- 1二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 20:22:48
うだるような暑さと響き渡る蝉の声。先生は汗で肌に張り付くシャツを剥がしながら縁側に腰かけた。
「あ゛〜あっついなぁ…」
うちわを扇ぎながら灼熱の太陽に不満を漏らす。雲ひとつない快晴、心が空くような青空だが、少しはあの太陽を遮る雲でも出てきてくれないかと心の中でひとりごちる。
「ッ?!冷たッ!」
そんな先生の頬に、唐突に冷えた何かが触れた。
「おはよう、先生。今日も暑いね…」
先生の頬にラムネ瓶を押しつけた少女━━鬼方カヨコは手でパタパタと顔を扇ぎながら先生と同じように暑さに不満を漏らしていた。いつもの黒いパーカーとは違い、薄手のタンクトップと短パンという非常にラフなスタイルだ。
「おはよう。今日もかわいいね、カヨコ」
「はぁ…いつもそんな事ばっかり言ってるんだから、先生は…」
「事実なんだから別にいいんじゃない?」
「はいはいありがとう、先生」
「えー、なんか雑じゃない?」
「はぁ…流石に何回も言われれば慣れるよ…」
プシュッ!と二つのラムネ瓶を開ける音が重なる。2人は同時に、乾き切った喉に冷えたラムネを流し込んだ。
「ぷはぁっ!うん、冷えてて美味しいね!」
「ふふっ…なんか今の先生、子どもみたい」
「うーん。そうかなぁ?確かに、ちょっと子供の頃を思い出したけど」
「子どもの頃?」
「うん。毎年おばあちゃんの家でこうやって縁側で暑さに愚痴を溢しながらラムネ飲んだなぁって」
「そっか…じゃあ、このラムネは先生の思い出の味なんだね…」
カランコロンとラムネ瓶の中のビー玉を転がしながら、カヨコはどこか嬉しそうに微笑んだ。 - 2二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 20:23:23
「あはは…別にそこまでいい思い出ってわけでもないんだけどね。本当に田んぼぐらいしかない田舎だったから、子どもの自分にとっては退屈で仕方なかったんだ。それでも、ラムネを飲むたびにあの田舎の景色を思い出しちゃうんだけど」
「今でも思い出せるってことはさ…きっと、悪い思い出ではなかったんじゃない?」
「うん、きっとそうだと思う…。ねぇ、カヨコ。私はね、脳は過去に戻るための高性能なタイムマシンだと思うんだよ」
「タイムマシン…?」
「うん。人は目を閉じて、記録や記憶を通じて過去に思いを馳せることができる。実際には見た事のないモノや過去の感情までもね…」
「タイムマシンか…。確かに、そうなのかも…」
「カヨコのタイムマシンは私より高性能そうだね」
「そっか…それは良いね。きっと、何十年先でも、こうやって先生と一緒にラムネを飲めば、今日のことを鮮明に思い出せるだろうから…」
「何十年後か…それは楽しみだね」
「うん、だから…約束」
カヨコはラムネ瓶の中から取り出したビー玉を先生に渡した。
「また2人で、こうやって今日のことを思い出すための約束の証…。いつか、そんな日が来るから…」
「うん。2人の約束だね」
先生も同じように、取り出したビー玉をカヨコに渡す。
蝉の鳴き声を聞きながら、2人はぼんやりと空を眺める。きっと訪れる「いつか」に思いを馳せて、緩やかに流れていく時間をあなたと共に… - 3二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 20:28:45
ノスタルジー…
- 4二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 20:34:25
季節感としては明らかに時期尚早だったのにラムネ飲んでたらクソ暑い真夏の縁側でラムネ飲んでる先生とカヨコの妄想が死ぬほど出てきたので書きました
ようやく日常の何気ない出来事からカヨコの妄想を産出できるようになって人生がハッピーになってきた - 5二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 20:37:39
久しぶり・・・でいいのか?
- 6二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 20:41:23
- 7二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 20:57:27
実際には縁側でラムネとか飲んだことないのにすごく夏っぽさを感じるのはなんでなんだろうね
- 8二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 21:02:51
- 9二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 21:05:26
- 10二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 21:36:56
正直書く人ってあんまいないからキャラが同じなら雑に同一人物認定しても大体当たってる、ウイだけは書く人2人いるから注意必要だけど
- 11二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 21:38:15
それそれ
- 12二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 22:46:24
やっぱりカヨコっていいよね
- 13二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 23:31:03
自分の身内がこのキャラと名前の読み同じな人結構多そう
- 14二次元好きの匿名さん23/04/30(日) 00:12:06
すっごいラフな格好してるカヨコが見たいんですよね。夏にタンクトップと短パンスタイルで片膝立てて座りながらアイスキャンディでも食べてる姿とか見たい。そのぐらい適当な格好を見せてくれるぐらいの親密な関係になってマジで適当な話とかして軽口たたき合いながら時間だけが流れていく「今日も平和だったね」って笑い合いながらちょっとだけ離れた位置にある布団で寝たい。春には一緒にお花見して桜の下で同じイヤホンで音楽聞きたい。夏には川に遊びにいったりキャンプしてたき火を見ながら何でも無い話をしたたり夏祭りに行って一緒に花火を見たい。秋にはハロウィンでカヨコにトリックオアトリートして「はぁ、こういうのは柄じゃないんだけど...」って言われながらなんやかんやでイタズラされたい。冬はクリスマスに二人きりのクリスマスパーティーでプレゼント交換してカヨコはどんなモノを渡しても先生がくれた物ってだけで喜んでくれるんです。年越しにはわざわざ肩が当たるぐらい隣同士でこたつに入ってテレビの特番でも流しながら「今年は平和だったね、先生。来年もこんな日々が続くといいね」なって笑い合って年越しそばでも食べながら都市を越した後は着物に着替えたカヨコと一緒に初詣に行っておみくじの結果に一喜一憂しながら家に帰ってお餅を食べたい。
- 15二次元好きの匿名さん23/04/30(日) 11:22:19
口でヘアゴム咥えながら髪を結んでる時にチラッと見える汗が伝ううなじがえっちな生徒第一位の鬼方カヨコ