レガ主ダンブルドアの先輩概念 8

  • 1二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 04:51:41
  • 2二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 04:57:18

    前スレ欄を省略したよ。
    当初より人も少なくなったが、ここまで来たなら行けるとこまで行ってみようじゃあないか、諸君

  • 3二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 05:05:16

    早朝に立てると落ちやすいからもうちょい後を狙った方がいい
    10レスつかないと表示上大丈夫でも落ちたりするから

  • 4二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 06:00:56

    保守

  • 5二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 06:17:35

    ほしゅー

  • 6二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 06:18:33

    ほしゅー

  • 7二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 06:45:47

    ほしゅ

  • 8二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 06:49:36

    たておつ!
    皆はどの時期のアルバスが好きですか?
    自分は老年期のお茶目なアルバス

  • 9二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 06:50:53

  • 10二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 06:59:40

    >>8

    補足

    お茶目な部分もありつつ冷徹さが必要ならどこまでも冷徹になれるのが良き

    この概念のアルバスが闇堕ちするとしたらレガ主のためであってほしいなあ

  • 11二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 06:59:57

  • 12二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 07:00:12

  • 13二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 07:28:05
  • 14二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 07:55:56

    ※前スレ「188」の続きであり、もっというと前前スレ「173」からひたすら続いているものの続きであることを
     ご了承ください

    ホグワーツ城、グリフィンドールの談話室には生徒たちだけでなく、噂を聞きつけた先生方までも集まってきていた。
    先日グリフィンドールの1年生アルバス・ダンブルドア少年に寄り添う事を選び、先生方に「不死鳥が自由意志で居る
    のだからなんら咎めるものではない」「そも不死鳥を規則で縛れるものではない」と偏屈な校長や管理人にまでも声を
    揃えさせた「フォークス」と、実は2年間ずっとホグワーツに居たのに極一部のものにしか存在を知られていなかった
    もう1羽の不死鳥が引き合わされたのだ。不死鳥を目にしたことが有る者ですら稀なのだ。2羽が並んだ止まり木の上で
    見つめ合っている光景など、先生方ですら初めて見るものだった。

    「なんという光景だろうね」
    変身術のウィーズリー先生が感嘆の声をあげた。その目は先生の隣で立ち尽くしているハッフルパフ生の姉妹と
    同じ輝きを放っていた。
    「自然に対する畏敬の念を改めて思い起こさせられる光景ですね!」
    100m向こうにいる友人に呼びかけるような声量で飛行訓練のコガワ先生が言い、ホウイン先生が同意した。
    「全く、全く仰るとおり。不死鳥2羽が語りあうところなど………!!」
    ホウイン先生は滂沱の涙を流しながら誰よりも目を輝かせていた。

    「先輩の不死鳥は、なんて名前なんですか?」
    見つめ合って歌う不死鳥2羽のハーモニーを聴きながら、ダンブルドア少年は隣で口の周りをクリームまみれに
    しながらマフィンをもりもり食べている先輩に問いかけた。
    「内緒。それは僕とアイツの間だけの秘密。ごめんねアルバス。だけど名前を決めた時の話をしてあげる」
    そう言った先輩はもう片方の手でもマフィンを確保しながらマフィンを取りながら2年前の事を語り始めた。

  • 15二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 07:56:36

    >>14

    流れを切っちゃうとか気にせず雑談してくれよな!

  • 16二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 08:00:48

    SS書きさんはそろそろコテハンつけてもいいのでは……?

  • 17二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 08:23:15

    >>14

    その日の授業全て上の空でひたすら考えた「名前候補」を胸に秘め、当時5年生だったその「編入生」は

    「以前よりさらに追加で」魔法のかかった旅行かばんを開け、その中に飛び込んだ。


    「そんなに嫌かい?『飼育繁殖場』は。ウィーズリー先生が何も訊かずに魔法かけるの手伝ってくれたから良かった

     けど。ここをここまで君好みにするのたいへんだったんだからね?」

    旅行かばんの中に魔法で整えられた空間である峻険な山脈の頂で、編入生の5年生は眼下に雲海を望みながら

    目の前で自分の事を見つめている不死鳥に語りかけた。


    「……………。」


    不死鳥はじっと編入生の目を見つめている。その意図するところが編入生にはなんとなく察せた。

    「なんだいその目は。『でも楽しかっただろ?』とでも言いたげだね。そりゃ楽しかったけどさーー!」

    高い岩山のてっぺん、そんなに広くはないたいらな地面に腰を下ろした編入生はそう言って笑った。

    「で、今日は君の、名前を考えてきました!」

    わーわーわーパチパチ!!!どんどんパフパフ!!と1人で盛り上がりながら編入生が取り出して広げた羊皮紙には


    「セバスチャン2」

    「おもち」

    「しづ子ver.1.0」

    「奎星」

    「スブラマニアン」

    「ディモディモちゃん」

    「ルイス・レットラッシュ」


    などなどの候補が書き連ねられていた。

  • 18二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 08:58:09

    第一稿のネーミングセンス壊滅的だぁ……これは不死鳥が嘴でつつきますわ

  • 19二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 09:00:59

    >>17

    「…………えっ嘘、もしかして全部気に入らない?そんなあぁ」

    編入生がショックを受けたように声を上げるが、不死鳥は一瞬だけちょっと飛んでその頭を嘴で小突いた。

    「痛い!そんなに?もー……わかったよ今から追加で考えるから。ご飯にしよう。とりあえず」

    そう言った編入生は制服のポケットから袋にたくさん入った大きなマシュマロを「呼び出し」1つ取り出して

    今「アクシオ」を使ったばかりの自分の杖に刺し、察して体の向きを変えた不死鳥の尾羽根にそれをかざした。

    「今焼いてるの君のぶんだからね?」

    ちょくちょくいたずらで急に温度を急上昇させてくる事があるその不死鳥に編入生が釘を刺したが、不死鳥は

    どこ吹く風といった雰囲気で穏やかに歌い始めた。


    「はい、君の分。次僕のね。……炭にしないでよ?……フリじゃないよ?」

    そう言って焼きマシュマロを杖から外して不死鳥に与えた編入生は、この気高い友が気に入る名前を考え出すべく

    真っ白な新しい羊皮紙をもう1枚取り出した。

  • 20二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 09:08:37

    前スレのつーづきー
    病院行ってきやす
    早くレガ主を曇らせたくてうずうずしている

    見どころは珍しく()礼節を弁えているレガ主!


    ケンドラ・ダンブルドアの葬儀はしめやかに行われた。家族の別れを邪魔しないように何か雑用でもしておこうと思ったが、存外やることは少なかった。マグル式の葬式を想像していた辺り、私も気が動転していたのだろう。
    ダンブルドア家の面々から少し離れた場所で、静かに祈りを捧げる。
    黒一色に変化させた髪飾りも喪服も不思議と自分によく馴染んでいた。
    (ああ、でも彼に黒は似合わないな……)
    そもアルバスという名前からして黒は似合わない。アルバス──“Albus”はラテン語で白という意味だ。しばしば善の象徴ともされるその名前を、ケンドラ・ダンブルドアは彼に与えた。
    (善なる者、白、アルバス。君は確かに愛されていたんだ……)

  • 21二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 09:35:21

    >>19

    グリフィンドールの談話室で、そこに集まった全ての人と同じように不死鳥2羽のハーモニーに聴き入りながらも

    パジャマ姿で口の周りがクリームまみれの小柄な先輩の話を聞き終えたダンブルドア少年は、呆れ果てていた。

    「不死鳥の熱でマシュマロ焼いたんですか…………??自分の杖に挿して????」


    「うん。その時はまだ肉とかお魚とかは焼かせてくれなかったからねー。アルバスも今度食べるかい?」

    小柄な女生徒のその発言はダンブルドア少年をさらに驚かせたが、隣からも呆れた友人達が声を上げた。


    「で、これがその全部却下された、最初の『名前候補』か。そりゃ却下されるぜ」

    友人達とともに床に広げた大きな羊皮紙を眺めているセバスチャンが笑った。

    「『奎星』って…………ニワトリじゃないですか………」

    ハッフルパフの4年生の女子も笑いながら指摘し、その横の妹も笑って続いた。

    「ディモディモちゃんだって!へんなのーー!」


    そしてアミットが気づいた。

    「今、『その時はまだ』っていった?今では、やってるってこと?不死鳥の熱で肉や魚を焼いてる???????」

  • 22二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 10:35:46

    >>21

    見つめ合って歌い続ける2羽の不死鳥の内の片方を見つめて、未だ口の周りがクリームまみれの小柄な女生徒は

    笑いながら返答した。

    「そうだよ?アイツどうも脂が自分の体に滴ってくるのが嫌だったみたいなんだよね。アイツのあの綺麗な羽を

     汚してしまえるものなんてどこにもないのにー。それにもし泥まみれだったってそれでも綺麗なんだから。

     だから私が自分の杖でお肉を浮かせて、もう片手で密猟者から獲った予備の杖持って、脂が滴りそうになったら

     吸い取ってあげるんだ。それで必ず最初に焼き上がったやつはアイツにあげて、それから僕の分を焼くんだ」


    「フォークスには間違ってもそんな事しないでくださいよ………?」

    ダンブルドア少年が釘を刺したその時、2羽の不死鳥の歌い方が明らかに変わった。


    「何かを、祝っているのか……???」

    未だ感涙しているホウイン先生がそう言ったとおり、その2羽のハーモニーは聴いている全員に同じ思いを抱かせた。

    この2羽の不死鳥は明らかに何かを理解し、それを高らかに祝福していた。

    そして、その時屋敷しもべから伝言を受け取ったウィーズリー先生が大きな声で、落ち着いて告げた。


    「セバスチャン・サロウ。妹さんがお着きです。明日から授業に出席なさいます」

  • 23二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 10:45:42

    >>22

    投下してから誤字見つけたけどまーえーわバレへんバレへん

  • 24二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 11:00:26

    保守

    魔法界とマグル界との二重生活してるタイプのレガ主ははファッションセンスありそうだよね

  • 25二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 11:32:02

    >>24

    卒業して、他人の「私服」を見る機会が増えた事によって自分のファッションセンスのヤバさに気づくレガ主

    ………「いや5年で編入するまでは社会に居ただろなんで気づきもしなかったたんだよ」って話になるけど

  • 26二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 11:49:27

    >>25

    過酷な暮らしをしていた可能性が微レ存

  • 27二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 12:07:01

    あっちょっと思いついたんで自分の連レスの流れ自分でぶった切ってぜんぜん違うの投げるね

    >>14 から連なるやつとは何の関連もない上かなり拡大解釈強めの幻覚とご理解ください


    ヴォルデモート卿との決戦が行われているホグワーツ城。その史上最強の闇の帝王に1人で対峙する魔法使いが居た。

    あまりに場違いなそのエプロンの大きなポケットにはその魔法使いが普段勤めているマグルの菓子屋のロゴが描かれ

    そこからいくつかの棒付きキャンディが覗いている。

    さっきまで子どもたちを相手にしていたような服装の、その人当たりの良さそうな背の高い青年は、見た目通りの年齢

    ではない。

    「君がよくアルバスが話してくれた、かわいそうなトムくんだね?」

    周囲で戦う死喰い人達も、ホグワーツ側の生徒や魔法使いも誰もが、思わず手をとめてその光景を見つめる。

    「俺様はヴォルデモート卿だ。ああお前がそうか、お前があの老いぼれダンブルドアの『先輩』か」

    「そうだよ。アルバスが世話になったね」

    そう言ってニッコリ笑ったそのマグルの菓子屋に勤める青年は、エプロンの大きなポケットから杖を取り出した。

    「勝てると思っているのか?」

    「勝てないさ。君がそういうふうに準備したからね。君に勝つのは僕の役割じゃない」

    どちらの顔からも笑顔が消え、お互いに杖を向けて同時に叫ぶ。どちらもお辞儀などしなかった。

    「「アバダ・ケダブラ!!!」」


    菓子屋の青年が放った緑の閃光は、ヴォルデモート卿のそれとぶつかってあっさりと押し勝ち吹き飛ばし、辛くも

    身を躱した闇の帝王の背後の死喰い人に命中、そのまま縦横無尽に跳ね回って、周囲に居た死喰い人が全員斃れた。

    「君の魔法力は本当に途轍もないけど、でもそれは所詮君ひとり分でしかない」

    ヴォルデモート卿は知らなかった。自分が今いるホグワーツ城の地下深くにある「容れ物」の事も、その容れ物が

    とっくに空になっている事も、知る由もなかった。


    「そんな程度か。ヴォルデモート」

  • 28二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 12:45:21

    満足したからまた >>22 からの続きですよろしく


    7年生にしてはかなり小柄なパジャマ姿の女生徒は、友人のセバスチャンとともにスリザリンの女子寝室に来ていた。

    2人をここまで連れてきたウィーズリー先生は「本来親族といえど男子は進入禁止ですから、長居はしないように」

    と言い残して部屋の外に出た。おそらくは閉まった扉の向こうで待っているのだろう。


    「4年生に編入する事にしたんだね?」

    いきなりそう言ったパジャマ姿の女生徒に、ついに復学したアン・サロウはどうにか笑顔を向けた。さっきまで泣いて

    いたのが誰でもわかる目の、笑顔だった。


    「本当にありがとう…………私を治してくれて。私の為に………それに兄さんの為に私を治してくれて」


    そう言ったアンに、パジャマ姿の女生徒は大袋のウエハースをやたらこぼしながらバリバリ食べつつ笑う。

    「その話はもうさんざんしたよね?それに礼を言う相手は僕じゃないよ。まだ気になる事もあるし」

    パジャマ姿の女生徒はそう言ってだるだるのズボンのポケットから旅行かばんを「呼び出し」、それを開いて

    サロウ兄妹を伴ってその中に消えていった。

  • 29二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 13:02:25

    >>25

    何スレか忘れたけどローリングしまくる身体能力とか死喰い人とか密猟者に容赦無いとか人の感情に敏感なのがそうせざるを得なかった環境にいたっていう考察あるしワンチャンそれこそ孤児院とかハリーレベルの虐待受けてたとかだったり…??

  • 30二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 14:17:09

    >>28

    「旅行かばん」の中、魔法で整えられた環境である峻険な山岳の頂にサロウ兄妹を伴って現れたパジャマ姿の

    小柄な女生徒は、その山頂の展望の良さに感心しているサロウ兄妹に、その山頂広場の1番目立つ位置にある

    岩の上に居る2羽の不死鳥を示して言った。


    「助けてくれたの、ど ー っ ち だ ? 」


    このためにわざわざフォークスと共に呼ばれたダンブルドア少年は、邪魔をしないように端の崖際のテーブルに着座し

    静かに「数占い」の宿題に取り組んでいた。

    サロウ兄妹は並んで見つめる2羽の不死鳥を見比べるが、やがてアンがパッと笑顔になって声を上げた。

    「こっち。こっちが私のために泣いてくれた子」

    それを聞いた小柄な女生徒は笑顔を見せ、2羽の不死鳥はぴったり揃った美しい声で鳴いた。


    「正解!よくわかったね」


    今回の役目を終えたフォークスはダンブルドア少年の元に飛んでいき、宿題に取り組むその頭の上に着地した。

  • 31二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 14:21:29

    >>20

    ただいま!

    地元の整形外科(昨日の救急外来とは別のとこ)行ったら「右脚、昨日縫った方が良かったね〜」って言われてスペキャの顔になった。


    見どころは最後の方の海外ドラマっぽい言い回し!



