【SS】仮題の続き(アドマイヤベガ)

  • 1(1)23/03/07(火) 23:34:53

    満天の夜空の中で立ち尽くしている。
    無形の様なイメージ。

    自分がいつからここに居るのか。
    既にここに存在していたようにも思えている。
    (まるで7億年ほどここに居た感覚と並行して、7秒ほどしかここに居なかったような感覚。)

    周囲を包む満天の無形は、フラクタル構造を保ちながら絶えず変化を繰り返している。

    空間は何入っていないクリアファイルの如く何層にも重なっている。
    水中の真空の心地のように、揺蕩う無限の空間。
    決して目に見える事は無い。

  • 2()23/03/07(火) 23:35:23

    画面切り替え。

  • 3(2)23/03/07(火) 23:36:02

    突然、目の前の空間が切り裂かれたかと思うと、爆発が起こる。
    爆発は色彩が四散しているように。
    爆発の余波(爆風)の後、生まれた情報は一つに収束される。

    その目の前には真っ白な影が生まれている。
    無理数の時系列はひとつの星を形成している。
    歪んだ鏡のように。
    歪んだ鏡は大きな楕円で、反物質は存在しない様にも見えた。

    下腹部にはいつの間にか赤線が伸びており、断裂されているものの"可能性"だけは無限の彼方にそっと仕舞われている。

  • 4(3)23/03/07(火) 23:36:25

    この世界は実際の所、時間というものは絶対的指数ではなく、むしろ後追いして付与される、例えるなら一閃の光の束である。
    光の束はやがて収束し、神経となり無理数に拡散され、超自我の拡大はもはやキャラクターの意識化で起こるものでは無い。
    無論、この空間(もしくは非空間)でもそれは適用されている。

    しかし、この赤線だけはそうではない。
    いわばそれは超自我の共有。
    私は鏡に映る(21%)の星であり、しかしそれはあくまでシンクロでしかない。

    シンクロでしかないので、私は存在している。


    存在していられる。

  • 5()23/03/07(火) 23:36:41

    画面切り替え

  • 6(4)23/03/07(火) 23:37:04

    断続的に景色が変わっている。

    いわばそれは記憶の追随。

    何処にも自分がいない、記憶(学園、トレーニング場所、電車の中など?)。

    否定、拒絶のイメージ画。(連続で。)

    音も光も暗闇すらもない、独りの世界である。

    必死に目の前の景色を追いかけている、その
    後ろ姿。

  • 7(※追記)23/03/07(火) 23:37:27

    (4)を何度も繰り返す。

    次のカットへ

  • 8(ひとり)23/03/07(火) 23:37:58

    ((2)のラストの画角に戻って)

    目の前の星は音もなく瞬きを繰り返している。

    私は喋ることすらできない。

    どうしようもなく涙が溢れる。

  • 9(-)23/03/07(火) 23:38:16

    画面が切り替わる。

    故に、ここからは、彼女らの世界になる。

  • 10(ふたり)23/03/07(火) 23:38:47



    なぁに。





    …まだ、見れそうにない。





    けれど、大丈夫。





    私は走り続けるから。


    もう、私はひとりではないもの。

  • 11(ふたり)23/03/07(火) 23:39:27



    例え私が空から堕ちても、いつか砕けてしまっても。

    輝きを失ってしまっても、きっと大丈夫。

    私たちは、いつまでも走り続けられる。





    だから、大丈夫。


    私たちは、どこだって生きていける。










    …また、いつか。

  • 12(∞)23/03/07(火) 23:40:10

    (再び、夜のレース場へ)

    誰もいないレース場で、ハッとするアドマイヤベガ。

    胸に手を当てている。
    祈るように。

    カメラ上昇。長回しで満天の星の中へ。

  • 13(エンドロール)23/03/07(火) 23:40:57

    物語が終わる

  • 14二次元好きの匿名さん23/03/08(水) 08:20:44

オススメ

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