【ルートにより閲注】CoCシナリオ『最初から、きっと』をやるよ part2

  • 1二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 11:09:16

    「KPのラウダ・ニールです。盛り上がってきたね」

    「イエス・サー。SKPはシャディク・ゼネリが務めるよ」


    「にゃるしゅたん、にゃるがしゃんな!」

    「それだけはやめきなさいスレッタ」

    「おかしいな。俺に忖度があるという話では?」

    「……いあいあ、くとぅぐあ」

    前卓の様子

    【ルートにより閲注】CoCシナリオ『最初から、きっと』をやるよ|あにまん掲示板https://bbs.animanch.com/img/1697199/1「というわけでKPのラウダ・ニールです。よろしくおねがいします」https://bbs.animanch.com/img/1…bbs.animanch.com
  • 2二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 11:11:04

    ミオリネ(作家)
    HP:14 SAN:28
    MP:6 アイデア:55 幸運:30
    CON:55 SIZ:85 POW:30 INT:55
    図書館、オカルト、心理学、説得、回避、芸術(ピアノ)、魅了
    重要な人:幼馴染(NPCシャディク) 重要に感じている理由:ミオリネはシャディクを不当に扱った過去がある 秘蔵の品:幼少期の思い出の品 もちもの:監視カメラ映像、チョコ 備考:フェルシーに惚れられた

    グエル(エンジニア)
    HP:11 SAN:34
    MP:8 アイデア:75 幸運:40
    CON:50 SIZ:65 POW:40 INT:75
    図書館、機械修理、電気工学、言いくるめ、近接戦闘(槍)、芸術(社交ダンス)、精神分析
    重要な人:四号 重要に感じている理由:グエルは四号の世話になっている 秘蔵の品:ペットとしてねこの「でぃらんざ」を飼っている(今回のシナリオでは置いてきたことにするよ) もちもの:監視カメラ映像 備考:ラウダにハニトラを仕掛け、あらぬ方向に失敗した

    スレッタ(暴力団組員)
    HP:11 SAN:63
    MP:15 アイデア:50 幸運:75
    CON:20 SIZ:85 POW:75 INT:50
    聞き耳、隠密、手さばき、言いくるめ、近接戦闘(格闘)、芸術(彫刻)
    重要な人:ミオリネ 重要に感じている理由:スレッタはミオリネの世話になっている 特徴:夢見る人。発想が飛躍しがち もちもの:監視カメラ映像 備考:ねこみみ幽霊

    エラン(医者)
    HP:13 SAN:59
    MP:15 アイデア:75 幸運:65
    CON:65 SIZ:75 POW:65 INT:75
    目星、医学、応急手当、心理学、射撃(ライフル/サブマシンガン)、芸術(拳銃)
    重要な人:ミオリネ 重要に感じている理由:エランはミオリネを偶像化している 特徴:ギャンブラー及び冒険家 もちもの:監視カメラ映像、チョコ 備考:ミオリネに弱みを握られている

  • 3二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 11:12:59

    ※お詫びと訂正
    前スレでシャンタク鳥と大嘘を書いていましたが本当はビヤーキーです。SANc以上の意味はないのでゆるしてください

    〈かんたん!前卓の振り返り〉
    探索者四人は、ホテル・アスティカシアのオープニングセレモニーにお呼ばれした!……と思っていってみたら、『怪盗ジューヴ』を名乗る謎の存在が、アスティカシアの目玉の展示品である『ダリルバルデ』__シャディクが製作した人形を狙っていることが判明!?
    ちなみにスレッタは幽霊である。あとねこみみが生えている。このねこみみは『ドリームランドの住人』である証らしく、「シャディク」「ヴィム」「セセリア」「プロスペラ」についている。かわいいかわいいね
    あれこれ調べたり酔っぱらったふりをしたり全部殴り飛ばして進んだりしていくうちに、ダリルバルデは『ドリームランドと覚醒世界の境目を曖昧にするアーティファクト』であり、『これに魂が囚われるとハスターとの契約がなされ、ハスターが召喚されてしまう』ことが判明。スレッタとドリームランドの魔術師であるシャディクは協力して、ダリルバルデを盗みだすことを画策する。そのためにまずは、シャディクの記憶を曇らせたドリームランドの住人__セセリアに、話を聞きに行くことにしたのだった。
    また、エランはドリームランドの眠りの神ヒュプノス(プロスペラのすがた)と邂逅。だいたい上記と似たような情報を手に入れ、展示場に向かうのだった。ミオリネもフェルシーやペトラから情報収集をし、ヴィムが既に亡くなっている__しかし、何故かこのホテルの中で、普通の人間のようにふるまっていることを突き止める。また、エランの正体を突き止めて、エランを脅すことに成功。現在エランはミオリネの目的の達成に協力しなければならない状態である。
    一方その頃、紆余曲折があってラウダに求婚されたグエルは、うまくこれを利用すれば普通は入れない場所を探索ができるのではないかと考え、乗っかてみる。ハニトラ作戦である。しかしついていった先でみたものは、ビヤーキーを使役するラウダの姿であった。発狂してしまったグエルは、いよいよ一人称が判明したことによりうきうきしているラウダによって、『たのしいものがいっぱいあるへや』に連れていかれることになったのだった__

  • 4二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 11:24:09

    エラン「……あの」

    シャディク「ッハァ……ハァ……何?」

    エラン「なんでそんなに疲れ切ってるの?」

    シャディク「ラウダがグエルの処理で忙しいせいで他三人分の処理全部やらなきゃいけないんだ。どう考えても過労だよ」

    エラン「お、……お疲れ様?」


     展示室に向かったエランは、周囲に人がいないことを確認してから、そうっとダリルバルデに近づく。

     __見れば見るほど、きれいだ。

     特に目の宝石なんて、吸い込まれそうなほど不思議な魅力がある。目が合っているのではないかと錯覚してしまうほどだ。

    「……エリクト」

    「わかりました」

     エランが指示をすると、エリクトはそうっと腕を伸ばし、その身体から生えた蔦で、そうっとショーケースを覆う。そうして、目を閉じる。

     これで『これ』がなんなのか、わかるといいのだが。しかし、エリクトが調べてくれている間、ただ待っているというのも、なんだかもったいない。

     __少し、考えてから。

     エランは懐に手をいれて、そこに入っていた、小さな箱を、ダリルバルデの近くに忍ばせておいた。それから、ゆっくりと離れて、全体を俯瞰してみる。

     ミオリネに頼まれたものを探さなければ。しかし、どうやって? なにが、それに抵触するんだ。そもそもそんなものは存在するのか? わからない。エリクトであればなにかわかるかもしれないが、少なくともエランには、わからない。

     ……今考えても仕方ない、か。

     エランは息を吸って、吐いた。ショーケースに鍵穴がないことは、もうわかっている。おそらく遠隔操作の電子ロック。それさえわかれば、もう十分だ。であれば、探すべきは。

     このホテルは、一体何なのか。

     自分は何をなすべきなのか。

     __その鍵を、おそらくは握っている、人形。『ダリルバルデ』だ。

    エラン目星:dice1d100=49 (49) (70)

    エリクト??:dice1d100=2 (2) (??)

  • 5二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 11:38:27

    >>3

    一方その頃が強すぎる

  • 6二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 11:40:34

    シャディク「???????????」

    エラン「……エリクト、強いね。さっきもクリティカル出してた」

    シャディク「おかしいなあっ、俺ちゃんと1d100で振ったよね……!?」

    エラン「頼もしい。たよりにしている。さすがエリクトだね」

    シャディク「お前も結構出目強いし、どうなってるの!?……こほん。それならエリクトに咲いていた花が、警戒するように、その花弁を散らす」


    「……!」

     エリクトが目を見開き、「エランさん目を閉じて!」と叫ぶ。エランは咄嗟に、言われた通りに目を閉じる。そうしていると、どこからか。かち、かち、かち、かち、と。時計の音のようななにか、が聞こえてくる。なぜ「のような」とつくのかといえば、その秒針の音が、ひどく不規則であるからだ。かち。かちかち、かちかちかち、……かち。それはなにか、どこか。不安を駆り立ててくる。

     だけど、怖くはなかった。

     エリクトはエランの手をそうっと握り、後ろを向かせる。もう、大丈夫ですよ。エランは目を開ける。隣を見れば、困ったように微笑んだエリクトと、目があった。

    「急にごめんなさい」

    「いいんだ。君の言うことなんだから、間違いはないはず」

    「そう、ですね」

    「それで、あれは、なんだったの」

     エリクトはエランの質問に、少しだけ、視線を伏せる。それから静かに。半ば、震える声で、つづけた。

    「『ド・マリニーの掛け時計』、に似ているような。でも、違う。あれは人工物です、それも最近作られたもの。あれのおかげで、死者の魂が引き寄せられている。それにあの宝石は……人の魂を、精神を……封じ込めるための、ものです」

    「魂を?どうしてそんなものを」

    「……仮に、それがなされてしまったら、名付けられざりしもの__黄衣の王、ハスターが召喚される」

     そうして、全てが、終わってしまう。

     エランが目を見開く。くちびるを半開きにさせる。触れ合った指先から、脳裏にまざまざと、そのすがたが、浮かんでくる。もちろんそんなはずはない。これは幻だ。そのはずだ。だけど止まらない。止まらない。

     何故ならエランは、【それ】を。

     __理解してしまった。

    エランSANc:dice1d100=59 (59) (59) dice1d6=4 (4) /dice1d10=10 (10)

    エラン目的変更

    【エラン 三日目 夕 終了】

  • 7二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 11:57:59

    シャディク「エランSAN値硬」

    エラン「でもけっこう、削れちゃった……」

    シャディク「今日かなりSANc貰ってるのに発狂してないの強いよね。……あ、これ、目的変更ね」

    エラン「わかった。……がんばる」

    エランSAN値:59→55


    「あれぇ、水星ちゃん、シャディク先輩!来てくれたんですね」

    「セセリア・ドート。何故俺の記憶を曇らせた」

     セセリアがニイと笑って、カードを切る。シャディクは苦々しい顔を隠そうともしない。その様子を順繰りに見やって、スレッタは居心地悪そうに身を縮こまらせた。

     セセリアはそんな二人には少しも構わず、足を組み、トランプのカード。ジョーカーを、一枚。突き付ける。

    「決まってるじゃないですか。面白いからですよ」

     ねこみみがぴるぴると揺れている。スレッタは、幽霊だ。あるいは元、暴力団組員だ。だから人の心の機微には、疎い。それでも、その笑顔は__何をしなくとも。心からのものであると、理解できる。できてしまう。

    「死んじゃってからずっとずうっと、つまんないんです。生きてた頃はもっと可愛くてお気に入りで、大好きな玩具があったんですけどね? 数少ない娯楽なんですよ、シャディク先輩の記憶をいじって遊んだり、そのおともだちに神様との契約を教えてあげたり」

     __そこで、シャディクが目を見開いた。

    「ラウダにハスターの存在を教えたのは、君なのか」

    「退屈してるんです」

     指をずらす。

     カードが現れる。

     それをスレッタにつきつけ__セセリアは、挑発するように笑いかけた。

    「私を楽しませてください」

     スレッタはその言葉を聞き、目を閉じて。

    「……私が勝ったら、協力してもらいます」

     一枚、手に取った。

    スレッタ幸運:dice1d100=89 (89) (75)

    セセリア芸術(カード):dice1d100=91 (91) (60)

    ※ロールでより高いレベルの成功度を出した方が勝利とします。同じ成功度だった場合は出目が低い方が勝ちです。

  • 8二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 12:00:30

    二人とも出目が腐ってる!

  • 9二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 12:07:31

    シャディク「??????????????」

    スレッタ「???????????????」

    シャディク「どんぐりの背比べ……」

    スレッタ「ごじゅっぽひゃっぽ……」

    シャディク「失敗vs失敗って何?どうなってるの?期待値とかそういうのさあ」

    スレッタ「え、えっと、ギリギリ出目が低いのは私……なので、私の勝ちですね」

    シャディク「ひっどい勝負。グエルの呪いかな」

    スレッタ「グエルさんを邪神扱いしないでください!それで、えっと。きょうりょく……してもらいます!」

    シャディク「しまらないなあ。全員ねこみみ生えてるのも相まってギャグみたいな絵面になってるよ」


     スレッタは最後の一枚を突き付け、セセリアに向ける。

     負の方向にギリギリの勝負だった気がするが、価値は勝ちである。スレッタは無表情にセセリアを見下ろし、静かに言った。

    「約束、まもってもらいますね」

     セセリアは「へえ」と言って、バーストした手札を投げる。それは重力に従って地に落ち__なかった。ふわふわ、空中に漂う。スレッタのもっていたカードも、ひとりでに浮かび上がる。セセリアが、微笑む。

    「もちろん。それで、どうしてほしいんです?」

    「私はダリルバルデを奪わなければならない。協力してください」

    「だから、具体的にどんなふうに?」

    「え、え、え……」

     スレッタが困ったように視線をあちこちに向けていると、セセリアが面白そうに笑った。シャディクが困ったようにスレッタを見つめる。スレッタはシャディクを見上げる。それから、こくり、と頷いた。

    「……なんでもいい、んですよね。それなら……」

    dice1d3=1 (1)

    1:スレッタ「もし戦闘が起きたら、私たちの味方陣営として、共に戦ってください」

    2:スレッタ「なんでもいいので何か役に立つアーティファクトをください」

    3:スレッタ「ラウダさんを正気に戻してください」

  • 10二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 12:16:41

    「……私たちの味方として戦う、と。誓ってください」
    「わあ血の気が多い。戦うのが前提なんですか?」
    「多くのひとは、ダリルバルデを盗み出すことを許さないでしょう。それに、『怪盗』さんとも、上手くやらないと敵対することになる、と思います。彼も私も、ダリルバルデを狙っているのだから」
    「へェ」
     セセリアは面白そうに笑って、カードを__スペードのエースを、スレッタの手の中に降らせる。スレッタがそれを手に取ると、うすぼんやりと、温かく感じる。ような気がした。
     スレッタは、セセリアを見つめる。それから、じっと。くちびるを噛みしめる。
    「わかりました。もし戦闘が起きたら、そのカードを破ってください。そうしたら私、どこにだって駆け付けますよ」
     かわいいこねこさん。
     セセリアの笑みが歪む。
     シャディクはその様子に小さく舌打ちすると、「行くよ水星ちゃん」と踵を返した。スレッタもすこし、おろおろとしたように視線をめぐらせ、ぴょこぴょこねこみみを動かしたあと、こくりと頷く。
     手に、しっかりと。トランプを、握りしめながら。

    【スレッタ 三日目 夕 終了】

    「……あたまいたい」
    「慣れてないとそうなるよね。わかる」
     ミオリネはゆっくりと顔をあげる。ペトラと、目が合う。古ぼけて、埃をかぶった部屋だ。ただし数度、誰かが__ペトラが、あるいは他の誰かが、使っているのか。一部、人が歩いたような形跡もある。
     ペトラは慎重に外を伺った。人の気配がする。ラウダだろうか。声を潜め、「普段はこの時間はいないはずなんだけど」と不思議そうにしてみせた。しかし、そんなことでは構わない。
     慎重に、扉を開ける。周囲を伺いながら、廊下をあるく。しばらく歩いて、ペトラが案内してくれたのは__『こどもべや』と書かれたプレートのかかった部屋、だった。半信半疑だったのが、確信に変わる。ミオリネは目を見開いてペトラを見る。ペトラも、ミオリネを見た。
    「これでわかったでしょ?」
     ここは、別館だよ。

  • 11二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 16:55:02

    ミオリネ「……ペトラに鍵をあけてもらって、中に入るわ。入ったら内側から鍵をかける。どうせ向こうは鍵持ってるだろうから、気休めだろうけど」

    シャディク「わかった。ちなみに、探索できる場所は二つとするよ。……こどもべやは、その名前の幼さに似合う学習机などの小学生くらいの子どもが使いそうな家具と、青年が暮らすような雰囲気が奇妙に共存している部屋だった」


     絵本が入っているのが似合うような背の低い本棚が数段重ねられ、中には児童書と専門書がそのまま並べられている。小さい頃から使っていたものを、大切に使っているであろうことが容易に想像がついた。

     __その、机やベッドなどの家具が、それぞれ一組ずつあることに、ミオリネはすぐに気づく。

    「ここが……」

    「うん。ここが『本来』、グエル先輩とラウダ先輩が使う予定だった部屋」

     ペトラは一瞬考えるような顔をしたあと、こっちがラウダ先輩のぶんで、むこうがグエル先輩のぶんかな、と大まかにあたりをつける。

     それから、ゆっくりと息を吐いて、視線を伏せた。

    「……ヴィム・ジェタークが亡くなった。グエル先輩が行方不明になった。だから、ラウダ先輩は、普段はここじゃなくて、本当ならラウダ先輩のパパが使う予定だった部屋と寝室を使っている」

    「なるほど。……なら、本当に、私にチョコレートを渡してくれたあれは、何者だったの?」

    「私にもわからない。このホテルは、パーティーは、何かがおかしい。その一番の理由が、一部の人間を除いて、誰もヴィム・ジェタークの死、およびグエル・ジェタークが存在していたことを認識していないことなの」

     私だってここを見て、ようやく思い出したくらいなんだから。

     ミオリネは部屋を見回しながら、ちらりとペトラの方に視線を向けた。

    dice1d4=3 (3)

    1:ミオリネ「ラウダのベッドを調べるわ」ミオリネ図書館(代用目星):dice1d100=65 (65) (70-20=50)

    2:ミオリネ「ラウダの学習机を調べるわ」ミオリネ図書館(代用目星):dice1d100=35 (35) (70-20=50)

    3:ミオリネ「グエルの学習机を調べるわ」ミオリネ図書館(代用目星):dice1d100=67 (67) (70-20=50)

    4:ミオリネ「本棚を調べてみるわ」ミオリネ図書館(代用目星):dice1d100=16 (16) (70-20=50)

  • 12二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 17:12:35

    ミオリネ「うう、目星とっておけばよかった……」

    シャディク「ほんとにね!ほんとにね!ほんとにね!!」

    ミオリネ「……まあいい。それなら、ペトラの話に集中していたから、身に入らなかった、ということにしてもいい?」

    シャディク「口プロ!……まあいいよ」


    「ここを見て、思い出したって。どういうこと?」

    「……ラウダ先輩にこのホテルの使用人として呼ばれてから、ずっと、違和感があった。何かがひっかかっていた。それで別館の鍵を借りて、あの方法で別館と本館を行き来できるのを見つけて……それで、ここに来て、思い出したの」

     ペトラはそうっと、グエルの学習机を撫でた。いくつもの傷やあと、色褪せやくすみは、いくら丁寧に使っていてもどうしようもない経年劣化を感じさせる。

    「CEOが亡くなった。その長男であり、本来であれば家を継ぐ立場にあるグエル先輩が行方不明になった。それなのに誰もそれを疑問に思っていない。フェルシーも同じ状態だったよ。だけど、ラウダ先輩は……この別館で日常的に暮らしているラウダ先輩は、CEOやグエル先輩のことを思いだしていてもおかしくない」

     だけど、あの人は__いつも通り、というように。CEOのこともグエル先輩のことをすっぽりと抜け落ちさせたまま、「新たなジェタークCEO」という立場を受け容れている。

     それが『様子がおかしい』、あるいは『様子がおかしかったとしても仕方ない』と言った理由である。と、ペトラは一口に言いきって、少し項垂れた。

    「ラウダ先輩のことが心配なの。もしかして、記憶を失ったままの方が、あの人にとっては幸せなのかもしれない。……私には、何ができるの?」

     あくまで『ラウダがこの異常事態の犯人なのでは』という可能性には言及しないままのペトラに、ミオリネは何も言わなかった。

     ただ、そうっと。ペトラの背を撫でた。

    dice1d4=1 (1)

    1:ミオリネ「ラウダのベッドを調べるわ」ミオリネ図書館(代用目星):dice1d100=97 (97) (70-20=50)

    2:ミオリネ「ラウダの学習机を調べるわ」ミオリネ図書館(代用目星):dice1d100=21 (21) (70-20=50)

    3:ミオリネ「グエルの学習机を調べるわ」ミオリネ図書館(代用目星):dice1d100=83 (83) (70-20=50)

    4:ミオリネ「本棚を調べてみるわ」ミオリネ図書館:dice1d100=35 (35) (70)

  • 13二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 17:14:12

    ミオリネさーん!

