- 1二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 20:28:33
- 2二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 20:35:05
カヒリお姉ちゃんのお気に入りのオレンジ色のハイソックス。
背が高くスラッとしているお姉ちゃんにすっごく似合っている。
僕はそんなお姉ちゃんのハイソックスについ目が釘付けになってしまうんだ。
ある日の午後、お姉ちゃんはソファーの上に寝転び、気持ち良さそうに昼寝をしていた。
僕はスヤスヤと寝息を立てるお姉ちゃんにそっと近付き、手を振る。
完全に眠りに落ちていて、僕の存在に気付いていないようだ。
僕はニヤリと笑った。 - 3二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 20:39:02
僕は咄嗟にある物を取り出した。そう、オモチャのマジックハンドだ。
僕はマジックハンドでお姉ちゃんのハイソックスの爪先の部分をガシッと掴むと、
そのまま引っ張ってズルーッと脱がしていった。
最初に右足、次に左足の方と両足とも脱がすことができた。
それなのに、お姉ちゃんは全然気付いていなくて眠ったままだ。
僕は笑いが堪えきれなかった。
「お姉ちゃん、本当に無防備だなあ。ハハハハ」 - 4二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 20:44:18
僕はお姉ちゃんのハイソックスを両方とも奪うと、その場を去り自分の部屋に戻った。
1時間後、部屋のドアをコンコンと誰かがノックする音が聞こえる。
ドアを開けると、目の前にはお姉ちゃんが腕組みをして立っていた。
「◯◯◯、また私のハイソックスを奪いましたね?」
「うん、そうだけどそれが何か?」
「今すぐ返しなさい」
「うーん、ただで返すわけにはいかないなあ」
「またポケモン勝負?」
「もっちろん!オフコースだよ!」 - 5二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 20:51:10
お姉ちゃんはハァと一瞬軽く溜め息をつくが、すぐにニヤッと頬を緩ませて笑う。
「私にポケモン勝負を挑むとは、本当に良い度胸してますね◯◯◯。受けて立ちますよ」
「よしッ!!それじゃあ早速・・・!!」
僕とお姉ちゃんはどこからともなくDSを取り出し、電源を入れた。
「今日こそは負けないからね!」
「威勢が良いですねホントに」
ポケモン勝負が始まった。カヒリお姉ちゃんは飛行タイプが大好きだ。
ちなみに僕は草タイプがお気に入り。これを聞いて、もう分かったと思うが僕が断然不利である。
何とか接戦にまで持ち込んだものの、僕はお姉ちゃんに負けてしまった。 - 6二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 20:58:00
「あーあ、また負けちゃった。たとえ相性が悪くて不利でも、戦略次第で勝てると思ったんだけどなあ」
「あら◯◯◯、今回はなかなかすごかったですよ。ただ何と言えばいいのでしょう、詰めが甘かったといいますか」
「僕の負けだから返すよ、お姉ちゃん。ほら」
僕はお姉ちゃんにハイソックスを返した。
「ありがとう◯◯◯」
お姉ちゃんは嬉しそうに受け取り、ハイソックスを履き直す。
そんなお姉ちゃんの仕草が本当に堪らなかった。 - 7二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 21:06:37
「ねえ◯◯◯、天気が良いから散歩なんてどう?」
「いいね!行こう行こう!」
僕はお姉ちゃんと外に出て、散歩を楽しむことにした。
太陽の日差しが温かく、空気は澄んでいて美味しい。最高の散歩日和だ。
「お姉ちゃん、近くの町に新しいケーキ屋さんができたんだ。行ってみようよ」
「いいですね」
僕とお姉ちゃんが走り出した時だった。
突然、クラクションをうるさく鳴らしながらトラックが僕らのすぐ近くを横切っていった。
その拍子にトラックがバシャッと跳ねた水溜まりの泥が、お姉ちゃんのハイソックスに勢いよくかかってしまった。 - 8二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 21:16:03
「うわわわ!!」
お姉ちゃんの綺麗なオレンジ色のハイソックスは泥でひどく汚れてしまった。
「せ、せっかく綺麗に洗濯したばかりなのに・・・」
「お姉ちゃん、公園に行こう!そこの水道で洗おう!」
ここから一番近い公園に立ち寄ると、お姉ちゃんはハイソックスを脱ぎ、そこの水道で泥を洗い流した。
突然の災難に、お姉ちゃんは少し落ち込んでしまったようだ。
お姉ちゃんはこういう不測の事態に弱いところがあるのだ。
「私、今日の星占いは幸運だったはずなんですけどね」
お姉ちゃんは星占いを信じている。意外と流されやすいところもある。 - 9二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 21:29:28
常に自信を忘れず、ポジティブに行くことをモットーとしているお姉ちゃんがこんなに落ち込むなんて。
やっぱり、お気に入りのハイソックスが汚れてしまったことが相当ショックなんだろう。
「お姉ちゃん」
「なあに?◯◯◯」
「僕はね、いつも前向きなお姉ちゃんが大好き。でも、落ち込んじゃうお姉ちゃんも大好き」
「どういうこと?」
「だって、可愛いんだもん」
「・・・」
お姉ちゃんは一瞬黙り込んでしまった。
もしかして怒ってしまったか、そう思った次の瞬間だった。
「◯◯◯、あなたは本当に可愛くて生意気な弟!」
ニッコリと微笑むお姉ちゃんにギュッと抱き締められる。
「いつも強くてカッコいいお姉ちゃんも、たまには弱いところ見せてほしいんだ」
お姉ちゃんは照れていた。本当に純粋だなあ。
「今だ!」
一瞬の隙を狙って、僕はお姉ちゃんのハイソックスを強引に奪い取った。
「こ、こら!」
「お姉ちゃんは本当に無防備でチョロいよね!」
「な、何ですって!?待ちなさい!」
僕はお姉ちゃんのハイソックスをブンブン振り回しながら逃げる。
後ろからお姉ちゃんが追いかけてくる。この追いかけっこが楽しいんだ。
お姉ちゃんのハイソックスを独り占めできる。そう、それが弟の最大の特権なのだ。
おしまい - 10二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 21:35:04
お疲れ様!
途中一瞬、ん?となったけど靴下ニキらしいオチで面白かったわ - 11二次元好きの匿名さん21/12/02(木) 22:15:59
お疲れさまです!チョロいカヒリさんかわいい!
靴下へ向ける熱量は健在で弟設定とは随分攻めてきたね - 12二次元好きの匿名さん21/12/03(金) 00:25:32
カヒリさんと同時に可愛い弟成分も楽しめるとかお得だな!
今回も面白かったよ! - 13二次元好きの匿名さん21/12/03(金) 00:29:51
靴下SSはフェチをしっかり含んでるのに不思議な爽やかさと微笑ましさがあるから読んでて楽しいんだわ
気付いたらカヒリさんと靴下ニキのファンになってしまっていた - 14二次元好きの匿名さん21/12/03(金) 09:51:53
- 15二次元好きの匿名さん21/12/03(金) 19:24:14
感想ありがとうございます!
もし自分のお姉ちゃんがカヒリさんだったら・・・を想像しながら書いたSSです
個人的にカヒリさんって常にポジティブ思考を忘れないイメージが強いですけど、
時々自信を失くして弱いところを見せたらって思うと可愛くて仕方がないんですよね
そんな時は無性にオレンジのハイソックスをとことん攻めたくなりますね(オイコラ)
また近いうちに次のSSを書く予定ですので乞うご期待!!