- 1二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:06:59
- 2二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:07:27
- 3二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:08:16
第二次ウマ娘大戦開幕
- 4二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:08:21
最後の方の突如としていちゃつきだすミラルビと全方位脳破壊ほんと面白かった
- 5二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:09:46
- 6二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:10:32
起きて昼ごろに掲示板戻ってみたらさらにすごいことになってた(前スレ)
- 7二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:11:10
カオスとしか言えない
- 8二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:11:12
この二人だけ他のキャラと温度差がすごすぎるよな
- 9二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:12:40
- 10二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:12:48
ウマカテらしい訳分からんカオスなスレでオチはどうすんのかなと思ったら公式が直々に爆弾ぶち込んできて笑っちゃった
- 11二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:14:26
このレスは削除されています
- 12二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:16:14
- 13二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:16:32
- 14二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:17:28
これはただの公式イベントなんだよなぁ
- 15二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:17:28
カイチョー
- 16二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:17:36
(あの…それ公式…)
- 17二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:18:02
- 18二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:18:55
- 19二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:19:51
でも他の部分はオタク特有の誇張表現だけどゼファーの扱いは公式そのままだし…
- 20二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:19:58
なぜ続いたか分からんが燃料が投下され続けたので雰囲気と勢いだけで押し切られたスレ
- 21二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:20:03
ヘリオスシナリオでも仙人的ポジションで出てきてほんと笑ったわ
- 22二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:21:10
公式がやることじゃない⋯
- 23二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:22:14
- 24二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:23:34
公 式 が 病 気
- 25二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:25:41
そっちのけで風と対話し始めるゼファー
↓
湿気取りの換気扇にされるゼファー
↓
巻き添えを喰らうテイオー
↓
ネイチャも出てきて更に湿気るテイオーが面白かった - 26二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:27:33
完走したのかこのスレ…
- 27二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:30:40
お嬢が終始ケイエスに掛かりっぱなしでヘリオスに塩だったな
最後に公式まで後押ししてくるし - 28二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:31:25
そしてパーマーの最後の顔が面白すぎるなんなんそれ
- 29二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:31:59
- 30二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:34:39
- 31二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 17:58:12
- 32二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 18:04:44
- 33二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 18:09:29
- 34二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 18:45:20
…引かないでいっかなぁ(お気持ち系人間の屑)
- 35二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 18:49:22
チーム〈おきらく〉(皮肉)
- 36二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 19:09:04
- 37二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 19:15:50
- 38二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 19:19:03
- 39二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 19:26:48
パマヘリルビミラの全てを濃縮したイベント
- 40二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 00:21:42
- 41二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 00:33:17
ブルボンが実馬で思わず草生えたわ
- 42二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 00:34:35
「ありがとう」...それしか言う言葉がみつからない...
- 43二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 00:42:18
セイちゃんビクビクで草
- 44二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 02:42:50
初期は4大属性と光闇みたいなものだったのがどうしてこうなった…
- 45二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 02:46:21
何もわかっていないバクちゃんと通常営業のゼファー好き
- 46二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 02:46:28
なぜ描こうと思ったのか…
- 47二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 02:48:05
どっから見ても意味わからん絵面で草
- 48二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 02:49:50
あーあ、セイちゃん壊れちゃった
- 49二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 02:55:23
元スレのダイヤちゃんが伏線回収した怪文書で爆笑した
- 50二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 02:59:31
これ作ったの勇者だろ
- 51二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 08:42:43
セイちゃん壊れちゃった!
