- 1スレ主23/03/20(月) 01:24:32
- 2スレ主23/03/20(月) 01:25:14
- 3スレ主23/03/20(月) 01:28:40
びちゃびちゃと音を立てて玉壺は、1人2人と鬼狩りを食していった。
この屋敷にワラワラと集った鬼狩りは約5人、久々の“でぃなぁ”に玉壺は2つの唇を綻ばせた。
大和に漆黒の舟がやってきて、年号がかわり久しく星だけが空に瞬く新月の夜であった。
3人目の剣士を壺に引き入れて4人目は悲鳴をあげて逃げ出した。
壺を伝って追いかけると5人目、その日初めて見る剣士であった。
剣士は、鬼狩りは玉壺の気配に気づくとゆっくり振り返る。
艶のある烏の濡羽色の髪にくすみも雀斑もない、何もないただただ白い肌、そして異様に離れた黒い円な目…ポッカリと半開きの口から細かい声を放り出して玉壺をジッと見つめている。
「お前は…鬼狩り…ですよね?」
異様な雰囲気の剣士に玉壺は少し圧倒されながら語りかける。
初めて見る変わり種の味を夢想しながら。
「…ぅ」
剣士は日輪刀を鞘に収めて玉壺にゆっくり歩み寄る。
「ぉ、おおお…ぅお、あ、あ、あ…」
最近洋装に変わった隊服に包まれた腕をゆっくり玉壺に向けて呻く。
形相と行動が相まって一風変わった鬼か、怪異の様だった。
玉壺が呆気に取られながら剣士に頬を撫でられていると逃げた筈の4人目の鬼狩りが戻ってきた。
「××!!逃げろ!そいつは上弦のーーー」
伍、と剣士が叫ぶより前にその剣士の首が落ちた。
××と呼ばれた異様の剣士が切ったのだ。
彼は、××は4人目の身体と首をズルリと引きずると玉壺前にボトリと落とした。
「…いただいても?」
新鮮な死体を前に玉壺が訪ねると××はストンとその場に胡座をかいて玉壺が2つの口で剣士を食うのを眺め始めた。
剣士を食い終わった玉壺の口端を親指で拭うと、××は左の唇に自分の、木のうろの様な口を重ね合わせた。
「ぃ…ぃ…おぉ…」
モゾモゾと何が言いたげに玉壺の頬を揉み、撫で摩る××を見て玉壺は
「…この私の美しさが理解出来るのですね?」
照れ臭そうに頷く××
「この私の為に仲間を殺して差し出したのですね?」
少し急く様に頷く××
「…私について行きたいのですね?」 - 4スレ主23/03/20(月) 01:30:06
大きく頷く××
その顔は簡素な能面の様で異様だが玉壺はその顔に段々と愛着とかわゆさを覚えてきた。
「…いいでしょう。あなたを私の小姓にしてやります。月に一度ここに人間を3人から5人連れてきなさい。そうしたら存分に可愛がってあげましょう。」
ダラリと唾液を口端からこぼしながら××は頷いた。
こうして玉壺はひとつ侍童を手に入れた。
*** - 5スレ主23/03/20(月) 01:31:07
それから××は月1度、他の鬼狩りを連れてくるようになった。
××は玉壺が鬼狩りを食べ終わるとその白くてすべすべした肌に頬擦りして本来なら目の位置にある2つの唇と顎上と額の目を舐めてその身体を堪能した。
玉壺にとっては安上がりな良い部下である。
「えう…」
しかし、この奇怪小姓の性は男であった。
玉壺の凸凹して体を揉むと黒い洋袴の縫い合わせが天幕の様に膨れてきた。
「…んふ、可愛い奴め、そんなに私が好きですか?」
玉壺が天幕を突くとギクリと小姓は身を強ばらせる。
意外にも俗らしいこの奇怪男に玉壺は(両の口で)舌舐めずりして隊服の釦を一つ一つ外した。
洋袴を下ろしてもっこをおろすと白蛇が鎌首を擡げていた。
「ぁう、え、え、え、ぃい」
蛇の頭をくすぐって苛めてやる、可愛い小姓が一丁前に腰を揺らすのを嘲笑してやるとヌルリと玉壺は名の通りの玉のような壺から這い出て本来脚の付け根がある位置にある筋の様な孔に蛇の頭を擦り付けた。
「ん、ん、ほらご褒美です、空が白むまで好きにして良いですよ」
自分の小さな胸筋に擦ってくる頭を赤子の様な手で撫でると白蛇が潜る様に押し入ってくる。
「上手、上手、ふぅ、気持ち良いですよ。お前は、本当に可愛いですねえ…」
胡麻粒の様な目で見上げてくる小姓を、娘に縫物を教える母の様に誉める。
白蛇は最奥に頭を擦り付けて、此処が己が縄張りだと主張する。
「あっ、イイ、ふふ、まずは一度、出してしまいましょうね」
腰を揺する速度が早まり、白蛇は玉壺の本人すら用途のわからない孔に欲を吐いた。
「此処に舌を置いた覚えは無いんですがね、とっても美味しいんですよ」
「あ、ぁう、え、え、え」
