【ルートにより閲注】CoCシナリオ「Red:bruise」をやるよ

  • 1二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 21:12:36

    「というわけでKPのシャディク・ゼネリです。よろしくおねがいします」

    「SKPのミオリネ・レンブランです。返事は己の信ずる神の名でお願いね」


    「正義は必ず勝つ!」

    「……たぶんそういうことじゃないとおもう」

    「が、がんばります!リリスさま!!」

    「それだけはやめておいた方が良いと思う」

    類似の別卓(話は繋がっていないよ。ただの宣伝だよ!)

    いままでのリンク集『助けるの、遅くなってごめんね』『私が、守る。それ以上に理由は必要ない』『次は君かな』『俺はお前のためならなんだってできるよ』

    「アスティカシアの夜明け」

    KP:グエル SKP:ラウダ

    ノリで女装&女体化するKPC、軽率に人を撃つエラン、三角関係など Tタリオン様制作『異界の笛』に秘匿HOを追加し、いくつかの要素を改変したもの

    https://bbs.animanch.com/board/1577296/


    『俺が殺した』『僕は君が望むならどこへでもついていくよ』『好きになって、ほしかったな……』『あなたは今日から人間じゃない』

    「星の魔女SEED」

    KP:スレッタ SKP:ミオリネ

    ガッツリPvP、三角関係にすらならないハーレム、狙っているのではないかというほどダイスに愛されないグエルなど 某奉仕種族が『GUND』=独自要素として登場する

    https://bbs.animanch.com/board/1628509/


    『眠るまで、傍にいてくれますか』『愛してるから、じゃだめ?』『お前は何者だ』『__でも、こんなのは幻だッ!』

    「祝福は愛する貴方のために」

    KP:シャディク SKP:エランず

    KPCとペア…
    telegra.ph
  • 2二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 21:13:34

    待ってました!!!!!!

  • 3二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 21:14:45

    シャディク「このシナリオはクリア難易度自体は低め、どちらかというとRP優先タイプのシナリオだよ。ただ大きめのSANチェックやPvPはあるから、あまりにもPOWが低いと大変かもしれないね。カプ展開がキたり、猟奇的な描写が入ったり、死亡ルートに入ったり……あと、シナリオを書いている現時点で本編の家族構成がわからないから、そのへん捏造多めだよ。ごめんね」

    ミオリネ「それと、このシナリオは一応「キャンペーン形式」を採用しているわよ。簡単に言えば何部かにわかれて構成されている。とはいっても『一応』だし、よくわからない人は途中でSAN値回復があるくらいの認識でいれば大丈夫。推奨技能は戦闘技能よ、それじゃあキャラシ作ってきて」


    〈キャラシート制作ルール〉

    あにまん用簡易版として、「CON&SIZ(HP)」「POW(MPとSAN値)」「INT(謎解き用)」「特徴」のみを決定します。キャラはその特徴でとった技能をすべて「70」取得しているとします。それとは別に全員なんらかの技能を「70」取得しているとします。指定されている以外の技能は基本使えません。


    ラウダ(刑事)

    CON:dice3d6=4 5 4 (13) *5 SIZ:(dice2d6=1 1 (2) +6)*5 POW:dice3d6=2 3 1 (6) *5 INT:(dice2d6=4 4 (8) +6)*5 特徴:dice1d10=5 (5)

    +「近接戦闘(斧)」「目星」


    エラン(探偵)

    CON:dice3d6=5 2 3 (10) *5 SIZ:(dice2d6=1 5 (6) +6)*5 POW:dice3d6=5 2 6 (13) *5 INT:(dice2d6=3 1 (4) +6)*5 特徴:dice1d10=3 (3)

    +「射撃(拳銃)」「心理学」


    スレッタ(花魁)

    CON:dice3d6=5 5 3 (13) *5 SIZ:(dice2d6=4 1 (5) +6)*5 POW:dice3d6=4 1 2 (7) *5 INT:(dice2d6=6 2 (8) +6)*5 特徴:dice1d10=1 (1)

    +「近接戦闘(格闘)」「魅了」


    グエル(怪盗)

    CON:dice3d6=5 4 6 (15) *5 SIZ:(dice2d6=1 6 (7) +6)*5 POW:dice3d6=2 3 1 (6) *5 INT:(dice2d6=1 1 (2) +6)*5 特徴:dice1d10=8 (8)

    +「近接戦闘(槍)」「手さばき」

  • 4二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 21:18:20

    グエル怪盗なのにintが…!

  • 5二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 21:21:00

    楽しみだ

  • 6二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 21:23:02

    ラウダ(刑事)
    HP:11 SAN:30
    幸運:30 アイデア:70
    CON:65 SIZ:40 POW:30 INT:70
    特徴:短気(特徴技能の目星は聞き耳に変更とします)
    目星、聞き耳、手さばき、鍵開け、近接戦闘(格闘)、近接戦闘(斧)

    エラン(探偵)
    HP:11 SAN:65
    幸運:65 アイデア:50
    CON:50 SIZ:60 POW:65 INT:50
    特徴:メカオタク
    目星、図書館、コンピュータ、応急手当、射撃(ライフル)、心理学

    スレッタ(花魁)
    HP:12 SAN:35
    幸運:35 アイデア:70
    CON:65 SIZ:55 POW:35 INT:70
    特徴:癒し系(物理)
    目星、聞き耳、医学、言いくるめ、近接戦闘(格闘)、魅了

    グエル(怪盗)
    HP:12 SAN:30
    幸運:30 アイデア:40
    CON:75 SIZ:65 POW:30 INT:40
    特徴:こわがり
    聞き耳、図書館、隠密、射撃(拳銃)、近接戦闘(槍)、手さばき

  • 7二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 21:23:14

    SAN値死んでない???

  • 8二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 21:29:04

    シャディク「キャラシは完成したみたいだね。じゃあHO1、ラウダからよろしく」

    ラウダ「ラウダ・ニール。刑事だ。エランとよくバディを組んで、色々な事件を解決しているよ。個人的にスレッタ・マーキュリーを追っている。ちょっと短気で喧嘩っ早いところはあるけれど、優秀だとお墨付きをもらっているよ」
    エラン「一緒にがんばろうね。えい、えい、お~」
    スレッタ「SIZ最小値って……あ、計算してみるとラウダさん私より身長低いですね。本当におもしろいとおもう」

    エラン「エラン・ケレスだよ。探偵をやっている。警視庁から依頼を受けてラウダとバディを組んでいる。個人的に怪盗ダリルバルデ__グエルを追っている。機械をいじるのが好き。ところで僕以外全員SAN値が30代なんだけど」
    ラウダ「エランは信頼できる相棒だよ。一緒に事件解決、しようね!」
    グエル「エラン、お前がリーダーだ。任せた」

    スレッタ「スレッタ・マーキュリーです。花魁ですよ。グエルさんの技術を買って、よく協力しています。あたまがよくて、あとはそうですね、癒し系と言われることが多いです!……ほんとに???」
    ラウダ「ぜったいつかまえる」
    グエル「怖……スレッタは自慢の相棒だ。彼女の医学の知識にはたびたび世話になっている」

    グエル「グエル・ジェターク……とは世を忍ぶ仮の姿。世界を騒がせる大怪盗、ダリルバルデ様とは俺のこと!少し臆病なところはあるが、今のところ持ち前のフィジカルもあり尻尾は掴ませていない」
    エラン「ぜったいつかまえる」
    スレッタ「こわ……ちょっと馬鹿……じゃなくて、子どもっぽいところもあるけど、そういうとこ含めてなかよしですよ」

  • 9二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 21:30:50

    ミオリネ「舞台はA.S122、アスティカシア。歴史上指折りの治安の良さを誇るこの時代この国において、警視庁が絶大な権力を誇る通称『宇宙街』では、犯罪件数が二十五年前の1/10000にまで低下している。ただ、そうではない部分もあるわ。それが『地球街』と呼ばれる場所。厳しい取り締まりに耐えかねた悪党が辿りつく、欲望渦巻く街。ま、一応シティシナリオよ」

    シャディク「……だから、こういうことしてほしい、こういうこときになる、などあったら、積極的に投下してね。こちらは裏話含めて全部知っているから、どうしても不自然な流れになると思う」

    ラウダ「なんのはなし?」

    ミオリネ「なんでもない。それじゃあそうね……『宇宙街視点(ラウダ・エラン視点)』のシナリオと、『地球街視点(スレッタ・グエル視点)』のシナリオがあるけど、どっちから行こうかしら?」

    シャディク「うーん……どっちでもいいんだけど。じゃあ一枚だけHOをみんなに公開するから、そのHOが含まれている方からはじめよう。そっちのほうがわかりやすいだろうしね」

    エラン「誰に言ってるの?」

    dice1d4=1 (1)

    1:HO1『刑事』

    正義は確かに存在する。

    ラウダは病弱だったが、今は回復し、刑事として『宇宙区』で働いている。ラウダはスレッタを追っている。ラウダはエランと手を組んでいる。かつて思った人がいた。

    2:HO2『探偵』

    あなたには信じるべき正義がない。

    エランは生きるために生きてきて、今は『宇宙区』で探偵をやっている。エランはグエルを追っている。エランはラウダと手を組んでいる。かつて終わらせたことがあった。

    3:HO3『花魁』

    正義など存在するはずがない。

    スレッタは『地球区』で一番人気の花魁で、『地球区』ではかなり人望がある。スレッタはラウダに追われている。スレッタはグエルと手を組んでいる。かつて夢見たことがあった。

    4:HO4『怪盗』

    あなたには貫くべき正義がある。

    グエルは現在『地球区』を拠点として暴れまわっている天才的な怪盗である。グエルはエランに追われている。グエルはスレッタと手を組んでいる。かつて愛したことがあった。

  • 10二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 21:36:34

    ラウダ・ニール『刑事』
    あなたは正義と自分自身とを強く信じており、正しいことのためなら何を犠牲にしてもいいと思っているほど、真っ直ぐで優秀な刑事だ。エランとは何度も共に調査をしたことがあり、そこそこ仲良しな顔見知りである。今回も協力して、事件を解決しよう!悪いことは許してはいけないもんね。あなたの目的は「事件を解決する」ことである。また、あなたは他に、以下の情報を持っている。
    ・あなたはここしばらく、地球街の最高権力者の正体を探る任務を請け負ってる。犯罪の温床であるはずの地球街の、全貌や資金の流れが何故か可視化できないため、優秀な最高権力者によって組織化されているという噂があるからだ。あなたは、以前潜入捜査をしたときに、ほんの一目見たスレッタがそれであると確信し、何度もスレッタに接触している(なお全敗してかわされつづけている)。
    ・あなたはスレッタさえ捕まえれば地球街を破壊し、平和にすることができると思っているため、スレッタに強く執着している。エランあたりには「もはや恋だね(笑)」と茶化されることもあるかもしれない。
    ・あなたは幼い頃、病弱で入院しがちだった。基本的に一人ぼっちだったが、ある時同室になった子と仲良くなり、「はじめてのお友達」として執着を抱いていた。そもそもラウダが刑事を目指したのも、色々と怖い目にあったらしいその子に、「僕があなたのために、悪い人をこらしめるヒーローになるよ!」と約束したからだ。とはいっても、今となっては顔も名前も、入院時代の記憶すらあやふやで、退院後どうなっているかも分からない。見つけられるなら見つけたいものだ。
    【特殊技能「詳細調査」】
    判定は「目星」で行う。目星+聞き耳のイメージ。持ち前の刑事力(デカぢから)で普通では気づけないことも気づくことができる。また、他の探索者の技能と組み合わせることでさまざまなことができる。
    ルート分岐条件(開示部分)
    あなたは他のキャラクターと一緒に行動した回数によってフラグ的なアレが立って恋愛的なアレになる可能性がある。誰と行動するかよく考えて決めようね!ただし、分岐によって特殊なルートに入る可能性も存在するよ。

  • 11二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 21:43:22

     歴史上指折りの治安の良さを誇るアド・ステラ。
     情報は適切に管理され、人々は穏やかに過ごし、科学技術は目覚ましく進歩する。その中でもここ、『宇宙街』と呼ばれる地域においては、警察が絶大な権力を誇り、ここ数年の犯罪件数は二十五年前と比べて1/10000にまで低下している。
     うららかな日差しの中、正義の執行役たる警視庁。その一角にて、ラウダの直属の上司であるミオリネが、頬杖をついてラウダを、そしてその傍に立ったエランを見つめた。
    「おはよう。今日はエランと協力して、事件を解決してもらう」
    「事件、ですか」
     ラウダが困ったような顔をする。
     最近の宇宙街は平和すぎるほど平和だったはずだ。それゆえにラウダの管轄が地球街にまで伸びているわけなのだから。ミオリネの隣に立ったエランはふと窓の外を見やり、続いてこくりと頷く。ミオリネはふうとため息をついて、窓の外を見やる。真昼の青空に、薄く白夜月の姿が見える。
     そういばもうすぐ皆既月食があるらしい。残念ながらその日は曇りの予報であるが。ミオリネはなんてことないように、続ける。
    「ええ。なんでも最近、宇宙街で連続して子どもによる軽犯罪が起きているみたいで。捜査資料はあっちにまとめてあるから」
    「軽犯罪?」
    「取り調べは終わってる。事件に関連性は見えないんだけど、最近少年犯罪なんて起きていなかったのに、こんなに連続で起きるなんて、不自然で」
    「……なるほど?」
     ラウダが腕を組む。エランは無表情に、「ないものを証明することはできない」と呟いた。ミオリネもしばらく考えたように目を伏せ、ぴんと指を三本立てた。
    「期日は設けるわ、三日間。事件群を結び付ける証拠が見つからなかったら、関連性なしと判断する。ただ、……必ず何かがあるはず。それを探し出して、じゃ私ペトラのところに行ってくるから」
     言い切ると、ミオリネは立ち上がり、去って行った。それを見送ってから、エランは辟易としたような顔をする。
    「ミオリネ、また無茶ぶり……」
     ラウダは腕を組んだまま、横髪をくるくると触る。それから窓の外を見て、エランの方に視線を戻した。
    「何かあることは、確かだと思う。とにかく」
     手をぎゅっと握り、軽くそちらに向ける。
    「今回もよろしくね、エラン」
    「……もちろん」
     エランはこつんと軽く拳を合わせた。

    HO1HO2シナリオ
    『傷だらけの願い』

  • 12二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 21:48:38

    SAN値がみんな崖っぷちだよぉ…
    まぁこれだけ軒並み低いと逆に手加減しやすいかもしれませんね!(手加減されるとは言ってない)

  • 13二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 21:53:38

    ミオリネ「ってことでこっちでは私がKPをやる。向こうで同時進行でスレッタとグエルもこういう感じのシナリオ進めてるから、進行度や時系列に関しては気にしなくて大丈夫よ」

    ラウダ「まずはこっち視点、ってことか」

    エラン「そうだね。それにしても、少年軽犯罪、それも複数、か……」

    ラウダ「とにかく、事件を解決しないと。頑張ろうね、エラン!」

    エラン「……、もちろん」

    ラウダ「それで、まずは事件について調べないと……単に軽犯罪が頻発してるだけ、だったら、シナリオになるわけないもんね……?」

    エラン「メタ読みだね」

    ラウダ「メタ読みだけど何か?」

    ミオリネ「そうね。調べられるのは『ラウダのデスク』。ここに事件に関する資料がまとめられている。それとは別に、見え範囲では『ミオリネとペトラ』、『フェルシーとレネ』が話しているのが見えるわ。もちろん何も調べないで速攻で調査に乗り出してもいい。ただし、一か所で調べられる(技能が振れる)のは『二回』まで。それが終わったら次のターンに移行するわ。一日は『朝』『昼』『夕』『夜』の4ターンで構成されていて、ミオリネが言った通り三日経つとシナリオが強制終了。今は『一日目の朝』よ」

    ラウダ「場所はわかるの?」

    ミオリネ「ま、少年軽犯罪っていうからには学校を見て回れば何かわかるんじゃない?」

    エラン「とりあえずまずはどこに行けばいいか調べようよ。そっちの方が効率的だ」

    dice1d4=2 (2)

    1:ラウダ「……わかった。デスクの資料を見るよ」

    2:エラン「ペトラとミオリネに話しかけてみる?」

    3:エラン「フェルシーとレネが気になるよ」

    4:ラウダ「ああああこまかいことはきにしない!調査行くよ!!」

  • 14二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 22:13:18

    「出発するのは、もう少しミオリネに話を聞いてからにしよう」

    「わかった。……どこかな……?」

     しばらく歩いてみれば、オフィスの一角。ペトラとミオリネが何かを話しているのがわかる。

     ペトラはラウダの後輩にあたる。ただ、この前大獲りものをした影響か、階級を一気に何段も飛ばしてとてもとても昇進し、今では警視長にまでなっている。何を話しているのか、ペトラは困ったように肩を竦めたり、ミオリネの背をばんばんと叩いたりしていた。仲がよさそうで何よりだ。

    「……ミオリネ、今回追う事件についてだけど……」

    「あっラウダ先輩、エラン先輩!」

    「ペトラさん。今はあなたの方が階級が上です」

    「そ、そうでした……じゃ、じゃあ、ラウダ……くん?」

     ペトラは確かめるように神妙な顔をする。ラウダはこくりと頷いた。外部委託のエランはともかく、ラウダはペトラに対して敬意を払うべきだ。

     なのにペトラは頭を抱え、うわあああ慣れないッス~! としゃがみこむ。ミオリネは辟易としたような顔をして、「そこ、あんまりじゃれない」と注意する。

     ミオリネは、警察に所属している年数だけで言えばラウダたちより先輩だ。だが一行に昇進する気配もなく、ついでに老いる気配もない。付け加えるならば、昔どこぞの現場に突入したときに傷つけられたらしく、左目を眼帯で覆い隠している。

     とにもかくにも、いかにも「歴戦の刑事」らしいことは間違いない。ラウダがペトラをつっついているのをちらりと一瞥したところで、エランがこほんと咳払いをした。それから背筋を正し、ミオリネに向き直る。

    「今回の事件について、もう少し話を聞いておこうと思って」

    「……デスクの資料は見たの?」

    「それより先にラウダが飛び出しそうだなと」

    「否定はしない」

     ラウダのことをよくよく知っているミオリネが、ため息をついた。

    「質問は一つに絞って。私にわかる範囲ならなんでも答えるから」


    dice1d4=2 (2)

    1:ラウダ「世間話しながら、ミオリネの様子を観察する」ラウダ目星:dice1d100=47 (47)

    2:エラン「とりあえず事件が起きた場所について聞こうよ」

    3:エラン「なんで事件解決をわざわざ依頼したのか聞こうよ」エラン心理学:dice1d100=36 (36) (70)

    4:ラウダ「なんでペトラと話していたかについて尋ねてみる?」エラン心理学:dice1d100=18 (18) (70)

  • 15二次元好きの匿名さん23/04/19(水) 22:44:30

    ミオリネなにかありそうだな
    それはそれとして眼帯ミオミオ絶対かっこいい

  • 16二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 06:43:37

    「……とりあえず、直近で事件が起きたのは五箇所。地図ないから口頭で説明するわね」

     そう言ってミオリネは、ぴんと指を五本立てて、説明を始める。『1:公園』、『2:中学校』、『3:高校』、『4:コンビニ』、『5:駅前』。それぞれの場所でひとつずつ事件が起きている。エランは話を聞きながら、スマートフォンに情報をまとめた。そこまで場所的に近いわけではないが、自転車や電車を使えば無理なく移動できる範囲にある。

     どれも聞けばわかるようば場所ばかりだ。終始頭を抱えていたペトラが、顔を上げる。

    「その高校、私の母校だ」

    「そうでしたっけ、ペトラ警視長?」

    「ああああそれやめてくださいラウダ先輩!」

     ラウダはペトラをからかうように両手で撫でくりまわし、笑った。二人の見た目も相まってさながら中型犬とじゃれる子供であるが__ペトラは、ふと声のトーンを低くする。

    「信じらんない。こんなこと……もし黒幕がいるなら、許せないッス」

    「……もちろんだよ、ペトラ。この事件は僕が必ず解決する」

    「あっいつものラウダ先輩だ」

     エランがラウダの袖を引き、「ラウダ、そろそろ……」と小さくつぶやく。ラウダははっとして、エランの方を向き、微笑む。そうしてペトラを一瞥して、安心させるように言い切った。

    「大丈夫だよ。だって僕は、ヒーローになるんだから」

     脳裏にかつての約束が浮かぶ。

     ……がんばろう。

     ラウダはエランの手を取り、再び歩き出した。


    ラウダ「ほんとにこれだけ?」

    エラン「少年犯罪なんてよくあることじゃん」

    ミオリネ「ここは頭アスティカシアじゃないのよ。犯罪があるって聞いたら普通にドン引きなの」

    ラウダ「うーん。……できれば昼には探索に向かいたいから、の行動できるのはあと一回、か……」

    エラン「どうする?僕はラウダについていくよ」

    dice1d3=1 (1)

    1:ラウダ「……ミオリネには何かありそうだ。もう少し確認してみたい」ラウダ目星:dice1d100=33 (33)

    2:ラウダ「デスクに向かうよ」

    3:ラウダ「レネとフェルシーに話しかけてみようかな」

  • 17二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 08:01:35

    「……そういえば、ミオリネ。それ、じゃまじゃないの?」

     ラウダはふと、ミオリネに目を向ける。

     眼帯もそうだが、彼女はいつもネックレスを身につけている。どんなときでもだ。ひっかからないのだろうか、と度々思うのだが、外しているところは見たことがない。

     ミオリネは「ああ」と言って、服の中からそれを引っ張り出してくる。ラウダは、エランは。それを見て一瞬、ぎょっとする。

     ネックレスについていたのは、チャームポットだ。ただし中に入っているのは天然石の類ではなく、一対の目玉であった。片方はミオリネのひとみの色に似ているが、もう片方は少し違う。強いて言うなら晴れた空の色に似ている、気がする。とはいっても、どういう原理か淡く発光しているうえ、そもそもこんなところで保存できるわけがないのだから、本物ではなく、それに似せた作りものであろうことは間違いない。と、頭でわかっていたとしても、一瞬おぞましい何かを感じる程度には精巧だ。

    「きれいでしょ?グロカワってやつ」

    「そ、……そうなの」

    「お守りなの。これがある限り、私は負けない。……ま、これのせいで目に執着してる節はあるかもしれないけど」

     ミオリネが肩を竦める。ペトラはなんてことないように「よくできてるッスね~」と覗きこんだ。二人もつられて、見つめる。

     見れば見るほど精緻だ。今にもこちらを見つめ返してきそうなほどである。

     エランがこほんと咳払いをして、ラウダの腕をひっつかんだ。ラウダの思考が現実に引き戻される。ラウダが見上げれば、エランはいつも通りの無表情で言う。

    「行くよ、ラウダ。時間は有限だ」

    「わかった。……行ってくるね、ミオリネ、ペトラ」

    「行ってらっしゃい」

    「いってきたまえ~、ラウダくん……ああああ慣れない! 頑張ってくださいラウダ先輩!!」

     ミオリネが小さく、ペトラがぶんぶんと手を振るのを見て、二人は踵を返す。

     薄く鈍色の花曇りが空をおおっている。


    ラウダSANc:dice1d100=77 (77) (30) 0/1

    エランSANc:dice1d100=2 (2) (65) 0/1


    調査に行く場所:dice1d5=1 (1)

    1:公園 2:中学校 3:高校 4:コンビニ 5:駅前

  • 18二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 12:06:44

    ラウダSAN値:30→29


     指定された場所は、小さな公園であった。

     今が平日の昼間であるせいか、人は少ない。ベンチでのんびりと座っている人がいるほか、よくみると植木の傍に何かが焼けたようなあとが残っている。

    「……失火事件、というところかな?」

    「まって、調べる」

     エランは携帯を取り出して、ここ最近のニュースを見る。先にデスクで内容を確認してこればよかったかもしれない。とはいっても、そう時間はかからなかった。確かにこの公園で、少し前に花火によるボヤ騒ぎが起きている。ここで起きた事件というのはこれで間違いなさそうだ。

     ラウダは現場になったであろう場所を見て、しょんぼりと眉を下げる。病院の窓からいつも眺めていた。もう幼いころの記憶なんてぼんやりとしか残っていないが、それでも鮮烈な思い出は、ラウダの中の大切な部分に、しっかりと根付いている。

    「エランは小さい頃、こういう場所で遊んだ?」

    「……さあ、どうだったかな」

    「そういえばあなたのこと、全然知らないな。エランってどんな感じの子どもだったの?」

    「今思うと可愛げのない子どもだったよ。おかげで大人にはあまり好かれなくて……でも、仲良しの友達がいた。ずっと一緒に遊んでいたっけ」

    「ふうん……?」

     愛想のない、無表情な子ども。エラン。

     なんとなく想像がつく。思いながら、ラウダはゆっくりとあたりを見回した。


    ラウダ「僕にもHOに「友達」が書かれていたよ!もしかしてエランのことだったりして」

    エラン「どうだろうね。KP、探索可能場所は?」

    ミオリネ「『事件現場』と『遊具』。あと『聞き込み』ができるわ。ついでに今特殊技能について話しておくか。ラウダの『目星』は詳細調査ができる。エランの『心理学』はプロファイリングができる。……あと遊具で遊ぶとSAN値回復できるわよ」

    dice1d3=2 (2)

    1:ラウダ「でもまあ、とりあえず事件現場の調査かな」ラウダ詳細調査:dice1d100=18 (18) (70) エラン目星:dice1d100=88 (88) (70)

    2:エラン「聞き込みをするよ」エランプロファイリング:dice1d100=24 (24) (70)

    3:ラウダ「あそぶよ!!」エラン「いくよ」遊ぶ遊具:dice1d3=2 (2)

    1:ぶらんこ 2:ジャングルジム 3:すべりだい

  • 19二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 14:03:55

    22歳と23歳が公園で全力で遊ぶのはかなりギリギリと思います!
    危ないところだった…こいつおまわりさんです案件ワンチャンあった

  • 20二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 15:34:34

    エラン以外SAN値が死んでるから…
    老いる気配がないって単に老けづらいだけなのかなんなのか

  • 21二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 17:47:51

    「すみません。我々はこういうものなのですが」

    「ん?あ、お仕事お疲れ様で~す」

     褐色の少女が、足を組んで東屋にもたれかかっている。ラウダが警察手帳を見せれば、彼女はひらひらと手を振り、にこにこと笑いながらこちらを見た。

     ラウダがエランに視線を向けると、エランはこくりと頷いた。片手にメモを持ちながら、その少女に向き直った。

    「このあたりで事件があったらしいんだけれど、何か知らない?」

    「じけん?ああ、あの失火ね。私は現場にいたわけじゃないからよくわかんないけど、花火か何かをしてて、うっかり。じゃないんですか?」

    「ふうん……何か気にかかることはある?なんでもいい」

    「この辺中学生の子たちの下校ルートですからね、多分その子たちだと思います。……あっ、そうだ。中学生と言えば」

     そこで彼女がふっと顔をあげた。

    「そういえば、最近中学生くらいの子どもの間で占いが流行ってるみたいですよ」

    「占い?」

    「はい。露店が出てるみたいで。ちょっと前にもこの辺にいたんですよ。探せばどっかにいるんじゃないですか?」

     エランの手が止まる。それからラウダの方を向いた。ラウダは判断に迷い、少しだけ、眉を下げた。

     ……まだ、関連性があるかどうかはわからない。だが、一応頭の片隅には入れておいた方がよさそうだ。ラウダはすこぶる冷静に笑みを浮かべてみせると、「協力感謝します」と簡易的な敬礼をした。


    ラウダ「相変わらず出目が強いね、エラン」

    エラン「えへん」

    ラウダ「……ねえ。僕、SAN値がピンチなんだけど、リアルラックとまとめて折半しようよ」

    エラン「なんの交渉?いやだよ」

    ミオリネ「さて。あと一回行動ができるわよ。どうする?」

    dice1d3=3 (3)

    1:ラウダ「じゃあ、事件現場を調査してみよう」ラウダ詳細調査:dice1d100=68 (68) (70) エラン目星:dice1d100=8 (8) (70)

    2:エラン「もう少しセセリ……じゃなくて、この女性と話をしてみよう」

    3:ラウダ「……さてエラン」エラン「行くよラウダ」遊ぶ遊具:dice1d3=3 (3)

    1:ぶらんこ 2:すべりだい 3:ジャングルジム

  • 22二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 17:52:55

    選ばれなかった前回もジャングルジムじゃん
    ジャングルジム大好きか?

