- 1123/01/24(火) 18:58:36
「キタちゃんお願い!またウマドルやってほしいの!」
「うぇぇ!?ファル子さんまたですか?!」
ウマドル活動をお助けしてから偶にファル子さんにウマドルに誘われることがある。
どうやら前にやったときにファンがついちゃったみたいで、またキタサンブラックを見たいとの声があったらしくて…。正直かわいいと言われるのは慣れてないし、恥ずかしい気持ちが強い…。
「キタちゃんなら大丈夫☆かわいさはファル子が保証するよっ☆」
「そ、そう言われても…う~ん…」
「やっぱり難しそうかな…。」
なかなかうんとは頷き難くて…。そんなときファル子さんを見たら、いつもの笑顔が曇ってる様子だった。そうだ、あたしはお助けキタちゃん。困ってる人の力になりたいウマ娘!皆さんの期待を裏切ることだけはしたくない!
「わかりました!あたしはお助けキタちゃん!皆さんからの期待に応えて、お助けキタちゃん、ウマドルやります!」
「本当にありがとう☆じゃあ早速特訓だよっ☆」
笑顔が戻ったファル子さんはあたしに握手をしてしてくる。恥ずかしさはどうしてもあるけど喜んでくれたみたいでよかった…。
そういうわけであたしは、またウマドルとしてライブをすることになった。本番まではまだまだ時間はあるけれど、練習にも一生懸命頑張って本番に備えないと! - 2223/01/24(火) 18:59:06
「天下御免のお祭り娘っ!!あなたのハートに打ち上げ花火っ!!キタサンブラックです!!」
「うんっ☆ちゃんと可愛く出来てるね☆」
「えへへっ、前の経験がちゃんと残ってるみたいです!」
「この調子なら本番はなんにも問題ないよ☆」
前の経験とファル子さんとの特訓のお陰で、ある程度は形が出来てるし、今回は大丈夫だと思ったんだけど…
「今回はこれを着て歌ってほしいな♪」
「こっ…これは…!?」
黒をモチーフにしているけどふわふわしている感じで何よりもスカートになっている…。これ普段ファル子さんが着てるみたいなかわいいな服だ?!
「いつもと違うギャップが皆に喜ばれてたから、今回はこっち方面の服でいってみよっ☆」
こんなかわいい服ファル子さんやダイヤちゃんみたいな子じゃないと似合わないよ…あたしみたいな子じゃみんなは喜ばないよ…。不安と悲しみから下を向いてしまう…。そんなあたしにファル子さんが近づいてきた。
「大丈夫だよキタちゃん!キタちゃんにもしっかりと似合うよっ!だから怖がらないで、ファル子もついてるからね☆」
顔をあげるとファル子さんがしっかりと手を握ってあたしのことを見つめていた。その瞳には力強さと頼もしさが映っていてあたしの不安を何処かに追いやってくれるものだった。
「ファル子さん…。」
「キタちゃんの違う一面を見たい人沢山いるんだよっ☆きっと皆喜んでくれるよ♪」
「な に よ り〜。ウマドルは〜?」
「笑顔が…命…!」
「うんうんっ♪それさえあれば何でもできるよっ☆」
ありがとうございますファル子さん!あたしやってみます!ファル子さんの手を固く握り返し、決意を新たに練習を続けることになった。 - 3323/01/24(火) 18:59:30
迎えた本番。会場は満員でいまかいまかと、あたし達を待つ声が聞こえてくる。やっぱり少し不安はあるけど女は度胸!やってやれないことはない!!
ファル子さんと一緒に舞台に上がっていく。見ててねみんな!これがキタサンブラックの全力です!!
「みんなお待たせっ!あなたのハートをスマートにダッシュ♪スマートファルコンです☆」
「「うおおおーーーー!!ファル子ーーーっ!!」」
相変わらずの歓声…でもあたしだって!!
「天下御免のお祭り娘っ!あなたのハートに打ち上げ花火っ!キタサンブラックですっ!」
「「……」」
あっ、あれ…?声が聞こえない…?もしかして駄目だったのかな…やっぱりあたしには似合わない…?少し泣きそうになりかけるけどすぐに声が聞こえてきた。
「「か…」」
「か?」
「「かわいいーー!!!」」
「うぇえ!?」
前以上の歓声が場内を包んでいる…。慌てるあたしだけど、ファル子さんは満足げな表情で、会場のみんなの熱狂はとまることがなさそうだった…。 - 4423/01/24(火) 19:00:02
「ファンサくださーい!」
「あっはーいっ!」
ファル子さんみたいな可愛いポーズをやってみる。い、いつもと違う格好だから恥ずかしさはあるけど頑張る!
