【閲覧注意・CP】ハルトナンジャモSS

  • 11◆2eblATep8ipy23/01/23(月) 23:45:17

    ハルトとナンジャモのSSを書きたくなったからスレ主がカキシルスだけのスレだよ!

    ナンジャモのエミュが難しくてナンジャモ成分が少し薄めになっているから、読むときはお手持ちのナンジャモ成分を足して読んでください。

    それでは次から始まります。

    ハッピーエンド目指してガンバル!

  • 21◆2eblATep8ipy23/01/23(月) 23:46:22

    二人の前には沢山のお菓子とサンドイッチ。
    コラボ動画の打ち上げである。
    しかし、当のナンジャモは配信終了後からテンションが低かった。
    ハルトは何か話したげにしているナンジャモに問いかける。
    「どうかした?」
    「うん…ハルト氏に大事な話があるんだ」
    ほんのり顔を赤く染めながら手をもじもじさせるナンジャモ。
    「うん。何?」ハルトは続きをうながす。
    「あのね……できちゃった。みたい」
    「えっ?」
    (出来たとは何がだろう?)
    解ってないようなハルトを前に、まずハルトを次に自分をそして自分のお腹のあたりを指さすナンジャモ。
    それは、つまり…
    「…赤ちゃん?」とのハルトの問いに
    コクンと首肯で返すナンジャモ。顔が真っ赤だ
    「僕とナンジャモの?」コクンと再び首肯。
    「えっと…あの時…だよね?」コクン、みたび首肯。
    「おめでとう?」「ハルト氏の子供なんだけど?」
    (そっかぁ…僕の子供かぁ…)
    「ええーー!!!」
    ようやくナンジャモの言ってる意味を理解したハルトの驚愕の声が部屋に響き渡った。

  • 31◆2eblATep8ipy23/01/23(月) 23:47:31

    約一ヶ月前のことである。
    「泊まってけばいいのに☆」
    「いや、流石に女の子一人の家に泊まるわけにはいかないですよ」
    ナンジャモ家のスタジオでコラボ動画を撮ったあと帰ろうとするハルトとそれを引き止めるナンジャモ。
    「ハルト氏もそういうこと考えるんだね☆ハルト氏のエッチー」
    「違います!人聞きの悪いこと言わないでください!」
    と言っても周りに人はいない。
    「でもでもー雨すごいよ?泊まっていきなよ、部屋なら空いてる部屋あるし」
    窓の外を見れば風がゴウゴウと唸りバケツをひっくり返したような雨が横から吹き付けていた。今光ったのは雷だろうか?
    「こんな中帰ったら、危ないから泊まっていきなよ!」
    「……お世話になります」 
    ハルトは、こんな嵐の中コライドンを走らせるのは危険だしコライドンにも悪いだろう。と悩んだすえナンジャモの提案を受け入れることにした。

    「ボクと同じ部屋にする?お風呂で背中流してあげよっか?」
    (やっぱり…無理してでも帰ろっかな…)
    ケラケラと笑いながら、からかってくるナンジャモに辟易するハルトだった。

  • 41◆2eblATep8ipy23/01/23(月) 23:49:11

    「あーだめだ。眠れない」 
    違う部屋とはいえ、ひとつ屋根の下に女の子と二人きりという状況にハルトは眠れないでいた。
    ちなみに、お風呂も別だった。
    (別に僕がナンジャモさんに何かするとかないし、期待をしてるわけでもないんだけどさ…)
    それでもドキドキしてしまうのは彼がお年頃だからだろう。

    トイレを借りようと部屋をでる。その帰り際。
    (あれ?あそこ撮影スタジオだよね?)
    昼に使った、撮影スタジオに明かりが灯っている。
    (こんな時間まで撮影してるのかな?)
    気になったハルトは、撮影スタジオに向かうことにした。

    開きっぱなしのドアからこっそりと覗くとナンジャモがいた。上の方をじっと見上げこちらに気づいた様子はない。
    髪をおろしパジャマ姿の彼女の横顔に胸が高鳴るのを感じるハルト。
    (綺麗…だな……ってこれじゃ覗きだ!戻らなきゃ)
    しかし、彼女が手にしたあるものを見て動きを止める。

  • 51◆2eblATep8ipy23/01/23(月) 23:51:48

    手に持った瓶からザラリと手にこぼしたのは、錠剤だろうか、数も数えずそのまま口に運ぶ…
    「ちょっとまったー!!」
    隠れていることも忘れ、思わず飛び出るハルト。 
    「えっ!?何!?………ハルト氏?」
    突然の乱入者に驚くナンジャモの手から、錠剤が散らばる。
    ハルトはその手を取る。
    「自殺なんてやめてください!悩みなら僕が聞きますから!」
    「ちょっ…えっ?自殺?なんのこと?」
    「だって、それ!」
    指さす先には錠剤の入った瓶。
    状況を先に理解したのはナンジャモ。
    「…ああ。とりあえず落ち着いてハルト氏」
    「そんな!落ち着いてなんか!  わっぷ!」
    ワタワタとあわてるハルトの頭を抱え込み再び落ち着くように声をかける。
    「はーい。おちつこー。じゃないと、このままちっそく、さ・っ・せ・ちゃ・う・ぞ☆」
    むーむーと何か叫ぶハルトの息があたり少しくすぐったい。
    「落ち着いたら右手あげてねー。」
    すぐさま上がる右手。
    解放され深呼吸するハルトの顔は真っ赤だった。
    「んー。とりあえず場所変えよっか。そこで説明するよ」

  • 61◆2eblATep8ipy23/01/23(月) 23:53:58

    ナンジャモの部屋に場所を移動した二人、二人共座ったあとナンジャモがハイとハルトに瓶を渡す。
    「睡眠導入剤?」
    「うん。だから、自殺なんてしないから安心して」
    自分の早とちりか…と安堵するハルトだったが… 
    「あれ?でも一回三錠って…」
    「ギクッ!」
    手元にある薬瓶には一回三錠とかいてある。
    「…明らかに三錠以上飲もうとしていましたよね」
    あの時手からこぼれたのは十は超えていた。
    「ナンジャモさん、薬の飲み過ぎは体に良くないですよ。ちゃんと用法用量を守らなきゃダメです。」
    「そんなことハルト氏に言われなくてもわかってるし、ただちょーっと薬の効きが悪くてね…ちょっと量増えちゃった☆」

  • 71◆2eblATep8ipy23/01/23(月) 23:56:22

    「病院とかで診てもらった方が…」
    「忙しくてねえ。ほら、ボク人気ものだから」
    つまりは、病院には行ってないということ。
    「ええー…」
    「でも、体に異常ないし。眠れない方がつらいから仕方ないよねぇー
    いつもあの量だけど体調崩してないから大丈夫だよきっと」

    ナンジャモはプロだ、体調管理だって自分より慣れているだろう。だが、あの異常な薬の量を何度も繰り返してるという彼女の話にハルトは声が続かなかった。

  • 81◆2eblATep8ipy23/01/24(火) 00:01:23

    (うん。大丈夫。身体は動くし、心も元気。
    眠れないのは薬でなんとかなるしね、ハルト氏は心配しすぎだよ)
    もう夜も遅い、そろそろ部屋に戻るように促そうとしたときハルトがギュッとナンジャモを抱きしめた。
    「ちょっ!ハルト氏!ナニナニ!?」
    さんざんハルトをからかっていたナンジャモだが、少年とはいえ男性に抱きしめられたこと経験など皆無。それ故に先程までの余裕などなくし取り乱してしまう。