    しばらくしてアルバスがこちらへやって来た。

    「先輩、その髪飾り……」

    「さすがにあのままでは不謹慎だからな。それぐらいの分別はあるさ」

    「ふふっ、元のままの方が似合ってますよ」

    「そうか……ありがとう」

    アルバスが泣き腫らした目で微笑む。

    「その……先輩はこれからどうするんですか?」

    一転して不安そうな顔でこちらの様子を伺うアルバス。

    「どうする、とは」

    「古代魔術の痕跡を探す旅に出るんでしょう?だったら……僕も……」

    自分が何を言っているのか自覚はあるのだろう。段々と声が小さくなっていく。

    「……アルバス」

    「……すみません。分かっています。無理を言いました」

    「勝手に私の行き先を決めるんじゃない。ここはかのゴドリック・グリフィンドールが生誕した地でもあり、ペベレルの墓もある場所だ。古代魔術の痕跡だってないとは言い切れない。加えて私はこの場所に不慣れだ。さて、アルバス」

    目を丸くしているアルバスに悪戯っぽく笑いかける。

    「……どこか良い宿を紹介してくれると有難い。お代は……そうだな、家事雑用と君の妹の呪いを診るので足りるかい?」

    「先輩……!安全で快適な宿をご紹介します!」

    「それは楽しみだ」

    二人でゆっくり彼の家に向かって歩き出した。

  • 32二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 14:36:45

    学生ダンブルドアたちの話が主流なので現代にほど近い話はTelegraphで投げるぜ!

    前スレの「(この)主は闇の魔術を作るのか否か」の話に絡めた一節


    大いなる力には大いなる責任が伴う1980年8月、“現代で最も偉大な魔法使い”アルバス•ダンブルドアはホグズミードの外れにある「叫びの屋敷」を訪れていた。

    「やあアルバス。壮健なようで何よりだ。」

    屋敷に入るや否や、まるでその屋敷の主人であるかのように鷹揚に振る舞って上階から『少女』が降りてきた。

    「お久しぶりです先輩。何年振りでしたかのう……」

    「5年と254日ぶりだよ。」

    老人のダンブルドアに先輩と呼ばれてもそれに反論もせず、彼女はケロリと正確な日付を答えた。

    「トム君が暴れ出してからはなかなか会えないねぇ。」

    「そうですな。」

    今の魔法界でおそらく通じるのは彼ら以外には少ない会話を交わしながら、彼女はダンブルドアの顔色に目を向ける。

    顔に刻まれた皺には、疲労と憤怒と慈悲と郷愁がないまぜになって深く影を落としていた。

    「しかし、ホグズミードも変わったようで変わらないね。三本の箒は今でも賑わっているし、ドッグウィードも健在だ。

    あの頃みたいに穏やかな魔法界ならもっと楽しかったんだが……」

    「いや先輩、あの頃も大概物騒でしたぞ?」

    「そう?トム君みたいなのは居なかったじゃないか。」

    「それを穏やかと表せるのは先輩だけでしょう。」

    白菜に噛み…
    telegra.ph
  • 33二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 14:43:42

    >>30

    アンもセバスチャンも不死鳥に何度もお礼を言い頭を下げ続けていたが、そこに小柄な女生徒が声をかける。


    「今日来てもらったのは、アンのことを直接見てもらって、もう大丈夫かを判断してもらうため。厄介な呪いが

    『不死鳥の涙を2年間毎日朝晩飲み続けたから治った』のか『飲み続けているから症状が完全に抑えられているだけ』

     なのかがわからない。確かめる術はひとつ。コイツに見てもらう事。コイツが明日の朝もこれまで通り10分

     涙を流し続けるなら『飲み続けるべき』で、そうじゃなかったら『もう大丈夫』って事。不死鳥は信じられない

     くらい賢い生き物。とても優しい生き物。だからコイツに判断してもらう」


    そう言った女生徒の肩にその不死鳥が舞い降り、女生徒の手からウエハースを1つぶんどって食した後

    未だダンブルドア少年の頭の上にいるフォークスと共に、優しい声で鳴いた。

    次の日の早朝、どうしても気になってつきっきりで見守っていたサロウ兄妹を見つめながら、不死鳥は日が昇る前から

    ずっと、いつまでも歌い続けた。涙は一滴も流さなかった。


    結果として兄妹は揃って各々の授業に遅刻する事になったが、ウィーズリー先生もシャープ先生も咎めなかった。

  • 34二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 15:39:47

    >>33

    書き上げてから思ったけど自分の杖にマシュマロ挿して不死鳥の熱で焼いて食べてるって

    先生方にバレたら起こられそうだな…………・・・・・

    いやでもアホすぎて逆に減点されない気もするな………

    マシュマロ挿すのにちょうどいい長さとサイズだな、って思っちゃったんだよな杖………

    マジで書けば書くほどレガ主がクソアホになっていくの我ながら不思議だわ草

  • 35二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 16:49:52

    >>32

    おぉ…………。とてもすき…………。

    そしてとても読みやすい。Telegraphってこんなに読みやすいのか。たしかにこれなら、流れを切ることなくできますね。

  • 36二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 17:11:38

    >>32

    文章の雰囲気が好き!

    老アルバスとレガ主もどんどん絡ませてくれ

  • 37二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 18:48:34

    >>34

    トンチキレガ主好き

    深く考えて何も考えないって評がよく合う

  • 38二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 19:10:08

    >>32

    Telegraphめちゃくちゃ読みやすくてビックリ…

  • 39二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 20:00:11

    >>33

    その日、7年生の友人達はいつもの如く「必要の部屋」に集まり、呪文学の「なんでもいいから新しい呪文を作る」

    という宿題に取り組んでいた。

    「先輩、先輩?みんなが頑張ってる中1人だけもう終わったからって寝ちゃうのはどうかと思いますよ?」

    その宿題の内容に興味を持って見に来ていたダンブルドア少年が、あろうことか他の7年生達が呪文の試し撃ちなど

    している足元の固いはずの床に寝転がって仰向け大の字で熟睡している小柄な女生徒を揺すり起こそうとしていた。

    「無駄だぞダンブルドア君。このアホは一旦寝たらもう外部刺激じゃ起きない。目を覚ますまでほっとけ」

    そう言ったセバスチャンはなにやら菓子山盛りの机にハッフルパフ生姉妹を案内し座らせていた。

    「私たちは何をすればいいんですか?」

    「お菓子食べていいのー?」

    姉妹の質問に、セバスチャンが答える。


    「食べていいよ。そのために呼んだんだ。けど、できるだけ『お行儀悪く』食べてほしい。僕が作ろうとしてるのは

     『よだれかけ魔法』。この床で寝てるクソアホが毎回毎回ボロボロ食べこぼして口の周りベタベタにしながら菓子

     食べてるのをどうにかしたくてね」

    セバスチャン・サロウはクソアホ本人にお行儀を改善させることはとっくに諦めているらしかった。

  • 40二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 20:10:23

    神にお頼み申すのも大変烏滸がましいのですが………
    Telegraphで全て書いてもらえると助かります………
    。神の素晴らしい文をまとめて読みたい………。一気に接種したい……!

  • 41二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 20:11:11

    このスレこんなに続いてたのか。好き

  • 42二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 20:37:08

    >>39

    「食べ終わってから『テルジオ』と『スコージファイ』つまり『拭って』『清める』事でも充分だけど、コイツがまた

     食べ始めたらまた汚れるだろ?だから要するに『汚れを綺麗にする呪文』を小一時間発動し続けるようにしたい」

    そう言いながら机に呪文を唱え、試しにクリームをなすりつけてみるなどしているセバスチャンに、喜んでお菓子を

    食べているハッフルパフの4年生の女子が当然の疑問をぶつける。

    「でも、机の汚れを防ぐような、『コーティング』のような呪文はもうありますよね?そういう品が売ってましたし。

     あれじゃあダメなんですか?」

    その質問に答えたのはダンブルドア少年だった。


    「おそらく、あの呪文は人体、特に口腔周辺には適しません。『汚れが着く』という事象と『嚥下』が区別できない

     はずです。どころか口の中に食べ物を入れられないということすら考えられます。効き方によっては消化吸収を

     阻害する可能性もある」

    「そうなんだよ。これで事足りるなら別のを考えなきゃな、って思って試してみたけど、バタービールの口の中への

     流入を見事に防いでくれた。あれじゃだめだ」

    セバスチャンがそう言った時、床で寝ていた女生徒が上半身だけむくりと起き上がり、ぼんやりと周囲を見渡した。


    「…………………みんなできた?」

    「もうそろそろ」とか「進展はある」とか言う先輩たちの中で、ダンブルドア少年は女生徒に問う。

    「先輩はどんなのを作ったんですか?もうできたんですよね?」


    「うん。プロテゴ・ヒゲゴリラ。『おやじの守り』」

    そう言ってまた寝た先輩を見てダンブルドア少年は「ああ、今日は知能低い日なんだな」と失礼な事を考えていた。

  • 43二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 20:44:26

    >>40

    「一度にまとめて読みたいから」Telegraphを使ってくれ、というご要望にはお答えできません

    思いついた概念や返答のレスを一言投下する時と同じ意識で投下しております

    「こういうのどうすか」を提案する時にSSにしてしまった方が楽しんでいただけそうなのでSSが投下されているだけで

    どこかに既に完成しているものを細切れに少しづつ投稿しているのではないです

    つまり常に、今投下したところまでしか思いついていないので「続きの文」はまだ存在しません

    このページの「本文」のところに直接書きながら考えてるのよね

    Telegraph自体は気が向いたら使うかもしれんすまんな

  • 44二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 20:51:51

    このレスは削除されています

  • 45二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 20:55:04

    喧嘩腰でくさ。

  • 46二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 20:58:09

    >>40

    同じくTelegraphで投下するというのはあまり考えておりません。

    一番はもちろん自身の創作するレガ主を形にしたいという思いですが、執筆にあたって投稿ごとの反応や感想を頂けるのも大変励みになっております。ストックがないというのもTelegraphを使うのを躊躇ってしまう理由のひとつです。

    私が投げている小説に関しても流れを気にせず雑談やアイデアを投げてくださると有難いです。

  • 47二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 21:03:47

    >>46

    自分の立場を表明するためにキツい言い方になってしまった。ごめんなさい(´・ω・`)

    ゆっくりまったり更新を楽しみにしてくれてると嬉しいです

  • 48二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 21:04:32

    このレスは削除されています

  • 49二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 21:08:40

    こちらこそ、口調がキツかったですよね。すみません。

    ゆっくりでもなんでも、本当に読めることが楽しみなんですよ、私は。
    ライブ感もあるのも理解していますが、その上である程度纏めてあげる事ができるのであれば…と思った次第です。

  • 50二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 21:09:56

    ま、もうこれ以上は言いません。貴方の作る文も、それに伴う反応も楽しみながら追いかけていきます。失礼しました。

  • 51二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 21:14:13

    >>49

    いえいえ、ご意見有難うございました。他の方もそう思っておられる方がいらっしゃったかもしれないので、代弁してくださった形になったのではと想像します。

    早くレガ主を曇らせられるように()執筆頑張りますね!

  • 52二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 21:41:56

    >>42

    「ここに並んでいる薬は、通常、授業で生徒に製作させる事は無い。なぜだかわかるかね?」

    ハッフルパフとグリフィンドールの1年生に、シャープ先生が問いかける。

    はい!と元気よく手を上げたハッフルパフの女の子に先生が発言を促した。

    「難しいから!」

    「んーーー、確かに言う通り難しい薬ではある。大人でも上手く作れない者が大勢居るし、それが別に恥ずべきこと

     ではないと言えるくらいにはこれらはどれも難解で繊細だ。しかし今回の主題は別のところにある」

    先生がそう言ったところで、ダンブルドア少年が手を上げた。


    「時間がかかるからです。例えば右端の『ポリジュース薬』は作り始めてから完成するまでに、つつがなく進行したと

     しても1ヶ月かかります。長期に渡って製薬するという経験も有意義ではあると思いますが、それほどの期間を

     1つの薬だけに費やすのは、学習という意味では、最高の取り組みとは言いかねると考えます」


    「まさにその通り。グリフィンドールは5点を獲得した。魔法薬の中には、やたら時間がかかるものもある。皆

     この授業でうまくいかなかった事があるね?私だってかつては散々失敗した。材料を投入するタイミングや

     そもそも材料を入れ忘れたり、魔法薬作りで過去私がやらかした最も愚かな失敗がまさにポリジュース薬だ。

     深酒し、製薬している事自体忘れ果ててしまって3日放置した。―――、さて今回の授業で取り扱うのは

     ああ、君たちに作らせるというわけではない。それは無理だ。今言ったのと同じ理由で。紹介するだけだ」


    並んでいた鍋が全て消え、代わりに小さな瓶が空中に浮いていた。

    「これがなにかわかる者は居るかね?正直、君たち1年生に正答を期待するのは意地悪と言って良い品だが」

    ダンブルドア少年は思う所が有るようだが、彼の中の常識が邪魔しているらしく、手を上げない。まさか授業の為だけ

    にそんな、と考えていた。


    「ダンブルドア、君の予想は正しい」

    見透かしたらしいシャープ先生が笑った。

    「飲む気は無い。君たちに教える為だけに作った。初めて作った。5回失敗した。隠し通すのが本当に大変だった

     これは『動物もどきの魔法薬』だ。完成に純然たる運が絡むという意味で、他とは一線を画す」

  • 53二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 21:50:11

    >>52

    書いといてアレだけど、実際問題「なげーことかかる薬」を授業で作らせるって事あるんかな………?

    一回それを経験しとくのは有意義じゃね?って気持ちと、えっそれだけずっとやんの?って気持ちがある

    フェリックスフェリシスとかググったら6ヶ月かかるらしいんだが

    6ヶ月目に失敗したらレガ主でもアルバス君でも以降のやる気急降下しそう

  • 54二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 22:04:15

    時間を経過させる魔法とかを使えばいける…のか?

