テイオーとその…ちゅーをしたんです

「んっ…いざやってみると、どうしたら良いのか分かりませんね」
(ちゅー、ってこういうもので良いのかしら。)
なんて１人思考を巡らせていると、テイオーはからかってくる。
「…ははーん？マックイーンったら意外とウブなんだー！まぁ任せなよ、このテイオー様が全部リードしてあげるからさー！」
今思えば多分、右も左も分からない私に対しての彼女なりの不安の飛ばし方だったんでしょう。
だけど私は…すこし苛立ってしまった。
「余計なお世話ですわ…！」
「えっ！？ちょっマックイッ……ん！！？」
好き放題されるだけの私ではないということを分からせるかのように乱暴に唇を奪い、頭を抱えて逃がさない。
「ん…んぅっ……！」
時々テイオーがくぐもったような声を漏らすが、気にしないまま攻め続ける。
唇も、舌も、全て私が蹂躙してみせる。
「んん…んﾞっ……！！！」
(それにしても…好いている相手とのちゅーは、ここまで幸せなことなのね。)
最初は戸惑いが勝って実感が湧かなかったが、こうやってじっくりやってみるとなんという幸福感。
もっと。もっと長く。
「んﾞんﾞ…っ！！んﾞﾞーっ！！！」
(もっと…！)
抱き締める力がさらに入って。テイオーとの空間を少しでも残したくなくて。
……というところで、テイオーが本気で引き剥がしに来たせいで口が離れてしまった。
「ぷはぁっ…ッ！か…ひゅ……は…ぁっ……！」
「………。………テイオー！？」
もしかして、今の間私は正気じゃなくなっていたの！？
文字通りの虫の息みたいになっているテイオーを見て我に返る。
完全に掛かってしまった結果、テイオーがこんなことに……。
「…危うくテイオーを窒息死させるところでしたわ……」
………。

……少し、可愛いですわね………。