- 1GMトンタッタ23/03/09(木) 20:13:27
- 2GMトンタッタ23/03/09(木) 20:14:14
これは簡単な説明れす!
ピーカーブーって?
・キルデスビジネスやシノビガミで知られる冒険企画局様から考案されたTRPGの1つれす
・プレイヤーは小学生のイノセント、オバケのスプーキーに分かれて2人組を作り、オバケ絡みの事件を解決していきます
・このゲームでは1日を「学校フェイズ」「放課後フェイズ」「真夜中フェイズ」の3種類に分けて行動します
・基本的に6面ダイスを使って進行していくんれすよ
イノセントって?
・オバケが見える子供(基本的に小学校高学年)のことれす
・「真夜中フェイズ」に行動すると【眠気】が溜まるんれす
・【眠気】が溜まりすぎたり【元気】がなくなるとイノセントはバタンキューしてしまいます
スプーキーって?
・人間と契約を結んでいるオバケのことれす
・契約を結ぶことで公的に人間界と接触が持てるんれすよ
・人間界で行動するには“オバケ判定”という特別な判定をしないといけないんれす
・魔法を使いすぎたり攻撃を受けたりして【魔力】が尽きると、バタンキューしてしまいます
なんでこの2人?
・最初は三馬鹿と縁の深い人たちでやろうと思ったんれすが、6人の設定を一気に決めるのはキツそうだったからやめました
・そのうちルフィランドとゾロランド、磁気ランドと殺戮ランドでもセッションしたいれすね - 3GMトンタッタ23/03/09(木) 20:16:54
他のことは追々説明していきます
説明を忘れちゃってたり説明不足でどういう意味かわからなかったら言ってほしいれす
ローランドはイノセント、コラランドはスプーキーでキャラメイクをしていくれすよ - 4GMトンタッタ23/03/09(木) 20:20:24
まずはローランドの設定から決めていきます
イノセントは今はオバケが見えているけど、成長するにつれてオバケが見えなくなっていくんれす
ただ、たまーに成長しても体質でオバケが見える人や社会に“ダメ大人”っていう烙印を押された大人になってもオバケが見える存在がいるらしいれす
そんなローランドは dice1d2=1 (1)
1 小学校5年生
2 小学校6年生
- 5GMトンタッタ23/03/09(木) 20:23:57
小学5年生ってことは10歳か11歳れすね
次は性格を決めます
性格はイノセントの才能や弱点に作用します
イノセントの性格 dice1d6=4 (4)
1【優等生】
2【熱血】
3【いいこ】
4【神童】
5【スポーツマン】
6【不思議ちゃん】
- 6GMトンタッタ23/03/09(木) 20:26:48
【神童】は勉強が得意な子れす
原作に近い性格でいい滑り出しで嬉しい限りれすよ
お次はローランドの家族環境を決めます
これは2回振ることができて、この家族環境はイノセントの特技に作用するんれすよ
イノセントの家族 dice2d6=4 6 (10) dice2d6=4 1 (5)
- 7GMトンタッタ23/03/09(木) 20:30:19
5【お店】あなたのお家はお店をやっています。もしくは、あなたのご両親は小説家や漫画家のように、お家でもお仕事をする人です
10【書斎】あなたのお家には、大きな書斎があり、色んな本がいっぱいあります
【書斎】は実際のローランドのお家にもありそうれすね
【お店】に関しては家が病院って改変しても良さそうれす(たぶん) - 8GMトンタッタ23/03/09(木) 20:35:02
次にイノセントの才能を決めます
スレ主がこの才能がローランドに合わないと思った場合は、性格に対応したものに変えます
性格が【神童】のローランドは【IQ200】か【オバケ博士】に変更できそうれすね
ちなみに特殊才能表という癖の強い才能を決められるものもあるんれすよ
まずは通常の才能表か特殊才能表のどちらを使うかを決めます
dice1d2=1 (1) (1で通常、2で特殊)
イノセントの才能 dice2d6=1 1 (2)
- 9GMトンタッタ23/03/09(木) 20:37:40
- 10GMトンタッタ23/03/09(木) 20:40:51
次にイノセントの弱点を決めますよ
才能と同じく、ローランドに合わないと思った場合は変更するれす【人見知り】もしくは【陰気】に変更できそうれすね
また、こちらも特殊弱点表があるのでどちらを使うか決めます
dice1d2=2 (2) (1で通常、2で特殊)
イノセントの弱点 dice2d6=2 3 (5)
- 11二次元好きの匿名さん23/03/09(木) 20:41:36
- 12二次元好きの匿名さん23/03/09(木) 20:42:03
それな
- 13GMトンタッタ23/03/09(木) 20:43:32
特殊弱点
5【好き嫌い】あなたは、食べ物の好き嫌いが多いです。あなたは、何か食べ物を食べることになったとき、1D6を振ります。1か2が出ると、それを食べることができず、【眠気】が1D6点上昇します。
もしかしてパンと梅干しれすか? - 14二次元好きの匿名さん23/03/09(木) 20:43:35
割とマジで何も知らないけど期待
- 15GMトンタッタ23/03/09(木) 20:44:59
ピーカーブーは面白いれすよ!ほのぼの系のシナリオが多いのでTRPG初心者にもおすすめれす!でもスレ主はやる人がいないのでキャラメイクだけ延々とやってました
- 16二次元好きの匿名さん23/03/09(木) 20:46:17
ここのダイスは原作履修済みっぽいから安心だな!(>>9から目を逸らしつつ)
- 17GMトンタッタ23/03/09(木) 20:47:32
さて、イノセントの特技を決める……前に得意分野を4つ決めます
本当は1個は自由に決めてもいいんれすけど、今回はダイスに頼りますよ
ちなみにこれは被ってもOKれす
イノセントの得意分野 dice4d6=4 1 5 1 (11)
1「不良」
2「運動」
3「友達」
4「遊び」
5「勉強」
6「大人」
1番初めに当たった分野は2つ特技を取得できることにします
- 18二次元好きの匿名さん23/03/09(木) 20:47:39
ピーカーブー知らないけどなんか文章からオペオペを彷彿とさせる…
- 19二次元好きの匿名さん23/03/09(木) 20:50:08
ピーカーブーは簡単に言うと小学生とオバケの相棒ものです。イメージ的にはペア形式の妖怪ウォッチと言えばわかりやすいかも
ルルブも文庫本サイズが一冊だから手を出しやすいぞ、みんなもやってみよう!ただしPLは4人くらいいないときつい - 20GMトンタッタ23/03/09(木) 20:51:05
ローランドは【遊び】と【不良】の特技を2個、【勉強】の特技を1個持っているみたいれすね!
それじゃあ特技の詳細を決めます
「不良」dice2d6=3 5 (8)
「不良」dice2d6=1 4 (5)
「遊び」dice2d6=3 2 (5)
「遊び」dice2d6=5 5 (10)
「勉強」dice2d6=4 4 (8)
本当はキャラクターシートを貼れたらよかったんれすけどPDF形式で貼れなかったれす無念
- 21GMトンタッタ23/03/09(木) 20:55:42
特技決定れす!不良の特技でパパファルガーとママファルガーが悲しみそうれすね
不良の特技
5 ウソつき
8 ズル
遊びの特技
5 絵
10 クイズ
勉強の特技
8 漢字 - 22GMトンタッタ23/03/09(木) 20:59:56
- 23二次元好きの匿名さん23/03/09(木) 21:03:37
このレスは削除されています
- 24GMトンタッタ23/03/09(木) 21:03:57
16 懐中電灯
暗闇を照らすことができます。オバケ屋敷フェイズに判定を行うとき、プラス1の修正をつけることができます。ただし、使用するたび1D6を振ります。1が出ると電池がきれて、一度帰るまで使用不能になります。使用不能になったら、イノセント全員は恐怖判定を行ってください。
【オバケ屋敷フェイズ】っていうのは悪さをしているオバケの巣窟にいる場面のことれす
ローランドはオバケ屋敷に潜入する気満々ってことれすね - 25二次元好きの匿名さん23/03/09(木) 21:04:25
ほら、ウソつきって言っても原作でラミちゃん安心させるために言ってた優しい嘘なのかもしれん…
- 26GMトンタッタ23/03/09(木) 21:06:36
- 27GMトンタッタ23/03/09(木) 21:08:25
コラランドはオバケでスプーキーれす
オバケは古の取り決めで“リング”という組織に所属しなければいけません
リングに所属しないオバケは“ハグレオバケ”と呼ばれていて、他のオバケから嫌われているんれすよ
スプーキーのリング dice1d6=6 (6)
1「ヨル族」
2「トンガリ族」
3「シッポ族」
4「シキ族」
5「オモチャ族」
6「X族」
ポケモンのタイプとか妖怪ウォッチの種族みたいなものだと思ってください
- 28GMトンタッタ23/03/09(木) 21:09:47
X族って?
・リトルグレイやチュパカブラなど、都市伝説で有名なオバケが所属しています
・人間に積極的に関わろうとし、自分たちの噂を流したり目撃情報をバラまいています
・自分を犠牲にしてでもリング全体のメリットを優先させることもあるみたいれすね
自分を犠牲にしてでも……っていうのは割とコラランドに合ってる気もします - 29GMトンタッタ23/03/09(木) 21:16:25
リングが決まったところで外見……体と衣装を決めますよ
体と衣装には攻撃力や魔力にバフ効果があるんれす
スプーキーの体 dice1d6=1 (1)
スプーキーの衣装 dice2d6=6 4 (10)
ここでコラランドの人外度がぐっと上がる可能性があります
特にX族は露骨に人外っぽいので苦手な人は注意れすよ
- 30GMトンタッタ23/03/09(木) 21:20:16
からだ
1 海や川の獣の体(魚やあざらし、貝など)
攻撃力、お助け力+1 魔力+2
衣装
10 長い舌
お邪魔力+1
ハートの海賊団が海洋生物に縁があるのでそこはかとなくそれっぽい体になった気がするれす
X族でグロ系になると思いきや想像より可愛い系になりそうれすね…… - 31GMトンタッタ23/03/09(木) 21:21:33
そしてスプーキーの能力値を決定します
各能力は外見によって決まるんれすけど、そのうえで好きな能力値を1点上昇させられます
上昇するスプーキーの能力値 dice1d4=4 (4)
1 攻撃力
2 防御力
3 お助け力
4 お邪魔力
- 32GMトンタッタ23/03/09(木) 21:22:19
攻撃力って?
ダメージの基本値れす
防御力って?
戦闘中、手番に防御できる回数れす
ただ、オバケ判定という特別な判定に成功しないと防御はできません
お助け力って?
自分や他人の判定をどれだけ助けられるかを表した数値れす
お助け力の値だけ行動判定にプラス補正がかかります
ただ、その分魔力が同じ値だけ減ります
お邪魔力って?
