- 1二次元好きの匿名さん21/11/14(日) 19:37:27
「お~、食べる食べる~♪」
フラワーから受け取った袋の中には見たことのない干物が入っていた。
「これなんの魚の干物?」
「えっと、“てって”?っていうものらしいですよ?」
フラワーが食べてしまう前に袋から干物を取り出し一口かじってみる。
上品な味が口の中に広がった。
「……おいしい」
「お口に合ったみたいでよかったです」
にこにこと微笑んでいるフラワーとは対照的に私は首をかしげるばかりだった。
「ねえ、フラワー。これ誰からもらったの?」
「ヘリオスさんからです。親戚の方からいただいたそうですよ」
「…………ふう~ん、フラワーは最近色んな人と仲良いみたいだもんね」
なんともまあ我ながら子どもっぽい反応をしてしまった。
そんな私の頭をフラワーは優しくなでてくれた。
「……フラワーはさ、自分が魅力的な子だってこともっと自覚したほうがいいよ」
「スカイさんも私のことをかわいいと思ってくれてるんですか?」
返事の代わりに私は頭上にあるフラワーの手を取った。
そして彼女の小さな手のひらに指先でハートマークを描いた。
手のひらからフラワーの顔へ目線を上げると、頬が薄桃色に染まっていた。
つい笑みがこぼれてしまう。
するとフラワーも私の手を取り、ほっそりとした指で私の手のひらにハートマークを描いてくれた。
そのまま私の手はフラワーの小さな手に包まれた。
私の熱と彼女の熱がまぜこぜになる。
二人分の温かさが自分たちの想いをなによりも雄弁に物語っていた。 - 2二次元好きの匿名さん21/11/14(日) 19:38:36
”てって”とはウマヅラハギという魚の干物で、青森ではよく食べられています
てって食べたいなあと思って書き始めたのがどうしてこうなったのか…
お目汚し失礼しました - 3二次元好きの匿名さん21/11/14(日) 19:39:41
- 4二次元好きの匿名さん21/11/14(日) 19:40:27
ほぅ…これは珍しいものを見た…
- 5二次元好きの匿名さん21/11/14(日) 19:54:47
はー?好きなんですけどー?