- 1二次元好きの匿名さん23/05/11(木) 23:15:05
- 2二次元好きの匿名さん23/05/11(木) 23:17:35
これまで
1
お兄ちゃんは中学生に好みだからという理由で寸前までされてしまう。
その後お兄ちゃんは平然を装っているがつもりでいるが、誰が見ても大丈夫じゃない状態に
男の子に声をかけられたりするとフラッシュバックし泣いてしまうようになる
みはりに助け出された
【閲覧注意】ここだけまひろがアニメのグッズを買いにでかけた先でチャラ男に物陰に連れ込まれて|あにまん掲示板dice1d4=@1 (1)@ に助け出された世界1.みはり2.かえでともみじ3.なゆたとあさひ4.ゆうたとみなとなおその時のまひろの状況dice1d5=@4 (4)@1.ちょっと服が乱れてる2.上半…bbs.animanch.com - 3二次元好きの匿名さん23/05/11(木) 23:18:10
2
お兄ちゃんが二度目の被害にあってしまうが、ちょっと服が乱れてると前よりは被害が少なかった
お兄ちゃんは、「こんなんですんでよかった」というが、余計まわりが曇る
二度目ということもあり、こんな目に合う自分が悪いんだと自罰的な思考をするようになってしまった。
もみじとかえでによって助け出される
【閲覧注意】まひろがアニメのグッズを買いにでかけた先でチャラ男に物陰に連れ込まれてみはりにギリギリ助けられる世界2|あにまん掲示板ギリギリ最後の一線だけは守れた模様前スレhttps://bbs.animanch.com/board/1699203/bbs.animanch.com - 4二次元好きの匿名さん23/05/11(木) 23:18:50
3
1と同じ相手に襲われかけたがゆうたとみなとに助け出される。
しかし、まひろはいままでの出来事で男性恐怖症、人間不信になり、ゆうたとみなとをクラスメイトとして認識できないほどになっていた。
この頃からもみじはお兄ちゃんのそばから離れることはなくなり、ガードマンと化す
そんなお兄ちゃんだが最後にみはりとの対話で、わずかながらに心の傷が回復する。
【閲覧注意】まひろがアニメのグッズを買いにでかけた先でチャラ男に物陰に連れ込まれてみはりにギリギリ助けられる世界3|あにまん掲示板前スレ、前々スレの主とは違います完走間近で次スレが立ってなかったので代わりに立てましたbbs.animanch.com - 5二次元好きの匿名さん23/05/11(木) 23:19:36
4
同級生のストーカーによって上着を剥かれた。もみじとかえでによって助けられるが、また助けられなかったともみじは絶望する
その後お兄ちゃんは学校に行き続けているが、前のスレで少し回復した心の傷も開き、頻繁にフラッシュバックするようになり、取り乱すことも増えた。
それに不快感を持つ生徒も出てきており、一部でいじめの被害も・・・
もみじやみよ、その他クラスメイトのガードは一層強くなる
【閲覧注意】まひろがアニメのグッズを買いにでかけた先でチャラ男に物陰に連れ込まれてみはりにギリギリ助けられる世界4【おにまい】|あにまん掲示板1.2.3の主ではありませんが続きがないので立てました1https://bbs.animanch.com/board/1699203/2https://bbs.animanch.com/board/1…bbs.animanch.com - 6二次元好きの匿名さん23/05/11(木) 23:20:07
5
酔っ払った大学生に上半身を剥かれた。
もみじとかえでによって助けられたが、初めて大人の怖さを目のあたりにしたもみじは動けなくなってしまった。
お兄ちゃんはもう5回目なのでもうそのことに対して何も感じなくなってしまう
自分の以外が被害に合わなくてよかったとむしろ安堵していた
【閲覧注意】まひろがアニメのグッズを買いにでかけた先でチャラ男に物陰に連れ込まれてみはりにギリギリ助けられる世界5【おにまい】|あにまん掲示板呪5スレ目1https://bbs.animanch.com/board/1699203/2https://bbs.animanch.com/board/1751772/3https://bbs.an…bbs.animanch.com - 7二次元好きの匿名さん23/05/11(木) 23:20:37
逃げ切りスレ
その後お兄ちゃんが被害に合うことはありませんでした
もみじによってお兄ちゃんのメンタルも回復の兆しが···
祝☆逃げ切り【閲覧注意】まひろがアニメのグッズを買いにでかけた先でチャラ男に物陰に連れ込まれてみはりにギリギリ助けられる世界|あにまん掲示板ゴールデンウィークで平穏な日々を取り戻せたようなので記念して思い出とかまひろちゃんたちの幸せを願ったりとか新しいネタとかなんでも1https://bbs.animanch.com/board/1699…bbs.animanch.com - 8二次元好きの匿名さん23/05/11(木) 23:22:51
おつつ
- 9二次元好きの匿名さん23/05/11(木) 23:23:02
献身的なメンタルケアもいいがみよちゃんもヤバい
- 10二次元好きの匿名さん23/05/11(木) 23:25:07
確かみよちゃんは男嫌いになってたかな···
- 11二次元好きの匿名さん23/05/11(木) 23:32:06
まひろ:普段はビクビクおどおど、他人との関わりを恐れてるけど1人になるのも怖い
毎日夢に出るほど傷ついているが、もみじによってメンタルが少し回復
もみじ:番犬として常にお兄ちゃんから離れない
あさひ:お兄ちゃんに何かあったのはなんとなく察しているが、よくわかってない
みよ:男性に憎しみを持っている
かえで:まひろちゃんの前ではいつも通りを装いつつ、緒山家の精神ケア
みはり:助けられなかったと自己嫌悪
これまでの登場人物はこんな感じかな - 12二次元好きの匿名さん23/05/11(木) 23:38:30
実質7スレ目か続いたなー
- 13二次元好きの匿名さん23/05/11(木) 23:39:20
スレ立て&各スレ振り返り乙
- 14二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 00:08:57
振り返り見たけど展開ひどくて笑う
- 15二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 00:42:41
なんだ..これは
- 16二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 00:49:54
逃げ切りスレの5を引くまでシミュも中々味わい深いんだよな…
最後の最後でレイパーを引く、みよちゃんが助ける、中盤のみはりへの負荷… - 17二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 00:59:36
後連続みはりはひどかったな
あんなに続いてたと考えると曇らせどころじゃないな - 18二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 01:41:35
気付いたけど間に合わなかったのか初回以来のさきっちょまでが再来しちゃったもんね
- 19二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 08:35:44
5回連続で助けられなかったみはりの心境はいかに
- 20二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 09:24:17
行くとこまで行きすぎてハッピーエンドは無理だよ!
- 21二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 09:55:02
- 22二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 10:32:31
他のキャラもやってみよう
みはりの立ち直る可能性
dice1d100=42 (42)
- 23二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 12:05:09
もみじならきっと…
dice1d100=83 (83)
- 24二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 13:00:37
まひろんともみじは大丈夫そうね
あんまり取り乱してはないけど
かえでちゃん
dice1d100=97 (97)
- 25二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 13:02:38
穂月姉妹は強いな…
- 26二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 13:02:47
かえでちゃんともみじがプラス思考というか、立ち直ってくれるだろうというのは
解釈一致 - 27二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 17:02:40
ていうか緒山姉妹が危ういから必然的に支える側に立たないといけない
- 28二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 18:10:02
あさひは厳密に深いところまでは知らされてなさそうだしどうするか…
まひろに何があったのか詳しく知ってしまう確率
dice1d100=79 (79)
- 29二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 18:12:37
まあ四六時中一緒にいるからそれゃ確率は高くなるよ
- 30二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 20:24:03
保健の授業で思い当たってしまったのかもしれない
- 31二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 23:06:34
なゆたんはどういう精神状況なのか予想がつかない
- 32二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 23:09:07
お疲れ様です
逃げ切りスレの最後の方で書かせて頂いたものを加筆、修正しました。
みはりやみよちゃん、あさひなどの描写を追加したので良かったら
俺の昨日と今日のオレ「なぁいいだろぅそのすべすべの肌をもっと見せてくれよぉ」発情している獣のように、きみの悪い笑顔を浮かべながらその男は言った。動けない、まただ、またこの感じだ、恐怖から不快という感情に変わったこの感覚。
「おまぇみたいな可愛い子はこうやってやるとすぐに興奮すんやだょ。どうだぁ気持ちよくなってきたかぁ」
叫ぶ気にもなれない、もう早く終わってくれ、そう願いながら俺は目を閉じる。
「朝だ」
よく見る夢だ、見たことあるような顔をした男に全身を嗜められる不快な夢。だけど最後までは決してされずに寸前で目が覚める。
「ウッぶ」
もう恐怖という感覚はなく、涙が出ることもなくなったが...
