【SS】勇者堕つ、魔王立つ【捏造注意】

1二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 22:37:43

ヒシミラクルのイベントにて、デジたんが「推しグッズ」としてウインディちゃんの獅子舞と同じ物を持っていたことからこれは…？と妄想して書いた物です
※現状デジたんの持っている獅子舞＝ウインディちゃん推し用のグッズとは確定していません
勝手に色々設定を捏造していますのでご了承ください　

2二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 22:38:01

「う～ん、ここでもないですかぁ」

「…と言うか、あんなの無くすものなのだ…？」

「いやあ…あたしの場合よく尊みで気絶しちゃいますから…気がついたらその場で数時間経ってるなんてなんてしばしばですよ」

「本当にそんなやつがいるのかなのだ…学園の落とし物センターには行ったのだ？」

「ええ、はい…無くなったと気付いた瞬間、情けないことに真っ先に…『あたしの落とし物、届いてないですかね～』…って聞きに行きました。結果は見ての通りなんですけど」

「まあ、見つかってたらこんなことにはなってないのだ。時間はあるから探せる所を探すのだ！子分たちにも手伝って貰うのだ！」

「ひょえええ～～～！！あたしの為に皆さんが…！？解釈違い…それでもありがたき幸せ…！！！」

「何か別の世界に行ってるのだ…」

3二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 22:38:21

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「……獅子舞求め、彷徨うこと数時間……皆さんの力もお借りして…探せる場所は、探したと思いますけど…」

「何処にもなかったのだ」

「……一緒に探してくださり、ありがとうございました。ミラクルは…そうそう起きませんね」

「……！ミラクルって…ここでめげたら、それこそミラクルなんて起きないんだぞ！」

「ほら、空も段々夕闇に染まり…門限も近づいてます。美浦のウインディさんをこれ以上お付き合いさせる訳にはいきません」

「…お前、それで良いのか？」

「…良くはないですよ。あたし、発売されるって知った時本当に嬉しかったですし。発売された時も、速攻でサイト行ってポチりましたもん。…受注生産なんで、順番は関係なかったんですけどね、アハハ…」

「……あれ買ってくれたの、やっぱりお前なんだな」

「……恵まれすぎてるアタシへの罰なんですよ、これは」

「…気に食わないのだ」

「……え？」

「その態度が気に食わないって言ってるのだ！ウインディちゃんに迷惑だとか、つまんない理由をつけて諦めようとして！お前の推しへの愛はそんなモノだったのだ！？」

4二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 22:38:52

「でも…でも…あたし…ウインディさんと一緒にこうして…探せてるって…事実だけで…本当に幸せなんですよぉ……それに、無くしたのはあたしの責任で、ウインディさんは何も関係ないのに…こんな時間まで付き合わせて…推しに迷惑かけるファンなんて、ファン失格じゃないですかぁ…」

「ボロボロ泣くな！…勇者なんだろ！」

「は、はい…？」

「これ持ってろ」

「ははははははい！！？？ウインディさんの愛用してるナマ獅子舞ですと！！！？？ドコから出したんですか！？」

「言い方が生々しいのだ！！！そもそも獅子舞にナマも何もないのだ！！」

「いやいやいやいや、これでもうデジたんは昇天しそうですよ！？おおデジタルよ、こんなところでしんでしまうとはなさけない…でも、なんで…？これ、ウインディさんの大事なものですよね…？」

「それはそうなのだ。ウインディちゃんの商売道具なのだ！…だから賭けをするのだ」

「賭け…？」

5二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 22:39:21

「門限前に最後に一箇所だけ、一緒に回るのだ。…そこで見つからなかったら…それ、やるのだ。そうなったらウインディちゃんの獅子舞はおしまいなのだ」

「ふぇっ！？なんですと！？」

「クックック、悪の大魔王からの果たし状なのだ！…勇者なら受けるよな？」

「ど、どっちにしてもあたしにとっては美味しすぎる件……！……でも、良いんですか…？」

「しょげた顔するななのだ！受けるか受けないか、どっちなのだ？」

「……受けます。ここで引いたらあたしのウマ娘ちゃん達への愛にも、あなたの優しさにも顔向け出来ませんから」

「…よく言ったのだ。…後、優しくしてるつもりなんてないのだ」

「はうっ！！！その素直じゃない態度からにじみ出る優しさからしか取れない成分がありゅんれす！！」

「…お前、よく今まで生きてこられたな…？」

6二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 22:39:41

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「…え、ここ…」

「お前が最初に来た場所なのだ。落とし物センター」

「で、でもあたしが聞いた時は無い、って…」

「…学園中探しても見つからなかった。…それならもう、誰かの手でここに届けられてる可能性の方が高いのだ」

「………」

「おい！『ここに獅子舞の落とし物は届いていないか？コイツが持ってるのと同じやつなのだ！』……おお？」

「…ふぇ？届いてる…？」

「やったのだ！読みどおりなのだ！ウインディちゃん天才なのだ！」

7二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 22:39:59

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「ありがとうございましたなのだ。……ほら、獅子舞なのだ」

「ありがとうございます！！お前お前お前～～～～～！！！もう何処にも行かないでくださいよ！！！でも、何で…？」

「……お前の落とし物自体は…もう届いてたのだ。ただ、お前の落とし物が獅子舞だって、係の人には結びつかなかったのだ」

「あ～……ものすっごい慌てていたのもあって…『あたしの落とし物』なんて、曖昧な言い方しましたからねぇ…デジたん、不覚…。でも…何か凄くスムーズでしたねぇ。推しのグッズなんて、それこそ山ほど届けが出されていそうなのに」

「……あの獅子舞、ハッキリ言って全然売れなかったのだ…ウインディちゃんとしてはちょっとしょんぼりだったけど」

「……だから係の人も、すぐ獅子舞がアタシのだって分かったんですね」

「…持ってるやつが少ないってことだから、あんまり嬉しくないのだ」

「……あたしにとっては家宝に等しいものですよ…良かったです…本当に…えへへ」

「～～～～～！！！……もう無くすんじゃないぞ！！」

「はいいいいっ！！！！推しから推しのグッズを手渡された上、注意を受けられるなんて、何たる幸運ッ！！ガフゥッ！！」

「言った側から投げ捨てるななのだ！！！」

─勇者堕つ、魔王立つ　終わり─

8二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 22:40:17

獅子舞はぶっちゃけ工芸品扱いで結構な値段がすることも多いので、正直推しグッズとして販売されたとしても買うのは勇気が居るシロモノです
愛というものは、愛されることよりも、むしろ愛することに存する、と引用するデジたんですが、そんな愛の深いデジたんだからこそ皆に愛されるのだと思っています
アグネスデジタルさん、お誕生日おめでとうございます
読んで頂きありがとうございました　

9二次元好きの匿名さん23/05/15(月) 22:40:38

初めてSSを書いて三ヶ月程が過ぎました

これからも色々書いていきますのでお付き合い頂けますと幸いです　

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