【SS・🎲⚓️あり】服部ヒョウ太は水の都に居る⑧【閲覧注意】

[1 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 16:48:10]

身長170cm　道力2441(7ヶ月後には171cm　3870になるし寿命が来る)で味覚障害持ちクローン体050に入り込んだ二重人格擬き状態の生徒会長異世界奇譚です

[2 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 16:49:39]

前回までのあらすじ

1スレ目
chapter.0　落下
・麦わら一行に倒され意識を失ったと思ったらW7編一年前地点に落下したヒョウ太
・前後の状況の突飛さ、体から消えた傷から夢だと思い込む

chapter.1　生徒会長は水の都の夢を見るか？
・W7散策、色々あって迷子
・懸賞金9833万の船長と7338万の副船長がいる海賊団(計15人)に占拠された店に人質として連れていかれる
・船長を不意打ちで倒しぼっちの店員は逃がしたものの手枷をされた上に足を重点的に狙われボロボロ、だが逆転して副船長含め半数を倒す
・助けとしてパウリー、タイルストン、ルッチが来る　海賊殲滅完了
・自分と同じ顔をしたやつの腹話術を初めとした色々に宇宙レオパルドと化したヒョウ太

[3 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 16:50:03]

2スレ目
chapter.2　最初の接触
・怪我の具合:足の神経逝った(治る)
・パウリー以外にルッチに似ていることが気付かれる
・タイルストンに担がれ病院へ　嘘泣きと捏造過去で同情を誘う
・完治まで37日、入院期間1週間

chapter.3　病院の窓
・1日目　店員さん相手に胸キュンムーヴする
・2日目　船大工モードルッチと腹芸、モデルオセロットと嘘を吐く
・ここでルート固定
・3日目　パウリーとお話　歴史書をお願いする
・4日目　雨　痛みを我慢してるのがバレるが頑な、弱音を吐かない
・5日目　タイルストンと懸賞金について会話　ガレーラ就職内定
・6日目　ルッチに人間かどうか疑われる

[4 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 16:50:34]

3スレ目
chapter.3　病院の窓
・7日目　家の話　社宅住まい決定
・退院してすぐ水路に落ちるクソボケ生徒会長
・眉毛がタイルストンに露呈する　秘密共有

chapter.4　宿借りの島
・アイスバーグさんとの顔合わせ(びしょ濡れ状態)
・情報共有がきっちりし過ぎているルッチ
・CP9集会　ドジが深読みされる
・アクアラグナ　ルルと一緒に避難
・ようやく弱音を吐けました

chapter.5　過ぎにし日々、ウォーターセブンで
・怪我完治、ブルーノの酒場で宴会
・ルッチとお話し合い　強さの元を話すが半信半疑
・ヒョウ太が自分の体の違和に気付く

[5 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 16:50:56]

4スレ目
chapter.5　過ぎにし日々、ウォーターセブンで
・体の違和感は味覚　辛さ(痛み)しか感じない
・ルッチとお話し合い(真)

chapter.6　豹は無慈悲な夜の兵器
・ルッチ相手に素を晒す
・逃げ切り成功
・クローン製造者の詳細がわかる(ルッチに執着した一般通過天才科学者)(ルッチの手で死亡済)
・不干渉の約束を結ぶ

chapter.7　出来損ないの順列都市
・クローン049来襲からの始末
・生きてるヒョウ太に驚いて抱えて早退するルッチ
・自分がクローンだとようやく気付いたヒョウ太、発狂

[6 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 16:51:19]

5スレ目
chapter.7　出来損ないの順列都市
・気絶中にカクを呼び出すルッチ
・限界生徒会長、カクセラピーを受け回復
・話し合い中新規クローン来襲
・科学者及びクローンの目的発覚

chapter.8　あなたのための物語
・死の間際、科学者の内心
・アイスバーグさんは心配している
・サン・ファルドに上陸
・ルッチに味覚ないのがバレた

[7 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 16:51:36]

6スレ目
chapter.8　あなたのための物語
・研究所探索
・科学者の自室(散らかってる)を捜査、隠し撮り写真とかルッチが六王銃ぶっぱなすレベルのヤベー日記とか見つける
・培養室、舌っ足らずの盲目クローン023とお話　書斎の場所とか色々聞く
・地下の書斎GO　ヤベー薬とヤベー薬のオンパレード
・設計図入手　ヒョウ太の手では調整不可
・余命、W7編辺りに決定

[8 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 16:51:58]

7スレ目
chapter.8　あなたのための物語
・『悪徳』を成す
・原作ルッチが自称兄になる
・050の自我発覚
chapter.9　豹は街から世界を夢見る
・原作七ヶ月前
・海賊団の大道芸ショーに出くわす
・050、暴走(サーカス団に突撃弟子入り)←ｲﾏｺｺ!

[9 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 16:52:18]

1スレ

【SS・🎲⚓️】服部ヒョウ太は水の都に居る｜あにまん掲示板

前スレ

【SS・🎲⚓️あり】服部ヒョウ太は水の都に居る⑦【閲覧注意】｜あにまん掲示板

参照概念スレ

服部ヒョウ太を原作ガレーラに投げ込みたい｜あにまん掲示板

[10 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 17:11:23]

海賊団の病人、クラウ

病院に無事inしたけど、どのくらいで治る？

最低二週間

dice1d60=2 (2)

[11 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 17:17:05]

2週間　危篤な病人の割に強者だな…

絡み

1.サー・カッスン

2.リフター

3.コンフィ

4.ウィンド

5.トラット

6.ディオン

7.トラブル

dice5d7=2 7 5 2 1 (17)

[12 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 17:42:48]

リフター▶︎トラブル▶︎トラット▶︎カッスンでいいかな

トラブルってなんだ

1.フランキー一家襲来

2.ガレーラの授業参観

3.安価

dice1d3=3 (3)

[13 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 17:43:22]

>>14〜>>16

まで選択肢からダイス

[14 二次元好きの匿名さん 23/05/21(日) 17:46:26]

ガレーラの授業参観(主に潜入組)

[15 二次元好きの匿名さん 23/05/21(日) 18:18:46]

Chapter4から一気に不穏展開へアクセル踏んで風邪引く温度差になるの好き

余所者のごろつき、海賊、賞金稼ぎいずれかがカッスン海賊団に絡んできて面倒くさい流れになる

[16 二次元好きの匿名さん 23/05/21(日) 18:24:28]

悪天候

[17 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 18:26:38]

1.ガレーラの授業参観(主に潜入組)

2.余所者のごろつき、海賊、賞金稼ぎいずれかがカッスン海賊団に絡んできて面倒くさい流れになる

3.悪天候

dice1d3=1 (1)

[18 二次元好きの匿名さん 23/05/21(日) 18:51:05]

来るのか…後方兄貴面ルッチ

[19 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 19:08:43]

授業料を受け取ってもらってから数日が経ち、いくらか馴染んで来た頃。

「リフターさんってなんの人なの？」

「む」

甲板に座り込んでレフ板の手入れをしている相手を覗き込んでみれば、眉間に皺の刻まれた顔を上げて答えてくれる。

「見てわかる通り、照明係だ。お前の言うキラキラの一因だな」

それ以外にも大道具小道具なんかはおれ達の仕事だが、とリフターさんは淡々と話す。

「なるほど、裏方ってわけね〜！」

「なんだ地味だと思うか？裏方もいいものだぞ、縁の下の力持ちというやつだ。技術は誤魔化せないし……何よりおれ達の道具は自家製だしな」

「自家製？レフ板も、ジャグリングのあれとかも？」

「ああ。ちなみにジャグリングの棒はクラブ、だな」

仕事に誇りを持っていることがよく分かる態度で言いながら、ふ、と口許を緩めるリフターさん。ガレーラの職人と似た雰囲気、仕事人と言うやつだろうか。

「私の仕事はお前のしたいことにはそぐわないかもしれないが……」

「ううん、そんなことないよ！ご教授お願いします、リフターさん！」

裏方の仕事の理解度

dice1d100=21 (21)

[20 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 19:19:31]

「はへ〜〜……やること沢山……けっこー難しいね」

「だろう？奥深くて、だからこそ楽しいんだ」

実物をきゅう、と目を回した050を微笑ましげに見ながらくすくすと笑うリフター。苦労人気質から厳格な印象を抱いていたが、教えを乞うてくる子どもへの対応は柔らかいもの。見た目よりも優しいらしい。

中で見てるルッチの理解度

dice1d100=28 (28)

[21 二次元好きの匿名さん 23/05/21(日) 19:21:45]

050「わからん」
ヒョウ太「わからん」

ふふってなった

[22 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 19:30:11]

授業参観の日には海賊団は何人いる？

dice1d6=5 (5)

何人来る？

dice1d6=2 (2)

[23 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 19:30:47]

来るのはルッチとカクかな

いない1人をダイス

1.サー・カッスン

2.リフター

3.コンフィ

4.ウィンド

5.トラット

6.ディオン

dice1d6=4 (4)

[24 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 20:07:25]

爽やかな天晴れの日、早朝から向かった甲板には珍しく五人が揃っていた。逆に言えば、一人だけいない。

「あれ、ウィンドさんだけいない感じ？」
「ウィンドはクラウの見舞いだよ〜。たまには姉弟水入らずさせないとねって」
トラットさんがふわふわと笑う。彼ら伝いにのみ聞いた話では、病人であるクラウさんはウィンドの姉でサーカスの道化師であるらしい。舞台で舞う人員が欠けているのならば、そりゃあ最大限のパフォーマンスは出来ないだろう。


折角五人もいるのだからと全体の動きを見せてもらいながら、持参のメモにさらさらと要所書きを取っていた、その時。


不意に風切り音、その後に軽やかな着地が二つ。

「よっと。おうヒョウ太！やっとるかー？」
「見に来てやったぞ、フルッフー」
「うわ……」

音源を見れば、そこにはオレンジジャージの長鼻と無表情のオリジナル。……なんでここに。

[25 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 20:55:03]

「ポッポー！うわとはなんだうわとは！」
「やーめーひぇー兄さん！」
ほっぺたを引っ張られ、ぶんぶんと腕を振って引き離そうとするがビクともしない。
カクさんならばともかく、オリジナルにはなんというか……拒否反応が出る。自我の薄いときに植え付けられていた殺意の影響だろうか。おれの中のルッチもそうだそうだと言っている。

「兄さん……ヒョウ太に兄貴がいたのか！おれはカッスン、よろしく頼む！」
師匠がすい、と手を前に差し出せば、珍妙な自称兄は友好的な態度で握手に応じる。
「ポポー！おれはロブ、いいやハットリ。こっちはルッチだ」
「わしはカク、同僚じゃ。なに、ガレーラの末っ子が海賊とつるんどると聞いて心配でな！」

「……！腹話術か！いいな！うち来ないか！？」
「ししょーそれは見境無さすぎるかなって！」
きら、と目を輝かせた船長を流石に止めた。こんな物騒な奴をこの平和な一座に入れたくない。

[26 二次元好きの匿名さん 23/05/21(日) 21:07:09]

内なるヒョウ太（ルッチ）がそうだそうだしてるの想像出来て好き 物騒代表と平和代表を関わらせてはいけないという強い意志

[27 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 21:35:11]

「悪いがルッチはガレーラが性に合ってるんでな、ポッポー！」

「そうか！いくらおれ達が魅力的だからといっても居場所があるならそうだよな！すまん！」

ハットリと動作を合わせて両手を前に出し拒否したオリジナルに、からりと笑って謝る師匠。高い自己肯定感を前面に押し出す彼に思わずといった様子でカクさんが苦笑した。

「で？二人ともなにさ、だいじょーぶだって確認したんなら帰ってよね」

「なんじゃあ冷たいのう。芸の練習しとるんじゃろ？一回くらい見せてみんか！」

腕を組んで突き放せば長鼻がおれの傍に寄り、頭を押さえつけるように髪をぐしゃぐしゃと掻き乱される。

「やだー！ぼくまだ全然出来てないんだって、「いや、いいんじゃないかな〜」、トラットさん！？」

突然の勧めに驚いて、頭上に乗った手を気にせず振り返る。相変わらずふわふわと笑っている彼女からトランペットが手渡された。

「ええと、これ……？」

「ほら、練習は他の人たちに見てもらった方が上達するって言うじゃない〜？」

「アタシのアコーディオンも持ってくる？まだ音鳴らすの精一杯のやつ」

「ディオンさんそれ言わなくて良くない？」

七人の視線が、トランペットを抱えたおれに集中する。

……やらなきゃいけない空気じゃん、これ。助けてルッチ。

トランペットの上手さ

dice1d100=30 (30)

[28 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 21:36:51]

ついでに生徒会長のトランペットの腕

dice1d100=39 (39)

[29 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 21:40:34]

（助けてっつってもどっこいどっこいだろ）

（でもルッチの方が上手いじゃん！！）

（……大道芸に関しちゃ変わらないって言ったよな？）

（うぐ）

脳内の問答は言うだけ言って打ち切ったルッチの言葉に呻いて終わる。

……こうなっては仕方がない、やるしかないとマウスピースに口を付けた。

演奏のクオリティ

dice1d100=64 (64)

[30 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 21:52:21]

楽譜を見ながら必死になって吹いて、吹き終わって。
抱えている管楽器を口から離し周囲を見渡せば、七つの拍手が飛んだ。

「はー、……ど、どう！？」
「ん、まあまあかな〜」
ふわふわ笑顔にそぐわない、中々に辛辣な評価がトラットさんから飛ぶ。

「最近やり始めたばっかりなんじゃろ？だったら上手いと思ったが」
「この演奏はね。でも多分、もう一回やったらこうはならないから〜」
本来の実力ではないということだろう。それを読み取ったらしいオリジナルがにたりと口角を上げた。
「……なるほど。くく、必死だったようだしな？フルッフー」
「あーもうこれだからやりたくなかったのに！兄さんもカクさんも批評しないでよー！」

