「ねぇねぇ！ビワハヤヒデさんのトレーナーさんってさー！！」

1二次元好きの匿名さん21/11/17(水) 17:08:52

「超カッコよくない！？なんかもう完璧って感じで！」
「もう俳優さんみたいだよね！イケメン過ぎ！」
「こないだ廊下でさ、肩ポンって叩かれてさ！“落としましたよ”って！マジでカッコよかったー！！」

(……………………)
(やはりトレーナー君は、色んな人に慕われているな。他のトレーナーからの信頼もそうだが、女性人気は凄まじい)
(…彼の担当としては嬉しい話だ。そう、喜ぶべき案件のはず、なのだが、なんだこの気持ちは…)
(…何故私は素直に嬉しく思えていないんだ？他でもない私のトレーナー君の評価が高いことに越したことはないはずだ。何故だ？)
(そこまで私は捻くれた気質になったのか？いや、そうではないはずだ。そう思いたい。私は誠実に生きてきた)
(では原因はトレーナー君にあるのか？彼を疑うようになってしまうが、私のこの違和感は彼に起因するものと考えたら多少筋は通るか？)
(うむっ…こういう時は一旦頭を空っぽにするんだ。トレーナー君が言ってた手法だ。一旦リセットし、トレーナー君の事を考えてみよう)
(………………………………)
(………私はトレーナー君の事が好きだ。愛おしい。異性として)
(………ッ！！？わっ、私は何を考えてるんだ！？真っ先に浮かぶ言葉がそれか！？どんな卑しい女だ！？)
(じ、じゃあ私はなんだ、あっ…愛するトレーナー君が女性からキャーキャー言われるのを見て、焦燥に駆られたとでも言うのか！？そんなの筋が…通る、のか…？)
(いやそもそも彼は別に私のものではないだろう！それなのにそんな、こんな気持ちになるなんて…)
(………そうか…そう、なのか…いや、間違いない。私は…)
(トレーナー君に、恋をしている。彼の事を、誰にも渡したくない。他の誰とも分からぬ者に、いやたとえ身内であったとしても、彼を譲るつもりが、一切ない)
(……浅ましいな、私は。彼はトレーナーで、私は学生だ。立場の違いというのがある。それなのに…)
(………トレーナー君のせいだ。恋に焦がれて、苦しくて、溺れてしまいそうになっているのは)
(君が、私の心を奪ったんだ)

「…ねぇタイシン。さっきからハヤヒデどうしちゃったんだろう？凄い真剣な顔してたと思ったら真っ赤になったり頭壁にゴンゴンやったり急に落ち着いたり」
「…ほっとこ。もっと面白いものが見れるかもしれないし」