- 52二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 08:53:39
この世の終わりのような光景
- 53二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 09:10:14
アニバまで我慢しようと思ったけど、あんまりにもあんまりだからどうやってストーリーで決着付けてるのか凄い興味沸いてきた。
引くか凄い迷う。 - 54二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 09:13:06
- 55二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 09:38:39
なんの説明もなく放り込まれる史実ブルボンとスライムネイチャと総受けセイちゃんで腹よじれるほど笑ったわ
- 56二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 11:46:30
- 57二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 16:04:54
扇風機×ブルボン(実馬)カプいい…
- 58二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 16:06:17
扇風機×ブルボン(実馬)カプってなんだよ
- 59二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 16:22:10
迷探偵ダイヤちゃんの
「『あにまん時空』は、とても儚い存在なの。基本的には、『レスが200に達したら』それでおしまい。『あにまん時空』に込められる『想いの力』の発信主たちは、とても社会的立場が弱いものだから、影響力は無視できるほど小さいの」
の部分でわんわん泣いちゃった - 60二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 20:51:03
前半のミラに掛かりっぱなしのお嬢もいいぞ
- 61二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 22:08:26
迷探偵は関係性イラストから何を読み取るんだろうな
- 62二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 22:23:37
これ本当邪悪過ぎる
- 63二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 03:32:53
>>40が描いてるなら、俺は書いてみるわ。
12時のチャイムが鳴って、トレセン学園は俄に賑わい始める。お弁当を持ってお気に入りの場所に集まるのも良いが、大多数の生徒は食堂へと脚を運ぶ。
健啖家の集まるトレセン学園のお昼ともなると、お腹を空かせたウマ娘達で食堂は溢れ、無数に置かれたテーブルと椅子はあっという間に埋まっていく。食事のメニューは何でもござれ、量も自由と、昼食の時間を楽しみにしているウマ娘達にとって食堂は楽園のような場所である。
だが、そんな食堂の一角に、何故か空いている場所があった。周りのウマ娘達の様子を見ると、どういう訳かその一角を避けているように思える。その理由は、今その一角に座っている4人のウマ娘にあった。
誰に対しても明るく、楽しい雰囲気を分けてくれる太陽のようでありながら、短距離・マイルに覇を唱えるウマ娘・ダイタクヘリオス。
そのヘリオスの親友にしてフリースタイルレースを嗜むメジロ家の異端児、他を圧倒する大逃げを得意とするメジロパーマー。
この学園に知らぬ者の居ない程の家柄に生まれながら短距離戦線の頂点を掛け、強者達と激突する"華麗なる一族"ダイイチルビー。
"奇跡"の名の通り、運命に導かれこのトレセン学園に入学し、ルビーと共に短距離戦線の覇を競うケイエスミラクル。
なぜこの四人が揃うテーブルにウマ娘達が近づかないのか。それは、指折りの強者達が醸し出す覇気に威圧させられている訳ではない。彼女達の"ある関係性"がそうさせているのだ。
「お嬢~♪ 今日ヒマ? タピりに行かね? 駅前にバイブス超アゲなトコ見っけたからさ!」
「結構です。体重管理の観点から炭水化物と糖分を余分に摂取するのは控えた方がよろしいかと存じます。そもそも、今日も午後からトレーニングの予定では?」
「あはは! それな♪」
彼女達を遠巻きに見ているウマ娘達が持つ、共通の情報がある。"ダイタクヘリオスはダイイチルビーにお熱"という事だ。そして、もう一つ。
- 64二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 03:35:00
「レースも近いし、今日は無理かもしれないけど、次に休みが一緒になったら、その時にでも行ってみたら?」
「……ええ、そうですね、考えておきます」
「その時は、おれも一緒に行こうかな。良いかな? ヘリオス」
「……!」
「……もち!! ミラクルもお嬢ももっと楽しんで行こうぜ~!!」
"ダイイチルビーはダイタクヘリオスを袖にしており、それはケイエスミラクルに感情の矢印が向いているから"という事である。少し踏み込んで言ってしまうと、ヘリオスは、その事に薄らと気付いている。
常にテンアゲバイブスMAXで楽しむ事が第一心情のヘリオスが、一瞬だけ見せる、感情全てのスイッチを切ったかのような表情。ヘリオスとよく併走していたウマ娘がそれを見た時、心臓に氷柱が刺さったようだった、と振り返る程に、それは重く苦しいモノだった。
この時点で彼女達と仲の良いウマ娘達の心中は察せられようものだが、それだけでは終わらなかった。
「ちょいちょいヘリオス~? 私の事忘れてない?」
「えー!? ウチがパマちんの事忘れるなんてあり得んし! パマちんもウチとタピってテンアゲしょ!」
「もち! おけまる水産っ!」
「ウェ~イ!!」
「ウェ~イ!!」
(…………ヘリオス。私の、太陽)
"メジロパーマーは、ダイタクヘリオスに親友以上の感情を抱いている"。その日、自分の走りに悩んでいたパーマーの目の前に、声と共に眩しい光が差した。それは、きっと運命だったのだろう。
『……よく分かんないけど、悩みあるなら聞こうか?』
『────それな!!!!』
パーマーにとって、ヘリオスは正に太陽のような存在だった。霧の中で迷っていた自分に、ハッキリと示したのだ。自分の走りを、その行く先を。選抜レースを終えたパーマーがヘリオスと共に手を突き上げた瞬間、その場にいたウマ娘は確かに二つの太陽を見た。
そして今、その内の一つは、影に覆われようとしていた。光が強くなる程に、影もまた、その濃さを増しつつあった。
最後に、もう一つ。 - 65二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 03:37:16
「……私に構わずとも、パーマーさんとお過ごしになればよろしいのに」
「あ、あの、パーマーさんも良かったら一緒にどうですか?」
「……え? 私も?」
「3人より、4人の方がきっと楽しい。そうだよね、ヘリオス?」
「ミラクル~!! マジそれな!!!」
「もちろん、その時は一緒に楽しんじゃお!」
(……パーマーさんと一緒にお出かけできる……これで少しでも、距離を縮められたら……!)