  • 14二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 17:17:55

    ミオリネ「?????????????」

    シャディク「ひどい。とてもひどい」

    ミオリネ「グエルの呪いやめて!!」

    シャディク「君の場合前の二連続1クリがきいてきてるとおもうよ。ほら確率って収束するからさ」

    ミオリネ「KP!プッシュロール!プッシュロールを宣言するわ!!」

    シャディク「救済措置二番乗りはミオリネかあ」

    ミオリネ「だってここでのファンブルなんてラウダが来ますって言ってるようなものじゃない!!私もペトラも戦闘能力ほぼないんだから見つかったら終わりなのよ!?」

    シャディク「もちろん。プッシュロールを許可するよ。そのかわり、HOに書いてある……を、ここでやってもらう」

    ミオリネ「……わかった。大丈夫、あてればいいだけよ。……あたるの?ほんとに……いえ、不安になってはいけない。やる。やるわ。やるしかない。やるわよ!」

    ミオリネ図書館(代用目星):dice1d100=13 (13) (70-20=50)

    ミオリネ????:dice1d100=20 (20) (??)

  • 15二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 17:33:47

    ミオリネ「私が『秩序』」
    シャディク「突然に出目が強……そうだね。これだとセーフだね」
    ミオリネ「はあ、よかった……ここでおっぱじめたら洒落にならないもの」
    シャディク「わかった。じゃあ君がラウダのベッドを見ていると、ふと。その下に、何かが隠されるように置いてあることに気づいた」

     ミオリネは、奥底から沸き上がってくる『何か』に蓋をして、ゆっくりとラウダのベッドに近づく。その、下に。薄い、紙束のようなものがあることに気づいた。
     __それは、スケッチブックだ。
     表紙には、ぐちゃぐちゃの幼い字で『らうだ』と書かれている。いけないことだ。そうは思っていても、ミオリネは半ば導かれるようにして、ぺらり、と。そのページを、捲った。
     そこにあるのは、こどものらくがきだ。
     クレヨンでかかれた、幼い筆致の絵だ。ロケット。飛行機。UFO。そういったものと一緒に描かれた、三人の人間らしき絵__茶色い髪の人物がふたり、青い髪の人物がひとり。それが誰であるのか、わからないほど、ミオリネは鈍くなかった。
    『ぱいろっとさんになりたい』
    『←これはそらをとぶぼく』
    『にいさん とうさん だいすき!ずっといっしょにいる』
     微笑ましいはずの絵を見て、ミオリネはどうしようもない悲しさや、なんともいえない悲しさが胸に湧いてくる。ぱたり。スケッチブックを閉じて、自分の鞄に入れた。それからペトラの方に向き直る。
    「__これをラウダに見せたら、何か変わるかもしれない。とはいっても、あまりここに長居するのはよくない」
    「そう、だよね。見つかっちゃったら……」
    「いったん帰るわよ、ペトラ」
     ペトラが頷く。ミオリネはペトラの手を引いて、『こどもべや』をあとにした。

    【ミオリネ 三日目 夕 終了】

  • 16二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 17:46:37

    お労しやラウ上…

  • 17二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 18:05:38

    「それでね、その蜂蜜酒を飲むと、空を自由に飛ぶことができるんだよ。甘いものは苦手かな? でもほら、蜜月という言葉の由来になったくらいだし、飲むと身体が強くなる。意外と飲みやすくておいしいし。是非一度飲んでみてよ」

    「……」

    「見た目もきれいなんだ。グラスの中で、閉じ込められた星がきらきら輝いているみたいで……グエルは空を飛んでみたいと思ったことはある? きっとあの子も、あなたにだったらすぐ懐くと思うよ」

    「……ッ!?」

     グエルはようやく、正気を取り戻す。

     自分はいつの間にか、革張りのソファに腰かけて、マグカップに入ったコーヒーを握りしめていた。

     隣にはラウダが座っている。どうやら今の今まで、グエル昏迷状態にあったことに、ラウダは気付いていないようだった。

     グエルは咄嗟に、警戒するように周囲を見渡した。そこはどうやら、ラウダの私室であるらしい。天井を見れば、闇に紛れて緑色の瞳が見える。どうやら自分はまだ見捨てられていなかったらしい。ほっと息をつくと、ラウダがむに、とグエルの頬を引っ張った。

    「今、どこ見たの?」

    「え?あ、いや、なんでもないですよ」

    「それ、嘘だよね。悲しいな、うーん、どうしよう……どうしたらわかってもらえるかな……」

     ラウダはしばらく、考えるようにあちこちに視線を巡らせる。それから「ああ!」と手を叩き、無邪気に笑った。

    「そうだ。ついてきてよ、グエル!」

    「え、な、なんです、ラウダ様ぁ!?」

     手を引かれるまま、連れてこられたのはどうやら、寝室であるようだった。ベッドがあるから、たぶん間違いない。

     __曖昧な表現になるのは。その床を、覆うのではないかというほどに、大量の本が埋め尽くしていたからである。

     ラウダはるんるるるんと鼻歌を歌いながら、棚に向かう。どうやら何かを探しているらしい。

     グエル息を吸って、吐く。……今の隙を突けば、どこかひとつくらいは探索ができるだろう。ラウダに気づかれないように、慎重に。音もなく、あたりを見渡した。

    dice1d3=2 (2)

    1:グエル「全体に違和感がないか探す」グエルアイデア:dice1d100=100 (100) (75)

    2:グエル「ベッドに何かないか見てみる」グエル図書館(代用目星):dice1d100=31 (31) (70-20=50)

    3:グエル「本って何があるんだ?」グエル図書館:dice1d100=16 (16) (70)

  • 18二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 18:09:40

    100ファンしてて草
    当たらなくてよかったね…

  • 19二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 18:12:36

    大量の本が魔導書だったりするんです?

  • 20二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 18:22:40

    ラウダ「なんだ、そっちにいったの」

    グエル「何の話だ。言っておくが本は見ないぞ、どうせ魔導書だろ。どうせ雑に魔導書出してSANcさせるつもりだったんだろ!!」

    ラウダ「……ラウダは探し物に夢中で気づかないよ。問題なく調べられる」

    グエル「図星か!!!!」


     __探し物はある。しかしそれ以上に今気になるのは、この男、ラウダ・ニールの正体だ。

     シャディクの話からして、彼が正気を失っているらしいことは察しが付く。しかしそれにしては、まだどこかで、辛うじて狂気には陥っていないのではないか、というような。上手く言葉では表せないが、そんな感覚があるのだ。それに、彼と自分は敵対する可能性が高い。というかまずもって敵対する。ならばその情報を探っておく、価値はある。

     おあつらえ向きに寝室なんて、ほとんど本館の方に出払っているラウダが、一番利用している部屋とすら考えられる。何か手掛かりはないか。そう思って、音をたてぬように細心の注意を払い、ベッドの天蓋、そのカーテンを捲れば、ふと。紙が落ちていることに気づいた。

    『名状し難い誓約』

    ハスターに従属を誓う。対価として魂を払うことで、外なる神に望みを叶えてもらうというもの。ただし早かれ遅かれ、契約者は正気を失い、悍ましい怪物と化してしまうだろう。

     __ハスター?

     グエルの頬に、薄く汗が浮く。以前、四号が話していた。神話生物の中でも、決して関わってはいけないもの。『旧支配者』、グレート・オールド・ワン。クトゥルフ。クトゥグア。ツァトゥグア。そして、

    「あった!」

     ラウダが歓喜の声をあげる。

     そうして、振り返って、こちらを見た。

     その顔は、相変わらず無邪気だ。グエルは咄嗟に、後ろ手に呪文の書かれた紙を隠す。ラウダは近寄ってきて、ベッドに腰かけた。ぽん、と自分の隣を叩き、グエルにもそうするように促す。従えば、ラウダは、夢見るような表情で、こどもに絵本の読み聞かせをするように__狂気によって、ぐちゃぐちゃに歪んだ筆致で書かれた紙を、見せた。

    『計画書』

    グエルSANc:dice1d100=90 (90) (34) 1/dice1d6=3 (3)

  • 21二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 18:41:42

    結局SAN値削られるの草

  • 22二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 18:45:12

    親の顔より見たSANc

  • 23二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 19:50:46

    どちらにしろ狂気の煮凝りの中に居る事実は変わんないんだねぇ

  • 24二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 20:15:59

    グエルSAN値:34→31

    グエル「ああああ不定!」

    ラウダ「早いよ兄さん!!」

    グエル「これ扱いはどうなるんだ?リアルタイムで暴力でもひいてラウダを殴り飛ばして逃げればいいのか?」

    ラウダ「サマリの重要な人々でも渡してやろうか?……はあ。とりあえずもう一つSANcあるからそれと、ついでにPOW+30で判定してね」

    グエル「うわああああああまだSANチェックがある!!」


    「・魂を迎え入れやすいようにダリルバルデを用いてドリームランドとの境界を曖昧にする。

    ・シュバルゼッテに魂(中身は問わず)をいれる。ダリルバルデが『名状し難い憑依者』に変化する。

    ・ダリルバルデの起動が行われると、ハスターが姿を現す。

    ・正気を失わないように、ダリルバルデを作った理由に関する記憶の一部を『古びたぬいぐるみ』にに封じ込めてもらう。※ダリルバルデを起動すれば、大切な人を取り戻して、ずっといっしょにいることができるよ!未来の僕、頑張ってね。

    ・不慮の事故が起きて計画が失敗に終わりそうならば、自爆装置を作動させること!」

     そこまで読み上げたところで、ラウダは微笑みながら、グエルにその、あまりに悍ましい文章が、明らかに正気を失った文字で書かれている『計画書』を、そうっと、持たせた。

    「ねえ、グエル」

     グエルの指先が震える。ラウダはそれをなだめるように、あるいはただの感情の発露として、グエルの背を撫でる。

    「本物の神さまの前でやる神前式なんて、ロマンティックだとは思わない?」

     脳が理解を拒む。あるいは、『理解してはいけない』と警鐘を鳴らす。それなのにグエルの脳は、狂気に陥りつつあるグエルの頭は、正確に、その『答え』を弾き出す。ラウダの瞳を見る。鮮烈な金色。黄色。震える。吐き出した息が、やけに冷たく感じる。

     __何の汚れも知らない子どものような表情で、ラウダは甘えるように、囁いた。

    「いいよね?」

    グエルSANc:dice1d100=62 (62) (31) 0/dice1d6=2 (2)

    グエル不定の狂気:dice1d10=8 (8)

    グエルPOW判定:dice1d100=33 (33) (40+30=70)

  • 25二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 20:33:39

    グエルSAN値:31→29

    グエル不定の狂気:短時間の心因反応(支離滅裂、妄想、常軌を逸した振る舞い、幻覚など)

    グエル「セーフ!……セーフなのか?ましってだけなのでは?」

    ラウダ「よかったね兄さん。うーん、そうだね、不定の狂気の扱いは……ちょっと難しいな。本当は聞くつもりだったんだけど、『空気を読んで頷いておく』か『突っぱねて逃げ出す』かの二択で後者を選ばなければならない、ということにしてもいい?」

    グエル「あまり常軌を逸していないな。いいのか?」

    ラウダ「いいよ。……それじゃあ、こういう感じにしようか」


     グエルは思い切り、ラウダを突き飛ばした。

     後ろはベッドだから、痛みはないだろう。グエルは立ち上がると、天井を見上げた。通気口が開く。するり、と。そこから、ワイヤーが垂らされた。それを右手で掴むと、ラウダの方を見下ろす。

    「すまないが、この話はこれまでだ。俺にはやることがある」

    「……そっちが素?」

    「残念だったな、素直で明るい『グエル』は、幻でしかない」

    「あはは」

     キリリ。音がして、リールが巻かれる。もともとそのためにつくられたものだから、グエルの体重程度であれば、余裕で吊り上げられる。……これは、ラウダに睨まれるかもしれない。本来ならもう少し様子を見たかったが、さっさと決行に移すべきだ。明日以降は四号と打ち合わせしながら、部屋で__と、そこまで考えたところで。

    「それで逃げられるつもりなのかな?逃がすつもりもないけれど。だって、まだ、『お話』、終わってないでしょう?」

     ざわり、と。

     皮膚が粟立つような感覚があった。

     グエルは咄嗟に振り返る。四号が「グエル、目を診ちゃだめだ!」と叫ぶ。届かない。届かない。ラウダのくちびるが動くのが、やけにゆっくりと見えた。

    「__【支配】」


    ラウダ呪文使用:dice1d100=85 (85) (85)

    グエルPOW対抗:dice1d100=11 (11) (40)

    ※グエルの方が高い成功度を出した場合逃走成功


    【グエル 三日目 夕 終了】

  • 26二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 20:38:33

    よかったー!
    重要ポイントでも成功できるんですねそのダイス!!(風評被害)

  • 27二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 20:47:57

    ラウダ「……」

    グエル「ふふんっ、本来ならかっこいいRPをするところだが勘弁してやるよ。らーうだっ、俺はお前から見事に逃げ切ったあと、夕食には出ずに……をやるぞ!もちろん許可してくれるよな?」

    ラウダ「……ラスボスムーブしたいがためにステータス盛りまくったのにッ……!」

    シャディク「まあさっきからお前ずっと出目腐ってるもんな。そういうこともある」

    スレッタ「えっと、どうした……んですか?」

    ミオリネ「さあ……?」

    エラン「まああの二人の突き進むルートがおかしいのはいつものことだし……?」


     __夜。

     どうやら今日はワ=ショクのフルコースのようだ。飲み物もお茶などのさっぱりしたものが中心である。スレッタはシャディクと共にそこに向かい、ミオリネと、エランと合流する。それからふと、あたりを見渡した。

    「あの、グエルさんは……?」

    「あら? 珍しい組み合わせね。あんたと一緒に来るもんだと思ってたけど」

    「うん。……ねえ、ダリルバルデには、あまり近づかない方がいいよ。あれは明らかにおかしなものだ」

    「そうなの?」

    「そうだね。……ミオリネ、君も。あれには触れない方がいい」

     シャディクがコメで作ったという酒を飲みながら、三人を順に見やったところで。どこからか、パン、と手を叩く音が聞こえてきた。

     音の主はラウダだ。スレッタはお茶を口に含む。彼はどこか憔悴したような顔をして、低い、しかしよく響く声で言う。

    「……朝、ダンスホールに来ている人は知っていたと思うけれど、僕はグエルと結婚することになった」

     お茶を噴きそうになる。

     ミオリネは盛大に噎せ、シャディクは反応に困ったのか笑いだし、そばにいたミオミオは「は?」と真顔になり、ついでにエランの瞬きの回数が心無し三割増える。そんな反応には構わず、ラウダはつづけた。

    「だけど、何故か__そう、何故か、グエルが行方をくらませてしまった。見つけて、連れてきてくれた人には、叶う範囲で望むものを与える」


    グエル??:dice3d100=14 62 66 (142) (??)

    四号??:dice3d100=66 7 40 (113) (??)

  • 28二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 20:51:03

    PL兄さんめっちゃ調子乗ってて草
    女神からのしっぺ返し来そう

  • 29二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 20:53:54

    ダンスのうまいエンジニアが急に賞金首に…
    行動制限ありそうで心配

  • 30二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 21:07:57

    外堀を埋められるグエル

  • 31二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 21:09:07

    調子乗ってる兄さんかわいいね

  • 32二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 21:26:08

    スレッタ「???????????」

    エラン「なんて???????」

    ミオリネ「グエル!説明しなさいグエル!!」

    グエル「知らねえよ!なんで俺はプライズ扱いされてるんだ!?」

    シャディク「ねえ俺こんなイベント知らないんだけど!?」

    ラウダ「……このダリルバルデの譲渡イベントを拡大解釈して当てはめた。多分こうすれば……に誘導できると思う」

    シャディク「あっあっあ……わかった。まあ割とみんなここまで来てるもんね。じゃあそれで」

    スレッタ「また『ない』ルートを開拓してる……」

    ミオリネ「私ちゃんとHOの想定通りっぽいルート通ってるのに……」

    エラン「君たちはダイスを振るとこじらせなきゃいけないみたいなルールでもあるの?」

    シャディク「……じゃあ、俺はこう行動するよ。いい? ラウダ」

    ラウダ「勿論。そっちは任せたよ、シャディク」


    「ぐ、ぐぐぐぐ、グエルさんと、ラウダさんが、けけけけけ」

    「どういうこと!どういうこと!どういうこと!?」

    「何が……起きたの?昨日まで会ったこともなかったはずなのに……」

    「……水星ちゃん」

     三者三様に動揺し、ついでにホールが混乱して説明を求めるものや(若きCEOの婚約者の座を狙っていたため)すすり泣く声や「うおおおおグエルとやらを見つけて金銀財宝を手に入れるぞおおおお!」とはしゃぐ声で混沌としはじめる。そんな中で、額に手をあてたシャディクが、微かに掠れた声でスレッタに囁いた。

    「グエルを見つける。……それで、ダリルバルデを譲渡してもらう」

    「……!そうすれば……」

    「ああ。ハスターは呼び出されないし、水星ちゃんは存在していられる」

     上手くいく確証はないけど、やってみる価値はある。そう言ったシャディクに、スレッタは小さく頷いた。はずみで、ねこみみがぴるりと揺れた。


    【三日目 夜 終了】


    スレッタ:dice1d2=1 (1)

    エラン:dice1d2=1 (1)

    1:グエルと接触する手段を考える(別途アイデアロール) 2:ラウダと接触した際にどういうか考える(のちにラウダと接触したとき交渉技能に補正)

    ミオリネ:dice1d3=1 (1)

    1:フェルシーと接触する 2:ペトラと接触する 3:さっさと寝る

  • 33二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 21:36:51

    「フェルシー」

     談話室にて、二人の少女がソファに並び、だいぶ虚無の顔をしている。

    「一つ聞いておきたいんだけど、グエルとラウダって兄弟なのよね?」

    「そ、そう、だった、はず……私の記憶が正しければ……」

    「大丈夫なの?これ。てかなんで誰もつっこんでないの?」

    「知らないよぉ……私が一番教えてほしいよお……」

     やけになって持ってきたワインを煽りながら、フェルシーはぐずぐずとミオリネを抱きしめた。


    「ミオミオ、難しい顔してます」

    「『グエル』って名のつく人間と『ラウダ』って名のつく人間は必ずこじらせてるの?」

    「わ、わかんない、です……」

     スレッタは考えてみる。グエルと接触する、手段。そもそも何故グエルは逃げだした? 普通に考えれば玉の輿(?)である。逃げ出さなくてはいけないような理由があったのだろうか。もしかしてダリルバルデ関連のこと?

