【ルートによりCP/閲覧注意】CoCシナリオ「その偶像は魔女に恋をした」をやるわよ

  • 1二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 19:30:51

    「KPのミオリネ・レンブランよ。よろしく」

    「SKPのグエル・ジェタークだ。返事はハイかイエス・マムだぞ」


    「色ボケシナリオって聞いてきました!」

    「はは あはは あはははは……」

    「ダイスに塩は撒いてきた」

    「目的達成、してみせるよ」

    類似の別卓(話はつながっていないよ。ただの宣伝だよ!)

    いままでのリンク集『助けるの、遅くなってごめんね』『私が、守る。それ以上に理由は必要ない』『次は君かな』『俺はお前のためならなんだってできるよ』

    「アスティカシアの夜明け」

    KP:グエル SKP:ラウダ

    ノリで女装&女体化するKPC、軽率に人を撃つエラン、三角関係など Tタリオン様制作『異界の笛』に秘匿HOを追加し、いくつかの要素を改変したもの

    https://bbs.animanch.com/board/1577296/


    『俺が殺した』『僕は君が望むならどこへでもついていくよ』『好きになって、ほしかったな……』『あなたは今日から人間じゃない』

    「星の魔女SEED」

    KP:スレッタ SKP:ミオリネ

    ガッツリPvP、三角関係にすらならないハーレム、狙っているのではないかというほどダイスに愛されないグエルなど 某奉仕種族が『GUND』=独自要素として登場する

    https://bbs.animanch.com/board/1628509/


    『眠るまで、傍にいてくれますか』『愛してるから、じゃだめ?』『お前は何者だ』『__でも、こんなのは幻だッ!』

    「祝福は愛する貴方のために」

    KP:シャディク SKP:エランず

    KPCとペア…
    telegra.ph
  • 2二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 19:33:11

    筆の速さが赤いザクじゃん!
    楽しみにしてます

  • 3二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 19:35:16

    ミオリネ「このシナリオは基本的に平和、余程下手しなきゃ簡単にクリアできる一本道よ。ただし分岐によって、カプ展開になる可能性が非常に高い。広義で言えばほんとになんでもぽんぽん生えるわ。二人組を指す場合、KPは『キャラ名・キャラ名』で表記するけど、強制はしない。好きなように呼んで頂戴」

    グエル「特に一部のHOは恋心を抱いていると明記してあるものもある。だから、シナリオの展開としてはハッピーエンドに辿りついたとしても、人間関係の方でハッピーエンドにたどりつけるとは限らないぞ。もちろん、したければPvP戦闘をしてもかまわない。……話の腰が折れたな、推奨技能は探索技能と芸術だ」


    〈キャラシート制作ルール〉

    あにまん用簡易版として、「CON&SIZ(HP)」「POW(MPとSAN値)」「INT(謎解き用)」「特徴」のみを決定します。キャラはその特徴でとった技能をすべて「70」取得しているとします。それとは別に全員なんらかの技能を「70」取得しているとします。指定されている以外の技能は基本使えません。

    スレッタ(アイドル)

    CON:dice3d6=6 6 1 (13) *5 SIZ:(dice2d6=3 3 (6) +6)*5 POW:dice3d6=2 5 5 (12) *5 INT:(dice2d6=5 2 (7) +6)*5 趣味:dice1d10=3 (3)

    +「近接戦闘(格闘)」「芸術(歌)」

    シャディク(プロデューサー)

    CON:dice3d6=2 6 6 (14) *5 SIZ:(dice2d6=4 2 (6) +6)*5 POW:dice3d6=1 1 1 (3) *5 INT:(dice2d6=3 2 (5) +6)*5 趣味:dice1d10=10 (10)

    +「射撃(拳銃)」「変装」

    ラウダ(ファン)

    CON:dice3d6=5 5 6 (16) *5 SIZ:(dice2d6=5 4 (9) +6)*5 POW:dice3d6=3 4 5 (12) *5 INT:(dice2d6=3 1 (4) +6)*5 趣味:dice1d10=8 (8)

    +「近接戦闘(斧)」「芸術(歌)」

    エラン(アイドル)

    CON:dice3d6=2 2 6 (10) *5 SIZ:(dice2d6=1 2 (3) +6)*5 POW:dice3d6=3 4 2 (9) *5 INT:(dice2d6=5 4 (9) +6)*5 趣味:dice1d10=10 (10)

    +「射撃(拳銃)」「芸術(ダンス)」

  • 4二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 19:36:39

    シャディクとエランの特徴がかぶっているので

    dice1d2=1 (1) (1:シャディク 2:エラン)が

    dice1d10=6 (6) に変更

  • 5二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 19:40:28

    神スレ主筆爆速すぎていのちたすかる

  • 6二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 19:40:46

    シャディクの特徴、名前の意味と被る奇跡

  • 7二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 19:44:21

    スレッタ(アイドル)
    HP:13 SAN:60
    MP:13 アイデア:65 幸運:60
    CON:65 SIZ:60 POW:60 INT:65
    目星、近接戦闘(格闘)、芸術(歌)
    特徴:メカオタク

    シャディク(プロデューサー)
    HP:13 SAN:15
    MP:3 アイデア:55 幸運:15
    CON:70 SIZ:60 POW:15 INT:55
    目星、医学、コンピュータ、説得、射撃(拳銃)、変装
    特徴:誠実

    ラウダ(ファン)
    HP:16 SAN:60
    MP:12 アイデア:50 幸運:60
    CON:80 SIZ:75 POW:60 INT:50
    聞き耳、隠密、説得、近接戦闘(斧)、芸術(歌)
    特徴:歌が好き(芸術(歌)を行うとき、ボーナスダイス1つがつくとする)

    エラン(アイドル)
    HP:10 SAN:45
    MP:9 アイデア:75 幸運:45
    CON:50 SIZ:45 POW:45 INT:75
    目星、手さばき、精神分析、心理学、射撃(拳銃)、芸術(ダンス)
    特徴:人たらし

  • 8二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 19:49:11

    はやい!!今回も楽しみです

  • 9二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 19:49:55

    シャディクのSAN値大丈夫…?

  • 10二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 19:50:55

    POWダイス1ゾロとかそんなことある???
    シャディク開始時からSAN値が狂人の域

  • 11二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 19:53:22

    ※訂正:スレッタの技能は「目星、図書館、コンピュータ、心理学、近接戦闘(格闘)、芸術(歌)」です。記載忘れ!

    ミオリネ「決まりね。じゃあHO1、スレッタから自己紹介して」

    スレッタ「わかりました。スレッタ・マーキュリー、アイドルやってます!エランさんとコンビでやってて、私がおうた担当、です。ミオリネさんに憧れてアイドルを始めました!根がどこにでもいる普通の女の子なので、音響とかそっち方面に進むつもりだったんですけど、紆余曲折会って歌の才能を見出されたんですね」
    シャディク「なんだろう、ほんとうにうっすらとだけどアムロ先輩の感覚を感じるよね」
    エラン「スレッタ、僕より身長高い……うらやましい」

    シャディク「シャディク・ゼネリ。水星ちゃんとエランのマネージャーをやっている。あとはそうだね、知り合い、というか飲み友みたいな仲に、グエルという青年がいるよ。誠実で医学やコンピュータなんかも使えるけど……あの、これこのまま続行するの?SAN値が最低値なんだけど」
    スレッタ「女神様が『寵愛枠』とおっしゃっていますよ。がんばってください」
    ラウダ「幸いにも精神分析もちがいるんだからなんとかなるんじゃない?知らないけど」

    ラウダ「ラウダ・ニール、スレッタ・マーキュリーの熱狂的なファンだ。歌うことが好きで、あるいはスレッタの歌のことが好きで。ずっと追いかけている。あとエランとミオリネはスレッタ・マーキュリーに近づかないでほしいと思っている」
    シャディク「ラウダ(スレッタのファン)だけで既に面白いのズルい。ていうかフィジカルが強すぎるよ、身長190で体力もほぼ最大値って」
    エラン「歌うの好きみたいだしもう君がアイドルやればいいじゃん。なんでファンに収まってるの?」

    エラン「エラン・ケレス、アイドルだよ。スレッタとコンビでやっていて、僕がダンス担当。あとはそうだね、ラウダとグエルの幼馴染にあたるよ。最近は二人とも疎遠になっちゃったけど……見た目が小さくて中性的な割にクイズ番組などでは無類の強さを誇るし、天然で王子様みたいな言動をとることもある」
    ラウダ「SIZ45ってことは、154㎝か。ギリギリショタ枠で通ってそうだしそこそこ男ファンもついてそう」
    スレッタ「エランさんはすてきななかまです!とっても信頼してます!また夜通し桃鉄して遊びましょうね~!」

  • 12二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 19:53:50

    CONほぼ最大値のラウダ体格もでっかいしお強いな

  • 13二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 19:56:43

    グエル「舞台はアスティカ市。かなりの大都市で、色々なところにアクセスができる。お察しの通りオープニングのシティシナリオだ」
    ミオリネ「……なので、こういうことしてほしい、こういうこときになる、などあったら、積極的に投下してね。こちらは裏話含めて全部知っているから、どうしても不自然な流れになると思う」
    スレッタ「なんのはなしです?」
    ミオリネ「なんでもないわよ。シナリオ名は『その偶像は魔女に恋をした』。始めていきましょう」
    スレッタ「ほんとにもうシナリオ名からして色ボケですね」
    シャディク「あは あはあは SAN値 こんなになっちゃった……」
    ラウダ「ほんとうにかわいそうだとおもう」
    エラン「元気出してよ。最悪『あっあんなところに百円が!』で乗り切ろう」

    ※一部HO時点明確に『恋心』と記載されている(あるいはそのルートにいく)組み合わせがあります。そのためこれが成立する可能性が高い、あるいはこれについて言及される可能性が高いと考えてください。もちろんこれ以外が成立する可能性もありますし、逆にどれも成立しない可能性もあります。
    『スレッタ・シャディク』
    『スレッタ・ラウダ』
    『スレッタ・エラン』
    『スレッタ・ミオリネ』
    『シャディク・エラン』
    『ラウダ・グエル』
    『ミオリネ・グエル』

  • 14二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 19:58:54

     誰もが憧れる「アイドル」。
     夢を、希望を、元気を、笑顔を、与えてくれる。それに夢見る人間はみな、ひたむきに努力して、自分がいつか輝く日を信じてあるいていく。どれだけ苦しく困難でも、それでもひた走る。
     そんなアイドルの中でトップに君臨するのが、「ミオリネ・レンブラン」という少女だ。スレッタとエランがそうであるように、昨今はセット売りがなされることが多い中、ソロでその人気を独り占めにし、バラエティにドラマ、あらゆるメディアにひっぱりだこ。海外進出もしており、この世界に彼女を知らない人はいない。彗星のごとく現れた、まさに天才アイドルだ。
     しかし、突然。彼女の婚約が発表される。
     恋愛結婚、らしい。相手は楽器事業に自動車産業、慈善事業として児童養護施設まで幅広く経営している大企業『ジェターク社』の幹部であり、次期総帥とも目されている男、グエル・ジェタークだ。テレビで話す姿は好印象であり、わかりやすく好青年といった様子である。
     悲しむファンも大勢いたが、世間はこのビッグカップルを祝福した。そして今日、彼女はここ、アスティカシアドームで卒業公演を迎える。海外からもファンが殺到し、一部の市場を動かすほどだ。
    「いつかはお別れの日が来ると思っていました。だけどこんなに早いだなんて」
    「最後になってしまうけれど、きっと、最高のアイドル『ミオリネ・レンブラン』の姿をお届けしたい」
     不敵に微笑んだ彼女を見て、ミオリネに憧れてアイドルの道を志したスレッタは、きらきらと目を輝かせた。その隣に座っているエランも、信頼しているチームメイトの喜びに、こくりとうなずく。二人はこの舞台の、つなぎ役として選ばれたのだ。マネージャーのシャディクは「鼻が高いよ。頑張ってね」と微笑む。そうしてスレッタのファンであるラウダも、観客席にいた。
     ミオリネ・レンブランは天才だ。この宝を失ってはならない。全てを兼ね備え、憧れの眼差しを向けられ、そしてその期待にこたえ続ける彼女を。
     サイレンが鳴る。
     幕が上がる。だが、ミオリネは出てこない。歌い手を失った音楽が、流れ出してくる。異様さに気づいた観客がざわめきはじめる。
     ステージがせりあがる。
     夢見心地が現実に引き戻される。そこにあったのは、……
     __あの輝かしい姿など見る影もない、無残で惨たらしい、ミオリネ・レンブランの死体であった。

  • 15二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:01:25

    スレッタ「うわあ うわあ うわあ」
    シャディク「しっ……死んでる……!」
    ラウダ「最初からクライマックスだね」
    エラン「……どうなるの、これ?」
    ミオリネ「舞台は狂気に包まれる。上を下への大騒ぎ。あなたたちが混乱に押し流されるようにして外に出たところで、一人の少女に話しかけられる」
    グエル「正確には二人、だな。だが話しかけてくるのはニコニコと笑みを浮かべているほうだけで、もう片方は静かに立ち尽くしている」

    「……ミオリネ・レンブランは死んだ。本当に?」
     どういうわけか自然と集まった四人を順にみて、少女は桃色の髪をふわふわと揺らす。それからわざとらしく小首をかしげ、「スレッタおねえちゃんにとっては、認めがたいことなんじゃない?」と笑った。何故自分の名を、とは思い至らなかった。
    「あ……そ、そう、です!ミオリネさんが、ミオリネさんが、死んじゃうなんて、そんなわけ……!」
    「じゃああの死体はなんなの?」
    「そ、それは……」
     エランに言われ、スレッタがしょんぼりと眉を垂らす。シャディクも「まさか、こんな事件が起きるなんて……事務所にどう連絡を入れれば……」と悩み始めた。その姿を見たラウダが、宥めるように三人に語り掛ける。
    「落ち着いてください。起きてしまったことは仕方ありません」
    「あ、あなた、誰です?」
    「……スレッタ・マーキュリー、あなたの一ファンとして今日の舞台に来ていたものです」
    「ファンクラブナンバー十三番さんか。熱心だよね」
    「全部覚えてるの、シャディク?」
    「ああ。大切なエランやスレッタに危害を加えられたらたまらないから」
     主に現実逃避をするようにシャディクがそう言ったところで、少女が微笑みかけてくる。
    「私はソフィ・プロネ。……一緒に、ミオリネ・レンブラン殺人事件を追ってほしい」
     協力してくれるよね?
     その言葉に、あなたたちが何を思おうが。
     __何故か、操られるように、頷いてしまった。

  • 16二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:03:10

    グエル「……さて」

    ミオリネ「とりあえず今日はここで解散ね。本格的な探索は明日からになる」

    スレッタ「わ、わかりました!がんばりましょう、おー!」

    シャディク「ソフィ、明らかに怪しいね……?なんなら犯人なのでは?」

    ラウダ「いや、それならわざわざ一緒に事件を追おうなんて提案しないよね」

    エラン「情報が少なすぎる。……そうだ、今日の寝る場所はどうする?」

    スレッタ「単独か、ペアか、全員で固まるか、ですよね」

    シャディク「ペアならだれと一緒になるかも考えないと」

    ラウダ「そうだね。……うーん、現段階では誰も信用できないから単独がいいけど、そう主張すると怪しまれちゃう?」

    エラン「最低二人で互いを監視するとすれば、HO順でスレッタとシャディク、ラウダと僕でペアでもいいと思うけど。スレッタはどうしたい?」

    スレッタ「それじゃあ……dice1d3=1 (1) (1:全員ばらばらで 2:私とdice1d3=3 (3) さん、他二人、でペアになりましょう 3:全員でかたまりましょう)!」


    HOを一枚だけ公開するよdice1d4=3 (3)

    1:スレッタ・マーキュリー 『××の恋/××××』

    「あれは獣性と人間性の矛盾を錯覚した、一種の狂気です」

    あなたはミオリネに憧れてアイドルになった。あなたはシャディクとエランに仲間意識を抱いている。

    2:シャディク・ゼネリ 『××××の話/×××』

    「俺の華やかなまぼろしを、奪い去らないでくれ」

    あなたはスレッタとエランのマネージャーをやっている。あなたはグエルの知り合いだ。

    3:ラウダ・ニール 『×××/××××』

    「人間は何故死ぬのだろう。生きたい、千年も万年も生きたい!」

    あなたはスレッタの熱狂的なファンだ。あなたはエランとミオリネにちょっとした嫉妬を抱いている。

    4:エラン・ケレス『×××旅する男/×××××』

    「君たちの幸せが、涙が出るほどうれしいんだ」

    あなたはスレッタとコンビでやっているアイドルだ。あなたはラウダとグエルのふるくからの友人である。

  • 17二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:07:42

    おおっと?
    なんか曲者っぽいのがいきなり来たな

  • 18二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:10:03

    文学モチーフ?に夢野久作と江戸川乱歩が入ってる時点で嫌な予感しかしない

  • 19二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:11:56

    今気づいたけどスラッシュ前のやつはモデルの文学作品?
    ラウダの全伏せ出るのかな…いずれにしても怖さある…

  • 20二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:14:25

    死後の恋、不如帰、押絵と旅する男かな?
    シャディクはなんだろう

  • 21二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:14:36

    「待って、やめて、なんで、なんでこんなこと__ッ!?」
     抵抗する声。
     ラウダは返り血を浴びて、清潔だった廊下に、静かに立ち尽くす。息を吐く。冷たい。手足が、冷たい。目を見開く。握りしめたままのナイフが、手が、酷く、震えている。はっとして、ようやく状況に気づく。逃げる。にげる。にげなきゃ。
     ここにいたら捕まってしまう。捕まったら二度と会えなくなる。
     悪いのはミオリネ・レンブランなのだ。そう独り合点して、走る。走る。どこへ? わからない。わからない。とにかく、ここではないどこかへ。
     いつの間にかナイフは落としていた。
     ゆっくりと、息を吐く。返り血のついた服を処分して、何事もなかったかのような様子を装う。気が付いたら、他の三人と合流していた。その中にはラウダが憧れているアイドル、スレッタ・マーキュリーもいた。なんでも自分は、彼女たちと一緒にミオリネ殺人事件の真相を追わなければならないらしい。無意味なのに。だって、ミオリネは。ミオリネ・レンブランは。
     ラウダのスマートフォンには、ニュースアプリが入っている。
     ブックマークされているのは、ミオリネ・レンブランとグエル・ジェタークが婚約したという記事だ。祝福しているコメントには、全て親指を下げてある。


     ミオリネ・レンブランを殺したのは、ラウダ・ニールだ。

     彼女は貴方から、大切な人を。グエル・ジェタークを奪ったのだから。

  • 22二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:14:51

    HO3:ラウダ・ニール

    『不如帰/徳富蘆花』

    「ああつらい! つらい! もう__もう恋なんてしないよ。あああ」

    ミオリネ・レンブランを殺したのは貴方だ。
    貴方はジェターク社が経営する児童養護施設『ふえのね園』で育った。その中で、一番歌がうまかったのがグエルだ。音楽の才能にはあまり恵まれていなかったらしいラウダは、彼に強く憧れた。ただの幼い口約束でしかないが、「おおきくなったら結婚しようね」と小指を結んだ。……淡い片想いを抱いていた。結局学校を卒業するまで一緒にいたが、グエルが経営者側、もう手の届かないところに、きっと二度と歌うことはできないだろう場所に行ってしまい、ラウダもやけになってジェターク社とは無関係のところで就職した。それでもグエルのことは諦めきれなかった。スレッタのことを半ば信仰するほど応援していたのも、彼女の歌声にグエルの歌声の面影を見たからである。いや、もしかしたら、叶わぬ恋の代替品として見ていたのかもしれない。しかしグエルとミオリネが恋愛結婚。は!? 結婚!? 許せない。ミオリネはあなたからグエルを奪ったのだ。あなたは怒りに駆られ、貴方はライブ前にアスティカシアドームの「廊下」を歩くミオリネを探し出し、「ナイフ」で刺した。たとえ貴方がそんな性格ではなかったとしてもだ。凶器であるナイフにはあなたの指紋がついているはずだが、どこで落としてしまったのか、今は手元にない。あなたの目的は『自分が犯人だと隠し通すこと』、また『可能ならグエルと再会する』ことである。
    (追記分)
    あなたはスレッタをグエルの代わりとして崇拝している。あなたはエランの幼馴染だが、だからこそ間近でスレッタの歌を聴けるのはずるいとちょっとした嫉妬を抱いている。あなたはミオリネを憎んでいる。あなたはグエルと血のつながりこそないが、あだ名として『兄さん』と呼んでいた。RPによっては しようぜ!挙式対抗ロール(何故?)(どうして?)(恒例行事化?)

  • 23二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:16:51

    本命きちゃった…

  • 24二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:17:18

    真っ先に犯人がわかっちゃったぞこの殺人事件

  • 25二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:17:35

    ここまでくるともう運命だね

  • 26二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:21:19

    爆速で犯人わかっちゃったの草

  • 27二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:22:08

    またこの卓の兄弟拗らせてるよ…

  • 28二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:22:09

    いきなり倒叙ものになっちゃったぞ!?