さらさらぬるぬるした舌で小姓は玉壺の首筋を舐めてはギリギリと歯を軋ませる、本当は玉壺の肌に臼歯すら尖った八目鰻の様なそれを突き立てたくて仕方が無いのだろう。
意地らしい小姓の、おずおずとしたそれを受け入れながら玉壺は黒く滑る様に光沢を放つ髪を赤子の様な手でモニャモニャ梳いた。 - 6スレ主23/03/20(月) 01:31:59
- 7スレ主23/03/20(月) 01:33:17
胎が重い、それに加えて目の前の鬼はとても厄介なものだ
「うーん、玉壺って男だったよね?女みたいな匂いがするなあ、それも身重の女の匂いだ、美味しそう」
童磨は玉壺の庵に『貰った壺が割れてしまったから継いでおくれよ』と銀粉と割れた壺を抱えてやってくると作業する玉壺の周りをウロチョロとし始めた
3ヶ月ほど前から重くなり始めた胎とちょこまか匂いを嗅いでは不愉快な事を語る(更に言うと戦っても勝てない)同僚に玉壺はイライラと付け箆を走らせる
するとどん、どんと戸がなった
「しまった」
「しまった?何がしまったんだい?」
今日は小姓が柘榴肉を持ってくる逢瀬の日であった
玉壺の軀は日に日に胎が重くなってそれに比例して食欲が増してきたのだそれ故に以前よりも間隔を短く小姓にかつて生きた人だったそれを持ってくるよう頼んでおいたのだ
「あ…」
ガラガラと引き戸を開けると、土間を挟んで作業する玉壺とちょっかいをだす童磨、そして荷車を引いてきた鬼狩小姓がやってきた
「やあやあはじめまして、その制服は鬼狩りだね?俺たちを狩りに来たのかなあ、でも君じゃあーー」
童磨は扇を構える、小姓はぼやんと童磨を眺めて動かない
「童磨殿童磨殿!こやつめは私の小姓でございます!鬼狩りですがこの私と近しい藝術的審美眼をもつ小姓であります!」
ぴたりと童磨の動きが止まり小姓は土間に荷車を引き入れて紅くぬらぬらと光る人だった物どもを茣蓙の上に並べていった
童磨はそれを片っ端から摘んでは捨て投げた
「なんだあそうだったのか、いいなあ玉壺、
あ、この腕ひしゃげてるけど女の腕だね…頂戴?銀継が終わるまでたべてるから」
「童磨殿…銀継というものは漆の特性、二月はかかる物ですぞ」
呆れる玉壺、童磨は『あ、そうなの?じゃあまた今度取りに来るから連絡をおくれ』とひしゃげた女の腕を伸ばした
一通り茣蓙に柘榴肉を並べ終わった小姓は箆を置いて継ぎ目にふうっと息を吹き、乾燥棚に壺を置く玉壺を目で置い、片付けようとする玉壺に抱きついた。
「…わーお、もしかして小姓ってそう言う事もしてるの?」
玉壺は無視して小姓を引っ剥がすと片付けを続行した
箆を拭い、小皿の漆も拭き、掃除した順から小姓に道具を螺鈿で飾った道具箱に仕舞わせていると
「あ!まさか!」 - 8スレ主23/03/20(月) 01:34:30
と童磨が叫んだ
「そこの子!その子との間に子供ができてるんじゃない?!なるほど!鬼同士では子供はできないと聞くが鬼と人ならもしくは…あのお方が望む太陽を克服した鬼が産まれる可能性もあるのか!成る程成る程、俺ってやっぱり頭が良いよね!」
こうして勝手にしゃべり勝手に食べ物を弄び勝手に玉壺に1番考えたくない真実を突きつけた童磨はスッキリとした表情で結局女の腕を食いながら帰っていった
*** - 9スレ主23/03/20(月) 01:35:13
「う…ふう…」
細く捻れる様な玉壺胎はとうとう彼が愛してやまない水死体の様に膨らんでいった
玉壺は忌々しく思いながらも、もし産まれて来るであろう子供が童磨の話す様人間の様に日の下に出ることが出来、片親の玉壺の鬼の要素を継ぐものならば敬愛してならない無惨に献上せねばならないと耐えていた
それに胎が膨れるにつれて小姓の愛おしげな撫でも胎動も暖かく感じてきたのだ
「ふ…ふ…っ」
壺から壺に移動して屍肉を貪る玉壺とそれをちょこんと床間の前に正座してまつ小姓、そしてその時は突然やってきた
「っあ、ぐぅっ」
ぼとりと赤子の様な玉壺の手から屍肉が落ちる、壺ごと転げた玉壺は小姓の手によって布団に寝かされた
『真に美しい生命の性とは両性』
という考えのもと改造して開いた玉壺の其処からはぬるりとした粘液がとめどなく溢れてにちにちと音を立てながら腹から孔の外へと胎で育っていた何かが進む
「っぁ、うぐっぁっんん、はあっ」
小姓は張りつめた玉壺の胎をさする
「ぁあ゛っ」
孔から、ぬるりとそれは産まれた
目も鼻もない、腕も脚もない蛭の様な鱗に包まれ顔らしき所に口だけついたそれが布団の上に転がり、断末魔の様な産声を上げ始めた
