しまい・ざ・ろっく!学年二つ下の後藤ふたり概念part2

  • 1二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 17:47:18
  • 2二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 17:49:14

    プロフィール

    後藤ふたり
    原作通りお姉ちゃん大好きで、姉とは対照的な明るい性格。姉との関係は原作に近く、雑に扱う時もあるけど仲はとても良い。姉に甘えたがったりお姉ちゃんムーブに情緒を乱されたりとシスコンの気がある妹。
    「お姉ちゃんと一緒に弾けたら楽しそう」と言う理由で姉からギターを教わった結果、中学2年にしてギターヒーローと同等のテクニックを身に付けた。
    一方、姉とばかり合わせていた弊害で姉や姉と同等の相手が居ないと演奏が走りやすくなる悪癖を抱えている。
    天才ヴァイオリン娘(オリキャラ)の力を借りて、何とか部員と合わせる練習に励んでいる。

    後藤ひとり
    あっという間に自分と同じくらい弾ける様になった妹を見て曇る、なんて事は特になく妹と一緒に弾ける事を喜んでいる姉。
    原作と変わらず暗い性格で妹に励まされたり背中を押してもらう事も多いのを気にしているが、寂しがる妹を甘やかしたり寄り添ったり諭したりする優しいお姉ちゃん。
    妹とのセッションは以心伝心で、相乗効果の様にお互い1人で弾いている時よりも数段上手く弾ける程。
    妹とばかり合わせていた弊害で、妹以外と弾く時も偶に妹がいる前提で演奏しようとしてしまう癖が付き、頑張って修正した。

    提琴(さげこと) ビオラ
    安価とダイスで決定したオリキャラ。陽の者。ふたりと同じ軽音部に所属するエレキヴァイオリン担当。演奏技術はふたりをして「お姉ちゃんみたい」と言わしめるレベルの天才。
    姉がいないと暴走しがちなふたりの演奏をバンドメンバーの演奏に合う様に誘導できる。
    ただし性格は普段は猫をかぶって普通を装っているが本性は可愛い女の子大好き、抱きついたり胸に顔を埋めようとしたりとスキンシップが激しすぎる少女。
度々ふたりに抱き付いたりしてはふたりの体力や精神力をゴリゴリと削っている。あくまでふたりの相棒であり結束バンドの面々とはあまり絡まない。

  • 3二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 17:53:05

    気が向いたのでのんびり続きを書こうと思います。楽しんでくれたら幸い。
    前スレの最後が詰め詰めだったので保守代わりに感想とかも書いてくれても嬉しい。

  • 4二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 17:56:33

    ヤッター続きだーッ!
    めっちゃ仲良しで好きなんだ

  • 5二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 19:43:30

    待ってたゼェ!

  • 6二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:06:22

    やったー!続き来てくれるとはありがたい
    年度初めで体はボロボロだけど、これで生きていける…

  • 7二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:37:13

    ふたりがリードするより合わせる方が得意なのがクッソ好きです

  • 8二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:42:48

    保守

  • 9二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:44:58

    前のスレで一番好みだったのは、ふたりちゃんに限界が来てだだ甘えモードに入ったところだった

  • 10二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 21:41:45

    ぼっち「もう無理、もう入らない……!」
    ふたり「あはは、流石に五割り増しは多かったねー」

    台風の中の初ライブをなんとか成功させた翌日。後藤家は長女を労いお祝いする為にちょっとしたパーティーを開いていた。
    大好物の両親の唐揚げを前にモリモリと食べていたひとりは、いつもの様に妹のふたり共に和室に入るなり早々に動けなくなった。

    ふたり「……改めてお姉ちゃん、初ライブお疲れ様。カッコよかったよ」
    ぼっち「…………ふふっ、それ何回目?」
    ふたり「もー、何回言ったって良いじゃんか」

    昨日のロインでの宣言通り本当に寝かせない勢いでライブの感想を語ってくれた時からしきりに繰り返してくれる言葉に少し苦笑い。まだ人前で弾くのは苦手だけど、こんな風に喜んでくれる様なライブを、またやりたい。
    慣れた手つきでギターの用意をする妹の様子を見ながら、そんな事を思った。

  • 11二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 21:45:10

    ふたり「さて、と」

    演奏の準備を終えたふたりは、音を探る様に何度か弦を鳴らした。珍しい妹の様子に、姉は少し首を傾げる。

    ぼっち「何か弾くの?」
    ふたり「んー、いや、弾けるかどうかわかんないんだけど……」
    ぼっち「うん?」

    要領を得ない返答に疑問符を増やしながら眺めていると、不意にふたりが目を閉じて、ゆっくりと、一音一音確かめる様に弾き始めた。

    ぼっち(これって……)

    メロディラインの骨子は、昨日初披露したばかりの曲『あのバンド』で使われているフレーズ。合間に警報音の様な連符を挟んで、だんだんと高くなるリフを残響させて締める。速さはかなりゆっくりに落とされているけど、これは間違いなく。

    ぼっち(私があの時アドリブで弾いたイントロ……!?)

    ふたり「────お姉ちゃん、昨日の奴ってこんなんだったっけ?」
    ぼっち「うっ、うんっ。そんな感じだったと思うけど……」
    ふたり「ん、おっけー」

  • 12二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 21:45:29

    何度か同じフレーズを繰り返した後、今度は速さを一気に上げて弾く。紛れもなく、自分が咄嗟に即興で編み出したギターイントロだ。弾いた本人である筈の自分でも、一度寝た後ではもうどう弾いたか記憶が曖昧になっていたのに。

    ふたり「んーまぁ、こんなもんかな。はい、送っといたよ」
    ぼっち「え?」

    スマホをひらひらと振りながら言うふたり。見ると、自分とのトーク画面が開かれており、何かが送信されている。ポケットから自分のスマホを取り出すと、音声ファイルが送られて来ていた。

    ふたり「今のやつ、録音して送っといたよ。譜面に起こすなりして保存しとけばこの先もまたライブで弾いたり、ギターイントロあり版の収録とかできるでしょ。もしかしたら細部が割と違うかもしれないけど、そこはお姉ちゃんが弾きやすい様に調整してね」
    ぼっち「あ、うん、ありがと……じゃなくて!」
    ふたり「ん?」
    ぼっち「い、一回聞いただけで覚えて弾ける様にしたの……!?」

    軽い調子で語る妹に、目を見開きながら問いかける。


    ふたり「何驚いてんの?私がどれだけお姉ちゃんのギター聞いてきたと思ってるのさ」


    狼狽える姉に不思議そうに首を傾げながら、何でもないような顔でふたりは言った。

  • 13二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 22:42:18

    このスキルは対ぼっちちゃん専用なのかな
    それともある程度は誰にでもか

  • 14二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 00:16:44

    そういや前スレで貼られてたエレキバイオリンの例で挙げられてたバンドにハマってしまった
    意外な収穫だったわ

  • 15二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 00:37:10

    翌日。

    ぼっち「────で、ふたりがライブの成功祝いだからって言うので、受け取ったのがコレなんですけど……」
    喜多「確かにこの前弾いてたものと同じ……え?本当に?ふたりちゃんがこれを?」
    山田「いやそんな化け物みたいな中学生いる訳が……でも、ぼっちが自分で引き直したなら素直にそう言う筈……まさか本当に……?」

    ひとりが持ってきた音源を聴いて盛り上がる山田と喜多を他所に、虹夏がそっと耳打ちをしてくる。

    虹夏「……ねえぼっちちゃん、ふたりちゃんってもしかしてギターヒーロー並に上手い?」
    ぼっち「あっはい、技量はもう家で弾く時の私に追いついてます……動画にした曲の譜面を動画と同じ様に弾いたりしてるのよく見るので……」
    虹夏「し、姉妹揃って凄いんだねえ……それにしたって、一度しか聴いてない演奏を完璧に再現するなんて、ちょっと異常というか、色々とんでもないけど……」

    正直ひとりもそう思ったが、その反面納得できる所もあった。
    ふたりのギターの上達の過程の内、半分はひとりのギターを聞くことだった。姉のギターを聞いて、それがどうやって奏でられたものなのかを理解して、その繰り返しと一緒にふたりはギターを練習していた。元から素養があったのか、見稽古の過程で磨かれたものなのかはわからないけれど、とにかくふたりは耳にした音を自分の中に落とし込む力というか、そんな技術を身に付けた。その成果物が、あのギターリフの再現なのだろう。
    …………本人は洗濯物畳んで部屋に運んだくらいのちょっとしたお手伝いみたいなノリな様だけれど。

    虹夏「まあ何はともあれ、ぼっちちゃんがあの冷え切ったライブをひっくり返してくれた最高のアドリブ!あのまま一回限りにするのは勿体無い!」
    山田「派手なギターリフは観客の目を惹くし、初手でこれを入れれば掴みとしては十二分。ライブの時の強力な武器の一つにできそう」
    喜多「初ライブの思い出としても、こうして形に残ってくれるのは嬉しいですね!ふたりちゃんに感謝しないと!」
    ぼっち「はっ、はい!ふたりにも、みんな喜んでたよって伝えますね!」

    そんなこんなで、今日も結束バンドは和気藹々と活動を始めた。

  • 16二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 00:37:34

    一方その頃、件の妹はと言うと。

    ふたり「────へぶっ!!」
    ビオラ「あら盛大なくしゃみ。どうしたのふたり、寒いならあっためてあげよっか?私が」
    ふたり「ああ、大丈夫大丈夫……大丈夫だって言ってるでしょやめろ来るな寄るなこの変態ヴァイオリニスト」
    ビオラ「まあまあ、遠慮しないで〜♪」
    ふたり「やめろー!離せー!」

    煩悩を隠そうともしないままくっついてくる相棒を引き剥がしていた。

  • 17二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 06:15:36

    そういえば中々キマってるヴァイオリニストだったw

  • 18二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 07:40:36

    びおらちゃんもだいぶ個性強かったな
    雑に扱ってるふたりちゃんも可愛いわ
    その内結束バンドにも接触するのかな
    楽祭にはふたりちゃんが来るだろうから、びおらちゃんもついて来そうだが

  • 19二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 12:52:25

    このヴァイオリニストも天才側なんだよなぁ。黄金世代かな?

