ここだけダンジョンがある世界の掲示板ダンジョン攻略スレ 第266層

  • 1GM@イザルナタ◆uPjPcgD1TZK323/02/28(火) 01:04:30

    ここは「ここだけダンジョンがある世界の掲示板」の番外編みたいなスレです。
    書き込みの方針は以下を踏襲します。

    何もなし→メタ会話
    「」→セリフ
    ()→心情など
    【】→状況描写


    ※手間削減のため本スレ・前スレのURLは省略します。ご了承ください。

  • 2護闘剣の騎士23/02/28(火) 01:04:54

    立て乙です

  • 3『レゴリス』23/02/28(火) 01:06:12

    立て乙です!

  • 4ごちゃ混ぜキマイラ23/02/28(火) 01:06:22

    立て乙です!

  • 5報恩の両手剣使い23/02/28(火) 01:06:47

    たて乙です

  • 6ノコギリ青年◆uk6skpr2fM23/02/28(火) 01:07:12

    立て乙です!
    すみませんここで落ちます!お疲れ様でした!

  • 7GM@イザルナタ◆uPjPcgD1TZK323/02/28(火) 01:07:18

    ONE OK ROCK - Be the light [Official Music Video / 日本語 字幕]

    イメージEDです

    お納めください………!

  • 8ノコギリ青年◆uk6skpr2fM23/02/28(火) 01:08:47

    あっ、これで終わりなんだ!よかった!
    お疲れ様でした、超スケールの戦闘イベントに序盤から参加できてよかったです!

  • 9海竜の巫女23/02/28(火) 01:09:40

    ※立て乙です!!

    「あらゆる権利……交易とか貿易とかお願いできれば儲かりそうな気はするんだけれど」
    「生憎ウチの実家の方が鎖国真っ最中だから――猫に真珠、豚に小判ねぇ?」
    【両手を広げ、やれやれのジェスチャーをする巫女】

    「……そう言えば、狂気に当てられてた精霊さん達や、ミナガミ様は――どうなったのかしらぁ?」
    【桜の花を見ながら、島の荒れ果てていた頃の様子を思い出し、聞いてみる】
    【あの大精霊の術には興味があったが、教えてくれと頼んで教えて貰えるものでも無いと思いながら】

  • 10内気な極東以下略改め〈自在剣〉23/02/28(火) 01:10:14

    立て乙です!
    これでEDでしたか!途中参加でしたが楽しかったですありがとうございました!

  • 11『レゴリス』23/02/28(火) 01:11:19

    お疲れ様でした!
    このイベントで動かしてて土の剣士くんに愛着湧いてきたな……
    報恩さんとモロクソネタ被ってるとか思っててごめんね……
    二桁ランカーに相応しい強さに描写しようと思った結果フロムゲーのボスみたいな技使い出したのはご愛嬌

  • 12護闘剣の騎士23/02/28(火) 01:11:25

    「サクラだ」
    「この景色!眼鏡もいれば一緒に楽しんでいた所だな」
    「……何がともあれ、とりあえず、依頼達成と!」

  • 13GM@イザルナタ◆uPjPcgD1TZK323/02/28(火) 01:11:32

    >>8

    はい!ここにてイベントは終了となります!

    かなりの長時間となってしまったためこれ以上の拘束は好ましくないため…一体終了として残りはエピローグとして投下していこうかなと!



    繰り返しとなりますが参加していただいた方々、長時間本当にお疲れ様でした!そしてたくさんの感謝を!

  • 14白髪少年◆LXse3il6fw23/02/28(火) 01:13:15

    立て乙です。
    そして三日間に渡る大冒険譚……お疲れ様でした。

  • 15海竜の巫女23/02/28(火) 01:13:40

    ※了解です、お疲れ様でしたー!!
    ※参加出来て楽しかったです、GMも、他参加者の皆さんもありがとうございました!!

  • 16護闘剣の騎士23/02/28(火) 01:15:05

    みなさんお疲れ様でした!
    楽しかったです

  • 17ごちゃ混ぜキマイラ23/02/28(火) 01:15:43

    お疲れ様でしたー!
    図体が図体だから同じくらいかそれ以上に大きい怪物戦でもないと戦う機会がそんなにないので、今回のイベントは中々貴重なバトルで楽しかったです!
    ありがとうございましたー!

