“刑法”

  • 1二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 22:06:33

    刑法学という学問がある
    本当はいろいろな学説があるが代表的な2つを説明しよう
    「一般予防論(応報刑論)」
    「特別予防論(教育刑論)」
    と称されるものだ
    人間が何か行動する理由とは何がある?
    誰であろうとも無駄な事を進んでやろうとする奴はいない
    合理的に考えて自己満足すら得られない行動なんてやる意味がない
    つまり「一般予防論(応報刑論)」ってのは犯罪をする事で得られる利益があっても刑罰による損失の方が大きければ結果的に犯罪を犯す人は少なくなるって考え方だ

  • 2二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 22:07:27

    博識スレだ!
    あと関係ないけどマゼラン好き!!

  • 3二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 22:18:34

    逆に言えば人は罰を受けなければ利益のために犯罪を犯すと合理的に判断してしまうという認識の理論だな

    ・・・しかし残念な事に人は言うほど合理的な判断ができる生き物じゃない・・・
    人間はいろいろやらかしてしまうものだ
    いけないと思っていてもついやってしまう事もある
    例えば美女のスカートが突風で捲れ上がったりしたら頭では見てはいけないと思っていても目はパンツに行ってしまうだろう
    合理的な判断と理性を前提とした刑法論では現実にそぐわない部分も出てくるんだ

  • 4二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 22:28:03

    人はいろいろやらかしてしまうもの・・・
    中には人よりそう言う事をやってしまいがちな環境にいる人もいるだろう
    言ってしまえば犯罪者というのはそう言う病気や無知や環境が犯罪の原点なのではないか?
    こう言った認識のもと再教育と治療の手段として刑罰を与える
    これが教育刑論だ
    特別予防論とはこの教育刑論に再犯を起こさない一時的な隔離措置という認識を付け足したものだ

  • 5二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 22:36:02

    世界政府はこの2つの理論を組み合わせて刑罰を執行している
    例えば少年法。これは子供は無知であり合理的な判断力が未熟であるから教育する事で再犯を防ぐという教育刑論的な考え方の刑罰だな
    そして死刑、終身刑。これは分かりやすく合理的に考えて死んだり死ぬまで監獄にぶち込まれたらメリットは得られないという応報刑論的な考え方の刑罰になるぞ

  • 6二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 22:45:54

    >>3

    そういうことか

  • 7二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 22:48:15

    ノルウェーなんかは教育刑論一筋ってことか

  • 8二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 22:49:17

    刑法の世界では破られてはならない大原則がある
    それは「事後法の禁止」そして「自力救済の禁止」だ
    ・・・・・・まあ事後法の禁止に関してはちょっと世界政府で矛盾してる部分もあるからちょっと・・・まああれだが・・・

    ・・・自力救済による報復で成り立つ秩序というものは存在してはいけない
    報復を認めてしまえば復讐は復讐を呼び争いは激化し社会秩序の崩壊につながる事になるからだ
    当然そんな状態では法にもとづき統治する国民的な国家が運営できるはずがない
    だから自力救済や私刑は禁止されているんだ

  • 9二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 23:05:06

    しかし自力救済や私刑を禁止するという事は第三者が代わりに救済する必要があるという事でもある
    だが想像してみてほしい
    ある時食い逃げが店の料理を全部食い尽くし無銭飲食して逃げ出そうとしたとする
    それを知った第三者が食い逃げをとっ捕まえてボコボコにした
    そこで第三者は
    「この食い逃げの罪は私がボコボコにした事で償われました、許してやって下さい」と言ってきた
    この顛末を想像して食い逃げされた店主は納得すると思うか?おそらく納得しないだろう
    つまり自力救済や私刑を禁止するには救済する第三者には一定の説得力や合理性が必要となるわけだ

  • 10二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 23:18:16

    そしてこの第三者にはその社会で権威ある偉い人間が選ばれる
    要するに世界政府の役人や国王などの権力者等だ
    あと第三者の行う刑罰には「被害者が納得できる一定の基準」が求められる
    過剰な報復ではなく、執行に無理が無い方法であり、被害者が分かりやすく納得出来る基準・・・
    それは古から続く法・・・「目には目を、歯には歯を」

    インペルダウンは非人道的だと思われるかもしれんが法による統治を敷くにはある程度は仕方ない事でもあるのだ・・・

  • 11二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 23:42:11

    教育刑論と言ってもどんな教育をすれば犯罪から足を洗えるかは非常に難しい問題だ
    犯罪に手を出す理由は千差万別だ
    貧困、性根、環境、無知、怨恨など数え上げればキリがない
    どの人間でも共通して真人間になれる教育法など存在しない
    少し前だがこんな事があった
    犯罪に手を出した非行少年少女を集めてインペルダウンを見学し、体験するというツアーだ
    たった数時間だがレベル1から5までの囚人どもを間近で見て話が出来るし囚人どもは最大限非行少年少女をビビらせるというものだ

  • 12二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 23:49:51

    剣山で血だるまになった囚人
    猛獣に齧られて顔や手足を失った囚人
    骨と皮だけになった囚人
    全身大火傷を負った囚人
    凍傷で指を全部失った囚人
    これらの歓迎会を体験すればどんな不良でも萎縮に恐怖で震え上がる・・・
    あくまで口頭だけの交流だがみんながこう言うんだ

    「あんな風になりたくない」とな・・・
    恐怖を以って更生させる、このやり方で再犯率は大きく低下したと各業界から大絶賛されたもんだ・・・

  • 13二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 23:55:05

    ワンピ界の監獄って非人道的だよな…
    拷問って刑法で定められてるの?