お助け力とは反対に判定を妨害するための数値れす
お邪魔力の値だけ行動判定にマイナス補正がかかります
もちろん魔力が減ります - 33GMトンタッタ23/03/09(木) 21:27:38
次にスプーキーの弱点を決めます
弱点はイノセントの特技に対応して決めます
スプーキーの弱点は dice1d6=6 (6) の dice2d6=3 3 (6) れす
- 34GMトンタッタ23/03/09(木) 21:29:26
コラランドの弱点は大人分野の【推理】れす
推理が弱点って何があったんれすかね?こういう細かいところを考えるのもピーカーブーの面白さだとGMは思います - 35二次元好きの匿名さん23/03/09(木) 21:31:04
ピーカーブー好きだ!
好きなコンビと好きなテーマで期待しかない - 36二次元好きの匿名さん23/03/09(木) 21:33:13
ピーカーブー初見だけど面白そう!
- 37二次元好きの匿名さん23/03/09(木) 21:35:58
この二人の出会い表が楽しみ…!
ピーカーブーは良いぞ!! - 38GMトンタッタ23/03/09(木) 21:38:04
次にお楽しみのスプーキーの魔法を決めます
スプーキーの魔法は基本的に2つれす!被ったら振り直します
1つ目の魔法 dice2d6=4 2 (6)
2つ目の魔法 dice2d6=1 2 (3)
- 39二次元好きの匿名さん23/03/09(木) 21:39:56
推理が弱点はローが賢い子(神童・クイズが特技)だから難しいことはローに任せちゃえ!見たいな思考なのかもしれないね
- 40GMトンタッタ23/03/09(木) 21:43:43
3 見逃しテレビ
過去の映像を観ることができる魔法です。魔法を使った場所で24時間以内に起きたできごとを見ることができます。何時間前を見るかを指定してください。指定した時間から5分間の映像を見ることができます(音や香りは知覚できません)
6 都市伝説
人々の記憶を操作する魔法です。見えている人間1人を対象に選びます。対象は、【無視/不良4】の判定を行います。失敗すると、その人の記憶の中でも、自分や自分の仲間に関するものを自由に改変することができます。
コラランドがこんな悪役みたいな魔法を使うと思うとなんだかわくわくするれす - 41GMトンタッタ23/03/09(木) 21:46:00
魔法も決まったところで最後れすよ!
ローランドとコラランドの出会いを決めます!
2人の出会い dice2d6=1 4 (5)
正直出会いを決めるのが1番楽しいまであるんれすよね
- 42二次元好きの匿名さん23/03/09(木) 21:48:39
わぉ一番ぴったりな奴では
- 43GMトンタッタ23/03/09(木) 21:49:50
【親代わり】
あなたは、小さい頃に両親と別れて暮らしていました。両親はあなたを捨てたのかもしれませんし、死別したのかもしれません。いつの間にか、あなたはオバケに育てられていました。そのオバケは、親の代わりにあなたに色々なことを教えてくれました。
このダイスは原作読んでるんれすか? - 44GMトンタッタ23/03/09(木) 22:04:11
- 45二次元好きの匿名さん23/03/09(木) 22:27:01
見逃しテレビが映像電伝虫 都市伝説はちょっとホビホビ思い出しちゃう内容だな
- 46GMトンタッタ23/03/09(木) 22:29:41
設定が決まったので明日の夜にでもセッション始められたらいいなと思ってます
ローランドの両親がいなくなってしまったのがかなり不安れすがなんとかなるの精神でやります - 47二次元好きの匿名さん23/03/09(木) 22:33:08
お店(病院)だったのは過去の話なのか…
- 48二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 05:43:18
楽しみ
- 49二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 07:11:38
やっぱダイス原作履修してるのか
今夜が楽しみだ - 50二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 10:09:52
最近原作履修してるTRPGのダイス神多いな
- 51GMトンタッタ23/03/10(金) 20:30:58
ねえ 覚えてる?
私たちと 過ごしたあの日々
忘れないでね 約束だよ
だってこれは 大事な大事な家族の思い出
ご近所メルヒェンRPG ピーカーブー
「オバケのシルシは真っ白け」
はじまり はじまり - 52GMトンタッタ23/03/10(金) 20:34:34
軽やかな雀の鳴く声とカーテンの隙間から差し込む朝日で、ローは目を覚ます。寝癖なのか、ローの硬そうな髪の毛は所々跳ねている。また、昨晩消灯時刻を過ぎてもトランプに興じていたのが原因だろう。目の下には薄らと隈をこさえ、視界がぼんやりと霞んでいた。
「ふぁ……眠い……」
のそりと遅い動きでベッドから起き上がれば、足元に転がっているぶち模様のあざらしが目に入る。ピエロメイクで大きいように錯覚できる小さな口から、仕舞い忘れた長い舌が覗いていた。
ローはそのあざらし……コラソンを一瞥すると、隣のベッドで眠っているルームメイトたちの布団を引っぺがす。
「おい、お前ら起きろ!もう朝だ」
「んん……ローさん、おれまだ眠いです……」
「あと5分だけください……」
「ふざけるな、遅刻しても知らねェぞ」
布団に潜り込もうとするルームメイトたちを叱咤しつつ、ローは着替えを始める。しばらくすると彼らも渋々目を覚まし、頭を前後に揺らしながら私服に袖を通した。 - 53GMトンタッタ23/03/10(金) 21:00:56
児童養護施設、つばめの里。
数年前に家族を亡くしたローの第2の家だ。施設にはローと似た境遇の子供たちが多くおり、それぞれの事情を抱えながらも日々を穏やかに過ごしている。
「おう、ローか。ちょうどいい、朝食の用意ができたから手伝ってくれ」
(めんどくせェ……)
「そんな顔しても無駄じゃ。ほれ、とっとと運べ」
朝からこき使われるなんてツイてねェ。不満を隠すこともせず、ローは顔を顰める。しかし、彼を幼い頃から面倒見ている施設長にそんな表情は通じず、味噌汁が陳列された盆を押し付けられてしまった。
億劫ながらも味噌汁を食卓に並べ、次はご飯を……と炊飯器に手を伸ばした頃、やっとルームメイトや他の子供たちがやってきた。 - 54二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 21:03:28
ピーカーブー名前しか知らなかったから楽しみ
- 55二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 21:07:43
あざらしコラさん来たか…!
- 56GMトンタッタ23/03/10(金) 21:22:00
「ローさん、じいさん、おはよう」
「施設長と呼べと何度も言っとるじゃろ!……ったく、可愛げのないガキ共じゃ……」
スリッパも履かず、ぺたぺたと足音を立てたルームメイト……シャチとペンギンが未だ眠たげに挨拶をする。施設長であるにも関わらず“じいさん”と呼ばれたヴォルフは眉をひそめながら鼻を鳴らした。
そんな彼らに続いて次々と子供たちが起床し、すぐに食堂は人でいっぱいになる。つばめの里で最も大事とされている決め事、“朝食と夕食は全員でとること”を守るために。
「ウニ、寝ながら食ってんじゃねェ」
「ハクガン、バッテン箸になってるぞ」
「あー、今日のご飯も美味しい!」
賑やかな食卓風景を眺める。その風景に溶け込むように、シャチとペンギンは競うように白米を掻き込んで頬に米粒をつけている。……しかし、ふと2人に違和感を覚えた。
ロー 判定《オシャレ/大人 10》
dice2d6=5 6 (11) (9以上で成功)
- 57GMトンタッタ23/03/10(金) 21:25:50
ここでちょっと説明れす!
ピーカーブーは取得している特技のマスと判定に使うマスがどれくらい離れているかで判定を行います
【オシャレ】の特技を取得していれば5以上で成功れす
ローランドの場合は【クイズ】の特技と【オシャレ】の特技は4マス離れていたので、5+4=9以上をダイスで出せば成功になります - 58二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 21:30:27
サイコロフィクション共通の判定方法だよね
有名どころだとインセイン、シノビガミ、マギカロギア、キルデスビジネス辺りかな
上記は動画が結構あるけどピーカーブーは思ったより無くて少し泣く - 59GMトンタッタ23/03/10(金) 22:04:38
「シャチ、ペンギン。……その痣はなんだ?」
「え?」
「痣なんてついてるか?」
頭が切れる男は見た目の変化にも気づけるらしい。クイズを得意とするローだからこそ見抜けた、2人の違和感。シャチの首元とペンギンの手首についた白い痣を、ローの昏い目が確と捉えていた。
気づいていないのか……それとも、見えてすらいないのかもしれない。2人は互いの体をじろじろと観察したものの、“何も無いですけど?”と言わんばかりに肩をすくめた。
「まだ寝ぼけてるんじゃねェの?ローさん、昨日だいぶ遅くまでトランプしてたから」
「……トランプはお前らがムキになってやめなかったからだろ」
「だってローさん強いんだもん。どうにかして勝ちたいと思って……」
気づいていない以上、話を続けるのも無駄か。そう判断したローは早々に痣の話を切り上げる。しかし、どうしても2人の白い痣が気になって仕方がなかった。どこかで見たことがあるはずの、あの肌を白く染める痣を……。
もやもやとした気分が晴れないまま、ローは再び食事に向き合った。
弱点【好き嫌い】
ロー dice1d6=6 (6) (1か2で眠気上昇)
- 60GMトンタッタ23/03/10(金) 22:13:38
またまた説明れす
眠気って?