  • 23二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 20:40:01

    この大人達、かわいいぞ…

  • 24二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 20:54:45

    ラウダ身長だけはショタと言い張れるかもだから…

  • 25二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 22:03:05

    ラウダ「救済措置は存分に生かすべき」

    エラン「ラウダにプライドはないのか」

    ラウダ「それはPOWといっしょに捨ててきた」

    エラン「絶対に捨ててはだめなやつだ」

    ミオリネ「……えー、それなら……CONで判定して、成功度によってSAN値回復よ。レギュラーで1、ハードなら1d3」


    「……そういえば」

     ラウダがふっと顔を上げて、公園の片隅にあるジャングルジムを見た。ところどころペンキが剥げ、赤錆びた鉄が剥き出しになっているそれに、触れる。冷たさと、特有のべっとりとした質感がある。

     それからエランの腕を引っ張り、片足を鉄柵のひとつにひっかけた。エランは「どうしたの?」とやや怪訝な顔をする。

    「エラン、せっかくだから少しだけ遊んでいこう」

    「今は任務中だ」

    「少しぐらいいいよ」

     ラウダは半ば無理矢理エランを引きずって、ジャングルジムのてっぺんまで上り詰める。風が、頬を撫でる。エランは既に二次性徴で伸びきったからだをちいさなそれに押し込めながら、空を見上げた。ふいに、厚い雲の間に切れ目が入る。光が差し込んで、まぶしい。明るい。青い、空。それからラウダの方を見て、ぱちぱちと、重たげに瞬きをする。ラウダの横顔は、どこまでも楽しそうだ。

     ずっとこうしたかった。

     病院にいた子供時代。切り取られていない、広い、おおきな空。手を伸ばせば届きそうなほど。何も阻むものはない、ジャングルジムのてっぺんに腰かけて、エランの方を向いて、笑った。

    「エラン、空がきれいだね」

    「ええと」

    「手を伸ばせば僕のものになってしまいそう」

    「……それは、どういう意味で使ってる?」

    「え?どういう意味、とは?」

    「なんでもない」

     ラウダは首を傾げた。

    ラウダCON判定:dice1d100=99 (99) (65)

    エランCON判定:dice1d100=100 (100) (50)

    次に行く場所:dice1d4=3 (3)

    1:中学校 2:高校 3:コンビニ 4:駅前

    【宇宙街バディ 一日目 昼 終了】

  • 26二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 22:04:06

    ????????????

  • 27二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 22:05:19

    ウッソでしょ

  • 28二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 22:05:55

  • 29二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 22:06:33

    SAN減少してません?これ

  • 30二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 22:13:08

    ラウダ「???????????????????」

    エラン「???????????????????」

    ミオリネ「ほんとうにおもしろい」

    ラウダ「KP、プッシュロール」

    ミオリネ「救済措置にプッシュはできないわよ」

    エラン「おかしいおかしいおかしいおかしいおかしい」

    ミオリネ「……そうね。ここのファンブル処理は……『1:ジャングルジムから降りるときに足を滑らせて落ちる。HP-1』『2:キャッキャしてる様子を見たセセリアがドン引きする。今日一日交渉技能-10』『3:不要不急の色ボケ+以降相手のルートに入りやすくなる』から選択してちょうだい。3が出たらさらにどの方向で色ボケするかも決めるわよ。『1:単に相手の挙動が気になるだけ』『2:(ひょっとしてこいつ僕のこと好きなのでは……?)と思う』『3:事故ってそういうことがおきる』で」

    ラウダ「うわあああああ以前僕が色ボケファンブル事故で処理に困ったことを思いだして割ときっちり決めてきている!」

    エラン「……いやでも他のと比べて3だけ実害がないよ。3を出そうラウダ」

    ラウダ「本当にそれでいいのエラン?実害あるよ?確かに 絶対に なんらかの」

    エラン「それは……そう……」

    ミオリネ「……ちなみにコンビニは何の変哲もないコンビニよ。今は店員はひとりしかいないみたい。とりあえずできるのは『聞き込み』だから、エランは心理学を一緒に振っておいて」

    エラン「わかった。……えっと、ファンブル処理で2が出ていればー10で判定すればいいのかな」

    ミオリネ「そうなるわね」

    ラウダ「せめて1出そう。狙おう」ラウダファンブル処理:dice1d3=3 (3) 3の場合:dice1d3=3 (3)

    エラン「……わかった」エランファンブル処理:dice1d3=3 (3) 3の場合:dice1d3=2 (2)

    エランプロファイリング:dice1d100=31 (31) (70)

  • 31二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 22:14:26

    ダイス神ってすごい

  • 32二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 22:17:21

    ネコと和解せよ

  • 33二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 22:18:10

    二人で色ボケしろとおっしゃられている

  • 34二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 22:29:56

    ラウダ「あああああ女神!!」

    エラン「着々と埋められている 外堀を」

    ミオリネ「……そうね。じゃあ二人とも、これだけ受け取っておいてね」

    『ラウダフラグ分岐条件変更』

    あなたは以降別のキャラのルートで余程盛大に出目が暴れまくらない限り基本的にエランルートで固定される。ただし特殊ルートに分岐した場合はこの限りではない。


    「それにしても、ジャングルジムなんて……はじめてかも。ラウダも?」

    「うん。でも、名残惜しいけどそろそろ調査に動かないと。行くよエラ、……は」

    「ラウダ!?」

     ラウダが足を滑らせる。

     エランが咄嗟に手を引こうとするが、遅い。二人そろって、ジャングルジムから落っこちる。ラウダは咄嗟に受け身を取って、ぎゅっと目を閉じる。だけど、予測していた衝撃は、いつまでもやってこない。代わりに、どこか柔らかくて優しい感触に包まれる。恐る恐る目を開ければ、視界いっぱいに緑色が広がった。

    「……エラッ、ごめん!」

    「いいの、……ぅ、」

     ラウダはエランを下敷きにするかたちで、地面に落ちていた。

     ラウダは両手を地面について、エランは背をさすりながら、立ち上がる。ラウダが心配するように、申し訳なさそうにその手を取った。

     エランは全身の土を払い落として、かすかに頬を上気させて。何故か、そっと、視線を落とした。

    「ごめん、……ラウダ」


    「ええ、結構長いこと店長やってるけど、ここ数年万引きなんてみてなくて」

     指定されたコンビニに向かい、事情を説明すれば、店長はやけに歯切れ悪く応えた。やったのは近くの高校生で。そういうことする子には見えなかったんですけど。

    「……示談にしたんです。だから刑事さんも、もう、来なくてもいいんじゃないかな、と……あ、えっと、一応監視カメラの映像は残ってますけど……」

     なんだか様子がおかしい、ことだけは確かだ。

     ラウダは腕を組み、気まずそうにしている店長の横顔を見つめた。

    dice1d3=3 (3)

    1:ラウダ「……まあ、監視カメラの映像を確認しようかな……?」ラウダ詳細調査:dice1d100=67 (67) (70) エラン目星:dice1d100=18 (18) (70)

    2:エラン「どうして店長の様子がおかしいのか聞き出せる?」エランプロファイリング:dice1d100=48 (48) (70)

    3:ラウダ「そうだ、店長が占い師のことを知っているか聞いてみようよ」

  • 35二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 22:34:58

    特殊ルートってやっぱりバディでも追跡/逃走対象でもない相手とのルートなのかな
    過去の何やかやの余地がこのへんしかなさそう
    まぁ何があっても驚きませんけどね!さっきのおそろいファンブル見た後だともはや何も怖くないね

  • 36二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 22:52:12

    >>35

    ミオリネ「たぶんそう/部分的にそう」

    シャディク「ラウダに関しては一緒に行動した回数で決まるね。自由にペアを決めて行動できるところがあって、そこで一緒に動いたキャラのルートに決まるよ。もしそこでグエルを選んでいたら普通にグエルルートに入る。……予定だった」

    ミオリネ「特殊ルートは『行動回数以外の何か』によって分岐する可能性がある、とだけ言っておくわ」

    シャディク「おそろいファンブルは うん……」

    ラウダ「い つ の 日 か き っ と 広 が る 曇 天 に お 別 れ す る」

    エラン「もう__逃げることはしない」


    「占い師、ですか。……そういえば、あの子たちも行ったみたいですね。大吉だった~って、私にも話してくれて」

    「何か気になることは言っていましたか?」

     ラウダが間髪入れずに聞くと、店長は少し考えるようなそぶりを見せる。しばらく俯いてあれこれ悩んだあと、ふっと。顔を上げて、ラウダの方に視線を向けた。

    「そういえば、占い師はネックレスを押し売りしてくるらしいですね」

    「ネックレス?」

    「はい。とはいっても、そこまで高価なものではないようです」

    「ちなみに、その占い師の場所に心当たりは?」

    「さあ……でも、自転車で動いているらしいので、そう遠くには行っていないと思いますよ」

     エランは少し、考えてみる。

     そういった怪しげな商品を売りつけるような人間が、高校生にとって「そこまで高価でない」と感じるような値段設定をするだろうか。なんだか、妙だ。

     単純に客層が中高生に偏っているからなのか。占い師の目的が金以外の何かだからなのか__

     そこでエランは思考を切った。考えすぎるのは悪い癖だ。まだ事件と関係があると決まったわけではない。こんな事件で一喜一憂できるのも、平和の証であるのだから。

    「ラウダ、行こ、う……?」

     ラウダはレジで財布を取り出し、既に会計をすませていた。エランが近寄ると、どうやら肉まんをひとつ、買ったらしい。それをおもむろに割ると、大きい方をエランに向けて差し出した。

    「はい、はんぶんこ」

    「いいの?」

    「もちろん。さっき下敷きにしちゃったから……僕の奢り」

    「……ありがとう」

     エランはふにゃりと微笑んで、肉まんを受け取った。

    【宇宙街バディ 一日目 夕 終了】

    dice1d3=3 (3)

    1:中学校 2:高校 3:駅前

  • 37二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 22:52:58

    待ってました今回も楽しみ!!

  • 38二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 22:58:00

    もうすでに初日でエラン監禁ルートコンプリートが見えてきて大草原

  • 39二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 23:03:09

    2人揃ってファンブルで2人揃って色ボケルートはマジでダイス神の存在を感じるんよ
    グエルの与太出目運がついに弟君に乗り移ったかな???

  • 40二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 23:05:16

    99と100ってのがまたひでぇ…

  • 41二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 23:07:20

    エランお持ち帰りコンプリートできそうじゃん()

  • 42二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 23:10:48

    うわ草

  • 43二次元好きの匿名さん23/04/20(木) 23:46:52

    エランの全員攻略とグエルがスレッタルートでプロポーズどっちが先に達成されるかと思いきや
    グエルが顔も見せない内にエランが王手かけててワロタ

  • 44二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 07:01:40

     肉まんを食べ終わる頃には、駅前に辿り着いていた。

     駅、と言っても、小さな無人駅で、思ったほどの賑わいはない。もう夜遅くなってきたこの時間は、ちらほらと人がいるくらいだ。ラウダはぐるりとあたりを見回して、どうやら犬の散歩をしているらしい女性を見つける。つまるところこの近くに家があるということで、事件について何か知っている可能性が高い。

    「すみません、僕たち、この近くで起きた事件について探っていて」

    「刑事さん。お疲れ様です、事件って……ひったくりのことですか?」

    「はい。何か知っていますか?」

    「そうですねえ、最近こういう不穏なことはなかったのに……」

     女性は犬のリードを片手に、もう片手を頬に当てる。悩むように言い、それからふっと顔を上げた。

    「五日前にこのあたりに占い師がいましてね。ひったくりが起きたのがその占い師がいなくなった次の日だったので、関係あるんじゃないかってもっぱらの噂ですよ」

    「……占い師」

    「はい。私の子どもも受けたんですけど、適当な感じでしたよ。でもまあ、話は上手だったし、きれいな女の子だったので、子どもはよろこんでいました。三百円でネックレス売ってたので、買っちゃいましたよ……あ、友達紹介券もらったので、せっかくなのであげますね」

     女性はそう言って、懐から一枚の券を取り出した。シンプルだがおしゃれな雰囲気のチケットで、いろいろと情報が書いてある。ラウダはそれをじっと見つめたあと、エランに手渡して、「ご協力感謝します」と微笑みかけた。


    ミオリネ「友達紹介券には目星と心理学が振れるわよ」

    ラウダ「無機物に心理学を振る(パワーワード)」

    エラン「……プロファイリングってこと?」

    ラウダ「エラン無から全てを読み取るの?」

    エラン「確かに存在しているんだもん」

    ラウダ詳細調査:dice1d100=1 (1) (70)

    エランプロファイリング:dice1d100=29 (29) (70)

    ラウダアイデア:dice1d100=25 (25) (70)

    エランアイデア:dice1d100=2 (2) (50)

  • 45二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 07:27:14

    今のとこずっとわりと出目優秀なのにあの時に限って…

  • 46二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 07:29:32

    ダイス神露骨なバランス調整

  • 47二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 07:34:01

    ミオリネ「??????????」

    ラウダ「†兄さんと僕たちを貶めたあのダイスの女神を叩き潰す†」

    エラン「†攻め方を変えるか†」

    ラウダ「これは有能バディの風格」

    エラン「なってしまったな 最強……」

    ミオリネ「勤務時間中にジャングルジムで遊んで色ボケるのは果たして有能と呼べるのだろうか」

    ラウダ「やめて」

    エラン「今回は僕たちが寵愛枠かもね」

    ラウダ「もっとやめ……いや兄さんが平和にシナリオを終えられるならアリかも」

    エラン「やめて」


     ラウダは友達紹介券をじっと見て、妙なことに気づく。

     店名も住所も、それどころか占い師の名前すらも書いていないのだ。

     後者は露店だから仕方ないにしても、明らかに人を呼び込むことを目的としているのに、徹底して素性を隠そうとしている。一体なんの目的で? しばらく考えた末に、ラウダはひとつの結論に行き着く。

    「「……露天営業の許可をとっていない?」」

     声が、重なった。どうやらエランも同じことを考えたらしい。無表情のまま、ラウダの方を見やる。

    「相場からかけはなれた値段設定からして、明らかに学生を対象としている。それと、公園で一週間前に占い師が、と言っていたよね。そしてここでは、五日前……同一人物だとすれば、移動が早すぎる」

    「なるほど……何かがあることは、確かだろうね……?」

    「……それが事件に関係あるかは、わからないけど」

     そんなことを話していれば、いつの間にか夜も遅い時間になる。ラウダは空を見上げて、雲の隙間から淡く降り注いでくる月光を振り仰いだ。

    「中学校と高校の調査は明日にして、今日はもう休もうか」

    「そうだね。……そういえば、もうすぐ皆既日食なんだっけ」

    「うん。曇ってしまうらしいから、少し残念だけど」

     ラウダは無邪気に笑う。

    「見たいなあ、赤い月」

    dice1d2=1 (1)

    1:ここで解散する

    2:ビジネスホテルか何かをとって一緒に休む

    (多少処理が変わります)

  • 48二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 07:55:26

     ラウダと別れたあと、四号はしばらくその後ろ姿をぼんやりと見つめていた。それから自分の口許に触れて、少しだけ考える。頬が、かすかに熱い。そうしてぼんやりとしていると、

    「よーんごっ」

     誰かが突然背後から抱きついてきて、びくりと肩が跳ねる。

     足音はしなかった。驚かせるつもりだったのだろう。不満げな顔をしながら、「何でいるの?」と低い声で聞いた。

    「怖いなあ。もっと明るくいこうよ。ほら、笑顔!」

    「あいにく面白くもないのに笑えない性質で」

    「お気に入りのラウダくんの前ではあんなに楽しそうに笑ってたのに?」

     四号はくちびるを閉じ、振り返る。

     天使のような笑みがやけに邪悪に見える。彼は__五号は、「もうすぐ月食だね」と前置きして、四号の頬をくすぐった。四号は特段抵抗もせず、されるがままに無表情に見下ろす。

    「それじゃ、報告を聞こうか」


     ラウダは夢を見る。

     ラウダは月に向かって歩いている。呼んでいる。呼んでいる。月が呼んでいる。月が呼んでいる。行かなければ。行かなければ。

     先頭で歩くのは少し不安だけど、ひとりじゃないから、怖くない。ラウダの隣には、『友達』がいる。もう顔も名前も思い出せないあの友達が。ラウダのすぐ後ろには、エランがいる。それにラウダの後ろには、無数の、無数の子供たちがいる。歩く。歩く。歩く。あるく。行かなければ。

     月。

     赤い月。

     ラウダは月を見ている。月はラウダを見ている。歩いている。月に向かって。呼ばれている。行かなければ。

    「約束してくれるのか?」

     誰かの声が聞こえる。泣いているこども。違うあれは友だちの声だ。隣を見れば、彼はこちらを見ている。ラウダは彼に向かって笑いかける。無邪気に。

    「もちろんだよ」

     僕はあなたのために、悪い人をこらしめるヒーローになるよ!

     約束したのだ。友だちはふにゃりとほほえんで、「ありがとう」と言う。小指を絡める。

     赤い月。


     はっと、目が覚める。

     何やら妙な夢を見た気がする。重い体を引きずってふと鏡を見れば、なぜだかやけに、気にかかった。

     鏡の中。赤茶けた色の瞳が、どこか不安そうにこちらを見ている。

    行く場所:dice1d2=2 (2)

    1:高校 2:中学校

  • 49二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 12:04:09

    「おはよう、エラン!」

    「おはよう。今日はどこに行く?」

    「うーん……じゃあ、中学校に行こうか」

     今は登校の時間帯だ。きっと生徒たちに何か話を聞けるだろう。ラウダはそう判断してその名を出せば、エランはこくりと頷いた。

     そして。

     何故か、手を差し出してくる。

    「どうしたの?」

    「手。繋いでいこうよ」

    「え?わかった」

     ラウダはよくわからないまま、とりあえずエランの手に己の手を重ねた。いくら身長差がおよそ頭一つ分程度あるとはいえ、二人ともほとんど同年代の、成年の男である。付け加えるならラウダはどちらかといえばステゴロタイプの戦闘スタイルで、武器を使ったとしても大きめの斧というわかりやすい近接特化だ。エランは少しだけ、睫毛を伏せた。

    「ラウダ、意外と手、大きいね?」

    「……?そうでしょ!」


     ラウダが登校中の生徒二人組に話しかけると、「スゲー!刑事さんだ~!」と目を輝かせた。事情を説明すれば、すぐに聞き込みに応じてくれる。

    「知り合いじゃないんで詳しくはないけど、マジ信じられないです!学校でタバコ吸うなんて、犯罪だし、最悪!」

    「まあわかるけど、最近そういうこと増えてるし……」

     片方がぎゅっと手を握り、諫めるような発言をした方に少し視線を向ける。もう片方は、「おお怖」と言いながら肩を竦めてみせた。ラウダはこくりと頷いて、二人に視線を合わせる。

    「協力してくれてありがとう。学校、頑張ってね」

    「刑事さんもお勤めがんばってください!」

    「いってきま~す」

    「……」

     エランは何故か未だにラウダの手を握ったままだ。

     何故かラウダの手を握る指先に、ぎゅっと力がこもったきがした。

    ラウダ詳細調査:dice1d100=10 (10) (70)

    エランプロファイリング:dice1d100=61 (61) (70)

  • 50二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 12:38:35

    こいつら優秀だな

  • 51二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 12:58:51

    元々の設定の恋慕?的感情と色ボケによるコイツ僕のこと好きなのでは?が合わさって
    エランが無敵モードになってない??

  • 52二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 15:19:24

    「……さっきの二人、明らかに様子がおかしかった」

    「え?そうかな?」

     エランはラウダの手から慎重に指を離すと、メモ帳を取り出す。ぺらぺらと捲り、どうやら何かを確認しているらしい。それから「うん」と頷いて、再びラウダの方を見た。

    「反応が過剰すぎる。それだけなら、あのくらいの年頃には、たまに聞くけれど……それにしては、もう片方があまりに無反応だったのも不思議だ。ラウダ、何か気づいた?」

    「うーん……あ、」

     ラウダはふっと、顔を上げる。

     ほんの、一瞬だけだ。確証があるわけではない。しかし、たしかに。反応が過剰でなかった方__「最近そういうこと増えてる」と、一種冷静な感想を呈した方は、確か。

    「ネックレスをつけて……いた、ね?」

     紐が服からはみ出していただけだ。それでも、事件現場に必ずいるという占い師、それが配っているというネックレス、やけに事件に対して冷静な生徒。

     明確な証拠があるわけではない。ただの勘だ。だが、「あてずっぽう」というには状況がそろいすぎている。それに、こういったことを嗅ぎつけるのは、ラウダの得意分野であった。

    「……何か関係性があるかもしれない。その占い師を探そう、エラン」

    「でもどこにいるの?露店商で、住所も、店名もわからないのに……」

    「うーん」

     言ったはいいものの、手がかりがつかめていないこともたしかだ。

     ラウダは腕を組み、首を傾げた。


    ラウダ「……残る一つ。高校に行けば、何かわかったりしないかな?」

    エラン「そこそこ情報はそろっているよね。アイデアを振れば場所が突き止められたりしない?」

    ミオリネ「そうね、ラウダのイクストリーム成功補正でそういうことにしてあげても構わないわよ」

    ラウダ「ちゃんと手がかりを探すべきか、それとも……」

    エラン「一応このシナリオには時間制限があるんだし、駆け足で行ける分には駆け足で行った方が良いと思うけど」

    ラウダ「……それなら……」

    dice1d2=1 (1)

    1:ラウダ「いや、でもやっぱり、ここは高校に向かってみようよ」

    2:エラン「dice1d3=2 (2) (1:ファミレス的な場所 2:喫茶店的な場所 3:普通に道を歩きながら)アイデア振って考えよう」ラウダアイデア:dice1d100=93 (93) (70) エランアイデア:dice1d100=37 (37) (50)


    【宇宙街バディ 二日目 朝 終了】

  • 53二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 20:52:14

     高校に向かえば、頭に包帯をぐるぐると巻いた生徒を見つける。話しかければ、どうやらこの高校で起きた暴行事件の被害者、であるらしい。だが、やけに軽い調子で「なんでもないですよ」とからりと言い切った。

    「些細な事で喧嘩してただけです。俺も手出しちゃったし」

    「ふうん……」

     ラウダはそれとなく視線を巡らせる。やはり、ネックレスをつけている。遠目で見た時はよくわからなかったが、どうやら青い石が飾り玉についているらしい。

    「協力、感謝します。そのネックレス、きれいですね。どこで買ったんですか?」

    「え?ああ、三週間くらい前に校門の前に占い師が来て。そこでもらいました」

    「なるほど。今、その占い師がどこにいるかわかりますか?」

    「うーん……どこだろう。でも、プロって感じじゃなかったので、明らかに本職がいそうなところにはいないと思います。浮いちゃいますから」

    「ありがとう。それじゃあ、勉強頑張ってね」

    「はい!」

     ラウダは手を振って、ふっと息をつく。

     傍らに立つエランを見やり、「やっぱり」と小さく呟いた。

    「占い師とこの事件。何かが関係している、と思わない?」

    「できれば本人に話を聞きたいけど」

    「接触するにしても、どこにいるかがわからない、か……」

    「最後の目撃情報があるのは、……駅前」

    「そこから自転車で行けそうで、かつ本職が少なそうな場所、か……うーん」

     ラウダは考え込む。うまく絞り込まなければ、期日までに見つけることは難しそうだ。エランはそんなラウダに視線を向けて、じっと、見つめる。

    「……なに?」

    「なんでもない」

    「なんか今日エランちょっと変だよ」

    「気のせいだよ」


    ミオリネ「というわけで、駅前から自転車で無理なく行ける範囲で、かつ露店ができる程度の敷地があるのは、「1:大通り」「2:小学校」「3:オフィス街」「4:表通りから少し入ったところ」「5:完全な裏路地」ね」

    ラウダ「5はないね。本職が多いから浮く」

    エラン「あとは1、2、3、4のいずれかだけど……どうしよう」

    ミオリネ「情報は全部出てるから、無理なくアイデアで特定できるわよ」

    ラウダ「わかった。振るよ、エラン」dice1d100=75 (75) (70)

    エラン「……それじゃあ、えいっ」dice1d100=25 (25) (50)

    両方とも失敗の場合dice1d4=3 (3) に向かいます

  • 54二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 21:03:23

    ラウダ「さすエラ」

    エラン「頑張ってるからラウダお持ち帰りしてもいい?」

    ラウダ「僕はプライズじゃないんだけど?」

    エラン「いいでしょ?ねえミオリネ」

    ミオリネ「なんでまで序盤も序盤なのに五億歩踏み出してるの?」


     エランは考え込むようにメモをぱらぱらと捲り、顎に手を当てる。

    「……占い師は、素性を知られるのを警戒しているよう、だった。それにあまり人通りの多いところには出没していなかったから、大通りはない」

    「なるほど。小学校かオフィス街かな?」

    「いや、対象年齢が違いすぎる。主に中高生をターゲットにしているみたいだから」

    「じゃあ」

    「うん。表通りから少し入ったところ。そのどこかに、いるはずだ」

    【宇宙街バディ 二日目 昼 終了】


     そこは、隠れ家的なカフェや個人営業の古着屋、ファンシーショップなどが並ぶ、華やかさこそあまりないが活気のある場所だ。平日ではあるが、もう少し遅い時間であるからか、そこそこにぎわっている。

     しばらく歩き回れば、少し横に逸れた角に、占いの出店があるのを見つける。看板の類はなく、簡素な椅子と机があり、フードで顔を隠した人間が座っている。

    「すみません、友達紹介券を貰ってきたんですけど」

     エランが話しかければ、それはぱっと顔を上げた。中から現れたのは、愛嬌のある顔立ちの少女だ。ラウダたちとそう年も変わらないだろう。彼女はこちらを見ると、ニコリと微笑んだ。

    「こんにちは。招待券があるなら、無料で占いますよ。何を占いますか?おすすめはそうですね、恋愛運なんてどうです?」

    「……せっかくだからお願いするよ」

    「エラン!?」

     ラウダは面食らいながらも、とりあえず椅子に腰かけた。よくあるカード形式らしい。こういったものは受けたことがない。困り果てて、直感で一枚、手に取った。

    ラウダ占い:dice1d100=60 (60)

    エラン占い:dice1d100=74 (74)

    (出目が低いほど運勢がいいよ)

    エランプロファイリング:dice1d100=1 (1) (70)

    エランSANc:dice1d100=5 (5) (65) 0/1

  • 55二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 21:05:31

    出目良すぎ

  • 56二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 21:08:05

    すでにお持ち帰りする気満々で草

  • 57二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 21:08:34

    気ぶりエランで忘れてた
    ダイス激強エランが帰ってきた!

  • 58二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 21:22:36

    ミオリネ「????????????????」

    エラン「誰かが描いたイメージじゃなくて 誰かが選んだステージじゃなくて」

    ラウダ「不正!どう考えても不正ダイス!!」

    エラン「でも恋愛運はそんなによくない……しょんぼり」

    ラウダ「絶対もっと他に突っ込むべき点があるよ!!!!」


    「……えーっと、そっちの青い髪の子は小吉ですね!曖昧だった関係に名前がつくかも。だけど運命の出会いがありますよ。緑の瞳のお兄さんは、あっ、凶、ですね……片想いは叶わないかもしれません。ですが、以前から思いあっていた相手となら、温かい関係が築けます。ふふ、恋愛運アップのために、こちらのネックレスをどうぞ!」

     エランは話半分で聞き流しながら、思う。

     こいつの言ってること全部でたらめだな。

     話し上手ではあるが、適当に言っているらしいことは想像に容易い。それに、彼女の立ち振る舞い、微かな鈍り、容姿。経験上、おそらく宇宙街の出身ではなく、アーシアンだ。それも生粋の。

     それにラウダと僕は片想いじゃないので温かい関係を築けるに決まっているのである。

     エランはうんうんと頷き、とりあえずネックレスを受け取った。青い玉は、どうやら天然石か何からしい。こういったものを無料で配るのも、なにか、怪しい。……そもそも何故、こんなところにアーシアンがいるのかはわからないが、とにかく。ラウダにちらりと、目配せする。ラウダも、すぐに頷き返した。

    「……騙し討ちのようですみません。僕たちはこういうものです」

    「え、……警察……!?」

     彼女は目を見開いた。それから困ったようにフードを取る。怪しげな格好さえしていなければ、そこにいたのはどこにでもいる普通の少女だ。短い黒髪に、澄んだ水色の瞳が、どこか不安げに垂れている。

    「路上営業の許可は取られていますか。それと、ここ最近頻発している少年犯罪の現場に、必ずあなたがいたという証言があるんです」

    「し、申請するの、忘れてて……」

    「そうですか。このネックレスは?何故あなたは、これを配りたがるんです?」

    「えっと、これは、その……」

     少女は困り果てたような様子だった。どうやら心の底から当惑しているらしい。エランは膝をつき、安心させるようにじっと見つめた。

    「大丈夫。少し話を聞いたら解放する。正直に話せば、悪いようにはしないよ」

    エラン心理学:dice1d100=49 (49) (70)

  • 59二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 21:36:03

    「……わ、私。委託業者、なんです。地球街のとある方が、このネックレスを指定した地域で配ってほしいって……それに、とんでもない報酬金がついていたから……」

    「なるほど。そのとある方、というのは?」

    「私も詳しくはない、です。ただ、確か……『S』という名義でした」

     少女はそこで視線を下に向け、それからきっと、ラウダを見つめた。

    「あの。……どうしても手に入れなければならないものがあるんです。彼を探すなら、協力します、から……一度、見逃してはいただけませんか?」

    「……そうはいっても」

    「わ、私! 私、ニカ・ナナウラといいます。あとは、えっと……もう、信頼してもらえそうなもの、ないですけど……どうか、お願いします。私を逮捕しても、『S』がまた依頼を出したら、いくらでも再犯は起きるんですから」

     ニカは一瞬、涙で瞳を潤ませ、くちびるを引き結ぶ。ラウダはその様子に少し気圧されて、「そ、そういうことなら……」と頷いた。その言葉を聞いて、ニカはほっとしたように顔を上げる。

    「……ありがとうございます」

     その笑顔は、何かに疲れているようにも見えた。

    「それじゃあ、そうですね。明後日、地球街に入る前の門で合流しましょう」

    「わかった」

    「あ。でも、スペーシアンが地球街に入るには、スレッタの許可が必要なんでしたっけ……?」

    「大丈夫。僕、スレッタと顔見知りだから」

    「え?その見た目で、花街に遊びに行くんです……?」

    「……?うん。スレッタのことはよく買っているよ」

     ラウダがなんてことないように言う。

     そうでもしなければ、何かと理由をつけて追い返されてしまうのだ。どうせ生活費以外に給料の使い道もない。取り調べに向かうたびに貯金が減るのはすこし苦しいけれど。そんなことを考えていただけなのに、何故かエランとニカの両名が脳破壊されたような顔でこちらを見ていた。

    証拠品のネックレス:dice1d4=2 (2)

    1:ラウダがもらったものを提出する

    2:エランがもらったものを提出する

    3:ニカから押収したものを提出する

    4:あるだけ全部提出する

  • 60二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 21:45:40

     ミオリネに報告と証拠品の提出を済ませると、彼女は上機嫌に二人をそれぞれ見やった。

    「お疲れ様。よく見つけてくれたわね」

    「エランのおかげだよ」

    「……」

     エランはまだ回復していないらしい。ラウダが首を傾げていると、ミオリネはエランから渡されたネックレスを見やり、ぱちぱちと瞬きをする。眼帯で隠されていない片目が、青い反射光を浴びて輝いている。

    「それにしても、まだ裏がありそう。……指示は追って出すわ。とりあえず、今日は二人とも休んで頂戴」

    「わかった。エラン、お疲れ様」

    「……お疲れ様」

     ラウダは爽やかに笑い、こぶしを突き出す。

     エランも困ったように眉を下げ、こつんと拳を合わせた。

     ここは宇宙街。市民から絶大なる信頼を寄せられる警視庁の位置する、正義の街。

     事件はまだまだ始まったばかり。仲良しバディ二人組に、これからの平和は託される。


     帰り道。

     ラウダは、なにとはなしに、結局持ってきてしまった、あの青いネックレスを見つめる。

     なんだかこれを持っていると、背筋がぞわぞわする。本能が、拒絶する。それなのに、何故か何かを思い出せそうで、手放せない。

     少し、考えた末に。

     ラウダはそのネックレスを__

    dice1d2=1 (1)

    1:次のシナリオ中も持ち歩く

    2:捨てていく


    HO1HO2『傷だらけの願い』

    ▽Mission complete!

