お姉ちゃん「ねえお姉さま、アルトレ、今度の合コンさぁ…」

  • 1二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 19:15:31

    「あたしたち三人で一緒に参加するのなしにしない?」カシュッ

    「え…う、うん、わたしはいいけど、どうしたの?」

    「私も構わないけど、理由は聞かせてもらいたいかな。」

    「いやね、この三人で合コン参加するのももう何回目か覚えてないじゃない?」

    「うっ…たしかに…もう十回くらいやったの…かな?」

    「いや、前回でもう十五回目だったと思うよお姉さま。」

    「そ の と お り よアルトレ!なのに全員!見事に出会いがない!!連絡先の交換すら!!おかしいのよ!!」

    「言われてみればそうだねぇ、なんでなのかなぁ?」

    「うん…私とお姉ちゃんはともかくお姉さまもそんなことになるなんておかしいね。」

    「えぇ~!?アルトレさんこそおかしいと思うけど…お姉ちゃんはともかく。」

    「二人共ぉ……ま、まあいいわよ、そこであたしは原因を考えた訳。」

    「「原因?」」

    「ええ…まず原因その一は貴女よ、アルトレェ…!」

    「私が…?」

  • 2二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 19:16:15

    「アルトレがいるとねぇ…目の前の男が霞むのよ!!」カシュッ

    「えーっと、どういうことなのかな?」

    「だって貴女さりげなくめっちゃカッコいいこと言って来るんだもん!」

    「何言ってるのか…ねえお姉さま?」

    「あぁ~でもお姉ちゃんの言ってること分かっちゃうかも…。」

    「え、お姉さままで…!?」

    「うん、わたしとお姉ちゃんが喧嘩した時とか『大丈夫、絶対に私がなんとかする。』って言ってくれたりしてくれるし。」

    「なに?アルダンちゃんもそうやってあんなにベタ惚れさせた訳?はぁ~怖い怖い!」

    「ア、アルダンとはそういうのじゃないよ!」

    「…お姉さま、本棚からアレを。」

    「えーっとたしか月間トゥインクル三月号のクラシック有力バ特集にトレーナーについて語るアルダンちゃんの記事が──」

    「や、やめてお姉さま!本当に!!」

  • 3二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 19:16:45

    「もうねえ…こういうの見てるとさぁ…目の前のこいつらより隣のイケメンの方がいいんじゃねって思っちゃうのよねえ…。」カシュッ

    「な、なんか複雑なんだけど…それ…。」

    「プハーッ…で、原因その二なんだけど、お姉さま!」

    「え、わ、わたしなんかしちゃったかなぁ!?」

    「うん、お姉ちゃんと違ってお姉さまに落ち度なんてないと思うけど。」

    「そうね、場の空気もしっかり読んでくれるし気が付いたら料理が取り分けられてるしあたしがお酒こぼしてもすぐに拭いてくれるしパーフェクトよ…だから──」

    「「だから?」」

    「渡したくないの…。」

    「渡したくない?」

    「生半可な男にお姉さまを渡したくねえー!!って気が付いたら男からお姉さまをガードしちゃうのよおお!!!!」

    「えぇ!?そんなこと言われてもわたし困るよぉ…!」

    「ああ…でも私も気持ち分かるなぁ…。」

    「アルトレさんも!?」

    「だってお姉さまって押しが強い相手がいても場の空気を壊さないために我慢することあるでしょ…そういうの見てるとつい…。」

  • 4二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 19:17:11

    「でしょアルトレ?ああいう奴を見てると絶対に守らなきゃって──」

    「お、お姉ちゃん…もしかしてこの前の合コンで急にショット対決して男の人たち全員潰しちゃったのって…。」

    「ふっ…流石に暴力沙汰にするわけにはいかないらね、久々に燃えたわ…!」カシュッ

    「その後に酔ってワイン倒して大惨事になったのをキレイにしたのお姉さまだったけどね。」

    「うっ…と、とにかく、お姉さまがいたらあたしはそうなっちゃうから次の合コンは別々で、OK!?」

    「それはいいけど…さぁお姉ちゃん。」

    「うん、じゃあわたしとアルトレさんからも原因その三を言っていいかなぁ?」

    「…え?」

    「お姉ちゃん…まずお酒はほどほどにしてくれないと私とお姉さまが安心できないんだよね…。」

    「お姉ちゃんもうそれ宅呑み始めて四本目だよね…ロング缶…。」

    「うっ…いやそれは…シラフだとそんな…言えないことがあるっていうかぁ…。」