  • 29二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:26:34

    ラウダ「あの」

    ミオリネ「大丈夫。ちゃんとランダムで決めた結果に従ってる」

    ラウダ「あの!!」

    ミオリネ「わかる?ピンポイントでこうなったときの私の気持ち」

    ラウダ「あの!!!!」

    ミオリネ「まあせいぜい頑張ってよ。ちなみにもちろん犯人だと指摘されたらブタ箱行きの可能性も十二分以上にあるから」

    ラウダ「あの……」

    ミオリネ「なんかまたこじらせてるけど、ちゃんとランダムなのにHO指定で引き寄せるなんてもう運命を通り越した宿命よね。笑っちゃった」


    ミオリネ「二日目ね。ここから自由行動よ。このシナリオにおいて、一日の中で『午前』『午後』の二回行動ができる。この間に一か所どこかに行って探索してくることができると思って」

    スレッタ「うーん。とはいっても、どうやって動きます?」

    シャディク「とりあえずソフィに接触したいんだけど、会えないの?」

    グエル「会えないぞ。居場所がわからないからな」

    ラウダ「順当に行けば現場検証。あとはそうだね、警察に行くとか?」

    エラン「KP、探索可能場所を開示してほしい」

    ミオリネ「【アスティカシアドーム】【警察署】【図書館】【海】【ショッピングモール】」

    グエル「あとそれとは別に、【スマホなどでミオリネについて調べる】ことや、【スマホなどでグエルについて調べる】こともできるぞ。あとはHOに場所が書いてある場合、そこに行くこともできる」

    ラウダ「……僕の場合は『ふえのね園』ってこと?」

    ミオリネ「そうなるわね。さて、どうする?」

    スレッタ「とりあえず、どういう組み合わせで行動するか、ですね……?」

    シャディク「俺としては精神分析もちのエランと行動したいけどな。切実に」

    ラウダ「ああ、まあシャディクはそうなるか……」

    エラン「SAN値を盾に脅迫されてるきぶん」

    グエル「ちなみにKPが大変になるので、最低でも二人以上でペアになって動いてくれ」

    dice1d4=4 (4)

    1:スレッタ「じゃあ、全員でかたまってうごきましょうか!」

    2:エラン「スレッタとシャディク、ラウダと僕で動く?」

    3:シャディク「水星ちゃんとラウダで一緒になって。でエランは俺と来てくれ頼む」

    4:ラウダ「そうだ。シャディク、一緒に行く?スレッタとエランを固めて」

  • 30二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:32:12

    もしかしてこれから犯人達の事件簿見る様な気持ちで見る羽目に…?

  • 31二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:34:25

    水星の魔女卓外伝 ラウダ・ニールの事件簿

  • 32二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:35:03

    元ネタとHOに結婚の約束があるっていうのとミオリネグエルの婚約でもしやとは思っていたが

  • 33二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:37:21

    シャディク「うん?いいけど、どうして?」

    ラウダ「せっかくスレッタとエランがコンビでアイドルになったんだから一緒に行動させてあげた方がいいかなって。あとシャディクが発狂しても僕は強いからそうそう殺されないと思う」

    スレッタ「発狂する前提、なんですね……」

    エラン「POW最低値……」

    ミオリネ「……いいや、言っちゃうと【海】と【ショッピングモール】は割とただのデート用スポットよ。それだけの予定だったけど、面白いRPしてくれたらSAN値を回復させてあげるかもしれない」

    シャディク「温情がすごい」

    ラウダ「これは寛大なKP」

    スレッタ「で、でも……ミオリネさんを殺した犯人を、捜さないと!とりあえずは探索を優先した方が良いんじゃない、ですか?最悪エランさんの精神分析をばらまけばいいですし」

    エラン「……うーん、そう、だね。とりあえずどこに行くかだけ決めようか。行ける場所を分けると……探索できるのが【1:アスティカシアドーム】【2:警察署】【3:図書館】。調べられるのが【4:グエルについて】と【5:ミオリネについて】。SAN値回復ができるのが【6:海】と【7:ショッピングモール】か」

    シャディク「俺たちはどこに行く?」

    ラウダ「海行こうよ海。泳いで全部忘れよう」

    スレッタ「私たちは……とりあえず現場検証にでも行きます?何か手掛かりがあるかも」

    エラン「グエルについて調べるというのも手だと思う。何かわかるかも」

    ミオリネ「……それぞれ、行動は決まったみたいね。どうする?」

    スレッタ・エラン組:dice1d7=2 (2)

    シャディク・ラウダ組:dice1d7=1 (1)

  • 34二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:53:18

    スレッタ「じゃあ、私たちは警察署にいくので、シャディクさんたちは現場検証をお願いします!」

    シャディク「まあ、情報収集優先か。SANチェックありそうで嫌だな……ラウダ、お前もそれでいいか?」

    ラウダ「……うん。もちろんだよ」

    エラン「それじゃあまたあとでね」


    ミオリネ「さて。午前のうちに探索できるのは『三か所』よ。それ以上調べるなら午後も使って探索することになる」

    シャディク「ふうん。それじゃあ途中で切り上げて他に向かってもいいわけだ」

    ラウダ「わかった。……シャディク、SANチェックがありそうなところは避けて探索しようね」

    シャディク「もちろん。SAN0途中退場は嫌だよ……」


    「……」

    「大丈夫ですか?シャディクさん」

    「シャディクでいいよ。敬語もいらない。同い年くらいだろう」

     ラウダはなでめるように、憔悴しきった横顔を見る。あんなことが起きたんだから、当然か。彼は今時珍しいほど清廉潔白、誠実な人柄で、界隈でもそこそこ有名だった。シャディクはラウダの方を見ると、乾いた笑みを浮かべる。

    「ごめんね。こんなことに巻き込んで」

    「いや、僕もスレッタ__いや、ミオリネのライブは楽しみにしていたから、こんなことになってしまって、悲しい」

    「そっか。……何か、手がかりが見つかるかな……」

     見つかったら、自分は捕まってしまうのだろうか。

     ラウダはぼんやり考える。それから、そんな最悪な想定を振り払うように、ふるふると首を振る。

     シャディクの顔は青い。

     宥めるように背を撫でて、安心さ焦るように微笑みかけてから、ゆっくりと顔を上げる。

     昨日の一件があって、未だにざわめいているアスティカシアドーム。世界的なアイドルが卒業公演に選ぶくらいだ、見ているだけで気が遠くなりそうなほど大きい。どうやらごたごたしているみたいで、侵入するのは難しくなさそうだ。

     そこに、一歩、足を踏み出す。

     __犯人は現場に戻る

     皮肉にもそんなフレーズが頭に浮かんできて、ラウダは自嘲した。

    dice1d6=2 (2)

    1:ステージ 2:舞台裏 3:ミオリネ・レンブランの控室 4:廊下 5:衣裳部屋 6:警備室

  • 35二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 20:59:31

    現場に戻る犯人…!

  • 36二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 21:11:35

     舞台袖には数人のスタッフや、警備員が行き交っている。

     ラウダはきょろきょろとあたりを見回して、それから慎重に息を吐いた。心臓に悪い。廊下を踏みしめるたびに、嫌な予感が背筋を撫でてくる。それでも、その様子を少しでも見せたら、自分が犯人だと露呈してしまうかもしれない。つとめて冷静に笑顔を取り繕い、シャディクの方に視線を向ける。

    「シャディクは事件当時、このあたりにいたの?」

    「いや。水星ちゃんやエランと一緒に控室でお話してたよ。ただ、ほんとに開幕直前となると、俺は最終確認に出てたし、エランも衣装のチェックしてくるって外出てたなあ」

    「なるほど」

     こくりと頷けば、シャディクは困ったように笑った。「だから何、という話ではあるんだけど」。ラウダは視線を伏せる。それから再びシャディクの青い目を、まっすぐに見た。

    「とにかく、何か犯人の手がかりになるものがないか、探そう」

     あるはずがない。

     何故ならラウダがミオリネを殺したのは「廊下」であり、そもそも舞台裏には入ってすらいないからだ。シャディクがこくりと頷く。神妙な面持ちで。せいぜい頑張って、『手がかり』を探すといい。できればそれらしきものを見つけて、提出して。自分から疑いの目を逸らしてくれればいい。

     ラウダの微笑みは、やけにきれいに左右対称だ。シャディクは何を勘違いしたのか、「そうだね」と真っ直ぐに言い切った。


    ミオリネ「さて。どこを探索する?」

    ラウダ「まあ順当に考えれば『事件の手がかり』だよね。本命はステージか警備室だろうけど、ここにも何かあるかも」

    シャディク「そうだね。人がいるなら聞いてみるか、何かないか探してみるか……」

    ミオリネ「目星と聞き耳が振れる。聞き込みをするなら交渉技能ね」

    ラウダ「そっか。どうする?」

    シャディク「うーん、どうしよう……?」

    1:スタッフに聞き込みをする(説得) 2:探索をする(目星or聞き耳)

    シャディク:dice1d100=61 (61) (70) dice1d2=1 (1)

    ラウダ:dice1d100=81 (81) (70) dice1d2=1 (1)

    ????:dice1d100=34 (34)

  • 37二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 21:35:01

    「シャディク。お疲れ様」

     名乗るまでもなくシャディクの名を挙げたのは、紫紺色の髪をひとつにまとめた女性だ。シャディクは目を見開き、「サビーナ!」と驚いたような声をあげる。それから困ったように眉を下げて、周囲をきょろきょろと見回した。

    「どうしてここに」

    「どうしてもなにも、昨日の後始末のために駆り出された」

    「……なるほどね。レネやメイジーもいるの?」

    「いない。ここの担当は私だけだ」

     親し気に話しているのを順にみて、ラウダは「知り合い?」と首を傾げた。シャディクはそこでようやく、ラウダの存在を思い出したらしい。はっとしたように振り返って、笑う。

    「ああ。仕事仲間にあたる」

    「ふうん」

     ラウダは適当な返事を寄越して、髪をくるくると弄った。シャディクはほっとしたような、しかしどこか気は抜いていないような、全幅の信頼をおいたわけでは、ないような。そんな様子で、サビーナに話しかける。

    「ところで、何か変わったところはあった?」

    「とくには。強いて言うならアンプがひとつ壊れていた。向こうの床に傷があったし、角が削れていたから、何かの拍子でおちたのかもしれない」

     サビーナはそういって、すっと奥まったところを指さす。よく見てみれば、確かに大型の機材がひとつ、隠れるようにして置いてあった。シャディクはふうん、と言って、腕を組む。

    「あれ結構高いやつだよね。修理には出さないの?」

    「出したい、のだが、結局ごたごたしていて機会を逃している」

    「俺が連絡しておこうか?伝手はある」

    「ありがとう。助かる」

     シャディクはにこやかに微笑んで、「構わないよ」と言った。


    シャディク「ということで、修理屋さんに連絡できる?」

    ミオリネ「そうね。まあ、許可しましょう」

    ラウダ「せっかくコンピュータ技能あるんだから調べてみたら?」

    シャディク「それしたら時間を持っていかれそうだ。他のところの探索もしたい。ところでラウダ早速失敗してるけど、ほんとにお祓いには行ったのか?」

    ラウダ「……、それで次はどこに行くの?」

    シャディク「うーん、それじゃあ……」

    dice1d5=1 (1)

    1:ステージ 2:ミオリネ・レンブランの控室 3:廊下 4:衣裳部屋 5:警備室

  • 38二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 21:39:31

    廊下で刺されたのにステージに死体が現われた、ってことは、死体を移動させた奴がほかにいる?
    それともミオリネが根性でステージに上がった?

  • 39二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 21:57:42

     ステージの近くには警察がたくさんいる。それはそうだ。あんなに大々的に死体が、__

    (……?)

     何かが引っかかる。警察が話している。あれこれと。ここで。ステージで。

     廊下ではなく。

     はっと、気づく。ラウダはミオリネを廊下で刺し殺した。服に返り血がつくほどだ、どう考えても致死量だったろうに、ステージに死体があるのはどう考えてもおかしい。だとすれば、ラウダが殺したミオリネを見つけ、わざわざステージまで運んでいった人間が、他に存在するということだ。それも、ラウダが逃げたあと、おそらくは時間的にほとんどすぐあとに。

     しかし、一体だれが、何の目的で?

     わからない。わからないが、それを見つけて捕まえることができれば、ミオリネ・レンブラン殺人事件の犯人をそいつになすりつけられるかもしれない。……我ながら最低な考えではあるが、そう考えてしまうのも、必然であった。

     シャディクの方をちらりと見やる。シャディクは困ったようにあちこち見回していた。

    「……まあ、警察がいるのも、当然か。でも、これじゃあ探索できない」

    「警察の人を説得して聞き込みする、ということもできるけれど。いちおう、ざっと見て回るくらいならできそう、かな?」

     提案すれば、シャディクがこくこくと頷いた。なるほど誠実な人柄で有名なのは知っていたが、ここまで素直だとは。

    「シャディクってなんか騙されて怪しい壺買わされそうだよね」

    「……以前、知り合いに同じことを言われた」

     シャディクがため息を吐いた。


    ラウダ「もしかしてその知り合いって」

    シャディク「グエルだよ。ふふ、お前のHOはグエルのことについて言及されていないもんね?見てよ俺のHO。グエルと知り合いだよ。ほら兄弟愛重すぎやってよ」

    ラウダ「何その動詞?聞いたことないんだけど??」

    シャディク「ほら早く墜ちろォ!ってやってよ。俺もラウダノキモチワカルナーしたいから」

    ラウダ「はいはいおちろおちろ。で、探索できるのは、警察と全体?」

    ミオリネ「そうなるわね。ただし、聞き耳で全体を探索する場合、ハードで成功しないといけない。目星ならレギュラー成功でも大丈夫よ」

    1:警察に聞き込み(交渉技能) 2:探索をする(目星か聞き耳ハード)

    シャディク:dice1d100=27 (27) dice1d2=1 (1)

    ラウダ:dice1d100=28 (28) dice1d2=2 (2)

  • 40二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 22:02:17

    知らぬは仏…
    もっとひどい内訳なんですよその弟…

  • 41二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 22:17:42

    シャディク「うーん、じゃあ聞き込みはラウダに任せて、俺が探索をした方がいいかな?」

    ラウダ「いやわざわざ聞き耳の成功値をさげるってことは何かあるといってるも同然だ。振るよあっ成功」

    シャディク「早い!……まあ成功したならいいや」

    ラウダ(……それに、警察とはあまり、関わりたくない……!)

    ミオリネ「そうね。じゃあラウダの方から処理するわ」


     ラウダはふと、どこからか異音が聞こえてくることに気づく。

     ジジ、ギギギ、と。ほんの微かではあるが、確かに、ツンと脳を指してくる。虫の羽音か何かにも聞こえる、不思議なノイズだ。聞いていると耳の奥がぼうっとして、まぶたの裏がじんじんと熱を持ち始めるような、奇妙な音である。出どころを辿ってみれば、ステージの機構の一部に、よくわからない機械のようなものがある。

     じっと、観察してみる。コンピュータに詳しいわけではないが、音響設備などであるようには見えない。ステージに何か細工でも施されているのだろうか? 首を傾げてみれば、向こう側でシャディクが警察であるらしい少女と話しているのが見えた。

    「……ニカ姉……じゃなくてえっと、鑑識が言うには、抜け落ちた歯に違和感があるらしいんだ。なんでも少しも汚れがなくて、少なくとも一か月以上は食事をしていないように見える、なんなら一度も咀嚼したことがないんじゃないかって」

    「どういうこと?そんなことってありえるの?」

    「ありえない。アイドルがファンからの応援をエネルギーに生きてる、なんて信じてるやつ、今の世にはいない」

     ラウダは大きく頷く。グエルならもしかしたらそれでも生きられるかもしれないが。いやでも兄さんもごはんは食べたいだろうし。

     しかし、それは確かに、おかしい。あの時のことを思いだす。返り血を浴びた感覚を、思い出す。鮮明に焼き付いている。もし警察の言っていることが本当だとしたら。

     ラウダは何を殺してしまったんだ?


    シャディク「ミオリネ、人外なのか?」

    ミオリネ「その言いぐさだと私が人外みたいじゃない」

    ラウダ「うーん、一気に色々、わからなくなってきたね……?」

    シャディク「……、とにかく、まだもう少し情報を集めたい。次の場所を探そう」

    dice1d4=3 (3)

    1:ミオリネ・レンブランの控室 2:廊下 3:衣裳部屋 4:警備室

  • 42二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 22:41:11

    「ミオリネ・レンブランは、何者なんだ」

     シャディクがぽつりとつぶやく。

     ……何も、わからない。

     不可解なことが多すぎる。壊れていたアンプ、ステージに移動した死体、食事をしないミオリネ、ステージの、不気味な機械。ソフィ・プロネという少女が言っていたことを、思い出す。

     ミオリネ・レンブランは死んだ。本当に?

     かぶりを振って、錯綜としはじめた思考を追い払う。今は情報が少なすぎる。このままでは何を考えても全て憶測になってしまうだけだ。もちろんここを探索したからといって、何か手掛かりが見つかるとは思えない。でも。

     この事件を、追う価値は。あるのかもしれない。

     ラウダはそう思って、ふと顔を上げる。いつの間にか、衣装部屋に案内されていたらしい。シャディクがクロゼットに目を向けた。

    「ここにはね、全部の衣装があるんだよ」

    「へえ、それはすごい。スレッタ・マーキュリーのものもあるの?」

    「うん。ちょうどラウダの身長くらいのものも俺に合いそうなものもある」

    「……え?」

     嫌な予感がする。ラウダは咄嗟に一歩、身を引く。シャディクが距離を詰めてくる。にこり、と微笑みかけてくる。

    「ラウダ、背あるし似合いそうだよね。ちょっと着てみてよ」

    「え!?!?」


    ラウダ「え!?!?」

    シャディク「ミオリネ、何?このカンペ」

    ミオリネ「せっかくアイドル要素足したんだからあんたらもやりなさい。1d10で衣装決めて」

    ラウダ「何。何!?」

    シャディク「てか俺もやるの!?」

    ミオリネ「もちろんじゃない。ごたごた言ってないで早く」

    シャディクの衣装:dice1d10=8 (8) ラウダの衣装:dice1d10=7 (7)

    1:チェック柄を基調にしたカジュアルな衣装 2:白を基調としたスーツ。ロイヤルな印象を受ける衣装 3:和服をモチーフにした衣装。動きやすいように加工されている 4:黒を基調とした衣装。胸元の露出が強め。 5:かっちりとしたスーツ。マジシャンのようなある 6:猫耳としっぽが。肉球が可愛い 7:探索者のイメージカラーを基調としたつなぎ。ポップな印象を受ける 8:悪魔をモチーフにした衣装。ゴシックでパンク 9:天使をモチーフにした衣装。ふわふわでリボンたっぷり 10:バニーです。どこからどう見てもバニー。

  • 43二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 22:45:22

    シャディク絶対似合いそう
    ポップなつなぎってどんなやろ

  • 44二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 22:48:50

    それにしても虫の羽音かあ
    どっちだろうな

  • 45二次元好きの匿名さん23/04/07(金) 23:38:10

    よくバラエティチャレンジとかでアイドルが着てそうなツナギかな?まぁラウダのタッパ考えるとそれくらいしか無さそう知らんけど

  • 46二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 02:15:46

    前シリーズで出してたHO案での指定NPC的にもしかしてミオリネとグエルのどっちがアイドルで実業家かは変動の可能性があったのかな?
    KPの想定してたキャスティングだとそっちからスレッタ・グエルとかシャディク・ミオリネが生える可能性あったけど
    ダイスの悪戯でご覧の有様というわけか

  • 47二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 02:55:10

    バラエティーみたいな軽い雰囲気面白い! いや事件は全然軽くないけど

  • 48二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 02:57:00

    >>44

    なんか小っちゃい虫がラウダの頭の中に入ってそうだよね

  • 49二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 06:49:50

    「…………」

    「わーすっごい!やっぱ似合う!!」

     シャディクが目を輝かせて手を叩いた。

     壁一面を覆うほどの大きな鏡には、鮮やかな紺色のつなぎに身を包んだラウダの姿があった。つなぎ、と言っても胸に色とりどりのワッペンが縫い付けてあったり、腿の部分に目立つ白抜きで3と描かれていたりと、実用性よりは装飾性をとったものであることは間違いない。

     手足が長くすらりとしているラウダは、それで十分様になっている。目と顔が死んでいることを除いて。

     シャディクもシャディクで、いつの間にやら薄灰色のフリルブラウスを引っ張り出し、そこに真っ黒いマントやらロングブーツやらをあわせている。ひとつわかることとしては、どれもアイテム単体で見れば禁欲的な中世の貴族にも見えそうなのに、シャディク自身の甘いマスクも相まって、耳元で誘惑を囁き人を堕落させる悪魔にしか見えないことである。なんとも凄まじい。

    「ふふ。やっぱり俺の見立ては間違っていなかった」

    「……えっと。シャディクも似合っていると思うよ。ちょっとあってはならない方向に」

    「ほんと?ありがとう」

     シャディクがはにかむ。

     だめだ。顔だけ見れば文句無しにかわいい!と言えそうなのに、衣装が衣装なせいで子どもを誑かす悪魔にしか見えなくなってきた。風船やお菓子を持って五歳児くらいの子供を連れていくシャディクの様子がやけに鮮明に脳裏に浮かび、ラウダはふるふると首を振ってこの考えを追い払った。

     シャディクは再びラウダの全身を上から下まで眺める。それからこくりと頷いて、真剣な顔で言った。

    「ラウダ、お前もアイドルにならないか?」

    「急に何???」

     ラウダは頭を抱える。なんだこいつ天然か?シャディクはラウダの肩にぽんと手を置き、大真面目につづける。

    「いける。これは成功する。どう?水星ちゃんと歌ってみたくはない?」

    「どう、って」

    『KP013ラウダ・ニール 不適合』

     脳裏にふえのね園でのことが浮かぶ。グエル・ジェターク、適合。当然だ。グエルは歌が上手かたった。一番。憧れたきっかけはそれなのだから。

    「……僕は歌の才能がないから」

     俯けば、シャディクが不思議そうにラウダの背を叩いた。

    1:床をしらべる(目星or聞き耳) 2:衣装交換

    シャディク:dice1d100=60 (60) dice1d2=1 (1)