"ケイエスミラクルは、メジロパーマーに想いを寄せている"。最初は、ミラクルと仲の良いウマ娘が先述した噂を全て耳にした時に発した冗談だった。
「それさ、ミラクルがパーマーパイセンの事好きだったらヤバくね?」
それを聞いたウマ娘達は、当然その冗談を笑い飛ばした。当人さえも、そんな事ある訳無いと思った上での冗談だったので、その場にいたウマ娘達と笑い合った。
そして、その場で終わるハズだった冗談話は笑い声と共にエスカレートして、最後には危険すぎる選択肢を実行したのである。
「ねえねえ、ミラクルってさ、パーマーパイセンの事、好きなの? 勿論、恋愛的な意味で!」
ミラクルがそれを否定して、さっきと同じように、笑い飛ばして、最後にはまあ、ごめんで終わり。誰もがそう思っていた。
「な、なんで知っ……!!」
「……へ?」
「いや、隠しきれてなかったんだな。おれもまだまだだ、はは……誰にも言わないでよ?」
「ま、マジ?」
「パーマーさんとは最初、友達の友達、みたいな感じだったんだ。けど、話す内に、何て言うか……凄く、カッコ良いな、って。それから……」
その話を聞いていたウマ娘達の背筋が凍ったのは、言うまでもない。そして、その情報が密かに広まるのに、そう時間は掛からなかった。 - 66二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 03:39:24
さよなら三角、また来て、等とは恋愛漫画で聞くような関係性であるが、果たしてそれを現実で目の当たりにするなど誰が思うだろう。そんな状況下の4人が揃った空間が醸し出す空気というのは、この上なく重い。
ヘリオスが会話の発破を切り、取り付く島もないルビーの反応をミラクルがパーマーと共にフォローし、場を収める。この繰り返しの裏に凄まじいまでの感情のすれ違いが嵐のように渦巻いているのだ。4人の関係性を噂で聞いたウマ娘が近づこうとしないのも、無理のない話であった。
周囲にさえ耐え難い息苦しさが漂い始めたその時、その場の空気に割って入った声があった。
「黒南風の香りがしたかと思えば……皆さんお揃いでしたか」
風を嗜み、風に楽しむそよ風にして、ターフを切り裂く烈風、ヤマニンゼファー。ヘリオス、ルビー、ミラクルにとっては同じ距離で鎬を削るライバルでもある。
「お、ゼファー! 今日も良い風乗ってんねっと、およ? なんか珍しい組み合わせじゃんね?」
「ええ、丁度午前のトレーニングが終わったそうで、私という涼風が必要だとか」
「失礼致します。私もご一緒させて頂いてよろしいでしょうか」
ゼファーの後ろから姿を現したのは、ミホノブルボン。厳しいトレーニングも涼しい顔でこなし、中距離から長距離まで駆ける通称"サイボーグ"。しかし、決して親しみ難いウマ娘ではない。
「ゼファーさんと居る場合に限り、トレーニングで纏った全身の熱気及び湿気の処理が迅速になる事を確認済みです。故に偶然とは言えご一緒しても良いとの事ですので、少しだけお時間を頂く事に致しました」
「……不思議な話ですね。特定のお方の側に居ると、籠った熱や湿気が改善するという話は聞いた事がございません」
「明確な理由は現段階では不明です。しかし、そのような不明確な理由であっても、私が側に居る許可を快く頂いています。ゼファーさんには感謝しています」
「ふふ、私で良ければ、いつでも貴方の為に涼風となりましょう」
「とりまゼファーの風友って事ね! よろぴ~!」
ここに来て、ようやく周囲のウマ娘達はほっと胸をなで下ろした。レース場では強烈に吹き荒ぶゼファーだが、普段の様子はそよそよと流れる昼下がりの風のように穏やかだ。それ故か、この4人の重い空気を自然に取り持つ事がままあったからだ。 - 67二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 03:42:22
「そんでさゼファー、さっきまたイケてる風語使ってたけど、アレどういう意味なん? くろ……はえだっけ?」
「ええ、それはですね」
風に関する単語が次々飛び出すゼファーとの会話は慣れないと難しいと言われるが、疑問に思った事をすぐに聞くヘリオス、教養に秀でたルビーとパーマーの対応、それを聞いて新たな知見を得るミラクルと、この4人が揃った場においては中々に良い講義の時間となる。
「……つまり、あちらで座っていらっしゃるテイオーさんに撓垂れかかって腕と尻尾をしきりに絡めているネイチャさんの事も、私は黒南風と例えるでしょうね」