  • 20二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 17:09:42

    展開に詰まったのでダイス


    軽音部withふたりの初ライブdice1d3=1 (1)

    1 文化祭

    2 体育祭

    3 >>25付近までの案からダイス(1か2のどちらかor他の案も可)

  • 21二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 18:40:57

    >>20

    妥当of妥当

    ふたりちゃんは部員とは、まだ上手く合わせられないんだっけ?

  • 22二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 20:33:22

    >>21

    ふたり単体+部員だと暴走するけどビオラがいるおかげで何とかなって…みたいな想定

  • 23二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 20:35:36

    >>22

    そうだった

    思い出した

    さて実戦だとどうなるかな?

  • 24二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 22:03:12

    ギターボーカルとバイオリン二人になるんかな
    だいぶ癖が強いな

  • 25二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 22:11:29

    ふたりの文化祭編の前に後藤姉妹の夏休みも消化したい所

    軽音部のふたりとビオラ以外の残りの構成は…ダイスで決めますか

    dice1d2=2 (2)

    1 ベース、ドラム

    2 ベース、ドラム、キーボード

  • 26二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 22:17:57

    そういえばエンジョイ気味の部活だったっけ?それなら多少ミスしても気は楽かな

  • 27二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 22:38:50

    エレキヴァイオリンってエレキだけあってエフェクターとかかませられるらしいね
    色々面白そう

  • 28二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 23:55:37

    >>25

    原作だとひたすらぼっちちゃんがギター弾いて終わりだけど

    二人でなら別な感じになってくるよね

    というかふたりちゃんが連れ出す展開もあり得るか

  • 29二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 02:47:21

    長期休みは部活が暑くなる時期。そこそこの頻度で学校に足を運び、部員皆で集まって練習に明け暮れている。

    ビオラ「だいぶ上手く合わせられるになってきたんじゃない?」
    ふたり「形だけね……あ゙ー、頭ん中捻じ切れそう」

    今日の練習を終えた帰り道、ふたりは途中まで通学路が同じなビオラと話しながら歩く。
    今日練習したのは、ふたりをギターボーカルに据えた曲。ギターを弾きつつ歌を歌い、他のパートに耳を傾け、走らない様に注意しつつ息を合わせる。頭の中の回路がショートしそうになるくらい処理が忙しい。

    ビオラ「とか言ってる割に、歌声もギターも安定するんだからほんとふたりって色々頭おかしいよね」
    ふたり「え、めっちゃディスってくるじゃん」
    ビオラ「でも流石にボーカルも兼任はキツイんじゃない?部長にベースボーカルやってもらった方が…」
    ふたり「いやー先輩歌上手いけど大勢の前は無理って言ってたじゃん。ビオラも歌えるけどバイオリンだし」
    ビオラ「マイクにバイオリンの音反響させながら首傾げたまんま歌うのってある意味映えそうだけどね」
    ふたり「無理があるって」

    軽口を叩き合いつつ、通学路が分かれる場所まで来た。

    ふたり「まあ、私も歌いたいし、このまま続けるよ。合わせもビオラがいてくれれば何とかなるし」
    ビオラ「嬉しいこと言ってくれるねー。じゃあ功労者にご褒美くーださい!」
    ふたり「やめろ暑苦しい夏場に引っ付こうとするな」
    ビオラ「おやー?夏場じゃなかったらくっついていいのー?」
    ふたり「…………」
    ビオラ「…………あれ?」
    ふたり「まあ、ビオラのおかげで部活続けられてるし、それくらいなら」
    ビオラ「ふたりー!」
    ふたり「だぁー、もう!夏場はやめてってばぁ!」

    スキンシップの激しい相棒と、いつものやり取りをするふたりだった。

  • 30二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 02:56:46

    このレスは削除されています

  • 31二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 03:07:00

    ふたり「ただいまあ。あー涼しい」

    家の中に入ると、冷房で冷えた空気が出迎えてくれた。いつもの和室に入る。

    『一般相対性理論は、強い重力が働くと時間が遅れるとされています────』

    ふたり「…………何見てんの?」
    ぼっち「あ゙ー…………おかえりふたり……」
    ふたり「え、何、唐突にいつもより暗いじゃん。朝まで何ともなかったのに」

    姉が死んだ様な顔をして突っ伏していた



    ふたり「────遊びに誘われない?そんなのバイトとかバンド練する時にでも言えばいいじゃんか」
    ぼっち「それが出来たらっ、苦労は無いっ……!」
    ふたり「だめだこりゃ」

    話を聞くと、バイトと練習ばかりでバンドメンバー達と遊ぶことができてないらしい。たまには積極的になれとせっついてもこの有様であった。
    バンド活動を始めてから少しは社交的になった、遠も言ったけれど、その実そうでも無いらしい。

    ふたり「まったくもう、ほんとしょうがないんだから……今回だけだよ」
    ぼっち「うん……え?今回って何……?」

    ため息をつきながらスマホを取り出す。目を白黒させながら顔を上げた姉を無視しつつ、ふたりは電話をかけた。

    ふたり「あ、もしもし?虹夏さんですか?」

  • 32二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 05:38:36

    おお、流石ふたりちゃんだ
    直接申し込むか
    虹歌ちゃんも喜多ちゃんも原作よりも気を回してくれそうだな

    姉妹のお出掛け回も見たいが

  • 33二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 10:03:25

    連絡先交換もしてるのか
    まぁふたりちゃんならいけるか

  • 34二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 11:29:24

    す、すげぇこの妹、姉のために先輩高校生に直電とは…いやまぁ虹夏ちゃんと喜多ちゃんはほとんど友達みたいなものかもしれんが…

  • 35二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 11:44:52

    コミュ強だし普段からロインしててもおかしくない

  • 36二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 18:29:58

    つまりこの世界線だとセミを埋葬するぼっちちゃんはいないのか

  • 37二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 19:40:54

    >>36

    別の理由で始めるかもしれない

  • 38二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 23:16:25

    年の差が近いとふたりが無茶苦茶サポートしてくれるのいいな

  • 39二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 23:43:35

    閑話。


    ぼっち「いつのまに虹夏ちゃん達と電話友達に……」

    ふたり「この間虹夏さんと喜多さんが遊びに来た時、お姉ちゃんが爆散してる間に連絡先交換したんだよ。そんな事よりもお姉ちゃん」

    ぼっち「え、あ、はい」

    ふたり「情けないお姉ちゃんの為に妹がわざわざ一役買ったわけだから、お礼として1個くらい私の言う事を聞いてもらいます」

    ぼっち「ぐふぁ……何かして欲しい事があるなら別にそんな風に貸し作らなくても、言ってくれれば……」

    ふたり「あらそう?じゃあ当日着て行く服は私が決めるからね。はい決定」

    ぼっち「ゑ?」


    そして当日。



    ふたり「うーんやっぱり似合う!流石お母さんの目に狂いは無いね!」

    ぼっち「…………あの、ふたり、本当に勘弁して欲しいんだけど」

    ふたり「往生際が悪いよお姉ちゃん。偶にはバッチリお洒落したお姉ちゃんとお出かけしたいんだよ。というか今後私と外出する時はそれ固定にしようかな可愛いし」

    ぼっち「むむむむむむ無理だってふたりならともかく私こんな服着て外出とかほんと駄目だって……!」

    ふたり「お姉ちゃんの顔私とほぼ一緒じゃん。虹夏さんも喜多さんもこの前可愛いって言ってたし大丈夫だって」

    ぼっち「で、でも────」

    ふたり「あーもうやかましい!ジミヘン!ゴー!」


    「わうっ!」


    ぼっち「えっ、ちょっ────」

  • 40二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 23:45:06

    江ノ島にて。

    ふたり「────というわけでジャージ無しでの外出を渋るお姉ちゃんにジミヘンのコークスクリューアタックをかまして粒子状にしたものがこちらになります」
    山田「なんか始まった」
    喜多「3分クッキングかしら…?」
    虹夏「アレをカバンに詰めて来たのか……」
    ふたり「あ、電車代はちゃんと2人分払ったのでご安心を。ちょっと待ってて下さいね、今お姉ちゃんにするので」
    山田「…………ふむ、手際がいいな」
    虹夏「妹だし、手慣れてるんだろうねー」
    喜多「私達がやるとちょっと面長になったりしますからね……今度後藤さんの組み立て方のコツ教えてもらおうかしら?」