「ぉえ...えぇぇ」
みはりに聞こえないようにおえつを堪えながら何も入っていない胃液を吐き出す。
「ほんとこれは慣れないな...」
「お兄ちゃん..おはよう」
トイレから出てリビングへ行くと、酷くやつれた顔をしたみはりが朝ごはんを作っていた。
「ん、おはよー、お前すごいクマだぞ、また寝ずに大学の課題やってたな」
「うん..なんか眠れなくてね」
みはりは私があんなことになってからこんな調子だ。
家にいることが増えたし、夜は寝ずに大学の課題をやっている。…telegra.ph - 33二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 23:18:29
- 34二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 23:20:13
加筆というかほぼほぼ別物で草
- 35二次元好きの匿名さん23/05/12(金) 23:46:28
乙いいハッピーエンドだった
- 36二次元好きの匿名さん23/05/13(土) 06:56:58
- 37二次元好きの匿名さん23/05/13(土) 09:06:37
あんまりそういうのに耐性がなかったのかもしれない
- 38二次元好きの匿名さん23/05/13(土) 13:11:41
これは希望のある地獄
- 39二次元好きの匿名さん23/05/13(土) 13:14:15
こ、この辛いことがポンと飛ぶビタミン剤をじゃな……
- 40二次元好きの匿名さん23/05/13(土) 13:17:40
- 41二次元好きの匿名さん23/05/13(土) 13:22:47
- 42二次元好きの匿名さん23/05/13(土) 14:11:41
まひろがポン
略してヒロポン - 43二次元好きの匿名さん23/05/13(土) 14:38:34
「違うんじゃ……これはお兄ちゃんのお兄ちゃんがおしまいになる薬なんじゃ」
ホルモンバランス整えられれば精神落ち着くんじゃないだろうか? - 44二次元好きの匿名さん23/05/13(土) 17:38:05
- 45二次元好きの匿名さん23/05/13(土) 19:59:32
ないけど生えててもやっちまえって言う人ばっからしい
- 46二次元好きの匿名さん23/05/13(土) 20:00:42
言及はされててもなかったと思う
- 47二次元好きの匿名さん23/05/13(土) 20:16:00
お兄ちゃんのお兄ちゃんがもとに戻る確率
dice1d100=54 (54)
- 48二次元好きの匿名さん23/05/13(土) 20:23:40
朝起きてお兄ちゃんのお兄ちゃんが臨戦態勢だったら衝動的に叩き潰してしまいそう
- 49二次元好きの匿名さん23/05/13(土) 21:09:49
- 50二次元好きの匿名さん23/05/13(土) 21:20:12
結構途中の記憶消してるなぁ……読み直すのキツいからしないけど
- 51二次元好きの匿名さん23/05/14(日) 00:23:47
あらすじ助かる
- 52二次元好きの匿名さん23/05/14(日) 05:37:12
記憶に蓋をするほど……
- 53二次元好きの匿名さん23/05/14(日) 07:13:35
終わった世界だと思って迂闊にダイスを降ってみよちゃんに5を出した記憶を消したい……
SSのお陰でトラウマは踏みとどまれたけど - 54二次元好きの匿名さん23/05/14(日) 08:09:44
追加されてしまったばかりにダブル5と言うね…
- 55二次元好きの匿名さん23/05/14(日) 16:21:38
もしかしなくてもみよちゃんが一人で助けられてないよね。
お兄ちゃんと一緒におしまいになっちゃったかもしれない - 56二次元好きの匿名さん23/05/14(日) 16:53:15
助けられるビジョンが見えない…
- 57二次元好きの匿名さん23/05/14(日) 16:56:46
5は「手遅れ」なのでもう全部終わった後に目撃して「何してるの!」ってみよちゃんが叫んだら逃げていったとか?
- 58二次元好きの匿名さん23/05/14(日) 17:02:29
みよちゃんは助ける方だよ
- 59二次元好きの匿名さん23/05/14(日) 19:08:07
早う救いを見せておくれ……
- 60二次元好きの匿名さん23/05/14(日) 21:15:48
そういやこの二人が立ち直れるかどうか振ってなかったな
ゆうたくん:dice1d100=85 (85)
みなとくん:dice1d100=62 (62)
- 61二次元好きの匿名さん23/05/14(日) 21:19:17
みはりがタイムマシンを完成させられる確率
dice1d100=90 (90)
- 62二次元好きの匿名さん23/05/14(日) 22:06:10
勝ったな
- 63二次元好きの匿名さん23/05/14(日) 23:11:30
ほんとに勝てる?
なんど時を戻してもお兄ちゃんが酷い目に合う運命は変えられずみはりちゃんが憔悴するだけになったりしない? - 64二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 00:05:09
タイムマシンで戻れる限界が、1スレ目開始時直近の女の子になる薬を飲んだ後なんだよね…
- 65二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 01:54:43
タイムマシンとか延々とみはりが精神的にいじめられる展開になりそう
- 66二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 02:52:36
- 67二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 06:56:01
- 68二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 07:53:09
みんなオカリンのことを思い浮かべましたね
これがメンタリズムです - 69二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 09:47:02
でも記憶消去の薬なんだよなぁ……
- 70二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 10:30:47
記憶が退行する薬の可能性
- 71二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 10:33:52
関係者の記憶消したところで事実は消せないんだよね…
- 72二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 11:45:23
あ、そうか
お兄ちゃんだけだと無警戒でむしろヤバくなるのか - 73二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 13:24:34
- 74二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 13:47:59
ここがお兄ちゃんをフワフワハッピーにするスレなんですよ
- 75二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 13:50:06
ここです
- 76二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 13:56:24
- 77二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 13:57:39
- 78二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 16:02:37
半日分の記憶を失うクスリを嫌なことがあるたびに飲む
- 79二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 19:03:52
記憶を消した結果今までみたいなムーブをかました結果、ダイスで出た6回目以降の被害になるわけだよ
- 80二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 19:06:45
なるほど、そしてみはり5連につながるのか…
- 81二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 23:10:55
みはりの胃がマッハ
- 82二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 23:27:24
余計なダイスを振ってしまったせいで胃が痛いので戦線離脱してもいいですか? ゴメンよ…
- 83二次元好きの匿名さん23/05/16(火) 09:28:02
記憶消去って大体バットエンドなんだよな
- 84二次元好きの匿名さん23/05/16(火) 09:34:27
なんでだよ!タイムマシンが完成するんじゃなかったのかよ!