    ラウダ:dice1d100=47 (47) dice1d2=1 (1)

  • 50二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 07:17:32

    >>46

    グエル「そうだぞ。エランかラウダが指定されていた場合は俺がアイドルになっていた」

    ミオリネ「アイドルにならなかった方が実業家になる、つまるところHO3の脳をこんがり焼いた誰かになるわけだから、確率的には『ミオリネに焼かれたラウダ』が生まれる可能性はあったし、『グエルに焼かれたスレッタ』が生まれる可能性もあったのよね。でもならなかった。ならなかったのよ。そして〝こう〟」

    グエル「女神は本当に一旦不正をするのをやめてほしい。ラウダが一番大事故だが、他の配役も割と趣味出てるし!」

    ミオリネ「もうエランしか信じない」


    「歌なんて練習でいくらでも上手くなるんだから、あまり気にしない方がいい。それに__」

    「あれ?」

     ラウダがふっと顔を上げる。

     衣装の、布のにおいに混じって、なんだか微かに、甘いにおいがする気がする。きょろきょろと辺りを見回してみると、隅の方に、紛れるようにしてお菓子の包み紙が落ちているのが見えた。

     昨日のことがあったから、清掃がすんでいないのだろうか? シャディクが近づいてよく確認する。じっと見つめて、「食べかすが落ちているね」と呟く。

    「唾液らしきものがついている。誰かが食べたものが、ここに落ちたんだろう」

    「ふうん。捨てておく?」

    「うーん……dice1d2=2 (2) (1:そうだね。捨てておこっか 2:証拠になるかもしれない。何かに包んで持っていこう)」

     二人はそんなことを話して、立ち上がる。途端に、空腹感を覚えた。

     よくみれば、もう正午時だ。ラウダは首を傾げて、「そろそろお昼にする?」と尋ねる。シャディクがはっとしたように微笑んで、そうだね、と言った。そのまま、衣装部屋を後にする。

    「ラウダは何がすき?」

    「肉」

    「ざっくりとしている!」


    【シャディク ラウダ 二日目 午前 終了】


    dice1d3=1 (1)

    1:シャディク「このままアスティカシアドームを探索しよう。dice1d3=3 (3) に向かうよ」

    2:ラウダ「……ミオリネについて調べてみる」

    3:シャディク「dice1d7=2 (2) かな」

  • 51二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 11:13:40

    グエルに焼かれるラウダは実家のような安心感があるな

  • 52二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 12:38:55

    「エランさんエランさん」

    「すれったすれった」

    「私たち一応アイドルなわけですけど勝手に動いて大丈夫なんです?」

    「大丈夫。尻拭いはシャディクに任せればいい」

    「きちくげどうしょたえらんさん!」

    「スレッタだって、シャデイクのことは信頼しているでしょう?」

    「え~、それはまあ、そうですけど……」

     スレッタはくちびるを尖らせて、エランに視線を向ける。それからふっと前を見た。

     昨日の事件の調査のためか、警察署は閑散としている。僅かに残った警察官たちは、ひどく慌てた様子で、あるいは憔悴した様子で、あるいは半ば怒号を飛ばしながら、と。明らかに普通の状況ではないことはうかがえた。

     元来スレッタは人見知りである。その様子が少し怖くて、ひぇえ、とばかりにエランの影に隠れた。エランは無表情にあたりを見回す。あれは話が通じない。あれは話が通じない。あれもだ。声の様子や表情、身なりなどを経験で判断して、冷静に仕分けていく。

    「……ねえ」

     そうして残った一人は、壁にもたれかかり、コーヒーを飲む青年であった。

     真っ直ぐな焦げ茶色の髪やおっとりとしたたれ目せいか、背が高いのに威圧感は与えない。優しそうな目鼻立ちには、疲労が色濃く出ている。彼はエランの姿を見ると、「一般人の方?」と言った。

    「うん。ミオリネ・レンブラン殺人事件について、聞きたいことがあって」

    「えっと、あまり外部の人にこういうことを話すのは……」

    「わ、私、たち。あの日、舞台に上がる予定だったんです!それで……」

     スレッタが言えば、青年はしばらく考え込んだあと、「ああ!」とぽんと手を叩く。

    「スレッタ・マーキュリーとエラン・ケレスか」

    「知ってるの?」

    「うん。僕もあのとき、あそこに警備員として配属されていて……」

     エランは静かに目を伏せる。

     ここを取りかかりにすれば、なんとか警察署の内部に入れないだろうか?


    グエル「聞き込みをするなら、交渉技能を振ってくれ。レギュラー成功で0.5、ハード成功で1、イクストリーム成功で2として、端数切り上げで結果の数と同じ数の部屋を探索できる」

    スレッタ「ややこしいですね」

    エラン「とりあえず技能成功しなきゃはじまらない、よね。振るよ、スレッタ」

    スレッタ心理学:dice1d100=48 (48) (70)

    エラン心理学:dice1d100=3 (3) (70)

  • 53二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 12:47:13

    さすエラ

  • 54二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 13:00:34

    マルタンか?

  • 55二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 13:10:22

    エランのHO気ぶり勢だったら笑ってしまう

  • 56二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 13:14:20

    グエル「初手クリティカルか」

    スレッタ「特徴『人たらし』の貫禄」

    エラン「えへん」

    スレッタ「飛ばしますねえ」

    エラン「僕は何でも持ってる」

    グエル「そうだな、それじゃあ……」dice1d100=66 (66)


    「僕たちは社会的な立場がある。滅多なことはしないし、なにか協力出来ることがあるかもしれない。……いいかな……?」

     エランが上目で赤ん坊もかくやというほどの視線で見ると、警官は「そ、そういうことなら……!」と頷いた。

     チョロい。

     エランはは切実にそう思ったが、口に出すのはやめておくことにした。

     仮にも警察官がこんなチョロくて大丈夫なんですか?

     スレッタは切実にそう思ったが、口に出すのはやめておくことにした。

     青年は腕を組み、「何か言われたらマルタン・アップモントの名を出して」と笑いかけてきた。それから、署の奥に向かって視線を投げかける。

    「ミオリネ・レンブラン殺人事件は、かなり大事になっているからね。特別捜査部が作られている。【捜査資料室】と【証拠保管庫】に別れているよ。あとは【遺体安置所】には、まだミオリネの遺体がある。なんでも死因の特定に難航しているみたいで」

     といっても、明日には葬儀場に引き渡すことになるだろうけど。言って、マルタンは少しだけ視線を伏せた。

     その様子は、何かを隠しているようにも見える。エランはぴくりと眉の端を動かした。それがエランにとって都合のいいことなのか、悪いことなのかまではわからないが。

     それから、視線を伏せる。未だにあわあわしているスレッタの手をとると、「行くよスレッタ」と歩き出した。

    「わ、わあ、まってください、エランさん!」

    「早く解決しないと、やりたいこともできないからね」

    「……?やりたいこと、とは?」

    「さあ」

     エランは静かに俯いた。

    dice1d4=4 (4)

    1:スレッタ「マルタンさんに話を聞きましょう!」

    2:エラン「操作資料室に向かおうか」

    3:スレッタ「証拠保管庫なんてどうです?」

    4:エラン「遺体安置所に行くよ」

  • 57二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 14:15:21

    んんー?ナイフで刺されて死因の特定が難しい?

  • 58二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 14:56:35

    本当にラウダ(の自我)が刺したのかな…
    「たとえ貴方がそんな性格ではなかったとしても」とか妙に気になっちゃう

  • 59二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 15:43:36

    少なくともミオリネを移動させた奴がいるのは確かだからね
    事態を演出した黒幕はいるよね

  • 60二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 16:36:31

    シャンが絡んでて歌となると信仰元とかもあるから
    それで適合不適合やってる孤児院が怖くなってくるなあ
    それでなくても歌で適合不適合は訳分からんし…

  • 61二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 18:58:13

    「ひ、……」

    「……」

     そこには、ミオリネの死体があった。

     ……多分。

     間近で見て、ようやくわかる。首から下の全身が、よくわからない傷でずたぼろなのだ。それは裂傷にも刺傷にも、ひっかき傷も打撲痕にも、あるいはそれ以外の何かにも見える。ただし顔だけはきれいだ。血の気こそ引いているものの、いまにもうごきだしそうなほど、きれいだ。これで死んでいるなんて、信じられないほどに。

     そしてその表情は苦痛と恐怖に歪んでいる。

     見るに堪えない、とはまさにこのことだ。やわらかだった少女の肢体が、そのしなやかさややわらかさを保ったまま、ぐちゃぐちゃに傷つけられている。しかし、なんだか、違和感を感じる。ぱちぱちと瞬きをする。

     ……二人は、死体を覗き込む。それからマルタンの言葉を思い出した。

     死因の特定に難航していて__

    「と、とにかく、ちょっとみて……みま、しょう。なにか手がかりがあるかも」

    「そ、……そうだね。うん」

     今度は顔を見合わせて、仲良しアイドル二人組は、はっとしたように死体を調べ始めた。


    グエル「……、死体について振れるのはアイデアと目星だ。あとは医学が振れるが、二人とも持っていないからな」

    スレッタ「シャディクさんつれてこればよかった、ですね……?」

    エラン「いや、つれてこなくてよかった」

    エラン「え?」

    グエル「お察しの通り。SANチェックだ」

    スレッタ「ああああ油断してた!!」

    スレッタSANc:dice1d100=99 (99) (60) 1/dice1d6=4 (4)

    エランSANc:dice1d100=16 (16) (75)

    1:死体を観察する(目星) 2:違和感について考える(アイデア)

    スレッタ:dice1d100=37 (37) dice1d2=2 (2)

    エラン:dice1d100=85 (85) dice1d2=1 (1)

  • 62二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 19:09:28

    ダイスが荒ぶり始めてる

  • 63二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 19:12:04

    エランSAN値ミス 75じゃなくて45です!どっちにしても成功しています

    スレッタSAN値:60→56

    エランSAN値:45→44


    スレッタ「あっあうあ」

    エラン「うう、探索技能……」

    グエル「トバすなあ」

    スレッタ「と、とにかくファンブルしたのがSANチェックの方でよかった……!」

    エラン「失敗、しちゃった……でも、スレッタが成功してるから、いいか」

    グエル「そうだな。では、……」dice1d100=48 (48)

    スレッタ「……わかりました」


    「……」

    「スレッタ、何か、気づいた?」

     エランが首を傾げて、スレッタを見やる。スレッタは「あっ、えっと」と言って、あちこちに視線を巡らせたあと、そっとエランの耳にくちびるを寄せた。

    「な、なんか……『ミオリネ・レンブランは死んだ』ことを、アピールしているみたいだ、と思って」

    「……どういうこと?」

    「わ、わからない、ですけど。ステージに現れたミオリネさんは、血まみれでしたよね?顔も、服も、全部。まるで、『ミオリネさんが死んだ』ことをアピールするために、わざとステージにおいて、わざとからだをぐちゃぐちゃに傷つけた、みたいに、思えてきて……」

     すみません、忘れてください。

     スレッタがしょんぼりと眉毛を下げた。それからもう一度、ミオリネの死体を見下ろす。

     首を絞めて殺されたようにも、腹を刺されて殺されたようにも、頭を殴られて殺されたようにも、薬を盛られて殺されたようにも、水に沈められて殺されたようにも見える。素人目にはその特定はできない。ただミオリネは、全身を傷つけられながら、それでも顔だけは一切手をつけられていないことだけは、確かだ。

     嫌な考えを振り払うように、かぶりを振る。二人はしばらく黙祷を捧げた後、遺体安置所をあとにした。

    dice1d3=1 (1)

    1:エラン「マルタンに話を聞こう」

    2:スレッタ「証拠保管庫にいきましょう!」

    3:エラン「捜査資料室に向かうか」

  • 64二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 19:21:45

    「あれ、また来たの?」

     マルタンは何やらメールを確認しているようだった。エランはその横に立ち、「少し聞きたいことがあって」と尋ねる。スレッタも、エランにくっつくようにして傍に立つ。

    「スレッタが、まるでミオリネの死をアピールしているように見えるって」

    「……ああ、やっぱり君たちもそう思った?」

    「も、ということは、警察でも同じ結論になっているの?」

    「そういうことだね。うーん、……」

     どうやらマルタンは話すのを渋っているらしい。

     エランはちらりとスレッタの方を見やる。スレッタは小さく頷いて、指を組んだ。それから、できる限り誠実に聞こえるように、シャディクをお手本にして、くちびるを開く。

    「わ、私たち、……知りたい、んです。教えてください」

     スレッタはじっと、マルタンを見上げる。

     マルタンは困ったように眉をハの字にしていた。あと一押し、だろうか。エランはマルタンの袖をつかみ、「おねがい……」と言ってみる。マルタンは、う、と低く呻いた。ように見えた。


    グエル「魔性の二人」

    スレッタ「これはアイドル」

    エラン「あざとい。我ながらとてもあざとい」

    グエル「もうこんなの心理学じゃなくて魅惑だよ」

    スレッタ「人聞きの悪い。私たちは聞いているだけですよ?」

    エラン「そうだよ。上目遣いに関してはSIZの関係上どうしてもそうなってしまうだけだから」

    グエル「マルタン気づけ!マルタン気づけ!!」

    スレッタ「なにに気づくというんです?」

    エラン「なにもないのに、ねえ……?」

    スレッタ心理学:dice1d100=4 (4) (70)

    エラン心理学:dice1d100=8 (8) (70)

  • 65二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 19:23:54

    堕ちたな

  • 66二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 19:31:04

    強い

  • 67二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 19:31:50

    これは魔性のアイドル

  • 68二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 19:34:37

    スレッタ「逃 げ ず に 進 ん だ こ と で き っ と」

    エラン「掴 め る も の が た く さ ん あ る よ」

    グエル「完堕ち!!!!」

    スレッタ「もっと強くなれる__」

    エラン「めいいっぱいの情報を僕たちにちょうだい」

    グエル「ちょろい。チョロ過ぎるぞマルタン・アップモント!」dice1d100=98 (98)


    「え、えと……ここだけの話、死因の特定は、実はもうできているんだ」

    「え?」

     二人はそろって訝しむような顔をした。ならばなぜ、隠すような真似をした?

     そんな疑問に答えるように、マルタンが困ったような顔をする。意を決したように顔を上げて、コーヒーの入っていた紙コップを、ちいさなごみ箱に捨てた。それからぴんと指を立てて、「まず前提条件の確認からしよう」と言う。

    「ライブ三十分前から、外部との出入口は封鎖されていた。だから、犯人は必ず、あのライブ会場にいた人間であるはず」

     ただ、そのあとかなり指示系統がごたついたから、ライブ開始時刻のあと、ミオリネ・レンブランの死体が見つかってからは、誰かが入ったり、逆に出て言ったりすることもあっただろうけど、と付け加える。自分たちもその「ごたつき」、混乱に押し流されるようにして外に出たのだから、そこはわかっている。

    「ただ、それにしては色々とおかしいところがあって」

    「おかしいところ?」

     マルタンはきょろきょろとあたりを見渡す。それから、スレッタの方を、まっすぐに見つめる。

     こんなことは絶対にあり得ない。何故ならあの場に、それができそうなものはなかった。そもそも、そうであれば、死体の状態だって、色々とおかしいところがある。なにより死体の場所や状況からして、完全に故意の殺人なのに。そこまで言ったところで、マルタンは言葉を切る。そうして、ぎゅっと一瞬目を閉じ、怯えるように、一息で、言い切った。


    「ミオリネ・レンブランの死因は、『溺死』だよ」

  • 69二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 19:41:55

    謎が深まるなぁ
    それはそれとして何かでかい数字だしてますねぇ…

  • 70二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 19:50:45

    「……溺死?他の……例えば、呼吸困難、などではなく?」

    「うん。間違いない、らしい」

     真っ先に驚いたような顔をしたのはスレッタだ。エランも訝しみながら、腕を組む。マルタンはおびえたひとみをしながら、スレッタとエランを交互に見つめた。先に口火を切ったのは、声を低くしたエランである。

    「それって、おかしい、よね。水に溺れて死んだなら、髪なんかが濡れているはず、では?」

    「違うんだ。そもそも、あれはあの場で殺されたものじゃない」

     マルタンはそのまま、メールの画面を閉じ、すこしだけ、俯く。「アピール、アピール……」とくちの中で転がしながら、ぶつぶつと、独り言でも呟くかのように続けた。

    「あの死体は、死後少なくとも数か月以上は放置されたものだった。それも、外気から遮断された状態で。他の傷はかなり新しいみたいだけど」

    「……誰かが外部から、既に殺されている死体を運び込んで、ステージにのせた?それも、わざわざ傷つけて、『ミオリネ・レンブランは死んだ』とアピールするように」

    「でっ、ででで、でも、ミオリネさんは少し前にも、テレビの生放送に出演していました……よね!?」

    「そうなんだよ。だから時系列が合わない」

    「影武者ってこと?」

    「その可能性も追っているんだけど」

     マルタンは困ったような顔をする。そこで言葉を切って、いったん黙りこくった。

     スレッタとエランは、顔を見合わせる。どういうこと、だろうか? ソフィが言っていたことを、思い出す。__ミオリネ・レンブランは死んだ。本当に?そのはずだ。マルタンがようやく心の整理ができたとばかりに、話しはじめる。

    「それなら、まず真っ先に、影武者だって特定されないように、顔を狙う、んじゃないかなって。それに実際あの顔は、ミオリネ・レンブランのものと全く同じものだ」

    「か、仮に……影武者の死体、だとしたら。今、本物のミオリネさんは?」

    「わからない。そもそも影武者かどうかも、確定していない段階だしね」

     マルタンがゆるゆると息を吐いた。

     そうして、ぱっと顔を上げる。人畜無害を形にしたような穏やかな笑みを浮かべて、「こんな話聞かせちゃってごめんね」と笑った。

    「コーヒー、奢るよ。ブラックでよかったかな?」

    dice1d2=2 (2)

    1:スレッタ「証拠保管庫に行きましょう!」

    2:エラン「捜査資料室に向かうよ」

  • 71二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 20:02:53

    もしかしてHO全員ミオリネを自分が殺したという自覚がある…?

  • 72二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 21:42:34

    「……ミオリネさんは、どこにいったんでしょうか……」

     スレッタがぽつりとつぶやいた。

     彼女はミオリネに憧れてアイドルの道を志したのだっけ。ミオリネが主演を務めるドラマの鑑賞会に付き合わされた記憶を思い起こしながら、エランはゆっくりと息をついた。ショックを受けている、だろうか。それも当然か。

    「本当に、ね。それに、あれが影武者のミオリネ・レンブランだとしたら、誰がなんのために、偽の死体を用意するなんてしたのだろう」

    「何か目的があるのは間違いないと思うんですけど。何より、本物のミオリネさんを、探さないと」

    「ミオリネについて調べるか、それとも……グエルはどうだろう。ラウダならグエルの連絡先がわかったりしないかな」

    「グエル……って、グエル・ジェターク、あの、ミオリネさんの、婚約相手だっていう……ラウダさんやエランさんのお知り合い、なんです?というか、大丈夫なんでしょうか?れんあいけっこん、なんですよね。お嫁さんが、突然、殺されてしまって」

    「……それも、疑わしいけどね」

     エランはゆっくりと息をつく。スレッタは「どういうことです?」と尋ねた。エランははっとしたようにくちびるに手を当て、目を逸らす。なんでもない。何かを隠していることは、間違いない。

     捜査資料室には、本棚や机、パソコンなどが置いてある。もういい時間だから、調べられるのはそれぞれ一か所が限界だろう。スレッタは部屋を見回し、一瞬、表情を消した。


    スレッタ「エランさん♡もくてきおしえてください♡」

    エラン「やだ」

    グエル「盤外戦術始まったな」

    スレッタ「ちなみにHOの内容を聞き出すためにはなんの技能が必要です?」

    エラン「本格的に探ろうとしているよこれ」

    グエル「……交渉系技能か、お前らの場合心理学のハードに成功すれば、一部を開示しなければならない。イクストリームなら大部分、1クリで全部だ。これは他のPCにも共通しているぞ」

    スレッタ「なるほど……さすがに厳しい、ですか」

    エラン「それは僕もしていいの?……いや、今はするつもりはない、けれど」

    グエル「できるぞ。ただしそれをやったら、探索はできないと思ってくれ」

    1:本棚 2:机 3:パソコン 4:目的を聞き出す

    スレッタ:dice1d100=9 (9) dice1d4=3 (3)

    エラン目星:dice1d100=75 (75) (70) dice1d3=3 (3)

  • 73二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 21:52:09

    (…もしかしてグエルはミオリネとは政略結婚で本命は子供時代に誓ったラウダっていう最高に拗れたルート来る…?)

