カウガール×あにまやくざSS【古臭くて何が悪い?】

  • 1二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 20:18:49

    夕陽を背にカウボーイハットを目深に被り、ブーツの拍車をカチャカチャ鳴らしながら歩いてくる一人の女。
    そう、カウガールだ。西部の治安を守る頼れる保安官だ。
    ポニーテールを風になびかせながら歩くその姿は本当にエレガントだ。
    「私、なかなか決まってるわね!」
    自信たっぷりに呟く彼女だが、何かに足を取られドタッと尻餅をついて倒れてしまう。

  • 2二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 20:22:10

    「わッ!い、痛タタタ。一体何なのよ全く!」
    どうやら足下に落ちているバナナの皮で足を滑らせてしまったからのようだ。
    「よォ、カウガール!」
    「あ、あんたは・・・!」
    近くの電柱の陰から現れたのは、なんとあのあにまやくざだった。
    「今時バナナの皮で滑るとかダッセェな!笑っちまうぜ」
    「あにまやくざ!バナナの皮はあんたの仕業ね!」

  • 3二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 20:26:48

    「ああ、そうだがそれが何か?」
    「だ、だったらちゃんと謝りなさいよ!」
    「こんな古典的なギャグに引っ掛かるお前が悪いに決まってるだろ。何で俺がごめんなさいしなきゃいけねェんだよ」
    「う、うぐぐ・・・!」
    「お前はカウガール」
    「だ、だから?」
    「お前はさァ、まさに昔の古臭い西部劇のステレオタイプ。時代遅れもいいところなんだよ」
    「じ、時代遅れですって?」

  • 4二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 20:32:09

    時代遅れ、その言葉がカウガールの胸に突き刺さった。
    「そう、時代遅れ。オールドファッション!お前みたいな西部女なんて流行らねえんだよ」
    「よ、よくも言ったわね!」
    怒りに震えるカウガールがホルスターの銃を取り出そうとした時だった。
    「おせえぞ」
    「えっ!?」
    いつの間にか、カウガールの背後にあにまやくざが回り込んでいた。
    一瞬、まさに一瞬だった。電光石火以上のスピードだった。

  • 5二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 20:37:28

    「女だからって手加減はしないからな」
    カウガールの背後に回ったあにまやくざは、彼女を軽々持ち上げるとブンブン振り回した。
    「うわあああ!目が回るぅぅううう!!」
    あにまやくざはカウガールをヘリコプターのプロペラみたいに振り回して、振り回してまくった。
    「とぅりゃ!!」
    そして、そのままカウガールを投げ飛ばした。
    投げ飛ばされたカウガールは近くの塀にぶつかって突き破り、空き地に放り出された。
    「よ、よくもやったわね!」
    カウガールは何とか立ち上がり、あにまやくざに歩み寄る。

  • 6二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 20:43:29

    「こうなったら脳ミソ撃ち抜いてやる!!」
    しかし、あにまやくざの動きは俊敏だ。筋肉質なその体からは想像できないスピードだ。
    「だから遅いんだよ!」
    またも背後に回られ、今度は左脚の太腿に強烈なチョップを食らわされた。
    「くがッ!」
    強烈なチョップだ。太腿に強い痛みが走った。
    その隙に腰に装着したホルスターと中の銃諸共、あにまやくざに乱暴にベルトから引きちぎられ奪われてしまった。

  • 7二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 20:47:43

    「そ、そんな!」
    「弱っちい西部女だな。聞いて呆れるぜ」
    「じゅ、銃を返して!ホルスターも!」
    「返せって言われて、返すバカがいるかよ」
    あにまやくざはそんなカウガールを嘲笑い、今度は腹パンを食らわした。
    「ぐへっ!!」
    カウガールはそのまま倒れ、動けなくなってしまった。
    「どうやら、これでジ・エンドだな」

  • 8二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 20:52:30

    倒れて動けなくなったカウガールに歩み寄るあにまやくざ。
    「このあにまやくざ様に楯突くからこうなるんだ」
    あにまやくざはそのままカウガールから帽子、スカーフ、ブーツを脱がして奪う。
    「こいつらは戦利品として持っていくぜ。悪く思うんじゃねえぞ」
    そしてペッとカウガールに唾を吐きかけた。
    「さーてと、この帽子やブーツ、アンティークショップに行けば高く売れそうだな。まあ、高値でぼったくってやるけどな」