「ふふ、でも〜。人前でやってみて良かったでしょ〜？サーカスは仲間内でやるものじゃない、人に見せるものだからね〜！」
「……まあ、それもそっか」

[31 二次元好きの匿名さん 23/05/21(日) 21:52:43]

なかなか上手いぞ!
がんばれがんばれ〜👏

[32 ◆BtOeeshqkE 23/05/21(日) 22:11:00]

「ハイハイもーいいでしょ？帰った帰った！」
「なんじゃあちゃんと上手かったというに、恥ずかしいんか？」
「恥ずかしいっていうかなんか嫌なの！」
二人の背中を押して船の外へと出そうとすれば、満足したのか抵抗もなく歩いていく。甲板の端まで行ったところでもういいだろうと手を離した。

「しかし……いつもより駄々っ子じゃないか、ヒョウ太。反抗期か？」
「……そう、かな？」
肩が跳ねそうになったのを抑える。気付かれた？いや、少し違うという違和感程度だろうか。
（なに、普通にしておけ。お前の性格は『服部ヒョウ太』をなぞったもの、多少の違和感はあれど問題は無い）
（了解。……うう、ひやひやするなあ）

[33 二次元好きの匿名さん 23/05/21(日) 22:12:20]

常に内側のヒョウ太の習得度が高いの面白い
専門家として責任持って厳しく評価するゆるふわトラットさん大好き

[34 二次元好きの匿名さん 23/05/21(日) 22:16:12]

もうこれ1冊の小説にできるよ……完結したらぜひ売ってください高値で購入します

[35 二次元好きの匿名さん 23/05/21(日) 22:23:51]

最高に話運びが上手い　おもろい　というか050とヒョウ太とかいう奇跡のコンビが誕生した時点でどう物語を動かしてもスゲーハチャメチャにおもしれぇええ！！ハイパー無敵ゾーンに入ってる　スレ主の才能だな…
2人揃ってトランペットも裏方もまだ分かってなくてそんなに上手くないの好き　あと2人ともルッチのこと嫌なの笑える　それと050の人格、オリジナルにバレませんようにと常に自分はお祈りしてます

[36 二次元好きの匿名さん 23/05/21(日) 22:29:51]

>>34

そう言いたくなるの凄く分かるぞ 無料で好きな概念の野良小説読めるの有難いし紙媒体で読みたくなる…だがあにまん発だからな難しいよな…

生徒会長と050が一種の運命共同体なの好き

今なら元の世界の夢に魘されても幾分かマシそう

[37 二次元好きの匿名さん 23/05/22(月) 08:11:18]

最終的にどの大道芸が特に上手くなるか気になる…もしかしたらいつか役に立つかもしれない可能性

[38 ◆BtOeeshqkE 23/05/22(月) 17:23:16]

お褒めの言葉はちゃめちゃに嬉しい　デレデレしちまう調子乗っちゃうよ　よくないよ
終わったら誤字訂正とかで別所に投稿するのも考えはせども掲示板の持ち出しを考えるとなあと思いつつ　ダイスの神がかりが面白さの半分占めてそうだしここだけでいいかとも思いつつ

[39 ◆BtOeeshqkE 23/05/22(月) 17:24:19]

並んで去っていく二つの背中を仁王立ちで見送って、影も無くなった辺りで安堵の息を吐いた。まさかわざわざ見に来るなんて。


「ヒョウ太くん、おいで」
「？はァーい！」

ふと、甲板の後ろから声がかかる。その主であるトラットさんは先程と変わらず、ふわふわとした髪を揺らしながらおれに手招きをしていた。


特に何も考えずにその元へ向かえば、頭に腕を伸ばされ、ぽす、と軽く手が乗せられた。

「わっ」
「ふふ、よくできました〜」
ゆると置かれた嫋やかな手で、髪を擽るように優しく頭を撫でられる。ガシガシわしゃわしゃと撫でくり回されるのは慣れているのだけれど、こうも優しい手つきは初めてで固まってしまう。
最年少だからと可愛がりしてくるガレーラの職人達は仕事柄男性ばかり。いる女性といえばカリファさんくらいだけれど、あの人は撫でてくるような人ではない。スパイらしいし。

[40 ◆BtOeeshqkE 23/05/22(月) 17:25:22]

撫でられるのは好きだ。優しくて、暖かくて、生きている温度に安心する。



うっとりと目を閉じているとその内手が離れていく。少し残念に思って瞼を上げれば、目の前には柔らかい笑みがあった。
「さっきの演奏凄くって、驚いちゃった。保護者さんがいるときにはこうやって褒めにくいからね〜」
「……ぬはは、ありがとトラットさん」

嬉しさと一緒に頬に熱が集まるのを感じる。……そうか、これが照れというやつか。前にルッチがカクさんにやってたやつ。

[41 ◆BtOeeshqkE 23/05/22(月) 17:25:57]

「トラットが少年を誑かしてるー、っで！痛たたた腕抓らないでヨ、ディオン！」

「アンタが揶揄うからだろコンフィ。普段常識人気取ってる癖してこういうときには空気読まないんだから」

横から飛んでくる野次をふふと笑いながら流すトラットさんに、先程演奏した楽譜を差し出す。

「あの、トランペットの練習、させてください！」

おれの言葉に目の前の先生はふる、と首を傾げる。

「あれ？今日は皆いるけど〜……いいの？トランペットで」

「さっきの結構出来たから、今なら感覚掴めるかなーって！」

あ、でも駄目だったら……と少し身を引いたところで満面の笑みが咲く。

「ふふ、もちろん大丈夫〜！嬉しいなあそのやる気、師匠冥利に尽きちゃう！」

トランペットの技術向上（最低10）

30+dice1d70=38 (38)

[42 ◆BtOeeshqkE 23/05/22(月) 19:30:27]

「ね、どう！？上手くやれたよ、トラットさん！」
「凄いよ〜かなり安定した！さっすがヒョウ太くん〜！」
わきゃー！と歓声を上げて抱き合う050とトラット。少しばかりはしゃぎ過ぎだとは思うが、わざわざ浮上して水を差すこともなかろう。


「……美人教師と年下の男の子、一夏のアバンチュールって展開あってもいいと思うんだけどネ。なァんでハグしてるのにそんな雰囲気微塵もないんだろ、っだァ！」
「なんの期待だこの恋愛脳が。しまいにゃ殴るぞコンフィよ」
「いっつつ、もう殴ってるじゃん！？」

傍で騒ぐ他の団員は、恐らく気にしない方がいいのだろう。

[43 二次元好きの匿名さん 23/05/22(月) 20:48:30]

穏やかなひと時で素敵だな

[44 二次元好きの匿名さん 23/05/22(月) 22:46:32]

優しい世界だ………

[45 二次元好きの匿名さん 23/05/22(月) 23:02:52]

素晴らしい一時
ずっと続けばいいのにね

[46 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 02:26:46]

ならいを始めて二週間が経つ。
慣れたように停泊した船の元へと行けば、何故かそわそわと浮き足立っている船員達がいた。
「おはよーございます！どーしたんですか？みんな落ち着かない感じで」
とん、と甲板に踏み込めば全員の視線が此方へと向く。問い掛けに真っ先に反応したのは船長である師匠だった。上機嫌に息巻いているところを見るに悪いことではなさそうだけれど。
「お？おおヒョウ太！おはよう。ふふん、それがな？」



「──我らが道化師、デイム・クラウの病気が完治したのだ！」


彼の顔にはにかりと弾けるような笑顔。船全体に漂う、どことなくほっとしたような雰囲気はそれ故か。

「ほんと！？良かったァ……」
心からの安堵が洩れる。実際に会ったことはない人であっても、この優しい一座が全力で救おうとしているのならばクラウさんとやらはきっと良い人だろうから。

[47 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 02:45:38]

流れるように自然な動きで目の前に師匠が跪いて、おれの手を取る。
「これもヒョウ太、お前のおかげだ。本当にいくら感謝してもし足りない！」
「大袈裟だなァ〜〜！ぼくはやりたいことの為にやっただけ！跪いたりしなくっていいからさ！」
きらきらとした笑みを浮かべた師匠にそう言って、取られた手を引き上げて立たせてみせれば少し面食らったように立ち上がった。

「うおっと。……そうか？騎士の最敬礼だぞ、これは」
「尚更だよ！というか、騎士？師匠って騎士なの？」
出来た疑問をそのままぶつければ、胸を張った回答が帰ってくる。


「ふふん、ケードウ国直属の騎士団長とはおれのこと！……元、だがな。サーの称号も、祖国で戴いたものだ」
誇らしげな態度に、一瞬だけ見えた望郷の目。

「へェ……サーカス団長だとばっかり」
「そっちもだ。おれの故郷は芸能が盛んでな？強い奴程、余興も上手い！」
変わった国もあるものだ、関心が惹かれる。……天竜人なんて天災がなかったのなら、彼らはきっと国を追われることなどなかっただろうに。

[48 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 03:04:46]

「──いいか、ヒョウ太」
「はい？」
握られたままの手に力が篭る。

「騎士は誓いを破らない！……一ヶ月後に、ウォーターセブンで大規模なパレードをするつもりだ。そこで完璧なショーをお前に、特等席で見せてやりたい！」

真剣味を宿した表情で燃えるような赤毛の下に、同じ色の情熱を携えて。

「なァヒョウ太。その時にはお前も演者として、参加してくれるか？」

思ってもみない申し出だった。

「……！いいの！？」
「ああ！絶対に忘れられないショーにしてみせる、いや、そんなショーを一緒に作ろうじゃないか！」

きらきら、きらきらと。

揺らめき煌めく太陽のような眩しい赤に焼け焦げてしまいそうだ、本当に。
赤も、黄色も、恐れてなどいられないくらいに燦々とした彼らの中に、おれも入れるというのなら。


「──うん、師匠！おれ頑張るよ！」

取られた手を握り返せば、目の前の太陽はより輝くような笑いを返してくれた。

[49 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 03:05:21]

大道芸の技能

dice1d100=23 (23)

[50 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 03:09:20]

……そうは宣言したものの、宣誓だけで腕の上がるようなものではない。

「わっ、と、ととォ！？」

「ヒョウ太ーーッ！？」

ああまた050がドジっている。いくら『服部ヒョウ太』のガワをトレースしているとはいえ、ドジまで真似なくてもいいだろうにと、意識の底から苦笑を浮かべた。

ヒョウ太の習得度

dice1d100=35 (35)

[51 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 04:23:33]

1.コンフィ

2.ウィンド

dice1d2=2 (2)

[52 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 04:47:45]

「ヒョウ太ー！ちょっとこっち！」
「はいはーい、どしたのウィンドさん」
名前を呼ぶ声に従って、船室の一つに入る。その部屋には暖色の布や糸の切れ端、メジャーなんかが転がっていた。

「衣装作るからな、採寸するぞー。次のショー、ヒョウ太も参加するんだろ？……おれ達も聞かされてなかったんだけどな」
「えっ」
やれやれ、という風に空笑いをするウィンドさんに驚きの声を出す。もしかして師匠はあれ、即興で言ってたの？
「ははっ、カッスン……船長はいっつも唐突だからな。慣れた」
……恐らくは振り回されることに順応しているらしい彼から、盛大な苦労を読み取った。

[53 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 05:00:52]

「お前の要望も聞かなきゃな。どういうのがいい？」

そう尋ねられるが正直、困る。センスなんてものはおれには備わってないような気がしているから。……多分ファッションセンスはルッチにも、オリジナルにもない。

「うーん、ぼく服飾の知識とかないからなあ、ウィンドさんに任せるわ！」

「そうか、わかった。ま、折角だし制作過程見てくか？」

「もっちろん！」

服飾技能

dice1d100=10 (10)

[54 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 05:08:35]

型紙の作成から布の切り出し。戦えるように鍛えられた男の腕で紡がれる、細やかでいて大胆な配色の組み合わせ。

到底自分には出来やしない作業だ、と感嘆する050の心の声を読み取る。

「すっごい……魔法みたい！」

「そ、そうか？」

大したもんじゃないと思うんだがなあ、と頬を赤らめて掻くウィンド。自分には出来ないことというものへは憧れが強まるものなのだろう。

シルクハットタンクトップサスペンダーの色々と終わっている奴のファッションセンスをおれと同列に置いたことについては後で話し合おう。そうしようと心に決めた。

ヒョウ太の服飾技能

dice1d100=70 (70)

[55 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 05:35:52]

（えっルッチ分かったの）
（まァ、大体はな。だからさっきの取り消せ）
（服作りができるかってのとファッションセンスってそんな変わりないんじゃなんでもないです）
……意識の後ろ側から、そこはかとない圧を感じた。


おれの前身に服を当てながら調節をしていたウィンドさんが、ふ、と眉尻を下げた笑みを零す。
「そういや、ヒョウ太。言われ過ぎて飽きたかもしれないが……ありがとう、姉さんを、クラウを助けてくれて」
「姉弟、なんだっけ？」
深い慈愛が垣間見える。それだけ大切なのだろう、肉親の情というものは。

「ああ。姉さんは強い人だったから、病気を患うなんて思ってもみなかった。焦ってもおれには何も出来なくて、無力で。……だから本当に感謝してるんだ、ありがとう、ヒョウ太」


彼が自分の無力を嘆く気持ちは、なんとなく分かるような気がした。

「……どういたしまして、ウィンドさん」
だからおれは、その感謝を素直に受け止めた。

[56 二次元好きの匿名さん 23/05/23(火) 08:04:53]

あの"ロブ・ルッチ"が服飾技能70…？あの顔立ちが良いからギリギリ許されそうな鮮烈ファッションセンスの奴が70？？
船長騎士とか盛り盛りじゃねェか好き

[57 二次元好きの匿名さん 23/05/23(火) 14:22:49]

万能生徒会長サマだから服飾技能もあるか…そりゃそうだよな
050 ピ学とはいえあのロブルッチ相手に結構言ってるよな…度胸ある
同じ体でずっと見てたとはいえ、あのルッチのことを気負わなくていいと思ってる050とルッチの関係良い　とても