  • 5二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 19:18:35

    「それと、合コンってそこそこいいお店行くからってメニュー表見て目をキラキラさせるのやめなよ…乾杯までの時間心ここにあらずだし。」

    「とりあえず自己紹介からってわたしが振っても厨房の方チラチラみて何も聞いてなかったよね、お姉ちゃん。」

    「いやだってあの時はサカパのXOが置いてあって奢りだって聞いたからつい…。」

    「あとお姉さまをガードしてるだなんて言ってたけどさ、お姉ちゃん私がしつこく連絡先ねだられてた時も怒ってたじゃない。」

    「そ、それはぁ…。」

    「あ~わたしもそれ覚えてる、財布からお金出してテーブルに叩きつけて『帰ろ。』って言ったやつだよね。」

    「その後Suicaに残金無くて仕方ないから私が払ったからよく覚えてるよ…。」

    「そ、その節は申し訳……だぁぁ~!こうなるからダメなの!んじゃ次は三人別々で!あたしもう一人で呑みに行くから!」

    「あぁ~…顔真っ赤にして出ていっちゃった…。」

    「どうせ細純かBigSongでしょ、後で一杯奢りに行って謝っときましょう。」

    「……うん、でもその前に。」

    「そうだね…。」

    「渡したくないなんて言われてちょっとドキドキしてるから落ち着いてからにしていい…?」

    「本当にお姉ちゃんは…カレンチャンも大変だよね…。」

  • 6二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 19:18:57

    「…え~という訳で三人別々に合コンしたけど…お姉さま、アルトレ…どうだった?」

    「…じゃあまず私から言うよ、お姉ちゃん、お姉さま。」

    「ど、どうだったの?」

    「まぁ普通に盛り上がったんだけど二件目に行こうって話になって店を出たら…見覚えのある黒い車が店の前に停まってたね。」

    「ああ…。」

    「アルダンちゃんだね…。」

    「うん…そのまま寮まで送ってもらったよ…。」

    「えぇっとじゃあわたしが次にいうね…その…わたしすぐに帰っちゃって…ライスが心配で…。」

    「え、なにかあったのライスちゃんに?」

    「ち、違うの!何もなかったんだけどその日に限ってライスがいつもより長くトレーナー室にいたりジーっと見つめてきたりしてたから心配で!」

    (うーむ流石はライスちゃん…。)

    (マークした相手は逃さないね…。)

    「それでず~っとライスのことが頭から離れなくて…気が付いたらタクシーに乗って帰ってた気がする…。」

    「あはははは…二人もそうなりましたかそうですか。」

  • 7二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 19:19:11

    「ってことは…。」

    「お姉ちゃんも…?」

    「待ち合わせ場所にカレンがいたわ。」

    「「うそ…。」」

    「もうそうなったら分かるでしょ…はぁ…。」

    「まぁでも担当から愛されてるわねあたしたち…ははは…。」

    「そ、そうだね…それだけで十分だよね!」

    「う、うん…トレーナーとしてはこれ以上ない話だよね…。」


    「「「………。」」」


    (まったくお姉さまとアルトレときたら…いい加減覚悟決めればいいのに!)

    (なんでお姉ちゃんもアルトレさんもカレンさんとアルダンさんの気持ちに答えてあげないのかなぁ…。)

    (お姉ちゃんもお姉さまも自分の気持ちに気づきなよ全く…)

  • 8二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 19:32:52

    な、なぜ自分の事は気が付かないんだこの女達は…!

  • 9二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 19:34:34

    全員でブーメラン投げ合わないで

  • 10二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 19:50:23

    10年後にこんな感じの3人組になってそう

  • 11二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 20:07:47

    乙乙!
    ♀トレーナーズの合コン談義良かった

    そして担当3人の独占欲…

  • 12二次元好きの匿名さん23/02/20(月) 00:28:05

    良き…

オススメ

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