- 1二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 12:51:35
一年生になったばかりのダンブルドアを「アルバス」と呼び何かと目をつけてくる七年生のレガシー主人公概念
1
レガ主ダンブルドアの先輩概念|あにまん掲示板一年生になったばかりのダンブルドアを「アルバス」と呼び何かと目をつけてくる七年生のレガシー主人公概念https://bbs.animanch.com/board/1608557/https://bbs…bbs.animanch.com前々スレ
レガ主ダンブルドアの先輩概念 9|あにまん掲示板一年生になったばかりのダンブルドアを「アルバス」と呼び何かと目をつけてくる七年生のレガシー主人公概念1https://bbs.animanch.com/board/1612083/前々スレhttps:…bbs.animanch.com前スレ
レガ主ダンブルドアの先輩概念 10|あにまん掲示板一年生になったばかりのダンブルドアを「アルバス」と呼び何かと目をつけてくる七年生のレガシー主人公概念1https://bbs.animanch.com/board/1612083/前々スレhttps:…bbs.animanch.com - 2二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 12:54:14
ギリギリになって申し訳だね
- 3二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 13:03:36
たておつ
このスレもだいぶ長くなってきたなぁ - 4二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 13:09:29
Hoshu
- 5二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 13:36:21
前スレ最後の「よくもアルバスを」の人なんだけど、あのSSのレガ主はホグワーツ地下の「あの力」を一滴残さずすっかり飲み干してきて正気は希薄、かつ人間であるかどうかさえ危うい状態と思ってください。最初にアバダを避けたのは人間性の名残であり、お辞儀に会うまでに十数人の死喰い人を屠っています。
最終決戦が終わったあとはどうなるかわかりません。目的をなくして消滅するかもしれないし、誰にも捕まえられず「かつてレガ主であったはずの意思を持ち動き回り悪とみなしたものに襲いかかる大災害」のようにも成るかもしれません。 - 6二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 14:58:23
保守
- 7二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 15:04:43
いつのまにか11まできていたとは驚きの保守
- 8二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 15:07:00
このレスは削除されています
- 9二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 16:12:01
ほしゅ
- 10二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 17:04:46
- 11二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 21:08:57
地下聖堂で古代魔法の手解きをするゴーストとかになってそう。
- 12二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 21:12:06
- 13二次元好きの匿名さん23/05/20(土) 23:03:26
アルバスに惨めな姿見せたくないから"後で自分で応急手当しておくから先に帰っておいて"と暖炉に指差しながら言いそう。アルバスは絶対に帰らないしむしろ更に感情的になりそう。ウィゲンウェルドの存在はこういう概念を全て覆してしまうので多分丁度底をついてたんだようん。
- 14二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 03:06:03
前スレの189ー192です。
スレ立てありがとうございます。
ほしゅがてら続きを載せます。相変わらず長いです。
(7年生のチョイスは趣味です)
ギャレス・ウィーズリーは朝から疲れ切った顔をしていたがその原因は恐らく彼の手に握られた手紙のせいだろう。そうあたりをつけたナツァイは彼のために席を空けてやり、かぼちゃジュースとついでにミートパイも皿の中へと盛ってやった。席にたどり着いたギャレスは、長い間砂漠を歩いてきたようにかぼちゃジュースを飲み干した。
代表に道連れにされたことをからかう同級生の声や、羨望の眼差しを向けてくる下級生、心配してくる心優しき他寮の生徒に囲まれながら取る食事はいつもより何倍も忙しなかった。次々と訪れる人々をなんとかいなし、一息ついた頃には少し冷めてしまったミートパイを口に運びながら、ギャレスはため息混じりに言った。
「実家から大会の参加について吠えメールが届いちゃったんだけど……」
「朝方男子寮が騒がしかったのはそういうことなのね」
「ウィーズリー先生から連絡がいったのかな?一晩で連絡をよこすなんて素晴らしいご家族じゃないか」
ナツァイと食事を取っていた変な格好のスリザリン生は2つ目の糖蜜パイに手を付ける。甘いものだけじゃなく野菜も食べなさい。ええー。グリフィンドールの食卓に交じる緑色のことを誰もが受け入れているとはいえ、奇妙な光景だった。
「元をたどればあなたが全員を押しのけて名前をいれたのが原因よ? 私が立候補して母さんも流石にびっくりしていたわ。ほんと大変だったんだから」
「他の首席や監督生たちに君をここまで自由にさせた責任を取らせるわけにもいかないしね……」
「はいはい全部ランロクのせいランロクのせい」
「知らないようだから教えてあげるけど、ランロクは免罪符じゃないわよ」
「10割君のせいなんだよな」
出会ったときはとんでもないトラブルに巻き込まれる人間という認識だった。最近は自分から飛び込んでいることが8割である。それもこれも、この善性を煮詰めて焦げ付いたような性格のせいだ。人からの期待を信じすぎてしまうし、なんでも快諾してしまうその人となりはあらゆる人間から心配をされるほどだ。それが幾人からも「自分が彼・彼女のことを見守ってやらねば」の矢印を向けられていることに当の本人は気づいていなさそうだが。 - 15二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 03:11:00
「そういえばアルバス知らない?せっかくグリフィンドールの席まで遊びに来たのに居ないみたい」
「あのこ、今日はまだ見てないね」
「残念なのはわかるけど……課題内容の発表を聞きにいかなきゃいけないだろう?」
それもそうだと納得した7年生は意識を目の前の三日月の糖蜜パイに移した。大広間で朝食を取っている間にかけられた応援の言葉を食事と一緒に詰め込んで、代表に選ばれた3人は指定された場所へと向かった。城を背にして目指すのは湖のほとりに設置されたテントの中だ。どんよりとした空の根本には急いでこしらえたのだろうと見て取れる大きなテントが作られていた。
テントからは極度に緊張した空気が伝わってきた。肌の上をピリピリと走る感覚に、いつもふざけているふたりも背筋を正すほどだった。テントの中に入ると、最初にギャレスが固まった。魔法省の役人と思われる魔法使いと、ギャレスのおばでありホグワーツの副校長の姿が飛び込んできたためだ。
「おはようございます皆さん」
「おはようございます、ウィーズリー先生」
「オハヨウゴザイマス」
「元気で結構。早速ですがこちらの方は魔法省の立会人です。今回の実験の記録と審判を担当します」
「どうもよろしく。最終確認ですが……あなた達は仮にもあのトライウィザード・トーナメントの代表者として立候補したのですから、十分に危険なことを承知して課題に取り組む意志があると判断します」一人ひとりの目を真っ直ぐ見ながら魔法使いはゆっくりと言った。「本当によろしいですね?」
真剣な顔の役人にそう問いかけられ、3人とも顔を見合わせてから元気に頭を縦に振った。
「ーーーわかりました。では今回の課題について発表いたします」
(これで半分ぐらい)
(続きはまだ書いてるので、明日投稿します) - 16二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 06:26:06
すごく 応援
- 17二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 09:42:05
- 18二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 10:38:00
神絵師だ!!逃がすな!!囲め!!!
それはそうと素晴らしい絵をありがとうございますグリフィンドールに100億点 - 19二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 11:40:21
カワイイ………カワイイ………
- 20二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 12:31:22
- 21二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 15:06:10
レガ主先輩概念スレにようこそいらっしゃいました絵師様………
- 22二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 15:57:42
17です。暖かい言葉の数々ありがたい限りです。某派生スレにも生息してたりするので見かけましたら何卒よろしくお願いします。ちなみにギャレスくんが一番好きです。
- 23二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 16:33:56
ほしゅ
- 24二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 19:58:03
- 25二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 20:23:11
8スレ目の途中以降ずっと別ゲー遊んでたけどまた妄想膨らんできたからいくらか投げるね
「校長の禁止宣言なんざ知ったこっちゃねぇ俺達ぁ意地でもクィディッチをするぞの会」の初会合を終えて
断固クィディッチがしたい生徒達と一部教師陣の要望によって屋内競技場となった必要の部屋から校長と管理人に
見つからないように出るのは、特に問題にならなかった。各寮の談話室とそれぞれ直通の隠し通路ができていたのだ。
自分以外がみんな出ていったのを確認した7年生の女生徒は、必要の部屋に願って「屋内クィディッチ場」から
いつもの「研究室兼自室」に模様替えし、ソファーにどっかりと座ってため息をついた。
「自信たっぷりって感じに振る舞ったけど、こんな事いつまでも続けられないよなー。いつかは絶対バレるし、そも
必要の部屋に誰か居る内はこの『僕の部屋』にできないんだからそこそこ不便なんだよな。魔法生物のみんなを
入れてる『旅行かばん』の中にもっとちゃんと僕の居住スペース作ってもいいけど、そういう問題じゃないしな」
明らかに「自分が嫌いだから」という理由だけで寮対抗クィディッチをここ数年中止にしている校長を、どうにか
説得する手はないか、いっそとっ捕まえてカバンにしまい込んでポリジュース薬で成り代わってやろうかなどと考え
7年生の女生徒が良くない方向に傾き始めていた時、後輩の1年生が必要の部屋に戻ってきた。
「あ、やあアルバス。どうしたんだい?」
「やっぱりここにまだいたんですね先輩。校長先生が、お呼びです」 - 26二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 20:41:43
>>15 です。今日で一気に書き上げたので達成感がすごい。連投失礼します。
日曜日の朝、つまり3日目の今日は生徒たちが朝から湖を囲む特設会場に集まってきていた。特に赤色が目立つ会場からはギャレスとナツァイを応援する声が湖面を震わせる。緑色を纏った応援者は少なかったが、彼らは赤色を纏った観客とは異なり静かに腕組をして湖面を見つめていた。
この熱意を少しでもいいから普段の授業にも使えないことかと思った先生もいた。
代表者の7年生たちはそれぞれ一日中考えて、それぞれの答えを出した。通常の公式大会よりもずっと短い時間しか与えられなかったが、「ホグワーツの湖の中にある宝物を一時間以内に探す」という課題を伝えられたので、あとは簡単だった。本来は”謎解き”のために長い時間を有するらしい。そうしてその長い時間には各学校との交流も含まれる。そのどちらの要素もない今回の試みに与えられた時間が少ないというのは納得ができた。
「ダンスパーティやりたかったな、……パートナーは残念ながらいないけど」ギャレスは自分で悲しくなった。
「課題に取り組む道中より、安全性を確かめたいわけだからそんなもんだよねー」
目元を覆う青色のゴーグルと肌の大部分を隠した緑色の水着に着替えた女子生徒は、テントの中から灰色の湖面を見つめながら呟いた。あの中に、宝とやらがあるらしい。これまでの多くの場面で危ないと判断すれば撤退を選んできた。いざとなればその宝物を置いて、3人一緒に戻ってこよう。大切な友人が無事生き延びることが何よりも優先されるべきだ。例え、自分の宝が手に入らなかろうと。
「君はきっと男女問わず引く手あまたなんだろうね。例えばセバ……」
- 27二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 20:42:25
その時、テントが開かれた。振り返ると同じ代表者のナツァイが肩で息をしている。集合時間ぎりぎりにやってきたのは彼女にしては珍しいことだった。
「遅かったじゃないか。まさかまたトロールに襲われたり? なんてね」
「昨日のうちに周辺の魔法動物と密猟者は粗方殲滅したからそんなはずないよ」
「えっとー……それも冗談だよね?え??」
冗談か真実か、真面目な顔をして言うものだから判断がつきにくい。冗談にしては血なまぐさいし、こいつはそういうことが出来てしまう側の人間だということをギャレスは知っていた。
その冗談に微笑の一つも零さず、瞳の奥にシャッターでも降りたような顔でナツァイは告げる。
「二人とも、母さん見なかった?」
「いや、見てないかな」ギャレスは短く答える。「教師席にいないの?」
「ええ。部屋にも占い術の教室も行ったのだけど見当たらなくて」
「それはちょっと心配だねナティ。お母さんもきっと君に声を掛けたかっただろうに。でもそろそろ着替えないともうすぐ課題が始まってしまうよ。ローブのままじゃ大変だ」
5年生時にローブのまま黒い湖に潜水を繰り返した口がそういっても説得力は薄い。
「そう、そうよね、どうせホグワーツにはいるんだろうし。着替えてくるわね」
ナツァイはハッとして思考を切り替えた。用意してきた水着を掴んでテントの奥に引っ込む姿を見送りながら女子生徒は軽く手を降って、隣にいるギャレスに小声で言った。
「ギャレスぅ〜覗くなよ〜??」
「ガゼルに突進されたくないからね」 - 28二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 20:48:40
例の魔法使いがやってきて、それぞれ等間隔に湖畔へ立つように指示をした。足の裏につるりとした石と水の感覚がする。これがもっと寒い時期だったらと想像するとそれだけで唇が紫になってしまいそうだった。
拡声呪文を使って魔法使いが開始の合図を叫んだ。
「必ず一時間以内に戻ること。1、2、3!」
ギャレスはとりだした小瓶を一気に飲み干し、身体を湖へと沈めた。彼が泳いでいる付近から絶え間なく細い泡が立ちのぼる。ナツァイは大きな背びれ尾びれの付いた魚人へと姿を変え、解き放たれたように自由に泳ぎだした。観客からは歓声があがった。
なるほど二人らしい。僕も負けてられない。腰にくくりつけていた布袋の中身に向けて杖を向けて意識を集中させる。
「アクシオ、ケルピー!」
検知不可能拡大呪文がかけられた布袋から、空間がねじきれるような影が飛び出してくる。会場がどよめいた。水面に顔をもたげたのは全長3メートルほどの、上半身が馬で下半身が蛇という姿をもった魔法動物のケルピーだった。水草を沢山生やしたように見える体毛から、つぶらな瞳が主人を見やる。
「ケルピーちょっとお散歩でもしないかい?」茶目っ気たっぷりにウィンクをすると(ゴーグルで見えているのかは不明だが)、お散歩というワードが効いたのかケルピーは水中にもぐり激しい水柱と共に一瞬でその背中に主人を乗せた。
「わははっ落ち着いてケルピー!」
一部の観客はケルピーが人々は油断している者を水中で食い殺し、その内臓だけが水面に上がってくると知っていたのでぎょっとして顔を見合わせていた。頭をこすりつける姿が、なついているようにも捕食しようとしているようにしか見えない。