[58 二次元好きの匿名さん 23/05/23(火) 17:48:56]

ワンピ学園知らない人用豆知識
ワンピ学園の服部ヒョウ太こと生徒会のロブ・ルッチくんは去年文化祭の最優秀男優賞に選ばれるほど優秀なのだ
つまり服そのものも醜麗含めてその時の場に相応しいなりと行動が取れるわけだな　(本当はダイスの結果だが)多分服飾技能高いのはそのせい

[59 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 18:50:32]

職人達の厚意で仕事を抜け海賊船に通うことを許されてはいるが、それでもしばしばガレーラの用事が合間に入ってはいる。しばらく表に出ていた050は裏へ沈み、久しぶりに今日はおれがヒョウ太として仕事場へと向かう。

（ふあ、……表に出るの、楽しいんだけどちょっと疲れちゃったなァ。ねむーい）
精神の中でそうなっているということは肉体的な疲れではなく気疲れだろう。050はコミュニケーション自体は好きらしいが、慣れている訳では無いのだから。
（寝ておけ。明日も特訓だろう）
（お言葉に甘えてー……）


意識の浮上と潜航を繰り返すぽやぽやとした050を引き連れた一番ドックへの道すがら、知っている榛色の髪に赤黄を身に纏った男を見掛けた。コンフィだ。
あちらも此方を視界に認めたらしく手を振って近付いてくる。

（050、起きているか？交代するぞ）
（……ン、りょーかい）
050は入れ替わってすぐに、くあ、と小さく欠伸をする。眠気が此方へも移りそうになったのを歯の奥で噛み締めた。

[60 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 18:52:49]

「ヨッ、偶然。今からガレーラ行くんだけど……ヒョウ太サン、着いてきてくれない？」

「？ぼくも丁度行こうとしてたからいいけど……」

気さくに声を掛けてきて誘うコンフィさんと足並みを揃え、共に石畳の上を歩く。

「良かった良かった。一人で行動するのってちょっと恐いんだヨネ、自分戦えないし。あ、ついでにチラシ配ろうナー。半分お願い出来る？」

そう言ってぱさりと差し出されたのは、赤と黄色がきらびやかに印刷された紙束だ。半分を受け取って見れば一ヶ月後のパレードを予告する内容が描かれている。

「ほいっと、……コンフィさんって広報担当？」

「そそ。紙吹雪もチラシもばら撒くことには変わりないってワケ」

光のない黒い瞳がきら、と瞬く。色の見えないその目からは読み取ることが出来ないが、どうやら彼はその役を結構楽しんでいるらしい。

せっかくだ、道すがら配ってみるとしよう。

広告での島民の期待度

dice1d100=42 (42)

[61 二次元好きの匿名さん 23/05/23(火) 19:05:19]

まずまず！初動としては悪くない

[62 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 19:18:47]

「海賊のパレード？海軍に止められるのがオチじゃないのか」
「だいじょーぶだいじょーぶ、無策で挑んだりしないヨ！気が向いたら覗きに来てネ！」

「あらあ、ヒョウ太くんも出るの？見に行こうかしら」
「ホント〜！？ありがとおねーさん！」


道中の通行人に手渡したり、掲示板にぺたりと貼り付けたり。地道な活動ではあるが、認知の為には必要なことなのだろう。


「前評判はまあまあってとこ、むしろ海賊主催ってことを加味したらいい方なんじゃないカナー」
「ウォーターセブンは海賊慣れしてるからね〜！……ところで。さっき言ってた策ってなに？」
海軍に捕捉されないような作戦って一体何なのか。気になって首を傾げればぱち、と瞬きをしてコンフィさんがこちらを見た。
「ン？ああ、言ってなかったっけ。自分らは……ま、被害者として、劇団として。海軍内でちょーっと有名でネ？」
そう言ってはは、と空笑いをしながら、真っ黒な目は遠い場所へ行く。

「サーカスをする分には、ある程度お目こぼししてもらってるってワケ。ま、賞金稼ぎとか同業者からは助けてはもらえないけどネ」
「ひょえー……それなのに手配取り下げてもらえないの？」
「残念ながら、ネ。ヒョウ太サンも天竜人には気を付けなー」

[63 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 21:53:09]

1.パウリー

2.ルル

3.タイルストン

4.カク

5.ルッチ

dice1d5=4 (4)

[64 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 22:14:34]

軽快に言葉の投げ合いをしながら揃ってドックへと入ったところで、カクさんが早足で此方へ近付いてくる。手を上げて挨拶すればにかりとした爽やかな笑顔が返ってきた。
「おお、来たかヒョウ太、と……ええと」
「コンフィですー。よろしくネ、カクサン」
「コンフィ、じゃな！よろしく」

大人二人がガシリと握手をしているのを傍目に作業場へと進もうとすれば、いつの間にやら隣に迫ったカクさんに肩を掴まれた。
「ちょいと待った。今日呼び付けたのはそっちの作業じゃあないぞ」
「あれ、そなの？」
いつもルッチがしているのは大抵物置き場であったり小さな作業台の置かれた場所での活動なのだけれど。


「ま、簡単なアンケートというやつじゃ！気負わず答えとくれ」
「？」

[65 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 22:17:12]

時は遡って、数日前。


ガレーラ本社の会議室、本来ならば立ち入るはずのない者たちが半分を占めているその場所で、雑用係には秘密の話し合いが行われようとしていた。


「これより！」


「カッスン海賊団パレードinウォーターセブン、withガレーラカンパニー！第一会議を始めるぞ！」
「わー」
ドン！と文字を背負って宣言した船長に海賊側からぱちぱちぱち、と乾いた拍手が飛ぶ。それに不満げな声を挙げたのは何よりも社長であるアイスバーグを敬愛しているパウリーである。
「アイスバーグさんがいるってのにテメェが取り仕切ってんじゃねえ海賊！」
「ンマー、パウリーいいから。主催はあっちだ」

[66 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 22:23:33]

場に少しばかり湧いた苛立ちなど全くと言っていいほど気にかけていないカッスンは、手振りを合わせて朗々と話を始める。
「議題は最初に相談持ちかけた通りにだな、ヒョウ太に関してだ」
「そういう話じゃったな。そうじゃなけりゃ海賊なんぞ本社に立ち入らせんわい」

このサーカスのような海賊団は今、ガレーラの末っ子の面倒を見ているのである。そんな相手から何を言われるかと思えば一ヶ月後のパレードをヒョウ太の為に調整したいのだ、と。


──騎士の誓いにかけて、おれはヒョウ太に完璧で最高のショーを届けなければいけない！是非とも協力してくれ！！


そうやって真剣な表情で輝く彼が3000万の賞金首だなどとは、手配書と海賊らしい服装がなければきっと思いもよらなかっただろう。

[67 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 22:39:10]

「おあつらえ向きにヒョウ太の兄もいることだしな！アイツの気に入るようなものにしたいんだ」
「……はァ、答えられるかは分からんがな」
堂々たる態度で胸を張るカッスンと、末っ子へ誓いを捧げた仁義に感心する職長たち。そしてそれを冷めた目で見るルッチとハットリ、あとカリファ。


という訳で質問タイムである。

「あー、ヒョウ太サンの好きな色は？」
「黄色とかだろ多分、ぽっぽー」
多分。

「好きな食べものとか〜」
「フルッフー、アイツはあまり食に楽しみ見出してないぞ。強いて言うなら辛いモノだな」
強いて言うなら。

「故郷の物などは何かないだろうか」
「出身に関しちゃプライバシーだ、まァグランドラインとだけ言っとく。クルックー……そっち方面での惹き付けは無理だろうな」
プライバシー保護、でもって無理。

[68 二次元好きの匿名さん 23/05/23(火) 22:46:10]

こ、こいつ………！！！？兄失格！！！！！

[69 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 22:47:49]

「曖昧！！全てにおいて曖昧過ぎるぞヒョウ太の兄貴！！」
「落ち着けサー」
ガタリと立ち上がってルッチを指差し、大声を出す船長。それに溜め息を吐いてリフターが低いトーンで鎮める。

「仕方ねェだろ生き別れみたいなモンなんだから」
「そうか！繊細なことを聞いた！！すまん！！！」
「声がでけェ」
職長のバカでかい声の男である程度慣れているとはいえ、煩いことには一切の変わりがない。一人と一羽が揃って顔を顰め、耳を塞ぐ。

「悪いヤツじゃないんじゃろうが……タイルストンが増えた気分じゃな」
「おれこんなに煩いか！？！？」
「両方煩いよアンタら……」
広い部屋を満たすのは地で漫才をしている会話ばかりで、会議は進まず。


「オカルト本を買い込んでるのは見たな。あと……ヤガラブルが好きだと。なんでも昔金魚を飼っていたらしい」
なんだかんだで、一番有益な情報を出したのは同じ寮に住むルルであった。

そして。
「ンマー……本人にそれとなく聞いてみるのが一番だと思うぞ」
「アンケート用紙、完成しました」
「流石だなカリファ」
「はっや」
鶴の一声で直接ヒョウ太本人にアンケートを取る事にした、というのが。今日に至るまでの流れである。

[70 ◆BtOeeshqkE 23/05/23(火) 23:32:20]

このスレ内で終わらせたいなあchapter.9！終わるかなあ！？

これは一座の大体のイメージ図と備考（着せ替えゲームのスクショ）

願望を込めている

カッスン海賊団イメージ

[71 二次元好きの匿名さん 23/05/23(火) 23:49:47]

船長良いわァ… 太陽属性の男… スキ

[72 二次元好きの匿名さん 23/05/23(火) 23:58:05]

>>70

カッスン海賊団が推しになってしまう笑笑笑

全員どタイプだわ

[73 二次元好きの匿名さん 23/05/24(水) 00:11:11]

こんな華やかで素敵な連中なら天竜人に目を付けられても仕方が無いなぁ………

[74 二次元好きの匿名さん 23/05/24(水) 02:43:21]

船長がニコッと快活に笑う姿に船員もなんだかんだ惹かれちゃうんだ…好き
地味にヒョウ太がルルにヤガラブルへの関心と金魚飼育してたの教えてるの交流深めてて嬉しいがお前本のジャンル…どんな可能性も捨てずに帰還方法の情報収集に日夜あたってるんだろうなあ

[75 ◆BtOeeshqkE 23/05/24(水) 11:19:25]

「アンケート？」

一枚の紙と鉛筆を手渡してきたカクさんがおう、と頷く。
「市として企画しとる子ども向けイベントの参考に、な！いいサンプルが丁度おるんなら、聞いてみらん手はないじゃろ。ついでに質問項目の精査も頼みたい」
社長であるアイスバーグさんが市長である以上、そういうこともあるのだろう。気楽にこくりと了承した。

「おっけー。でもぼく、そんな子どもじゃないんだけどなァ」
ルッチからは一歳児などと揶揄されたけれど、そんなことはない。おれはちゃんと中学生並の精神はしていると思う。
「なーに言うとる14歳じゃろ、ん？13か？……ま、十分子どもじゃ子ども！」
「14だよ14！ちょっと前に誕生日来ましたー！」
「えっそれ知らんかったんじゃが」

[76 ◆BtOeeshqkE 23/05/24(水) 11:21:12]

ぽんぽんと言葉の応酬を重ねながら、手の中の紙を眺める。自由回答の質問事項は、ええと……好きな色？もの？数は大体十項目くらい。あ、食べ物の項目はバツで消されてる。



好きなもの、か。

……生まれてこの方考えたことなかった。どうしよう、分からない。
ルッチの好みも、普段好きなものなんて口に出すような性格してないからさっぱりだ。紙に伏せている目が泳いでいるのを自覚する。


（た、たすけてルッチぃ……！）
脳内で呼び掛けてみても反応は無い。なんでだ、さっきまで確かにいたはずなのにと意識を少し沈めてみる。
（ルッチ……？）
（…………）


返ってくるのは沈黙と、微かな息。これは……。




（……寝てるー！？）

[77 ◆BtOeeshqkE 23/05/24(水) 11:22:40]

──ルッチは多分、ガレーラに結構気を許してるんだと思う。そうじゃないと、警戒心の塊なこの一心同体は意識の底であっても外で寝こけたりなんてしないから。



でも、その安心感を出すのは今じゃなくっていいんじゃないかなァ！？今ものすごく困ってるよおれ！！



……自分一人で考えるしか、ないのかな。おれの好みってなんなんだろ。

[78 二次元好きの匿名さん 23/05/24(水) 11:27:49]

ルッチスヤスヤで笑った　

[80 二次元好きの匿名さん 23/05/24(水) 12:57:00]

ヒョウ太（ルッチ）「まァ…状況的に寝ても今は良いだろ、050も元気にやっているようだしな…」ｽﾔｧ

[81 二次元好きの匿名さん 23/05/24(水) 15:06:37]

ルッチ警戒心ゆるっゆるで草

[82 二次元好きの匿名さん 23/05/24(水) 15:06:57]

ちょっと前に誕生日来てたのかよ！？
1人(2人)の時に(そういや来てから◯日だとすると今日はおれの誕生日か…)って気が付いて何も祝いもせずにただ14歳になったのか？　それともこっそり祝ったのか？　10代の誕生日は貴重なんだよ泣　さりげなく14歳になるな泣
本当だったら生徒会のみんなに祝われてたりした筈なんだ…

[83 二次元好きの匿名さん 23/05/24(水) 15:50:32]

生徒会主導の誕生会、生徒会長のはただの名目の理由付けで馬鹿騒ぎしてそうで好き うるせェ…と思いつつ満更でもないし正義執行できるイベントが都合良く舞い込んできて凶悪な笑顔でニッコニコしてそう
元の世界に帰ったら余り時間は進んでなくてもう一度同じ歳の誕生日を過ごす未来もあるかもしれない

[84 二次元好きの匿名さん 23/05/24(水) 18:46:38]