  • 55二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 22:06:30

    >>54

    しかもどう考えたって生徒が己の薬を世話するのは授業中だけで、それ以外の間は先生が全員分世話するんだ

  • 56二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 22:09:39

    >>55

    えっぐ

  • 57二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 22:10:11

    >>31

    続いた!見どころはうっすらファンタビ匂わせがあるとこ!(繋げるとは言ってない)


    「……結論から言うと、“あれ”を移し替えることはできない」

    先輩はアリアナの部屋から出てくると、開口一番にそう言った。隣のアバーフォースも失望した表情を浮かべている。

    「そう、ですか……」

    「だが、ほんの少しだけ仕組みは分かったように思う」

    「本当か!?」

    アバーフォースが先輩に詰め寄る。先輩に失礼だ、と思ったがそれ以上に話の続きが気になったので何も言わなかった。

    「口では説明しづらいんだが……そう、私の友人の妹は外部から後天的に与えられたものだった。けれど、君の妹は内側から……恐らく凝縮された自身の魔力によって苦しんでいる。対処方法までは分からなかった。すまない、今私に分かるのはそこまでだ……」

    「凝縮された魔力……」

    アルバスが彼の言葉の意味を正確に理解できたのはずっと後のことだった。

    「いや、それが分かっただけでも助かる」

    「アバーフォース?」

    「あんたが言ってるのはアリアナの魔力量の話だろ?だったらそれをどうにかすればいいってことだ。違うのか?」

    要するに解決の糸口が少しでも見えたということが言いたいらしい。普段は粗暴だが、時々本質を突いた発言をするのが弟の凄いところだった。

    話がひと段落した時だった。

    「あっ……」

    先輩の姿が変わっていく。黒髪が金髪になり、少女の姿になる。

    「先輩!魔法薬を飲まないと!」

    「いや、大丈夫だ。少しだけ制御に成功してな。今は1ヶ月に1度ベラドンナエキスを飲むだけで大丈夫なんだ」

    「よ、良かった……」

    「兄貴、一体何の話を……?というかお前の先輩は一体……?」

    弟の表情は困惑そのものだった。

    「先輩と僕だけの秘密だから言えないんだ。ごめんね、アバーフォース」

    先輩と目があって、互いに微笑みあった。

  • 58二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 23:38:15

    >>52

    「さて、この教室にこれがなにか一目で理解するものが居たとは嬉しい驚きだダンブルドア。そんなお前に追加の

     質問だ。正しい手順を踏んで完璧に出来上がったこの薬を、お前が飲むとどうなる?正しく作用するか?」

    ダンブルドアは己の知識に総員起こしをかけているようだった。見たこともないほど深く眉間にシワを寄せている。


    「とりあえず、聖マンゴに入院することになるとは思います…………先生がお示しになられたその薬は、作った本人

     以外が飲用することを一切想定していませんし、本来作り始めてから飲み下すまで誰にも知られません。なぜなら

     『本人の生体組織』をいくつか材料として要求する上、『誰にも見つからずに』という条件が付いている手順が

     あるからです。つまり、その薬には少なくとも先生の…………えっと、髪の毛1本と………………唾液が含まれます

     なので、それを飲んでその薬本来の効果が得られる可能性があるのはお作りになられたシャープ先生本人だけです。

     僕が飲んだら、何の効果もないか、獣か人か意見が分かれる状態になって一生聖マンゴで過ごすかです。先生は

     その……………呪文を唱えたのですか?そのような手順があった気がしたのですが……………」

  • 59二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 23:38:31

    >>58

    その回答とそれに付け足された質問はシャープ先生を大いに満足させた。期待以上だった。

    「唱えたとも。この薬は言う通りまさに作った本人が飲用するもので、その者に不可逆的な効果を与える。うまく

     いこうが悲惨な結果になろうが、この薬の効果は死ぬまで持続し、またいかなる方法によっても打ち消す事は

     できない。そしてそれゆえに、どこまでが薬を作る手順でどこまでがそれを享受するための準備なのかがわからん。

     本来『作るだけ作って使用しない』などということは起こらんはずのものだからな。そんな事を想定した記録が

     なかった。だから、あらゆる手順が、薬の出来栄えに影響しないとは言い切れない」


    シャープ先生がそう言い、ダンブルドア少年に30点を与えて「これでも足りんくらいだ」とか「7年生でも正答できる

    奴は少ない」とか褒めたあと授業時間いっぱい使って語った「動物もどき」の話と「そのなりかた」の話は、後者に

    ついては相手が1年生というのもあって、真似する人間が出ないように詳細がぼかされていたが、それでも全員を

    大いに興奮させ、特にマグル生まれ故に魔法界に足を踏み入れたばかりのハッフルパフの女の子の目を輝かせた。

  • 60二次元好きの匿名さん23/04/14(金) 23:58:20

    >>27

    まさか、可愛い後輩が死んだ原因のお辞儀に対抗するために遺産全部飲み込んだの?そのレガ主アバダ効くのかな?ランロクはゲーム都合とはいえアバダ効かなくなってたし…

  • 61二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 00:20:41

    >>59


    「 に ゃ ー ー ー ! ! ! ! ! み ゃ ー ー ! ! ! ! わ ー ー ! ! ! も う や だ ! ! ! 」


    レイブンクローの談話室の床にパジャマ姿で寝転がって激しくジタバタしている小柄な女生徒を、周囲は誰も咎め

    なかった。勉強に集中したいレイブンクロー生も、宿題をやっつけたい友人達も「同じ経験したら俺だって荒れるよ」

    という意見で一致していた。

    「一体どうしたんですかアレ……………」

    さっきは読書に集中して一切話が聞こえていなかったらしいダンブルドア少年が7年生のアミット先輩に問うた。


    「ポリジュース薬作るのに失敗したらしいよ。それも1ヶ月ずっと面倒見続けた最後の最後につまんないうっかりで」

    その答えでダンブルドア少年は荒れている事には納得したが、別の部分が気になった。

    「…………先輩がポリジュース薬を何に使うんです?誰に変身して何するつもりだったんです?」


    「自分に変身するんだよ。自分の髪の毛を入れて飲むんだとさ。そうすると、ほらあいつ詳しくは知らないけど

     急に背格好が変わることがあるだろ。背が高くてスタイルがよかったり、今みたいにチンチクリンだったり

     1年生にしか見えないくらい若くというか幼くなったり。髪質や髪の色なんてしょっちゅう変わってる。でそれは

     アイツ自身には『いつ』とか『どんな』とか全く制御不能らしい。性別が変わったことすらある。で、さすがに

     頻繁にそんなじゃあ困るってんで考えた結果が『ポリジュース薬』だ。あれは継続して飲み続ければいくらでも 

     その見た目のままでいられる。飲み続ければ、髪の毛を入れた時の見た目で固定できる。飽きたら飲むのを止め

     ればまたそのうち変わる。どのくらい変わるかはわからんが。とにかく、だからアイツにとってポリジュース薬は

     学業とか自分の事に集中するのには必須なんだ」


    予備をけっこう蓄えてるからとりあえず支障は無いらしいからそこは心配いらん、とアミットが付け足す横で

    ダンブルドア少年は目からウロコが落ちていた。

    「普通他人に変わる為に使うポリジュース薬を自分が変わらない為に使うなんて。先輩は本当に面白い発想しますね」

  • 62二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 07:14:42

    保守

  • 63二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 09:11:41

    ハッフルパフちゃん、かわいいけど何となく不穏な気配を感じてきた…
    魔法界の常識知らないのも相まって、"好奇心、猫をこ□す"なことにならなきゃいいが…

  • 64二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 09:19:56

    不死鳥の動物もどき…?

  • 65二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 10:54:04

    動物もどきで変身する動物は選べなくて、本人の性質を反映した動物になる
    それはソイツが守護霊呪文を使った時に出てくる動物と同じ
    ダンブルドアの守護霊は不死鳥。つまりダンブルドアがもし動物もどきになったら不死鳥
    動物もどきは変身する動物の寿命の影響を受けない(12年ネズミで居続けたペティグリュー)
    動物もどきになった直後にする最初の変身はクッッッッソ苦痛を伴う

    らしい。夢があるようで現実的

  • 66二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 10:56:07

    >>65

    つまりもしリータ・スキーターが守護霊呼び出したら(できなさそうだけど)

    コガネムシが出てくるのか………………

    守護霊が如何な生き物かは守護霊の性能に影響しないらしいけど、コガネムシかあ………

  • 67二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 12:08:39

    >>61

    「というわけで君の出番ってわけさぁなっちゃん」

    スリザリンの制服にグリフィンドールのマフラーをした小柄な女生徒が呼びかけたのは、イギリス領南ローデシア出身

    ワガドゥーから移ってきたナツァイ・オナイだった。そのナツァイの眼の前では好奇心に満ち満ちた表情の女の子が

    ナツァイの目をじっと見つめていた。

    「この子が噂の?あの4年生の妹さんだね?確かに『できるだけのことをしてあげたい』って思わせる何かがあるね」

    そう言ったナツァイはするりと姿を変えた。アカガゼルだ。そして女の子の目が一層輝くのを見てすぐ人に戻った。


    「おねーちゃんすごーーーい!!!!鹿さんになれるの!???すごーい!すごくきれいだった!!!」

    そう言われたナツァイは嬉しそうにしながらも、間違いはキッチリ訂正した。

    「そんなに喜んでもらえるとは。だけど私はガゼルだから、鹿さんじゃなくて牛さんの仲間さ。鹿に似てるけどね」

    「私もなれる?私もなりたい!!」という女の子を、しゃがんで目線を合わせたナツァイは優しく諭す。


    「シャープ先生の話を聞いたんでしょう?すごく難しいし、取り返しがつかない事になるかもしれない。そう

     なったらアナタのお姉さんが悲しむでしょう?だからどうしても目指すなら、まず変身術と、魔法薬学をもっと

     もっと頑張らなきゃね。それで、アナタがその2つの教科がホグワーツの生徒で1番ってくらいできるように

     なったら、お姉さんと家族に相談して、勿論ウィーズリー先生とシャープ先生にも相談して、『いいよ』って

     言ってもらえたらその時挑戦しましょう。ね?」


    「わかった!わたし授業がんばる!魔法薬学も変身術もシャープ先生も大好き!ウィーズリー先生はもっと大好き!」

    それを聞いた皆は、ちょっと寂しそうにするシャープ先生の顔が思い浮かんでしまい、笑った。

  • 68二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 12:52:27

    >>55

    しかも下手したら授業の時間帯に何もすることがなくて、ただかき混ぜるだけになりかねないし現実的じゃないんだよな

    レガシー内だと魔法で勝手にかき混ぜたりしてたけど、それを長期間維持する練習のついでに失敗すること前提で作成するのはありそう…?

  • 69二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 13:16:38

    >>68

    ひたすら慎重にかき混ぜるだけの授業を終えてつまんなそうに出ていくドラコとスリザリン生及び

    ハリー達グリフィンドール生、を見送った後歯を食いしばって全員分の薬の世話をするスネイプ

    しかもそれに加えて他の業務も勿論ある

    流石にちょっと泣くと思う

  • 70二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 13:18:18

    >>61

    「性別すら変わる」で思ったけど

    女子になったら、所謂”月のもの”とかも来るんだろうか。

    何か体調悪いなと思ってたら、衣服が血で染まってパニックになりそう。

  • 71二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 13:55:54

    >>67

    「ウィーズリー先生が好きなの?」

    ナツァイの質問に答えたのは、自分の魔法史の宿題に早々に全面降伏して、隣で呪文学の教科書と変身術の教科書の

    記述を比較しているダンブルドア少年のほっぺたをつついていた4年生の女子だった。

    「妹に『貴女は魔法使いでホグワーツに入学する権利があります』って伝えに来てくれたのがウィーズリー先生なん

     です。その頃妹は先に入学してしまった私と離れ離れになった事で泣いてばかり居たんです。それで父と母も疲弊

     していた。そこにウィーズリー先生が現れた。だからウィーズリー先生は、妹にとって『魔法』そのものなんです」


    それを聞いたダンブルドア少年は表情で察して、隣の4年生の女子に笑顔を向けた。

    「貴女にとっても、そうなんですね?貴女が入学するときもウィーズリー先生が来て、貴女の世界を変えた」

    4年生の女子は色鮮やかな笑顔で肯定した。


    「そりゃあ…………そりゃウィーズリー先生が1番好きな先生になるよね………他の先生は勝ち目ないよ」

    ギャレスのその発言で皆が笑った。

  • 72二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 15:39:39

    >>71

    「ほら、もう泣かないの。お姉ちゃんが心配するでしょ………?」

    ベッドの側で母親が頑張って寝かしつけようとするが、女の子は泣き止まない。ずっと同じ理由で泣いてばかりいた。

    「おねえちゃんと一緒がいいもん…………」

    「おねえちゃんは『ホグワーツ』ってところに行って、魔法使いの勉強をしてるんだぞ。すごいじゃないか!それに

     長期休暇には帰ってくるだろう?」

    疲れた様子の父親も、どうにか慰めようとしている。両親とも女の子につきっきりで、時計の針が枝分かれし始めて

    いることにも気づかないようだった。


    「おねえちゃんと一緒がいいもん……………おねえちゃんと一緒がよかったもん…………一緒の学校に通えるって

     おかあさんもおとうさんも言ったもん…………いったもん…………」

    両親ともにどうしてやることもできなかった。姉の道を閉ざすわけにはいかないし、かといってこの子もどうにかして

    あげたかったが、そのすべがない。その時。


    「一緒の学校に通えますよ」


    誰かの声が部屋に響いた。両親はすぐには誰だかわからなかったし状況が飲み込めなかったが、泣いていた女の子は

    すぐに気づいた。

    「………おねえちゃんをつれてっちゃった…………知らないおばさん……………」


    状況を理解した父親が、血相を変えて玄関に走った。

  • 73二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 16:03:56

    >>72

    「…………よかったねぇ」

    女の子の頭を撫でながらナツァイが言う。

    「その時計、今もそのままなんです。針がタコの足みたいになって、それがうじゃうじゃ枝分かれして今が何時だか

     さっぱりわかんないのに、父も母も取り替えようとしないんです」

    話し終えた4年生の女子が笑った。


    「ダンブルドアくんのところにも誰か先生が来たの?」

    頭を撫でながら訊ねる女の子に、ダンブルドア少年は丁寧に答えた。

    「いや、手紙が届いただけだよ。家は両方とも魔法族だったからね。先生が直接向かうのは『マグル生まれ』の子の

     ところだけだ。『魔法というものがまずありまして』ってところから説明しなきゃなんないのに、手紙だけじゃね」

    そこまで言ったダンブルドア少年は、女の子とビスケットをはんぶんこしながら疑問を呈した。

    「でもそれなら、お姉さんを迎えに行った時点でこの子の事も伝えておけばよかった話では?確かホグワーツへの

     入学資格があるかって『その子が生まれた時に』判明するんですよね?」


    「『国際魔法使い機密保持法』の細かい条文にその辺が記されてた…………はず。何条何項だったか忘れたけど」

    アミットがギャレスにマフィンをもらいながら、記憶を頼りに解説を始めた。

    「教えていいのは『その子が入学する時』だ。子供の口に蓋をするのは無理だからね。『わたし魔法使いになるん

     だよ!』とかそこらで言いふらされたら忘却術士の仕事がどれだけ増える事かだから迎えに行く先生方もその年 

     入学する生徒の事しか知らされない。校長は把握しているのかもしれないけれど」


    そしてアミットは4年生の女子に優しい笑顔で言った。

    「ほら、みんなで手伝ってあげるから『魔法史』の宿題終わらせよう。…………あぁもうこんなに落書きしちゃって」 

  • 74二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 16:27:03

    >>73

    書いてから誤解を生む可能性に気づいた

    ※アミットの国際魔法使い機密保持法に関する説明は私のフル捏造です。妄想であり公式設定ではありません

  • 75二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 17:50:28

    姿が変わったけど声帯が変わらなかったせいで見た目は1年生女子なのに口を開くと大塚〇夫級のド低音が響いて周りも本人も困惑してるレガ主概念はアリだろうか

  • 76二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 20:51:05

    >>75

    バリバリにありですね………!

    伯爵みたいでとても良き………

  • 77二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 22:00:29

    あれ、これ誰の声だろ?ってなって
    「……僕の声かこれ?!」ってなるレガ主は面白そうですね

  • 78二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 23:03:45

    >>57

    すまん、ちょっと立て込んでた。


    見どころは初登場のあの人!


