(SS注意)キタちゃんがダイヤちゃんの悩みを聞く話

  • 1二次元好きの匿名さん23/02/03(金) 19:08:57

     それは食堂でダイヤちゃんとお話していたときに起こった事だった。それまではご飯を食べ終わり練習や授業の話をしていていつもと変わらなかった。だけどダイヤちゃんが悲しそうな顔でトレーナーさんとの話をしだしてから空気が一変する。

    「キタちゃん……、私トレーナーさんにどう思われてるのかな…。」

     表情を見たら分かるけどこれは一大事だ。それもダイヤちゃんのトレーナーさんとのこととなればなおさらだ。あたしが思う限りトレーナーさんとの相性はいいと思うし、仲を悪く思われてる様子は見られない。
     なのにどう思われるか悩むなんて……。わからないことだらけだから、まずは話を聞くことから始めないと…。

    「どう思われてるって…ダイヤちゃんとダイヤちゃんのトレーナーさんって凄く仲がいいから信頼しあってるパートナーじゃないかな?」

     まずはあたしの素直な気持ちを伝えないと。その時のダイヤちゃんの出方次第で言いたいことがわかるはずだ。
     あたしの答えはベストではなかった見たいで悲しそうな顔は消えない。

    「ううん、違うのキタちゃん…。パートナーとしてじゃなくて女としてどうなのかなって思って……。」
    「…!」

     そ、そういう話なのこれ?お、女として…?それをあたしに聞くのはどうなんだろうか?自分で言うのも何だがあたしは女の子としての魅力に自信はない。何ならダイヤちゃんの魅力は語るまでもなく最高レベルだと思う。
     でも女として見ていないということは……正直あるだろう。あたしとしてはダイヤちゃんがもし付き合ってほしいと言ってきたら受け入れるだろう。でもトレーナーさんはそうじゃないし、あたしが同じ立場でも断ると思う。
     あたし達とトレーナーさん達は明らかに年齢が離れてる上に社会的に不味すぎるのだ。女性として見てますなんて軽はずみに答えたらトレーナーさんは表舞台で生きていくことは困難になるだろう。
     とはいえだ。ここで素直にまぁ子供だよねなんて言ったらダイヤちゃんは悲しみを募らせてしまう。ならどうするか。これでいくしかない。

    「ダイヤちゃんは凄く可愛いし綺麗だよ!あたしもダイヤちゃん見たいに可愛くなりたいよ!」

     あなたは魅力的だと本音を言って相手がどう思っているのかは外に追いやる。ある程度は誤魔化しが聞くはず…どうだ!

  • 2二次元好きの匿名さん23/02/03(金) 19:10:00

    「ありがとう……。でも練習ごとに頭を撫でてもらってるのは子供としてしか見てないってことだよね…?」
    「……!?」

     不味い考えが読まれてた!?いや当たり前だよね…。あたしが思い浮かぶんだからダイヤちゃんなんてもってのほかだろう……。
     ちょっと待って、頭撫でてもらってるの?え?詳しく聞きたい?いやでもダイヤちゃんの相談聞かなきゃだし…。
    「トレーナーさんの手のひらすごく大きくて暖かいんだぁ…それで撫でてもらったら凄く嬉しくてこれからも頑張ろうって気持ちになるんだよ…。でも普通は女性を褒める時に頭って撫でないよね…。」
    「そ、そうなんだ……。」

     前半の部分いるかな?でも聞きたかったことではあるからありがとうなのかな?
     と、とにかく子供扱いされてるのは確かみたい。いや羨ましい気持ちはあるけどダイヤちゃんは悲しんでる。なんとか…なんとかしなきゃだけど…出来るかなぁ…。

    「それにね…私が抱きついてきても頭撫でるし、お茶を出しても撫でるし、あ~んしても撫でるんだよ…。」
    「ちょっと待って!?」

     思わず立ち上がってしまうあたし。聞き捨てならないポイントそこそこあるよ!?まず撫ですぎ!犬か猫ってくらい撫ですぎ!あとダイヤちゃんは積極的過ぎ!抱きついたりもあれなのにあ~んはアウトだよ!トレーナーさんも止めないと!でもダイヤちゃん強引なところもあるから仕方なくなのかも…。