- 85二次元好きの匿名さん23/05/16(火) 09:42:09
1タイムマシン
止めようとするも、みはり達が別の奴に襲われる可能性がある
2タイムリープマシン
シュタゲ理論だと、お兄ちゃん みよちゃんが襲われる結果に収束しそう
3記憶消去の薬
記憶は消せるけど、心に仕舞い込んだ傷は消えない
ビタミン剤以外だとこうなりそう・・・ - 86二次元好きの匿名さん23/05/16(火) 17:46:01
みはり「ち、ちがう、これはただのビタミン剤よ…」
- 87二次元好きの匿名さん23/05/16(火) 17:59:59
- 88二次元好きの匿名さん23/05/16(火) 18:09:47
こんな状況でビタミン剤作ってお兄ちゃん助けようとしてるとかどんな精神状態だよ
- 89二次元好きの匿名さん23/05/16(火) 19:10:39
- 90二次元好きの匿名さん23/05/16(火) 21:28:58
もみまひで脳を焼くしか…
- 91二次元好きの匿名さん23/05/16(火) 23:41:16
このシリーズはあれだな仕事終わりに一気見するものじゃないな
- 92二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 01:11:13
記憶を消そうが時間を戻そうがまた襲われそうなんだよな
- 93二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 01:50:49
本当の友情と家族の愛とかえでちゃんのチャーハンの味を知ったまひろの心はもう折れないんだよ……落ちたスレ後のバットダイスは踏み逃げ……にしてください……お願いします
- 94二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 08:55:30
性転換薬にビタミン剤に記憶消去薬···
もうお兄ちゃんの体は薬漬けだよ - 95二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 15:01:36
まずみはりを救うところからはじめないと駄目そう
- 96二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 19:37:59
私が頑張ってこれたのはお兄ちゃんがいたからだ。
私が頑張れば褒めてくれたし、私が泣いていたら慰めてくれた。
中学生の頃からは少し話さなくなっちゃったけど、その時だって私のことを大切に思ってくれていたことは間違いない。 - 97二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 19:39:26
私には大きく分けて2つの選択の間違いがある。
一つはお兄ちゃんを女の子にしたこと。そもそも私がこんなことをしなければ、お兄ちゃんは襲われること、苦しむことはなかった。
もう一つの間違いはお兄ちゃんの記憶を消したこと。
私は襲われたお兄ちゃんの心を少しでも軽くしてあげたかった。
だがそれは、今から考えたら自分のためだったのかもしれない。苦しんでるお兄ちゃんをただただ見たくなかったという自分の...
その自分のためにした行動を未だ後悔している。なぜならその行動でお兄ちゃんを殺すことになるのだから。 - 98二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 19:41:03
肩こり、腰痛、頭痛、それに慢性的なだるさを確認し、自分は今まで寝ていたことを自覚する。
鬱陶しい陽の光と、耳障りなラジオの音がする中、私は研究を継続する。
「少し根を詰め過ぎなんじゃないのかい。少し休憩にしよう、コーヒーでもいかがかな?」
「結構です教授。今休憩は終わったところです」
「そうか...あといつも言っているだろう。もっとフランクにって、昔のようにちとせ先輩と呼んでおくれよ。」
「結構です」
「昔のかわいいかった君はどこへ行っちゃったのかな〜先輩、先輩って甘えてきてさ。まあ今のツンツンした君もいいけどね。でもたまには先輩に甘えてきても...」
「結構です」
「...」
気まずい雰囲気が研究室に立ち込める。しかし、それが完成した今、呑気に会話をする気にはならなかった。
「もう出来てるんだろそれ、いつ計画を実行すんるだ?」
「明日には明後日...やっぱ1週間後...」
「もう教授たちに隠し通すことが難しくなっているんだ。そのタイムマシンの存在を」 - 99二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 19:42:35
「わかっています...ですが...」
「怖いのか?確かに自分の体を素粒子化して、環状因果のその先に送り込むこと、それは正気の沙汰ではないな。失敗したらどんなことになるか...」
「...」
「だが君はいままでの研究、開発で"そのもの"の失敗は一度だってなかった。自分のその脳みそを信じなさい」
教授は励ましてくれているのか、ニヤニヤしながら私の頭を弄る。
「それもありますが...」
「お兄さんのことかい?」
「はい...また私はお兄ちゃんを傷つけてしまうんじゃないか...これもまた余計なことなんじゃないかと...今更ながら考えてしまって」
「お兄さんがなくなって今年で...」
「5年です。あと2ヶ月と1日...」 - 100二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 19:43:34
「もう思い出したくありませんよあんなこと」
「そうだな。だが、君はその時間違えた選択をした最悪の思い出を後悔し、その後悔はこのタイムマシンを生み出したんだ。それは忘れないでくれ」
「つまり...」
「さっき君はまた傷つけるかもしれないと言ったが、その心配もする必要はない。なんたってこれがあれば何度だってやり直すことができるんだ。」
「...」
「安心してお兄さんを助けるといい、空間力学や量子力学、更にはオカルトじみたことまで手を出した君の執念と熱量があればきっとお兄さんが幸せになれる未来を見つけることができるだろう」
その先輩の言葉で私の決意は固まった。 - 101二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 19:44:37
旅立つ日が来た
「君が旅立った後始末は任せてくれ。しばらく休みを取ること、君がいない間の仕事も私に任せてくれていい。それとタイムマシンも、見つからないところに隠しておこう。」
「ありがとうございます」
「それとタイムマシンの作り方は...」
「全部ここに入っています。過去にとんでも材料を集めて、同じものを作ることができ、何度もやり直すことができます。」
そう私は自分の頭を指さしながら言う
「すべての準備はできた、計画も立てた。お前ももう大丈夫だな」
「はい」
人に見られるとまずいと、大きい実験はできずに今日まで来てしまったが、もし失敗したらどうしようとは少しも思わなかった。
「私はお兄ちゃんを救ってみせます」
私はそう自分自身にそして先輩に宣言する。私にはもう迷いはない
「それじゃあ未来で会おうみはりちゃん」
「未来であいましょう先輩」
そしてタイムマシンを起動する。私は時を越える。過去を変える。 - 102二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 19:53:26
ssきたー助かる
- 103二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 20:17:39
「みはりちゃん、ちょっと聞きたいことが...おや何を作っているんだい?」
「ちとせ先輩...これはトラウマを消す薬ですよ...」
「トラウマ?」
「ええ...どんな人にも忘れたい過去や記憶ってありますよね...それを人格形成や大事な記憶を残して、ピンポイントに消せるんですよ」
..ろ
「へぇ~それはまた興味深いものだね。でもこんなの作るなんて、みはりちゃんはなにか忘れたい思い出とかあるのかい?」
「えぇ...ですが私は必要ないんです...これが必要なのはお兄ちゃ...」
「そうだお兄さん、最近報告が出てないよね...なんかあったの?」
「はい、お兄ちゃんは心に傷を負っています」
...やめろ
「お兄さんに何かあったのかい?なゆたも何も教えてくれなくて」
「男に...われたんですよ」
「男に...なんだって?」
「男に襲われたんですよ!!!だからこの薬をお兄ちゃんに飲ませるんですよ!!」
ヤメロッ - 104二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 20:34:52
バタッ
「朝...なのか...夢をみて」
いや違う、私はタイムマシンを起動して、過去に来たはず..
「ここは...私の寝室?...」
私はすぐさま、カレンダーを確認する。
「5年前...」
私はここで自分の体がとても軽いことに気付く。
「私の体...これは大学に来てすぐの体だ...」
どうやら私は時を遡るのに成功したらしい。私はこのときタイムマシンが完成完成させ、時空転移に成功した瞬間だったのだがそんなことはどうでも良かった。
「どこ...お兄ちゃん...お兄ちゃんは」
「みはり?」 - 105二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 20:42:04
見てるぞ
- 106二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 20:58:53
お兄ちゃん!?
- 107二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 21:11:57
「寝坊なんてなっとらんのじゃないか?」
「お兄...ちゃん...」
「朝ごはん作ってっみはりっ?」
「お兄ちゃん...会いたかったよぉー...」
元気なお兄ちゃんだ、もう見れないと思っていた元気なお兄ちゃんだ...今まで5年間ためていたものが溢れてきて、気づいたら私はお兄ちゃんのお腹で泣いていた。
「ちょっとおまっ昨日あったばっかりだろ?どうしたんだよ」
「うえぇぇっええぇ」
お兄ちゃんが困ってるとか中身の年齢のくせにとかふと思ったが、そんな考えはこの感情の波に流されていた。 - 108二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 21:37:55
いっぱい泣いて少し落ち着いて、朝ごはんの時間
「みふぁりがこぉ..がすなんてめずゅらしいなぁ」
「食べるか喋るかどっちかにしなさい」
そう言い、私も朝ごはんを食べる。
「ちょっと焦げ臭いかな...」
自分でご飯を作るのはとても久しぶりなので失敗してしまった...