    日中、アバーフォースの許可を得て、アルバスと共に古代魔術の痕跡探しに出かけた。が、見て回った範囲では成果はなさそうだった。

    「先輩、そういえば古代魔術の痕跡ってどういうものなんですか?」

    「そうだな……螺旋状に渦を巻いていてぼんやり光っているというのが一番近いだろうか」

    「神秘的ですね……早く見てみたいです!」

    はしゃぐアルバスは久々に見た。が、ここで残酷な事実を伝えなければならない。

    「アルバス……恐らくだがその痕跡は私にしか見えないぞ?」

    「えっ……そうなんですか……」

    「まっ、まあ今日は一度も痕跡を見かけていないし、君に古代魔術の才能がないとは限らないし……だから、その……」

    見るからにしょげてしまったアルバスに必死にフォローを入れていた時だった。

    (ん……?)

    こちらを見つめる視線を感じる。そう遠くない木の下に一人の青年が立っていた。オッドアイの双眸が私とアルバスを見つめている。

    「アルバス、彼もこの谷の住人か?」

    「いいえ。僕も見たことのない人ですね……」

    アルバスと二人で近付いて行く。すると、彼が口を開いた。

    「……お前たちも死の秘宝を探しているのか?」

    「死の秘宝ってあの『吟遊詩人ビードルの物語』の?」

    アルバスが目を輝かせる。そういえば彼はその話が好きなんだったな。

    「そうだ。その様子だと違ったようだな……残念だ」

    そう言って踵を帰した青年を引き止めるかのようにアルバスも私も声をかけた。

    「待って!」

    「それを探してどうする?」

    ピタリと足を止める。そしてゆっくりと振り返った。

    「……まるでその実在、いや実物を知っているような口ぶりだな?……お前は何者だ?」

    「私は……ただの先輩だ。彼の──アルバス・ダンブルドアのね」

    青年は私の顔とアルバスの顔を驚いたように交互に見つめていた。

  • 79二次元好きの匿名さん23/04/15(土) 23:09:14

    >>78

    ※ここからたぶん恋愛関係の捏造盛り盛りになっていくので要注意。苦手な人は本当にすまん

    ※レガ主はちゃんと曇らせます


    見どころはゲラートの爆弾発言!!


    青年の家──正確にはバチルダ・バグショットの家だが──の彼の自室に招かれた。

    「改めて。俺はゲラート・グリンデルバルドだ」

    「僕はアルバス。アルバス・ダンブルドアだ」

    「私はアルバスの先輩で、今は彼の家に居候させてもらっている身だ。ところで、本棚を見させてもらっても?」

    「構わない。……汚すなよ」

    「もちろん。ありがとう」

    ゲラートが集めたであろう本を眺めながら答える。

    「先輩は僕の家の事をいろいろ手伝ってくださっていて、妹の治療についても色々と協力してくださっていて……時々今日みたいにゴドリックの谷を案内したりしてるんだ」

    アルバスが健気に、私の情報について補足してくれる。

    「何のために?」

    (古代魔術については迂闊に他人に漏らすことはできないが……まあアルバスなら上手く誤魔化すだろう)

    「先輩に僕が住んでいるこの場所のことを知ってほしいからね」

    (よしよし。さすがアルバス……へえ、この本面白そうだな……)

    「……まるで恋人だな」

    衝撃的な一言が聞こえ、思わず本を落としそうになった。

  • 80二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 01:09:36

    >>75

    レガ主(おっアルバス発見!久々にかなり小さくなったし声かけてみるか…)

    レガ主「やあアルバス」(ド低音)(大塚〇夫ボイス)(重低音)(見た目は少女)

    アルバス「!!??」

    レガ主「!!??」

    モブ「!!??」

  • 81二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 06:39:34

    昨日夕方6時に寝て今起きたわ草

    ※この時代コーラは既にあるが、発明直後で「薬用」であり、極一部のマグルの医者しか知らない。

    「炭酸入りレモネード」である今で言うレモンスカッシュはある。 

    >>73


    「エルファイアス君はお顔がまあるいねぇ」

    「漏れ鍋」の端の席で、バタービール一口でくにゃくにゃになった小柄な7年生の女生徒がとなりの1年生をつつく。

    「先輩、僕はアルバス・ダンブルドアです。エルファイアスは僕の正面です。丸いのは認めますがおやめください」

    本来ホグズミードに来て良いのは4年生からなのだが、この女生徒が「検知不可能拡大呪文」などなどがかかった魔法

    生物用の「旅行かばん」に問答無用で詰め込んで連れてきてしまったのだ。


    「たぶん気づかないと思うんだよね…………」と言いながら女生徒のバタービールを追加注文したレモンスカッシュと

    こっそり入れ替えたギャレスは2人のグリフィンドールの1年生に問うた。

    「訊きたいことがあるんだろう?………多分僕らが2年前コイツらに訊いたのと同じ事だ」


    そう問われたダンブルドア少年は、尚も頬を突かれながら静かに口を開いた。

    「先輩とサロウ先輩は察するに、本気で戦った事が一度あるんですよね?そしてそれはつまり『闇の魔法使い』に

     なってしまっていたサロウ先輩を、この先輩が引き戻したって事ですよね?……何が、あったんです?」

  • 82二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 08:22:43

    ※詠唱不明だと思ってたけど英語でググったら普通に出てきた

    >>81

    「アンはもう治らないんだ!セバスチャン、やめなさい!」

    叔父ソロモンのその物言いと、何より遺物を破壊したことに激情したセバスチャンは杖を振るう。

    「アバダ―――……!」

    しかし唱え終わる前に、妹のアンと叔父のソロモンは突如襲来した青い炎に呑まれ、セバスチャンは呪文を中断した。

    「…………何のつもりだ、何を」

    言い終わるより早く自分にも迫ってきた「プロテゴ・ディアボリカ」の青い炎をセバスチャンは必死で躱すが、尚も

    「編入生」はオーケストラを指揮するような優雅な動きでそれを操り続ける。


    「熱くない…………なにこれ………こんな呪文知らない」

    「これは『悪魔の守り』か。学生でこれを使いこなすなど聞いたことがない」

    そう言ったアンとソロモンは、この編入生が杖を振るうところをあまり見たことが無かったので気づかなかったが

    セバスチャンは気づいた。いつもと逆の手に杖を握っている事に。そしてこの編入生が密猟者から奪った予備の杖を

    いくつも所有している事にも思い至った。そしてポケットから取り出した予備の杖をもう片手にも握ったその編入生の

    行動は、その場の全員を戦慄させた。


    「ペスティス・インセンディウム!」

    解き放たれた「悪霊の火」は様々な獣の姿をとって八方に散り、地下墓地を焼き尽くしていく。

  • 83二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 08:49:24

    >>82

    片方だけでも困難な闇の魔術を、両手に杖を持って器用に制御し続ける編入生の姿をみたセバスチャンは、アンと

    叔父が丁寧に避けられている事と周辺の亡者や墓地の容赦の無い焼かれようをみて気づいた。

    矛先は、自分に向いている。

    「インペ―――………!」

    「アバダ―――………!」

    セバスチャンが編入生を黙らせようとする度に、呪文を唱えきるより早く「悪霊の火」の獣の姿を象ったオレンジの

    炎か、「プロテゴ・ディアボリカ」の青い炎が身を掠めてそれを阻止される。

    「やめなさい!自分まで燃やす事になるぞ!」

    青い炎のサークルの内側で、叔父のソロモンがアンを庇いながら叫ぶ。しかし編入生はその声を無視する。


    「それで何か困る事ある?僕とアイツが燃えればこの話は解決でしょう?でもまずはアイツから」

    編入生は両手に一本ずつ持ってそれぞれ丁寧に動かしていた杖を同時に勢いよく、打ち据えるように振り下ろす。

    2色の炎が、なすすべのないセバスチャンを追い詰めていく。


    「やめて!!!!」「やめてくれ!!」


    「悪霊の火」と「悪魔の守り」からセバスチャンを庇ったのは、アンとソロモンだった。2人が自分と炎との間に

    立ち塞がったのを見たセバスチャンは、状況を飲み込めずにいる。

    「頼む………お願いだ………!私の甥を殺さないでくれ…………」


    「これを君に見せたかったんだ、セバスチャン。2人が変わらず君を愛している事を」

    そう言われたセバスチャンは、そう言って2色の炎を操る編入生がずっと泣いている事に、やっと気づいた。

  • 84二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 09:05:40

    >>83

    「悪霊の火」が、規律の取れた軍隊のように引き上げ消えていく様を見ながらセバスチャンは叫ぶ。

    「じゃあ君が治してくれるって言うのか!!妹を、どうやって!」

    「『闇の魔術』は希望じゃない。2人が僕を今どんな目で見ているか、何と思って見ているかわからないかい?」

    そう言った編入生は尚も青い炎を制御しつつ、先程まで悪霊の火を繰っていたもう片手の杖をセバスチャンに向ける。

    セバスチャンも叔父と妹の隙間から編入生に杖を向ける。


    「「クルーシオ!!!」」


    2人とも、避けようとしない。編入生が平然と「プロテゴ・ディアボリカ」を踊らせ続ける一方、セバスチャンは空前

    絶後の苦痛に全身を踏み潰されていた。

    「まだわからないかセバスチャン!こんなものが『可能性』なものか!!」

    磔の呪文を尚もやめようとせず編入生が叫ぶが、とっくに杖を取り落としているセバスチャンはとても返答できる

    状態ではない。


    「お願い………やめて………兄さんを苦しめないで………!」

    アンのその声で編入生はやっと「磔の呪文」を解く。しかし間髪入れずに「悪魔の守り」の青い炎がセバスチャンを

    呑み込んだ。

    「僕を……………燃やすんじゃ…………………、、、なかったのか……………?」

    青い炎に包まれたままのセバスチャンは、火傷すら負っていない。

  • 85二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 09:43:21

    >>84

    「『敵を燃やして味方を守る呪文』だよ?僕が君を燃やすわけないだろ」

    そう言って編入生が杖を下ろすと、まるでそんなもの最初から無かったかのように「悪魔の守り」は消える。

    「アン、それにソロモンさん、もしこの方法ももう試したって言うのなら、僕は何も言わない。過酷な運命を受け

     入れて生きていく2人を応援する。けどまだ試してないなら、セバスチャンのために、試させてほしい」


    「魔法省の呪い破りにも聖マンゴにも無理だったんだぞ。いくら並外れていても君にできるとは思えない」

    まだ杖を編入生に向けながら当然の意見を述べるソロモンおじさんに、編入生は未だ涙を流しながら語る。

    「仰る通り。僕には無理だよ。だからコイツに手伝ってもらう…………お願いできるかい?」

    そう言った編入生がズボンのポケットを手で大きく広げてその中に話しかけると、呼びかけに応じてそれは飛び出し

    編入生の頭上を優雅に飛び回り始める。


    「不死鳥の涙」


    そう言った編入生は、不死鳥が飛び回りながら歌い始める中、とうとう膝から崩れ落ちて声を上げて泣き出した。

  • 86二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 09:54:47

    >>85

    「その後はもう、僕はひたすら泣き続けるコイツにただ叩かれ殴られ続けながら、少しずつ闇から抜け出していった」

    語り終えたセバスチャンに、ダンブルドア少年は最も気になった部分を問いかけた。


    「愛、ですか」


    「そう。コイツが言うには『愛には不思議な力がある』らしい。ロクに恋愛もしたことないくせによく言うよ」

    セバスチャンはそう言って笑った。

    「でも、わかる気がします。闇の魔術が『攻撃的な感情』や『加害しようという強い意志』を必要とするように

     相手を心から想う事が条件の魔法があってもおかしくはない」

    そう言ったダンブルドア少年に、ギャレスが笑いかけた。

    「そういう意味とはちょっと違うと思うけどね」


    「この人、そんなに凄い人だったのか……いや色々噂は聞いてるけど、様子のおかしいアホとしか思ってなかった」

    エルファイアスがそう言って見つめるその小柄な7年生の女生徒は「バタービールはおいしいねぇ」と言いながら

    先程ギャレスが目の前で取り替えたことにも気づいていない様子でレモンスカッシュを飲み続けていた。

  • 87二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 10:25:33

    >>86

    「なんでポケットから不死鳥が出てくるんです?」というエルファイアス少年の当然の疑問に、ギャレスが答えた。

    「まず、コイツは2年前に不死鳥と出会って、それを魔法のかかった旅行かばんの中でずっと飼ってたんだ。でその

     旅行かばんは普段コイツの『検知不可能拡大呪文』がかかったポケットの中で開けっ放しになってる。だから

     めちゃくちゃ賢いその不死鳥だけは、向こうにその気があれば、コイツが呼べば出てくる。滅多にやらないけどね」


    「そうなんだよ~。アイツの熱でお肉焼くと美味しいんだぁ」

    そう言った小柄な女生徒がこぼしそうになっていたレモンスカッシュをギャレスが取り上げるが、女生徒はそれすら

    気づいていないらしかった。


    「…………この弱さでなんで『漏れ鍋』で『アルコール入りバタービール』なんですか?『ノンアルコール』も

     ソフトドリンクもあるのに」

    ダンブルドア少年の質問に、その女生徒がへにゃへにゃ笑いながら答えた。

    「飲みたかったんだよ~~~~~。これホントに美味しいねぇ~~」

    まだその手にバタービールを持っているつもりらしい女生徒が無を飲む様を見て、「漏れ鍋」の他の客までも笑った。

  • 88二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 10:32:15

    >>87

    「死人無しでアレ乗り越えるならこうだろ」「悪霊の火の呪文ググったら出てきた使いたいこれ」「レガ主は酒弱そう」

    「愛がどうのこうのって言説をダンブルドアに刷り込んだのレガ主だったら面白いな」

    を全部混ぜたらレガ主の実力が凄いことになってしまったわ草

  • 89二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 10:38:00

    >>79

    続いた!見どころは可愛いアルバスくん!



    「ここ、こいびと……!?」

    目の前のアルバスが分かりやすく動揺する。

    「き、きみっ!そんなの先輩に聞かれたら……!」

    彼の先輩は、と目を向ければ相変わらずこちらに背を向けたままだった。

    「ふむ、この本は……」

    ぶつぶつと独り言を呟いている。

    「……どうやら聞こえなかったようだな」

    「そっ!!そっか!!よかった!!先輩、集中しだすと何も聞こえなくなっちゃうんだ……よかったぁ」

    心底ホッとした様子の彼に更に質問を投げかける。

    「アルバスは彼についてどう思っているんだ?」

    「ぼ、ぼぼ、僕は……その……」

    アルバスがちらりと先輩に視線を向ける。彼の先輩は依然として本のページを捲っていた。言い淀むアルバスの頬は真っ赤に染まっており、耳まで赤くなっていた。

    「どうなんだ?」

    「えっと……そ、尊敬してる……かな……あとファッションがトンチキで何かと言えば振り回されるし、そのくせ頼ってほしいことは一人で抱え込むし危なっかしくて目が離せない、かな……」

    (それは……脈なしのようにも拗らせているようにも聞こえるんだが……)

    「……そうか」

    「でも……とても優しくて頼りになる人なんだ」

    アルバスが照れくさそうにはにかむ。

    (後者だったか……)

    呆れて思わず天を仰ぎたくなったがぐっと堪える。

  • 90二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 10:38:45

    >>89

    「はぁ……つまり?」

    「僕は先輩のことが「あっ!アルバス!見てこれ!『魔法界のお菓子図鑑』だって!」」

    突然アルバスの声に被せるように大声で叫んだ彼の手には、子どもっぽい表紙の本があった。

    「先輩……いくら僕が甘いもの好きだからって児童書で盛り上がらないでください……聞いてます?先輩?」

    アルバスの言葉を完全に無視した彼の先輩は、その本をパラリと開く。

    「へえ……イギリス魔法界以外のお菓子も載ってるみたいだ「えっ、何ですかそれ」ほら、これ」

    「へえ……国によって百味ビーンズのバリエーションが変わるんですね……絶対食べたくないですけど」

    (耳が赤いな……)

    本を覗き込んだアルバスは気づいていないだろうが、彼の先輩の耳も赤くなっていた。

    (『魔法界のお菓子図鑑』なんてくだらない本を買い求めた覚えはないが……これは面白いものを見た)

    思わず口元に笑みが浮かんだ。

  • 91二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 10:55:40

    >>89

    そのうち拗らせた感情をレガ主にぶつけるんですね!?