    「ナンジャモさん泣いてるじゃないですか…」
    抱きついたままのハルトの突然の指摘に少し落ち着きを取り戻す。
    (ボクが?心が泣いてるとかそういうこと?)
    この少年はなんてクサいことを言うのだろうと思いながらも、一応、自らの頬に手を伸ばす。
    「あれ?なんで…」

  • 91◆2eblATep8ipy23/01/24(火) 00:03:18

    頬が濡れていることに驚き、つい声がもれる。
    自分が泣いていると気づくと、ボロボロと勢いが増し涙が次から次へと溢れてくる。

    「ナンジャモさん…たまには人に甘えていいんですよ。僕じゃ頼りないかもですけど、胸ぐらいなら貸しますから」

    ハルトがそう語りかけると、ナンジャモはハルトにしがみつき声を出して泣き出す。

    ジムリーダーもストリーマーとしての自分もどっちも好きだ。どっちも好きでやっている。趣味のピクニックにはいけてないが、つらいだなんて思ったこともない。

    それでも、無理をしていたのだろう。

    年下の少年にしがみついて泣いてしまうくらいには。

    ハルトは彼女が泣き止むまで、その背中を優しく撫でるのだった。

  • 101◆2eblATep8ipy23/01/24(火) 00:07:07

    「落ち着きました?」
    胸元から聞こえる声が、すすり泣くような声に変わったのに気づきハルトは胸元に顔を埋めているナンジャモに話しかける。
    「ううーハルト氏のくせにぃー子供のくせにぃー」
    うらめしそうな目でハルトを見つめるナンジャモ、その目元は赤い。
    「大人でも子供でもいいじゃないですか、それよりなんで泣いてたんですか?」
    「言わない。……でも…ありがとね。うんスッキリしたよ。」
    「……そうですか。」
    これ以上は流石に踏み込みすぎだろうとハルトは追及をやめる。
    (僕はまだ子供だし…仕事のことは話せないこともあるだろうしね…)
    ナンジャモの力になりたいハルトは一抹の寂しさを覚えるが、彼女が一時でもスッキリしたと言うならそれでいいかと自分を納得させる。

  • 111◆2eblATep8ipy23/01/24(火) 00:08:45

    「あっでも、不眠の方はどうしましょう?」
    深く踏み込むのは諦めたが、それでも薬の飲み過ぎだけはやめさせなければならない。
    すると
    「あのね。ボクも薬を飲む前にストレッチとか食べ物とかいろいろ試したんだけど…一個だけしてないというか…一人じゃできなかったことがあってね…手伝ってくれるとうれしいなぁーって」
    「いいですよ!なんでも言ってください!」
    ナンジャモの力になりたいハルトは内容も聞かずに承諾する。
    「あのね…コショコショ」
    二人しかいないのに耳打ちをするナンジャモ、その内容を聞いたハルトは顔を真っ赤にする。
    「ええ!あっでも、だって僕、その無理です!」
    「なんでもって言ったのハルト氏ダゾ☆」
    「言いましたけど…僕、子供ですし」

  • 121◆2eblATep8ipy23/01/24(火) 00:12:19

    「大人でも子供でもいいって言ったよ?」
    (言ったけどそういう意味じゃないよ!)
    「甘えてもいいって、嘘だったの?」
    (嘘じゃないけど…流石にこれは予想外だよ)
    顔を真っ赤にし目を白黒させるハルトの手をとり自らの胸におくナンジャモ。
    (うわっ柔らかい…じゃなくて!どっ…どうしよう!)
    強く掴まれてるわけでもないのに手が動かせない。
    「ほら、ハルト氏のここも苦しそうダゾ」
    「あっ…なんで…ダメです…」
    ナンジャモは困惑するハルトの耳元に口を近づけささやく。
    「二人っきりのドンナモンジャTVのじっかんだぞ☆」
    そのままハルトの耳をはむ。

    限界に達したハルトはテラスタルし本能のままにテラバースト。
    結局その夜二人は一睡もできなかった。


    ちなみに、ハルトはシビシラスだった…今後の成長に期待である。

  • 131◆2eblATep8ipy23/01/24(火) 00:20:25

    一ヶ月前のことを思い出し顔を赤くするハルト。
    ちなみに交わったのはその一夜のみ。
    それ以降ハルトはナンジャモに対し敬語をつかっていない。

    「あの…それでどうするの?」
    アレが子供が出来る行為だとはしっているが、彼に堕胎という知識はない。
    ただどうしたらいいか、学生でまだ子供の彼には知識がたりなかった。
    だから、素直に聞いた。ただそれだけ。


    だが、ナンジャモにはそう伝わらない。
    (やっぱり…妊娠なんて重いよね、でもボクは…)
    「安心してハルト氏!この子はボクが責任をもって育てるから☆」
    「えっと」
    「ハルト氏はまだ学生だもん、ここはボクに任せておいてよ!」
    どうしても産みたいナンジャモはハルトに堕ろせと言われるのが怖く、畳み掛けるように喋る。

  • 141◆2eblATep8ipy23/01/24(火) 00:55:39

    「ハルト氏はまず自分のことを考えてよ。」
    「でも、ナンジャモ」
    「貯金だっていっぱいあるし、仕事も順調だしね!」
    「……」
    「ほら、そんな心配そうな顔をしないでよ!ハルト氏のおかけで眠れる様になったし、あれ以来薬も飲んでないからさ。」
    あの時は一夜眠れなかったが、元々心の問題、泣いて甘えられる相手が出来たナンジャモは心に余裕ができ薬に頼らずとも眠れる様になっていた。
    そしてなんの知識もない子供の自分が出しゃばるよりナンジャモの言う通りにしたほうがいいかとハルトは思ってしまう。
    (それにナンジャモは僕の将来を心配してくれてるんだ…その思いやりを踏みにじるわけにはいかないよね)
    「うん…わかったよ。でも、僕に出来ることがあったらなんでもいってね」
    「ありがとうハルト氏。それじゃあ、さっそく一ついいかな…?」
    「うん!!」
    「ハルト氏が…ううんハルトが大人になって、その時にまだボクのことが好きだったら…お嫁さんにしてくれる?」

  • 151◆2eblATep8ipy23/01/24(火) 00:56:45

    ハルトにとってそれは当たり前のことだった。
    なにせナンジャモのお腹には自分子供がいるのだから。
    それに妊娠のことがなくても、ナンジャモと結ばれるのはハルトにとっても望む未来だ。
    「はい!もちろん!絶対に!」
    「もぉーできればでいいってば。でもうれしい」

    (いつか、立派な大人になってナンジャモと子供を迎えに来よう。)
    ハルトにあらたな夢ができた瞬間だった。

    ナンジャモはそれが嘘でも、果たされない約束だとしても嬉しかった。
    でも一番に考えるのはハルトの将来。
    もし迎えに来てくれなくてもハルトが将来立派な大人になって夢を叶えてくれたのならそれでいいと。
    自分がその足かせにはなりたくなかった。

  • 161◆2eblATep8ipy23/01/24(火) 01:04:15

    続きは明日

  • 17二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 04:54:31

    よし、待とう

  • 18二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 10:12:26

    楽しみ

  • 19二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 10:16:07

    ナンジャモしたんですね?