  • 74二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 21:58:46

    エラン「????????」

    スレッタ「さっきのツケが回ってきましたね」

    エラン「おかしい。ぜったいおかしい」

    スレッタ「エランさんの寵愛は私が受け継ぎますからね。任せてください!」

    エラン「スレッタ・マーキュリー、君は何でも持っている。身長も、SAN値も、HO1も……だったら出目くらい僕にくれよ」

    スレッタ「恨むなら自分の出目を恨んでくださいね」

    グエル「スレッタはイクストリーム成功か。それなら……」


     パソコンをちらりと見てみれば、メールが開かれていることに気づいた。どうやらBCCで警察署内全体に送信されているらしい。スレッタはなにとはなしにそれを眺めて、目を見開く。

    『ミオリネ・レンブランについて』

    皆様

    捜査班です。ミオリネ・レンブラン殺人事件について、不可解な点があります。

    どう探しても、ミオリネ・レンブランに関する個人情報が手に入りません。どの事務所にも所属しておらず、活動初期は自ら営業をしていたそうですが、その頃の記録も見つかりません。バックに大企業があり、それが後援しているという話ですが、そもそも既存のどの戸籍にも『ミオリネ・レンブランという女』は存在しないのです。

    ミオリネ・レンブランは、何者なのですか?

    「……、」

     くちびるを半開きにしているスレッタの後ろから、エランもまた、覗き込んできた。それから、「あっ」と声を上げる。

    「ミオリネのスマホの情報を抜き取ったものも開かれているね」

    「……あっ、ほんと、ですね。メッセージ履歴が見られるみたい、です」

     どうやら直近は、「クソ親父」「グエル」の二人とやり取りしているようだ。それとは別に、いくつかの匿名SNSにも投稿しているらしい。どれかひとつくらいなら中身を確認できそうだ。

    「み、……ミオリネさん、じゃあどうして、あんな……」

    「スレッタ、何か、知っているの?」

    「……いえ、なんでも」

     スレッタは目を伏せ、SNS履歴の方を見る。

     おそらくミオリネの個人情報につながる「クソ親父」。ミオリネの婚約者である「グエル」。そしてミオリネの本心が出ているであろう、「匿名SNS」__どれを見るべき、だろうか。


    dice1d3=1 (1)

    1:スレッタ「クソ親父、の履歴をみます!」

    2:エラン「グエルの履歴を見ようか」

    3:スレッタ「匿名SNS、見ますよ!」

    スレッタ??:dice1d100=70 (70) (??)

  • 75二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 22:15:27

    「……クソ親父、をみましょうか。何かミオリネさんの個人情報につながるものがあるかも」

    「そうだね」

     そうして、二人はそこをクリックする。どうやら短い文章でやり取りをしているよう、だった。それでも、その文面から、隠し切れない怒りが滲んできているのは、わかった。

    『なんで勝手に婚約者決めてるの』『グエル・ジェタークは信頼できて、将来性もある。何より真面目で真っ直ぐだ。何が悪い』『そういう問題じゃない。そもそも恋愛結婚って何』『そういうことにしておいた方が都合がいい」『むこうも嫌だって』『会社の方は納得している』『私も納得してない』『あの女か』『悪い?』『アイドルごっこは終わりだ。そろそろ家に帰ってきなさい』

     __ミオリネとグエルは、恋愛結婚じゃない?

     何はともかく、ミオリネの個人情報は一切不明とあったが、「帰る家」があるということはこれで確定した。エランはこくりと頷いて、「やはりね」と言い切った。

    「何が、です?」

    「やはりミオリネとグエルは恋愛結婚じゃなかった、と」

    「うん?確信があったんですか?」

     エランはそこでいったん言葉を切った。それから、真顔で、まっすぐに、真剣に、断言する。

    「だって、グエルが好きなのはラウダだから」

    「えっ」

     スレッタは再びくちびるを半開きにさせた。


    スレッタ「ええええええええ!?」

    エラン「だからミオリネとグエルは『恋愛』結婚じゃない」

    スレッタ「何がとは言いませんがまたなんですか?」

    エラン「気ぶるしかない、このビックウェーブに」

    グエル「スレッタ、……」

    スレッタ「あっわかりました。えっと、じゃあ、……うーん、え?ほんとに?」

    エラン「それで、午後からどう行動する?とりあえず警察署からは出ないと、怪しまれちゃうかも」

    スレッタ「え、うーん、うーん、うーん……」

    dice1d3=2 (2)

    1:スレッタ「いったんシャディクさんとラウダさんに合流しますか?」

    2:スレッタ「グエルさんについて調べてみますか?」

    3:スレッタ「dice1d7=1 (1) します?」

  • 76二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 22:29:51

    そういやエランは二人の昔なじみだった
    ふえのね園についてもラウダが知らないこと知ってたりするのかな…

  • 77二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 22:29:55

    シャディク「向こう盛り上がってるねえ」

    ラウダ「何かあったのかな」

    ミオリネ「さあね。それで、廊下の探索ね」

    シャディク「うん。見てわかるところはある?」

    ミオリネ「とても清潔に見える。埃一つ落ちていないわ」

    ラウダ「……清潔?」


     おかしい。

     ミオリネを殺したときに床に広がったはずの血痕が、一切ない。

     いくら掃除したとしても、ここまできれいになるものなのだろうか。確かにここで、殺したはずなのに。それにステージに移動させたなら、そこに向かって血痕が伸びているはず、なのではないか?

     ……なにかが、おかしい。

     廊下にはステージ用の機材がいくつか置かれているようだ。とはいっても、ただただ放置されているだけで、特段人はいない。顔に出ていたのか、シャディクが「どうしたの?」と困ったように尋ねてきた。

    「いや、……なんでもない」

    「ふうん……?」

     とりあえず納得したようだった。ほっと胸を撫でおろしてから、「やっぱりこのシャディクはチョロいのでは……?」と若干心配になってくる。誠実というか素直すぎる。もちろんそれがラウダにとってよく働くのであれば、特段訂正するつもりもないが。

    「それじゃあ、調査、しようか。何かないかな……?」

    「うん。何か見つけたら教えてね」

     具体的にはナイフとかナイフとかナイフとか。

     結局あのナイフはどこに落としたのだろう。落ちているとすれば、このあたりにあるはず、だとは思うのだが。とにもかくにもシャディクに見つかる前に見つけて、隠さないと。


    1:観葉植物(目星) 2:機材(アイデア) 3:構造(アイデア)

    シャディク:dice1d100=45 (45) dice1d3=3 (3)

    ラウダ:dice1d100=74 (74) dice1d3=3 (3)

  • 78二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 22:43:44

    ラウダ「??????????」

    シャディク「ラウダ、順調に女神の寵愛枠になってるね。次はファンブルだよ」

    ラウダ「何故????」

    シャディク「ほらプッシュしてよプッシュ。そしてファンブルを出すんだ」

    ラウダ「……プッシュは、しないよ。シャディクが成功してるし……それにここで失敗したら最悪シャディクにばれそうだし……」

    シャディク「今何か言った?」

    ミオリネ「そうね。それじゃあ……」


    「あれ?」

     シャディクはふっと、何かに気づいたように廊下を見回す。ラウダが「どうしたの?」と聞けば、一瞬かんがえこむように目を伏せたあと、腕を組み、顎に手を当てた。

    「今、俺達、衣装部屋からここに来たよね」

    「そうだね」

    「……ということは、一本の廊下から、舞台裏に控室、観客席にまで行けるようになっている?」

     であれば、無関係の人間が、関係者以外立ち入り禁止の場所に侵入することも、逆に関係者が外に抜け出すことも、できるのかな?

     ラウダは目を見開いた。まさにそれを使って、ここに来たのだから。これを他の人間にもばらまかれたら、まずい。努めて冷静に笑顔を取り繕って、そんなわけないよ、と続けた。

    「ここ、スレッタ・マーキュリーのライブの会場として選ばれるくらいには、大きいし、有名なドームでしょう? そんな欠陥構造だったら普通に怒られてしまうんじゃないかな」

    「ええ……?」

    「何よりもしそうだとしても、当日は立ち入り禁止のテープなりポールなりがあるでしょ」

    「……それもそっか」

    「うんうん。そうに決まってる」

     勝った。

     ディベートにおける最強の武器とは声の大きさと勢いである。

     とにもかくにも、次の行動は少し、考えるべきだ。まだナイフが見つかっていない以上、ここをもう少し探索する、というのも手である。ただしそれをしたら、シャディクに露呈する可能性もある。……どうしようか?

    向かう場所:dice1d3=3 (3)

    1:控室 2:警備室 3:廊下をもう少し探す

  • 79二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 22:46:51

    ラウダくんの地の文、犯人たちの事件簿ならダメなパターンの犯人の独白

  • 80二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 22:59:07

    「もう少し探そうか。何かあるかも」

    「そうだね」

    「……シャディクって変なセミナー入れられてそう」

    「それも以前知り合いに同じことを言われた」

    「その、知り合いって?」

     気を逸らすために、ラウダはシャディクに話しかける。シャディクは笑いながら、しかしどこか憂うような色をのせ、「いいやつだよ」と続けた。

    「グエル・ジェターク。ミオリネ・レンブランの婚約者だ」

    「えっ」

     ラウダは、目を見開いた。

     そんなことには少しも気づかず、シャディクはごく当たり前のようにつづける。居酒屋で知り合っただとか、たまにあって一緒に飲んでいるうちに仲良くなっただとか、かなりエリート街道を突っ走っているはずなのに、それを一切鼻にかけることがなく、むしろ実直で謙虚だとか。それらが全部、耳を通り抜けていく。

    「だから、好き合って婚約したなら、ちょっと心配だ。ショックを受けているだろうし」

    「……それは本当に、兄さ……グエル・ジェタークなの?将来の総帥候補が、そんな居酒屋に来るものかな」

    「お忍びなんだって、びっくりだよね」

     シャディクはにこやかなままだ。ラウダが、目を見開く。頬に汗が浮く。ずっと会えなかった。二度と会えないと思っていた。最後に顔を見たのはいつだろうか。わからない。わからない。テレビの向こう側の存在になったはずの。歌。歌。聞こえてくる。グエルの歌が聞こえてくる。こんなのは幻聴のはず、なのに。

     __ゆるゆると、息を吐いた。

    「そんなにいい人なら、僕もあってみたいな」

    「そうだね。うーん、連絡すれば、いけるかな?今は流石に忙しいかな……」

     ラウダの笑顔が微かに引き攣っていることに気づかないまま、シャディクは鞄からスマートフォンを取り出した。

    1:観葉植物(目星) 2:機材(アイデア)

    シャディク:dice1d100=55 (55) dice1d2=2 (2)

    ラウダ:dice1d100=12 (12) dice1d2=1 (1)

  • 81二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 23:18:57

    ミオリネ「お。ラウダ、初期値で成功ね」

    ラウダ「よかった、よかった、よかった……」

    シャディク「俺もぴったり成功だ。妖怪1足りたね」

    ミオリネ「そうね、それじゃあ、ラウダは……」


     観葉植物のあたりにじっと目を凝らしていると、はっと。ナイフが、落ちていることに気づく。

     ラウダが使ったものだ。手に取ってみる。血は、拭き取られているらしい。しかし一体だれが? この廊下の血痕を掃除した、あるいはミオリネの死体をステージに移動させたのと同一人物、なのだろうか? 考えながら、とにかくシャディクに気づかれないように、鞄の中にナイフを隠す。幸いにもシャディクは機材の方を見ているようで、こちらには気づいていない。

    「……シャディク、何か見つかった?」

    「うーん……」

     シャディクは不思議そうに機材を見つめている。それから考え込むように、額に手をあてた。

    「ステージに、よくわからない機械があったでしょ?」

    「そういえば」

    「あれと同じものが、ないんだよね。そもそもあんなもの、見たことなかったし」

    「……じゃあ、あれはなんなの?」

    「それがよくわからなくて」

     シャディクが機材を見上げる。

     次いで、ラウダに視線を向けた。微かに目を伏せ、それから顔を上げる。そして、「やっぱり何か色々、おかしいところがある」と言い切った。


    ラウダ「機材、ね」

    シャディク「でもあそこ警察いるよね?調べられないと思う」

    ラウダ「せっかく話に出たし、兄さんにアポイントメントを取ってみるのも、一つの手だと思うけど」

    シャディク「それもそうだけど、うーん、どうしようかな……?」

    向かう場所:dice1d3=3 (3)

    1:控室 2:警備室 3:グエルに連絡をとってみる

  • 82二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 23:52:11

    シャディク「ま、グエルに連絡してみるか」

    ラウダ「そうだね。それがいい」

    シャディク「じゃあ、メッセージアプリを使ってコンタクトを取れる?」

    ミオリネ「とれるわよ。ついでに会いたいなら、技能無しで約束してくれる」

    ラウダ「大盤振る舞いだね」

    シャディク「わかった。ちなみに技能を振れば、何かわかる?」

    ミオリネ「……説得か。うーん、何を聞くかで、ハード成功すればひとつくらい教えてくれるんじゃない?」

    シャディク「わかった、じゃあ……」


    『グエル。ミオリネのことは、残念だったね』

    『シャディクか。すまない』

    『今電話できる?』

    『もちろんだ』

     グエルからの返信はすぐに来た。シャディクがスマートフォンを耳にあてる。ラウダはそれとなく、その様子を伺う。耳はいい。微かに漏れ聞こえてくる声は、記憶と何一つ変わらない。

    「もしもし?」

    『シャディク』

    「……お悔やみ申し上げるよ」

    『ありがとう。……えっとそれで、何か用か?』

    「ああ、いや、ただ、また一緒に飲みたいと思って。こんな時なんだ、話は聞くよ」

    『そうか、ありがとう。だが、しばらくは忙しくて会社に泊まり込んでいる、と思う』

    「わかった。また、顔を見に行くよ」

     シャディクはそこで言葉を切る。それから、少しだけ悩んで、切り出した。

    dice1d3=3 (3)

    1:シャディク「ミオリネのことはどう思っていたの?」シャディク説得(ハード):dice1d100=61 (61) (35)

    2:シャディク「事件について、何か知ってることはある?」シャディク説得(ハード):dice1d100=66 (66) (35)

    3:シャディク「ミオリネって、何者なの?」シャディク説得(ハード):dice1d100=84 (84) (35)

  • 83二次元好きの匿名さん23/04/08(土) 23:54:20

    難しいから仕方ないんだが見事に全部失敗しとる…

  • 84二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 06:47:20

    『何者?とは、どういうことだ?』

    「……ああ、いや。知らないなら、いいんだけど」

     シャディクは気まずそうにそこで言葉を切って、一瞬だけ、ラウダに視線を向ける。そのまま「それじゃ」と続けて、話題を逸らすように明るい声を出した。

    「今度会いに行くよ。話くらいなら聞くからさ」

    『わかった。たのしみにしている』

    「うん。またね」

     電話が切れる。

     何もわからなかったが、とりあえずこれでグエルと話す約束ができた。それに、グエルと話すためには、ジェターク社に行けばいいということも。何せ有名な大企業だ、ざっくりとした場所ぐらいならわかる。シャディクは思って、ラウダの方に目を向け、首を傾げる。

     ラウダが目を見開き、くちびるを噛みしめている。

     何か今のやりとりで気になるところでもあったのだろうか。不思議に思いながら「どうかした?」と聞けば、ラウダは少し不自然な笑顔を取り繕って、「なんでもないよ」と言う。どう見てもなんでもないわけないが、とりあえず本人が言っているなら信じるべき、か。それ以上深く突っ込むのはやめて、シャディクは「ふうん」と相槌を打った。


    シャディク「……本当に知らないのか、それとも隠しているのか、というところだけど」

    ラウダ「できれば前者であると信じたいけどね」

    シャディク「そうだね。……ところで、さっきのモノローグ、何?」

    ラウダ「さあね」


    【シャディク ラウダ 二日目 午後 終了】


    ラウダ「KP。電話番号を盗み見てメモするなら、技能は何が必要?」

    ミオリネ「隠密ハードで成功すれば考えてあげる」

    ラウダ「わかった」

    ラウダ隠密ハード:dice1d100=84 (84) (35)

  • 85二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 07:08:31

    うまいことシャディクにくっついていければ両片思いのふたりの再会ってことですか!?内なる雑食気ぶりオタクの血が騒ぐ
    ていうかエランはなんでグエルの気持ち知ってたんだろ
    本人たち以外にはバレバレムーブしてたんですかね…本編のように…

  • 86二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 07:24:16

    「うーん、なんていうか」

    「……違和感がある、よね?」

     二人は近場の喫茶店に入り、『グエル・ジェターク』について調べる。スレッタが頼んだプリンアラモードをつつきながら、エランはコーヒーを一口飲む。スレッタはそっと自分の方に器を引き寄せる。エランがそっと真ん中あたりになるように戻す。スレッタは自分の方を器を引き寄せる。エランが真ん中あたりに戻す。引き寄せる。戻す。数度の攻防の末、諦めたのはスレッタだった。「はんぶんだけですからね」と譲歩するように言って、スマートフォンを置く。

     グエル・ジェタークは、大企業『ジェターク社』の次期総帥として目されている男だ。同企業が経営する児童養護施設『ふえのね園』の出身であり、現在は幹部候補生として『子会社』のいくつかを任されている。ミオリネ・レンブランと恋愛結婚。だがそれにしては、若すぎる。こんな年齢で、既に決定するものなのだろうか?

     SNSなどについて調べてみれば、かなり落ち込んでいるように見える。エランの言う通り『恋愛結婚』ではないのだとしたら、少し大げさなほどに。スレッタはプリンのうえに乗っていたシロップ漬けのチェリーを奪いながら、エランに話しかける。

    「……うーん、少なくともグエルさんからは恋愛結婚、だった……?それ私ののメロンです!」

    「違う。それにスレッタはさくらんぼとった」


    スレッタ「若すぎる、ですか。具体的にいくつなんです?」

    グエル「20~39歳」

    エラン「年齢によるステータス増減について考えるのが面倒くさかったやつだ」

    スレッタ「これはその場のノリキーパリングの貫禄」

    グエル「せっかくだから今決めるか。19+dice1d20=6 (6) 歳だ」

    スレッタ「あっずるいです!私とエランさんはそれぞれ19+dice1d10=3 (3) 歳と19+dice1d10=5 (5) 歳でいいですか?」

    エラン「ラウダとシャディクはそれぞれ19+dice1d20=5 (5) 歳と19+dice1d20=3 (3) 歳でいこう。ミオリネは一旦保留ね」

    グエル「突貫」

    1:グエルのSNSを調べる(心理学) 2:ジェターク社について調べる(ロールなし) 3:『ふえのね園』について調べる(ロールなし) 4:『子会社』について調べる(目星ハードor図書館)

    スレッタ:dice1d100=49 (49) dice1d4=2 (2)

    エラン:dice1d100=58 (58) dice1d4=2 (2)

  • 87二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 07:25:37

    被っているので、dice1d2=1 (1) がdice1d3=3 (3) に変更

    1:スレッタ 2:エラン

    1:グエルのSNS 2:ふえのね園 3:子会社

  • 88二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 07:35:00

    おお、年齢が綺麗に分かれた
    そして良かった…年下を兄と呼ぶ情緒不安定な犯人が生まれなくて…

  • 89二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 07:43:06

     ジェターク社__

     創立は百年以上前にまでさかのぼる。最初は楽器事業で売り上げを伸ばし、現在でもピアノなど一部の生産量ではシェア一位を誇る。その後も車や重機、半導体など手広くやっており、その他にも慈善事業として児童養護施設『ふえのね園』などを経営している。本拠地はこの近くにあるようだ。行こうと思えば行けるだろうが、今からとなると少し厳しい。

    「あっ」

    「どうしたの、スレッタ」

    「その子会社の一つが、この近くにある、みたいですよ」

     スレッタは言いながら、開けてみせた。電車を使えば十数分もかからずに行ける距離だ。エランは「ふうん」と呟いて、考え込む。

     ……行ってみるのも、一つの手、かもしれない。

     あとは、ふえのね園にも。ジェターク社だって、気になる。とにもかくにも、頑張らないと。そういえば、とスレッタはスマートフォンをスクロールしながら、顔を上げた。

    「グエルさんの誕生日がこの日、ということは、エランさん、ラウダさん、グエルさんで同じ学年、だったんですね。それで仲良しだったんですか」

    「グエルは誕生日が早かったから、自分だけ年上の時はすごく調子に乗って『うやまえ!』とか『ひれふせ!』とか言ってた」

    「な、なるほど……?」

    「僕とラウダはいい感じの棒で抗っていた」

    「なるほど……」

     スレッタは神妙な顔でうなずく。同学年、か。スレッタとシャディクも、記憶にはないだけで何かしらの交流があったのかもしれない。そんなことを思いながら、スプーンをプリンに向ける。

     愕然とする。

     皿はもう、空っぽになっていた。


    スレッタ「ほんとに若かった」

    エラン「最大値20なのに6って……25歳か。シャディクに至っては22だし。僕とスレッタに関しては多少最大値を小さくしたけど」

    グエル「エリートだぞ。うやまえ。ひれふせ」

    スレッタ「いい感じの棒で抗いますね!」

    エラン「つよい」

    グエル「さて。……ここから、そのシャディクやラウダと合流するわけだが。1d100を振って、出目が小さい方が先に集合場所についたとするぞ」

    スレッタ「何か始まった」

    エラン「先につくのがいいのかあとにつくのがいいのかがわからないから怖い」

    スレッタ・エラン組:dice1d100=94 (94)

    シャディク・ラウダ組:dice1d100=39 (39)

    dice1d100=54 (54)

  • 90二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 08:22:39

    音楽…?歌の才能…?才能ある音楽家…ウッ頭が…

  • 91二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 09:32:41

    今回の男達はシャディク以外がジェタークの養護施設出身でそこは歌でなんらかの評価をしていた
    優秀だったグエルは後継者候補、不適合のラウダは無関係な企業へ、評価不明のエランは歌には関わらないがアイドルコンビの片割れをしている
    ミオリネはグエルと政略結婚で影武者疑惑、本物が死んでいるかは不明

    歌の評価が上手い下手じゃなく不適合なのが怪しすぎる
    歌で世界滅亡でもたくらんでらっしゃる?