  • 92二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 12:31:46

    何スレか前にあったレガ主アルバスの初恋概念じゃんめっちゃ好き
    恋愛とかよく分からなくて朴念仁で周りを振り回してるレガ主もいいけど、普段飄々としてるウルトラトンチキな先輩が何気ない後輩の一言でどうしようもなく照れてるのも見たい

    アルバス卒業後なら17歳と23歳くらいか

  • 93二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 12:54:05

    >>90

    この後もうちょっと嵐の前の静けさ的な二人の暮らしぶり?を書きたいと思ってる

    ゲラートに言われてから意識するようになったアルバス視点でお届けの予定

  • 94二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 15:09:55

    >>90

    続いた!見どころは曇るアルバスくん!


    ゲラートと出会ってからここ数日、「恋人」という言葉が頭から離れない。今も僕の隣で朝食を作ってくれている先輩の横顔を見つめていると余計に意識してしまう。頻繁に姿が変わる先輩だけど、どんな姿になっても先輩だと見抜く自信はある。

    「どうした?私の顔をじっと見たりなんかして」

    「あ、いえ!なんでもありません!」

    「そうか?具合が悪いなら無理に手伝わなくてもいいんだぞ?」

    「い、いえ!手伝います!」

    慌てて否定すると、先輩が微笑む。

    「……ありがとう。じゃあそっちの鍋の火加減を見ていてくれるかい」

    「はい!」

    言われた通り魔法で火力を調整する。スープを焦がしたりなんてしたら目も当てられない。

    「あの、先輩……」

    「んー……?」

    先輩はフライパンの上でベーコンをひっくり返すのに夢中だ。

    「今日はどうしますか?良かったら一緒にゲラートのところに行きたいんですけど……」

    「んー……アリアナの具合が昨日から少し悪そうなんだよな……面倒は見ておくからアルバスだけで行っておいで」

    「……分かりました」

    妹の体調が良くないのは心配だが、先輩がいるなら大丈夫だろう。

    (でも、先輩と一緒に行きたかったなあ……)

    そんな事を考えながら先輩の横顔を眺めていた。

  • 95二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 15:10:46

    >>94

    一週間経っても二週間経っても先輩はアリアナにつきっきりだった。

    先輩が面倒を見てくれているのは有難いけれど、やっぱり寂しい。本来は妹の面倒を見ることだって僕の役目だ。それを肩代わりしてくれている先輩にこれ以上の無理は言えない。

    (でも僕にももっと構ってほしい……ホグワーツにいた頃はずっと独り占めできたのに……)

    「アルバス?」

    先輩の声でハッと考えを打ち消す。アリアナは眠ったようだった。

    「は、はい」

    「ここ数日やっとアリアナの容体が安定してきたんだ。だから「ゲラートのところへ行けるんですか!?」いや……今のうちに彼女に合わせた魔法薬を作っておきたいんだ。大鍋を貸してほしい」

    望んでいた答えではなかったが、それでも嬉しかった。

    「もちろんですよ!すぐ用意します!」

    「ああ、よろしく頼むよ」

    部屋を出ていく前にもう一度振り返ると、先輩は優しい眼差しで妹に寄り添っていた。

  • 96二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 15:12:33

    >>95

    アリアナの容体が安定している間、先輩は今度は大鍋の前にいる時間が増えた。今も大鍋の近くで魔法薬学の本を何冊も広げて難しい表情を浮かべて考え込んでいる。

    「先輩、ゲラートのところへ行ってきますね」

    「ん……気をつけて……」

    先輩の目線は本に固定されたままだった。

    (先輩にも内緒の計画がどんどん進んでるのに、全然気付かないんだもんなぁ……でもきっと先輩なら理解してくれるはずだ)

    「先輩もあまり根を詰めすぎないようにしてください」

    「うん……」

    生返事をする先輩を残して家を出た。

  • 97二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 15:13:52

    >>96

    そして今日。ゲラートの家に泊まる約束をしていた。

    (ゲラートのところへ泊まるって言ったら少しはこっちを気にしてくれるかな?)

    怒られるかもしれない。あわよくば心配してついてきてくれるかもしれない。でもどちらでも良かった。僕のことを見てくれるなら何でも良かったのだ。

    そう期待しながら、大鍋の中身をかき混ぜている先輩に声をかけた。

    「先輩。僕、今日はゲラートのところへ「悪いが後にしてくれ。緻密な魔力操作が必要なんだ」……」

    確かに先輩の額には汗が滲んでいたし、大鍋の中の魔力だって不安定に揺らめいていた。大変な作業なのは一目で分かる。でも、それでも。

    (僕より妹の方が大事なんですか……?どうして後輩とはいえ他人の妹にそこまで必死になれるんですか?……もしかして……先輩は)

    頭を過った可能性に胸の奥がズキズキと痛むのを感じた。これ以上邪魔をしないように静かに家を出る。

    (そっか、僕はずっと先輩にとってただの後輩でしかなかったんだ……)

    アリアナの看病をしている時の先輩の顔を思い出す。いつも優しく微笑んでいた。

    (僕がどれだけ想っても先輩にとってはただの可愛い後輩なんだ……)

    胸の奥がズキズキと痛む。涙が止まらない。地面にしゃがみ込んだ。

    (僕のことなんてどうでも良かったんだ……)



    「アルバス」

    降ってきた声に顔をあげる。ゲラートが優しい表情でこちらに手を差し出している。

    「おいで」

    柔らかな声。これからのことを期待させるようなそんな声だ。

    「……うん」

    おずおずと手を伸ばす。その手はしっかりと掴まれた。

  • 98二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 15:18:05

    >>97

    無理やり本編と繋ぐにはこうするしかなかったんや……アルバス、すまん。

    レガ主に情緒をぐちゃぐちゃにされるアルバスくんは書いてて楽しいなあ!!まあこの後レガ主も曇るんだけど!!

  • 99二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 15:20:00

    こんなん絶対「私がもっとアルバスのことを見ていてあげてたら…。」ってなるやつですやん。

  • 100二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 16:09:50

    >>87

    「さて、全ての組が1枚ずつクジを引いたな?まだ紙を開くなよ?今回は、2人で共同して1つの魔法薬を作って

     もらう。その紙の中にはそれぞれ全部別の魔法薬の名前が書かれている。君たち2人の内のどちらか片方が材料を

     推測して隣の部屋に取りに行き、そこに居る審判の人に材料を取って見せる。正解だった場合戻ってくる。もう

     片方はそれを受け取ってお題の薬を作る。お互いの分担に口を出すのは良いが手を出してはいけない。教科書を

     見てもいいが、そこに『お題の薬の作り方』は載ってない。載ってるやつ以外からお題を選んだからな」


    魔法薬学の教室で、ハッフルパフとグリフィンドールの1年生にシャープ先生が今回の授業内容を説明した。ハッフル

    パフの女の子は、授業開始早々説明もなしに引かされたクジで優秀極まるダンブルドア少年と組むことになった事実に

    ちょっとウキウキしていたが、緊張してもいた。他の組よりかなり有利だが、足を引っ張らないようにしなければ。

    「ハッキリ言っておこう。完璧な出来栄えは期待していない。『及第点』にどの程度近づけたかを見る。そして

     結果だけでなく作業過程も採点材料だ。故意に他の組の邪魔をした者は零点且つ減点且つ罰則。では、始め!」


    ハッフルパフの女の子とダンブルドア少年は、自分たちのお題の紙を開いた。「太らせ薬」だ。

    「僕が材料取りに行くから、君も教科書持ってついてきてくれるかい?」

    女の子はダンブルドア少年に素直に従った。

  • 101二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 16:27:52

    >>100

    「『太らせ薬』!コウモリの脾臓と乾燥イラクサとフグの目!…………あ、先輩が『審判の人』なんですか」

    「あ、おねーちゃんだ!」

    隣の部屋に入るなりお題と材料を叫んだダンブルドア少年の目に飛び込んで来たのは、材料棚がギッチリ並んだ部屋の

    中央の机に座っている背の高い7年生の女生徒だった。またしてもまるで別人の見た目になっていたが、昨日みんなで

    宿題をやってる時に目の前で今の姿に変わったので、2人にはすぐにそうだとわかった。


    「なんでまた先輩が?」

    パジャマ姿に派手な眼鏡の先輩に正解だと認められ、棚から材料を選び出しながらダンブルドア少年が問う。

    「いやーー、今度はやたら美人になったからすぐ変わるのやだなぁと思ったんだけど、ポリジュース薬の手持ちが

     減ってきててね。先生に『わけて!』言ったら『じゃあ手伝え』って。…………僕と話してていいのかい?」


    「あ、そうだ授業中でした」

    「おねーちゃんまたね!」

  • 102二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 16:45:06

    >>101

    「さて、半数程が薬を作り始めたな?では気づいている組も居るだろう。『必要時間』が明らかに授業時間より多いと

     思うなら、私に言いに来たまえ。君たちが申告した通りの時間分だけ、君たちの薬に『早回し術』をかけてやる。

     勿論この配慮が必要の無いお題に取り組んでいる組も居る。各々正しく判断したまえ」

    シャープ先生のその発言でダンブルドア少年は確信を持った。自分たちの組はもうすぐ「申告」しなければいけない。


    「水が、ええええええええええええーーーーーーーーーーーっと……………大さじ3………2杯!!」

    そう言ったハッフルパフ生の女の子も気づいていた。お題は多分全部「先生が授業で作り方の紹介だけした薬」だ。

    「で、混ぜて、なんだっけ…………………30分?20分?どっちだっけ…………」

    女の子は、ダンブルドア少年の目をじっと見つめて元気に確かめた。

    「30分!」

    ダンブルドア少年が女の子の目を見つめ返したまま「違うよ」の表情を作った。百味ビーンズ大ハズレの顔だ。

    「20分?」

    女の子のその一声に、ダンブルドア少年は笑顔を返した。


    「先生!20分お願いします!あとたぶん後でもう一回お願いすると思います!」

    女の子がそう言うと、シャープ先生は無表情のまま女の子とダンブルドア少年の組の大鍋に近づき、くるくると

    杖を回した。

    「20分だ。続けたまえ」

    先生はそう言って去って行った。

  • 103二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 17:04:18

    >>102

    「また水入れて、そーっと混ぜて、杖で呪文…………で、なんだっけ…………火にかけなきゃ!」

    女の子は、できるだけダンブルドアくんの力を借りずにやろうとしていた。だが本当にわからない時は躊躇いなく

    助けを求めた。

    「火にかける時間が分かりません!」

    女の子が自分の方をまっすぐ見てあまりにも朗らかにそう言うので、ダンブルドア少年は笑ってしまった。

    「鍋の材質で変わるんだったと思うんだよね………………2時間半…………だと思う」

    ダンブルドア少年はイマイチ自信がなかった。

    「先生!2時間半お願いします!」


    結局女の子がダンブルドア少年に明確に助けを求めたのはそれっきりだった。そして授業時間も終盤に差し掛かった頃

    全員の手が止まったのを確認したシャープ先生は終了を告げ、隣の部屋に居た「審判の人」こと7年生の女生徒も

    連れて来られ、一組ずつ採点が始まった。

  • 104二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 17:26:53

    >>103

    「材料選びはどうだったかね?」

    女の子とダンブルドア少年の眼の前で、シャープ先生がパジャマ姿に派手な眼鏡の女生徒に問う。

    「アルバス・ダンブルドア君は即答で正解してすぐ材料を選び出しましたが『審判の人』が知り合いである僕だった

     事で、不必要な雑談を少々行いました」

    それを聞いたシャープ先生は2人に評価を下す。

    「材料を取って戻ってきた早さを加味すれば、それは忠告には値するが減点するほどではないな。さて、君たちの組は

     『太らせ薬』だな。まず、薬の完成度は、完璧を『100』とするなら『85』と言ったところだが、これが本来2年生

     で取り組む薬だということを考えると『満点』と言っていいだろう。さて、なぜ完璧から『15』マイナスされたか

     わかるかね?」


    ダンブルドア少年には心当たりがあった。

    「先生にお願いした2度目の『早回し術』……………2時間でしたか………?」

    「そうだ。あの大鍋は銅製だからな。2時間半は真鍮製の場合だ。さては逆に覚えていたなダンブルドア?」

  • 105二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 17:35:10

    >>104

    ダンブルドア少年は既に自分達の組の大鍋をまっすぐ見つめ、その脳内では己という戦犯を裁く軍事法廷が開かれて

    いた。そしてシャープ先生は女の子の目を見て、無表情のまま淡々と告げた。

    「君が助けを求めた結果としてダンブルドアが間違った結論を出し、君もそれに従ったのだから2人ともの責任だが

     少々薬の効果が弱くなるだけで、実用に適さんと言うほどではない。それにさっきも言ったようにこの薬は2年生

     のカリキュラムだ。つまり……………よくやった!君が魔法薬の授業で薬をうまく作れたのは今日が始めてだな?

     本当によくやった!私が授業で3度話しただけの薬をよく作り上げた!ハッフルパフに10点。グリフィンドールに

     も10点だ。2人ともよくやった!」


    脳内で己という戦犯の処刑をしているダンブルドア少年のあまりにも険しすぎる表情にも気づかず、女の子は嬉しさを

    爆発させていた。

    「わああああぁぁぁ!!!!私!!うまくできた!!はじめてうまくできた!!!それも2年生の薬!!やった!!」

    ぴょんぴょこ飛び跳ねて喜ぶ女の子を見ながら、パジャマ姿に派手な眼鏡の女生徒は、その2人の「太らせ薬」の大鍋

    に、躊躇いなく腕を突っ込んだ。


    「うぉーーーー!思ってたより膨らんだ!すごい!ホントにけっこう良く出来てるこれ!これ『85』?厳しくない?」

    反対側の手に持った杖で胴体より何倍も太くなった腕を元に戻しながらそう言って笑う女生徒を見て、女の子はさらに

    一層嬉しくなった。

  • 106二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 17:38:53

    >>105

    ※対象物の時間経過を早める「早回し術」は私の妄想です。原作にそんなものがあるかどうか知りません。

  • 107二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 17:52:28

    >>106

    予防線貼るようなこと言っといてアレだけど、我ながら「ありそう」なんだよな………

  • 108二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 18:07:23

    >>107

    ホグレガのフェリックス・フェリシスは本来作るのに6か月かかるのをゲーム都合とはいえ1分で出来るようになってるから普通にありそうだよね

    むしろそんな長い製作時間を短縮できる方法がないと量産とか何やらで魔法薬の技術が廃れそうだ

  • 109二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 18:42:53

    >>105

    ダンブルドア少年の脳内軍事裁判ほんとすこ

    余裕があったらどんなやり取りがされてるか描写してほしい

  • 110二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 19:00:00

    >>109

    そのうち”パジャマ姿に珍妙なメガネした”裁判長が

    「判決、無罪!!」

    とか言い出すに500ガリオン賭けよう。

  • 111二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 20:04:46

    久々に見に来たらほぼ長文ss置き場になっててすげぇけど下手に雑談とかできねぇ…

  • 112二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 20:20:25

    自分はあんまり気にしてないけどな
    主に長文投げてくれてるお二人も気にせんでええよって言うてくれとるし

    レガ主酒弱概念は膨らませがいありそうでは??