  • 9二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 20:56:13

    「ま、待ちなさい!」
    「あァん!?」
    その声の主は、さっきまで倒れて動けなくなっていたカウガールだった。
    なんと立ち上がっているではないか。
    「ば、バカな!あれだけ食らっておいてまだ立つのか!?」
    「わ、私はカウガール。熱き西部魂の持ち主よ」
    「何が熱き西部魂だ!笑わせるな!」

  • 10二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 21:01:12

    カウガールはゆっくりとあにまやくざに歩み寄る。
    左脚の太腿は骨が折れているはず。なのに歩いてくる。
    こんな華奢な女があれだけの攻撃を受けてなお、立ち上がることにあにまやくざは次第に恐怖を覚えた。
    「さあ、帽子やブーツ、銃を返して。さもなくば・・・」
    「さもなくば?」
    「こうしてやるわ!」
    ズゴォ!!あにまやくざの顔面に、カウガールの回し蹴りが直撃した。

  • 11二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 21:05:59

    「ぶふぇ!!」
    あにまやくざの鼻の骨や歯が折れ、血をダラダラと流す。
    「お前!あれだけやられておいて、どこにそんなパワーと体力が残っていやがる!」
    「一つ教えてあげるわ。西部はまさに弱肉強食の世界。そんな世界を生き残るのに必要なのは死を恐れない、生への執念!」
    「な、何だと!?」
    「死を恐れ、生きることを諦めた時点で終わりなのよ」

  • 12二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 21:11:20

    そう、生への執念がカウガールの心や体を動かしているのだ。
    「追い詰められ窮地に陥るほど、その執念はより力強く計り知れないものになるのよ」
    そして、今度はあにまやくざの首にエルボーを食らわした。
    ボキィ!!と首の骨が砕ける音がハッキリと聞こえてきた。
    「あ、あ、あががっ・・・」
    あにまやくざはとうとう倒れてしまった。
    「や、やったわ・・・!!」
    あにまやくざを倒したことが嬉しくて、カウガールはそのまま力尽き、再び倒れてしまった。

  • 13二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 21:18:15

    しばらくして目が覚め、意識を取り戻すカウガール。
    気がつくと太腿や腹に包帯が巻かれ、しっかりと手当てされていた。
    「おぅ、気がついたようだな」
    近くにはあにまやくざが座っていた。自分が目を覚ますのをずっと待っていたようだ。
    手当てを施してくれたのも他でもない彼だった。
    「悪かったぜ、お前のことを時代遅れだとかバカにしてよ・・・」
    「うん、まだ許してないからね」
    「えっ!?」
    「冗談よ」
    「び、ビックリさせんじゃねえよ」

  • 14二次元好きの匿名さん21/12/01(水) 21:25:53

    「でも、あにまやくざ。あなたの言う通り、私は時代遅れのカウガール。西部劇なんて今時流行らないもんね」
    「おい、何を卑下してんだよ。俺はな、今日のお前の戦いっぷりに感動したんだ。そんな弱気なこと言うと、また腹パン食らわせるぞ」
    「あ、あにまやくざ・・・」
    「お前は俺の考えを少しだが改めさせてくれたかもしれねえ。それに感謝してんだよ」
    あにまやくざはスッと立ち上がる。
    「お前のその熱き西部魂、しっかりとキャッチしたぜ。もっと自分に自信持てよ。それじゃあ、俺は用事があるから」
    そう言うと、あにまやくざはどこかへと走り去っていった。
    カウガールは思わずニコッと微笑んだ。
    それ以来、カウガールはあにまやくざと仲良くなったのだった。


    THE END

  • 15二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 08:41:54

    カウガールとあにまやくざの取っ組み合い迫力あって面白かった

  • 16二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 17:36:32

    保守

  • 17二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 18:33:38

    あにまやくざ、西部劇が嫌いなのかな?

オススメ

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