- 1名無しのラギアクルス21/12/02(木) 16:36:07
- 2名無しのラギアクルス21/12/02(木) 16:38:03
ポケットモンスター、縮めてポケモン。
この星の不思議な不思議な生き物。
空に、海に、森に、街に、世界中の
至る所でその姿を見ることができる。
人とポケモンは様々な絆を結び、
この世界の中で仲良く暮らしていた。
「ピカチュウ!10まんボルト!」
「ピッカアアア!チュウウウウウウウ!」
「レパルダス!あくのはどう!」
「レッパアア!?」
「レパルダス!」
『レパルダス!戦闘不能!』
「よっしゃあ!やったぞピカチュウ!」
「ピカッピッカチュウ!」
そしてこの少年、マサラタウンのサトシ。
相棒のピカチュウと共にポケモンマスターを目指し、修行の旅を続けていた。
ポケモンの数だけの夢があり、ポケモンの数だけの冒険が待っている。
そしてこの世界には新たなる絆が生まれようとしていた。 - 3名無しのラギアクルス21/12/02(木) 16:39:52
「…………ピカチュウ………ここどこだかわかるか?」
「ピィカ……………」
ここはカントー地方のどこかの森、サトシとピカチュウは旅の途中この森に訪れていたのだが森の中を歩くうちに迷ってしまった。
「はぁ…………」
「ピカ!ピカ!ピカピ!」
サトシがため息をつくとピカチュウは何かを感じとったのかサトシの肩から飛び降りて走り出した。
「そっちになにかあるのか!?」
走り出したピカチュウをサトシも走って追いかけてゆく。 - 4二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 16:40:19
支援
- 5名無しのラギアクルス21/12/02(木) 16:42:23
「抜けた!………って………」
森の出口はある意味入口だった。
目の前に広がるはもう人が住んでいない村だ。周りは森に囲まれていた。建物は崩れて植物に侵食されていることから人がいなくなって相当な年月が経っていることが伺えた。
「…………出口じゃないのか〜」
走ってきた疲れがどっと溢れ疲労感に襲われる。
「少しここで休むか………」
「ピカァ〜」
サトシとピカチュウは疲れた体を癒すためそのまま休むことにした。 - 6名無しのラギアクルス21/12/02(木) 16:45:07
「ピカチュウ、次はどんなポケモンに会ってみたいんだ?」
「ピカ?ピッカピカピーカ!」
腕を大きく広げてピカチュウは全力でサトシに向かってジェスチャーをした。
「だよな!やっぱり面白いやつに会ってみたいよな!」
するとサトシは勢いよく立ち上がり腕を振り回す。
「よーし!この森で絶対見つけてやるぜ!行こうぜピカチュウ!」
「ピカァ!」
サトシの掛け声でピカチュウも飛び跳ねてサトシの肩に乗る。
「なんだか今日はすげぇワクワクするな!」
意気揚々と冒険を再開させようとしたその時、 - 7名無しのラギアクルス21/12/02(木) 16:48:57
ゴゥ
「!?」
ドガァァァァァ
サトシの頭上を火球が掠め爆発音が起こる。
爆発した場所の建物は崩れて煙をあげていた。
「なんなんだ!?」
「ピカ!ピカ!ピカピ!」
「あれは………」
ピカチュウが指し示した場所、即ち上空には大きな翼を持つ竜が飛行していた。
「ギャヲオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」
赤い鱗を持つ火竜は空中から急降下してサトシたちに接近する。 - 8名無しのラギアクルス21/12/02(木) 16:50:33
MHF-G 咆哮 森丘 戦闘BGM Extended for 30 minutes
「みっ見たことないポケモンだ………」
「ピィカ…………」
「ドジャオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!」
火竜はサトシとピカチュウに向けて咆哮を放った。
「……………バトルのつもりか!ピカチュウ!君に決めた!」
「ピカ!」
「ッギュオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ……カッ!」
咆哮と共に火竜は豪火球をピカチュウに向けて放った。
「ピカチュウ!でんこうせっかでかわすんだ!」
「ピカッ!ピカァ!」
「そのままアイアンテール!」
「チュウウウウウウウ!ピッカアアア!」
「ギャヲオオオ!?」
アイアンテールは火竜にぶつかり大きく体勢を崩させた。
- 9名無しのラギアクルス21/12/02(木) 16:53:39
「よっしゃあ!続けてエレキネット!」
「カァ!ピッカア!」
尻尾に電気を貯めて網目状に電撃を放つ。その電撃は火竜を覆うように広がってゆく。
「ギュオオオオオオオオオオオオ!」
バサッ
火竜は風圧を放ちながら大きな翼を広げるとエレキネットの網目をするりと抜けるように上空に飛び立った。
「なに!?」
「ピカ!」
サトシとピカチュウの上空を旋回しながらも火竜は獲物を仕留めんと睨み続けていた。 - 10名無しのラギアクルス21/12/02(木) 16:57:03
ドン!
