無意識に出してしまったことが相当ショックだったようでグエルさんは狼狽えていた。

    「大丈夫だよ、大丈夫。いつでも好きな時に出していいんだからね?」

    「うん…」

    「いいこいいこ。もう一回パッド替えようか」

    「わかった…。ありがとう、ニカ…」

  • 41二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 09:07:38

    めちゃくちゃ体格が良くて誇り高かったあのグエルが幼児返りするのかわいすぎるし、それを甘やかすニカの母性もたまらん
    ニカはただ介護してるだけでスケベなこと何もしてないのにどうしてこんなにえっちなんだ
    男の排尿シチュ興味なかったのに何度も読み返してる、ありがとうスレ主

  • 4223/01/22(日) 16:38:15

    ある昼下がり、私は昼寝をしているグエルさんの寝顔を眺めていた。ベッドの上での生活が続いて、体力が落ちてきているのかグエルさんの睡眠時間は以前よりも伸びていた。
    それにしても可愛らしい寝顔だ。眉間にしわを寄せることもなく、赤ちゃんのようにスヤスヤと眠っている。思わず顔に手を伸ばして髪を撫でる。
    「んぅ…」
    グエルさんがくすぐったそうに声を漏らした。しかし目を覚ます気配はなかったのでそのまま髪を撫で続ける。毛並みの良い犬の腹を撫でているようで気持ちいい。

  • 43二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 20:23:20

    お姉さん気質の女性に世話されて逞しい男性がだんだん幼児退行していくのなんかドキドキする…

  • 4423/01/22(日) 22:10:09

    「おはよう、グエル」
    夕方になって目を覚ましたグエルさんに声をかける。まだぼんやりとした目でグエルさんがこちらを見た。
    「おはよう…、ニカ」
    「今日はぐっすり寝てたね。喉乾いてない?」
    「ん…だいじょうぶだ…。それよりおまたきもちわるい…、おむつ…」
    むず痒そうな顔でグエルさんが言った。最近、グエルさんは寝起きにおむつの交換を頼むことが多くなっていた。
    黄色く染まったパッドを新しいものに交換する。今は短時間のお昼寝だからそこまで多くないけれど、朝起きてすぐに替えるときはぐっしょりと重たくなっていることも珍しくない。グエルさんが寝ている間に交換することも試してみたものの、結局起こしてしまったので夜寝るときに着けるパッドはより吸水量の多い物に変えた。
    「はい、お股綺麗になったよ」
    筋肉が落ちて柔らかくなったお腹をポンポンとそっと叩いておむつ替えが終わったことを知らせる。
    「ありがとう。なあ、おなかもすいた…」
    「じゃあちょっと早いけどお夕飯にしよっか。いいこで待っててね」

  • 45二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 22:41:50

    最早、赤ちゃんと化したグエル
    そして、お母さんになったニカ
    う~ん、これは美しい親子愛

  • 4623/01/23(月) 01:20:37

    保守

  • 4723/01/23(月) 05:47:01

    保守

  • 48二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 06:43:25

    このレスは削除されています

  • 49二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 17:39:20

    どうなるんだ…

  • 5023/01/23(月) 18:24:15

    「グエル、お股気持ち悪くない?。そろそろおむつ替えよっか」
    「…?まだだいじょうぶだぞ…?」
    ある日の午前中、私はベッドの上でぼーっとしていたグエルさんに声をかけた。朝のおむつ替えからだいぶ時間が経っているのに、グエルさんは何も言ってこなかった。
    「でもさっきのおむつ替えから時間経ってるし、一応見てみよう?」
    「うん…」
    布団をはいでおむつを確認する。パッドはしっかりと水分を吸って重たくなっていた。
    「やっぱりおトイレ出てたよ。お股嫌な感じしなかった?」
    「しなかった…」
    「そっか。早めに気付けて良かった。今きれいきれいするからね」