・その名の通りイノセントの眠気れす
・眠気が溜まると判定にマイナス修正がかかったりします
・30点溜まると行動不能になってしまうので注意が必要れす
・スペシャル(行動判定の際に2D6で両方6を出す)と夜に眠ることで眠気を回復することができます - 61二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 22:24:16
珀鉛かな
- 62二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 22:24:20
ハートのクルーも出てくるの良い・・・
- 63GMトンタッタ23/03/10(金) 22:28:40
幸いなことに、今日の朝食には梅干しが無かった。自分の嫌いな食べ物が出なかったことに安堵しつつ、ローが朝食を食べ終えた頃。廊下の向こう側からコラソンが這ってくるのが見えた。あざらしの体の構造上仕方の無いことだが、えっちらおっちらと体を捻りながら動くのは大変そうだ、とローはぼんやり考える。
「ロー、おはよう!シャチとペンギンもおはよう!」
ローの椅子の下に転がり込んだコラソンは人好きする笑みを浮かべ、3人に挨拶をする。と言っても、コラソンの存在を視認しているのはローだけなのだが。
「コラさん、おはよう」
「おっ、今日は好き嫌いしないで食えてるじゃねェか!偉いぞ!」
短く湿った手で、コラソンはぺちぺちと拍手をする。いつもだったら嫌いな梅干しを彼に押し付けて文句を言われるのだが、どうやら好き嫌いを克服したのだと勘違いされたらしい。“まァ、今日は梅干しが出なかったからな”なんて格好悪いことは言わず、ローはその賞賛を一身に受けた。 - 64二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 22:31:19
白い痣って嫌な予感しかしないよ…
- 65二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 22:38:47
おばけなのに浮いたりできないのか…
- 66GMトンタッタ23/03/10(金) 22:58:49
朝食を終え身支度を整えたロー、シャチ、ペンギンはいつも通りシンセカ小学校へと登校する。使い古された黒いランドセルは所々擦り切れてはいるものの、大切に扱っているお陰でまだまだ使えそうだ。
「じゃ、また家で会いましょ」
「ローさんバイバイ!」
「またな、2人共!」
クラスが違うため途中で別れた2人を、ローは視線だけで、コラソンは手を振って見送る。教室までの廊下を2人で言葉を交わしながら歩いていると、不意にその背後からドタバタと騒がしい足音が鳴り響いた。
「トラ男、コラソン!おはよー!」
「……よォ」
「お、ルフィとキッドか。おはよう!」
クラスメイトのルフィとキッドだった。ルフィは朗らかな笑みを携え、キッドは素っ気なく挨拶をする。この2人はローにとってただのクラスメイトではない。彼らは自分と同じくオバケを見ることができる。しかし、今日はスプーキーと一緒ではないらしく、イノセントだけでの登校だった。
そんなイノセント仲間とも言える3人だが、実のところそれほど仲が良いというわけではない。むしろその逆だ。 - 67GMトンタッタ23/03/10(金) 23:04:52
「よし!じゃあ1番最初に教室に着いた奴が格上な!」
「は?おい待て、聞いてねェぞ!」
「今言ったからな!最下位の奴は格下ァ!」
不意に始まったレースにローは焦りを隠せず、慌てて廊下を駆ける。こんなところを両親に知られたらきっと叱られてしまうだろう。それでも、ライバルのような関係の2人に先を越されることはローのプライドが許さなかった。
ローにとっては絶対に負けたくない犬猿の仲のクラスメイト。だが、コラソンはそんな3人を見て“相変わらず仲がいいなァ”と呑気に笑った。
ロー 判定《かけっこ/運動 7》
dice2d6=3 4 (7) (ズルから判定、8以上で成功)
- 68GMトンタッタ23/03/10(金) 23:28:24
(どうにかしてこいつらを出し抜ければ……)
そんなことを考えてしまったばっかりに、足元を掬われた。かけっこという単純な競技において、頭を巡らせるよりも先に体を動かす方が得策なのは火を見るより明らかだ。ズルをしようとしたことが災いして、ローは格下の烙印を押されてしまった。
「クソ……。まァ普通に走ればおれのほうが速いからな……」
「トラ男、負け惜しみは良くねェぞ」
「普通に走ってもおれの方が速いに決まってるだろうが」
「はァ!?」
「おいおい3人とも、早く席につかないと怒られるぜ?」
いつものようにぎゃあぎゃあと騒いでいると、クラス担任のスモーカーが勢いよく教室の扉を開ける。スモーカーは自身の存在に気づかず未だ言い争っている3人に深い溜息をつくと、吐いた息の分大きく深呼吸をする。そして、教卓をドン!と叩いて威嚇した。
「てめェら!朝の会始めるからさっさと席に着きやがれ!!」
(チッ、まだ言いたいことがあったのに……)
内心で悪態をつきながらも、ローは大人しく席に座る。コラソンはと言うと、今朝と同じようにローの椅子の下に潜り込むことにしたようだ。小学生用の狭い椅子の下で小さく体を折り曲げている。
スモーカーは3人が席に着いたのを見届けると、目頭を揉んでから朝の会を始めた。 - 69GMトンタッタ23/03/10(金) 23:30:30
今日はここまでれす
明日は土曜日だから今日よりも多く書けることを祈ります
あと気になったからダイスれす
ローランドはこの世界線だと周りのことを dice1d2=1 (1)
①原作と同じく屋号で呼ぶ
②原作とは違い名前で呼ぶ
- 70二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 00:12:19
お疲れ様です
小学生用の机の下だとみちみちになってそうだなアザラシコラさん - 71二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 00:12:28
乙です!色んなキャラ出てきてわくわくする
- 72二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 00:20:47
キッドのスプーキーはキラーだとしてルフィのスプーキーは誰だろ?
- 73二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 00:26:46
>>2にあるけどゾロ
6人動かすのは見たいけど大変だよね
- 74二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 07:24:47
- 75二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 14:49:45
今夜も期待
- 76GMトンタッタ23/03/11(土) 17:01:25
こんにちはれす
不覚にもローランドの得意分野を決定するのを失念していたので振っておきます
得意分野 dice1d6=2 (2)
①不良
②運動
③友達
④遊び
⑤勉強
⑥大人
この得意分野を決定しておくと行動判定が多少楽になるんれすよ〜
- 77GMトンタッタ23/03/11(土) 17:08:48
- 78GMトンタッタ23/03/11(土) 18:33:53
これから学校フェイズの始まりれす
・“学校フェイズ”はその名の通りイノセントが学校にいるときのことを言います
・学校フェイズではイノセントの数だけイベントが起こるのれすが1回だけだと味気ないのれ、このスレでは2回イベントダイスを振ろうと思います
・学校イベント表、個別学校イベント表から1つずつ振ります
まずは1回目の学校イベント表かられす
dice2d6=6 5 (11)
- 79GMトンタッタ23/03/11(土) 18:49:59
学校イベント11
体操服や水着、宿題に提出物などなど、今日は学校に持ってこないといけないものがあったはず!《計画性/大人 7》で判定を行う。失敗すると、先生に怒られてしょんぼり。【眠気】が1D6点増える。
「お前ら、国語の宿題はちゃんとやってきたか?プリント回収するから机の上に出せ」
「ロー、ちゃんとやったか?」
「麦わら屋じゃねェんだ、当たり前だろ……」
スモーカーの言葉に従い、周りの生徒は宿題の漢字プリントをランドセルから取り出す。周囲から“神童”と呼ばれているローも例外ではなく、昨晩解答を書き込んだであろうプリントを探したのだが……。
(……どこに入れたんだっけか)
ファイルの中やノートの隙間を探してみたものの、なかなか見つからない。よもや忘れてしまったのではないかと不安になったものの、ローは冷静を取り戻し、再びランドセルの中を漁り始めた。
ロー 判定《計画性/大人 7》
dice2d6=2 4 (6) (漢字から判定、8以上で成功)
- 80GMトンタッタ23/03/11(土) 19:16:06
(見つからねェ……!!)
何度もランドセルを覗き込むものの、宿題プリントらしきものは一向に見つからない。懸命に探してみたが、結局机の上にプリントを置くことは適わなかった。机間巡視していたスモーカーは目ざとくそれを見つけ、ローに声をかける。
「トラファルガー、プリントはどうした?」
「!……忘れた」
「忘れただと?……それで、言うことはそれだけか?」
「ワスレマシタ、ゴメンナサイ」
宿題を忘れたことを謝る、という行為に慣れていないためか、ローの謝罪はぎこちないものだった。ロー自身が忘れてしまったことに納得がいっておらず、素直に謝れていないのも原因の1つだ。
スモーカーは顔を顰めてローを見つめたが、一応謝る意思は受け取ったのだろう。小さく溜息をついて“明日必ず提出しろよ”とだけ言い、他の生徒の元へ向かった。
「トラ男、怒られてやんのー」
「ハッ、まさか宿題如きを忘れるなんてなァ」
「チッ……」
……最も、ローが憂いていたのはスモーカーに怒られることなどではなく、彼らに煽られることだったのだが。
ローの眠気 dice1d6=1 (1) 上昇
個別学校イベント dice2d6=3 4 (7)
- 81GMトンタッタ23/03/11(土) 19:20:06
ローの眠気 0→1(まだまだへいき)
個別学校イベント7
授業中、先生がとても難しい問題を出してくる。GMは、「勉強」の分野の中からランダムに特技を1つ選ぶ。その判定を行うこと。成功すると経験値を1点獲得する。
勉強分野 dice2d6=1 2 (3)
- 82GMトンタッタ23/03/11(土) 19:30:22
「シュロロロロ……果たしてお前らにこの難問を解けるのかァ!?」
(相変わらず趣味の悪ィ教師だな……)
理科の教科担任であるシーザーが得意気に笑うのを、ローは冷ややかに見つめる。シーザーは能力は高いものの、わざと小学生には難しい問題を出すことで問題視されている教師だ。誰も答えられなければたとえ相手が子供だとしても馬鹿にするという悪癖を持っている。
今日も例外ではなく、宇宙に関する難問を黒板に書き連ねている。クラスメイトたちは懸命に頭を抱え(中には既に匙を投げている者もいるが)、問題の答えを模索し始めた。
ロー 判定《宇宙/勉強 3》
dice2d6=1 2 (3) (漢字で判定、9以上で成功)
- 83GMトンタッタ23/03/11(土) 19:51:02
「なんだお前ら解けないのかァ?仕方ない、この天才理科教師シーザー先生が答えを解説してやろう!」
結局ローも他のクラスメイトも解くことはできず、シーザーが鼻高々に解説を始めた。高エネルギー現象がどうやら、宇宙線がどうやら、小学生レベルでは有り得ない単語ばかりが飛び交う解説をローはうんざりとした様子で聞いていた。しかし、その椅子の下ではコラソンが興味深そうに話を聞いている。
(教師としては最悪だが、意外と解説はわかりやすいし、やっぱり能力自体は高いんだなァ……)
と、ごろごろ転がりながらではあるものの、きちんと頷いて傾聴する。そんなコラソンの様子を見て、“真面目な生徒だな……”とローは1人感心していた。 - 84二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 19:56:44
小学生相手にマウントとって悲しくならんのかコイツ…ならんのだろうな
そんなことよりごろごろしながらお話聞いてるコラさんは可愛いなぁ - 85GMトンタッタ23/03/11(土) 20:01:52
これにて学校フェイズは終わりれす
次は放課後フェイズに移ります
放課後フェイズって?
・その名の通り放課後れす
・基本的に2サイクルで、終了したら真夜中フェイズに移行します
・シナリオの都合上、今回は1サイクルで終了します
ローは何をする? dice1d4=3 (3)
①そういえば今朝のシャチたちの痣が気になるな……
②海ソラの放送時間だ!
③買い物にでも行くか
④何もすることがねェ、休むか(眠気回復)
コラソンは何をする? dice1d4=2 (2)
①ん?シャチたちのことで気になることがあるのか?
②暇だしオバケ占いでもするかァ
③ちょっと自由行動させてもらうぜ
④うーん、することがないな
- 86GMトンタッタ23/03/11(土) 20:25:49
「あっロー、買い物に行くのか?だったらおれも行くぜ」
「? コラさん、何か欲しいものがあるのか?」
自室にランドセルを置き、おこづかいを握りしめて駄菓子屋に向かおうとするローをコラソンが引き止める。オバケであるコラソンは食事をとる必要がないし、おもちゃを買って遊ぶような精神年齢でもないだろう。そんな彼が駄菓子屋についていこうとするのを見て、ローは首を傾げた。
「ただの店じゃ味気ないだろ?魔女の店に行ってみようぜ!」
「魔女の店?」
「そのままだよ、魔女がやってる店だ!普通の店じゃ買えないもんもあるし、行ってみる価値はあると思う」
楽しそうに語気を弾ませながら話すコラソンに釣られ、ローは思わず“行く”と返事をする。それを聞いたコラソンは早速魔女の店を探すために“オバケ占い”を始めた。
コラソン オバケ判定
dice2d6=1 2 (3) (9以上で成功)
- 87GMトンタッタ23/03/11(土) 20:29:24
さっきからダイス運が悪いれす……
ここでオバケ判定とオバケ占いの説明れす
オバケ判定って?