「よし、これで完璧」
黒い湖に沈む直前、自身に泡頭呪文をかけることに成功した女子生徒はほっと息をついた。昨日習得したばかりの呪文だった。これほど呪文の習得が得意だったことに感謝したことはない。
ぐんぐん湖の中に進んでいくケルピーは水中の箒のようだった。はじめて箒にのったあの日を思い出す。ルートを外れて好きに飛び回ってコガワ先生に怒られたのが昨日のことのようだ。はじめての箒といえば、もう彼も箒の授業は受けたんだろうか。ここ数日見かけない後輩の姿が脳裏に浮かぶ。
「アルバスに一番にケルピーのこと見せてあげたかったなあ」
水中で誰にも拾われない言葉は泡になった。 - 29二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 20:50:21
「レベリオ! ルーモス! レベリオ! ルーモス!」
良き友人である2つの基礎呪文を交互に使いながら深い水底を進んでいく。才能を伸ばしたおかげで、昔よりも随分と効果範囲が広がったのでマーピープルやダグボッグを避けながら(ケルピーはマーピープルが苦手だった)大回りながらも進むことができた。今日はトースト好きな大イカの影もなく、そして宝らしきものも見当たらない。時間はそろそろ30分を過ぎたあたりだろうか。地面を見すぎたのかもしれない、実はブイで浮いているとかーーーふと、顔をあげれば前方の水面から3メートルのあたりで必死に泳いでいる何かを見つけた。
必死に足を動かすギャレスと、青色のローブが目に入った。アミット・タッカーだと気づいたのは二人をケルピーの背中に乗せて湖面まで掬い上げたあとのことだった。
「やあギャレス。調子はどう?」
「あー……空気って美味しいね……」
「それはよかった」
張り付いた前髪をかきあげて、ギャレスは数十分ぶりに目にした太陽に目を細めた。そして、ハッとしてまだ目を閉じたままのアミットの頬を叩いた。
「おーいアミット、生きてるよね?君がいなくなったら僕は誰にも宿題を頼れなくなってしまう」
「それは……自分でやるべきなんだよ……」
「アミットー!」
喜ぶギャレスにアミットはちょっとだけ迷惑そうな顔をしていた。そんな二人を見て微笑みを浮かべた男子生徒はあぶく頭呪文を解除した。
「よかった大丈夫そうだね、ケルピーで岸まで送ろうか」
「ありがとう。でもいいよ、もう時間が残り少ない。今すぐ君も行くべきだ。そこの岩場に大きなマーピープルの祭壇がある。君を待つ宝はそこにいるよ」
「早く行ってあげて。行かないと君、ずっと後悔するだろうし。僕らも急いで離れるからさ」
言い終わるのもそこそこに二人は止めるまもなく湖へと飛び込んで観客席のほうへと泳いでいった。 - 30二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 20:52:15
再び泡頭呪文を唱えると、示された場所へと急降下した。さっきまでの場所は海藻が多く、見つけられなかったが岩場の影に無数のマーピープルの反応があることをレベリオは教えてくれている。マーピープルを避けていたから見つからなかったのもあるだろう。女子生徒は急いだ。さっきの二人の様子がどこか焦っているようだったからだ。顔を見た途端、今にでもこの周辺から離れたいとでもいうようなーーー
不安そうなケルピーの体表を撫でながら槍を持ったマーピープルたちが覗く中を泳いで進む。祭壇が現れると、そこには考えもしない光景が存在していた。
石像に縛られた水草のロープが、3本ほど湖面に向かって伸び、そのうち1本の先端は”人間”にしっかりと結ばれている。鳶色の髪の毛が水に揺れていた。
「ーーーアルバス?」
そこにはぐっすりと眠り込んだアルバスの姿があった。だらりと脱力した手が真っ白になっている。大丈夫なのか?どうして彼が?いなかったのはこの試験に巻き込まれたから?思考がぐるぐると勢いよく駆け巡る。
「君を待つ宝はそこにいるよ」ギャレスたちがなぜ一刻も立ち去りたかったのか、分かるような気がした。
「ディフィンド!」鋭い声と共に水中に衝撃が走った。マーピープルがキィキィと叫ぶ声と共に、石像がガラガラと崩れ落ちる。ロープを狙ったつもりだったそれは出力を誤ったとしか言いようがなかった。石像共々ロープが飛び散りアルバスは徐々に水中から湖面へと浮かびあがった。ケルピーが箒のようにアルバスへと向かった。
女子生徒はその身体でアルバスを抱きしめ、ケルピーのたてがみと共に自分の身体に密着させるようにぐるぐると巻き付けた。
「ごめんよ! 僕もう余裕がないみたい!あとで直しにくるからさ!」
住処を壊され怒り狂ったマーピープルたちを、様々な組み合わせの呪文で押しのけながらケルピーに乗った二人はその場を離れた。暗かった水底から明るい方向へと駆け上がっていく。はやく太陽の下へアルバスを連れ出さないと。もはや彼女をつき動かすのは空気ではなく、その意志だった。 - 31二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 20:53:29
「僕になにか御用でしょうか、校長先生」
歴代校長の肖像画のいくつかが「帰ったほうがいい」と表情で告げているホグワーツの校長室で、呼び出されて
出頭した7年生の女生徒は努めて冷静かつ丁寧に振る舞った。
「飲むが良い。貴様にやるには高価すぎるが事態が事態だ」
お前よりはそこらの虫の方がまだ高貴だぞ猿め、と顔に書いてあるブラック校長は一杯の赤ワインを杖で差し出した。
「真実薬入りワインですね。頂きます」
わざわざ断定してみせてから女生徒は一息で飲み干し、それを確認したブラック校長はすぐ質問を投げかけた。
「お前は単独で『姿くらまし』及び『姿あらわし』できるか?」
「いいえ」
「お前はこのホグワーツでは通常『姿あらわし』も『姿くらまし』もできないと知っていたか」
「はい」
「お前はホグワーツ外で、単独で『姿くらまし』及び『姿あらわし』できるか?」
「いいえ」
「お前は、箒で飛ぶより明らかに速く、なおかつ魔法省に補足されずに移動する術を持っているか?」
「いいえ」
「お前はこの部屋、もしくは私から品物を盗んだ事があるか?」
「はい」
「お前はこの部屋、もしくは私の持ち物に品物を追加した事があるか?」
「はい」
「それはなんだ?」
「時限式自動着火細工済み糞爆弾20kg」
「お前はグリンゴッツにある我がブラック家の金庫から品物を持ち去った、またはそうしようと企んだ事があるか?」
- 32二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 20:53:56
「怒れるマーピープルたちを引き連れて戻ってきたときはどうしようかと思いましたが、本当に二人とも無事で良かったわ。そう思いませんことオナイ先生」
「ウィーズリー先生、あれは無事……でいいんでしょうかね……?」一番に娘と戻ってきてある程度回復してきたオナイは、最後に戻ってきたペアに対してそう言った。
すべての参加者が戻ってきたテントには一際騒がしい毛布団子が存在していた。
「アルバスーーよがっだよぉーー無事なんだねえ!」
「…せんぱ、せんぱ…い、くる…しい!…です!」
「仮にも淑女なのだからおやめなさい!ミスターダンブルドアが潰れてしまいますよ!」
脱力して思うように動けないアルバスは、7年生の腕の中にがっしりと抱きしめられ更にその上から毛布でぐるぐると巻かれ、玉ねぎの中心のようになっていた。動きたくとも動けないのである。間の悪いことに女子生徒の姿になっていたので、飲まされた元気爆発薬の性質だけじゃなく顔が真っ赤になってこちらからも煙が出そうな勢いだった。
ナツァイたちはそれを見てニヤニヤとした笑みを隠そうともしなかった。少年よ。そいつの扱い、大変だろう?
今回の結果が集計されたらしく、魔法使いが満足げにソノーラスを響かせている。二人以外の全員が温かいテントの外に出て言って講評を聞きに行った。誰もいなくなったテントの中ではパチパチと薪が燃える。 - 33二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 20:55:33
「怖い目に合わしてごめんよアルバス」消え入りそうな声だったが、密着していたアルバス少年の耳には聞こえていた。顔が見えなくてよかったな、と思った。
「怖くなかったですよ。安全対策はされていましたし、事前に説明もありましたから」
どっちが年長者かもわからないほど、はっきりとした意志をもってアルバスは答えた。だから、先輩がそんな顔する必要はないんですよ。
「それにね、拒否権だってあったんです。でもこの話をウィーズリー先生から持ちかけられたとき、僕から是非にとお願いしたんですよ」
「なんでそんなことを?」
「……僕にもよく分からないんです。なんでだと思いますか?」
アルバスは、誰も見えない場所で控えめに女性との濡れた服の一部を握りしめた。
「アルバス……」
入学直後、彼をひと目見た時からアルバス・ダンブルドアは偉大なる善の魔法使いになるだろうという確信めいたものを感じていた。きっと、周りもいずれ理解を示すだろう。ただ、その期待はきっと彼にとって良いものにも悪いものにもなる。
期待は勝手に大人という衣装を着込ませてしまう。
まだ彼はこんなに子供だというのに。
子供は守られるべき存在だ。それが自分の好奇心・興味本位のせいで巻き込んでしまったことに後悔を抱いていた。
しかし彼はそんなことはとうに通り過ぎていたらしい。ダンブルドア家の長男でも守るべき子供という存在でもなく、自分自身を見てほしいという欲をその青い瞳の奥に持っていることは短い付き合いでも感じ取れるほどだ。
「そんなことで試さなくても、君のことがとても大切だと思っているよ】
善なる君が君自身を見失わないように。
僕だけはいつまでも君自身を見つけてあげよう。
大丈夫、今回だって先輩は君のことを見つけてあげられただろう?
おわり
(ちなみに他所が危険行為で死人を出しかけたので結局本編炎のゴブレットまで開催は伸びるのであった…)
お粗末様でした。素晴らしいssの間に長いのぶちこんでしまって本当にすみません。 - 34二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 21:11:57
こちらこそ邪魔してすいません
「いいえ、ありません。先生。何事かあったのですか?」
「お前は先月の最初の日の夜中から朝方にかけて、どこで何をしていた?」
「乙女の秘密です。先生」
「お前は先程のワインに真実薬など入っていないと気づいていたか?」
「いいえ、先生。途中で真実薬特有の『思考に靄がかかったような心地よさ』が無いことに気づきました」
校長室のあちらこちらに隠された糞爆弾を撤去させられながら、女生徒はなおも尋問を受けていた。
「何故真実薬が効果を発揮した時の服用者の体感を知っている?」
「時々飲んでいます」
「何故だ?やはり常日頃から正気ではないのか?」
「『真実薬』は飲んだものに文字通り己の知っている事を、知っている限りにおいて嘘偽り無く述べさせます。
つまり、適量飲んで自問自答すると、こんがらがった考えを整理するのに便利です」
「もう一度訊くぞ。『お前が、犯人か?』」
「何についてですか?ここに糞爆弾を大量に仕掛けたのと、まね妖怪を投入したのと、マンドレイクをふくろう便で
送り付けたのと、校長先生の名前を無断で拝借して『日刊預言者』のプレゼント企画に応募したのは僕ですが
今お訊きになっているのはその話ではないですよね?………本当に何があったんですか?」
7年生の女生徒はどうも本当に何事か抱えているらしいブラック校長の様相を見て、苦手意識を一時的に忘れていた。
- 35二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 21:19:30
一気に読み耽ることが出来るくらい文章に無駄がない…お疲れ様でした アルバスとレガ主の間には恋愛だとかそういういざこざ以上の思い、絆が繋がっているというのをひしひしと感じる
個人的好き好きポイントとしてはアミットに死んでほしくない理由に最初に上がるのが「宿題の手助けが減るから」なのがギャレスらしい。魔法薬以外興味なさそうだからね…
- 36二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 21:25:58
ダンスパーティに誘われるレガ主、実際男女どちらでも引く手あまただけど代表者のパートナーの場合みんな牽制しあって全然声がかからなくて、一番最初に声をかけてきた人に軽々しくオッケー出してほしい。イエスマンなので…
- 37二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 21:30:35
『告白されたから取り合えず付き合ってみた』レガ主概念を感じる
- 38二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 21:35:17
腰抜ケインのダンケインに誘われていいよしちゃうレガ主はいるてコト!?
(周りはやめとけやめとけ!!って吉良吉影の同僚みたいになる) - 39二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 21:43:11
「それで校長先生とは、なんの話をされたんですか?」
グリフィンドールの談話室の端のソファーで、7年生の女生徒の膝に座らされ頬を両手で擦り回されながら1年生の
ダンブルドア少年は訊いた。廊下ですれ違った校長に「呼んでこい」と言われただけで何も事情を知らないのだ。
「なんか、なんかの事件があって、それの犯人が僕じゃないかって疑ってたみたい。ブラック家の屋敷なんて知らない
っての!でも暫く質問して僕じゃないって思ってくれたみたいだった。もっと怪しいやつが他に居るとかなんとか」
そこまで言って女生徒はダンブルドア少年の両頬に添えている己の手を止め、そのまま一気にダンブルドア少年の顔を
ぐいっと自分の方に向き直させた。
「ねえアルバス『ダームストラングのグリンデルバルド』って知ってる?」
「知りませんね。訊いたこともありません。『ダームストラングの』?ダームストラング校の人なんですか?」
ダンブルドア少年は無表情で即答した。
「校長がそう言ってたからたぶんね。その人の事を僕のことより疑ってるみたいだった」
「ブラック校長が先輩よりも疑うなんて、その人はよっぽどの悪党なんですかね?」
「………なんでとぼけるのさ。ペンフレンドでしょ?ゲラート・グリンデルバルド君」
そう言われたダンブルドア少年は、あくまでも無表情のままだったが、その目はこれまでホグワーツの誰も見たことが
ない雰囲気を纏っていた。
- 40二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 21:48:20
- 41二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 21:53:40
めちゃくちゃおしゃれで好き。実際にパーティ会場にいかなくても二人ともいつものローブで、どこかの夜の教室で二人だけでそんな会話してるのみたいな…
- 42二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 22:04:03
>>40 お互い一言交わしてるだけなのにここまで尊いと思ったことはなかった
- 43二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 22:25:59
「ゲラートは犯人じゃありません」
ダンブルドア少年は自分を膝の上に乗せている7年生の女性徒の両頬を強く抓りながら何度も言った事をまた言った。
「痛い痛い!疑ってないって僕は!校長だって盗まれたのが家宝だから気が立ってるだけだよきっと!」
「ああ、じゃあ校長は本気で君を疑ってたんだね。重要な事を隠したまま話を進めてカマをかけたんだ」
いつのまにやら隣に来ていたスリザリンの7年生オミニス・ゴーントが2人の問答に割って入った。
「校長が1度でも『ブラック家の』家宝が盗まれたなんて言ったかい?」
ダンブルドア少年と一緒になって女生徒の頬を強く抓り始めたオミニスに、ダンブルドア少年が質問を投げた。
「どういう事です?」
「盗まれたのはゴーントの家宝なんだよ。校長が怒ってるのは、校長はゴーントの家宝イコール魔法族の歴史的遺産
だと思ってるから。純血魔法族そのものに対して唾を吐きつけられたと校長は感じているわけさ」
そう言ったオミニスに、頬を抓られている女生徒がさらに踏み込んで訊く。
「具体的には何が盗まれたの?」
「指輪だよ。ゴーント家に伝わる指輪。変なマークの入った黒い宝石が嵌まってる。古い品だけど、それだけの品さ」
- 44二次元好きの匿名さん23/05/21(日) 23:27:08
「……………先輩?」
「どうしたんだい?」
ダンブルドア少年とオミニスは、7年生の女生徒の顔が青くなったのを敏感に察し、その頬から揃って手を放した。
そして女生徒はズボンのポケットに杖を突っ込み「呼び寄せ呪文」を唱えた。
「……………もしかしてそれはこれのことかいオミニス………?」
たった今説明された通りの品、黒い石の嵌まった古そうで貴重そうな指輪が女生徒の杖の先で浮いていた。
「…………どこでコレを?」
オミニスが表情を厳しくして訊いた。
「ちょっと言えないお店。『あ、ペベレルのマークだ!』って思って色々売って買ったの。でもじゃあコレ本物?