    およそ人間に対して使う物ではない言葉を交えつつ、無事?に集合した結束バンドとふたりであった。

  • 41二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 01:06:35

    >>バッチリお洒落したお姉ちゃんとお出かけしたい

    これが効かないぼっちちゃんさ……

  • 42二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 02:26:09

    本編よりプラスに傾いた展開かと思いきや任意の粒子化で相殺されて草

  • 43二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 08:03:36

    組み立てのコツとか人間とは思えなくて草

  • 44二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 09:22:45

    江ノ島観光はふたりちゃん参加で勢力図どうなるか…
    陽キャインドア+1なのかアウトドア+1なのか

  • 45二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 12:47:08

    ぼっちちゃんの介護要員+1

  • 46二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 17:00:18

    このレスは削除されています

  • 47二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 17:09:53

    >>40

    ふたり「よし完成、と。あとはほっとけば起きます」

    山田「そう言えば、私とは顔を合わせるのは初めてだっけ」

    ふたり「そうですね。ステージの下から見たくらいで、お話しするのは今日が初めてです」

    山田「ん、じゃあ改めて。ベースの山田リョウ。よろしく」

    ふたり「はい、よろしくお願いします。早速ですがリョウさんに一つ言いたい事が」ガシッ

    山田「え、なっ、何…?ヒッ!?」


    ふたり「借りたお金は。早めに。返して下さいね。お姉ちゃんに」


    山田「はっ、はい……」

  • 48二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 18:17:09

    もうリョウはふたりを見ただけで微振動起こすようになってそう

  • 49二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 19:30:04

    結局これやられるのか山田は(笑)

  • 50二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 21:22:30

    次は廣井か…

  • 51二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 22:58:41

    この世界線はベースに洗脳されないのか

  • 52二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 23:46:58

    虹夏「さーて!今日はぼっちちゃんの熱い要望に応えて、結束バンドプラスふたりちゃんで最高の夏の思い出作っちゃうぞー!」
    「「おー!」」「おー」「お、おー!」


    ぼっち「ア゜」
    虹夏「絵に描いたようなパリピのオーラに耐えきれずぼっちちゃんが爆発四散した!?」
    ふたり「粉になったり風船みたいになったり今日は忙しないねお姉ちゃん」
    喜多「粉にしたのはふたりちゃんよね?」


    ふたり「観光地といえばやっぱり食べ物!ほらほらお姉ちゃん生き返ってー!たこせん食べよー!」
    ぼっち「んぅ……いただきます……」
    ふたり「どう?美味しい?」
    ぼっち「……美味しい」
    ふたり「はい美味しー!あ、写真撮ろうよお姉ちゃん!あむっとしたまんまカメラ向いて!」
    ぼっち「わ、ちょ、ふたり……!」

    山田「……ぼっち妹、もの凄いテンション高いね。ぼっちとは正反対」
    喜多「本当ですね。前会った時は丁寧で落ち着いた感じの子だと思いましたけど……あっちが素なんでしょうか?」
    虹夏「それもあると思うけど……ふふっ、きっと、お姉ちゃんとお出かけできるのが楽しいんだと思うよ?」

  • 53二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 02:07:59

    シスコンが露呈してしまう
    いや、すでにバラされてはいるけど

  • 54二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 09:53:46

    あれ・・・これ山田、エスカー乗れるか・・・?

  • 55二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 10:21:21

    金も借りれそうにないし詰んだな

  • 56二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 11:24:20

    借りれはするけど人の痛みがわかる子になりなさいの目をされるかも知れない

  • 57二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 12:49:24

    このふたりちゃん結構シスコン気味だよね

  • 58二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 17:50:59

    だがそれがよい

  • 59二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 20:51:44

    二次創作のふたりちゃんはシスコン気味な事が多いよね
    プラスでもマイナスでも
    その方が話を転がしやすいからだろうけど

  • 60二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 21:46:02

    虹夏「あ、そうだふたりちゃん!この間ぼっちちゃんに送ってくれたギターリフの再現、ありがとね!」

    ふたり「ああ、アレですか。役に立てましたかね?」

    虹夏「もう一度聴きたいなと思ってたし、とっても助かっちゃった!」

    喜多「それにしてもよく再現できたわよね……もしかして、どんなフレーズでも一回聴いただけで弾けたりするの?」

    ふたり「いやいや、そんなの無理ですよー」

    虹夏「あはは、だよねー」


    ふたり「まあ作って弾いたのがお姉ちゃんのギターなら、手癖とか好んで使うテクとか割と分かりやすく出るので、大雑把な記憶にお姉ちゃんがやりそうな弾き方を当てはめて補正して逆算すれば再現するのはそんなに難しくないですよ」


    「「「………………」」」


    ふたり「あれ?どうしたんですか皆さん」

    虹夏「ねえぼっちちゃん、いきなり変な事聞くけどふたりちゃんってもしかしてギタリスト的に色々とヤバイ子?」

    ぼっち「あ、はい、ふたりは怪物です。ギターモンスターです」

    ふたり「え、なんでいきなりモンスター呼ばわりされたの私」



    喜多「さあ、ここから頂上まで登りますよ〜!」

    ぼっち「えっ階段……!?」

    喜多「自力で昇って見る景色ほど素敵なものはないと思いません…?」

    山田「嫌だ!」

    喜多「後藤さんも!」

    ぼっち「あっ…うっ…」

    喜多「伊地知先輩は行けますよね!?」

    虹夏「あたしもそこまで乗り気では…」


    喜多「ふたりちゃんはどう!?」


    長い階段に対するふたりの反応は?50より上でポジティブ

    dice1d100=14 (14)

  • 61二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 21:48:01

    ギターヒーローとギターモンスターか

  • 62二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 21:53:52

    >>60

    ふたり「いやちょっとこの量の階段は勘弁……」

    喜多「ほら行きましょう!!!!」

    虹夏「喜多ちゃんがいつになく眩しいっ……!?陽キャの気が陽の光を浴びる事でリミッターが解除されて……!?」

    ふたり「いやこれは陽キャじゃなくて太陽です。太陽キャです。光が明るすぎてイカロスを地面に叩き落とすタイプの陽気です」

    ぼっち「あ、今のフレーズ短く纏めてそのうち曲で使お……」

    山田「こういうところの感性は姉妹で似てるのか」

  • 63二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 23:03:07

    ふたりもギター一緒にやってるもんな。陰側に寄ってるんや

  • 64二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 23:04:47

    >>57

    >>59

    原作でも思ったことそのまま言っちゃうだけでお姉ちゃん大好きっ子だからな

  • 65二次元好きの匿名さん23/04/12(水) 01:25:45

    ちなみにふたりちゃんのフィジカルは

    dice1d100=83 (83)

  • 66二次元好きの匿名さん23/04/12(水) 01:27:05

    相変わらずふたりのステータスを盛りたがるダイス神だ……
    スポーツ万能型というよりかは単純に体力が多い娘という事にしておこう

  • 67二次元好きの匿名さん23/04/12(水) 01:39:55

    今追いついたけど割とぼっちの方が依存してない? 初ライブでの覚醒の要因妹メインなの結構な原作との差だと思うんだけど

  • 68二次元好きの匿名さん23/04/12(水) 11:07:33

    虹夏「喜多ちゃんは元気だねぇ……」

    山田「もう無理…登れない…」

    ふたり「暑い…暑くて干からびそう…まあ動いてるから暑いんだけど」

    ぼっち「今度は何にハマったのふたり……」

    ふたり「ブルーアーカイブ……」

    山田「景色とか知らんもうどうでもいい……」

    ふたり「ああ、リョウさんが虫の呼吸に……」

    ぼっち「あ、エスカレーターで行けるみたいですよ……」

    「「「「おおー……!」」」」

    喜多「階段で登りましょうよ〜!」



    ぼっち「……らっ来月お金返して下さいね」

    山田「私は約束破った事ない」

    ぼっち「前の返してもらってないです」

    山田「…………」

    ぼっち「…………」

    ふたり「…………」( <◉> <◉>)ジッ…

    山田「わかってる、直ぐ返す、本当に直ぐ返すからその目やめて」

    虹夏「大丈夫だよふたりちゃん、最悪バイト代から天引きするから」

  • 69二次元好きの匿名さん23/04/12(水) 11:45:08

    圧が強い!

  • 70二次元好きの匿名さん23/04/12(水) 18:35:09

    バイト代が減るのが決定した山田に笑う
    そういえばぼっちちゃん、ふたりちゃんコーデでオシャレしてるんだよね
    みんなの反応はどんなんだったんだろう?
    特にリョウの反応は気になる

  • 71二次元好きの匿名さん23/04/12(水) 20:37:21

    私服ぼっちちゃんをさり気なく褒めて、ふたりちゃんの好感度を稼ぐんだ!