「産まれた…」
小姓の用意した産湯で粘液を洗われて頭と四肢のない体に布をぐるぐる巻きにされたそれは泣き終わって間もなく玉壺の食いさしの屍肉を貪り始めた
「やはり鬼の様ですね…おい××」
久々に名前を呼ばれた小姓はびくりとして振り向いた
「日が登ったら我々の子が日にあたっても大丈夫か確かめて下さい…私は、少し疲れました、寝ます」
そう言うと玉壺は壺の中で久方ぶりに丸まって眠りについた - 10スレ主23/03/20(月) 01:36:55
ここまでとなります
キャラ解釈などが合っていなかったら申し訳ありません
ここから先もそのうち書けたら良いなとは思っておりますがとりあえずは1番書きたかった出産に苦しむ玉壺が書けてまんぞくです
閲覧ありがとうございました - 11二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 01:50:48
こわい
- 12二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 02:03:35
とりあえず夢主?の顔が不安の種みたいで怖い
- 13二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 02:11:43
しょろりぃ…しょろりぃ…
玉壺さんは逃げるように何処かへ行ってしまったぞ… - 14スレ主23/03/20(月) 02:12:37
- 15二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 07:09:33
前スレ見てたが執筆進んでるようで何より
玉壺が出産や産卵するのいいよね
夢主の外見も異様だから玉壺に対して思うところがあったのかなと彼の人生について思いを馳せてしまう
映画の玉壺さんはかわいさ爆発してて最高 - 16二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 08:18:15
玉壺夢で臨月に近づく胎を水死体、産声を断末魔と形容するの好き
出産の時の声が丁寧だし、手の動きをモニャモニャって書いたりするのいいね - 17二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 09:49:52
とんでもないスレを見てしまった…
- 18二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 10:07:11
浮世絵っぽくて良いね
- 19二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 10:07:45
絵も文体も独特の美学を感じてイイ…
引き込まれた
童磨もいい味出してる - 20二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 11:50:53
妊娠を認めたがらなかったのにいざ産まれたら「我々の子」とか言っちゃうのかわいいね
情がわいてるから太陽克服鬼だと辛い展開になりそう - 21スレ主23/03/20(月) 12:27:03
「ぬか喜びさせるな馬鹿者」
爛れた皮膚を修復しながら無惨は、鬼舞辻無惨は頭の無くなった玉壺の子を恐怖で震える壺に投げつけた
玉壺と鬼狩り小姓の子供は幾度日に当てても身体が崩れることはなく、それを知った鬼舞辻は玉壺の庵に出向き不服そうな小姓に目もくれず蛭のようなそれを食い漁ったが無常にも太陽は少し、鬼舞辻を照らすとその肌をジリジリと炙り始めた
その感覚に鬼舞辻は一瞬にして怒髪天と変わり、玉壺の首を捻りちぎった
ふう、ふう、と少しずつ息を整えると鬼舞辻は
「まあ良い、克服には遠く及ばないが少しは日の下に出れた…もっとだ、もっとこいつを食えば克服に近づけるかもしれない…産み増やせ玉壺、そこの気色の悪い小姓と共に」
指を刺されてぼうっとしている小姓の頭を玉壺はなんとか壺から伸ばした手で掴んで平伏させる
「ひょ…ありがたき幸せ…」
*** - 22スレ主23/03/20(月) 12:27:30
続きが少しかけました
秒で殺されましたね - 23二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 13:06:33
筆が速い!