レプリカとかじゃなく?僕としては思い切った買い物だったけど、本物としちゃ度を越してお手頃だったよ??」
「そのお店に行って、どういうルートで仕入れたのか訊けませんかね」
ダンブルドア少年が言った。 - 45二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 00:04:07
ssの影響で炎のゴブレット映画見直したら「ホグワツホグワツホグホグホグワーツおっしえてよー♪」って歌うハーマイオニーが可愛すぎたのであの歌レガ主が考えたことになんねえかな(大の字)
- 46二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 00:50:06
「およそ未成年魔法族が来ていい場所ではない」いかがわしく薄暗いノクターン横丁の隅の店で、旅行かばんを持った
オミニス・ゴーントは言葉を選びながら店主に事情を説明し、情報を引き出すべく頑張っていた。
「は?じゃあ何か?それぁ確かに俺が売った品だが、じゃあ何か?そりゃ『マジもん』で『盗品』だって事か?」
店主の小男は驚愕していたが、それはすぐ怒りに変わった。
「あの野郎この俺を騙しやがったな!いらねえ面倒を押し付けやがって!この店まで痛くもねえ腹探られるだろうが」
仕入元を思い浮かべているらしい店主に、オミニスは落ち着いて訊いた。
「その『野郎』誰か教えてくれないかな?そいつが一刻も早く捕まった方がお互い都合が良いと思うんだけど」
「やたらめったら態度のでけえ、いけすかねえゴブリンだよ!ナーラックって名前の不愉快な野郎さ!」
ゴブリンだから悪く言ってるんじゃねえぞ!あの野郎個人が気に食わねえんだ!と妙なフォローを付け足しながら
店主はオミニスが旅行かばんを持って立ち去った後も、しばらくブツブツ憤り続けた。
- 47二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 01:29:07
オミニス・ゴーントはその後徒歩で「漏れ鍋」まで行き、そこから「煙突飛行ネットワーク」でホグズミードの
「三本の箒」に、そしてホグズミード村にある隠し通路を通ってホグワーツ城に帰還し、荒事になった時のために
ついてきていた友人の女生徒に魔法のかかった旅行かばんの中から出てきてもらい、速やかに女生徒がかばんを
同じく色々と魔法のかかったパジャマのズボンのポケットにしまい込んだのを確認してすぐ2人で校長室に向かった。
「申し訳ありませんが、僕はこれを持っているのも僕からゴーント家に送るのも遠慮したいので、校長先生の方で返却
しておいていただけませんか」
ブラック校長に先程知り得たことを説明し終えたオミニスのその進言を珍しくすんなりと承諾した。
「いいだろう。どちらにしろ貴様はそれを持つに値せんしな。私が後でゴーント家に赴く事にしよう。しかしそうか
『ナーラック』。どうやら名前を覚えておかねばならん悪党のようだが、そいつが直接の下手人かどうかは」
「そこまでは不明です。先生。僕らが辿れたのはナーラックという名前までです。完全に偶然ですが品がもう戻って
いますので、とりあえず後は僕らの出る幕でもないと考えました」
そういった女生徒に、ブラック校長は意地悪く返した。
「……………で?何が望みだ?規則違反をいくつも含むにも関わらず珍しくわざわざ律儀に報告に訪れたのだから
浅ましい貴様らの事だ。報酬を期待しているのだろう?」
「寮対抗クィディッチを解禁してください!」
オミニスの隣に立つ7年生の女生徒はそう言って深く深く頭を下げた。
- 48二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 01:50:05
一週間ほど後。来月から寮対抗クィディッチ再開、という急な朗報を受けて激アツ確変フィーバータイムに突入した
グリフィンドールの談話室で、1年生のダンブルドア少年は珍しく好奇心満面の表情で7年生の女生徒から事後報告を
受けていた。
「で結局そのナーラックってゴブリンはどうなったんです?逮捕されたんですか?」
「証拠不充分で不起訴。『商取引で誰かから入手した』って主張を否定して『ナーラックが盗った』って言える証拠が
ないんだって。校長ものすごい顔してたよ」
それを聞いてダンブルドア少年はさらに質問する。
「じゃあ『ノクターン横丁の隅の店』は?」
「お咎めなし!いやーーーーーーうまいことマズイ品を隠したんだろうなーーーーー。誰のお陰かなーー?????」
そのわざとらしい回答で大体察したダンブルドア少年に、女生徒は逆に質問した。
「ねえ、アルバスのペンフレンドのゲラート君ってどんな子?ちょっとくらいおしえてくれないとさみしいなー」
- 49二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 01:51:35
- 50二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 03:14:06
アルバス・ダンブルドア少年による「ペンフレンドのゲラート君」紹介が思ったより長くなって来た上話が逸れ始めた
ので7年生の女生徒は早々に余所事考え始めた。
(恋心ってどんななんだろうな?そういや恋愛ってちゃんとした事無いなぁ)
(そもそも僕の恋愛対象がどんな人かわかんないや………)
「先輩?聞いてます?」
(そうだ試してみよう!ギャレスならきっと手伝ってくれるぞ!)
「アルバスも手伝ってくれるよね!」
何一つ説明していない事に気づいてもいない女生徒に、ダンブルドア少年は条件反射で答えた。
「え?あ、はい。いいですけど、何がです?」
そしてグリフィンドール談話室内の対面のソファーに居たギャレス・ウィーズリーが呼び出され、女生徒の説明を
2つ返事で了承した。
「おもしろそうじゃないか!すぐやってみよう!」
「お二人とも正気ですか?」
ダンブルドア少年はこの2人に対して事あるごとに言っているこのセリフを今日もまた言った。
- 51二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 03:35:23
「これがアモルテンシア。通称愛の妙薬。今回は希釈して使おう。でこれはペリタセラム。真実薬だね。1滴でいい」
テキパキと準備をしているギャレス・ウィーズリーと女生徒を見ていたグリフィンドールの談話室に居る他の生徒は
数人がマズイと察して人を呼びに行った。呼びに行くのは教師ではなく、2人の友人であるスリザリンの7年生だ。
「真実薬→愛の妙薬→呪文、の順がいいよね?精神影響が行動に現れない順にやるべきだたぶん」
「そうだね。呪文は当然最後として、愛の妙薬を最初に飲むと十中八九手順なんか頭から吹っ飛ぶと思う」
ギャレスと女生徒が準備を進める横で、もはやこの2人は止められないと察したダンブルドア少年は全てを諦めた
無の面持ちで立ち尽くしていた。―――自分は、無力だ。
「よっし希釈したよ。これで効果時間だいぶ短くできたはず」
愛の妙薬をグラスに注いだギャレスがそう言ったのを合図に、女生徒は好奇心を炸裂させた。
「よーしじゃあいってみよう!『恋い焦がれるってどんなだろ!』まずこれ!でコレ!そんで『コンファンド!』」
愛の妙薬を飲み真実薬を1滴自分の舌に落とし錯乱呪文を己にかけるという暴挙を働いた女生徒の表情は瞬く間に
くにゃくにゃにとろけてしまった。
- 52二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 04:23:14
「よし、じゃ質問するよ。ダンブルドア君こいつ抑えててくれるかい?今はいつもよりもっと行動が読めないからね」
ドロドロになった女生徒を見てギャレス・ウィーズリーは予め決めた質問が書かれた羊皮紙を片手に持って、平然と
次の手順に移った。
「まずはこの質問だね。『あなたのなまえはなんですか?』」
「……それはプレイヤー毎に人それぞれ違うから……読む人が解釈違い起こさないようにそれは絶対内緒ぉ………」
「は???何だって?まあいいや次。『あなたの好きな人はどんな人?』」
「…………一緒に居て楽しい人…………ギャレスもオミニスもセバスチャンもアルバスもポピーもイメルダもみんな
みんな好き……………ハッフルパフのあの子達もナツァイもアミットもディークもジェイザルゴも好き……」
「無難な事言うねぇ。最後のは僕知らない人だね。次『今どんな事考えてる?』」
「アルバスのほっぺた………ちぎって食べるのはいつがいいかなって………」
ダンブルドア少年は身を竦めた。
「『今、恋愛対象という意味で好きな人は居る?』」
ギャレスの手元のメモに女生徒自信が書いた質問が本題に入ったまさにその時、血相変えたグリフィンドール生に
『すぐ来てくれ』とだけ言われたセバスチャンが、オミニスとイメルダを伴ってグリフィンドールの談話室に現れた。
「今度は何やらかしたのか聞かせてくれるか?正直あまり聞きたくないが」
- 53二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 05:10:00
ダンブルドア少年の事情説明を黙って聞き終えたセバスチャン・サロウ、オミニス・ゴーント、イメルダ・レイエスの
3人は心底から呆れきって、揃って大きくため息をついた。それを一切来にせずギャレスはまだとろけている女生徒に
楽しそうに問いかける。
「ホントに?ホントにその名前が『恋愛感情抱いてる相手』?………いやー意外というか納得というか。素面に戻って
から報告したときどんな顔するんだろうね君は」
「ホントだよ………………しょうがないでしょー好きなんだからーー…………」
寝そうになっている女生徒に、ギャレスは羊皮紙に書かれた最後の質問を読み上げる。
「『恋愛感情ってどんな感じ?』………君この質問の回答を自分で言語化できる事を疑ってないんだね………」
「焚き火…………いつの間にかすごく燃えてる……注意しないと火事になる………火傷するかもしれない……………
だけど自分で薪をくべないと消えちゃう………………」
その回答を最後に深い眠りに落ちたらしい女生徒から、呆れ返る友人達へと向き直ったギャレスは降参するように
両手を上げたが、ダンブルドア少年の状況説明を受けていたので最後の質問以外は聞こえていない3人の7年生は
もう叱る気も失せてしまい、溶けた表情のままソファーで寝息を立てる女生徒の顔を見て誰からともなく笑った。
「ホントに先輩はまったく……アホなんだか思慮深いんだか………………」
ダンブルドア少年もそう言って笑った。
- 54二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 05:14:10
よし一段落ついたわ寝よ。レガ主の初恋の相手がホグレガ登場済みの誰かだと仮定すると誰なんだろうな
同級生ズの誰かだろうか。レガ主の人物像の人それぞれっぷりを脇に置いといても誰でもありえるよなブラック校長以外
- 55二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 05:35:45
俺がギャレスくんガチ恋勢なのを加味せずとも仮に恋愛感情を抱いている相手がギャレスくんだと言うことを告げられた場合でもレガ主は薬の効果で誰に言ってるかわかってないから取り合えずギャレスくんには本文通り「納得」と平静装って内心『うわぁ~~~~……』って思っててほしい
- 56二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 07:07:16
ほしゅ
最初から読んできたんですけど、ほんとにSS書く人達が文才あり過ぎてスラスラ読める。 - 57二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 07:43:20
まだスレ1/4しか埋まってないのにすでに神絵師一人と神執筆者が二人集ってるこの状況エグくないですか??