ルフィとコビーの誕生日会も許容してるし、誕生日を祝うものと見なしてるルッチが年相応ですごくいい……

[85 ◆BtOeeshqkE 23/05/24(水) 21:17:58]

『好き』の意味を頭の中で検索する。心が惹かれること、気に入ること。きっとおれの中にもたくさんあるんだろうけれど、いざ具体的に挙げてみるとなると難しい。

取り敢えず、書ける範囲でだけ書いてみよう。ざっと目を通して鉛筆を走らせる。

・休日にしていること

これは書ける、読書と運動だ。……どっちもやってるのはルッチだけど。

オリジナルを越えてやるって意気込んで特訓しているけれど、時々こっそりやってる手合わせでは今のところ全敗している。体を動かすことはストレス発散になっているのに逐一煽られるからプラマイマイナスらしい。

・趣味

……休日にやってる事との違いってなんなんだろう。読書と書こうとして、そういえばおれたちはよくこの街の、この世界の散策を良くしていることに気付いた。これも立派な趣味の一つって言えるんじゃないだろうか。散策とだけ書いておく。

・好きな動物

少し迷って、下の空欄に豹と書く。

ルッチはヤガラブルがお気に入りらしいけど、おれはこう。獣型とか人獣型で鍛錬してるときの視界が見てて楽しいからって理由は変わっているだろうか。

・好きな食べ物

選択肢が消されているのはきっとオリジナルら辺の仕業だろう。事情を知ってるからしょっちゅうサポートをしてくれてるんだけど……味を感じない人に好きな食べ物聞くのはって気遣いなら、おれには元々無いしここまで気にしなくたっていいのにってなる。でもルッチは気にするかな？分からない。端の方に食感の面白いものと小さく書いた。

・好きな色

好きな色。色か……難しいけど、

1.黄色

2.青

3.緑

dice1d3=2 (2)

だろうか。

[86 二次元好きの匿名さん 23/05/24(水) 21:50:32]

青か～
一言で青って言っても海の色とか空の色とか夜空の色とか色々あるよね

[87 ◆BtOeeshqkE 23/05/25(木) 00:33:26]

好きな色と言えば青、だろうか。
晴れ渡った空の色、ウォーターセブンの街の色。
冷たいイメージとは異なって、明るい記憶を想起させる青は心が梳かれるようで居心地がいい。



そして、青は海の色。



──ルッチは海をよく眺めている。それも、前に見た師匠の目に映る望郷と同じ色で。
聞くと何もかも歯車の噛み合わない世界の中で、ただ海だけが同じなのだと話してくれた。

己を嫌う母なる海をぼう、と見ているルッチは飛び込んでしまうんじゃないかと思うくらいに危うくて、心配になってしまうけれど。
でもどうしてか、おれにとってもルッチにとっても、海の群青は心が安らぐのだ。

[88 二次元好きの匿名さん 23/05/25(木) 00:34:57]

逐一煽られてんの想像できて草
いくら天才といえど生育環境も年齢も違えば自分の肉体でもないから仕方ないね…遠くない未来に道力が肉薄しているのは努力しまくったんだろうな 鳩が好きだからハットリが大切なのではなくハットリ自体が大切だから且つ演技しているからもあるんだろうけど相変わらず徹底してる 早く再会出来るといいな

[89 二次元好きの匿名さん 23/05/25(木) 00:57:17]

まあそうだよね…
どんな方法でも良いから帰りたくて仕方がないルッチが海に飛び込もうとしたことはゼロでは無さそう
それと好きな食べ物欄で悲しくなったぜ
そもそも050は生まれてから味覚を経験したことが無いから何も思うわけないんだな…そっか…いつか味覚を取り戻したら美味しい物沢山食べてね……絶対だぞ
味ではなく食感で楽しさを見出そうとしてるのが刺さる　050はポッピングシャワー食べようね…

[90 ◆BtOeeshqkE 23/05/25(木) 01:12:09]

視界に白がチラつく度に期待してしまうので今の生徒会長は白い鳥嫌いになってたりするんじゃないかなって(ハットリは別として)



「……よし、こんなとこでいいかな。ごめんねェ、時間かかっちゃった！」
「そんなこと気にせんでいいぞー、協力ありがとうな」
終わったー、と両手を上げて伸びをする。記入した用紙を受け取って清爽に笑う長鼻は如何にも好青年然としていて、到底潜入員だなんて考えにくい。オリジナルは分かるんだけど。


「ところでさァ」
「なんじゃ？」
「そこのドアで団子になってるの、何？」
そう言って背後に指を差せば、カクさんはばっと振り向きすぐに目を怒らせた。

「ルル、タイルストン！仕事もせんとなァに覗いとるんかおどれらァ！！」

かつかつと近付いてくる同僚に怒鳴られた二人は上下に目をやり、すんと言い放つ。
「気になったし」
「気になるだろ」
「せめて悪びれんか！！！」

……なんかこの人いっつも苦労してるような。
（……うるせェな……）
あ、ルッチが流石に起きた。

[91 ◆BtOeeshqkE 23/05/25(木) 01:16:40]

「あー、ヒョウ太！もう帰っていいぞー」
「あでで痛たたたた」
「いやすまんかったカク！！！」
「あれっ、もういいの？りょーかーい！」
体格差をものともせずに二人の頭をぐりぐりと突き合わせているオレンジジャージに声を掛けられ、彼らのわちゃわちゃを傍目に帰り支度を始める。

（なんだもう終わったのか）
（おれが終わらせたよ！少しだけだったけど……けっこー大変だったんだから）
（……悪かった、まさか外で寝ちまうとは）
ふん、と脳内でいじけたように言えば珍しく、本当に珍しく殊勝な言葉が返ってきた。うたた寝程度ならまだしもガッツリの睡眠だったから、ルッチにとっても本当に想定外だったのだろう。

（まだ寝惚けてる？）
（結構失礼だよなお前は）

[92 二次元好きの匿名さん 23/05/25(木) 06:57:41]

ルッチの影響を受けまくってどんどん図々しくなる050好き 白い鳥…さりげない新情報が地味に辛い、それでも原作ハットリに対して（癒し…）してるの難儀で悲しくなってくるな
一方生徒会長と050はコントをしていた

[93 ◆BtOeeshqkE 23/05/25(木) 14:31:14]

（ここの概念は諸々の規約を守ってもらえれば本文以外は設定とかはフリー素材　色んなパターンと可能性が見れるの大歓迎大歓喜　自分は概念思い付いただけなんでね）
（でもゆりかごとかの雑多を許可してるとこ以外の全く関係ない人様のスレには持ち出ししないでくれると嬉しいかなって　スレ主が観測できてる範囲は問題なさそうだけど一応）

[94 ◆BtOeeshqkE 23/05/25(木) 14:31:55]

チラシ配りから二週間。ガレーラの仕事は一旦完全に休んでいいという許可を貰ってしまった為に、芸の訓練に集中できるようになった。

……忙しそうに見えたけど、雑用一人抜けたところで職人達は大変になったりしないだろうから大丈夫なんだと思う。

上達度合い

大道芸　23+dice1d77=43 (43)

裏方　21+dice1d79=63 (63)

トランペット　68+dice1d32=26 (26)

アコーディオン　20+dice1d80=51 (51)

[95 ◆BtOeeshqkE 23/05/25(木) 14:41:49]

トランペットを中心に、団員からの教えは満遍なく吸収出来ているとは思うけれど、付け焼き刃だと言われてしまえばその通りと返す他ないだろう。
残り半月とない練習期間でそれらを確実なものにすべく今日もまた停泊している裏港に向かえば、見たことの無い女性が船上にいた。恐らくは彼女が噂の病人だろう。


ふい、とウィンドさんと同色の目がおれの方へと向く、気付いたらしい。

くるん、と踊るようなステップでその女性が船から軽やかに降り立った。差し出された滑らかな手がおれの指先を持ち上げる。

「キミがヒョウ太？ウィンド達から話は聞いてるよ」


金糸に彩られたその人が浮かべているのは、彼彼女らの船長を思わせるような、朗らかで満開の笑顔。


「わたしはクラウ、デイム・クラウ！よろしくね、命の恩人さん！」

[96 ◆BtOeeshqkE 23/05/25(木) 15:11:04]

ようやく海賊団全員出せた…

オリキャラ七人　そんなに出すつもりはなかった　ダイススレってこんな無茶苦茶やっていいものなのか？わからん

>>70一番下に追加

今の技能値（服飾は捨てた）

大道芸63

裏方84

トランペット94

アコーディオン71

今までのが低かったからと油断していた　成長が凄い

[97 二次元好きの匿名さん 23/05/25(木) 16:17:27]

やっぱりオール５かオール10の生徒会長様だからかCP9が誇る殺戮兵器のクローンだからかわからないけどは上達が早い

[98 二次元好きの匿名さん 23/05/25(木) 19:16:45]

自分はこの海賊団大好きになって待ち遠しいから問題ねェ、突然050本気出すじゃん…やはり才のある奴の遺伝子とか影響力大なんだな
服飾放り投げられてるの好き

[99 二次元好きの匿名さん 23/05/25(木) 19:49:32]

スレ主の描く世界を無料で楽しませて貰ってるから好き放題やってくれたら嬉しい　無茶苦茶やってくれや
やっぱロブルッチだから習得率異常だわ流石

[100 ◆BtOeeshqkE 23/05/25(木) 21:04:03]

「聞いてる話って？」
「そりゃあもう、キミのいいとこ色々！自慢ばっかりされて羨ましいわ気になるわで、入院なんかしてらんないくらいにはね」
持ち上げられた手はそのままに、目を合わせてきょと、と小首を傾げれば張り切ったような口調が返ってくる。
入院患者にこぞって話すほどいい生徒となれていたのだろうか、おれは。

「みーんな教えがいがあるんだってそわそわしてたんだよー、びっくりしたのが、あのディオンが──むぐ」
「あー！あー！何言うつもりだクラウッ！！」
不都合な気配を察知したのか、名前の主がばたばたと駆け寄って口を手で覆う。ディオンさんは隈の薄くなった目元から頬、癖のある暗色の髪から覗く耳までほんのり赤く染まっていた。



「……褒めてくれてた？」
「すっごく」
「だァから！！」

[101 ◆BtOeeshqkE 23/05/25(木) 23:12:07]

「なんでクラウに言ったんだ、アイツが口軽いことくらい分かっているだろう」

「うっさい！分かってるけど！ついつい言っちゃったんだっての！」

眉を跳ね上げてぽこぽこと怒るディオンさんを回収していくリフターさんの背中を送りながら、横目でクラウさんを見る。ケロリと、どころか微笑ましいような表情だ。

（成程、フクロウと同じ人種か）

（ふくろう？鳥？）

（……いや、彼奴は人間だ。まァ流石にあれほど酷くはないだろうが）

なんだろう、ルッチが意識の中で物凄く遠い目をしているような気がする。

「ここの見習いとして、次のパレードに参加してくれるんだよね？わたしに教えられることならなんでも……って言いたいとこだけど。船長とやれる芸あんまり変わんないんだよね」

あはは、と頬を掻くクラウさん。その少し困った様子に、後ろで作業をしていた手を止めて弟であるウィンドさんが助け舟を出す。

「だったら姉さん、ピエロとしての立ち振る舞いとかがいいんじゃないか？カッスンとの違いと言えばそれだろ」

「立ち振る舞い？……うん、いいね。そうしよっか！」

そう言いながらぴょんと跳ねて、彼女の頭から爪先まで全部、劇がかった動作へと切り替わる。

「ケードウ国直属騎士団元副団長、デイム・クラウ！爵位持ちのピエロの動き、是非とも盗んでってね！」

道化師の動き習得度

dice1d100=61 (61)

[102 二次元好きの匿名さん 23/05/25(木) 23:38:56]

習得度早いな！！！！！流石はロブルッチだな…

[103 ◆BtOeeshqkE 23/05/26(金) 00:24:15]

「すごいすごーい！そりゃみんな褒めるわけだ、飲み込みが早くてよろしい！」

「あっはは〜、ありがと！これはカッスン師匠の大道芸の基礎があってこそだわ！」

050は頭を掻いて、ぴょんこぴょんこと跳ね回っている賛辞を素直に受け入れる。大道芸よりもっと劇調を強めた動きではあるが、根本は同じもの。この数週間での特訓の成果が出た、ということなのだろう。

「──そうだ、大事なこと。これは教えないとね」

先程まで鮮やかに舞い踊っていた道化師は、これは自論だけどね、と前置きをして緩やかに笑う。

「ピエロに必要なことはたった一つ。人の為に泣けること、だよ」

「人の為に、泣く？」

復唱に軽く頷いて、頭の中を整理するかのようにクラウは瞼を閉じる。

「ピエロのペイントは心の涙、どんなものかっていうのは色んな説があるんだけどね？わたしが心に思ってるのはそれなんだ、誰かの涙を代わりに流すってね」

帰りの道すがら、050がぽつ、と口に出して呟く。

「人の為に泣く……そんなの、ぼくに出来るのかな」

（出来るだろ、お前になら）

050は素直な人格である、良くも悪くも。あの原型の遺伝子とおれの行動のトレースの産物などとは思えない程の素直さはきっと、喜劇に笑うことの出来る、悲劇に泣くことの出来る魂を形作る内核で、誰かの為に泣ける人間だ。

ヒョウ太の道化師習得度

dice1d100=77 (77)

[104 ◆BtOeeshqkE 23/05/26(金) 00:33:06]

（なァんか、ルッチは全部おれより出来ちゃうよね）
（生徒会長だからな。この位出来ねェと務まらねえ。あとはまァ、人生経験の差だろ）
ほんの少しだけ不貞腐れたような、小さな愚痴が心の中で洩れる。それに適当に返せば050はむう、と唸った。

（それに……おれはサーカスの特訓なんざしてねェからな、お前のような成長はしていない）
（……そう？じゃ、追い越されないように頑張んなきゃ、かな）

[105 二次元好きの匿名さん 23/05/26(金) 00:47:13]