・スプーキーはイノセントのように特技がないので、オバケ判定を行います
・オバケ判定は必ず9が目標値れす
オバケ占いって?
・オバケ判定に成功することでオバケ占いをすることができるんれす
・オバケ占いでは事件の情報をゲットしたり、魔女の店の捜索することができます
・今回コラランドはローランドから“白い痣”についての情報を得ていないため、魔女の店の捜索で固定しました - 88二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 20:30:34
失敗か
- 89二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 20:43:33
目標値9って結構難しいな
- 90GMトンタッタ23/03/11(土) 21:00:37
「…………」
「コラさん、もしかして見つからなかったのか?」
「……すまねェロー」
「別にいい。駄菓子屋にでも行こうぜ、コラさん」
意気揚々とオバケ占いを始めた手前、バツが悪いのだろう。コラソンはしょんぼりと頭を垂れ、自身のパートナーに謝った。そんな彼を責める謂れがあるはずもないローはあっさりとコラソンを許し、2人で駄菓子屋へと足を運ぶことにした。
おこづかいを握りしめて駄菓子屋に向かう姿は、小学5年生にしては斜に構えているローを年相応に見せる。彼は“駄菓子屋くれは”に入店すると、買うべきものを吟味し始めた。
ローが買うもの dice1d3=1 (1)
①お菓子(眠気を回復できる)
②おもちゃ(攻撃に使える)
③ブログ(《ネット/友達 2》の判定に+1の修正がつく)
- 91二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 21:03:45
- 92GMトンタッタ23/03/11(土) 21:11:15
「ばーさん、これくれ」
「よう小僧!ハッピーかい?」
「まあまあだな」
少ないおこづかいを使って“海ソラチョコエッグ”を買ったローは、店主の問いにそう答える。“ハッピーかい?”という状況によっては答えにくい問いよりも、ローの興味はチョコエッグに向いていた。
(中に入ってるフィギュア、ソラのだといいな……)
(おお、ローがどことなく嬉しそうだ)
自室の机の上に並ぶソラのミニフィギュアを想像して胸を躍らせ、ローは帰路につく。その後ろをついていくコラソンをくれはが盗み見て笑っていたことなど、気づきもしなかった。
おこづかいを消費し、お菓子を手に入れました
【お菓子】
ミントガムやタブレット菓子など。いつでも使えます。使い捨てアイテム。【眠気】を1D6点回復することができます。 - 93GMトンタッタ23/03/11(土) 21:14:20
- 94二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 21:16:02
アザラシの人魚…セルキー的な感じかな?
- 95GMトンタッタ23/03/11(土) 22:14:44
これで放課後フェイズは終わりれす
次に真夜中フェイズに移行します
真夜中フェイズって?
・そのままれす、真夜中れす
・イノセントは睡眠、スプーキーは真夜中のお散歩、そして自由行動ができます
・今回はシナリオの都合上固定イベントを発生させます - 96GMトンタッタ23/03/11(土) 22:14:58
(明日の用意はよし、風呂も入ったし後は寝るだけだな……)
時刻はもうすぐ消灯時間。ローはベッドの上でパラパラと本のページを捲り、綴られた文字を素早く追っていた。その近くにコラソンの気配はない。
というのも、今日は満月。シンセカ町のオバケたちが一堂に会する百鬼夜行(ミッドナイトパーティ)の日だ。コラソンも例外ではなく、百鬼夜行に出席するためにシンセカ小学校の裏山に赴いているのだ。
「ローさん、電気消してもいい?」
「……早いな」
「なんか眠くてさ」
学校に行って疲れているのだろうか、ペンギンにそう問われる。昨晩のトランプ大会はなんだったのかと聞きたくなるくらい、いつも以上に早い“おやすみ”だった。
「それなら消していい」
「ありがと。おやすみなさい」
「おやすみ、ローさん」
「おやすみ」
しかし眠ろうとするルームメイトを咎めることはできず、ローは頷く。電気が消され、ローは素直に目を閉じた。 - 97二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 22:18:37
うわぁ怖い
- 98GMトンタッタ23/03/11(土) 22:28:52
今宵は満月、百鬼夜行。
裏山の頂上に集まったオバケたちは“オバケハンターが隣町にいるから注意しろよ”、“そういえば新入りが来てるんだ”、などとそれぞれに情報を共有している。その話題が尽きれば本格的な大宴会。やいのやいのと朝まで歌えや踊れのパーティだ。
「っ……うう……」
「うん?あのオバケ、誰だ?」
そんな賑やかの輪の中で、コラソンは隅にいるとあるオバケに気がついた。シッポ族のオバケだろうか、気まずそうにパーティの様子を伺っている。
「……話しかけてみるか」
普段から小学生を相手取っているコラソンにとって、所在なさげにしているお化けを放っておくことはできなかった。なるべく笑顔を心がけ、コラソンは白いオバケに声をかけた。 - 99GMトンタッタ23/03/11(土) 22:50:21
「よう!お前、新入りか?」
「あ……。う、うん!おれ、最近この町に来たんだ!」
「そうなのか。おれはX族のコラソン、お前は?」
「おれはシッポ族のベポだよ!よろしく、コラソン!」
不安げにしていたオバケは一転して表情を明るくさせる。人懐っこく笑った白熊の彼は“ベポ”と名乗ると、コラソンの手を取って引きちぎれんばかりにぶんぶんと振り回す。弾力のある肉球と柔らかな毛皮が手を包むのはいい気分で、コラソンは思わず感触を確かめるようにベポの手を握り返した。
ひとしきりはしゃいだ後、落ち着いたベポは自らの素性をぽつりぽつりと話し出す。
「おれは“ゾウの町”ってところにいたんだ。だけどハグレオバケに襲われちゃって……」
「それでこの町に逃げてきたのか?」
「うん。でも、きっとあのハグレオバケはこの町にまで来ると思う。元々違う町から来たって言ってたし、それに……」
そこまで言って、ベポは表情を曇らせる。そしてきょろきょろと周囲を見回すと、そっとコラソンに耳打ちした。
「……子供の魂を集めてるって話だよ」 - 100GMトンタッタ23/03/11(土) 23:09:37
「……ん」
真っ暗な部屋の中、ローはふと目を覚ます。夜は明けておらず、コラソンも帰ってきていない。まだまだ眠るには充分な時間があるだろう。再び目を閉じようとしたところで、ある違和感に気づいた。
いつもうるさいくらいの寝息やいびきが聞こえない?
「シャチ、ペンギン!?」
慌てて起き上がり、両隣のベッドに視線を移す。しかし、どちらのベッドにも見慣れた顔はいなかった。ぐちゃぐちゃの布団を捲ってみても、頬を床にくっつけてベッドの下を覗き込んでみても、2人は影も形も見当たらない。
焦って纏まらない思考の中、ローは部屋を飛び出した。 - 101GMトンタッタ23/03/11(土) 23:20:44
2人の姿はあっさりと見つかった。内鍵を開けようともせず、施錠された玄関のドアノブを出鱈目に捻っている。しかしこのままでは鍵を開けられるのも時間の問題だろう。ローは2人の肩を掴み、外に出ようとする彼らを引き止めた。
「おい、お前ら何やってるんだよ!」
「……なきゃ……」
「何言って……!」
「行かなきゃ、病院に、行かなきゃ……」
ローには目もくれず、虚ろな目をした2人は何度も呟く。
ロー 判定《投げる/運動9》
dice2d6=6 3 (9) (ズルから判定、7以上で成功)
- 102GMトンタッタ23/03/11(土) 23:39:38
手に力を込め、必死に2人をドアから引き離す。足払いをして転ばせてしまったが、こんな状況では致し方ないだろう。しかし、2人は再びドアノブに手をかけようとする。クソ、とローが悪態をついた瞬間、怒鳴り声が玄関に響いた。
「何やっとるんじゃお前ら!こんな時間に外に出ようなぞ考えよって!」
「じーさん……!」
真っ赤な顔をしたヴォルフが拳を振り上げて怒鳴り散らした。すると、途端にシャチとペンギンの体から力が抜け、どさりと倒れ込む。流石に普通の状態ではないと気づいたのか、ヴォルフは2人に駆け寄った。
……が、心配には及ばないと言わんばかりの気の抜けた顔で、シャチとペンギンはすやすやと眠っている。
「…………何事じゃ?」
「おれも何がなんだかわからねェ……」
突然の入眠に困惑を禁じえず、ローとヴォルフは顔を見合わせる。しかし、2人の呑気な寝顔に安堵したのも事実だった。 - 103GMトンタッタ23/03/11(土) 23:41:00
シャチランドとペンランドが眠ったところで今日は終わりれす!ライブ感で書いてるので細かなところは辻褄が合わなかったりするかもしれないけど多めに見てほしいれす
ではおやすみなさい - 104二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 23:41:26
ひゅっ怖いね
- 105二次元好きの匿名さん23/03/12(日) 00:18:25
病院、、フレバンスか、、
- 106二次元好きの匿名さん23/03/12(日) 00:22:14
- 107GMトンタッタ23/03/12(日) 08:44:29
保守ついでにベポランドのリング、シッポ族について説明します
シッポ族って?
・シッポに強い魔力を持つ、不思議な動物たちれす
・弱いものは強いものに従い、強いものは弱いものを守るべきだと考えているみたいれす
・縄張り意識が強く、ルールよりも実力を重視しています
実は初めはベポランドをローランドのスプーキーにしようと思ったんれすが、仮にベポランドのからだが魚や竜になったらややこしいことになりそうだったのでNPCになってもらうことにしました - 108二次元好きの匿名さん23/03/12(日) 18:21:22
保守
- 109GMトンタッタ23/03/12(日) 18:58:08
翌朝。昨晩のことが気になってよく眠ることができなかったようで、ローは昨日と同じく目元に隈を残している。いつの間に百鬼夜行から帰ってきたのだろうか、足元にはコラソンが転がっている。しかし昨日とは違って眠ってはおらず、神妙な顔をしてローを見つめていた。
「ロー、おはよう」
「おはよう、コラさん。……なんだか浮かない顔だな、何があったんだ?」
「……お前に話しておきたいことがあってな」
いつもは穏やかな雰囲気のコラソンが眉間に皺を寄せているのに釣られ、ローも思わず気を引き締める。コラソンは深呼吸を1つすると昨晩の百鬼夜行での出来事を話し始めた。 - 110GMトンタッタ23/03/12(日) 19:19:29
「子供の魂を集めるハグレオバケ……?」
「ああ、ベポっていう奴に聞いたんだ。そいつも襲われたって言ってたから、オバケと子供の両方を狙っているみたいだな。……つばめの里には子供がいっぱいいるから話した方がいいと思ってよ」
心配そうに呟き、シャチとペンギンの寝顔を覗き込む。すぴすぴと気の抜ける寝息を立てて、芸術的な寝相を披露しながら2人は寝入っている。コラソンはその微笑ましい情景を生温い視線で眺めていたが、ふと体のある1点に目を留める。シャチの首元とペンギンの手首にだ。
「……なんだ、この斑点。こんなのあったか?」
「昨日からあった。……2人には見えてねェみたいだ」
「見えてない?こんな目立つのにか!?」
「……目立つ?」
コラソンの反応にローは首を傾げる。昨日の時点では白い痣はよく見ないと気づかないくらいに小さかったはずだ。それが目立つだなんておかしい。そう思ったローはコラソンと同じくして2人の体を観察した。
「……痣が広がってる……」
コラソン オバケ判定
dice2d6=5 1 (6) +1(9以上で成功、お助け力使用で判定に+1の修正)
- 111GMトンタッタ23/03/12(日) 20:00:27
お助け力使用
コラソンの魔力17→16
ピンポン玉ほどの大きさだった痣が、およそ3倍ほどに広がっている。まるで体を侵食するように。
「広がってるだって!?もしかすると、これ以上大きくなるってこともあるかもしれねェな……って痛っ!?」
「…………なんだ、これ……」
「? どうした、ロー」
痣を観察しようとしたコラソンは身を乗り出し過ぎてしまい、ベッドから転がり落ちてしまう。だが、それほど慌てているコラソンにさえもローは動揺を隠すことができなかった。
……この痣には見覚えがあるはずだ。それなのに、その正体がなんなのかは全く覚えがない。思い出そうと必死に頭を捻ったものの、何故か頭に靄がかかったようで記憶を捉えることができない。
ロー 判定《推理/大人 6》
dice2d6=4 6 (10) +1(ウソつきから判定、8以上で成功、お助け力使用)
- 112GMトンタッタ23/03/12(日) 20:20:50
お助け力使用
コラソンの魔力16→15
相変わらず記憶の断片を掴むことはできない。しかし、よく切れるローの頭はとある可能性に辿り着いた。
(……もしかして昨日の2人がおかしくなったのはこの痣のせいなんじゃねェのか?)
