割と好意ダダ漏れのタキオン【タキモル】

  • 1二次元好きの匿名さん21/11/24(水) 23:51:29

    「……なんですか、人の顔をじろじろと」
    「なに。私は観客席の声援とトレーナーくんの期待と君の信頼を受けて、ファイナルズ決勝で最高の走りをやってのけた訳だが」
    「3つ目は誤解ですが」

    「あの時は私が受ける側だった。そして、逆だった場合はどうなのか……すなわち、もし私が君への友情を込めて走る場合の可能性についてね」
    「併走する私の速度が落ちそうです……。やるなら貴方のトレーナーさんを想って走ってはどうですか。その方がより強い気持ちで走れるでしょう」
    「はあ?」

    「私が?モルモットくんを?バカを言わないでくれ。彼は私の実験動物だ。なぜ私の方から彼に懸想しなければならない?」
    「……懸想とまでは言ってませんが。会議中でもなければ四六時中甘え倒しておいて……何も思っていないはずもないのに」
    「あれは彼の義務だよ、契約上のね。当然のことだ」

  • 2二次元好きの匿名さん21/11/24(水) 23:59:01

    「では試しに……明日は私がお弁当を持ってきましょうか」
    「なに……?いいや必要ないね。君の料理の腕は確かだ。だがそれはモルモットくんの役目だ。いいかい?だいたいね美味しいとかそういう感覚は舌の慣れによるものが大きく旨味だのなんだのはそれを上回る程のものでもないんだだから私のモチベーションの維持という観点においてはモルモットくんが作るのが最良なんだよより良い選択肢を選ぶのは当然だろう」

    「モルモットさんの事になると重症ですね……自覚、ないんですか」
    「何か勘違いしているようだが私は奇妙なものが好きでね。ふん、確かに彼の目は奇妙で面白いがそれだけだ彼に対する興味は私の関心の対象となる集合の一部だよ」

    「今日の議題の一つはそのモルモットさんの昇進の件でしたね。……チームを持つことになるのでしょうか」
    「なに?……許し難いね。私の許可なく私以外を見ようと言うのか。一度認識を改めさせる必要がある」
    「走るところを見せれば終わる話です。……実験にも丁度良いんじゃないですか」
    「……君の意図がわからない。何故私にトレーナーくんを想いながら走らせようとする?」

    「さあ……。私は先に失礼します。」

    「それと、特別な呼び名は2人きりの時だけにした方が効果的ですよ」

  • 3二次元好きの匿名さん21/11/25(木) 00:02:21

    「……今日のカフェは一際珍妙だね」




    「ん、トレーナーくん!まったく会議などさっさと切り上げたまえよ!待ちくたびれたじゃないか!」

    「ええいきみの話は後だ!今私は機嫌が悪いんだ、とにかく紅茶を淹れてくれ。一息ついたらきみにはもう一度しっかり私の走りを見てもらうことにした!」

    「拒否権はないよ!よーくわからせてあげよう!」
    「何にしてもまずは紅茶だ!ほら、はーやーく!」

  • 4二次元好きの匿名さん21/11/25(木) 00:03:48

    おしまい。
    めんどくさいタキオンとそれに付き合わされるカフェが書きたいリビドーが間欠泉だったので。

  • 5二次元好きの匿名さん21/11/25(木) 00:05:55

    モルモットくんの前だと一気に駄々っ子に成り下がるタキオン大好きです

  • 6二次元好きの匿名さん21/11/25(木) 00:08:15

    長々と語れなくて申し訳ないがいいものを見せてくれてありがとう

  • 7二次元好きの匿名さん21/11/25(木) 00:32:36

    やっぱり光のタキモルよな…素晴らしい…

  • 8二次元好きの匿名さん21/11/25(木) 00:57:15

    弁当のくだりもの凄い早口で言ってそう

オススメ

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