    「あ、あ~んしたときのトレーナーさんの様子ってどんな感じなの…?」
    「微笑ましそうな顔であ~んしてくれた…。」
    「む、むむむ……」

     これはアウトではないかな?止める気配がまるでない。ギルティだよギルティ!ふ、ふたりがそんなに関係が進んでるなんて…。

    「頭を肩にのせたのに何もされなかった…。」
    「それ以上を求めるの!?」

     よ、余罪がまだあるの…?なんかこれ以上聞くの怖いような気がする…。だってそれ以上ってことは…うぅ…

    「当たり前だよ!肩を寄せ合ってふたりは…き、き……。無理だよ恥ずかしくて言えないよ!」
    「言おうとしたのはダイヤちゃんだよ!?」
     自爆しているダイヤちゃんと騒いでいるあたしはさらに会話を続けていく。あたし達は自分の世界にいて周りの様子なんて分からない。

  • 3二次元好きの匿名さん23/02/03(金) 19:11:16

    「結婚式見に行ったときに私達もああなりたいですねって言ったらはぐらかされた…。」
    「なんの結婚式なの!?」
    「サトノグループの結婚式…。」
    「これ見に行ったトレーナーさんもトレーナーさんのような…?」

    「ネグリジェどれがいいか聞いたら、それは自分よりも別の人に聞いたほうがいいって言われた…。」
    「普通は聞かないよ…。」
    「でもブライトさんは自分のトレーナーさんに写真送ってたって聞いたよ…?」
    「そっかぁ…そっかぁ……。」

    「尻尾をブラッシングしてほしかったのにしてくれなかった…。」
    「ダイヤちゃんハレンチだよぉ!」
    「尻尾で自分のトレーナーさん持ち上げようとしてるキタちゃんにだけは言われたくなかった…。」
    「ち、ちがっ……。あれはそんな意味じゃなくて…。」

     色々話しを聞いてみたけれどダイヤちゃんの顔が晴れることはなかった。…いや晴れなくてもいいような気がしてきた。

    「キタちゃん…どうすればいいかな…。」
    「そうだねぇ…。」

     相槌が若干適当になってきてる気がする。だってダイヤちゃんずるいんだもん…。あたしにできないこといっぱいしてるし…。あたしだって肩寄せあってみたいのに…。頭撫でてもらいたいのに…。

    「押してだめなら引いてみたらいいんじゃないかな…。」
    「……!」

     少し素っ気なく返してしまった一言はダイヤちゃんにとっては天啓だったみたいで、その手があったかといった表情をしていた。
     …あれっ?これもしかしてやらかしちゃったかなあたし?ダイヤちゃんもあたしと同じように立ち上がり拳を握りしめていた。

    「ありがとうキタちゃん…!そうだよね押して駄目なら引いてみる。当たり前ながら相手に自分のことを刻み込める王道の戦法…。これで行こう!」
    「えっと…。」

  • 4二次元好きの匿名さん23/02/03(金) 19:11:40

     うん…やらかしてるねあたし。ダイヤちゃん結構極端だから凄いことになりそうだよこれ…。ま、不味い…。このままいったらダイヤちゃんのトレーナーさん傷つけることになりかねない…。と、止めないと!

    「だ、ダイヤちゃん…あのね。や、やりすぎちゃだめだよ…。」
    「大丈夫だよキタちゃん!引きすぎることはしないから!ただ撫で撫での回数を減らしたり、肩を寄せ合ったりするのやめるだけだから!」
    「うん…。」

     まぁそれぐらいなら…いいのかもなぁ…。多分何かが麻痺してるあたしはもういいかなって気持ちになってしまっていた。

    「早速今日から始めないとね!気合い入れて頑張るよ!」
    「うん…。頑張ってね……。」

     話が終わったみたいで一安心した。ふと周りを見てみるとみんながあたし達を注目しているのに気づく。みんなそれぞれ微笑ましそうな顔だったり少し引いた顔だったりと様々だった。
     うぅ…恥ずかしいよ……。視線を我慢しながらあたし達は食堂をあとにするのだった。

     後日ダイヤちゃんから結果を聞いたけど、思ったよりも効果があったみたいで今ではもっと過激なことをしているとのことだった。うん…普通の距離感に戻ることはもうないね…。…でも羨ましいなぁ…。
     そんな風に考えてしまうあたりダイヤちゃんの影響はあたしの中で大きくなってるんだろうなぁ…。少し複雑になりながらも今日も頭を撫でてもらいにトレーナー室に向かうのだった。

  • 5スレ主23/02/03(金) 19:14:27

    今週そういえばスレ立てて投稿してないなと思い色々考えてたらもう金曜日…
    今回は惚気?の話です。ダイヤちゃんがかなり大胆です。
    ダイヤちゃんが可愛くかけてたらいいなぁ…。

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