- 1二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 09:11:38
- 2二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 09:11:52
「…もう一度言ってみなさい、ドーベルさん」
「だからさ…無人島に行くキングって良くない?」
「まず何でそういう話になるのよ…あのね。そもそも私は砂をかぶるのは嫌いなのよ」
「でも水着で合宿には来てるでしょ」
「それとこれとは話が別よ!そもそも水着で合宿所に来るなんて不審者でしょうが!」
「でも…何か火を起こすキングって見てみたくない?」
「…タオルを頭に巻いて、浜辺で汗を流しながら木の棒を賢明にこすり続けでもするのかしら」
「うん。良い想像力してるね」
「そうね…まあ、どんな場所でも絵になるのがキングよね。着眼点は褒めてあげる。で…そもそもあなたは何処に居るのよ」
「アタシは家でその中継を見てるんだけど」
「何でキングだけが苦労させられてるのよ!そこはあなたも迷い込みなさいよ!」
「アタシが居たら無人島じゃないでしょ。有人島でしょ」
「そもそも無人島でのサバイバルが中継されてる時点で、何かしらの企画前提じゃない!既に人為的介入がなされてるじゃない!」
「だって本当に遭難したら危ないし…」
「そこはあなたの妄想の世界なんだから臨機応変になさいな! - 3二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 09:12:48
「うん…じゃあ今度はダイバースーツを着て漁に行くキングを想像してね。モリも持ってるよ」
「ダイバースーツとモリなんて、もう準備バッチリじゃない私。遭難することを前提に外に出てたのかしら」
「遭難前提で外に出るなんて、そんな奇っ怪な人存在しないと思うけど…」
「あくまで架空の世界の私の話よ!そもそも今までの話のネタの出処は全てあなたの妄想よ!?」
「それはそうなんだけど…早く海に入ってくれる?」
「強引!!はい海に入ったわよ私!」
「投げやりになってきたね。持ってるのモリなのに」
「もう投げ出したいわよ。そもそも槍とモリってどう違うのかしら」
「…勢いでモリって言っちゃったけど、明確な区別はされてないみたいだね。モリは『かえし』がついてることも多いんだってさ」
「まあ、あなたの拘りってことにしておきましょう。細かい設定まで詰めたら、まず私が無人島に居る理由から詰めないといけなくなるわ」
「ん…そうだね。そう言えばキングは泳げるの?」
「得意と名乗る程ではないけれど、出来ないと諦める程諦めが良い訳でもないわ。好きになさいな」
「うん…じゃあ水中でサメと戦ってね」
「その頭に浮かんだものを反射的にお題にしますみたいなノリ!!」 - 4二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 09:13:30
「流石にホホジロザメは怖いからシロワニにするね」
「種族ごと戦う理由がなくなったじゃない!!」
「じゃあ仲良くなる?」
「それもありね」
「……言葉の通じない生物との確かな友情、良いよね…うん」
「…まあ、確かに良いシチュエーションよね」
「…シロワニの名前は歩例部?兵露兎?」
「…いきなり出会ったシロワニにそこまで思い入れがあるつもりはないのだけど。しかも何故その二択なの?」
「答えてよ」
「変な所で急にエンジンかかるじゃない。…ドーベルさんが決めなさい」 - 5二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 09:13:56
「…良いの?」
「嬉しそうね」
「うん」
「その笑顔が見られるなら、友情を築いた甲斐もあったのかしら」
「決められないから、両方採用するね。二頭居たことにしていい?」
「…もうあなたの好きにしなさいな」
「……でもさ、シロワニと仲良くなれたなら、もはや海に敵は居ないね」
「…シロワニとの友情ってそんなに影響力ある物なの?」
「シロワニだからね…」
「だからね、では済まされないのだけど…」 - 6二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 09:14:16
「あら…もう門限なのね。ドリンク一つで粘りすぎたわ本当」
「…もっと話したかったんだけどな。まだ無人島に流されて火を起こしてシロワニと友情を築いて海の王になっただけだよ」