「うあ!?」
「ピカ!?」
先程サトシたちに放たれた火球が再び上空から放たれる。
ドン!ドンドン!ドドン!
「また来るぞ!ピカチュウ、かわすんだ!」
「ピッカア!」
その豪火球は大砲のような音をたててサトシたちの周りを囲うように落下していき建物を草木を破壊してゆく。
その度に爆煙は増してゆく。
「しまった!これじゃ周りが………」
あたりは豪火球の焔撃による爆煙で囲まれていて視界は完全に遮られていた。 - 11名無しのラギアクルス21/12/02(木) 16:58:22
「ギャヲオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」
「ピカアアアアア!?」
「ピカチュウ!」
死角からの一撃、火竜の急降下からの蹴りでピカチュウは激しく吹き飛ばされた。
「ピカチュウ!大丈夫か!」
「ピィィ………カ………」
弱々しい声でピカチュウはサトシの声に応える。
「くっ………この顔色はまさか毒!?」
火竜の毒爪がピカチュウにヒットしたことで毒に侵されたのだ。
地上に降りた火竜は弱っていくピカチュウを見ながら警戒姿勢を崩さず睨みつける。
「こうなったら………行け!モンスターボール!」
サトシは咄嗟にモンスターボールを火竜に向けて投げつける。仮に捕獲に成功せずとも僅かにでもボールに入った時間で治療、または逃亡の時間を稼げると考えたのだ。
しかし…… - 12名無しのラギアクルス21/12/02(木) 17:00:12
ポン!
「え?」
「ギュオ?」
ボールはヒットするも捕獲用の光線が発射されずにそのまま地面に落下した。
「………………ドジャオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!」
「うっ!?しまった!」
ボールをぶつけられた怒りからか火竜は大きな咆哮をあげ口内に火炎を貯め始める。
「くっ…………ピカチュウに手は出させないぞ!」
サトシは両腕を広げてピカチュウを守るように火竜の前に立ち塞がる。
「コオオオオオオオオオオオ…………」
しかしサトシごとピカチュウを消し飛ばすつもりなのか火竜の火炎の威力はドンドンと上がってゆく。そして今まさに放たれようとしている時、 - 13名無しのラギアクルス21/12/02(木) 17:02:02
「ライゼクス!プラズマブラスター!」
「ギギギャオ!」
「ギュオ?」
「うわ!?」
火竜とサトシの間を遮るように雷の光線が目の前を走った。
「…………ギャヲオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」
火竜は咆哮をあげると突如として翼を広げてどこかへと飛び去って行った。
「大丈夫?」
「君は………?」
サトシは尻もちをついた自分に手を差し伸べるポニーテールの少女に尋ねた。
「私は………ミラ。まぁそれよりも……」
何やらミラは鞄から物を取り出す。 - 14名無しのラギアクルス21/12/02(木) 17:03:27
「それは………モモンの実!」
「これで君のピカチュウの毒を治して」
「ああ!助かるぜ!ほらピカチュウ、これを食べるんだ。」
「ピカ………ピッカア!」
オボンの実にかぶりついたピカチュウはみるみると毒を回復させていった。
「よし、これでようやく落ち着いて話をできるね。着いてきて………」
「え?あっああ!」
サトシは腕を掴まれて言われるがまま着いてゆく。
「なっなぁどこに行くんだ?」
「………そうだね、私の………拠点かな。君が気になっていることがきっとあるはず。」
廃村を抜け、森の中に再び入ってゆく。やはりサトシは腕を掴まれたまま着いてゆくしかなかった。 - 15名無しのラギアクルス21/12/02(木) 17:22:45
「ここがわたしの拠点、ガベラ研究所。」
「研究所……?」
うっそうとした森の中に立派な綺麗な建物がポツンとそこにたっていた。
「おっミラ!おかえり。………誰?」
「ただいま、ガベラさん。こいつは盛りで迷っていたんだ。だからとりあえず連れてきた。」
「そう………ちょっちょっと後でねッぎゃああああ!」
ガベラと呼ばれた赤髪の女性は紙の山に押しつぶされてそのまま倒れてしまった。
「あっ………助けないでいいのか?」
「いつもの事、放っておいていいよ。まぁとりあえずそこに座って待ってて、ガベラさんを連れてくる。」
「わっわかった。」
サトシはとりあえず椅子に座って待つことにした。
しばらくするとガベラがミラと一緒にやってきた。
「あー………さっきはみっともないところを見せたね。私はここの研究所の所長、ガベラよ。で君は?」