  • 72二次元好きの匿名さん23/04/12(水) 20:55:35

    ていうかサラッとブルアカ知ってて草

  • 73二次元好きの匿名さん23/04/12(水) 22:17:46

    ぼっち「ふぅー……あ、汗で服が引っ付く……」

    ふたり「ほんとだ、もうちょっと動きやすい服の方が良かった?」

    ぼっち「あ、ならジャージで……」

    ふたり「だめー。今度過ごしやすくて可愛いの買いに行くよ!」

    ぼっち「えー……」


    虹夏「……今更だけど今日のぼっちちゃんあの時の洋服じゃん!」

    喜多「粉から再生されたのもあって言い出すの忘れてましたね……やっぱり可愛いわ、後藤さん!」

    山田「ふむ……こうして見るとなかなか……ビジュアル路線もイケるな……ぼっちはダイヤの原石だったのか……!」


    ふたり「…………お姉ちゃんこのベーシスト本当に大丈夫?」( <◉> <◉>)

    ぼっち「こっこらふたり……!」


    虹夏「リョウー?これ以上ふたりちゃんの好感度下げるのやめてー?」

  • 74二次元好きの匿名さん23/04/12(水) 22:52:44

    ふたり「いや、凄い人なのは分かるんだよ?作曲担当って話聞いてるし、実際の曲私もカッコよくて好きだし、ベースの音も良いなって思うし。けどちょっとこう、アレ過ぎない?色々と」


    ぼっち「確かにリョウさんはよくバイト私に押し付けてサボろうとするし直ぐお金借りるし正直ちょっとこうアレだなって思う時あるけど……」


    山田「………………」

    虹夏「姉妹2人がかりでアレって言われて割と本気でちょっと傷負ったのを隠してる顔してるけどリョウの自業自得だからね?」


    ぼっち「でも、音楽には本当に真剣で真摯な人なんだよ?『個性捨てたら死んでるのと同じだよ』って、だから私の個性を出して好きな様に歌詞を書いてって、そうやって背中を押してくれたから、私は詩を作れたんだ。バラバラな個性が集まって、ひとつの音楽になって、それが結束バンドの色になるんだって、私にとっても凄く大事な事を教えてくれたのがリョウさんなんだし」


    山田「…………ふふん」


    ふたり「────あ、これは私にもわかります。照れくさいのと結構感動したのを誤魔化すための得意げな顔ですよね?」

    虹夏「あはっ、ねえリョウ、中学生に見破られてるよー?」

    山田「…………うるさい」


    ふたり「dice1d3=3 (3)


    1 ふふっ、まーお姉ちゃんが大事に思ってるならいっか!

    2 あはは、恥ずかしがり屋さんだー

    3 お可愛いこと……

  • 75二次元好きの匿名さん23/04/12(水) 23:06:07

    ぼっち「…………ふたり、それ何のセリフ?」
    ふたり「かぐや様は告らせたい。最近話題になってたから読み返した」
    山田「なんか物凄く見下された様な……」
    ぼっち「あ、多分親しみを込めてるんだと思いますよ……?」
    ふたり「うん!なんかちょっと可愛いところもあるんだなって思ったらちょっと好きになってきた!」

    ▷山田への好感度が少し上がった!

    山田「もしかしなくても舐められてるのでは?」
    虹夏「身から出た錆だよー」
    喜多「ふふっ、きっと親しみの裏返しだと思いますよ?」

  • 76二次元好きの匿名さん23/04/12(水) 23:07:04

    歯に物着せない物言いも残ってる、そんなふたりちゃんでした

  • 77二次元好きの匿名さん23/04/13(木) 04:13:18

    上からの眺めに対するふたりの評価

    dice1d100=19 (19)

  • 78二次元好きの匿名さん23/04/13(木) 04:49:10

    やはり根っこは陰のもの…
    喜多ちゃんの味方なんていなかったんだ

  • 79二次元好きの匿名さん23/04/13(木) 05:17:50

    真なる陽キャ(?)の喜多ちゃんと比較するとまぁふたりちゃんは陽キャじゃ無さそうだなというのは分かる
    と言うか仮にふたりちゃんが陽の者と自認してたとしてもビオラちゃんを見て「あっやっぱ違うかも」ってなりそうなのよねw

  • 80二次元好きの匿名さん23/04/13(木) 12:16:04

    >>77

    海とか綺麗だけど、今日はせっかくお姉ちゃんと出かけてきてるから、もっと遊びたいなぁ

    とかかもしれない

  • 81二次元好きの匿名さん23/04/13(木) 12:25:53

    どちらかと言うと虹夏ちゃんタイプなのかもしれない
    基本元気で積極的に話しかけに行ける明るさとフリンドリーさはあるけど感性はインドア人か陰キャ寄りみたいな

  • 82二次元好きの匿名さん23/04/13(木) 21:31:07

    お姉ちゃん好き好きオーラを特に隠したりしてないし他人に「お姉ちゃんのことめっちゃ好きだよね」とか言われても照れ隠しとかしなさそうで良い…

  • 83二次元好きの匿名さん23/04/13(木) 23:14:42

    ふむ…ダイスに聞いてみよう

    「お姉さんの事大好きだよね」と言われた時のふたりの反応はdice1d4=2 (2)

    1 そうだよ?私の自慢のお姉ちゃんなんだからね!(屈託のない笑み)

    2 あー、その、えっと……うん(めっちゃ目を逸らしながら認める)

    3 え、や、違っ…くはない違くないんだけどその何というかええと(素直に好きと行ったり言われたり認めたりのは恥ずかしいけど違うとは言いたくないからしどろもどろになる)

    4 ……そうだよ大好きだよ!それが何か!?(照れ臭さが振り切れて一周回って大声で語気が強くなりつつ認める。数秒後に我に返って壁に頭をぶつける)

  • 84二次元好きの匿名さん23/04/13(木) 23:19:39

    改めて言葉にされたり周りから言われたりすると流石に照れるやつだ!

  • 85二次元好きの匿名さん23/04/13(木) 23:22:49

    >>83

    うおおおお

  • 86二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 01:00:07

    かわいい反応やね〜
    山田とかビオラちゃんに弄られるやつじゃないか?これ

  • 87二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 11:11:36

    そういやビオラちゃんはぼっちちゃんの方が好みなんだっけ?
    出会ってしまったらどうなってしまうんだろう

    おねーさん!と甘えるビオラちゃんに嫉妬したり
    ライバルとなるのか
    はたまた二人でぼっちちゃん褒め称えて粒子化させるのか

  • 88二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 14:46:27

    展望台にて。

    喜多「見て下さい!展望台からの眺めは更に絶景ですね!目に焼き付けておかないと!」

    虹夏「あークーラーさいこー」
    山田「極楽……」
    ぼっち「で、ですね……」
    ふたり「あ、自販機ある。お姉ちゃん何か飲む?」
    ぼっち「コーラ欲しい」

    喜多「皆さーん…?あの、景色を……」

    虹夏「喜多ちゃん満足したみたいだし降りよっか!」
    ぼっち「で、ですね……」
    山田「涼しいのは最高だった」

    喜多「インドア人達め!そっそうだ!ふたりちゃんは!?」

    ふたり「……正直標高が高いだけで天気予報の後ろとかで流れてる街の映像と大差ないかなって」

    喜多「もう!明るくて可愛くて元気なのに感性が後藤さん寄りだわ!」

  • 89二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 18:29:57

    喜多ちゃんが/(>A<)/こんな顔しながら文句言ってる姿が見える

  • 90二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 23:17:08

    >>88

    ぼっちちゃんが原作より素が出てる感があるな

    ふたりちゃんがいる分

  • 91二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 02:39:31

    ふたり「…………あ、あの、上の鳥、なんかこっちの方狙ってるような……?」
    喜多「ああ、鳶ね。人の食べ物を狙ったりする事もあって」
    ふたり「………………」
    虹夏「ふたりちゃん?どうかしたの?」
    ぼっち「────あの。一旦室内に入って食べませんか?」

    ふたり「ふぅー……」
    ぼっち「ふたり、大丈夫?」
    ふたり「ん、大丈夫。ありがと、お姉ちゃん」
    山田「…………鳥、苦手なの?」
    ふたり「苦手というか……小さい頃に、旅行に行った時食べてたパンを掻っ攫われて心臓止まるかと思った事があって、それがトラウマで……」
    ぼっち「あの時のふたり、しばらく私にしがみついて泣きじゃくって離してくれなかっもがもが」
    ふたり「余計な事は言わなくていーの!」
    山田「────ふっ」
    ふたり「あー!さっきの仕返しと言わんばかりの笑顔ー!」

    展望台からの出て皆でアイスを買ったはいいものの、頭の上を飛ぶ鳶にふたりが少し怯えた為、また展望台の中に戻ってきていた。

    虹夏「そういえば、誘われるの待ってた〜って話だったけど、ぼっちちゃんって普段お休みの日は何してるの?」
    ぼっち「あ、特にやる事がない時はずっとギターを弾いてます。ふたりが家にいる時は一緒に練習したりする事が多いですかね…」
    ふたり「練習、ていうか半分遊んでる感じだけどね。流行りの曲のメチャクチャなアレンジとか無駄に激しいギターリフとか入れたりとか」
    虹夏「ふたりちゃんのギターかぁ……どんな風に弾くのか凄い気になるー!」
    山田「バンド、組んだりしてるの?」
    ふたり「軽音部に入ってます。今度の文化祭ライブで初披露って感じですかねー」
    喜多「ふたりちゃんのライブ、見てみたいわね!それって外部の人も入れるのかしら?」
    ふたり「はい、大丈夫です。見にきてくれたら、嬉しいです」
    虹夏「わー!楽しみにしてよー!」

  • 92二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 02:56:59

    ヤムチャ回避

  • 93二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 06:05:25

    なんかの拍子にやられそうな気もするが
    ふたりちゃんが狙われて、ぼっちちゃんがお姉ちゃんらしく立ち向かったり?