  • 201◆2eblATep8ipy23/01/24(火) 13:34:08

    今は大丈夫だが、お腹が大きくなれば誤魔化せなくなる。
    いつかは公表しなくてはならない。
    ジムリーダーだって休まなきゃいけなくなる。

    そうなれば視聴者は離れていくだろう、それでも応援してくれる人もいるだろうが、そんな不確かな要素に甘んじるわけにはいかないとナンジャモは考える。

    ならば自分にできることは今のうちにできるだけ稼ぐこと、登録者数の母数が増えれば離れる人も増えるが残る人も増えるだろう。

    お腹の子供のため、そしてハルトの将来のため何より自分がそうしたかったからナンジャモは頑張れる。

    しかし、日に日に重くなっていく身体、息抜きのピクニックにもいけてない、妊娠を報告して以降ハルトにも会えていない。


    それは彼女の身と心を削っていき…

    ある日、生配信の途中でナンジャモは倒れてしまった。

  • 21二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 15:00:38

    このレスは削除されています

  • 221◆2eblATep8ipy23/01/24(火) 15:02:17

    (あれ?なんでボク…)
    ナンジャモが目を覚ますとそこには知らない天井があった。
    気だるい体をなんとか起こし自身の体をみると着ているのは、いつもの衣装ではなく入院着のようなものだった。

    ベットの横をみると、いつもつけている髪飾りが他の荷物と一緒に机の上に置いてあった。
    そこまで見渡したところで徐々に記憶がはっきりしてくる。

    (そうか…ボク倒れちゃったのか…しくったなあ…)
    倒れるにしても生配信中に倒れるなんて、プロ失格だ。

    (まずは安否の報告と謝罪の動画を配信して…トップにも連絡しなきゃ……ああ、まずは病院に許可を取らなきゃ、それから…)

    ナンジャモが今後のことを考えているとガラリと扉が開く音がした。医者が来たのかと目をそちらにやると

    「おや、目を覚ましたのですね」

    オモダカが立っていた。

  • 231◆2eblATep8ipy23/01/24(火) 15:02:57

    >>19

    いいえ、二人きりでエレキネットしただけナンジャ。

  • 24二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 16:42:45

    素晴らしい

  • 251◆2eblATep8ipy23/01/24(火) 18:01:53

    その後オモダカが医者を呼び簡単な診察を受け、過労なのでしばらく安静にするように言われるナンジャモ。
    診察が終わると外で待っていたオモダカが入ってくる。
    「ごめんねオモダカ氏。気を使わせちゃって」
    「いえ、お構いなく。それより体調の方は?」
    「軽い過労だって。少し充電したらバリバリ働けるよ。」
    「そうですか。それは良かったです。」
    オモダカはただお見舞いに来ただけのようだ、もしやと思い気を貼っていたナンジャモは少し気を緩める。そこにオモダカが爆弾を落とす。

    「ですがあまり無理をしてはいけませんよナンジャモ。貴女一人の体ではないのですから」
    「えっ……ああ!そうだよねー。ボクの動画を見てくれる皆の者や皆に心配かけちゃうもんね☆」
    「そちらもですが。私が言いたいのは貴女の身に宿ったもう一つの命のことですよ。おめでたらしいですねナンジャモ。」
    「なっなんのことかなー?」
    妊娠を見破られ誤魔化そうとするナンジャモだったがその目はものすごく泳いでいる。

  • 261◆2eblATep8ipy23/01/24(火) 21:07:42

    ナンジャモはリーグに妊娠を報告していない、ならオモダカはいつそれを知ったのだろう。
    決まっている、医者から聞いたのだ。
    先程の診察で言われなかったから、バレてないかもと甘く考えていた自分に腹が立つ。

    「おや?もしかして知らなかったのですか?」

    そんなわけないとわかってるくせにそう言ってくる目の前のオモダカにも腹が立つが、今はそんな場合ではない。

    「そんなわけないじゃんかー。ちょっと恥ずかしくてふざけちゃったんだよ。ごめんね」
    「そうでしょうとも。それでいつご懐妊を?」
    「えーと。この間ピクニックに行ったとあとからお腹がなんか重いからその時かな☆」
    「ナンジャモ。」
    ナンジャモが誤魔化すとオモダカは鋭く彼女の名を呼び細めた目で見つめる。

    冗談には付き合わないと言うことだろう。

  • 271◆2eblATep8ipy23/01/24(火) 21:33:57

    「ナンジャモ。私とて人間がどうやって生まれてくるかぐらいは知っているのですよ?」
    「あはは……そうだよね…」
    オモダカの言葉に乾いた笑いで返すナンジャモ。

    フゥーと一息つくオモダカ。
    「もし。もしもですよ、その妊娠が望まぬ妊娠であるのならば、いまなら堕ろすと言う選択肢もあります。この病院なら信頼できますので、情報は一切外に出さず、貴女の経歴に傷をつけるこ…」
    「違う!!」
    オモダカの言葉を遮りナンジャモが激昂する。

    オモダカが自分のことを思って発言してるのは分かってる

    それでも「望まぬ妊娠」と言われたのは

    あの一夜が
    お腹の子が 
    自分のハルトへの想いが
    ハルトが言った自分への言葉が

    過ちだと 間違ってると 言われているようで我慢ならなかった。

  • 281◆2eblATep8ipy23/01/24(火) 22:04:15

    「ちがう…ちがうよ…この子は…望まぬ子なんかじゃ…ボクは間違ってなんか…」
    おなかの子を守るように座ったまま丸まり、自分に言い聞かせるようにつぶやくナンジャモ。

    オモダカは彼女が落ち着くまで、だまってその場で見守るのだった。



    「すいません。いささかデリカシーにかける発言でした。お許しを」
    「ううん。ボクも取り乱してごめんね」
    しばらくして落ち着いたナンジャモとオモダカはお互いの非を認め謝罪する。

    「それで、この先どうするのですか?」
    「産むよ…この子は責任をもってボクが育てる。」
    「そうですか…ならリーグとして全面的にサポートしますよ」
    「ホントッ!?」
    「ええ、貴女は私が選んだジムリーダーですから、この先も頑張っていただけるように産休も代役もサポートさせていただきます。」

  • 29二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 00:36:44

    保守

  • 301◆2eblATep8ipy23/01/25(水) 02:13:52

    (倒れたのはマイナスだけど結果的にはプラスかな…もっと早く相談すればよかったかも…)
    そう安心したのもつかの間、オモダカの話はまだ終わらなかった。

    「ただそのお腹の子のお相手だけは教えてもらえますよね?」
    「えと、言わなきゃダメ?ボクが誰と恋しようが子供作ろうがリーグには関係ないんじゃないかなぁー?」
    「そうでもないですよ。お相手が社会的によろしくない職業に就いていたり、人物だったりした場合はいささか問題がありますからね。こういったことは貴女もよくご存知のはずですが?」
    正論である。ナンジャモとてそういった相手との接触は避けている、動画的にも社会的地位のためにも。
    「別に彼はそんなんじゃないから」
    「では、せめてお名前を」
    言えるわけない。
    ハルトはまだ学生で子供だ。そんな相手と子を成したと聞けばオモダカはどうするだろう、ハルトの将来はどうなってしまうだろう…
    だから言えない、上手い言い訳も思いつかない…でも何か言わなければ先程のサポートの話も流れてしまう。
    葛藤の末、ナンジャモは口を閉ざしてしまうのだった。