「なるへそー、あ! でもでもそしたら、あれがくろはえならさ、こないだ言ってたしろはえが次来るって事じゃんね!? テンアゲ前のテンションチャージ的な奴じゃね!? テイオーマジ持ってんじゃ~ん!」
「ふふ、そう言う事になりますね」
ゼファーとブルボンの登場で文字通りの白南風が吹きかけた時、それを遙かに上回る薫風がやって来た。
「おや! 皆さんお揃いで何やら賑やかですね! 私もご一緒してよろしいでしょうか!!」
おっ、とヘリオスが声の方へ振り向くと、現役最強と目されるスプリンター、サクラバクシンオーの満面の笑みがそこにあった。短距離では強力なライバルという立場だが、ヘリオスとは違った意味で底抜けに明るく前向きな彼女の登場は、周囲のウマ娘達が安堵のため息を打つのにこれ以上無い逸材である。
安堵したウマ娘の一人がショーシャンク刑務所の外に出たアンディ・デュフレーンの気持ちが分かった等と言い出しても、決して過言では無いだろう。その場を纏っていた瘴気は、確実に消えつつあった。 - 68二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 03:44:39
さて、重苦しい空気とは逆に賑やかで楽しい時間とはあっという間に過ぎるモノで、気付けば間もなく休憩時間も終わる頃合いであった。それに気付いたルビーがその場を立つべく口を開いた、その時である。
「こんにちは、今日は皆さん一緒にお昼ですか?」
「まあ、やはりフラワーさんでしたか。雛菊の香りが風に乗って届いていましたよ」
ニシノフラワー。飛び級でトレセン学園に入学した天才少女にして、彼女もまた短距離を主戦場とするトップランナーの1人である。ライバルの登場に、スプリンターズステークスで鎬を削り合ったバクシンオーもゼファーに続いて声を上げる。
「これはフラワーさん、丁度良い所に! ルビーさんやミラクルさんもいらっしゃる事ですし……おや! スカイさんもご一緒でしたか!!」
「あ、はい、どうも……」
フラワーに続いて現れたのは、フラワーが信頼を寄せる相手の一人、セイウンスカイである。飄々とした態度の裏に策を張り巡らし勝利を掴むトリックスター、その名はこの場の面々にも知れ渡っている。
「丁度良かったです! これから中距離・長距離のレースに挑むこの私にとってスカイさんとのお話は貴重な機会! 皆さんも良かったら……?」
そこまで言って一同の方に向き直ったバクシンオーだったが、それまで遊びの事やレースの事を話し合っていたヘリオス達4人が、一様に俯き、黙ってしまっていた。
心なしか頬を染めた4人は、それぞれお互いに目線を合わせて小さく頷くと、揃ってその場から立ち上がった。
「……ごめん、バクシンオー。おれ達、そろそろトレーニングの時間だからさ」
「スカイのマジカル逃げの秘密は、あー、えーっと、また次によろぴ☆」
どこか挙動不審なミラクルとヘリオスに、バクシンオーが訝しげな表情を見せると、すかさずパーマーも続いた。
「そ、それにほら、これからお昼ならフラワーとスカイの友達も一緒でしょ? いつまでも机に陣取ってちゃ悪いしね」
その言葉にバクシンオーが振り向くと、"黄金世代"と称されるスカイの同期達に加え、フラワーと仲が良いアグネスタキオンとタイキシャトル、スカイとは寮や学園のイベントで縁の深いサクラローレルとフジキセキなど、大所帯が集まっていた。その様子を見て、バクシンオーも納得したように首を縦に振った。 - 69二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 03:46:55
バクシンオーに続き、フラワーもパーマーに頭を下げる。
「ありがとうございます、パーマーさん。あの、お気を使わせてしまって……」
「良いって良いって、気にしないで!」
「それでは仕方ありませんね! ではまた、レース場でお会いしましょう!!」
「ええ、次こそは私が勝利を手に致します。それでは、ごめんあそばせ」
ルビーが丁寧に挨拶すると同時に、4人は脚早にその場を去って行った。その姿を見送ると、フラワーは首を傾げる。
「急にどうしたんでしょうね、スカイさん」
「……私達の為に席を空けてくれたんだよ。ありがたく座らせて貰おう?」
スカイがそう言うと、フラワーは納得したのか、にっこりと笑みを浮かべた。
「きっとそうですね、それでは皆さんの分も場所を……あ、今日はスカイさんのお隣は、私ですからね?」
「……ッ!」
そう言うと、フラワーはスカイの腕に自身の腕を絡めると、尻尾をスカイの太腿に絡ませる。素肌に絡まる尻尾の感覚に驚いたのか、スカイは身体をビクリと震わせ、頬を染めた。