     __わからないです。

     スレッタは目を伏せ、考えてみる。これが解決の糸口になるはず。そう、信じて。

    スレッタアイデアロール:dice1d100=1 (1) (50)


    「……」

     エランはメールが入っていることを確認する。エリクトの方を見る。エリクトは憔悴したような顔をして、「まあ殺し合いしてるよりはましですね」と低く呟いた。

    「あまり、気は進まないけれど。少し出てくる」

    「わかりました。行ってらっしゃい」

    「グエルを見つければ」

     __この状況を打破する手段を、見つけられるだろうか。

    エランアイデア:dice1d100=36 (36) (75)

  • 34二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 21:38:54

    スレッタミオリネなんか神がかったダイス運してるな…やっぱグエル吸われてるだろコレ
    ミオ堕ちしてるフェルシーちゃんかわいいね

  • 35二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 21:40:00

    グエル自身の出目がよかった場面でもラウダの出目のせいで巡り巡って酷い目に遭ってるのほんと草なんだ

  • 36二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 21:42:11

    エラン以外は全体的にダイスが荒ぶってるな…

  • 37二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 21:49:43

    「……!」
     スレッタははっと、目を見開く。
     __考えてみれば簡単だった。彼は何故シャディクを狙っていると口にした? 記憶を失った空白期間、そしてシャディクとのやりとり。何より、どうして四号という、明らかに戦闘に慣れている人間を、『表に出さず』協力者にしている?
    「スレッタ?」
    「わ、私……わかりました」
    「何が」
     スレッタはこくりと生唾を飲む。
    「__怪盗の正体が」

    グエル電子工学イクストリーム:一回成功
    四号電子工学イクストリーム:一回成功

    「第三ロック管理権限奪取完了」
    「第二ロック管理権限奪取完了。……第一ロックが硬いですね、いけます? 四号さん」
    「……かなり難しい。実際に操作パネルを前にすれば、もう少し楽になりそうだけど」
    「俺たちはラウダの計画を知った。どう考えても、消されます。……いったんどこかに身を隠しましょう。なんとか、やりとげましょう。ねっ」
     二人はそれぞれのパソコンや端末を鞄にしまうと、額に浮いた汗を拭う。とりあえず今日はここまでにしておこう。実際に決行するときになって、体力が切れていたらおしまいだ。
     グエルの視線が、クロゼットに向く。
     用意された『衣装』。揃いのシルクハットに、仮面、マントやブーツ、かっちりとした燕尾服。それからいくつかの小道具。
     失敗するわけにはいかない。決心を変えるわけにはいかない。
     何故ならそれが、グエルの、そして四号の、目的だから。
    「__『怪盗ジュード』」

    HO2目的開示
    あなたは神話生物から市民を守る特殊部隊に所属している。組織は最近脱走した捕虜兼魔術師シャディク・ゼネリが作った『ダリルバルデ』瞳部分の宝石に、なんらかのAFが関係していると考察している。このままでは招待客が何かに巻き込まれてしまうかもしれない。かといって無理に動けば権力や数の暴力で抑え込まれてしまう。その手段として命じられたものが__
    「怪盗」。
    客が盛り上がればラウダも権力を振りかざしづらいだろう。あなたの目的は、『怪盗を演じることでダリルバルデを盗み出すか、破壊する』ことだ。

  • 38二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 22:13:45

    HO2か協力者の動きは特殊って言われてた気がしたけどやっと納得

  • 39二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 22:13:59

    まさか怪盗探しイベントが逃げた婚約者探しイベントになるとは、ていうか怪盗という容疑者が不特定多数の状態だったのがグエルという単体人物になったことで余計状況が悪化してるという…

  • 40二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 22:16:23

    もう怪盗探しラウダの中でどっかいってない?優先順位 怪盗<グエル になってない?

  • 41二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 22:18:30

    スレッタ「おはようございます!」

    ミオリネ「おはよう。ああもう、癒しが足りない……!」

    グエル「さて、どう動くか」

    エラン「うーん、結局。グエルに隠れられてしまったら、どうしようもない、んだよね……?」

    シャディク「たぶんスレッタは俺とペアで行動するよね? あとミオリネとエランがペアで行動するかだけ決めてほしいな」

    エラン「……どうする?ミオリネ」

    ミオリネ「うーん……dice1d2=1 (1) (1:エランと一緒に動く 2:エランとは別で行動する)かな。それとdice1d2=1 (1) (1:ペトラを連れていく 2:ペトラを連れて行かない)」

    ラウダ「あ。ちなみに僕は以降ずっと移動してるよ。どこにいるかは……そうだね、誰もラウダを探していない場合、都度全員で幸運を振ってもらって、失敗した人がいた場合はその人が、失敗した人が複数いた場合は一番出目が高い人が遭遇する。全員成功したら誰も遭遇しないよ」

    スレッタ「探してる……」

    ミオリネ「追いかけっこタイプのホラゲー?」

    グエル「見つけられるものなら見つけてみろよ、名探偵?」

    エラン「さっきからずっと煽ってるね」

    スレッタ「わ、私は……そうですね。グエルさんを探しますよ」

    シャディク「具体的にどうやって?」

    スレッタ「『記憶喪失の怪盗さんへ。私は貴方が誰かを知っています。ばらされたくなったら私のところに来てください』と書かれたパネルを持って監視カメラの近くに立ちます」

    シャディク「えぐいこと考えるね」

    グエル「俺は……そうだな、dice1d3=3 (3) (1:ダリルバルデハッキング再チャレンジだ 2:三つ目のロックを探しに別館に行く 3:いい感じに変装して父さんに会いに行く)」

    ラウダ「わかった」

    ミオリネ「もう、グエルもスレッタもさっきから何話してるの……?秘匿行動多すぎでしょ……私は……うーん、dice1d3=1 (1) (1:別館を探索する 2:書斎に向かう 3:ラウダを捕まえる)」

    エラン「ミオリネと一緒に行動しない場合は、dice1d3=3 (3) (1:書斎に向かう 2:カジノに向かう 3:dice1d3=2 (2) dice1d5=1 (1) に向かう)」

    ミオリネ幸運:dice1d100=64 (64) (30)

    グエル幸運:dice1d100=24 (24) (40)

    スレッタ幸運:dice1d100=47 (47) (75)

    エラン幸運:dice1d100=17 (17) (65)

  • 42二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 22:22:32

    探してるラウダがマジでいつ出会うかわからない青鬼みたいで本筋とは別の次元の恐怖をもたらしているんだが…何これホラゲー…?

  • 43二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 22:24:38

    恋に狂った男…まぁハスターで狂うよりかはマシ…なのか…?

  • 44二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 22:24:55

    グエルの幸運が2番目に低いのもあってかなりスリリング

  • 45二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 22:35:14

    「ペトラ」

     エランを連れたミオリネは、迷わず使用人部屋に向かう。そこでは割と憔悴しきった様子のペトラが「何……ラウダ先輩ナニ……?ドウシテ……?」とうわごとのように呟いていた。

     まあ昨日の今日だから仕方ないか。そう思って、ミオリネはそうっと、ペトラの頭を撫でる。

    「エランに、あのこと教えてあげて」

     そこで、ペトラははっとしたような顔になる。

     エランは「あのこと?」と首を傾げた。ペトラはそんなエランを連れて、部屋の隅に置いてある__ねこの置物の前に案内する。

    「これに触れると、別館にワープします」

    「……どういうこと?」

    「言葉通りの意味ッス。やってみればわかると思うんで、心の準備をしてください。」

     そういって、ペトラとミオリネはねこの置物に触れた。エランも、少し迷いながら触れる。すると。

     __世界が、文字通り切り替わる。

     そこは古ぼけた部屋だった。見たこともない場所だ。どういうことだ? ……いや、この程度のことがあっても、おかしくはない、か。エランはよくわからないままとりあえず納得して、頷く。

    「この時間、ラウダ先輩はダンスホールにいるはず。形跡だけ残さないように、慎重に__」

     そういってペトラは、扉を開けた。

     がちゃり、と。

     音がする。そうして、部屋を出たミオリネが、エランが、ペトラが、最初に見たものは、豪奢な調度でも、古びた床や壁でもない。

     __驚いたようにこちらを見ている、ラウダだった。

    エランSANc:dice1d100=17 (17) (55) 0/1

    dice1d3=3 (3)

    1:ミオリネ「ごっ、誤魔化すわよ!全力で!!」エラン「わかった」ミオリネ心理学:dice1d100=86 (86) (70) エラン心理学:dice1d100=41 (41) (70)

    2:ミオリネ「ちょうどいいわ。ラウダにグエルやヴィムの話を振ってみる」

    3:エラン「……ラウダに、ダリルバルデのこについて聞いてみる」

  • 46二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 22:37:03

    そういえばミオリネお助けNPCのボブくん全然見ないけど彼はずっと寝込んだままで出番無いの?

  • 47二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 22:43:42

    まだペトラがいるから不審に思われないかな…?

  • 48二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 22:50:40

    >>46

    ミオリネ「あいつ『精神分析自動成功』と『応急手当自動成功』持ってるから、連れ歩くとちょっと強すぎる、っていう理由で位置固定なのよね。部屋にいるから、NPCやPCが傷ついたら連れていくタイミングがあるかもしれない」

    ラウダ「ミオリネのHOが開示されたらむしろずっとお話してたかもしれないけどね……?せっかくつくったのになかなか開示するタイミングがなくて悲しいから言っちゃうと、フレーバーテキストは『SAN値が0っぽい顔をすることがある。あと一日五回くらいどこからか電話がかかってくる。こわい』だよ」


    「ミオリネ、エラン、ペトラ? どうしてここに?」

    「……ラウダ。教えてくれ、何故ダリルバルデなんてものを作った?」

     ラウダの問いには答えず、エランは低く尋ねる。ラウダはにこりと笑って、「きれいだからだよ。それ以上に理由は必要?」と言った。

    「誤魔化すのはやめて。エリクトが言っていた、『あれ』はおぞましい人形であると」

    「……そっか。そうだね、強いて言うなら、取り戻したいんだ」

    「取り戻したい? 何を?」

    「さあ。取り戻せば、わかるはず。わからなくてもいい」

     エランとラウダはぽんぽんと会話をする。ペトラはその様子をしばらくながめたあと、意を決したように踏み込んで、「あの!」と言った。

    「あの、それってもしかして、ヴィムさんと、グエル先輩のこと、だったのでは?」

     ラウダがぱちりと瞬きをする。

    「ヴィムって、だあれ? ……よくわからないけれど、グエルは僕の運命の人だよ。早く捕まえないと。どこにいるのかな?」

     そう言って、ラウダは足早に歩き出す。

     その様子は、熱に浮かされているようにも、狂気に取りつかれているようにも、焦燥感に駆られているようにも、見えた。


    【ミオリネ エラン 四日目 朝 終了】


    dice1d3=3 (3)

    1:ミオリネ「……別館の探索を続けましょう」dice1d4=2 (2)

    2:エラン「別館の探索してるとこ見られたらまずいよね。カジノに移動しようか」

    3:ミオリネ「うーん、まだ行ってない……dice1d3=2 (2) (1:倉庫 2:書斎 3:薬品庫)にでも行ってみる?」


    暫定ラウダ遭遇ダイス

    ミオリネ幸運:dice1d100=12 (12) (30)

    エラン幸運:dice1d100=65 (65) (65)

  • 49二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 22:56:03

    ごめんだけどラウダ遭遇ダイス出る度に笑っちゃう

  • 50二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 22:56:49

    SAN値0で他人の精神分析しとる場合か…?
    一日五回の電話…一体何サムなんだ…

  • 51二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 22:59:20

    なんで下手な神話生物よりホラーしてるんだ

  • 52二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 23:04:36

     __見た瞬間、全てを思い出した。

     グエルは髪をまとめ、帽子をかぶり、服装や度の入っていない眼鏡などをつかって、と。遠目に見ただけではそれとわからないように変装して、カジノにやってくる。今回に関しては四号も、ある程度の変装こそしているが、表に出てついてきてくれている。

     ダーツをしている後ろ姿を、ぱっと見ただけで。グエルの頭に、濁流のように記憶が溢れる。失っていた記憶を、思い出す。取り戻す。ラウダと兄弟だったこと。仲良く育った幼少期。優しくしてくれた父さん。認めてくれた父さん。『ぱいろっとさんになりたい』という夢を応援してくれた父さん。結局家を継ぐことになったから、せめてもの贐にと、まるで空を飛んでいるかのような錯覚に陥るこの__宇宙に浮かぶ巨大ホテル『アスティカシア』を建設して、ジェターク社に残してくれた父さん。そして。

     __アスティカシアから帰る途中に、事故で、命を失ってしまった父さん。

     グエルの瞳から涙が溢れだした。半ば衝動的に、「父さん!」と叫んで、ダーツをしていたヴィムのところに駆け寄る。ヴィムはその姿を見ると、「グエルか?」と驚いたような顔をした。

    「父さん!父さん、とうさん……俺……」

    「どうしたんだグエル」

    「俺、俺は、すみません、すみません父さん、親不孝な息子で、ごめんなさい……!」

    「……ああ……」

     ヴィムはそれで、グエルが何を理解したのか、知ったらしい。眉間の皺を解き、穏やかな表情をすると、その頭をくしゃくしゃと撫でた。

    「いいんだ。お前が生きていてさえくれれば、それだけで十分な親孝行だ。そうして幸せに生きてくれれば、俺も幸せになれる」

    「……とうさん……」

    「人は死ぬ。俺にはどうやら、それが早く来てしまったらしい。どういうわけか、またお前と会えたみたいだが……向こう六十年はもう一度会おうだなんて思うなよ。そうだな、笑ってくれ、グエル」

     グエルは流れてくる涙を片腕で拭うと、くちびるの端を吊り上げて、奇妙な笑顔めいた表情を作ってみせた。ヴィムは口を開けて、大きく笑った。

    「そうだ、それでいい。お前は俺の、自慢の息子だからな」


    『グエル』表HO目的達成SAN値回復:dice1d6=3 (3)

  • 53二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 23:14:08

    ととのった後にこれは泣いちゃうでしょ

  • 54二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 23:15:36

    グエルSAN値:31→34


    「なるほど。それでお前はその方に助けてもらった、と……」

    「はい、四号さんはすっごいんですよ!」

     しばらく話に花を咲かせていたところで、ふと。四号が 端末を見る。そして、目を見開く。

    「グエル。スレッタのところに行くよ」

    「えっ?なんでです?」

    「彼女に僕たちが『怪盗』であるとばれた。というかそれ以上に、あまり人目につくところでいると、いくら変装しているとはいえばれる危険性がある」

     四号が一息に言い切れば、グエルはようやく状況を思い出し、険しい顔を作った。それからヴィムの方を見ると、少しだけ、名残惜しそうな表情をする。

    「父さん、俺、ちょっと」

    「そうか」

     ヴィムは何も聞かなかった。ただ、自分が使っていたダーツを、手渡す。金色に輝くそれは、どう見ても特注だ。グエルはそれを見下ろして、一拍遅れて驚いて、ヴィムの方を見やる。

    「俺はもう使えん。お前が持っていくといい」

    「……俺、ダーツなんてやったことない、ですけど……」

    「そっちの四号さんとやらは、見たところ相当うまそうだ。教えてもらうと言い」

     四号がこくりと頷いた。彼は射撃のセンスがあるから、きっとそういったこともうまいのだろう。グエルはくすぐったいような気持になって、それからどうしようもなく切なくなって、これ以上ここにいたら、また泣いてしまうのではないか、と思って。

    「……行ってきます」

    「ああ、行ってらっしゃい」

     去っていくグエルの後ろ姿を見る。ヴィムは腕を組み、「大きくなったなあ」と呟いた。

     __直後、姦しい客たちが入ってくる。

    「なあ見つかったか!? ラウダCEOの婚約者のグエルっての!」

    「全然見つからねえ! 外部に脱出できるはずもない、くそっ、一体どこに逃げやがった!?」

    「……は?」

     ヴィムはきれいに椅子からずり落ちた。

    【グエル (スレッタ) 四日目 朝 終了】


    ラウダ遭遇ダイス

    グエル幸運:dice1d100=25 (25) (40)

    スレッタ幸運:dice1d100=13 (13) (75)

  • 55二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 23:17:45

    パパかわいそうw

  • 56二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 23:17:47

    いい感じに締めくくったと思いきや息子同士の婚約は寝耳に液体窒素なのよ

  • 57二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 23:18:36

    良い話だったのにねこみみ生やしてずっこけるヴィム、あまりにもジェターク

  • 58二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 23:22:33

    もしラウダがカジノに来てヴィムからお説教受けたら面白いな、知らん相手なのに何故か背筋が伸びちゃう…グエルの幸運成功はヴィム(守護霊)の加護かな…

  • 59二次元好きの匿名さん23/04/03(月) 23:37:41

    これグエルねこみみ生やしたヴィムを見て死者だってことを思い出したのならそれと同じスレッタの正体も勘付きそうだな

  • 60二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 02:26:48

    シャディクの扱いがグレーだけどシュバルゼッテを破壊すればグエルとスレッタは協力出来そうかな

    スレッタ蘇生手順にセセリアのコレクション関わってそうだし情報収集マジ頑張れ

  • 61二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 06:56:26

     書斎の壁には、一面に大量の本が並べられている。

     中央には真っ白なテーブルや造花の入った花瓶があり、どうやらあの騒ぎに辟易としたらしい、吹けば飛びそうなほど幼げな少年が一人、革張りのソファで本を読んでいた。

     外の喧騒が嘘みたいに、この場には静かな時間が流れている。怪盗探しだか婚約者探しだか知らないけど巻き込まないでほしいこんなことに。というか何度でも言うが兄弟で結婚はできないはずでは? 取り留めのないことを考えながら、ミオリネはゆっくりと息を吐き、声を潜めてエランとペトラの方に視線を向ける。

    「……第三者がいる、ということは、またラウダと遭遇しても、滅多なことにはならない、と思う」

    「ラウダがいよいよどういう扱いなの?」

    「ラウダ先輩は酷いことする人じゃないッスよ!……たぶん」

    「してるのよ今。現在進行形で」

    「グエル、このことしってるのかな……?」

    「知ってるんじゃないスか? 結構な騒ぎになってるし」

     三人は顔を見合わせ、本棚に向き合った。


    ラウダ「……ぱっと見でわかる情報としては、専門書が多いね。ここで探せば、技能+20くらいで振れる専門書が見つかりそうだ」

    ミオリネ「お助けアイテム?救済措置?……それだけのはずがないか。あとは、少年の方も少し気になるけど……」

    エラン「手分けする、というのもありだね。目星を持っている僕が探索、交渉技能が強いミオリネが聞き込み」

    ミオリネ「いや、でも本棚は図書館で振りたいし……うーん、どうしましょう……?