  • 94二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 16:00:30

    喜多「最後に、お参りだけして帰りませんか?」

    喜多「ここに祀られているのは、妙音弁財天という女性の神様で、音楽や芸能の神様なんです。皆で江ノ島に行くって決まった時に、絶対に行きたいって思って!」
    虹夏「じゃああたし達のバンドの今後の活躍をお願いしないと!」

    ぼっち(皆やふたりとまだ遊んでいたいし夏休み初日に時間を……それか一生食うに困らない巨万の富と名声を……)

    ぼっち(あ……)

    ふたり「…………………」

    煩悩に塗れたことを考えていると、ふと視界の端に、静かな表情で目を閉じて手を合わせるふたりが目に入った。
    それに倣って、目を瞑って手を合わせる。

    ぼっち(────ふたりが初めてのライブで、最高の演奏が出来ますように)

    まあ、神頼みするまでも無く、きっとふたりなら自分の力で成功させるだろうけれど。
    私の時みたいにならない様に、天気が良くなりますように、と音楽の神様にとっては担当じゃないかもしれない願い事を添えておいた。

  • 95二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 16:07:50

    虹夏「ぼっちちゃん、凄い真剣にお願いしてたね!何をお願いしたの?」
    ぼっち「え、あ、えっと、ふたりのライブが上手く行きますように…みたいな?」
    ふたり「…………そこは自分の事を願いなよ」
    山田「照れてる?」
    虹夏「照れてるねぇ」
    喜多「照れてますね!」
    ふたり「三段活用しなくて良いです!」
    喜多「ふふっ……ふたりちゃんは?どんなお願いをしたの?」

    ふたり「あー……何と言うか、お姉ちゃんのバンド活動が楽しく上手く行きますように……みたいな?」

    ぼっち「あ……」
    山田「ぼっちの事言えない願いしてる」
    虹夏「あははっ!ふたりちゃん、お姉ちゃんの事本当に大好きなんだね!」

    ふたり「あー、その、えっと…………はい……」
    ぼっち「え、ぁ……えへへ……私も大好きだよ?」
    ふたり「うぐぅ……」

    喜多「あらー!」
    虹夏「へぇー?」
    山田「ふぅん?」

    ふたり「…………あーもう!皆してニヤニヤするのやめてよぉー!」

  • 96二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 17:38:37

    ダイスをきれいに回収していくゥ

  • 97二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 19:22:46

    にやにやしますよ、これは
    ねぇ?

  • 98二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 20:09:33

    帰りの電車にて。

    虹夏「それじゃあぼっちちゃんはまた明日!ふたりちゃんもまた今度遊ぼうね!良かったらStarryにも遊びに来てね!」
    ふたり「はい!」

    3人と別れ、自宅の最寄駅に向かう電車に、2人だけで座るひとりとふたり。

    ぼっち「ふたり」
    ふたり「……なあに、お姉ちゃん」
    ぼっち「今日はありがとう。友達と一緒に遠出して遊ぶの、楽しかった」
    ふたり「そっかぁ……良かったぁ……」
    ぼっち「…………今度は2人でどこか遊びに行く?それか、家族皆でとか」
    ふたり「珍しくアクティブだぁ……寝て起きたら元に戻ってそうだけど……」
    ぼっち「酷い……」
    ふたり「…………じゃあ、お洋服買いに行きたいなぁ。お姉ちゃんに似合う服、私が選んであげる」
    ぼっち「えー……私はいつものジャージで……」
    ふたり「大丈夫だよ……何ならいつものジャージも、何とかすればオシャレに活かせるかも知れないし……お姉ちゃんなら……可愛い服もかっこいい服も似合うもん……」

    ぼっち「…………眠い?」
    ふたり「ちょっとだけ……」
    ぼっち「寝てても良いよ。着いたら起こすから」
    ふたり「うん……ぁりがと……」

    肩に寄りかかって寝息を立て始めた妹に、姉は薄く笑って優しく受け入れた。

  • 99二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 20:10:11

    翌朝。

    ぼっち「ぜっ、全身筋肉痛で動けないっ……!」
    ふたり「ええ…………」

    後藤ひとりは撃沈していた。

    ふたり「もーしょうがないなー。一回粉にして再構築するよ?そうしたら動ける様にはなるでしょ」
    ぼっち「え、ちょ、ふたり待っ」
    ふたり「ジミヘン、ゴー!」
    「わうっ!」
    ぼっち「わあ゙ー!!??」

    2日連続で身体を分解される姉であった。

  • 100二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 20:14:48

    おいおいほんとに人間か?…人間じゃねえな

  • 101二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 20:37:51

    便利だな、粉化w

  • 102二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 22:14:24

    不死者系キャラが状態異常を死んでリセットするかの如く・・・

  • 103二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 03:07:28

    ふたりの軽音部がやる曲は安価で決めようかしら

    最大>>115 までの中からダイスも使いつつ2〜3曲ほど

    条件は結束バンドの曲以外ならアニソンボカロ洋楽邦楽なんでも

  • 104二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 03:11:03

    グッバイ宣言

  • 105二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 03:27:09

    flame of hope

  • 106二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 03:35:46

    Vigilante

  • 107二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 03:49:11

    God knows
    文化祭でアニソンといえばこれよね

  • 108二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 04:31:27

    バイオリン入りでだと思いついたのはこれだった

    ギタボじゃないからふたりちゃん大変だろうけど

    【公式ライブ映像】Morfonica「Daylight -デイライト- 」【期間限定】


  • 109二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 04:57:51

    バイオリンでキメるならやっぱFreQuencyのDay After Dayでしょ!何かを求め続ける者たちの心の叫びって良くない?

    FreQuency 「Day After Day」 MusicVideo


  • 110二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 07:49:05

    転がる岩、君に朝が降る
    原曲ver

  • 111二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 08:18:31

    やっぱこれを入れといてほしいな

    いっそ確定枠にして語ってくれてもいい

    AliA「かくれんぼ」MV


  • 112二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 09:06:13
    シティハンター2 op 「Angel Night 天使のいる場所」
    www.google.co.jp
  • 113二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 09:58:20

    激しい歌やってそう

    Boiling Blood


  • 114二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 11:26:52

    オリジナル曲

  • 115二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 11:46:14

    GARNiDELiAのblazing

  • 116二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 12:09:25

    dice3d12=5 6 3 (14)

  • 117二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 12:11:29
  • 118二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 13:16:58

    Vigilante1人じゃ歌えないけど2人で歌うんか?
    ギターかシンバルでA装備のメガ粒子砲再現とか面白そう

  • 119二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 22:31:20

    まぁいざとなったらマイクにバイオリンの音反響させながら首傾げたまんま歌ってもらおう…

  • 120二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 22:46:19

    >>119

    無理くね!?

    いや、出来るのか?

  • 121123/04/16(日) 22:55:27

    なんかこう足元のスイッチでマイクのオンオフしながらバイオリンパートとボーカルを行ったり来たりする…みたいなのは流石に無理があるので特に名前とか決めてないけど会話でちらっと出した他パート担当の先輩にコーラス的に歌ってもらいましょう

  • 122二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 22:59:11

    残念、天才少女ビオラちゃんにも腕が4本になったり頭が2個になったりは出来なかった

  • 123二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 23:01:02

    人間じゃないのはぼっちちゃんだけだから…
    ふたりちゃんが身体の形態変化を使いこなす可能性はあるかもしれない

  • 124二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 23:31:20

    ふたりちゃんまで人外に!?
    まあ、姉妹ダシな…

  • 125二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 23:34:38

    遺伝子的には粉末化や削ったり盛ったりできるのかな…?

  • 126二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 01:22:48

    いよいよ文化祭ライブ。ふたりの緊張の度合いは?(数値が高いほど心臓の鼓動がやばい)

    dice1d100=18 (18)

  • 127二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 01:23:29

    うーん鋼の心臓

  • 128二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 04:27:36

    つよい

  • 129二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 13:17:40

    結束バンドおばさんの血か...

  • 130二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 13:33:23

    >>129

    そこか?

  • 131二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 20:02:16

    明鏡止水

  • 132二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 21:55:41

    ぼっち「いよいよ明日だね、ふたり」
    ふたり「だねえ」
    ぼっち「…………あんまり緊張してないね?」
    ふたり「うーんそうかも?まあ本番前になったらこうぶわっ!って来るかも知れないけどね。どっちかっていうとお姉ちゃんの方が緊張してない?」
    ぼっち「う……正直ふたりなら大丈夫だと思うけど、それはそれとしてちょっぴり心配しちゃうのがどうしても」
    ふたり「いやそっちじゃなくて自分が前まで通ってた中学に入る事の方が精神的に来てるでしょ」
    ぼっち「ミ゜ヤ゜ウ゜」
    ふたり「どっからどうやって出したのその声……うーんこの分だと直前に来てもらった方が…いやそれより早めに入れて無理矢理慣れさせた方がいいかなあ、最悪喜多さんに頼めば体が崩壊しても何とかなるし」
    ぼっち「フラッシュバックがああぁぁぁ!!!」
    ふたり「…………何でライブよりお姉ちゃんの事で頭を悩ませてるんだろう私」