  • 113二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 20:24:41

    >>108

    影響度の大きさは天と地かもしれないけど、時間に関係する魔法道具のタイムターナーは使用するのに魔法省の認可が必要なんだよな、たしか

    そこらへんを考えると、時間圧縮魔法はあったとしてもOWLとかNEWT試験の成績上位者しか使用許可が降りないとかはありそう

  • 114二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 21:09:13

    >>110

    脳内会議までレガ主に乗っ取られているアルバス君

  • 115二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 21:18:14

    ss投稿に感謝を示したい、なのでss投稿にチャレンジ。

    というわけで>>110のネタで


    ホグワーツ創立以来の天才、それがアルバス・ダンブルドア一年生の評価である。

    ありとあらゆる教科であっても「一年生とは思えない!」と教授陣からも太鼓判を押されている。

    …そう、”一年生としては”である。

    そう付け加えられることに悪意はなく、むしろ賞賛しか含まれていない。しかしアルバスはそれを良しとはしなかった。

    というのも幸か不幸か、彼が知り合った七年生の先輩たちは、アルバス自身も幸運としか思えないほどに尊敬に値する面々であった。

    しかしその幸運は、アルバスに過剰なまでの向上心を植え付けることになってしまった。


    (今日も魔法薬制作にレシピを確認してしまった…)


    先輩たちはみなレシピなど見ずに完璧に仕上げてしまうというのに、と七年に近い経験の差を考え着くこともなく項垂れる。

    教授や先輩たちが聞けば苦笑も必至、だが(アルバス自身にとって)幸運にも彼の脳内軍事裁判に気づくものはいなかった…一人を除けば。


    (先輩はまだ来ていないな。)


    周囲にいないか確認するのは、膨大な加点と膨大な減点の天秤を釣り合わせる、破天荒としか言いようのない七年生の姿。

    彼もしくは彼女だけは、アルバスの苦悩に気づいている…ようであった。

    別に先輩からはっきりと明言されたわけではない。ではないが、アルバスが脳内軍事裁判を開廷すると


    「やあ!アルバス!!」


    と声をかけてきては、アルバスも興味をそそられずにはいられない魔法もしくは物品の数々を紹介してくるのだ。

    その度に脳内軍事裁判は強制閉廷され、重苦しい気分は瞬く間に払しょくされるのだ。

  • 116二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 21:19:04

    >>115

    これではいけない、と超が付くほど真面目なアルバス・ダンブルドアが出した答えは…


    (先輩が来る前に裁判を終わらせる!!)


    なんとも力づくなものであった。

    自分の立っている場所が誰の迷惑にもならないと確認すると、目を閉じて集中する。

    瞬時に脳内に設立される裁判室、被告人・検事役のアルバスがそれぞれの席につく(弁護人は不在)。

    そして最も権限を持つ裁判長の席には‥‥パジャマ姿にごちゃ混ぜ紋章と身に着けた少女。


    「判決!アルバス・ダンブルドアは無罪!!閉廷!!」


    「…………は?」


    思わず間の抜けた声が漏れだす。

    見知った服装と声、顔だけが見知らぬ少女に、脳内裁判は三秒と経たずに打ち切られた。

    紛れもなく最短記録だ。いやそれは問題ではない、本当に問題なのは…


    「な、なななな…なんで先輩が…?」


    見知らぬ少女が先輩だと確信している矛盾に気づくことなく、アルバスは呆然と立ち尽くす。

    …が次の瞬間、彼は本気で腰を抜かしかけた。

    廊下の向こうから、脳内にいたはずの少女がこちらに走ってきたからだ。

  • 117二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 21:24:58

    >>115 >>116

    「せ、せ、先輩!?」


    現実に出現したその少女は、一瞬驚いた顔をするも…パアっと花が咲いたかのような笑みを浮かべた。


    「凄いな、アルバス!この姿になったのはつい数分前なのに、気づいてくれるなんて!!」


    いやぁ、私は素晴らしい後輩を持ったなぁ! となぜか胸を張る少女。

    見ればいつものパジャマ姿ではなくキチンとした制服姿である。

    予期せぬ変化をイタズラに利用しようとしたのは明白であるが‥‥アルバスはそれどころではなかった。


    (なんで…なんで先輩が!?)


    自分しかいないはずの領域に、内心もっとも尊敬している人物が現れたという事実に脳細胞を総動員する…すぐそこに感じる回答から目を背けるかのように。


    「お~い、アルバス?お~~~~い!」


    俯いたままブツブツ呟き始めた後輩の顔を覗き込む女生徒。

    ハッフルパフの一年生が声をかけるまで、この光景は十数分近く続くこととなった。

    後に、老齢のアルバス・ダンブルドアが「人生で最も未熟で、ある意味最も幸せだった時間」と語る時期は、こうして始まるのであった。




    変化した先輩の姿を”予知”してみせたという事実にアルバスが気づくのは、その日の就寝直前になってからのことである。

  • 118二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 21:26:55

    >>115 >>116 >>117

    以上

    いかにしてアルバス式軍事裁判は廃止も至ったか

    もしくは

    アルバス・ダンブルドアのレモンキャンディな青春、その始まり

    でございました。


    お目汚し、失礼いたしました。

  • 119二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 21:43:30

    >>118

    SS投稿嬉しい!!内容もめっちゃ面白くて最高!!

    神SSを有難う!!

  • 120二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 21:54:35

    校長のアルバスとレガ主が夜景を見ながら空中散歩してる幻覚はありですか?
    レガ主を恭しくエスコートするアルバス……

  • 121二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 22:01:29

    >>120

    ハウルの動く城の序盤で出てくるあのシーンの構図で脳内ではっきり”視え”た

  • 122二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 22:08:06

    >>121

    まさにそのイメージ

    握手してくれ

  • 123二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 22:34:09

    >>105

    魔法薬学の授業が終わり、姉に今回の事を伝えるべく喜びいっぱいで咎められないギリギリの早歩きで飛び出して

    いったハッフルパフの女の子を尻目に、パジャマ姿の女生徒は10年ぶりに親の仇を見つけ出したような表情で

    反省を続けているらしいダンブルドア少年に声をかけるが、届かない。彼の脳内では「なぜこのような失敗をした

    のか」「この失敗は如何程重いものか」という裁判が行われていた。なにせ、「単純な覚え間違い」は彼にとって

    初めてだったのだ。

    「被告人アルバス・パーシバル・ウルフリック・ブライアン・ダンブルドア。お前は今回の授業に於いて記憶違いを

     犯し、それによって学友に間違ったアドバイスを進言し、それに従った学友に被害を与えた。この罪状に間違いは

     無いか」

    裁判長である妹アリアナ・ダンブルドアが冷酷に発言した。

    「ありません」

    そして担当検察官である弟アバーフォース・ダンブルドアによる被告人質問が開始される。

  • 124二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 22:34:31

    >>123

    「アルバス・ダンブルドア。貴様は『記憶違い』を犯した。これはつまり貴様の価値基準に於いて『忘却』よりも

     重い罪だな?覚えていなければ資料を漁り正解を導き出せる可能性があるが、間違って覚えてしまっていると

     それをせずそのまま続行する。結果として致命的な失敗ではなかったから良かったものの、そうなることも充分

     あり得た。そしてお前はあの学友がお前に指示を仰ぐ事が有るだろうと予想できていた上、課題の薬の製造法は

     シャープ先生が授業で3回も仰った事だ。貴様の失敗が齎し得た潜在的な危険は大きく、学友に与えた迷惑も

     極めて重大なものと言える。よって被告人を醢に処すべきと進言する。つまり処刑の後肉を削ぎ落として塩漬け」


    裁判長アリアナ・ダンブルドアも、検察官アバーフォース・ダンブルドアも極めて冷たい目でアルバスを見ている。

    「弁護側口頭弁論」と裁判長アリアナが冷たい声で進行する。


    「ありません」


    「では被告人アルバス・ダンブルドアを醢に―――――」


    「アルバス?アルバス?…………ホントに聞こえてないなアルバス!!!!」

    パジャマ姿の女生徒の強めのエルボーによって、ダンブルドア少年は辛くも処刑を逃れ、現実に引き戻された。

  • 125二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 22:35:09

    ロマンチックな雑談してるとこにこんな下品な幻覚投げるのは申し訳ないんやが……

    どっかで見たけどバグでどこかに引っ掛かるレガ主の派生で悪魔の罠に引っ掛かったレガ主を見て劣情を抱くアルバス君(5〜6年生ぐらい)

    「え〜ん、助けてアルバス〜」
    「杖はどうされたんですか杖は」
    「引っかかってポケットから出せないぃ……」(逆さまになってじたばたするレガ主)
    「先輩ってそういう趣味があったんですね」(真顔)
    「違うよぉ!!誤解だよぅ!!!」
    っていうギャグパターンでもいいし劣情を催してしまったと自覚した瞬間に悪魔の罠を強火で燃やして灰にしてしまうパターンでもいい

  • 126二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 22:46:40

    >>124

    「アルバス」

    パジャマ姿の女生徒はダンブルドア少年のほっぺたを両手で引っ張る。

    「何するんですか先輩」と言いたいダンブルドア少年だが、両頬を引っ張られているせいでうまく発声できない。

    「反省の仕方を間違えているよアルバス。失敗した自分を責めても意味はないんだよアルバス。君の今回の失敗は?」

    「記憶違いです。間違えて覚えていました」

    それをうけて女生徒は優しく諭す。

    「じゃあ、今度からそれを防ぐためには何をするべき?」


    「先生の発言をメモしたノートをもう一度読み返す。知識と記憶に自信が無い箇所があれば、その時点で先生に

     確かめて、正しい知識を記憶し直す」

    ダンブルドア少年のその発言を聞いて、女生徒はニッコリと笑った。

    「そうだね。いいかい、考えるべきは常に『このような失敗を次しない為にはどこを改善すべきか』だ。それが

     整理できたなら『失敗したことそれ自体』は、さっさと忘れちゃいな」


    「はい。…………はい。そうですね。そうすべきです。ありがとうございます先輩。ところでそろそろ頬から手を

     放してくれませんか。痛いです」

    「いやーーー、思ってた10倍さわり心地が良くてね………もっちもちだねぇアルバス」

  • 127二次元好きの匿名さん23/04/16(日) 23:26:14

    >>126

    裁判描写も先輩描写もスマートだ…

    これが文豪の力か…

  • 128二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 02:42:55

    このレスは削除されています

  • 129二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 06:35:53

    保守

  • 130二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 06:40:15

    本家で記事見てから「いいじゃん…」って思ってたやつに専スレ建ってたことを今知った
    ちょっと過去スレ読んでくる

  • 131二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 09:00:01

    このレスは削除されています

  • 132二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 09:01:21

    このレスは削除されています

  • 133二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 09:02:22

    このレスは削除されています

  • 134二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 09:03:13

    このレスは削除されています

  • 135二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 12:49:16

    >>115書いた者ですが

    最後にオリジナルキャラクターであるハッフルパフの少女を、無許可で登場させてしまったことに気づきました。

    本当に申し訳ありません。

    もし不快でしたら、レスを削除した上で、"ハッフルパフの一年生"の部分を消して再投稿させていただきます。

  • 136二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 13:34:28

    >>131

    >>132

    >>133

    >>134

    ちょっと致命的なミスに気づいてしまった

    一旦消します

    反応くれた人は本当にすまん

    もうちょっと待ってて……

  • 137二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 16:57:31

    >>135

    オリジナルキャラクター感を消すために名前出してないんで一向に気にしないよ

    各々の解釈と世界観がある中で、誰が読んでも「こういう生徒も居るだろうなそりゃ」ってなる事を意図した姉妹なので

    誰が勝手に使おうが気にしないよ

    2人とも髪の毛がふわふわだよ

    妹の方は変身術と魔法薬学が得意で、すべての教科を興味津々で聞いているので(魔法史以外)すべての授業の先生の

    発言をだいたい覚えているよ。魔法史も興味はあるけど毎回眠気に負けるよ(そしてアルバスに解説してもらう)

    姉のほうは特別苦手って教科もないけど特別得意って教科も無いことにちょっと悩んでいるよ

  • 138二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 16:57:57

    YouTubeでこのスレの3〜4あたりの概念がまとめられててビビった 卒業したのに生徒にしれっと混ざるレガ主先輩概念いいよね…

  • 139二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 17:30:48

    >>138

    アルバスくんが2年生に上がって、もう去年みたいにすぐに会えないんだなぁと感傷に浸っている中、隣でグリフィンドール席に座る、寮がわからない服を着てドラゴンメガネをかけたレガ主先輩が「やっぱりこれ美味しいね!おかわりもらおう」と言う状況。

    とても良い

  • 140二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 17:42:51

    >>126

    「先生が面白そうな話してるのに、私眠くなっちゃうの…………」

    レイブンクローの談話室で、ハッフルパフ生の女の子が優しい先輩達にしょんぼりと相談している。

    「ありゃ流石に教師の側に原因があるよ。アンタが気に病むことじゃないよ嬢ちゃん」

    ものすごい美人のスリザリン生レストレンジが笑った。

    「僕も眠くなるからねビンズ先生の授業は。しかも先生、生徒が寝てることに気づいていないんじゃないか……?」

    そのアミットの発言に、机に積まれた本の山の上で佇む不死鳥のフォークスと見つめ合いながらダンブルドア少年が

    意見を述べる。

    「僕は眠くなりませんけど、皆さんが眠くなってしまうのも理解できます。『抑揚』って物が皆無ですから」


    「でも今日の話は面白そうだったから、私、聞いてたかったんだけど、それでも眠くなっちゃったの」

    そう言って俯く女の子に、レストレンジが提案する。

    「じゃあその話をみんなで勉強しよう。それなら、言っちゃ悪いがビンズの授業より楽しいだろ?」

    「うん!ありがとうレストレンジおねーちゃん!あのね、えっとね『ゴブリンの反乱』の話だったの!1600何年

     だっけ………12年?の」

    そう言って元気になった女の子に、アミットとレストレンジが「ゴブリンの反乱」について楽しめるように教える

    横で、背の高いパジャマ姿の7年生の女生徒が、ダンブルドア少年の横に来て不死鳥のフォークスを見つめて言う。

    「………やっぱそうだ。ホウイン先生とポピーを呼んでこなきゃ。見逃したって知ったらあの2人狂乱するよ」

    「フォークスがどうかしたんです?先輩」というダンブルドア少年に、女生徒は真剣な顔で言った。


    「燃焼日。たぶんだけどね。フォークスはもうすぐ死んで、また生まれる。不死鳥の不死鳥たる所以を見られるよ」

  • 141二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 21:11:01

    飄々としてるレガ主もいいけど驚くレガ主も見たいから
    古代魔法の作用とかなんとかで原作軸の校長室に飛んじゃってサンタクロースみたいになった
    校長ダンブルドアを見て驚いて欲しい。
    で、ダンブルドアからお辞儀のこととかグリフィンドールとスリザリンの不仲を聞いて「なんてこったい」ってなるの見たい

  • 142二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 21:30:37

    >>141

    ダンブルドアに不審がられつつ例の好々爺スタイルで軽く尋問されるやつ

  • 143二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 23:12:48

    >>73

    好きな先生の話でフィグ先生の事を思い出して落ち込むレガ主とかあるだろうか?