    ラウダ「あちなみにあんまり長く留まりすぎると『出る』からよろしく」

    ミオリネ「罰ゲーム扱い????」

    エラン「言い口がホラゲーのそれだ……」

    ミオリネ:dice1d100=64 (64) dice1d4=3 (3)

    エラン:dice1d100=68 (68) dice1d4=3 (3)

    1:本棚を調べる(エランの場合目星、ミオリネの場合図書館) 

    2:本棚で神話のことについて調べる(エランの場合代用図書館、ミオリネの場合図書館) 

    3:ソファの近くを調べる(エランの場合目星、ミオリネの場合代用目星) 

    4:少年に話しかける(ロールなし)

  • 62二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 07:00:40

    ソファにはひとつしか情報がないのにエランが被っているので、何するか再ダイスしますdice1d3=2 (2)

  • 63二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 07:23:38

    エラン「……しょんぼり」

    ミオリネ「まあ気にしちゃダメよ。切り替えていきましょ」

    ラウダ「そうだね。そこまで宣言があるなら、一応情報は出るよ」


     エランは本棚を眺めてみる。どうやらジャンルごとに整理されているらしく、神話コーナーを見てみれば、一口に神話と言っても、ニホン神話からシュメール神話まで、いくつもの本が並べられていることがわかる

     何気なくそのうちのひとつを手に取ってみると、どうやらギリシャ神話の__以前ラウダが話していた、オルフェウスの話が書いてあるようだ。

    『オルフェウスの冥界下り』

    ギリシア神話においては、オルフェウスの妻エウリュディケが死んだとき、オルフェウスは妻を取り戻すために冥界に入った。彼の弾く竪琴の音色に冥界の人々は魅了され、ついには冥界の王ハデスさえも説得し、「冥界から出るまでの間、決して振り返ってはいけない」という条件付きで送り出した。しかしようやく光が見えたというところで、焦燥感にかられて振り返ってしまう。とたんにエウリュディケは「どうして」といい、霧のように消えてしまった。オルフェウスはへたりこみ、一歩も動けなくなる。頬は青ざめ、からだは日増しに衰えて、しかし、悲しくはなかった。美しい花が咲き、青々とした木々が茂り、日の光を浴びて小川がきらきら輝き流れる、その地上をオルフェウスは心から愛していたが、エウリュディケがいなくては生きている気がしなかった。こうしてオルフェウスは地に頭をつけて眠りについた。二度と目覚めることのない眠りのなかへ。やがてオルフェウスは太陽の沈む遠い国でエウリュディケと出会って、二度と別れることなく暮らしたという。

     一方ミオリネも、ソファの近くを探していると、小さな鍵が落ちていることに気づく。誰かが落としたのだろうか、と思ってタグを見てみれば、『私室』と書いてあった。

    「ペトラ、これ……」

    「は、はい」

     別館の鍵だ。ペトラが合鍵を持っているから使うことはないと思うが、なにかに使えるかもしれない。そう思って、ミオリネは鞄にそれをいれた。

    【ミオリネ エラン 四日目 昼 終了】

    dice1d2=2 (2)

    1:ミオリネ「もう少し書斎を探索してみる」

    2:エラン「dice1d3=3 (3) dice1d5=4 (4) に移動するよ」


    暫定ラウダ遭遇ダイス

    ミオリネ幸運:dice1d100=81 (81) (30)

    エラン幸運:dice1d100=35 (35) (65)

  • 64二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 07:40:08

    シャディク「……あー……ミオリネ……」

    グエル「どうしたシャディク」

    スレッタ「何かあったんです?」

    シャディク「いや、なんでも。ただなんていうか、弾除けがいるっていいね」

    グエル「何の話だ」

    スレッタ「うーん、……あっ……なるほど、お疲れ様、です……」


     パネルを掲げて監視カメラを睨んでいると、通風口が開く。

     そこからひらりと降り立ったのは、変装していたらしい、髪をまとめているグエルだ。彼は苦い顔でスレッタを睨み、「どうやって知った」と低く唸る。

    「簡単でしたよ、怪盗さん。ヒントを出しすぎですね」

    「そうかよ、名探偵。それで?俺の事をどうするつもりだ?」

    「……私は探偵じゃありません」

     スレッタはかすかに目を伏せて、グエルを見つめる。それから一瞬、ちらりとシャディクに目をやって、指を組みあわせた。

    「グエルさん。怪盗は魔法のアイテムに詳しいと聞きました。その中には、魂を保存するものもあると」

    「魂?……ああ、イス人の兄さんが作った、精神保護装置か」

    「それ!それです、それを譲渡してくれませんか!?」

     グエルが左手の指輪に触れると、スレッタは食い入るようにグエルの肩を掴んだ。グエルは一瞬驚いたような顔をして、それからしばらく考えたあと、こくり、と頷く。

     グエルの持っていた指輪には、綺麗な宝石がついている__ように見えるが、よく見れば色硝子だ。中に薄らと回路のようなものが見える。シャディクがひょいとそれを手に取って、光にかざしてみた。

    「すごいね。よくできてる。使い捨てだろうけど、物理的な要因で破壊されることはない」

    「ふふん。イス人の兄さんはすごいんだ。もちろん、オリジナルの兄さんも五号の兄さんもつよいけど」

    「……いすじん……?よくわからない、ですけど」

     よくわからないまま、スレッタはシャディクを見やる。シャディクはスレッタを見ると、こくりと頷いた。

    「うん。これで君の望むものを準備できる」

     スレッタは、目を輝かせた。

    dice1d2=2 (2)

    1:スレッタ「じゃ私はこれで……関わりたくないので頑張ってくださいね……?」

    2:グエル「待て。協力しないか?」

  • 65二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 08:04:03

    「……きょうりょく?」

     スレッタは目を見開く。シャディクが続けるようにして、腕を組んで言った。

    「どういうことかな」

    「俺を__『怪盗』を捕まえて、やることは通報して警備員に突き出すのではなく、精神保護装置を奪う。お前らにとって怪盗というのは、利用価値のある存在らしい」

    「そうですね!でも正直割ともう用済みなんでラウダさんにひきわたしてもいいです?」

    「やめろやめろやめろ」

     スレッタが「じょうだんです」と言えば、グエルは壁に寄りかかり、ニイ、と笑みを浮かべて見せる。別にあまり冗談でもないが。グエルを渡してダリルバルデを譲渡してもらえば平和的にスレッタが転生する準備が整えられる。グエルは四号にちらりと目で合図した。そこから、歪な形のおもちゃめいた銃が、ふってくる。

    「……シャディク。お前の目的は、あのダリルバルデを起動させないこと、だったな?」

    「うん。前にも少し話したけどね、あんな魔改造品もう興味ないし、一番念頭に置くべきは『ハスターが呼び出されないようにする』ことだ」

    「水星女。お前の目的は知らない。そのねこみみをみれば大方予想はつくが__これはお前にとっても利のあることじゃないか?いや、違うな」

     そのうちのかたほうを、スレッタに手渡す。持ってみれば、ずしりと重い。スレッタは顔を上げ、グエルを見つめた。その表情は、どこかしおらしいまでに憔悴していた。

    「……どうか協力してくれ、スレッタ・マーキュリー」

     スレッタは迷った末に、こくりと頷いた。


    スレッタ「まあここで目的達成!さよなら!というのも悲しいですし、しょんぼりしてるグエルさん面白いので協力してあげますよ」

    グエル「助かる。さて、どうするか」

    スレッタ「ダリルバルデを盗むんじゃないです?」

    グエル「まだロックが解除できていない。一割はきついから管理権限本体を探したいが……あとは一応、ラウダを正気に戻す手段が、思い付かない訳ではない」


    【グエル スレッタ 四日目 昼 終了】


    dice1d3=3 (3)

    1:スレッタ「ここでロック解除に挑戦しましょうか」

    2:グエル「三つ目のロックを探しに別館に行く」

    3:スレッタ「……ラウダさんを正気に戻す方法?」


    ラウダ遭遇ダイス(両方成功の場合ミオリネとエランの方に向かうよ)

    グエル分:dice1d100=94 (94) (81)

    スレッタ分:dice1d100=93 (93) (81)

  • 66二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 08:06:13

    そっかエラン様もSAN0から戻ったのか

  • 67二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 08:18:14

    ラウダさんグエル兄さんwatch コワイ コワイネ

  • 68二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 10:51:29

    ここで???

  • 69二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 11:15:52

    調子乗ってたら来ちゃいましたね…
    ミオリネさんが弾除け志願してくれたのに

  • 70二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 11:39:58

    よりによって一番出目が高いのグエルなのほんと持ってるよ

  • 71二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 12:26:06

    ミオリネ「あれ、シャディク?向こうの処理してたんじゃなかったの?」

    エラン「……というか、幸運、あの出目でラウダ来ないの?」

    シャディク「なんていうか、弾除けがいるっていいね」

    ミオリネ「あっ……」

    エラン「そんなことってある??」

    シャディク「えっとね、倉庫は鍵がかかっているけれど、ペトラが開けてくれるよ」


    「……?」

    「どうしたの、ミオリネ」

    「いえ、ただいまなんか、寒気が……すぐに去っていったんだけど、なんだったのかしら……?」

    「気のせいだよ。多分」

     物が乱雑に置かれた部屋だ。とはいってもガラクタが多く、あまり使われていない部屋という印象を受ける。

    「私も、あまりここには入ったことがないんスけど……」

     前置きしてから、ペトラはぎゅっと手を組み合わせる。

    「ここは『記憶を失う前のラウダ先輩』が使っていた部屋ッス。もしかしたら、ラウダ先輩の記憶を取り戻す手がかりがあるかも」

     どうやらペトラも、ラウダがグエルやヴィムの記憶を失っていることに確信を持ったらしい。まああんなことがあったのだから当然といえば当然である。……あんなこと……いやよしんば記憶を失っていたとしてもある? そんなこと……。

     目につくのは衣装ケースと本棚だ。それとは別に、探せばなにか使えそうなものを見つけられるかもしれない。ペトラはうーんうーんと言いながら本棚に向かう。ミオリネとエランも、それぞれ探索のために動き出した。

    ミオリネ:dice1d100=54 (54) dice1d3=2 (2)

    エラン:dice1d100=95 (95) dice1d3=1 (1)

    ペトラ図書館:dice1d100=79 (79) (20) 本棚

    1:本棚(ミオリネなら図書館、エランなら目星)

    2:衣装ケース(ミオリネなら代用目星、エランなら目星)

    3:使えそうなものを探す(幸運)

  • 72二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 12:34:04

    ミオリネ「え???????」

    エラン「……?????????」

    ペトラ「は??????????」

    シャディク「誰も成功していなさすぎてペトラご本人が来ちゃった」

    ペトラ「馴れ馴れしいッス、シャディク先輩~!……えーっと、その。何やってるんスか?」

    ミオリネ「知らない……知らない……」

    エラン「ペトラだって失敗してるもん……」

    ペトラ「そうですね。……お二人とも、プッシュロールしておいたらどうです?特にエラン先輩なんて、これ以上出目悪くなることもないっしょ」

    ミオリネ「う、……うーん、私はやめておくわ。期待値低いし」

    エラン「僕は振り直す。がんばる、よ……!」

    ペトラ「それでいいんですよ。じゃっ、頑張ってくださいね!」

    シャディク「うん。ペトラ、名前貸してくててありがとう」

    ペトラ「勘違いしないでくださいね!グラスレーのやつらのためなんかじゃなく、ラウダ先輩が言ったから貸したんッスよ!!……あの。向こうで全部見てたんですけど、その。グエル先輩を〝無事に〟〝何の憂いもなく〟〝普通に〟生還させてくださいね」

    ミオリネ「善処する」

    エラン「努力はする」

    エラン目星:dice1d100=61 (61) (70)

  • 73二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 13:05:15

     ふと、本棚の間に不自然な隙間を見つけた。それが妙に気にかかる。少し考えたあと、動かしてみる。

     そこにあったのは、電子パネルだ。『ダリルバルデ第二ロック』という項目がある。今解除したら防犯ブザーが鳴ってしまうらしい。エランは目を細め、自分のスマートフォンに視線を向け、じっと、見つめる。

    「何があったの?」

    「電子ロック……グエルなら、遠隔操作で解除できるように権限を奪うことが出来るかも」

    「……なるほど。私達もグエルを探す理由ができたわね」

     とはいってもどこにいるのかしら。言って、ミオリネは首を傾げる。ペトラは顎に手をあて、うーんと唸る。

    「ラウダ先輩や他の人に見つかっていないといいけど」

    「隠れてるだろうからないでしょ」

    【ミオリネ エラン 四日目 夕 終了】


    「ラウダさんを正気に戻す方法?」

    「ああ、歩きながら話そう」

     グエルはスレッタを先導して、歩き出す。スレッタは内心「いくら人目がないとはいえこんな堂々と歩いてていいんです……?」とは思ったが、口に出すのはやめた。

    「それって、」

    「わっ」

     曲がり角を折れたところで、グエルが誰かに衝突する。相手はグエルより体格があったらしく、無事だ。しかしグエルは少しよろめいて、壁に手をつく。「いてて、すみません……」と言いながら、顔を上げたグエルが、見たものは。

     金色の瞳。

     と、堪えきれないとばかりにこぼれる笑顔。

    「……あ、アハ、ラウダ様、久しぶりですね……」

     ワイヤーが垂れてくる。グエルはワイヤーを掴む。ソレはこちらを凝視している。そして、

    「【支配】」

     割とノンタイムで呪文を詠唱しはじめた。

    呪文対象:dice1d2=1 (1) (1:グエル 2:スレッタ)

    ラウダ呪文使用:dice1d100=91 (91) (85) POW対抗:dice1d100=59 (59) (グエルなら40、スレッタなら75)

    呪文にかかっていない場合dice1d2=1 (1)

    1:グエル「逃げるぞ!」(別途CON対抗)

    2:グエル「実は俺とお前は兄弟なんだ!!」(別途言いくるめ)

    呪文にかかっていない場合dice1d2=2 (2)

    1:スレッタ「こっ、ここを通りたくば先に私を倒してください!」

    2:スレッタ「今ラウダさんのとこ行こうとしてたんです見逃してくださいいいい!!」

  • 74二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 13:09:03

    斧持って徘徊してる追跡者みたいな扱いになってきたな…
    いや斧は幻覚なんだけど

  • 75二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 13:17:55

    ラウダ「?????????」

    グエル「おいこのラスボス(推定)呪文使うのヘッタクソだぞ!!手応えがねえなあ、パルミジャーノ・レッジャーノの方が百倍削るのに苦労がいるぜ~!!」

    スレッタ「え、え、えー……この場合どうなるんですか?」

    ラウダ「……なんか調子乗ってすっごく煽ってるけど、兄さんも失敗している。成功度が同じだから能力値が高い方の勝ちルールで僕の勝ちだよ」

    グエル「は???同じ成功度なら受動側有利ルールがある。俺の勝ちだ」

    スレッタ「かいしゃくのちがい!ここほんとうにどうなってるんですかわかんないですっ、有識者の方~!!」

    ラウダ「……すー……信じ難いことに何故か……そう、何故か二人とも失敗してるんだ。ここは同じ成功度なら振り直しルールを採用しようか」

    グエル「そうだな。今日ラウダ出目腐ってるのにまた振るなんて勇気あるなァ~!いいぜ?怪盗ジェターク様はまたも華麗に逃げ切って新聞の一面を飾ってやるよ」

    ラウダ「怪盗ジュードだよ兄さん」

    スレッタ「今は亡きイキりグエルさんだ……本当に今回調子乗ってる……いやでも、確かに今回ラウダさんは出目が奮わない。今のところファンブル失敗失敗……!これっ、いけるのでは!?いけーっ、怪盗ジェターク~!」

    ラウダ「怪盗ジュードだよスレッタ」

    ラウダ呪文使用:dice1d100=29 (29) (85)

    グエルPOW対抗:dice1d100=84 (84) (40)

  • 76二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 13:21:48

    失敗したらそもそも対抗ロール発生しないのでは?

  • 77二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 13:25:46

  • 78二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 13:27:06

    煽りまくった結果のダイスで惨敗するのはフラグ回収の達人すぎる

  • 79二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 13:27:33

    期待に応えてくれる兄さん

  • 80二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 13:53:24

    >>76

    ラウダ「僕の卓では、基本的に呪文はコストを払えばかならず発動できる、それがきちんと発動するかどうかの判定としてPOW対抗を行う……という解釈でやっているよ」

    シャディク「ここのPOW対抗は『普通の対抗ロール』として処理している。だから二人とも失敗の場合は『同じ成功度』として処理したんだね。諸説あるけど、単純な成功度の比較で勝ち負けを判定してるよ。ハウスルールみたいなものだと思ってくれたら嬉しいな」


    グエル「?????????」

    スレッタ「あっいつものグエルさんだ。あんしんかん」

    ラウダ「よかった……せっかく持ってるんだから一回くらい成功したいよね」

    グエル「????????????」

    スレッタ「じゃあわたしなにもみてないので……」

    ラウダ「……こほん。処理に戻るね」


    「__あ、……」

    「グエル?グエル!」

     グエルがワイヤーを手放す。指輪の通信機から、四号の声が聞こえてくる。グエルは、ふらふらと。何かに操られるように、ラウダの方に向かう。

     シャディクがくちびるの端をゆがめ、「悪趣味な呪文を教えてもらったんだね」と吐き捨てる。ラウダがニコリと笑って、歯を食いしばり、半ば睨むような顔をしたグエルの手を取った。

     グエルが一瞬、助けを求めるようにこちらを見た気がした。それ以上に恐ろしいのが、あの。ラウダの、冷たい瞳だ。スレッタは一歩、後ずさる。

    「わ、私……今、グエルさんを。ラウダさんに、引き渡そうと……」

    「ありがとう。お礼は後でするよ」

     ラウダはニコリと微笑んだ。あとで? スレッタは聞こうと、する。それはつまり、今からは? どういうこと、なのですか?