- 58二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 07:50:56
- 59二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 08:04:30
アルバスくんがレガ主に無自覚の恋心を抱いてて端から見れば結構わかりやすいんだけど恋愛において朴念仁なレガ主を見ながら常に『アルバス…がんばれ…』ってなってる友人らの幻覚が見えたんですけど形にしてくれる人はいるでしょうか
- 60二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 09:16:10
「君が恋愛感情を抱いてる相手、○○だったよ」と事務連絡みたいな口調でつらつらと報告するギャレス、○○が誰であれ顔を真っ赤にして「そうなの!?」と驚くレガ主
- 61二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 12:45:27
自分が寝るときの夢は大概死んでいたり殺されたりするので(ゲームオーバー)基本的に起きてたいんだよねって思ってるレガ主と、先輩の周りには頼りになる友人もいるし僕もいますよ。安心して眠ってください。って伝えるアルバス。なんなら片手だけ触れたまま読書するし、子守唄も歌ってくれる。
- 62二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 13:20:07
夢の内容がゲームオーバーのダイジェスト概念好きだ……いずれも全て生々しいし痛覚とかその瞬間の恐怖とかあたかも現実で起こってるみたいに鮮明に思い出せるとか…
- 63二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 16:55:33
たまに「寝ると酷い夢をみるからさ、なるべく起きていたいんだ。…だからあまりゲームを終了しないでね?(プレイ環境のユーザー名)さん?」みたいなメタ発言をしてほしい
- 64二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 19:27:52
何スレ目だったか忘れたけど、結構前にちらっと言われてた
「レガ主がボガートと対面すると、ボガートは『PS5で出る新作やらゼルダやらSwitchやらのゲームの山』に変わる」
って概念めちゃくちゃメタいけど好き。
その新作ゲームの山の底でほとんど見えねぇホコリまみれのホグレガが下敷きになって潰れてると尚良い - 65二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 19:34:53
友人やアルバス視点からは突然倒れてずっと目覚めないレガ主、になりそう
- 66二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 19:39:25
なんなら後輩アルバスも幻か(書き込みはここで途切れている…………)
- 67二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 21:45:13
すごく辛い……耐えられない…メタ概念って直接プレイヤーに訴えかけてくるから心の弱いところを正確にぶっ刺してくるのひどい…
- 68二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 23:31:01
ほしゅ
- 69二次元好きの匿名さん23/05/22(月) 23:54:59
このスレの住民は忘れがちだがホグワーツレガシーにアルバスくんは存在しないし「やあアルバス!」って声をかけるレガ主先輩も存在しないんだ…
- 70二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 00:02:04
その概念を信じて11スレもやってきたんだぞ!!!!!そこまでしたらもう存在するだろ!!!!無辜の怪物(レガ主)
- 71二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 00:13:04
消されたか
- 72二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 00:16:33
レガ主なら画面の向こう側まで干渉できそう
- 73二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 00:19:15
じゃあ仲の悪いレガ主とアルバスネタ
アルバスがまだ孤立してた頃にウィーズリー先生に「フィグ先生があんたにしてくれたようにしてやりな」って言われて、フィグ先生と同じように!ダンジョン!強敵!でも古代魔術の遺跡は入れないし一年生だからあまり危険な所には連れて行けないなって考えた結果ファスティディオのダンジョンに放り込んでめちゃくちゃ嫌われる - 74二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 00:22:42
- 75二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 00:30:13
ジェイザルゴなんていたっけ?スカイリムのあいつしか思い出せないんだけど
- 76二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 00:33:39
あら〜!って心のおばさまが出てきてしまった。いいね
- 77二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 01:18:53
絵柄好きだったので新作嬉しい……オミニス……
- 78二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 01:47:07
ありがたやありがたや……尊み……
- 79二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 04:25:40
その日の「闇の魔術に対する防衛術」のハッフルパフとグリフィンドールの1年生の合同授業には
1人のおかしな格好の7年生の女生徒が、当然の権利のように参加していた。
「………他の教科ならともかく私の授業では、規則を勘案しないのであれば居てもいいでしょう。実践が要ですし」
参加自体は容認しつつもへキャット先生はしっかりと女生徒から30点減点した。
「さて、この洋服ダンスがこの教室にあるという時点で、7年生のアナタはなにをやるか察していますね?」
期待半分不安半分な1年生達を見つつ、7年生の女生徒はへキャット先生のフリに答えた。
「ボガート。『まね妖怪』ですね?ターゲットに定めた人間――通常は認識できる範囲で最も近くにいる人間――が
『なにより恐怖を感じる姿』を正確に見抜いてそれに変身する妖怪です。今はまだタンスの中で、僕らに気づいて
いませんから、おそらくは何にも変身していません。ボガートが変身していない状態で観察されたことはないので
そちらのタンスの中でどんな姿になっているか、誰にもわかりません」
「そのとおり、そしてこれを打ち破る呪文があります。『リディクラス』。恐怖を打ち破るのは笑いです。みなさん
『己が1番怖いのは?』『それが姿を現すなら如何な見た目か?』そして『それを馬鹿馬鹿しく改変するには?』
よく考えてくださいね。そして今から1人ずつ前に出て、このタンスの中の『まね妖怪』の相手をしてもらいます」
そう言ってへキャット先生はまた7年生の女生徒に「最初はアナタが見本を見せてください?」と気軽に投げた。
- 80二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 04:53:22
「うーーーー、僕の怖いものなー。みんなの見本には不適当だと思うんだけどな~~」
へキャット先生が遠慮なくタンスの引き出しをひとつ開けると、その中から。
「うわうわうわやっっぱり!!絶対これになると思った………!!」
そう言って己の肩を抱いて身を竦め腰が引けている女生徒をよそに、その場の他全員は恐怖など感じていなかった。
「……?なあに、あれ?」
そう言って首を傾げたハッフルパフ生の女の子と同じく、溢れ出たそれらが何なのか、誰にも全くわからなかった。
金属でも木材でも布地でもない謎の材質の箱のようなものがいくつか。それよりもっと小さい派手なパッケージの薄い
ケースが大量に。それも全て違う製品らしかった。その派手できらびやかな山の下敷きになっている、古びて汚れた
ホコリまみれのケースにホグワーツ城がデザインされていると気づいたのも、女生徒だけだった。
「………………!!!………やだやだやだやだやだ!!僕絶対ヤだからね!!!!『リディクラス』!!」
女生徒が叫ぶようにして唱えると、タンスの引き出しから溢れ出た山のような量の謎の製品達は全て吹っ飛んで消え
下敷きにされていたホグワーツ城がデザインされたケースが宙に浮いて新しくなった。「DLC」と書かれている。
「……………ちょっと延びるだけじゃんか!!『リディクラス』!!」
女生徒が泣きそうになりながらそう叫ぶと宙に浮いたケースは箱入りの百味ビーンズに変わり、すぐ輪郭を崩して
タンスの中に引っ込んだ。
「……訊きたい事はありますが、よくできました。皆に良い見本を見せてくださいましたから5点差し上げます」
へキャット先生は落ち着き払ってそう言ったが、今教室にいる中では普段のこの女生徒を特によく知る2人である
ハッフルパフの女の子とアルバス・ダンブルドア少年はそこそこ動揺していた。なにせこの先輩がこんなにも
取り乱したのは見た事がなかったのだ。
- 81二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 05:22:17
教室の端で膝を抱えて座り込んでしまった女生徒をするっと無視してへキャット先生は授業を続ける。
「では次はあなた。前に出てください」
指名されたハッフルパフ生の女の子は、大体いつもうまくできちゃうダンブルドアくんの後がいい、見本をなるべく
たくさん見てからがいいと思っていたので1年生の最初の指名にドキリとしていたが、それでも勇気を出してタンスの
前に立った。
「いいですか?『馬鹿馬鹿しい姿』『笑ってしまう改変』です。いいですね?さあ!」
へキャット先生がタンスを開け、飛び出してきたカーテンのような布は空中で一瞬翻って大きなベッドに変化した。
「………リディクラス!」
女の子が頑張って叫ぶと、ベッドの枕元に一通の開封された手紙と、針が大量に枝分かれして蛸の足のようにグネグネ
グネグネ蠢き続けている壁掛け時計が現れ、女の子は一気に笑顔になった。
「よくできましたね。ハッフルパフに10点差し上げます。では何が怖くて、どう変化させたのか教えてください」
へキャット先生の問いに、女の子はおずおずと答える。
「あれは私のおうちのベッドなんです。お姉ちゃんと一緒に寝てたベッド。だけど急にお姉ちゃんがホグワーツに
行っちゃって、私ひとりで寝てたんです。私が怖いのは、それ。『独りになっちゃうこと』。で、あのおてがみは
私もホグワーツに入学できるよって書いてあるおてがみで、あの時計はその時ウィーズリー先生が壁から外して
見せてくれたやつ。『あなたにも魔法の力がありますよ。お姉さんと同じ学校に通えますよ』って」
周りの同級生たちの優しい視線に全然気づかない女の子に、へキャット先生は微笑みかけて交代を告げる。
「教えてくれてありがとうございました。よく自分を見つめましたね。では次、アルバス・ダンブルドア。前に」
- 82二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 05:34:22
ダンブルドア少年がタンスの前に歩み出るとベッドはすぐに小さな女の子の死体に変わった。
「………リディクラス!」
もう一人男の子が現れ、女の子は起き上がり、2人共ダンブルドア少年に優しく微笑んでいる。
「リディクラス!」
男の子と女の子は煙のように消え、あとに残った僅かな靄もタンスに引っ込んだ。
「妹と弟です。妹は体がその……頑丈じゃありません」
へキャット先生に質問される前に短く説明したダンブルドア少年は笑っていなかった。
その後は他の1年生達が列になって次から次へとまね妖怪に立ち向かい、授業は沢山の笑い声に包まれて終わった。
「先輩、あれ何だったんです?先輩は何が怖いんですか?」
「おねーちゃん、大丈夫?」
揃って廊下を歩きながら、まだちょっと様子がおかしい7年生の女生徒にハッフルパフの女の子とダンブルドア少年が
目を見つめながら訊いた。
- 83二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 05:35:59
>>74 17さんですか!??!好きです本当にありがとうございますてぇてぇです
- 84二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 05:48:31
「僕が怖いのは、遊んでもらえなくなること」
ダンブルドア少年は「何ですかそれ?」とか「友達いっぱい居るじゃないですか」とか「皆が先輩をほっとくわけ」
とか言いそうになったが、他ならぬ先輩の目がそれをさせなかった。
「おねーちゃん、ホントに大丈夫……?」
ハッフルパフの女の子が心配そうに訊く。
「大丈夫。大丈夫だよ。ありがとね」
女の子はその表面だけの元気な声を聞いて、大丈夫じゃないと確信した。
「ほら先輩、『必要の部屋』つきましたよ。先輩方居ますよ。みんなで宿題やりましょう?」
ダンブルドア少年が気を使って声をかけ、3人でそのいつもの「研究室兼寛ぎ空間」になっている「必要の部屋」に
入ってすぐ、その様式の必要の部屋の実質的な家主である女生徒は友人達の姿を確認して叫んだ。
「セバスチャン!ギャレス!オミニス!イメルダ!抱っこ!!!!!!!!!!!!!!」
眉を顰めつつも女生徒の悲壮な表情でいくらか察したらしい先輩達に、ダンブルドア少年が付け足す。
「すぐにお願いします」
女生徒がいつもの調子に戻ったのはその日の全ての授業が終わった後、ギャレスの新しい薬でセバスチャンの頭に
噛み噛み白菜が生えた時だった。
- 85二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 05:49:29
- 86二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 08:00:39
このレスは削除されています
- 87二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 09:35:35
普段城内にいないレガ主が珍しく一日中どころかここ一週間外に行っていない。度々図書館に足を運んだり本を読んでいたりレイブンクローの女生徒(ソフロニア)と何やら勉強会をしているのを目撃するアルバス。先輩らしくないなと尋ねてみたら「あぁ、その……アルバスならいいか。◯◯(モブ生徒)って人がいてね、賢くて落ち着いた人がタイプらしくて」ってうじうじしながら答えられたせいで(恋…?誰に影響を受けて…?まさか最近二人きりで勉強しているあのレイブンクローの人…!?)と焦ってしまうアルバス。自分は元気溌剌でたまに自分勝手、それでもたまに落ち込んだりと人外的なのに人間味に溢れている先輩が好きなのに先輩に変わることを強要する人許せない…って勝手に心が燃える。
- 88二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 12:20:21
- 89二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 13:06:05
メタ発言レガ主とか初恋キラー/オムファムファタールレガ主とか一途レガ主とか色んな概念があって楽しい 一途レガ主もっと見たい 皆も推しをレガ主に追わせよう
- 90二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 20:56:21
DLC来るまで遊んでもらえるか不安なレガ主可愛いし、アルバス後輩概念の絡みがかわいいん
- 91二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 20:59:11
魔法の暴走で赤子になったレガ主を見たアルバス「先輩って赤ちゃんの時から先輩じゃなかったんですか?!」
- 92二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 21:45:05
匿名Mならぬ匿名L
好きな食べ物も趣味もない(プレイヤーの解釈次第)し年齢はホグレガ本編では永遠に15歳。レガ主は少なくともウィザワの人間ではない。 - 93二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 00:49:58
寝不足で集中力途切れちゃったせいで転んで膝を擦りむいて結構出血したアルバスを抱えて医療室までせっせと向かうレガ主。姫抱きでも赤ん坊を抱き寄せてる感じでもおんぶでもいっそ俵担ぎでも最高。道中「後もうちょっとだよ」とか「すぐ良くなるからね」って不安を取り除くべく声を掛け続けるレガ主。治療中ずっと近くにいてほしい。アルバスが「いかないでください」って袖掴んで目元に涙ためながら頼むのもレガ主が自ら留まることを選んだのもどっちにしろ可愛いし寝不足を指摘されてアルバスは心臓バクバク。(色んな意味で)必要の部屋のソファでレガ主の膝枕で快眠してくれ〜〜!!寝れなくても可愛い!!(深夜テンション)
- 94二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 06:07:43
ほしゅ
- 95二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 06:20:38
スネイプ先生をシャープ先生と呼ぶ五年生(二週目)レガ主
- 96二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 08:24:56
アルバスの学友たち、アルバスと話してるとよく出てくる先輩(さまざまな事象を巻き起こす)が、あまりにも沢山ヤバいことを起こしているのと「あ、ここにいたんだアルバス〜」って声をかけてくる先輩の姿が毎回性別も声も肌の色も髪の色も異なるので、アルバスは仲のいい先輩(やばいやつ)が沢山いるんだな……となることがありそう
- 97二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 09:03:40
古代魔法の一つとしてイシドーラが振りかざした「感情を抜き取る」があるけど、これって愛の魔法の特効だったりするのかな。
- 98二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 12:40:17
自分は超回復するし…でウィゲンウェルド薬もあまり持ち歩いてない。他人に対する治癒魔法がどうしても修得できない(システムの都合)ので焦っちゃったのかもしれない。レガシー時空死ぬときはあっさりだしなあ
- 99二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 18:29:06
レガ主があっさり死んじゃってダンブルドアが喪失から立ち直った頃合いにしれっと転生して一年生に紛れてるレガ主が見えた
- 100二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 20:31:57
レガ主が覚えてても覚えてなくても美味しい…
- 101二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 21:01:21
転生レガ主が、ホグワーツ卒業年度までしか生きられないけど何度でも転生して入学してくる概念。17年に一度転生して、10年たつとホグワーツに入学、7年間学んだあに死んじゃってのループを繰り返すやつ。
記憶は引き継いでてもいいし、なくてもいい。
あった場合。
まじで人の理とかから外れてしまったが本人は「4週目か……」とかなってるし、毎回残された材料などで必要の部屋がバカでかくなっているので「農作業車ほしいな」と言い出すし、過去問のストックが豊富すぎて先生たちに逆に提供するぐらいの立場になってる。
ダンブルドアが実質的な後継人になってるかも。毎回孤児なので、転生してくる頃合いになったらイギリス中の孤児院を訪問するダンブルドア。ひとめで「あるばす?」って先輩に見つけてもらえる。っていう妄想。 - 102二次元好きの匿名さん23/05/24(水) 22:27:38
古代魔法が使い方次第で愛の魔法のカウンターになるかもしれない考察いいな…イシドーラは人々への慈愛ゆえに古代魔法の闇に落ちていったし、レガ主も博愛気味だけどレガ主はあくまで戦闘時のアシストみたいに使うしな… 近道でその場しのぎで救うイシドーラと、苦労してでも悩みそのものを解決するレガ主って対比になる?