- 24二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 15:12:43
相変わらずの無惨様w
子供(´・ω・)カワイソス - 25二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 16:44:32
無惨様に献上するためにお腹の子を育てるシーンといい、日光克服判明後に爆速でそれを喰らう無惨様といい、インモラルで退廃的な雰囲気がいいね
- 26二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 19:06:14
次スレあったら閲覧注意付けたほうがいいと思う
子供を食われて産む機械扱いされる玉壺可哀想…でもそれがいい… - 27スレ主23/03/20(月) 19:59:32
「ん、ぁっ激しいっ、一寸、やめっ、あ゛っ」
小姓は腰を押し付ける様にして玉壺の胎内に精を吐いた
鬼舞辻に子を産み献上する様になってから焦る様に小姓は玉壺に屍肉を挙げ、種を着ける様になった、鬼舞辻が玉壺と小姓との子供を食べるのを早く終わらせるのを願う様に
それに伴い小姓は段々と強く、逞しく成長し始めた
今も脱皮し、完璧な肉体となった玉壺を押し倒してその体を貪っているところだった
「ぁっ、あァ…」
あの蛭のような子供産むたびに、小姓に抱かれるたびに過敏になる玉壺の雌を執拗に責め、子も作れぬ身重の時も小姓は玉壺の孔に触れた
その度に玉壺は鬼舞辻を恐れて、小姓に怒るも胎を庇う様にしか戦えず使い魔も小姓に斬られた
「このっ、んぉっ、あ、ぁああ゛〜っ」
ピンと下肢の先を張り詰め仰反る玉壺の左の口に小姓の長く薄い舌が流れ込む
余韻と口内の快楽に浸り玉壺は泪を額と顎から流した
「おまえは、おまえは何がしたいのです××…無惨様に子を献上することはこの上ない至高…鬼狩りである事も捨てたのならそれに従うべきです」
「…ぉあ」
小姓は玉壺を抱きしめて動かない
幾ら自分と近しい藝術的審美眼を持ち鬼舞辻への献上品に必要とはいえと玉壺はうんざりとした
すでに産まれた子供は片手では足りない数で一つたりとも無惨に献上した
最近では少し育ててから渡す様にしていたが『忙しい忙しい』とやや子を抱える玉壺を小姓は少し辛そうに眺めていた
*** - 28スレ主23/03/20(月) 20:00:20
- 29二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 20:29:27
この夢主強い…!隊では上の階級だったのかななんの呼吸使うんだろ
- 30スレ主23/03/20(月) 20:42:58
水の呼吸の使い手です
生まれつき呻き声しか上がらず意思疎通が他人とできない上作中既に水柱がいる時代(1890年位を想定)なので柱ではありませんが当時の下限の壱をギリギリ1人で倒せるくらいには強いとスレ主はおもっています
- 31スレ主23/03/20(月) 20:45:00
あ、階級は乙で上から2番目です
- 32スレ主23/03/20(月) 20:49:30
ガンガンと庵の戸が鳴り、玉壺が返事をする間もなくガラリと開いた
「ひょ?どちら様ですかな?」
玉壺が目をやると其処には洋装に羽織を着た鬼狩りが居た
「上弦!?上弦の鬼だ!鴉を飛ばして柱を呼べ!」
「上弦の伍!覚悟ォ!」
