(1レスSS)手袋を忘れてきたスズカさん

  • 1二次元好きの匿名さん23/03/03(金) 19:12:13

    「はー……」
    昨日はとても暖かかったのに、朝はとっても寒かったわ。きっと昨日の夜に降った雨のせいね。
    だというのに私ったら……手袋を忘れてしまうなんて。
    走っていれば暖かくて気にならないけれど、寮から教室までは温かくなるほど走れないし……。
    「ふー……」
    昨日と打って変わって吐いた息はほんのり白い。指先が冷たくならないように吹きかけてさすっていても、それ以上に冷たい外気を跳ね返せるほど温められはしない。
    「……やっぱり取りに戻ればよかったかしら」
    通用口を抜けながらそんなことを独りごつ。誰に対してでもなく、小さく口の中だけでつぶやくように。
    自分の行いを少しだけ後悔しながら教室に入ると、
    「ぎょえっ!? な、なななんてことでしょうか! 私の今日の運勢は栗毛のウマ娘に注意ですと!? 私自身が栗毛ですが大丈夫ですかシラオキさま!!?」
    今日も楽しそうに騒がしくしている、確かに栗毛のウマ娘────マチカネフクキタルが机に座って叫んでいた。
    ふふふ、今日はこんなに寒くて気分も落ち込んでしまうというのに、フクキタルはいつもと変わらず元気いっぱいね。
    あれだけ元気いっぱいなら、きっと身体もぽかぽかしているのかも…………あ、そうだわ。
    「し、シラオキさま何かラッキーアイテムは!? ラッキーアイテムはございませんか! このクラスには私を含めて栗毛のウマ娘が多すぎるのですがッ!! …………ふむ、ふむふむふむ!! ラッキーアイテムは予備の手袋!? 手袋の予備など持っておりませんが!? これはつまり今からとりに戻れと!?」
    「おはようフクキタル」
    「ヒギャーーーーーーーッ!!!!???」
    ……ふふ、やっぱりそうみたい。
    フクキタルの背中……とっても温かいわ。制服の首元が手を入れやすい形をしていてくれてよかった。
    じんわりと指先が温められていく。ゆっくりと、ゆっくりと……指先から手のひらも、手の甲も、優しく温められていく。
    ……それにしても、どうしたのかしら。つめたいつめたい、って叫んだりして……。
    ふふふ、フクキタルったらやっぱり元気いっぱいみたいね。

  • 2二次元好きの匿名さん23/03/03(金) 19:39:22

    実際フクちゃんはあったかそう

  • 3二次元好きの匿名さん23/03/03(金) 19:52:53

    フクスズかわいい

  • 4二次元好きの匿名さん23/03/03(金) 21:02:09

    フクの扱いが雑

オススメ

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