- 1二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 19:52:35
- 2二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 20:09:50
絵心や文才ない俺みたいなやつに酷すぎない?
- 3二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 20:40:33
「……これは、ない」
散らかった自室で鏡を眺めながら一人呟く刑部姫。しかし、今の彼女の装束はいつもの和洋折衷姫系コーデではなく
「いやいやいや……そもそも狐が蝙蝠になってその上バニーとか、意味不明すぎでしょ」
本当に歩けるのか不安になるピンヒール、柔らかな太ももに食い込む網タイツ、黒くピッチリとした肩紐のないレオタードのようなスーツには白いしっぽが付いており、全体的にいやらしい雰囲気だがカフスと蝶ネクタイが正装のように見せている。そして頭には黒いウサギの耳のカチューシャ……どこからどう見てもバニーガールである
「こういうのは姫よりもさぁ……武蔵ちゃんみたくスラッとしてて、その上ナイスバディな子の方が似合うに決まってるじゃん……」
ことの始まりは少し前、彼女のメル友によく似た光のコヤンスカヤという新入りがマスターと話しているのを目撃してしまったことだった
「……そんなさぁ、マーちゃんが実はバニー好きだとか、だからあのタマモッチのそっくりさんの再臨をバニー服で固定してるとか、からかわれた時のちょっと拗ねた赤い顔とか、姫別に知りたくなかったんですけど」
知りたくなかったが、知りたくなかったが知ってしまってはしょうがない
勢いで通販サイトを開き、勢いでバニーガールの衣装一式を購入し、そして届いたものを勢いで着てしまって今に至る
「しかもケチって安いの買っちゃったから生地薄いし胸のとことか頼りないし!ストッキング買い忘れちゃって網タイツ食い込むし!」
何をやっているんだ姫は。このQPでもっといいものが買えたんじゃないのか。なんならカルデア縫製部に頼めばもっと可愛くてもっとマーちゃん好みの───
その時、ドアの開く音がした
「っちょ!入る時はノックしてって───」
「ああごめん刑部姫、借りてた漫画を返そうと思っ、て───」
「……あ、」
……最悪だ
「あぁ……」
最悪だ最悪だ最悪だ
「うわあああああああ!!!!!マーちゃんのばかあああああああ!!!!!」
よりによって一番見られたくなかった/見てほしかった相手に!!
「わっ!ちょっ、刑部姫!?」
霊体化も忘れ、マスターを突き飛ばして部屋の外へ逃げる刑部姫
彼女が正気に戻ったのは食堂でうどんをすすっていた宮本武蔵に
「あれっ刑部姫ったら珍しい!というかどうしたのその服?なかなか似合ってて可愛いじゃない」
と話しかけられた時だった - 4二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 20:41:29
長文&書きなれてないので読みづらいとか解釈違いとかあったらごめん
おまけの後日談
「本当に申し訳ございませんでした……マーちゃんを突き飛ばした挙げ句カルデアをこんな格好で走り回るなんて……」
「いやいや大丈夫だよ!ほら他のサーヴァントたちの起こした騒動に比べたら大した問題じゃないし!それにあの格好似合ってたし!……あ」
「え」
顔が白ウサギの目のごとく真っ赤に染まった二人がその後どうなったかは、また別のお話
- 5二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 21:03:03
- 6二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 21:13:11
- 7二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 22:25:23
- 8二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 22:48:19
- 9二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 22:52:36
- 10二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 22:53:00
このレスは削除されています
- 11二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 23:38:59
「やぁメディア、少しいいかな。実は興味深い話を聞いたんだ。マスターの故郷では12の動物になぞらえて年を数えるんだけど、今年はウサギ年だって聞いてね、ウサギだぞウサギ、なんでもウサギは年中発情k」(パタン)
ドアを閉めることで叔母様の与太話を遮りつつ目の前の物体に視線を落とす。
…バニー。バニースーツである、ご丁寧に燕尾服まで添えて。
「いやあ、花嫁衣装とはいかないけどいい刺激になったんだわ!」
と糸紡ぎの妖精が一式を置いて行ったのはつい先刻の事。「十二支」の話に興味を持った数名が調べたところ今年はウサギ年であるらしく、それに因んだものをと急ピッチで仕上げたのだとか。
なんでも似合いそうな者に配っているらしく、丁重に断りを入れる間もなく走り去ってしまった。
…可愛らしい娘のコーディネートはライフワークではあるが、これは流石に守備範囲外。
後日返却することとして仕舞い込もうとした時、ふと鏡台が目に入った。
「…まぁ、折角ですし…」
…見事にピッタリであったことに驚きつつ、鏡を見遣る。
「採寸をされた覚えはないのですけれど…」
くるりと向きを変え、少しばかりポーズをとって…視線を向けた先には
>[…あー、ごめん。ノックは、したんだけど…]
気まずそうな、マスターの姿が。
「…マスター?見た、かしら?」
[ナニモミテマセンヨ?]