- 103二次元好きの匿名さん23/05/25(木) 02:37:14
愛がどうのこうのの魔法もなんか古代魔法のカテゴリに入りそうなんだよなあ
………ハリポタ世界の魔法省「明らかに腐敗していて」且つ「最高峰の神秘を抱えてる」ってなんか
この2つを兼ね備えてる組織創作であんまり見ない気がする
だいたい腐敗した組織って大昔からの遺物とか研究材料とか散逸してるイメージなのに
神秘部の開かない扉もマジでしっかり1回も開かないし(たぶん「愛」を研究してんだろうけどだとしてもナニソレ) - 104二次元好きの匿名さん23/05/25(木) 06:38:33
ほしゅ
- 105二次元好きの匿名さん23/05/25(木) 11:34:08
ダンブルドア教授と一緒にクィディッチの実況、解説はコガワ先生にしてほしい。
- 106二次元好きの匿名さん23/05/25(木) 15:20:36
アルバス少年は本編中のレガ主の見せるランロク一派への本気の殺意と害意を知らないんだなって思うとニコニコしちゃうな………ランロクとの決着も(フィグ先生との別れの話に直結するから)本人はあまり語りたがらないだろうし
- 107二次元好きの匿名さん23/05/25(木) 17:30:57
- 108二次元好きの匿名さん23/05/25(木) 19:47:47
魔法より先に身体が動くアルバス
- 109二次元好きの匿名さん23/05/25(木) 21:01:01
- 110二次元好きの匿名さん23/05/25(木) 23:09:56
アルバス「先輩、ちゃんと身なり気にしてください」
レガ主「アルバスが直してくれるからいいじゃん」
アルバス「別にしたくてやってる訳じゃ……」
(したくてやってるし仮にレガ主が身なり整えはじめてネクタイ上げという些細なこともできなくなったらちょっとしょんぼりすると思うこのアルバスくん)
- 111二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 00:03:40
たまたま遭遇したモブ生徒にネクタイやら寝癖治されて別れたあとわざとネクタイへにょへにょにしたり髪の毛ボサボサにしてからアルバスくんに会いに行くレガ主という妄想
- 112二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 03:43:17
>>109 悲しいけど七年学んだ後死ぬってかいてるから多分卒業進級関係ない 例え七年間ずっと一年生でも無慈悲に死んでしまうみたいだ…
- 113二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 04:05:53
超感覚呪文とか検知不可能拡大呪文とか泡頭呪文とか
なんて唱えるのかが登場しない呪文結構あるけど
悪霊の火みたいにググったら出てこんかな - 114二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 04:30:22
その日のすべての授業が終わった夕方、そこにいる殆どの生徒が静かに勉強や読書をしているレイブンクローの
談話室に、グリフィンドールの1年生アルバス・ダンブルドア少年と彼をよく連れ回している自由奔放な7年生の
女生徒の姿があった。
「先輩、今良いですか」とダンブルドア少年は魔法史の宿題を投げ出した様子の女生徒に声を掛けた。
「ん?なんだいアルバス?抱っこしてほしいのかい?」
両手を広げて迎え入れる体制を整えた女生徒の行動を無視して、ダンブルドア少年は即本題に入った。
「もしよろしければ『泡頭呪文』を僕に教えていただけませんか?」
「んーーーー………今日は意地悪したい気分だから、やだ!」
およそ魔法族の成年に達しているとは思えない言動をする女生徒よりも、1年生のダンブルドア少年のほうが普段の
振る舞いは大人だった。ダンブルドア少年は理不尽を受容して別の話を始めた。
「そうですか、では仕方ないですね。後で他の先輩方に教えていただくことにします。ところで先輩、もう一つ
訊きたい事があるんですが、『爆破呪文』ってなんで『コンフリンゴ』『エクスパルソ』『ボンバーダ』の
3つもあるんですか?これらの呪文に使い分けるに値する差異があるとは思えないんですが」
この質問でダンブルドア少年は、「今日は意地悪したい気分」らしい先輩の気を惹く事に成功した。
「それは、言われてみればそうだねぇ。僕もなんでかは知らないから、一緒に考えてみようか?」
そう言った7年生の女生徒は自分の隣の椅子を引き、ダンブルドア少年に着座を促した。
- 115二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 04:56:13
「まず、コンフリンゴは『私は壊れる』エクスパルソは『追放』ボンバーダはそのまんま『爆弾』って意味だけど」
女生徒が隣に座ったダンブルドア少年の腰を掴み、自分の膝の上に座らせようとしながら推論を話し始める。
「『で?』って思っちゃったんだよね呪文学の授業でコレ習った時………強いて言うならエクスパルソは………
闇の魔術なんじゃないかなぁ………あと『ボンバーダ』は使ってみるとわかるけど、爆発半径控えめなんだよね」
抵抗が無意味だと理解して大人しく先輩の膝の上に収まったダンブルドア少年は驚きの声を上げた。
「『ボンバーダ』が控えめ?僕が『防衛術』の授業でやったら教室の壁と天井がなくなりましたよ?へキャット先生が
とっさにみんなを守ってくれてなかったら僕退学になるところだったんですけど?」
「それはアルバスの魔法力が本当にものすごくて、それに初めて使う呪文だから加減がわかんなかったんだと思うよ
だってボンバーダでそんな大規模な事ができるんなら『ボンバーダ・マキシマ』なんて生み出されないでしょ。
ボンバーダはこう、爆発させたい時っていうか『丁寧に突破するのが面倒になった時』に使う感じかなぁ。鍵とか」
「先輩本当に『アロホモラ』だけド下手ですよね」
女生徒の膝の上のダンブルドア少年はそう言って笑い、机の上に放棄されている女生徒の宿題の内容が目に入って一層
声を大きくして笑った。
「そんな笑わなくたって良いじゃん!アルバスだって占い学苦手なくせに!」
- 116二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 05:16:48
「前に先輩方があのハッフルパフの女の子に闇の魔術の説明をなさった時の話を僕も耳にしたんですけど」
ダンブルドア少年は話を元に戻す。
「『エクスペリアームス』を作り出した人間があくまでも敵を無力化『することによって安全を確保する』のが目的
だとするなら、その『エクスパルソ』という呪文の意味する所が先輩の勘違いでなく正しく『追放』なら確かに
なんというか『闇の魔術的』というか、妄執的な人間が生み出したものな気がしてきますね」
ダンブルドア少年を膝に乗せてご満悦の女生徒も同意する。
「うん。『レラシオ』で遠くにやったり『エバネスコ』でスーッと消しちゃうんじゃダメってんだもんね。それにねえ
コンフリンゴはオレンジ色で、エクスパルソは青色なんだけど、魔法が関わらない場合、青い火ってめっちゃ温度
高いんだよね。うん。やっぱり『エクスパルソ』には執念を感じる。気の所為かもしれないけど」
コンフリンゴと威力大して変わんないけどね!と付け足しながら女生徒は笑った。
「そういえば先輩、それで言うと先輩は『悪霊の火』使えるみたいじゃないですか」
ダンブルドア少年は別の疑問が浮かんだらしい。
「あれはどう考えたって『何もかも燃えてしまえ』って事だけ考えてた狂人の産物ですよね?それを裏付けるかの
ように『着火』より『制御及び消火』のほうが段違いに難しいと本に書いてありましたし。アレ一体どうやって
制御するんです?コツとかあるんですか?」
- 117二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 05:38:00
このレスは削除されています
- 118二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 05:39:59
このレスは削除されています
- 119二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 05:46:31
>>116 (誤字脱字で文が真逆の意味になってるのに気づいて耐えられなかったんです)
「………アルバスは僕とか一時期のセバスチャンみたいに危ない事しなさそうだしいいか。えっとねアルバス言う通り
『悪霊の火』は『何もかも燃えてしまえ』って狂気の結晶だ。で、そんな『何もかも燃えてしまえ』って思ってる奴が
火を消すのはどんな時だと思う?」
ダンブルドア少年を膝に乗せた女生徒は落ち着いた口調で問いかけた。
「己の行いを後悔した時、ですか?」
ダンブルドア少年の模範的回答はしかし、「闇の魔術」の設計思想とは大きく異なる誤答だった。
「ぶぶー、ハズレ!答えはね『満足した時』。『よーし燃やした燃やした!全部燃やしてやったぜ!!最高!』っ
思いによってのみ『悪霊の火』は消える。だから自分自身を含む全てを燃やし尽くしたいんでもないならそもそも
点ける時燃やしたいものに具体的に意識を集中して、それ以外の全てを意識から排除して『燃やし尽くしてやる』
って集中するの。その周りのものとかに少しでも意識が行くとそれも燃えちゃうから。で燃やしたいモノ燃やしたら
『フゥーーー!!!!燃やしてやったぜ!イエーー!!』って気分で頭をいっぱいにするの」
女生徒のその説明を聴いて、ダンブルドア少年は見事に正しい結論を導き出してみせた。
「つまり、大人しく『インセンディオ』にしとけって事ですね」
うん。絶対その方がいいよ、と言った女生徒が(でも悪霊の火っていいよね)とも考えている事はダンブルドア少年
だけでなく、その場に居ない他の友人達も皆、百も承知の事実だった。そしてこの自由な気質の女生徒は本人だけが
知らない間に、友人達に「自分が手綱を握っていなければ」という共通の使命感を抱かせていたのだった。
- 120二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 05:47:50
※悪霊の火の制御方法とコツは自分の妄想ですが、こんな感じやろ「禁じられた呪文」のコツとか見るに(慢心)
- 121二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 15:43:53
気まぐれすぎるレガ主w
- 122二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 16:20:22
「先輩はどうしてなんでも困りごとに首をつっこむんですか」
「言葉の端々に棘が見え隠れするなあ。そんなの考えたこともなかったけど、しいていえばそれが人として在るべきことだと思っているからかな?」
「人として在るべきこと、ですか」
「困っている人がいれば手を差し伸べる、ただそれだけのことさ。僕らは色々な人に助けられて今を生きている。いまアルバスが僕のために紅茶をいれてくれてるみたいにね。みんなは課題を手伝ってくれるし、先生たちはどう生きるべきかの術を教えてくれる」
「だからってトロールの討伐をしたり、密猟者に情け容赦なくつっこむのは貴方の命があまりにも軽く扱われているようで僕は嫌です。貴方はもっと自分を大切にすべきだ」
「アルバスは優しいね。僕は自分が受けた恩を次の人に渡したいだけ。そうやって良いことが受け継がれていくことが僕の望みだよ、君の中にも受け継がれてくれたら僕は嬉しいな」
「貴方は人の善性を信じすぎです。貴方の善性は称賛されるべきものですが、いつか利用され身を滅ぼすことになりかねませんからね」
「大丈夫。いざとなったらこの杖の錆にしてやるから」
「うーん。否定できない…」 - 123二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 22:29:02
保守
- 124二次元好きの匿名さん23/05/26(金) 23:11:08
誰かが救えるならレガ主にも救える人もいるけど、どうあがいても誰にも救えない存在もいるという事実に苦しんでほしい。レガ主はどこまでも善の者な訳で。
ランロクやらルックウッドやらは悪意とかクソそのものだから救えないというのは勿論として(別にそういう輩もまとめて救う平等愛はないだろうが)、身近にいた存在の末路を追うことしか出来ないのが一番辛いんだろうな。
一切闇の魔法会得しなくてもセバスチャンは一人で闇にどんどん落ちて歯止めも利かずに一線を越えてしまう。レガ主は自分がこうしておけばとか無理にでも止めておけばって後悔の念に駆られてくれ。(ソロモン戦前のセバスチャンは動ける内は絶対に止まらないだろうけど) - 125二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 00:00:28
止められなかったレガ主はずっと「あの時自分が少しでも、あともう少し早くデパルソをセバスチャンにぶつけることができたなら……きっと……」って後悔に一生苦しむだろうし、メタ的な言い方をするとデパルソがすぐ打てるように↑側の撃ちやすいところにずっとデパルソを登録してるかもしれないな
例えばダンブルドアが危険な目に遭った(気づかずアバダ……と後ろから聞こえた時)大きな声でデパルソォ!って怒鳴り声と吹き飛ばしが飛んできて、術者を跳ね飛ばした時に初めて少しホッとするとかあるかもしれない
- 126二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 00:19:12
アリアナちゃん救いたくて手遅れ。
ゲラートくん止めようとして力不足。
トムくん闇落ち防ごうとしたけど発見時点で時すでに遅し。
思いつくのはこの辺りかな。
大勢の助けになれるんだけど身近な失いたくない人は取りこぼすの、最強なんだけど好きな女を守れないコブラみたいだなと思った。
- 127二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 02:54:41
「拾った小鳥」みたいなベタなのでガッツリ落ち込んでてもいいと思うのよね
- 128二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 08:58:05
ちょっとメアリースーっぽくなっちゃったけどこれも最後の絶望のため……
昔書いた「自分の発明したやばい魔法をダンブルドアに教えるレガ主」の前提の話
大いなる力と大いなる善、そして優しい嘘ーーー1899年 8月上旬ある『青年』が、ゆったりと「ゴドリックの谷」を歩いてゆく。
すれ違う人は皆、あまり見かけない旅人に微笑みかけ、それに青年も丁寧に会釈しながら集落のはずれに進んで行く。
途中、目的の愛しき後輩にどこか似た青年とすれ違ったが、彼はこちらに目も向けず中心街へ歩いていった。
青年もまたわざわざ声をかけることはしなかった。
そうして外れの一軒家の前に立つと、軽く息を整えてからドアをノックした。
返事ののち少しして扉が開き、その『少女』の後輩たる、どこか憂いのある雰囲気の見目麗しい若者がこちらをのぞく。
「やあ、アルバス!改めて卒業おめでとう!」
にこりと彼に微笑みかけると、アルバスと呼ばれた若者もふっと笑顔を作り返した。
「ありがとうございます、先輩。あの日以来ですね。」
その後ろから、ぬるりと美丈夫が現れる。
「……アルバス。その人が君のいう『先輩』か。」
「あぁ!」
その男の問いかけに答えるアルバスの、どこか彼に心酔しているような雰囲気にどこか不穏さを感じながらも、『若い女性』は恭しく彼に頭を下げて見せた。
「初めまして。先客がいたとは知らず……」
「いや、私が無理言って居させてもら…telegra.ph - 129二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 09:30:32
なんでかわからないけどレガ主にはルーピン先生と一緒にDADA教師してほしい
- 130二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 09:59:29
自分が殺した(かもしれない)アリアナが生きてるって分かったらレガ主に一生頭上がらんのでは?アルバス……
でもアルバスにお灸を据えられるしアリアナは生きてるしっていうのでレガ主の行動としては最善かもしれない
- 131二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 13:25:52
- 132二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 17:53:45
将来アルバスがつけてるやつだってレガ主は気づいてもいいし、アルバスへのプレゼントでもいい
- 133二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 19:38:22
レガ主の同級生ズとアルバス君には「レガ主の服選びのセンスをどうにか改善させようの会」を
定期的に強行開催しててほしいし
いつもとは逆にその時だけはレガ主以外がすげー積極的にレガ主を振り回してほしい
そんでレガ主は苦手な教科の特に苦手な部分の授業を受けてる時のガン下げテンションで居てほしい - 134二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 22:14:56
その日「制服でもだるだるパジャマでもない普通の服を着て、所有している服を全て持って『必要の部屋』に来い」と
友人達に言いつけられ、しかたなく「比較的普通め」だと思う格好で廊下を歩き、すれ違う皆を振り向かせながら
いつも通る扉をくぐり、全く見覚えのない内装になった「必要の部屋」に足を踏み入れた。
「確かにパジャマでも制服でもないけど………何だその服…………」
「『これからパーティーに向かう七面鳥』の仮装という理解でいいですか先輩?」
「何だいきみそのド派手極まる服………着ぶくれとも違う膨らみ方してるけど………」
大量のクローゼットが並び数えきれない量の衣装が揃った部屋の奥から声をかけてきた友人達に、なぜか既に意気消沈
している女生徒は短く返答する。
「ランツクネヒト。」
どんな宴会でも浮きそうな服装のゴキゲンさとは裏腹に、それを着た女生徒の目は死んでいた。
「アルバス君はともかく、セバスチャンとギャレスは魔法史で習ったろランツクネヒト。でお前ちゃんと服持って
きたか?ひとつ残らずだぞ?」
カーテンのごとく並ぶ洋服達の向こうから顔をのぞかせているアミット・タッカーが言った。
「持ってきた」
また短く返事をした女生徒の声とともに、旅行かばんの取っ手を両足で軽々掴んだ不死鳥が優雅に飛来し、かばんを
物音一つ立てずに床に置いて女生徒の側のクローゼットの上に留まった。
「ありがと」
ちゃんと不死鳥にお礼を言った女生徒のテンションは普段の様子から考えられないほど低かった。
- 135二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 23:21:38
これ、どれひとつもまともなやつなくて飽きられてそう。でも、5/1ぐらいまともな奴あって組み合わせだけが悪いってのもありだな
