- 1二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 18:22:02
今日は私、鬼方カヨコがシャーレの当番をする日だ
少し早起きして来てしまったから、一通り掃除も終わっているし、疲れが溜まっているのかまだ眠っている先生の朝ごはんでも作ってあげよう
シャーレのキッチンに置かれている白いエプロンを身につけて調理に取り掛かる。今日は味噌汁とだし巻き玉子、焼き鮭と納豆に白米だ。どうにも最近は食の好みも先生に寄ってきた気がするが、それも悪くない
「……ふふっ」
先生が美味しそうにご飯を食べてくれる姿を想像すると思わず声が漏れてしまう
ある程度完成したところでちょうどいい時間だ、そろそろ先生を起こした方がいいだろう
先生の部屋に入る前に手鏡で寝癖がついていないか念入りに確認する。先生に出会う前の自分なら男の人の部屋に入る前に身だしなみを念入りに確認するなんてことはなかった
それでも、私はこの変化を好ましく感じている。そんなことを考えながら先生の部屋に入り、眠っている先生に声をかける
「先生、そろそろ起きた方がいいよ…」
どうやら相当疲れていたのだろう、呼びかけただけでは目覚めない
そんな先生の頬をツンツンと突いてみる
先生の頬に私の人差し指が沈み込む感覚は少し面白い。この時間が少しでも長く続けば良いがそういうわけにもいかない
名残惜しいと思いながらも肩を揺らして先生と起こそうとする
「先生、いい加減起きないと寝坊するよ!」
「う…ん、かあさん…?」
「はぁ…流石に寝ぼけすぎじゃない…先生?」
「…?!ご、ごめんカヨコ!」
「別にそのぐらいいいよ…それより、もう朝ごはん出来てるから、冷める前に食べてよ」 - 2二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 18:22:24
まあ、たとえ冷めてしまったとしても、先生ならきっと笑って美味しそうに食べてくれるのだろうが
「ふふっ…」
「なんだか機嫌がよさそうだね?」
「ッ!べ、別になんでもないから…」
どうにも最近は先生の前だと感情が顔に出やすくなっているのかもしれない
「そういう先生も、随分と機嫌がよさそうだけど、どうしたの?」
「うん?それは朝からカヨコが作ってくれたご飯を食べられるんだから当然だよ」
「…はあ、先生は誰に対してもそういうこと言ってそうだよね。え?私にだけ…ふーん、そうなんだ」
いきなりそんなことを言われたものだから、思わず目を逸らしてしまった。顔が赤くなったりしていないだろうか
「はあ、もう!早くいくよ先生!」
先生の手を掴んで早歩きで食卓に向かう
今、先生の顔を見てしまえば、きっと私は冷静ではいられないだろう
「ちょ、ちょっと!カヨコ!」
焦ったような声を出す先生の言葉を無視して、自らの思いを覆い隠すように先生の手を握る力を強める
ああ、私がこんな風に変わったのはいつからだろう
朝早くにきて朝ごはんを作りにくるようになった、部屋に入る前に身だしなみに気をつけるようになった、寝顔を眺めるようになった、彼の前では感情が顔に出やすくなった
きっと…私は…鬼方カヨコは先生に恋をした… - 3二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 18:25:53
カヨコが先生のためにわざわざ朝ごはんを作りに来てくれたりその中で自分の中の好みが少しづつ先生と同じモノに寄っていっていることに気づいてくれないかな〜という妄想の産物
- 4二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 18:27:09
いい、すごくいい!こんなん見たらカヨコ好きになっちゃう…
- 5二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 18:27:29
もうちょっと頑張れるよね?
- 6二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 18:31:37
- 7二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 18:45:43
私待つわ
- 8二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 18:49:55
私も待つわ
- 9二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 19:06:55
「カヨコってさ、お箸の持ち方とか味噌汁の飲み方とか一つみてもなんというか気品があるよね」
「そう?これぐらい普通だと思うけど…」
「常に背筋がピンとしているし、側から見る分にはとても様になっていると感じるんだけど」
「そう、私にとっては当たり前のことだけど、こうやって先生が褒めてくれるなら悪くないね」
別に普通に食べているだけなんだけど、こうやって褒められると昔の自分に感謝したくなるものだ
「いやいや、本当に所作の一つ一つが丁寧というか美しさを感じるんだよね」
「…ッ!先生、その…流石にそこまで褒められると照れるんだけど」
「ああ、ごめんね!流石に嫌だったかな」
先生が褒めてくれることを嫌だと思ったことはないけど、流石にここまでベタ褒めされるとちょっと恥ずかしいと思ったのだけれども…
「…別に、嫌とは言ってないけど。………ねえ、その…他には?」
「え?」
「だから…その…他にも言うことはない?」
ああ、自分は何を言っているのだろうか。恥ずかしい気持ちはある。でも、それ以上に先生が褒めてくれると頭がホワホワとして上手く思考が回らなくなってしまうのだ
「ええっと、他には米粒の一つも残さずに食べ切ったり、魚の骨も綺麗に取り除いて身を残さなかったりちゃんと毎回いただきますとご馳走様を欠かさなかったり、あとはそれから…」
「せ、先生、もう分かったってば…」
自分から褒められることを望んでおきながら言うのもなんだが、流石にこれ以上はキャパオーバーだ。先生からの言葉を忘れないように、頭の中で反芻していると先生が話かけてくる
「ねえ、カヨコは私に何も言うことはないの?」
先生がそんなことを言ってきたが、先生のことを褒めることはいくらでもできる。その中でも私が1番褒めてあげたいことは…
「先生がいつも私のご飯を美味しそうに食べてくれることかな…」
「それが、私にとって何より嬉しいことだから」 - 10二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 19:08:04
こちらはカヨコってお箸の持ち方とか食事の作法の一つ一つが完璧そうだよなぁという妄想から生まれた産物です
- 11二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 19:18:01
言葉の端々からいいとこのお嬢様なの伝わってくるもんね…
なのに便利屋やってるとかアルちゃんはカヨコの脳どんだけ焼いたの - 12二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 19:22:03
所作が綺麗そうなのわかる
- 13二次元好きの匿名さん23/04/09(日) 19:38:50
何かカヨコで見たいシチュがあれば書いていってくださいな
自分は日常の中の出来事にカヨコを当てはめて話を作る人間なので何もしてない状態だと脳内カヨコを上手く動かせないので