  • 18『レゴリス』23/02/28(火) 01:16:26

    最後に、参加できて楽しかったです!
    新たな土地を訪れて現地民と協力して災厄に立ち向かい、絆と信頼を紡いでいく……
    まさにザ・冒険譚ですね
    GM様、素敵なイベントをありがとうございました!

  • 19報恩の両手剣使い23/02/28(火) 01:16:35

    お疲れ様でした!楽しかったです!

  • 20賞金稼ぎ23/02/28(火) 01:17:46

    立て乙です!
    「さて、仕事は終わった」
    「また体面やら伝統やらどうこうでお前たちが動けないときは呼ぶといい。偉い奴が胸を張るために細かいことをやるのは慣れてるさ。」
    【去る時に目元だけで笑って、賞金稼ぎはこう言った】

    「まあ、そんな日はもう来ないようだがな」

    ※お疲れ様でした
    イベントに参加してるというよりは壮大な映画を見ている気分でした

  • 21重鎧剛蛇◆IRjp04k5N.23/02/28(火) 01:47:59

    ※立て乙です!参加させていただきありがとうございました!

  • 22転換◆u6dVBsXy1E23/02/28(火) 01:50:40

    お疲れ様でしたー、楽しかったです

    【法螺貝の音と共に天狗に連れ去られ、《転換》はどこかへ消えていった───】

    【※数日後いい感じに極東観光して帰ります】

  • 23水使い23/02/28(火) 07:00:42

    ※イベントお疲れ様でしたー!!

  • 24『屍鬼の宴』◆N4rysfkBiA23/02/28(火) 07:54:51

    おはようございます。イベントお疲れ様でした!
    楽しい時間をありがとうございました。

  • 25甘味狩り◆UwIgwzgB6.23/02/28(火) 08:14:46

    ※おはようございます!そして立て乙です!おのれIP規制!

    「なにはともあレ、これにて……依頼達成ダ!」

    【少し回復したのか元気よく笑ってバンザイしたが】

    「おっト……」

    【水色のパーカーがはだけていることに気づき赤面し、慌てて着直した】


    前スレ>127「……大僧正様の頑張り、無駄にはさせない……ッッッ!」

    【七色の光を再度纏い高く飛翔する】

    "GEOMETRY...!!!" "BIO...B-BIO..." "IDEA, TRUTH-JUSTICE-BEAUTIFUL..." "HUMAN!!!"

    【柄についた引き金を四度引くと、大剣の刃に白熱のエネルギーが集まり巨大化】

    【黒髪紅眼の美少女、銀髪蒼眼の美少女、そして──白髪黒眼の美少年】

    【4人の姿が重なり合い、中心となる甘味狩りが眩く輝き出す】

    『〘「「喰らえ……これが私たち4人の……最終奥義だーーーッッッ!!!」」〙』 

    """"GRADUATED CEREMONY!!!!!!""""

    【四色✚澄んだ金色に光り輝く巨大な大剣を、上から下へと切り下ろした!!!】


    前スレ>149「……やったか……!!!」

    【急速に灰色の砂状になって消滅していくローブと軽鎧姿で満面の笑みを浮かべ】

    【そのまま海に真っ逆さまに墜落。水面に叩きつけられる──寸前、蒼く光るスクロールに救助された】

    前スレ>159「う……ぁ…助け……なけれ、バ…」

    【ローブと軽鎧が完全消滅して全裸になった

    少女がうわ言のように呟くが、指の一本でさえも動かせていない】

    前スレ>181「ありがとうございまス……!」

    【よろよろとゆっっくり身体を動かし言われた通りの動作をした】

    前スレ>183「ご冥福を…お祈りします……」

    【黙祷を捧げる】

    前スレ>199「サクラ…そして祭囃子の音も聞こえル…あぁ…綺麗だナ…!」

    【船の上で上半身を起こし周囲を眺めている】


    ※GM様も参加者の皆様もイベントお疲れ様でした!!!本当に、本当に楽しかったです!!!