- 136二次元好きの匿名さん23/05/27(土) 23:25:00
「『制服でもいつものパジャマでもなく』って言ったのは普通の己の私服を着てこいって事だったんだけど……」
イメルダ・レイエスも皆と一緒に呆れていたが、それに「普通だもん」と返した女生徒は「派手さ」で歴史に名を
残した15~6世紀ドイツのマグル傭兵のもこもこの格好をしたままぶーたれていた。
「ほら先輩、元気出しましょ?その狂った七面鳥の仮装似合ってますから」
ランツクネヒトなど知らないダンブルドア少年は、前に他ならぬこの先輩に貰った好物の袋入りレモンキャンデーを
渡しながら適当におだててご機嫌をとったが、女生徒はまだウィーズリー先生に説教されているかのような表情のまま
居心地悪そうにしていた。
「でこれがお前の持ってる服か………なんで全ての寮の全ての制服を一通り持ってるのかは今更どうでもいいな」
「『なんだマトモなのも有るじゃないか』って言おうとしてたのに……いつもの制服とパジャマと……ドラゴン革か
コレ。高そー………けどヨレヨレだね………この辺のは密猟者からの戦利品かな」
「いやマトモなのも有るよギャレス。………単品で見れば。………これメガネ選びが全てを破壊してない?」
とうとう俯いてしまった先輩が自分の服の裾を引っ張って小さな声で「帰りたい」とつぶやき始めている事に気づいた
ダンブルドア少年は早めに本題に入った。
「ほら先輩、部屋が用意してくれた服色々着てみましょ?………みなさん!先輩がグズりだしてしまったのでもう
始めましょう!」
その声を受けて、部屋の奥から服や間仕切りのカーテンを何層もかき分けて1年生と4年生のハッフルパフ生姉妹と
ポピー・スウィーティングと、やたら美人のスリザリン生レストレンジがありったけ服を抱えてやってきた。
- 137二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 00:38:58
「コレ着てみてよコレ!」
いつもよりテンションの高いポピー・スウィーティングに有無を言わさずカーテンの向こうに連れ去られた女生徒を
目で追っていたダンブルドア少年に、ハッフルパフの1年生の女の子が横から話しかけた。
「ダンブルドアくんこれ着てみて!似合うと思うの!」
「女生徒に最低限度のやる気を保たせるための褒め要員」として招集された女の子は、今回の集まりの趣旨をイマイチ
理解していないらしかった。が、ダンブルドア少年はそのキラキラした瞳に圧されて素直に服を受け取って部屋の奥に
引っ込んで行った。
「えーコレ背中の布は?!」「無いよ?いいじゃん背中キレイなんだから」などと声が聞こえていたカーテンの
向こうが静かになり、そこからなかなか攻めたデザインの紫のドレスを着た女生徒が現れた。
「どうですかねみなさん………あ!アルバス!可愛い!!!」
執事の格好をしたダンブルドア少年を見つけた女生徒が一気に笑顔になったのを見て、ギャレスが薬を取り出した。
「ほら次はコレ。君は今年は今のところ女子だけど去年は違ったし、またいつ変わるかわかんないんだから男の服も
着てみようよ」
薬を受け取りながらドレス姿の女生徒はギャレスに「コレ誰の髪の毛入れたポリジュース薬?」と当然の疑問を
ぶつけた。
「僕のだよ。リアンダーに断られちゃったからね。まってまだ飲まないで直視できない光景が予想され……ああ」
そして背中が大きく空いたドレス姿はそのままに、女生徒の姿はギャレス・ウィーズリーそのものに変わった。
「ポリジュース薬が…………美味しい………校長のは道の隅っこみたいな味したのに………」
そう言った女生徒とは違う理由で、本人のほうのギャレスも予想していたとはいえ衝撃を受けており、軽率に自分の
髪の毛を使った事を後悔していた。
「先輩着替えましょうすぐに」
執事姿のダンブルドア少年が空気を読んで進言した。
- 138二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 01:03:28
見事なドラゴン革のスーツを着て、燕尾服を着て、ハイランドの探検家の服を着て、その度にハッフルパフの姉妹や
ダンブルドア少年に褒められ続けたポリジュース薬でギャレス・ウィーズリーの見た目になっている女生徒はすっかり
いい気分になって当初の沈んだ気持ちはどこへやら、友人達におだてられるまま着せ替え人形となっていた。
そしてその場の皆もまた、当初の目的を半分忘れてこの素材の良い着せ替え人形で楽しんでいた。
「そろそろポリジュース薬の効果切れる頃だけど、どうだい?普通に服装を褒められるのも良いだろう?」
ギャレスにそう言われた女生徒は「へへ………」とだらしなく顔をほころばせた。
「僕の顔でその表情やめてくれないかな………」というギャレスの呟きにその場のみんなが笑う。
「うおっ戻る。わーーーちょっと流石に胸とかがキツイ!『自動サイズ合わせ』かかってないのかぁこの服!」
元の姿に戻った女生徒は慌てて自分に杖を向け、一振りして服のサイズを調整した。
「ね、アンタよくメガネ掛けてるだろ?今着てるそれに合わせるならどれ選ぶんだい?」
ものすごい美人のスリザリン生レストレンジのその問いかけに、探検家姿の女生徒はキマったデザインの派手な
パーティーグッズとしか思えないメガネを手にとった。
「なんでだい?」
レストレンジは天文学の授業でサティヤヴァーティー・シャー先生に宇宙の広さを教えられた時と同じ顔をしていた。
- 139二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 01:29:36
「この前のサティヤヴァティー・シャー先生の授業が今、実感を持ってしっかり受け止められたよ。宇宙って広いね」
そう言って降参してしまったレストレンジにかわって、ダンブルドア少年が丁寧に質問する。
「先輩はなんでそのメガネを選んだんですか?『性能』は今回の趣旨と関係ない事は理解していますよね?」
「ド……ドラゴンが、かっこいいから………」
「先輩はドラゴンに頼らなくても元からかっこいいんですから、もっとおとなしいデザインのものを選んでも充分
人目を惹きますよ」
ダンブルドア少年は、褒め言葉をセットにすればこの先輩の行動をある程度制御できると気づき始めていた。
「あー勝手に着替えてる。………まあその格好なら………」
いつの間にやらラフな部屋着姿になった女生徒を見てアミットが声を上げたが、女生徒のその服装は「普通」だった。
「コレはあの子達がさっき勧めてくれたやつ。『きっと似合うから』って」
「メガネはどれになさいます………?」とダンブルドア少年が恐る恐る聞いたその時、ずっとクローゼットの上から
見下ろしていた不死鳥が女生徒の眼前に舞い降り、一つの品を示した。
「え、それ?まあきみが勧めるならつけてみるけどさ…………変でも笑わないでよ?」
ダンブルドア少年も他の皆も(普段の方が変だよ)と言いたいのを必死で堪えていた。
「どう?………どう……どうかな?変じゃない?」
落ち着いた雰囲気を漂わせる半月型のフレームのメガネを掛けた女生徒は不安そうに顔を上げた。
- 140二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 01:44:43
このレスは削除されています
- 141二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 01:52:41
>>139 酷い誤字を見つけたんですごめんなさい
「いいじゃないか!それ!」
「ああ、普段のと比べてマトモな人間って感じがする。ちゃんと会話が成り立ちそうだ」
「おねーちゃんかしこそう!」
口々に称賛を浴びていい気分になり始めている女生徒に、グリフィンドールの制服姿に戻ったダンブルドア少年が
わざわざ近寄って声を掛けた。
「とても良くお似合いです、先輩。普段からそのような服装をしてらっしゃったら、僕らも無理やりこんな会に連
しなくて済むんですが。………ホントに良いですね、それ貰っちゃいません?」
ダンブルドア少年は半月型のメガネが気に入ったらしく「必要の部屋」から持ち出して先輩のものにするよう勧めた。
その後ハッフルパフ生の姉妹に勧められて着た「ラフな部屋着」とダンブルドア少年に褒められた「半月型メガネ」を
新たに含めた全ての私服を魔法のかかった旅行かばんにしまい込んだ女生徒は、不死鳥を自分の肩にとまらせたま
皆と一緒に「必要の部屋」を後にし、宿題を終わらせるべく図書室に向かうのだった。
そして次の日
「…………昨日の今日でなんでなんですか………………?」
下着姿のまま楽しそうに廊下を向こうから歩いてくる先輩の姿を目にしたダンブルドア少年は無力感に襲われたが
しかしその女生徒は昨日皆に褒められた「半月型のメガネ」を得意げに身に着けているのだった。
- 142二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 01:56:39
- 143二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 02:28:56
またしても誤字脱字を複数発見してしまったけれど今度のは文の意味がおかしくなってたりはしないしもういいや
同級生ズもアルバス君も他の皆もレガ主のファッションセンスを矯正しようとしながらも
「こいつがトンチキ過ぎるから自分は『指摘する側』に居るけどそういう自分のセンスはどうなんだ………?」
って不安をうっすら抱えててほしいし、その疑問をレガ主のトンチキさで吹き飛ばされててほしい
- 144二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 07:22:57
レガ主の服装センスが絶望的になってしまったのは全てランロクのせいです
- 145二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 13:56:51
- 146二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 13:58:42
みんなランロク戦時の格好なんだった?うちの転入生君は水着
時代背景的に仕方ないんだろうけどもっと露出の多い服欲しかったいやらしいのじゃなくてジェラートピケのパジャマみたいなのとか腰蓑とか - 147二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 14:57:06
一週目はネタに走らずレリック寮服 二週目は闇の魔術一式 三週目はとびきりくそダサい外観にする予定
- 148二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 15:40:18
このレスは削除されています
- 149二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 20:32:35
レガ主が作った価値のなんてないものを大切に仕舞っているアルバス。折り紙とか。ガムの当たりとか。
「なんでそんなものとっておいてるのさあ。嬉しいけど」
「思い出とは寂しさを時に忘れ去らせてくれるでしょう? いや貴方との思い出は破壊爆発レベリオで十分忘れがたいものではあるのですが、むしろそっちは忘れたいというか」
「100%の僕を愛せよ!!穏やかな部分だけを見るな!!」
「濃縮されたブドウのようにエグいので嫌です」
「甘チャンがぁ……」 - 150二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 20:39:58
- 151二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 21:13:21
- 152二次元好きの匿名さん23/05/28(日) 23:21:13
アルバス君には「どこまで読んだのか覚えてられるから自分には栞なんか必要ない」って事に
栞作ってから気づいてちょっと動揺して
で「でもこの花を栞にでもして持ってたいからな」って自分で自分を説得しててほしい - 153二次元好きの匿名さん23/05/29(月) 00:33:41
先日数年ぶりに復学し、4年生としてまた学び直しているスリザリンのアン・サロウは、己で下した決断であるその
「4年からもう一度学び直す」という選択が正しかった事を実感していた。――ホグワーツの授業ってむずかしい。
今日の変身術の授業では現在「花束呪文」を練習している、のだが。
「オーデキウス!…………なんで……?」
本来ならピンク色の花が何輪か現れるべきその杖先から出た「腫れ草」が膿をドロドロと垂れ流しているのを確認
してアンは焦った。さらに周囲の「同級生」達の数人がブーゲンビリアやらカーネーションやら牡丹やらを見事に
咲き誇らせているのも彼女の焦燥感を助長するのだった。
「ミラベル先生ならお褒め下さるだろうけど、本来狙ってる効果じゃないねミス・サロウ?何に変えたいかもっと
具体的に強く意識するんだよ。それが足りないとそんなふうに意図しない結果になる」
ウィーズリー先生のその発言はアンの右耳から入って速やかに左耳から抜けていった。
そのまま授業中は一度も上手くいかないままに終わり、アンの眼の前に残された失敗の結果達は薬草学教授の
ミラベル・ガーリック先生が大喜びで貰っていった。
「『ブボチューバー』がこんなに!それに『ミンビュラス・ミンブルトニア』!これすごく貴重なのに!」
そう言ってスキップなどしながら去っていたミラベル先生の背中を目で追いながら、アン・サロウには一つだけ
心に強く抱く思いがあった。―――兄さんに頼るのは癪だ。
- 154二次元好きの匿名さん23/05/29(月) 01:04:35
兄に頼りたくないアン・サロウが頼ったのは、その兄と自分を救ってくれた「編入生」の先輩だった。
「で?僕に見本見せてほしいの?セバスチャンじゃダメなんだね?……面白いんだねぇ兄妹って」
そういった7年生の女生徒はアン・サロウの心中を察して楽しそうに笑っている。
「お兄ちゃんには私が上手くできないって言わないで」
アンは小さな声でそう言って恥ずかしそうに視線を逸らした。
「いいよセバスチャンには内緒にしてあげる。それにしても魔法植物が出てくるなんてすごいねえアンは」
そう言ってまた笑ったその女生徒に、横で荷物持ちをさせられている1年生のダンブルドア少年が釘を刺した。
「先輩その言い方はちょっと嫌味っぽく聞こえます」
ダンブルドア少年の諫言も気にせず「じゃ早速今からやろうか」と気軽に言ったその女生徒は杖を取り出す。
「オーデキウス。」
いつもよりゆっくり大きめに杖を振ってハッキリと唱えたその呪文によって現れたどこにでもありそうなピンクの花は
アンのみならずダンブルドア少年の視線も奪ったが、ダンブルドア少年は何故自分がこの、綺麗とは言え普通の花に
ここまで強く惹かれるのかわからず、「先輩この花はなんです?」と問いかけた。
「インパチェンスだよ。いろんな色のがあるけど、ピンクのもあるんだよ」
アン・サロウと女生徒がそのまま「花束呪文」の練習を始めてもまだダンブルドア少年は先輩が出したその綺麗な
ピンクの花を凝視し続けていた。
- 155二次元好きの匿名さん23/05/29(月) 01:26:50
「頂いてきてしまった……先輩に許可も得ずに………どうしよう……栞にでもしようかな……」
そう呟いて杖を取り出して一振りし、インパチェンスのピンクの花を極めて薄い透けた紙で挟み、いくつも魔法をかけ
厳重に補強して保護してあっというまに押し花の栞を作ったダンブルドア少年は、側に誰が居るわけでもないのに
誰にも見られていない事を確認してから嬉しそうにその栞をしまい込んだ。
「やけに嬉しそうだねダンブルドア君」
しかし見られていた。ダンブルドア少年がびっくりして振り向くと、そこに先輩の友人であるレイブンクローの7年生
アミット・タッカーがニッコリ笑ってこっちを見ていた。
「えっ、あっえっ、あ、えっと、先輩には内緒にしてください!」
耳まで真っ赤になりながらダンブルドア少年は叫ぶように懇願したが、その様を見てアミットは大体の事情を察した。
「あーーーー、そういう事?君以外と年相応なとこもあるんだねダンブルドア君?で、その花はやっぱり」
「『オーデキウス』で先輩が出したものです………」
そう言って俯いてしまったダンブルドア少年を、アミットはさらに追い詰める。
「君、栞使うのかい?いつも目印もなく迷いなく本を開いてるし、どこまで読んだか覚えてるんだと思ってたけど?」
そう指摘されたダンブルドア少年はとうとうその場にしゃがみ込んでしまった。
「………仰る通りです……………僕、栞を必要とした事がありません…………どこまで読んだか覚えてます……」
自分の顔を手で覆ったまま小さな声でそう言ったダンブルドア少年の真っ赤になった耳が全く隠せていなかったが
アミットは流石にそれを指摘する事はしなかった。
- 156二次元好きの匿名さん23/05/29(月) 01:48:54
「いいじゃないか必要無くても。使いたいなら使えば。というかその花を手元に置いておきたかったんだろ?」
そうフォローしたアミットは、ダンブルドア少年に立ち上がるよう促しながらさらに楽しそうに続けた。
「しかしインパチェンスとはアイツらしいね。本人そんなつもりないかもしれないけど」
「どういう事です?」と訊く、まだけっこう顔が赤いダンブルドア少年に、アミットが説明する。
「『花言葉』ってマグルの習慣があってね。花それぞれに言葉をこじつけて意味を持たせるって遊びなんだけどね。
で、そのインパチェンスの花言葉『強い個性』『鮮やかな人』なんだよ」
それを聞いたダンブルドア少年は一瞬だけ、苦しめられていた難問が解けた時の顔をしたが、すぐまた赤くなった。
「あ、アルバスここに居たんだね。アミットもみんなで一緒に宿題………なんでそんな真っ赤っ赤なんだいアルバス」
廊下の向こうから現れたラフな服装に半月メガネのその女生徒はそう言って不思議そうにダンブルドア少年の顔を
覗き込んだが、ダンブルドア少年は顔を背ける。
「なにも………なにもありません………内緒です内緒……!」
そんな事しか言えなくなっているダンブルドア少年を見て、女生徒は友人を疑い始めた。
「…………アミット何したのさ?」
「さあね?何かしたのはむしろダンブルドア君の方じゃないかい?」
そう言われた女生徒は半月メガネの向こうの瞳をますます怪訝そうに光らせダンブルドア少年を見つめるのだった。
- 157二次元好きの匿名さん23/05/29(月) 01:59:52
あれぇおかしいね2レスに収まるつもりだったのにね
そんでなんやかんや栞をめちゃくちゃ大事にしてほしいアルバス君には
ちょいちょい栞を取り出して眺めて、たまにまさにその時にレガ主に話しかけられて
いつもの知性はどこへやらしどろもどろになってほしい
- 158二次元好きの匿名さん23/05/29(月) 07:19:55
アルバスが知ってる「油断大敵!」をモットーにする人物がムーディ以外にも一人いる概念 レガ主は戦闘においてはひたすら冷酷で周囲を利用して効率の良い戦い方をする方なのでこの人の「油断大敵」も別の意味で響きそう
- 159二次元好きの匿名さん23/05/29(月) 09:31:34
ダンブルドアがムーディに全面的な信頼を寄せてる理由が実力以外にも先輩の座右の銘と同じだから概念…!?