「はい!俺はマサラタウンのサトシ!こいつは相棒のピカチュウ!夢はポケモンマスターを目ざしています!」
「………なるほどね。ミラ、それなら普通にあなたが出口を教えてあげればいいじゃない。」
「サトシはあのリオレウスと互角に戦っていました。だからガベラさんが欲しい必要な人材かと思って連れてきました。」 - 16名無しのラギアクルス21/12/02(木) 23:29:40
「リオレウス………」
"リオレウス"……サトシは直感で先程ピカチュウと戦ったあの火竜であると勘づいた。
「あの!リオレウスってさっきミラが追い払ったポケモンじゃ………」
「ん………そうか、君は知らないか。」
「リオレウスはポケモンではないのよ。」
「え?」
「あー………どこから説明すればいいのかしら………」
ガベラは悩みながら口を開いた。
「まず、ポケモンっていうのはモンスターボールに入ってポケットに収まるモンスターだからポケットモンスター……縮めて"ポケモン"なのよ。」
続けてガベラは話す。
「けどモンスターは違う、モンスターボールの類が一切効かないのよ。だからポケットに収まらないモンスター、即ち"モンスター"と呼称されるようになったのよ。」
「え………と」
「まぁ、簡単に考えるならモンスターボールに入るのがポケモン、入らないのがモンスターっ考えればいいよ。」
ミラは付け加えるように補足した。 - 17二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 23:34:39
支援
- 18二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 23:37:32
面白そう
- 19二次元好きの匿名さん21/12/03(金) 08:16:50
支援
- 20名無しのラギアクルス21/12/03(金) 13:10:36
「さっき君が戦ったリオレウス、そしてミラのライゼクスもモンスターよ。」
「そうだったのか………あれ?ということは………」
「案外察しがいいね。そうだよ、モンスターとも絆を結ぶことが出来る。」
「構造的にはポケモンとは全く異なる生き物だけど彼らにもなにか通じる手段があるんじゃないかと探しててね。」
「こんなもの作ったんだ。。」
ミラは棚からあるものを取り出す。
「モンスターボール?」
「を真似た物、試作品だけどモンスターをこれで捕獲しようってこと。」
「正確には絆を結んでからじゃないと入ってくれない劣化品だけどね。」 - 21名無しのラギアクルス21/12/03(金) 18:58:41
「これでモンスターを捕獲して研究したいのよね。けど人手は今のところミラだけ………」
「もし興味があるならモンスターの研究、手伝ってみないかしら!」
「それって一体何をすれば!」
サトシの興味はすっかりとモンスターに奪われてしまっていた。
「君は見たところ旅してるっぽいし、各地でモンスターを見つけたらこの図鑑に登録してちょうだい。」
ガベラはどこからか小さな図鑑を取り出した。
「おぉ!」
「けどこれを手に入れるには一つだけ条件をつけさせて貰うわ。」 - 22二次元好きの匿名さん21/12/03(金) 21:55:45
しえん
- 23二次元好きの匿名さん21/12/03(金) 23:39:44
支援
- 24名無しのラギアクルス21/12/03(金) 23:43:47
「そっそれは………」
「さっき君が戦ったリオレウス、彼を捕獲してきて貰うわ。絆を結んでね。」
「リオレウスを………」
「詳しいルールはミラが教えるから、あとはよろしく頼むわ。」
「ちょっガベラさん?」
「よろしくー」と言いながらガベラは赤髪の長髪を揺らしながら立ち去って行った。
ミラは思わず軽く頭を抱えため息をついた
「………押し付けられた………」
「ミラ、細かいルールって……」
「君、すぐ乗せられるね。まぁいいや」 - 25名無しのラギアクルス21/12/04(土) 11:37:17
「じゃあ細かなルールだけどとりあえず絆を結んでこのボールに入れればOK。バトルでも話し合いでもなんでもいい。それと使えるポケモンは2体まで。」
「2体………」
「まぁ6体がかりで捕まえるのと2体だけで捕まえるのとじゃ大きな違いがあるからね。まぁ細かなルールはこんな所かな。」
「じゃあ早速!ぐえ!?」
「まぁ待って。」
ミラはサトシの服の襟を掴んで止めた。
「なっなんだ………」
「どうせピカチュウを使うんだろ?君は。ならしっかりと休んで明日の朝に行こう。」
「そうか………そうだよな。」
サトシはピカチュウがリオレウスに蹴り飛ばされて毒をくらった光景を思い出す。
「適当な部屋で良ければ貸してあげるよ。」