  • 61二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 21:51:19

    エランもラウダも基本的に出目良かったから
    順調に情報集まってニカに辿り着けたね

  • 62二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 21:56:13

    ミオリネ「というわけで、いったんシナリオクリアよ。お疲れ様」

    ラウダ「本当にただの導入って感じだったね」

    エラン「既にダイスはフルスロットルだったけれども」

    ミオリネ「エランのダイス運がおかしい」

    エラン「しっぺ返しが怖いね……?」

    ラウダ「あ。そうだ、シナリオクリアってことは、SAN値回復、あるよね!ちょうだい!!」

    ミオリネ「切実な発言」

    エラン「既にSAN値が三十を切ってる人間はいうことが違うね」

    ミオリネ「そうね。シナリオクリア報酬が1d3。それに加えて、バディで仲良く探索できたから、ボーナスで1d3。合計で2d3のSAN値回復とする」

    ラウダ「やったあ」ラウダSAN値回復:dice2d3=3 2 (5)

    エラン「絶対黒字になる」エランSAN値回復:dice2d3=3 2 (5)

    ラウダ「えっと、今のSAN値が……29+回復量、だね」

    エラン「僕は65+回復量。最大値が出れば70も超える」

    ラウダ「ほとんど僕の二倍以上なのずるい」

    ミオリネ「SAN値低いと大変だからがんばってね」

    ラウダ「……そうだ、そういえば地球街組はどんな感じなの?」

    エラン「うん。スレッタとグエル、だよね。少し心配」

    ミオリネ「そうね、向こうは__」


     ノックの音で目が覚める。

    「スレッタおねーちゃん、おはよ!」

     部屋に入ってきたのはソフィ、それに続いてノレアもやってきた。二人は所謂禿というやつで、スレッタの身の回りの世話をしている。二人ともアーシアンで、まだ幼いが賢くて気が利くし、懐いてくれている。ソフィは着替えといくつかの花が活けてある花瓶と、ついでに最近流行っているらしい恋愛小説を差し出してきた。

    「私、朝食の準備をしてくるね! また読み聞かせしてよ」

     ソフィが下がっている間に、ふと、スレッタは窓を見やる。

     悪名高い地球街のもとになった、古くからの歓楽街、花街の中心地。その中でも、物理的にも価格的にも一番高いこの鳥かごからは、町の様子がよく見える。無計画で違法な建築がはびこるここにも、かすかにやわらかな光が差し込んでいた。陽気な客引き、かすかな怒号、悪意を呑み込んで凝るこの場所が、スレッタの街だ。

     遠い向こうに、宇宙街のビル群が見える。

     スレッタはふっとため息をついて、華やかな着物に着替え始めた。


    HO3HO4シナリオ

    『最果てにて君を守る』

  • 63二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 22:07:00

     スレッタが欄干に腰かけ外を見ていると、ふと。どこからか、甘い花の香りが漂ってくる。
    「うん。やはりお前には白が似合う。純潔の花だ」
    「……もう少し普通に登場できないんです?」
     そこにいたのは、怪盗ダリルバルデ。
     こと、世間を騒がせている大怪盗様とは夢にも思えないほどの低INTっぽい雰囲気を醸しだす男。グエル・ジェタークだ。
     スレッタはうんざりとした顔をして、右の耳に触れる。いつの間にかそこには、真っ白い薔薇の花が挿してあった。香水を纏わせてあるだけで、造花だ。スレッタはくるりと振り返る。グエルは肩を竦めて、スレッタを部屋の中に引きずり込んだ。
    「心外だ。今回は窓から突っ込んでいないし、煙幕も撒いていない」
    「以前それをされたから張ってたし、換気のために窓や扉を開け放っていたんです。というか私、仮にも一番人気の花魁なんですけど?お金払ってくださいよ」
    「会話するたびに、か?」
    「ここに来たのは会話のためだけですか」
    「違う」
    「ふうん、わかってるじゃないですか」
    「すぐにでも調査に取り掛からないと。遊んでいる暇はない」
     真剣な顔で言い切られ、スレッタは少し面食らう。
     呼び出したのはスレッタだが、もっと、ほら、あるだろうが! なんでこいつといいあいつといい、こんなにからかいがいがないんです!? スレッタが頭を抱えていると、ガラリと扉が開き、ごはんののった盆を持った少女二人が入ってきた。
    「げ。グエル、おねえちゃんに近づかないで!」
    「……何か食べますか。今りんごしかないけど」
    「いらない。俺は『あの事件』のことで来た」
     __地球街連続殺人事件。
     発見された遺体はバラバラだったり滅多刺しだったりと酷い有様であった。地球街のエリアは大きく分けて『1:花街』『2:ビル街』『3:闇市』『4:路地裏』『5:外縁』があるが、今のところすべてのエリアで一度ずつ事件が起きている。それがやけに気にかかって、スレッタはグエルに協力を取り付け、調査をすることとなったのだ。
     事件について確認していると、ふと、ニュースが耳に入っている。
    「最近、宇宙街で少年による軽犯罪が相次いでいます。現在警察が関連性を調査していますが、……」
    「ヒトしんでないのにノンキだねえ、スペーシアンは」
     ソフィがどこか無感動に呟く。
     スレッタが無言でうなずいた。グエルは腕を組み、壁に寄りかかった。

  • 64二次元好きの匿名さん23/04/21(金) 22:26:15

    スレッタ「無敵グエルさんじゃないですか」

    グエル「エランが無敵になっている気配を察知した。INT低いしこれくらい許されるだろ」

    スレッタ「その発言はギリ世界を敵に回しますよ?」

    グエル「無敵になればなるほど結婚してくれはやりにくくなるのが難点だな」

    スレッタ「あっこれ無敵時空じゃなくて三バカ時空のグエルさんだ」

    グエル「……それで、シャディク。この殺人事件について調査するのが、こっちのシナリオ、ということか」

    シャディク「そうなるね。ちなみに処理は宇宙街バディの方と基本的に一緒。それと、二人とも特殊な技能が使えるよ。水星ちゃんは『評判』。魅惑で判定して、相手をなだめたり注意をひきつけたりできる。グエルは『盗む』。手さばきで判定して、相手がこちらに注意を向けていない時に持ち物を盗んだり気付かれずに行動したりできるよ」

    スレッタ「なるほど……組み合わせて使ってくださいと言わんばかりの技能」

    グエル「スレッタ。何故とは言わないが出会ったNPCには片っ端から評判で判定しろ」

    スレッタ「もちろんです。ただし手に入れたものははんぶんこですよ」

    シャディク「熟れてるなあ二人とも」

    スレッタ「それで、最初に行くところですけど……あっ、ソフィさんとノレアさんは着いてくるんですか?」

    シャディク「基本的にはお店で働いてるからついてこれないよ。ただし、こちらから戦闘を仕掛けるなどする場合には護衛として着いてきてくれるかもしれないね」

    グエル「とりあえず今は置いていく、ということか。二人きり……つまり、デートだな!?」

    スレッタ「でっ、ででで、デートですね!!……うう、なんか無敵グエルさん相手だと調子狂う……」

    グエル「だが、殺人事件が起きている……一刻を争う状況なのは間違いない。どこを探索しようか」

    スレッタ「ウワァ急に冷静にならないでください!……dice1d5=5 (5) で」

  • 65二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 04:34:13

    宇宙街と地球街では起きる事件の質も全く違うのね

  • 66二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 07:11:04

     外縁は、ここ一年程度で新たに「地球街」と呼ばれるようになった地域だ。

     もっぱら住宅街であり、比較的治安が良い。元スペーシアンの人間もそこそこの人数住んでおり、生粋のアーシアンからすれば苦い目で見られることも多々ある。ただしスーパーマーケットやそこそこの通りなど、ライフラインとなりうるものも多数あるため、利用者は多い。

    「グエルさんってこのへんに住んでるんでしたっけ?」

    「ここよりはもう少し花街に近い場所だな。宇宙街に行くのに苦労しないところがいい」

    「バレないようにやればいいのに。あなたの技術なら可能でしょう」

    「ロマンだ!かっこいいじゃないか、正義のために夜空を駆ける大怪盗!ここがそういったアクション小説の世界なら主人公だ」

    「……正義ねえ」

     スレッタはグエルの方を向いて、訝しむような顔をした。

     探せばすぐに、被害者の遺族だという女性にであった。どうやら地球街のなかではかなり裕福といっていい暮らしをしていることが、門構えから理解出来る。

    「スレッタ、グエル……犯人を探しているんだね」

     中から出てきた黒髪の女性は、二人の姿を見ると、どこか憔悴したような様子でそう言った。

    「……もう事件から九日たったか……被害者は私の同居人だ。一人で海に行った帰りだった」

    「海、ですか」

    「ああ。危ないからと反射板をつけていたから、夜道では赤く光って、目立ったかもしれない」

    「なるほど。他になにか犯人を特定できそうな情報はあるか?」

    「……見当もつかない。私もあいつも、普通に暮らしていただけなのに……」

     女性はそこまで言うと、気落ちしたように肩を落とす。

    「この街には警察なんて居ない。私、もうどうすればいいかわからなくて……二人が探してくれるなら未練も晴れるよ」

    「大丈夫です。犯人は、必ず見つけますから」

    「本当か?……嬉しい」

     彼女はどこか無理したように微笑んで、二人を順に見つめた。


    スレッタ評判:dice1d100=73 (73) (70)

  • 67二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 07:21:15

    スレッタ「???????????????」

    グエル「早速雲行きが怪しくなってきたな~!!」

    シャディク「スレッタ。君は押し付けられる側だ。なるべく耐えてね」

    スレッタ「うっうううううKP、プッシュです!プッシュロールです!!」

    グエル「初っ端からか?」

    スレッタ「こう、幸先悪いと今後も出目が腐りそうで……!」

    シャディク「別にいいけど、プッシュして失敗したらアリヤの地雷を踏んで警戒されるからね」

    スレッタ「あっ、アリヤさんだったんですね。まあもう情報は出ましたしそれぐらい……」

    グエル「本音が出た」

    スレッタ「そういえばグエルさん、盗むで判定しないんですか?」

    グエル「ここには俺の盗むべきものはないようだからな」

    スレッタ「……?そうですか」

    シャディク「それじゃダイスロールどうぞ」

    スレッタ「ああああああやります!!やってみせます!!」

    スレッタ評判:dice1d100=22 (22) (70)

  • 68二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 07:31:31

    もしや被害者ってティル?ふぇぇぇ…

  • 69二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 15:29:12

    「アリヤさん、無理しないで」

     スレッタはそうっと、アリヤの背を撫で、目を合わせる。

     落ち着かせるように、とんとんと優しく叩けば、彼女は澄んだ茶色の瞳を、ぱちぱちと数度瞬かせた。

    「私が必ず犯人を捕まえてみせますから。安心してください」

    「スレッタ……」

     アリヤはひゅうひゅうとおかしな呼吸を繰り返し、袖で目の周りを擦った。それからどこか震えた声で、「頼んだ」と言い切る。

    「もちろんです。ね、グエルさん」

    「ああ、俺だってできる限り尽力を誓う」

    「……そういえば最近、彼とよく一緒にいるよね。どうして?」

     そこでグエルがニイとくちびるを吊り上げた。

     嫌な予感がする。何かこう非常に嫌な予感がする。スレッタは慌てて目を見開き、グエルの方に視線を向けた。

    「デートだ!」

     遅かった。

     花魁て一応イメージ商売なのに。というか同居人を喪って悲しんでいるアリヤ相手にそれはないだろうが!アリヤは不思議そうに「じゃあ二人は付き合っているのか?」と尋ねる。なんでそんな簡単に受け容れてるんですアリヤさん!?グエルはきょとんとした顔をしてみせた。

    「付き合う、とは?」

    「グエルはスレッタのこと好きなのか?」

    「すッ……!?すすす、すき!?ち、ちが、俺はこいつのことなんか全然好きじゃないんだからな!!」

    「どういう感情で言ってるんですそれ!?」

     そんな、やりとりに。

     アリヤは心の底から、弾けるように笑った。


    スレッタ「無敵なのか三バカなのかツンデレなのか固定してください」

    グエル「INT低めなだけの普通のグエルだぞ」

    スレッタ「私ツッコミ役疲れてきたんですけど」

    グエル「がんばれ」

    スレッタ「たすけてラウダさんエランさんミオリネさん!」

    シャディク「君の中で僕はボケ枠なのかな?」

    グエル「さて。次はどこに行こうか」

    スレッタ「うーん、じゃあ……dice1d4=3 (3) に向かいますよ!」

    【地球街バディ 一日目 朝 終了】

  • 70二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 15:53:33

     闇市では、日常的に違法な取引が行われている。日用品から武器の類まで、およそ手に入らないものはない。地球街でも屈指の治安の悪さを誇る地域であり、狭い道にごみが散乱している。

     露店を開いているらしい人に話を聞けば、どうやら被害者とは知り合いだったらしい。ある程度は話を聞くことが出来た。

    「事件が起きたのは五日前の夜、ですか……」

    「被害者は宝石商。最近儲かっていたから、金目当てかもしれない、か」

    「グエルさんもよく宝石を盗んでるんですっけ?」

    「ああ。とはいっても、目当てのものじゃなかったら、メッセージカード付きで丁重にお返ししている」

    「……」

     目当て、ねえ。

     この男はどこか不思議だ。労働をしている様子もないのに「怪盗」ができるだけの収入はあるみたいだし、まるで映画のように、見せつけるように堂々と盗みだす。それをどこかに売り払うことはしない。足がつくから、ではないだろう、地球街ならその類の闇取引は日常茶飯事だ。かといってコレクションするでもなく、「目当てではないもの」だったら持ち主に返す。そもそも目当てとはなんなのだ。毎回きっちりと手袋はしているから、今のところ特定はされていないみたいだが、なぜそんなリスクを犯す?

     ……まあ、スレッタも不思議さで言えばどっこいどっこいか。スレッタがどうして花魁なんてやっているのか、というか多分そもそも花魁とはなんなのかも、グエルは知らないし、聞かない。深く相手の事情を詮索しないのも、また賢いやり方だ。

     スレッタは顔を上げ、グエルの方を見る。

    「死体が確認できたらいいんですけど。『掃除屋』さんがもってっちゃった、んでしたっけ?」

    「ああ。どうする?話を聞きに行くか?」

    「うーん……情報が手に入ったと言えば、手に入ったんですけど……」

     スレッタは首をかしげ、掃除屋が住むという建物を見やる。

     ぱちぱちと数度瞬きをして、考え込む。それから「決めました」と言って、再びグエルに視線を向けた。

    dice1d2=2 (2)

    1:スレッタ「掃除屋さんに会いに行きますよ~!」スレッタ魅了:dice1d100=9 (9) (70) グエル盗む:dice1d100=67 (67) (70)

    2:スレッタ「とりあえず武器を調達しましょう」スレッタ幸運:dice1d100=83 (83) (35) グエル幸運:dice1d100=40 (40) (30)

  • 71二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 15:57:50

    二人ともそもそも幸運低いなぁ

  • 72二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 15:58:10

    二人たしても幸運70いかないのかぁ…

  • 73二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 17:39:15

    地球組はSANもどっちも激やばで一発ダブル不定もあるからな

  • 74二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 19:15:24

    「武器になるものは、今日は売っていないみたい、ですね……?」

    「武器か。必要あるのか?」

    「一応。持っておくに越したことはありません」

     スレッタはそういって、くるくるとあたりを見回す。そろそろ日も落ちかけている。これ以上長居するのも、少し危険かもしれない。

     ……特に、このあたりって、結構治安が悪いですし。

     スレッタが地球街一の花魁であると知っている人間は、スレッタには手出しはしてこないだろう。だがそれとこれとは話が別だ。何より、猟奇殺人事件の犯人が、次はスレッタたちを狙ってこないとも限らない。とにかく、情報が少なすぎる。

    「今のところ、共通点らしい共通点といえば……裕福そうな人が狙われる、ということですけど」

    「まだ二つしか調べていない。ここで決めつけるのは早計だ」

    「グエルさんINT低そうなのにむずかしいことばつかるんですね」

    「煽るのはよくないとおもう!」

     二人はそんな会話をしながら、闇市を下っていった。


    スレッタ「うーん、だめ、ですか……」

    グエル「改めて酷いSAN値だな」

    シャディク「そうだね。ちなみにきもちよくなるくすりはうっていたよ」

    グエル「やめろやめろやめろやめろやめろ」

    スレッタ「お。グエルさん、いっておきますか?」

    グエル「やめろやめろやめろやめろやめろ」

    スレッタ「と、グエルさんと遊んでもいいんですけど。でもここ、闇市なんですよね?本腰入れて探せばひとつぐらい売っていたりしませんか?」

    シャディク「一ターンかけて探すなら、代用武器ぐらいなら売ってあげてもかまわない」

    グエル「……明示されてはいないが、ターン制ってことは十中八九時間制限がある。ここで無駄に時間を使うのも考えもの、か……」

    スレッタ「そうですね。うーん、どうしましょうか……」

    グエル「俺はなんでもいい。スレッタが決めてくれ」

    スレッタ「……よし、決めました」

    dice1d3=2 (2)

    1:スレッタ「dice1d3=1 (1) に向かいます」

    2:スレッタ「掃除屋さんのところにいきます」

    3:スレッタ「武器を探します」

    【地球街バディ 二日目 昼 終了】

  • 75二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 19:30:58

     掃除屋が住んでいるのは、小さな二階建ての賃貸建築である。尋ねてみれば、そこにはこちらを警戒した様子で見やる少年がいた。

    「花魁様とそのお気に入りが、こんなところに何の用?」

    「俺はスレッタのお気に入りとして認識されていたのか?」

    「今突っ込むべきはそこじゃないですよ」

     スレッタは話しながら、さっとあたりに視線を巡らせる。死体がしまえそうな場所は、少なくともこの部屋にはない。とはいっても、扉がひとつあるので、あるとしたらあの扉の向こう側にあるのだろう、ということくらいは推察できる。

     続いて、掃除屋自身の身なりを確認する。どこか汚れた衣服をそのまま身に纏っていることから、生活の程度は察しがついた。その腰には、鍵束がくくりつけられている。あれを使えば、死体の様子を確認できないだろうか。

     スレッタはぱちり、とグエルに視線を向ける。グエルは無言でうなずいた。

    「……すみません、少しお話したいことがあってきたんです」

     スレッタは微笑む。

     地球街一の花魁の笑顔は、しかしその肩書きに似合わず、夢見る乙女のように、無垢で無邪気だ。

     スレッタが話し始めると同時に、隣にいたグエルが、音もなく動き出すのを。スレッタは確かに、認識した。


    スレッタ「……さて死体を見たら確実にSANチェックがあるわけですけど。グエルさんの方がSAN値は低いんですよね……まあ誤差ですが」

    シャディク「鍵をスる方向で話が進んでるけど、別に掃除屋を気絶させて探索してもいいんだからね?」

    スレッタ「うーん……どうします?」

    グエル「……SANチェックの最大値が6以上だった場合、の話にはなるが二人そろって発狂したら目もあてられない。俺だけ行くというのも選択肢のひとつだ」

    スレッタ「えっと……どうしましょう?グエルさんが動いているのでグエルさんが決めていいですよ」

    シャディク「あ。とりあえず水星ちゃんの評判が成功しないことには何もできないからね」

    グエル「……わかった、それなら……」

    スレッタ評判:dice1d100=60 (60) (70)

    dice1d2=1 (1)

    1:グエル「鍵を盗む。一人で確認しに行くぞ」グエル盗む:dice1d100=13 (13) (70)

    2:グエル「掃除屋を気絶させる。二人で確認しに行くぞ」グエル戦闘マヌーバ「ノックアウト打撃」判定は近接戦闘(格闘):dice1d100=84 (84) (70)

  • 76二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 20:07:07

    「はい、それで、事件の解決のために……」

    「ふうん。花魁様ってのも大変なんだね……」

     扉の向こう側から、楽し気な談笑の声が聞こえてくる。

     グエルはそれを聞いて、壁にもたれかかる。服越しに、ぎゅっと「おまもり」を握る。そうしていれば、なんだか少しだけ落ち着いてきた。ふっと、グエルのくちびるが緩む。そうだ。これでいい。これでいいのだ。

     「借りて」きた鍵は、部屋の隅にあったちいさな冷蔵庫を開けるのに使うことができた。

     中にはばらばらの死体が保管されている。もともとばらばらだったのか、それとも冷蔵庫にいれるためにばらばらにしたのか。断面がきれいに処理されているのを見る限り、後者であるようにも見える。

    「……う……」

     グエルは顔を青くして、くちびるを押さえる。いくら処理されているとはいえ、不快感があることには変わりがない。

     探してみれば、ばらばら死体の中に小さなジップロックが置いてあることがわかる。中にはネックレスだの指輪だの、きらきらとした豪奢なアクセサリが保管されている。被害者だという宝石商の持ち物だろう。

     中身を確認する。……ない。息を吐いた。こんなところにあるはずもないか。立ち上がる。

     気づかれないうちに戻らないと。何食わぬ顔をして、音もなく戻る。スレッタはまだ、談笑している。グエルはそれを見た瞬間、自分の所業に生理的な嫌悪感が湧いてきた。

     グエルは無言で、スレッタの手をぎゅっと握った。スレッタは不思議そうに、こちらを見ていた。


    シャディク「SANチェックだけど、温情だよ。「人間の死体の一部を発見」判定で0/1d3だ」

    スレッタ「私はいらないんですか?」

    シャディク「うん。ずっとこっちで気を引いていたからね。グエルが余程詳細に喋らなければ不要だ」

    グエル「……あーーー向こうの部屋の冷蔵庫にバラバラ死体は言ってたなーーーーーー!!」

    スレッタ「グエルさん!!!!」

    グエル「お前も道連れだスレッタ・マーキュリー!……といいたいところだが、やめておく。スレッタのSAN値が可哀想だからな」

    スレッタ「グエルさん……!」

    シャディク「会話のINT下がってきたね」

    グエルSANc:dice1d100=6 (6) (30) 0/dice1d3=2 (2)

    次に行く場所:dice1d3=1 (1)

    1:花街 2:ビル街 3:路地裏

    【地球街バディ 一日目 夕 終了】

  • 77二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 20:10:00

    下いってたら面倒そうだったね
    良かった良かった

  • 78二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 20:12:02

    宇宙組のダイス運が荒れすぎれグエルで乱数調整はいってね?

  • 79二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 20:18:36

    スレッタ「グエルさんSANチェックつよ……」

    グエル「ふふん。これは来るか?まともに生還エンド!」

    スレッタ「意外と今回の寵愛枠はラウダさんとエランたちの方に偏っていたりして」

    グエル「まさか初っ端から今の俺を越える色ボケをするわけがないだろ。気のせいだ気のせい」

    スレッタ「ですよね!さて、花街って……私が暮らしている店もあるんです?」

    シャディク「そうだね。事件があったらしい店は、スレッタの店ではない。けれど最近そこそこ流行っている店だ」


     夜は花街の本骨頂。

     こんな時でも、お囃子は聞こえてくる。悍ましい気配を覆い隠すように、空回りするほど陽気に。スレッタが尋ねれば、わらわらとこどもたちがでてきた。

    「スレッタ!スレッタ!こんばんは!!」

    「ねえねええほん、絵本読み聞かせして~!」

    「みなさん、こんばんは~……ごめんなさいね、今日はちょっと用事があって」

    「こらチビども。あんまスレッタ困らせてんじゃねーよ」

    「あ。チュチュ先輩……!」

     中から出てきたのは、この店の元締め、その娘。チュアチュリー・パンランチだ。

     おそらく何でここに来たのか、すぐに察しがついたのだろう。「向こうで飯の手伝いしてろ」と子どもたちに指示を出して、スレッタ達を奥の座敷に通す。襖を締め切り、外にこちらの声が漏れないように細心の注意を払ったあと、静かに口を開けた。

    「……事件が起きたのは一昨日の夜だ。この店の裏路地のあたりで、……親父が……」

    「チュチュ先輩。無理して話さなくても……」

    「いや、大丈夫だ。……犯人に心当たりはない。最近経営が上向いていたから、十中八九嫉妬だろうとは思うが……」

     チュチュは気落ちしたように、しょんぼりと肩を震わせる。スレッタはチュチュの背を撫でて、「安心してくださいね」と抱きしめた。

    「チュチュ先輩、私が。スレッタ・マーキュリーが、犯人を捕まえてみせます」

    「……たすかるよ。がんばれ、『花魁様』」

     その表情に、少しだけ笑顔が戻った。気がした。

    スレッタ評判:dice1d100=84 (84) (70)

    グエル隠密:dice1d100=68 (68) (70)

  • 80二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 20:22:57

    スレッタ「?????????????????????」

    グエル「今回の寵愛枠は俺じゃなくてお前みたいだな、スレッタ・マーキュリー」

    スレッタ「おかしいおかしいおかしいおかしいおかしい」

    シャディク「プッシュしてみる?」

    スレッタ「します!なにせ期待値的には当たらない方が不自然なんですから!!」

    グエル「そうだよな。……プッシュロールは普通、あてるためにするものなんだよな……」

    シャディク「グエルがダメージを受けている」

    スレッタ「グエルさんは今回割と出目輝いてるからいいじゃないですか!!」

    シャディク「ちなみにここで失敗したら覚悟しておいてね」

    スレッタ「何をですか?????????」

    グエル「どういうことだ????????」

    シャディク「とりあえず振り直してよ、水星ちゃん!……あっ、グエル、ちなみに隠密の成果だけど……だよ」

    グエル「わかった。……さすがにない、か」

    スレッタ「グエルさんはグエルさんでさっきからなに謎の行動や描写を連発してるんです!?私と協力してくださいよ!!」

    グエル「協力するぞ。もちろんだとも」

    スレッタ「なんだろう余計怖くなった!!!!」

    スレッタ評判:dice1d100=34 (34) (70)

  • 81二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 20:37:07

    スレッタ「ハアッハア……」

    グエル「初日からプッシュロール二回、両方決めるとはなかなかやるな」

    スレッタ「普通は一発できまるものなんですよ七割なんだから!!」


     チュチュはぎゅっと、スレッタの手を握る。

    「……親父を殺した犯人、捜してるんだよな」

    「はい」

    「あ~しも親父もあんま人様に顔向けできるような生き方してねーけど。それでも、親父は立派だった。おかげであ~したちは路頭に迷わずに済んだ。どうか、」

     スレッタがそっと、チュチュの背を撫でる。そこで、襖が開いた。

     入ってきたのはグエルだ。どうやら二人が話している間に、外に出ていっていたらしい。

    「おいスレッタ。今そっちで裏路地を見てきたんだが__」

     その手には、何やら輝くものが握られている。こんなものが、落ちていた。なにか知らないか。チュチュはそれを見て、訝しむような顔を見せる。

    「あ。これ、親父の手鏡だな。いつも持ち歩いてて……事件の時に割れた」

     そう言ってどこからか、割れた手鏡を取り出した。丹塗りのそれは、さまざまな装飾が施されていて、比較的大きく高価そうだ。そこでふと、チュチュが不思議そうに言う。

    「……そういえば、親父の傷は腹部に集中してたけど、この手鏡は上着にいれてたんだよ。何か妙だな……」

    「なるほど……」

     スレッタは少し考えてみる。

     今のところ、襲われている人の共通点は、「裕福そうであること」であることだろうか。それと、アリヤのところとチュチュのところだけだが、「赤く光るものを身に着けていた」ということもある。考えを整理するために目を伏せていると、ふと。チュチュがニイと口角を吊り上げる。

    「そうだ。今日はこの部屋、開いてるんだよな」

    「チュチュ先輩?」

    「せっかくだから泊まっていけよ。酒と簡単な食事くらいは出すぞ?もちろん、そっちの『グエルさん』と一緒にな」

    「チュチュ先輩!?」

     スレッタは慌ててチュチュとグエルを交互に見やる。グエルはしばらく感情の読めない表情で突っ立っていたが、一瞬顔を伏せ、それから、スレッタに視線を向けた。

    dice1d3=3 (3)

    1:グエル「よし。お言葉に甘えよう」

    2:グエル「いや。拠点は分けよう」

    3:グエル「夜だし、なんとなく共通点は見えてきたし、とりあえず裕福そうな格好をして外を歩いてみるか?」

  • 82二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 21:53:25

    色ボケの気配すらない地球組

  • 83二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 22:14:11

    「……いや、事体は一刻を争う」

     グエルは立ち上がり、襖を開ける。スレッタはそちらを見て、こくりと頷いた。

    「行きますか。……行けるんですか?」

    「とりあえずやるだけやってみよう。無理だったらまた明日情報を集める」

    「おい、てめえら、まさか……」

    「はい」

     囮になって誘き寄せて。

     ……犯人を、捕まえる。


    シャディク「あと一歩踏み出しなよ!!」

    グエル「踏み出してるぞ」

    スレッタ「はい。犯人を捕まえる方向に」

    シャディク「いやそうなんだけどのも……!」

    グエル「今のところ被害者の共通点は、豪華な格好と、……赤く光るもの、か」

    スレッタ「前者は確定とみてもいいと思います」

    グエル「いや、多分後者も確定だと思う」

    スレッタ「……?」

    グエル「それで、どちらかが豪華な……狙われそうな格好をして、夜道をうろつくか」

    スレッタ「どちらがやります?」

    グエル「それじゃあ……ダイスで決めるか。dice1d4=2 (2) (1:スレッタが囮になる 2:グエルが囮になる 3:スレッタが男装して囮になる 4:グエルが女装して囮になる)っと」

    スレッタ「それと、赤く光るものは……dice1d2=2 (2) (1:丸い提灯を借りますか 2:四角いランプを借りますか)」

    シャディク「あっ、二人ともそれならアイデア振って。成功した文だけ間違ってても正解に変えてあげる。ちなみにこれはプッシュ不可だよ」

    スレッタ「わかりました!やります……!」スレッタアイデア:dice1d100=91 (91) (70)

    グエル「俺、アイデア低いんだよな……」グエルアイデア:dice1d100=92 (92) (40)

    シャディク「……それにしても、ショタ警官と相棒の探偵が色ボケて、花魁と怪盗っていう露骨な組み合わせの男女が一切色気ない事務的な会話だけしてるのなんのバグなんだろう……」

    スレッタ「シャディクさん今何か言いました?」

    グエル「気のせいだろう」

  • 84二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 22:23:56

    残りの条件は性別と光る物の形かな?