- 160二次元好きの匿名さん23/05/29(月) 19:33:40
そういや初期のスレでムーディがレガ主の弟子っていう概念があったな
- 161二次元好きの匿名さん23/05/29(月) 19:59:39
頭の中がマッドアイ‐ムーディ勝山でいっぱいになっちゃったから今日はもうダメ
- 162二次元好きの匿名さん23/05/29(月) 21:23:24
箒の授業は好きだ。空を飛び回るのは羽根を持った生き物か、魔法使いだけで自由だからだ。それにある日突然空飛ぶ馬車の中でドラゴンに襲われたとしても箒の使い方を学んでいれば地面に叩きつけられる心配も少しは減る。
同じ学生のイメルダは僕のことを敵対視してくるが、なんやかんやで戦友として認めてくれるぐらいには僕は箒の腕がたつらしい。今日も自由気ままに飛んでいると、ルートを大きく逸れて中庭の真上を通りがかった。今の時間は自由時間らしい赤の制服に着られたぴかぴかの一年生が必死に呪文を出そうとしているようだった。
「アルバース! ピクニック中?」
「呪文学の復習ですよ」
急降下してきた僕に淡々とそう返すのは、呆れたような顔をしたまだ頬にまろみの残る少年だった。名をアルバス・ダンブルドアという。本名はもっと長いけど、僕は親愛を込めてアルバスと呼んでいる。
この年の離れた後輩は先程の授業で知り得たばかりの呪文「オーデキウス」を会得しようとぎこちなく手首を返していた。
「花出現呪文学だね。一応花は出ているみたいだけど蕾か……。これはこれで君の可能性を表しているようで素晴らしい!」覗き込んだ掌の上にはアルバスの瞳のように青く小さな蕾があった。「ただ君がもっと上を目指すのであれば、もっと手首のスナップは効かせたほうがいいね」
箒からかろやかに呼び降りるとアルバスの背後に回り込み、その小さな手に自分を重ねた。
「さあ、僕に合わせて……オーデキウス!」
春風のように軽快に柔らかく振るったアルバスの杖先から、白赤紫黄色……色とりどりの花が舞った。
「わぁ!みてよアルバス!凄い!すぐに習得しちゃうなんて!」
「……ありがとうございますっ 先輩がいなければ出来なかったです!」
「そんなことないさ、アルバスなら一人でも成功していたはずだよ。……あ、セバスチャン」空中から僕の名前を呼ぶ同級生を見つけると反射的に箒を掴んだ。「じゃあねアルバス!また!」
- 163二次元好きの匿名さん23/05/29(月) 21:24:06
「あら、きれいなビオラね!」
温室へと戻る道中、中庭を通りがかったガーリックは嬉しそうだった。生徒が美しい植物を生み出していたのが植物を愛する彼女にはなによりも嬉しいことだったらしい。
アルバスはかの先輩と作った第一成功作品の花をどうにか完璧な状態で保てないか思考を巡らせている最中だったが、ガーリック先生の登場にその思考を中止せざるをえなかった。
「ガーリック先生、これはビオラというのですか」
「ええ、育てやすくて色も多くて園芸に人気のお花ね。ホグワーツにあるのは珍しいけど、オーデキウスかしら」
ビオラ、ビオラ、ビオラかあ。植物を愛する先生から教えられたその名前を忘れないように反芻する。
「そうです。さっき、先輩が手伝ってくれて……」
「まぁ、あの子が? それは嬉しかったでしょう」誰と言わずとも、彼女の脳裏に浮かぶのは同じ生徒だった。「だからこんなにお花が美しいのね。貴方の気持ちが表れていてとっても素敵ね。……もし時間があればこのお花のこと調べてみて?」
ガーリック先生から教えられた植物図鑑と花言葉の本を見て、アルバスは図書館で悶えることになる。
- 164二次元好きの匿名さん23/05/30(火) 07:07:23
保守
- 165二次元好きの匿名さん23/05/30(火) 08:14:38
手とり足取りされてる学生アルバス好きだな
- 166二次元好きの匿名さん23/05/30(火) 14:41:22
防災訓練でも戦闘でもいいけど「おかしもな」みたいな標語をレガ主が作って「それが通じるのは先輩だけですよ」って言われたりしないかな。ないな…
「いいかいアルバス、僕たち魔法使いには大事なフクロウがあるんだ。これを忘れちゃいけないよ」
ふ…服従の呪文
く…クルーシオ
ろ…論よりアバダ
う…狼狽えない - 167二次元好きの匿名さん23/05/30(火) 16:56:09
年に一回、学生達が夏季休暇でいない間にレガ主がきちんとホグワーツ城の防衛機能が働くかどうか点検しているといいな
アルバス校長の時代は基本顔パスで点検させてくれるから楽になったよ〜って言いながらアルバスも点検に同行させてるとなお良し - 168二次元好きの匿名さん23/05/30(火) 19:41:27
>>156 レガ主はへキャット先生にだけはガチでやろうが何しようが全く敵わなかったら俺が嬉しい
で尚且つ懲りずにあしらわれ続けてるといい
その日のグリフィンドールとスリザリンの7年生の「闇の魔術に対する防衛術」の授業が始まる時、普段先生に集まる
生徒たちの視線は、その直ぐ側の足元に集まっていた。
「先生、足元のソレは一体なんですか?…………なんとなく想像はつきますが」
ギャレス・ウィーズリーが代表して訊くと、へキャット先生から想像通りの答えが返ってきた。
「私の寝室で茶菓子を漁っているのを先程発見しましてね。本日は生徒ではなく『助手』として参加します」
「nーーーー!!!nnーーーーー!!」
つま先から首まで縄でぐるぐる巻きにされたその女生徒は抵抗したいらしくグネグネと床で跳ねるが、猿轡をされて
いるため抗議の声は誰にも聞き取れない。
「あなたは自分の所属する寮から60点をしっかりと消費しましたからそのつもりでお願いしますよ」
へキャット先生がさらりと宣告し、グリフィンドール生もスリザリン生も全員笑った。虜囚と化したこの生徒は普段の
「減点」も「加点」も他の寮も合わせた全ての生徒の追随を許さない数字を1人で得ており、且つそれらがだいたい
打ち消しあって毎年最終的には寮への貢献が「加減0点」に収束するためもはや独立した風物詩の扱いで、この生徒が
何点失おうが、特によく承知している7年生たちはあまり気にしなくなっていたのだった。
「nnnn……………!!」
しかし本人は、普段の態度からは想像しづらいが、あくまでもしっかり一喜一憂するので「減点」は戒めとして充分
効果を発揮していた。
「イモムシって落ち込むんだな」とセバスチャンが言って笑い、へキャット先生はやっと授業を始めた。
- 169二次元好きの匿名さん23/05/30(火) 20:10:56
>>168 投げた瞬間サイト応答なくなったから虚空に消えたかと思って書き直してたけどセーフやった(大焦り)
「さて、本日はこの愉快な助手と『どうにもならないものにどう対処するか』という課題に挑みましょう。本来は
授業で扱うべき魔法ではありませんが、生徒に触れさせるべきではない魔法だからと言って、生徒の目に触れない
というわけではありませんし、特に人生に於いては、カリキュラムに従ったちょうどいい試練ばかりがいつも立ち
はだかるという訳でもありませんからね。―――いつまで寝ているのですか?立ちなさい」
へキャット先生はそう言って、女生徒がぐるぐる巻きのまま器用に立ち上がったのを確認してから杖を軽く振って
縄も猿轡も全て解いた。
「へキャット先生お菓子盗ろうとしてごめんなさい!」
開放された女生徒は開口一番そう言って深く頭を下げた。
「今月何度目ですか?」
「数えてないのでわかりません………」
「私ももういちいち数えていません。あのクッキーがそんなに気に入ったのなら正規の入手方法を私に訊けばいいと
思いますが、何故そうしないのですか?」
「先生だけには絶対毎回見つかっちゃうから…………こう………一回ぐらいはって………」
遊んでほしいならそう言いなさい、と言ってさらに10点減点したへキャット先生は女生徒に杖を取り出させて
他の生徒に授業内容を説明し始めた。
- 170二次元好きの匿名さん23/05/30(火) 21:07:24
へキャット先生が杖を一振りすると、山のような量のクッションが皆の前に現れた。
「このクッションには保護呪文を念入りに掛けてありますから、普通よりは多少燃えづらい筈です。ではまずミスター
ウィーズリー、ミスターサロウ、ミスレイエス、前に。では『助手』、始めなさい。信頼していますよ?」
へキャット先生に微笑みかけられた、先程まで簀巻きにされていた女生徒はクッションに杖を向ける。
「ペスティス・インセンディウム!」
何匹ものネズミを象った炎がクッションの山に飛び込み、へキャット先生が宣告する。
「さあ、クッションが全て燃えてしまう前に『悪霊の火』をどうにかなさい!」
「アグアメンティ!…………効かないの知ってたけどさ!」
「普通の水では消えない」という本で読んだ知識を実践で再確認したギャレスが呻いた。
「じゃ、こっちだ。なにもしないよりは――アグアメンティ!」
そう言ってイメルダ・レイエスはまだ悪霊の火が迫っていないエリアのクッションを水浸しにしていく。
「『炎凍結呪文』もやっぱダメか、そりゃまあ『消されない火の魔法』を作るなら真っ先に対策したいもんな………」
そう言って思考を巡らせ続けるセバスチャン・サロウは、隣で悪霊の火に立ち向かっている2人の友人より少しだけ
冷静だった。
そして意を決したセバスチャンは「悪霊の火」のネズミの群れが走り回るクッションの山に飛び込んでいく。
「君まで燃えるぞセバスチャン!近づくべきじゃない!」とギャレスが叫ぶ。
セバスチャンはまだ燃えていない水浸しのクッションをいくつか掴み、友人達に投げつけた。
「『クッションが全て燃えてしまう前に』だ!この火を点けたのはアイツだ!アイツはこの呪文完璧だから、今回は
クッション以外のモノは燃えないと考えて良い!だから燃えてないのをいくつか隔離して―――」
そこまででセバスチャンの意図を察したギャレスとイメルダは、山の半分ほどが悪霊の火に呑まれたクッションの山に
杖を向けた。
「「インセンディオ!」」
- 171二次元好きの匿名さん23/05/30(火) 21:30:46
この状況を楽しんでいるらしい「悪霊の火」を操っている女生徒は、両手にびしょ濡れのクッションを持って撤収
して行くセバスチャンに笑いかけて、杖をくるっと回した。
「まあそういう事するよなお前は!」
左手に持ったクッションに「悪霊の火」のネズミが飛びついたのを確認したセバスチャンは悪態をついてクッションを
燃え盛る山に投げ戻し、右手に持っている方がまだびしょ濡れであることを素早く確認してそれは教室の隅に投げた。
「よし、そうだ2人共!『悪霊の火』にやられる前にこの山を全部燃やしてしまうんだ!周囲に何一つ無ければ流石に
どんな火でも燃えない!」
「『周囲に何一つ無ければ』仰るとおり。でも君だって可燃物だし、『悪霊の火』は床が石でも関係ない」
そう言った女生徒が杖をセバスチャンに向けると、クッションの山の周りの床が燃え始めた。
「「みんな教室から出るんだ!すぐに!」」
セバスチャンとギャレスが同時に叫び、生徒全員が教室の外に避難したところで、へキャット先生が口を開いた。
「そこまで!」
それを合図に女生徒は悪霊の火を速やかに引き上げ、クッションだった灰の山と、一部表面が融けた床が残る教室に
廊下から生徒たちが戻ってきた。
- 172二次元好きの匿名さん23/05/30(火) 21:50:34
「7年生の授業ってそんな実践的なんですね」
「必要の部屋」で皆から話を聞かせてもらっていたダンブルドア少年が興味深げに言う。
「それで先生の評価はどうだったんですか?」
「ギャレスとイメルダと僕は10点ずつ貰った。で『終始冷静に判断を続けた』って僕が追加で5点。それで他の全員も『冷静に速やかに教室から避難した』って5点。でもへキャット先生が『みなさんよく生き残りましたね』って仰った
時は笑うしかなかったよ」
そう語り終えたセバスチャンに、隣で宿題をしていたギャレスが問いかける。
「で、なんでアイツは今ここに居ないんだっけ?」
「へキャット先生の部屋にクッキー貰いに行くって言って出てったっきりだな。やめときゃいいのに」
どうやらまた現行犯逮捕されたらしいことを、その場の全員が察していた。
そしてその頃案の定。
「お菓子盗ろうとしてごめんなさい……………」
まだ周囲の景色を体に反映して透明になったままへキャット先生の寝室の床に座らされている女生徒は、肩を竦めて
目を逸らしながら恐る恐る謝っていた。
- 173二次元好きの匿名さん23/05/30(火) 22:09:04
168と169で「投げたらサイト応答なし」が2連続して焦ったよね
クッキーはへキャット先生の手作りで、実はアルバス君とかは「素直に頼む」という普通の方法で
時々もらっているという勝手な妄想
一方レガ主は頑固に盗もうとするし、手作りだってこともレガ主だけが知らない
- 174二次元好きの匿名さん23/05/30(火) 22:16:47
今日はいつにもまして503が出るよな
エラー多発してるからss書きさんはメモ帳とか使ってな… - 175二次元好きの匿名さん23/05/31(水) 00:25:07
お手製クッキーいいな
- 176二次元好きの匿名さん23/05/31(水) 01:04:36
このスレのレガ主のことワンピースのガープ爺ちゃんみたいに見てる節がある
葬式あげても復活してきそうだし…(?)