     くちびるは動かない。夢見るような表情で、ラウダはグエルの手を取り、くるりと踵を返す。足音が、やけに遠く聞こえた。


    【グエル スレッタ 四日目 夕 終了】

  • 81二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 14:16:02

    信じられるのはnpc4号だけか
    ミオリネ?エラン? グエルいらない??!

  • 82二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 14:20:53

    ベテラン4号さんをもってしてもフォローしきれないとは

  • 83二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 15:38:26

    元々ラウダの方が呪文成功率高いんだからまぁ振り直したらこうなるよな

  • 84二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 15:40:56

    「ということがあって」

    「なるほど、それで……」

    「……この写真、捏造じゃなかったんだ」

     三人は顔を突き合わせてそれぞれの端末を見る。SNSやネットニュースの話題は、既にジェターク・ヘビー・マシーナリーのCEOの電撃婚約で持ち切りだった。

     一面を飾るのは、怪盗ジェタークの予告状__ではなく、虚無というか引き攣った笑顔のような何かを浮かべているグエルと、逆に満面の笑みで手を振るラウダの写真だ。

     ラウダに悟られないように隠れて情報共有をした訳だが、スレッタは早々に後悔した。いやその場にいたとして、止められるはずもないが__というか面白いので止める気もないが__それはそれ、これはこれだ。

    「……グエルの能力は、必要だ」

     エランが小さく切り出す。

     ミオリネも、「ええ。それに、フェルシーやペトラの大事な先輩だしね」と続いた。スレッタにとっても、そうだ。もしダリルバルデを盗まねばならないのであれば、電子ロックの解除のために、グエル、それと四号の力は必須である。

     なんとか、救出できないだろうか。

     スレッタはメールを確認する。一件。「グエルを見つけてくれたお礼について相談がしたい」と、ラウダから連絡が入っていた。


    「じゃあ僕は少し用事があるから。大人しく眠っていてね」

     グエルはベッドに大人しく座り、ラウダを睨みあげる。何故かさっきから、体が思うように動かせない。今も、ラウダが出ていったところを見計らって扉から出ようとしたが、何かが、ねじ曲げられたように。手が止まる。

    「……どうしてこうなった……!?」

     グエルは頭を抱えてしゃがみこむ。と、足元に広がる大量の本に目をやった。

     __逆に言えば、今はこの部屋を探索するチャンスだ。

     眉間に皺を寄せる。それからニイと笑みを浮かべ、天井を見つめた。見ててくださいね四号さん! 俺、絶対逃げてみせます!

     だってグエルは、『怪盗』なのだから。


    ミオリネ:dice1d2=1 (1) (1:ペトラのところに向かう 2:シャディクを部屋に連れてくる)

    グエル:dice1d2=1 (1) (1:本を読んでみる 2:部屋全体を見回す)

    スレッタ:ラウダのところに向かう

    エラン:dice1d2=1 (1) (1:ラウダのところに向かう 2:フェルシーのところに向かう)

  • 85二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 15:55:16

    ここまで大々的に報道されちゃもし世界がグエルのこと思い出し?たらとんでもないことにならんか…?

  • 86二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 15:57:12

    ねこみみ抱えるヴィムが見える…ここからグエル幸せに生きられる?大丈夫?

  • 87二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 15:58:25

    「もう無理だ……終わった……」

    「なんで誰もツッコんでないの?この状況に……」

    「見てよこのいいねの数。かなりどうなってるの?」

    「とりあえずスクショで魚拓をとっておきましょうか。ペトラもしておいたら?」

    「うわああああ鬼畜ミオリネぇ!!」


    「……こ、こんばんは」

    「入っていいよ」

     ラウダはスレッタを招き入れる。ラウダの部屋は、年相応、というよりは、かなり年嵩の人間のために作られたものを、そのまま流用しているような印象を受ける。

     ラウダはまず、「協力感謝するよ」と頭を下げた。それから手を組み、穏やかすぎるまでに穏やかな微笑みを浮かべて、スレッタを見やる。

    「僕にできる範囲なら、なんでも用意してあげる。何が欲しい?金?名声?人間だっていくらでも。それとも」

     __あなたが『生き返るため』のからだ、かな。

     ラウダの声は、低く蠱惑的だ。

    dice1d3=1 (1)

    1:スレッタ「えっいいんですか!?じゃあそれで!!」

    2:スレッタ「……ダリルバルデを、私にください」

    3:スレッタ「グエルさんは私のです!!」


     グエルは部屋を見回す。言語の分からない本ばかりだ。しかしどれも、なにか妙な雰囲気があることには変わりない。

     その中でもひと際目を引いたのが、黄衣の王と書かれた戯曲の台本。そしてそこにはさまれた、古ぼけた紙である。グエルはそれを、手に取る。英語でかかれている。読もうと思えば読めそうだ。

    「……四号さん」

     聞こえているかどうかは知らない。ただ、グエルは、知りたかった。

    「俺、四号さんと同じ側に、立ちたいんです」

     『神話生物』から、市民を守るため。だけどグエルは『神話生物』がなんなのかも、しらない。

     知りたかった。わからなかった。だから。

     タイトルを読み上げる。Al=Azif、あるいは、

    「__『ネクロノミコン』」

    グエル魔導書解読SANc:dice1d100=49 (49) (34) dice1d10=2 (2) /dice2d10=6 4 (10)

    グエル:クトゥルフ神話技能+15%

  • 88二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 16:07:29

    せっかく回復したSAN値がゴリッと逝った…

  • 89二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 16:11:56

    いつものようにヒーローになる道は開かれているが間違いなくヒロインになるグエル

  • 90二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 16:13:28

    グエルSAN値:34→24

    グエル潜在狂気再発:短時間の心因反応(ラウダが来た時めちゃめちゃ全力で突っぱねる)

    グエル不定の狂気:dice1d10=2 (2)

    グエルアイデア:dice1d100=32 (32) (75)

    成功の場合グエル一時的狂気:dice1d10=5 (5)


    「人形の体より、人間の体の方がいいでしょう?」

    「そうですね、できればその、出来るだけ早くほしいんですけど……」

    「知り合いに顔を変える技術を持っている人がいるんだ。そうだね、dice1d3=1 (1) 日待ってくれるかな?それまで待ってくれたら、転生用の肉体をあげる」

    「わかりました!ありがとうございます!!」

     スレッタはくるりと踵を帰り去る。なんか色々忘れてることがある気がするがもういいや。だって生き返れるんだから!はっぴー!らっきー!!

     一旦部屋に帰り、ミオミオに報告しないと。そう思って、本館に続く廊下を歩く。その途中で、ふと。少女と、すれ違った。

     自分とよく似た赤毛の女の子だ。ふわりと花の香りがする。ぱちぱちと瞬きをしてから、まあ気のせいか、と思い、もう気にしないことにした。


     扉が開く。

     エリクトはラウダの__雇い主の姿を見ると、無表情に礼をした。それから身を強ばらせて、しかし真っ直ぐに、ラウダを見つめる。

     ここでぼろをだすわけにはいかない。今、エランはグエル救出のために潜入しているのだから。できる限り長い間、ラウダの気を逸らさないと。そう、できるだけ、長く。

    「__エリクト・サマヤ及びエラン・ケレスより、本日の報告に参りました」


    HO4目的開示

    貴方はAF『ダリルバルデ』と客人の監視を依頼されている警備スパイだ。なんでもダリルバルデには不思議な物品が仕込まれているらしく、同僚のフェルシーと共に、それを絶対に守り切らないといけない。

    ……だが、貴方はあのダリルバルデのおぞましい真実を知った。そしてなおも、正気を保ち続けた。こんなこと、絶対に許してはいけない。一刻も早く、止めなければならない。怪盗とやらの狙いがわからない__もしかしたら、ラウダと同様に、ハスターを呼び覚ますことなのかもしれない__以上、下手に頼ることもできない。ならばどうすればいい。どうすればいいんだ?貴方の目的は「可能ならダリルバルデを破壊する。そうでなくとも、とにかくダリルバルデが起動していない状態でシナリオを終了させる」ことだ。

  • 91二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 16:19:51

    わあ…ダブルで恐怖症…

  • 92二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 19:40:11

    「……グエル、いる?」

     エランはペトラに頼んで用意しておいた合鍵を使用し、寝室の扉を開ける。中からは、浅い呼吸音が聞こえてくる。

     どうやらグエルはうずくまり、毛布を被って震えているようだった。残念ながら今のエランにグエルの精神状態を気遣ってやれる時間はない。半ば無理矢理背負いあげるようにしてグエルを動かすと、グエルは突然、悲鳴をあげた。

    「すみませんすみませんすみません!ころさないで、ころさないでっ、ラウダ、俺、逆らいません、からぁ……!」

    「大丈夫だ。ラウダは来ない」

    「……よんごうさん?」

     グエルが薄く目を開け、エランの姿を見ると、そうつぶやいた。

     よくわからないけれどとりあえず頷いて、「助けに来たよ」と言えば、グエルは目にいっぱい涙をためて、「四号さん!」とエランに縋りついた。あまり大声を出すと気づかれる。「しーっ」とくちびるに人差し指をあてれば、グエルはあわててくちびるを閉じる。

    「今のうちに逃げよう。とりあえず僕の部屋で匿うから」

    「……?わかりました!」

     何か違和感を覚えた気がするが、とりあえず素直にうなずいた。

     そこでエランが、グエルの手にある紙きれに目を向ける。「それは?」と尋ねれば、グエルはそれを懐にしまうと、ふるふると首を横に振った。

    「四号さんは見ない方がいい、ですよ」


    (レギュラー1点、ハード2点、イクストリーム3点として成功度を比較するよ。二人の合計がラウダ以上だったら逃げ切れるよ!)

    グエル幸運:dice1d100=71 (71) (40)

    エラン幸運:dice1d100=15 (15) (65)

    ラウダ心理学:dice1d100=84 (84) (100)


    【四日目 夜 終了】

  • 93二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 19:52:17

    スレッタ「おはようございます!」

    ミオリネ「おはよ。あの、色々と大丈夫なの?」

    グエル「ああ。とりあえず逃げおおせたぞ。ふふん」

    エラン「兄弟そろって出目腐ってたし割と全部僕のおかげなんだからもう少し謙虚になってほしい」

    ラウダ「あっまたラウダが移動し始めるのでよろしく。兄さんはエランの部屋にいるからエランの幸運で判定してもいいよ」

    シャディク「そろそろ何?って感じだよね」

    スレッタ「うーん、私はもう、割と、目的達成できてるんですよね……?シャディクさんとラウダさん両方に協力を取り付けてる以上、どうなっても必ずいけそうですし……今日はどうしましょう?」

    ミオリネ「私は……そうね、シャディクを連行して私の部屋に連れてくる。動きはそれから考えるわ」

    グエル「俺はエランの部屋で一日かけてダリルバルデのロック解除チャレンジするぞ。昨日のあれで動き回るのは得策じゃないことがわかったんだ、あっ借りるぞエラン」

    エラン「とてもあつかましい……僕は……うーん、なんとかしてラウダを正気に戻せないかな」

    スレッタ「あれ、そういえば昨日グエルさん心当たりがあるっていってませんでした?」

    グエル「あ!そうだな、スレッタ、エラン、時間があいていればカジノにいって、セセリアにカードを挑んでほしい。これで……うーん、いけるはず、だとは思うんだが」

    スレッタ「……わかりました!エランさんっ、dice1d2=2 (2) (1:カジノ 2:dice1d2=1 (1) (1:談話室 2:コレクションルーム))いきましょう!」

    エラン「わかった。じゃあグエル、電子ロックの解除、よろしくね」


    ミオリネ幸運:dice1d100=80 (80) (30)

    グエル幸運:dice1d100=49 (49) (65)

    スレッタ幸運:dice1d100=28 (28) (75)

    エラン幸運:dice1d100=71 (71) (65)

  • 94二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 19:54:52

    ミオリネさん元の幸運低いのもあるが遭遇ダイス毎回出目がひどい

  • 95二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 19:57:36

    ボブくん連れてこられたら精神分析できたのにねぇと思ったけどもしかして同じ顔?それはそれでSANチェック…?

  • 96二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 20:00:33

    「……四号さん」

    「うん」

     二人はエランの部屋でパソコンに向き合う。

     可能なら今日中に決行する。もう何かしら色々が手遅れな気がするが、やるしかない。

    「やりますよっ、できるだけ早いうちに!」

    「グエル、……昨日、助けに行けなくてごめんね」

    「……?」

    グエル電子工学イクストリーム:dice1d100=98 (98) (14)

    四号電子工学イクストリーム:dice1d100=33 (33) (10)

    【グエル 五日目 朝 終了】

    暫定ラウダ遭遇ダイス

    グエル幸運:dice1d100=72 (72) (65)


    「あら、ラウダ。どうしてこんなところに?」

    「うう、グエル、またいなくなっちゃったの……しらない?」

    「しらない。というかもう諦めたら?脈ナシもいいところよ」

    「やだ!」

     ラウダは子どものように駄々をこねて、さっさと去って行った。立っ端も体格もある男なのに、ガキか。ミオリネは閉口し、そのままスマートフォンの監視カメラ映像を頼りにシャディクを探す。

     状況は動き出した。もうなりふりかまってもいられない。

     エランは役に立たないし、スレッタは得体が知れないし。だったらもう、あまりやりたくはないけれど。

    「__シャディク」

    「ミオリネ?」

     シャディクが、目を見開いた。

     ミオリネはその手を握り、まっすぐに見つめる。目を逸らせないように。真剣に。そうしてゆっくりと息を吸って、吐いて、語り掛ける。

    「ねえ、シャディク。ついてきて」

    ミオリネ魅了:dice1d100=7 (7) (70)

  • 97二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 20:02:07

    出目が高いんよ…

  • 98二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 20:02:18

    グエルの出目草

  • 99二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 20:17:42

    グエル「おああああああああ!!」

    ラウダ「なにやってるの?なにやってるの?なにやってるの??」

    グエル「プッシュ!プッシュロールだ!どうせこれ以上状況は悪化しない!!」

    ラウダ「……わかったけど。失敗したら逆探知に引っかかってラウダ遭遇ダイス+10とするから」

    グエル「うあああああミオリネ、スレッタ、エラン!頼むっ、盾になってくれえええ!!!!」

    グエル電子工学イクストリーム:dice1d100=94 (94) (14)


    「ここって、ミオリネの部屋?」

    「ええ。……ボブ!」

    「んぅ?あう……」

     部屋の奥で寝込んでいたボブが、薬をごくりと飲み干すと、二人の方に近づいてくる。そうして先程までの気の抜けきった様子が嘘のように、きゅっと顔を引き締めた。

    「ミオリネさん、そちらの方は誰です?」

    「シャディク・ゼネリ。……君は?」

    「ボブと言います。ミオリネさんの用心棒兼医者としてやってきました」

    「いしゃ」

     ボブはぱちぱちと瞬きをする。そうして一目で、シャディクの精神状態があまりまともではないことを察したらしい。どこからか、仕事道具の入った鞄を取り出す。

    「ミオリネ、どうして君は医者なんてつれて……」

    「……私は、あんたに酷いことをした」

     ミオリネがぽつりとつぶやく。それから少しだけ顔を伏せ、ボブの方を見やった。

    「あんたが突然いなくなってから、ずっと、覚めない悪夢の中にいるみたいなの」

    「……そうですね、ミオリネさん。少し、席を外してもらえますか?」

    「ええ。静かな方がいいものね」

     ボブはティーポットと、不思議な香りのする薬草を用意した。そうしてシャディクに向き直ると、安心させるように微笑んだ。

    「お茶でも飲みながら、俺とお話ししましょう。大丈夫、すぐ終わりますよ」

    ボブくん精神分析:dice1d100=46 (46) (100)

    【ミオリネ 五日目 朝 終了】


    暫定ミオリネラウダ遭遇ダイス

    ミオリネ幸運:dice1d100=62 (62) (71)

    談話室にいるのはdice1d5=2 (2)

  • 100二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 20:20:49

    プッシュロールで2連続90台は流石に草

  • 101二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 20:23:59

    もうどうにもならないね!南無三!!

  • 102二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 20:29:45

    兄さんホント毎回さあ…

  • 103二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 20:34:53

    兄さんは(出目が)おしまい!