  • 92二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 11:10:00

    「あ!水星ちゃん、エラン、こっち!」

     集合場所には、先にシャディクとラウダが到着していた。

     ラウダが片腕を上げる。スレッタはぱあっと顔を輝かせて、「シャディクさん、ラウダさん!」と駆け寄った。エランもすぐにそのあとに続く。立ちっぱなしもなんだからとベンチを探して腰掛けると、今日の探索の成果について話しはじめた。

    「……警察署にあるミオリネさんの遺体は、影武者のものである可能性が高い、です。それと、ミオリネさんは、個人情報……家族構成などを、隠している」

    「あとは、ミオリネとグエルは恋愛結婚じゃない。グエルについても調べたけど、彼の任されてる子会社のひとつが、この近くにあるらしい」

    「……そうなの?あ、死体があったステージに、不思議な仕掛けがあったよ。それとシャディクがごみを拾っていたっけ」

    「グエル・ジェタークにアポイントメントを取った。今は会社にいるそうだ」

     簡単に情報共有をして、各々考え込む。ラウダもまた、考える。グエルはミオリネに恋をしていたわけでは、ない?覚えていてくれたの?それとも。分からない。

     ついでにミオリネの遺体が影武者だというのも気になる。時系列からして、ステージにあったものが影武者の遺体で間違いない。では、本物のミオリネ・レンブランの遺体は、どこにある?それを持ち出した『誰か』とは、誰だ?

     とめどない思考を打ち払うように、ふるふると首を振る。それからできるだけ綺麗に微笑んで、「今日の拠点はどうする?」と尋ねた。できればグエルに接触する手段を考えたいが、それを口に出すのは不自然だ。そもそもどうすればいい?シャディクを頼る?頼ったとて、あってくれるのだろうか。……あっていいのだろうか。僕が。

    「わ、私は……ひとりでゆっくり考えたい、ですけど」

    「僕はラウダとがいい。ちょっと話したいことがある」

    「俺はなんでもいいけど……どうする?」

    「じゃあ……dice1d4=4 (4) (1:全員バラバラで 2:エランと一緒にいようかな 3:dice1d3=2 (2) と一緒にいるよ 4:全員一緒かな)」

     そんなふうに話して、そろそろ解散しようか、と立ち上がった、

     その時だ。

    「……失礼。スレッタ・マーキュリー、エラン・ケレス。とは、貴方たちですか」

     見知らぬ壮年の男に声をかけられたのは。

  • 93二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 11:35:13

    「え、そう、ですけど……」
    「こんばんは。スレッタとエランに何か用ですか」
     まごついたスレッタを遮って営業スマイルを浮かべたのはシャディクだ。ただしその瞳には、隠しきれない警戒心が乗っている。男は「怪しいものではありません」と言い、どこからか名刺を取りだした。
     ラジャン・ザヒ__
     職業に書いてある『ベネリットグループ』というのは、子供でも名前くらいは知っているような大企業だ。シャディクは「……何か用ですか?」と繰り返す。男、ラジャンは、少しも表情を変えず、「総帥からの伝言です」と言った。
    「その名刺の裏に書いてある住所に来てください」
    「なぜ?」
    「来ればわかると」
     それだけ言って、男は去っていこうとする。シャディクが制止しても、聞く耳を持たない。シャディクは慎重に、名刺を裏返す。行こうと思えば行ける距離だ。それからスレッタとエランの方を見て、困ったような顔をする。
    「怪しいよ。うちの大切な二人を、行かせる訳にはいかない」
    「で、でもなぜ、私たち二人を指定した、んでしょう……?」
    「……でも、行けばなにか、わかるかもしれない。とにかく、明日の選択肢のひとつに入れるのもいい、かもしれない」
    「と、とにかく。今日はもう休もうよ、時間も遅い」
    「そうだね。ここからだと俺の家が近いから、みんなおいで。簡単な夕食くらいは作ってあげるから」
     シャディクがそう提案すれば、三人がこくりと頷いた。夕方と夜の狭間で、空が橙と藍を等分垂らしたように揺れていた。

    スレッタ「メタ読み良いですか?」
    ミオリネ「どうぞ」
    スレッタ「ミオリネさんのダブスタクソ親父さんじゃないですか!」
    グエル「レンブラン家にいけるようになったぞ」
    シャディク「隠す気ないじゃん!!……でもなんでスレッタとエランなんだ?」
    エラン「うーん。警察署で探索したから、かな?」
    ラウダ「なるほど。行くの?これ」
    スレッタ「と、とりあえず明日考えましょう」
    エラン「そうだね。心理学もちと説得もちでペアにした方がいいかもしれない」
    シャディク「たしかに。ま、罠かもしれない、ということは念頭に置いておこう」
    ラウダ「……ああ」

    【二日目 午後 終了】

  • 94二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 12:24:16

    「……シャディク、料理上手いんだね」

    「冷蔵庫の余り物に調味料いれて炒めただけだけどね」

    「あじがこくておいしいんです!」

    「いつもお世話になってる」

     そんな会話をしながら和気あいあいと夕食をとったあと、なんとなくそのままシャディクの家に泊まり込む流れになった。シャディクとエランは紅茶を飲みながら談笑しているようである。スレッタの方に視線を向けると、どうやら何か調べ物をしているようだった。

    「……ミオリネ・レンブランと兄さんは、恋愛結婚じゃない……」

     エランの言っていた言葉を口の中で繰り返す。

     このまま一人で調べ物をしてもいいし、誰かに話しかけてもいい。あるいは少し怪しまれるかもしれないが、グエルの連絡先を探るのもいいかもしれない。ラウダは腕を組み、しばらく考えこんだ。


    ミオリネ「ここで救済措置よ。本来ならSAN値が減ってない状態で精神分析してもさして意味は無いんだけど、レギュラー成功の場合1、ハード成功の場合1d3、イクストリーム成功の場合は1d6のSAN値回復を許可してあげる。ただし一日に一回だけね」

    スレッタ「温情がすごい」

    シャディク「寛大!とても寛大なKP!!」

    エラン「暗に僕にシャディクの面倒見ろって言ってる?」

    ラウダ「そうでもしないとこれから先発狂するかも、ってことじゃないの?」

    スレッタ「じゃ、私は……しますね!」

    シャディク「エラン。頼んだ」

    エラン「……シャディクに精神分析をする」

    ラウダ「うーんっと、僕は……」

    dice1d3=1 (1)

    1:ラウダ「スレッタの様子を見に行こうかな」

    2:ラウダ「シャディクと一緒に精神分析を受けようかな」

    3:ラウダ「……兄さんの連絡先を探って、可能ならコンタクトをとりたい」ラウダ隠密:dice1d100=16 (16) (70)

  • 95二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 12:36:17

    A:dice1d100=63 (63) (??)

    B:dice1d100=98 (98) (??)

  • 96二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 12:45:03

    秘匿ダイスの数字でっか

  • 97二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 12:52:18

    「紅茶美味しいね」

    「ね。お菓子も準備すればよかった」

    「ご飯美味しかった。また作って」

    「もちろん。スレッタとラウダ、何話してるんだろ?」

    「聞いてこようか?」

    「いいや。俺とお話してよう、エラン」

    「……?わかった」

    「紅茶美味しいね」

    「ね」

    エラン精神分析:dice1d100=78 (78) (70)


    「スレッタ、何見てるの?」

     ラウダが話しかけると、スレッタは、くちびるをわななかせている。それからぱっと立ち上がり、座り込み、視線をキョロキョロさせ、と不審な行動をする。「だからあの時」「でも、でも、わたし」「どうして……」と数度ぶつぶつ繰り返したあと、いてもたってもいられないとばかりに、端末の画面をラウダにみせた。

     警察署のパソコンから抜き取ってきたんです、とスレッタは説明する。それはどうやら、メッセージのやりとりの履歴であるようだった。ウィンドウの数からしてもうひとつ開かれているらしいが、今見せられているこれは、ミオリネとグエルのものだ。一瞬ひるんだあと、ラウダは読み進める。

    『手筈は整った。警備は手薄になるタイミングはあるか?』

     そんな文章から会話が始まっている。あとはぽんぽん、と。短い単語の応酬だ。

    『一時間前』『了解』『ありがとう』『構わない』『集合場所は?』『ライブ開始時刻と同時に裏口で』『わかった』

    「『逃げ遅れるなよ』……」

     そこで、会話は止まっている。

     ラウダはくちびるを半開きにさせる。脳の奥で、何かが、引っかかる。スレッタは目を伏せ、開く。

    「__本物のミオリネ・レンブランは、生きている。そしてその鍵を握っているのは、グエル・ジェタークです」

     確信を持ったような。

     そんな、言い方だった。

    dice1d100=87 (87) (??)

  • 98二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 12:57:52

    みんな出目でかいんですが

  • 99二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 13:06:47

    スレッタもやっぱりなにかあるよなぁ

  • 100二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 13:12:25

    シャディク「うああああああ!!!!」

    エラン「やっぱりだめだったよ」

    スレッタ「気合いを感じませんね」

    ラウダ「……うん、そうだね」


     存外、目覚めはすっきりとしていた。

     朝日を眺めながら、ラウダは考える。ということは、ラウダは、グエルと何らかの待ち合わせをしていたらしいミオリネを、刺したのか。グエルは待っていたのだろうか。あそこで。影武者の死体まで用意して、二人は何を考えていた?何をしようとしていたんだ?

     手で顔を覆い、考える。わからない。自分が混乱していらしいことを、ラウダは正確に理解していた。

     とにかく今日、どうするべきか考えないと。

     シャディクを利用してグエルに接触する? それともスレッタかエランについて、ラジャンの主だという『総帥』に会いにいく? それともなにか別のことをするか。……考えないと。鞄の中に入れっぱなしのナイフのことを思い出す。息を吐く。立ち上がる。

     ……考えないと。

     スレッタは朝食を摂りながら、どこか思い詰めたような顔をしていた。シャディクとエランは、やはり楽しそうに紅茶を飲んで談笑している。ラウダは視線を伏せ、考える。考えないと。

     ……どうしよう?


    スレッタ「グエルさんのところグエルさんのところグエルさんのところいきます!」

    シャディク「主張がとても力強い」

    ラウダ「……うう、決められないよ……」

    エラン「誰かはレンブラン家に行ってほしいけど、どうやって決めるか……だよね」

    ミオリネ「とりあえずどういう組み合わせで行動するのかだけ決めたら?」

    グエル「そうだな。それによって行動が変わってくるだろう」

    スレッタ「そうですね!それじゃあ……」

    dice1d4=1 (1)

    1:スレッタ「全員一緒に行動しましょう」

    2:シャディク「何かあるみたいだし、水星ちゃんとラウダで固まったら?」

    3:ラウダ「昨日と同じように、僕とシャディク、スレッタとエランで行動しよう」

    4:エラン「ラウダ、僕と来て」

  • 101二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 13:17:44

    お互いに結婚が嫌だったから示し合わせて狂言とか…?
    でも影武者の問題があるからどうあがいても不穏

  • 102二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 13:33:29

    この段階でミオリネ(仮)の死因が溺死だと知っててるスレッタエランとまだ自分が殺したと思ってるラウダに認識のズレがあるな

    ステージにいた溺死ミオリネとラウダに刺されたミオリネは別人だろうから少なくともミオリネは二人死んでる?
    そもそもクトゥルフだから死体があがってる溺死ミオリネ以外のミオリネの死亡は疑った方がいいのか

  • 103二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 13:47:07

    このレスは削除されています

  • 104二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 13:49:21

    ラウダはすぐ逃げて死体を確認してないから厳密にはどうなったかわからない
    影武者の死体とは別だからそっちも移動させたか生きてて逃げたか…

  • 105二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 13:54:19

    警察署にあった死体は最低でも数ヶ月は食事してない歯で咀嚼したことがないらしいってのも気になる

  • 106二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 14:07:35

    >>105

    訂正

    数ヶ月じゃなくて一ヶ月は食べてないだったか

  • 107二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 14:15:09

    なんらかの手段でイチから人体錬成→身代わり死体のルートなら咀嚼どころか摂食の必要もありませんねぇ…
    胃の内容物とかも検死で見てるだろうから何かしら口にしていればわかるだろうけど

  • 108二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 15:29:29

    スレッタ「……ここ落としたくないので、全員で行動しましょう」

    グエル「一応聞いておくか。……どこに行く?」

    スレッタ「決まってるじゃないですか、グエルさん。あなたに会いに__ですよ」


     ジェターク社は、現代的で背の高い、硝子張りの高層ビルだった。ライオンのマークを象った社章と、赤字に白抜きのJeturkの文字が、朝日をあびてきらきらと輝いている。

     予めシャディクが連絡を取ってくれたおかげか、特段止められることもなく、スムーズに応接室に通された。四人が席について、しばらくもしないうちに、グエルが現れる。

     __その姿を見て、息をのんだのは、誰だったか。

     真っ黒いスーツをかっちりと着こんで、黒いネクタイをきっちりと締めて。長い髪は、黒地のバレッタで留めている。顔には血の気がなく、微かに沈痛な表情を浮かべている。

     喪服。一目見て、そうわかるだろう。

    「気を遣わせて、すまない」

     グエルはシャディクの方を見やり、困ったような顔をすると、座り込み、しゃんと背筋をただす。

     顔はかたちは声は気配は、ラウダの知るグエルと何一つ変わらない。

     だけどもグエルの知るラウダは、こんなに悲しそうな笑顔を浮かべる人じゃなかった。

     なんだかそれがやけに悲しくて、ラウダは一瞬、気まずげに目を逸らす。グエルの表情は変わらない。それからスレッタたちに目を向け、「お前たちは?」と不思議そうな顔をした。

    「……私たち。ミオリネさんのことを追っているんです」

    「そうか」

    「聞きたいことが、あってきました」

    「そうか。なんでも答えよう」

     グエルの笑みが。

     ほんの一瞬、消えた。

    dice1d4=4 (4)

    1:スレッタ「ミオリネさんの事件について、何か知っていることはありますか?」スレッタ心理学:dice1d100=69 (69) (70)

    2:シャディク「結局ミオリネって何者なの?」シャディク説得ハード:dice1d100=7 (7) (35)

    3:ラウダ「……僕のこと、覚えてる?」

    4:エラン「とりあえずグエルの状態を見たいな」エラン心理学:dice1d100=78 (78) (70) エラン精神分析:dice1d100=61 (61) (70)

  • 109二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 15:34:05

    シャディクがハードクリアしてるのが惜しいな

  • 110二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 15:47:30

    「ミオリネと出会ったのは、ほんの最近なんだが。それでも、時間なんて関係ない」

    「一目ぼれ、だったの?」

    「あいつは、守るべき存在だ」

    「……そっか」

    「俺は、ミオリネを守らなければならなかった。だから、……すまない、少し」

    「あ、ごめんね」

     グエルが一瞬、俯く。

     その様子は、嘘をついているようにも、本当のことを言っているようにも、見える。ただエランとしてはもちろんグエルが好きなのはラウダだと知っているため嘘であると見抜いているのである! つよい

     ……しかし、なんだろうか。

     ほんの僅かに、何かが引っかかる。受け答えはしっかりしている。様子にだって、違和感はない。身なりはきちんとしているし、清潔で好印象だ。そう、彼自身の様子からすると、少しおかしい、までに。

     ぱちぱちと瞬きをする。

     これは勘だ。それを確かめる手段はない。そして、それが何によるものなのかも、わからない。ただ、グエル・ジェタークは、エランの旧友は、たった今、目の前にいる男は、そう、まるで、

     __発狂しているのではないか、と思うだろう。


    グエル「ただし、具体的な狂気の内容やSAN値まではわからない」

    スレッタ「……うーん。さすがにないとは思いますが、ミオリネさんの死がトリガーで発狂したのか。それとも発狂しているから、ミオリネさんの死を偽造したのか……」

    シャディク「ミオリネの死を、偽造?」

    エラン「何の話……?」

    ラウダ「昨日ただただ紅茶飲んで談笑してたコンビだ」

    dice1d4=3 (3)

    1:スレッタ「ミオリネさんの事件について、何か知っていることはありますか?」スレッタ心理学:dice1d100=51 (51) (70)

    2:シャディク「結局ミオリネって何者なの?」シャディク説得ハード:dice1d100=81 (81) (35)

    3:ラウダ「……僕のこと、覚えてる?」

    4:エラン「警察署に会ったミオリネの死体は、『溺死体』らしいけど……」エラン心理学:dice1d100=96 (96) (70)

  • 111二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 16:19:11

    「……?」

     グエルは虚を突かれたように、一瞬、くちびるを半開きにさせる。それからきゅっと顔を引き締め、ラウダの顔をじっと見つめ、一、二、三。きっかり三秒。それからようやく重々しくくちびるを開き、「……ふえのね園にいたか?」と首を傾げる。

    「う、うん。……そうだよ、ふえのね園の、……兄さん、……僕だよ、ラウダだよ……?」

    「ラウダ、ラウダ、ラウダ……ああ、ラウダ・ニール! 久しぶり、大きくなったな」

    「最後に会った時から身長は伸びてないよ。僕のこと、忘れてたの?」

    「え、あ、いや、……そんなことは……」

    「忘れていた、んだよね」

    「す、すまない。仕事が忙しくて……と言うと、言い訳がましいか」

     グエルがしょんぼりと眉を下げるのを見て、何故かエランが愕然としたような表情をする。愕然としたいのは、ラウダだ。グエルはラウダのことを忘れていた。どうして。どうして。なんで? 僕はあなたのことを思っているのに。おかしいおかしいおかしい! 内心の激情を押しとどめるように、息を吸って、吐く。ぐるぐるする。グエルはラウダのことを覚えていなかった。ミオリネのことを思って喪に服していた。

     こんなにも、あなたのことをおもっているのに。

     ぎゅっと、こぶしの内側に爪が食い込んで、酷く痛む。じんじんと脳が刺激を訴えて、心臓がバクバクと高鳴る。わからない。わから、ない。今自分はどうするべきなんだ? ……どうしたい?

     ああ。

     __あああ。

     わかった。理解した。あなたは今、何を成さねば、ならぬのか。


    エラン「まって心理学。グエルは嘘をついている」

    グエル「振るまでもなく嘘をついていないぞ」

    スレッタ「もしかして節穴です?節穴だったんです?」

    シャディク「……どうだろう。健忘症の可能性……は、ない?聞いたら思い出していたもんね」

    ミオリネ「ラウダ、次の行動が……に固定されるから、とりあえず聞き込みが終わるまで大人しくしてて」

    ラウダ「……わかった」

    dice1d3=2 (2)

    1:スレッタ「ミオリネさんの事件について、何か知っていることはありますか?」スレッタ心理学:dice1d100=77 (77) (70)

    2:シャディク「結局ミオリネって何者なの?」シャディク説得ハード:dice1d100=2 (2) (35)

    3:エラン「ラウダの様子が気になる」エラン精神分析イクストリーム:dice1d100=45 (45) (14)

  • 112二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 16:22:40

    今回のシャディクいいよ!冴えてていいよ!!

