【SS】憧れた理想

  • 1◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:08:18
    入学したての頃は少しオラオラしていたカイチョー概念|あにまん掲示板bbs.animanch.com

    こちらのスレに触発されて書いたのですが、最終的にずれてしまったので投稿せずじまいでした。

    でもせっかく書いたというのと、この概念が埋もれるのももったいないと思い投稿します。

  • 2◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:09:03

     トレセン学園の生徒会室ではその主たるシンボリルドルフが職務に励んでいた。彼女一人ではなく、マルゼンスキーとトウカイテイオーが遊びに来ていた。
     勝手知ったる部屋ということで、二人はお茶を片手に談笑していた。生徒会のメンバーではないが、仕事を手伝ってくれているのでルドルフも黙認状態だった。

    「ねー、カイチョーも休憩しようよー」
    「そうよルドルフ。一息入れましょ」

     取り組んでいたものにも一区切りがついたので、ルドルフは二人に応じた。いつの間に用意していたのか彼女の分を受け取り、会話の輪に加わる。

    「それで、何を話していたんだ?」
    「んとね、カイチョーの昔話!」
    「ほう?」

  • 3◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:09:36

     意図を尋ねようとルドルフはマルゼンに目を向ける。彼女は悪びれることなく答えた。

    「ルドルフがテイオーちゃんくらいの歳の頃にはどうだったのか知りたいんですって。それでお話ししていたの」
    「成程。しかし、あまり本人のいない間にそういうものは……」
    「あら、いたじゃない」

     しれっとマルゼンはカウンターを放つ。仕事に集中していたから聞いていないのだが、自業自得だなと呟いてルドルフは諦めた。

    「ねーねー、マルゼン先輩。他にカイチョーの面白い話ないのー?」
    「テイオー、面白い話なら考えていたものがある。丁度メモしていたんだが」
    「ぅえっ!? そ、そういうのじゃなくて~!」

     二人の会話をよそに、マルゼンは顎に指を当てる。

  • 4◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:10:06

    「んー、そうねぇ……」

     思案を巡らせていた彼女は、何かをひらめいた。

    「そうよ! あれがあったわ!」
    『あれ?』
    「ルドルフが入学したての頃に、やんちゃしてた話よ!」

     マルゼンの言葉にテイオーは目を輝かせ、ルドルフは目を右往左往させた。

    「なになに!? 教えて教えて!」
    「マルゼンスキー、あれはその、出来れば」
    「あのね、ルドルフがね……」
    「マルゼンスキー!?」

     マルゼンの前ではルドルフは、制止するという意味では走尸行肉だった。

  • 5◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:10:38

     今より昔のトレセン学園。マルゼンスキーは教室でクラスメイトから話しかけられた。

    「あ、マルゼン聞いた? 新入生の話」
    「何かあったの?」

     話を促せば、彼女は顔を曇らせて話し始めた。どうやら良い話ではなさそうだった。
     
    「今年入ってきた子がね、実力はすっごいあるんだけどすっごく生意気なんだって!」
    「そんなのいつものことじゃない。あたしたちだって覚えがあるでしょ?」
    「何達観してんのよ!? って、うちらのことよりその子! すごいんだって!」

     クラスメイトはどうにかしてその新入生のすごさを伝えたいようだが、いまいちマルゼンには伝わらなかった。
     首を傾げる彼女にじれったさを感じ、日々勉学を共にするクラスメイトは手を引っ張り行動を共にさせた。

    「ちょ、ちょっと~!?」
    「いいから! 今その子グラウンドで走っているはずだから!」

  • 6◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:11:10

     そうして手を引かれるがままに導かれたグラウンドには、確かにすごいウマ娘がいた。
     短く切り揃えている髪を風になびかせながら、走る見知らぬ顔。彼女が新入生だろう。

     マルゼンたちよりは下級生とはいえ、上級生相手に引けを取らないどころか差までつけて駆けている。
     年齢的にも本格化はまだなのに、この力。クラスメイトの言う通りだとマルゼンは思った。

     視線の先ではレースが終わって、勝者が敗者に声を掛けていた。前者は息を切らさず、後者は息を切らして。

    「先輩。併走、ありがとうございました。また、お願いします」
    「あ、うん、その……また、ね……」

     肩で息をしているだけでは説明しきれない何かを含んだ不明瞭な返事をして、上級生は去っていった。それを新入生は静かに見送っていた。
     マルゼンはその光景を見て呟く。

  • 7◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:11:44

    「いい子じゃない」
    「あの走りを見てそう言える!? まだ体も出来てないのにあの速さよ!?」
    「でも、上の学年の子相手に丁寧よ? 生意気には見えないんだけど」
    「もう、あんたは走りに目を向けないで……! 言ってることがすごいんだって!」