「あぁ!準備万端で行くぜ!」 - 26名無しのラギアクルス21/12/04(土) 22:44:13
「ほらここが君の部屋だ。少し手狭だけどね。」
ミラが開けた部屋はベッドと簡素な洗面台やテーブルが置いてある狭めな部屋だった。
「サンキューな!ミラ!」
「ん………うん。あとリオレウスに関して私からひとつアドバイスだ。………あいつに空中戦は無意味だよ。何せ『天空の王者』の異名を持つからね。」
「天空の王者………」
ミラはそう言い残して部屋を出ていった。
「よーしピカチュウ!作戦を考えようぜ!」
「ピカピッカァ!」 - 27二次元好きの匿名さん21/12/04(土) 23:18:05
支援
- 28名無しのラギアクルス21/12/05(日) 09:44:26
「……………………………………」
「サトシ君ね………調べてみたら色々なリーグとかで結果を残してるみたいよ。」
ミラはガベラに廊下で声をかけられた。
「それが………?」
「似ているなって………ミラのお兄さんにね。」
「……………確かにあのまっすぐ具合はは似ていますけどね………妙な乗せられやすさも………それが?」
「………もう探さないの?君のお兄さんは」
「………………明日は一応サトシに付き添って行きますね。」
ミラはガベラを残して静かに部屋に戻って行った。 - 29名無しのラギアクルス21/12/05(日) 16:36:36
そして翌日………
「おはようサトシ。……てまだ寝てるのかよ………」
ミラは勢いよく部屋の扉を開いてサトシを迎えに行ったがサトシは爆睡とも言える体勢で寝ていた。
「ピカ?ピィカァ?」
「ピカチュウ………君のトレーナーを起こせるかい?」
「ピカ!………ピカッチュウウウウウウウウウ!」
「うわああああああうわああああああ!?」
サトシの体に10まんボルトが流されて文字通り飛び起きた。
(躊躇がない……………)
その様子を見ながらミラは少し後ずさった。
「うぅ………あれ?ミラ?」
「何寝坊してるの………早く起きて。外で待ってる。」
そう言われるとサトシはじたばたと慌てて支度を始めた。 - 30名無しのラギアクルス21/12/05(日) 17:11:29
「ごめんミラ!遅れちゃって………」
「………まぁギリギリセーフか。さぁ行こう、君が昨日戦った場所にリオレウスは必ず現れる。」
「?………どうしてそれがわかるんだ?」
「あのリオレウスは決まった時間に決まったルートを巡回してるんだ。その時間までにあの廃村に着いて準備をしないとね。」
ミラとサトシは道無き道を通って昨日の廃村に向かっていった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「さぁ………着いたよ。」
廃村は昨日の戦いによる焼けた跡などがまだ残されていた。
「ここにリオレウスが来るのか………」
「そうだね………あと最後にこれを渡しておこうか。」
ミラはサトシに綺麗な石がはめられている腕輪を手渡した。
「これは………?」
「つけておいて………君に資格があるからそれが必ず応えるから。」
「よく分からないけどわかったぜ!」
「………じゃあ私は離れたところで見ているから………楽しみにしているよ。」 - 31名無しのラギアクルス21/12/05(日) 17:19:01
「ギャヲオオオオオオオオオ!」
数分もしないうちに再び聞き覚えのある咆哮が空から響いてきた。
「来た………さてどうやって戦うのかもう1回見せてもらおう。」
ミラは少し離れた丘に座ってサトシ達とリオレウスの戦いを観察し始めた。
「来るぞ!よーし!」
「ピッカチュー!」
「あぁ……ごめん最初はピカチュウじゃないんだ。」
「ピィー……」
ピカチュウは頬をふくらませて凹んでしまった。
「ごめんよピカチュウ。よしまずは………」 - 32名無しのラギアクルス21/12/05(日) 17:20:00
- 33二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 17:46:19
宣伝スレから来ました
- 34二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 17:46:47
ベトベトン
- 35二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 19:18:45
面白そう!
- 36二次元好きの匿名さん21/12/05(日) 19:19:04
これは安価下かな?
- 37名無しのラギアクルス21/12/05(日) 19:35:51
「君に決めた!」
ポォォォォォン!