  • 26ノコギリ青年◆uk6skpr2fM23/02/28(火) 21:26:56

    保守ついでに個人エピローグを

    「さあて、帰ったら腹一杯飯でも……なんだ?」
    【スクロールに反応がある、どうやら《無窮の天路》の仲間たちからだ】
    建築「また独断行動か!全く……僕たちにも一言くらい言ってから行けよ!」
    地雷「また厄介ごとに突っ込んで貴方は……!アタシもうパーティ辞める!」
    鋭眼「私はただ通りすがっただけだから……でも、無事でよかったわ、ギルドで待ってる」

    「……次は、みんなで戦うか!」
    『そうだね、青年くん』
    【ふと耳に聞こえた懐かしい声に振り返る、しかしそこには誰もいない朝焼けの海だけだった】
    「……ギルドに帰る前にちょっとだけ、家に顔出しに行くか!」
    【青年は極東の養父の家、セイシュウの方向へと歩いていった】
    【昨日の風は明日の風ともまた違う、しかし前へ歩もうとする者の背中を押すことには変わりはないようだ】
    【今日は、心地よい風の吹く晴天だろう】

  • 27中原三重奏◆q.d11srIC623/03/03(金) 00:58:53

    お疲れ様でした
    色々あって途中リタイアでしたが一大叙事詩をありがとうございました

  • 28二次元好きの匿名さん23/03/05(日) 23:04:52

    このレスは削除されています

  • 29GM@イザルナタ◆uPjPcgD1TZK323/03/05(日) 23:07:27
    ここだけダンジョンがある世界の掲示板ダンジョン攻略スレ 第261層|あにまん掲示板本スレhttps://bbs.animanch.com/board/1639717/ここは「ここだけダンジョンがある世界の掲示板」の番外編みたいなスレです。書き込みの方針は以下を踏襲します。何もなし→…bbs.animanch.com
    ここだけダンジョンがある世界の掲示板ダンジョン攻略スレ 第262層|あにまん掲示板ここは「ここだけダンジョンがある世界の掲示板」の番外編みたいなスレです。書き込みの方針は以下を踏襲します。何もなし→メタ会話「」→セリフ()→心情など【】→状況描写※手間削減のため本スレ・前スレのUR…bbs.animanch.com
    ここだけダンジョンがある世界の掲示板ダンジョン攻略スレ 第263層|あにまん掲示板ここは「ここだけダンジョンがある世界の掲示板」の番外編みたいなスレです。書き込みの方針は以下を踏襲します。何もなし→メタ会話「」→セリフ()→心情など【】→状況描写※手間削減のため本スレ・前スレのUR…bbs.animanch.com
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    ここだけダンジョンがある世界の掲示板ダンジョン攻略スレ 第265層|あにまん掲示板ここは「ここだけダンジョンがある世界の掲示板」の番外編みたいなスレです。書き込みの方針は以下を踏襲します。何もなし→メタ会話「」→セリフ()→心情など【】→状況描写※手間削減のため本スレ・前スレのUR…bbs.animanch.com



    (※過去スレURLが間違っていたので再投下)

  • 30二次元好きの匿名さん23/03/08(水) 00:20:21

    >>29

    乙です

  • 31GM@イザルナタ◆uPjPcgD1TZK323/03/10(金) 22:48:23

    ――――――――――――――――――――――――
    ――――――――――――───
    ─────


    若頭「あの捕虜はどうする?」
    竜血「どうもなにも、お前の領地を荒らした賊だ、裁量はお前にある」


    冒険者たちがイザルナタを去る少し前、転生坊と竜血喰らいが戦禍の爪痕残る庭園を横に廊下を早足に話し合っていた。イザルナタでの災厄は勇者たちの活躍によって終わりを迎えたが解決すべき問題はいくらでも残っている。そのうちの一つがドラグレス連邦に関係するものだった。


    若頭「……処刑になるだろう」
    竜血「話が早くて助かる、頭首の自覚は既にあるようだ」
    若頭「大僧正の傷はここまでして癒しきれていない、覚悟する他なかろう」


    あの「白い竜人」が振るった外なる神の遺物たる剣は大僧正の胸を貫き、その瞬間を永遠に繰り返すかのような奇妙な呪いを残した。冒険者たちの治癒により死は免れたものの、遂に完全には回復しなかった。傷からは鮮血が滴り続けている。
    大僧正は悠久の時を生きてきたエルフの長老で、多くの戦いを潜り抜けてきた歴戦の猛者だ。生命力は凄まじい。それでも、きっと長くはない。


    竜血喰らいはそうか、とだけ応えて庭を見る。
    多くの者が行き来して破壊された寺院の修復や負傷者の治療、地震と津波による行方不明者の捜索に追われていた。その者たちですら皆傷を負っている。
    布にくるまれた大きな死体が運び出されていくのを見つけた。はみ出た角から竜人だろう。