  • 85二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 22:29:46

    スレッタ「????????????????????」

    グエル「?????????????????????」

    シャディク「ぽんこつとぽんこつだったか~」

    スレッタ「でもグエルさんが囮になりましたね!!これはいけます」

    グエル「おい待てスレッタ・マーキュリー!それは一体どういうことだ……!?」

    シャディク「残念ながら釣れないよ。『デート』続行だね?」

    スレッタ「なんでですか!?グエルさんですよ!?!?」

    グエル「俺に対するその信頼感はなんだ!?!?」

    シャディク「……あーでも、そっか。グエルがおとりになったのか……そっかそっか、それなら……ここまで来たしまあギリギリいけるかも……」

    グエル「待てなぜ考える素振りをしはじめる?」

    シャディク「……ま、ナイスチャレンジ、ってことで。幸運で成功すれば遭遇できたことにしてもいいよ」

    スレッタ「温情来ましたね」

    グエル「その感じで温情渡されるのは普通に嫌なんだが」

    シャディク「ちなみに失敗したらただただ夜にふらふら歩いてたってだけの処理にするよ。これはプッシュできるけど……どうする?プッシュ失敗なら普通に猟奇事件関係なく知らない暴漢にエンカウントする」

    グエル「治安が最悪すぎるだろ」

    スレッタ「うーんそれじゃあ……dice1d2=2 (2) (1:プッシュします! 2:プッシュしません)」

    シャディク「それじゃあ、二人ともプッシュ無しで失敗してた場合は、このまま次の日の処理に移る。そうだね、dice1d2=1 (1) (1:路地裏 2:ビル街)に向かったってことにしようか」

    スレッタ「わかりました!」スレッタ幸運:dice1d100=46 (46) (35)

    グエル「幸運が低いのがな……」グエル幸運dice1d100=5 (5) (30)

    プッシュロール有かつ二人とも失敗していた場合

    スレッタ幸運:dice1d100=87 (87) (35)

    グエル幸運:dice1d100=18 (18) (30)

  • 86二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 22:31:10

    グエルがんばった!

  • 87二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 22:39:33

    ダイス神の寵愛(色ボケ)から加護(有能)にジョブチェンしただと…?!

  • 88二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 22:41:17

    スレッタ「????????????」

    グエル「宿 命 を 越 え て 再 び 進 め」

    シャディク「これはッ……来ると言うのか!?伝説の出目強グエル!!」

    スレッタ「そんな……うそだ……グエルさん、えっ、えええ……!?」

    グエル「君よ気高く在れ__」

    スレッタ「本当に今回は無事に生還できるかもしれないですね!!」

    シャディク「それは……どうだろうね?あ、クリティカル補正でdice1d2=2 (2) (1:槍の代わりになりそうなもの 2:拳銃)を発見できたとするよ」

    グエル「わかった。……じゃあ」


     夜。

     寝静まった真夜中に、グエルが一人、佇む。

     仕立てのいいスーツに、品のいい宝飾品をいくつか。それでも動くのに邪魔にはならないものだ。髪をまとめているのだって、戦闘になったとき鬱陶しいから。あまりに、合理的で。あまりに『戦闘向き』の格好。

     時が止まったのではないかと錯覚するほどの、静寂。暗闇。しかしそれは、

     とん。

     軽い足音によって、破られる。

     次いで、低い声が響いた。

    「__それは、『赤い月』か?」

     うつろな瞳をした男が、グエルに話しかける。グエルは顔を上げ、ランプを置いた。光が、あたりを満たす。それから少し頤を持ち上げて、見下すように言った。

    「やはり、お前の狙いはそれか」

    「アーシアンが、アーシアンが救済されていいはずがない」

    「どういうことだ。お前は『赤い月』について、何を知っている」

    「アーシアンのくせに!救済を与えられたものは、殺す、それだけだ!!」

    「そうか」

     話が通じない。

     グエルはため息をつく。目配せをすれば、スレッタが後ろから、音もなく近づいてきた。

     グエルもまた、武器を構える。そうして心底悲しそうな顔で、微かに位置を変える。逃げ道は塞いだ。完璧な挟撃である。……ここで、捕まえる。

    「残念だ」


    シャディク「__戦闘開始だ」

  • 89二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 22:45:37

    今さらというか過去の実績があるから是非もないんですが当然のようにファンブラー扱いされてるグエルかなり味わい深い

  • 90二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 22:49:06

    グエル「……よし、やるぞ」

    スレッタ「私とグエルさんは負けません!」

    シャディク「そうだね。銃火器はDEX+50だから……最初に行動するのがグエル、次に水星ちゃん、最後に男だね。まあ、せいぜい頑張ってね?」

    グエル「それにしても、なんだか俺が拳銃使うの新鮮だな」

    スレッタ「いつも槍使ってましたもんね。七版だと遠距離武器強いのでこっちの方があたりですよ!」

    シャディク「グエルのフィジカルだとDB乗るぶん近接武器の方が強いまでありそうだけど」

    グエル「ふふん!そうだろう!もっと褒めろ」

    スレッタ「あっ三バカ時空グエルさんの顔だ」


    〈戦闘ルール〉

    あにまん用簡易版として、CONの値をDEXとして扱います。また、「最初に一括で攻撃判定を行い、その後順次RPで回避&ダメージ判定を行う」とします。また、参加人数が少ないので数ターン分まとめて判定します。見ていればわかると思います!大変な処理をやるのはKPだからね がんばるね


    『グエル』

    攻撃対象:男 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=11 (11) (70)

    『スレッタ』

    攻撃対象:男 攻撃方法:近接戦闘(格闘)dice1d100=46 (46) (70)

    『男』

    攻撃対象:グエル 攻撃方法:近接戦闘(ナイフ)dice1d100=70 (70) (60)


    『グエル』

    攻撃対象:男 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=20 (20) (70)

    『スレッタ』

    攻撃対象:男 攻撃方法:近接戦闘(格闘)dice1d100=78 (78) (70)

    『男』

    攻撃対象:グエル 攻撃方法:近接戦闘(ナイフ)dice1d100=47 (47) (60)

  • 91二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 22:49:36

    ファンブルはラウダとシャディクも結構だしてたイメージだけど集計とったら面白そう

  • 92二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 22:51:32

    グエルは肝心な時にファンブるのがポイントだったよね

  • 93二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 22:54:51

    今回ダイス運スゴくね?
    エランといい射撃持ちはダイスエリートなのか?

  • 94二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 23:21:15

    グエル「イクストリーム成功!もちろんダメージ最大値を選択するぞ」

    スレッタ「グエルさんほんとにつよい!?」

    シャディク「PvPでファンブル出して気絶してたのと同一人物だとは思えない」

    グエル「いつの話をしている!?……ふふん、まあ俺は強いからな」

    スレッタ「本人の出目は強く調子に乗り続ける怪盗グエルさん……うっ頭が……」

    シャディク「ゆうれいの記憶がよみがえってる」


    「あいにくだが、俺も引くわけにはいかないん、だ!」

     グエルは銃を構え、引き金を引く。夜の街に、乾いた銃声が響く。

     この程度では、誰も気に留めない。ここはそういう街だ。恐怖で足が震えても、そう頭の中で言い訳すれば、進むことができる。

     スレッタも腰を落とし、まっすぐに突っ込む。豪奢な着物を身に纏っているとは思えないほどの俊敏な動きに、男は一瞬ひるんだ、ように見えた。しかし止まらない。ナイフを、振り上げる。

    「きゃ、」

    「あぶない!」

     グエルは咄嗟にその腕を狙って、撃ち込む。狙いは正確に。ぶれないように。

     しかし男は、スレッタは狙わなかった。すぐそばにいるはずのスレッタを無視して、グエルに向かってくる。スレッタが目を見開き、「危ない!」と叫んだ。

    「……あくまで狙いは俺ってことかよ」

     面白い。

     グエルは誤魔化すように、引き攣った笑みを浮かべた。

    男回避:dice3d100=50 8 46 (104) (順に6、30、15)

    男拳銃分ダメージ一回目:6

    男スレッタ分ダメージ:dice1d3=1 (1)

    男拳銃分ダメージ二回目:dice1d6=3 (3)

    (槍を持っていないので回避不可)

    グエルダメージ:dice1d4=3 (3) +2

  • 95二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 23:24:02

    シャディク「……あの、待って……まさか……」

    グエル「合計9ダメージだな。喰らえ」

    スレッタ「うう、かわされちゃいました……」

    シャディク「ああああギリ!ギリ自動気絶じゃないから耐えて男!!」

    グエル「面白い」

    スレッタ「ほんとうにおもしろい」

    男気絶判定:dice1d100=40 (40) (50)

  • 96二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 23:32:06

    シャディク「えらい!偉すぎる!!」

    グエル「おいこの男有能だぞ!」

    スレッタ「グエルさん割とダメージ喰らってません!?」

    シャディク「風向き、変わってきたね__」

    グエル「くっ、ギリ気絶判定にはならないが……あまり長引かせるとまずいな」

    スレッタ「そうですね、なんとかなるといいんですが……」

    グエルHP12→7


    「ッ、く……!」

     グエルが痛みに呻く。

     指された部位は腹だ。といっても、咄嗟に身を捩ったため、致命傷になったわけではない。それでも酷い痛みが襲い掛かって来たには間違いない。脚が、震える。じわりとスーツに血だまりが広がる。男ははじけるように笑って、ふたたびグエルに向けてナイフを振り上げた。

    「グエルさん!あっ、あなた、グエルさんに、グエルさんを……!」

     スレッタが悲痛な叫びをあげる。しかしそれも一瞬のことだ。怒りも悲しみも、全てか前に変わる。ぐっと、歯を食いしばる。勝手に眉間に力が入り、刻まれた皺が、男を咎めるように、睨む。

    「グエルさんを、傷つけたら。絶対に、許しません……!」

     そして、踏み込む!


    『グエル』

    攻撃対象:男 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=18 (18) (70)

    『スレッタ』

    攻撃対象:男 攻撃方法:近接戦闘(格闘)dice1d100=88 (88) (70)

    『男』

    攻撃対象:グエル 攻撃方法:近接戦闘(ナイフ)dice1d100=76 (76) (60)


    『グエル』

    攻撃対象:男 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=26 (26) (70)

    『スレッタ』

    攻撃対象:男 攻撃方法:近接戦闘(格闘)dice1d100=40 (40) (70)

    『男』

    攻撃対象:グエル 攻撃方法:近接戦闘(ナイフ)dice1d100=93 (93) (60)

  • 97二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 23:40:17

    シャディク「????????????」

    スレッタ「グエルさんほんとに強いですねえ」

    グエル「今回は本気で生還する気で来たからな。……せっかく、お前とバディなんだから……」

    スレッタ「……?生還できたらいいですね!」

    グエル「ああ!」

    シャディク「なかよしやめて!!!!」


     グエルはゆっくりと、息を吐き出す。

     痛みで脳髄が痺れる。頭が警鐘を鳴らす。それでも止まるわけにはいかない。スレッタの方をちらりと見やり、それからグエルは、残る全ての力を使って、引き金を引いた。

    「……だって、俺は__」

     スレッタの拳は、男のナイフは、焦りがあったのか、空を切る。それでいい。グエルが、終わらせる。そして。……そして。

     指先が震える。これが痛みや失血によるものなのか、それとも恐怖によるものなのか、グエルにはわからない。だけど。

    「まだ、手に入れていない!」

     もう一度。

     今度は、半ば反射で。

     乾いた銃声が、夜空の月に反響して、あたりに響き渡った。

    男回避:dice3d100=94 14 86 (194) (順に15、15、30)

    拳銃ダメージ一回目:dice1d6=2 (2)

    拳銃ダメージ二回目:dice1d6=3 (3)

    近接戦闘(格闘)ダメージ:dice1d3=3 (3)

  • 98二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 23:53:55

    シャディク「……たはは……」

    グエル「シャディクのその反応。戦闘終了、ということか」

    スレッタ「やはりわたしたちはさいきょうのばでぃ。エアリアルもそう言ってます」

    グエル「AFでエアリアルでも貰っているのか?」

    スレッタ「いえ全然そんなことはないです」

    シャディク「……そうだね。じゃあグエルの弾丸が男の肩口を射抜いた瞬間、男の身体がぐらりと傾く」


     膝を、つく。

     男はたっているのもやっとといった状況だ。吐いた咳に、血が混じっている。スレッタは構えを解き、ほうっと息をつく。

     終わった。

     グエルも安心したように脱力した。治療をしてあげないと、と思い、スレッタがそちらに向けて一歩足を踏み出した、瞬間。

     男が笑いだす。

     弾けるように。

    「はあ、はあ、はあ、は、あは、あはははあっはああはははは!!やっぱり俺みてェなやつはクソな死に方しかできねえのか!ここで産まれたら日の当たるところで生きていけないのか!!」

    「……あなたは……」

    「周りをみてもカスばっか、こんな町はうんざりだ、なのにどうして、こんな町に、『赤い月』の救済を受けることができるヤツが存在するんだよ!正しく生まれてこなかったなら、『クワイエット・ゼロ』の救済を受ける権利なんて存在しないはずだろ!?」

     錯乱した様子の男が、何かを取り出す。グエルは腹の傷を庇っているらしく、気づいていない。しかし、スレッタはそれを見て、目を見開いた。

     小型の、プラスチック爆弾だ。

    「ギャッハハハハハハ!標的は__『S』とやらはお前らじゃないようだが、もうどうでもいい!ぜんぶぐちゃぐちゃになれええええエエエエエエエ!!」

    「グエルさん、あぶない、避けて!!」

     __弾ける。

    スレッタ回避(補正あり):dice1d100=89 (89) (65)

    グエル回避:dice1d100=100 (100) (30)

    回避失敗の場合スレッタダメージ:dice1d4=3 (3)

    回避失敗の場合グエルダメージ:dice1d4=3 (3)

  • 99二次元好きの匿名さん23/04/22(土) 23:58:21

    なんで今回出目良い勝ったなと思ったらここでファンブル出すんだよぉぉぉ!!!

  • 100二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 00:05:26

    スレッタHP:12→9

    グエルHP:7→4


    グエル「???????????????????????」

    スレッタ「うう、いたい、です……」

    シャディク「そうだね。それじゃあ、こういう判定にしよう」


     一瞬の、閃光のあと。

     残ったのは、静寂だった。それなりの音が響いたのに、誰かが駆けつけてくる気配もない。人が、自爆したというのに、だ。スレッタはゆっくりと目を開ける。グエルが、呆然としたように、地に手をつき、ガチガチと歯の根を震わせている。

     スレッタは、ふと気づく。

     その、深い青色の目が。微かに、淡い赤色の光を帯びている、ように見える。

     気のせいだろうか。そう思って近づいてみれば、グエルはくちびるを押さえてうずくまった。

    「……グエルさん?」

    「あ、あ、あ……あ……俺は……」

     どうやら相当ショックを受けているらしい。その背は、からだは、酷く震えている。スレッタがそうっと頭を撫でてやれば、グエルはぼろぼろ、ぼろぼろ、まるで幼子のように泣き始めた。

    「ごめんなさい、ごめんなさい、俺が殺した、俺が、俺が、俺が……!」

    「グエルさん。あなたが気に病む必要はありません」

    「うわあああああん……!」

     ……だって、これがこの街なのだ。

     今はとにかく休もう。今日も日は沈み、月は登り、そして明日がやってくる。悍ましい事件に向きあったものには、安息の時間が与えられるべきなのだから。

    「……?」

     ふと、爆発した石体の中に妙なものを発見する。

     それはどうやら爆発でばらばらになった盗聴器、そして焼け焦げた名刺らしい。後者はほとんど原型を残していないが、辛うじて端に「警視庁」と書かれていることがわかる。……この男の、異様な錯乱ぶり。「赤い月」。「救済」。「S」。盗聴器。名刺……これは、ただ自棄になったアーシアンが起こした事件ではない?

     もしかしたら事件ははじまったばかりで、彼を手引きした人間が、警視庁の内部に存在する、のかもしれない。

     スレッタは空を見上げる。身を寄せ合う二人の姿を、夜空に浮かぶ月が、静かに見下ろしていた。

    スレッタSANc:dice1d100=26 (26) (35) 1/dice1d4=2 (2)

    グエルSANc:dice1d100=54 (54) (30) 1/dice1d10=9 (9)


    HO3HO4『最果てにて君を守る』

    ▽Mission complete!

  • 101二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 00:11:55

    グエルはもうダメですね…

  • 102二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 00:12:29

    スレッタSAN値:35→34

    グエルSAN値:30→21

    (シナリオクリアなので一時的狂気は省略します)

    グエル不定の狂気:dice1d10=3 (3)


    シャディク「……というわけで、いったんシナリオクリアだよ!おめでとう!!」

    グエル「▽Mission complete!じゃないんだが?」

    スレッタ「なぜまだ序盤も序盤なのに既に不定に入ってるんですか?」

    シャディク「クリア報酬は1d3、それに加えて一応バディで仲良くできた判定で1d3。合計2d3あげる」

    スレッタ「事務的な会話してた記憶しかないんですけど」

    グエル「黙れよ!ここは享受しておくしかないんだ……!」

    シャディク「それと、そうだね。宇宙街バディ組より一日早く事件を解決できたっていうことで、救済措置兼ボーナスポイントを設置してあげる」

    スレッタ「きゅうさいそちけんぼーなすぽいんと」

    グエル「とは?」

    シャディク「『1:部屋でゆっくり休む』『2:二人でお出かけする』『3:事件の調査を続ける』から選択してね。1ならHP全回復、2なら多少のSAN値回復、3なら取りこぼした情報を無条件でプレゼント。どれがいい?」

    スレッタ「デートイベントじゃないですか」

    グエル「テコ入れ来たな」

    スレッタ「……とりあえずまずはSAN値回復判定からですね。dice2d3=2 2 (4) っと」

    グエル「最大値出しても赤字なのおかしいだろ……dice2d3=2 2 (4) だ」

    スレッタ「それで、ボーナスポイントですけど。どうします?グエルさん決めていいですよ」

    グエル「わかった。それじゃあ……dice1d3=2 (2) にする」

  • 103二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 00:15:54

    切実すぎる…

  • 104二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 00:23:20

    スレッタSAN値:34→38

    グエルSAN値:21→25


    グエル「SAN値25ではさすがに心許ない。……べっ、別に、スレッタ・マーキュリーとデートしたいとか、そんなんじゃないんだからな!」

    スレッタ「判断に迷いますね」

    シャディク「なるほど。ちなみにどこに行きたいとかある?」

    スレッタ「選択肢に『闇市』とか『路地裏』とかが混じっているデートイベント嫌すぎる」

    グエル「さすがにそれはない!なにより俺の狂気が幻覚だから、下手に事件を想起させる場所に向かうとフラッシュバックがどうこうとか理由をつけてSAN値を削られそうだ……」

    スレッタ「そうですね。ちょっとかわいそうなのでここは普通のお店にしません?」

    シャディク「わかった。じゃあよさそうな店を水星ちゃんがラインナップした~……ってことで、この表使ってね。あ、そうだ、水星ちゃんは医学だけ振ってあげて。HPもある程度は回復しておこう」

    スレッタ「わかりました!」スレッタ分医学:dice1d100=61 (61) (70) 成功の場合回復量:dice1d3=1 (1) +1 グエル分医学:dice1d100=35 (35) (70) 成功の場合回復量:dice1d3=2 (2) +1

    グエル「それで、行く場所だが……まあダイスで決めるか。dice1d5=3 (3) っと……」

    1:おいしい茶店

    2:かわいい雑貨屋

    3:個室のある居酒屋

    4:引手茶屋的なアレ

    5:いっそスレッタの店

  • 105二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 00:44:04

    スレッタHP:9→10

    グエルHP:4→7


     お通しとして出されたタコのようなもののマリネをたべながら、スレッタはしょんぼりと肩を落とした。

    「ごめんなさい、グエルさん」

    「何故謝る」

    「怖がりなあなたを、こんなことに巻き込んでしまって……」

    「俺は怖がりじゃない!」

     グエルの腹には、清潔な包帯が巻かれている。

     ざっと全治二週間程度、と診察した。もちろんこんな街にまともな医者がいるはずもないので、スレッタがそう判断しただけに過ぎないのだが。

     こんな傷なんてことない、と言いながら、グエルはメニューの一覧を眺める。それからスレッタの方を見て、どれにする、と尋ねた。

    「ええ?私は……どうしましょうか……あまり、お酒は好きじゃないんですけど」

    「俺、こういうの飲むの初めてで。どれから飲めばいいかわからないんだ」

    「はじめて?」

    「……?ああ。二十歳になるまでお酒は飲んではいけない」

    「それはまあ、そうですけど……」

     スレッタが歯切れの悪い返答をしたのを、グエルは不思議そうに見ていた。

     しかしすぐに、るんるんと鼻歌を歌いながらアルコールメニューを眺める。しばらく悩んだ末に、「これにする!」と言って、グエルはひとつ、指さした。スレッタもメニューを見やり、適当なものを頼むことにした。

    スレッタが注文したもの:dice1d5=3 (3)

    グエルが注文したもの:dice1d5=2 (2)

    1:ゴグ=ビール(悪夢的においしい!無条件で1d3SAN値回復)

    2:アザワイン(あたまがふわふわしてくる。CON40との対抗に勝ったら1d4SAN値回復)

    3:黒山羊印のカルーアミルク(あまくてどきどきしてくる。CON50との対抗に勝ったら1d6SAN値回復)

    4:インスマスコッチウイスキー(何故か港町のにおいがする。CON60との対抗に勝ったら1d8SAN値回復)

    5:イグ様印のラズベリー酒(オメガバースな魔女裁判に出てきそうなアレ。CON判定に成功したら1d6SAN値回復。失敗すると……)

    スレッタCON対抗:dice1d100=25 (25) (65)

    お酒側CON対抗:dice1d100=11 (11)

    グエルCON対抗:dice1d100=80 (80) (75)

    お酒側CON対抗:dice1d100=30 (30)

  • 106二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 01:00:08

    厄いお酒しかないこのお店

  • 107二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 01:00:43

    スレッタSAN値回復:dice1d6=5 (5)


    グエル「???????????????」

    スレッタ「あまりにお酒に弱すぎないです?……」

    シャディク「救済措置が塵芥と化したんだけど」

    グエル「KP!プッシュロール!!」

    シャディク「対抗判定はプッシュ不可だよ。酔っぱらいな」

    スレッタ「今回はいい感じで進んでたと思ったんですけどねえ……」

    グエル「嘘だ!嘘だ!!嘘だ!!!!」

    シャディク「ちなみに泥酔することは確定なんだけどどういうふうに酔いたいとか希望ある?」

    スレッタ「すごい質問出ましたね」

    グエル「寝る!それが一番平和だ」

    シャディク「え?だめだよ面白くない」

    スレッタ「そうですよ面白くない」

    グエル「面白くない!?!?」

    シャディク「そうだね、じゃあ今適当に泥酔表作ったからここから決めてね」

    スレッタ「私は振らなくていいんです?」

    シャディク「相手無機物だし水星ちゃんの対抗成功でいいよ。グエルだけで」

    グエル「うああああああばかああああああああ」

    グエル泥酔表:dice1d5=3 (3)

    1:あの光景がフラッシュバックしてくる。SAN値-1

    2:何かが壊れて自分からHOの内容をスレッタに洗いざらい吐いてしまう

    3:シンプルに大泣きする

    4:とてもとても甘えん坊になってしまう

    5:不要不急で色ボケる

  • 108二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 01:04:40

    すでに大泣きで草
    一番被害すくないだけマシだったか

  • 109二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 01:13:08

    こっちは全然色ボケしないな

  • 110二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 01:20:11

    スレッタSAN値:38→43

    「あ、おいし……」

     普段は飲まないタイプのアルコールに、胃の奥がほどよく暖かくなる。なにとはなしに気分がよくなってくる。甘くてやわらかい、不思議な味だ。カクテルもうちの店で出せないだろうか。思いながら、ふっと顔をあげる。

     グエルが顔を真っ赤にして、両目に涙を溜めていた。

    「っえええ!?グエルさん、どうしたんです!?」

    「わああああんすれったあああああ!!」

    「グエルさん!!」

     スレッタはグエルの隣に席を移動すると、頭を撫で、涙をぬぐい、ぎゅうと抱きしめてやる。数度背を叩いてやるが、グエルは未だ泣き止まない。

    「グエルさん、落ち着いてください。私はここですよ」

    「スレッタ、スレッタいる、う、う、うあ、」

    「はい。スレッタはここです。どうか泣き止んで」

     グエルの声が、とぎれとぎれの、裂けた笛じみた嗚咽に変わる。目の端が痛々しいほどに真っ赤だ。必死にくちびるを噛みしめて、泣くのを堪えているらしい。

    「すれった、すれった」

    「います。ずっと、ここに」

    「しんじゃやだ……」

    「しにませんよ。というか客観的に死にそうなのはグエルさんですよ」

    「俺もしにたくないいいいいいいいい!!」

    「あああごめんなさい!死にませんから!私たち二人とも死にませんからね!!」

     なんだか幼子をあやすおねえちゃんにでもなった気分である。

     スレッタはでかめのあかちゃん__ではなくグエル・ジェターク__の背を撫でる。ひっく、ひっく、と痙攣を繰り返す横隔膜を、労わるように。そうしていると、泣き疲れたのだろうか。やがてそれは、穏やかな寝息に変わる。寝顔はそれこそ子供のようで、無垢だ。起こすべきなのだろうが、それもなんだか、可哀想だ。気合いだ。こういうのは気合いで意外となんとかなるものだ。

     ふっと、息をついた。

     彼も、色々限界が近いのだろう。できるだけ早くこの事件を解決しなければ。そう思って、空を見上げる。

    「……?」

     冴え冴えとした青い月が、まるでグエルの瞳のように見えて、スレッタは一瞬、首を傾げた。

    スレッタSIZ対抗:dice1d100=58 (58) (55)

    グエルSIZ対抗:dice1d1d100= (65)

    ※同一成功度ならスレッタ勝利。成功すればスマートにお姫様(が)抱っこでグエルの家まで送れるよ!失敗してもなんとかスレッタの店まで帰ることができるよ

  • 111二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 01:21:54

    ダイスミス

    グエルSIZ対抗:dice1d100=12 (12) (65)

    ※失敗の場合二人そろって失敗なのでスレッタ勝利。成功ならグエル勝利。流石に178の男を運ぶのはすこしむぼうでした

  • 112二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 01:29:03

    ミオリネ「さて。二人とも!こっちきて~!」
    ラウダ「スレッタ、なんかSAN値増えてる……?」
    エラン「グエル、なんか不定の狂気になってる……??」
    シャディク「ここからが六人集合してのシナリオになるよ。とはいってももう少しペア行動は続くけどね」
    スレッタ「エランさん、SAN値がグエルさんの三倍ありますね」
    グエル「ほんとうに許せないと思う。」
    ミオリネ「そうね。それじゃあ、描写に進みましょうか」

     先日の調査のあと、ミオリネから「ネックレスについて引き続き調査を進めて」と指示されたラウダとエランは、重要参考人としてニカを連れ、地球街の外周を囲む背の高い塀のあたりに来ていた。
     豪奢で絢爛な塀の間からかすかに聞こえる、陽気な客引きや怒号。正面入り口には簡単な取り次ぎ所がある。中に入るには、ここで許可を取る必要があるらしい。警官の格好だと警戒されるかもしれないから、と。ラウダは普段着を身に纏っていた。エランとニカもそれに倣っている。ラウダは慣れた様子で、簡単な警備を兼ねているらしい管理人に声をかけた。管理人はラウダを見ると、気安い様子で話しかけてくる。
    「ラウダサマじゃねえか。またスレッタのところか」
    「そんなところ。通してくれる?」
    「待てよ。後ろのやつは誰だ」
    「友達」
    「……『花魁様』に連絡を取る。少し待て」

     スレッタとグエルが昨夜の自爆事件について話していると、ソフィとノレアが部屋に入ってきた。
    「ねえ、例の連続殺人犯の死体、朝になったら消えてたんだって。それで地面に、血で、月のマークが書かれていたみたいで……もしかしたら、他に仲間がいるのかも」
    「それと、電話。例の刑事さんと、その仲間だって」
    「ああ、ラウダさん……」
    「ラ……とは? 知り合いか?」
    「あなたとは違って、わざわざ『会話をする』たびにお金を払ってくれる人ですよ」
     ラウダはどうやら警察でもそこそこ高い地位にいるらしく、スレッタのことをかなりの頻度で一晩買っていく。数十分数時間ではなく、「一晩」である。そしてやることが隠喩でもなんでもない『会話』だ。なんだこいつら。
    「……通してください」
     スレッタは低く呟く。
     とある春の⽇。ここは悪党たちがこぞって集まり、国中の犯罪を⼀⼿に引き受ける街で、⼀番⾼い部屋だ。

    全員集合シナリオ
    『片眼で見る夢』

  • 113二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 01:47:39

    一番SAN値回復してほしい人が回復できないとは…

  • 114二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 07:12:20

     ラウダとエラン、そしてニカがその建物まで来ると、ソフィとノレアが出迎えてくれた。ある程度話は通っているのだろう。二人はスレッタの部屋にまで三人を案内すると、どこか敵対心を感じる声を出した。

    「スレッタおねーちゃんはこっちの部屋だよ」

     襖を、開ける。ラウダが入ると、スレッタがニコリと出迎えた。ラウダはなんてことのない表情で、略式の敬礼を取る。次いで入ってきたエランは、襖を閉めてから無表情のまま「きれいな部屋だ」とぐるりと見回し__

    「あ」

    「あ」

     部屋の端で佇んでいたグエルと目が合った。グエルは引き攣った笑みを浮かべる。それからそろりと襖をあけ、エランの横を通り過ぎて走り去ろうとした。エランもすぐに踵を返し、追いかける。

    「ッ待て!」「なんでここに探偵さんがいるんだよ!」「それはこっちの台詞だ!」「追いかけて来いよ怪盗ダリルバルデ様はムテキなんだからなあああああッ!!」

    「……えっとあれは?」

    「多分恋です」

    「違うと思う」

     ニカの言葉にラウダがすかさずツッコミをいれる。ラウダは顎に手を当て、「あれが怪盗ダリルバルデ……」と呟いた。何かこう、イメージと違う。エランが追っているらしいこと、それとニュースになっていることは知っていたが、もっとこう、スマートな感じかと思っていた。言葉に出さずにスレッタを見れば、スレッタはため息をついた。そうしてラウダに近づくと、そうっと頤を持ち上げ、艶然と微笑む。

    「それで、遊びにきてくれたんです?」

    「違う。今日はあなたに依頼をしようと思って」

    「ついに私に触れる気になったんです?」

    「……?あなたの正体にはずっと触れているけれど」

    「……本当にからかいがいのないひと」

     きょとんとしたラウダの頬を、スレッタがちょんとつついた。


    エラン「まてー!」

    グエル「いやだー!!」

    ラウダ「あっちINT低くない?」

    スレッタ「私たち割と真面目に描写してるのに」

    シャディク「チェイス判定しようよチェイス判定」

    ミオリネ「いいわね。エランが勝ったら捕まる、グエルが勝ったら逃げ切る、同一成功度なら出目低い方の勝利で」

    エラン「僕が勝つ」

    グエル「俺が勝つ」

    ラウダ「INTが低い」

    スレッタ「とてもひくい」

    エランCON対抗:dice1d100=81 (81) (50)

    グエルCON対抗:dice1d100=64 (64) (75)

  • 115二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 07:31:22

    グエル「っっしゃあああああ俺は無敵!!!」

    エラン「くっ……この、僕が……!」

    スレッタ「グエルさんが勝ってる。珍しい。明日は槍でも降るんでしょうかね?」

    ラウダ「兄さんあんまり僕のバディをいじめないであげてほしいんだけど」

    ミオリネ「勝ってるのに四面楚歌なの可哀想」

    シャディク「そういうものだよ多分」


    「……ハア、ハア、この、体力バカ……!」

    「探偵さんじゃ百年かかっても俺は捕まえらんねえよ。はい、これ!ぷれぜんと~……♪」

    「くっ……!」

     グエルはエランの髪に黒い薔薇の造花(本来はスレッタ用だった。今は煽り用である)を挿すと、ひょいと担ぎ上げて部屋に向かって歩き出す。そうして勝ち誇ったような笑みでエランを見下ろした。

    「今まで『怪盗ダリルバルデ』は一つも証拠を残していない。俺はただの善良な一般市民のグエル・ジェタークなのに、逮捕するなんて横暴だ」

    「……」

     エランが小さく舌打ちをした。

     部屋に戻ってきた二人を見て、スレッタは呑気に「おかえりなさい」と言い、ラウダは回収されたエランを受け取った。扱いがプライズのそれである。ちなみにエランは未だにじっとグエルを見ているし、グエルは腰に手を当ててふふんと笑っている。

     その様子を見て、ニカは少しだけ困ったような顔をしてから、空気を換えるように「そうだ」と手を叩いた。

    「私、ニカです。ニカ・ナナウラ。占いしますか?」

    「占い?」

    「はい! 是非、どうぞ。おすすめは恋愛運ですよ」

     ニカがカードを並べる。気を使ってくれたのだろう、と思いながら、ラウダとエランは慣れた手つきでめくる。スレッタとグエルもまた、少し戸惑いながらも、宇宙街のふたりに倣い、カードの一枚を手に取った。


    ラウダ占い:dice1d100=19 (19)

    エラン占い:dice1d100=62 (62)

    スレッタ占い:dice1d100=80 (80)

    グエル占い:dice1d100=67 (67)

    (出目が低いほど運勢がいいよ)

  • 116二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 07:42:47

    ラウダ「やったーーー!」
    スレッタ「んみゃああああああ!!」
    グエル「反応に困る出目だ」
    エラン「僅差で僕の勝ち」
    ミオリネ「たのしそう」
    シャディク「とてもたのしそうなのでよかったとおもう」

    「ラウダさんは大吉です!友情から恋愛に発展する可能性あり、あなたからアプローチするのが鍵ですよ。エランさんは中吉、あるがままを素直に表現すればチャンスをつかめるはず。スレッタは……凶です……恋のライバルが現れてしまうかも。落ち着いて向き合いましょう!怪盗さんは小吉ですね、運命的な出会いがありますが、ものにできるかは行動しだいです」
    「ゆうじょうかられんあい」
    「なるほどね」
    「らいばるとうじょう!ふふ、燃えてきますね……!」
    「なあこれを運命的な出会いと呼ばれたら怒るぞ?」
     三者三様の反応を示してわいわい盛り上がり、なんとか場の空気が和んだところでふと、ニカの首にネックレスが提げられていることに気づく。ニカは、こくりと頷いた。
    「……私も、詳しく知っているわけではありません。でも、このネックレスに、何かある……んですよね?」
    「それも、おそらくは宇宙街の若者を洗脳して、犯罪に走らせるような。絶対許せない。あなたは地球街のことに詳しいでしょう。協力してほしい」
     スレッタは考える。連続殺人犯は警視庁の名刺を持っていた。犯行集団を捕まえるには、警視庁の調査が必要かもしれない。スレッタはぴんと指を立てて、条件があります、と言った。
    「私に宇宙街を案内してください。こちらで起きている殺人事件の犯人が、そちらに関係している可能性がある」
    「そんなはず」
    「証拠はあるんです。……協力は惜しみません、これはあなたにとっても利がある」
     ラウダは目を閉じ、沈黙した。それから手を差し出し、まっすぐに見つめる。
    「あくまで一時的な協力関係だ。あなたは必ず、僕が捕まえる」
    「……楽しみにしていますね?」
     スレッタは微笑んで、手を取った。その様子を見て、エランはグエル腕を掴む。グエルの肩が跳ねる。
    「ンだよ」
    「僕たちも協力しよう」
    「証拠を探すつもりか?」
    「まあね。それにラウダとスレッタが共に捜査するなら、僕たちも一緒に行動して、手分けして捜査した方が効率的だ。……逃がさないよ」
    「……」
     グエルは考えるそぶりを見せた後、ニイと笑みを浮かべた。
    「捕まえてみろよ、探偵さん」

  • 117二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 08:02:24

    ミオリネ「というわけでここからはペアを入れ替えて、『ラウダとスレッタ』『エランとグエル』のバディで動くわよ」

    シャディク「捜査できるのは『宇宙街』と『地球街』。どっちかがどっちかを探索してもらう形になるね」

    ラウダ「なるほど。ここで合流か」

    スレッタ「速攻で分断されてますけどね」

    エラン「ぜったい捕まえる」

    グエル「おまわりさーん!ここに目的を履き違えているひとがいまーす!!」

    ラウダ「エランが証拠を見つければ兄さんを検挙して捕まえることができる、ということか。がんばってねエラン」

    エラン「もちろん、まかせて。そっちもね」

    スレッタ「やっぱりエランさんとグエルさんはもはや恋(笑)。私のHOにもそう書いてありました。頑張ってください」

    グエル「俺以外全員内通者!!!!」

    エラン「ラウダ、そっちも頑張ってね。もはや恋(笑)」

    ラウダ「あれ僕今爽やかに裏切られた!?」

    ミオリネ「それで、どっちがどっちを探索する?それによって多少処理がかわってくるわよ。一応推奨としては高INT組が地球街、低INT組が宇宙街を探索する感じだけど」

    エラン「組み分け方に悪意を感じる」

    グエル「誠に不服」

    ラウダ「うーん。どうする?」

    スレッタ「……じゃあ、私たちがdice1d2=2 (2) (1:宇宙街 2:地球街)、おふた方にはもうひとつを探索していただきましょう!」

    グエル「わかった。……そうだ、KP。今って……だよな?……ことってできるか?」

    ミオリネ「できるけど……そうね、エランは……で振って。もし成功したら……するか……するかも考えておいて。ついでにこれはプッシュ失敗してもお互い以外には実害ないからプッシュロール分も一緒に振っておきましょう」

    エラン「わかった」

    ラウダ「またなにかしてる……」

    スレッタ「とにかく頑張りましょっ、ラウダさん!」

    ラウダ「もちろん。やりきろう」

    グエル??:dice2d100=23 33 (56) (??)

    エラン??:dice2d100=96 95 (191) (??)

    二人とも成功した場合:dice1d4=4 (4)

    1:皆の前で聞く

    2:グエルと二人になったとき聞く

    3:ラウダにだけ教える

    4:だまっておく

  • 118二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 08:12:43

    エランがグエルみたいな出目してる…

  • 119二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 09:46:27

    エランの出目が擁護不可で笑う

  • 120二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 10:47:48

    エラン「???????」

    グエル「ふ……お前の寵愛も潰えたな」

    ミオリネ「そうね。それじゃあdice1d3=3 (3) (1:グエルの行動が気になる。グエル以外に対する判定に-10 2:以降dice1d3=3 (3) 回エランはこれと同じ判定が-50 3:色ボケ+グエルルートに入りやすくなる)で」

    エラン「……それで、警視庁の名刺があるんだっけ」

    グエル「ああ。だから一旦、そこに向かいたい」

    ミオリネ「そうね。それじゃあ、宇宙街に向かった二人には、ソフィとノレアもついてくるわ」


     中学校の近くを通りかかると、お昼休みなのか、生徒たちが校庭で遊んでいる。

     ソフィが呆然とそちらをみやり、ぽつりと、「あかるい……」と呟いた。エランはソフィをじっと見つめ、拳を握りしめる。それから、再び前を向い、歩き出した。

     ふたりが警視庁に到着すると、ふと、誰かに呼び止められる。

    「あ、エラン先輩!と……そっちは、誰っすか?」

     エランが振り返れば、そこにいたのは警視長のペトラ・イッタだ。エランはあらかじめグエルから受け取っていた名刺を取り出すと、「少しね」と渡した。

    「地球街で起きている事件に、警察が関与している可能性がある。この事件の解決に協力する代わりに、僕たちの方でも色々調べてもらってる」

    「え、えー……?」

     ペトラは困惑したように名刺を見つめる。しかしそれをしばらく確かめた後、焼けこげた跡の中に確かに警視庁の文字があることを確かめると、目を見開き、信じらんない、と呟いた。

    「……こ、心当たりがないか調べてみます。なにかわかったら言いますんで……」

    「わかった。頼むよ」

     調べてもらってる間に、こちらでもなにかないか調査してみよう。そう思い、エランは踵を返した。

    dice1d2=2 (2)

    1:エラン「この前話しかけられなかったフェルシーとレネのところに向かう」

    2:グエル「早速探索に出よう。dice1d4=2 (2) (1:本屋 2:図書館 3:高校 4:美術館)だ」

    グエル??:dice1d100=73 (73) (??)

    エラン??:dice1d100=16 (16) (??)

    dice1d5=1 (1)

    エラン成功の場合dice1d3=1 (1)

    1:ペトラに話す 2:グエルに問い詰める 3:だまっておく

  • 121二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 11:03:42

    エランが全方位色ボケルートだと…!?

  • 122二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 11:05:01

    一気に全員お持ち帰りするの?

  • 123二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 11:12:42

    エラン「????????????」

    グエル「お前なんか憑いてないか?ニカに見てもらえよ」

    ミオリネ「それなら……だからエランの秘匿ロール成功は特に意味ないわね」

    エラン「どうして?どうして??どうして????」

    グエル「そういえば俺の弟に手を出そうとしてたらしいなァ?キッチリ面白い感じになって落とし前つけてもらおうか~!!」

    ミオリネ「言っておくけどラウダとあんたに血縁関係はないし色ボケの相手は普通にあんたよグエル」

    エラン「そうだよ。dice1d3=3 (3) (1:君の心を盗む 2:こいつ僕のこと好きなのでは?と思う 3:ハプニングでそういうことが起きる)から覚悟してね」

    グエル「はっ???」


     図書館は宇宙街でもかなり大きな建物だ。

     二階建ての硝子張りの建物は壮大ではあるが、同じくらい議事堂じみて立派で、なんだか落ち着かない。じんと染み入るような静けさの中、グエルがふっと息をついた。

    「たんてーサン、お前は」

    「……エラン」

    「探偵さん」

    「エラン」

    「……エランは、本は読むか?」

    「それなりには。どこかの誰かさんのせいで忙しくて、最近は読めていないけど」

    「そうか。俺もあまり読めていない」

     グエルは言いながら、本棚のひとつに近づく。それから不思議そうにきょろきょろしているソフィとノレアに、「図書館では静かにな」と小さく囁いた。意外だ。こういうところに来たらまっさきにはしゃぎそうなのに。と、少し失礼な感想を抱いていると、グエルはエランに視線を向ける。

    「怪盗」

    「グエルだ」

    「グエルはなぜ、突然そんなことを聞くの?」

    「おすすめがあったら教えてくれ。せっかくだから知りたい、お前のこと」

    「……別に」

     エランはかすかに目を伏せる。それからすっと顔を上げて、無数にある本棚に視線を向けた。

    「きっと君と同じような本だよ」

    dice1d3=2 (2)

    1:エラン「警視庁について調べる」エラン図書館:dice1d100=3 (3) (70) グエル図書館:dice1d100=75 (75) (70)

    2:グエル「新聞なんかはないか?」エラン目星:dice1d100=37 (37) (70)

    3:エラン「警視庁の人事について何か資料はないかな」エラン図書館ハード:dice1d100=65 (65) (35) グエル図書館ハード:dice1d100=44 (44) (35)

  • 124二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 14:09:28

    「……ふうん、タワーアスティカシアね」

    「なにか見つけたのか、エラン?」

     グエルが問えば、エランは新聞のうちのひとつを取り上げた。ソフィとノレアも、すぐに記事を覗き込む。

     アスティカシアタワー。

     天を貫くこの塔は、世界へと発信される新たな時代の象徴として建設された。それがどうやら開業十五周年を迎えるらしい。これを祝し、様々なイベントが予定中とのことだ。

     ……十五年、か。

     グエルの顔に微かな険が乗る。それを見たエランが、無表情に「なにか?」と尋ねる。

    「いや、なんでもない」

    「ふうん、そうな、」

     言い終わる前に、何か奇跡的な偶然が起こり、誰かがエランにぶつかってきた。

     エランは体勢を崩し、バランスをとるためか天文学的な確率を通り越して目の前にいたグエルに縋り付くような格好になる。そしてそれは、傍から見れば突然、グエルに抱きついたようにも見えて__

    「……どうした?」

    「い、いや、なんでも……」

     心底よくわかっていないという様子のグエルに、気まずさより先に謎の罪悪感が湧いてくる。こほんと咳払いをして離れようとした、エランの背に腕を回し、グエルは何故かくしゃくしゃとエランの髪を撫でくりまわす。今度はエランが怪訝な顔をする番だった。

    「何」

    「ふふん。捕まえた!」

    「本当に何!?」

    「鍛え方が足りないぞ、名探偵?俺のことを捕まえたいなら、もう少し頑張ってみろよ」

    「君、うっとうしい、よ!」

     二人は小声でそんな欧州をしながら軽く揉み合う。新聞の文字を目で追っていたソフィが「トショカンでは静かにしなきゃダメなんじゃなかったの」と胡乱な目をした。

    「それで、行く?アスティカシアタワー」

    「なぜ?事件には関係ないだろう」

    「君、興味ありそうな素振りをしてたから。気になるかなと、ペトラが調べ終わるまでは暇だから。少しくらい息抜きしても許してくれるよ」

    「……」

     グエルがぱっと、エランから手を離した。それからゆるゆるとため息をついてエランの服の裾をぎゅっと握った。

    【探偵怪盗コンビ 朝 終了】

    dice1d3=3 (3)

    1:グエル「もう少しここで調べ物をしていくぞ」

    2:エラン「というわけでグエルをアスティカシアタワーに連れていくよ」

    3:グエル「dice1d3=3 (3) (1:本屋 2:高校3:美術館)に向かうぞ」

  • 125二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 14:36:30

    グエルのINTが低いせいかフラグが立たない…!

  • 126二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 15:01:07

     エランとグエル、さらにソフィとノレアがわいわい騒ぎながら宇宙街に向かって歩くのを見送ってから、ニカが窓際に座り直し、ラウダの方に視線を向けた。

    「……依頼を受けたのは『1:闇市』にある貸倉庫のひとつで、です。そこに行けば、なにか証拠になるようなものがあると思います」

    「なるほど。そこは向かうとして……他になにか、気になる場所はある?」

    「うーん。私からは一応、『2:路地裏』と『3:ビル街』を出しておきます。結局この前探索できなかったので」

    「あとはそうだね、あの辺は治安悪いし……『4:外縁』あたりも行っておいた方がいいかも。生活環境が違えば得られる情報も変わる。だよね、スレッタ?」

    「スレッタとニカ、仲がいいんだね?」

    「ニカさん、確かビル街の近くに住んでましたもんね」

    「……まあね」

     ニカが少し微妙な顔をして、スレッタの言葉に頷く。そういえばエランも、ニカは立ち振る舞いからしてアーシアンらしい、と言っていたっけ。

     まあ、だからなんだという話だ。スペーシアンの中にはアーシアンだからというだけで見下す輩もいるが、ラウダはその人間が犯罪を犯した『悪い人間』なのか否かのみしか見ない。悪い人間であればスペーシアンだろうがアーシアンだろうが関係なく裁かれるべきだし、善い人間が不当な目にあっていいはずがない。

     うんうんと一人でうなずいていると、スレッタが少し怪訝な顔をした。しかしそれ以上つっこむことはなく、ニカに向き直った。

    「それで、どこに行きましょう?」

    「え、うーん……どうしよう。ラウダさんはどこがいいですか?」

    「え、僕?」

     ぱちぱちと目を瞬かせる。しかしすぐに目を細めて、『刑事』の顔になった。あまり悠長はしていられない。こうしている間にもエランとグエルは真面目に探索しているのだ。そう思って、腕を組み、少し考えたあと、こくりと頷いた。

    dice1d4=1 (1)

    1:ラウダ「闇市に向かうよ」

    2:ラウダ「路地裏に向かうよ」

    3:ラウダ「ビル街に向かうよ」

    4:ラウダ「外縁に向かうよ」

  • 127二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 21:08:13

    グエル「主人公です」

    ラウダ「通してください」

    ミオリネ「ラジャンさんとケナンジさんが割と善性の塊すぎて」

    シャディク「本編の俺!本編の俺~!そのムーブはやめておこうよ!!」

    スレッタ「私出てないんですけど~!?」

    エラン「僕も……期待はしてなかったけども」

    シャディク「……こほん。それで、闇市に行くんだね?」

    ラウダ「うん。……行くよ、スレッタ」

    スレッタ「はい~!行きましょう!」


     ニカの案内で向かえば、大きな貸倉庫がいくつも並んでいるエリアに辿りつく。雨が降っているせいか、見通しが悪く、そのへんで寝ている人もいないが、いつにもまして汚らしい。

    「……なに、ここ……」

     ラウダは眉間に皺を寄せて、あたりを見回す。

     大量のごみが散乱している。雨で多少は誤魔化されているとはいえ、ひどい悪臭だ。何度か地球街に訪れたことはあったが、こんなに汚い場所はなかった。清掃業者などはいないのだろうか? スレッタはくちびるを手で押さえて引いている様子のラウダを見て、なんてことないように呟いた。

    「こんなものですよ。何故ならここは掃き溜め、きれいに浄化された宇宙街から落ちてきたごみが落ちてくる場所なのだから」

    「それは、」

    「行きましょう。二カさん、どの貸倉庫です?」

    「あ、えっとね。こっちだよ」

     ニカは困ったようにあたりを見回して、そのうちのひとつに向かった。

     当然というべきか、扉には鍵がかかっていた。二カはどこからか鍵を取り出して挿してみる、……が、開かない。あれ、と言って数度かちゃかちゃと鍵穴を叩くが、やはり開かない。肩を落として、困ったような声を上げた。

    「……ちょうど鍵の交換があったのかな。とにかく、これじゃ開かない……」

    「困りましたね……」

     スレッタは困って、シャッターを見やる。あたりを見回すが、少なくとも近くには、鍵は落ちていなさそうだ。しばらく悩んだ末に、ラウダの方に視線を向けた。

    dice1d3=1 (1)

    1:ラウダ「……ふふん、こんなこともあろうかと!」ラウダ鍵開け:dice1d100=66 (66) (70)

    2:スレッタ「近くに鍵を持っていそうな人はいませんか?」スレッタ評判:dice1d100=95 (95) (70)

    3:スレッタ「やりますよ」ラウダ「うん」ラウダ近接戦闘(格闘):dice1d100=3 (3) (70) スレッタ近接戦闘(格闘):dice1d100=89 (89) (70)

  • 128二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 21:36:37

    ラウダ「開いた~!」

    スレッタ「わ~~い!!」

    シャディク「お前らはもう少しINTが高かったんじゃないのか?」

    ラウダ「これで事件が進展するね。何かわかるといいんだけど……」

    スレッタ「やった~~~~!!」

    ラウダ「わ~~~~~~い!!!!」

    シャディク「やめて二人までボケに回ったら俺が過労で死ぬ!!……こほん。それじゃあラウダは鍵穴に触れる」


     何せ簡易的な錠前だ。コツさえつかめば、簡単に開けることができる。

     だいたいつも懐に入れている鍵開け用の道具をいくつか取り出して、ラウダは片目を閉じ、鍵穴を弄る。しばらくもしないうちに、かちゃりと音がして、貸倉庫の鍵が開いた。ほっと息をつけば、スレッタが後ろで関心したような声を出した。

    「すごいですね、ラウダさん。こういうのとは無縁だと思っていた」

    「え?こういうの、とは?」

    「だって、嫌いそうじゃないですか、犯罪。『刑事さん』もやるんですねえ」

     スレッタがシャッターを開け、中に入っていくのを、ラウダはしばらく呆然と見つめていた。

     あれ? そうだ、勝手に鍵を開けて入るなんて、だめなことだ。でも、どうして勝手に鍵を開けてはいけないんだろう?わからない。業者以外の人間が正当な理由なく開けてはいけない。どうして?自分は何故、今、犯罪を犯した?犯すことが、できたのだ?

     これは間違ったことなのに。

     ラウダは、今、倒されるべき『悪い人』になった?

     わからない。わからない。わからない。頭の奥がじんと痺れる。痛む。目の奥が、痛い。痛い。吐き気がこみあげてきて咄嗟に胸を押さえれば、冷たい青色の石が指先に触れた。

     ……これのせい、なのか?

     普段犯罪なんて犯さないような若者が、これを付けたら犯罪を犯すことができるようになる。それも、息を吸って吐くように。やはりこれは、よくないもの、なのではないだろうか?

     ラウダはゆるゆるとため息を吐く。今は、こちらが優先だ。現実逃避をするように、スレッタにつづいて貸倉庫の中に足を踏み入れた。

    1:張り紙 2:ごみ袋 

    スレッタ目星:dice1d100=19 (19) (70) dice1d2=1 (1)

    ラウダ目星:dice1d100=15 (15) (70) dice1d2=1 (1)

  • 129二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 21:44:36

    放送後に挟まれる最新話見たPLたちの小トーク好き
    君たちはお菓子食べながら卓囲んでてくれ…

  • 130二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 21:57:52

    シャディク「ラウダ実はぜんぜん動揺してないね?」

    ラウダ「ちがうもん!ちがうもん!ちがうもん!!」

    シャディク「スレッタと一緒にほぼイクストリームの出目でハード成功は言い逃れができないでしょ」

    スレッタ「ラウダさん。あなたも『こちら側』です。ようこそ」

    ラウダ「一緒にするな水星女ァ!!」

    シャディク「そうだね。それじゃ、ほんとは心理学情報だけど、あげちゃお」


     スレッタは一瞬訝しむような顔をした後、目を見開いた。

    「……これって……」

    「スレッタ、何か見つけたの?」

     ラウダもすぐにあとを追って近づく。壁の張り紙には、流麗な文字でメモが書かれていた。あまりにきれいなのでそういうフォントなのかとも思ったが、どうやら手書きであるらしい。

    『依頼を受けてくれてありがとう。内容は簡単だ。この袋の中身を、以下に記載する地域で配ってほしい。やり方は任せる。できるだけ穏便に、たくさんの人に配ってくれ。S』

    「……えす……」

     スレッタはゆっくりと、その紙の表面に触れた。

     ニカは「張り紙の内容に変化はないです」と確かめるように言う。しかし、なんだか不思議に思う。こういったものは、筆跡から個人を特定されないように、印刷したものを使うのではないのだろうか。中身の書き方といい、鍵が定期的に交換される貸倉庫を使って依頼をしているところといい、『S』はあまりこういったことに詳しくないのかもしれない。

     ラウダが考えていると、スレッタが突然、膝から崩れ落ちた。ラウダは咄嗟に駆け寄って、支える。「大丈夫?」と尋ねれば、スレッタは「うそ、そんな、まさか……」と震える声で言った。

    「……知っているの?」

    「連続殺人犯が狙っていた相手。それだけだと思っていました。……でも、これ、この、文字は……」

     スレッタは顔を上げる。

     それから順に視線を巡らせて、途方に暮れた子供のような顔でラウダの手を掴んだ。

    「……すみません、少し、向かいたい場所があるんです。ついてきてくれますか?」

     ラウダはそのどこか異様な様子に、こてりと首を傾げた。

    【刑事花魁コンビ 朝 終了】

    dice1d2=1 (1)

    1:ラウダ「わかった。スレッタについていく」

    2:ラウダ「探索を優先しよう。dice1d3=1 (1) (1:路地裏 2:ビル街 3:外縁)に行く」

  • 131二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 22:28:21

     アスティカシア美術館。

     古代の神殿にも、中世の城にも見えるその巨大な建物を見上げ、ソフィは「すご~い!」と歓声をあげた。ノレアも何も言っていないが、目を輝かせてきょろきょろしている。人の入りは、それなりに多い。エントランスホールの前にある噴水を見て、ふと。エランがくちを開いた。

    「君と初めて出会ったのは、ここだっけ」

    「……そうだったか?」

    「うん。忘れない。忘れもしない」

     エランが目を閉じ、グエルの手をぎゅっと掴む。グエルは茶化すように「情熱的」と言って頭の後ろで手を組んだ。……頭の後ろで手を組んだ? エランは自分の手を見る。グエルの腕を持っていたはずの自分の手は、何故か薔薇の花を握っていた。

     エランはグエルに視線を向け、「本当に物好きだね」とため息をついた。グエルは子供じみた笑顔を見せ、腰に手を当ててみせた。

    「君ほどの力量があれば、気づかれずに盗み出すこともできるだろう。君が盗み出したものを売却せずに持ち主に返しているのも知っている。それに、……一体何が目的なの」

    「何って、正義のために決まってるじゃないか」

    「正義。そんなものはないよ。ただ生きることが、正義だ。それに正義だというのなら、何故犯罪を犯す」

    「……」

     グエルがぱちりと指を鳴らす。どこからか、薔薇の花がグエルの指先に現れた。それに、顔を寄せ。グエルは少しだけ、睫毛を伏せた。

    「何故盗みはよくないのか、考えたこともなかった。気づいてみれば、ずっとだ。初めてやったときからずっと、罪悪感に苛まれていた。だけども俺の正義を貫くためには、こうするしかない。派手にやって、かっこつけて、物語の怪盗ぶって。『それ』を、誤魔化したいんだよ」

     淡く影のおちた、瞳に。

     『怪盗ダリルバルデ』の仮面が割れて、『グエル・ジェターク』の素顔が見えた気がする。

     エランは噴水で戯れるソフィとノレアに視線を向けてから、微かに目せた。

    「君は、」

    「何だ」

    「何故アーシアンなのに、そんなきれいでいられるの」

    「……さあな」

     グエルはぎゅっと、服越しに何かを握った。それからから空回りするように笑うと、前を向き、チケットを購入するために歩き出した。

    dice1d4=2 (2)

    1:宝石コーナー

    2:絵画コーナー

    3:彫刻コーナー

    4:レストラン

    ※場所によっては救済措置でSAN値回復があるよ!

  • 132二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 07:46:17

     紺色の紙に金の絵の具で描かれた宇宙や、水彩の霧深い湖を見て、ソフィとノレアはしかし、早々に飽きがきたようだった。欠伸を噛み殺しながらグエルの服を引っ張り、「これ一個でごはんどれぐらいぶんなの?」と尋ねる。

    「芸術はあまりそういった価値では推し量れないものだが……そうだな。少なくとも一年は食うに困らないだろう」

    「えー!すごい」

    「不思議ですね」

    「すごいよな」

     ふんわりした感想を抱きながら、三人が絵画を見ている。エランはそんなグエルの横顔を見ている。

     くちびるを、閉じる。エランもまた、絵画に視線を向ける。贅を尽くした紙、贅を尽くした絵の具。生きることとは対極にある嗜好品。

     わからない。

    「……グエルは、宝石ばかり狙っているんだっけ」

    「え?ああ、そうだな」

    「こういったものには興味がないの?」

    「ない。これは俺の標的じゃない」

    「……そっか」

     エランは意識して、グエルから視線を外す。ただし、視界の端にはグエルを捉え続ける。彼が、何気ない様子で、動き出すのを。じっと、見つめていた。


    エラン「ということで……のロールに補正ちょうだい」

    グエル「はあああ?それなら俺も……をやらなくてもいいんだぞ」

    ミオリネ「……ま、ここにいるような人間はさして警戒してないでしょうし。二人とも+10の補正をあげる」

    エラン「寛大なキーパリング」

    グエル「ほんとか??」

    ミオリネ「ただし。さっきのアレからして、エランの選択肢からペトラに通報が消えて、……と……の二択になる。それと、そうね、ラウダのこともあるけど……仮にグエルルートに入った場合はdice1d3=2 (2) (1:普通に他ルートには入れない 2:ラウダルートには入れるが、色ボケない限りスレッタルートには入れない 3:全員お持ち帰りルートにも入れる)ということで」

    エラン「選択制なんだ」

    グエル「ちなみに俺は?」

    ミオリネ「グエルは誰にも色ボケてないから今のところ1ルート限定よ」

    グエル??:dice1d100=88 (88) (??+10)

    エラン??:dice1d100=67 (67) (??+10)

    dice1d3=1 (1)

    エラン成功の場合:dice1d2=1 (1)

    1:脅す 2:黙っておく

  • 133二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 08:15:30

    グエル「???????????」

    ミオリネ「ぽんこつ!!!!!!」

    エラン「補正ありでも失敗してるの面白」

    グエル「俺が失敗してるってことはエランの判定もなしなんだよな?なっ??」

    エラン「ここで今まで何で判定していたか開示しておく?」

    グエル「は?……どうせ目星じゃないのか?」

    エラン「ねえミオリネ。この美術館での様子を見て、さすがに違和感を抱いてもいいんじゃないかな」

    ミオリネ「そうね。……脅す方を選んだんだもんね?それじゃ処理は……」


    グエル盗む:dice1d100=88 (70+10=80)

    エランプロファイリング:dice1d100=67 (70+10=80)


     美術館から出たところで、エランはグエルの手を掴み、半ば引きずるように人気のないところまで連れていく。グエルが困惑したような声をあげたところで、エランはグエルの胸倉を掴み、壁に押し付ける。背が、痛む。グエルは咳き込みながら、エランを睨んだ。くちびるの端に誤魔化すような笑みを載せて、「乱暴するのはよくないぞ?」と言いながら。

    「君、今。来場客から何かを盗もうとしていたね」

    「そうだとしたら?証拠はあるのか?」

    「ないよ。だけど君だって、『グエル・ジェターク』だって、警察に睨まれたら困るでしょう。それにどうやら途中で失敗したらしいとはいえ、ここの監視カメラには映っているかもしれないね。あとはそれに僕が証言すればいい」

    「……『僕が証言』!随分と自信家なんだな、それで俺が捕まるなら司法も堕ちたものだ。王様かなにかのつもりか?」

    「違うよ」

     エランがグエルの耳に、唇を寄せる。

     静かに。囁くように。脅すように、そうっと。それを、告げる。このことは黙っていてあげる。かわりに、知りたいことはあるんだ。

    「ずっと、気になっていた」

    「何が、」

    「君の歩き方はアーシアンにしては洗練されていると」

    「……言いたい」

     エランは壁に手を付き、逃れられないようにして、確信を持って、尋ねる。

    「君は、スペーシアンだね」

    【探偵怪盗コンビ 昼 終了】

    dice1d2=2 (2)

    1:グエル「知らねえなーー!それよりdice1d3=2 (2) (1:本屋 2:高校 3:アスティカシアタワー)に向かおうぜ!!」

    2:グエル「……」

  • 134二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 08:16:58

    シラの切り方が下手すぎたねぇ…

  • 135二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 10:58:26

     スレッタに連れられてやってきたのは、花街のはずれにある小さなあばら家だ。

    「昔、暮らしていたんです。この家で」

    「……」

     数年は誰も暮らしていないのだろう。金目のものは軒並み盗まれているらしい。残っているのは、換金してもさした価値のなさそうな調度や、金具が剥ぎ取られて最早使い物にならなさそうな家具ばかり。見ているだけで、なんだか気分が悪くなってくる。スレッタはそこで、懐から。一冊の本を取り出した。

     今流行りの恋愛小説だ。確か祝福がどうとかそういう名前の。ラウダはあまり面白いとは感じなかったが、スレッタは違うのだろうか。目を伏せて、その中から、栞を取り出す。

     挟まれている栞は、どうやら花の写真が貼ってあるようだ。手作りだろう。裏には、『きっとあなたもこういうものが好きな頃でしょう』と書かれている。ラウダはそれを見て。目を、見開く。

    「__『S』と筆跡が同じ?」

    「私、……たぶん、スペーシアン、なんです」

     スレッタは、ぽつりと語り始めた。

     ラウダが目を見開き、スレッタの方に視線を向ける。スレッタは豪奢な着物を寛げる。

     真っ青な石の嵌められた指輪が、ネックレスとなって提げられていた。

     石自体はニカが配っていたものと似ている。とはいっても、例え石自体に価値がないものであっても、細工と土台の銀だけで、相当高価になるであろうことは、容易に察しが付く。

    「この指輪も、家も、手紙も。私が物心つく前から、『何故か』届けられていたものです。そしてたぶん、それをやったのは__」

    「……『S』」

    「何者なんでしょうか。彼は……私は、この街で……」

     スレッタはそこで、うずくまった。

    「結婚したい、と。かつて夢見たことがあったんです。馬鹿みたいですよね……ちがう、私だって、地球街の頂点に立っていて、あなたに追われている以外、ふつうの人間なんです。なのに、なのに……!」

     正義なんて、存在しない!

     スレッタが裂けるような悲鳴をあげたのを、ラウダは呆然と立ち尽くして、見つめていた。

    dice1d3=1 (1)

    1:ラウダ「……と、とりあえずこの部屋を探索するよ」ラウダ詳細調査:dice1d100=14 (14) (70)

    2:ラウダ「写真を確認してみる」ラウダ詳細調査:dice1d100=43 (43) (70)

    3:ラウダ「す、スレッタを慰める!」


    ラウダ??:dice1d100=45 (45) (??)

  • 136二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 11:40:58

    スレッタ「ちょっとラウダさん!?放置なんてひどいですよ!!」

    ラウダ「ねえこのシークレットダイスなに?僕知らないんだけど……怖……」

    シャディク「ええ?なんでもないよ」

    ラウダ「まあ、あなたはエランでも『友達』でもないし」

    スレッタ「……『友達』?」

    ラウダ「何か?」

    スレッタ「い、いえ。なんでも……」

    シャディク「そうだね、じゃあラウダはうずくまるスレッタを置いて、部屋の中を見回す」


     ラウダは無表情に、スレッタを見下ろす。

     それから顔を上げて、部屋を見回した。棚の裏、机の下。何か『S』の居場所の手がかりになりそうなものは、ないか。しばらく探していると、部屋の隅に、かなり古くなった写真が落ちていることに気づいた。

     おそらく『スレッタがここに暮らしていた頃』に、『S』が送ってきた写真、なのだろう。ラウダは持ち前の刑事力(つよい!)で、その写真をよく見る。画角が、おかしい。思いっきり見上げて取ったにしても、近すぎる。よく見ると地面らしきものが映っている。……おそらく、地下から撮ったのだろう。

     『S』が身分を徹底して隠していることや、命を狙われているらしいことまで考えると、彼はどこか室内に拠点を持っているのかもしれない。考えていると、スレッタが「あの」と少し掠れた声を出した。

    「もう少し、慰めるとかないんです?」

    「時間は有限だ。『悪い人』に構ってる暇はない」

    「私は『悪い人』ですか」

    「違うの?地球街の最高権力者、斃されるべき敵」

     ラウダはスレッタを見下ろす。

     スレッタは目を見開いて、ぱちぱちと数度、瞬きをした。そうして、ふと。呟く。

    「……ラウダさん、目の色、そんなでしたっけ?」

    「え?」

     ラウダが己の瞼に触れる。鏡を探して、あたりを見回す。

     割れた破片の中。艶やかな赤橙色の瞳が、はっきりとした意思を持って、こちらを見ている。

    【刑事花魁コンビ 昼 終了】

    dice1d3=3 (3)

    1:ラウダ「この写真が撮られた場所を探してみよう」

    2:ラウダ「dice1d3=1 (1) (1:路地裏 2:ビル街 3:外縁)に行こうか」

    2:スレッタ「ラウダさん連れて居酒屋行きますけど!?!?」

  • 137二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 16:51:31

     グエルがくちびるをわななかせたところで、「ちがうよねっ!?」と叫んだのはソフィだった。

    「グエルはスペーシアンなんかじゃないよね!私たちと同じ、アーシアンだよね!?」

     ノレアも、くちには出していないが、きゅっと顔を歪め、くちびるを歪め、ぎゅっとグエルの袖に縋りつく。

     __気づいていないわけでは、なかった。

     二年ほど前に、突然スレッタの前に現れた謎の男。働いている様子も、食うに困っている様子もない。グエルはため息をついて、二人の頭をくしゃくしゃと撫でた。

    「すまなかった。もし不快なら、もうお前らの前には現れないと約束しよう。……地球街を拠点として活動する上で、スレッタ・マーキュリーの協力は有用だ。俺は悪い人だから、お前らを利用していた」

    「そんな、じゃあ、どうして、優しくしてくれたの。スペーシアンのくせに……」

    「嘘、ですよね。嘘だって言って、いつもみたいに花差し出してきてくださいよ……」

     グエルは二人の方を見て、ふっと微笑んだ。エランが、グエルの腕を取る。捕まえるためではない。そうしないと、今にもどこかに身を投げてしまうのではないかと思うのではないか、と。半ば直感的に思ったからだ。

    「あの街にある『俺の家』は、ダミーだ。適当なあばら家を購入した。地代も税金も維持費もいらない。防犯も何もあったものじゃないから、今頃荒らされているかもしれないが」

    「……地球街を拠点にしている、というのは嘘だったんだね」

    「あながち嘘でもない。……確かに俺は宇宙街で普段暮らしている。だが、『怪盗ダリルバルデ』と呼ばれる人物、仮称としてボブという名前だということにしているが……そいつの住所はダミーの家にある、ことになっている」

    「市民ナンバーを偽造したということ?」

    「っはは、存外簡単だったぞ。でも、彼は、__『S』は、確かに存在していたんだ」

     グエルが顔を上げる。それから、ソフィに背を向けて、歩き出す。

    「ついてきてくれ。いや、……来たくないなら、来なくても構わない」


    エラン「意味深なこと言うのやめて」

    グエル「ラスボスムーブってこんなに楽しいんだな」

    ミオリネ「さて、どうする?エランが指示しなきゃソフィとノレアは立ち尽くしたままよ」

    エラン「……えっと、それじゃあ……」

    dice1d2=1 (1)

    1:エラン「連れていくよ」

    2:エラン「地球街に帰るように指示するよ」

  • 138二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 21:47:34

     グエルの家は、一般家庭であるにしてもそこそこの豪邸であった。エランはぴくりと眉を動かして、中に入る。ソフィとノレアも物珍しそうにあちこち視線を巡らせていた。グエルは三人をリビングに案内すると、慣れた手つきで茶を淹れて、ソファに腰かけた。
    「さて。どこから話そうか」
    「とりあえず、何故こんなことをしているのか教えてよ。怪盗ダリルバルデ」
     エランはカップを受け取ると、こくりと傾ける。
     グエルはソフィとノレアに、「熱いからすこし冷ましてから飲めよ」と言ってから、背もたれにこてんと倒れ込んだ。
    「……探しているものがあるんだ」
    「君、赤い宝石ばかり狙っているんだっけ」
    「ああ。『月よりも赤い石』。俺だって、それが何なのかはわからない。ただ、あいつは、……『S』は、それを探せば、正義を貫くことができると」
    「聞きたいことがある。まず、」
    「待て。……質問も要求も、ひとつきりだ」
    「何故?」
    「時間がないから。いつまでもこうしているわけにはいかない。何より、俺達は本来敵同士だ。全部教えるギリもないだろう、たんてーサン?」
     グエルはいつもの『怪盗』の笑みを引っ提げて、エランを見やる。エランが食って掛かろうとしたところで、ふと。カップを握る指先が、微かに震えているらしいことに気づいた。
     彼の言葉を思い出す。……誤魔化して、いたと。これも、彼にとっては武装のひとつなのかもしれない。エランは睫毛を伏せる。それからこくりとうなずいて、慎重に説明すべき質問の選定を始めた。水面が揺れる。くちびるを噛めば、グエルがどこからか造花を取り出し、ソフィとノレアに与える。こうしていると、ほんとうにただの気のいい青年なのに。
     ……何が、彼をこんな状況にしたのだろうか?
    diice1d4=
    1:エラン「この家は?」
    2:エラン「君の正義とは?」
    3:エラン「『S』と君の関係は?」
    4:エラン「グエル・ジェターク、君に結婚を申し込む」

  • 139二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 21:47:52

    ダイスミスdice1d4=2 (2)

  • 140二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 22:08:16

    「……」

     グエルは一瞬、天を仰いだ。

     それからソファにこてりと倒れ込み、クッションを抱きしめる。その仕草は、年端もいかない幼子のようにも見えた。

    「この家、父さんのなんだ」

    「とうさん」

    「ああ。父さんはすごいんだぞ! 元警視総監で、現場仕事から指揮までなんでもござれ、憧れの、自慢の父さんだ。この家、売られてしまっていたから、買い戻すのには苦労した。資産運用やらなんやらで、それなりに金を稼ぐことはできたが」

    「意外。そういうの下手そうなのに」

    「どういう意味だ」

     エランの言葉に、グエルは少し頬を膨らませる。それからため息をついて、抱きしめたままのクッションに、そうっと頬を寄せた。

    「父さんは俺がまだ五歳くらいの頃に殺された」

    「……」

     言葉を、失う。グエルはなんてことないように、「それから紆余曲折あって、それこそ資産運用とか、隠密とか銃撃とか、マジックとかを教えてもらったんだが」と続けて、立ち上がった。そうしてわざわざエランの隣に座り直し、半ば体重を預けるようにしてもたれかかる。エランはそれに、文句を言うことが、できなかった。

    「その時、教わった。『赤い月』さえあれば、正義を貫くことができると」

    「その、正義とは?」

    「はは。言った方がいいか?」

     グエルは青い瞳で、じっとエランを見つめる。エランはゆるゆるとため息を吐いた。結局彼も、地球街に染まってしまったのか。あるいは、人間とは結局こういうものなのか。そう思ってカップを傾けたところで、グエルがふと、遠いところを見るような目をした。

    「俺は争いのない、平和な世界が作りたいんだ」

     手が、止まる。

    「復讐したい、ではないの?」

    「フクシュウ?なんだそれ」

    「憎き父さんの仇を殺すとでもいうのかと」

    「……人を殺す??」

     グエルがきょとんとした顔をする。

     あやっぱこいつINT40だ。エランはすんと真顔になる。それから立ち上がり、グエルの腕を取った。

    【探偵怪盗コンビ 夕 終了】

    dice1d4=1 (1)

    1:エラン「もう少しグエルと話す」

    2:グエル「次はエランのことも話せ」

    3:エラン「探索に行こう。dice1d3=2 (2) (1:高校 2:本屋 3:アスティカシアタワー)だ」

    4:グエル「ところで何かこう……SAN値が回復できる場所はないか?」

  • 141二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 22:21:50

    「あの」

    「なんです?」

    「なんで僕たち居酒屋にいるの?」

    「先日グエルさんとも来ました!」

    「どういうことなの!?!?」

     頭を抱えたラウダに、スレッタはメニューを進めた。そうしてニコニコ笑って、席の端で寄る辺ない様子のニカに、「ニカさんも」と笑みを浮かべる。

    「昔話に付き合わせてごめんなさいね。今日は私のおごりですよ」

    「今は勤務時間中……」

    「細かいことは気にしない方がいいです!」

     スレッタはお通しのしあえが煮をラウダのくちの中に突っ込み、何か言いたげなニカに微笑みかけると、手を叩いた。

    「……どうやら長い付き合いになるらしいのに、お互いのことを知らないのもよくありません」

     仲良くしましょ?

     笑みは、魔女のように無邪気で、妖艶だ。


    スレッタ「おかしい。ラウダさんが『グエル』という単語に反応しない。今は特に頭ととのってるはずなのに」

    ラウダ「たとえPLがととのっててもPCは全然そんなことないんだよ!!」

    スレッタ「いいじゃないですかSAN値回復ポイントですよ」

    ラウダ「何!?!?!?」

    ラウダが注文したもの:dice1d5=1 (1)

    スレッタが注文したもの:dice1d5=5 (5)

    1:夜に吠えるビール(なんか叫びたくなる。無条件で1d3SAN値回復)

    2:ウ イス キー(あたまがよくなる気がする。CON40との対抗に勝ったら1d4SAN値回復)

    3:黄金印の蜂蜜酒(ねっとりと喉に絡みつく甘さ。CON50との対抗に勝ったら1d6SAN値回復)

    4:ヨギムレット=ソース(時間を越える気がする。CON60との対抗に勝ったら1d8SAN値回復)

    5:リリス印の赤ワイン(オメガバースな魔女裁判に出てきそうなアレ。CON判定に成功したら1d6SAN値回復。失敗すると……)

    ラウダCON対抗:dice1d100=53 (53) (65)

    お酒側CON対抗:dice1d100=29 (29)

    スレッタCON対抗:dice1d100=37 (37) (65)

    お酒側CON対抗:dice1d100=1 (1)

  • 142二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 22:30:37

    スレッタ「????????????????????」

    ラウダ「あ、僕SAN値回復、dice1d3=2 (2) だ。うれしい」

    シャディク「水星ちゃん。君が選んだのは『リリス』印の赤ワインだ。わかっているね?」

    スレッタ「待ってください!待ってください!!わたし、私っ、成功してるんですよ!?相手無機物だから私の勝ちでいいじゃないですか!!そもそもリリス印の赤ワインは判定としてお酒側のPOTは設定されていませんよね!!!!」

    シャディク「でも1クリ出てるし……」

    ラウダ「イクストリームならまだしも1クリは言い訳できないよね」

    スレッタ「あああああああああああ!?!?」

    シャディク「ま、俺は公平なKPだからね。SAN値回復はしていいよ。そのかわり色ボケもしてもらう」

    スレッタ「うわあああああああああ!!!!」

    ラウダ「とりあえず数値としてはプラスだよ?よかったじゃないか」

    スレッタ「ああああこのひと!このひと他人事だと思ってぇ!!」

    ラウダ「だって実際デコイとしてニカがいる以上1/2で他人事になるし」

    シャディク「最低の言い分だね」

    スレッタ「こここここうなったらラウダさんもみちづれです!相手ダイスでラウダさんを出してっ、ついでに盛大に色ボケる!わたしはっ、私は負けません!!」

    スレッタSAN値回復:dice1d6=4 (4)

    スレッタ色ボケ相手ダイス:dice1d2=2 (2)

    1:ラウダ 2:ニカ

    スレッタ泥酔ダイス:dice1d5=1 (1)

    1:シンプルにHO内容を洗いざらい吐く

    2:とつぜんうたうよ

    3:人肌恋しくなり、手を繋ぐ

    4:とてもとても甘えたくなる

    5:「……私と、結婚してください!」

  • 143二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 22:33:23

    ラウダSAN値:34→36

    スレッタSAN値:43→47


    ニカ相手にHO内容を吐こうが状況は変わらず、面白くないですが

    dice1d4=2 (2)

    1:なにもおこらなかった。平和

    2:ラウダにもHO内容を吐く

    3:ニカにもたれかかって眠る

    4:振り直しdice1d2=2 (2) dice1d5=4 (4)

  • 144二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 22:41:37

    一番SAN値ヤバい人以外が順調に回復していく…

  • 145二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 22:47:49

    スレッタ「??????????」
    ラウダ「色ボケはなかった」
    シャディク「なにそれつまんない」
    スレッタ「ただただ私がHO内容を吐いただけでは????」
    ラウダ「お気づきになられたか……」
    シャディク「まあほとんど吐いてたし誤差でしょ誤差」
    スレッタ「四面楚歌!!」
    シャディク「……こほん、それじゃあ」

     ニカはどうやらノンアルコール飲料を頼んだらしい。ラウダはとりあえずビールを頼んでみた。飲みなれているわけではないが、それでも悪酔いするほどではない。むしろほどよく気分がよくなって、たのしいきもちになってくる。アルコールというのも捨てたものではない。
     スレッタは頼んだワインを飲みながら、しばらく黙りこくっていた。ひとくち、ふたくち、……もういちど、グラスを傾けたところで。ぽろり、と。涙が溢れた。
    「スレッタ?」
    「あれ?ごめんなさい。こんなこと、今までなかったんですけど……あの家、に、行ったから。思い出しちゃったのかな……」
     ごめんなさい、今止めますね。そう言ってぐしゃぐしゃと袖で顔を拭う。止まらない。止まらない。ラウダは困り果てて、立ち上がると、スレッタの頭を撫でてみる。スレッタはしばらく呆然としたようにくちびるをわななかせたあと、ゆっくりと、ラウダの手を取った。
    「とうしたの?スレッタ……」
    「ニカさん。ごめんなさい、わたしのことなんて……」
    「教えてくれ、スレッタ・マーキュリー」
    「……ラウダさん。これは、私の正体がどうということには、関係ないですよ」
    「違う。力になりたいから。……あなたが悪だとしても、泣いている人を放っておくわけにはいかない」
     ラウダがくしゃくしゃとスレッタの頭を撫でれば、スレッタは大きく目を見開いて、ぎゅっと手を握った。
     それから祈るように両の手でワイングラスを握りしめる。震える指先は、アルコールによるものなのか、それとも別の何かに起因するのか、ラウダにはわからなかった。スレッタは真っ赤に上気した頬を、微かに引き攣らせて、呟く。
    「大切な友達がいたんです。大好きだった。結婚しようって、約束したんです。それまできれいでいるって。……だけど、今は……」
     言葉を止める。
    「……夢も、正義も、この街では食い物にされるだけ、なんですよ__」

  • 146二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 22:51:23

    HO3スレッタ・マーキュリー 目的開示
    あなたはずっと地球街で生きている。しかし孤児であるはずのあなたは、何故か物心つく前から、青い石の嵌められた高価そうな指輪を持っていた。それゆえに、自分の産まれが宇宙街である、つまり自分がスペーシアンであるということを確信している。本当はきれいなままいたかったけれど、この街ではそれは許されなかった。そのためあなたは、あなたを地球街に連れてきた人間を許すことができない。あなたの目的は「自分を地球街に連れてきた人物に復讐する」ことである。ただしその人物が誰なのかはわかっていない。また、あなたは以下の情報を持っている。
    ・あなたはグエルの盗みなどの技術には一目置いていて、利用価値があると断じており、これまでも何度か手を組んでいる。というか彼の技術に依存している節がある。
    ・あなたは地球街の実質的な最高権力者であり、地球街に入ろうとする人間のチェックの他、警察につけこまれないよう最低限の治安維持を行っている。どうやら刑事であるラウダがそれに勘付いたらしく、ここ一年近く何度も接触してきているが、なんとかかわして追い返し続けている。
    ・あなたには身よりがないが、顔も名前も知らない「誰か」が、小さなころからあなたの家にご飯や本を届けてくれた。ずっと一人で住んでいた家も、きっと彼が用意したものなのだろう。物心つく前は家事をする人も寄越してくれた。今でもたまに果物などが届く。
    ・あなたが小さかった頃、よく遊びに来てくれるとても仲良しな友達がいて、その子と結婚したいと夢見たことがあった。結局その子はある日突然お別れを告げて消えてしまったが。もう顔も名前もあやふやで、行方も生死も今は知らない。
    ルート分岐条件(開示部分)
    ラウダルートはラウダと行動した回数によって、グエルルートとエランルートはシナリオ中の行動によって、入るかもしれないし入らないかもしれないよ!

  • 147二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 22:59:36

    「……スレッタ・マーキュリー……」

     ラウダの中にある何かが、カンカンと警鐘を鳴らす。だけどもそれを振り切るように、ラウダはそうっと、スレッタの頬を撫でた。

    「あなたは、きれいだ。少なくとも僕はそう思う」

    「慰めならいりませんよ」

    「いや。……そうして、大切なひとのために生きられるのは、すてきなことだとおもう」

     スレッタはラウダの手を取る。それからじっと、ラウダの顔を見つめた。迷ったようにかすかに睫毛を伏せたあと、静かに、尋ねる。

    「ラウダさんにも、あるんですか。すべてを捧げられるような恋が」

    「……?」

    「忘れてください」

     ラウダは首を傾げた。


    ラウダ「あれ、スレッタには特殊ルートはないの?」

    スレッタ「……?はい」

    ラウダ「……てっきり、僕と兄さん、スレッタならエランと、て感じかと思ったんだけど……本格的に何が条件なんだろう……?そもそも一体何が起きるんだ、そのルート」

    スレッタ「とくしゅるーとって、ラウダさん何かあるんですか?厄ネタ 主にその やけに詳しく描写されている赤い瞳」

    ラウダ「知らない……怖……」

    シャディク「ふふ、とりあえずこんな感じだけど。これからどうする?」

    ラウダ「幸いにもスレッタが使い物になりそうだから、このまま探索に行くのも手だけど」

    スレッタ「今のうちにSAN値を溜めておくのも手ですよ」

    ラウダ「……じゃあ、そうだね……」

    【刑事花魁コンビ 夕 終了】

    dice1d3=3 (3)

    1:ラウダ「このまま飲み会を続けるよ」

    2:ラウダ「居酒屋で作戦会議する。『S』の居場所を突き止めよう」

    3:ラウダ「探索だ。dice1d3=1 (1) (1:外縁 2:路地裏 3:ビル街)に向かう」

  • 148二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 01:24:42

    最初から行動によってCPや特殊ルートに変わるって言われてたけど
    そういえば特殊ルートってなんなんだろ、トゥルーエンド的なのかな

  • 149二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 07:05:31

    「話は終わりだ。これで……」

    「待って」

     エランが、立ち上がろうとしたグエルの腕を掴む。

     なまじ隣に座っていたせいで、グエルには逃れるすべがない。グエルは一瞬無表情になったあと、「捕まってしまったな?」と勝気に微笑む。

    「まだ終わっていないよ」

    「何がだ。質問はひとつと言ったはず」

    「ソフィ、ノレア。少し席を外していてくれる?」

    「え、……はあい」

    「わ、わかりました」

     二人は困惑したように立ち上がる。グエルが「二階に小さい頃使っていた部屋がある、いくつかゲームかコミックがあるからあそんでいていいぞ」と言った。

     それから再びエランの方に視線を向ける。エランはグエルの腕を掴んでいない方の手を、くしゃり、と自分の顔にあてる。それから慎重に息を吐く。それなのに力が抜けない。グエルが「痛い」と文句のように言ってもだ。

    「……グエル・ジェターク、『怪盗ダリルバルデ』」

    「なんだ」

    「君は、……どうしてそんなにきれいでいられる?」

    「俺はさしてきれいじゃないぞ?」

    「ううん。眩しいよ。……遠いよ、あの星よりもずっと。僕も、……も、きれいでいたかったんだろうな……」

     声が泣きそうに震えている。

     グエルは少し考えたあと、エランの背を撫でた。それから泣いている子どもにそうするように、ぎゅうっと抱きしめる。いつの間にか、日が落ちている。電気もつけていない部屋の中に、燦然とした月明かりが、開いたカーテンの隙間から差し込んできた。


    ミオリネ「ってことで、二人は情報共有をするかSAN値回復をするか色ボケするか選べるわよ」

    グエル「どういう三択なんだよ」

    エラン「そういえば今日朝に少し図書館で調べ物した以外終始デートしてたっけ」

    グエル「割と事件になんら進展がない」

    エラン「まあペトラの情報だけでお釣りがくるから……」

    グエル「ほんとか?」

    エラン「それで、今からすることは……」

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「……『S』と君の関係は?」(グエルに対する情報収集)

    2:エラン「ごはん、一緒に食べようか」(SAN値回復)

    3:エラン「テコ入れだ。dice1d3=1 (1) (1:押し倒す 2:しばらくぎゅってしてる 3:プロポーズする)」(色ボケ)

  • 150二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 07:09:15

    女神様エラグエお好きなんですか?

  • 151二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 07:21:47

    SAN値回復させたげてよぉ!こんなにチャンスがご用意されてるのになぜ一度も引かせないのだ女神

  • 152二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 07:38:16

    「……グエル・ジェターク」

    「な、」

     ソファに、倒される。

     グエルは一瞬、咄嗟に目を瞑る。半ば反射で頭を守ろうとすれば、エランはその手をまとめて押さえつけた。相手は華奢であるはずなのに、動けない。関節を固められているからだ、ということは、容易に察しがついた。

    「にを、する……!?」

    「君はずるいよ。酷いよ。スペーシアンのくせにアーシアンの真似をして、怪盗なんて道楽をして、正義の欺瞞を語る」

    「やめ、」

     エランは空いた片手でグエルの頬を撫でる。ぶたれるとでも思ったのか、グエルの全身が強ばった。力をいれると余計痛いのに。殴られ慣れていないのだろうな。思えば思うほど苛立ってきて、エランは小さく舌打ちをする。

     状況が何か変わるわけではない。早くペトラのところに行かないと。そうわかっているはずなのに、エランは何故、何も分かっていなさそうなグエルの瞼を撫で、力を抜かせて、目を開かせているのだろう? 全体重をかけて、そうっとグエルの耳に、己のくちびるを、寄せているのだろう。

    「捕まえたよ、『怪盗ダリルバルデ』」

    「……ひっ」

     グエルの顔に、明確な怯えが乗る。目を、逸らす。

     これから何が起きるのかわかってない、と助けを求めていうような顔だ。視線を辿れば、おそらくグエルの父なのであろう男の写真が飾ってあった。横にいるのは、幼いグエルだろうか。あんなものを大切に残しておけるほどの余裕があったのか。苛立ちに任せてグエルの首筋に触れれば、『怪盗』のくちびるから、およそ『怪盗』らしくはない嗚咽じみた喘鳴が盛れた。


    グエル「待て 待て 待て」

    エラン「向こうが全く色ボケてない気がした。空気を読もう」

    グエル「空気を読むなら俺達もSAN値回復だろおお!!」

    ミオリネ「面白いわね。対抗ロールを許可するわ」

    エラン「グエル、これでフィジカルは結構強いから僕勝てるか怪しいんだけど」

    グエル「絶対俺が勝つが!?」

    ミオリネ「いつも通りSIZ対抗。同一成功度なら出目低い方の勝ち。グエルが負けたらdice1d3=1 (1) (1:グエルが恐怖に負け失神。グエルSAN値-1 2:エランがグエルの首を絞める。グエルHP-1 3:ここではとても書けないようなことが起き、エアリアルを食べているシーンに飛ぶ)から」

    エランSIZ対抗:dice1d100=88 (88) (60)

    グエルSIZ対抗:dice1d100=43 (43) (65)

  • 153二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 07:43:50

    挙式未遂といい土壇場の与太対抗ロールには強いよねグエル
    その運を真面目なダイスにも分けてもろて…

  • 154二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 08:01:15

    エラン「?????????????」

    グエル「色 ボ ケ キ ャ ン セ ル」

    ミオリネ「グエル・ジェターク渾身のB連打」

    エラン「なんで君毎回そういう展開にはなるのに毎回間一髪で避けきってるの?」

    グエル「知らん……怖……」

    ミオリネ「そうね、じゃあこういう処理にしましょうか」


    「やめ、ろっ!」

     グエルは身体をひねるようにしてエランの拘束から抜け出し、突き飛ばす。エランの身体が吹き飛び、倒れ込む。一瞬遅れて、今自分が何か暴力を奮ったらしいことに気づいたグエルは、自分の両手を見て、声をふるわせた。エランは背中をさすりながら立ち上がり、無表情のまま「なにしてるの」と呆れた声で言う。

    「あ、俺……ごめんなさい……」

    「何故謝る。今悪かったのは僕だよ。僕を恨んでよ」

     グエルは応えない。エランはため息をついて、俯いた。

    「争いのない世界なんて、実現できやしない。僕がいる限りね。……もしそれを正義と呼ぶのなら、君の正義はただの絵空事、机上の空論の幻だ」

    「……」

    「突然乱暴してごめんね。早くペトラのところに行って、なにか有益な情報がないか聞いてこよう」

     グエルはまだ呆然としている。

     酷いことしちゃったかな、なんて思いながら、エランはグエルの手を取り、立ち上がった。それからソフィとノレアの名を呼び、軽く身なりを整える。

     それから、ふと。グエルの方を向いて、尋ねた。

    「一応聞いておくけれど。今、何が起きようとしていたかわかった?」

    「……?」

    「ごめん」

     色ボケ方向の知識が弱すぎるこのINT40。……と、思ったところで、ふと気づく。

     彼はこんな色の瞳をしていただろうか?

     エランの視線の先で、澄んだ青色の瞳が、かすかに赤みを帯びて、薄紫色に輝いている。ような、気がした。

    【探偵怪盗コンビ 夜 終了】

    next→警視長ペトラちゃんに話を聞く

    dice1d2=2 (2)

    1:直接会って尋ねる

    2:『所用』が出来たため、電話口で尋ねるに留める。色ボケ再チャレンジだ!!

    グエル??:dice1d100=86 (86) (??)

  • 155二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 08:10:12

    グエルせっかくキャンセルできたのに多分色ボケルート突入⁈

  • 156二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 08:20:19

    スレッタだけが綺麗に色ボケ毒牙から逃れている……

  • 157二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 09:05:30

    だからなんで回復してほしい人のSAN値が減ってるんだよぉぉぉ!!!

  • 158二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 12:12:25

     外縁は、夜になると寝静まる。それでもちらほらと歩いている人は散見された。ニカはふっと息をついて、「少なくとも写真の場所はここじゃなさそうだね」とつぶやく。

    「なぜ?」

    「スレッタの家にあったのは、少なくとも十年近くは前の写真でしょう。このあたりが『地球街』になったのは最近のことだから」

    「……そういえば」

     スレッタが同意して、ラウダに視線を向ける。ラウダもこくこくと頷いた。

     『S』__スレッタに援助をし、ニカに謎のネックレスをばらまかせ、命を狙われている、謎の人物。彼は一体、何者なのだろう?ここにいても、それを見つけるための進展はないかもしれない。

     とはいっても、聞き込みさえすれば、殺人事件や軽犯罪郡の手がかりを探すことができるかもしれないこともまた、事実だ。街灯のない暗い道を、三人は手探りで歩く。冴え冴えとした月の光が、その行く道を照らしていた。


    スレッタ「ほろ酔いで探索なんて、何だかいけないことしてる気分……」

    ラウダ「うん。エランも兄さんも、きっと真面目に探索してるだろうに」

    シャディク「あはは、ソウダネー……それじゃあ、できることは『1:歩いてる人に目星』、『2:歩いてる人に聞き込み』だよ。それとは別にラウダは1d100を振ってね」

    ラウダ「ねえそろそろ僕が何振らされてるのか教えてよ」

    スレッタ「こわ……かかわりたくないですね……」

    ラウダ:dice1d100=23 (23) (70) dice1d2=1 (1)

    スレッタ:dice1d100=85 (85) (70) dice1d2=1 (1)


    ラウダ??:dice1d100=50 (50) (??)

  • 159二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 12:30:04

    スレッタ「????????????」

    ラウダ「よわきもの」

    シャディク「どうする?行っとく?プッシュロール」

    スレッタ「や……やめておきます……うう、グエルさんの出目が光ってる反動が私に来ている気がする……」

    ラウダ「†兄さんを愚弄するか†」

    シャディク「ラウダは今回割とずっと安定して強いよね。……それじゃあ、そうだね」


     ラウダはふと、腕をかばって歩いている人を発見する。

     傷の程度と手当の様子からして、おそらくは昨日か一昨日に傷つけられたものだろう。それがなんだか、妙に気にかかる。

     スレッタは、連続殺人事件の犯人は三日前に自害した、と言っていた。そしてその死体が忽然と消えたとも、警視庁が関わっているかもしれないとも。このあたりは比較的平和で、あまり傷害事件は起きない。ラウダでも時折通る場所だ。であれば、あの傷がもし、連続殺人事件と関わっているのであれば__

    「犯人は複数人いる、あるいは組織化されている?」

    「……ラウダさん?」

     スレッタがラウダの方を見る。そうだとすれば、実際にカチコミ……ではなく、敵のアジトに突入するときは、ペトラに協力を要請して、戦闘要員を派遣してもらうべきかもしれない。

     そんなことを考えていると、ニカがふと、あくびをした。そういえばもう遅い時間だ。そろそろ休みを取った方がいいかもしれない。スレッタはラウダの手を取って、「寝床はどうします?」と尋ねた。

    「……一旦宇宙街に帰ると、明日の集合に不便かも、ね」

    「はい。どうします?」

     スレッタは何故か楽しそうに微笑んでいる。

     ラウダはこてりと首を傾げながら、顔を上げた。そしてふと、疑問に思う。今日は晴れだ。月の光が、この地上にまで、そのままの明るさでよく届く。それが、微かに赤くなっているような気がした。

     じいん。

     脳の奥で、何かが痺れるような感覚があった。

    【刑事花魁コンビ 夜 終了】

    dice1d3=3 (3)

    1:ラウダ「じゃあまたあしたね」

    2:ラウダ「スレッタの店の空き部屋でも借りられない?」

    3:ラウダ「スレッタを買おうかな」

  • 160二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 13:20:25

    「もしもし」

    「あっ、もしもし、よんご~?」

     エランは電話をかけて、それから顔を顰めた。何故君が、と問えば、端末の向こう側にいる五号は、楽し気な声をあげた。

    「ミオリネとペトラに焼肉連れてきてもらったんだよ。いや~っ、人の金で食べる肉って最高!」

    「……五号、スピーカーモードにするよ」

    「じゃあこっちも」

     えー、ごほんごほん、というペトラのわざとらしい咳払いと、じゅうじゅう肉が焼ける音が聞こえてくる。

    「結論から言います。警視庁から地球街に、捜査以外の目的で派遣された人物はいました。だれの指示でだれがやったのかまではわかんないッス、意図的に不明瞭にされていた。一応派遣先の住所はわかったので、メッセージで送っておきます。……ちなみに~これを探し当ててくれたのはミオリネッス!やっぱ有能……それにしてもミオリネ、なんで昇進しないの?絶対私より警視長向いてるよ」

    「私は現場に近い方が性に合ってるの。……それにしても」

     ミオリネがそこで、一瞬、言葉を切る。

    「正義の街が聞いて呆れるわ。……でも実際、あんたたちはどう思ってるの?」

    「長いものに巻かれるのがいいこともあるよ」

     真っ先に言い切ったのは五号だ。エランは「そうだね」と五号に同意した。グエルは目を伏せる。「よく、やっていると思います」と呟いたのは、ペトラだった。

    「知ってますか?二十五年前、私たちが産まれるより前に、公安に伝説のバディがいたんですよ!」

    「……でんせつのばでぃ」

    「エラン先輩、知らないんですか?そのおかげでこんなに警視庁の権威は高まったんです!コードネームが、確か~……」

     『M』と、『S』?

     その言葉に、エランは、グエルは、目を見開いた。


    グエル「情報共有完了寝るか」

    エラン「寝かさないよ?」

    グエル「本当に待て!SAN値を減らすのはまずい!!」

    エラン「願いが切実」

    ミオリネ「そうね。じゃ処理はさっきと同じで、グエルが勝利したら普通に寝るわよ。グエルが負けたらdice1d2=1 (1) (1:しかしなにもおこらなかった。一緒に寝る 2:何がとは言わないが徹夜になる)ということで」

    エランSIZ対抗:dice1d100=62 (62) (60)

    グエルSIZ対抗:dice1d100=16 (16) (65)

  • 161二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 13:35:43

    グエル「よっしゃああああああああ!」

    エラン「くっ……んっ……」

    ラウダ「ねえ向こうではさっきから何が起きてるの?」

    スレッタ「さ、さあ……?」


    「おかしくないですか?」

    「なにが?」

    「だって!なんでニカさんも来てるんです!?」

    「……?そちらの方が効率的だし、下手に返すわけにはいかないし、ちゃんと割増料金は払ったよ」

     きょとんとした顔をしたのはラウダであり、気まずそうに、申し訳なさそうにきょろきょろとあたりを見回しているのはニカだ。ラウダはどこからか布団の入った押し入れを探し当ててくると、そこそこ狭い部屋に三つ並べる。スレッタが頭を抱えていると、ラウダははっとしたように目を見開いた。

    「そうだよね」

    「おわかりです?」

    「修学旅行みたいだよね!枕投げしないと」

    「なにがです!?」

     ニカが布団に座り込んで、「ふかふかだ」と微笑んだ。おかしい。明らかに何かがおかしい。なにかしらがおかしい。仮にもここは遊郭で、スレッタは花魁であるはずなのに、今この場では何が起きているのだろう。

     ラウダも布団に寝転がる。それからスレッタを見上げて、端末を見る。エランからどこかの住所が転送されてきていて、ついでに明日の朝一度集合する旨が記されていた。それを見て、ラウダはすっと真面目な顔に戻る。

    「明日は早い。眠れる間に眠っておいた方がいいよ」

    「ラウダさんのばか」

    「シンプルに暴言!?」

     スレッタも、布団の一つに座り込んだ。それからふっと月を見上げる。確かに少しだけ、赤みを帯びている、ような気がする。だけども言われなければ気づかない範囲だ。きっと気のせいだろう。

    「……ニカさん、どう思います?コレ」

    「ど、どうと言われても……たはは……」

     ニカは引き攣った笑みを浮かべた。ラウダが目をぱちぱちとして、「眠りたくないの?」と尋ねる。スレッタが無言でうなずけば、ラウダはしばらく、考えるように視線を巡らせた。

    dice1d2=1 (1)

    1:ラウダ「ペナルティあったら怖いしさっさと眠っておこう」

    2:ラウダ「そうだよね。『S』の居場所は気になるよね。アイデア振っておこうか」ラウダアイデア:dice1d100=62 (62) (70) スレッタアイデア:dice1d100=53 (53) (70)

  • 162二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 15:34:17

    執拗に色ボケを狙うエランと色気の欠片もないラウダ…
    MとSって明らかに…ですよね
    でも並べるとSMみたいで草

  • 163二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 17:48:36

     夜。

     夢を見る。

     明るい部屋。無機質な部屋。窓すらない真っ白な壁と床、あなたは横たわっている。頭の後ろで、瞼の裏で、ぴ、ぴ、ぴ。何かが音を立てた。

    「……らうだ」

     隣のベッドで、誰かも同じように横たわっている。誰かがこちらを見る。うつろな赤い瞳でこちらを見る。あれは、あなたの大切な。大切な友達だ。

    「にいさん……」

     ラウダは小さくつぶやく。そうだ。そういえばラウダはあの友達を、兄と呼んでいた。たしか、家族を亡くして、世話をしてくれた人にも捨てられた、と。だからラウダが新しい家族に、弟になったのだ。

    「……やくそくして。争いのない世界、平和な世界を。もう、何も失わなくてもいいように……」

     ひどく頭が痛い。痛い。いたい。いたい。切り開かれるように。いたい。イタイ。イタイ。かすむ。視界がかすむ。記憶がかすむ。増えていった大切なものの輪郭が、ぼやけていく。『友達』もだ。手を伸ばそうとする。とどかない。とどかない。じわりと血が流れて、生温い。


     ちがう。


    「__うん、もちろん」


     ここから先は全部現実なのだ。

     しあわせでただしい世界にとらわれたまま。あいしあいされる、へいわで、あらそいのない、理想郷。正義。正義。セイギ。存在する。貫く。正義はそこにある。正義はそこにいる。うわごとのように呟く。空を見上げる。赤い月が、真っ赤な月が、あなたを見下ろしている。ラウダはそれを見つめて、ぱあっと花が咲くように笑った。


    「僕はあなたのために、悪い人をこらしめるヒーローになるよ!」



     「それ」はいる。

     「それ」はみている。

     「それ」はあなたを見ている。

     「それ」はあなたたちをみている。

     「それ」はずっと、いる。



    ラウダSANc:dice1d100=52 (52) (36) 0/1

    グエルSANc:dice1d100=38 (38) (25) 0/1

  • 164二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 18:20:26

    ラウダ値:36→35

    グエルSAN値:25→24


     目が、覚める。

     ラウダは起き上がり、咄嗟に口許を手でおおった。酷い吐き気がする。夢を、見た。内容までは覚えていない。それでも何か、恐ろしい夢、だった気がする。衝動的に窓を開けはなち、欄干から身を乗り出したところで、どら音に驚いて起きたらしいスレッタが「どうしたんです……?」と欠伸を噛み殺しながら起き上がった。

     直後、ぴろんと軽い音がして、情報端末が通知を伝える。開けてみれば、エランからだ。いまそちらに向かっているから、朝ごはん食べて待っていて。気遣うような文面に、ラウダのくちびるに笑みが浮かぶ。

     ああ、大丈夫だ。こんなにも、たくさん、大切なものがある。

     ラウダは部屋の中に戻ると、スレッタに「おはよう」とあいさつをした。スレッタは不思議そうに、ラウダの瞳を覗きこんでいた。

    「ラウダさんの目の色って、茶色じゃありませんでしたっけ」

    「え」

     部屋の隅の鏡台を見やる。

     赤い瞳が、無感情にこちらを見つめていた。


    ミオリネ「はい。合流」

    ラウダ「もうやだ」

    グエル「どうして」

    エラン「よりにもよってSAN値低い二人か」

    スレッタ「がんばってくださいね」

    シャディク「さて、ここで『「S」の居場所の捜索』か『ペトラの手に入れた住所』どちらかを選んで向かってもらうよ。二手に分かれてもいいし、全員で向かってもいい。全員で向かうなら時間はかかるけど、二手にわかれるなら人手は減る」

    ミオリネ「……ちなみにラウダ、あんたは本来ここで一緒に行動した相手のルートに入る予定だった」

    ラウダ「過去形か。無常を感じるね」

    スレッタ「それで、どう……しますか?」

    グエル「俺は『ペトラの手に入れた住所』の方に向かう。……『S』がなぜ狙われているか知りたい。それに……」

    エラン「僕はどちらでも。ラウダはどうする?」

    ラウダ「僕もどっちでもいいけど……それじゃあ」

    dice1d4=2 (2)

    1:ラウダ「まず四人で『ペトラの手に入れた住所』に向かおう」

    2:ラウダ「僕とエランで『「S」の居場所の捜索』をする」

    3:ラウダ「僕とスレッタで『「S」の居場所の捜索』をする」

    4:ラウダ「僕と兄さんで『ペトラの手に入れた住所』に向かう」

  • 165二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 18:54:05

    どちらにしろエランなの草

  • 166二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 21:19:14

     渡された住所はビル街にあった。ニカを伴って向かうと、ちょうどビル街にさしかかるあたりに、三人の少女が立っている。そのうち茶髪の女性が「あ~!」と声をあげて、二人を見た。

    「エラン先輩が言ってた『スレッタ』と『グエル』ですね!そっちの方は先日会った……あっ、ラウダ先輩の上司にあたります、ペトラ・イッタです。こっちが」

    「メイジー・メイですっ、よろしくね!」

    「イリーシャ・プラノです……」

     二人は頭を下げる。ペトラは少しだけ目を伏せて、「ラウダ先輩、突入するなら、危ないから戦闘要員を連れていくようにって……」と呟く。

    「メイジーも、イリーシャも、とっても強いんッスよ!私は……あんまり戦闘面では役に立たないかもしれないけど」

    「戦闘前提、ですか」

    「ああ。……当然だろう」

     ニカもうなずく。

     そもそも、ビル街は主に反社会的勢力が事務所として使っているような場所だ。そこに突入するとなれば、こちらとて無傷では済まないだろう。

     それでも止まるわけにはいかない。グエルは目を輝かせて、スレッタに向けて腕を突き出した。

    「やろう、スレッタ!俺達は負けない。__正義のために」

    「……もちろんですよ。私とグエルさんは負けません。セーギのために」

     こつん、と腕と腕をあわせる。

     その様子をしばらくじっと観察していたメイジーが、「んん?」と訝しむような笑顔をうかべた。


    ミオリネ「というわけで、突撃するまでに『1:ペトラと話す』『2:イリーシャと話す』『3:武器を調達する』『4:スレッタなら「このあたりの探索をする」、グエルなら「メイジーと話す」』のいずれかひとつが選べるわ」

    スレッタ「大盤振る舞いですね」

    グエル「それだけ強敵がいる、ということか?……うーん、どうするか。それぞれどういう判定だ?」

    ミオリネ「1と2なら判定はいらない。3なら幸運、4はスレッタなら評判、グエルは判定不要よ」

    スレッタ「なるほど……うーん、どうしましょうか」

    グエル「……よし、決めた」

    スレッタ:dice1d4=3 (3) dice1d100=70 (70)

    グエル:dice1d4=1 (1) dice1d100=29 (29)

  • 167二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 21:37:48

    スレッタ「さ、さすがにだめ、ですか……」

    グエル「幸運低いもんな」

    ミオリネ「そうね。それじゃあグエルはペトラに話しかける、でいい?」

    グエル「もちろんだ。可愛い後輩だからな!」

    スレッタ「存在しない記憶……」

    ミオリネ「そうであった過去はない」


    「……ペトラ、何を見ている?」

    「あっ、グエルせんぱ、……いや先輩じゃないんだけど、なんか先輩って呼んじゃう、なに……?」

    「好きに呼べばいい」

    「じゃあグエル先輩で」

     ペトラはどうやら、情報端末でネットニュースを見ているようだった。そこには今朝発刊の記事がまとめられている。表題は、『宇宙街で若者の自害未遂が相次ぐ』であった。

     幸い全て自ら思いとどまっていたり、周囲の人間が止めに入っていたりしているようだが、近年減っていたはずのそれが突然増えているのは不自然である。この事態を受けて、教育委員会は__

    「奇妙なのはその理由である。誰も、彼ら自身も、なぜ彼等がそれをしたのかわかっていないのだ」

     ペトラは読み上げる。理由を聞かれた彼らはただ繰り返す。⾒られている。⾒られている。⾒られている。⾒られている。⾒られている。それはわたしを⾒ている。それはわたしたちを⾒ている。それはずっと、そこにいる。

     赤い⽉が夜空にうつしだされるとき、その⽇はくる。

    「……なんだか気味が悪いな」

    「うーん、軽犯罪事件群と何か関係あるんスかね……?ラウダ先輩に聞いたら何かわかるかな……」

     辿りついたのは、二階建ての廃屋だった。隣接するビルの背が高いため、見通しが悪く、目立ちにくい。ニカは何気なく隣のビルを見やり、目を細めた。鍵は、かかっていなかった。スレッタとメイジー、それからイリーシャは、慎重に中の様子を確認しながら突入する。ペトラもそれに続いた。そうしてグエルも中に入ろうとした、……ところで、ふと。声をかけられる。

    「あの」

    「どうしたんだ、ニカ・ナナウラ」

     ニカはほんの一瞬、目を伏せる。それから顔を上げ、グエルを真っ直ぐに見つめた。

     __お願いが、あるんです。

    1:机 2:壁 3:棚

    スレッタ目星:dice1d100=7 (7) (70) dice1d3=2 (2)

    ペトラ目星:dice1d100=44 (44) (60) dice1d3=1 (1)

    グエル幸運:dice1d100=73 (73) (30) dice1d3=1 (1)

  • 168二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 22:01:49

    スレッタ「イクストリームです!」

    グエル「流石だな、スレッタ・マーキュリー」

    スレッタ「ペトラさんも有能ですね」

    グエル「目星持ちは強い」

    スレッタ「ところでグエルさん」

    グエル「それ以上やめろ」

    ミオリネ「そうね。じゃあスレッタは、ついでにdice1d3=1 (1) (1:グエルも合わせてHP全回復できる傷薬 2:酒。SAN値が1d3回復する 3:シンプルに武器)も入手できたことにしていい」


     テレビや家具などはたくさん置かれているが、消耗品はほとんど置かれておらず、生活感がない。スレッタが何気なくその引き出しの一つを開けると、どうやら中に入っていたのは、表紙がぼろぼろになっている日記帳だった。開けてみれば、途中から明らかに筆跡が乱れてはじめる。

    『仕事キツい。やめたい。帰りたい。

    なんでスペーシアンは幸せに暮らして、俺たちはこんなクソみたいなところで生きなきゃいけないんだ。

    あたたかいごはんがたべたい。

    警視庁を名乗るやつらが突然やってきた。要は地球街のどこかにいる人間を、できるだけ傷つけず捕まえて来いという話だった。天下の警視庁様がなんでそんなことを依頼するんだか。というか何故、殺す、じゃなくて、捕まえる、なんて。そっちは平和じゃなかったのか。

    なにか変だ。警視庁の名刺を出してはいるが、何か妙な雰囲気を感じる。いや、ぼかす必要はない、立ち振る舞いでわかる。あれは元アーシアンだ。何故そんなやつが、真っ当にケーサツなんてできている?……何か。きなくさい。

    あいつらはやはり警視庁の人間ではなさそうだ。どうやら宇宙街には市民が知らない組織があるらしい。いったいなにを

    つき

    赤い月

    スペーシアンは赤い月の救済を受けられる。アーシアンにそれは与えられない。何故アレが生け捕りを命じたのか、ようやくわかった。アーシアンのくせに救済されるなんて どうしてどうしてどうして 月の裏側の生物 想像もつかない 生物 月の裏 暗いところ 救済を受けられない 武器 武器 武器 救済を受ける 殺す 殺す殺す殺す 殺す

    赤い月の救済を受けた人間を殺す』

    「……赤い月」

    「スレッタ、赤い月がどうした?」

     やってきたのはグエルだ。スレッタが「ああ」と声を上げて振り返ったところで、ペトラが声をあげる。

    「スレッタ、グエル先輩、こっち、何かあったッスよ~!」

  • 169二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 06:43:49

    スレッタHP:10→12

    グエルHP:7→12


    「標的」

    ・若い男。具体的な容姿は不明

    ・赤い月の救済をうける

    ・片目が見えない?

    ・金持ちで地球街の形成にかかわっている

    ・「S」※ただし顔も名前も変えている可能性がある

    「……なるほど、だから赤くて丸くひかるものをもった男、が無差別に狙われたわけですね」

    「ええ?おかしいよ、そっちの日記帳によると生け捕りを命じられたんじゃ……グエル先輩?」

     ペトラが心配するように顔を覗き込んでくる。グエルは目を見開いて、呆然と立ち尽くしていた。しかし一頻りフリーズしたあと、ぎゅっと服の中の『お守り』を握りしめて、顔を上げる。

    「……いや、やはり『S』は昔の知り合いなのかもしれない、と思って」

    「昔の知り合い」

    「恩人なんだ。俺を助けて、色んなことを教えてくれた。『怪盗』としての振る舞いは、全部あいつのまねをしていた」

     グエルがふっと指を振り下ろすと、どこからか黄色い薔薇が表れる。「俺がないているときは、いつもこうしてくれたっけ……」と笑いながら。

    「……なるほど。大切、で……好き、なんですね。分かります」

    「ああ、……愛していた。実の父と、同じくらい」

     どうしていなくなってしまったんだ。

     呟いた言葉は、泣きそうに震えていた。スレッタがグエルの背を軽く叩く。ペトラはグエルの頭をくしゃくしゃと撫でた。そこで、どうやらメイジーとイリーシャが斥候から帰ってきたらしい。

    「敵。ここの二階に居たよ」

    「数は五人。いつでもいけます」

     ニカは、「私も、役に立てないかもしれないけど」と立ち上がる。それからすっと、天井を睨んだ。覚悟を決めたように、ぎゅっと拳を握る。

    「グエルさん、いけますか」

    「ああ、もちろん」

     グエルは拳銃のリロードを済ませ、両手で握る。スレッタはさっき見つけた傷薬を、自身が爆風で受けた傷とグエルの傷にそれぞれ塗ると、立ち上がった。

    「……やりましょう!」

    スレッタ評判:dice1d100=66 (66) (70)

    グエル??:dice1d100=49 (49) (40)

    グエル??:dice1d100=8 (8) (70)

  • 170二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 07:29:30

     使われているのは一部屋だけだ。奥から人の気配がする。入ると、中にいた人間がいっせいにこちらをふりむいた。メイジーとイリーシャの言葉通り、五人いる。
    「……おいおい、なんだ?ぞろぞろと。ガキがくるところじゃねえぞ」
     巨大な槍を持った一人が、そう言う。だがどうやら、冷静なのはその一人だけであるようだ。ほかの四人はうつろな目で、ぶつぶつと何かを呟く。
    「Sはいないか。Sはいないか。S」
    「Sはこの街で唯一救済を受けられる。裏切者。裏切者。裏切者!殺す!殺す!殺す!!」
    「邪魔するな、邪魔するな!どうせクソみたいな死に方するならSを殺させろ!」
    「なんであいつだけ、俺達だって正しく生まれていれば救済を」
    「いい加減にして!!」
     そこで叫んだのは、ニカだった。全員が、一斉にニカの方を見る。ニカはぎゅっと手を握って、わなわなと震えた。それから、血を吐くような声で叫んだ。
    「正しいとか、正しくないとか、ここで産まれたんだからここで生きるしかないじゃないですか、私だって嫌い、ここが嫌い、優しくしてくれないひと嫌い、スペーシアンも嫌い!でも、あなたたちみたいなアーシアンが一番嫌いです!」
    「……狙うのはあの槍持ちからだよ」
    「私達も最大限援護します。どうかご武運を」
    「はい!グエルさんも……」
     混乱に乗じて話しかけてきたメイジーとイリーシャに応えてから、スレッタは隣を見る。
     いない。
     逆隣を見る。
     いない。
     後ろを見る
     いない。
    「……グエルさん!?!?!?」

    「すまない、スレッタ・マーキュリー」
     グエルは隣のビルの窓から、しばらくその様子を見ていた。それからぎゅっと拳を握り、そこにある、金庫に触れる。『S』にその類のことを教わったグエルからすれば、欠伸が出るほど簡単な鍵だ。造花とメッセージカードを片手に、見下ろす。
    「『青い兎から盗まれた宝石は帰していただきます。怪盗ダリルバルデ』っと」

  • 171二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 13:22:39

    ミオリネ「戦闘開始よ」

    スレッタ「グエルさんのうらぎりものおおおお!」

    グエル「裏切ってはいない!すぐに帰ってくる、何ターンかかる?」

    ミオリネ「今のターンを1ターン目として、盗む成功で3ターン目、失敗で4ターン目に帰ってこられる。あんたは拳銃持ってるから、今の場所から撃つのであれば2ターン目から参加できるわよ。ただしその場合射程ギリギリだし遠いから、-10で判定する。どうする?」

    グエル「うーん……dice1d2=2 (2) (1:走って向かう 2:撃ちおろすぞ)」

    スレッタ「わ、私は……dice1d2=2 (2) (1:ダメージを与えることに終始します! 2:ノックアウト打撃を行い、気絶させます)」


    『メイジー』

    攻撃対象:槍 攻撃方法:射撃(???)dice1d100=85 (85) (70)

    『イリーシャ』

    攻撃対象:槍 攻撃方法:射撃(???)dice1d100=32 (32) (70)

    『拳銃』

    攻撃対象:dice1d5=5 (5) 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=15 (15) (40)

    『グエル』

    (隣のビルにいる。盗むdice1d100=31 (31) (70))

    『スレッタ』

    攻撃対象:槍 攻撃方法:近接攻撃(格闘)dice1d100=57 (57) (70)

    『槍』

    攻撃対象:dice1d5=2 (2) 攻撃方法:近接攻撃(槍)dice1d100=81 (81) (25)

    『斧』

    攻撃対象:dice1d5=2 (2) 攻撃方法:近接攻撃(斧)dice1d100=9 (9) (40)

    『ナイフA』

    攻撃対象:dice1d5=5 (5) 攻撃方法:近接攻撃(ナイフ)dice1d100=55 (55) (40)

    『ナイフB』

    攻撃対象:dice1d5=2 (2) 攻撃方法:近接攻撃(ナイフ)dice1d100=42 (42) (40)

    『ニカ』

    攻撃対象:槍 攻撃方法:近接攻撃(格闘)dice1d100=22 (22) (50)

    『ペトラ』

    対象:ダメージを受けているキャラ 応急手当dice1d100=25 (25) (60)

  • 172二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 18:09:24

    メイジー以外は成功?ダイスいいね

  • 173二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 21:24:55

    「イリーシャ、いくよ!」

    「お、おこらないでくださいね」

     メイジーとイリーシャは、何か玩具じみた形の、箱のようなものを取り出す。よく見るとそれは銃だ。細い銃身が、血管のように無数のエネルギーの道を通して、青色に輝いている。全員が一瞬、唖然とするようにそれを見つめる。銃口は、ほんの一瞬、輝いて__

     バチリ!

     弾ける。

     青い、青い電撃が、真っ直ぐに部屋を駆け抜ける。槍を持っていた男の肩口を、じゅうと焦がす。焼ける、におい。そう、それは、SF小説で見たレーザーガンだ。しかしこのようなものは、実用化されていないはず。そうでなくても警察官が持っていていいものではないはずだ。それなのにペトラは、「いつ見てもすご」「レネといいメイジーといいイリーシャといい、エナオの技術ってなんなの……怖……量産はできないらしいけど……」みたいなことをぶつぶつ呟くだけだ。

    「うーん、はずしちゃった」

    「メイジーはいつもがんばってる」

    「ほんと?えへへ」

    「あ、あれって、」

    「うあああああ!!」

     ニカが呆然とそれを見つめていると、拳銃を持っていた男が恐慌状態になって叫び、発砲する。その弾丸は、真っ直ぐにペトラに向かった。ペトラは一瞬、何が起きているのか理解できなかったらしい。咄嗟に、目を閉じる。しかし、その隙を逃がすスレッタではない。レーザーに近づくのを嫌い、音もなくdice1d4=3 (3) (1:斧 2:拳銃 3:ナイフA 4:ナイフB)の背後に近づくと、その首に思いっきり手刀を叩きこんだ。

    (初見なので回避不可)

    槍ダメージ:dice2d10=7 9 (16)

    ペトラ回避:dice1d100=65 (65) (20)

    回避失敗の場合ペトラダメージ:dice1d6=2 (2)

    スレッタの相手応戦:dice1d100=28 (28) (20)

    応戦成功の場合スレッタダメージ:dice1d4=3 (3)

    応戦失敗の場合スレッタの相手気絶

  • 174二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 21:36:33

    槍死亡

    ペトラHP:11→9

    ナイフA気絶

    スレッタ「こ れ は ひ ど い」

    グエル「一瞬で敵が半壊しだぞ」

    スレッタ「イス人ですか?ミ=ゴですか?」

    グエル「まずもって神話生物が味方にいるの嫌だな普通に」

    ミオリネ「SANチェックいる?」

    スレッタ「遠慮します」

    グエル「いらない」


     レーザーガンの直撃を喰らった槍が、跡形もなく蒸発する。それを見てしばらく呆然としていた斧が、「あ、あ、あ」と声を震わせて、斧を振り上げた。

    「あああああああ(槍)の仇ぃぃぃッ!!」

    「ええ?私じゃないのになあ」

     メイジーはなんでもない様子だ。ニカはようやくはっとして、dice1d3=3 (3) (1:斧 2:拳銃 3:ナイフB)に向かって、足を振り上げ、迷うことなく延髄蹴りをする。スレッタは倒れた男を無表情で見下ろしたあと、ペトラに駆け寄った。

    「だ、だいじょうぶですか、ペトラさん……!?」

    「……この程度、かすり傷にも入らない。あんたは私の心配してないで、敵を討ってよ」

     いいながら、彼女の顔は青い。痛みというよりは、ショックが大きいのだろう。腕を手で押さえているが、弾丸を受けて破れた服には、じんじんと血が滲んできている。スレッタはしばらく悩んだあと、ペトラの額に軽くくちづけた。

    「なに」

    「元気が出るおまじない、です!どうか、無理しないで」

    「……スレッタ・マーキュリー……」

     ペトラの頬が微かに紅潮する。こほんと咳払いをして、破れたところから先をびりびりと破った。それから切れた布の端を使って、簡単な止血をする。

    「これでほんとに大丈夫だから。戦闘に集中してて」

    「もちろんです!」

    メイジー回避:dice1d100=6 (6) (16)

    回避失敗の場合メイジーダメージ:dice1d6=2 (2)

    ニカの相手応戦:dice1d100=81 (81) (10)

    応戦成功の場合ニカダメージ:dice1d4=2 (2)

    応戦失敗の場合ニカの相手気絶

    ペトラ回復:dice1d3=1 (1)

  • 175二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 21:43:01

    ナイフB気絶

    ペトラHP:9→10

    ミオリネ「?????????????????」

    スレッタ「つよ」

    グエル「敵に回したくないな」

    ミオリネ「確かにシャディクガールズは割と強めに設定したけども。したけども!!」

    スレッタ「バランス調整ミスしたのでは?」

    グエル「あのレーザーガン俺も使いたい」

    スレッタ「私も」

    ミオリネ「おかしいおかしいおかしいおかしいおかしい」


    『メイジー』

    攻撃対象:dice1d2=2 (2) 攻撃方法:射撃(電撃銃)dice1d100=26 (26) (70)

    『イリーシャ』

    攻撃対象:dice1d2=1 (1) 攻撃方法:射撃(電撃銃)dice1d100=68 (68) (70)

    『拳銃』

    攻撃対象:dice1d5=1 (1) 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=33 (33) (40)

    『グエル』

    攻撃対象:dice1d2=1 (1) 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=79 (79) (60)

    『スレッタ』

    攻撃対象:dice1d2=2 (2) 攻撃方法:戦闘マヌーバ/ノックアウト打撃(判定は近接攻撃(戦闘):dice1d100=83 (83) (70))

    『斧』

    攻撃対象:dice1d5=5 (5) 攻撃方法:近接攻撃(斧)dice1d100=74 (74) (40)

    『ニカ』

    攻撃対象:dice1d2=1 (1) 攻撃方法:戦闘マヌーバ/ノックアウト打撃(判定は近接攻撃(戦闘):dice1d100=95 (95) (50))

    『ペトラ』

    対象:ダメージを受けているキャラ 応急手当dice1d100=74 (74) (60)

  • 176二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 21:56:08

    グエル「メイジー、イリーシャ……!」

    スレッタ「有能すぎる。本当に有能」

    グエル「一生ついていきます」

    スレッタ「しぬのでは?」

    ミオリネ「こいつら~~~」


    「もうっ、突然なにするの?らんぼうは、だめ!だよ」

     メイジーは頬を膨らませ、レーザーガンを構える。そして、躊躇いなく、斧持ちの腹を狙って撃ち抜いた。イリーシャもすぐに続いて、拳銃めがけて銃口を向ける。

     拳銃持ちは、はっと、目を見開いた。それからはっとしたようにあたりを見回して、そして、

     スレッタと、目が合う。

     拳銃持ちは構えることすらなく、スレッタめがけて銃口をむける。狙われている。理解した瞬間、スレッタは無意識に、両の手で自身の顔を庇った。しかしその銃弾が射出される音が聞こえるより前に、

     ビイイイイイ、と。

     警鐘めいた音がして、弾ける。弾ける。弾ける。はっと、目を見開く。青い閃光が、スレッタの目の前を過ぎる。それはちょうど、拳銃を持っていた男が立っていた場所だ。スレッタがくちびるを半開きにさせると、イリーシャが「だいじょうぶですか?」と暢気な声をかけた。


    斧回避:dice1d100=73 (73) (20)

    回避失敗の場合斧ダメージ:dice2d10=4 6 (10)

    拳銃回避:dice1d100=36 (36) (20)

    回避失敗の場合拳銃ダメージ:dice2d10=7 8 (15)

    ↑で拳銃が生き残っていた場合スレッタ回避:dice1d100=86 (86) (26)

    回避失敗の場合スレッタダメージ:dice1d6=5 (5)

  • 177二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 21:58:53

    うお…つっよ…

  • 178二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 22:08:42

    ミオリネ「えー……それでは拳銃は弾丸を撃つ前に蒸発し、斧も自動気絶しました。戦闘終了、お疲れ様です……」

    スレッタ「イリーシャさんとメイジーさんのダメージが修羅すぎる」

    グエル「俺最早何もしていない」


    「……おわった……?」

     ぽつりとつぶやいたのはペトラだった。それに頷いたのはグエルだ。……グエルだ。スレッタは二度見した。いや五度見した。それからグエルの肩をつかみ、ゆさゆさと揺さぶる。

    「どこいってたんですグエルさん!?」

    「え?ずっとここにいたぞ」

    「嘘です戦闘処理見直してきてくださいよ!!」

     そこで、スレッタはふっと、気づく。グエルが何かを握っていた。よく見るとそれは、宝石が付けられたブレスレットだ。ニカはこちらに近づいてくると、それをじっと、見た。

    「……あ、グエルさん、それです。ありがとうございます」

    「ああ。まさかこんなところに、『たまたま落ちている』とは。幸運だったな」

     うわ白々しい。

     ニコニコしながらブレスレットの受け渡しをするさまを見てスレッタは切に思ったが、つっこむことはしなかった。ニカはブレスレットをぎゅっと握り、小さく、呟く。

    「これ、私のお母さんのなんです」

    「……そうか」

    「死体は掃除屋に、これは怖い人に取られちゃったけど。生きてた時は大嫌いだったけど、とられると、おしいなって。売られる前に買い取らないと思って、だからSの依頼も受けたんですが」

     顔を上げる。そこには、晴れやかな笑顔が浮かんでいた。

    「前言撤回します。私はこの街、嫌いじゃないですよ。確かに酷いことも多いけれど、悪い人ばかりじゃない。何よりグエルさんや、スレッタがいる」

    「ニカ・ナナウラ。あんたには無許可営業の容疑がかかっている。署までご同行願えますか」

    「はい。……またね、二人とも」

     ペトラが思い出したようにニカの手を取り、一足先に建物から出ていく。メイジーとイリーシャも、それに続いた。その場に残されたのは、焼け焦げた遺体が三つ、気絶した人間が二人、それから、スレッタとグエル。

     __なにはともあれ。

    「これでじけんかいけつ、ですね」

    「ああ。……俺達は、勝ったんだ!」

     パチン。

     軽い音がして、二人はハイタッチをした。

    スレッタSANc:dice1d100=37 (37) (47) 1/dice1d4+1

    グエルSANc:dice1d100=67 (67) (24) 0/1d3=

  • 179二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 22:09:08

    グエルSANcミス:dice1d3=3 (3)

  • 180二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 22:18:07

    スレッタSAN値:47→46

    グエルSAN値:24→21


    スレッタ「ほんとにメイジーさんとイリーシャさんが強かった」

    グエル「ッヒイ ハア イ゛……」

    スレッタ「そしてグエルさんは何故SAN値がピンチなのです?」

    グエル「あ あうあ あッ……あッ……」

    ミオリネ「……グエル。いやPLグエル。いいニュースと悪いニュースがあるけどどっちから聞きたい?」

    スレッタ「今のグエルさんに悪いニュースは毒ですね。いいニュースからで」

    ミオリネ「とりあえずあんたのルートはスレッタで仮確定した」

    グエル「!?!?!?」

    スレッタ「ついにですか。長かった……なんでしょう、なんというか、若干感無量ですね。ちなみに悪いニュースは?」

    ミオリネ「メイジーとイリーシャが暴れすぎたからスレッタがグエルルートに入ったわけじゃない。ついでにいうとまだグエルのルートが変更される可能性はある」

    グエル「……」

    スレッタ「なるほど……あのグエルさん、さっきからずっと記号で会話してますけど、人語を喋ってください」

    グエル「!!!!!!」

    スレッタ「こわれちゃった」

    ミオリネ「それで、これからどうする?このまま帰るか、それともギリ生きてる斧とナイフに話を聞くか」

    スレッタ「うーん、どうします?かなり駆け足で探索していたので色々情報を取りこぼしているような気がしないでもないですが」

    グエル「……そうだな、だが拷問なんてしようものならさらにSAN値が減りそうだ」

    スレッタ「あっ戻った」

    グエル「どうする?俺はお前に任せる」

    スレッタ「それじゃあ、……そうですね……」

    dice1d2=2 (2)

    1:スレッタ「拘束してから起こして『お話』しましょうか」スレッタ魅了:dice1d100=1 (1) (70)

    2:スレッタ「めんどうですね。口封じだけして帰りましょう」

  • 181二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 22:22:07

    ああ…せっかくの1クリが…

  • 182二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 22:26:14

    ルート完走とSAN値完葬どっちが早いかな!

  • 183二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 22:33:28

    ミオリネ「……せっかく1クリ出てるから、ここをこうして、……と……」
    スレッタ「何の処理してるんです?」
    グエル「知らん……」
    ミオリネ「よし。それじゃあ二人は真っ直ぐ帰るわね?」
    スレッタ「はい!それじゃあ私の店にいったん集合しましょう!」
    グエル「そうだな、ラウダとエランはどういうじょうきょ」
    ミオリネ「それならあんたたちが帰ってくると、地球街。その一番高い部屋の前に、制服の人間がずらりと並んでいる」
    スレッタ・グエル「「……は?」」

     そこに立っていたのは、色素の薄い青年だ。
     どこか、既視感がある。そうだ、エランに似ている。彼はこちらを見ると、ニコリと人好きのする笑みをしてみせた。
    「……今の地球街の最高権力者は君だね?花魁 スレッタ・マーキュリー」
    「誰だ。スレッタに近づくな!」
     彼はグエルの言葉などお構いなしに、銃を片手に、天使よりも無垢な笑みを浮かべながら、近づいてくる。グエルが咄嗟に前に出て、スレッタを庇った。威嚇するように唸る、と同時に、青年が発砲する。ほんの一瞬の硬直ののち、グエルが、倒れる。スレッタが「グエルさん!」と悲痛な叫びをあげれば、青年はスレッタの腕を掴む。
    「困るんだよね、君みたいなのを野放しにしておくと」
    「あ、あなたっ……グエルさんに、何を!?」
    「麻酔銃だよ。……僕たちは『繋がっている』、その誼だ。殺しはしない。もちろん、君が素直についてきてくれたらの話だけど」
     捻り上げられた腕の痛みに硬直していたスレッタが、一瞬、表情を消す。閉口する。それから、震える声で、呟く。
    「わ、たしが……ついていけば、グエルさんは助けてくれるんですか」
     異様な空気に気づいたらしい。軒先から、ソフィとノレアが飛び出してきた。「おねえちゃん!」と駆け寄ろうとしたソフィを、スレッタは片手で制止する。それから震えそうになる足を叱咤して、青年を見つめ返した。そうして無言で、両手を上げる。
    「抵抗、しませんから。どこへでも」
    「話が早くて助かるよ」
    「おねえちゃん!」
    「ソフィさん。ノレアさん。グエルさんのこと、お願いしました」
    「……そ、んな、……」
     誰かが膝から崩れ落ちるような音と共に、視界が暗転する。
     しばらくののち、スレッタの意識が、遠ざかっていく__

  • 184二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 00:32:03

    このエランは5号?様?

  • 185二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 00:54:11

    クリティカルで追加されたなら悪い展開じゃないのかな

  • 186二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 00:55:36

    天使のワードは5号のイメージ

  • 187二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 07:04:28

    >>184

    五号「五号くんだよ!」

    スレッタ「どうしてこうなった」

    グエル「(弟ンザ略奪顔)」


     少し時は遡って、スレッタの店にて。

    「そういえば、なんでニカもいたの?」

    「みんなでお泊まり会した。枕投げはできなかったけれど」

    「いつもあんな感じなの?」

    「……?普段は真面目にスレッタに尋問してるよ。任務だからね」

    「そっか」

     エランは感情の読めない顔で頷く。ラウダはこくりと首を傾げながら、スレッタから受け取っていた写真をとりだし、二人の間に置いた。

    「これは『S』が撮ったと考えられる写真だ。どこにあるかさえわかれば」

    「『S』の居場所が、わかる?」

     ラウダの勘とエランの観察眼が合わされば、ざっと地球街を歩いて回るだけで撮られた場所をする割り出すことも可能だろう。だが、あまり悠長なことをしている場合でもない。ここでしっかり考えてから向かうべきだろうか。ラウダがくちびるに指先をあてて考えていると、エランがじっとこちらを見つめてくる。

    「何?」

    「いや……どこかの怪盗と違って、ラウダといると落ち着く、と思って」

    「そっか。僕も、エランといると楽しいよ」

     二人は顔を見合せて、笑った。


    シャディク「さて。『ここで考えていく』『歩いて回る』どっちにする?どっちにしてもさして処理は変わらないよ。もう君たち実質両想いみたいなもんだからただのデートイベント」

    ラウダ「面白い」

    エラン「本当に面白い」

    シャディク「まあラウダは特殊ルート分岐の可能性があるし、エランは同時にグエルルートにも入ってるんだけど」

    ラウダ「面白い」

    エラン「本当に面白い」

    dice1d2=2 (2)

    1:ラウダ「……ここで考えていこう」ラウダアイデア:dice1d100=62 (62) (70) エランアイデア:dice1d100=4 (4) (50)

    2:エラン「一緒に歩いて探そうか」ラウダ詳細調査:dice1d100=40 (40) (70) エランプロファイリング:dice1d100=49 (49) (70)

  • 188二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 12:14:35

     微かに降る雨から逃れるように、ラウダはエランが持っている傘の影に入り込んだ。エランはラウダを見下ろして、「傘持ってないの?」と尋ねる。

    「昨日は降っていなかったから。邪魔だった?」

    「……いや」

     エランは顔を上げて、ラウダを覆うように傘を動かす。自分の肩が、ひやりとして。ほんのすこしだけ、雨に濡れた。エランは外縁を、それからビル街付近を、順に見て回る。闇市と路地裏には近づこうとすらしない。ラウダがそれに気づいて、「どうしてあちらにはいかないの?」と尋ねれば、エランはしばらく考えるように視線を巡らせた。

    「『S』は闇取引に慣れていない様子だった。治安が悪い場所にはいない」

    「……詳しいんだね?」

     エランは何も答えない。ぐるりと地球街を一周して、花街に戻ってくる頃には、雨も本降りになりつつあった。いったん近くの茶屋に入ると、ラウダは頭を抱えた。

    「どうしよう……」

    「たぶん『S』がいるのはビル街か花街。ビル街にいないとなるとこのあたりにいる可能性が高い」

    「待ってエランそこまで絞れてたの!?」

     それを先に言ってよ、と言いながら、ラウダは茶を飲み干す。それから少しむっとして、「どうして教えてくれなかったの」と咎めるように言った。

    「……から」

    「え?」

    「ラウダと一緒に歩いて回りたかったから」


     花街で地下のある建物、というところまでわかれば、あとはラウダの仕事だ。しばらく探せば、入り組んだ路地をさらに進んだところに、長らく使われていなさそうなちっぽけな建物を見つける。

     ドアには鍵がかかっていた。電子ロックであるようで、ラウダでは開けられそうにない。正攻法で進むなら、四桁の数字を入れる必要がありそうだ。

    「うーん、何かある、かな……?」

    「わからない。……どうしよう」

    「ねえエラン」

    「なに」

    「さっきのあれ、どういう意味?」

    「……さあね」

     エランは誤魔化すように、視線を逸らした。

    dice1d3=1 (1)

    1:エラン「このためのコンピュータ」エランコンピュータ:dice1d100=97 (97) (70)

    2:ラウダ「案外あてずっぽうでやればあたったりしない?」ラウダ幸運:dice1d100=73 (73) (30) エラン幸運:dice1d100=68 (68) (65)

    3:エラン「……何かナンバーがわかりそうなものは……」エランアイデア:dice1d100=40 (40) (50)

  • 189二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 12:20:39

    こ…渾身のファンブル…

  • 190二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 12:26:58

    エラン「????????????????」

    シャディク「(笑いすぎて過呼吸)」

    ラウダ「風向き、変わったかな__」

    エラン「まずい 本当にまずい ここでのファンブルは冗談抜きにまずい」

    ラウダ「まあ普通に中の人に侵入がばれそうだよね、中の人というか、たぶんシャディクというか」

    シャディク「今回の寵愛枠はエランかな?」

    ラウダ「前回からの流れをそのまま継ぐかもね」

    エラン「くっ……KP、プッシュロールするよ!」

    ラウダ「うん。僕は応援しかできないけど……がんばって」

    シャディク「別に構わないけど、失敗したらdice1d3=2 (2) (1:中に入れるけどバレる 2:鍵は開かないしバレる 3:バレない。派手に色ボケしたあと鍵開け再チャレンジ)ね」

    エラン「どうせプッシュしなくても結果は同じなんだ、やるしかない……!」

    ラウダ「がんばれ~」

    エラン「やる気のない応援!言っておくけど君だってここで僕が失敗したらまずい状況になるんだよ!?……よし、行くよ!!」

    エランコンピュータ:dice1d100=48 (48) (70)

  • 191二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 12:54:34

    エラン地球街に詳しいな
    瞳が赤くなるのが宝石のせいなのかスペーシアン特有なのか
    後者だとしたらエランはアーシアンか

  • 192二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 21:23:41

    エラン「ッハア、はあ、はあ……」

    ラウダ「さすエラ」

    シャディク「……そうだね、じゃあエランがナンバーロックを開錠すると、扉が、開く。


     部屋の中は、外観からは想像できないほどきれいに整頓されていて、かなりの広さがある。どうやらそこは寝室らしく、大きなベッドと、本棚が二つが置いてあった。

     二人の正面には、背の高い女性。そして、上等な着物を身に纏った、長い金色の髪をした青年がこちらに背を向けて座っている。どうやら彼は物音に気付いたらしい。ふっと、振り返った。

     __精悍な顔立ちの、若い男だった。

     どこかまだ幼気な雰囲気すらまとったその青年は、その物憂げな表情も相まって、今にも消えてしまいそうな儚げな雰囲気がある。ただしその右目は、眼帯で覆われていた。

     傍にいた女性が、「来ると思っていた」と無感情に呟く。男も「ああ」と呟いて、悲しげに目を伏せたあと、ふっと顔をあげる。そうして、薄く微笑みかけた。

    「こんにちは、初めまして。……僕に何か用、かな」

    dice1d3=3 (3)

    1:ラウダ「……貴方が、『S』?」

    2:エラン「とりあえず扉を閉めておく」

    3:ラウダ「エランが気を引いている間に探索をしたい。dice1d3=2 (2) (1:『S』 2:本棚A 3:本棚B)で」ラウダ詳細調査:dice1d100=75 (75) (70) エランプロファイリング:dice1d100=19 (19) (70)

  • 193二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 21:29:15

    ラウダ「??????????????????」

    エラン「どうして どうして どうして……」

    シャディク「どうするラウダ、プッシュする?」

    ラウダ「……したい、けど……ここで失敗してシャディクの信用失ったら詰みそう……」

    シャディク「まあエランがハード成功しているし、速攻でシャディクとお話できなくなるってことはないよ。せいぜいdice1d3=2 (2) (1:サビーナに怪しまれる 2:色ボケする 3:???????:dice1d100=41 (41) (??))かな」

    ラウダ「ねえ明らかにまずい選択肢があるんだけど!?!?!?」

    エラン「ラウダ。わかっているね?あてれば何も起きない」

    ラウダ「今までそれで外した例をいくつも見てきたんだよ!!」

    エラン「大丈夫、ラウダがそういうふうにいってるってことはフラグは立っていない。いけるよたぶん」

    ラウダ「僕の言動がフラグじゃなくてもエランの言ってる全てがフラグになってるのさっきから!!」

    シャディク「あんまりイチャイチャしてないでさっさとダイス振ってほしいなあ」

    ラウダ「酷い言いぐさ!!!!!!」

    ラウダ詳細調査:dice1d100=9 (9) (70)

  • 194二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 21:30:27

    さすラウ

  • 195二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 21:38:23

    ラウダ「誰 に も 追 い つ け な い ス ピ ー ド で」

    エラン「イクストリーム成功だ。ラウダ、すごい」

    シャディク「極端だなあ……わかった、それじゃあ壁の情報もあげようかな」


     ラウダはエランがシャディクと話している間に、さっと周囲を見回す。まず気づいたのは、壁に貼ってある絵だ。おそらく幼稚園くらいの子が描いたのではないかと思われる、幼い筆致である。額にいれて丁寧に保存されているが、かなり古いものであることが見て取れた。意識してみれば、本棚には絵本や流行の小説、写真の撮り方など、とにかく雑多にものが置かれていることがわかる。

     __しかしそれより目を引いたのは、乱雑に放り込まれた、少し前の日付の新聞だ。「埋まらない地球街と宇宙街の格差」と名付けられた記事は、どうやら宇宙街の子どもを対象に行われたアンケートが付記されているらしい。

    『Q地球街の印象は?

    Aとても悪い…98%

    Qそれは何故ですか?

    A犯罪が多いから…95%

    Q犯罪はなぜいけないのですか?

    A悪いことだから…100%』

     そんなものか、と思ってラウダは軽く流す。__しかし直後に、はっとする。冷静に考えてみれば、悪いことだからだなんて、答えになっていない。何より100%同じ答えというのも、明らかにおかしい。

     なのに今、何故自分はこの結果に、『違和感』を覚えなかった?

     ラウダは『S』の方を見る。……聞かなければならないことは、多い。どうするべきか考えて、ラウダは咳払いし、彼に一歩、近づいた。

    dice1d4=1 (1)

    1:ラウダ「あの青い石を配っていたのはあなただよね。一体何の目的で?」エラン心理学dice1d100=25 (25) (70)

    2:エラン「きみの目はどうしてそんなことになっているの?」エラン心理学:dice1d100=9 (9) (70)

    3:ラウダ「……僕の目はどうなってしまったの?」エラン心理学:dice1d100=66 (66) (70)

    4:エラン「スレッタやグエルとは関係あるの?」エラン心理学:dice1d100=27 (27) (70)

    dice1d100=48 (48) (??)

  • 196二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 21:40:38
  • 197二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 21:45:36

    乙です!
    埋め

  • 198二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 22:03:44

    おつです~
    うめうめ

  • 199二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 23:00:13

    乙です

  • 200二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 23:09:45

    200 続き楽しみ!!

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