君と、君の眼は私のモノ｜あにまん掲示板

1初怪文書だから許して21/11/24(水) 21:55:56

タキオンが、ある日からじっと、見つめてくるようになった。
彼女は度々自分の眼に関心を向けてきていたが、半年ほど前に、一日に一回は君の眼を見つめさせて欲しい。
と、約束を取り付けてきた。
断る理由もなく、タキオンの為ならばお安い御用だと、了承したのは別に何とも思っていないし寧ろ誇らしくすらあるのだが、なんだか今日は、見つめてくる時間が長い。
「タキオン？今日は……長くないか？
虹色にでも光ってる？」
タキオンは何も返してくれない。
いつものように手で口元を隠しながらじっと見てくる。
「そろそろ……何か言ってくれないか？
もう二十分もこの状態だぞ……？」
いつもは六分ほどで気が済むし何か喋ってくれるのに、
今日はただ眼を見てくる。
しかも顔が近い、すごく近い。
「あのさ……タキオン……そろそろ恥ずかしくなってきた…からさ、もうおしまいにしてくれないか…………？」
きっとタキオンの、あの濁った瞳には顔が真っ赤なモルモットが一匹いるだろう。
クスクスクスクス、タキオンが笑う。
「ククク……アーハッハッハッ！
やめないよ、モルモット君？
今日の君の眼に映るのは、私だけさ」