お前のような万能生徒会長がいるか！だけど…（様々な作品媒体のぶっ飛んだ生徒会長を思い浮かべる）そうかな…そうかもしれねェ…
フクロウと比べているヒョウ太好き 我慢中に耐えきれなくなって1日と言わず数時間で学校中に広めてそう

[106 二次元好きの匿名さん 23/05/26(金) 00:59:16]

仕方ないとはいえあの概ね平和な学園世界ですら口にチャックつけられてるもんなフクロウ…
道化師演技ってリアクションを大げさに取るとかヒョウ太の演技に通ずるものを感じるし習得度高いの解釈一致

[108 二次元好きの匿名さん 23/05/26(金) 12:49:50]

保守

[109 ◆BtOeeshqkE 23/05/26(金) 19:25:35]

窓から差し込む朝日を受け、ぱちりと目を覚ます。十分な睡眠を取れた、コンディションは絶好調。

昨夜はそわそわとしてしまって眠れないのではないかと心配になっていたが、呆れたような片割れに無理やり意識の底へ叩き落とされたのだ。……いつの間にそんなこと出来るようになったの、なんて聞く間もなく、精神体でも器用なルッチに寝かしつけられたというわけ。

朝一番、やることはいつもと変わらない。口に栄養素と安定剤を流し込んで、洗面台の鏡前で顔を洗い、ぼさぼさとうねっている髪を梳かして身嗜みをチェックする。

「おかしくないよね？だいじょーぶだよね？」

（大丈夫だ大丈夫、いつも通りだ）

「うう……ねえルッチ、めっちゃ緊張してきたんだけど……！」

（今更か？当日だぞ、覚悟決めろ）

案の定テキトーな返事に呻く。ルッチはまったくもって、緊張というものを分かっちゃいない。

上達度合い

大道芸　63+dice1d34=25 (25)

裏方　84+dice1d16=2 (2)

トランペット　94+dice1d7=2 (2)

アコーディオン　71+dice1d29=25 (25)

道化師　61+dice1d39=6 (6)

[110 ◆BtOeeshqkE 23/05/26(金) 19:27:18]

大道芸　88
裏方　86
トランペット　96
アコーディオン　96
道化師　67

楽器プロかな？

[111 二次元好きの匿名さん 23/05/26(金) 19:34:41]

お金集めて観客を魅了するプロになれてしまう…天才っていうのはすげェなあ自重しろ
ヒョウ太モードはど緊張する演技を躊躇いなく敢行するけどルッチモードは図々しさと自己肯定感の塊だからな諦めろ050

[112 ◆BtOeeshqkE 23/05/26(金) 20:00:43]

眩しい程の快晴の元、賑やかしい街を歩く。パレードは夕方からだけど、ここは商魂逞しい住民の多い下町。既に町中にはイベント事に便乗した屋台がそこら中に出店していた。

カラフルな食べ物飲み物に、並んでいるお面に。普段と同じものを売っている屋台の人達であっても、赤黄色の飾り付けがなされている。

ばらばらだけど、どこか統一感のある光景。こういうのをお祭りらしい景色というのだろう。明るい非日常に街ごと浮き足立っているようだった。

遭遇

1.ガレーラの誰か

2.海賊団の誰か

3.安価

dice1d3=1 (1)

[113 ◆BtOeeshqkE 23/05/26(金) 20:01:25]

1.ルッチ

2.カク

3.パウリー

4.ルル

5.タイルストン

dice1d5=5 (5)

[114 二次元好きの匿名さん 23/05/26(金) 20:22:40]

来たな…正当な職長推し！

[115 ◆BtOeeshqkE 23/05/26(金) 21:11:16]

特に何かを買うつもりはないが、水上に立ち並ぶ屋台を石畳の上から眺めて歩く。その布屋根の中の一つに、おれにとっては異彩を放った巨漢を見つける。

背後の道へと近付いてしゃがみ、ちょんと入れ墨の入った肩を指で叩く。

「タイルストンさん？何してるの、こんなとこで」

「うおォ！？ヒョウ太か！」

大袈裟なまでに体を跳ねさせて振り返ったのは、やはり見間違えようもなくタイルストンさんだった。

「見ての通り屋台だ！祭りだからなァ！！おれたちも何かして盛り上げてェわけよ！！！」

「ヘェ〜……それでお店、ね。ちなみに何売ってるの？」

クレッシェンド式に大きくなる声に身を竦めながら、巨体に隠された表の商品を覗いてみる。

1.焼きそば

2.わたあめ

3.お面

dice1d3=2 (2)

[116 二次元好きの匿名さん 23/05/26(金) 21:23:29]

わたあめとか可愛いかよwww

[117 二次元好きの匿名さん 23/05/26(金) 21:29:14]

か　わ　い　い

[118 ◆BtOeeshqkE 23/05/26(金) 21:38:23]

（うわ似合わねェ）
「えっ似合わなっ」
ルッチと声が揃った。これは仕方ない。だって、ふわふわでカラフルに染まった雲のようなお菓子と長身の筋肉ダルマはあんまりにも似合ってない。
「ガハハハ！！そりゃそうだ！！似合ってるって言われりゃそれは皮肉だろうよ！！」
それを気を悪くもせずに笑い飛ばすタイルストンさんには自覚があったようで何よりだ。

「なんでったってそんなの売ってるのさ」
そう首を傾げて尋ねれば、鷹揚な笑いとともに答えが返ってくる。
「ガレーラの出し物、だなァ！おれたちでも色々と話し合ってたんだが……他所からいい案をもらっちまってな、押し切られた！！」
シーフード焼きそばと職長のお面はいい線行ってたと思うんだが、と首を捻るタイルストンさん。……前者はともかく、後者じゃなくって良かった本当に。

「いい案？」
「おう！まァヒョウ太、一本食ってみろ！！奢りだ！」
食べろと言われてもどうしよう、味分からないんだけど。とはいえ拒否は出来ずに差し出されるまま細い竹串を受け取り、もす、と唇で大きめにちぎりとる。

「……！」
ふわふわの無味が舌に触れた瞬間、ぱち、と音が弾けた。

[119 ◆BtOeeshqkE 23/05/26(金) 21:50:33]

口に手を当て今までにない感触、舌の上で踊る小さな欠片に目を回す。
「わ、わ！パチって、なにこれすごい！」
「パチパチわたあめだ！その名の通りで、口に入れると弾ける！！その様子だと気に入ってくれたみたいだな！」
陽気な大音量で笑い飛ばすタイルストンさんにこくこくと頷く。


相も変わらず味なんてものは欠片も分からないけれど。

「ぱちぱちして、ふわふわしてて……好きだなあ、これ」
「そうか！！良かった！！」


ふわりぱちりと『面白い食感』、……？同じようなことを前に思い浮かべたような。

「あの団長らが教えてくれたんだ、アイツらの故郷じゃ鉄板のお菓子らしい！」
「師匠たちが？そんな関わりあったんだ」
「お、おう！ま、ちいと話すくらいだがな！！」

[120 二次元好きの匿名さん 23/05/26(金) 21:54:30]

ヒョウ太が食べ物を楽しめるなんて!!(感涙)
みんなに愛されて甘やかされる末っ子ヒョウ太概念いいゾ

[121 二次元好きの匿名さん 23/05/26(金) 21:57:12]

がわ゛い゛い゛　　　　がわ゛い゛ずぎる゛
食感だけでも新しい世界を知れてよかった
ヒョウ太が喜んでくれてるだけで幸せになる
ちゃんとアンケートからみんな考えてくれてるんだなぁ…優しい世界だ…永遠に続けば良いのにね

[122 ◆BtOeeshqkE 23/05/26(金) 22:09:22]

（懐かしいな……こういう駄菓子が前あったような）

心の中で何やら言っているルッチには、これは既知のものらしい。今の今まで忘れていたらしいけど。

……この楽しい食感に味があったのなら、もっと良いものになったのかも。そう考えると、味覚がないのはちょっと残念かもしれない。

「職長の中でも一番似合わねェと言われちまって、おれ自身キツいと思ってたが！お前のその反応が見れた分でお釣りが来た！！……よし、そろそろシフトの交代だな！」

「あ、シフト制だったんだ」

かつかつと後ろからこちらへと向かってくる足音が聞こえる。その主が次の店員なのだろう。

1.ルッチ

2.カク

3.パウリー

4.ルル

dice1d4=4 (4)

[123 二次元好きの匿名さん 23/05/26(金) 22:13:44]

またしても正当な職長で草

[124 ◆BtOeeshqkE 23/05/26(金) 22:34:29]

振り返ると同時に、しゃがんだおれの上から影がかかる。
「ようヒョウ太。食べてくれたか？」
見上げれば、そこに居たのはルルさんだ。降ってくる声は優しい色を宿している。
「うん！面白いね〜、気に入っちゃった」
「そうか、店員冥利に尽きるな」


「……というか。ガレーラの職長みんな、わたあめ屋さんには似合わなすぎでしょ」
「カクならいけるだろ！！」
「逆に言えばカク以外は悲惨だな」
悲惨だと分かっているのに何故職長を起用してしまったのか。試しにオリジナルがわたあめを売っているところを想像する。

「っく、ふは、ダメだこれ……兄さんが売ってるとこ出くわしたくなさすぎるわ〜！」
頭の中の想像で吹き出したおれを挟んで、二人が顔を見合わせる。
「ルッチは存外流暢に売り子やれるぞ。ルッチというよりハットリが、だが」
「そうなるとルッチの本体がいよいよもってハットリになっちまうがな！！」
「ほんたっ、あっはは、笑わせないでよっ！！」

[125 二次元好きの匿名さん 23/05/26(金) 22:34:31]

正当な職長推しのダイス神ブレねぇなぁ〜！！！

[126 二次元好きの匿名さん 23/05/26(金) 22:54:05]

>うわ似合わねェ

これ言ってる生徒会長、学友の姿とも照らし合わせてそう こんなﾜｲﾜｲｶﾞﾔｶﾞﾔお祭り騒ぎしているのに来たる決行日が来たら手酷く正体明かして去るの悲しくなってきたな…諜報員だから仕方ねェが

[127 ◆BtOeeshqkE 23/05/26(金) 22:57:48]

「そういやヒョウ太、どっか向かってたんじゃないのか？」
「……っあー！そうだった忘れてた！リハ行かなきゃ！？」
「うおっと」
タイルストンさんの言葉に弾かれるように立ち上がれば、上にあった顔が仰け反った。
そうだリハーサルがあるんだった、急いで向かわなければ。

「あっとォごめんねルルさん！いってきまーす！」
そう片手で謝って地面を蹴り、瓦の張られた屋根へと飛び上がる。
「おォ、いってらっしゃーい！！！」
「夜のパレード、見に行くからなー！」
一瞬で小さくなった二人に手を振りながら、裏の港に向かって走った。



「平然と屋根を……あいつ段々カクに似てきたんじゃないか」
「二代目山風かァ！？十分張れそうだな！！」

[128 二次元好きの匿名さん 23/05/27(土) 08:56:39]

これは超人…本当に二代目にしても良いくらい素性不明な少年の受け入れ体制が整っていそうなガレーラ大好きだ、まあ稼働寿命1年も無いんすけどね…

[129 ◆BtOeeshqkE 23/05/27(土) 12:09:01]

「ごめんなさい、遅れちゃった〜……！」
「おっ、来たかヒョウ太！時間なら全然大丈夫だぞ」
「アタシたちはこの船で生活してるから早いだけだから。気にする必要ないよ」
船までノンストップで駆け抜け、甲板に降り立つ。既に七人ともがテーブルを囲んでおり遅れたかと謝罪するが、ウィンドさんの手で制止されディオンさんにフォローを入れられた。

卓上には何枚かの紙が散っていた。それらはウォーターセブンの地図にルートが書き込まれたもの、ゴンドラの配置を記したもの。
普段とは異なりどことなくしっかりした雰囲気のカッスン師匠が指揮を執り、おれたちにその紙を見せながら流れを提示し始める。


「出発はここ、下町の入り口からだ。キングブルを一隻、ラブカブルを六隻。この形態で並んで走行してもらう！」
「合計七隻、私たちは八人だけど〜。キングには二人……船長は固定、それ以外でくるくるゴンドラ移ってくよ〜」
紙面を指がなぞっていく。島の端から中心までブルでの行進を行い、下町の広場まで向かう。そこに設置したステージで本番のショーを決行する、という手筈だ。

「練習こそしたものの、水上という慣れない足場で大変だとは思うが！つまりはここでしか出来ないショーが出来るんだ、いい経験値になるだろう！」

[130 ◆BtOeeshqkE 23/05/27(土) 12:09:26]

段取りまで全てを頭に入れ、間違えのないように脳内で復唱する。こっそり皆の顔を盗み見るがこの場で緊張しているのはおれだけらしい、普段通りの涼しい表情だ。


そして、船長もいつもと変わらない。同じ太陽のような笑顔で、宣誓を。


「──最高のイベントにするぞ！！」


オウ！と、誰からともなく声が揃った。

[131 二次元好きの匿名さん 23/05/27(土) 12:17:10]

落っこちるなよヒョウ太〜

[132 二次元好きの匿名さん 23/05/27(土) 13:43:04]

>>131

生徒会長はガチドジ疑惑があるが今動かしているのは050だからきっと大丈夫だと信じてやるか…

[133 ◆BtOeeshqkE 23/05/27(土) 16:13:09]

オーダーメイドの赤黄色をした舞台衣装を身に纏いこの一ヶ月で体に染み付いた動きを反復していれば、すぐに日が暮れていた。薄く琥珀に波打つ海が本番直前を告げている。

「よぅし皆まだ疲れてないよな！？出発地点はすぐそこ、観客はもう来てる！」
ぐっぐっと肩を伸ばしながら船長が見る方向に意識を向ければ、微かに耳に届く歓声。住民たちの期待を感じ取り、心臓がばくりと脈打った。

（おれのサポートは入り用か？）
（ううん、だいじょぶ！）
内側から声を掛けられ、心の中でかぶりを振れば幾分か落ち着いた。

[134 ◆BtOeeshqkE 23/05/27(土) 16:13:34]