  • 311◆2eblATep8ipy23/01/25(水) 10:42:33

    「ナンジャモ。私は責めたいのではなく、力になりたいのです。リーグの委員長…いや同じ女性として。」

    (頼って…信じていいのかな…)
    心が揺れる。

    「ただ、お相手によっては…わかりますね?」

    別れるかジムリーダーを辞めろと言うところだろうかその場合、お腹の子は…
    ナンジャモの息が荒くなる。


    「ナンジャモ?」
    様子のおかしいナンジャモに声をかけるオモダカ。

    (言っても言わなくても、ジムリーダーはやめることになるのかも、なら、せめてハルトのことだけは)

    ストリーマーとしてもジムリーダーのクビと妊娠の2つは間違いなく致命的だ、それでもハルトの将来のために巻き込むわけにはいかない。

    「いらない…」
    「今なんと?」

  • 321◆2eblATep8ipy23/01/25(水) 14:34:12

    「サポートなんかいらない!ジムリーダー辞めろって言うなら辞めてやる!だから、帰って!
    帰ってよ!」
    「……」
    急に子供のように癇癪をおこしたナンジャモを見てオモダカは内心驚いていた。

    ナンジャモの言動や見た目には幼さを感じられる部分もあるが、それはあくまで動画のためのキャラで彼女の一部分でしかない。
    彼女は登録者を増やすためにコラボ相手やジムリーダーの職業、自分ですらも道具のように計算にいれるその強かさをオモダカはかっていた。
    もちろんナンジャモとて人間だ、それだけではないと感情や感傷があるともオモダカはわかっている。
    だがこの場で自分の提案に対し感情的に拒否されるとは、ましてやジムリーダーを辞めるとまで言うとはさしものオモダカも思わなかった。

    「…ふぅ。わかりました。今日のところは帰りましょう。
    ただナンジャモ。
    貴女の気が変わることを、私は願っていますよ。」
    オモダカは今日はもうまともに会話にならないだろうと、部屋を出ていく。

    残された病室では
    少女のすすり泣きだけがこだましていた。

  • 33二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 17:05:26

    保守

  • 34二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 20:11:14

    保守

  • 35二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 00:41:43

    これハッピーエンドになるのか?
    がんばれ

  • 361◆2eblATep8ipy23/01/26(木) 10:03:48

    涙は出ていても頭は回る、そんな自分に少々の嫌気がさすが今は泣いて閉じこもってる場合じゃない。

    リーグから解雇が公表される前に自分から先に動画で発表したほうがいいだろうか。
    倒れたことに対する報告と謝罪も出さなきゃいけない。
    妊娠のことだっていつかは発表する予定だ。
    ジムリーダーのクビと妊娠の発表はどちらも爆弾だ。
    クビより自分で辞めたと先に動画をだしたほうが有利な気もする、でもその理由はどうしよう。
    できれば、クビの理由と妊娠を結び付けられたくない。

    (ただでさえ致命的な2つの話題、タイミングと順番を間違えたらホントに終わっちゃう)

    今後のことを頭の中で目まぐるしく展開していくナンジャモ、とりあえず短くても今回倒れたことについての動画を配信しようとスマホロトムに手に取ったときある考えが頭をよぎる。

  • 371◆2eblATep8ipy23/01/26(木) 10:04:32

    妊娠のことが既に世間にバレてるのではないか

    オモダカは知っていた。おそらく病院に運ばれた自分は何らかの検査を受け、その時に発覚。オモダカに連絡がいったか偶然見舞いにきていたオモダカが知ったのだろう。
    それは今はいい。
    問題はその情報が他に漏れているかどうか。
    病院が無闇に個人情報を漏らすとは思わないが人の口に戸は立てられない。
    インフルエンサーのナンジャモ自身がそれを一番よくわかっている。

    手に持ったスマホロトムに目を落とすとその画面に

    【速報】ナンジャモ氏退任!理由は妊娠!

    喉から音にならない悲鳴がもれ、手に持ったスマホロトムを投げる。
    投げられたロトムは壁にあたる寸前でふわりと飛び上がりナンジャモの目の前をフワフワと怒った様子で飛び回る。
    その画面は真っ暗でなにも映されていない。


    幻覚だ。

    そうわかっていても、ナンジャモは再びスマホロトムを手に取り電源を入れる気にはならなかった。

  • 38二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 19:00:06

    保守

  • 39二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 22:01:58

    保守

  • 40二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 23:43:08

    保守

  • 41二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 02:46:37

    頼む…バッドエンドだけはどうか…

  • 421◆2eblATep8ipy23/01/27(金) 06:51:32

    スマホを開くのが怖い。
    もしさっきの幻覚が現実だったら、動画のコメントにそれとおぼしきものを見つけたら…

    スマホロトムをそっと机の上におく。

    世界と繋がるためのデバイスは今は恐怖の対象でしかない。

    ジムリーダーとストリーマーとしての地位もゆらぎ、後ろ盾も自分の積み上げたものも、何もかもなくなってしまったように思える。

    静かな病室には自分一人しかおらずまるで自分一人だけが世界に取り残されたよう感覚。 

    改めて自分置かれている状況を振り返ると絶望的な状況にナンジャモは目眩を覚える。

  • 431◆2eblATep8ipy23/01/27(金) 09:35:29

    (ところで心中エンドと監禁エンドはハッピーエンドに入りますか?バッドエンドですか?)


    >>41

  • 44二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 10:12:05

    >>43

    入ってたまるか

  • 45二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 10:20:37

    >>43

    2人がハッピーならハッピーエンドナンジャ?(白目)

  • 46二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 10:25:23

    >>43

    ハラハラしながら読んでんのに急に笑わせてくんのやめろwww

  • 47二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 11:53:54

    >>43

    全部バッドだよ!!!

    特に前者!!!

  • 481◆2eblATep8ipy23/01/27(金) 13:00:47

    ハルトにあいたい、でもあうわけにはいかない。
    察しのいいオモダカのことだすぐに勘付かれてしまうだろう。

    (オモダカ氏はまた来るかな)

    来たらまた追及されるだろう、さっきは引いてくれたが今度は引いてくれる保証はない。

    もちろんハルトのことは絶対言わない、だがしつこく追及されたら隠し通せる自信がナンジャモにはなかった。

    (逃げよう。)

    どうせこのままではジムリーダーとしてもストリーマーとしても、もう駄目なのだ。上手くいく方法も思いつかない。

    (ならばハルトだけでも)

    自分がいなくなればハルトに追及の手は及ばないはず。



    次の日、オモダカが病室を訪ねるとそこにナンジャモの姿はなかった。

  • 491◆2eblATep8ipy23/01/27(金) 13:03:27

    (すいません…なんか心中エンドと監禁エンドを思いついてしまって…
    それはそうとしてハッピーエンド目指してガンバルゾ☆)

  • 50二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 13:08:09

    ハピエン迎えた後にイフルートとして書いてもいいのよ

  • 51二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 14:19:08

    本人が幸せならハッピーエンドダヨ

  • 52二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 19:09:40

    保守

  • 53二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 01:02:21

    一応保守

  • 541◆2eblATep8ipy23/01/28(土) 04:08:39

    消灯時間を過ぎたあと、ナンジャモはこっそりと病院を抜け出した。

    (そういえばジムリーダー戦の途中で倒れたんだった…挑戦者の子には悪いことしたなぁ)

