- 1二次元好きの匿名さん21/11/30(火) 20:30:44
頬を膨らませたスイープさんが顔をそむける。
「イヤよ!アタシ手伝うなんて言ってないもん!」
「ついて来たのスイープさんのほうからじゃないですか……」
「なんか言った?」
苦笑しながら物干し竿にかけられた真っ白なシーツを籠に入れていく。
しっかり乾いたシーツのしわを伸ばす。
パン、と小気味のいい音が鳴った。
何枚目かのシーツを手に取ったとき、突風が吹いた。
シーツが私の手から離れて宙に舞う。
そしてスイープさんの頭にばさりと覆いかぶさった。
「ご、ごめんなさいスイープさん!」
あわてて駆け寄ってシーツをめくりあげる。
シーツの中には目をまん丸にしたスイープさんがいた。
大きく見開かれた紫色の瞳は宝石みたいにきらめいていて。
見惚れてしまった私をよそにスイープさんが口を開く。
「お日さまの匂い……」
彼女の言葉につられて鼻から空気を吸い込む。
よく乾いた洗濯物の匂いに混じって甘い香りもした。
するとスイープさんがかぶっているシーツを私にまでかけてきた。
顔が、近い。
すんすんと匂いをかぐとスイープさんはにこりと笑った。
「似てるわね、お日さまとアンタの匂い」
シーツで空気がこもっているせいだろうか。
触らなくてもわかるくらいに私の頬は熱くなっていた。 - 2二次元好きの匿名さん21/11/30(火) 20:32:39
洋風の結婚式のベールアップから連想して書いてみました
……今更ですがアプリのサポカイベ見てる感じだとキタちゃんスイープにさん付けしてなさそうな雰囲気ですけどあまり気にしないでいただけるとありがたいです(小声)
お目汚し失礼しました
よろしければこちらもどうぞ
書いたSSスレをまとめたもの|あにまん掲示板月ごとでまとめるより思い立ったら都度整理してまとめたほうが見やすい(主に自分が)と思ったので以下のスレにまとめてある分も入っておりますのでご留意くださいhttps://bbs.animanch.com…bbs.animanch.com - 3二次元好きの匿名さん21/11/30(火) 20:37:58
わぁいキタスイ
- 4二次元好きの匿名さん21/11/30(火) 20:38:46
キタスイすき
- 5二次元好きの匿名さん21/11/30(火) 20:39:51
- 6二次元好きの匿名さん21/11/30(火) 20:43:16
- 7二次元好きの匿名さん21/11/30(火) 20:59:16
「ええと……なにがあったんでしょうか……?」
調べ物をしようと図書館を訪れると、スイープさんが机に突っ伏していた。
隣で困り果てているロブロイさんが口を開く。
「その、お日さまの匂いについて調べてたら“ダニの死骸の匂い”って説が出てきて……」
なるほど、それで落ち込んでいたのか。
私がスイープさんの肩に手を置くとびくりと彼女の体が震えた。
「スイープさん、あたしはお日さまの匂いって言われてうれしかったですよ。
だってスイープさんにとって太陽みたいに温かい存在だって言ってもらえたみたいなんですから」
スイープさんは机から身体を起こしてあたしに抱きついてきた。
彼女の小さな身体を抱きしめると、また甘い香りがあたしの鼻をくすぐった。
ちなみに2001年ごろに化粧品などを販売しているカネボウが実験を行い、アルデヒドやアルコール、脂肪酸などの化学物質がいわゆる”太陽の香り”の主成分であることが判明したそうだ。
どうしてそんなことを知っているのかだって?
幼いころブライアンが太陽の香りについてスイープたちと同じ勘違いをして落ち込んでしまってな。
それで調べたことがあったんだ。
……教えたらブライアンはとても喜んでくれたなあ。
- 8二次元好きの匿名さん21/11/30(火) 20:59:37
重ね重ねお目汚し失礼しました
- 9二次元好きの匿名さん21/11/30(火) 21:00:30
そして1の文中でキタちゃんの一人称を間違って書いておりました
お詫び申し上げます - 10二次元好きの匿名さん21/11/30(火) 21:13:28
- 11二次元好きの匿名さん21/11/30(火) 21:15:49
サンキューアネキ
- 12二次元好きの匿名さん21/11/30(火) 21:18:48
- 13二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 08:20:21
キタスイたすかる…
そして俗説補足の姉貴は流石だなぁ