  • 113二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 16:27:33

    ラウダ目的変更入ったよなぁ
    どうなるか

  • 114二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 17:03:48

    合流してからずっと選択肢にあったし
    グエルからラウダへの好意を確信してるエランとラウダで情報交換して欲しかったんだけど
    このラウダの様子だと手遅れだろうか

  • 115二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 18:01:09

    スレッタ「強い」
    シャディク「一話から出番のなかったグエルは黙って情報吐いてほしい」
    エラン「五号、動きが子供っぽすぎる OPの儚げな印象を保ってちゃんと後継者してほしい」
    ラウダ「僕出てたもん……ちゃんとおとなにまじって頑張って会議参加したもん……」
    グエル「出番いじりはやめろ!ダリルバルデがいたから確実にここから株が上がるはずなんだからな!!」
    ミオリネ「でもあんた単体の絵あの感じで大丈夫なの?不穏すぎない?Cパートの私もだけど」

    「……ミオリネは、表向きには伏せているが、さる名家の血を引いている」
    「それはベネリットグループの?」
    「よく知っているな。俺たちが知り合ったのも、そこが発端だ。婚約者になった理由には、あまり関係はないんだが」
    「ふうん。やっぱり、好きなんだ」
    「ああ。……俺はミオリネを愛している。だから」
     グエルはそこで額に手をあて、顔を隠す。シャディクは沈痛な面持ちをして、その様子を見やる。少し突っ込みすぎたか。そう思っていると、スレッタが軽く身を乗り出して、「それって嘘ですよね?」と切り込んだ。
    「ちょ、スレッタ!」
    「ミオリネさんのメッセージ履歴を見ました。少なくとも彼女は、恋愛結婚じゃないと言い切っていた」
    「……」
    「会社のための政略結婚ですか?それに、まだあなたは、隠していることがある」
     グエルは黙りこくったままだ。
     スレッタはグエルを見下ろし、それから無表情にほかの三人に視線を向けた。シャディクは困ったようにおろおろしている。ラウダは何か覚悟が決まったような顔をしている。ついでにエランは何かよく分からないけどダメージを受けたようで頭を抱えている。
     スレッタは端末を弄ると、ミオリネとグエルのメッセージ履歴を出した。そして、突きつける。
    「教えてください。……『本物のミオリネ・レンブラン』は、どこにいるんですか?」
     グエルは無表情のまま、しばらくスレッタを見つめていた。
     そうして立ち上がり、扉を開ける。くるりと振り返り、そのまま、言った。
    「……着いてきてくれ。ここでは話せない」

  • 116二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 18:46:29

    「スレッタ・マーキュリー。お前の予想通り、あの死体はミオリネ・レンブランじゃない。ペイル社にかけあってミオリネに似せて作った偽物だ」

    「ぺいるしゃ」

     資料室、と書かれた部屋に入って、開口一番、グエルはそう言った。ペイル社。聞いたことのない名前だ。あとで調べてみるのもいいかもしれない。

     スレッタの方を見て、グエルは壁によりかかる。それから腕を組み、ふっと視線をあげた。

    「ミオリネは__愛のない結婚をするくらいなら、と。死を選ぼうとした」

     空気が、凍る。

     エランがくちびるをわななかせ、スレッタを、シャディクを、ラウダを、グエルを、順に見つめる。スレッタが「どうして……」と言ったのを聞いて、グエルは一瞬憎々しげな顔をした。「どっちにどっちをつける気かしれないが、あんな……ッ!」と低く唸り、ギリギリと歯ぎしりをして、務めて冷静に息を吐いた。

    「俺だって黙って見ていたわけじゃない。それがあの死体だ。『ミオリネ・レンブランは死んだ』。そういうことにして、今は俺の子会社にポストを用意して、そこで働かせている。あいつを、……こんな事に巻き込むわけにはいかない」

     子会社、という言葉で、この近くにあるというあの子会社を連想する。あそこに行けば、ミオリネに会えるのだろうか。

     ……ミオリネさん。

     あって、お話、聞かないと。

     スレッタはきゅっとくちびるを引き結び、拳を握り直す。まだ、なんにも、わかってない。それにあのことも聞かないと。

    「じゃあ兄さんはミオリネ・レンブランのことは好きじゃなかったの?」

     そこで口火を切ったのはラウダだった。

     グエルはきょとんとして、「人間として好ましいと思っていたのは確かだが、特別好意はない。それに、」と続けようとする。

     そこでラウダがグエルの腕を掴み、立ち上がる。半ば無理やり。グエルは抵抗するのも忘れて呆然としていた。ラウダは迷うことなく扉を開けて。

     そのまま、走り出す。

     唖然としている間に、二人の影は遠くなっていた。今追いかければ間に合うかもしれないが、午後の探索はできなくなるだろう。

    「……え何、どういう展開……?」

     一人、何も状況をわかっていないシャディク・ゼネリが、困ったようにきょろきょろと見回していた。


    1:追いかける 2:探索に向かう

    スレッタ:dice1d2=1 (1)

    シャディク:dice1d2=1 (1)

    エラン:dice1d2=2 (2)

  • 117二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 18:53:04

    らしいっちゃらしいムーブだけどアイドルひとりで大丈夫かな

  • 118二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 19:20:13

    思い切りよすぎて草

  • 119二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 19:22:00

    このレスは削除されています

  • 120二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 19:29:59

    ミオリネ「さてあんたの処理だけど」

    エラン「よくわからないけどラウダとグエルが良い雰囲気になった。そしてスレッタとシャディクも良い雰囲気になる。かんぺき」

    ミオリネ「目ついてんの?主に前者に関してはかなり爆破されたわよ」

    エラン「あれは所謂ツンデレというやつ。間違いない。僕にはわかる」

    ミオリネ「あんたさては今回クソボケ属性あるわね?」

    エラン「抱けえっ!抱けっ!抱けー!抱けー!(例の画像)ってやりたいよね」

    ミオリン「骸を?」

    エラン「そこは黙れ気ぶりエランで返してほしかったな……?まあいいや。それで、どうしようか」

    ミオリネ「探索するのよね。……唯一の精神分析もちなのにわざわざ放置したんだから、何かしらのプランがあるんだとは思ってたけど、まさかないの?」

    エラン「ライブ感でクトゥルフをやるべき」

    ミオリネ「エンジョイ勢!」

    エラン「……とは言っても、やることはたくさんある。子会社にいるっていう本物のミオリネのことは気になるし、レンブラン家にも行きたいし、ペイル社が出てきたから、それも気になるし……」

    ミオリネ「他と合流するまでにできる行動は一回ね。どうする?」

    エラン「うーん……よし。決めた」

    dice1d3=2 (2)

    1:エラン「ミオリネに会いに行く」

    2:エラン「レンブラン家に行く」

    3:エラン「ペイル社について調べる」

  • 121二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 19:36:21

    ラウダとスレッタがかなり不穏な中でお花畑っぽいエランを見ると逆に安心するな…(現実逃避)

  • 122二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 19:53:06

     指定された住所は、所謂高級住宅街の一角にある。要塞かというほど高い塀といい、仰々しく張られた警備保障会社のマークといい、やけに広い庭といい。家というより邸宅といった印象で、門構えからして立派だ。普通であれば一人で行くには少し気後れするかもしれないが、エランにとってはそんなことはさして気にかからなかった。
    「約束を果たしに来た」
    「……エラン・ケレスですか。入ってください」
     門が開く。しばらくもしないうちに、中から昨日の男が出てきた。エランは警戒するように視線を巡らせながら、歩く。これは普通に生活するには少し不便なのではないかと思うような広さだ。家の中で迷子にならないのだろうか、こんなに広いのに埃一つなくてきれいなのは、やはりハウスキーパーでも雇っているのだろうか、などとふんわり考えながらしばらく歩いていると、ようやく、一つの部屋に案内される。
     ソファに座っているのは、長い白髪を三つ編みにした男だ。
     彼は窓に背を向けると、「突然すまない」とエランの方に視線を向けた。あまりすまないとは思っていなさそうな顔だなあ、とぼんやり思いながら、エランは案内されたソファに座る。紅茶やお菓子はおいてあるけれど、手を付ける気にはなれない。シャディクの紅茶が恋しい。そう思って顔をあげれば、その男は、重々し気に口を開く。
    「私はミオリネ・レンブランの父。デリング・レンブランだ」
    「ああ、……それで、ミオリネ殺人事件を探っている僕たちのことを、聞きつけたの」
    「驚かないのか」
    「先程グエル・ジェタークに、ミオリネは名家の、ベネリットグループに連なる人間であると聞いた。それほどの大企業となれば、調べるのも容易だろうと」
    「……話はそう単純ではない。私の名をちらつかせてっも、『事件の仔細』は何故かほとんど手に入らないのだ。この事件には、不可解な点が多い。協力を頼みたい、もちろん謝礼は用意する」
     エランは静かに瞼を伏せる。
     それから顔をあげ、肯定も否定もせずに、「まずは話を聞かせてほしい」と言い切った。
    「少なくとも、警察署にあったミオリネ・レンブランの遺体は、本物ではなかった」
    「……成程」
     デリングはしばらく考え込み、エランを見つめる。
    「知っていることは全て話す。どうかミオリネを、連れ戻してくれ」

    【エラン 三日目 午後 終了】

  • 123二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 20:09:26

    「ラウダさん、どうして」

    「まだ見失ったわけじゃない、追いかければ……エラン?」

     ラウダを追いかけて走っている最中に、シャディクがふっと振り返り、エランがいつの間にかいなくなっていることに気づいた。

     スレッタもすぐに気づく。「えっ、えええ、エランさんは!?」と慌ててあたりを見回す。体力がないから、どこかで脱落してしまったのだろうか。どちらにしても、ここで立ち止まっていたらラウダを見失ってしまう。きっと視線を向けかえて、遠くなっていく二人の姿を見やる。

     __どこに向かっている?

     状況が、わからない。ラウダがグエルを狙う理由があるのか? どうやら二人は知り合い、だったらしいが。それならなおさら、一体何の目的で? とにかく、捕まえないと。そして話を聞かないといけない。できれば協力、したいのだから。

     息が上がる。肺が千切れそうに痛む。脚の感覚がなくなる。それでも走り続けるしかない。

     真っ直ぐに。


    スレッタ「どうして精神分析もちがいないんです?」

    シャディク「よしんば追いついたとてどうにかなるの? この状況」

    スレッタ「シャディクさんの説得でなんとか……なりません?」

    シャディク「なんかこう……本当にわからないんだけどさ。今回もあの二人がこじらせてる気配を感じるんだよね」

    スレッタ「エランさんが何か情報を知ってる感じだったので、それもあって、来てほしかったんですが……」

    シャディク「うーん、追いつくには、ロールが必要?」

    グエル「CON対抗。お前らのうちどっちかでもラウダに勝てば追いつけるぞ」

    スレッタ「ここにきてラウダさんの高CONの伏線回収来ます?」

    シャディク「いや、俺達もそこそこ高いんだ。それにラウダは割と出目が腐りがち。頑張ろう、水星ちゃん!」

    スレッタCON対抗:dice1d100=98 (98) (65)

    シャディクCON対抗:dice1d100=36 (36) (70)

    ラウダCON対抗:dice1d100=14 (14) (80)

  • 124二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 20:12:07

    ラウダ本気すぎて草
    いや笑ってる場合ではないけどスレッタに至ってはファンブってるし
    シャディクがフラグを立てるから…いや頑張ってるんだけど

  • 125二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 20:12:43

    こういうときに限って出目つよい~
    火事場の馬鹿力ですね

  • 126二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 20:16:26

    「閃いた」「通報した」レベルの精神状態っぽいからいったん止めてほしいんだけどね…

  • 127二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 20:35:36

    スレッタ「???????????????」

    グエル「スレッタすっころんダ」

    シャディク「水星ちゃん!プッシュ!プッシュして!!」

    グエル「対抗ロールはプッシュ不可だ」

    スレッタ「うわああああああ終わりですもう!!」

    シャディク「落ち着いて水星ちゃん!!!!」


    「っきゃ、」

    「水星ちゃん!」

     スレッタが石に躓き、転ぶ。

     アスファルトに全身を打ち付ける。シャディクは咄嗟にかがみこみ、手を差し出す。スレッタはシャディクの手を取り、なんとか立ち上がった。脚に、大きな擦傷ができている。靴下にはじわりと血が滲み、見るからに痛々しい。シャディクがスレッタに肩を貸すと、スレッタは微かに汗をにじませながら、前を見つめる。

    「行きます。追いかけ、ないと」

    「だめだよ。いったん休んだ方が良い」

    「でも!」

    「水星ちゃん」

     シャディクは少し声を低くして、スレッタを見つめる。

    「……それで傷が残ったら、元も子もないよ。グエルはいいやつだ、滅多なことにはならないはず」

    「ほんとう……です、か?」

    「おそらくは。最悪、取り押さえてくれるだろう」

    「あの見た感じSIZ負けてた気がするんですけど」

    「それはラウダのフィジカルが想定外に高すぎただけなんだよね」

    「SIZ70でしたっけ?ミオリネさんに適用する場合でも違和感ないように控えめに盛ったんですね」

    「結果がこれだよ。可哀想に」

     とにもかくにも、休める場所を探さないと。それから救急キッドか何かを駆ってこよう。

     シャディクはスレッタの肩を盛って、ゆっくりと歩き出した。


    【スレッタ シャディク 三日目 午後 終了】


    ??:dice1d100=2 (2) (??)

    ??:dice1d100=43 (43) (??)

  • 128二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 20:38:28

    何らかのダイスがクリっている…怖…

  • 129二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 20:44:59

    ちょくちょく出てくる秘匿ダイスどう影響するんだろうな…

  • 130二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 20:57:12

    「ラウダ、ラウダ、聞いてくれ。落ち着いて。……る、る、る……」

    「……」

    「__【落ち着け】」

     グエルの声が、歌が、じわり、と思考を蝕む。

     それはどろどろ、どろ、と……まるで、脳を融かすように、浸み込んでくる。ラウダにとって、グエルは全てだ。そう思うように、誘導される。書き換えられる。グエルの言うことは絶対だ。グエルの言葉に従わねばならない。俺に、従え。

     そのはず、だった。

    「兄さんの歌、相変わらずきれいだね」

     グエルは目を見開く。

     『きいていない』。咄嗟に浮かんだのは、それだ。まだだ、まだ、もう一度。試行回数はまだ稼げる。もう一度、と思ったところで、ふと。頬を撫でる風に、微かに生温かいにおいが混じってきたことに気づく。

     __いつの間にか、相当走ってきていたらしい。

     立ち尽くす。ざ、と、髪が揺れる。夕陽と水平線が交わって、紺碧に朱を流したように、斜の光線を投げかけながら、灼熱の太陽を呑み込んでいく。艶やかな光沢を放ちながら、たまに跳ねる小波や小さな水飛沫、泡が、黄金色に輝く。ラウダの方を見やれば、逆光になって表情がわからない。ただ、その頬が、夕暮れで橙色になっている。

     ラウダが微笑む。

     グエルの手を握る。

     寄せては返す波が、二人のくるぶしを呑み込んで、濡らす。

     あなたがそうなのであれば、魂になってずっといっしょにいたい。だってこのまま、何を思う間もなく、あなたに忘れられたままでいるのに、何の意味がある? であれば、選ぶべき道は、ただひとつだ。

    「ねえ、兄さん。一緒にこの海に身を投げようよ!」


    フラグ条件:グエルが自分のことを覚えていないと知る

    どうして?なんで?僕はこんなにもあなたのことを思っているのに。おかしい。おかしい。おかしい。あなたがそうなのであれば、魂となってずっと一緒にいたい。そうだ、「ねえ兄さん、一緒に海に身を投げようよ!」

    「グエルと再会する」という目的が達成される。次の行動が「グエルを連れて海に行く」に固定される。


    グエル精神分析:dice1d100=85 (85) (90)

    グエル呪文使用:????????

    ラウダPOW対抗:dice1d100=97 (97) (60)

    グエルPOW対抗:dice1d100=41 (41) (90)

  • 131二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 20:58:27

    だから勢いよすぎるって

  • 132二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 21:04:21

    行動指針がアクセルしかねえ!

  • 133二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 21:07:09

    兄さん精神分析持ちでよかったね
    そしてPOW対抗ファンブル極端なんだってば

  • 134二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 21:14:56

    ラウダ「???????????」
    グエル「お前のダイスはクリティカルかファンブルしか出ないのか?」
    ラウダ「ねえさっきのクリティカル補正でここ抵抗できない?」
    グエル「心中続行しようとするな!なんの障害もなくここに連れてきてやった時点で温情だと思え」
    ラウダ「というかさっきから僕は何の呪文を使われてるの?」
    グエル「さあな」

    「……【俺の話を聞け】」
     グエルの言葉が、すう、っと浸み込んでくる。
     ラウダの呼吸が落ち着く。グエルはラウダと目線を合わせて、ゆっくりと、語り掛けるようにつづける。
    「よくわからないが、俺の何かがお前の気に障ったなら、謝ろう。だからいったん、落ち着いてくれ」
    「___」
     ラウダの思考が、濁る。
     今自分は、何をしようとした? グエルの言葉以上に重要なものなんて、ないのに。勝手にくちびるが動く。「ごめんなさい」。グエルはほっとしたように微笑んで、「お前が謝る必要はない」とラウダの頭をぐしゃぐしゃかき撫でた。
     澄み切っていた海の上は、少しだけ墨汁を垂らした牛乳のように、ぼんやりと暮れ残っていく。海が静かに、夜の準備を始める。まちの明かりが、点滅をはじめる。弱い日光が二人を照らし、潮が、引いていく。
     ラウダは砂浜の方に、歩き出した。そうして、へたり込む。そうしてグエルの方を見て、迷子の子どものような顔をした。
    「あなたに、見て欲しくて。あなたがすきだから」
    「そうか。……俺の言うことをきいてくれるな?」
    「うん、もちろん」
    「なら、【もうこの事件にはかかわるな。全部忘れて、日常に帰れ】」
    「……」
     意志が、どこかぼんやりと遠い。半ば夢見心地の中で、しょんぼりと視線を伏せる。
    「ミオリネを殺して、ごめんなさい、僕、僕は……兄さんの、あいする、ひと、を……」
    「……は?」
     グエルが、唖然とくちびるを半開きにさせた。

    【ラウダ 三日目 午後 終了】

  • 135二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 21:23:10

    やっぱりこの話の適合する歌って上手いとかじゃなくヤバい効果があるやつだろ
    そうなるとラウダいわくグエルの歌声の面影があるスレッタもヤバそう

  • 136二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 21:28:34

    狂人が洗脳の上書きされてる…

  • 137二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 21:37:28

    ミオリネ「集合ね」

    スレッタ「集合するんですか?」

    シャディク「ていうかできるの?」

    グエル「ラウダは俺に連れられてお前らの前に姿を現すぞ」

    ラウダ「ぱゃ~」

    エラン「墜ちてる……僕もいったん集まりたいから、それはありがたいけれど」

    スレッタ「それじゃあ今日の寝床決めますか」

    シャディク「うーん、正直なにも状況わかってないから、何も言えないんだよね……?」

    ラウダ「僕を連れていくなら自動的に兄さんもついていきます」

    エラン「逆では?」

    ミオリネ「もちろん全員ばらばらでもいいし、全員で固まってもいい。逆にペアになってもいいわよ」

    スレッタ「……どうします?」

    シャディク「できれば全貌が見えてる人に舵を取ってほしいけど。ラウダはどう?」

    ラウダ「ぽゎ~」

    エラン「人語を失ってる」

    スレッタ「……じゃあ、えっと、私が決めても、いい、ですか?」

    シャディク「うん。水星ちゃん、何か色々あるみたいだしね」

    ラウダ「この状態いつまで続くの?」

    グエル「20+dice2d6=5 4 (9) 時間。と言いたいところだが、言いなり状態はもう解除してもいい。ただし『グエルは絶対の存在だ』という思い込みだけはこの間解除されないとする」

    エラン「それは思い込みなの?」

    ミオリネ「エラン、しっ」

    シャディク「凄まじいパンチライン来たね」

    スレッタ「……それじゃあ、」

    dice1d3=2 (2)

    1:スレッタ「全員ばらばらで」

    2:スレッタ「私とdice1d3=2 (2) さんで固まりましょう」

    3:スレッタ「全員一緒で行きましょうか」

  • 138二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 21:59:39

    スレッタ「ラウダさん、グエルさん、一緒に来てくれますか」
    ラウダ「わかった。行くよ、兄さん」
    グエル「ラウダ、ぽわぽわ」
    ラウダ「ぱゃ~」
    スレッタ「傍から見てる分には面白いですねそれ」

    「一度確認しよう。ラウダ・ニール、お前は『ミオリネ・レンブランを殺した』んだな?」
    「うん。ナイフで、刺して。廊下で……」
     スレッタがそこで、はっと目を見開いた。それから半ば挙動不審というほどにあちこちに視線を巡らせて、そっと、声を潜めて、囁く。
    「わ、私も……持っていました。ミオリネさんを殺した記憶」
    「え?」
    「控室で、電気コードで、首を絞めて。それから、逃げて、気づいたら……」
    「……それは、おかしい。繰り返すように、あのステージ上のミオリネ・レンブランの遺体は、ペイル社で購入した死体を加工したものだ」
    「はい。私も、それで、違和感を抱いて__」
     スレッタがそこで、言葉を止める。それから、意を決したように、つづけた。
    「__思い出したんです。私はミオリネさんを殺していなかった」
     殺そうと思って、逃げたんです。
     その言葉を聞いた瞬間。
     ラウダの頭の中で、ばちり、と。何かが、蘇る。

     許せなかった。殺さねばならなかった。ナイフを持って、廊下から侵入して、ミオリネを見つけた。そうして鞄に手を入れた瞬間、急に気づいたのだ。
     今ここでミオリネを殺したら、グエルはどう思う?
     握りしめたままのナイフが、手が、酷く、震える。ミオリネとすれ違う。ラウダは走る。走る。どこへ? わからない。わからない。思いとどまって、しまった。もうどうすればいいかわからなかった。とにかく、ここではないどこかへ。
     いつの間にかナイフは落としていた。
     そうして、自分が明確に殺意を抱いて思い人の思い人を殺そうとしたことに気づき、垂れた冷や汗を拭いながら、観客席に辿りついたラウダが見たものは、
     __ステージからせりあがってくる、ミオリネ・レンブランの死体だった。

    『ミオリネ・レンブランは死んだ。本当に?』

     その言葉を聞いた瞬間、あなたが逃げた記憶は、『ミオリネ・レンブランを殺した』記憶にすり替わった。

  • 139二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 22:03:34

    影武者はフェイクの死体で本物のミオリネは子会社で働いてるならラウダの刺したミオリネはどこに?
    と思ってたら未遂だったか~

  • 140二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 22:13:01

    そういえばめちゃくちゃ怪しい地球の魔女いたな
    ラウダのHOの衝撃で頭から抜けてたわ

  • 141二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 22:24:28

    戸籍にミオリネが存在しないっていうのはどうなってるんだろ

  • 142二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 22:40:58

    ミオリネを殺した記憶を上書きしておいてミオリネの死の真相を探らせる…
    狙いは何だ?

  • 143二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 22:48:42

    デリミオのやりとり内容からミオリネの思い人はスレッタだと思ってたんだがスレッタはミオリネを殺そうとしたのか
    どんな関係だろう

  • 144二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 00:06:34

    グエルSAN値削りながら何か厄介ごと対処してる側?