2人に白い痣があること。それが発現した夜、病院に行こうと執拗に玄関を開けようとしていたこと。その翌日に痣が広がっていること。偶然にしてはタイミングが不気味だ。
それに、2人に見えないのに自分とコラソンが見えるということはもしかして……。
「……オバケに何かされたのか……?」
「ロー?」
ローは心配そうにこちらを見てくるコラソンに昨晩のこと、そして思い当たることを話すことにした。 - 113GMトンタッタ23/03/12(日) 20:40:44
「……痣と病院とオバケ……。確かに怪しいな」
短く湿った腕を組んだコラソンはうんうんと頷き、シャチとペンギンの痣を観察する。その隣でローは頭を抱えていた。ただの白い痣ではないはずだ。その正体がどうしても気になって仕方がない。
「……おれ、実はこの白い痣に見覚えがあるんだ。それでも、それがなんなのか思い出せねェ。一体なんなんだ……」
「思い出せない?それって……」
「? コラさん、何が知ってるのか?」
思わず零れ落ちるように呟いた言葉。耳聡くローはその言葉を拾い上げたものの、コラソンは“なんでもねェよ”と躱すように笑みを浮かべた。そして壁にかかっている時計を指差し、急かすようにローの寝巻きの裾を引っ張った。
「そんなことより、そろそろ飯の時間じゃねェのか?」
「あっ、まずい!おい2人共起きろ!!今すぐだ!!」 - 114GMトンタッタ23/03/12(日) 21:56:16
「……ローさん、なんか今日はいつにも増して暗い顔だな」
「昨日の夜に外に出ようとしたのがまずかったのか?じーさんも怒ってたし」
「でもおれ、どうして病院なんかに行こうとしたんだろう?」
「おれもわかんねェ。だってよ、この町の病院って……」
寝惚けていて昨晩の記憶を覚えていないのか、それとも記憶自体が消されてしまったのか。ローが鬱々とした表情をしていること、そして今朝ヴォルフに叱られてしまったことの原因に見当もつかない2人はひそひそと会議をしていた。
ああでもないこうでもないと騒ぎながら通学路を歩いていると、すぐに学校の屋根が見える。
「じゃ、じゃあローさん、また夕方に……」
「さよなら……!」
「……あァ」
「2人共、気をつけろよ!」
気まずさから逃げるようにして、シャチとペンギンは教室へと向かう。そんな2人を見守りつつ、ローとコラソンも歩みを進めた。 - 115GMトンタッタ23/03/12(日) 21:58:03
ここから学校フェイズれす
1回目の学校イベント表振ります
dice2d6=5 1 (6)
- 116二次元好きの匿名さん23/03/12(日) 21:58:50
楽しみ何か文章が好き
- 117GMトンタッタ23/03/12(日) 22:01:04
学校イベント6
今日も今日とて楽しい授業。GMは、「勉強」の分野の中からランダムに特技1つを選ぶ。イノセント全員は、その判定を行う。失敗したキャラクターは、【眠気】が1D6点増える。
勉強分野 dice2d6=3 1 (4)
- 118GMトンタッタ23/03/12(日) 22:10:54
(2日連続でこいつの顔を見ることになるとはな……)
昨日の宇宙分野から一転、今日の理科の授業は生物分野らしい。シーザーはシュロシュロと特徴的な笑い声を響かせると共に、実験台の上に解剖道具を並べていく。本人の悪人面も相まって、まるで人体実験でもしそうな勢いだ。
……その風貌のせいで“シーザー先生は誘拐した子供で夜な夜な人体実験をしている”などと噂されてしまっており、シンセカ小学生の七不思議に数えられている。
「シュロロロロ!今日はカエルの解剖だ!ほらほらお前らビビってねェでさっさと解剖しろォ!」
(小学生にカエルの解剖はハードルが高いんじゃねェか?大丈夫か、ローたち……)
ロー 判定《生き物/勉強 4》
dice2d6=3 1 (4) (絵から判定、8以上で成功)
- 119GMトンタッタ23/03/12(日) 22:23:16
(……思わず刻みすぎた。それに服に血が付いちまったな……)
幼い頃に解剖を経験したことからの驕りだろうか、ローはカエルを見るも無残な姿にしてしまった。
その光景は小学生には刺激が強く、隣の席のボニーは“うげェ……”と顰めっ面で呻き声をあげた。その苦しそうな声に椅子の下にいたコラソンが思わず様子を見れば、彼も同じく眉をひそめた。
「お、おいロー!……なんか犯行現場みたいになってるぜ」
「……た、たまたまだ。次は上手くいく……」
ローの眠気 dice1d6=6 (6) 上昇
個別学校イベント dice2d6=3 6 (9)
- 120GMトンタッタ23/03/12(日) 22:30:29
ローの眠気 0→6(だるだる)
個別学校イベント9
校庭や体育館など、自分たちの遊び場が他のグループに占拠されている。《けんか/不良 12》か《おしゃべり/友達 7》で判定を行うこと。成功すると、それ以降「友達」の分野の判定に+1の修正を受ける。失敗すると遊び場を失って1ダメージを受け、その日は「友達と遊ぶ」ことができなくなる。
ロー 判定《おしゃべり/友達 7》
dice2d6=3 5 (8) (ズルから判定、8以上で成功)
- 121GMトンタッタ23/03/12(日) 23:03:25
昼休み。クラスメイトたちに“サッカーをしよう”と誘われたローは校庭で太陽の眩しさに目を細めていた。
だが、サッカーボールを抱えたルフィは上級生と睨み合っている。どうやら上級生がサッカーゴールを占拠しているせいで揉めているらしい。よく伸びる頬をぷくりと膨らませ、目を釣りあげている。
「だからー!おれたちもサッカーしてェんだって!」
「ウルセー、こんなの早い者勝ちだろうが!下級生はとっととどっか行け!」
「…………おい麦わら屋、耳を貸せ」
喧嘩をしたところで利益はない、そう考えたローは今にも赤鼻の上級生に掴みかかろうとしているルフィの耳に口を寄せた。ルフィはローの話を素直に飲み込み、上級生に拳を向けた。
「いくぞ!出さなきゃ負けよ、じゃんけんぽん!!」 - 122GMトンタッタ23/03/12(日) 23:05:12
「……は?」
「あ、お前出してない!負けだ負けだ!」
突然開催されたじゃんけん大会にバギーはついていけず、“出さなきゃ負けよ”の言葉通りに手を出すことができずに負けてしまった。未だ状況を上手く飲み込めていない彼はぽかんと口を開けていたが、次第に鼻と同じくらい顔を赤くしてルフィに怒鳴った。
「クラァ!!勝手に負けにしてんじゃねェ!!」
「負けは負けだろ、認めろよ!」
「そ、そうだそうだ!言ってやれルフィ!」
「喧嘩かしら?先生でも呼ぶ?」
初めは納得できずに喚いていたバギーだったが、何度も“負けだ”と下級生に責められた挙句に周りから悪い意味で注目を浴びたのが嫌だったのだろう。先生が来る前に去るのが吉と判断し、悔しそうな顔であっかんべーをして駆け足で去っていく。
その後、無事にサッカーゴールを勝ち取ったローたちは5時間目が始まるギリギリまでサッカーを楽しんだ。 - 123GMトンタッタ23/03/12(日) 23:06:35
学校フェイズの終わりとともに今日はこれで終わりにするのれす
明日は放課後フェイズから始めます - 124二次元好きの匿名さん23/03/13(月) 00:59:38
雰囲気可愛くて好きだ
- 125二次元好きの匿名さん23/03/13(月) 07:54:06
ふと思ったからあれだけどドフラミンゴも妖怪なのかな?
なら同じリングに所属しているのかな?別リングなのかな?はぐれなのかな?