    そんなことを考えつつついたのは自宅、見張られてる可能性も頭をよぎったのだが杞憂だったようだ。

    荷物をまとめつつどこへ向かうか考える。

    匿ってくれそうな人がいればいいのだが、ナンジャモは誰とでも仲良くなる一方で一線を引いて接しているので匿ってくれそうな人は思いつかなかった。

    (ジムリーダーのいる街はやめたほうがいいかな…いっそ別の地方に…)

    外をみると空が白みはじめていた。
    まとめた荷物を持ち外へ出る。
    宛先はまだ決まっていないがそろそろ出なければ。

    ナンジャモは住み慣れた我が家に別れを告げハッコウシティをあとにしたのだった。

  • 551◆2eblATep8ipy23/01/28(土) 10:34:19

    重い体を引きずるようにナンジャモは歩く。
    昨日過労で倒れたばかり、そうでなくても妊娠したその体は本調子とは程遠い。

    彼女を突き動かすのは「ハルトの将来のため」ただ一点。
    ハルトと共に有りたいという気持ちはある、だけども彼の未来の足かせにはなりたくない。
    妊娠してジムリーダーを引退ならばそれでもいい。
    でも、その相手がハルトだと世間に知られれば彼の将来に大きな影響を及ぼしてしまう。

    (どこか…人目の少ないところに移住して…そこで子供を育てよう…)

    お腹の子とハルトとの思い出があれば大丈夫、貯金だってあるし頼れるポケモンたちだって一緒だ。
    だから大丈夫と自分に言い聞かせ、溢れそうに涙をかみ殺す。
    (視聴者の皆はどう思うかな…引退発表するからまっててね…)
    炎上しちゃうんだろうな、なんて無理やり思考を変える。


    早朝から歩き続けて太陽が真上に来たとき、気力だけで歩いてきたナンジャモの体力が尽きる。
    目の前がかすみ足に力が入らない。
    倒れそうになる中、お腹だけでも守ろうと丸まり衝撃に備える。

    「探したよ、ナンジャモ」
    いつまでもこない衝撃と聞き馴染みのある声に顔をあげると、そこにはもう一度だけ会いたかった少年がいた。

  • 56二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 12:46:14

    ハルト氏ー!!

  • 571◆2eblATep8ipy23/01/28(土) 20:11:30

    ハルトに抱き抱えられるように道の端に移動するナンジャモ。
    二人の背丈はさほど変わりないもののその体を支えるハルトはしっかりしている。

    (やっぱり男の子だなあ)
    意外にがっしりとした体から伝わる体温に安心感をおぼえるナンジャモ。

    程なく道の端に移動し岩陰に二人揃って腰を下ろす。

    「大丈夫?寄りかかっていいからね」
    「うん。」
    ハルトの言葉に甘え体重を預けるナンジャモにハルトはなにも言わない。

    妊娠を伝えてから約二ヶ月ぶりの再会、話したいことも聞きたいことも山程あるはずだ。

    ましてやナンジャモは病院から抜け出してきた身、先程の「探したよ」という発言から見てもハルトがナンジャモを探しに来たことに間違いはない。

    それでもハルトは責も問いただしもせず、じっとナンジャモに寄り添うのだった。

  • 58二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 23:58:41

    保守

  • 59二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 00:00:46

    頼むぞスパダリハルト

  • 60二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 04:49:31

    保守

  • 611◆2eblATep8ipy23/01/29(日) 09:28:19

    「久しぶりだねハルト氏」
    「そうだね。ずっとあいたかったよ。」
    「うん。ボクも…」
    「よかった。」
    少し体調が戻り、話を始めるナンジャモだが、その声にいつもの彼女の明るさはない。
    良く言えばしおらしい。
    悪く言えばまだまだ体調が良くないのだろう。
    「ごめんね、心配かけて…探しに来てくれたんだよね」
    「うん。」

    それからハルトは昨日の生配信でナンジャモが倒れたのを見てすぐにテーブルシティを発ったこと、ハッコウシティについたのが夜だった為今朝病院に行ったこと、そこでオモダカに会ったことを話す。

    「いなくなったと聞いてびっくりしたよ。でも、無事でよかった。」
    「あのね、ハルト氏。あえたのは嬉しいんだけど、ボク病院に戻る気はないんだ。」

    病院ではオモダカが待っているだろう、このまま戻れば間違いなくバレる。
    もうバレてるかもしれないが直接あって口を割らなければオモダカの憶測でしかない。
    だから戻れない、戻らない。

    「そっか…じゃあ。僕もついていくよ。ナンジャモの行きたいところに、どこまでも。」

  • 62二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 17:18:09

    保守

  • 631◆2eblATep8ipy23/01/29(日) 19:16:36

    それは駆け落ちを意味する言葉。
    「フヒヒ…ハルト氏。意味分かって言ってるの?」
    「もちろん」
    茶目っ気を入れて問いかけたナンジャモに、答えたハルトの目は真剣そのものだ。

    (本気なんだ。嬉しいな…でも)

    そもそもハルトの未来の足かせになりたくなくて黙ってこの地を離れようとしたのだ。
    ついてきてもらっては本末転倒もいうもの。

    「…冗談よしなよ。ほら子供は帰った帰った」

    心が痛む。
    それでも突き放さなければこの子は本当に何もかも捨てて自分についてきてしまうだろう。

    「ハルト氏の目の前には輝かしい未来が待ってるんだから、ボクなんかについてきちゃだめダゾ」

    あの夜誘ったのも、生むと決めたのも、見通しが甘かったのも自分の責任。
    ならば全て背負わねばとナンジャモは決意する。

  • 641◆2eblATep8ipy23/01/29(日) 19:19:27

    立ち上がろうとするナンジャモにハルトが抱きついた。

    「嫌だ…」
    「ハルト氏?」
    「ナンジャモがそばにいないのは嫌だ!どんな未来が来たって、立派な大人になったって、そこに…隣にナンジャモがいないのは嫌だ!」

    ナンジャモを掴む手は弱々しく今のナンジャモでも振り払えそうだ。

    「ナンジャモは…ひっく…僕が嫌いになったの?」
    「……ちがうよ。好きだから……ハルトを守りたいから…ボクは…」

    それでもナンジャモにその手を振り払うことなどできない。

    「ねぇ…ナンジャモはどうしたいの…何がしたいの…正直に言ってよ」
    「ボクは…ボクは…」

    ハルトにつられてナンジャモの目からも涙があふれる。
    「ボクは…ハルトと一緒にいたい…ここにいたい…ジムリーダーだってやめたくない…配信だってやめたくないないよぉ…」

    しゃっくりを上げながらグスグスと泣き、口にするのは紛れもない本心。

    二人で抱き合い、一緒にいてとそばにいてとお互い子供のようにだだをこねる。

    その様子はまるでふたりとも迷子の子供のようだった。

  • 65二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 00:39:05

    保守

  • 66二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 00:42:44

    言えたじゃねえか…;;

  • 67二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 03:54:04

    保守

  • 68二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 07:22:30

    保守

  • 69二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 10:11:42

    保守

  • 701◆2eblATep8ipy23/01/30(月) 12:34:40

    さんざん泣いたあと気恥ずかしくなり、しばらく赤面していた二人だったがハルトが口火をきる。
    「ねえ、ナンジャモ。やっぱり一度病院にもどろう?」
    「でも…」
    「体調良くないんでしょ?それに今を捨てたくないなら、まだ諦めちゃ駄目だよ」
    「…」
    「皆に事情を話せば助けてもらえるかもしれないし、駄目だったらその時はまた考えよう。皆が反対しても僕はナンジャモと一緒にいるから」
    子供じみた考えだと行き当たりばったりだとハルトだって分かっている。