  • 144二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 23:15:26

    このレスは削除されています

  • 145二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 23:16:34

    >>143

    ボガートの前に立ったらフィグ先生の遺体が出て取り乱すレガ主……

  • 146二次元好きの匿名さん23/04/17(月) 23:25:18

    >>141

    「アルバスゥ!!??随分老けたねぇ!!??」とか言ってほしい もっと欲張るならスネイプにも遭遇して「セブルス!!??年齢の割に老けすぎじゃない!!??大丈夫!!??」とか言ってほしい

  • 147二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 07:24:04

    SS専用スレ作ってもいいのではというくらいの神SS達

  • 148二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 08:10:36

    >>141

    これアルバス視点だと随分昔に消息を絶ってすでに亡くなってると整理をつけてた先輩の姿をした不審者が現れたことに?

    でも無事に帰れてたらそんなことはないのか

  • 149二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 09:14:00

    >>148

    そういうことだと思ってた

    校長と言ってもどのくらいの時期かにもよるけどお辞儀全盛期なら突然亡くなってたと思ってた“先輩の姿を騙る不審者”としてバリバリ警戒しそう

  • 150二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 09:27:48

    めっちゃいいと思ったから >>141 の概念をパクった(事後報告)

    >>140

    「占い学」の教室の真ん中で床に直接寝転がって眠りこけていた、だるだるパジャマにレイブンクローの紋章が付いた

    スリザリンのマフラーを身に着けた背の高い7年生の女生徒は、いつの間にやら床の感触が違っている事に気づいた。

    「あれ?絨毯なくなった?寝てる間に?そんな事ある?…………部屋も違うじゃん?!セバスチャンのいたずら?」

    まだ眠い目を擦って体を起こしてボーーー---っと辺りを見渡して、女生徒はここがどこなのかを理解した。

    「校長室だここ…………うぇ~~~~~ブラック校長に見つかりたくないなぁ、、、誰だよぅこんなトコに運んだの」


    しかし部屋を見渡すとおかしなところがある。まず校長室はここまで神秘的な雰囲気を放っていなかった。使い道の

    さっぱりわからない貴重そうな品も、ここまで多くはなかった。そして。

    「………………フォークス?!なんで?」

    そう言った瞬間、不自然なまでの強烈な空腹を自覚した女生徒は本能的に袋入りのマシュマロと自分の杖を取り出す。

    そして大きなマシュマロをひとつ取り出し、杖に挿してフォークスの尾羽根にかざした時。


    「校長室にわしの預かり知らぬ客人が来るのは、珍しいですな。どなたなのかお教えいただいてもかまいませんかな」

    部屋の奥から現れた、髪も髭も真っ白で長い背の高い老人と、女生徒の目があった。


    「………やあアルバス…………アルバス?!なんで?」

    女生徒は自分の発言が信じられなかったが、それでもこの老人の目を見て心の何処かで確信していた。

    おそらくこの校長室の主なのであろうこの見知らぬ老人は頬がまんまるの可愛い後輩、アルバス・ダンブルドアだ。

  • 151二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 09:43:48

    >>150

    「マシュマロ………食べる??」

    左手でフォークスに焼きマシュマロを与え、右手で杖に挿された2個めのマシュマロをフォークスの尾羽根にかざし

    ながら、女生徒はどうにか状況を理解しようとしていた。老け薬………ではなさそうだ。

    そして「今世紀で最も偉大な魔法使い」アルバス・ダンブルドアもまた、この状況を理解しようと努力していた。

    「先輩………の……ようですな…………。ええ。行動が証明しております………不死鳥に対してそのようなことをする

     のは、しかも敬意を払いつつ不死鳥の同意も得てそんな真似をするのは……先輩だけじゃ」

    パジャマ姿の女生徒は、状況を理解しつつあったが、信じられなかった。

    「じゃあアルバスなんだね………あ美味しい…………もう1個焼こ。…………ねえアルバス、変なこと訊くんだけど」

    信じられない、いくらなんでもあり得ないと思いつつも、訊かずにはいられなかった。


    「ここ、いつ?」


    偉大な校長アルバス・ダンブルドアはその瞬間状況を理解し、彼にしては極めて珍しいことに、心底から驚愕した。

    しかしそれは彼がこの「先輩」に可愛がられていたホグワーツ1年生の頃、毎日のように経験した事でもあった。

  • 152二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 10:04:41

    >>151

    「ねえねえ、今も居る?『ウィーズリー』」

    「ええおります。何人も。かの一家に共通する事ですがギャレス先輩と同じく極めて善良で、ともすればギャレス先輩

     以上に日々楽しませてくれます。そして新年度が始まればもう1人。『ロナルド・ビリウス・ウィーズリー』が」

    「…………もしかして全員」

    「ええ、グリフィンドールです。そしてお察しの通り『ウィーズリー一族だから』ではありません。ひとり残らず勇敢

     且つ大胆で、騎士道精神溢れるという驚嘆すべき特徴故にです」


    2人は「現状」の話で盛り上がりつつ各々の杖にマシュマロを挿してフォークスの熱で焼いては食べ、焼いてはそれをフォークスに与えまた次のマシュマロを杖に挿して焼き、を繰り返していた。

    「杖が変わったんだねアルバス。………何があったのかは、訊かないほうがいいかい?」

    ダンブルドアの手でその先に挿されたマシュマロがいい感じに焼けているニワトコの杖を見て女生徒が言った。


    「わしとしては先輩に聞いてほしい気持ちもありますが、話さんほうがいいという予感がしますな」

    ダンブルドアは気軽にそう言い、女生徒は理解を示して話題を変える。

    「クィディッチは、やってる?まさか中止されたまま廃れてないよね?」

    「ええ、大いに。ブラック校長が『今年も』中止しようとした時にせn……おお、言わんほうが良さそうですな。とに

     かくやっております。皆対抗心を燃やしておりますし、教師の中にも熱狂する者がおります」

    マシュマロを焼いて食べながら、2人は尚も話し続けた。

  • 153二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 10:25:35

    >>152

    「えーーー………グリフィンドールとスリザリンってそんなに仲悪いの?!」

    女生徒が驚愕と落胆の混じった声を上げた。

    「ええ、結果的にあの寿ぐべき4寮の関係は先輩方の卒業後…しばらくは続きましたが、永遠には続きませんでした」

    ダンブルドアのその発言をうけて、女生徒は改めて実感する。

    「いろいろあったんだねぇ。………アルバスすごいおじいちゃんになっちゃって。僕びっくりしたよ本当に」


    「先輩ご自身やご友人方が今どうしているかは、お訊きにならんでよろしいのですかな?」

    ダンブルドアは、先輩が何と答えるかわかりきった質問をした。

    「訊かないよ~。わかんないからいいんじゃんそういうのは。あでも、そうだ!『必要の部屋』それに寮の談話室!

     僕見に行きたい!行ってくるねアルバス!ありがとねフォークス!」

    そう言って女生徒は焼いていたマシュマロを食べて杖をしまい、マシュマロの袋をその場に残して駆け出した。


    「授業中だとわかってそうしているのですか?しかもあなたの学年のではない授業中です。 起 き な さ い! 」

    占い学教授ムディワ・オナイにそう声をかけられ、女生徒はわけもわからず身を起こした。あれ?校長室は???

    「夢????…………変な夢?…………オナイ先生、すごく変な夢見たんですけど、後で相談に乗ってもらえますか」

    50点の減点を言い渡されつつそう言った女生徒は、その後授業が終わってからオナイ先生にさっき見た「夢」の話を

    したが、「検知不可能拡大呪文」がかかったポケットの中の袋入りマシュマロのストックが1袋減っている事だけは

    決してオナイ先生にも、誰にも話さなかった。

  • 154二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 10:32:24

    >>153

    SS待ってた!

    ニワトコの杖でマシュマロ焼くのは草

    この時空ではレガ主が既に亡くなってるとかだったらどうしよう

  • 155二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 11:47:35

    >>154

    レガ主が亡くなる直前に

    (あの子はちゃんと話さなかった、歴史を変えようとはしなかった、あの子はあの子のままだった…ニワトコの杖のことは気がかりだけど、変わってないなら大丈夫だね)

    って思いながら逝くところまで想像した。

    なお蘇りの指輪はレガ主が思ってる通りの、好奇心の塊の“あの子”のままなので嵌める模様

  • 156二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 12:58:02

    >>153

    「やあアルバス…………何してんの?」

    ホグワーツの校長室、自分が生徒だったブラック校長の頃とはまるで雰囲気が違うその空間の主である「偉大なる」

    アルバス・ダンブルドア校長が、あろうことかニワトコの杖にマシュマロを挿してフォークスの熱で焼いている

    ところに遭遇したその派手な眼鏡の壮年男性は、思わず真正面から訊いてしまった。

    「おお、おお先輩。これは驚きましたな。今しがた思わぬ客人に出会ったところでしてな」

    ダンブルドアは「見慣れた」先輩の姿を見て笑う。

    「その客人と2人でマシュマロ食べてたのかい?君がそんな事するとはねぇ。僕も昔はやってたけどさ」


    「ええ、先輩がやってましたので、わしも本当は前からやってみたかったのです」

    誰が来たのかは訊かない先輩にダンブルドアは安堵しつつ、またニワトコの杖にマシュマロを挿す。

    「マシュマロを袋ごと置いていってくれたんだねその『お客さん』は」

    「ええ、取るものもとりあえず、と言った感じで退出なさいました」

    それを聞いた派手な眼鏡の壮年男性は笑う。


    「まるで昔の僕みたいだね、その『お客さん』」


    そう言って杖を取り出し、袋からマシュマロを1つ「呼び寄せ」て杖に挿す先輩を見て、ダンブルドアはまた笑った。

    「ええ、全く。『まるで昔の先輩みたい』でしたな。不思議な事もあるものです」

  • 157二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 13:16:09

    >>156

    「アルバス~~~~~~~~~~~ふふふへへへへへへ…………」

    グリフィンドールの1年生、アルバス・ダンブルドア少年の頬を両手で捏ね回しながら、パジャマ姿の背の高い女生徒は「至福」といった感じで笑っている。


    「なんですか先輩、どうしたんですか、おや、おやめください。どうしたんですか一体」

    ひたすら困惑しながらも抵抗はしないダンブルドア少年に、スリザリンの7年生、白い目のオミニスが横から言う。

    「こいつ『占い学』の教室の床で寝こけてオナイ先生に50点減点されてからずっとこうなんだよ。さっきはハッフル

     パフ生のあの姉妹の事も見るなり抱きしめてたし、僕も抱きつかれたよ。レストレンジなんか『キスしていい?!』

     って頼まれて困ってたね。なにがそんなに嬉しいのやら」


    いつものことと言えばいつものことな先輩の奇行に、ダンブルドア少年はそれでも困惑していた。

    「アルバス~~~~~~ほっぺたもっちもちだねぇ~~~…………お髭はないねぇ~~~~」

    そう言ってなおも頬を離そうとしない先輩に、ダンブルドア少年は呆れて笑った。


    (…………フォークスなら何か知らないかな?………訊いてみようかな?)

    脳内に突如浮かんだ根拠不明の思いつきを、ダンブルドア少年は疑問に思うことも実行に移すこともないまま

    そのまま大人しく頬を捏ねられ続ける内にすっかり忘れ去るのだった。

  • 158二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 13:24:27

    >>156

    生きてた!

    この二人の相棒感良いね

  • 159二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 16:54:12

    >>155

    原作通りダンブルドアが嵌める展開もいいけどレガ主が嵌めそうになってダンブルドアが嵌めないでって懇願する展開も良い

    アバーフォース除くと、本編軸で唯一アルバスのこと昔から知ってて且つ生存してる人になるのでは……

  • 160二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 21:32:47

    レガ主が死んだ時に迎えに来るのはアルバスであってほしいな

  • 161二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 21:45:28

    何故かレガ主はアルバスくんやセブルスくんを小脇に抱えるのがよく似合う(幻覚)なお大抵ロクなことにならん模様

  • 162二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 21:50:28

    >>161

    密猟者退治の後にアクロマンチュラがひょっこり出てきてアルバスくんを抱えて逃げるんですね分かります

  • 163二次元好きの匿名さん23/04/18(火) 23:36:35

    ほしゅ

  • 164二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 02:02:03

    ほしゅ

  • 165二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 04:08:17

    >>157

    ハッフルパフの4年生の女子は、勝手にどっか行かないように妹の手をしっかりと握りながらも、目は隣を歩く先輩

    ………の上に注目してしまっていた。

    「なぜ降ろしてくれないんですか先輩。すれ違う皆が注目しています」

    スリザリンの制服にグリフィンドールのマフラーをしたスタイルの良い7年生の女生徒になぜか有無を言わさず肩車

    されて、全てを諦めた虚無の表情になってしまったダンブルドア少年が抑揚の無い声で言う。

    「今日はこういう気分なのさ!アルバスはホントに軽いねぇ」


    「おねーちゃん後で私も肩車してね!」

    頭上のダンブルドア少年が無になっている事など気にしない女生徒に、姉に手を繋がれたハッフルパフ生の女の子が

    笑顔で言った。

    「私達はどこに向かっているんですか?」

    妹と手を繋いだ4年生の女子が先輩に訊くと、さらりとした口調で答えが返ってきた。

    「必要の部屋。……………ほら着いたよ。入ろう」


    そして必要の部屋に入ると、そこはいつもの「先輩の私室兼研究室兼勉強部屋」ではなかった。

    「やっと来たね。提案ってなんだい?『アンタから提案がある』ってだけでこんな人数集めちまうのは流石だけど」

    部屋の中に既に居たものすごい美人のスリザリン生レストレンジが訊く。その周囲には大勢の生徒が集っていた。


    「やーー!こんなに集まってくれるとは!僕からの『提案』は1つだけだよ。今年もまた校長が中止なさったけど

     僕は『そんなもん知ったこっちゃねぇ』という結論に達した。ここは『必要の部屋』。利用者の要望に答えて

     くれる魔法の部屋。だから僕は部屋に求める。『校長や管理人、邪魔する奴に見つからずに』『邪魔されずに』

     『賛同してくれるみんなで思いっきり、クィディッチがしたい』」

    ダンブルドア少年を肩車した女生徒のその発言と同時に部屋が大きく拡張され、ワールドカップもかくやという

    広大な屋内競技場になった。


    「どうかな?賛成してくれる?」

    集まった皆が大歓声で答えた。

  • 166二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 10:12:21

    >>165

    7年生になってもクィディッチ中止されてるのか……

    必要の部屋便利だなぁほんと!