「そら」
「おわっ」
ぽん、と頭に何かを載せられる。目だけで上を見ればそこには赤色。
「……帽子？」
「カッスンとお揃いの、な。あとは、姉さん」
「はいはーい！ヒョウ太こっち向いてー」

頬に手が添えられ、左目の下にペンが走る。
離れていったと同時に瞼を開けば目の前には鏡があった。先程まで筆が沿わされていた場所には青色の涙のメイクがなされていた。
「ピエロの涙だよ。わたしとお揃い、だね！」
そう言って笑う道化師の目元には同じ形の赤いペイント。

お揃い、か。


「自信持って、胸張って！」
「仲間だからな、支えるさ」
「……うん！」

[135 ◆BtOeeshqkE 23/05/27(土) 16:14:31]

「Ladies and gentlemen！さァて皆々様本日は、我々のショーへお越しくださりありがとう！！」


拡声器要らずのよく通る声で宣言された開始の合図が、明るいざわめきとともに煉瓦造りの街へ反響する。
「これよりお目にいれますは、我らカッスン海賊団の感謝のパレード！」
黄色のゴンドラを載せたキングブルの上、隣で大仰に杖を振る団長の動作と同時に、きらり光と紙吹雪が舞う。

「わあっ！？」
目に痛くない程度にスポットライトがおれに当たる。なにこれ！？聞いてないけど！
「この街随一の造船会社ガレーラカンパニー、そして恩人はわたくしどもの隣に！ゲストを迎えた新生ショー、是非是非最後までご照覧あれ！！」

「感謝！？恩人！？」
「ああ、感謝だ！！お前の為の舞台だとも！」
き、聞いてない！そりゃ約束はあったけどここまでとは思ってなかった！どうしよう、照らされてるっていうのに顔に熱が集まってくる。


「いーから、さっさと始めて！もう！」
「はっはははは！そうだな、始めようか！」

[136 ◆BtOeeshqkE 23/05/27(土) 16:33:23]

ぱぱぁん！と。
騒めきを押し飛ばすトランペットが高らかに鳴る。

追従するかのように奏でられるアコーディオンの音色に伝うように吹く風が、アクロバットに無手でトラピーズのごとく舞う道化師のパニエに持ち上げられたスカートを閃かせた。

楽しげに踊り舞うようにブルのゴンドラを八艘飛びする動の黄と、キングブルを上を陣取り存在感を放つ静の赤。
青色をしたウォーターセブンは、この時ばかりは赤黄色に熱狂していた。

[137 ◆BtOeeshqkE 23/05/27(土) 16:37:13]

1.ルッチ

2.カク

3.パウリー

4.ルル

5.タイルストン

6.アイスバーグ

dice1d6=1 (1)

[138 二次元好きの匿名さん 23/05/27(土) 16:48:43]

なんか自分もW7の市民の気分になってワクワクしてきたぞ………！！！！！！！お祭りに参加してる感じだ！たまらねぇなこのライブ感！

そしてルッチが　ルッチがなんなんだ　

[139 ◆BtOeeshqkE 23/05/27(土) 16:52:38]

「ぽっぽー、始まったな」
「始まったのう」
「様になってンなァヒョウ太のやつ」
潜入先の同僚達を引き連れ、己のクローンと海賊共のパレードを眺める。ヒョウ太としての皮が素であったならばその行動が分からないことはないが、奴の根本はおれとそれ程変わらないことは把握している。
それ故に正気を疑っていたのだが、どうやら本気であったらしい。視線の中央で船上を滑るヤツは見たこともない表情で楽しんでいた。

「しかしあいつ豹が好きだったとはな、名前もマスクもそういえばそうだ。特注のゴンドラは豹柄にしたが……あれでいいんだろうか」
「柄にゃ気付かれねェんじゃねえか？がはは！それならそれでもいいけどな！！」
……自分の悪魔の実のモデルが随分と気に入っているらしい。思っていたよりクローンの自尊心が高いようで何よりだ。これは皮肉である。

[141 ◆BtOeeshqkE 23/05/27(土) 17:18:58]

「ふぁて、むぐ、……さて、わしらはわしらの仕事を果たさんとな」
屋台でチョコバナナを買い食いしながら、カクがとんとんと靴を鳴らす。
「ヒョウ太達が広場に辿り着く前に片付けるとするか！ウオオオオ！」
「やかましいタイルストン！……ま、おれらもせめて広場でのショーは見たい。とっとと絞めにいくか」
見てられない程に似合わねェメルヘンチックな綿あめを携えた大男を叱り飛ばし、パウリーは武器となる縄を袖口から出して握りしめる。

ルルがおれの肩に手を置き、話し掛けてくる。
「弟の晴れ舞台だろう、ルッチ。おれらに任せてお前は見ていていいんだぞ？」
「……はは、だからこそ。兄であるルッチが裏方をやるべきだろう？クルッポー！」



街の路地裏、悪意を持った視線が羽虫の如く沸いている。
光を付け狙う影というものは何処にでも存在するもの……今だけは、普段は己がその闇であるということは棚に上げ。
おれのクローン……いや、おれの弟の舞台を整えてやろうじゃないか。

[142 二次元好きの匿名さん 23/05/27(土) 18:16:08]

棚上げルッチらしくて好き この賑やかなパレードの裏に潜む不躾な輩は誰なんだ…

[143 ◆BtOeeshqkE 23/05/27(土) 21:38:55]

1.海賊

2.賞金稼ぎ

dice1d2=2 (2)

[144 ◆BtOeeshqkE 23/05/27(土) 22:12:35]

dice5d10=3 8 3 9 2 (25)

[145 ◆BtOeeshqkE 23/05/27(土) 22:37:51]

ざっと二十五人程度か。……何、造作もない。一人五人と考えれば物足りないくらいには早く終わりそうだ。

路地に隠れ武器を構えた男たちの背後に降り立ち、先手必勝とばかりに蹴り飛ばす。そうすればその場にいる全員がバッと振り返り、こちらへ銃口や切っ先を向けてきた。

「お、お前らガレーラの！」

「なんでガレーラが！？こちとらあの賞金首を仕留めようと……！」

驚く連中の様子は意に介さずに、ぱきりと指を鳴らす。それを合図にして職長が一斉に戦闘態勢に入った。

「賞金稼ぎか……普段だったら自由にさせるんじゃがな」

「悪ィが我らが末っ子の大一番！今回ばかりは介入させてもらうぜ」

パレードは一時間想定

処理とパレードに追いつくのにかかった時間(分)

dice1d60=38 (38)

[146 ◆BtOeeshqkE 23/05/27(土) 23:36:58]

地に伏し気を失った賞金稼ぎ共の上でぱんぱん、と手を叩き払う。
「よォしとっ捕まえた！これで全員か！？」
それとなく周囲を探るが気配はない。これで邪魔もなくなっただろう、軽く息を吐く。
「フルッフー、今夜だけでいいから縛っとけパウリー」
「へいへい、ったくテメェらも手伝えっての」

愚痴る金髪を傍目に空をみあげれば、日は随分と暮れていた。橙色の空は青紫色へ移り変わっていっているが、まだ時間には余裕がある。これならばパレードも半分程は見ることが出来そうだ。

[147 ◆BtOeeshqkE 23/05/28(日) 00:10:48]

パレードの道中も半ばを越え、街並みも変わってくる辺り。ブルの行進に合わせて波打つ群衆の中に、先程まではいなかった見慣れた集団を見掛けた。

1.ルッチ

2.カク

3.パウリー

4.ルル

5.タイルストン

dice1d5=5 (5)

[148 ◆BtOeeshqkE 23/05/28(日) 00:26:01]

髭面とぱちり、目が合う。何やら叫びながらぶんぶんと手を振るタイルストンさんに苦笑して、ひらひらと手を振り返した。

「ゥォォォ……！！！」
随分と距離があるというのに、微かに雄叫びが耳に届く。ここでも聞こえるというのだから相当だ、周囲の人集りが割れたのが見える。

「────！」
あ、オリジナルにはたかれてる。動物系の聴力で聞く大音量は流石に辛かったのだろう、少し同情した。



──そこに気を取られていたからだろうか。

（っおい050！）
（へ？……わあっ！？）

ゴンドラ上を飛び移るタイミング、空中で体制を崩してしまって。

[149 ◆BtOeeshqkE 23/05/28(日) 00:34:11]

（ッ月歩！！！）

足が勝手に地面……いや、空気を蹴り姿勢を立て直す。そのままくるりと宙で一回転し、あたかも演出であったかのように綺麗に着地成功をした。

（た、助かったァ〜！ありがとうルッチ！）
（どういたしまして……はァ、身内がいるからとトチるなよ050）
（うん！ごめん！）


（……潜入してる奴らが凄い目で見てきてるな。いいだろ別にこのくらい）
視線が刺さるが、ルッチは開き直っている。おれが悪いこととはいえ、空を地面のように蹴るのをこのくらいと居直るのはどうなんだろう。

[150 ◆BtOeeshqkE 23/05/28(日) 01:05:30]

パレードは終わり、舞台は広場へと移る。既に観客席の何割かは黒山に埋まっていた。

仮設テントの屋根の下には、手作りであるのに工業製品と見紛うような大道具が設置されている。
水上パレードより王道で、それでいて大掛かりなサーカスの為。リフターを中心に全員が特急で舞台袖を駆け回って、そして直ぐに準備は完了した。


アコーディオンと二つのトランペットが同時に吹き鳴らされ、ステージを隠す赤い布が引き揚げられた。


さあ、第二幕の開始だ。

[151 二次元好きの匿名さん 23/05/28(日) 01:15:15]

ワンピ世界で今更だが訓練した結果で空中を駆ける事が可能になるとか超人の一言で片付けて良いのか…良いか！
カッスン海賊団と050の舞台の成功とヒョウ太の気分転換になる事をお祈りしとくか

[152 ◆BtOeeshqkE 23/05/28(日) 01:24:54]

日は完全に沈み、月と星だけが人々を照らす中。ステージ場だけが耀いている中。
ひらめく赤と黄色を見ていれば、おれも、意識の中の片割れも、あの薄灰色の箱で浴びた緋色の記憶さえ霞んでいくような気がして。



「どうだ？」


きらきら、ひらひら、光が舞う。


「おれ達は約束を果たせただろうか！」


只管に華やかなまま、住む世界が違うまま。おれを真っ直ぐに見て手を差し伸べてくる船長が眩しくなって目を細める。


「どうか目に焼き付けてくれ、ヒョウ太！」



言われなくとも。
誰よりも近い距離で、夜中の太陽に焼き焦がされている。

[153 ◆BtOeeshqkE 23/05/28(日) 04:10:40]

舞台中央には主役級の赤毛と金髪。それを一際輝かせるような黒子達もまた、きらめく宝石のような衣装を活かすかのように動きが芝居がかっており、一人ひとりが発光しているような錯覚に飲み込まれるようである。

──その中でも。ウォーターセブンの島民の目を何より惹いたのは、短いスパンで役回りをクルクルと変わり移るヒョウ太であった。道化師として高所を飛んだかと思いきや次の瞬間にはトランペットを吹き回し、裏方へと回ったかと思いきやぶらりと中央へ現れ芸を行う流れるような動きに、前からの顔見知りであるということを差し引いても注目が向いたのである。
「……ヒョウ太のやつ、やるじゃねえか」
「ああ。心配無用、じゃったな！」


からりくるりと巡っていくショーはあっという間に過ぎていく。そうして、観客の熱情は冷めやらぬままに終わりの時間が訪れた。

ヒョウ太の中に緊張の心音が未だ響く中、ステージの中心へと集まり礼をする。サーカスの結果が満ちるは終わる直前だ。




その時。かちゃり、と。
この場にはそぐわない鉄の擦れる音が響いた。

[154 ◆BtOeeshqkE 23/05/28(日) 10:04:37]

「動くなテメェら！いやァいーいショーだったなあ？」
下衆に口許を歪め、各々武器を構えた男共が数十人舞台へと躍り出る。圧倒的人数不利に加え近距離で銃口を突き付けられても尚、ステージ場から笑顔は消えていない。

「そうか！賞賛ありがとう！！」
「は！？違ェそういう話じゃねえ！！」
「お客サンは演者への触れ合い禁止ですヨー、帰った帰った」
「客でもねえ！！お前ら呑気か！！？……このショーの人気にあやかりてェとおもってなァ？」
「人気、ほうほう人気だと！分かっているじゃあないかおれ達の魅了の程を！！」
「何だコイツ自己肯定感のバケモンか！？」

あれ？コント？と、乱入に騒然としていた観客が困惑するような会話が繰り広げられる中、ガレーラの職人が臨戦態勢に移行する。
「まだ残党がおったか！」
「いや、あれは賞金稼ぎじゃねェ……海賊だッポー！」
先程伸した奴らとは全くの別物、明るい誘蛾灯に引き寄せられた虫は存外多かったというわけか。
「見過ごしちまってたか、申し訳ねェ！とっとと片付けて──」



「──Ladies and gentlemen！！」


大声量が、場を支配する。

[155 ◆BtOeeshqkE 23/05/28(日) 10:09:24]

「この度は直々に、アンコールまで頂いてしまいました！ならばならばそれならば！我々も応えないわけにはまいりません！」
団長のよく通る赤と。

「元騎士団の名に恥じぬわたし達の舞、どうか一時たりとも目を逸らされませんように！」
道化師の跳ね回る黄と。

双剣を、大剣を、短剣を。
銃を、鞭を。
足を、腕を構え。


船長は高らかに宣誓する。

「これより第三幕の開始とさせていただきましょう！！」

[156 二次元好きの匿名さん 23/05/28(日) 10:24:18]

船長カッケェ！
こっちまでワクワクしてくる

[157 ◆BtOeeshqkE 23/05/28(日) 10:35:23]