料理の練習...しないとな...
お兄ちゃんと少しこげたオムレツを食べながら、私は状況を整理する。
おそらくこの様子からして、お兄ちゃんは襲われる前だろう...
そう思い、もう一度カレンダーを見る。2月28日、確かお兄ちゃんが初めて襲われるのは3月14日だった。ちょうど二週間後か...うかうかしてられないな。
「ごちそうさまー」
それと、あってはならないけど、もしものためにこっちで材料を集めてタイムマシンを作っておかなきゃだよな。
「それじゃあいってきまーす」
それに当日にむけて準備もしないと..たしかお兄ちゃんがアニメのグッズを買いにでかけた先でチャラ男に物陰に連れ込まれて私にギリギリで助けられるんだったよな?それじゃあそもそも3月14日に行かせないようにするか。
「みはり」 - 109二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 21:50:26
03/14って何だっけと思ったら、1スレ目が立った日か!
ホワイトデーだったんだな(最低) - 110二次元好きの匿名さん23/05/17(水) 22:50:31
その言葉を聞き、ふと思考の渦から離脱し、すにもどる
「あれお兄ちゃん制服着てどうしたの?」
「いや、俺学校行くんだけど」
お兄ちゃんが何やら私を心配するような目で見る
「あ、あ~学校ね今日火曜日だもんね」
そうだったお兄ちゃんは中学生として学校へ行ってるんだった。時間移動という非日常すぎる行動をしていたせいか、そもそもお兄ちゃんが目の前にいるということに現実感がないのか、あまりにも日常に入り込んだ出来事なので、すっかり忘れていた。
「みはり今日変だぞ。急に泣くし、俺が学校行くの気づかないし、いつもは何が何でも行かせようとする勢いなのに」
「あーちょっと寝不足なのかな」
我ながら急な思考の切り替えをしたからと言って不自然な嘘をついたと思う。
「もしかして大学のやつが大変なのか?一生懸命にやるのは偉いとは思うけど、ちゃんと休まないとだめだぞ。」
「うん、そうする。ありがとね~」
私は途端に無条件で心配してくれるお兄ちゃんを懐かしく、愛おしく思い、お兄ちゃんの頭を撫でる。
「ちょっとみはりぃー兄に向かって...まぁいいけどさー」
そう優しく微笑むとお兄ちゃんは学校へ行った。 - 111二次元好きの匿名さん23/05/18(木) 08:26:39
起きたら凄いの来てた
続き期待してます - 112二次元好きの匿名さん23/05/18(木) 08:28:59
時期が悪魔すぎる
- 113二次元好きの匿名さん23/05/18(木) 09:21:55
犯人中学生だっけか
バレンタインでお兄ちゃんが無差別爆撃した結果じゃないよね…? - 114二次元好きの匿名さん23/05/18(木) 12:28:17
それはチョコを用意したみはりちゃんが曇るからやめるんだ!!
- 115二次元好きの匿名さん23/05/18(木) 12:34:44
バレンタインのお返しを渡そうとして拒否られて逆上とか…?
でもチャラ男には結びつきにくいか、そのムーブ - 116二次元好きの匿名さん23/05/18(木) 13:08:38
さてと、本来の私ならお兄ちゃんが学校へ送り出し、一息つくところなのだろうが、今の私はそうはできない、まず私がやらなくてはいけないことをまとめよう。
·この世界でタイムマシンを作ること。
最初から失敗を想定しているようでなんか嫌だが、もしものとき何度でもやり直せるように、2週間という準備をする余裕のある時間を確保するために、今日中に作っておきたい。そして完成した時間をやり直す際のスタート地点として、設定する。
·お兄ちゃんを襲った犯人の動向の調査
お兄ちゃんを襲った中学生の様子を調べる。念の為、2回目、4回目、5回目の犯人も調べておく。これは、タイムマシンが完成したあと取り掛かろう。
·お兄ちゃんが襲われる日は家に閉じ込めておく
これは当日にやることだ。そもそも外に出なければ、お兄ちゃんは襲われることはない。
こんなところだろうか...とりあえず今はタイムマシンを作るために材料を集めなくてはいけない。 - 117二次元好きの匿名さん23/05/18(木) 14:08:51
私のタイムマシンは自分の体を素粒子としてコピーし、それを環状型加速器にかけ、光速を超え、時間を逆行し、電波でその素粒子を脳に飛ばすというものだ。昔お兄ちゃんが見ていたアニメを思い出し、思いついた。
加速器は今の時間から少し前にちとせ先輩が開発し、その小型化したものが研究室に置いてある。素粒子変換機は未来で私が作ったものなので、自分で作らなくては行けない。作るのに5年を費やしたものだか、設計図を知っている今の私なら、5時間もあればできるだろう。
「大学にも行かなくちゃだよなぁ...それに、ちとせ先輩に加速器を使う許可もとらないと...」
しかし、なんと説明するべきだろうか、自分が未来から来たことをいうか、それとも適当な理由を言ってごまかすか...
そう考えていると憂鬱な気分になる。しかしどちらにせよ、タイムマシンはできるだけ早く作らなくてはいけない。そう思い、私は大学へ足を運ぶ。 - 118二次元好きの匿名さん23/05/18(木) 20:29:22
大学研究室につくなり、私はタイムマシンの制作に取り掛かる。今日ほど自席に感謝した日はない。
「これは5時間と言わずにもっと早くできるな」
そもそも、私が作らなくてはならない物の材料は大学にあり、作り方もわかっている中で、私が一番心配していたことは、先輩やメンバーがいる研究室でどのようにして、作るかというところだった。しかし、その心配はなかった。なぜなら自分から話しかけなければあまり干渉されない、部屋の隅に自分の席があるのだから。というかこの研究室は自由な雰囲気で、修羅場の時以外はメンバーも外出することが多く、私とちとせ先輩とでいることが多かったのだ。
「その先輩もいないし...この間に ...」
私はホワイトボードに貼ってある、学会へ行ってきますという字に先輩特有のシールがついた紙を見て、そう思う。
そしてそれが9割方できたところで声が聞こえた。
「やれやれつかれたよー」 - 119二次元好きの匿名さん23/05/18(木) 20:31:01
高度なSSが延々と投下されてる
感謝 - 120二次元好きの匿名さん23/05/18(木) 22:16:44
研究室に聞き慣れた声が広がる。
「全くおじいちゃん先生たちにも困ったものだよ。1時間ずっと喋らされてつかれちゃてね〜」
先輩だ。ちとせ先輩が帰ってきた。ここ2時間誰もこの研究室に来なかったので油断していた。タイムマシンを隠さなくては
「もう咬筋が痛くて痛くて...おや今日もみはりちゃんは頑張ってるね〜お兄さんの薬の研究かな〜」
まずいっ。そう思ったときにはもう遅く、それは先輩の目に止まった。
「これは何だい?これ君の専門外のものだよね」
「それは...」
どうしよう先輩に見られてしまった。ごまかすか?私も素粒子に興味があって...いや、これが少しかじった程度で作れるものではないことは、私が一番知っている。他の人に頼まれて...いやこんなすぐバレる嘘を言うわけには...
「しかしこれは、見事なものだね...だけど君が興味を持つには少し唐突なものに思えるのだが...」
もう、言ってしまおうか...自分がタイムマシンで未来からやってきたことを...そのタイムマシンも、未来でちとせ先輩と作ったんだ。信じてくれるんじゃないか?
「はい...実は...」 - 121二次元好きの匿名さん23/05/19(金) 00:57:47
「私が未来から来たんです」
いきなり直球すぎると言った瞬間、私自身思ったが、そもそも未来から来たという荒唐無稽のことをどう切り出せばいいのか私には分からなかった。
「まぁみはりちゃんは未来に生きてるよねぇ...変な薬のアイディアとか」
当たり前だけど信じてないな。
「いや、そういうのじゃなくて、本当に未来から来たんですよ...タイムマシンで」
「うーんそうだなぁ...じゃあ何か未来のことで当ててみてよ。すぐわかるやつ」
まぁいきなり信じてもらうにはそれが一番早いよな...