こっちもシナリオフックになれそう - 126GMトンタッタ23/03/13(月) 11:57:36
- 127二次元好きの匿名さん23/03/13(月) 21:12:38
ロシナンテに似たアザラシのぬいぐるみとかもこっそり持ってそう
- 128二次元好きの匿名さん23/03/13(月) 23:18:07
- 129GMトンタッタ23/03/13(月) 23:29:24
- 130GMトンタッタ23/03/13(月) 23:58:43
「おーいウソップ!遊びに行こうぜー!」
「帰ったらカルーにご飯あげないと!」
放課後を告げるチャイムが鳴り響くとほぼ同時。挨拶もそこそこにクラスメイトたちは教室を抜け出すと、それぞれの目的へ向かって一目散に駆け出していく。教師の“廊下は走るな!”なんて言葉は聞こえていないようだ。
そんな中、ローは教室に残り、コラソンを真剣な眼差しで見つめていた。
「コラさん。おれ、あの白い痣について詳しく知りてェんだ。……手伝ってくれ」
「! そうか……そうだよな」
どこか見覚えのあるはずなのに思い出せないこと。それをローが気にするのは当然のことだとコラソンは理解していた。しかし、そのためにまだ小学生である契約者を危険に晒すのは如何なものかと思ってしまうのも事実だ。今までローの“親代わり”として過ごしてきたコラソンにはそう簡単に頷けるはずもなかった。
……だが、ここでNOと返事をしたところでローが諦める性格ではないというのもわかっている。しかもこのイノセントは己の想像以上に図太く、しぶといのだ。
「…………わかった。おれも手伝う」
コラソンは数秒間視線を迷わせた後、決心したように頷いた。 - 131GMトンタッタ23/03/14(火) 00:27:11
今回は放課後フェイズ兼調査パートなので3サイクル経過(ローランドとコラランドがそれぞれ3回行動)したら真夜中フェイズに移行します
「え?おれたちに話を聞きたいんですか?」
「まァ、いいけど……」
調査をすると決めたローとコラソンは、早速渦中の人間であるシャチとペンギンに話を聞くことにした。2人は不安げに眉をひそめている。恐らく、昨日の行動が自分たちの中でも引っかかっているのだろう。
ローは2人に余計な不安を与えないようにするために、なるべく白い痣には目をやらないようにして話し始めた。
「お前ら、昨日は何故病院に行こうとしてたんだ?」
「……うーん、何故って言われても……」
ロー 判定《仕切る/友達 11》
dice2d6=6 1 (7) +1(クイズから判定、8以上で成功、友達分野のため+1の修正)
- 132二次元好きの匿名さん23/03/14(火) 00:32:19
ギリギリだな
- 133GMトンタッタ23/03/14(火) 00:51:49
普段自分たちにクイズを出して楽しんでいるローとは全く違う表情。そのあまり剣幕に気圧されたのか、シャチとペンギンは必死に脳みそを稼働させる。
思い出せ、思い出せ、思い出せ。何度も頭を抱えた後、やっと答えに辿り着いた。
「……おれたちの意思で行こうとしたんじゃなかった、はず。いや、病院に行くって言ったのはおれたちなんだけど。……“病院に行かなきゃ”って言葉で支配されていたみたいな……」
「……そうか」
自分の意思で行動したわけではない。支配されているような感覚。
曖昧な話の断片だけでも、ローは理解できた。やはりシャチとペンギンはハグレオバケの接触を受けてしまったようだ。2人を病院に行かせることがハグレオバケの目的なら、きっと今もそこで獲物を待っているはず。この町の病院、“桜クリニック”で……。 - 134二次元好きの匿名さん23/03/14(火) 01:20:33
- 135GMトンタッタ23/03/14(火) 01:23:15
「あっ、あの、ローさん!……その、病院、なんだけど」
「? なんだ」
ハグレオバケの居場所を突き止めたローの思考を遮るように、シャチが強ばった声を上げる。その隣でペンギンはいつも被っている帽子を更に深く被り直し、周りと視線を合わせないようにした。
……何かを察したのか、コラソンは気まずそうに顔を背けた。
「さ、桜クリニックの方じゃないんだ。…………廃病院の方なんだよ……」
「…………は」
この町の廃病院のことはローもよく知っている。院長兼医者とその妻の看護師長が亡くなったことで廃業してしまった病院のこと。
……脳ではわかっていたのだ。だが、心がその可能性を否定していた。ハグレオバケなんかに侵略されていてほしくないと思っていた。
「……トラファルガー医院の、ことか」
ローの呟きに、2人は何も言わなかった。 - 136GMトンタッタ23/03/14(火) 01:25:45
- 137二次元好きの匿名さん23/03/14(火) 08:10:51
不穏…狙いがローなのかな?
- 138GMトンタッタ23/03/14(火) 16:55:10
「ローさん……」
「……悪い、少し考える」
言葉を失ったローを、シャチとペンギンは心配そうに見つめる。コラソンも彼らと同じ視線を送り、そっと足元に寄り添った。
しかし、コラソンはただ不安げにしているだけではない。幼い頃から自分と共に過ごしてきたイノセントがこの程度で折れるはずがないと信じていた。
(ロー……お前なら大丈夫だよな)
コラソンは顔を上げると、シャチとペンギンの痣を見やる。この白い模様について気になることがあった。
コラソン オバケ判定
dice2d6=2 1 (3) (9以上で成功、お助け力使用で判定に+1の修正)
- 139二次元好きの匿名さん23/03/14(火) 16:58:10
わ、わぁ……
- 140二次元好きの匿名さん23/03/14(火) 17:07:23
コラさんの運がだいぶダメみたいですね(絶望)
- 141GMトンタッタ23/03/14(火) 17:30:56
コラソンの魔力15→14
(クソ、これは一体どいつの魔力なんだ……)
2人の白斑に魔力が感じられることはわかる。だが、それきりだ。この痣が何を意味するのか、そして放置するとどうなってしまうのか。この痣をつけたオバケは相当の手練らしく、情報や痕跡が消されている。怪しいほどにまっさらだ。
「……コラさん、そろそろ次に行こう」
「ロー!……もう平気なのか?」
「まだ動揺はしてる。だが、ここで諦めるわけにもいかねェ」
少々顔色が悪いが、ローは力強く1歩を踏み出す。両親と、両親の遺した病院。そこに巣食うハグレオバケの正体を知りたいという気持ちがローを突き動かす。
「……そうか。じゃあ、少し休んだら次に行くか」
コラソンは元気を取り戻したローの様子に安堵すると、彼に笑みを向けた。
ロー 休憩
dice1d6=5 (5) 点【眠気】回復
コラソン 休憩
dice1d6=1 (1) 点【魔力】回復
- 142GMトンタッタ23/03/14(火) 17:33:22
ローの眠気6→1 (まだまだへいき)
コラソンの魔力14→15
ピーカーブーは情報イベントで失敗しても特に問題なく進む親切設計なので一応大丈夫れす
それでもコラランドのダイス運が悪いのは心配れすね - 143GMトンタッタ23/03/14(火) 18:12:00
「お、いたいた。ロー、こいつがおれに情報をくれたベポだ!」
「こいつが……?」
コラソンに促されるまま公園にやってきたローは、1人ブランコに座っているオバケと対面する。コラソンとは元から会う約束を取り付けていたようで、情報提供者であるベポは2人が来たことについてはあまり驚いていない。
「そ、そいつがコラソンの契約者……?」
“なんか怖い人間だね……目つきが悪くて……”と怯えながらこちらを見つめるベポをローは観察する。ふわふわで艶のある白い毛並みは魅力的だが、鋭い爪や牙はやはりオバケらしく人外じみている。いや、オバケというよりも……。
「ただの喋る白熊じゃねェか」
「お、オバケらしくなくてすんません……」
(打たれ弱い……)
強そうな見た目の割に存外打たれ弱いベポとのやり取りは難航しそうだ……。ローとコラソンは一抹の不安を抱えつつも、ベポに話を聞くことにした。
ロー 判定《うわさ話/友達 3》
dice2d6=4 5 (9) +1(絵から判定、9以上で成功、友達分野のため+1の修正)
- 144GMトンタッタ23/03/14(火) 18:13:29
ローランドの出目は安定してていいれすね
これから用事があるので抜けます23時くらいにまた再開するつもりれす - 145二次元好きの匿名さん23/03/14(火) 21:51:21
ベポとも仲良くなんないかな?
- 146二次元好きの匿名さん23/03/14(火) 22:00:26
エンディングパートでペンギンシャチにベポが見えるようになって4人仲良しになるのを夢見てますよ俺は
- 147GMトンタッタ23/03/14(火) 23:22:44
「おいベポ。お前を襲ったハグレオバケについて聞きてェ」
「あっはい……。えっとね……」
まるで階段を1段ずつ下るかのようなたどたどしい口調でベポは話し出す。
ハグレオバケは子供の魂を集めているということ。オバケを襲って魔力を得ようとしていること。町から町を移動していること。その都度ローは地面に絵を描き、情報を整理する。情報のほとんどは既にコラソンが聞いているものだったが、ローの子供らしい絵に緊張を解されたのかふっとベポの頭にハグレオバケの記憶が浮かび上がった。
「そうだ!確かあいつには仲間がいるみたいだよ!」
「……仲間?」
「うん。普段は一緒に行動はしてないみたいだけど……。“全てはパティのために”みたいなこと言ってたはず……」
「パティ?」
確か、駅前のレストランにそんな名前の料理人がいたはず……。わざとらしく口角を吊り上げる男を思い出したが、そもそもあの男は人間だ。ハグレオバケと仲間になる理由はないだろう。ただ単に名前が同じだけか。
くだらない考察を頭の隅に押しやりながら、ローは改めてハグレオバケについて考えた。 - 148GMトンタッタ23/03/15(水) 00:00:42
魂と魔力を狙っているオバケは、一体どんな奴なんだろうか。口元に手を当ててローが頭を悩ませる隣で、コラソンは早々にベポに礼を告げる。
「ベポ、協力してくれてありがとう」
「どういたしまして!でも、もういいの?まだ何か思い出せるかも……」
「いや、これで大丈夫だ」
“なんとなくわかった”と言い、コラソンは空を見上げる。夕日に染まりかける空がローの帽子やベポの白い毛並みを杏色に照らしていく。夜になれば怖いもの無しのハグレオバケの動きは派手になってしまう。廃病院に行くなら黄昏時の今のうちだろう。
「……ロー、そろそろ行こう」
「わかった。……ベポ、ありがとな」
「あっ!……ふ、2人共、気をつけてね!」
そわそわとこちらを見やるベポに手を振って、2人は太陽に背を向ける。トラファルガー医院への道のりは薄暗く、街全体に火を灯すような夕日すらも届かなそうだった。 - 149GMトンタッタ23/03/15(水) 00:03:10
- 150GMトンタッタ23/03/15(水) 00:04:52
コラランドは1か2しか出せないんれすか……?
コラソンの魔力15→17(上限) - 151二次元好きの匿名さん23/03/15(水) 00:45:27
お疲れ様です!