  • 5123/01/23(月) 22:36:10

    いつものようにおしりふきを使って拭いていく。すると指先に温かいものを感じて、おしりふきもほんのり黄色に染まった。
    「にか?どうかしたのか?」
    いつもより時間がかかっていることが気になったのかグエルさんが聞いた。
    「またちょっとおしっこ出ちゃったね。もう一回綺麗にするからもうちょっとだけ待っててね」
    「そうなのか…?わかんなかった…」
    グエルさんの顔が不安げに歪む。
    「どうしよう、にか。おれ、おしっこ、わかんなくなっちゃった。もう、にかに、おといれできたって、いえない…」
    「大丈夫だよ。我慢しないでいっぱいおトイレできたからわからなくなっちゃったんだね。えらいよ、グエル」
    本当は頭を撫でてあげたいけど、おむつ替えの途中で触れないので代わりにお腹を撫でる。グエルさんはスンスンと鼻を鳴らしていた。
    「これからは私がちゃんと確認してあげるからね。グエルは楽にしてて?」
    おむつ替えが終わった後、手を綺麗に洗い、涙と鼻水でぐちゃぐちゃになったグエルさんの顔を拭う。そのまましばらく頭を撫でていると、グエルさんは泣き疲れた様子で眠ってしまった。
    グエルさんが完全に眠りに落ちたことを確認すると、私はデスクに向かい、端末からオンラインショップのサイトを開いた。

  • 52二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 22:39:20

    性癖がどんどん歪まされていく。

  • 5323/01/24(火) 09:21:29

    また数日が経った。午前中に実習授業を終え、寮の宅配ボックスから以前オンラインショップで注文していた物を無事受け取った私はグエルさんの部屋に戻った。
    「ただいま、お留守番させちゃってごめんね。何もなかった?」
    「おかえり、だいじょうぶだったぞ」
    「よしよし、いいこいいこ。それじゃあグエルさん、お昼にする前にお股確認しようか」
    「わかった…。おといれできてる?」
    布団と病衣の中に手を潜り込ませて確認する。ポリマーが水分を吸ったタプタプとした感触がした。
    「うん、いっぱい出せてるね。えらいえらい」
    いつものようにたくさん褒めながらおむつを替える。この状況にすっかり慣れてしまったグエルさんは心地よさそうに、私のされるがままになっていた。
    「はい、綺麗になったよ。お疲れ様。そうだ、今日からはこれも付けようね」
    そう言って、グエルさんのおむつの外側に通販で届いたばかりのものをぺたりと貼り付ける。
    「にか、なにをつけたんだ?」
    「おむつ用のセンサーだよ。私もこまめに確認するけど、急にたくさん出たらたいへんでしょ?でもこれを付ければグエルがおトイレできたらすぐにわかるから」
    グエルさんにセンサーの説明をする。これは端末のアプリと連動して、おむつの中の状態や替え時を通知してくれるものだ。さらに履歴も残るので健康管理にも役立つだろう。
    「うん…。でもぜんぶみられるのはずかしい…」
    流石に抵抗があったのか、グエルさんの耳元がほんのり赤くなる。
    「そっか。でも私、グエルがお股濡れて気持ち悪くなっちゃたり、お肌かぶれて痛くなっちゃたら嫌だよ?付けて欲しいな」
    グエルさんの綺麗な青い目を見て諭すように言う。
    「にかがそういうならつける…」
    少しの迷いがあって、グエルさんの目がうなずくように揺れた。
    「ありがとう。グエルはいいこね」

  • 54二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 10:57:26

    狂気のスレだ……

  • 55二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 11:23:21

    グエルの赤ちゃん化が止まらない……
    ニカ→にか になってるのがヤバい
    そのうち、言葉まで失いそう

  • 56二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 12:31:28

    うわぁ湿ってる…

  • 57二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 12:41:25

    頭が正常でも身動き取れなくなって会話次第で頭も動かなくなるって怖い話だ…

  • 58二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 21:16:00

    あと少し、もう一押しだ。もうグエルさんの身体は私のものだ。好きな食べ物も、体中の黒子の位置も、排泄のタイミングも、全部知っている。全部支配している。
    心はどうだろう。最近はよく私のことを頼ってくれるようになった。褒められて笑ってくれるようになった。スレッタさんのこともあまり訊かなくなった。でも、まだ足りない。もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、頼って欲しい。依存して欲しい。私の中で、逃げることも前に進むこともできなくなって、ここでずっと、一緒に足踏みしていて欲しい。