    竜血「……すまない」
    若頭「何故謝る。こちらは感謝したいくらいだというのに」
    竜血「俺の……生まれ故郷はまだこんなことをしている。しかも太祖だのとくだらん昔話を理由に」

  • 32GM@イザルナタ◆uPjPcgD1TZK323/03/10(金) 22:48:47

    歩みを止めることはできない。
    それでも吐き捨てずにはいられなかった。


    竜血「……かつての大戦から何も変わっていない」
    若頭「………」


    これからイザルナタは変わるのだろう。
    教義の中心に隠されていた秘密は討ち払われ、きっかけを作ったのは次期大僧正である若頭と余所者たちだ。その変化が果たして善悪のどちらに転ぶかは未知数だが、少なくとも寺院の門は世界へと開かれる。仙帝という名の傀儡にされ、志半ばで散っていった転生坊の兄も報われるはずだ。
    だがドラグレスはどうだ。過ちから変われる転機はこの数百年いくらでもあったのではないか。
    結果は見ての通り。現在を生きる者たちは過去を望んで繰り返そうとしている。


    若頭「………これからだろう」
    竜血「これからだと?どうやってだ?」
    若頭「お前が変えていく」

  • 33GM@イザルナタ◆uPjPcgD1TZK323/03/10(金) 22:50:15

    言葉を理解するまでやや時間がかかった。
    変えていく?自分が?それとなしにさらっと言ってのけたエルフの横顔を思わず立ち止まって見た。
    エルフは竜人の困惑など知らぬこと、当たり前のことを云っただけだとばかりにスタスタ先を行く。

    竜血「俺がだと?冗談のつもりか?ならもっとそれらしくしろ」
    若頭「民と地を預かる者が、冗談で口にすることだと思うのか?」
    竜血「……!俺はあの地を捨てた!名も!父も!」
    「……そんな者が変えていくだと?」

    思わず口を突いた熱気に我ながら驚く。先の態度を取り繕うように疑問を投げかけるが、次期大僧正は振り返らない。背中が広く見えた。覚悟を決めた男の背は往々にしてそう見える。


    若頭「先に行っている」


    エルフは言葉を残して次の会議に向かう。
    ドラグレスの参考として竜血喰らいも呼ばれているのだが、唐突に湧き出た、いや自覚した、自身の故郷への矛盾する思いが心と頭を引き剥がして胸中をかき混ぜる。前に一歩踏み出すことが、なぜだか気が咎めるように重い。

    去って行く背中に伸ばしかけた手を止めて、震えるほど強く握り締めた。

  • 34二次元好きの匿名さん23/03/13(月) 22:49:39

    このレスは削除されています

  • 35GM@イザルナタ◆uPjPcgD1TZK323/03/13(月) 22:50:42

    ───────────
    ────────
    ────


    大僧正「ふむ…ドラグレスの太祖、と?」
    竜血「ああ、貴様ほど古い存在だ。あの白い竜人になにか思い当たるものがあるかと思ってな」


    竜血喰らいは瞑想の間にて大僧正へイザルナタを転覆させかけた張本人について尋ねていた。
    捕虜の証言曰く、この地を襲ったドラグレスの竜人たちを率いているのはあの白い竜人で間違いなく、奴は自らをドラグレスへ再び栄光をもたらす太祖そのものであると語っているらしい。
    尋問には竜血喰らいが禁足地の奥で自身との対話によって身につけた、竜を封じ統べる力「封竜力」にて生み出す血の鎖を用いた。認識や記憶そのものを改竄されていない限り、自白に嘘偽りが混じることはありえない。


    大僧正「うーむ…残念ながら力になれそうにない。知っての通りイザルナタは極東に位置し、ドラグレスはここから遥か西。大戦の騒乱につけ込んで竜人が攻め入ってきたこともあったがせいぜい千年前。それよりも古くから儂も生きてきたが、あの時に彼の地の者と始めて見えたのだ。」

    竜血「……そうか。怪我をしている時にすまん。」

  • 36GM@イザルナタ◆uPjPcgD1TZK323/03/13(月) 23:09:32

    大僧正「心配には及ばんよ。傷は塞がる見込みはないが、あの娘っ子をはじめお主らの治療のおかげで一命は取り留めた。」


    イザルナタのエルフが生命力を侮るでないぞ、と大僧正は付け加えてカッカッと柏木を打ち付けたかのような大音量で笑う。
    確かに驚くべきことだろう。胸に大穴が穿たれ塞がることなく常に流血している状態がすでに数日続いているというのに。巻かれた包帯の内でかろうじて循環する血液だけで生命を維持しているのだろうか。