     またしてもすごいのだという。本人に聞けば分かるかとマルゼンは新入生に向かって歩いていった。

    「ハァーイ、こんにちは♪」
    「! 貴女は、マルゼンスキー先輩」
    「あら? あたしを知ってるの?」

     意外そうにマルゼンは言った。新入生の頃に最高学年に近い位置の上級生を覚えているなんて、自分たちでもそんなことはしていなかったというのに。

    「はい。入学前に在籍している生徒のリストで覚えました」
    「ぜ、全部?」
    「はい。一度見た顔は忘れないもので」

  • 8◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:12:16

     そう言う新入生はさも当然という顔をしていて、だからといって周りを見下している雰囲気もない。
     人物像が掴めず、マルゼンは別の話題を出した。

    「そ、そういえば、どうして走っていたの?」
    「はい。走り込みをしていたところ、先程の方から声を掛けられまして。併走しようということで」
    「あっちゃ~……軽くひねろうとして、逆にひねられちゃったのね」
    「あの、何か?」

     後半のぼやきに何事かと問われ、マルゼンは慌てて言い繕う。

    「ううん、何でもないの。そういえば、名前聞いてなかったわ。教えてくれる?」
    「し、失礼しました。シンボリルドルフです」

     シンボリ。多くのウマ娘を輩出する高家。その格式の高さ故に、入学前からレースで勝つための教育が施されるという。

  • 9◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:12:47

    「じゃあ、ルドルフちゃんはシンボリ家の?」
    「ちゃ、ちゃん……? は、はい。シンボリ家に恥じぬよう帝王学を教わりまして、その知識を学園生活でも活かしたいと考えています」

     帝王学と来たか。お嬢様というより、王様? マルゼンが内心訝しんでいるのをよそに、ルドルフは話し続けていた。

    「……というわけで、生徒会長になった暁には全てのウマ娘が幸せに暮らせる世にしたいと考えています」
    「ん? んん? ちょ、ちょっと待ってくれる?」

     半ば聞き流していた内容に、聞き漏らしてはならないものが含まれていたようにマルゼンは感じた。

    「全てのウマ娘が、幸せに?」
    「はい」
    「トレセン学園の、生徒会長の目標?」
    「はい」

     目をきらきらさせて、自信を持ってルドルフは頷いていた。

  • 10◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:13:19

    「その、具体的な方法って考えてる?」
    「はい。まずは在籍する生徒の水準を引き上げるために勉学、トレーニングの量と質を増やし、高めます」
    「人によっては、理解するスピードとかに差があると思うんだけど」
    「いえ、大丈夫です。私が出来ているのですから、皆も必ず出来ます」
    「面倒だぞーってなまけちゃったり……」
    「いえ、成果を出した者は褒め、そうでない者は罰します。帝王学でも習いました」

     調子が変わらないままに断言するルドルフを見て、マルゼンは冷や汗をかいていた。話している限り、いい子ではある。あるのだが……

    (ちょっと、いえ、かなり困ったちゃんね)

     奇妙な沈黙が生まれかけたその時、学園の鐘が鳴った。

    「すみません、マルゼンスキー先輩。この後にまだトレーニングをしなければなりませんので、失礼します」
    「う、うん。頑張ってぇ~ん……」

  • 11◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:13:51

     去っていくルドルフをマルゼンは肩を落として見送る。その彼女に、離れて見ていたクラスメイトが言い募った。

    「見た!? 聞いた!? 分かったでしょ!? すっごく生意気だって!」
    「生意気というか、何というか……」
    「あんなこと言ってると当然目をつけられるんだけど、すっごく速いから注意し辛いどころじゃないの! マルゼン、どうする?」
    「ええ? あたし?」

     マルゼンは驚くが、それに構わず興奮した相手の言葉は続く。

    「あんた以外に誰がいるのよ!? あんたの速さでばーっと逃げて、がーっと負かしちゃえばあの子も大人しくなるって!」
    「ちょっと、そんな冗談はヨシコちゃんよ?」

     本格化前の子に明らかにやり過ぎだ。それを諫めようとするが、クラスメイトはそうではないと首を振った。

  • 12◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:14:22

    「そうでもしないとやばいんだって! 他のクラスとか下の子とかがもう反感持ち始めちゃってて、下手すると今年の新入生みんながやばいって!」

     何を言わんとしているか分かったマルゼンは悩んだ。確かに、このままではいけない。だからといって、ただレースで負かしただけじゃルドルフは変わらないだろう。
     マルゼンは歩きながら顎に指を添えて、考えた。考えて、考えて、寮の門の前でようやく何かを思いついた。彼女の周りでうろちょろしていたクラスメイトは思わず尋ねた。