  • 59二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 21:30:09

    まぁその、仕方ないよね
    加古川だものね…

  • 6023/01/24(火) 22:58:17

    「ねえグエル、私ね、来週からしばらくここに帰れないんだ」
    グエルさんのベッドの下半分、今は布団だけが被さって、何の凹凸も無いところに腰かけて話しかける。
    「そうなのか?どうしてだ?」
    「メカニック課の校外実習があるの。それでしばらく他のプラントに泊まるから…。本当は行きたくないんだけど、行かないと単位もらえないから」
    「うん…」
    嘘だ。本当は校外実習なんてものは無い。こんな簡単な嘘に騙されるようになってしまったなんて、本当にグエルさんは可愛らしい。ジェターク寮の寮長をしていた彼なら、パイロット課以外のカリキュラムも、スケジュールも把握していたはずなのに。

  • 61二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 07:14:33

    保守

  • 6223/01/25(水) 08:44:52

    「だからね、グエルさんのお世話を他の人にお願いしようと思ってるんだ」
    「ほかのひと…」
    ぼんやりとした表情でグエルさんが聞き返す。
    「うん。だいぶ前なんだけどスレッタさんが、大変な時は頼ってくださいって言ってくれたから。スレッタさんはパイロット課だからメカニック課とはスケジュールも被らないし、お願いしようと思ってるの」
    「すれった…」
    「大丈夫だよ。必要なことは私が全部スレッタさんに教えておくね。グエルさんの好きな物も、おむつの換え方も、大きい方をしちゃった後のお尻の洗い方も全部。だからグエルさんはいつも通りにしてていいんだよ」
    「すれった・まーきゅりー…」
    しばらくぶりに口にするその名を、グエルさんは反芻するように繰り返し呟く。彼はぼんやりとして回らないはずの頭で懸命に思考していた。
    「やだ…」
    グエルさんがぼそっと呟く。
    「どうしたの?」
    グエルさんの目にだんだんと力がこもって、眉間が寄る。
    「いやだ…!スレッタ・マーキュリーは嫌だ…!」
    「どうして?スレッタさんは嫌なの?」
    「だって…、やだ…、俺は、いまは…」
    ぐるぐると混乱している様子で、グエルさんが一生懸命訴える。
    「あいつには…、スレッタには、こんな姿を見られたくない…!ニカ、たのむ、スレッタを呼ぶのはやめてくれ…!お願いだ…頼む…」
    涙声になりながらグエルさんが必死に叫ぶ。
    「じゃあグエルはどうしたい?」
    「にかがいい…、お願いだ、ニカ、実習なんか行かないでくれ…。スレッタは駄目だ…すれったには恰好悪いとこ、見せたくない…」
    「私がいいの?」
    「うん…ああ、そうだ!ニカがいい、おれの面倒を見ていいのはお前だけだ…!他のひとがスレッタに俺のことをはなすのもいやだ…!お願いだ…ずっとここで二人だけでいてくれ…」
    やっとだ、やっとグエルさんが私のことを、私だけのことを求めてくれた。グエルさんの言葉から自分に都合の良い言葉だけを切り取って、私は微笑んだ。
    「しょうがないなぁ、グエルは。そんなに私がいいなら、実習に行くのはやめるね」
    「ほんとうか…!」
    「本当だよ。ずっとここで、一緒に居てあげる。だから安心してね」
    ぽんぽんとグエルさんの体を撫でる。硬くなってしまった表情がまた柔らかくなるように、もう二度と不安なんか感じないように、もう彼が何も考えなくてもいいように。

  • 6323/01/25(水) 08:55:14

    とりあえずはこれで完結です

    折角書くなら色々調べて描写マシマシにしようと思って書いたら、なんかかなりえぐい感じになってしまって自分でもびっくりしてる

    夜になったら>>53の後からの分岐でラウダ乱入ルートをあげていくよ

  • 64二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 09:48:29

    乙でしたー
    面白かったです

  • 65二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 11:21:00

    めちゃくちゃ良かったです!
    四肢欠損したガタイの良い男を介護するニカの狂気も湿度高くて最高だし、段々幼児退行していくグエルも可愛過ぎて毎日更新楽しみにしてました!
    ラウダ乱入バージョンも楽しみにしてます!