>[……似合ってる、よ?]
「…そういう事はせめて目線を合わせて言ってちょうだい」
マスターの弁明を聞くに「私への届け物があったが、ノックをしても返事が無くロックも掛かっていなかったため中に置いて行こうとした」との事。
>[今後気をつけます…]
「はい、そうしてちょうだいな。それから届け物、ありがとう」
>[…でも、似合ってるのはホントだよ?]
…不覚にも少し、硬直してしまった。頬は赤くないだろうか、生娘でもあるまいに。
本当に、裏切りの魔女も焼きが回ったものだ…
ーーーーなおその直後再度突撃してきた大魔女にその様子を目撃され、「マスターがメディアにバニー衣装着用を強要した」という噂が広まりかけたことはまた別の話
- 12二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 09:54:14
あげ
- 13二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:29:46
- 14二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 21:20:15
見たことのないふわふわもこもこの着ぐるみのようなうさぎパジャマをマスターが着ている。
「随分と可愛らしいもんだなあ」
「なんかダヴィンチちゃんがくれた。疲労回復効果があるんだって」
「それはそれは」
騙されてません?
即座に浮かんだ言葉をヘクトールはぐっと抑えた。
本人が喜んでいるのだし思い込み効果というのは大きい。これで何かと忙しいマスターが少しでもはつらつとしてくれるのならば万々歳だ。
何より大変可愛らしくよく似合っている。下手なことを言って脱がれてしまってはもったいない。是非疲労回復を信じたままずっと愛用してほしいものだ。
うむうむと目の前で眼福に満足げに頷いているヘクトールを前に当人もまた得意げで。
「抱きしめてみるかい?」
「え」
両手いっぱいに広げて誘う姿にヘクトールの思考と動きが一瞬固まる。
た、確かに。このふわもこは抱きしめたら気持ちよさそうだ。当たり前だかのダヴィンチ製だ。効果は抜群であろう。
その心地よさのまま満たされ癒され抱き枕にしたままふたりで朝までぐっすりは確定であろう。
何より役得にも程がある。
どうする。
いくか。
しかし。
しかし。
しかし。
「えっ…………んりょ、しておきます」
「えー?残念」
寸でのところで波立つ誘惑をなんとか叩き潰して踏み留まるヘクトールの姿に何も分からぬその子供は、ただただ不服と唇を尖らせた。 - 15二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 08:22:16
ぴょんぴょん
- 16二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 08:28:38
「ちょっと!マスター令呪まで使ってなにすんだよ!」
そこにはバニー姿のアニングがいた
「マスター!こんな体型のうちよりももっといいやつがいるだろ!」
そのふくよかな体型にバニーはよく映えていた
「ゴラァ!なんか言えよ!」
胸元を揺さぶられるが悪い気はしない
「ちっ…しゃーねーこんなので人前に出れるってんだ…それにマスターに必要としてくれるのは嬉しいしな」
「というわけで今日一日う…うちを飼うんだぞ」
アニングは赤面しながら言った - 17二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 18:41:28
タマモキャット……駄目だ、コヤンスカヤが思い浮かんでしまう……
- 18二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 22:33:52
- 19二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 10:05:26
あげ
- 20二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 20:35:04
かわい