レガ主ダンブルドアの先輩概念 12

  • 1二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 21:58:34
  • 2二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 22:02:27

    建てたよ~

  • 3二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 22:03:22

    立て乙保守

  • 4二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 22:14:53

    12スレってなかなかじゃないですか…!?

  • 5二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 22:14:54

    この概念で妄想広げる時の最大の障壁
    「アルバス・ダンブルドアの同級生だと公式で名言されているのがエルファイアス・ドージしかいない問題」

  • 6二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 22:17:47

    友達が出てこないアルバスくんはこのスレではぼっち属性が付与されてる傾向にあるが将来ああなるので普通にコミュ強なんだよな
    レガ主たちと絡ませなきゃ…(?)

  • 7二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 22:32:48

    アルバス、弟の入学時に買い出しについていったのかな。一人でいかせたのかな。母親と弟が買い出しにいくのを家で妹と待ってたのかな……

    レガ主「ぼくが連れてってあげよっか??」
    アルバス「なんでいるんですか?????」

  • 8二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 22:41:32

    それどころか「ホグワーツ在校時期が被ってる」ってハッキリわかってるのがそれこそエルファイアス君と
    弟のアバーフォース以外にはレガ主とその同級生ズぐらいしか居ない
    そりゃ俺だってオリキャラ生やすよ(自己弁護)


    友人2人と共に杖十字会の初試合に挑むグリフィンドールの1年生、アルバス・ダンブルドア少年は少し緊張しながら
    杖を構えて、細かいルールを主催者に問うた。チャンピオンがよりによってこの先輩である以上「何がアウト」かは
    よく確認しておく必要があった。でなければ何をしてくるかわかったものではない。
    「そんなに細かいルールは多くないよ」と主催者ルーカン・ブラトルビーが言う。
    「『取り返しの付かない呪詛』は禁止。『対戦相手に対する過度な侮辱』も禁止。あとは他ならぬ現チャンピオンの  
     お陰で増えたルールがいくつか。『糞爆弾の持ち込み禁止』あとはそう『対戦相手に対するみだらな行為の禁止』
     『酒に酔った状態での試合参加禁止』ぐらいかな」

    「先輩は何したんですか………」
    ダンブルドア少年の質問に観客席にあたる位置に座っているその先輩は露骨に目を逸らし、代わりに回答したのは
    対戦相手であるスリザリンの7年生、セバスチャン・サロウだった。
    「去年、ベロベロに酔っ払ったまま僕と試合してね。このバカ。舌入れてきやがったんだよ―――、まあそんな隙を
     与えた僕のほうが迂闊だったんだが」
    呆れ返ったダンブルドア少年と顔を赤くしたエルファイアスの隣で杖を構えているハッフルパフの1年生の女の子は
    セバスチャンの発言の意味するところを察せずにキョトンとしていた。