  • 145二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 00:16:48

    >>116あたりを見るに二人を結婚させて一緒に何かやらせようとしてたっぽいんだよな

    どっちにどっちをとかよくわからんが

  • 146二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 06:23:40

    「……なるほど」
     グエルは腕を組み、考え込むような素振りを見せる。
     ミオリネの死体を用意し、ミオリネ殺人事件を演出したグエルとは別に、スレッタやラウダにミオリネを殺した記憶を植え付けた第三者が存在する。おそらくはあの女、ソフィ・プロネだろうが、そもそも彼女が何者なのかも、どうして、どうやってそんなことをしたのかもわからない。スレッタもどうやらラウダと同じ結論に辿り着いたらしく、だいたいこのようなことをグエルに説明した。
     グエルの顔が、一瞬憎々しげに歪んだ。それからゆっくりと息を吸って、吐いて、穏やかな笑みを浮かべる。
    「この事件に俺の関与できないほど強大な何かが関連しているのは間違いない。……どうか、俺に任せてはくれないか。お前たちをこんなことに巻き込みたくはない」
    「巻き込みたくない、って」
    「どうして、兄さん 。僕たちはそんなに頼りない?」
     スレッタとラウダが顔を見合せてそういうのを見て、グエルは静かに続けた。危ないことがあるかもしれない。怖いことがあるかもしれない。そういったことに、無理して近づく必要はない。
    「お前らはこれ以上この事件に関わるな。俺が、なんとかするから」
     そう言ったグエルの横顔は、真っ直ぐで意志を持っているはずなのに、どこか儚げだ。
    「い、……嫌、です」
     きっぱりと断ったのはスレッタだった。きゅっとこぶしを握りしめて、真っ直ぐにグエルを見返す。ラウダもこくこくと頷いて、不敵に笑ってみせた。
    「兄さんが何のつもりかは分からないけれど、僕たちはこんなところで逃げ出すような臆病者じゃないんだ。あるいは、人間の好奇心を、甘く見ないでほしいな?それに」
     ……忘れてしまった分だけ、たくさん思い出、ほしいでしょう。
     口には出さず、ラウダはグエルの手を取る。夜風が窓から吹き込んで、薄いレースのカーテンを揺らした。月明かりが、差し込んでくる。

    ラウダ目的変更
    ラウダ・ニールはミオリネを殺してはいなかった。何が何だか事情は詳しくわからないが、とにもかくにもグエルに協力したい。あなたの目的は『グエルの目的を全て達成させる』ことである。また、『グエルを生還させる』ことである。

  • 147二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 06:44:17

    「……関わるな、と言った。こちら側に来るのは俺だけで十分だ」

    「どうして?一緒がいいよ、ずっと」

    「それにお前らには、その覚悟がないだろう」

    「子供の頃の結婚の約束を覚えてて自分がミオリネを殺したことすっと受け容れて兄さんと心中未遂しようとするくらいには覚悟決まってるよ」

    「ラウダ一旦止まれ!」

     ラウダは渋々くちを止める。グエルはため息をついて、とにかく、と続けた。

    「探したいなら、好きにすればいい。だが、……スレッタ、ラウダ。お前らは特に。ふえのね園には、近づくな」


    スレッタ「……グエルさん、私たちを事件から遠ざけようとして……いる?」

    ラウダ「何かあるのは間違いないだろうね。というか、そこで名を出される『ふえのね園』って一体……?」

    スレッタ「行くしかないですね!明日の行動選択肢に入れましょうか」

    ラウダ「全面的に同意」

    グエル「コイツら~~!!」

    スレッタ「じゃあシリアスが続けたのでここら辺でいっておきましょうか、色ボケ対抗ロール!どっかで息抜きしないと疲れちゃいますもんね!あっ私はもう分岐踏んだので静観してますね。聞く話によるとエランさんたちもやるらしいので平等ですよ」

    ラウダ「ねえこの1d100は何?」ラウダ色ボケ対抗ロール:dice1d100=22 (22)

    グエル「何が始まるんだ??」グエル色ボケ対抗ロール:dice1d100=2 (2)


     やっぱりシャディクのいれた紅茶の方が、おいしいし落ち着く。

     忌憚ない意見を言えば、シャディクは嬉しそうにはにかんだ。エランはその様子をちらりと見てから、ふたたび赤い水面にうつる、自分自身の姿を見つめる。

    「……レンブラン家に行ってきた。あそこはミオリネの家で間違いない」

    「なるほどね。やっぱり、あの子はベネリットのご令嬢、ということか。……うん?なら、なぜ戸籍がないの?」

    「そこも聞いてきた。その辺りも含めて、話そう」

     エランはティーカップを片手に、じっとシャディクを見つめる。一瞬睫毛を伏せて、見開く。

    「言わなきゃいけないことは、たくさんあるから」

    エラン精神分析:dice1d100=44 (44) (70)

    シャディク色ボケ対抗ロール:dice1d100=53 (53)

    エラン色ボケ対抗ロール:dice1d100=28 (28)

    dice1d100=80 (80)

  • 148二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 07:37:59

    そんな…色ボケに強いグエルなんて…

  • 149二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 07:43:02

    このレスは削除されています

  • 150二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 09:19:48

    精神分析今度は成功しましたね

  • 151二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 12:07:30

    シャディクSAN値:15→16

    「……そうか、なるほど、それで……」
     シャディクは頷いて、こくりとコップを傾ける。であれば、あれはなんだったのだ? あの時のことは、一体。偽造。ステージに移動していてた死体。消えていた血痕。壊れていたアンプ。あるいは。
     __ミオリネ・レンブランを殺した記憶。
     頭を抱える。こんなこと、誰にも言えるはずがない。相談できるはずがない。顔を覆って、うずくまる。それからひとしきりひゅうひゅうと厭な呼吸を繰り返したあと、ゆるゆると顔をあげて、
     澄んだ緑色と、目が合った。
    「わっ!?」
    「シャディク、浮かない顔」
     驚いて、後ずさる。エランはずいと距離を詰める。それからシャディクの頬を両手でつかんで、半ば無理矢理目を合わせさせた。指先が熱を持つ。じんわりと汗が滲んできたのを、エランは気付いただろうか。
    「……君の目的は知っている」
    「え?」
    「やりたいことも、どうしたいかも。協力するよ。だって、仲間だから」
     エランの視線は、まっすぐだ。
     シャディクの心臓が、跳ね上がる。
     わからない。何一つ状況が分からない! そんな悲鳴はあがることなく、月明かりの中に溶けて消えた。

    「というわけで兄さんけっこ」
    「【落ち着け】」
    「ぱゃ……」
     ラウダがおとなしく座ったのを見て、グエルはラウダの頭をぐしゃぐしゃと撫でる。いい子だ、あとでご褒美をやるからな。そんな様子を見て、スレッタは頬杖をついた。
    「グエルさん、犬飼ったことあります?」
    「ない。何故だ」
    「いや、ただ、こう……慣れてるな、と……」
     どちらかというとラウダが犬に慣れているというか。グエルの腹のあたりに頭をぐりぐりと擦りつけ、されるがまま撫で繰り回されている姿がどう見てもでかめの犬というか。さながら猛犬を手懐けているブリーダーか何かにでも見えるというか。
     スレッタはぼんやりと、考える。そういえばエランは、グエルが好きなのはラウダがどうとか言っていたっけ。でも少なくとも現在、グエルはラウダのことを忘れているようだった。
     何かあるのは、確かだ。
     とにかく動かないと。どうしよう。……どうするべき、なのだろう? スレッタは考えこむように、視線を落とした。

  • 152二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 12:20:54

    うーんシャディクもだったか~
    前半めちゃくちゃ化かし合いしてたわけか…
    シャディクのHO元ネタ前半の伏せ字前シリーズの原案だと3文字でこのスレだと4文字になってるけど
    3文字の方が正しいのかな

  • 153二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 12:44:37

    となるとシークレットダイスは正しい記憶を思い出せるかどうかかな?

  • 154二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 12:47:35

    エランにだけミオリネ殺しの記憶ないのかな

  • 155二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 13:06:35

    グエルがラウダのこと忘れてたのにショック受けてたの見ると動機はしっかりあるから全員に記憶ありそう

  • 156二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 13:10:06

    死因になりそうな外傷が4こか5こ合ったのも関係あるならエランもやってそう
    ラウダとかも実際には刺してないなら関係ないのか?

  • 157二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 13:32:51

    >>156

    見つかった死体は最初から生きてなくてアピールのために傷つけまくったフェイクだから関係ないよ

    実際は誰も死んでいないはず

  • 158二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 19:57:10

    グエルじゃなくてラウダが発狂してるの新鮮だな…と思って見てたけど、よく考えたらラウダは別に発狂してないしグエルはおそらく発狂してるんだった
    いつもの卓だったね…

  • 159二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 20:00:59

    発狂してないのにこれだから怖いんよ
    全速前進すぎるんよ

  • 160二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 20:16:12

    スレッタ「おはようございます!」

    シャディク「おはよう。……ふふ、SAN値が増えたよ!」

    ラウダ「焼け石に水」

    エラン「もっと敬ってほしい」

    スレッタ「……それで、今日の行動、ですよね?まずは今、何をするべきなのか、ですけど……」

    ラウダ「事件の全貌が見えてきた、と言う感じはあるよね。ただ何が目的なのかは全くわからないけど」

    シャディク「???????」

    エラン「???????」

    ミオリネ「なにもしらないコンビ」

    グエル「お花畑コンビ」

    スレッタ「……今できること、は。【海】や【ショッピングモール】でデートすることを除けば、【図書館】に行く、【子会社】に行く、【ふえのね園】に行く、【ペイル社】について調べる、あとは【グエルの家】に行くのと、結局途中で切り上げられてしまったので、【ジェターク社】の探索をする、というのも手ですね」

    ラウダ「兄さん関連が怪しいもんね。あとはソフィがどこにいるのかが本当にわからない。どこかにはいると思うんだけど、そもそもあれは何者なの……?」

    シャディク「ねねねねねえちょっと情報共有してよ何もわからないんだけど!?」

    エラン「そうだ。大丈夫、シャディクとラウダがどうしたいのか、僕は知っている。協力するよ」

    スレッタ「節穴フラグですか?」

    ラウダ「気ぶりエラン??」

    シャディク「……えっと、うん。そうだね?」

    ミオリネ「とりあえずどういう組み合わせで行動するかだけ決めて頂戴。どこに行くかはそのあとね」

    dice1d4=2 (2)

    1:スレッタ「情報共有がてらみんなで動きましょう!」

    2:シャディク「もうなんていうか……エランこっちでいっしょにあそんでよ……」

    3:ラウダ「僕がシャディクと行動する。エランのことは頼んだよ」

    4:エラン「ラウダ、僕と一緒に行こう」

  • 161二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 20:26:25

    ラウダ見事にエランとだけ一緒にならないな…
    フェイクの記憶の件とかシャディクはスレッタラウダ組と真面目に情報共有しないと

  • 162二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 20:29:26

    スレッタ「じゃあ、私とラウダさん、シャディクさんとエランさん……ですね!」

    ラウダ「わかった。……さて、どこに行こうかな……?」

    エラン「情報共有はしなくて大丈夫?」

    シャディク「それもそうけど、俺のSAN値も大切だからね。こっちはこっちで動こう」

    ミオリネ「決まりね。ちなみにグエルは仕事があるからって朝ごはんだけ食べたらさっさと帰って行ったわよ」

    スレッタ「おお……忙しそう、ですね」

    ラウダ「引き留める」

    グエル「ラウダ、ぽやぽや」

    ラウダ「ぱるるるる」

    エラン「便利だね、それ」

    シャディク「何の魔術を使ってるんだか……?」

    スレッタ「……あれ?呪文使ってるならSAN値が減ってるはずですよね。これどんどんグエルさんが狂っていくということでは?まずくないですか?」

    ラウダ「そうだ、そういえば兄さん発狂してるんだった……!できるだけ短期決戦で終わらせないと」

    シャディク「それで、どこを探索するか、だよね。【1:図書館】、【2:子会社】、【3:ジェターク社】、【4:グエルの家】、【5:海】【6:ショッピングモール】【7:ペイル社について調べる】【8:ふえのね園】……かな?俺達がふえのね園に行くのはちょっと違和感があるよね」

    エラン「僕たちはペイル社について調べるまでのどれかを取ろうか。……できれば、ミオリネについて調べたいけど……」

    スレッタ「私たちは、……どうします?」

    ラウダ「……うーん、そうだね……」

    グエル「ゆっくり悩め。後悔しない選択をしろ」

    ミオリネ「意味深なこと言ってゆさぶってる」

    スレッタ・ラウダ組:dice1d8=4 (4)

    シャディク・エラン組:dice1d7=1 (1)

  • 163二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 20:51:26

    「……一応、もう一度聞いておくけれど。あのことは本当なの?」

    「彼女の家族に聞いたんだ。間違いない」

    「そっちじゃない。俺の目的を知っている、ということ」

    「大丈夫。完全に理解している」

    「そ、……そっか」

     二人は話しながら、歩く。

     目的地は、このあたりでは一番大きな図書館だ。調べものをするならこれ以上に最適なところはない。エランは無表情に、図書館の壁を覆う窓を見つめる。大きな、大きな硝子張りの窓である。すべてを見透かすほど大きな窓である。シャディクの笑みが、少し、引き攣る。

    「来たはいいけど。何について調べるの?」

    「スレッタたちは、ペイル社について調べろと。だけどそれ以外にも、色々と調べたいことはある」

    「そうだね。……なにか、使えそうな本が見つかるといいけど……?」

    「見つけられるよ。きっとね」

     エランは顔を上げる。

     澄み切ったひとみに、一瞬、翳りが見える。シャディクには__シャディクだけには、言えない。いやグエルにもだ。絶対に。絶対に、言うことができない。

     君のために、ミオリネ・レンブランを殺したのは、僕だ。なんて。


    ミオリネ「さて図書館だけど。行けるのは『1:新聞コーナー』『2:心理学コーナー』『3:オカルトコーナー』『4:医学コーナー』ね」

    シャディク「わかった。……あっ、そうだ。一応だけど、エランを変装させてもいい?」

    エラン「へんそう」

    シャディク「アイドルなんだし、たまたま持ってるんだから使わないのももったいないし。俺も一緒にやるからさ」

    エラン「わかった。KP、いい?」

    ミオリネ「もちろん、構わないわよ。どんなふうにするかはそれぞれダイスを振ってきめて。じゃあ……(1:体格や体形を誤魔化す 2:顔や髪を隠す 3:復活の女装)の中からね」

    シャディク「わかった。……それで、本は何を探そうかな……?」シャディク変装:dice1d100=88 (88) (70) dice1d3=1 (1)

    エラン「順当に行けば新聞コーナー、だろうか」シャディク変装:dice1d100=86 (86) (70) dice1d3=1 (1)

    シャディク目星:dice1d100=50 (50) (70) dice1d4=1 (1)

    エラン目星:dice1d100=95 (95) (70) dice1d4=1 (1)

  • 164二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 20:52:40

    これはバレバレですね

  • 165二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 20:53:52

    こっちもこっちで情報共有が必要だし出目が壊滅的
    1個は成功しててよかったねファンブル出てるけど

  • 166二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 21:06:22

    シャディク「?????????????」

    エラン「???????????????」

    ミオリネ「何もかもに失敗してるシャディクとファンブル出しかけてるエラン。お似合いね」

    シャディク「出目が高い!」

    エラン「おかしい……確率は平等のはず……」

    ミオリネ「それじゃエランたちは周囲の人間にバレバレで……」

    シャディク「待って!待ってKP、プッシュロールを宣言する!」

    エラン「僕も。のるしかない、このビックウェーブに」

    ミオリネ「変装に関しては失敗したら問答無用でファンの子に囲まれて半日潰れるわよ?」

    シャディク「あてればいいんだよね?余裕余裕」

    エラン「そう。なにせ七割。七割だよ?七割」

    ミオリネ「フラグにしか聞こえない」

    シャディク「よし、エラン、これ塩。ダイスにまいて」

    エラン「それどこから出したの?」

    シャディク「ラウダから借りてきた」

    エラン「死ぬまで借りるやつだ」

    シャディクぶん変装:dice1d100=88 (88) (70) dice1d3=2 (2)

    エランぶん変装:dice1d10=1 (1) (70) dice1d3=1 (1)

    エラン図書館:dice1d100=38 (38) (70) dice1d4=4 (4)

  • 167二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 21:09:28

    シャディクお前ええええええ
    エランの1クリで相殺できませんかね…?

  • 168二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 21:21:23

    ミオリネ「??????????????????」
    シャディク「ちょっと本気出してみちゃった、かな……」
    エラン「自分の分失敗してるよ」
    シャディク「ねえミオリネ、1クリだよ?1クリ。これは流石にばれてなくてもいいんじゃないかなあ……?」
    ミオリネ「……RP次第」
    エラン「シャディク、じゃあ僕身長盛ってもいい?具体的にはラウダぐらい」
    シャディク「いいけどそれ歩けるの?」

    「え、待って、あれってシャディク・ゼネリじゃない?」
    「すご、顔ちっちゃ……足長……うん? でもあの隣のって誰?」
    「エラン、に、似ている気がするけど……」
     エランの足は、生まれたての鹿もかくやという勢いで震えている。
     シャディクが支えているが、それでもかなりガクガクと震えている。何十センチあるのか考えたくもないほど高いシークレットブーツを履いて、むしろ歩けている方がおかしい。普段からそこそこの高さがあるヒールを履いて踊っているエランだからこそできた芸当だろう。シャディクは心配げに顔を上げて、「おとなしく顔を隠していた方がよかったんじゃない?」と耳打ちした。
    「嫌。たまには僕も『持つもの』特有の景色が見たい」
    「持ちすぎだよ。それはどう考えてもやりすぎだよ。何事にもほどほどってやつはあるんだよ」
    「僕はこれがいい」
    「……エランが納得しているなら、俺はそれでいいけど」
     ファンの知るエラン・ケレスは、ちっちゃくて可愛いが売りのアイドルであった。あんな具体的にはSIZ75ぐらいに見えるほど背が高くはなかった。周囲の一人が「勘違いかな?」の言ったことで、ざわめきがすっと引く。
    「ま、そっか。行こ行こ」
     どうやら気づかれなかった、らしい。ほっと胸を撫でおろしてから、シャディクとエランは、それぞれ使えそうな書籍を見つけてきて、席に座る。シャディクが持ってきたのは最近の新聞だ。エランが持ってきた本。どうやら医学コーナーにあったらしいそれには『医学夜話』と書かれていた。

  • 169二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 21:26:16

    ラウダと同じくらいて30センチ以上あるヒール履いてるの…?
    エラン頑張りすぎやろ

  • 170二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 21:28:53

    厚底ヒールかな

  • 171二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 21:30:40

    竹馬乗ってるようなものでは?

  • 172二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 21:33:43

     新聞には、『医療法人 ペイル・テクノロジーズ』と書かれた広告がうちだされている。どうやら美容整形の技術を持っているみたいだ。「切らない治療!」「約五分から!」「ダウンタイム無し!」「バレにくい、戻りにくい自然さと、無限のシミュレーション!」と、あれこれ書いてある。しかしそれ以上にシャディクの目を引いたのは、広告に写されている顔だった。

    『憧れのあの人と同じ顔に!』

     そこで笑っているのは、目許の印象こそ違うものの、目の前のエラン・ケレスの顔そのものである。

    「エラン、俺に内緒で勝手に仕事うけてないよね?」

    「……?そんなわけない」

    「じゃあ、グエルが言ってたのって……」

     死体を買った。その顔をミオリネに仕立て上げた。そうして、ステージに置いた。それに一枚かんでいるのが、このペイル・テクノロジー。ということか。

     __なんにしても、うちのエランの顔を勝手に汚すようなまね、許すわけにはいかない。

     シャディクは立ち上がる。まずは抗議の電話を入れなければ。そこで、ふと。当のエランの方に視線を向ける。「エラン、何よんでるの?」と覗き込めば、どうやら医学書であるようだった。

    『医学夜話』

    子は何に似るのだろうか。多くは親と言うだろう。実際、遺伝による肉体的・精神的な才能の継承は既に証明されている通りである。しかしそれ以外にも大きな要素はいくつかある。そのひとつが、思いの力だ。古代アテネにおいて、妊娠中の人間がある人の姿や特徴を思い込み、また、ある一定の概念を強く思念した場合、その子はその姿や特徴、概念に対する適正を受け継いで生まれてくることが発見された。このことから、生物の親子の相似は、その親の心理に潜在している記憶が影響していることがわかる。俗にいう「胎教」というものは、迷信などではなく、このことを指していると考えられる。ここまででもわかるように、生物界における霊意識の作用の不可思議さは、現代の科学技術では補足しきることはできないものが多い。

    「ふしぎ」

    「……エラン、こういうのに興味あったっけ?」

    「あまり」

    「そっか」

    【シャディク エラン 四日目 午前 終了】

    1:シャディク「もう少しここで調べものをしよう」

    2:エラン「ペイル社に向かうよ」

    3:シャディク「dice1d7=2 (2) で」

    dice2d100=9 12 (21)

  • 173二次元好きの匿名さん23/04/10(月) 21:48:48

    シャディク&エラン行先決定ダイス振り忘れ:dice1d3=1 (1)


     グエルの家は、調べればすぐに見つかった。

     そこは、石煉瓦で建てられた、妙に威圧感のある洋館じみた場所だった。あるいは砦か何かにも見えるかもしれない。見たところ一部は現代的にリフォームされているようだが、建物自体はかなり昔から使われているものなのではなかろうか。

     位置しているのも、繁華街や住宅街からは離れた場所に、ひっそりと、半ば隠れるように。普段から使うにしては少し不便そうだ。スレッタは見上げて、おお、と簡単の声をあげた。

    「……ひろい、ですね?」

    「調べるとなると、骨が折れそう……」

     ラウダがため息を吐く。そもそも、ここに来ると提案したのは彼だった。グエルが何か、歌を使って、自分を操っているらしい。と、いうのは、さすがのラウダでも気づくことができた。

     兄さんは、何かを隠している。

     鍵はかかっていたが、ポストの裏に合鍵が貼ってあった。不用心だ。だけど彼ならきっと、こうすると思っていた。ラウダは迷うことなくそれを手に取り、中に入る。

     玄関には、音符や楽器、楽譜の模様が描かれたステンドグラスの装飾がなされていた。

     色とりどりの光を投げかけてくるその中で、ラウダはちらりとスレッタを見やる。

    「……行くよ、スレッタ」

    「はい。やります、よ」


    グエル「探索できるのは『1:玄関』『2:キッチン』『3:バルコニー』『4:寝室』だ」

    スレッタ「人の家に勝手にあがりこんで勝手に探索してるの冷静に考えてやばいですよね。殺人云々関係なく普通に警察案件では?」

    ラウダ「僕は兄さんの弟だよ」

    グエル「都合のいい時にだけその設定持ち出してくるな」

    スレッタ「昨晩その兄にプロポーズしかけてたのどこの誰でしたっけ」

    ラウダ「……とにかく、どこを調べるか、だよね。どこにしよう……?」

    dice1d4=1 (1)

    1:スレッタ「とりあえず玄関を調べましょう!」

    2:ラウダ「キッチンに行ってみようかな」

    3:スレッタ「バルコニーが見たいです」

    4:ラウダ「寝室に向かうよ」

  • 174二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 00:23:24

    どこも気になるなぁ

  • 175二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 06:48:58

     ステンドグラスの飾り窓や、赤い絨毯の敷かれた大理石の床、シャンデリアのような形をした照明など、貴族の屋敷にタイムスリップしたようだ。埃こそないものの、それが逆に展示用にすら見えて、あまり生活感があるようには見えない。

     ラウダは首を傾げて、靴箱の上にあった燭台を手に取る。グエルはどちらかというと実用性があってシンプルなものを好むはずだ。趣味が変わったのだろうか?