  • 133二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 23:47:26

    ぼっちちゃんの鳴き声に草

    そういやふたりちゃん、デスメタテロ直撃してたんだったね…

  • 134二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 03:42:13

    虹夏「ふたりちゃーん!」
    ふたり「あ、みなさん。おはようございます!」

    文化祭当日。昼前に姿を見せた結束バンドの3人と後藤姉妹は合流していた。

    ぼっち「ぁぃむしんかー…とぅーとぅーとぅーとぅとぅー……」
    喜多「後藤さん、しっかりしてー!」
    山田「どうしたのこのぼっちは」
    ふたり「中学時代の黒歴史を思い出して瀕死になってるお姉ちゃんです」
    虹夏「ぼっちちゃん、中学にそんなトラウマが……」
    ふたり「いやーほとんどはお姉ちゃんの考えすぎなんですけどね……もうしばらくしたら活動できるくらいには感覚が麻痺してくれるはずなので、お願いしてもいいですか?」
    喜多「もちろん、任されたわ!」
    虹夏「ぼっちちゃんはしっかり預かったから、ふたりちゃんは安心してライブに集中してね!」
    ふたり「あはは、助かります」
    山田「そういえば、ぼっち達の両親は?」
    ふたり「保護者の井戸端会議中でして……結束バンドと私のステージについて猛烈にプッシュしてたのが恥ずかしくて抜けて来ちゃいました」
    虹夏「おおう、予想外な方向からファン層の獲得が来るか…?」
    ふたり「まあ2時間かけてStarryまで行く人はあまりいないかも知れないですね。アルバムとか出したら多分買ってくれそうですけど……おっと」

    和やかに話していると、ふたりのスマホが震えた。

    ふたり「じゃあ、私はステージの準備があるので。15時半に、体育館でお会いしましょう」
    虹夏「おっけー!楽しみにしてるね、ふたりちゃん!」

  • 135二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 05:56:28

    >>133

    ぼっちちゃんはアニメだと中の人が電子音のノイズをリアルに発してたからなぁ

  • 136二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 12:18:16

    ビオラちゃんがどストライクのぼっちちゃんに会ってしまったら、どうなってしまうんだ

  • 137二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 14:08:07

    >>135

    パロディネタで電子音のほうが負けてたのは笑った

  • 138二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 00:03:34

    楽しみだ

  • 139二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 01:56:02

    間話。結束バンド合流前の一幕。

    ぼっち「嗚呼、中学校……私の孤独と黒歴史に溢れた学び舎あ゙……」
    ふたり「もー、いい加減慣れてってばー!あ、見てお姉ちゃん。ここ私達のクラスね。来年入ってくる今の6年生向けに雑談したり質問に答えたり遊んだりする担当だよ」

    「お、後藤じゃん。おはよー」
    「ステージ楽しみにしてるぞー」
    「あ、その人もしかして後藤さんのお姉さん?」
    「え、うそ、あの昼食デスメタル先輩?」

    ぼっち「あ゚ぴゃ゚ぴゃ゚ぴゃ゚」
    ふたり「お姉ちゃん、生きてー!もうすぐ虹夏さん達来るからー!」

  • 140二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 05:41:24

    ぼっちちゃんは痛恨の一撃を喰らった

  • 141二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 07:22:05

    >>134

    ぼっちちゃんが古王になっちゃった…


    AC繋がりでRemember聴いてるならscaryの部分だけ妙に心のこもった歌い方しそう

  • 142二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 18:25:34

    文化祭のステージ発表。舞台裏で、軽音部は出番を待っていた。

    ふたり「ふぅーーー……」

    息を吐く。自分でも不思議なくらい、気分は落ち着いていた。いよいよ、という高揚感は感じるけど、リラックスできている。心臓の鼓動もいつもと同じリズム。
    去年も文化祭ライブの経験がある先輩達も、いつもマイペースなビオラでさえ、少し表情が硬いくらいなのに。

    ふたり「ビオラー。大丈夫ー?」
    ビオラ「うん……ふたりは落ち着いてるねー。私もう脈拍バクバクなのに。心臓鋼でできてるんじゃない?」
    ふたり「いや、多分ロンズデーライト製」
    ビオラ「……何それ?」
    ふたり「ダイヤモンドよりも硬い物体だって。テレビで見た」
    ビオラ「へぇー」

    くだらない雑学を披露して、みんなが小さく笑う。少しは緊張が解れただろうか。

    『続いて、軽音部の皆さんです!』

    実行委員のMCを合図に、幕が上がった。

  • 143二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 18:28:01

    「わぁー……」

    人がびっしりと敷き詰められて、全員がこっちに目線を向けている。それぞれの友人を呼ぶ声。ふたりを呼ぶ声も聞こえてくる。
    姉と、結束バンドの面々、ジミヘンの顔が書いてある団扇を持つ母、もう既に泣いている父親を見つけた。とりあえず父はみっともないから速やかに泣き止んで欲しい。隣の子ちょっと引いてるし。

    『──、──』

    順番にメンバーが紹介されていくのを聞きながら、目標を頭の中に思い浮かべる。
    あの台風の日の姉のライブを見ていた自分。ステージ上で輝く奏者に目と耳を奪われたあの時の自分を、この大量のオーディエンスに重ねてみせる。

    「ギターボーカル。後藤ふたりです」

    自分自身に、バンドのメンバーに、そして観客みんなに届くように。

    「────さあ、楽しんでこうぜ!!」
    『──────!!!』

    ノリのいい友人達が歓声で答えてくれた。
    ちらりと隣のビオラを見る。自信のある顔で頷いてくる。最初の曲は、ビオラが主役の曲だ。自信満々でやって貰わないと困る。
    一瞬だけ笑いかけてから、観客に向き直った。

    「それでは聞いてください。一曲目、“Daylight"!!」

  • 144二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 21:42:11

    やはりパパさん泣くのかw

  • 145二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 21:50:09

    『ぽつ、ぽつ、こぼした不安が 太陽を消して 夜を生んだ 静寂が空を飾って 無垢な想いは散ってく』

    曲調はやや暗め。歌詞も少し悲壮感があって、その中で前を向く様なフレーズの楽曲。

    『────────!』

    山田「バイオリンを目立たせる為の選曲か……」
    虹夏「あの子、凄い……!」

    ステージの上、向かって右端に陣取る少女が、ゆらゆらと身体を揺らしながら弦を鳴らす。目まぐるしく変わる音を巧みに弾きこなしながら、歌う様に響くビブラート。
    イントロ、歌声の間から聞こえる伴奏、その全てでバイオリンが強く主張して来る。

    『今 空模様 涙でも 夢を見るのは やめたくない』

    普段はまだ幼さが残るふたりの声。それが、繊細に、あるいは叫ぶみたいに乱暴に、普段とは全く違う色を乗せて歌を響かせる。

    ぼっち(これが、ふたりの、本気の歌……)

    『夜明けが 来るのを ひたすら待つよ』

    間奏。激しいバイオリンソロとギターソロが交差する様に、あるいは寄り添う様に弾き合う。ボルテージが上がっているのを示す様に、ギターボーカルとバイオリニストの動きが激しくなっていく。

    「かっこいい……」

    観客の誰かが呟いた。きっと、誰もが同じ気持ちだった。

    『焦がれる 光を いつかこの手に────』

    最後まで存在感を放つバイオリンがアウトロを弾き切って、曲が終わる。
    一泊遅れて、割れんばかりの拍手が起こった。

  • 146二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 22:19:42

    一曲目を終えて、それぞれメンバーと目線を合わせる。

    (上手くハマった、かな)

    この軽音部のバンドとしての特徴はバイオリン担当がいる事。ギターとベース、キーボードとドラムの中からバイオリンの音色が響いて来るのはかなり物珍しい筈。
    ビオラの卓越した技術と音を最初にぶつけて、一気にぶつけて観客の目と耳を奪う。盛大に拍手してくれるところを見るに、成功したと思って良いだろう。

    (相変わらずカッコよかったよ、相棒)

    隣にいるビオラに目を向ける。この提案を先輩達から受けた時は戸惑っていたけど、最初の見せ場を見事にやり切ってくれた。興奮冷めやらない顔のまま、ぐっと親指を立ててきた彼女に、小さくサムズアップで返す。

    「ありがとうございます!この勢いのまま、2曲目です!」

    言いながら、ちらりと右側に視線を振る。この軽音部の部長の先輩は、マイクを前に、覚悟を決めた様な顔をしていた。
    一曲目の要がバイオリンなら、次の主役はボーカルだ。それもふたりだけでは歌えない、ツインボーカルの楽曲。

    部長と目が合う。お互いに頷いて、マイクに向かって曲名を叫んだ。

    「続けて聞いてください!2曲目、"Vigilante"です!」

  • 147二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 22:21:38

    これは結束バンドの皆も気が引き締まる思いだろうな
    文化祭のライブ、アニメ超えるんじゃないか?