今日はなにかあったか?脳みそをフル回転し、今日のことを思い出す。
「今日の夜ご飯は、先輩はファミレスに行き、ハンバーグ定食を食べます」
「まぁ確かに今日は行こうと思ったが、頻繁に言ってるからな。それにそのハンバーグ定食もよく食べるものだ。」
「先輩は今回の学会で、講演会のお誘いを受けてます。」
「確かに私はやってくれとおじいさん先生に言われたが、一緒に学会に来てたメンバーから聞いている可能性があるだろう。」
先輩はニヤニヤしながらにははと笑っている。未来から来てることを証明しようとしている私の様子を見て、楽しんでいる。そんな顔をしている。
他にあったか?なにかないか?証明できない焦りと悔しさの中、考えに考えた結果お兄ちゃんが話していたことを思い出す。 - 122二次元好きの匿名さん23/05/19(金) 01:49:09
「今日はお兄ちゃんがもみじちゃん、みよちゃん、なゆたちゃんとあさひちゃんの家に行き、お兄さんに遭遇しています。なゆたちゃんも一緒です。」
「ほぅ。だが、それも同じだ。口裏を合わせることが...」
「なら今、電話をしてみましょう。口裏を合わせていないことがわかると思います。」
そう言い私はお兄ちゃんの携帯にスピーカーモードにして電話する。
「おわっななんだよみはり急に電話して...」
「お兄ちゃん今どこにいるの?」
「いまあさひの家だよ。それで兄のエッいやなんでもなくて...参考書探してて。」
「お兄ちゃん、あさひのお兄さんにあったよね」
「なんでしってんの?」
「ありがとうお兄ちゃん」
「いやおま、お姉ちゃん!なんなんだよ。ちょっと」
ガチャ
私は心の中でガッツポーズをしながらちとせ先輩を見る。
「これでお兄ちゃんと口裏を合わせてないことがわかったと思います。」
「いいやまだお兄さんが知らない演技をしている可能性があるな〜」
私はその言葉を聞き、落胆した。もう今日中に未来から来たことを証明できないんじゃないだろうか。 - 123二次元好きの匿名さん23/05/19(金) 01:50:25
「あははははごめんごめん冗談だよ。そんな顔しないでくれ」
先輩は急に、笑いながら、悪いだなんて全く思っていなさそうな顔で続けた。
「実を言うと2つ目の時点で、証明はされているんだ。今回の学会に、ここのメンバーはいなかった。いたとしても、二人きりで話した講演会の件は誰にも言ってないし、誰も知らない情報だ。まあ君が私に盗聴器でもつけていたら別だが...」
「つけてませんそんなもの」
「だろうね、そもそも君はこんな単純な嘘はつかない。それに君なら本当にタイムマシンを作れるだろうという気がするよ。なんたって君は天才だからね」
「はぁ...」
「でも君のその困ったような...仕草は..ホント...可愛くて傑作だったよ。」
なんだか起こる気にもならなかった。そうだ先輩はこういうひとだ。
しばらくまともに先輩とコミュニケーションをしていなかったから忘れていた。
「それでその機械なのですが」
「ああ、今の話を聞いたら、納得だ。君のデータをこれで素粒子化して加速器にかけ、過去に飛ばすんだろ。」
さすが先輩だ。今の情報だけで私がつくっている物の仕組みを言い当てるとは。
「それで君は私が作った加速器を貸してほしいと。」
「はい、それでタイムマシンが完成します。」
「いいよ、使って」 - 124二次元好きの匿名さん23/05/19(金) 01:51:42
「いいんですか?」
「いいよ。というか、加速器をもとめてるということはこのタイムマシンはすでにできていて、どっちにしろ未来の私はそれを使うのを許可しているということだ。」
「ありがとうございます」
その後、一時間ほどでちとせ先輩の力を借り、タイムマシンは完成した。
「いや〜世紀の発明を間近で見られて、眼福だねぇ」
「まぁ、未来でもうすでにあるものですし、その時だって先輩の力があってこそでしたし」
終わってみたら、途中先輩にいじられたりしたが、案外すぐにできた気がする。あっけないほどに出来すぎている気がする。
「しかし、先輩もすごいですね。ちょっと仕組みを伝えただけで、理解しちゃって...」
「そりゃなんたって私はみはりちゃんの先輩だからね」
「...そうですね」
これから計画は第2段階に移る
あまりにも出来すぎているこの状況に、ちょっとばかりの不審感を抱きながら。 - 125二次元好きの匿名さん23/05/19(金) 02:09:01
みはり&ちとせ先輩とかいうチート
- 126二次元好きの匿名さん23/05/19(金) 02:37:40
ここから浮かび上がるのか
それとも一度沈むのか
ドキドキだ… - 127二次元好きの匿名さん23/05/19(金) 06:57:07
1スレ目からやっと追いついた
お兄ちゃん幸せになる方向で動いてて良かった - 128二次元好きの匿名さん23/05/19(金) 15:57:55
不穏オブ不穏
- 129二次元好きの匿名さん23/05/19(金) 19:51:15
「お兄ちゃん...お薬飲もうか...」
魂が抜け無機物のような状態のお兄ちゃんは返事もせずにただ、部屋の一点を見ている。
「これはね...お兄ちゃんを助けるお薬なんだよ。」
「おくすり...やだ...」
「大丈夫だよ...これはね記憶を消してくれるの。お兄ちゃんの嫌な思い出をこれで全部消しちゃおう」
赤ん坊をあやすように、優しくゆっくりと言う。その言葉を聞きお兄ちゃんはコクリとうなずく。
「これを飲む前にね...消したい記憶を思い浮かべてくれる?」
またお兄ちゃんはうなずく。
「みはりやみんなのこと...わすれない?」
「大丈夫、お兄ちゃんが望むなら絶対忘れないよ」
お薬を飲んだあと、眠くなっちゃったのかお兄ちゃんは布団にくるまって寝てしまった。このときの私にはお兄ちゃんが苦しむことは、もうないという安心感で満ちていた。もう苦しんでるお兄ちゃんを見ずに済むと思っていた。 - 130二次元好きの匿名さん23/05/19(金) 19:53:11
悪夢を見た後特有のだるさと脳みそをかき混ぜられている感覚で目を覚ます。
「朝ごはん作らなきゃ」
昨日あの後どうしたんだっけ。朝ごはんを作りながら、昨日の行動を思い返す。
「それじゃあみはりちゃん、タイムマシンもできたことだし、これからどうするの?まさかこれで終わりってわけではないだろう。」
そうだ、私の計画はこれからが本番だ。最初に、犯人のことを調べるために、学校を調べ、身辺調査し、理解するところから始めなくてはならない。それにそれを阻止するためにも準備が必要だ。一人でやるとなると、それはたとえタイムマシンがあるからとはいえ、かなりの重労働となることは避けられないだろう。
「なにかわけがあるようだね」
やはり自分一人でできることには限界がある。先輩に手を貸してもらうか。大丈夫、タイムマシンの事を信じてもらえたんだ。きっとこれも信じてくれるだろう。
「はい、実はお兄ちゃんに危険が迫っています」 - 131二次元好きの匿名さん23/05/19(金) 19:54:56
私は、未来であったことをちとせ先輩に、1から説明した。深刻になるか、逆に冗談のようにとられ、またふざけた反応をするのかと思った。しかしそんな反応はせず、ちとせ先輩は顎に手を当てながら時々相槌を打つようにして真剣に聞いていた。
「なるほど、その被害に合う仮にXデーとしようか。までおよそ2週間あると」
「はい」
またしても、ちとせ先輩の理解は早かった。先輩はお兄ちゃんの状況を
すぐにホワイトボードに書き出し、考え始める。しかしそこで...
ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ
「すまん、私の腹の音だ。何も食べてなくてな」
ちとせ先輩のお腹の音でそこにあった緊張感はすぐに消えてなくなった。しかし、もう昼だ。いままでの緊張感のせいで意識していなかったが、私もお腹が空いていた。
「何か食べに行こうか」
「そうですね」
「それと、またタイムリープをする際は今の時間を起点としてくれ。わかりやすいだろ」
そう先輩は時計に指を指しながら言った。時計の針は12時を指していた。 - 132二次元好きの匿名さん23/05/19(金) 21:14:39
ちょくちょく挟まるかつてあった未来が不穏だぞ…?
- 133二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 06:24:03
この憔悴しきってることがうかがえるお兄ちゃん…ナイスだね
- 134二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 07:53:49
5回目直後ぐらいかな…
- 135二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 09:02:11
かくして私達は昼食を取り、作戦会議の時間になる。場所はさっきまでスパゲッティを食べていた大学の近くにあるファミレスでだ。昼食を取ってからもう5時間位、居座っている。たまに店員から冷ややかな視線を感じるので、定期的にデザートを注文する。
「それじゃその犯人の身辺調査は知り合いの探偵に任せよう。」
「探偵ですか...」
「大丈夫、信頼できる人だ。君のお兄さんの戸籍をいじるときにも協力してくれた人の1人だ」
果たしてそれは、探偵なのだろうか。やっていることが探偵の域を超えている気がする。しかし、すでにお世話になった人だというのは安心できる。
「もうすぐ来るって」
「もう連絡してあるんですか!」
いつものことながら、先輩の唐突さにはびっくりさせられる。
「いったいいつ連絡を...」
「ふふふちょっとね〜。あっほらきたきた」
「こんにちはー」 - 136二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 14:25:29
お兄ちゃんを救えるのか・・・?
- 137二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 15:26:45
もう一波乱くらいありそう
- 138二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 16:55:51
これは絶対地獄になる(確信)
- 139二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 00:50:41
女の人が挨拶をしながら席に座る、しかしこの探偵さんどこかで見たことある...いや、というより頻繁にあっている。
「...先輩?」
「やっみはりちゃん」
そこにはちとせ先輩の研究室でのチームメイトである。もう一人の先輩がいた。
「今回の集合場所、焼肉屋じゃないんですね」
「いやいや頻繁に行けるところじゃないよあそこは」
いまいち話の流れがわからなくなっている私そっちのけで、この時間でこの間行ったことになっている焼肉屋の話をし始める。
「ちょっと、探偵さんが来るって聞いてたんですけど。なんで先輩が来てるんですか」
「だって私、緒山さんに行ってなかったけど実は探偵だし」
「えっそんなことしてたんですか!!」
「えーそれはびっくりだなー」
ちとせ先輩は大げさに驚いたふりをする。
「ざんねーんうそでーす」
この、子供の頃見ていたアニメであったような寸劇をくりだす先輩方をみて思った。何だこの緊張感の無さは。 - 140二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 00:52:33
「あの、冷やかしに来たんですか...いままで私達、お兄ちゃんを助ける話を...」
「ごめんね、冗談を言って場を和ませようと思ったんだけど、失敗しちゃったね。確かに私は探偵ではないよ。だけど負けず劣らずのものを私は持っている」
「それは...」
「緒山さんは私がAIを研究していることを知っているよね」
「たしか先輩が、開発しているAIは人識別AI...あっ」
「そう、私が研究、開発しているのは、人識別AIを使った犯罪防止システムだ。そして、このシステムはここ、逢二妹のすべての監視カメラに搭載されている」
「つまり...」
「君のお兄さんを襲うであろう犯人、映っているだろうね」
「犯人の行動がわかる」
「中学生で緒山さんのお兄さんをなんの躊躇もなく襲うことができる人間だ。きっと犯人はそういうことに慣れている。他にも人に言えないことを沢山していることでしょう」
「証拠を探し出しすことができれば...」
「警察が動きます」 - 141二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 01:07:27
いきなり出てきた、探偵先輩はおにまい本編43話のみはりが焼肉屋に行ってきたというコマで、一番右に座っている方をイメージしています。
お兄ちゃんはおしまい! 第43話 まひろとフレグランス / ねことうふ - ニコニコ漫画みはりの誕生日当日。定番シーン満載の学校回です。派手な子チームの名前も本編初登場。
家庭菜園日記漫画(?)はじめました。たまに更新予定!
→ comic/49491
7/27 商業版4巻発売中!
Kindle: https://amzn.to/2V1sp.seiga.nicovideo.jp - 142二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 01:14:46
あの人か
- 143二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 01:16:53
ご丁寧に指でさされてて草
- 144二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 01:39:35
誰かそれっぽい人とかいるかなと探そうと思ってたら先手をうたれてたw
- 145二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 01:51:31
初めて存在を知ったんだけど···よく見つけたな
- 146二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 12:51:30
ほしゅ
- 147二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 23:21:38
とりあえずみよちゃんとかかえでちゃんとかみはりとかに抱きしめられてもみくちゃにされれば手っ取り早くふわふわハッピーになれるんじゃないか
受け入れられるところまで回復してるかは知らん - 148二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 02:47:17
その後の行動は早かった。先輩のスマートフォンにAIの学習資料として入ってきている、この街の監視カメラの映像を3人で解析する。
なんとしてでも、見つけ出すという気概がスマートフォンにノートPC、それになぜ持ってきているのかもわからない、高性能コンピューターが広がるテーブルからもわかることだ。
「あのーお客様...そんなに機材を広げられると...それにそろそろ滞在時間が...」
「すみません、ここでやめると集中が切れるんです。今、解析しているので...」
「なにか注文するよ。だからもうちょっといさせてくれ。それじゃハンバーグ定食と、サラダと...」
「あっは...はい」
こんな修羅場はいつぶりだろうか、いや初めてだ。ファミレスでこんなことをしたのは経験がない。店員の人ごめんなさい。
だけど手がかりが掴めそうなんだ。お兄ちゃんをいち早く助けたい私は、止まらずにはいられなかった。 - 149二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 02:48:47
「みはりちゃんが言っていた特徴の男、まとめたよ」
「ありがとうございます」
「...ハンバーグ定食のお客様」
私はちとせ先輩がまとめてくれたファイルを眼球が乾く勢いで見ていく。その男はすぐに見つけた。
「こいつだ。」
作業を初めて30分ぐらい立ったとき、私は見つけた。
お兄ちゃんと同じ学校の制服、少し茶髪でトゲトゲした髪型にトゲトゲとした目をした男をみつけた。
「これが一人目の犯人です」
「よし、その男を解析にかけるんだ」
「はい、監視カメラに映っているその男のデータを探し出させます。少しかかるので、休憩にしましょう」
「ハ ン バ ー グ 定 食 で お 待 ち のお客様」
「はいはいはーい」
なんだか店員から殺気を感じた。ほんとすみません。 - 150二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 02:49:51
「どれくらいかかるんですか?」
「20分くらい?」
「やけに早いじゃないか」
「すご....」
街の全ての映像の解析だなんて、普通は何時間どころか、日をまたいでやるものになる。それをこの短い時間でやってしまうとは、流石は先輩の作ったAIだ。先輩は探偵に負けず劣らずと言っていたが、正直探偵だよりもよっぽど頼もしいものにおぼえた。
「ちとせ先輩もファイル、ありがとうございました」
「おう」
「しかし、よく犯人の特徴と合う人をあの時間でまとめられましたね。」
「はははっもっと褒めてくれていいぞ」
休憩中、夕食を食べながらの談笑はとても懐かしいものに覚えた。
(先輩たちと未来で全然話してなかったな...ずっと無愛想で、迷惑かけてたな...)