  • 14二次元好きの匿名さん23/03/10(金) 23:59:49

    しかし十年後、ちゃんとした統計学者が追跡調査したところ衝撃の事実が判明した
    詳細に調べた所再犯率は減るどころか増えており全くの逆効果だった事が判明したんだ
    理由はなぜか?
    いくらトラウマを叩き込んだ所で子供たちの環境が変わるわけではない
    具体的にどうすれば犯罪から脱却出来るかの教育を全くしてなかったんだ・・・
    それに人間関係から切り離されたわけじゃない、場合によっては見栄のためにさらにエスカレートする事だってあった・・・
    しかも恐怖による軽度のPTSDも発症・・・
    つまりインペルダウンツアーは何一つ問題を解決する要素にならなかったのだ・・・

  • 15二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 00:12:04

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  • 16二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 00:26:38

    再犯率が大きく低下したというのは統計の素人が数ヶ月調べただけのものに過ぎなかった
    しかもアンケートによる自己申告という杜撰なものだ
    こう言った研究というのは十年はかけないと正確なデータをとる事は出来ない
    短い期間で比較的正確なデータをとるにはそれ相応の統計手法を駆使する事が絶対条件になる

    短期間で効果的に更生させられる方法など存在しない
    更生には具体的な指針を示しその人個人に合わせた教育を行い社会全体で復帰出来る道のりを作らないといけないのだ

  • 17二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 00:30:26

    あと辻有識者がいたらどんどん言ってくれて構わない
    刑罰の考え方は人によって千差万別だからな
    いろんな人が知識を持ち寄ってくれると個人的にも嬉しい

  • 18二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 07:56:33

    ワンピース世界では更生させる仕組みはあまりなさそう・・・

  • 19二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 12:42:15

    刑法には「罪刑法定主義」という大原則がある
    これはあらかじめ決められた法律によってのみ罪を裁く事が出来るという考えだ
    ここからさらに派生した4つの原則がある
    「遡及法の禁止」
    「慣習法の禁止」
    「類型解釈の禁止」
    「絶対的不定期刑の禁止」
    これらの意味を確認してみよう

  • 20二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 12:53:51

    遡及法の禁止というのは今日作った法律で機能の出来事を裁く事は出来ないという事だ
    例えばクローンの開発製造が違法になったとしても法の施行以前にクローンの開発製造をしていた者たちを罪に問う事は出来ない
    遡及法が認められてしまうと何が罪になるか分からないし恣意的に犯罪者を作る事も出来てしまう
    それを避けるための考えだ

  • 21二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 13:01:46

    慣習法の禁止というものは明文化されてない慣習で刑罰を決めてはいけないというものだ
    例えば新入りの囚人は牢獄のボスにメシを差し出さねばならない、これが慣習法だ
    明文化されてないので知らずに違反する可能性が高いしいくらでも恣意的に歪める事が出来る
    刑罰でこれが決められるのは非常に危険な事なんだ

  • 22二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 13:18:30

    類型解釈の禁止というのは既存の法規の解釈を全く別のものに適用してはいけないというものだ
    例えばシリュウは囚人に対し身体刑を執行される事が認められてるならばクズどもを斬り殺しても問題無えだろ、と言っていた
    本来身体刑はどう解釈しても死刑にはならない、しかしシリュウは身体刑と死刑を似たようなものとして結び付けてしまっていた
    これが類型解釈だ、身体刑が認められているのなら死刑も認められるべきだ、としているわけだな
     
    ちなみに刑法には「拡大解釈」という概念もあり拡大解釈自体は禁止されてないのがややこしい所だ

  • 23二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 13:33:43

    絶対的不定期刑の禁止というのは法文にはちゃんと刑期を定めるようにというものだ
    まあインペルダウンに入れられるレベルの奴らは全員死ぬまで収容される事になるがな
    例えば捕らえた海賊を適当に監獄に放り込む事にする、気が向いたら開放する
    これが絶対的不定期刑だ、罪を犯したから処すという条文があったとしても一体何が基準になって執行されてるのかがさっぱり分からない、これでは法的にいろいろ困るわけだ
    ちなみ三年以上五年以下の懲役といった範囲を定めたものは相対的不定期刑と言ってこれはありだ

  • 24二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 13:43:21

    これら4つの刑法は恣意的に法を運用されないように定められてる原則だ
    誰であろうとも法の手続きに則り刑罰を執行しなければいけない
    囚人であろうともむやみに生命や自由を奪ったりその他の刑罰を与えたりする事があってはならないのだ

  • 25二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 18:51:13

    本来船大工は誰に船を売ろうが罪にならないがロジャーだけは別という事はロジャー以外なら遡及法は禁じられているんだろうな

  • 26二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 20:06:47

    世界観的に身体刑が認められてるのは仕方ないか

  • 27二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 21:43:03

    ちなみに民法の場合は慣習法がありだったりする事もある
    だが刑法では完全にアウトだ
    この辺はややこしい所なので法に興味ある人は気をつけるように

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