  • 104二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 20:42:52

    ダイス神はトンチキ兄弟ルートがお好きね…

  • 105二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 20:44:12

    やっぱりいつも死ぬことを除いて墜落する所がもっと残っている男

  • 106二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 20:49:50

     スレッタとエランが談話室に入ると、一瞬ラウダがいるように見えて、咄嗟に身構えた。

     しかしよく見ると、どうやらそれはラウダではなく、見た目も体格も似ているが、女性であるらしい。スレッタをしても見上げるほどの長身の彼女は「かえりたい……切実にかえりたい……」と低い声で呟いていた。

    「あ、あの、おはようございます……どうした、んです?」

    「え?ああ、おはよう……招待されて、来たんだけど。なんでもここに知り合いが来てるって聞いて……四号いつも厄介ごとに巻き込まれてるから今回もどうせその類だろうし……」

     怪盗だのなんだのきなくさいのなんの。

     容色はどこからどうみても完璧に女性なのに、その声や仕草は男性のそれだ。それをなんだか不審に思って、エランは「その格好は?」と尋ねた。

     __途端に、女性? の目が死ぬ。

    「似合うからって、姉さんに無理矢理。ほんとにどうして。ドウシテ……?」

     スレッタとエランは何かを察した。

     顔を見合わせ、「えっと似合ってますよ……?」「うん。きれいだ」とお世辞とも気遣いともいえない声をあげて、探索に乗り出した。


    エラン「アスティカシアの夜明けの即死トラップことラウダ・ニールだ」

    スレッタ「女体化(というか別人の身体になった)兄vs女装弟ルートだ……」

    ラウダ「シャディクが友情出演なら絶対これだって」

    スレッタ「そういえばグエルさんのお助けNPCって四号さんでしたね。またまきこまれてる」

    エラン「あながちさっきのダイスで別の選択肢を引けば、ほかのNPCがきていたのかも」

    ラウダ「そうだね。……探索可能場所は『1:棚』と『2:机』だよ。本来なら目星だけど、スレッタはアイデアで振ってもいい」

    スレッタアイデア:dice1d100=91 (91) (50) dice1d2=1 (1)

    エラン目星:dice1d100=14 (14) (70) dice1d2=1 (1)

  • 107二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 21:00:52

    90台出過ぎで草

  • 108二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 21:05:20

    「……?」

     エランが棚を探っていると、蜂蜜酒の瓶を発見する。

     スレッタもどうやらそれに気づいたらしい。「おいしそうですね」と微笑んで、つついてみる。

    「のんでみます?」

    「そうだね。一口くらいのんでも、余りそう。そのぶんは他のみんなに渡そうか」

    「そうですね!あっ、そこのお方も!」

    「……うん、えっと、気を使ってくれてありがとう」

     のんでわすれましょう、という言外の意味を、彼女は正確に読み取ったらしい。

     お誂え向きに用意してあったグラスにそれぞれ少しずつ次ぎ分けて、残りは蓋をしてエランが持っておく。乾杯をしてみれば、黄金色の美しい液体が、ゆらりと揺れた。

     一口、くちにすると。蜂蜜の甘い香りと、おそらく数種類入っているのであろうハーブ、それから醸造酒、白ワインにも近い味わいが鼻を抜けて広がる。思った以上に甘さはないが、かなり飲みやすい。

     __だが、飲んでいると、まるで宇宙を漂っているかのような、ふわふわとした感覚に襲われる。

     絶妙な不安感が襲い掛かってくるのを誤魔化すように、スレッタは微笑んで、グラスを置いた。

    「んう、おいしい、ですね?」

    「そうだね、うーん……?」

    「……やっぱり絶対なにかおかしいよ、主にラウダCEOの婚約発表とか……」

     長身の女性の言葉に、二人はそろって頷いた。

    スレッタSANc:dice1d100=88 (88) (63) 0/dice1d4=3 (3)

    エランSANc:dice1d100=20 (20) (55) 0/dice1d4=4 (4)

    【スレッタ エラン 五日目 朝 終了】

    dice1d2=2 (2)

    1:スレッタ「このままこの部屋でNPCと遊びましょう!」dice1d4=4 (4)

    2:エラン「……悠長はしていられない。グエルの言う通り、カジノに向かうよ」


    ラウダ遭遇ダイス

    スレッタ幸運:dice1d100=54 (54) (82)

    エラン幸運:dice1d100=76 (76) (82)

  • 109二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 21:09:05

    つつがなく遭遇コースですね…

  • 110二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 21:20:30

    スレッタSAN値:63→60

    「もういいですよ、ミオリネさん」

    「そう」

     ミオリネは部屋に入る。嫌な予感がして見張りに立っていたが、結局ラウダは来なかったのでとてもよかったとおもう。中に入ると、シャディクがうなだれていた。ボブは薬を飲んでから、茶器の片づけを始めた。それを横目に、ミオリネはシャディクの隣に腰かけ、しかしなんだか気まずくて、視線をあちこちに巡らせる。

    「……ごめんね」

    「何を謝っているの」

     シャディクの言葉に、ミオリネはすぐに答えた。シャディクは困ったように笑って、ミオリネの方に視線を向ける。

    「ずっと、そんなこと、気にも留めていなかったのに。人形のことだけ、考えていたはずなのに。何故か気にかかるんだ、君のこと。自分でもわからない」

    「そう」

    「どうしてだろうね。何故だろう。どうして? 教えてほしいくらいだ。……どうして、なのかな……」

    「……」

    「ねこのみみを生やした人間は、死の国の住人だ。関わってはいけないよ、俺も含めて。……俺はもう、あちら側だから」

     シャディクは言葉を切った。そしてくるりと振り返り、まっすぐな顔で、ミオリネを見つめる。

    「__俺は、可能なら、君の目的に協力したいと思っている」

     そこで、誤魔化すように笑みを浮かべてみせた。

    【ミオリネ 五日目 昼 終了】

    dice1d2=1 (1)

    1:ミオリネ「シャディクをどうにかする手段はないの?」 2:ミオリネ「なら、ほしいものがあるんだけど」


    「グエル、あまり無理にするとばれるかも」

    「大丈夫ですよっ!でもかなり厳重……あれ?来客?」

     グエルはノックの音に、立ち会がる。エランへの客なら勝手に出るのもどうかと思うが、居留守もよくない。扉を開ける。

     ラウダがいる。

     扉を閉める。

     ラウダがマスターキーで扉を開ける。

    「うっうわあああああ!」

    「こんな単純な逆探知に引っかかるなんて……もうちょっと上手くやった方がいいよ?」

     四号が割り込み、グエルがラウダの目を見ないようにする。どうやらそのせいで呪文が使えないらしい。ラウダが、小さく舌打ちをした。

    dice1d2=2 (2)

    1:グエル「実は俺とお前は兄弟なんだ!!」グエル言いくるめ:dice1d100=21 (21) (70) 2:グエル「逃げる!!!!」グエルCON判定:dice1d100=33 (33) (50) ラウダCON判定:dice1d100=15 (15) (80)

  • 111二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 21:26:47

    言いくるめておいた方がよかったのでは…?

  • 112二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 21:44:34

    せっかく成功した選択肢を外すのつくづく持ってるね…

  • 113二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 21:46:31

    グエル「おまなんで急に出目よくなってるんだ!?」

    ラウダ「だってほら、ラスボス! だから」

    グエル「いきいきしやがって……! ど、どうすれば……!?」

    ラウダ「ダリルバルデのロック解除できるの割と現状兄さんたちだけだから慈悲はあげる。頑張ってね」


     主に恐怖症(対ラウダ)と短期間の心因反応(対ラウダ)が働き、咄嗟に逃亡を図ったグエルだったが、そもそも唯一の出入口がラウダによって塞がれている以上、首根っこを引っ掴まれて捕まえられるのは最早既定路線である。

     何か言わなければ。そうだ俺とお前は兄弟だ! 言わなければいけないのに、恐怖によってか、グエルのくちびるは凍り付いたように動かない。ただ、うわごとのように「ころさないで……」と命乞いの言葉が出るだけだ。

    「大丈夫だよ。このホテルを殺人現場にはしない」

     四号が迷うことなくラウダに向けて発砲する。しかしその弾丸は、ラウダが腕を突き出せば、不自然な軌道で逸れて、どこかに向かう。

    「……被害を逸らす、か」

    「ふふ。追いかけっこはもう、おしまいだよ?三度目はない」

     グエルが引きずられていく。

     どこからかドナドナのBGMが流れてきた。

    (グエルがPOW判定+30に成功したら言いくるめチャレンジができるとするよ)

    グエルPOW判定:dice1d100=13 (13) (40+30=70)

    グエル言いくるめ:dice1d100=89 (89) (70)


    「セセリアさん」

    「あれ、水星ちゃん? エラン先輩も。また遊びに来てくれたんです?」

     セセリアが笑みを浮かべる。エランがこくりと頷けば、スレッタはスペードのエースを取り出して、セセリアにつきつけ、不敵に微笑んだ。

    「また、遊びましょう。今度は別のものもいただきますよ」

    「__ふふっ! シゲキ的なしょーぶ、期待してますよ?」

     セセリアは笑みを浮かべて、スレッタのカードを受け取り、トランプをまぜはじめた。

    セセリアカード(芸術):dice1d100=37 (37) (60)

    スレッタ幸運:dice1d100=98 (98) (75)

    エラン幸運:dice1d100=36 (36) (65)

  • 114二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 21:49:26

    グエル…つくづく惜しい男だな…

  • 115二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 21:50:31

    うーん口が下手すぎる

  • 116二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 21:52:40

    今回全体的にファンブル多くない?

  • 117二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 21:54:32

    POW判定に成功したら言いくるめに失敗する…

  • 118二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 21:55:07

    グエル「うがあああああああ!!」

    ラウダ「???????????」

    グエル「プッシュロール!プッシュロール!!」

    ラウダ「はあ、許可するけど……自分がとても慈悲をかけてもらっていることをもっと自覚してほしい」

    グエル「ありがとうございますラウダ様!!!!」

    ラウダ「うむ。くるしゅうない。今度こそはちゃんと言いくるめてね」

    グエル言いくるめ:dice1d1d100= (70)


    「あうあうあ」

     割と一瞬でバーストして脱落し、涙目になったスレッタを横目に、エランとセセリアは本当にいい勝負を繰り広げる。激戦を制したのはエランだった。セセリアは弾けるように笑って、エランをじっと見やる。

    「……バラしちゃいますけど。私、カウンティングしてたんですよ」

    「そっか」

    「それで勝てる、だなんて! よっぽど幸運の女神に愛されているんですね」

     エランは怒るでもなく、手を差し出す。セセリアはその手を握る。握手、する。それはいわば、強敵と書いてともと呼ぶような、少年漫画的アツい友情的なアレの始まりだった。のかもしれない。

     セセリアはカードを片付けると、「それで?」と尋ねる。ニコ、と笑みを浮かべて、いくつものコレクションを指さした。

    「どれがほしいんですか? エランせーんぱい」

     エランは無表情に、セセリアを見つめる。

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「……ラウダを正気に戻せるものを」

    2:エラン「ダリルバルデのロックを解除するのに役立つものを」

    3:エラン「なにか役に立つアーティファクトを」

  • 119二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 21:55:22

    ダイスミスdice1d100=31 (31)

  • 120二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 22:04:46

    「待て。待て! 俺とお前はっ、兄弟なんだ!!」

     グエルが半ばがなるように叫ぶ。ラウダの足が、止まる。

     __見れば、わかる。嘘じゃない。

     ラウダは少しだけ眉をひそめた。そして、グエルの服から手を離すと、「それ、どういうこと?」と尋ねた。

    「言葉通りの意味だ。お前は記憶を失っているだけで、俺の弟なんだ」

    「……話を、聞かせてもらおうか」

     ラウダが、じっとグエルを見据えた。

    【グエル 五日目 昼 終了】

    dice1d3=2 (2)

    1:グエル「ラウダを連れてカジノに向かう」

    2:グエル「ラウダにきちんと説明をする__ふりをしてダリルバルデのロック解除チャレンジだ」

    3:グエル「よし気は逸らせたな!ずらかるぞ!!」


    「……ふうん?わかりました。じゃあ、これなんてどうです?」

     セセリアがエランに手渡したのは、きらきらと輝く赤い宝石だ。ぱっと見で真贋はわからないが、とにかく価値があるものだ、とわかる。と、わかってしまうほどに、それは圧倒的なオーラと、見たものを虜にするような魅力と、凄まじいエネルギーを感じた。

     頬杖をつき、「身代わりの水晶っていうんですよ」と笑みを浮かべる。

    「一度だけですが、死に至るダメージを打ち消してくれる、便利アイテムです!大切につかってくださいね?」

    「……ありがとう。助かるよ」

     エランは身代わりの水晶を懐にいれる。スレッタはあわあわと慌てて、「あのセセリアさん、私が以前いただいたカードは……」という。セセリアはねこのように無邪気に笑って、「あれですか?」と言った。

    「掛け金としていただいていきますね。もし取り戻したかったら、もう一度挑めばよいのでは?」

    「あああああ!?」

     スレッタは頭を抱えた。ねこみみが揺れた。

    【スレッタ エラン 五日目 昼 終了】

    dice1d2=2 (2)

    1:スレッタ「もう少しセセリアさんと遊びます!」

    2:エラン「別の場所に向かおうか。そうだね、dice1d3=1 (1) (1:書斎 2:薬品庫 3:コレクションルーム)なんてどう?」

  • 121二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 22:08:13

    よし!!ものすごい女神と弟からの温情感がすごいけど成功は成功!!

  • 122二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 22:19:13

    「……お前は、記憶をシャディクに封じ込めてもらったらしいな」

    「うん。そのことすら、あやふやだけど。過去の僕がそう書いていたということは、そうなんだと思う」

    「俺は思い出した。お前が失った記憶というのは、俺と父さんに関することだ。俺はお前の兄なんだ」

     グエルは言いながら、端末を操作して、警備システムをハッキングする。

     そろそろ糸口くらいは掴みたい。どうしてもラウダに話しながらになるから、難しいが。四号も傾聴するふりをしてやってくれている。これは、いける。とにかくあることないこといって気を逸らさなければ。

    「過去のお前は俺を信頼してくれていた。記憶をうしなったことで、勘違いしてしまったんだと思う」

    「……なるほど?」

     ラウダはまだわかっていない様子だ。

     それでもいい。グエルの目的はラウダに記憶を取り戻させることではなく、あくまで気を逸らし、管理権限を奪取し。そして、ダリルバルデを奪い取ることなのだから。

    グエル電子工学イクストリーム:dice1d100=5 (5) (14)

    四号電子工学イクストリーム:dice1d100=97 (97) (10)

    グエル言いくるめ:dice1d100=78 (78) (70)

    ラウダ心理学:dice1d100=39 (39) (100)


    「……しゃでぃくを、どうにかするしゅだんは、ないの……?」

     ミオリネは、迷子の子どものような声を出した。

     シャディクが困ったように微笑む。「俺は、肉体的に死んだわけではないよ」と前置きしてから、でも、と続けた。

    「魔術師狩りの組織に目をつけられてるし、そもそも俺は既に、人形を作ることができる__人間のふりをしているだけの、ただの悪魔なのだから」

    「シャディクは人間よ。手だって、ほら、温かい」

    「……」

     ミオリネはシャディクをじっと見つめる。そうして、「一緒に帰りましょう」と囁いた。

    「私、シャディクが帰ってきてくれる、なら。別に、これが、……治らなくても、いい……」

     ボブくん(薬の調剤をしていた)が「えっ?」と困ったような声をあげたきがしたが、ミオリネは構わなかった。

     __だって、まだ、あの時のこと、謝っていない。

    ミオリネ魅了:dice1d100=6 (6) (70)

  • 123二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 22:22:13

    ミオリネの魅了が絶好調すぎる

  • 124二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 22:25:28

    プッシュロールなかったら何回積みルート入ってたのか最後に知りたい(入ってた前提)

  • 125二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 22:30:26

    ダイス酷過ぎだからカジノにダッシュして逃げ込むんだ

  • 126二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 22:30:44

    ダンスといい言いくるめといい
    グエルの技能値70の成功率が低すぎる…

  • 127二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 22:41:08

    グエルの電子工学は奇跡的に成功したのに四号さんはファンブるし言いくるめは失敗だしどうなることやら

  • 128二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 22:42:29

    グエル「よんごおおおお!」
    ラウダ「にいさあああん!」
    グエル「これどうなるんだ?俺のクリティカルと相殺か?」
    ラウダ「……いや、そうだね。じゃあ、もう少しタイムリミットは取る予定だったけど。ここで、入ろうか」
    グエル「何に」

    「……ミオリネ……」
     シャディクは低く呟いて、ミオリネの手を取った。
    「……、わかった。なんとかできないか、ためして__」
     と、シャディクが続けようとした瞬間。

    「書斎ってまだ何かあるんです?」
    「電子工学に関する本を探そう。付け焼刃にはなるけど、ダリルバルデのロックがハッキングできないか、試してみたい」
    「なるほど」
     そうやって、スレッタとエランが会話をしている最中。

    「残念だけど、もう少しまともな言い訳を考えた方がいいよ」
     ラウダがグエルの言葉を突っぱねる。しかし時間稼ぎはもう、それで十分だった。管理権限は既に奪取できている。これで、全部だ。不敵に笑う。四号のパソコンが何やら異音を立てている気がするが、気にしてはいけない。
    「ああ。そうだな、言い訳はやめる」
     グエルが立ち上がり、パチリ、と指を鳴らした途端。

     __バチン

     音がして、照明が落ちる。と、同時に、どこからか、声が響き渡る。それが誰のものなのか、ミオリネは、スレッタは、エランは、すぐに認識するだろう。
    『親愛なる獅子へ。
    今夜、あなたの最愛の一角獣を頂きに参上します。オーディエンスも大歓迎、宇宙が一番よく見える展示場で、お会いしましょう。
     __怪盗ジュート』
     グエルの声だ。

    ラウダ「__【クライマックスシーン】の、始まりだ」

  • 129二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 22:55:20

    「……何が起きているの?」

    「わ、わからない、一体……!」

     シャディクが慌てだす。ミオリネもだ。まだ、何もなしていない。まだ何も、目的を達成する手段を得ていない。それどころか、どうすればいいのかすら、わかっていない状況だ。冷や汗が浮かぶ。それだけじゃ、ない。ドクン。心臓が跳ね上がる。ひっと、息をのむ。どくん。あの感覚だ。堪えるようにうずくまれば、シャディクが「ミオリネ?」と語り掛けてくる。どくん。どくん。

    「触らないで!」

    「どうし、」

     __どくん。

    ミオリネPOW判定:dice1d100=56 (56) (30)

    成功の場合:dice1d2=2 (2)

    1:ミオリネ「さっさと脱出ポッドで逃げるわよ!」

    2:ミオリネ「……戦闘に参加する」


    「怪盗……!」

     エランが走り出す。おそらく展示場に行くのだろう。

     スレッタは、立ち尽くしていた。まだラウダとの約束を果たしていない。あるいはシャディクのところにいかないと。精神保護装置は指輪型だから、一人ではどうにもできない。

    「ど、どど、どうすれば」

    「こんなところにいた!」

     と、そこに駆け寄ってきたのは、ミオミオだ。彼女は息を切らして、「さっさと逃げるわよ!」と叫ぶ。

    「……みお、みお……」

    「また巻き込まれて死にたいの!?行くわよ!」

    dice1d4=4 (4)

    1:スレッタ「……ミオミオに、ついていきます」

    2:スレッタ「シャディクさんのところに行きます」

    3:スレッタ「戦闘にグエルさん陣営で参加します」

    4:スレッタ「戦闘にラウダさん陣営で参加します」


     停電に乗じてラウダから逃げたあと、グエルは真っ白な燕尾やマント、シルクハットを身に纏い、度の入っていないモノクルまでつける。ステッキは中に仕込みがあって、槍として扱えるものだ。鍛えられた肉体をかっちりとしたタキシードで隠し、わかりやすく『怪盗』に扮した姿に対して、エランは動きやすい恰好のままだ。

    「どうです、似合います?四号さん」

    「うん、とても。……電気銃を持たせてあげる。できるだけ暴れて、時間を稼いでくれ。少しすれば、組織から脱出用のポッドが手配される。そうしたら」

     ダリルバルデを盗み出す。

     怪盗ジュード__グエルは、不敵に笑って見せた。

  • 130二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 23:05:55

    色んなことがよく分からないままクライマックスに突入してしまった……!