数瞬放心した海賊達はようやくその言葉を理解し、青筋を立て武器を振る。
「な、舐めやがって！！」
がきぃ！！と。振り下ろされた斧と細身の剣が相対し、直ぐに斧のみが弾き飛ばされた。
「なっ」
「ショーに武器などいらないだろう！隙あり、だ！」
双剣の片割れの峰が鳩尾を打ち、まず一人が気絶。

「ご心配召されるな、ステージ場での流血沙汰は御法度」
「そうだ、おれ達は峰打ちか腹で叩くだけ。……でも」

「びしばしいっちゃうよ〜！」
「腕鈍ってるからね、本気で行かせてもらおうかな！」
「アタシに蹴り殺されたいヤツから前に出なァ！！」

一つかなり物騒な声が届いてウィンドは苦笑いを浮かべるが、直ぐに不敵な表情へと戻る。
「殺傷能力のない女性陣は容赦してくれないから、気ィ付けとけ！」



「ヒョウ太サンは自分と一緒に下がってようネー」
「え、いいの？……というか皆手馴れてない？」
コンフィにくい、と手を引かれて舞台袖へと入るヒョウ太、その顔には心配と困惑。
「いいっていいって。自分非戦闘員だからナー、この銃も自衛の為だし。ンで、まあ慣れもするよネ。この時代、ショーなんて目立つことやってりゃ絡まれるのも自明の理だヨ」
「はへえ〜〜……」

[158 ◆BtOeeshqkE 23/05/28(日) 10:47:11]

ステージ端で煌びやかさを保った戦闘を二人で見守っていたが、人数の差もありまだ時間が掛かりそうだ。……焦れる。050は苛立っていた。なんでったって完璧なショーが崩された上に発散も出来ず待っていることしか出来ないのか、と。
「……というかさァ」
「？」


「庇われる必要ないくらいにぼくが強いんだってこと、みーんな忘れてない？」


こき、と首を鳴らして頭を戦闘へと切り替える。いつも戦うのはルッチばかりで050は意識の奥にいたとはいえ、彼らは一心同体。戦えない筈がないのだ。
（代わるか？）
（結構！おれはおれで試したいことあるし！）
（そうか、程々にな）

舞台袖の積み重なった小道具から目的のものを引っ張り出し、中央へと駆ける。
「これ借りるよ！」
「あ、ヒョウ太サン！？」


「ししょー、ぼくもこのショー参加させてよね！」
「ヒョウ太！？……おう、いいぞ！でも物騒なのは勘弁な！」
「もっちろん！」

[159 ◆BtOeeshqkE 23/05/28(日) 11:19:44]

会場の人々は先程の騒動など頭から抜けたように、きらきらと舞う彼彼女らに目を奪われて動かない。
そんな中。

「……ヒョウ太？」




「さあさ皆様ご笑覧！」

普段の緩さとは全く異なる……それこそまるで別人の皮を被ったような彼が、観客に向けてぱっと笑う。

「ガレーラカンパニーの雑用係、兼劇団の見習いヒョウ太が！これなる闖入者を見事捕らえましたらご喝采！」
片手は頭上へ、もう片手は胸元へ。少年は恭しく喋喋しく、ステージの乱入者へと礼をする。
「なんだァテメッ──！？」
「ここに携えますはなんの変哲もないロングリボン。ですが！」
びしぃ！と細く薄いリボンが空気を弾いて音を鳴らす。そうして場を掌握したヒョウ太はひらりと煌びやかな衣装を翻し、海賊たちへと跳ねた。


「わたくしの手に掛かればこれこのように、自由自在なロープへと早変わり！」
くるりと回転しながら軽やかに帯を伸ばし、する、と近場の三人程度を巻き取る。

それはウォーターセブンの住民には見慣れた動き。



「──ロープアクション、ラウンドターン！」
「うごあッ！？」

[160 ◆BtOeeshqkE 23/05/28(日) 11:21:33]

「う、うおおおおォォ！！？」
「すげェ！！職長の技だありゃあ！！」


驚き混じりの歓声の奥、トレース元は目を見開きはくはくと声も出さずに口を動かす。
「……おれの技ァ！？」
やっとのことで出た言葉はそれだった。

「パウリー、お前いつの間に教えてたんだ」
ルルの言葉にぶんぶんと首を振るパウリー。彼にはまったくもって心当たりがなかった。
「いや教えてねえって！見て盗んだのかアイツ！？」

[161 二次元好きの匿名さん 23/05/28(日) 11:28:30]

まさか…050ってそもそもルッチをトレースしてたし他の事に関しても模倣出来る才能があるのか！？

[162 二次元好きの匿名さん 23/05/28(日) 11:29:26]

生徒会長の才能と050の模倣する才能が奇跡のフュージョンを起こしてる…！？

[163 ◆BtOeeshqkE 23/05/28(日) 12:03:37]

「ヒョウ太後ろッ！」
ディオンから声が掛かるが、敵の位置は把握済み。
「おっとォ背後から？って、させるわけないじゃ〜ん！タップ・ノット！」
「うおォ！！？」
しゅるしゅると海賊の一人にリボンを巻き付け縛り、独楽のようにぶん回す。ヒョウ太のそれはパウリーのものよりも数段曲芸じみたアレンジが加わっており、ステージ上で舞い踊るには十分な華やかさを湛えていた。

（器用だな）
（ルッチ程じゃないって〜！）
心の中ではそう言うが、事実生まれてから今の今まで誰かを真似をし続けていた050だからこそできる芸当。サーカス団での教えがその才能を開花させるきっかけであったということはルッチが何より分かっている。


そうして海賊たちは赤と黄色のリボンに彩られ。華美絢爛なままにステージ上の鎮圧は完了。
息もつかぬままに団員は並び、揃った動作で一礼をする。



「これで本当に終幕でございます！観客の皆様、そして乱入ゲストにも感謝を！！──良い夜を！！」



盛大な拍手と歓声に包まれ、賑やかな騒動の幕が降りた。

[164 二次元好きの匿名さん 23/05/28(日) 12:55:13]

050も苛立っているの好き 才能と豊富なスキルツリーの伸びっぷりはルッチの系譜、伸び悩むなんて言葉を知らねェな此奴
技模倣されて驚いているパウリーの反応面白い…元騎士団員堂々として格好良い国でも愛されていたんだろうなあ

[165 二次元好きの匿名さん 23/05/28(日) 14:55:29]

>鉄の擦れる音がした

で一瞬身構えて更新ビクビクしてたんだけどショーが無事に終わって良かった…！！050にとって素敵な思い出になったね良かったね　もうこちとら保護者面なので楽しそうなふたりで涙が止まらんよ　カッスン海賊団ありがとう

[166 ◆BtOeeshqkE 23/05/28(日) 18:13:46]

1.酒場

2.屋台

3.解散

dice1d3=1 (1)

[167 ◆BtOeeshqkE 23/05/28(日) 18:26:35]

場所は変わってブルーノの酒場。
貸切状態の店内でショーに携わった職人達は、一人立ち上がった男に注目していた。

「この度はお集まり頂きありがとう！不束音頭を取らせてもらう、サー・カッスンだ。今回はトラブルこそあったもののガレーラの協力の元、良い舞台にすることが出来た！改めて感謝する！」
全体を見回し朗々と話す団長はステージ衣装から着替え、ラフなシャツに身を包んでいる。それでも未だに残り続けているきらきらしさは生来のものなのだろう。


「……とまあ、長々と話していては酒が温くなる。それでは早速！ショーの成功を祝して、乾杯！！」
「「「かんぱーい！！」」」


ということで、打ち上げの宴会である。

[168 ◆BtOeeshqkE 23/05/28(日) 18:47:05]

「ヒョウ太お前ヒョウ太よォ〜！」

「のわっ、パウリーさん！」

背後からがし、と肩を組まれる。顔を横に向け、腕の主の名前を呼んだ。

「いつの間におれの技使えるようになってたんだ！？びっくりしたぜ」

そう言って絡んでくるパウリーさんは、始まってすぐだというのに既に酒臭い。どれだけ飲んでるんだろう。

「ぬっは〜実はぶっつけ本番だったり？でも、ちゃんと出来たよパウリーさんの真似〜！いえい！」

にっこり笑ってピースを返せば、驚きの中に若干の呆れが見えた。

「ンな突貫であんなに堂々としてたのかよお前……実際出来ちまってるからスゲェんだけどよ」

「まァ前からやってみたいなーって思って観察してたから出来たことなんだけどね。捕縛は出来て損ないもん」

「熱心だなァ、おれもうかうかしてたら技術追い越されちまいそうだ」

帽子を外した頭に広い手のひらが置かれ、ぐしゃ、と髪を崩すように撫で回される。

「あっはは〜流石にそれはないわ！」

「どうだか。ま、お前の成長は喜ばしいってな！」

1.サー・カッスン

2.リフター

3.コンフィ

4.ウィンド

5.トラット

6.ディオン

7.デイム・クラウ

dice1d7=6 (6)

[169 ◆BtOeeshqkE 23/05/29(月) 00:34:29]

「よっすヒョウ太、話してるところだけど隣いい？」

「もちろん！」

そう言いながらも了承は形だけ、パウリーさんと反対側の椅子を引き座るディオンさん。手に持っている大きいジョッキは七割方減っているにも関わらず顔色はいつも通り、平然としている。酒豪なのだろうか。

……ふるふるとゴーグル頭が震える気配がした。これは、いつものが来る。

「てっ、テメェハレンチ女！酒の席でンなカッコしてんじゃねえ！そうだ前にガレーラに来た時もそうだったのに言えなかったんだよ！！」

「は？何コイツ」

失礼極まりない呼び名を認識した途端額に青筋を浮かべ、絶対零度の声色で毒を吐いた。まあ面識もそうない相手から言われたらキレることではあるだろう、仕方ない。

「あー、あはは〜……パウリーさんの悪癖だから気にしなくっていいよディオンさん」

「悪癖ってなんだヒョウ太！いいか、舞台衣装は派手で露出が多くてもいいんだろうが！ふつーの時にそんなに肌を出すんじゃねェ！！」

「うざ……」

「まーまー」

普段より若干食ってかかる勢いの強いパウリーさんとドライに嫌がっているディオンさんはどうやら相性が悪いらしい。間に入って仲裁する。

「……ま、いいや。ヒョウ太、ちょっと話」

「はい？」

1.今後

2.勧誘

3.カッスンから

dice1d3=3 (3)

[170 二次元好きの匿名さん 23/05/29(月) 03:07:47]

今更パレードの更新を読めたのだが…ヒョウ太　アイドル！？　キラキラ輝き過ぎて目が潰れかけた
こんなことされちゃあファン増えるって〜ヤバいって〜ガレーラの可愛い末っ子だぞ…！？…こんなんW7のみんな推すだろ！？

[171 二次元好きの匿名さん 23/05/29(月) 12:44:10]

保守

[172 二次元好きの匿名さん 23/05/29(月) 17:18:16]

>>170

絶対みんなペンラとうちわ持ってるよ…自家製の

[173 二次元好きの匿名さん 23/05/29(月) 23:34:50]

もうおれはすっかり推しの子になってる　ヒョウ太が　

[174 ◆BtOeeshqkE 23/05/30(火) 02:39:37]

「つっても話は船長から。アタシはちょっとした中継ぎ役ってね」

その片手間でこんな絡まれ方するとは思ってなかったけど、と面倒だということを隠そうともしない視線が向かい側の金髪へと向く。

「職長って言うけどさ……ホントに慕われてんの？この初心が」

「パウリーさんは酒好き葉巻好きギャンブル中毒で女性に耐性ないこと以外はかっこいいから……」

「四重苦じゃないの、それかっこいいは無理があるって」

「うーんフォロー出来ない」

本人が隣にいる状況下とは思えない会話だが、どうせ酔ってるから明日には忘れているだろうしいいだろう。

「ヒョウ太まで！さっきから聞いてりゃ散々言いやがって！！」

ぎゃんぎゃんと吠えるパウリーさんを置いて、師匠の元に向かう。

「来たかヒョウ太！」

「来ました！それで、どうしたの？」

1.今後

2.勧誘

dice1d2=2 (2)

[175 ◆BtOeeshqkE 23/05/30(火) 02:47:42]

赤毛の下は平時と変わらぬ色、こちらも酒に強いのかと思いきや、よく見れば手元のグラスの中身はメロンジュースである。酒の席にいる大人だというのに飲んでいないのか、珍しい。
「そっち座っていいぞ！まァそう長くなる話じゃないが」
軽い調子で促されるままにすとんと対面に座る。がやがやと騒がしい店内、席の移動など当然のもの。気にかけるような人はいない。

「よいしょ、で話って？」


明日の天気でも言うような気軽さで。
「ああ！ヒョウ太、おれの船に乗らないか？」


「……えっ」
ぽんと投げられた言葉に、職人だらけの店内が一瞬にして静まり返った。

[176 ◆BtOeeshqkE 23/05/30(火) 03:15:12]

「ぼくが、師匠の船に？ええと、それって」
「ま、早い話が勧誘だな！」
ははと軽快に笑い飛ばしている海賊船長は、周囲の凝視してくる複数の視線には気付いているだろうに全く気にしていない。図太い。

しばらくしてから喧騒が別物になって帰還する。
「職場の人間しかいねェ状況で引き抜きに掛かるか普通！？」
「しかも海賊だぞ、いくら気がいいからといっても！」
「でもヒョウ太、楽しそうだったしおれらにゃ止めらんねェよな」
「嘘だろ行っちまうのかよヒョウ太……」
口々に言い合っている内容はどれも引き止めるような、惜しむような、嘆くようなものばかり。まだ何の返事もしていないというのに大の大人が揃って眉を下げている。

（……可愛がられてるねおれたち）
（そういう振る舞いしてきたからな。で、どうしたい？）
わざわざ聞かなくったって、ルッチと考えてることは多分一緒だ。


「すっごく嬉しい申し出だけど！……ごめんなさい、ぼくはここから離れるつもりはないんです」
困ったように笑って、そう言った。空気がほっと落ち着いたのを肌で感じとる。