  • 148二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 22:35:09

    まあ元々最高のライブだし技術的にいきなり跳ねたりしないからあんまり変わったりはしないんじゃなかろうか

  • 149二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 23:45:14

    ライブシーン良いねぇ
    しかしこの可愛いガールズバンドからVigilanteが飛び出てきたら惚れちゃうよ…

  • 150二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 00:08:39

    今回どうなのか分からんけど、前スレでもあった弦持ったままのサムズアップの印象がある、ビオラちゃん

  • 151二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 07:06:41

    サビの2人が同時に別の歌詞を歌うパートはどうなるか…

  • 152二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 17:30:12

    保守るえ

  • 153二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 18:20:06

    「I'll keep looking, I'll turn every stone for you. Every night I cry in agony for you.」

    流暢に、それでいて発音を意識しすぎない様に。英語だけで書かれた歌詞を紡いでいく。滑らかに歌える様になるまでには、いつも以上に苦労したけど、練習の成果は出ているだろうか。

    『「Heavy clouds hanging on us…But no one is bringing you down…」』

    コーラスの様に声を合わせて来る、部長──ベース担当の先輩の声。耳の心地良いハスキーボイスの後押しを受けて、溜めるような静かな伴奏と一緒に、館内に緩やかに響き渡っていく。

    「So loud the voice in "my" head 」『Loud the in head』
    「Vigilante might not dead」『She might not be dead』

    サビに入る。異なるフレーズが被せる様に歌う、この曲の最も印象的な部分。元は男女のツインボーカルな曲を女子2人で歌う都合上、各々の歌詞の違いが聞き分けづらくなってしまうだらう。だから、少しだけ工夫とアレンジを加えた。

    「Couldn't confess all "my" heart」『Confess all heart』
    「The rainbow 『it was』 just 『the start』」

    二つの歌詞の構成を混ぜて、片方の声量を抑え、片方の歌詞を聞き取りやすくする。今はふたりが歌っているパートに歌詞が多く、声量が大きめに割り振られている。折角のライブ、一度の演奏でもフレーズを耳に残せる様にしたい。その為の策として入れたアレンジだった。

    『Wo-oh-o-oh』
    「Don't you know?」『Is there heaven?』「Wo-oh-o-oh」
    「Don't you know?」『Is there heaven? Wo-oh-o-oh────』

    サビの終わり、オリジナルではそれぞれのパートにきっちり分けられた箇所をここでは頻繁に入れ替えながら歌う。元からこの曲を知ってる人は、少し驚いているかもしれない。

  • 154二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 19:06:09

    『I keep hiding, this feeling I have for you. I got regrets, 'bout what I was meant to do』

    2番に入り、ボーカルとコーラスを1番とは逆転させる。今年が最後の文化祭である部長に見せ場を作りつつ、ボーカルを一曲通してボーカルをするよりも負担が少なくなるように、この形に決めた。

    『So loud the voice in "my" head 』「Loud the in head」
    『Vigilante might not dead』「She might not be dead」

    担当パートを入れ替えてサビに入る。さっきはふたりが歌っていた箇所を、今度は先輩が歌い上げる。

    「Wo-oh-o-oh」
    『Don't you know?』「Is there heaven?」『Wo-oh-o-oh』
    『Don't you know?』「Is there heaven? Wo-oh-o-oh────」

    間奏。原曲にあった警報音に似たサウンドをビオラがバイオリンで再現する。心臓の鼓動の様に打ち鳴らされるドラムの合間から、サイバー感のあるメロディで飾り付けて来るキーボード。
    ギターもボーカルも一旦休みに入り、改めて観客の方を見る。

    来年の新一年生と思われる小学生達。見知った友達。あまり接点のない先輩後輩。そして家族と、来てくれた結束バンドの面々。
    その多くが、呆気に取られた様な、あるいは固唾を飲んだ様な表情をしていた。それが悪い印象ではなく、むしろ良いものに魅せられたからこその表情だと、自惚れではなく確信できた。

    「……………ッ」

    そう認識した瞬間、思わず口が弧を描いたのが自覚できた。隣の先輩も同じ様な心境になったのだろう、獰猛な笑顔が浮かんでいた。

    一瞬、全ての音が止んで、そして──

  • 155二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 19:07:01

    『So loud the voice!in head』『Loud the in my head!』
    『Vigilante might not dead』『She might not be dead』

    ステージの上で、獰猛に笑いながら少女が歌う。

    『Couldn't confess all heart』『Confess all my heart』
    『The rainbow it was just the start』『It was the start』

    「────ノってるなぁ」

    ただ1人、彼女の姉だけは、楽しそうに歌う妹に小さく微笑んでいた。

    『Wo-oh-o-oh』
    『Don't you know?』『Is there heaven?』『Wo-oh-o-oh』
    『Don't you know?』『Is there heaven?』『Wo-oh-o-oh』
    『Don't you know?』『Is there heaven?』『Wo-oh-o-oh』
    『Don't you know?』『Is there heaven?』『Wo-oh-o-oh────』

    余韻を滲ませながらアウトロが終わる。

    『────2曲目、"Vigilante"でした』

    曲の終わりが告げられると、1曲目より派手に拍手と歓声が上がった。

  • 156二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 19:48:01

    揺動修正、次弾着弾、12000、調体よし、射撃……今!!

  • 157二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 19:53:46

    なんだろう
    別作品の時もだけど、ふたりちゃんはノッてる時に獰猛にならないといけない縛りでもあるのか?
    もう絵面が想像できる、素晴らしい

  • 158二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 20:53:51

    やはりヒーローじゃなくてモンスター…

  • 159二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 21:15:15

    警告音みたいなやつはギターでやるかと思ったらまさかのバイオリン
    ええぞ〜

    というかレベルが高すぎて中学生であること忘れそう

  • 160二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 21:32:05

    >>157

    本編(5歳)に引きずられてここのふたりちゃんも結構小さいイメージなんだけどだからこそギャップがね…良いよね…

  • 161二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 22:38:32

    さて、お次は昔話のテーマか
    作中年代が2022年12月9日以前なら未だに老兵達があるかも分からない新作を待ち続けている時期だな

    ACプレイヤーが親たちの中にいてもおかしくないし泣くんじゃないか?

  • 162二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 01:51:01

    そういやDay After Dayにはゲーム版、CD版、ライブ版があるけどどれを採用するのかな

  • 163二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 05:49:10

    >>160

    個人的には中学生ぼっちちゃんとそっくりなイメージだな

    ちょうどオカッパ頭だし

    前髪は長いけど

  • 164二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 12:46:23

    イントロが長いゲーム版

    Day After Day (Full size)

    スタンダードなCD版

    FreQuency 「Day After Day」 MusicVideo

    ライブ終盤で息も絶え絶えだけどラストのバイオリンが美しいライブ版

    Day After Day 8/10 画質改善

    どれも良いよね

  • 165二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 12:49:53

    ぼっちちゃんだけ優しくふたりちゃんを見守ってるのエエな

  • 166二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 20:16:16

    >>157

    Vigilante自体割と攻撃的なサウンド構成だからそれもあるかも

    警告音とかそれっぽいし

  • 167二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 23:18:43

    『────今の曲は、聞いてもらった通り歌詞が全部英語でした。なので、どう歌えばいいかとか発音とかを、英語の××先生と、音楽担当で洋楽をよく歌ってる○○先生に色々とアドバイスを貰いました!この場を借りて、お礼申し上げます。先生達、ありがとー!見てるー!?』

    『あ、いたー!おーい!せんせー!』

    先生とやらに大喜びで手を振るふたりに、観客からは小さな笑い声が起こる。明るく無邪気な様子からは、先程までの様子は面影すら感じられない。

    山田「…………本当に同一人物?」
    虹夏「ギャップやばいねー、ふたりちゃん。家で弾く時もあんな感じだったの?」
    ぼっち「あ、えっと、ごくたまに……物凄く集中してる時とか、テンポが早くて、ふたりが気に入ってる曲を全力で弾いてる時とかは、さっきみたいな悪い顔になる事があって……本人は特に意識してないというか、 多分気づいてなさそうというか……」
    喜多「悪い顔って……うーん、悪い顔かも?」
    虹夏「あははっ!でも、すっごくかっこいいよね!」
    ぼっち「はいっ……!」

    姉は勢い良くこくこくと頷いた。自分たちのライブの後、しきりに格好良かったと繰り返していたふたりは、今の自分と同じような気持ちだったのだろうか。あの時のふたりにもってあの時の姉は、今の自分から見たふたりのように映つるくらい格好良く在れたのだろうか。

    『さて────次が、最後の曲です』

    何にせよ、次を精一杯目と耳に焼き付けて、それで、いっぱい語って聞かせたい。どれだけ凄かったのか、沢山伝えたい。ふたりの声を聞きながら、そんな事を思った。

    ステージの上で、ふたりが名残惜しそうに目を伏せて、今度は柔らかく、薄く笑って。最後の曲の名前を読み上げた。

    『聞いてください。"Day After Day"』

  • 168二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 23:20:11

    >>163

    やっつけにも程があるが

  • 169二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 23:23:49

    >>167

    悪い顔は草

    ぼっちちゃんは下を見てひたすら入り込んでいく感じで

    ふたりちゃんは前を見て全力で叩きつけていく感じなのかな

  • 170二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 23:55:00

    神様は人間を救いたいと思ってた
    だから手を差し伸べた
    でもその度に人間の中から邪魔者が現れた
    神様の作ろうとする秩序を壊してしまう者
    そいつは"黒い鳥"って呼ばれたらしいわ
    何もかもを黒く焼き尽くす死を告げる鳥…

  • 171二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 03:08:44

    ゆったりと、心に沁み入るようなバイオリンが響く。少しずつ楽器の音が加わっていって、徐々に盛り上がって行くのを待ってから、ふたりが口を開いた。

    『Don’t forget a hole in the wall. I’m like ghost to turn in on the load.』
    『Day-After-Day, I stay around on far away.』

    『Day after I‘ve got it. I’m going to stand on the floor. 』
    『By the way, I found a flower a little way away. Oh, Way away────』

    前の2曲とは違う、どこか穏やかな雰囲気の曲。それに合わせる様に、ふたりの表情もまた変わっていた。

    『To give surrender, my soul is wandering.
    『To back on safe ground I’m calling on far away……How far away?』

