マヤノトップガンと掛けまして

1二次元好きの匿名さん23/03/11(土) 19:20:04

"正直の頭(こうべ)に神宿る"。
鎌倉時代の説話集・十訓抄(じっきんしょう)の言葉でございます。

マヤノトップガンといえば多少子供心が残るゆえ茶目っ気の見られるウマ娘ですがまこと誠実な子でして、ちゃんと正直に物事をお話ししますし悪いと思ったら謝ることもできるんですよね。
所々で見られるひらめきに関しても彼女の誠実さに敬意を表した勝利の女神が、彼女に力を貸してるのではないかと思ってしまいます。

さて、本日3/11といえばあの震災を思い起こされる方も多いのではないでしょうか。
これから話すことは多少メタ的な話にはなってしまいますが、マヤノトップガンの"マヤノ"の由来は兵庫県の摩耶山(まやさん)とのことで。そして彼女がクラシック戦線に臨んだ1995年といえば…かの、阪神・淡路大震災が起きた年でもあります。資料によりますと地元にお住まいだったマヤの関係者も被災されさらには御家族をも亡くされたとのことで、その時の皆様の辛さはいかばかりだったでしょう。

さて、マヤノトップガンのデビューこそ華々しいものではありませんでしたが摩耶山の名を冠した同馬は夏までに3勝を挙げ、同年9月には重賞に挑戦する資格を得ます。
そして翌々月の菊花賞にてレコード決着…念願のＧ１勝利を果たし、翌年の"震災復興競走"と銘打たれた宝塚記念も制覇いたします。菊花賞の実況を担当した杉本清アナウンサーの"神戸は強い！今年は神戸だ！"の言葉に違いなく、野球の世界でも神戸に本拠を置くオリックス(現オリックス・バファローズ)が約10年ぶりのリーグ優勝を成し遂げますが、このチームが当時スローガンに掲げたのは"がんばろうKOBE"でございました。

苦しむ地域の象徴として戦い、走り、掴んだ勝利。これが復興に勤しむ皆に与えた勇気は計り知れなかったのではないでしょうか。勝ち負けを神の采配と称すのは浅はかではありますが勝利の女神がマヤや関係者の思いに応え…力を与えたのではと思えてなりません。

そんな摩耶山から名付けられたマヤノトップガンと掛けまして、桂歌丸師匠と説く。
その心は、こうべ(神戸・頭)に光が差すでしょう。

天才肌の六代目円楽です。