    ハルトは沢山の人にあい成長してきた、それ故みんなを信じたい、きっと助けてくれると。

    「一緒にいたい」その為なら駆け落ちだってするつもりだ。でも、その前にやれることはやるべきとハルトは考える。

    (僕のせいでナンジャモに“今“を諦めてほしくない)
    自分のことを大事にしてくれるのはうれしい、けどナンジャモにも幸せになって欲しい。

    「どうかな…?」
    「…ハルト氏も一緒に来てくれる?」
    「もちろん!一緒にいるよ」
    「ん…」

  • 711◆2eblATep8ipy23/01/30(月) 18:46:48

    悩む素振りを見せるナンジャモ。
    ハルトとのことは彼の了承と援護があるため出たとこ勝負とはいえ、
    辞めると啖呵を切って、その上病院から逃げ出してきたのだ今更戻りにくい。

    「…あのねハルト氏。少しだけいい?」
    もじもじとなにか言いづらそうにするナンジャモ、
    「なあに?」
    笑顔で答えるハルト。頼られるのがうれしいのだ。
    「ちょっとだけ…ほんのちょっとだけだよ。その…勇気が足りないんだ。
     ボクに勇気をくれない?」
    「?」
    胸の前で手を組みじっとハルトを見つめるナンジャモの顔はほんのり赤い。

    ナンジャモの言いたいことがわかったハルトは、そっと彼女を抱き寄せ唇を重ね合わせる。

    「もう大丈夫?」
    「んっ…ありがと。」

    それは触れるだけの軽いキス。

    「じゃあ行こうか」
    「うん。」

    二人はコライドンにのりハッコウシティへ向かう。
    二人の未来の…その一歩のために。

  • 721◆2eblATep8ipy23/01/30(月) 20:10:49

    揺れるコライドンの上でハルトに掴まるナンジャモ。
    ハルトの背丈は自分と対して変わりないのにその背中は大きく感じる。

    ギュッと掴まる腕に力を込めて体を更に密着させるナンジャモ。

    「どうかした?」
    怖いのだろうかと気遣うハルト、
    「ううん。なんでもないよ」
    「そう?」
    二人を乗せてコライドンは進む。

    すると唐突にハルトが、
    「ナンジャモって甘えん坊だよね」

    「ハルト氏の前だけだよ。こんなボク」

    ハルトの前ではジムリーダーナンジャモでも電撃ストーリーマーナンジャモでもなく一人の恋する少女でしかいられない。

    「もうちょっとだけこうさせて」

    ハッコウシティに入る前には離れなければいけない。
    だからその前に甘えるだけ甘えよう。



    そして…ハッコウシティが見えてくる。
    オモダカには連絡を入れてある。
    病室で待っているとだけ短いメッセージが返ってきていた。

  • 731◆2eblATep8ipy23/01/30(月) 21:27:16

    病室の前で佇むハルトとナンジャモ。

    「ふぅー」
    深呼吸をするナンジャモ。
    覚悟は決めたが緊張する。

    ハルトはそんなナンジャモの手をそっと握る。

    「いこう」
    「うん」

    ガラリと扉を開ける。


    「おかえりなさい二人共。ご無事で何よりです。」

    オモダカがふたりを出迎える。

    「オモダカさん。僕の…僕達の話を聞いて下さい」


    二人の戦いが始まる。

  • 74二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 01:15:09

    保守

  • 75二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 03:50:15

    保守

  • 761◆2eblATep8ipy23/01/31(火) 10:45:25

    「はい。ハルトさん、かしこまってなんでしょうか?」
    「あの!ナンジャモのお腹の子は僕との子なんです!」
    直談判するにもまずはこの事実を伝えるべきだと考えたハルトは、オモダカの目を真っ直ぐに見て伝える。

    「はい」

    「同意の上でしたことで、過ちとかそういうことではなくて……ってあの…きいてますか?」

    ハルトとしては中々の爆弾を落としたと思ったのだがいつもと変わらぬオモダカ。

    「もちろん聞いてますし意味も理解しておりますよ」
    「その割にはあまり驚かないんですね」
    「一応驚いてはいるのですよ。まあ、予想の範囲内でしたのでさほどといったところでしょうか」

    予想されていたと言われ逆に驚くハルト、

    「望まぬ相手ではなく、良からぬ輩でもない。それなのにナンジャモが口を閉ざす。
    あとはナンジャモと親しい男性を考えればおのずと限られてきますからね。」

    オモダカの目が部屋に入って黙ったままのナンジャモに向く、

    「それでナンジャモ、貴女はどうしたいのですか?」

  • 77二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 18:31:05

    保守

  • 78二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 21:01:47

    子供の名前で男ならレッド、女ならリーフと予想。

  • 791◆2eblATep8ipy23/01/31(火) 21:54:34

    その視線に一度は目をそらしそうになるナンジャモだったが握られたままの手が一段強く握られる。
    (そうだ…ボクは一人じゃない)

    真っ直ぐにオモダカの目を見て伝える。

    ハルトと一緒にいたい、子供も産みたい、ジムリーダーも続けたい、ストリーマーとしての活動も続けたいと。

    改めて自分の願いを口にすると、かなりわがままを言っているのがわかる。
    それでもナンジャモは諦めたくないのだ。

    「なるほど…」
    オモダカは一言だけそう言うと目をつむり、顎に手を添え考える仕草をする。

    無言の三人…緊張感が場を包む。

  • 80二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 23:17:08

    このレスは削除されています

  • 811◆2eblATep8ipy23/01/31(火) 23:18:57

    目を開いたオモダカは再びナンジャモを見ていう、
    「わかりました。それではジムリーダーは続けてもらうと言うことで」
    「ホント!?」
    「ええ、そもそも私は辞めていただくとは言っていませんよ?」

    言われてみればそうだとナンジャモは気づく。

    「やったねナンジャモ!」
    「うん!ハルト氏のおかげだよ!」

    喜ぶ二人を前にオモダカは話を続ける。

    「後ほどお医者様にも話を聞いて産休と育休についてスケジュールを詰めましょう。」


    「さて、二人共…水をさすようで申し訳無いのですが…
    本当に出産するのですね?」
    二人の覚悟を問う、

    「二人の仲を引き裂こうと言うわけではありません。
     ただ子供を育てるというのはとても大変なことです。
     二人の…特にハルトさんの年齢だとなおさら。
     周りの賛同も得られないかもしれない。

    非常に困難な道となるでしょう…

    今は一度堕ろして、将来再び子供を授かるという道もあります。」

  • 821◆2eblATep8ipy23/01/31(火) 23:21:51

    一度言葉をきるオモダカ、
    二人の目を真っ直ぐに見つめ
    「それでも二人の覚悟は変わりませんか?」

    ハルトとナンジャモは口を揃えて返事をする。

    「はい!」「うん!」 


    「……わかりました。」
    たっぷり間を置いてオモダカが応える。

    「二人の…いえ、あなた達三人の未来が明るいものになるように私にも手伝わせて下さい。」
    「えっと…いいんですか?」
    申し訳無さそうに聞くハルトにオモダカは笑みを浮かべて、
    「いいんですよ。きっと他の人達もあなた達を助けてくれますよ。」

    お礼をいい喜ぶ二人を見てオモダカは思う。

    二人のしたことはけして褒められたことではない。
    しかし、若者が泣いて諦める未来より困難な道でも笑顔でいられるならそちらの方がいい。
    二人で乗り越えられない道だとしても周りがサポートすればいいのだ。
    そうやってみな大人になってきたのだから。
    そのために自分達大人がいる。


    涙を浮かべ喜ぶ二人の未来に想いをはせるオモダカの顔には笑みが浮かぶのだった。

  • 83二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 00:17:00

    ヨシッ!!