「「うおおおおーーーー!!!」」
「こっちにも目線くださーい!」
「えっとこうだったよね!」
手でハートを作って目線を移す。
「「うおおおおーーーー!!!」」
「目線をください!こっち見てください!!キタちゃーん!!!」
すごい熱心な視線と声が聞こえてくる。熱量が他の人たち以上でその圧力に押されそうになるけれど、ウマドルはお祭り!気合だあたし!!
「は〜い!ってダイヤちゃん!?なんでここに!?!」
そこにはあたしの親友のダイヤちゃんが目を輝かせながら激推しうちわを振っていた。こ、今回は恥ずかしいから伝えてなかったのになんで…。
「キタちゃんあるところダイヤありだよ!!凄くかわいいね!!!今度一緒に可愛い服たくさん買いに行こう!!!!キタちゃん最高!!!!!」
改めてすごい熱量だ…。あたしが偶にダイヤちゃんに向いてるらしい視線もああなのかな…?そっかぁ…。これからは気をつけなきゃな…。前よりも感じる熱い視線とかわいいコールで全身真っ赤になりそう…。
まぁ今回はトレーナーさんはいないようだから…前よりはマシかな…うん…。
半ばヤケクソになりながら会場を駆け回っていくあたしたち。止まらない熱狂は終わりまで続いていった。 - 5終わり23/01/24(火) 19:00:26
そんなこんなで無事にライブは終了した。たくさんのコールやファンサですごく疲れてしまった…。
会場をあとにして、ささやかながらもお疲れ様会を行うことに。ファル子さんはつかれた様子もなくいつものように元気だ。ファル子さんたちはこれを何度もやってるんだよね…。改めて尊敬しちゃうなぁ…。
そんな風に考えてジュースを飲んでいると、瞳をキラキラしたファル子さんがあたしを見ている。し…視線が熱い…。
「思ったとおりだねっ☆キタちゃんの才能は本物だよ♪これからもっともっとキタちゃんは輝ける!絶対に逃さないよ☆」
「ええっ!?い…いやぁしばらくはお休みしたいかなぁ…なんて…。」
「ふふふふっ☆」
逃げようとするあたしをファル子さんの視線が逃してくれない…。もしレースでファル子さんと戦うとあの漂う圧倒的なオーラとぶつかることになるのかと恐怖を感じる。でもなんとしてでもここから逃げきらないと、あたしは可愛い衣装でウマドルをやることになっちゃう…。抜け出すためには一瞬の隙をつくしかない。一筋の光だって見逃すな、集中しろあたし!抜け出すなら…ここだ!!
「しまった!キタちゃん待って〜!」
「助けてダイヤちゃん…は今回に限ればファル子さん側に付きそう…。助けてトレーナーさん!!」
後日案の定ダイヤちゃんと頼みの綱のトレーナーさんも話を聞いてファル子さん側に付いたため必死に逃げ続けるしかないあたしだった…。 - 6スレ主23/01/24(火) 19:03:21
元ネタはキタちゃんの勝負服イベントです。
可愛いと言われ慣れてないキタちゃん可愛いですよね。
普段もあまり可愛い系の服じゃないし自分なんて似合わないと思ってる可能性があるんじゃないかと思います。
そんなことないし可愛い服着てるキタちゃんみたい!!
あとダイヤちゃんごめんなさい。 - 7二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 19:27:41
ダイヤちゃんとトレーナーさんが結託してキタちゃんを着せ替え人形にする続編をお待ちしています。
ダイヤちゃんのトレーナーさんは…楽しそうなダイヤちゃんを見て「仲良しだなぁ」って思ってそうかな。 - 8二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 19:35:59
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- 9スレ主23/01/24(火) 19:40:26
ごめんなさい名前が消えていました。
着せ替え人形編ですか…考えてもいませんでした。別スレになるかもですが頑張ってみます!
ダイヤちゃんのトレーナーは見守るだけ何でしょうね…楽しいことしてる姿を止めるとは思えない…。