戦いが終わった。｜あにまん掲示板

1二次元好きの匿名さん21/11/09(火) 01:08:10

戦いが終わった。
緑髪の剣士は、目の前に倒れた燃える男を一瞥しながら"彼"の事を考えていた。
「(グルグルめ……さっきの電伝虫は一体なんだったんだ……)」
燃え落ちる城内を駆ける。
「(意味深なこと言いやがって……死んじゃいねェだろうな……)」

数分後、気絶した恐竜と、傍らに立つ金髪の男を見つけた。
「……おいグルグル……無事だったか……」
「まァな……"ゾロ"……」
そこへ、とうとう焼け落ちた瓦礫が音をたてて崩れ落ちた。
「！！おい危ねェ！！！」
自身も満身創痍であった。差し伸べた手は届かず、瓦礫は金髪の男に降り注ぎ……

彼はそれを"殴り飛ばした"。

「！？」

その刹那、彼はよく知った顔の"グルグル"に一瞬の違和感を覚えた。
よく知った顔が炎の中から立ち上がり、こちらへ向かってくる。

……おかしい。
覇気が感じられない。

"見聞色"はそこまで得意ではないが、明らかに今まで旅を共にした仲間のそれとは思えなかった。
「……てめェ……正気は保ってんのか……？？詳しい事情は知らねェが……」

無言で金髪の男が近づいてくる。
刀を握る手に汗が滴る。

「おい……答えろ……！！！」

>>7

2二次元好きの匿名さん21/11/09(火) 01:09:19

一歩、また一歩。

「……おい！！！マユ毛てめェ！！！一体何があった！！？？」

「…………」

……俺は仲間を斬れるのか……？？

……やめろ……

……やめろ……！！！

──────夜が明けた。

一人の剣士が三本の剣を置いた。

最高のコックが一人消えた。

最低の出来損ないが一人消えた。

改造人間が一人消えた。

おしまい