  • 167二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 17:19:48

    >>165

    「さて、正直に手を上げようね。『やってみたいけどクィディッチについて何も知らない!』という人ーーー!!」

    広大な屋内競技場となった「必要の部屋」で、ダンブルドア少年に替わりハッフルパフ生の女の子を肩車した7年生の

    女生徒が集まった皆にそう声をかけると、やはり1,2年生の大半を含む10人近くが手を上げた。

    「やっぱそうか、じゃ、道具とルールの説明からするって事でいいかい上級生達ーーー!!!」

    テンション上がってきたらしい女生徒の呼びかけに、友人の7年生達を筆頭にクィディッチについて熟知している生徒

    から「フゥーーー↑↑!!」という賛成の声が上がった。


    「じゃ、始めようか。――――どう?揃ってる?」

    女生徒にそう声を掛けられた、屋内競技場と化した「必要の部屋」の設備類をチェックしていた特にクィディッチ好き

    の生徒たちから大喜びの返事が返ってくる。


    「基本の道具は明らかに人数分以上ある!状態は完璧!箒なんかメーカーよりどりみどりだ!!」

    「『魔法ゲーム・スポーツ部公式クィディッチルールブック』…………公開されてないはずだぜこれ!!」

    「それとけっこうな数の薬瓶。『元気爆発薬』『骨生え薬』とかいろいろ………『真実薬』?なにを想定してんだ?」

    「『癒師見習いのための呪文集:入門編』『中級編』『上級編』……怪我したら自分達でどうにかしろって事か」

    「シャワー室まであるわ!結構な広さよ!!」

    「つまり?」という女生徒のコールに、生徒たちがレスポンスを返す。


    「「「「「 最 高 ! ! 」」」」」

  • 168二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 17:56:27

    >>167

    女生徒は女の子を降ろし、自分の喉に杖を当てる。

    「ソノーラス!………さあ、みんなあの高いところにある3つの輪っかが見えるかい?フィールドの反対側にも3つ

     あるね!!あれが『ゴール』。あそこにこの『クアッフル』を投げ入れると―――、へい得意だろうクラッブ!」

    フィールド中央で大きくて凹んだ形の「クアッフル」を手に持って説明する女生徒の側に、既に箒に跨って飛び回

    っている何人もの生徒の中から、筋骨隆々の大きなスリザリン生がスゥーッと降りてきた。


    「おう」


    クラッブはあろうことかフィールド中央に立つ女生徒の側の低い位置に滞空したままクアッフルをゴールに投擲した。

    「さぁーーーっすがーー!!これで『10点』だ。いいかいみんな?『クアッフル』を『ゴール』に投げ入れると

     10点!ちなみにクアッフルを保持したままゴールを通すのは反則!『投げ入れると』10点!勿論ホントはキーパー

     が自分のチームのゴールを守ってる。いいかい?で次のボール。『ブラッジャー』だ。コイツは『脅威』で『邪魔』

     であると同時に『武器』だ」

     女生徒が解き放った黒い玉は即座に唸りながら凶暴に飛び回り始めた。


    「『ビーター』はこの『バット』を持ってブラッジャーの相手をする。味方を守ったり相手を狙ったり。けど今は

     ――――アレスト・モメンタム!!」

    自分に迫っていたブラッジャーを急減速させてそのままふわっと受け止めて手早く元通りしまい込んだ女生徒は

    最後の説明に移った。

    「最後はコレ『金のスニッチ』。『シーカー』だけがコレに触っていい。これを取ったら『150点』で『試合終了』

     いいかい?『取ったら勝ち』じゃないよ。『150点獲得して試合終了』だ。160点以上負けてる時にとったら負け

     るからね。そしてスニッチを取らないといつまでも試合は終わらない。半年捕まらなかった事すらある。実は

     『両チームキャプテンの合意』でも試合終了するけど、練習試合ならともかく公式試合がコレで終わったのは

     見たことがない。だから『シーカー』は責任重大で栄誉ある役目だ」


    続く発言は集まった皆を熱狂させた。誰しもが、この女生徒が終始その場を仕切っている事に喜んで従っていた。

    「さ、紅白戦でもしようか。うまく飛べる自信が無い、って子はイメルダが飛び方の練習から付き合ってくれるよ」

  • 169二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 18:28:56

    >>168

    特に寮毎でもない自由なチーム分けを手早く終えて紅白戦を繰り広げる皆を客席から観戦しながら、女生徒とその

    友人達はとても分厚い「公式クィディッチルールブック」をみんなで読み込んでいた。

    「これホントに第一回ワールドカップで全部起きたのか……?」

    知識としては知っていたアミットが改めて驚愕した声を上げた。

    「『キーパーの首をブロードソードで切り落とそうと試みる』『ローブの下から吸血コウモリを100匹放つ』………

     『相手の箒に着火』『斧で攻撃』………そりゃ反則でしょうよそんなの」

    ダンブルドア少年が呆れたように読み上げた。


    「ところでさ」とものすごい美人のスリザリン生レストレンジが横から声をかける。

    「こんなの校長にバレたらヤバいんじゃないの?『中止』っつってんのに勝手に」

    そう訊かれた女生徒はニヤリと笑った。

    「バレたらヤバい、って状況は常に『味方の人数が少ない』時に発生するんだよ。今回は大丈夫。そりゃまあ僕は

     めっちゃ怒られるだろうけどね。―――ですよねコガワ先生?ウィーズリー先生?シャープ先生?オナイ先生?」


    「ええ。校長先生は明らかに、尤もらしい理由を付けてはいますが『煩わしい』という理由だけで中止しています」

    「右に同じだ。正当な理由とは言えず、私はクィディッチが恋しい」

    「クィディッチあればこそ!!!!!飛行訓練にも熱が入るのです!!!!!!!!!!」

    「本当にあなたは常に、物事の中心に居るんだね?―――、よし良く狙ったね!今のはいいプレーだ!!」

    先生たちは口々に賛同して笑い、紅白戦の観戦に加わった。

  • 170二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 18:33:02

    >>169

    ※言及されたやべー反則行為は私の妄想ではなく「第一回ワールドカップで全て発生した700の反則行為の一部」

     と公式に名言されているものです。クィディッチの事になると魔法族はホントに………

  • 171二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 19:35:14

    先輩レガ主はやっぱりグリフィンドール前提なんだろうな
    自分(レガ主)がそうだったように寮の垣根を越えても面白いからスリザリンでもいいと思う

  • 172二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 22:21:56

    本編で比較的グリフィンドールとスリザリンにフォーカスされててファンタビの主人公がハッフルパフだから案外レイブンクローでも良さげ

  • 173二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 23:20:34

    そういやレガ主が「見つけ出す」ことを使命として生まれてきたからレベリオが得意っていう考察が好き
    二次創作に使えそうな希ガス

  • 174二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 23:50:50

    すごい今更ですが「人それぞれ解釈が異なる」事がわかりきっているので「レガ主がどの寮か」は徹底的にボカします

    そもそも決めてもいません。

    >>169

    「わあぁぁぁぁーーー!!お姉ちゃんすごーーーい!!!がんばれーーー!!」

    ものすごい美人のスリザリン生レストレンジに頭を撫でられながらハッフルパフ生の女の子が声援を送る姉は、珍しく

    積極性を発揮し紅白戦に片方のチームのシーカーとして参加していた。飛び交うブラッジャーを躱し、クアッフルを奪

    い合う両チームのチェイサーを躱し、スニッチを探している。「シーカーはスニッチを見つけるまで試合に関わらずに

    巻き込まれない高い位置に離れているべき」というセオリーを知らない辺り、憧れてはいても慣れてはいないらしい。


    「あれ?ギャレス?ビーターしてたんじゃないの?」

    いつの間にやら襟首がだるだるのパジャマに着替えている背の高い女生徒の隣に座ったギャレスはそう訊かれて笑う。

    「交代さ。参加希望者に対して選手の枠が少ないからね。満足した奴はどんどん席を譲る事に決まったのさ。どうせ

     みんなやるのと同じぐらい見るのも好きなんだし、なにより端で練習してる下級生の面倒をみるのも楽しい」

    ギャレスがそう言った通り、片方のチームのキーパーがレイブンクローの下級生に交代し、フィールドの端のほうで

    イメルダとセバスチャンが1年生らしき集団に箒飛行の訓練を指導していた。

  • 175二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 23:52:11

    >>174

    「アルバスはいいの?スニッチの役とかしてみない?」

    極めて適当な事を訊くパジャマの女生徒に、ダンブルドア少年は冗談の部分を無視して返答した。

    「僕は見てるだけでいいです。この雰囲気が充分楽しいですし。それに――――おっと、こっち来た」

    ダンブルドア少年が言い終わらない内に、ハッフルパフの4年生の女子ともう一人の生徒、つまり紅白戦の両チーム

    のシーカーがダンブルドア少年とパジャマの女生徒達の居る観客席に突っ込んできた。

    そして突っ込んで来る正面には、ハッフルパフの女の子が自分の目の前で滞空するスニッチを見ていた。


    妹が特等席で見守る中、4年生の女子は相手と競りながらスニッチに突っ込んでいく。そして女の子の周囲の先輩達は

    女の子の視界を遮らないように気を配りつつ万が一に備えて女の子の前に移動して壁になり杖を準備する。

    そしてその先輩達の壁の間から、女の子はスニッチとそれに迫るシーカー2人を呆気にとられて見つめる。


    「わあーーーーーーーーーーー!!!!!!お姉ちゃんすごーーーーーい!!!スニッチ獲った!!!」

    女の子が大喜びで歓声を上げ、屋内競技場と化した「必要の部屋」に居る皆が湧いた。シーカー2人は女の子に迫る

    ギリギリで急停止し、4年生の女子は妹の目の前で見事捕らえたスニッチをまだ実感が湧かないようすで眺めていた。

    そして数秒後。チームメイトが一斉に寄って来始めた時。


    「わあああああああぁぁぁぁ!!!!やったぁぁ!!私!!!やった!!!」

    その女子にとって、「ほかの生徒よりうまくできる」という事は初めての経験だったのだ。それも尊敬する先輩達や

    なにより大好きな妹の見守る前で。


    「…………やっぱり僕もやりたいです、先輩」

    なにか思う所があったらしいダンブルドア少年が小さい声で言った。

  • 176二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 01:23:17

    王道主人公感ある大胆不敵なグリフィンドール、知性は勿論創造性(固定概念に囚われないという意味で)たっぷりのレイヴンクロー、勤勉(ただしホグズミードに対して)なハッフルパフ、戦闘面に対してずば抜けた機知に富むスリザリン…どれも似合うな…

  • 177二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 09:07:15

    >>176

    ホグズミードに対して勤勉は本当に草

  • 178二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 15:41:49

    ハッフルパフの女の子(姉)が箒得意で頑張ってるのええなぁ
    これはシーカーの才能あるわね……

  • 179二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 20:41:37

    アルバスくんもやりたくなってるの可愛い

  • 180二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 22:14:06

    レガ主ならどこのポジションも出来ると思うけど皆はどのポジションを積極的にすると思う?
    私的にはビーターとかすっごい好きそう、適性的にはレベリオによるスニッチ探査でシーカーも行けると思う

  • 181二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 23:41:10

    >>180

    シーカーかな、何やっても上手くやりそうなのは凄いわかる

    キーパーなら謎の予測能力でめちゃめちゃ弾けそうだし、ビーターなら打ち返したブラッジャーから謎の衝撃派を出しそう

  • 182二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 00:01:37

    >>180

    球に杖使うのは反則なんだよなぁ

  • 183二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 00:03:59

    SSおもろいけど、多すぎて見づらいとは思ってはいる
    ほとんど投稿がSSだけになってるから専用スレ建ててもいいかなって
    皆の反応見たい、って言ってて移動はされてないみたいだけど、話題がSSだけなのもちょっと辛い

    専スレに分かれてここが衰退していくならそれはもうそれでしょうがないかな

  • 184二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 00:05:35

    >>180

    普段の殺意の高さ(?)的にビーターあってそう

  • 185二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 00:24:47

    確かに元々レガ主ってこんなことしそうみたいなスレだったのに今じゃほとんどSSとその反応しか無くてスレチ感が拭えない
    別にスレ立ててそっちでやっても好きな人はそっちで反応くれると思うし

  • 186二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 00:25:02

    >>175

    書くためにググって何よりびっくりしたこと

    ブラッジャーは初期は岩に魔法かけて使ってたけど、砕ける。試合後半は砂利に追いかけ回される事になる。んで

    ちゃんとした専用球になってからも「まだ強度が足りねぇ。試合の最後まで保たねぇ」ってんで数度材質が強化され


    現 在 で は 鉄 製

  • 187二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 02:10:57

    自由に雑談していいと言われてもSSが続いてると正直話題出すのも出しにくいっていう本音はある
    ぶっちゃけ過疎って落ちるのも承知の上でスレ分けするのもアリだと思う

  • 188二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 02:36:41

    自分>>185なんだけど別にSSが気に入らないとか面白くないって言ってるわけじゃないから誤解しないで欲しい

    SSが面白いと思ってるからこそこことは別で専スレ立てて欲しいってだけで

    前みたいに気兼ねなく自分が思うレガ主を言える場所でここはあって欲しい

  • 189二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 11:51:48

    >>188

    そうなんだよな、読んでて楽しいからこそそれ専用で立ててほしい

    正直ちょっとしたレガ主概念の話にしては読み応えがありすぎるし、読んでて楽しいからこそ話をぶった斬るように話題を振るの、個人的に気後れするからそれに沿った話題しか出せないんだ…

  • 190二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 20:55:19

    ほしゅ

  • 191二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 22:16:42

    既出だったらすまん

    アルバスがゲラートの、死の秘宝や魔法族による優越に惹かれたのはレガ主への嫉妬もあるのかなと妄想

    卒業後は出世すると周りからも思われてたが、ゴド谷に戻らざる負えなかったアルバス。崩壊した家族の家長として縛り付けられている、自分の才能を解放したいなどと思いゲラートの計画に賛同したらしい。

    レガ主が自由気ままに(見えるだけかもしれない)姿や多彩で抜きん出た才能に憧れていたけど、自分は思うように生きられないことが羨望から嫉妬に転じたのかなと……

    だから卒業後は一時期距離を取って、過ちを犯してしまった。レガ主に顔向け出来ないと感じてたかも

    その後、自分で乗り越えるなり、レガ主が諭しに来るなりして和解してまた交流持つようになったのかなって自分で思ってる

    アルバスが自分の過ちに向き合えた時期はFB前後とかで対ゲラート戦にレガ主参戦の可能性出来るかな?

  • 192二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 23:04:20

    >>191

    可能性ありそう

    レガ主と和解して赦してもらえたからその後校長になっても失敗した人間(スネイプなど)にチャンスを与える……みたいなスタンスに繋がるのかもしれない

  • 193二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 23:49:37

    アルバスくん、家族関係で自分は長兄で家長でっていう抑圧とプレッシャーがあってグリンデルバルド関連を引き起こしてるから、それを乗り越えた後で自分が甘えられる存在がレガ主先輩だけだって気づいて欲しい。
    レガ主への依存待ったなしですわこれは

  • 194二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 02:42:32

    レガ主はレガ主で(アルバスが甘えられる存在は自分だけなんだろうな…)とか思いつつ普通にアルバスから離れていきそうなのが酷い

  • 195二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 02:47:03

    次スレ作った方がいい?

  • 196二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 09:05:05

    そろそろ埋まりますね。次スレお願いします

  • 197二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 13:41:48
  • 198二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 13:44:30

    埋めよろしくね

  • 199二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 13:49:02

    うめ

  • 200二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 14:21:43

    うめ

オススメ

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています