ここだけダンジョンがある世界の掲示板 外伝スレ

[1 二次元好きの匿名さん 23/04/21(金) 22:36:06]

ここはここだけダンジョンのある世界の掲示板の番外編のようなものです。

ここだけダンジョンがある世界の掲示板　第3583層｜あにまん掲示板

スレ立て時の現行スレ

[2 二次元好きの匿名さん 23/04/21(金) 22:37:01]

【​対話記録9-748】

【以下の文章はレウネシア神国『聖都グラン・オラシオ』のとある自然公園にて要監視対象〈夜想誘爆〉と『枢機卿の1人』と思しき人物間で交わされた対話を盗聴した記録である。】


夜想誘爆：これはこれはぁ。まさか直々にいらしていただけるとはぁ？

白ヒゲをはやした男性(以下男)：聖都で爆破テロを目論む輩を捕まえたと聞いてな。そんな事をするアホは9割9分そなたしかおらん。

夜想誘爆：急な釈放はそういうことだったのですねぇ。しかしぃ、普通にテロリストだったという可能性もあるとは思うのですがぁ？

男：阿呆。それならば衛兵程度にはバレぬよう、慎重にことを進めるはずだろうが。

夜想誘爆：なるほどなるほどぉ。ところでぇ、いつもの『趣味悪い色の聖職者服』では無いんですねぇ？

男：その愚弄は流すとして、そなたは成長しないな。いちいち言葉にせんとわからんのか？ 公的な出会いでは無いということだ。

夜想誘爆：これは失敬ぃ。しかし、なかなか見事な手際だと思いませんかぁ？ あえてテロ未遂の容疑者として捕まり監視者達を撒いてみせたのですからぁ。

男：ほう……撒いた、か？

夜想誘爆：ええ、『3人ほど』気配を感じたはずですがぁ。たしかに撒いたはずですよぉ？

男：ふむ。なるほど……なれば、冒険者ギルドという組織もなかなかに『侮れない』ということか。

(4秒間の沈黙の中、男性は夜想誘爆の後方に一瞬目を向けた。)

夜想誘爆：……？ どうしました？

男：いいや、なんでもない。

[3 二次元好きの匿名さん 23/04/21(金) 22:37:45]

夜想誘爆：あぁ、そういえばぁ。一応手土産も持ってきてますよぉ？

(夜想誘爆は機械の義手から、なんらかの1枚の書類を男へと手渡す。)

夜想誘爆：ご所望とあったソワスレラ帝国からグロワール帝国に譲歩された飛空挺『アロンダイト級戦艦飛空挺 アロンダイト』に使われている観測型多次元構造式発動機ぃ……通称次元エンジンのレポートの1部ですぅ。……これはあくまで極々一部ですけどねぇ？

男：随分と時間がかかったな？ それに、理論のみか？ 科学技術で大きく遅れをとっている我が国で、これだけではあまり役に立たん。具体的な設計図などは無いのか。 それも合わせて持ってくる手筈になっていたはずだが？

夜想誘爆：無茶言わないでくださいよぉ！？ そんなん持ち出したら、私は確実に殺されますからねぇ！？

男：そなたには二重スパイとして神国の情報もいくつか持たせているようではないか？ その情報量と釣り合ってるとはとても思えんな。

夜想誘爆：うぅ……いつでも切り捨てられる情報しか渡さないくせにぃ。それとぉ、これは『科学者』としての助言ですがぁ。仮に設計図があったところでそれを作る設備が我が国にはないから話になりませんよぉ？

男：だが、構造上の弱点を知ることは出来るだろう。『CLOTH』にもおなじエンジンが使われているようではないか。あれは我が国にとっても大きな脅威だ。

夜想誘爆：驚異になるってぇ……よもや、この時代にあの国と一戦交える気でもあるんですかぁ？

男：その可能性は0では無いだろう。先の大戦でも我が国は他大国の情報が不足していた事が戦況に大きく響いた。七大国だけでは無い。セントラリアの学術院や殲魔教団にその下部組織など、神国の敵と成りうるものはいくつもあるのだ。備えておくに越したことはない。

夜想誘爆：そうですかぁ……。そんなに気になるのでしたらぁ、斬糸さんの元いた組織でも動かせばいいんじゃないんですかぁ？

男：管轄が違う。あれを動かせる権限を持っているのは私ではなく、とある枢機卿だ。

[4 二次元好きの匿名さん 23/04/21(金) 22:38:44]

男：ああ、それと、そなたの近況について聞こうか。

夜想誘爆：おやぁ？ 以外ですねぇ？ 私個人に興味があるなんてぇ。

男：阿呆。私が聞いているのは冒険者ギルドについてだ。めでたく上級冒険者となり上手く溶け込めているようじゃないか。

夜想誘爆：監視付きですけどねぇ？

男：ならば、いくつか情報があるだろう？ 例えば、冒険者にも神国の脅威となる存在がいくらかいたはずだ。

夜想誘爆：あぁ〜ええっとぉ、それなんでがぁ。冒険者についてを話すのは拒否してもいいですかぁ？

男：ほう？ それは何故だ？

夜想誘爆：……なんでかはわかりませんがぁ、そういうのは話したくないんですよねぇ。

[5 二次元好きの匿名さん 23/04/21(金) 22:39:01]

男：……『クレッシェンド』。どういう心境の変化だ？ 理由も無しに自らの任務を放棄するなど。

夜想誘爆：……私だってわかりませんよぉ。ただぁ、何となくぅ。(3秒程の沈黙) それとぉ、今は『マイン』って呼ばれてるのでその名前は破棄しますねぇ。

男：マイン？ 異界語で意味はたしか……地雷だったか？

夜想誘爆：ああ、そうなんですねぇ。どうりでなんか良い感じの響きだと思いましたよぉ。

男：誰に名付けられた？

夜想誘爆：うーん……友達ぃ？ いやぁ、あれは友達なんでしょうかぁ？ 友達の友達ぃ？ うーん……

男：……まあ、そんなことはどうでもいい。一応確認しておくが、そなたは、なんとなくという理由が通ると本気で思って言っているのか？

夜想誘爆：まぁ。当然、無理でしょうねぇ。となると……正直死にたくもないですけど仕方ないですかねぇ？

男：……とはいえ、だ。今、考え無しに動かせる駒を減らすわけにはいかない状況なのだ。そなたら幻想楽団の『おかげ』でな。

夜想誘爆：……それに関しては、ご迷惑をおかけしたと言いますかぁ。

男：それはそなたが気にすることでは無い。何せ我が国とは全くもって『関係のない組織』であるからな。

夜想誘爆：……ああ、そうでしたねえ。

[6 二次元好きの匿名さん 23/04/21(金) 22:41:04]

男：……話を戻すが、いくら『中立』といえど『指揮剣』が敵になればその穴はかなり大きく、神国としてもかなり厳しい。しかし、だからこそ、そなたにはまだまだ利用価値はある……というよりも作らなければいけないということだ。


(男は布で巻いた棒状の何かを夜想誘爆へと渡す。)


夜想誘爆：これはぁ？

男：そなたと馴染みの深いものだ。

夜想誘爆：……あぁ、なるほどぉ。わかりましたぁ。これはお返ししますねぇ。

男：ふむ、ならば神国に侵入した要注意団体の構成員の1人として、捕縛し尋問の後処刑する必要が出てくるが……


(男は右腕をあげようとする。)


夜想誘爆：丁重に受け取らせていただきますぅ。

男：それは良かった。

夜想誘爆：しかしぃ……本国に送還したはずの『機械剣レクイエム』がこうして手元に帰ってくるとはぁ。神国にとって宿敵であるはずの紅い月由来の武器を持ちだせとか何を考えてるんですかぁ？

男：その剣に含まれていた穢らわしい因子は全て破壊してある。その剣は今や別の性質の武器らしいな。

夜想誘爆：別の性質ぅ……ですかぁ？

[7 二次元好きの匿名さん 23/04/21(金) 22:41:16]

男：とある組織から流出した技術だ。なんでも神国の聖女を『人工的』に作り上げようとしたらしい。その実験の副産物をその剣へと流用したとか聞いたことがある。機械天使とやらにはなれないものの、それ以外の用途は据え置き、かついくつかの『奇跡』も剣の機能に含まれている。