使い魔を呼び瞬時に2人喰らう、飛びゆく鴉も喰い目に泪を浮かべて日輪刀を構える最期の1人から庇う様に3日前に産まれたやや子の前に壺ごと移動して立つ
「これはこれは…私は玉壺、殺す前に二、三質問をしても構いませんかな?」
平静を保ちつつ玉壺は尋ねる、しかしそれすら聞かずに馬鹿正直に鬼狩りは刀を挙げて此方へ向かってくる
玉壺は使い魔で針を飛ばすと鬼狩り最後の一人を拘束した
「まずは…なぜこの場所がわかった?この場所は地図にも載ってない、秘境中の秘境…如何に貴様らの探査能力が高くともここに私の庵がある事すら思い浮かばない筈…」
そう言い切らないうちに鬼狩りは躍起になった様に答えを吐き出した
「鴉をだよ鴉…ここに定期的に人を斬って死体を運んでた奴が居ただろう?そいつの鎹鴉が逃げ出して柱の一人に此処を伝えたんだ!勿論此処にきてた××とか言うやつは処刑されたよ!最後までもがいて呻いて!」
『××は処刑された』
その言葉を聴いて玉壺の動きは一瞬止まる、それを見た鬼狩りが玉壺を煽ろうと何か言おうとした瞬間、玉壺自身が針で鬼狩りの額を突き刺して殺した
「……ひょっ、ひょっ、成る程鴉…これは失念していましたね…そして…成る程死んだと」
玉壺は針を引き抜きその場に崩れ落ちる鬼狩りの死体には目もくれず泣き出したあの小姓との最後の一人となった赤子をあやしに行く
「まあ良いでしょう…こんどは…壺の顧客のところにでも行って種を取ってくれば良い事、どうせ下らない人間の命…」
震える手で赤子を揺らす、赤子はキャッキャと笑い始めた
「下らない…全て下らない、人間なぞ…そうです、審美眼がなんだ、私は高尚なる十二鬼月の上弦…人間の一人二人どうってことない…」
玉壺は赤子を揺らす手を止めずにぶつぶつと呟いた
***
「もう要らん、作らんでも良い」
そう言うと鬼舞辻無惨は玉壺に口だけの頭を投げた
「鬼と人間の合いの子など幾ら食っても日光の克服の足しにもならない…時間の無駄だった」
「ひょ…これは申し訳ありませぬ…」 - 33スレ主23/03/20(月) 20:59:20
あれから玉壺は二、三人との間に子供を成したがどれも鬼舞辻の望み通りのものではなかった
玉壺はあの襲撃以降庵を畳み、新たな秘境に新しく庵を組んだ
「やはり人とは下らぬ生命…やや子など我らの間には無用ただ殺し殺される関係…それが良い…」
玉壺は壺に絵付けしながらふと呟く、人なぞ下らない生命と、自分達とは相容れぬものと、しかし壺には珍しく能面が描かれていた。 - 34スレ主23/03/20(月) 21:00:37
これにて完結となります
乱文のご閲覧ありがとうございました
何か質問等ありましたらレスをしていただければできるだけ答えたいと思っております - 35二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 21:03:40
お疲れ様
小姓君柱一歩手前だったのか。そんなやつが裏切ったなら大騒ぎだっただろうな。本当に死んだとは思いたくないが
そして無惨様タイミング悪い。せめて一人前でそれを言ってくれれば - 36スレ主23/03/20(月) 21:12:26
- 37二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 21:31:44
質問
壱、夢主が真の姿を組み敷ける位強くなった理由はなんですか?