その様子に、仲が良いのは良いことです、と笑顔で頷くバクシンオーを他所に、ゼファーとブルボンは不思議そうに顔を見合わせるのだった。 - 70二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 03:49:43
「……ダメだ。おれ、フラワーの顔、まともに見れない」
「お恥ずかしながら、私も……」
食器を返し、脚早に食堂を去った4人は、その勢いのまま人気の無い一角に来ていた。顔を赤くしたルビーとミラクルがぽつりとこぼすと、ヘリオスとパーマーがそれに応える。
「だって、神様仏様ニシノ様だかんね」
「ニシノ神だよ、ニシノ神」
その言葉に、ルビーとミラクルも深く頷いた。
なぜ4人がフラワーにそのような感想を抱くのかと言うと、そのきっかけは一月ほど前に遡る。
その日、次なるレースに向けてのトレーニングの為、4人は学園のターフを力強く疾走していた。その日のメニューは4人の併走トレーニングで最後だった為、4人は揃って更衣室へと向かっていた。
その時、スカイとフラワーが高等部の教室に入っていく姿をヘリオスが目にしたと言うのである。ミラクルは見間違いじゃないかと言ったのだが、間違い無いと言うヘリオスが確かめようとしたので、もし何かあった時の為にと全員で二人が入って言ったという教室をそっと覗き込んだ。
その瞬間、4人の脳を雷撃が貫いた。
結論から言うと、ヘリオスの目は間違っていなかった。高等部の教室に、確かにスカイとフラワーの姿があった。しかし、そこで二人────否、フラワー"達"がしていた事は、覗き込んだ4人の理解を遙かに超えていた。
正面からフラワーが、左からはタイキが、右からはフジが、後ろからはローレルとタキオンが、それぞれ取り囲むようにスカイに身体と顔を寄せ、両の手でスカイの全身を愛撫していたのである。取り囲む5人の表情は読み取れないが、唇は絶え間なくスカイへの愛情を伝え続けており、それを一字一句漏らさず受け取り続けるスカイは時折身体を震わせ、紅潮し蕩けきった顔で中空を見つめていた。その時のフラワーの言葉を信じるならば、スカイの同期達も代る代るスカイに同じ事をしているらしい。
教室を覗き込んだ4人の脳は一瞬で限界を超え、一刻も早くこの場から離れるように反射的に訴え続けていたのだが、それに反して4人の脚はその場から一歩も動かなかった。目の前で繰り広げられる愛情表現に、脳天を貫いて真っ白になった感覚が少しずつ色を取り戻していく。
そして遂には、それぞれの心中に仄暗い火が灯った。
ウチもいつか、お嬢と
ミラクルさんと
ヘリオスと
パーマー、さんと - 71二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 03:51:37
4人がその感情を自覚しかけたその時、唯一背を向けていたフラワーの耳が何かに気付いたかのようにピンと立った。その瞬間、4人の頭が再びホワイトアウトする。
フラワーがゆっくりと振り向きかけたその時、4人の脚はその場から4人の身体を跳ね飛ばした。電光石火、それぞれが散り散りになって教室から少しでも遠くへと、自分自身を走らせた。
もしもあの時、振り向いたフラワーの表情を目にしていたら、剰え目を合わせたらどうなっていたか。想像しようと思えば出来るが、そうする勇気は少なくともその時の4人には無かったのだ。
そうして気付いた時には寮のベッドで、あの光景が夢では無かったという確かな実感と共に目を覚ましたのである。
「……よし!」
息を整えたヘリオスが、ふんすと息を吐いた。そして、決意の灯った瞳を煌めかせる。
「ウチ、ニシノ神に弟子入りするわ」
いつかは自身も意中の人と愛を育むのなら、既にその領域に辿り着いたどころかその先のステージにいる者に教えを乞うのは最もな事と言えよう。それが例え、中等部どころか飛び級でトレセン学園に入学した少女であってもだ。
あの日教室から逃げ去った自分は、いつか来る未来の自分からも逃げ去ったままだ。ならば、為すべき事は一つ。あの日の自分に打ち勝ち、未来を取り戻す。
その事を理解したルビー達3人も、ヘリオスの一言に深く頷き、4人はあくまですれ違った感情のまま、共通の目的の為歩み出したのであった。
その後フラワーに教えを請うた4人はその凄まじいレベルの高さを至近距離でお見舞いされ、もう一度電光石火をキメる事になるのだが、それはまた別の話である。 - 72二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 03:53:11