>その都度ローは地面に絵を描き、情報を整理する。情報のほとんどは既にコラソンが聞いているものだったが、ローの子供らしい絵に緊張を解されたのかふっとベポの頭にハグレオバケの記憶が浮かび上がった。
ここのローの絵をオバケ2人(匹?)が見てるシーン可愛い
- 152GMトンタッタ23/03/15(水) 08:24:41
- 153二次元好きの匿名さん23/03/15(水) 19:32:23
GMの書く地の文好きだな…
- 154GMトンタッタ23/03/15(水) 20:34:51
時刻は逢魔時。その名の通りオバケに出逢ってしまいそうなほど薄暗く、ただでさえ寂れた廃病院が鬱々として見える。それでもローにとってここは両親が生きていた証で、哀愁さえ感じる場所だ。
だが……懐かしさに混じって喪失感のようなものを抱くのは何故なのだろうか。ハグレオバケも気になるが、ローの中にふつふつと湧き上がるのは心に空いた穴を埋めたい気持ちだった。
「コラさん、行こう」
「…………あァ」
ロー 判定《隠れる/不良 9》
dice2d6=2 4 (6) (ズルから判定、6以上で成功)
コラソン オバケ判定
dice2d6=1 5 (6) (9以上で成功)
- 155GMトンタッタ23/03/15(水) 21:01:18
2人が廃病院に入ろうとした瞬間だった。
……見られている。背中にひしひしと注がれる視線にローは顔を顰めた。しかしその視線は決して悪い感情を含んだものなどではない。むしろ逆で、自分たちを見守るような暖かな視線を感じる。
「廃墟に入るなんて危ないんじゃ……。本当に行くつもりなのか?」
「ローさんなら大丈夫だと思うけど、心配だな」
「こいつら誰?2人の友達かな……」
ひそひそと聞こえる内緒話と独り言に振り返ってみれば、親しみのある海洋生物の帽子と先程見たばかりのふわふわの熊毛。
「……おい、お前ら何やってんだ」
「うわっ!?ローさん、きっ、奇遇ですね!」
「やばい、バレた!じゃなくてこれは、その……!」
「おっ、おれ、2人が気になっちゃって……!」
「一気に話すな聞こえねェ」
ローに冷たく言い放たれ落ち着きを取り戻した3人は、それぞれに話し出す。仲がいいことに、誰の言い分も同じく“心配だったからついてきた”というものだった。 - 156GMトンタッタ23/03/15(水) 21:20:54
「あの、おれたちも一緒に行っていいですよね?」
「ローさんが行くならおれたちがだめな道理はないよな……?」
「お、おれもついていく!」
ローとコラソンからすれば、オバケであるベポはともかくとしてただの小学生で魂を狙われているシャチとペンギンがここにいるのはあまり好ましくない。かと言って、ここで追い返したとして、もし2人だけでいるところをオバケに襲われてしまったら……。
「……ロー、おれたちが折れるしかねェよ」
「はァ……。お前ら、言っておくが絶対におれの目の届かないところに行くなよ」
“はい!”、“あいあい!”と元気よく放たれる返事にローは頭を抱える。
……しかし、兄弟のように過ごしてきた友人と、見るからに強そうなオバケの同行者は心強い。3人からは見えないようにローはひっそりと目を細め、それを見たコラソンは嬉しそうに尻尾を上げた。 - 157二次元好きの匿名さん23/03/15(水) 22:07:07
幼馴染の同行にほっとするローかわいいね……
- 158GMトンタッタ23/03/15(水) 22:17:00
小学生5年生が3人と海洋生物の姿をしたオバケが2人というパーティーは、緊張の面持ちで廃病院に足を踏み入れる。廃墟だからというのもあるが、ハグレオバケの根城はこの世のものとは思えない冷気が漂っている。
「な、なんか寒いな」
「そう?おれはあんまりそう思わないなー」
「おれたちは海の生き物だし、何よりオバケだからな」
ぶるりと身震いするシャチにオバケ2人が軽やかに笑う。あざらしの分厚い脂肪と白熊の毛皮には冷気は全く通用しないようで、へっちゃらだと言うかのように胸を張った。
だが、そんな明るい2人を見てシャチとペンギンは目を剥く。何度も目を擦り、そしてオバケたちを指差して騒ぎ始めた。
「あ、あざらしと白熊が喋ったァ!?」
「! し、白熊ですんません……」
「打たれ弱っ!」
(そういえば、こいつらはオバケが見えないんだったな……)
と改めて自分との違いを感じながら、ローはシャチとペンギンにオバケについて、そして“オバケ屋敷”について説明することにした。 - 159GMトンタッタ23/03/15(水) 22:24:19
ここからオバケ屋敷フェイズに移行します
オバケ屋敷って?
・オバケが蔓延る場所のことれす
・オバケ屋敷だと普段オバケを見ることができない人間もオバケを見ることができます
・イノセントは初対面のオバケに会う度に恐怖判定をし、失敗する行動済みになってしまいます
オバケ屋敷フェイズって?
・オバケ屋敷いるときのことれす
・1サイクルが経過するとイノセントの【眠気】が1d6増えます
・オバケ屋敷イベント表を使って部屋毎にイベントを起こし、場合によっては行動判定をします - 160GMトンタッタ23/03/15(水) 22:28:27
うっかりイベントダイス振るの忘れてました
dice2d6=6 2 (8)
- 161GMトンタッタ23/03/15(水) 22:55:55
オバケ屋敷イベント8
通路が途中で途切れて崖のようになっている。誰かが飛ぶことができれば、向こう岸にあるはしごを断崖にかけられそうだけど…… 未行動のキャラクターは、《とぶ/運動 6》の判定を行うことができる。判定したキャラクターは行動済みになる。誰かが成功すれば、イベントはクリアできる。
待合室を抜け、大きな窓から西日の差し込む廊下を歩いていく。しかし、途中で陥没したように通路が途切れてしまい、ローたちは足止めを余儀なくされた。
「あぶなっ!……床が抜けてるけど、廃病院だからってこんなにボロいことあるか?」
「オバケ屋敷にお前ら人間の常識は通用しないぜ?」
「そ、そういうものなのか……」
オバケに対する緊張がまだ拭えていないのか、シャチとペンギンはぎこちなくコラソンと会話をする。一方、コラソンはいつも一方的に挨拶をしているだけの人間が自分と顔を合わせて話をしていることが嬉しいようで、楽しそうに言葉を弾ませた。
その横で、ローは1人黙々と準備運動を始める。屈伸をし、断崖絶壁の向こう側を冷静に見つめた。
ロー 判定《とぶ/運動6》
dice2d6=2 4 (6) +1(ウソつきから判定、7以上で成功、お助け力使用で+1の修正)
- 162GMトンタッタ23/03/15(水) 23:16:18
コラソンの魔力16→15
ローは準備運動を終えると、たっぷり助走距離を取って崖に向かって走り出す。
(……どうせ、あんな崖なんて大した問題じゃねェ)
そんなふうに自分に嘘をついて、無理矢理自分を奮い立たせる。がむしゃらに足を動かして崖っぷちで思い切り足を踏み込めば、ローの体は軽やかに宙を舞った。
スローモーションになる視界。頬に触れる風。ドキドキと胸が締め付けられる感覚。一瞬のジャンプで感じたものは様々だった。
「よし。はしごをかけるから気をつけて渡れ」
「あ、あいあい!」
「流石ローさん、すげェかっこいい……」
無事に崖を跳んだローを賞賛しながら、全員は崖を渡った。 - 163GMトンタッタ23/03/15(水) 23:17:52
ちょっと短いれすが今日はここで終わりれす
おやすみなさい - 164二次元好きの匿名さん23/03/16(木) 07:34:55
ドキドキ探索乙です
- 165二次元好きの匿名さん23/03/16(木) 14:24:00
アザラシコラさんははしご使えるのかな…?クンフージュゴンみたいに実はムキムキなのかもしれんが
- 166GMトンタッタ23/03/16(木) 20:00:47
懐中電灯使うの忘れてたれす……
次の部屋から懐中電灯使います!
続きを書く前に同行しているシャチランド、ペンランド、ベポランドの行動について説明します
3人について
・このスレでは本家のルールを改変して3人についてきてもらっています
・れすが、3人ができることはルールブックの仲間効果表に則して決定しようと思います
シャチ、ペンギン、ベポの仲間効果 dice3d6=3 3 4 (10)
①用心棒としてダメージを1回だけ無効化できる
②パトロンとしてアイテムを1つ使用できる
③人間なら判定の際に修得している特技なら自動的に成功する、オバケなら判定に+2か−2の修正をつける
④人間なら才能を獲得することができる、オバケなら魔法を1つ使用することができる
⑤時間稼ぎをして任意のキャラクター1人を即座に未行動にする
⑥仲間の攻撃の際、乱入してダメージを1D6点上昇させる
尚、どれも1回だけしか行うことしかできません
- 167GMトンタッタ23/03/16(木) 20:03:08
シャチランドとペンランドは自分たちが修得している特技を自動成功させることができます
ベポランドは魔法を1回使うことができます
事前に3人のデータは用意しているので行動の際はこちらで処理させてもらうのれす - 168GMトンタッタ23/03/16(木) 20:03:26
はしごを渡り終えた5人は探索を再開する。ほとんどの部屋に鍵がかかっている中、複数ある診察室のドアの1つが無防備に開いているのに一同は気づく。
偶然なのか必然なのか。そこはローの両親が担当していた第1診察室だった。心臓が大きく収縮し、痛みにも似た感覚が襲う。しかし、それを知る由もないコラソンたちは“入らないのか?”と言わんばかりにローの顔色を伺った。
「ローさん?どうしたんですか?」
「……なんでもねェ。入るぞ」
大きく息を吸って、逸る鼓動を抑えつけて、ローを筆頭とする5人は診察室に1歩を踏み込んだ。 - 169GMトンタッタ23/03/16(木) 20:41:33
『ロー、まだ勉強してるの?ちゃんと休まないとだめよ』
優しく微笑んだ母様が頭を撫で、ホットミルクの入ったマグカップを渡してくれる。そういえば、母様が作るホットミルクはいつも蜂蜜が入れられていた。そう思い出すや否や蜂蜜の甘い匂いが漂い、頬を綻ばせてしまう。
『ロー!次の休みはみんなで遊園地にでも行こうか』
自分を高く抱き上げて、父様が楽しそうに話す。忙しい仕事の合間を縫って、父様はいつも家族が幸せに過ごせるようにしてくれた。結局、遊園地には行ったんだっけか。
……記憶が曖昧だ。
《空想/遊び 7》
ペンギンの仲間効果により自動成功 - 170GMトンタッタ23/03/16(木) 21:03:52
気づけば、ペンギンに顔を覗き込まれていた。
「ローさん?……大丈夫ですか?なんだか顔色が悪いけど」
「! ……いや、平気だ」
その声に現実に引き戻されると、先程まで清潔な診察室に見えていたそこが見るも無惨に荒れ果てていた。埃だらけのベッドと床、割れた窓。カーテンはもはやただの襤褸になっており、風に揺られている。
さっきの光景はなんだったのだろうか、ローがどれだけ考えても答えが見つかるわけもなかった。
「……ここにいると色々思い出しちまうだろ。次の部屋に行こうぜ」
「……あァ」
特に得られる情報もなく、コラソンに促されるままローは第1診察室を後にした。
オバケ屋敷イベント dice2d6=1 1 (2)
- 171GMトンタッタ23/03/16(木) 21:04:59
懐中電灯忘れてたれす……
dice1d6=1 (1) (1で懐中電灯の電池が切れ、恐怖判定)
- 172GMトンタッタ23/03/16(木) 21:06:37
懐中電灯が役に立たずに終わったれす……
ロー 恐怖判定《勇気/友達 9》
dice2d6=6 6 (12) (ズルから判定、8以上で成功)
- 173二次元好きの匿名さん23/03/16(木) 21:07:15
大成功だ!
- 174GMトンタッタ23/03/16(木) 21:14:45
6が2つ出たのでスペシャルれす!ローランドは心臓が強いれすね
スペシャルの説明、そしてついでにファンブルの説明もします
スペシャルって?
・2d6の判定で両方6が出たときのこと、大成功れす
・イノセントの【眠気】を完全に回復するか、契約しているスプーキーの【魔力】を1D6点回復することができます
・目標値が13以上の特技を使う際にスペシャルが出ると自動成功になったりもするんれすよ
ファンブルって?