「ベエェェトォン!」
「ぐわああああ!ベトベトンそれはあとにしてくれ!今はあっち!あっちだ!」
「ベト!」
ベトベトンはキリッとリオレウスの咆哮に向き直る。
「ベトベトンなんて………妙なポケモンも持っているんだ………あれでどうやってリオレウスに立ち向かうんだ?」
ミラはベトベトンという予想外な選出に戸惑いながらもじっと戦いを見つめることにした。
「ギャヲオオオオオオオオオ!……………カッ!」
大砲のような音と共にリオレウスから豪火球が発射された。
「ベトベトン!ヘドロウェーブ!」
「ベットン!」
ベトベトンが地面を叩くと猛毒の波が豪火球を包み込む。
「ギャオオオオ!」 - 38名無しのラギアクルス21/12/05(日) 19:47:24
リオレウスはその波を飛び越えるとベトベトンに向かって飛び込んでくる。
「ベトベトン!来るぞ!踏ん張れぇぇぇ!」
「ベェェェェェェトォ!ベト!?」
「ギュオオオオオ!」
リオレウスの爪がベトベトンの体にくい込んで力強く持ち上げられる。
「よし!狙い通り………ベトベトン!のしかかる攻撃!」
「ベェェェェェェ………」
「ギュオ!?グヲオオオオオオ!?」
ベトベトンの体はユラユラと形を変えてリオレウスの胴体や翼にまとわりついてゆく。
「えげつないな………ベトベトンの体は流動性がある上に全身猛毒そのもの………そして空を飛ぶリオレウスにとって翼への攻撃は最も嫌がる攻撃………悪くない戦法じゃないか………」
ミラは思わず青ざめながらその様子を見ていた。
「ギュオオオオオ!ギュオオオオオ!」
「ベト!?ベトオオオオオオ!」
「まだだ!まだ耐えてくれベトベトン!もっともっとのしかかりだ!」
「ベトォ!」 - 39名無しのラギアクルス21/12/05(日) 19:54:27
ベトベトンは重量を増していきながらリオレウスにより絡みついてゆく。
「よし!ヘドロウェーブ!」
「ベェェェェェェトォ!」
「ギャヲオオオオオオオオオ!グォ!」
ベトベトンの全身から毒液が波打ちながらリオレウスの全身を包むとバランスを崩して地面へと落下していった。
「いいぞ!ベトベトン!そのままヘドロウェーブを続けるんだ!」
「ベットオオオオオオオオン!」
「……………カッ!」
「あっ!」
ドン
地面に激突する寸前一瞬光ったかと思うと爆発音と共に爆風が押し寄せてきた。
「ベトオオオオオオオン!?」
「ベトベトン!?はっ!」
「コオオオオオオオッ!………カッ!カッ!カッ!」
「ベト!?ベトオオオオオオオオオ!?」 - 40名無しのラギアクルス21/12/05(日) 20:02:10
「ベトベトォォォン!」
吹き飛ばされたベトベトンを心配する間もなく黒煙の中から3発の豪火球がベトベトンを襲った。
「べ……………ベトォォ……………」
いくらタフなベトベトンでも高火力の豪火球の焔撃には耐えられずに目を回して倒れてしまった。
「落下した時の立て直しはリオレウスの方が上手か………激突の瞬間に豪火球を地面に叩きつけてあえて爆風を起こしたことでダメージを与えると共に受身をとった、そしてすぐさま豪火球での反撃。さすがは天空の王者ってところだね………だが………」
ミラは先程よりも見入りながら戦闘の様子を守っていた。
「戻ってくれ!ベトベトン!……………よくやってくれたな、ベトベトン。」
ボールの光線がベトベトンを中に戻した。
「ピカチュウ、頼んだぜ!」
「ピィピカチュウ!」 - 41名無しのラギアクルス21/12/05(日) 20:07:11
ピカチュウは昨日のリベンジを果たさんと勢いよくサトシの肩から飛び出した。
「ゼェ……………ゼェ……………」
「あれはまさか………ベトベトンの毒か!?」
リオレウスは息を切らして顔色も悪そうにしていた。ベトベトンの攻撃や毒によって疲労感がおしよせていたのだ。
「チャンスだピカチュウ!いくぜ!でんこうせっか!」
「ピッカァ!ピカピカピカピカピカピカピカ!」
「ギュオオオオオ!グヲォ!?」
リオレウス空に飛び立ちかわそうとするが毒が回ったことで回避が許されなかった。
「よし!続けて連続でアイアンテール!」
「ピカァ!チュウウウウウウウウウ!ピッカァ!ピカピカァ!ピッカアアアア!」
「ギュオ!?グヲオオオオオオ!?ギュオオオオオ!」
リオレウスの顔面に何度も何度もアイアンテールが叩きつけられる。リオレウスの体はピカチュウの猛攻、疲労感、そして毒によって中々動かなかった。