    「スレッタから見て、兄さんはどうだった?」

     スレッタは少しだけ視線を伏せて、「なにか途方もない覚悟を決めているような人だ、と」と告げる。

    「そういえばラウダさんとグエルさんってどういう関係、なんです?兄弟なんですか?でも結婚がどうとか」

    「同じ施設、『ふえのね園』の出身。母さんに捨てられて眠れなかった頃、兄さんは毎日子守唄を歌って、優しくしてくれた。結婚の約束もした」

    「すごいですね微笑ましい思い出のはずなのにそこはかとない湿度を感じる! ……それにしても、ふえのね園、ですか」

    「何かあるの?」

    「私のお母さんがふえのね園の出身なんです。結局、ジェターク社とは関係ないところで就職したんですけど……」

    「……ふうん」

     『不適合』であったとしても、ジェターク社に関わる人は多い。むしろラウダのように、一切関わらず生きていく方が珍しいケースだ。ただ、グエルのような『適合』した人物は、ジェターク社の紐付きになるらしい。ということは、彼女の母も『不適合』だったのだろうか? そんなことをぼんやり考えて、ラウダはぐるりとホールを見回した。


    グエル「調べられるのは靴箱とポストとステンドグラス、それぞれ目星目星アイデアだ。聞き耳で代用するなら-20、ラウダの場合のみ何もなしでアイデアが振れる」

    ラウダ「それにしても、……スレッタの母親が僕と同類だった可能性がある?だからスレッタの歌声に兄さんの影をみたのか?」

    スレッタ「誤解です!私、誓って呪文は使っていませんよ!!」

    ラウダ「SAN値が減ってないからそれは分かるよ。ただ……何かありそう、だね?」

    スレッタ「……ふえのね園、ですか。笛の音って時点でもう察せる部分はありますが、一体なんなんでしょうね……?」

    1:靴箱 2:ポスト 3:ステンドグラス 4:アイデア

    スレッタ:dice1d100=38 (38) dice1d3=2 (2)

    ラウダ:dice1d100=54 (54) dice1d4=2 (2)

  • 176二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 06:49:59

    被っているのでラウダ振り直し

    dice1d3=3 (3)

    1:靴箱

    2:ステンドグラス

    3:アイデア

  • 177二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 07:07:54

    スレッタ「待ってこれラウダさん何にしても失敗してません?」

    ラウダ「50%だから……」

    スレッタ「INTが低い!!」

    ラウダ「今まで高INT低POWでめちゃめちゃになった人をずっと見てきたから……」

    スレッタ「否定はできない」

    ラウダ「……スレッタが成功しているからいいの」


    「あ」

     スレッタはポストに、何やら紙が入っていることに気づく。

     手に取ってみれば、それは楽譜だった。知らない曲だが、不思議な雰囲気や、手に取っただけで恐ろしく感じるような奇妙な狂気はない。ごく普通の楽譜である。

     ただ、インクの滲みや紙質からして、どうやら手書きで描かれているようであった。表題や作曲者の名は書かれていない。ただ、装飾音や跳躍など、技巧を凝らさねばならない部分が多く、聞かせるための曲というより、練習曲としての側面が強そうだ。

    「これは……」

    「なにか見つけたの、スレッタ?」

     ラウダも駆け寄ってくる。そうして楽譜を見て、そろって首を傾げた。

    「グエルさんって大企業の総帥候補ですよね、どうしてこんなものが」

    「兄さんはもう、歌うことはない、はずでは……?」

     二人は顔を見合せて、それから再び、楽譜に目を落とした。


    グエル「というわけでボーナスポイントだ。この楽譜通り歌えば芸術(歌)が1d10成長する」

    スレッタ「罠っぽい……」

    ラウダ「とても罠っぽい……」

    グエル「どうだろうな?短い曲だから、歌ってもそこまで時間は取られないぞ。さて、どうする?」

    1:歌う 2:歌わない

    dice1d2=2 (2) 1の場合スレッタ芸術(音楽)成長:dice1d10=6 (6)

    dice1d2=2 (2) 1の場合ラウダ芸術(音楽)成長:dice1d10=9 (9)

    次に行く場所dice1d3=1 (1)

    1:キッチン 2:バルコニー 3:寝室

  • 178二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 07:25:04

    らうーだ

  • 179二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 09:18:15

    のちのち芸術振らされる場面出てきそうっすねコレは…
    成功していいものかどうかはともかく

  • 180二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 12:34:31

     水周りはさすがに改修されているらしい。アンティークな家具や雰囲気の中で、現代的なシステムキッチンや家電は、少し浮いている。もう少しリフォームのあとを隠すことは出来なかったのだろうか、と思いながら、スレッタは冷蔵庫を開ける。

     __保存が効くものばかりだ。

     生ものの類はほとんどない。そういえばミオリネの一件があってからほとんど家には帰っていないと言っていたか。それにしても少ない。おそらくそもそも、買っていない。あの一件は、きっとほんとうに仕組まれたことだったのだろう。

     ミオリネもきっと、同意の上のことのはずだ。しかしそれならば一体なぜ、ミオリネはあんな__

    「スレッタ?」

     立ち尽くしていたスレッタに、ラウダが心配するような声をかける。スレッタははっとして、笑顔を作った。大丈夫ですよ。自分は『偶像』、アイドルで、目の前にいるのはファンだ。ならば笑わないと。笑え。ラウダの表情は、浮かないまま。

    「……無理はしないで」

    「ラウダさん、私、無理なんて……」

    「僕がいるんだから、頼ってほしいな。困った時は助け合い、でしょう」

     ふわりと微笑む。

     その様子は、ともすれば勘違いさせてしまいそうなほどだ。スレッタも一瞬、ぐらりと来そうになった。

     スレッタは「やっぱりラウダさんアイドル向いてますよ」と断言する。ラウダが不思議そうに首を傾げた。


    グエル「ここでは幸運成功で好きなものが手に入るぞ」

    スレッタ「ビームサーベルでも?」

    グエル「手に入る」

    ラウダ「巨大ヒートアックスでも?」

    グエル「手に入る」

    スレッタ「つよい」

    ラウダ「とてもつよい」

    グエル「ただし、希望通りのものが出るとは限らないぞ。出目が低い方がいいものが手に入る。例えばスレッタなら、イクストリームならビームサーベルが手に入るかもしれないが、レギュラー成功ならただの包丁しか手に入らない」

    スレッタ「スレッタわかッタ」

    ラウダ「出すよ1クリ」

    スレッタ幸運:dice1d100=87 (87) (60)

    ラウダ幸運:dice1d100=26 (26) (60)

  • 181二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 16:07:37

    スレッタ「運を吸い取られている」

    ラウダ「酷い言いがかりだ」

    グエル「そうだな。じゃあラウダはヒートはしないけど普通に大きめのバトルアックスが手に入った。スレッタは賞味期限切れのお菓子を手に入れた」

    スレッタ「ひどい。ほんとうにひどい」

    ラウダ「なんでこんなものがあるの??逆に」

    グエル「と、このあたりで午前は終了だが……まだ探索するか?」

    スレッタ「もちろんですよ!今のところが楽譜とお菓子しか手に入れてません」

    ラウダ「さすがにまだ何かあるはずだ。次は……dice1d2=1 (1) (1:バルコニー 2:寝室)を探索するよ」

    グエル「わかった。じゃあ午後も引き続きグエルの家を探索しようか」

    【スレッタ ラウダ 四日目 午前 終了】


    シャディク「さて」

    エラン「せっかくだから心理学コーナーとオカルトコーナーも見ていくよ」

    ミオリネ「さてはあんたら積極的に真相に近づこうとしてないわね?」

    シャディク「だってその辺は水星ちゃんとラウダが勝手に動いてくれるかなって」

    エラン「どっちがどっちを調べるかだけど……僕がdice1d2=2 (2) (1:心理学コーナー 2:オカルトコーナー)を調べるから、シャディクは余った方をよろしく」

    シャディク「了解。さて、今度こそ一発で決めるよ」

    ミオリネ「ついでに色ボケダイスも振って。というかこの先そのノリで行くつもりなら行動するたび振ってね」

    シャディク「テコ入れ????????」

    エラン「今回のネタ枠」

    シャディク目星:dice1d100=55 (55) (70)

    エラン目星:dice1d100=83 (83) (70)

    シャディク色ボケダイス:dice1d100=12 (12)

    エラン色ボケダイス:dice1d100=73 (73)

  • 182二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 16:30:07

    エラン「?????????????????」
    シャディク「エラン、俺の『勝利』だ。探索でも、色ボケでも、ね__」
    エラン「KP、プッシュロール」
    ミオリネ「目星を?それなら……」
    エラン「ちがう。色ボケダイス」
    ミオリネ「対抗ロールはプッシュ不可よ」
    シャディク「処理だけはとてもまともに行うね」

    「うあ、」
    「エラン!」
     本を取ろうとしたエランが、ぐらりとよろめき、倒れこむ。シャディクが咄嗟に支えれば、エランははっとしたような顔で、シャディクを見やる。シャディクはなんてことないように、心配げな表情を崩さないまま、「やっぱりこの靴やめた方がいいよ」と至極まっとうなことを言う。
    「……そうだね、えっと……シャディク」
    「なあに?」
    「シャディクは僕のこと好き?」
    「急に何?好きに決まっているじゃないか。大切な仲間だ」
    「そっか」
     エランがいつも通りの顔に戻る。
     シャディクは「変なの」と言いながら、エランがとろうとした本を代わりに手に取る。
    『依存症ってなあに?』
    依存症とは、特定の何かに心を奪われてしまうことです。医学的定義では「特定の物質の使用」についてほどほどにできない状態を依存症と呼びますが、本著では行為や過程、特定の人物に対してそのような状態になることも含めて依存症とよびます。なににしても共通してることは、「繰り返す」「やめようとしてもやめられない」「いつも頭から離れない」などの特徴が出てくることです。このことによって生活に困りごとが出たり、本人や家族が苦しんだりすることが、依存症最大の問題であるともいえます。そもそも依存症とは『コントロール障害』の一種であり、不安や緊張を和らげ、嫌なことを忘れるために特定の事物に執着し、それを繰り返しているうちに日常的からそれを求めるようになるのです。回復できる可能性もありますが、いったん報酬(対象)を求める回路が脳内に出来上がってしまうと、元の状態に戻すことは難しいとされています。むしろ、止めることでストレスがかかり、久々に報酬(対象)を得た時にそれがより強い快感・よろこびにつながってしまい、さらにやめられなくなってしまう可能性すらあります。対象が物質の使用なのであれば「止め続ける」、行為や過程なのであれば「遠ざける」ことが、一番の解決策です。一人で抱え込まずに、専門機関に相談しましょう。

  • 183二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 16:57:28

    色ボケをプッシュしようとするエラン草
    スレッタ組は寝室が一番気になるのに見事に引かないな

  • 184二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 18:49:08

    いままでエランネタ枠になること稀だったから新鮮で面白い

  • 185二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 21:17:39

    シャディク「……もしかしてだけどさあ、ラウダが暴走した理由って……」

    エラン「感動の再会だったんだね。ほろり」

    シャディク「あれ見て本気でそれ言ってる?」

    エラン「気ぶるしかない、このビックウェーブに」

    ミオリネ「あとそうね、肩が触れてお互いにはっとしたような顔をするみたいな描写をいれておいて」

    シャディク「雑な色ボケ回収!」

    エラン「必要なの?この描写」

    【シャディク エラン 四日目 午後 終了】


     バルコニーから見る景色は、はっと目が覚めるほどきれいだ。

     ラウダはちらりとスレッタの方をみて、「ここで歌ったら気持ちよさそうだね」と微笑みかける。スレッタもこくりと頷いて、見回す。広い、ひろい空だ。吸い込まれてしまいそうなほどだ。

     ティーセットと机と椅子とが置かれているのを、見つける。グエルもいつも、ここで過ごしているのだろうか。紅茶やお菓子を持ってきて、ぼんやりと空を眺めていたのだろうか。一体、何を考えているのだろうか。……僕はそんなに頼りないかな。そんなことを考えて、ラウダはバルコニーの柵に触れる。老朽化はしていないらしい。全力でもたれかかったとしても、崩れることはないだろう。

     顔をあげる。

     悩んでばかりもいられない。とにかく、探さないと。何か、グエルに近づくために、あるいはグエルの目的を知るために、役に立つものは。

     ……そんなものが、あるといいのだが。

     日は、微かに傾きかけている。

    スレッタ目星:dice1d100=97 (97) (70)

    ラウダ目星:dice1d100=13 (13) (70)

  • 186二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 21:29:07

    スレッタ「????????????」

    ラウダ「スレッタ!スレッタ!スレッタ!!」

    スレッタ「おかしい ぜったいぜったいおかしい」

    ラウダ「出目が墜ちろォ水星女ァ!!」

    スレッタ「ラウダさんもしかして女神様に何らかの金品を渡しました?」

    ラウダ「人聞きの悪い!」

    グエル「なるほど。……では、こうしようか」


    「……あれ」

     ラウダはふと、ティーセットと共に楽譜が置かれていることに気づく。

     タイトルは『祈りの泉の乙女』。どうやら手書きのようだが、作曲者などは書かれていない。触れるだけで何か不思議な雰囲気を感じる、何らかの力を持っていそうな楽譜だ。そう思って、ラウダが吸い寄せられるようにじっと見つめていると、

    「その楽譜から離れて!」

     スレッタが、ラウダを、突き飛ばす。

     ラウダは咄嗟に手を離す、と。ひらり、と風にあおられて、楽譜が飛んで行った。ラウダは「ああ!」と叫ぶ。スレッタはゼエゼエと息を切らして、がくがくと震える。

    「……どうしたの?」

     ラウダはその背を撫でて、心配げな顔をする。スレッタは目を見開き、「だめです」と繰り返す。

    「それは、だめです。だめです。……だめです。ラウダさん、見たらだめ、です」

    「どうして」

    「どうしても、です。……私も、上手く説明できないけれど。嫌な感覚がして」

    「……そっか」

    「ごめんなさい」

    「スレッタが謝る必要はないよ。僕のこと、思ってくれたんでしょう」

     スレッタがこくりと頷く。

     その肩は、微かに震えていた。

    スレッタSANc:dice1d100=94 (94) (56) 1/dice1d4=3 (3)

  • 187二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 21:31:49

    スレッタの出目急に荒ぶりだしたな…

  • 188二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 21:34:40

    エラン今回気ぶってんのと目的が2つあるみたいだから自分とミオリネ以外のキャラCP成立を目指してるように思えるんだけど
    着々と狙いと別の組み合わせが進行している気がする

  • 189二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 21:39:31

    スレッタSAN値:56→53


     グエルの寝室は、天蓋付きの寝台や、たくさんの本が詰められた本棚、書き物机など、寝室というよりは寝室と書斎を兼ねているような印象だ。

     スレッタは先程のことが怖かったのか、安楽椅子を見つけると、腰かける。それから、大きくため息をついた。

    「もし、不思議なものを見つけたら、すぐに逃げるようにって。お母さんが教えてくれたんです」

    「不思議なもの」

    「はい。今まで実際に見たことはなかった。……だけど、見た瞬間、わかったんです。あれには、何かがあった。それが何なのかまでは、わからないけれど」

    「……ふうん」

    「興味なさそうですね」

     ラウダは会話を止めて、立ち上がる。

     ぐるりと部屋を見渡せば、微かに埃が舞う。顔をあげ、ぼんやりと中空を見やる。スレッタは不思議そうな顔をして、その様子を見つめていた。

    「気にならないんです、か」

    「僕が興味あるのって兄さんと兄さんの面影を感じるものだけだし。あなたを追い始めたのも、あなたの歌声が兄さんに似ていると思ったからだ」

    「湿度がまるで生暖かい海」

    「どういう意味かな」

     スレッタは「なんでもないです」と言いながら、ラウダの横顔を具体的にはドン引きするような顔で見た。


    調べられる場所

    1:寝台 2:書架 3:机

    スレッタ目星:dice1d100=99 (99) (70) dice1d3=2 (2)

    ラウダ聞き耳:dice1d100=97 (97) (70) dice1d3=1 (1)

    ※ハード成功で二か所調べられたということにするよ

  • 190二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 21:41:20

    大惨事!!!!

  • 191二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 21:42:04

    呪われてる…

  • 192二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 21:42:36

    暴走するダイス

  • 193二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 21:43:24

    グエルの家を壊すな

  • 194二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 21:48:07

    スレッタ「フ ァ ン ブ ル で 埋 め 尽 く し て」

    ラウダ「レ ス ト イ ン ピ ー ス ま で 行 こ う ぜ」

    グエル「全 部 め ち ゃ く ち ゃ に し た い」

    スレッタ「面白くなってきましたね」

    ラウダ「あったまったきたね」

    スレッタ「ここ絶対落とせないんですけど」

    ラウダ「僕まで出目腐ってるんだけど?巻き込まないでほしい」

    スレッタ「私に責任転嫁しないでください!」

    ラウダ「笑ってくれマイハニー」

    スレッタ「プッシュ!プッシュロールしますよ、二人で!私とラウダさんは__墜ちません!」

    ラウダ「曇りなき眼で言ってるけどさっきから三連続で90以上出してるからいったん黙ってほしい」

    グエル「……プッシュロールは許可する。失敗したらわかっているな?ついでに色ボケ対抗ロールも振れ、スレッタもだ。ただし二人とも人間関係のフラグ分岐は踏んでるから50以下が出たら色ボケるとする」

    スレッタ「私もやるんですかあれ!」

    ラウダ「なんかすごいいいかんじ」

    スレッタ目星:dice1d100=17 (17) (70) dice1d3=3 (3)

    ラウダ聞き耳:dice1d100=38 (38) (70) dice1d3=1 (1)

    スレッタ色ボケ対抗ロール:dice1d100=57 (57) (50)

    ラウダ色ボケ対抗ロール:dice1d100=25 (25) (50)

  • 195二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 21:55:38

    よかった…本当によかった…

  • 196二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 21:59:36

     スレッタはふと、気になる本を見つける。分厚い本だ。そして、何か不気味な雰囲気を感じる本だ。ただ、読むにはもう少し時間がかかりそうだ。少なくとも今晩は費やさなければならないだろう。それとついでに、机の引き出しに、日記らしきものを見つける。表紙には拙い字で「グエル」と書かれており、幼い頃から使っているらしいことがわかった。これならここにいる間でも読めそうだ。

     とりあえず日記は読むとして、本の方はどのようなものだろうか。鞄にいれるついでに、表題を確認し、読み上げる。

    「……『トルネンブラという音楽』、か」

     ラウダもラウダで、寝台の上、シーツにて放置されている紙きれを発見する。そこにはなにやら、見たこともない楽譜と、よくわからない歌詞が書かれているようだった。楽譜を読んだことのあるラウダなら、その大抵のメロディーラインや歌詞が、あのとき__海に連れていくとき、グエルが歌っていたそれとおおよそ一致していることに気づくだろう。

     ……読みますか?

    dice1d2=1 (1)

    1:読む 2:読まない


    グエル「今度はちゃんと成功したな。スレッタがハード成功だから全部調べられたとしてもいい」

    スレッタ「ラウダさん、まだ回収できていないけれど。『おわかり』ですね?」

    ラウダ「うわああああそっちは成功しなくてもいいんだよダイスぅ!」

    グエル「……キリは悪いが、ここでいったん休憩をはさむぞ。『次スレ』だな。お茶でも飲んで、少し待っていてくれ」

  • 197二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 22:01:50
  • 198二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 22:03:56

    うわー音楽と聞いて予感はしてたけどドンピシャなの来たなあ

  • 199二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 22:09:19

    アザアザしてきた

  • 200二次元好きの匿名さん23/04/11(火) 22:56:14

    うめうめ

オススメ

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