  • 131二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 23:14:23

    ミオリネは戦闘不参加でエランはグエル陣営かな?

  • 132二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 23:21:06

    神話生物も過去PCも大盤振る舞いのお祭り卓ぽいのに荒ぶるダイスのおかげで情報取りこぼしまくってる気がするんだよなあ!

  • 133二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 23:21:46

    怪盗の名前ってジューヴじゃなかった?

  • 134二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 23:33:33

    >>133

    グエル「……ジューヴとジェタークとファラクトがまじったな!!」

    シャディク「なんか出てきてくれなかったから開示しておくと、ジューヴは『ファントマ』という怪盗が主人公の小説に出てくる警官だよ」


     予告状の時間になる。

     照明が落ち、ダリルバルデのロックが解除される。

     硝子張りの世界に、360°全方位から燦然とした星あかりが差し込んで、幻想的なまでにうつくしい。

    「い、いったい……」

     ペトラは警備員のフェルシーが心配になって、あるいは怪盗の声がグエルのものだったことが気にかかって、展示場にやってくる。

     そこで見つけたのはミオリネだ。ミオリネはふらふらと歩いている。後ろから慌てたようにシャディク、ついでにボブが制止しているが、止まらない。

    「何やってるの、ミオリ__」

     ミオリネが顔を上げる。

     その瞳は、爛々と__狂気に、かがやいていた。


    HO1目的開示

    貴方はラウダ・ニールと個人的に仲が良い権力者ではあるが、それを表に出すことはできない。何故ならあなたは、殺人鬼としての人格が目覚めてしまった二重人格者だからだ。普段はニコニコと笑顔を浮かべているが、ふとした瞬間自分の中にある暴力性が溢れだしてくる。あなたの目的は『自分の精神の状態を公にしない』ことである。

    もちろん、なんらかの事物を使ってこれを解消できるのであれば、方法は問わない、必ず手に入れるべきである。貴方はこちらが指定するタイミングでPOW判定をし、失敗すると【殺人癖】を発症したもうひとつの人格になってしまう。これは精神分析を受けるまで元に戻らない。


    陣営整理

    怪盗陣営:グエル

    保護陣営:スレッタ、ラウダ、フェルシー

    第三陣営:エラン(グエルは説得可)、ペトラ


    シャディク「覚悟はいいね。もう、目的を隠す必要はない」

    ラウダ「さあ。__舞台の幕開けだ」

  • 135二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 23:36:05

    このレスは削除されています

  • 136二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 23:37:57

    グエル単独陣営大丈夫? ダイス女神もあなたの味方じゃないと思うけど?

  • 137二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 23:44:04

    ミオリネにめちゃくちゃ引っ掻き回してもらうか四号さんにめちゃくちゃ頑張ってもらわないと花嫁()エンドでは?これ

  • 138二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 23:46:04

    それで自室がポケモンセンター…じゃなかった 技能自動成功のボブくんがお助けNPCだったんですね
    お助けというか生命線!!
    しかしこのボブくん何をどうやって外に連れ出せたんだろ…言いくるめクリった?

  • 139二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 23:46:44

    スレッタが勝ってもハスター招来エンドで結婚どころでは無くないか?

  • 140二次元好きの匿名さん23/04/04(火) 23:57:03

    >>139

    世界の運命がグエルに掛かってるじゃん!主人公じゃん!

    なお

  • 141二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 00:04:04

    精神分析持ちってボブとグエルだけか
    イス人の指輪ってミオリネのHOに必要アイテムだったりする?

  • 142二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 00:12:47

    この状況から全員生還する保険があるんですか!?

  • 143二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 00:14:22

    ラウダは正気に戻しておくべきだったと思うけど誰も選択肢選ばないんだ

  • 144二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 01:57:26

    >>143

    怪盗がラウダの心をもう一回盗めばいけるいける

  • 145二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 05:32:16

    ワンチャンミオリネを治して自陣に引き込みかつ第三陣営も持ち込めたらあるいは…?
    ……グエル新しいキャラシ用意しとく?

  • 146二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 07:49:17

    ラウダ「さて、ここで全員勝利条件の確認をしよう」

    ミオリネ「ぶっちゃけ割ともう無理なので好きなだけ暴れる」

    グエル「四ターン耐える。そして逃げきる!」

    スレッタ「正直どこが勝っても私は大丈夫ですね。一応ラウダさんに味方しておきますが、やばくなったら精神保護装置に隠れますよ」

    エラン「……ダリルバルデを破壊する。無理でも、起動させないように細心の注意を払う」

    シャディク「オーケー。あっ、この場にはいるけど、『シャディク』『ペトラ』『ボブくん』はミオリネを止めようとしている(回避に専念)ため攻撃には不参加だよ」


    『四号』

    救助を呼ぶ(二ターン後に脱出ポッドがやってきます。そこから二ターンかけることで乗り、逃げることができます)

    『エラン』

    攻撃対象:dice1d3=3 (3) (1:グエル 2:スレッタ 3:ラウダ) 攻撃方法:射撃(ライフル)dice1d100=42 (42) (70)

    『ラウダ』

    攻撃対象:グエル 攻撃方法:近接戦闘(斧)dice1d100=35 (35) (70)

    『フェルシー』

    攻撃対象:グエル 攻撃方法:近接戦闘(格闘)dice1d100=2 (2) (60)

    『ミオリネ』

    攻撃対象:dice1d3=2 (2) (1:グエル 2:スレッタ 3:ラウダ) 攻撃方法:近接戦闘(格闘)dice1d100=58 (58) (20)

    『グエル』

    対象:ダリルバルデ マヌーバ:奪い取る(使用技能は芸術(社交ダンス)dice1d100=20 (20) (70))

    『エリクト』

    攻撃対象:dice1d3=2 (2) (1:グエル 2:スレッタ 3:ラウダ) 攻撃方法:エアリアルdice1d100=46 (46) (50)

    『スレッタ』

    攻撃対象:dice1d2=2 (2) (1:グエル 2:ミオリネ) 攻撃方法:近接戦闘(格闘)dice1d100=92 (92) (70)

  • 147二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 07:54:08

    うーん大乱闘!
    社交ダンスが素で成功してるの初めてでは?戦闘だけど

  • 148二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 08:13:19

    グエル「フェルシィィィイイ!!」

    ラウダ「地味に僕もハード成功。やったあ」

    スレッタ「イクストリームはダメージ最大値です」

    ミオリネ「さすが私のフェルシー。持ってるわね」

    エラン「当たらなければどうということはないんだよ?がんばってね」

    シャディク「追い打ちがすごい」


     エランの弾丸が、ラウダの体に向かって放たれ、穿つ__かに、思えた。しかし、パリンという乾いた音とともに、何かが弾け、弾丸が消える。エランは銃を下ろし、ラウダを見やった。

    「……身代わりの水晶を持っているのは僕だけではない、ということか」

    「もう、裏切りなんてよくないよ」

    「だからハスターを呼ぶために協力しろ、と?」

     だが、もし本当にエランと同じなら、次こそ当てることが出来るはずだ。

     ラウダはエランに向けて微笑むと、くるりと踵を返し、グエルに向き直る。真っ白い衣装に身をつつんだ『怪盗』は、星の中、踊るように赤い機体を手に取った。くちびるの端を引き攣らせて、ラウダは斧を構える。

    「その格好も似合っているね」

    「そうか?ありがとう、孤独な獅子さん」

    「残念だけど、孤独ではなくなったし。ダリルバルデも返してもらうよ。フェルシー!」

    「はっ、はいッス!」

     フェルシーはラウダと呼吸をあわせて、踏み込む。グエルは目を細め、その軌道を、見極める。

    グエル応戦:dice1d100=70 (70) (14) 成功の場合ラウダにダメージdice1d8=4 (4)

    斧分ダメージ:dice2d4=4 1 (5)

    グエル回避:dice1d100=25 (25) (5)

    格闘分ダメージ:3


    「ミオリネさんっ、どうして……!?」

    「ふふ、っふふふ、あは、あはははは!」

     高笑いをしながら襲いかかってくるミオリネの攻撃を、スレッタは必死にかわす。防御することで精一杯だ。そう思っていると、ふと。眼前を、真っ白な花が覆う。

     降り注ぐ。

     無数のレーザーが、スレッタを貫く。痛みはない。何故ならスレッタは、『幽霊』なのだから。花の主__エリクトは、スレッタを無表情に見やると、「ああ」と低く言った。

    「あなた、人間じゃないんですね」

     顔から、血の気が引いた。

  • 149二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 08:17:36

    グエル「うっうわあああああ早速の死にかけ!!」

    ラウダ「……あの、四号一応治癒持ってるけど、使う?ただしMPの都合上、使用は一度が限界。また、使うと四号は気絶してしまうよ」

    スレッタ「そういえばそんなのありましたね」

    ミオリネ「ほんと便利ねアイツ」

    エラン「ふふん。僕も鼻が高い」

    グエル「う、うーん……じゃあdice1d3=3 (3) (1:使う 2:使わない 3:気絶していた場合は使う、気絶していない場合は使わない)」


    グエルHP:11→6→3

    グエル気絶判定:dice1d100=43 (43) (50)

  • 150二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 09:12:01

    これはグエル……(哀れみの目)

  • 151二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 09:47:22

    卓始まって以来の死者になりそうなHP

  • 152二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 09:53:51

    おとなしく結婚したほうがよかったかも

  • 153二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 12:11:54

     グエルの肩を、脇腹を。ラウダの斧が、フェルシーのこぶしが襲う。が、と吐いた息に、微かに血が混じっている。気道が傷ついたのか。真っ白なタキシードに、血が散る。

    「ぐっ……グエル先輩、投降してください!私……」

    「……効かねえな。それに、俺はグエルじゃない。怪盗だ」

     フェルシーとの問答に、ラウダが片眉をはね上げる。

     それから簡単に、目で指示をした。フェルシーはしばらく考えたあと、こくりと頷く。それから、スレッタに向けて、声を上げた。

    「__ミオリネ・レンブランを取り押さえてください。ダリルバルデに触れさせます」


    グエル「きっ……効かねえな」

    スレッタ「効いてる」

    エラン「とても効いてる」

    ミオリネ「というかなんか私狙われてない?ねえ」


    『四号』

    攻撃対象:グエルを狙っている人物 攻撃方法:射撃(ライフル)dice1d100=83 (83) (70)

    『エラン』

    攻撃対象:dice1d3=1 (1) (1:ダリルバルデ 2:ラウダ) 攻撃方法:射撃(ライフル)dice1d100=66 (66) (70)

    『ラウダ』

    攻撃対象:グエル マヌーバ:ノックアウト打撃(使用技能は近接戦闘(斧)dice1d100=83 (83) (70))

    『フェルシー』

    攻撃対象:ミオリネ マヌーバ:取り押さえる(使用技能は近接戦闘(格闘)dice1d100=97 (97) (60))

    『ミオリネ』

    攻撃対象:dice1d3=1 (1) (1:グエル 2:スレッタ 3:ラウダ) 攻撃方法:近接戦闘(格闘)dice1d100=67 (67) (20)

    『グエル』

    戦闘から離脱 判定:CONdice1d100=63 (63) (50)

    『エリクト』

    攻撃対象:dice1d3=3 (3) (1:ダリルバルデ 2:ラウダ) 攻撃方法:エアリアルdice1d100=7 (7) (50)

    『スレッタ』

    攻撃対象:dice1d2=2 (2) (1:グエル 2:ミオリネ) マヌーバ:取り押さえる(使用技能は近接戦闘(格闘)dice1d100=52 (52) (70))

  • 154二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 12:26:33

    失敗しまくってんな…
    ダリルバルデに触れさせるのは凶悪人格を閉じ込めるため?
    あとエリクトの攻撃対象どうなるの?

  • 155二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 12:29:00

    (エリクトちゃんのダイスミスってますが、エランと共にダリルバルデを攻撃した判定でいきます)


    ラウダ「?????????」

    グエル「ッヒャハハァ!幸運の女神は俺に微笑んだみたいだなあ!!」

    スレッタ「逃走失敗してますけど言うほど微笑んでます?」

    エラン「エリクト、えらい」

    ミオリネ「イクストリームはダメージ最大値、4d6だから……え?24ダメージってこと?」


    「っこら、逃げるな!」

    「嫌だ死にたくない!!」

    「びえええん、ころんじゃったよおおおお」

     主にジェターク寮の面々がわちゃわちゃしている横で、エランはダリルバルデをふと、見た。

    「……ッ!」

     そして、何故か。ぞわ、と背筋の粟立つような感覚を覚える。

     あれにミオリネを触れさせてはいけない。壊さなければ。冷静さもかなぐり捨てて、エリクト、と叫んだ。

    「ダリルバルデを狙え、破壊しろ!」

    「わっ、わかりました!」

     エリクトが腕を伸ばす。無数の花が舞う。エランが弾丸を射出すると同時に、レーザーの雨が降り注いだ。

    エアリアルダメージ:24(-装甲??)

    ライフルダメージ:dice2d6=5 3 (8) (-装甲??)


    「ミオリネさん、私とダンスを踊りませんか?」

    「……」

     ミオリネに向かって手を差し出す。

     だがここからどうしよう? ここからダリルバルデの方に向かえば確実に向こうの修羅二人に狙われる。あるいは一旦離脱して、ボブやシャディクのところに連れて行くのも手か。うーん、とスレッタは唸る。

     __ミオリネに手を振り払われることなど、微塵も考えていなかった。

    ミオリネ回避:dice1d100=59 (59) (70)

  • 156二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 12:41:28

     魔術的な保護がなされているからか、あるいは材質のせいか、ダリルバルデはまだ破壊されていない。ちなみにダリルバルデを抱えていたグエルは「ひッ……」と恐怖で歪んだ顔をしていた。

     まずい。あれが壊れたらスレッタは存在できなくなる。ミオリネに手を振り払われたスレッタは、咄嗟に叫んだ。

    「エランさん、狙うのは瞳の宝石です!」

    「わかった」

     エランの方も、本体はそちらだと理解できているのだろう。エリクトも、はっと目を見開いて、狙いを変えた。主にラウダは「スレッタはどちらの味方なの?」と呆れた顔をしていた。

     __どこからか、がしゃんと音がする。

     『怪盗』が呼んだ脱出ポッドが、到着したらしかった。


    『四号』

    攻撃対象:ラウダ マヌーバ:援護射撃(射撃(ライフル)dice1d100=37 (37) (70))※成功でラウダの攻撃判定にペナルティダイスdice1d10=6 (6) を追加

    『エラン』

    攻撃対象:ダリルバルデ 攻撃方法:部位狙い射撃(ライフル)dice1d100=31 (31) (70-20=50)

    『ラウダ』

    攻撃対象:グエル マヌーバ:ノックアウト打撃(使用技能は近接戦闘(斧)dice1d100=76 (76) (70))

    『フェルシー』

    攻撃対象:ミオリネ マヌーバ:取り押さえる(使用技能は近接戦闘(格闘)dice1d100=72 (72) (60))

    『ミオリネ』

    攻撃対象:dice1d3=2 (2) (1:グエル 2:スレッタ 3:ラウダ) 攻撃方法:近接戦闘(格闘)dice1d100=5 (5) (20)

    『グエル』

    戦闘から離脱 判定:CONdice1d100=68 (68) (50)

    『エリクト』

    攻撃対象:dice1d3=2 (2) (1:ダリルバルデ 2:ラウダ) 攻撃方法:エアリアルdice1d100=73 (73) (50-20=30)

    『スレッタ』

    攻撃対象:dice1d2=2 (2) (1:グエル 2:ミオリネ) マヌーバ:取り押さえる(使用技能は近接戦闘(格闘)dice1d100=31 (31) (70))

  • 157二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 12:47:41

    せっかく運良く当たらないのにここで逃げられないのがグエルなんだよなぁ…

  • 158二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 12:53:20

    次で4ターンだからいけるか?

  • 159二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 12:58:24

    ※エリクトちゃんのターゲット変更処理を忘れていました エリクトちゃん本当にごめんね


    ラウダ「???????????」

    フェルシー「???????????」

    グエル「??????????????」

    スレッタ「呪いって伝播するんですね」

    ミオリネ「私今回調子いいかも」

    エラン「僕きちんとあててるのに全然減ってる気がしない……」

    スレッタ「あれ?でもこれ逃亡成功できたら割とそのままグエルさんは勝利なのでは?」

    グエル「……ッ!そうだ、勝ちが見えてきた!!」

    エラン「その場合一応僕とシャディクも目的達成、なのかな?」

    ミオリネ「えー面白くない」


     __エランの弾丸が、正確にダリルバルデの瞳を射抜いた。

     と、同時に、脱出ポッドが接続する。その音に、グエルははっと顔を上げた。半ば転がり落ちるようにして、ダリルバルデを持って走り出す。すぐにラウダが追いかけるが、二人の間に弾丸が落ちる。

    「四号さんっ、助かります!よっ男前!イケメンダイス!!女神に愛されたスナイパー!!!」

    「言ってないで早く逃げて」

    「__」

     ラウダの額にぴきりと青筋が立つ。

    「グエルは『四号さん』とずっと一緒で、やけに仲良しだよね。何故?」

     スレッタとミオリネは、素手で殴り合う。一方は相手を殺すため、衝動に任せて。一方はただ、無力化するために。

    「逃げないでくださいミオリネさんっ、ミオリネさん!」

    「……♪」

     ミオリネはかっと目を見開き、微笑み、スレッタの腹にこぶしを向ける。その表情はあまりに狂気じみていて、スレッタは咄嗟に、目を閉じた。

    ライフルダメージ:dice2d6=6 3 (9) (-装甲??)