  • 6623/01/25(水) 19:27:29

    ラウダルート
    一人称注意、いろいろ捏造注意

    久しぶりに会った兄さんは、僕の記憶の中にあるどの姿よりも幼くなっていた。

    プラントクエタでの事件で、僕の兄さんは父親と、自分の手足を失った。どうしてそんなことになってしまったのか僕にはわからない。兄さんはただ僕に謝罪をするだけだったから
    別に謝らなくてもいいのに。父さんが亡くなったのは悲しいけれど、兄さんが生きて帰ってきてくれた喜びの方が僕にとってはよっぽど大きかった。もちろん、手足を失ってしまった兄さんはとても痛々しくて、見るのも辛かったけれど、僕が兄さんの新しい手足になって一緒に生きていけたらいいと思った
    でも、兄さんは僕を見て父さんのことを思い出したり、ジェターク社のCEOに就任した僕が兄さんとの面会のために時間を割いていることに罪悪感を抱いたりして、苦しそうだった
    だから、退院後すぐに兄さんを株式会社ガンダムに預けた。あの水星女たちに兄さんを任せるのはとても悔しかったけれど、辛い記憶から遠ざかって、新しい手足を得て、兄さんが平和に生きられればそれが一番だ
    兄さんに不便な思いをさせたくはないから、ミオリネを経由してこっそりと資金を援助したり、ジェターク社の人間やジェターク寮の生徒たちに兄さんの様子を探らせて、定期的に報告させたりしていた
    その報告によると、新しい手足を得た兄さんはだんだんと以前の快活さを取り戻しているようだった
    なのに、あるときから兄さんの目撃情報がぷっつりと途絶えてしまった。今の兄さんは生徒として学園に在籍しているわけではないから、外に出ない日があってもおかしくはないけれど、これだけの長期間となるとさすがに変だ
    腕利きの部下を何人か連れて、学園に赴く。地球寮の奥の部屋で見つけた兄さんは、何もできなくなって、ベッドの上に転がっていた。地球寮には水星女の他に、悪い魔女がいたのだ
    僕たち兄弟は赤ん坊の頃から一緒に育ったわけではない。だから、こんな兄さんは初めて見た。僕の知る兄さんはいつだって責任感が強くて、恰好付けたがりで、僕を引っ張ってくれた
    でもたとえ悪い魔女の呪いで姿を変えられようとも、兄さんは兄さんだ。無理に呪いを解こうとして、兄さんが辛い思いをするのも嫌だ。だからせめて、兄さんがこれ以上悪い人に誑かされないように、僕の知らないところで何も起きないように、もう手放さないようにしよう

  • 67二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 22:39:34

    「…ん」
    地球寮から連れ出すときに怖がってぐずっていたので、薬で眠らせていた兄さんが目を覚ました。
    「兄さん、おはよう。僕だよ、ラウ…」
    「とうさん…」
    兄さんがまだ混濁とした目で僕を見て、呟いた。
    「とうさん、おはようございます…」
    「っ…!」
    兄さんは僕のことを父さんだと思っているようだ。確かに僕の瞳の色は父さんとそっくりな琥珀色で、僕が今着ているスーツも父さんが着ていたものと同じデザインで、今の僕は若い頃の父さんによく似ていた。
    「とうさん、どうかしましたか…?そういえばにかは…」
    あの魔女のことは覚えているのに、僕のことはわからなくなってしまったのか。とても悲しくて泣いてしまいたくなる。でも、駄目だ。兄さんのことを一番に考えないと。僕はどうしたらいいだろう。
    「あの女とはもう会わせないぞ。今日からお前の面倒は俺が見る」
    考えがまとまるよりも先に口が開いた。いつもより低い、威圧的な声。父さんにそっくりだ。
    確かに、今の兄さんは父さんが目の前にいると思い込んでいる。そこに僕はラウダなのだと、父さんはもう死んでいるのだと現実を突きつけたら、兄さんはまた苦しむことになるだろう。たとえ偽りだとしても、兄さんを安寧の中に置いておけるならこれが一番いいのかもしれない。
    「え…」
    「どうした。俺に口答えをするのか」
    「いいえ、なんでもありません…」
    ごめんなさい、兄さん。こんなにひどいことを言ってしまって。でも優しい言葉で諭して、あなたが違和感を覚えてしまったら、真実に気が付いて傷ついてしまったら嫌だから。赦して欲しいとは言わないよ。ただ、せめて心の中では謝らせて。

  • 68二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 22:40:42

    あれラウダ…?君も不穏だね…?

  • 69二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 07:25:05

    ラウダも兄さんを監禁しちゃうのか?

オススメ

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