CB「寝癖?」

  • 1二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 21:50:07

    「ああ、今日はかなり酷いぞ」

    呆れた様子のトレーナーの言葉に、僅かばかりの反感を覚えながら答える。

    「だって昨日遅かったんだもの」
    「夕方には上がらせたろ。言い訳になってないぞ」

    いいじゃない、別に。と口答えしながら隣について歩き出す。
    グラウンドにはまだ誰もいない。日がようやく顔を出し始めた時間帯だ。

    「眠いならもう少し寝ればいい。なにも別にこんな朝早く来なくてもいいじゃないか」
    「いやだよ。この空気が好きなんだ」

    お前に付き合わされるこっちの身にもなってくれよ、とトレーナーの談。
    毎朝毎朝、同じセリフをご苦労なことだ。

  • 2二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 21:50:44

    「ほら、いつもの」
    「わぁかったよ」

    あきらめたように、仕方ないと言わんばかりに苦笑しながら、トレーナーはグラウンドの隅にあるベンチに腰を下ろした。
    靴底を合わせ、O字のように足を組んで待つ彼に、ひょいと身を委ねる。
    冷たい空気におしりと太ももに伝わる彼の熱が心地いい。

    「ふふん、キミの新しい厚底ブーツはそれなりの座り心地だね」
    「今言外にチビだって馬鹿にしたな?」

    ちょっとだけ振り返ってちろりと舌を出す。
    トレーナーはため息を吐きながら、徐にウエストポーチから櫛を取り出して髪に触れた。

    少しこしょばったい。

    「痛くしないでね」
    「何回やってると思ってるんだ」

  • 3二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 21:51:21

    ごわついた髪をうなじのところから持ち上げ、毛先の方からゆっくりとブラッシング。
    とても爽やかな気分。鼻歌なんかも鳴らしてみる。

    鼻に通り抜ける、朝露と芝生と、トレーナーの匂い。
    ひんやりした風が頬を撫で、昇っていく太陽が少しずつ白くなっていく。
    とても穏やかで、ゆっくりとした空気。

    自分とトレーナーだけの時間。

    「できたぞ」

    すい、と目の前に差し出される手鏡。
    癖っ毛の多い長髪だけれど、ほどよく整えられた今の姿は嫌いじゃない。

    「尻尾もやってやろうか?」
    「そういうのは大人になってから」
    「冗談だよ」

    さっきの意趣返しだろうか?
    こういうところ、子供っぽい。

  • 4二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 21:51:49

    「ほら、今日の朝練始めるぞ」
    「はぁい」

    ぴょんと立ち上がりながら、ぐっと伸びをする。
    準備運動を済ませたら、軽く駈足でグラウンドを周回。
    今日のメニューはなんだろう?

    「じゃ、行ってくるね」
    「おう」

    いつものように受け答えして、いつものようにターフの上を駆け出す。
    自由気ままな、私たちの朝。


    寝癖から始まる、私とトレーナーの日常。


    .

  • 5二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 21:56:52

    おしまい

    某絵師のイラスト見てから頭の中がCBで埋め尽くされてる。助けてくれ

  • 6二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 22:07:41

    さては貴様新潟県民だな

  • 7二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 23:04:30

    >>6

    よくわかんないけど多分違うよ

  • 8二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 23:17:54

    >>5

    毎日CBを出力しろ


    してください

  • 9二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 23:23:10

    トレとCBの距離感がいい感じ

  • 10二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 23:47:45

    良いSSだな…… あげ

オススメ

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