ピコン
先輩のノートパソコンから解析が終わった合図が聞こえる。
休憩の終わりの合図でもある。その音を聞き、私達は集中モードに切り替わる。
「それじゃ開きますよ」 - 151二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 02:55:48
そこにはは時間にして7時間と少し、容量として4GBを越える犯人の監視カメラに映った映像が出来上がっていた。
「こんなにあるんですか。」
「そりゃ街中に、お店、ホテルの踊り場まで、監視カメラに映った映像全部だからね」
私達はその映像を3倍速で見始めたが、それは犯罪行為とは言えない取るに足らないものばかりだった。
「あっ歩きスマホ」
「あっスキップしてる」
「あっはなほじってる」
「あの...この技術大丈夫なんですか?法律とか、プライバシーとか」
「大丈夫大丈夫。そもそも戸籍偽造してるのにプライバシーとかいまさら...」
確かにそれを言われたら、そのとおりなのだが...
「ちょっと止めて」
「なにかありましたか?」
「ここのビニール袋に入ってるの...タバコじゃない?」
ちとせ先輩が指を指したそこには確かに中学生が本来持っていてはいけない、蓋の空いたタバコの箱が入っていた。しかし、この映像で逮捕できるだろうか?少し弱い気がする。注意が入るぐらいで済んでしまう気がする
「みはりちゃん、暗い顔をしないでくれ、この映像でわかったことは、ひとまずはこの子がこの年でタバコを吸うワルだってことさ。なに、まだまだ映像は半分以上ある。ゆっくり見ていこう」 - 152二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 03:00:47
犯人ってやっぱヤベー奴だったんだな
- 153二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 03:07:09
- 154二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 13:43:59
その場合は最終的に何処か別のところでも見れたりすると嬉しいかも
- 155二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 14:48:24
めちゃくちゃ巨編になってやがるぞ
- 156二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 15:16:15
- 157二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 23:05:28
そして累計だと7スレ目…
1スレ目が立ったときはこんなことになるなんて思いもしなかったなぁ(2回目ダイス提案) - 158二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 10:31:21
そこから何故か振り直し扱いじゃなくて続きモノになって何回も襲われることに・・・
- 159二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 21:44:48
お兄ちゃんを幸せに…
- 160二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 22:18:21
たまたま関係ない場所で見た画像で思ったんだけど
お兄ちゃん、重い日とかめっちゃ沈み込んでそうよな
あんなことがあったのに体は否応なくサイクルを刻んでいく… - 161二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 22:21:07
あそこで終わっていればな……(3スレ目建て)
- 162二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 09:57:45
これはおしまいになったあとみたいな部分まで夢に見るね
- 163二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 12:43:40
お腹を愛おしそうに撫でる夢を見て
体はもう準備ができて求めている事実と
男の頃の心と、女になってからのヒビの入った心
3つのギャップで情緒めちゃくちゃになりそう - 164二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 23:10:33
「あのお客様、盛り上がっているところもうしわけないのですが、そろそろ閉店なので...」
これからというところで店員がそう言った。
「え、もうそんな時間か、仕方ない、続きは明日だな。じゃあお会計を」
「うわっ」
もはやカードゲームができるんじゃないかというくらい厚くなったレシートの束を見ながら、私達は驚愕した。
「はぁ?3万円?」
「こんなに食べてたんですか...ダイエットしなきゃ」
「もう誰がどれ食べたのかもよくわからないですね」
「こんなに手持ち持ってきてないのだが...」
「はい...」
その後私達は一応、時間はまだ2週間という猶予があると言うことで、一旦解散した。そのレストランには昼飯時からラストオーダーまでおおよそ9時間いた。3人で3等分の一万円ずつ出そうという話になったが、先輩方は払いきれず、二人の足りない分を私が出した。
「まあ、協力代としては安いくらいか...」
小銭しか残ってない、財布を見ながら自分を納得させる。 - 165二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 23:12:15
(その後、フラフラの状態で帰ってきて、お兄ちゃんはもう寝ているようなので私もそのまま寝てしまったんだ。)
長かった昨日の事を思い出して、回想は終わる。ただ、疲れていたとはいえ、タイムマシンがあるからとはいえ、そしてまだお兄ちゃんが被害に合う日付ではないとはいえ、夜一人にしたのは少し油断し過ぎだったかもしれない。
「おはようみはり...」
「おはようお兄ちゃん昨日はごめんね」
「ああーいいんだよ」
「私がいなくて寂しかったでしょ」
「そんなことなかったぞ。だって昨日、もみじたち呼んでお泊り会だったからな」
夜お兄ちゃんを一人にして寂しい思いをさせたとは思っていた。けどまさかお泊まり会だったとは。玄関の靴も、お兄ちゃんの寝室を見たはずだが、気がつかなかった。
「お兄ちゃんが自分からお友達を誘うようになるなんて...」
私はお兄ちゃんの成長を感じ、感動したのと同時に、少し寂しくなり、涙が出てしまう。
「もーまた泣く...あれ...俺は友達を呼ぶだけで泣かれるくらい、未だにダメに思われていたのか?」 - 166二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 23:14:29
「でも良かった、またお兄ちゃんに寂しい思いさせちゃたと思ったから...むしろ私がいなくて、みんなとはっちゃけられたのかな」
「昨日遅くなるってっていうメールもらってから誘ったんだけどね。一人でいるのはちょっと心細くて...」
あれ?
「私メールなんてしたっけ」
「6時くらいに遅くなるかもしれないってメールもらったぞ」
昨日の6時くらいといえば証拠を集めるのに必死になって家のことなんて考えられてなかったと思ったが...しかし、私の送信履歴にも遅くなるとの内容のメールがある。私、いつの間に送ってたんだ?
「おはようございます」
「あっお姉さん、お邪魔してます」
「おおー博士がいるぞ」
「ご無沙汰なのです」
私がメールの事で考えていると、その元気な声とともに4人が降りてきた。
「昨日はすみません、勝手に上がらせてもらっちゃって」
「いいのいいの、いつもまひろちゃんと遊んでくれてありがとね」
「そうだぞもみじ、なんにも遠慮する必要はないんだからな」
「もーまひろは」
中学生達の緩い会話を聞いていると、つい自分の目的を忘れてしまいそうになる。あんなに辛い未来を変えに来たことなど、全て夢だったような気がしてくる。 - 167二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 23:16:09
「じゃあ今朝ごはんを作るからちょっとまっててね」
はーいというみんなの声を聞き、料理を再開する。今日の朝ごはんは玉ねぎのスープに、カリカリのベーコンにスクランブルエッグを乗せたトーストにしよう。それに、はちみつをいっぱいかけたヨーグルトに.....