弐、夢主は玉壺が死んだときに迎えに来てくれますか? - 38二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 21:35:25
乙です
いやあ、読ませるなあ~
夢主の設定もいいですね - 39スレ主23/03/20(月) 21:39:11
- 40スレ主23/03/20(月) 21:50:12
夢主が真の姿玉壺を組み伏せれたのは玉壺が無惨様に夢主と子供を作る様命じられていたのもあります
夢主を万が一殺してしまったらまた新しい相手を探す手間がかかりますからね
ありがとうございます
この夢主は最初鬼とも違う謎の怪異の予定でしたが(オチョナンさん的な)普通のちょっと変わった人間にして良かったとおもいます
- 41二次元好きの匿名さん23/03/20(月) 22:57:50
謎多き夢主について知りたい
鬼殺隊に入った理由とか辻斬りについてとか - 42スレ主23/03/20(月) 23:19:20
- 43二次元好きの匿名さん23/03/21(火) 07:49:53
保守
- 44二次元好きの匿名さん23/03/21(火) 07:57:32
悲しくも美しい話だった
妊娠しなければ、せめて子供が一人でも残ってれば、いっそ二人が出会わなければとか考えてしまう
せめて地獄では一緒にいられてほしい - 45二次元好きの匿名さん23/03/21(火) 16:50:07
獪岳みたいなやつだな…
- 46二次元好きの匿名さん23/03/21(火) 20:12:44
ここの玉壺は間違いなく原作絵
- 47スレ主23/03/21(火) 21:05:44
因みに子供達ですが立ち位置的には半分が人間の玉壺の使い魔の様になってるので玉壺が死/ねば普通の鬼が崩れて死んでいく様に消滅します
- 48二次元好きの匿名さん23/03/21(火) 21:34:52
人の心が無い情報がどんどん出てくる
- 49二次元好きの匿名さん23/03/21(火) 22:21:39
おい待てェ失礼すんじゃねぇ
コソコソでやる重さじゃねえだろうが - 50二次元好きの匿名さん23/03/21(火) 23:01:11
保守
- 51二次元好きの匿名さん23/03/21(火) 23:36:36
深淵を見てしまった
いいぞもっとやれ - 52二次元好きの匿名さん23/03/22(水) 07:36:05
斬られ心地調査で玉壺を慰めてるオチョナンさんか
- 53スレ主23/03/22(水) 12:53:16
- 54二次元好きの匿名さん23/03/22(水) 12:54:10
だから人の心
- 55スレ主23/03/22(水) 18:20:31
地獄では常に一緒だとスレ主も嬉しいです壺を抱えて地獄観光してると思います
- 56スレ主23/03/22(水) 18:24:04[R-18] #男性妊娠 #鬼滅の夢 懐胎新書 - コベニローの小説 - pixiv某掲示板に投稿したものです
23/03/20
少しだけ続きを書きましたwww.pixiv.netpixivにもアップしました
もしよろしければ此方も宜しくお願いします
- 57二次元好きの匿名さん23/03/22(水) 20:23:19
他の人間と子供を作った件について詰められたりはしないんだろうか
- 58二次元好きの匿名さん23/03/22(水) 20:37:31
- 59二次元好きの匿名さん23/03/22(水) 22:41:28
保守
- 60二次元好きの匿名さん23/03/22(水) 22:48:02
奇才あらわる
- 61スレ主23/03/23(木) 08:31:42
- 62二次元好きの匿名さん23/03/23(木) 12:00:41
- 63二次元好きの匿名さん23/03/23(木) 14:21:25
題名“懐胎新書”がなんか良いな…
- 64二次元好きの匿名さん23/03/23(木) 14:44:06
- 65二次元好きの匿名さん23/03/23(木) 19:04:07
子孫が増えてたら和製インスマウスができるな
- 66二次元好きの匿名さん23/03/23(木) 23:03:39
- 67二次元好きの匿名さん23/03/23(木) 23:41:24
あまりにも性癖に刺さってしんどかった
こんなに救いのない男性妊娠もの(?)は初めて見たけど何度でも読み返したい - 68二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 10:21:30
いいものを見せてもらった
- 69二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 11:31:16
子孫は時代的に見世物小屋にいたりとか
少女椿に混ぜても違和感なさそう - 70スレ主23/03/24(金) 16:22:52
- 71二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 19:34:38
赤い蝋燭と人魚いいよね…外見が不吉だからという理由で無理矢理売っ払われる子孫見たい
- 72二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 22:17:08
訪問者が来ると住人が呻きながら一斉に這い寄ってくる子孫村
- 73二次元好きの匿名さん23/03/24(金) 23:19:41
何だろうガロを感じる
- 74二次元好きの匿名さん23/03/25(土) 10:01:09
保守
- 75二次元好きの匿名さん23/03/25(土) 20:20:51
そりゃ鰐作品自体がガロ感あるからな
- 76スレ主23/03/25(土) 22:08:29
- 77二次元好きの匿名さん23/03/25(土) 22:47:35
夢主がだんだん愛らしく見えてくる不思議
- 78二次元好きの匿名さん23/03/26(日) 01:25:09
壺をちょこんと掴む玉壺の手がかわいい
- 79二次元好きの匿名さん23/03/26(日) 13:03:24
保守
- 80二次元好きの匿名さん23/03/26(日) 13:11:42
- 81二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 00:18:58
保守
- 82二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 11:46:52
感想スレいる?
- 83二次元好きの匿名さん23/03/27(月) 19:04:27
子孫いるルートは蛭子みたいなやつと子づくりする人間がいるってのが背徳的な気配がしていいな