死んだらしいぞ!祝電打たなきゃ!って闇の陣営から祝電が届くレガ主は嫌だよ - 177二次元好きの匿名さん23/05/31(水) 02:09:56
とうとう追いついてしまった…!
アルバス少年を振り回す先輩レガ主概念に脳を焼かれて一気読み。神SSに神絵師もいるときた。なんだ?ここは必要の部屋か?? - 178二次元好きの匿名さん23/05/31(水) 02:49:17
神絵師さん最近来てなくて寂しい
- 179二次元好きの匿名さん23/05/31(水) 09:54:44
きちんとごめんなさいが言える辺り、やはりレガ主は善人
- 180二次元好きの匿名さん23/05/31(水) 16:51:08
素晴らしい提案がある 君が神絵師になるんだ
- 181二次元好きの匿名さん23/05/31(水) 21:48:55
ホグワーツ城の奥、闇の魔術に対する防衛術教授の私室で、その部屋の主と1人の女生徒がお茶していた。
「むぇ?!このクッキー先生の手作りなんでふか?!どーりでどこ探しても売っへないほ思っふぁ!!」
口の中にいくつものクッキーをパンパンに詰めたまま、さらに追加でクッキーを皿から取りつつそう言った女生徒は
結果として対面に座るへキャット先生に食べかすをいくつも飛ばしていたが、女生徒は気づかず、へキャット先生は
一切気にしていない。
「そうとも。正直にほしいといえばいくらでもあげるのに、懲りずに毎度盗りにくるんだから困るねこの子は」
最近授業で使う丁寧な口調とは違う、本来の砕けた言葉遣いでそう言って笑うへキャット先生は全く困ってなどいない
様子だった。
「ごめんなフぁい………今度はもっと上手くやります………」
本心で謝りつつ本心から全く懲りていないという器用な精神状態の女生徒はそう言ってクッキーを食べきった。
「………それで先生、その話本当なんですか?ホグワーツにかかってる防衛用の古い魔法の話」
そう問いかけられたへキャット先生はニヤリと笑う。
「本当さ。『ホグワーツ城の石像や彫刻を、全部いっぺんに動員する魔法』がある。本来ならよっぽどの魔法力でも
そんな事できない魔法だけど、ホグワーツ城で、そのつもりで使うなら、城の全ての像に同時にかけられるんだ。
………ああ、お前さんと同じ気持ちさ。正直、生徒が休暇中の期間にでも1回ぐらい試しに使ってみたいね」
顔中にクッキーの食べカスが飛び散っているへキャット先生と飛び散らせた犯人の女生徒はお互いの目を見て笑った。
- 182二次元好きの匿名さん23/05/31(水) 22:10:58
「『ロコモーター・〇〇〇〇』とかそんな感じですか?」
使ってみたくて仕方がない女性とは探りにかかった。
「当たらずと言えども遠からず、だねぇ」
楽しそうに笑うへキャット先生が杖を一振りして皿のクッキーを補充したそばから女生徒はそれに手を伸ばす。それを
見てへキャット先生はさらに笑顔になった。
「じゃあ、じゃあ先生、『ホグワーツ城が変形してでっかいゴドリック・グリフィンドール像になって戦ってくれる』
魔法が有るってのも本当?!」
好奇心に満ち満ちた目の女生徒がそう訊くと、へキャット先生は内心の呆れを一切顔に出さず、さも重大そうに小声で
「………ああ本当さ。けど、その大事な秘密を誰が漏らしたんだい?」と問いかけた。
「ピーブスです!アイツけっこう話の分かるイイヤツなんですよ!」
「生徒の悪戯心の具現化」だとされるポルターガイストのピーブスとマトモに意思の疎通を図れ、更にはお使いなどを
頼む事すら可能な生者は確かにこの女生徒くらいのものだったが、むしろだからこそ、どうもこの女生徒はピーブスに
遊ばれているらしかった。
「ピーブスは他にどんな事を教えてくれるんだい?」
ちょっと心配になったへキャット先生が女生徒に訊ねた。
- 183二次元好きの匿名さん23/05/31(水) 22:38:40
>>182 (また誤字ってるやん変換候補ミスっただけやしまーえーわバレへんバレへん)
そろそろ先輩を迎えに行こうと思ったダンブルドア少年はへキャット先生の寝室の直ぐ側まで来ていたが、そこには
ちょっとした関門が立ち塞がっていた。いや、「浮かび」塞がっていた。
「おおおおおおおおおおおおおおおぅ、誰かと思えばこれはこれは!ちっちゃなダンビー坊やじゃないですかあ!!」
ポルターガイストのピーブスが、ぐるんぐるんと宙返りし続けながらダンブルドア少年を見下ろしていた。
「なんの用だーーーい?だーいだい大天才さまあああーーー?あの愛しの『先輩』にキスしてもらわなきゃ眠れない?
それとも1人じゃ眠れない?ルームメイトじゃ不充分かい?Fuーーーー!!ヤリ◯ンは違うね‐ーーー!!」
「エクスペクト・パトローナム。」
ダンブルドア少年の杖先から立ち昇った霧か霞のようなものは鳥のようにも見える曖昧な形を象り、ピーブスを襲う。
それで追い払える種類の存在とは違うということを重々承知のダンブルドア少年は、まだ上手くできない守護霊呪文を
単に目眩ましとして使い、鳥のようななにかがピーブスに纏わりついて煩わせている間に素早く扉を通り抜けた。
「おや、保護者の方が迎えに来てくれましたね。さ、そろそろお行きなさい」
ダンブルドア少年が部屋に入ってきたのを見たへキャット先生が、丁寧な口調で向かいの女生徒にそう言った。
「あ、アルバふ!クッキーいっぱい貰っフぁんだよ!」
また口の中いっぱいにクッキーを詰め込んでいるらしい女生徒はへキャット先生に追加でお菓子を貰いながら笑った。
「へキャット先生、先輩がご迷惑をおかけしました。なのに先輩をおもてなしいただき感謝します」
丁寧に礼を言うダンブルドア少年の振る舞いは、へキャット先生が揶揄した通り完全に保護責任者のそれだった。
「あなたもクッキーを持っていきなさいな。ミスター、ダンブルドア?」
へキャット先生はそう言ってニッコリと優しく微笑んだ。
- 184二次元好きの匿名さん23/05/31(水) 22:40:55
書いてたらクッキー食べたくなってきたの我ながら脳みそが単純にできてて草
- 185二次元好きの匿名さん23/05/31(水) 23:39:06
レガ主がノクターン横丁あたりでひっそり店を開いてたらいいな。バイトの面接に来るトム・リドル
- 186二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 07:33:29
保守
- 187二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 08:20:08
レガ主のことハジケリストだと思ってる節があるぼく、逃亡者を倒しに行くぞ!ここがあの蜘蛛のハウスね!って崖から飛び降りたらレガ主が膝から崩れ落ちてーー冒険が終わってしまった!ーーと出た時、脳内のアルバスが「なにやってんだーーーー!!」ってビューティーみたいな顔でツッコみいれてきて不覚にも笑ってしまった(幻覚
- 188二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 16:02:13
ハリポタ呪文で一番最初に覚えたのがフィニート・インカンターテムなんだけどレガ主が使ったら大体の呪文強制終了させられそうだなーって妄想してる
- 189二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 19:54:07
「君たちそういやどれかのクラブにもう入ったのかい?」
ハイランドの探検家の服を着た7年生の女生徒は半月メガネを光らせながら、一緒に廊下を歩く1年生3人に訊いた。
「いえ、僕らまだどれにも。どんなのがあるんですか?」
グリフィンドールの1年生、アルバス・ダンブルドア少年は素直に訊き返し、してほしかった質問をまさにそのまま
してもらえた女生徒は3人の方にくるりと向き直り、後ろ歩きになりながら得意気に解説を始める。
「まず『ゴブストーンクラブ』。これは名前の通りゴブストーンっていう、魔法使いがよく遊ぶゲームの愛好家達の
集まり。しかも団体名の違うゴブストーンクラブがいくつも乱立してる。あとは『呪文クラブ』。これはそのまま。
そんで『寮のチームに入れなかった者のためのクィディッチ愛好会』たまーに寮の公式チームと試合してる。あと
それぞれの教科が好きな生徒のための自主学習クラブは全部の教科のがそれぞれあるよ。あとはチェスクラブとか、
そういや『ホグワーツ建築学研究部』なんてのもあったな。ホグワーツ城の完全な地図を作ろう、っていう。
君たちがどのクラブに入りたいんだとしても、僕どのクラブにも1人は知り合い居るから紹介してあげられるよ」
「アナタはどのクラブに入っているんで?」とエルファイアス・ドージが当然の疑問をぶつける。
「杖十字会」と女生徒はニヤリと笑って言った。
「………なんです?その、暴力による国家転覆を考えてそうな名前の集まり」
ダンブルドア少年のあんまりな物言いに、女生徒は慌てて3人の1年生に説明を始めるのだった。
- 190二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 20:28:34
「おはようブーちゃん!僕、試合したい!」
杖十字会の主催者であるグリフィンドールのルーカン・ブラトルビーに挨拶した女生徒に、そのルーカンは釘を刺す。
「おいおい、1年生を3人も連れてきたのか?『招待制』の『秘密の』クラブだってわかってるよな?」
「もちろんわかってるさ。でもいつもおんなじ顔同士じゃマンネリが付き纏うだろう?」
女生徒は連れてきた3人の1年生を「観客席」扱いの位置、セバスチャンの隣に案内しながらさらりと返した。
「まあ他の奴ならともかくお前だしいいけど。君たち。くれぐれも口外無用だからね?さあ、じゃ取り敢えず3対1で
いいか?ちょうどお前と戦いたいって奴らが居るんだ。」
ルーカンのその提案に「いいよー」と気軽に返した女生徒はいつの間にやら着替えていた。その服装は他ならぬ、
杖十字会のチャンピオンにのみ与えられる装いだった。
「アナプニオ!」
呪詛を放とうとしていたスリザリンの女子生徒に、本来食べ物を喉に詰まらせた者などに使う「気道確保呪文」を当て
強制的に息を吸わせて呪詛を中断させた7年生の女生徒はレイブンクローの男子が放った呪いを大きく伏せて避ける。
「ゲッホゲホ、ウウェ………」
意図せぬタイミングで無理やり深呼吸させられたスリザリンの女子生徒は涙目になって咳込みながらも、闘志は折れて
いない。
「先輩ホントに実技はものすごいですね」とダンブルドア少年は3対1の決闘を観ながら感嘆する。
「『実技は』ああ、その通りだ」
セバスチャン・サロウは昨日手伝わされた魔法史の宿題の元々の出来栄えを思い出しながらそう呟いて笑った。
- 191二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 20:57:42
「アクシオ、レラシオ!」
数分後、スリザリンの女子生徒が「呼び寄せ」られて追い払い呪文で射出され、固まって立つよう誘導されていた他の
2人に勢いよく衝突したところで挑戦者3人が降参し、試合終了となった。
「おねーちゃんもしかして『呪い』とか『攻撃する呪文』とかそういうの、使わないようにしてた?」
ダンブルドア少年とエルファイアスの間に座って観戦していたハッフルパフの1年生の女の子が、満足げに歩いてきた
7年生の女生徒に訊ねる。
「お、よくわかったね。そうだよ、僕チャンピオンだからね。『相手がやりたいことはだいたいやらせて』その上で
『見てる皆も楽しませて』それで『決して手加減せず』『勝って当たり前』それがチャンピオンだと僕は思ってる」
そう言った女生徒は、対戦相手だった3人の方に走って行き、先程の戦闘の細部をとりあげて一人ひとり褒めだした。
唐突に抱きしめられたスリザリンの女子生徒が驚いた様子で嬉しそうにしている。
「君たち3人まとめて1チームでなら試合させてあげるけど、どうする?『杖十字会』に入るかい?一応教えておくと
僕が知る限りホグワーツの全てのクラブは『掛け持ち禁止』なんてルールは無い。勿論、己のスケジュールが許す
限りにおいてだけど。20も掛け持ちしようとして『逆転時計』持ち出して遂には聖マンゴに行った奴を知ってるよ」
ルーカン・ブラトルビーはニッコリ笑って提案し、ダンブルドア少年もエルファイアスもハッフルパフの女の子も
即答で参加を決めた。
「それでこそホグワーツ生だ!君たちがもっとできるって事がわかれば、1対1も『1人で複数人相手』もできるよ
…………すぐにとは保証できないけど。みんな!新しい仲間だ!」
ルーカンは大喜びで周囲に宣言し、その場の全員が大歓迎を態度で示した。
- 192二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 21:03:25
「杖十字会」って名前だけ訊いたら危ねえ政治団体だよなってずっと思ってたんだ(小声)
- 193二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 21:27:04
次スレ立てよ
- 194二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 21:59:22
このレスは削除されています
- 195二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 22:01:45
- 196二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 22:03:47
乙うめ
- 197二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 22:08:18
埋め
- 198二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 22:10:44
派生スレも今日新スレ立ってて勢いが凄い
- 199二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 22:11:30
梅田
- 200二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 22:12:28
乙