以上です。駄文失礼しました。本スレがあんまりにもあんまりだったから少しでも前向きな方向に持って行こうとした結果がコレだよ!でも悔いはない。おやすみ。
- 73二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 06:54:35
うそでしょ…起きたらSSが増えてる…
- 74二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 07:19:20
- 75二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 11:16:22
- 76二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 12:06:34
もしかしたら全員自分がされる側で想像してるまである
- 77二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 12:07:27
?????(概念を理解出来ない)
- 78二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 15:54:31
- 79二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 20:16:35
- 80二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 20:19:03
そもそもこのスレ、概念らしい概念ないからな…
- 81二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 20:46:19
- 82二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 20:49:48
お嬢…
- 83二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 20:50:07
ついに馬場アナのセリフまで取り入れ出したぞ(困惑)
- 84二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 20:50:34
声に出して言うな
- 85二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 20:54:45
ゴールインで草
- 86二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 22:04:25
>>78 こんな感じのでも良かったらどうぞ。
「あれ? 今日はミラクル一人?」
更衣室で制服に着替えていたミラクルが不意の声に振り返ると、自分と同じくトレーニングを終えたパーマーが立っていた。ニッと笑ってピースを投げかけるパーマーに、ミラクルも笑顔で応える。
「お疲れ様です、今日ルビーは休養日なんです。何でも、ヘリオスがどうしても連れて行きたい所があるとずっと誘われていたから、行ってくると」
「へぇ、それじゃヘリオスのアプローチが叶ったんだ」
隣のロッカーで着替え始めたパーマーに、ミラクルは困ったような笑顔を見せる。
「……と言うより、ルビーが折れたと言った方が」
「ふふっ、そんな気はしてたよ」
その時の様子が手に取るように分かるのだろう、笑いながら返すパーマーに、ミラクルはホッと息をついた。前途多難な親友の恋路がようやく少し前進したのだから、感慨も一入だろう。
「上手く行くと良いですね、ヘリオスとルビー」
「……そうだね」
そのやり取りから、しばしの沈黙。ずっと親友として爆走して来ただけあって、パーマーも思う事があるのだろう。ミラクルも敢えてそこから話題を振ることはしなかった。
着替えと粗方のアフターケアを済ませ、ロッカーを閉じようとしたその時だった。
「あ、その制汗剤って……」
不意の声にミラクルが振り返ると、パーマーの驚きを含んだ顔がミラクルのすぐ目の前にあった。思わず胸が大きく脈を打つ。
「スッゴい良いヤツじゃん! 中々手に入らないんだよねーコレ、高かったでしょ?」
「いえ、実はルビーから貰ったんです。先日野暮用を手伝ってくれたお礼だって」
「成る程、そういう事かぁ……ミラクルが助けてくれたの、喜んでたんだね。そうでなければ、こんな素敵なお返しはなかなか出来ないよ」
ミラクルとしてはたまたまルビーを助ける形になっただけなのだが、真っ直ぐな褒め言葉に思わずミラクルの口元が緩んだ。