  • 841◆2eblATep8ipy23/02/01(水) 00:24:44

    真面目な顔に戻ったオモダカがいう。
    「それでナンジャモ。貴女にはできるだけ早急にしなければならないことがあります」

    「動画の配信かな?倒れたあと安否報告の配信もしてないもんね」
    「そちらはおまかせします。ですが私の言ってるのは別件でして…」
    「あの…オモダカさん…ナンジャモはあまり体調が…」
    今はだいぶ回復してるが、見つけた時倒れそうになっていたナンジャモを思い出すハルト。

    「ああ、心配しないでください。早急と言っても今すぐというわけではなく。検査と十分な休息をとったあとでのはなしです。

    ナンジャモ、任せるとは言いましたが貴女の無事はリーグの方から発表しますので、動画の配信は休息をとったあとにしてくださいね」

    お腹の子のためにもとオモダカは続ける。

    動画配信ではないのならなんだろうの二人で首をかしげる。
    そんな二人を見てオモダカはため息をつく

  • 851◆2eblATep8ipy23/02/01(水) 00:25:37

    「全く…大事なことを忘れてますよ。
    ハルトさんのご家族に交際と妊娠を伝えなければならないでしょう?」

    それもそのとおりだ、普通は親に報告するのが最優先だろう。
    一難去ってまた一難
    もし…ハルトの親に別れろと言われたらと考え元の明るい調子を取り戻しかけていたナンジャモが再び暗くなる。

    「大丈夫だよナンジャモ」
    ハルトが笑顔を向ける。
    「ママはちゃんと話を聞いてくれるし、もし駄目でも僕が必ず説得するから」
    「ハルト氏…」
    二人の間に甘い空気が流れる。

    コホン

    オモダカが自分の存在を主張するように咳払いをする。
    「ああ、もう一つありました。お医者様が大変怒っていましたよ。たっぷりと叱られてきてくださいね」


    このあと検査と共に医者にたっぷり説教を受けるナンジャモであった。

  • 86二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 04:48:53

    保守

  • 87二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 14:04:34

    ママの存在すっかり忘れてたわ

  • 881◆2eblATep8ipy23/02/01(水) 20:07:14

    「ただいま!」
    「おかえりー」「むちゃありー」
    ハルトが元気よくコサジタウンにある家のドアを開けると彼を迎える声が聞こえる。


    あれからナンジャモの体調の回復を待って行われたハルトママへの報告は、叱られたりなんやかんやあったものの無事受け入れられた。
    その際一人暮らしのナンジャモを案じられ、現在ナンジャモはハルトの家にお世話になっている。

    それから数ヶ月
    ハルトはできる限り家に帰ってナンジャモのそばにいる。

    母親の姿が見えないことに気づきハルトが尋ねる。
    「あれ?ママは?」
    「お義母さんなら買い物だよ」

    それに軽く返事を返すと、ナンジャモの横に座りそのお腹をなでる。
    「お腹だいぶ大きくなってきたね」
    「こっちも大きくなってきてるよ?さわる?」
    ナンジャモが胸を持ち上げハルトをからかう。
    するとお腹をなでていたハルトの手がとまり上にあがってくる。

  • 891◆2eblATep8ipy23/02/01(水) 22:13:11

    その手はナンジャモの胸に…ではなく顔まで上がり、ナンジャモの頬をなでる。
    「んっ…どしたの?ハルト氏」
    ハルトの顔はなんだかかなしそうに見える。

    「……動画みたよ」
    「そっか…」
    動画と言うのは妊娠と活動が不定期になると報告した動画のことだろう。

    「大丈夫?」

    配信した動画はナンジャモの予想とは違いそこまで炎上しなかった。
    コメント欄にも祝福と復活を待ちわびる声であふれていた。

    それでもやはり心ないコメントもあったし、登録者も減った。

    学校でも話題になっていたハルトはナンジャモが落ち込んでるのではないかと思ったのだ。

    「心配してくれてありがとね。ハルト氏
    でも大丈夫!思ったより炎上してないし、本格的に配信するようになったらすぐに登録者数も元にもどるよ!
    なんせボクだもん!」

  • 901◆2eblATep8ipy23/02/01(水) 22:14:56

    その笑顔に強がりは見られず、かわりに必ずそうするという決意がみえる。

    「強いね…ナンジャモ」
    「ううん。皆が…ハルトがいてくれるだよ」

    二人の距離が近くなり唇が重なる。


    きっとこれから二人にはさまざまな困難が待ち受けるだろう。
    それでも力を合わせて前を向いていけばきっと…

    「ねぇ、ハルト。ボク幸せだよ。一生一緒にいてね」
    「僕も幸せだよ。頼まれたって離さないからねナンジャモ。」

    二人は向かい合い笑う。
    輝かしい未来を信じて。

    おしまい。

  • 911◆2eblATep8ipy23/02/01(水) 22:18:25

    ハッピーエンドになったかな?

    とりあえずおしまいです。

    読んでくれた方、♡押してくれた方、保守してくれた方、コメントくれた方、ありがとうございました。

  • 92二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 22:21:13

    文句無しのハッピーエンドだ。
    誇れ。

  • 93二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 23:42:30

    バンザイ!

  • 94二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 00:54:15

    イチャイチャちゅっちゅなSSかと思ったら社会派な内容で目がコイルになった。
    それはそれとしてハルジャモに目覚めたぞ〜

  • 951◆2eblATep8ipy23/02/02(木) 06:57:53

    短いけれどもif監禁ルートも書いてみる

  • 96二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 12:49:29

    保守

  • 971◆2eblATep8ipy23/02/02(木) 21:31:28

    監禁ルート
    ナンジャモが目を覚ますとベットにいた。
    (たしか…ボク病院から抜け出して)
    また倒れてしまったのだろう。

    しかし外で倒れたはずの自分は何故、室内とおぼしき場所でベットに寝ているのか。

    すると聞き覚えある声が横から聞こえる。

    「ナンジャモ目を覚ましたんだね!体はどう?どこか痛くない?」
    「ハルト氏?」
    横になったまま視線を動かすとハルトがいた。

    ナンジャモが大丈夫と答えると、よかったと喜ぶハルト。 

    「びっくりしたよ。昨日の配信もだけど、病院行ったらいなくて、まさかハッコウシティの外で倒れてるんだもん」
    「ごめんねハルト氏。心配かけて」

    「あの…それでハルト氏。ここ何処かな?」
    病院には見えないが、もしここが病院ならオモダカが来てしまう。

    「ここ?驚かないでね。
    ここはパルデアの大穴の一番奥にあるゼロラボって所だよ。
    ここなら誰も来ないから安心していいよ」

  • 98二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 22:11:52

    あれ?これもしかして(ナンジャモがハルトを)監禁ルートじゃなくて(ハルトがナンジャモを)監禁ルート?