[177 ◆BtOeeshqkE 23/05/30(火) 03:29:28]

「ぼくはウォーターセブンが気に入ってるし、ガレーラのみんなも良くしてくれるし！」

本音であるけれど建前だ。
きっと船の旅は楽しいのだろう。見たことの無いものばかり、やったことの無いものばかりで。ついて行きたいという気持ちがないと言えば、それは嘘になる。
……けれど、おれの体は後一年も持ちはしないから。彼らに看取らせることは出来ない。


「それに、兄さんもいるし、ね！」
ここなら、ウォーターセブンで息絶えたなら、後のことはオリジナルが処理してくれるだろうから。
おれの死に場所はここ以外にはない。



「──そうか！そうだな、お前には居場所があるもんな！」


当然そんな裏など予想する筈もなく、太陽はにっかりと笑った。

[178 二次元好きの匿名さん 23/05/30(火) 03:30:27]

そもそもあまりにもヒョウ太はこの海において不自由なんだよな…………しがらみが余りにも多過ぎる
稼働寿命に自称兄貴の存在、そしてルッチは元の世界に帰らなきゃいけないしで……
パレードも海賊団も050とルッチにとってきっと楽しかったんだろうが断る以外の答えが無いっていうのも辛いな　はぁ…

[179 二次元好きの匿名さん 23/05/30(火) 03:35:12]

050にこの世界をもっと沢山見せてやりてェ！！楽しんでもらいてェ！！！ワクワクしてもらいてェ！！！！
けど　無理だよなぁ　出来ないもんなぁ　だよなぁ　辛いなぁ　カッスン海賊団のみんな良い人たちだったなぁ

[180 ◆BtOeeshqkE 23/05/30(火) 03:46:49]

どん、と船長の背中を叩く手があった。がたと椅子を引いて彼の隣に腰掛けたのはクラウさんだ。
「あはは、振られちゃったねえカッスン」
揶揄うような軽口を不快に思う気配などなく、師匠はからからと笑い返す。
「ダメで元々と言うやつだ！言っておかなければ気が済まなかったとも。おれたちは明日の早朝に此処を離れるからな！」
……！初耳の情報だ。明日の早朝には、彼らはもう？
「そんなに早く？」
「そもそもが長居し過ぎたからな！」
「わたしたちを狙った賞金稼ぎもいるみたいだし、そろそろ出ないとってね」
舞台の最後を思い出す。あれらは海賊だったが、他に賞金稼ぎがいたのか。……そういえば、確かにこのサーカス団もまた首に賞金が掛かっているんだった。接すれば接するほど忘れそうになる。
もう一日もないのだと思えば、どうしたって名残惜しむ情が途端に心中へと湧いてきてしまう。

「……その。見送りって、行っていい？」


指先と指先を突き合わせ遠慮がちに呟いたその言葉で、赤と黄色はきょとんとしてから顔を見合わせ。

「「勿論！」」

鏡合わせの同じ動作で花咲いた。

[181 二次元好きの匿名さん 23/05/30(火) 04:21:42]

>指先と指先を突き合わせ

いくらなんでもあざとすぎる　流石自分たちを可愛がられる存在と自覚しているやつだ　やる事が違う

メロリンしてしまうぞこんなの♡♡

[182 二次元好きの匿名さん 23/05/30(火) 08:01:48]

ここまであざといと生徒会長も（なるほど…）と真面目に「服部ヒョウ太」の演技に取り入れる参考にしてしてそう これ以上強化するな‼︎

船旅は多くの知見を実感で得られるだろうがそれだと本格的に「元の世界軸」へ帰還出来なくなるだろうし海賊だし寿命僅かだし自称兄（世界政府所属CP9最強）もいるし却下だよな…ダイス神くんヒョウ太とスレ主に厳しくて好き

[183 ◆BtOeeshqkE 23/05/30(火) 08:51:20]

まだ日の頭も登らない、暁闇のとき。この一ヶ月通い続けた道から裏港へと向かえば、船は既に出港準備が整っているようだった。おおいと声を掛けることで船の元に集まった七人の視線がおれへと向く。

「ヒョウ太……ホントにウチには乗らない？」
癖のある髪をくるくると弄びながら、残念そうな色が微かに滲んだ声でディオンさんが再度聞いてくる。
「うん、ぼくは行けない、行かない。……ディオンさん、寂しかったりする？」
「……別に、元に戻るだけじゃん」
フン、と赤色の目を逸らされた。わかりやすい照れ隠しだなあ、なんて思っていたら、奥にいた金髪がぴょんと飛んできて体に重さが掛かった。
「わたしは寂しいよー！ねえもういっそ攫っちゃダメー？」
「駄目に決まってるだろ姉さん、思考が海賊に寄ってるぞ」
ぎゅうぎゅう抱きついてくるクラウさんの首根っこを掴みながらはははと空笑いするウィンドさん。
その傍からコンフィさんが口を挟む。
「自分も寂しいけどネー、なんだディオン冷たいの」
「はー！？アタシだって寂しいくらい思うけど！？……ハイハイ認めるっての寂しいですー！」
煽りに即座に乗ってハッとした顔をした後、開き直ったように語調を強めるディオンさん。クラウさんに抱きしめられたまま正面から伸ばされた手でぐしゃぐしゃと髪を掻き回され、いっそ痛いくらいなのにそれらの温度は暖かい。
「リフター、見てあれ団子〜混ざってきていい？」
「ヒョウ太が押し潰されるから止めてやってくれ。もう出港するんだがな」
一歩引いた辺りでほわほわとこちらを指して笑うトラットさんと、溜め息を吐きながらもなんだかんだ口角を上げて待っているリフターさん。

……これで、終わりなのか。

[184 ◆BtOeeshqkE 23/05/30(火) 08:54:21]

抱き締めていた体温は離れていき、代わりにぽんと軽く肩に手が置かれる。

「何、今生の別れという訳じゃない！祭りのあとってのは寂しいよなァ、全部が終わってしまったような感覚に教われる。が！」
心を読んだかのようなその言葉に顔を覗けば、ふ、と彼に落ちた影は一瞬で消える。

「なんにも終わりじゃない、おれたちの人生はまだまだ連綿と続いていくんだからな！……なんて、月並みな話だが！」

この人は、この海賊団は、どこまでも前を見続けている。団員曰くなんの根拠もない自信を湛えた快活な太陽に照らされれば、おれにもそうやって続くものがあるんじゃないかって、錯覚してしまいそうだ。

[185 ◆BtOeeshqkE 23/05/30(火) 08:58:58]

ずっと畳まれていた帆が張られた。錨が外され、地面から船が離れていく。


「もっと団をデカくして、今よりずっと有名になった時には！またここに、ウォーターセブンに恩を返しに来る！！約束だ！！」

船上から降り注ぐ、きらきらとした大音量。
まるで島が彼等の出港を祝福しているかのように陸風がびゅうと吹き、帆を膨らませた。
クルーと同じく堂々としたその船を見るのは、これが最初で最後になる。


「だからそれまで達者でなァ！おれ達の愛弟子よ！！」



「……皆も、元気で！！」
大輪の笑顔とともに大袈裟な仕草で腕を振る彼彼女たちに、同じように手を振り返した。船が、皆が見えなくなるまで。

[186 ◆BtOeeshqkE 23/05/30(火) 09:05:29]

「達者で、かあ」
（…………）

船のひとかけさえも見えなくなった頃、手を下ろす。思い出されるのは別れ際の言葉。

「きっと……ううん、もう絶対会えない、よね」
（寂しいか）
「寂しいのかな、申し訳ないのかも。おれには約束、どうやったって果たせないんだもん……師匠達にも約束破らせちゃうことになるよね」
あの騎士は、絶対だと言ったことを破棄する人ではないというのに、……だからどうしたって後ろめたい。だっておれはあの暖かい陽光には、もう。


（もっと長く、生きたいか）
そう問い掛けてくるルッチの感情は読めない。おかしいな、こんなに分からないことなんて今まであったっけ。



「……あはは、ほんとにそう思っちゃいそう。ダメなんだけどね、ダメなのになあ」

[187 ◆BtOeeshqkE 23/05/30(火) 09:23:44]

月日は過ぎていく。一ヶ月、二ヶ月、三ヶ月、……、無情にも過ぎて。


とある日。
窓をこつこつと叩くニュースクーに値上がりした分も小銭を渡し、首に掛かった赤い鞄から新聞を一部抜き取る。
ぱらぱらと捲りながら情勢把握をしていると、ひらり、一枚の紙が床に落ちる。手配書か。

薄茶の紙に刷られた写真に、微かに顔を顰める。
「『麦わら』……此奴も海賊なのか」
元の世界で見た最後の記憶とほとんど変わらない男だ。初頭手配であるというのに三千万ベリー、一体何をやらかしたというのか。
（ルッチ、知り合い？）
「……少し、な」
舌打ちをして、引き出しの中に手配書を突っ込んだ。どうせ関わることもないだろう。

[188 ◆BtOeeshqkE 23/05/30(火) 09:24:07]

時は進む。
動乱の嵐が起こるまで、あと。

[189 ◆BtOeeshqkE 23/05/30(火) 09:25:26]

chapter.10　すべての終わりの始まり

[190 ◆BtOeeshqkE 23/05/30(火) 09:37:51]

オリキャラパートギリギリ収められた！次スレからは原作パートです　多分今夜建てます

chapter.9のイメソンはシュガーソングとビターステップだったりする

UNISON SQUARE GARDEN「シュガーソングとビターステップ」MV

[191 ◆BtOeeshqkE 23/05/30(火) 09:44:10]

『ルッチのそっくりさん』『ルッチの弟』だったヒョウ太をフラットに見て、ルッチを『ヒョウ太の兄貴』と形容すること
惨憺たる研究所の光景に結び付く赤と黄色が恐ろしいものではなくなること
命を奪った彼らであっても誰かの救いとなれること

夜の兵器の弟を、黒点はあれど圧倒的な熱量で焼き焦がす程に照らす太陽のような一座


考えてたこととしてはこんな感じ　即興の割に綺麗な構図と対比が出来たんじゃなかろうか（天竜人フラグ立ったような気がしたから何かしらで入れようとしたけどどう足掻いても展開が鬱屈するのでやめるなどした）

[192 二次元好きの匿名さん 23/05/30(火) 13:28:08]

>>191

乙！スレ終わりだから長文感想投下する

今スレの展開も素晴らしいものだった…天竜人の話題の時はまさか…と思ったがフラグ折り助かる、束の間の休息回と呼ぶにはどの人物も魅力的で凄く楽しめたカッスン海賊団大好き推しだ

別れの時とか爽やかで未来に希望のある感じで素敵だけどヒョウ太（ルッチ）は帰還の未来があるからまだしも、050は奇跡でもないと寿命迎えるしでカッスン海賊団が再来航してもまた出会う事は無いのだと思うと凄く哀しい…でも楽しかったは残るよな

生徒会長が敗北した麦わらに対抗心抱いて（関わることはねェさ…）してるの面白い 会うんだよなあ…カッスン船長が推しになったのにこの小説でしか供給無いとかどうなってるんですかね？？

[193 二次元好きの匿名さん 23/05/30(火) 14:13:16]

こちらもスレ終わりなので長文感想失礼致します……

Chapter9もすっっっっっごく面白かった！！
Part1からずっと面白いのは何事だよ　
恐ろしいアドリブからの構成力と文章に毎度圧倒されて更新を楽しみにしてました　時々入る曇らせ要素に悲しくなったり身構えたりしたが少しでも050とルッチの救いになれたようで良かった　カッスン海賊団大好き…みんなキラキラしてて良い奴らだった……
本当にドタバタ日常回で済ませて良いのか？ってくらい今後の展開に繋がりそうな050の成長と心境の変化が盛り込まれていた　そして対比関係素晴らしい、夜の兵器の弟ってワード良いな
とても読み応えがあった…！！

Chapter10のタイトルが怖過ぎるんだよな
すべての終わりの始まり　まじでそう　
原作の展開からして鬱なのでそこに曇らせまくられているヒョウ太(ルッチ＆050)を投入したらもっと鬱展開になるに決まってんだろ！！2人はどうなっちゃうのぉ！？
自分はヒョウ太(ルッチ)と050を推して尚且つ彼ら2人の幸福を祈っているので不安で仕方がないよ
嫌だぁ…(建前)
うそほんとはちょーーーー楽しみ♡♡

ただ無理せずスレ主のペースでやりたいように好きにやってくれたらありがたい！こちらはスレ主の描いている凄く面白い世界を覗かせて頂いているだけなので…！！
スレ主ありがとう！！！！！！
そしてChapter9お疲れ様です！
次Partたのしみにしてる！

[194 二次元好きの匿名さん 23/05/30(火) 15:38:02]

長文感想じゃない
最高すぎたこのスレに逢えて私幸せだ
これからの原作パートもめっちゃ楽しみ
応援してます

[195 ◆BtOeeshqkE 23/05/30(火) 20:53:21]

感想が本当に嬉しい　小躍りしながら読んでる

次スレ立てました

【SS・🎲⚓️あり】服部ヒョウ太は水の都に居る⑨【閲覧注意】｜あにまん掲示板

[196 ◆BtOeeshqkE 23/05/30(火) 20:53:48]

これはサーカス衣装イメージ

[197 二次元好きの匿名さん 23/05/30(火) 22:52:22]

>>196

これは万能自由自在な道化師の風格 それでいて敵鎮静をエンターテイメントの一環として収めるのだから逆に何が出来ないんだお前は…？

ずっと思っていたけど絵も話も描けるとか尊敬する自分も頑張るわ

[198 二次元好きの匿名さん 23/05/31(水) 08:28:18]

埋め

[199 二次元好きの匿名さん 23/05/31(水) 08:56:17]

うめうめ

[200 二次元好きの匿名さん 23/05/31(水) 12:03:50]

次スレでもカッコ可愛いヒョウ太が見たい