  • 9二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 22:47:53

    ほしゅ

  • 10二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 23:05:06

    >>7

    弟に「兄さんは俺たちを家においてこんなやばい奴と仲良くしてたのか…」されるアルバス

    でもなんやかんやアバーフォースもファンキー爺ちゃんになるからレガ主と悪友みたいな感じで仲良くやって欲しさはある。


    「妹にも会いに来てくれよ!」

    「いいよー!」

    「先輩がうちにきたら迷惑かけるしれないだろう?」

    「そんな!アルバスの妹さんなんだろ?きっといいこだから迷惑なんてかからないよ」

    「いや先輩がかけるほうです」

    「言うようになったな後輩。アバーフォースも笑い転げるのやめな!」

    「(爆笑)」

    「ぼく!先輩なのに!」

  • 11二次元好きの匿名さん23/06/01(木) 23:29:38

    >>8

    「インペディメンタ!」

    セバスチャンの妨害呪文がエルファイアスに飛び、それをダンブルドア少年が無言で防ぐ。

    「い、インセンディオ!」

    ハッフルパフの女の子がセバスチャンの制服の裾に火をつけようとするが、セバスチャンはそれをあっさり躱す。

    そしてダンブルドア少年が失神呪文を唱えきるより、セバスチャンの方が速かった。


    「インパービアス!」

    「防水呪文」を口の中に投射されたダンブルドア少年は激しく咳込む。

    「フィニート・インカンターテム。大丈夫かダンブルドア」

    エルファイアスがダンブルドアの背中を軽く叩き、飛んできた呪詛を2人して慌てて避けた。

    「ヴォラーテ・アセンデリ!おお、よく避けたね」

    セバスチャンがハッフルパフの女の子を褒め、そこに飛んできたダンブルドア少年の「シレンシオ(黙れ)!」を

    見事に浴びた。


    「m…………、……!」セバスチャンは無言で杖を自分に向け、それを解除したが、そこにまた呪文が飛んでくる。

    「インセンディオ!」

    ハッフルパフの女の子によって制服に点火されたセバスチャンだったが、一瞬早く「炎凍結呪文」が間に合い、すぐに

    炎に包まれたが消火しようという素振りも見せること無く1年生3人の相手をし続けた。


    「3人共けっこうやるねえ」

    杖十字会のチャンピオンにのみ渡される服装に身を包んでその光景を眺めている7年生の女生徒は満足げに呟いた。

  • 12二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 00:03:20

    >>11

    そしてセバスチャンが正確な狙いで放った「全身金縛り」を避けようともせず放ったアルバス・ダンブルドア少年の

    「ヴォラーテ・アセンデリ(舞い上がれ)」と視線を交わしてタイミングを合わせたエルファイアス・ドージ少年の

    「エヴァーテ・スタティム(吹っ飛べ)」とハッフルパフの女の子が咄嗟に唱えた「サーカムロータ(回れ)」を

    全ていっぺんにくらってものすごい動きで高速回転し天高く射出され、自由落下しながら必死の形相で身を捻って

    地面に杖を向け、ギリギリで着地成功したところで試合終了となった。


    「だああーーーー、あっぶねぇ…………避けも防ぎもしないとは思わなかったよダンブルドア君」

    まだ目が回っているらしいセバスチャン・サロウは座り込んだままダンブルドア少年に杖を向け「全身金縛り」を

    解除しながら労った。

    「「おにーちゃんいまの面白かった!もういっかい飛んでみせて!!」」

    ハッフルパフの女の子と「杖十字会チャンピオン」の7年生の女生徒は一緒になって楽しそうに無茶な提案をする。

    「君もなかなか戦えるじゃないか。だけどもっと慌てないようになれなきゃね………エルファイアス君は周りを

     よく見てたね。すぐにダンブルドア君を助けに行ったのはよかった。けどその後ちょっと油断してたね……」

    友人である現チャンピオンの女生徒の事は無視してそう言ったセバスチャンはヘトヘトらしく、肩で息をしていた。


    そのまま時間の許す限りみんなで試合し、観戦したが、後日その事を知った女の子の姉である4年生のハッフルパフの

    女子は、知らぬ間に妹が試合とはいえ実戦を経験していた事を大いに心配し、7年生の女生徒に猛抗議したのだった。

  • 13二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 04:29:14

    1年生の頃のダンブルドアはネビルロングボトムくらい丸顔だったと勝手に信じている

  • 14二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 08:41:45

    チェスとか全くわからないけどダンブルドアとレガ主でチェスしてるの絵になりそう。「チェック」って駒を倒ダンブルドアと指の力で駒を倒されないようにしているレガ主(無法)

  • 15二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 10:29:48

    >>14

    「よう!……何してんだ?」

    その日の授業も終わり、図書室にでも向かうかと歩いていたところで、いつもの破天荒な(しかし頭の上がらない)、今は珍しくまともに制服を着ている女の姿の転入生と、ホグワーツ始まって以来の稀代の天才アルバス•ダンブルドアがベンチに横並びに座ってぼうっと中空を見ているのを見つけたセバスチャン・サロウは、不気味に思いながらも2人に声をかけた。

    「あっ!セバスチャン!ちょっと待ってね!

    Kb1。」

    「サロウ先輩、えっと、チェスです。

    Nc3,チェック。」

    眉間に皺を寄せながら謎の暗号を呟きながら、「一等星」のバッジを輝かせる転入生と、その暗号に同じようにさらりと答えながら返事をするアルバス。

    セバスチャンは、チェスをしているというアルバスの発言に少し困惑した。

    「チェス?チェス板もコマもないじゃないか。」

    「いわゆるブラインドチェスだよ!セバスチャン!

    ええと……c3、ナイトはもらうよ!」

    「c3。もらうって、それ以外に逃げ手がないでしょう……」

    なるほど、ブラインドチェス。確かにコマやチェス板なんかがなくてもできるというのは画期的だが……

  • 16二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 10:32:04

    >>15

    「『いつもの場所』でやればいいじゃないか。」

    「いやあ、今日はちょっと難しくてね。

    今日1日はお預けなんだ。Ba3。」

    「らしいので、まあ今できることというのと、先輩がチェスがしたいとうるさいので……。Rb8、チェック。」

    「えっ?あっ!」

    どうやら何か見逃しかけていたらしい転入生が焦った声を出す。

    「切り抜けたとホッとしてました?

    先輩、チェスだと意外と視野が狭いですよね。」

    「うっ、なんだよアルバスぅ……。指揮官は得意じゃないんだよ!前線で暴れたいタイプなんだよ僕は!