- 87二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 22:07:55
「もし、ルビーがそう思ってくれたなら、良かったです。それに、ホントに良いですよね、コレ。花の香りがほんのり漂ってくるんですけど、自然な香りで凄く爽やかな気持ちになれるって言うか……まるで天気の良い日に花畑を走ったみたいな」
そこまで説明して、ミラクルはパーマーが嬉しそうに笑みを浮かべて自身を見つめている事に気付いた。パーマーがすぐ目の前に居たこともあって、思わず顔が熱くなる。
「ごめんなさい。おればかり夢中になっちゃって」
「良いよ良いよ、全然! ミラクルってさ、結構可愛いトコあるよね」
「えっ……か、かわ……!?」
言われ慣れない言葉に動揺したのがモロに顔に出たからか、パーマーはふふ、と笑みを零した。そして、一歩ミラクルに身体を寄せた。
「花畑の例えとか、ヘリオス達のやり取り見てる時の笑顔とかさ、すごく純粋で、可愛い顔してる」
「か、可愛いだなんて、そんな。お、おれは、ただ……!」
「大丈夫だって」
ミラクルの身体が大きく震える。それもそのはず、パーマーの指先が自身の頬と尻尾の付け根の辺りを不意打ちで捉えたのである。そのまま尻尾の方の手指に力を込め、まだ着替えを済ませていないパーマーの方へミラクルを導いた。
「ぱ、パーマーさん」
「子供みたいな笑顔も、こうやって見つめ合ってる時の困ったような照れ顔もホントに可愛いよ。もっと、ずっと見ていたくなっちゃう」
「そ、れは」
直に伝わってくるパーマーの身体の感触が、熱が、香りが、指先が動く時の肌の感覚が、ミラクルの冷静な思考を崩していく。抱き寄せられたミラクルは思わず脚を後ろに動かしたが、その先にはロッカーの扉があるだけだった。パーマーは変わらず嬉しそうな笑みを浮かべ、ミラクルを見つめながら更に身体と顔を寄せていく。
「可愛いよ、ミラクル」
「あ────」
刹那、ミラクルの身体が跳ねるように震える。手にしていた制汗剤は、力無く開いた指先からこぼれ落ち、カランと音を立てた。すぐにミラクルから顔を離したパーマーは変わらず笑みを浮かべ、放心状態のミラクルを見つめている。 - 88二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 22:09:16
「ミラクル、シャワー浴びた?」
「い……い、え、まだ」
かろうじて残っていた思考回路で、パーマーの問いに答えたミラクル。最後まで抵抗していた冷静な思考が告げる。これ以上進んだら、戻れなくなる。早くこの場を後にしろ、と。けれど、ミラクルの脚を動かす為の神経も筋肉も、ミラクルをこの場から動かす事は無かった。
「じゃあ、一緒に行こっか……今の時間なら、空いてるだろうから……ね?」
どこか含みを持たせたパーマーの問いかけに、ミラクルは力無く頷く事しか出来なかった。その様子によし、と爽やかな笑顔を見せたパーマーは手早く着替えを済ませると、ミラクルの手を引いてロッカールームを後にした。
二人が去ったロッカールームには、ミラクルの手からこぼれ落ちた制汗剤だけがぽつりと残されていたのであった。 - 89二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 22:10:59
以上、パマミラでした。書いてる内になんかパーマーが危険な女になっちゃったのでちょっと反省。
- 90二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 22:54:26
パマミラ供給助かるんだけど更に矢印追加して春の嵐拗らせるのちょっと人の心
- 91二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 00:08:08
これでルビーがヘリオスとのデートから帰ってきたらそこには頬を染めて乙女の表情をした自分が送った制汗剤じゃない香りを纏ってるミラクルが居るのか……
- 92二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 00:21:45
- 93二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 00:54:17
あれ? これ4人が4人とも脳を破壊し合って、慰め合ったら、全員負けで全員勝ちだな?
- 94二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 01:19:06