・2d6の判定で両方1が出たときのこと、大失敗れす
・イノセントの【眠気】が1D6点増えてしまいます
今回はコラランドの【魔力】を回復します dice1d6=1 (1)
- 175二次元好きの匿名さん23/03/16(木) 21:16:19
あいかわらずダイス目が悪いれすねコラランド
- 176GMトンタッタ23/03/16(木) 21:29:36
オバケ屋敷イベント2
謎かけ守護者が門を守っている。未行動のキャラクターは、《クイズ/遊び 10》の判定を行うことができる。判定したキャラクターは行動済みになる。失敗したキャラクターは、1点のダメージを受ける。誰かが成功すれば、イベントはクリアできる。
一同は第1診察室から出て、廊下を進もうとする。しかし、その行く手を阻むようにして、廊下のど真ん中に大きな門が建っている。その前には巨体の門番が立っており、じろりとこちらを監視するような視線を向けていた。
「好きな人とかけて嫌いな人とときます。その心は?」
「はァ?こいつ、何言ってるんだ?」
「好きな人とかけて嫌いな人とときます。その心は?」
「どうでもいいからどいてくれよ……」
同じことしか言わない門番はただじっと5人を見ているだけで、特に危害を与えてこようとはしない。だが、ここから退くつもりもないらしい。
……どうやらこのオバケをどうにかしないことには先に進めないようだ。
コラソン オバケ判定
dice2d6=1 6 (7) (9以上で成功、お助け力使用で+1の修正)
オバケに出会ったのでローランドは恐怖判定れす
ロー 恐怖判定《勇気/友達 9》
dice2d6=3 5 (8) (ズルから判定、8以上で成功)
- 177GMトンタッタ23/03/16(木) 21:52:08
「おれにはわかるぜ、この謎かけ……!!」
「本当かよ、コラさん!」
「すげェ!おれ全くわかんなかったよ!」
わあわあとはしゃぐ子供たちを前に、コラソンは“まァ、オバケ生が長いだけあるからな”と照れくさそうに鼻の下を擦る。そして門番と対峙すると、その身長差故に首が痛くなるほど顔を上げた。
……睨み合う両者の間に長い沈黙が流れたが、やがてコラソンの得意げな大声でその静寂は破られる。
「その心は!どちらも“はなしたくない”でしょう!……どうだ!?」
「………………正解だ!ここを通ってよし!」
「よっしゃあ!」
「やったねコラソン!」
思わず飛び上がるコラソンをベポは頭の上で抱え、嬉しそうに走り回った。まるで子供のように笑うオバケたちを見て、小学生たちも釣られて駆け回るのだった。
サイクル経過のためローの眠気が上昇します
ローの眠気 dice1d6=3 (3) 点上昇
- 178GMトンタッタ23/03/16(木) 22:45:22
ローの眠気1→4(まだまだへいき)
大仰な門を抜け、先程と同じように1つ1つのドアの鍵を確認していく。静まり返った廊下に子供たちの履き古したスニーカーがキュッキュッと擦れる足音と引き戸を動かそうとする音が響き、更に緊張感を高まらせた。
しかし、ふと角部屋の病室が目に入ると、ローは警戒することもなくふらふらと歩き出す。まるで吸い寄せられるような足取りだった。
「……ここ、は」
「? どうしたんだ、ロー」
ぽろりと零れ落ちたローの呟きに4人は首を傾げる。しかし、彼の視線は小さなベッドに注がれるのみだった。 - 179GMトンタッタ23/03/16(木) 23:14:55
『お兄さま、絵本読んで!』
ベッドに横たわった少女がこちらを見つめている。見たこともないくらい優しい笑顔の自分が映る、くりくりとした大きな目が可愛らしい。しかし彼女の肌には白斑が浮かんでおり、点滴の針が刺さっている細い腕も相まって痛々しかった。
『外泊許可が出たんだって!私、遊園地に行きたいなあ』
“お兄さまはどこに行きたい?”と甘えるように手を握る少女。その手は自分と比べて小さく、そして冷たい。自分が守らなくては。そんなふうに庇護心を掻き立てられるほど愛おしい存在なのに、どうしても思い出せない。
……この少女は一体誰だ?
『ねえお兄さま、約束だよ。……あのね……』
ロー 判定《約束/友達 10》
dice2d6=3 1 (4) +1(クイズから判定、7以上で成功、友達分野のため+1の修正)
- 180GMトンタッタ23/03/16(木) 23:56:06
思い出せない。忘れてはいけないはずの約束が、ローには欠片も思い出せなかった。
「クソ……」
頭を抱え、悔しそうに歯を食いしばるロー。最近知り合ったベポはもちろんのこと、幼馴染のシャチとペンギンでさえも、彼がこれほど思い詰めた表情は見たことがなかった。
唯一、“親代わり”であったコラソンは察しがついたのだろう。ローの足元にそっと寄り添い、心配そうに眉を下げた。
「……ごめんな、ロー」
誰にも聞き取れないほど小さな声で、そう呟きながら。 - 181GMトンタッタ23/03/16(木) 23:57:29
今日はここまでれす
明日には戦闘が始まる予感がします - 182二次元好きの匿名さん23/03/17(金) 00:11:50
お疲れ様です
廃病院探索つれぇ…ハグレオバケは人の心無いんか? - 183二次元好きの匿名さん23/03/17(金) 07:26:18
やっぱりローを狙うために…なのかな?
- 184GMトンタッタ23/03/17(金) 18:17:39
- 185二次元好きの匿名さん23/03/17(金) 18:33:35
ペンギンとシャチは特技がとても二人らしくて好き
ベポはふかふか…すっごくモフりたい…
ハグレオバケの狙いがローなのはローの才能も影響してそうね - 186GMトンタッタ23/03/17(金) 19:23:10
病室を去った後も、ローはあの少女について考えていた。
自分を“お兄さま”と愛らしく呼ぶ少女の姿は母親の面影を感じさせたが、どんな関係だったのだろうか。彼女の言う“約束”とは一体なんのことだったのだろうか。疑問は増えど思い出すことはない。まるでローの頭から彼女に関する記憶がすっぽりと抜け落ちているようだ。
そして、彼女の顔に斑に浮かぶ白い痣はどう見てもシャチたちと同一のものだった。その事実もローには重たくのしかかり、心に黒い渦巻き模様を作っていく。
「…………あっ!みんな、あれ……!!」
「? どうした、ベポ」
ローが考え込む中、ふと声をあげたベポに釣られて一同は顔を上げる。彼の視線を辿れば、“手術中”の3文字が赤く光っているのが見えた。薄暗い病棟で血のように鈍く光っている表示灯が5人の瞼にくっきりと焼き付いた。 - 187GMトンタッタ23/03/17(金) 20:00:58
「…………」
5人は互いに目を合わせ、そしてゆっくりと頷き合う。抜き足差足で手術室まで近づき、その扉を開けようとした瞬間。なんの躊躇もなく扉は開き、怪しく光る室内が顕になる。
……部屋の中央に立つオバケは油を差していないブリキの人形のように、ぎこちない動きでこちらへ振り返った。
「……まさか獲物が自らやってくるなんてな」
頬に肉の塊を付けた筋骨隆々の鬼のオバケ。彼は不敵に笑うと、こちらを指差した。その先にいるのは、険しい表情をしたコラソンだ。
「それとも、お前が連れてきてくれたのか?……ロシナンテ」 - 188GMトンタッタ23/03/17(金) 20:25:24
「ロシナンテ……?」
状況を把握しきれていないローたちは、コラソンを見やる。コラソンは丸い目を鋭く釣り上げ、ハグレオバケを睨んでいる。いつも人好きする笑顔を浮かべている彼がこんな表情をすることに、ローは戸惑いを隠せなかった。
“ロシナンテ”と呼ばれたコラソンは仲間を守るように前へ出ると、ハグレオバケに向かって声を荒らげる。
「おれがここに来たのはファミリーのためじゃねェ!おれは、ローとローの友達を守るためにここに来た!」
「ローを守る?……何を言うかと思えば、とんだ戯言だな」
しかし、コラソンの言葉は鼻で笑われ一蹴される。
「ローの記憶を消したのは他でもないお前だろう」
「……え」 - 189二次元好きの匿名さん23/03/17(金) 20:32:25
わあ…鬼のオバケ…天夜叉…
- 190二次元好きの匿名さん23/03/17(金) 20:37:17
頬に肉の塊を付けた鬼でグロイ姿形のオバケを想像してしまったけどヴェルゴさんだこれ!
- 191GMトンタッタ23/03/17(金) 20:41:52
信じ難い言葉がハグレオバケの口から飛び出る。
見覚えがあったのに詳細がわからなかった白い痣のこと。自分を“お兄さま”と慕う少女のこと。初対面のはずなのに自分を“ロー”と呼ぶ目の前のオバケ。それらが全部、コラソンの仕業だったとはローには信じられなかった。
「こ、コラさんがおれにそんなことするわけがねェ!!そうだよな、コラさん……!!」
必死に否定し、コラソンを問い詰めるが、ローは知っている。彼が使う魔法のことを。
……彼が使う“都市伝説”は、記憶を操作することができる魔法だ。 - 192二次元好きの匿名さん23/03/17(金) 21:00:20
頬につけてるお肉ってそれハンバーグじゃないれすかヴェルゴさん
- 193GMトンタッタ23/03/17(金) 21:13:57
「…………すまねェ、ロー。こいつの言っていることは真実だ」
その言葉に、ローの心臓が大きく跳ね上がる。がつんと頭を殴られたようなショックに一瞬目の前が暗くなり、ふらりと後ずさってしまった。シャチたちは慌ててローの体を支え、彼に“大丈夫ですか”と口々に声をかける。
コラソンは苦しそうに、だがローの目を真っ直ぐに見つめる。
「こんなことを言って信じてもらえるかわからねェが……。おれは、お前を守るために記憶を消した。お前に対する悪意は何1つねェ!!」
まるで神に誓うように高らかに宣言したコラソンは、“おいヴェルゴ!”とハグレオバケを射すくめる。
「ローたちの魂も魔力も何もかも!ファミリーには……ドフラミンゴには絶対に奪わせねェ!」
「ならばお前を消すしかない。……全てはドフィを王にするために!」 - 194GMトンタッタ23/03/17(金) 21:22:09
ここから戦闘フェイズに移行します
戦闘フェイズって?
・戦闘れす!!!戦れす!!!
・まずは味方から行動ができ、その後に敵の行動れす
・できる行動は攻撃、合体攻撃!、ひみつを暴くなど様々れす
・敵が降伏するか全滅すれば見事勝利!反対に味方全員の【元気】や【魔力】がなくなったら負けれす
戦闘フェイズに移行する前に余っていたコラランドの行動を消費しておくれす
dice1d6=6 (6) 点の【魔力】を回復
ローランドの恐怖判定も行います
ロー 判定《勇気/友達10》
dice2d6=1 1 (2) +1(クイズから判定、7以上で成功、友達分野のため+1の修正)
- 195GMトンタッタ23/03/17(金) 21:23:17
あっ……ローランドがファンブルれす……
ローの眠気 dice1d6=2 (2) 点上昇
次スレ建ててくるれす
- 196GMトンタッタ23/03/17(金) 21:31:25
- 197二次元好きの匿名さん23/03/17(金) 21:33:43
ずっと一緒にいたオバケが実は自分の記憶を操作してたって知ったらそりゃショックよな…
- 198二次元好きの匿名さん23/03/17(金) 21:56:11
ここに来てコラランドが最大値を出したのにローランドがピンチれす
心が揺らいでしまったせいれすかね - 199二次元好きの匿名さん23/03/18(土) 00:48:16
応援埋め
- 200二次元好きの匿名さん23/03/18(土) 01:12:35
200ならローランドもコラランドも幸せになるのれす