  • 99二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 22:18:59

    ほー
    いいじゃないかいいじゃないか

  • 1001◆2eblATep8ipy23/02/02(木) 22:24:08

    監禁ルート2

    (パルデアの大穴?ゼロラボ?)
    ハルトの言ってる意味がいまいち理解できない、とりあえずナンジャモは身体を起こそうとするが…

    「えっと…ハルト氏…なんでボク、ベットにつながれてるのかな?」
    完全に動けない訳では無いがナンジャモはベットに縛られていた、自分では外せそうにない。

    「ごめんね。でもナンジャモを守るためなんだ。外には危険で獰猛なポケモンがたくさんいるから、病院から抜け出したみたいに外にふらふら出てって倒れたりしたら本当に死んじゃうもん」
    そう言うハルトの顔は本当に心配してる顔をしている。
    「でも安心して。ここは安全だし、僕が守るからね!」

    いつもナンジャモを安心させてくれたハルトの笑顔。
    それが今日はなんだか怖く見える。

    「ナンジャモ?どうしたの?僕と一緒はいや?」
    「ううん。ハルト氏と一緒なのは嬉しいんだけど…」
    「そうだよね!
    ナンジャモと一緒にいられるよう頑張って住めるようにしたんだよ。
    博士が住んでたんだけどだいぶ荒れちゃってたからね」

  • 1011◆2eblATep8ipy23/02/02(木) 22:27:06

    >>98

    (今回はハルトがナンジャモを監禁ルートです。ナンジャモがハルトを監禁ルートだと倒れる前に分岐かな?妊娠告白したあとそのままとか。)

  • 102二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 22:31:46

    ヤンジャモは結構見たけどヤンデレハルトは初めてだ
    続けてくれ、スレ主

  • 1031◆2eblATep8ipy23/02/02(木) 22:41:36

    監禁ルート3

    褒めてとばかりにゼロラボの説明をするハルトを前にナンジャモは、
    (だめだ…このままじゃハルトが…ハルトの未来が駄目になっちゃう)
    なんとか説得しなければ、とりあえず一度帰って誰かに相談したほうがいいと、
    「ハルト。ハルトが頑張ってくれたのは嬉しいんだけど、ボク一回帰りたいなぁって…引っ越すなら挨拶しときたい人もいるし」

    その言葉にハルトが大声をだす、
    「なんで!なんでそんなこと言うの!僕頑張ったんだよ!ナンジャモとどうやったら一緒にいられるか一生懸命考えて、会いたいのを我慢して遊びにも行かないで!」
    「ハルト…一回帰ろう?ハルトのお母さんも友達も心配するよ」
    しかし、ナンジャモの言葉はハルトに届かない。
    「ナンジャモは他の人のことばかり言うんだね…僕はナンジャモのことだけ考えてたのに…」
    ハルトが手持ちからスリーパーをだす。
    「ハルト?なんでポケモンだすの…何する気?」
    「ほんとはしたくなかったんだけど…ナンジャモが頑固だから。
    スリーパーに催眠術を掛けてもらって素直になってもらうよ。」
    「いや……ハルトやめて…」
    「ごめんね。今は怖いかもだけど、きっと幸せにするから」

  • 1041◆2eblATep8ipy23/02/02(木) 22:42:59

    監禁ルート4
    薄れていく意識の中でナンジャモは思う。

    ボクは…ボク達はどこで間違えたんだろう…

    忙しくても会いにいくべきだったのか
    子供を一緒に育てようと言うべきだったのか
    妊娠のことを黙ってるべきだったのか
    それともあの夜がそもそもの間違いだったのか…

    答えはわからない

    きっとこれから自分は何度も催眠術をかけられハルトに調教され変わっていくのだろう…

    (それでもいいかな…ハルトが喜んでくれるなら…)

    ジムリーダーも辞めて…ストリーマーとしても次第に必要とされなくなるだろう。
    ハルトに必要とされるのならこのままでもいいかもしれない。
    そんな思いがナンジャモに芽生える。

    それが催眠術によるものなのか本心からなのかそれはもうナンジャモにすら分からなかった。

  • 105二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 23:40:44

    ええやん

  • 106二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 23:43:03

    ハッピーエンドだね

  • 1071◆2eblATep8ipy23/02/03(金) 00:06:31

    監禁ルート5
    「おっハルト。久しぶりちゃんだな!」
    アカデミーに来たハルトに声をかけたのは親友のペパーだ。
    「久しぶりペパー。」
    ハルトが挨拶をかえす。

    「最近忙しそうだな。」
    最近のハルトは忙しそうだ、学校を何日も休んだり学校にきても放課後にはすぐいなくなってしまう。寮にも帰ってない様子であった。

    「うん。ちょっとね。」
    「どうかしたのか?なんかあったら頼ってくれよ」
    「うーん。ペパーならいいかな。皆には内緒ね、実は…子供が産まれるんだ」

    その言葉にキョトンとするペパーだっだが…
    (ああ。弟か妹ができるってことか、びっくりしたハルトに子供ができたかと…んなわけねぇよな)

    「おお。そうか!おめでたちゃんだな」
    「へへっ。ありがとう。」

  • 1081◆2eblATep8ipy23/02/03(金) 00:08:24

    監禁ルート6
    「そっか、ハルトはママさんの手伝いに行ってたわけか」
    「まあね。」
    二人の会話は噛み合ってるようで肝心なところが噛み合ってない。
    しかしそれに二人は気づかない。
    「じゃあペパー。そろそろ行かなきゃ」
    「おう、気を付けてな」


    ゼロラボ、今はナンジャモとハルトの愛の巣にハルトが帰ってくる。
    「ただいま。ナンジャモ」
    「おかえりハルト」
    当初こそ縛られていたナンジャモだか、今はゼロラボの中なら自由に活動を許されている。
    「あっ。夕食作ってくれたの?」
    「うん。ハルトの口にあうといいんだけど」
    「ナンジャモの作ってくれたものなら、なんでも美味しいよ」
    「もぉーハルトったら」

    ナンジャモにここを出る気はもうない。ジムリーダーもストリーマーももうどうでもいい。
    ハルトさえいてくれれば彼女は幸せなのだ。

    二人は幸せだ。
    この生活がいつか破綻するものだとわかっていても。
    横に愛する人がいる限り…

  • 1091◆2eblATep8ipy23/02/03(金) 00:11:27

    監禁ルートおしまい。

    誰かヤンデレハルト書いてくんねぇかな…
    俺にはこれが限界


    ヤンデレアオイちゃんは見たことあるんだけど、ハルトってスパダリか甘えん坊しか見た覚えねぇや

  • 110二次元好きの匿名さん23/02/03(金) 03:04:50

    ヤンデレハルトいいね

  • 111二次元好きの匿名さん23/02/03(金) 08:08:34

    スパダリ力が反転するとすごいヤンデレになりそうだよねハルト君

  • 112二次元好きの匿名さん23/02/03(金) 08:33:17

    子供故の早計さと純粋さ持ったヤンデレハルトくん可愛いね…
    ハルトの将来を思うけど、それはさておきずっと一緒にいられるのは満更でもないから受け容れちゃうナンジャモちゃんも可愛いいね…

  • 113二次元好きの匿名さん23/02/03(金) 20:34:01

    保守

オススメ

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