    目を閉じて、祈る様に。時折目を開けて、穏やかに笑って。ひとつひとつ、噛み締める様に歌詞を紡ぐ。
    どちらかといえば可愛らしい外見のふたりが、この時だけは。

    「…………綺麗ね」

    隣にいる母が小さくそう言ったのが、姉の耳に届いた。

    『Don’t forget a hole in the wall. I’m like ghost to turn in on the load. 』
    『Day after day, I stay around far away.』

    『Day after I‘ve got it. I’m going to stand on the floor. By the way, I found a flower a little way away, way away────』

  • 172二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 03:10:40

    「To give surrender, my soul is wandering.
    To back on safe ground I’m calling on far away.How far away?」

    2曲ぶっ続けで弾いて、歌って。流石に疲れたし、汗だくだし、体も少し重いような。でも、その分、上手い具合に力が抜けた気がする。運指は変わらず澱みない。

    「Don’t forget a hole in the wall. I’m like ghost to turn in on the load. Day after day, I stay around far away.」

    歌詞の解釈とは不釣り合いかも知れないけど。穏やかな心のまま、優しく歌う方が良いような気がした。

    「Day after I‘ve got it. I’m going to stand on the floor. By the way, I found a flower a little way away.」

    ベースにドラムにキーボード、そしてバイオリンと、音を合わせてひとつの曲を形作る。。姉とだけ合わせていた1年間では、触れられなかった楽器たち。

    「Don’t forget a hole in the wall. I’m like ghost to turn in on the load. Day-after-day, I stay around far away !!」

    思えば、何かと慌ただしくて、騒がしい日々だった。姉妹2人だけで弾いていた去年と比べて、お互い、まるで転がる様な数ヶ月だった。

    「Day-after-day, things are rolling on──」
    「Day-after-day, things are rolling on !!」

    毎日のように、転がっている。
    来る日も来る日も、転がっている。

    そんな日々が、ふたりは嫌いじゃない。

  • 173二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 03:11:21

    普段は無邪気で明るくて、でもギラついた笑顔で歌って、かと思えばいきなり優しく微笑みながら歌う。そんなギタリストの後藤ふたりちゃんでした。

    それにしても上手い事転がる岩と重なったな…

  • 174二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 03:34:07

    作曲の星野さんが「思い残すことがないというぐらいやりきった曲」というだけあってフィナーレに相応しい曲だね

    ふたりちゃんも道端の小さな花を見つけられたようで何よりだ

  • 175二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 06:48:57

    ふたりちゃんライブ編も面白かったなぁ
    続きはあるんかね?
    ここで終わってもいいくらい綺麗な落ちがついたけど
    ぼっちちゃん達の学園祭に来たビオラちゃんや部長さんとかの反応も見たいが
    ぼっちちゃんメイド姿だし

  • 176二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 12:18:31

    ちょっと思ったのが、ふたりちゃんがノッてる演奏だとギラつくのは、間近にギターヒーローという化け物を見続けたが故に、常に自分が挑戦者だという感覚があるからとかはどうだろう
    自覚があるかはともかく、前を進み高みにいる相手に追い付きたい並びたいという渇望があって、本気を出すとその渇望から追走者の本質が表面化するとか
    かわりに自己評価は客観視できてないみたいな?

  • 177二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 18:39:18

    ここが! この戦場が、私の魂の場所よ!

  • 178二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 00:04:43

    前のライブと逆で一晩褒めまくるぼっちちゃんと
    照れるけど満更じゃないふたりちゃんとかみたいな

  • 179二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 04:43:34

    「終わっ、たぁ……」

    フィナーレまで演り終えて、実行委員の手を借りつつ楽器の撤収作業をして。体育館脇の出入り口から外に出た。

    ステージから引き上げる時の景色を思い返す。皆、笑顔だった。約1名カメラを構えたまま号泣してたけど、とにかく笑顔に溢れていた。良いライブができたと、そう自信を持って言える。

    「────ふたり」

    名前を呼ばれて、顔を上げる。見ると、姉と、両親と、結束バンドの3人がこっちに歩いてきていた。

    「お姉ちゃん」

    ぱたぱたぱた、と姉がこっちに駆け寄ってきて。

    「最っ高に、カッコよかったよ」

    普段は見られない様な、満面の笑みでそう言った。

    「…………………」

    ライブが終わって姉に会ったら、真っ先に自慢げに胸を張るなり格好つけたセリフの一つでも言ってやろうとぼんやり考えていたのだけれど。

    「…………うん」

    お姉ちゃんに褒められたのが、何だかとっても嬉しくて、照れ臭くて。口をモニョモニョとさせながら、そんな小さな声しか出なかった。

  • 180二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 04:45:10

    閑話。

    ふたり「あっそうだ、紹介するね!こいつがビオラ!前話してたバイオリン担当!すっごいんだよー!」
    ビオラ「初めましてー!」
    ぼっち「は、はひ……はじあじはじ初めまして………」

    虹夏「ぼっちちゃんが初対面+圧倒的な陽のオーラを前に怖気付いている!」
    喜多「爆散しないのは今日1日学校にいて少し感覚が麻痺してるからでしょうか……」

    ビオラ「………………!」

    爆散こそしないものの小さく縮こまりながら震えるひとり。精神的なキャパをオーバーしちょっぴり涙目になっている。
    だが、逆にそれがふたりの相棒のバイオリン担当の琴線に触れた。一気に距離を詰めてひとりの両手をガシッと握る。

    ぼっち「ひゅいっ!?近い近い怖い怖い!?」
    ふたり「ちょっ、いきなりどうしたのビオラ」
    ビオラ「初めましてご紹介に預かりました提琴ビオラです。妹さんのふたりとは軽音部として一蓮托生二人三脚比翼連理な関係を築きあの子のセッションの不得手な部分の克服にも一役買った自負があります。ところでふたりのギターの腕前はお姉さんから教わったものだと聞きました。どんな風に教えたのかお姉さんがどんなふうに弾くのか非常に興味が────」
    ぼっち「ちょ、離れ……あぅぅ……」
    ビオラ「────かっ!可愛い!ちょっと変わってるけど小動物系女子!お持ち帰りしたい!」
    ふたり「おい心の声漏れてるぞ正気に戻れ。あとお姉ちゃんはどちらかというと化け物系女子だよ(生物学的に)。っていうかお姉ちゃんから手離せ離れろ変態」
    ビオラ「邪魔しないでふたり──いやむしろこうなったら姉妹纏めて我が家に物理的ご招待を────」
    ふたり「せいっ」
    ビオラ「ぐへらあ゙っ」

    ふたり「私はともかく人のお姉ちゃんに手を出すんじゃないよ、ったく……虹夏さんからバックドロップ習っておいて良かった……」
    山田「虹夏は何の為にそんな技を覚えてたの」
    虹夏「いざという時にリョウをシめる為だけど」
    ぼっち「いっ妹に変なこと教えないでください……」

  • 181二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 04:51:09

    帰宅後。

    父「さーてふたりの初ライブのビデオ上映会と行きますかー!」
    母「おー!」
    ふたり「えー、改めて自分で見るのなんかちょっと恥ずいんだけど……」


    ふたり「────待って!?私演奏中こんな顔してた!?」
    ぼっち「あっ、やっぱり自覚なかったんだ……家で弾いてる時もたまーにこんな顔してるよ?」
    ふたり「ええええ全然気付かなかったぁ……ってか知ってたなら教えてよお姉ちゃんっ!」
    ぼっち「うん?私あのふたりの顔かっこよくて好きなんだけど……」
    ふたり「んっぐ」
    父「うんうん、演奏中の表情もバンドマンの魅せポイントのひとつだからねぇー」
    母「お母さんはこっちの最後の曲を弾いてる時の顔が好きねぇ」
    ぼっち「あ、そっちも好き。普段は可愛くてさっきのはかっこいいけどこっちは綺麗っていうか……」
    ふたり「わっ私の顔の事はもういいからぁ…!」

    顔を真っ赤にする次女を他所に盛り上がる後藤家であった。

  • 182123/04/23(日) 04:54:53

    区切りがいいのでこのスレではここまで、気が向いたら結束バンドの文化祭ライブ編+αをpart3でやるかもしれない
    ライブシーンを文字で書くのに相当難儀したけど安価の曲がいい感じの収まりを作ってくれました、面白いと思ってくれたら幸いです

  • 183二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 05:06:31

    オッツオッツ
    めっちゃ面白かったぞ!

  • 184二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 06:35:03

    面白かったよ
    むしろちょっと補完しつつ、どっかで小説として投稿しといてほしいくらいだね
    ふたりちゃんif物語としては十分過ぎる出来だし
    需要あると思うよ

  • 185二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 08:29:03

    お疲れでした!

    そういやぼっちちゃんと同じく文化祭ライブで締めになった感じか

    続きとか全くの外伝とかなんでもいいので楽しみにしてます


    あと私事だが>>6の通りこのスレのお陰で今月乗り切れました、ありがとう

  • 186二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 09:31:31

    ありがとう!無茶苦茶完成度の高いSSを提供してくれて!最後にぼっちちゃんに会ったビオラが見れて満足です

  • 187二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 19:48:07

    続きがあるならPart3待ってるぜ

  • 188二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 21:47:31

    もともと構想にあったのかわからんけど、ちょくちょくレスを拾ってもらえたと感じる内容があって嬉しかった

  • 189二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 01:38:42

    >>168

    かわヨ

  • 190二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 10:54:43

    ほし

  • 191二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 17:09:14

    Day After Dayを優しく歌うというのは、新しい…惹かれるな

オススメ

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