「まだじゃないのよ。この時点で濃いのよ。これ以上やったら中継も不可能な程暴走する気配しかないわ」
「…仕方ないな。ある日キングは無人島に流されて火を起こしてシロワニと仲良くなって海の王になり、最後はパールさんのヘリで帰宅しました。アタシは中継を時々流し見していました。めでたしめでたし」
「脈絡が無さ過ぎる上に何もめでたくはないのだけれど、無事ならそれで良いわ。後発起人に流し見されるのは結構傷つくわね」
「流石に24時間、四六時中は中継に張り付けないよ。まあ張り付いていたことにしても良いけど」
「(0か100しかないのかしら…?)そこまで気合を入れろとは言ってないわよ。想像したらホラーよ」 - 7二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 09:14:35
「…そうなると、この話の中で1番の恐怖はアタシだったってことになるね…」
「まず無人島に飛ばされてる時点で、私にとってはね」
「ここでアタシ達が出会っても良いかもしれないよね」
「物語の終わりかけで新たな出会いって、新展開で盛り上がるかうまくいかないかのどちらかよね」
「でも黒幕との決着は付けないと、物語としては消化不良だよ」
「結局黒幕になったのねあなた」
「まあ、もう寮に帰らないといけないからここでこの話は終わりなんだけど」
「そうよ。何で時間だから切り上げようと言う所で、新たな展開の話を延々としようとしてるのかしら」
「でも創作って大体終わりかけで脱線して、結局纏めるのに苦労するものだし」
「…経験談なのかしら?」 - 8二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 09:15:14
「それじゃ、今日はありがとう」
「こちらこそ…かしら。…そもそもドーベルさん。何故キングだったのかしら?」
「え?」
「あなたと私はけして仲が良い訳でもないし、普段から付き合いがある訳でもないわ。…妄想とはいえ、主役に選んでくれたことには感謝するけれど」
「ん…確かにそうだね」
「妄想するなら…もっと身近にやりやすい人、居たんじゃない?例えばスペさんとか」
「……それは、今までのやり取りが証明してるよ」
「そうかしら?まあ、どんな話でも付き合えないと一流じゃないわよね!」
「…本当に」
「だけど、今度行くならもっと平和な世界が良いわね…あなたも参加しなさいな」
「うーん、アタシじゃアタシの世界で生きていける気がしないな…」
「このキングでこれだけ逞しい妄想が出来るのだから、きっとどんな環境でも生きていけるわよ、あなた…」 - 9二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 09:15:35
「でも、良いの?」
「何がよ」
「アタシが一緒だと…平和な世界なんていけないと思うけど」
「そうね。今度はどんな世界に行けるのか…楽しみにしてるわ」
「付き合ってくれるんだ」
「……意外と楽しかったのよ。こんな話、いつもの面子だとあまり出来ないから」
「うん。アタシも…凄く楽しかったからさ。また今度…一緒に話そう?」
「…ええ!」
─ 終わり ─ - 10二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 09:15:54
適度に妄想にノッて話を広げてくれて、ツッコミを入れてくれる人はとても貴重だと思います
個人的にドーベルは滅茶苦茶庇護欲掻き立てられる子なので、頼りになる人と一緒に居て貰いたくなりますし、元気で居てほしいなあと思ってしまいます
読んで頂きありがとうございました - 11二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 12:38:49
ちょっと遠慮するドーベルすき
- 12二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 18:44:27
ドーベル可愛いよな
乙 - 13二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 20:01:02
このレスは削除されています
- 14123/05/23(火) 20:05:16
- 15二次元好きの匿名さん23/05/23(火) 21:16:48
名前の候補、ダンシングブレーヴとグッバイヘイロー由来か
何て読むのかちょっと戸惑ったわ - 16123/05/24(水) 08:02:21