    「やっちゃう!?」
    「やっちゃうけど、レースじゃないわ。もっと良さそうなこと考えちゃった」
    「なになに!?」

     詳しく聞こうとする相手を、自分の唇に指を当ててマルゼンは静かにさせた。そして、自信ありげに答えた。

    「だいじょび、だいじょび。お姉さんに、まかせてチョンマゲ♪」

     バチコンとウインクをしてみせるマルゼンに、クラスメイトは一言呟いた。

    「あんた、同い年でしょ……」

  • 13◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:14:54

     それから時は流れて。ルドルフは一人廊下を歩いていた。すれ違う者は多いが、どこか彼女を避けるようにしている。
     日々の彼女の言動から反発心は生まれているものの、その確かな実力に気圧されて何も言えずにいた。

     ルドルフのクラスメイトたちは、彼女が誰かを傷つける意図で発言しているわけではないとは分かっているが、入学したてで距離を測りかねていることも相まってやはり遠巻きに見ているだけだった。
     そんな彼女に、呼び掛ける者がいた。ルドルフの短い髪とは対照的な長髪を纏ったウマ娘、マルゼンスキーだった。

    「ハァーイ、そこ行くカノジョ♪ 元気してる~っ?」
    「マルゼンスキー先輩」

     ルドルフはマルゼンを認めると、きちんと返答した。

    「はい。体調に問題はありません」
    「ズコッ。そ、そういうことじゃなかったんだけど……とにかく!」

     気を取り直して、マルゼンは告げた。

  • 14◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:15:25

    「ちょっと、お姉さんとお茶しない? あ、お茶といってもほんとに飲むわけじゃなくて、体育館に行こうってことなんだけど」
    「は、はあ。申し訳ありませんが、トレーニングがあるので」
    「そこをお願い! ルドルフちゃんが忙しいのは分かってるんだけど、ほんの少しだけお姉さんに時間をちょうだい!」

     手を合わせて拝むようにマルゼンは頭を下げる。先輩から頭を下げられることに慣れていないルドルフは慌ててしまう。

    「そ、そんな。頭を上げてください。少しだけなら、大丈夫ですから」
    「ほんと!? ありがと!」

     そのまま手を握ってくるマルゼンに、ルドルフは戸惑う。その状態を維持して連れていかれることにも、何も言えなかった。
     その道中で、ルドルフと目も合わせなかった生徒たち相手にマルゼンは声を掛けていた。

    「これからね、体育館でミニライブをやるから! 良かったら見に来てね~!」

     ルドルフより先輩たちは何が始まるか分かっているのか頷き、彼女と同じ新入生は分からないまま後に続いた。
     皆を導く。マルゼン自身がそう意識しているわけではないだろうが、その姿に言い表せない何かをルドルフは感じていた。

  • 15◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:15:58

     目的の場所に辿り着けば、既に多くの生徒たちで賑わっていた。ミニライブとは何なのか、説明もないままに来たルドルフは思案を巡らせた。
     そんな彼女をよそに、マルゼンにクラスメイトが話しかけた。

    「マルゼン! もう準備オッケーだよ!」
    「バッチグーね! じゃあルドルフちゃん、ここで見ててね!」

     そう言って、マルゼンはステージの奥に行ってしまった。残されたルドルフは、妙な居心地の悪さを感じていた。
     自らが招いたものでもあるのだが、当の本人はそれを理解するにはあまりにも幼過ぎた。

     そんな彼女に、おずおずと声を掛ける生徒がいた。ルドルフと同じクラスの子だ。

    「あ、あの、ルドルフさん。一緒に、見ない?」
    「あ、ああ」
     
     マルゼンに誘われた時のものとは別の戸惑いを感じながら、ルドルフはクラスメイトの隣に並んだ。

  • 16◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:16:29

    「君は、この催しが何か知っているか?」
    「ううん、先輩に教えてもらっただけでどんなものかは……」

     疑問の答えが出ないまま、やがて準備が整ったのか空間全体が暗くなった。そして、ステージだけが明かりに照らさられる。
     そのまま、舞台袖から誰かが飛び出してきた。さっきいなくなったばかりのマルゼンスキーだ。

    「ハァーイ、みんなぁ♪ 元気してる~っ?」

    『イエーーーッ!!』

     彼女の呼びかけに応じるように、大音声が響き渡った。ルドルフやクラスメイト、新入生たちはただ驚くばかりだ。

    「今日はミニライブをやっちゃうわよ! 突然過ぎなんだけど、許してチョンマゲ♪」

     上級生を中心にどっと笑いが生まれた。そこかしこから気にしてない、だの早く始めて、だのが聞こえてくる。

    「みんなありがとね! じゃあ新入生の子たちに説明!」

     そう言ってマルゼンはこの催しの意味を話し始めた。レース後に行われるウイニングライブ。テレビ等で見たことはあるだろうが、実際にどういうものかを見せてくれるというのだ。