夜想誘爆：つまりぃ？ 私はこの武器の実験体という訳ですねぇ？いいんですかぁ？ 神聖な聖女様を増やす実験なんかに枢機卿様が加担してもぉ？

男：さあ？ なんのことか分からんな。私はあくまで『渡すように頼まれた物』を『名前だけは知っているなんの縁もない女』に渡しているだけだ。そもそも私は枢機卿ではない。

夜想誘爆：……徹底してますねぇ。

男：……そもそも、あれが神聖だと？ 聖女など後世に生まれた信仰のための『虚像』にすぎん。本来であれば、あんなものを『新たな枢機卿』に選ぶなどありえぬのだが……やつは何を考えているのだ。

夜想誘爆：……斬糸さんの話からすればぁ、彼女の信仰心は本物だと思いますけどねぇ。

[8 二次元好きの匿名さん 23/04/21(金) 22:41:53]

夜想誘爆：では、話がついたようですので私はこの辺でぇ。


(夜想誘爆が立ち去ろうとする。)


男：待て。

夜想誘爆：……まだ、何かぁ？

男：こちらもなにか情報を渡そうと思ってな。旧世界に向かったとされる指揮剣や〈六花円舞〉。あれらがどうなっているか、そなたも気になるだろう？

夜想誘爆：いえ、そんなにぃ。

男：いいから聞け。あれらは旧世界のとある文明跡を拠点としているようだ。

夜想誘爆：そう言われましてもぉ。私は旧世界の地理に詳しい訳では無いのでぇ。

男：まあ聞け。ファルカ文明跡、ファルスティア皇国が存在した周辺区域が突如、氷に包まれたようだ。

夜想誘爆：なんですかその文明ぃ？ なんですかその国ぃ？ 私初めて聞きましたよぉ？

男：……一連の騒動の中心にある魔石を作り出した国だ……という伝承が残っている程度しか私も知らないがな。その時代は人が空を飛び回っていた時代だとも一説では言われているようだ。

夜想誘爆：それはありえませんねぇ。魔境である空を人類が飛び回るなど夢のまた夢だと思うのですがぁ？

[9 二次元好きの匿名さん 23/04/21(金) 22:42:35]

男： ……とにかく、旧世界にはさまざまな文明跡があるが、その文明を調査すればいずれは指揮剣へとたどり着くだろう。それさえ伝わればいい。

夜想誘爆：私は彼女達と一戦交えるのはお断りしたいのですけどねぇ……

男：ふむ……私の耳にはまもなく旧世界の調査に乗り出すと聞いたが？

夜想誘爆：ああ、そんな依頼が出ていましたねぇ……？ ソワスレラからグロワールへと寄贈された件の飛空挺アロンダイトが使われるとかなんとかぁ。

男：……冒険者に関することだが、それは話していいのか？

夜想誘爆：大々的に発表してますからねぇ。たしかぁ……1週間後ぐらいでしたっけぇ？ でも私は行けないので関係ないですよぉ？ さて、そろそろ帰りますかねぇ。では、お体に気をつけてぇ。第8席枢機卿、『フォマ・イルギノーツ』殿ぉ。

男：……誰かな、それは？ 知らぬ名だよ。



(会話終了)

[10 二次元好きの匿名さん 23/04/21(金) 22:55:19]

【名前】〈夜想誘爆〉、マイン

【年齢】不明

【出身地】レウネシア神国

【種族】人間(まな板族)

【備考】四肢は幼少期の故意の事故にて義手義足へと変換済み。

【武器】機械剣レクイエム(改造済み)

【その他】元幻想楽団第7幕。かつてはクレッシェンドというコードネームを名乗っていたようだが、現在では別の名前を名乗っているようだ。

自身の発育にコンプレックスを抱いている。また、酒は匂いだけで酔っ払うようである。中身は生粋の爆弾魔であり、仮に逮捕されてなければ実際に爆破テロを神国で行っていたであろう。

Picrewの「五百式立ち絵メーカー」でつくったよ！

五百式立ち絵メーカー

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