    スレッタ回避:dice1d100=58 (58) (4)

    回避失敗の場合ダメージ:3

    ミオリネ回避:dice1d100=50 (50) (35)

  • 160二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 13:11:06

    (スレッタはダメージを受けません)


     __ダリルバルデが、大きく揺らぐ。

     うまくやればあと少しで破壊できそうだ。だが、グエルもこのまま逃亡したいだろうし、スレッタの方も、どうやらミオリネを取り押さえたらしい。

     グエルが顔を上げて、脱出ポッドを見る。エランもダリルバルデを狙う。スレッタはミオリネをぎゅっと抱きしめ、どうするべきか一瞬考える。

     フェルシーはそれを見て、狙いをミオリネからグエルに切り替えた。ラウダも、ぎゅっと斧を握り直す。

     それぞれがそれぞれの目的に向けて動き出す。

     いよいよ、終幕が近づいてきていた。


    『四号』

    攻撃対象:ラウダ マヌーバ:援護射撃(射撃(ライフル)dice1d100=50 (50) (70))※成功でラウダの攻撃判定にペナルティダイスdice1d10=2 (2) を追加

    『エラン』

    攻撃対象:ダリルバルデ 攻撃方法:部位狙い射撃(ライフル)dice1d100=49 (49) (70-20=50)

    『ラウダ』

    攻撃対象:グエル マヌーバ:ノックアウト打撃(使用技能は近接戦闘(斧)dice1d100=43 (43) (70))

    『フェルシー』

    攻撃対象:グエル マヌーバ:取り押さえる(使用技能は近接戦闘(格闘)dice1d100=61 (61) (60))

    『ミオリネ』

    攻撃対象:スレッタ 攻撃方法:近接戦闘(格闘)dice1d100=97 (97) (20) ペナルティダイスdice1d10=3 (3)

    『グエル』

    戦闘から離脱 判定:CONdice1d100=99 (99) (50)

    『エリクト』

    攻撃対象:ダリルバルデ 攻撃方法:エアリアルdice1d100=48 (48) (50-20=30)

    『スレッタ』

    ミオリネをdice1d2=2 (2)

    1:ダリルバルデの方に連れていく

    2:ボブやシャディクの方に連れていく

  • 161二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 13:13:37

    ここでファンブるのまさにグエルすぎて

  • 162二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 13:37:20

    どうして助けるのかと思ったら土壇場で足をかけるダイス女神

  • 163二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 13:38:57

    グエル「はあああ????」

    ミオリネ「そんなことってある??????」

    ラウダ「……えっと。ほんとは応戦か回避で判定できるんだけど……気絶しよっか兄さん」

    シャディク「ミオリネも判定なしで連行されようね」

    エラン「僕、ちゃんと成功してる。えらい」

    スレッタ「私空気読んでハスター招来させずにいる。えらい」


     エランは狙う。真っ直ぐに、気迫を込めて。

     もうあの人形はずたぼろだ。当たり所によっては、このまま破壊できる。

     四号も援護射撃を行うが__それより先に、逃げようとしたグエルの首に、ラウダの打撃が入る。グエルのからだが、ゆっくりと倒れ込む。

    「__グエル!」

     通信機から四号の声が聞こえてくる。ラウダはグエルの手から通信機を奪い取ると、躊躇いなく床に投げ、踏み潰した。

     もはや半壊どころか八割ぐらい壊れているダリルバルデが、グエルの腕から離れた。そこでふと、ラウダが顔を上げる。

    「スレッタ、何してるの?ミオリネを……」

     ミオリネはスレッタに連れられて、シャディクとボブ、それからペトラの方に連れられてきていた。

     ボブは優しく語りかけ、シャディクが宥めるように背を撫で、ペトラがぎゅっと抱き締めれば、ミオリネの呼吸が落ち着く。

    「……わ、わたしは……?」

    「よかった、ミオリネ」

    「ミオリネ、早く逃げようよ。フェルシーも連れて!」

    「良かったこれでサムさんに怒られずに済む……」

     スレッタがふと振り返る。

     そして、ねこのように、いたずらっぽく笑った。

    「__ごめんなさいね?私、あなたの味方じゃなくて、たのしいことが好きなだけの『亡霊』なんです」

    ライフルダメージ:dice2d6=1 6 (7) (-装甲??)

  • 164二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 13:45:48

    >>「良かったこれでサムさんに怒られずに済む……」

    そういうことだったっけww

  • 165二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 13:56:29

    ラウダ「もう言っちゃうけどあと1ダメージでも入ればダリルバルデは破壊されるんだよね」

    シャディク「かなり強めに作ったのにエランは全然外さないしエリクトがゴリゴリ削るし……何?怖いよ……」

    エラン「ああ、HP40で装甲3か。なるほどね」

    スレッタ「まままままってください!その場合順番の関係で私消えますよね!?」

    グエル「おい、ダリルバルデが破壊されたら俺はどうなるんだ?というかいつになったら気絶から目覚められるんだ?」

    ラウダ「そこでだけど、四号がエランに対して説得チャレンジした……みたいな扱いにしてもいい?ここで説得成功したらエランとエリクトが怪盗陣営に入るってことで」

    ミオリネ「スレッタ、私達もどうする?もうここにいる理由もない」

    スレッタ「う、うーん……そうですね、シャディクさんやフェルシーさんを連れて逃げます?私指輪にはいるので、ミオリネさん連れてってください」

    シャディク「OK。じゃあ二人の説得や言いくるめの結果によって次のターンの処理が変わってくるから、先に判定するね」


    「エラン・ケレス。協力しよう」

    「君は?」

     降り立ってきたのは、自分と瓜二つな青年だ。グエルが言っていた「四号さん」だろうか。彼はじっとエランを見つめ、それからちらりとラウダの方を見やる。

    「……ダリルバルデを破壊したら、激昂したラウダが何をしでかすかわからない。僕たちはそれを回収して、然るべき手段で収容する。君にとっても、悪い提案じゃないはずだ」

     エランはその言葉で、はっと目を見開いた。

    四号説得:dice1d100=25 (25) (70+10=80)


    「……フェルシー!私と逃げて!」

     ミオリネが叫ぶのを、フェルシーははっと見上げた。それから心配するようにラウダの方をみやり、困惑したようにあちこちを見やる。

    「で、でも、私……」

    「私と逃げて。私と、生きて!」

     ミオリネが手を伸ばす。

     フェルシーがそれを見つめて、はっと目を見開いた。

    ミオリネ魅了:dice1d100=68 (68) (70)

  • 166二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 13:59:29

    四号つおい

  • 167二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 14:08:34

    4号とミオリネの魅力ずっと強い

  • 168二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 14:08:41

    ミオリネさんの魅了最強説

  • 169二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 15:51:25

    もしかしてこれまた全員生存エンドなのに兄弟だけがバットエンドパターンか…?

  • 170二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 17:41:27

    ラウダもおとなしく(物理)させた上で連れてっちゃえ

  • 171二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 17:47:18

    >>169

    儚い存在だったボブを生存に導いた、ポンコツに優しい4号さんがいるよ!

  • 172二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 17:53:23

    グエルが生存できても弟が闇落ちしたまま死んだり発狂から戻ってこないとバッドエンドだからさ…

  • 173二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 18:00:35

    有耶無耶になった正気に戻す方法があるのでグエルが無事ならなんとかなると思ってた

  • 174二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 18:04:08

    カジノに連れてこうとしてたんだけど結局連れてかなかったしセセリアさんにもらったのは身代わりの水晶だしでな
    このドリームランドみたいな空間がどうなるのか…

  • 175二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 18:15:59

    「__交渉成立だ」

     エランはかちん、と四号のライフルと銃身を合わせる。それからすっと目を細め、ダリルバルデの方に視線を向けた。

    「あれを奪い取って、君のところに渡せばいいんだよね? 怪盗も大変だ」

    「話が通じるようで、助かるよ。ついでにあのポンコツも救助してくれるとありがたい」

    「……ぽんこつ……否定はしない」

     エランは大真面目にうなずいた。

    「……ミオリネ」

     フェルシーはミオリネの手を取る。頬が、赤く上気している。こくり、と頷く。フェルシーは完全に落ちていた。ラウダが慌てたように、「何やってるのフェルシー、ミオリネをこっちにつれてきて!」と叫んだ。

    「……ごめんなさい、ラウダ先輩。私、ミオリネを選びます!」

    「僕の雇った警備員が全員てんで役に立たないんだけど!?」

     ラウダは全力で頭を抱えた。


    (移動省略)


    『ラウダ』

    攻撃対象:ミオリネ マヌーバ:ノックアウト打撃(使用技能は近接戦闘(斧)dice1d100=19 (19) (70))

    『フェルシー』

    戦闘から離脱 判定:CONdice1d100=98 (98) (70)

    『エラン』

    対象:ダリルバルデ マヌーバ:奪い取る(使用技能はCONdice1d100=57 (57) (65))

    『四号』

    対象:グエル(ラウダ) マヌーバ:回収する(ラウダとのCON対抗 四号:dice1d100=11 (11) (60) ラウダ:dice1d100=43 (43) (80))

    『ミオリネ』

    戦闘から離脱 判定:CONdice1d100=52 (52) (55)

    『グエル』

    (気絶中)

    『エリクト』

    対象:ラウダ マヌーバ:取り押さえる(使用技能は近接戦闘(格闘):dice1d100=93 (93) (70))

    『スレッタ』

    戦闘から離脱 判定:CONdice1d100=69 (69) (20)

  • 176二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 18:17:10

    ポ ン コ ツ

  • 177二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 18:22:19

    このスレのエランは本当優秀だなあ…

  • 178二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 18:27:00

    暴れるダイス

  • 179二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 18:28:49

    スレッタの低CONがここで効いてくる…

  • 180二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 18:29:08

    「ッあ、」

    「あう、

    「フェルシー!」

     フェルシーとスレッタは、逃げようとして、あしをもつれさせる。ミオリネが振り返り、手を伸ばす。しかし、その手は。

     落ちる。

     ラウダの打撃だ。風を切る音。近い。咄嗟に身を捻るが、間に合うか、怪しい。これにあたったら気絶してしまう。そういう確信が、あった。ぎゅっと目を閉じる。

    ミオリネ回避:dice1d100=88 (88) (35)


     __だが、その隙を逃すエランコンビではない。

    「そっち、持てた?」

    「うん。……この装飾品、邪魔だな」

     エランはダリルバルデを奪い取り、四号も怪盗に扮したグエルを担ぎ上げる。ついでにマントやらシルクハットやらなんやらのごちゃごちゃしたものはぽいと捨てていく。

     これであとは脱出ポッドに乗り込めばいいだけだ。エランはラウダの方を見やり、不敵に微笑む。

    「チェックメイトだ、ラウダ・ニール」

     ラウダが崩れ落ちる。

     斧を、とり落とす。その目に、どこか。あきらめの色が見えていた。

    「そうか。……うまくいかない、か」

     くちびるが奇妙に吊り上がる。笑うように。泣くように。引き攣って。そうだ、そうだよね。どんなミステリでも、悪は最後に倒されるものだ。おめでとう。おめでとう。おめでとう。

    「__それじゃあ、こんな物語に相応しい幕引きをはじめようか」

     ラウダがぱちんと手を合わせる。

     瞬間、


     __音を立てて、城が崩れ始めた。


    『ラウダ』

    アスティカシアの自壊システムを作動させる(10ターンかけてホテル・アスティカシアは崩壊する)

  • 181二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 18:40:14

    ミオリネ「はあああああああ?????」

    グエル「待て 待て 待て」

    ラウダ「今回誰もいかなかったけど三階に行くと爆破解体用の自壊システムがあったんだよね。宇宙空間だとそういった工事が難しいからって理由で」

    シャディク「電子工学持ちを連れて行けば解除できたんだけどいなかったからね。仕方ないね。あと可哀想だからグエルとミオリネは今の衝撃で起きたことにしてもいいよ」

    スレッタ「あああああ逃げましょう!にげましょう巻き込まれて死にます!!」

    エラン「……本来は2ターンかければ脱出ポッドに乗り込めるんだよね?ロールなしで乗り込めたことにしてもいい?」

    シャディク「もちろん。ただしフェルシーとペトラは恐慌状態で、ラウダは話しかけても何も答えない。シャディクはどちらかというとまだ状況がわかってないミオリネを連れ出そうとする側なんじゃないかな」

    ミオリネ「……そうね。目が覚めたら、フェルシーとペトラをなだめて、グエルが呼んでくれた脱出用のポッドに誘導する。ついでにボブも呼ぶわ」

    スレッタ「わ、私は……ミオミオに、指輪を託します。そして、指輪の中に隠れます!」

    エラン「四号と協力してダリルバルデをポッドの中に持っていくよ。それと、エリクトも連れていく」

    ラウダ「他の客たちも、異変に気付いて、どうやらミオリネたちが使っているポッドではなく、ホテルに備え付けのポッドに乗り込んでいくようだよ。__さて、」

    グエル「ああ。……まさか、こんな形で使うことになるとは思わなかった。ボーナスダイスはあるか?」

    ラウダ「今までのRPに免じてひとつあげる。ここでギャグの出目はいらないよ。決めてね?」


    「逃げるぞ、ラウダ」

    「……」

     ラウダは答えない。

     うつろな目で、ぼんやりと遠くを見ているだけだ。グエルはくちびるを引き結ぶ。それからポケットに入ったままのダーツの矢に触れた。もう片手で、ぐしゃ、とラウダの頭を撫でる。お前が何と言おうが、記憶がなかろうが、なんだろうが。

    「たった一人の、家族だろう」

     揺れながら、景色が下降する。

     落ちる。

    グエル精神分析:dice1d100=27 (27) (70) ボーナスダイス:dice1d10=5 (5)

  • 182二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 18:46:52

    兄さん……!!

  • 183二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 18:47:14

    何かよく分からないけどすごい感じで流れてる…!!

  • 184二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 18:49:05

    ラウダやっと拗らせずにいけそうだね…!!

  • 185二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 18:49:16

    決めるときは決める兄さん!!

  • 186二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 18:55:41

    ここで成功するのは兄だわ

  • 187二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 19:05:45

     アスティカシアが、崩壊する。
     誰かの夢をのせた何かが、誰かの心残りを閉じ込めたまま落ちていく。
     ポッドの窓からそれを眺めて、エランは「今更だけど」と前置きする。
    「僕たちも乗せてもらってよかったの?」
    「説明は僕に任せて。元より僕は『優秀だけど事件に投入すると厄介なことになりがち』とお墨付きを頂いている」
    「酷いです、四号さん、つよかったのに……!」
     三人がわいわい話している横で、震えているフェルシーを、宥めるようにミオリネが抱きしめていた。そんなミオリネの手も、少しだけ震えている。
    「い、いっしょ、だよね。ミオリネ」
    「もちろん」
     向かい側では、ミオミオとシャディクが指輪を見ている。本来透明だったはずの硝子玉が、ほんのりと赤色に色づいていた。機構が鳴って、音を紡ぎ出す。
    「じゃあシャディクさん、転生用の身体、たのみました!」
    「もちろんだよ。……ダリルバルデに記憶を曇らせる術式が組み込まれていた。これのおかげで死者をそうだと認識できなかったんだろうね。とにもかくにも、これが生きてるなら戸籍関連は問題ないはず」
    「へえ。すごいのね」
    「……だから、ラウダ先輩はグエル先輩やヴィムCEOのこと忘れてたんッスか?」
    「いや、それは少し事情が違って__」
     グエルは崩壊していく楽園をじっと見つめていた。
     ヴィムの願いが壊れていくのを、見つめていた。
     それから未だ黙りこくったままのラウダに視線を向け、「まあ、なんだ」と背を叩いた。
    「あれは事故として処理されるはずだ。というか多分俺の組織がそうする。安心しろ」
    「……」
    「あ、あ、あー、そうだな。怪盗ジューヴが盗んだのは、ダリルバルデだけじゃなかったってことで」
    「それで結婚式はどうする?」
    「????????????」
     突然パーメットスコア8ぐらいまで急加速したラウダに、グエルは咄嗟に身を引く。今ぜったいそんな流れじゃなかった。絶対もっと感動的な流れだった。もっとこうしっとりした感じの描写が挟まる流れだった。そういえばだれもこいつに記憶取り戻させてなかった!
    「日程は?会場は?衣装は?グエルの家族への挨拶周りは……というかどっちが花嫁なの?」
    「だッ……」
     脱出ポッド内にポンコ__ではなく、グエルの声が響き渡る。
    「だから、俺とお前は、兄弟なんだよおおおおおッ!!」

  • 188二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 19:09:31

    お堅いのねこっちじゃ全然あ…いやこれが許される世界ってどこだよ

  • 189二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 19:11:24

    長期の精神分析が必要ですね…助けてくれボブくん

  • 190二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 19:11:41

    ラウダ「トゥルーエンドB、楽園の崩壊。シナリオクリア、お疲れさまでした」
    スレッタ「お疲れさまでした!」
    ミオリネ「お疲れ様……あー、結局目的達成できなかったあ!」
    グエル「おい 何故誰もラウダを正気に戻さない?」
    エラン「君も責任の一端を担っていると思う」
    シャディク「……裏話とネタ晴らしには、少し時間が足りないね。感想戦に移ろうか」
    ラウダ「そうだね。その前に、エンドの分岐条件だけ開示しておくよ。ちょっと細かいけど、多少演出が違うだけだと思ってほしいな」

    ダリルバルデが破損していない状態でSAN0or死亡→バッドエンドA/地獄の守護者

    ダリルバルデが起動しハスターが招来され、
    ラウダが目的変更条件を踏んでいない→バッドエンドB1/地獄の完成
    ラウダが目的変更条件を踏んでいる→バッドエンドB2/楽園の完成
    (ハスターはヴィムを蘇らせてくれるが、1d10/1d100に耐え切れなかった場合当然ロスト)

    ダリルバルデを破壊する→ノーマルエンド/楽園の不在
    (自爆システムを解除していない場合、アスティカシアの自爆システムが発動。10ターンかけて崩壊する。HO2かアスティカシアの脱出用宇宙船を利用する必要がある。他NPCは連れ出す宣言をすればつれていける。解除している場合はラウダがその場で自害しようとする)

    HO1、HO3が目的達成できていない状態でHO2がダリルバルデを盗みだし、
    ラウダが目的変更条件を踏んでいない→トゥルーエンドA1/楽園の不在
    ラウダが目的変更条件を踏んでいる→トゥルーエンドA2/地獄の不在
    (自爆システムを解除していない場合、アスティカシアの自爆システムが発動。10ターンかけて崩壊する。HO2かアスティカシアの脱出用宇宙船を利用する必要がある。他NPCは連れ出す宣言をすればつれていける。解除している場合はラウダがその場で自害しようとする)

    HO1、HO3が目的達成できている状態でHO2がダリルバルデを盗み出し、
    ラウダが目的変更条件を踏んでいない→トゥルーエンドB1/楽園の崩壊
    ラウダが目的変更条件を踏んでいる→トゥルーエンドB2/地獄の崩壊

    トゥルーエンドB2の上で、全員が表HOの目的も達成している→ハッピーエンド/楽園の守護者

  • 191二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 19:32:34

    表HO達成はグエルだけか
    記憶は人形を回収出来てたらな良かったけどヴィムのダーツでワンチャンないかな?

  • 192二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 19:33:34
  • 193二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 20:10:40

    おつかれさまでした!楽しかったです
    フェルペトちゃんかわいかったな…チョロくて…

  • 194二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 20:15:41

    乙です
    ミオミオの相方もサムも来てたんだな
    ごもっともなツッコミしてて草

  • 195二次元好きの匿名さん23/04/05(水) 21:30:10

    乙です
    なんとかならないかと思っていたけどなんとかなって良かった良かった

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