そんなことを考えていると一つ疑問が浮かんできた。
「そういえば昨日の夜ご飯どうしたの?出前とか?」
「いえ、お姉ちゃんが事前にお弁当作ってくれて、それで」
「もみじのねーちゃんのお弁当美味しかったぞ」
「そうだったんだ。」
夜の6時くらいから5人前作ったのか...なんだかかえでに悪いことしちゃったな。
「ホントは自分たちで作ろうとしたんですけど"中学生だけじゃ危ないから"ってお姉ちゃんが...」
「それもそうだよね....あ」
私は3つ目にやらなくてはならないこと(お兄ちゃんが襲われる日は家に閉じ込めておく)を思い出す。ずっとあからさまにするとお兄ちゃんに不審がられると思い、私はずっとそれを自然に実行できる方法を考えていたが、もみじちゃんたちと話していてそれを思いつく。
「じゃあ今度、みんなで料理作らない?」 - 168二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 23:16:51
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- 169二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 23:19:04
「今日みたいに、みんなでお泊まり会してさ、どうかな」
そう、今思いついたのは料理教室からのお泊まり会でみんなを集める。そしたらお兄ちゃんはみんなと家にいる状態になる。しかもできるだけ大人数でいることにより安全性を高めるということだ。
「いいですねそれ!」
「でもあさひ、料理なんでできないぞ」
「教える教える。楓も呼んでさ、みんなで」
「それはとても楽しそうなのです」
「それでいつやるんだ?」
「そうだなぁ3月14日とかいいんじゃない?ちょうど学校休みだし」 - 170二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 23:20:31
本来の3月14日、それはお兄ちゃんが襲われる日だ。学校が休みだったお兄ちゃんは、気晴らしに漫画を買いに行ったら、そこで襲われてしまったのだ。それを阻止するため、2週間の休日にお泊まり会の予定を入れ込んだのは無理やりだったが、来週の休みは大学があるということで誤魔化した。みんなの「楽しみだね」という言葉が聞こえる中、お弁当のことのお礼のメッセのついでに楓にもお泊まり会に参加してほしいと言ったら、その日はバイト無く、参加できると返ってきた。これで3つ目にやらなくてはならないことはひとまずは、達成した。
「もしかしてみはりのほうが寂しかったんじゃない?」
「えっ?なんで」
「俺たちだけで、お泊まり会してたからさ...」
「まぁそれもあるのかもね」
「ふぅん」
お兄ちゃんはなんだか不意に落ちないような顔をした。 - 171二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 23:21:38
その後、2つ目にやらなくてはいけないこと(お兄ちゃんを襲った犯人の動向の調査)についても上々だった。
ちとせ先輩たちと次の日も、その次の日も映像の解析を続けたところ、3日目にタバコを吸っている映像を見つけた。それを皮切りに、同級生と思しき人を一方的に暴行したり、女の子を襲っている映像もあった。なぜこんな映像があるのに、この男は逮捕されていないのかと思ったが、
「このシステムは犯罪が行われていると疑われたとき、アラームがなるんだよ。ただ、これが映った監視カメラがあるのは一般家庭だった、一般家庭用のカメラは住居侵入等のその家の人に危害が加わる事が無いと、アラームは鳴らないんだ」
と先輩はいった。アラームがならなくても不審者がいたとメッセージで通知されるのだが、先輩がそこの家に連絡したところ、気づかなかったらしい。思うところが無いわけでは無いが、今は証拠が見つかったことを素直に喜ぼう。
その後、警察に匿名で通報した。正直、これだけじゃまともに動いてくれるか半信半疑で、だめだったら男の被害者も特定し、被害届けを偽造する気でいたが、その必要はなかった。
通報して3日もしないうちに男は捕まったからだ。 - 172二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 23:23:05
「これでひとまずはやることはやれたんじゃないか」
ひとまず、3月14日。地獄が始まるこの日への準備が終わった。やってるときはすんなりと事を運べたと思っていたが、いざ終わってみるとすべての準備が終わるまで2週間の猶予の殆どを使ってしまい、お兄ちゃんが襲われるXデーは明日に迫っていた。しかしこれが成功したのならば、2回目、3回目の悲劇も同じ方法で解決することができる。
「怖いかい?」
「はい、怖いです。ですがやれることはやった。今は成功することを祈るばかりです」
「まあなるようになるよ」
ちとせ先輩は私の肩を叩きながらそういった。
家に帰り、お兄ちゃんの、前ではいつもどおり振る舞った。
寝る時間になり、私はベットに寝っ転がる。
「怖い」
考えるなという方が無理な話だ。全身を蝕む恐怖感、失敗しても過去に戻ればいいと頭では解っているのに、私の手は震えるばかりだった。
「考えるな、考えるな、考えるな」
頭の中にある、嫌な想像を打ち消すようにそう自分に言い続ける
「大丈夫だ」
そう思い、時計を見た。午前0時 今日は3月14日だ。 - 173二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 23:43:23
- 174二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 23:54:10
まぁ気長にかけや
- 175二次元好きの匿名さん23/05/25(木) 00:22:20
楽しみにしてるんで全然オッケーです
お兄ちゃんが幸せになれるのなら
(その過程でちょっとぐらいは沈んでも大丈夫よ?
いや、結構?かなり?) - 176二次元好きの匿名さん23/05/25(木) 11:43:09
ちょくちょく不穏なのが怖い
- 177二次元好きの匿名さん23/05/25(木) 21:41:47
- 178二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 07:53:18
ほ
- 179二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 18:54:05
し
- 180二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 19:23:08
「みはりおねーちゃんみはりおねーちゃん。今日はみんなで合唱の練習をするんだよ」
「そっかーまひろちゃんは偉いねぇ」
「ありがとー、じゃあ行ってくるねー」チュ
行ってきますのキスを頬に受け、手を振りながら私はお兄ちゃんを送り出した。
いや、お兄ちゃんだったものと言ったほうがいいだろう。そう言えるほどに、彼女に以前のお兄ちゃんの面影はなかった。性格は内向的から外向的に、以前はおしゃれなんて全く興味を示さず、無理やり着せていたものだったが、今ではしょっちゅうファッション誌とにらめっこしている。人格を構成するものは記憶とはよく行ったものだが、ここまで変わるとは思っていなかった。
「お兄ちゃんは何を望んであの薬を飲んだんだろう」
望んだ記憶を消す薬。お兄ちゃんに飲ませたことに後悔はない。
しかし、そのことは気になってしかたがなかった。本来、記憶というのは時が経てば薄れ、いずれ消える。しかし、それで人格が180度変わることはない。この薬はその人が持つ機能をピンポイントに少しパワーアップするだけだ。もしお兄ちゃんが襲われたことを忘れたいと思って飲んだのなら、こんなことにはならないはずなんだ。
「ひょっとしてあの時お兄ちゃんは」
自分のすべてを否定したのではないか? - 181二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 19:27:56
今日は3月14日だ。世間ではホワイトデーという、男の人が女の人に、バレンインデーのお返しをする日で賑わっているだろう。
「そういえば去年お兄ちゃんもお返しもらったって言ってたっけ」
そんな賑わっている世間とは裏腹に私の心は沈んでいると言うと言い過ぎだが、あまり元気の出る気分ではなかった。なぜなら、今日はお兄ちゃんが襲われる日だからだ。
犯人も捕まえたし襲われるはずなんかない。そもそも今日はまひろちゃんを外へ出さない。失敗したとしてもタイムマシンで過去に戻ればいい。頭ではわかっている。わかっているが、あの地獄のような未来の始まりの日が今日だと考えると、どうしても冷や汗が出てしまうし、恐怖してしまう。
しかし、そんなことは言ってられない。今日はお兄ちゃんを外に出さないために、お泊まりで料理教室が開かれる。もみじちゃんやあさひちゃん。それに、みよちゃんになゆたちゃん。かえでも呼んでみんなで沢山の料理を作ることになる。それの準備をしなくてはならない。
タイムマシンを作ったり、犯人を突き止めたりということに比べれば、みんなの布団を干したり、料理の材料をネットスーパーで仕入れたりと、日常的な準備だが、家事を丸5年サボっていた自分には結構な重労働に感じた。途中お兄ちゃんが手伝ってくれたおかげで終わり、ネットスーパーで頼んだ材料も届き、後はみんなが来るのを待つだけだ。
「楽しみだな」
そう楽しそうに呟くお兄ちゃんは見て、少し安心する。
「そうだね」 - 182二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 20:04:00
時計の針が3時を指した頃、ピンポーンとインターホンが鳴り、私とお兄ちゃんは出迎える。
「いらっしゃ~い」
玄関を開けたらそこには招待したみんなが立っている。「おじゃましまーす」とスタートダッシュを決めた中学生組はお兄ちゃんたちとリビングへと直行する。
「今日はお招きありがとね」
「ううん、こっちこそ来てくれてありがと。料理教室を企画したはいいけど、私だけじゃ不安だしね」
「えーみはりだって料理うまいじゃんダイジョブだってー」
家に入り、廊下を歩きながら、かえではそういう。確かにこの時間の本来の私だったら大丈夫だろう。しかし、今ここにいる私は5年間料理をやってこなかった未来の私なのだ。そりゃパンを焼いたり、スープを作ったり、簡単なものはできるだろう。だが少し凝ったものとかになると、失敗する。今の私にはとても料理を教えられるだけの力量はないのだ。
「もしかしたら私までかえでに教わることになるかも...」
「謙遜言っちゃって〜」