  • 17◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:17:01

    「……でも、本番の曲以外もじゃんじゃんやっちゃうわよ! 大事なのは度胸に、愛嬌よ!」

     そこでやはり先輩からの声が大きくなった。名目は嘘ではないのだろうが、ある種のガス抜きも兼ねてなのかもしれない。そうルドルフが分析していると、一曲目が始まった。

    「準備いい?」

    『イエーっ!』

    「ヘイ!」

    『ヘイ!』

    「ヘイ!」

    『ヘイ!』

    『ワーーーーォッ!!』

  • 18◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:17:31

     ルドルフには馴染みがない曲だった。隣のクラスメイトを見れば、彼女も知らないようだった。しかし、知らないなりにリズムに合わせて体を動かしている。周りは言わずもがなだ。
     勉強漬けだった彼女には、新鮮な体験だった。見渡してみれば、皆が楽しそうに過ごしている。それをもたらしたのは、誰だろうか。

     壇上を見れば、マルゼンスキーが楽しそうに歌っている。彼女に誘われなければ、皆は、ルドルフはこの場にいなかった。
     一曲目が終わっても、次の曲がすぐに始まる。マルゼン一人だけではなく、沢山の先輩たちが曲を披露してくれる。

     誰かの呼びかけに、誰かが応じて。誰かが応じて、皆で行動して。それこそが、大きな目標を成し遂げるのに必要なことなのではないか。
     いつの間にか、ルドルフは自分の行動を振り返っていた。自分は、独りよがりではなかったか。もちろん、そう意図しての行動ではない。だからといって、そうではないとはいえない。

     知らず知らずのうちに、誰かを傷つけてはいなかったか。そんな自分はこの場にはふさわしくないのではないか。

  • 19◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:18:02

     思わず足が動きかけた時、また壇上に出ていたマルゼンと目が合った。間奏の時間を利用して、彼女は声を出さずにルドルフに伝えた。

    た、の、し、ん、で、ね。

     足は止まってしまい潤みかけた目を袖で拭っていると、もう片方の手を握られた。目を向ければクラスメイトの子であり、周りの大音量に負けないように声を張り上げてくる。

    「楽しもう!」

     ルドルフは暫し呆然としていたが、頷くと周りに合わせて歌い、体を動かした。練習もしていない踊りですらないステップ。
     確かな実力はあるのに、生意気で、幼い子供は、楽しい時間を過ごした。短い髪を、弾ませて。

  • 20◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:18:33

    「……それでね、ルドルフったらミニライブの後、興奮してあたしに抱きついてきちゃって。かわいくて抱きしめ返しちゃったわ」

     追憶にふけっていたマルゼンは、そう言って話を締めくくった。話に出ていたルドルフは、顔を真っ赤にして身を悶えさせていた。

    「へー、カイチョーって最初からカンペキ、ってわけじゃなかったんだ」
    「そうよ。それからルドルフは周りともちゃんと話すようになって、生徒会長に選ばれるくらいに信じてもらえたんだから」
    「あの、マルゼンスキー。もうその辺りで……」

     ルドルフが声を絞り出すのと対照的に、マルゼンは楽しそうに声を弾ませた。

    「マルゼンスキー先輩でもいいわよ、ルドルフちゃん♪」

  • 21◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:19:04

     そう言って湯気が出そうなくらいに温かいルドルフの頭を撫でた。あの頃から伸ばした髪は、誰に影響されたのだろうか。
     多くの人たちと協力して、多くの人たちを喜ばせたあの出来事に憧れたのは、誰がきっかけだったか。
     手を払いのけることが出来ず、憧れた相手の名前を口にすることも出来ず。ルドルフはされるがままだった。

     実に珍しい生徒会長の姿を見て、テイオーはふと疑問が思い浮かんだ。

    「そういえばさ、今の話はカイチョーが入学したばっかりの時のなんだよね」
    「ん? それがどうしたの、テイオーちゃん」

     尋ねるマルゼンに、テイオーは悪意なく疑問をぶつけた。



    「じゃあマルゼン先輩って、今何歳?」

  • 22◆zrJQn9eU.SDR23/04/06(木) 20:20:29

    以上です。ちなみに上で書いた曲は学園ということで天国的なものをイメージして書きました。

  • 23二次元好きの匿名さん23/04/06(木) 20:23:34

    いいSSだ…

オススメ

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