    だが、当初より間違いなく覇気は落ちた。どれほどの時を生きてきたのかすら想像も及ばない大エルフの白い髪と髭はよれて、シワが濃くなって、急に歳老いたような印象を受ける。
    きっと、人の基準ではまだまだなのだろうが、少なくとも死は近づいているのだろう。


    大僧正「………あれが真に太祖であるかは知らぬ。だが厄災は再び何処かへもたらされよう。」
    竜血「やはり、そう思うか。」

    大僧正「我らが秘匿してきた怪物の正体を知っていたのみならず、その君主たる者の剣を携える悪心。善なる行いは期待できまい。」

  • 37二次元好きの匿名さん23/03/16(木) 22:36:15

    保守

  • 38樟仔正生◆q.d11srIC623/03/19(日) 12:06:29

    【薬を置いていく】

  • 39GM@イザルナタ◆uPjPcgD1TZK323/03/20(月) 20:59:01

    大僧正「この地の秘匿は打ち破られ、新たな芽吹きが次代を再び育んでいく。そこに心配は最早無いが、あれという厄災の種が残っているのは気がかりだ。」
    竜血「………。」


    すまない、と言いかけるが直前の転生坊との会話を思い出して寸前に飲み込む。
    何故謝罪するのだ。もうあの地と自分は関係無いと自分で決めたはず。自分で切り捨てたはずだ。そもそもこの地を襲ったのは自分ではないのだから、何を。


    大僧正「………同郷の者に思うところがあるか?」
    竜血「いや、そう、ではないが…。」
    大僧正「話してみよ。盗み聞く者など居らん。」


    心を見透かしたような指摘に少し動揺する。
    口にするべきか迷ったが、しばらくして継ぎ接ぎになりながらも言葉を吐き出すことにした。


    竜血「………俺は…戸惑っている。もう俺はあの地のことなど見捨てて自分の人生を生きるのだと誓った。今までそう生きてきた。過去を切り捨てたはずだった。」
    「それなのに、今こうして同郷の者共が過去を繰り返さんとしている姿を見ると、どういうわけか他人事ではいられなくなる。」
    「生まれによる誹りなど幾らでも受けてきた。今更一つ二つ増えたところで、無関係のままでいることもできるはずだ。」


    「………なのに。」

  • 40GM@イザルナタ◆uPjPcgD1TZK323/03/20(月) 21:00:39

    大僧正は白く長い髭をさすりながら瞳を閉じて耳を傾けている。狂気に陥っていた時では想像もつかないような慈悲を湛える柔らかい表情で、迷いを吐露するドラグレスの若人の声を。


    大僧正「過去は消えんのだ。」


    簡素な言葉、だが響きに込められた思いには有無を言わせぬ説得力があった。それを向けているのはきっと目の前の者だけではない。


    大僧正「怒りも、憎しみも、悲しみも、消えることはない。痛みと傷は癒えるが負った事実までは消せないのと同じように。」

    「だが、喜びも、安らぎも、愛もまた消えることなどないのだ。大切なのは己が受け取ったものたちをどう解釈するか。物事は一側面だけで語れない。森と海がそうであるように。」

    「いずれ来るであろうその時、御主がどう決断するかはわからぬ。だが、年配者として一つ言葉を送るのであれば………許してやるのだ。御主を生み、育んだ者たちを。そして御主自身を。」


    竜血「………俺、自身を?どういう意味だ?」


    皺が深く刻まれた太い指が竜血喰らいの胸を指す。傷を負った老君のそれは死に近づきつつも、だからそこ生命に温かい。



    大僧正「御主の心に問え。答えはいつも其処にある。」

  • 41二次元好きの匿名さん23/03/23(木) 13:18:56

    おつです

  • 42二次元好きの匿名さん23/03/26(日) 08:01:48

  • 43GM@イザルナタ◆uPjPcgD1TZK323/03/28(火) 23:42:24

    保守ありがとうございます

  • 44重鎧剛蛇◆IRjp04k5N.23/03/31(金) 08:32:41

    【歪金棒の回収しきれなかった小さな破片が人知れず転がっている】※保守リマス

  • 45二次元好きの匿名さん23/04/02(日) 23:30:34

    保守

オススメ

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