    Qb3!持ってけドロボー!」

    「Qd3チェック。」

    ぷんすこ!という音でも出していそうな声で叫んだことは叶わなかったようで、しゅん、と萎んでしまう。

    「露骨過ぎですよ先輩。」

    「うう……Kc1。」

    「Qd2、チェックメイト。」

    動物の耳があったら果てしなくしょげた位置になるであろうという顔になって最後の手を転入生が差し、それに対してアルバスがしっかりと止めを刺して試合は終わった。

    「……あとで棋譜を起こしてくれないか?流石に途中からじゃちょっと理解ができない。」

    「もちろんです、覚えてますし。」

    アルバスがにこやかに返す横で、涙目で下級生に縋り付いて転入生が問う。

    「アルバスぅ……本当にダメ?」「ダメです。」

    「何か賭けてたのか?」

    「ええ。僕が勝ったら向こう3日間、『この格好』で少なくとも人前では生活してもらうと。」

    そう宣言するアルバスに、絶望した顔で転入生が繋げる。

    「三日間も下着で出歩けないなんて!!最悪の気分だよ!」

    「普通はそういうのって逆なんじゃないか?」

    セバスチャンは呆れながら呟いた。

    棋譜参照:https://lichess.org/study/TvdZxOTs/a07uQKhp

    ラスト10手前後

  • 17二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 10:33:50

    ごめん、チェックって言うアルバスが読みたくなったのとなんか似合うからブラインドしちゃった!脊髄で書いてしまった!
    ここで良く書かれていらっしゃる方の設定を多少お借りしてます、遅くなりますがいつもありがとうございます(ダメなら消します)

  • 18二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 11:44:36

    その場しのぎの動かし方のせいでどんどん追い詰められるレガ主解釈一致 素敵

  • 19二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 12:16:28

    >>18

    確かに!

    ただ、実はその場凌ぎっぽく騒いでるけど「攻めすぎた結果返り討ちにあってもうほぼ勝敗決してる」ところなのです……

    諦めないが持ち味のレガ主ですが、引き際がわからないわけじゃないみたいな

    実際にはチェックメイトではなく(一応逃げ筋はあるにはある)勝ち目が0に近いのでリザイン=投了した局なので、もうできることがその場凌ぎしかないという状況ですね。普通にチェックメイトだと思ってたらムスビにリザインって書いてあってクソ焦った

    ちなみにレガ主側はチェスの最高位グランドマスターであるPeter Wells、アルバスは羽生善治さんの手になってます

  • 20二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 12:36:09

    >>19

    あ、検証したらあと数ターンでチェックメイトだった!そこまで書けばよかった!

    Kb1,c2チェック,Kb2,c1→プロモーションQでチェックメイトじゃん!!

    あぁ〜〜レガ主と同じ顔になったわ……

  • 21二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 12:37:47

    >>17

    チェスしてるアルバス見たかったので寿命が万年伸びました!やったぜ。


    羽生名人強すぎワロタ

  • 22二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 12:52:02

    ブラインドチェスならオミニスと夜な夜な練習しててよさそう。妥当アルバスに燃えるレガ主

  • 23二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 12:55:41

    >>16

    翌日必要の部屋のソファに座りながら、セバスチャンと一緒に棋譜を見ていたオミニスが隣にいたアルバスに尋ねた。

    「なあアルバス、これチェックメイトしてなくないか?」

    「……そうなんですよね、気がつかれると……」

    「ちょっとちょっとアルバス!」「……厄介だと思ってたんです。」

    明らかに目を輝かせ、こちらに駆け寄ってくる先輩にアルバスは嘆息した。

    「ねえねえ!昨日のアレチェックメイトじゃないじゃん!」

    「いや、でももうチェックメイトみたいなものでしょう。ちゃんと検討しました?」

    「してない!でも可能性はあるってことだろ!」

    おそらく可能性にテンションが上がったらしい厄介な先輩はアルバスが二の句を継ぐ前に目の前のテーブルにチェスボードとコマを用意していた。

    「さあ!さあ早く続きをやろう!」

    アルバスはセバスチャンの方に目線を向け、助けを求めてみるもセバスチャンはただ首を横に振るばかりだった。

    「……じゃあ、ここからもう一度、しっかりチェックメイトされたら制服期間は1週間に延長ですよ。」

    「ばっちこい!」

    出現したコマたちに棋譜を読ませ(この時点でいくつかのコマからやってられないと抗議が上がったが)、昨日のシーンからまた始まった。

    「よぉし!こうだ!」キングが動く

    「はい、チェックです」ポーンでチェックをかけられる

    「まだまだ!」キングが前に進む

    「……あれ?僕のクイーンは?」

    「忘れてたんですか……」

    呆れながらポーンをプロモーションさせるために対面の奥に進めようとアルバスは押すが、動かない。

    「……先輩?」「いっ、嫌だ!認めないぞ!」

    大人気なく逆側から必死にコマを押して阻止しようとする先輩を呆れた顔でアルバスは見つめた。

    「大人気ないですよ……」

    「関係ないやい!僕は明日こそは開放感に包まれるんだってイッタァイ!」

    大きな声をあげて相手が手を持ち上げたところで、ポーンが1番奥に到達して変身術でクイーンに変身する。

    「チェックメイト。」

    至って冷静に先輩のキングを倒したところで、そのキングに先輩が怒りの声をあげた。

    「ちょっとちょっと!止めないでよ!」「うるさいぞ!騎士道に則れ!」

    倒れながらもチェスのコマからも怒られて、さらにダンブルドアの「じゃあ、延長ですね」の声にがっくりと2年前の転入生は肩を落とし、それを見ていたオミニスは呆れながらも思わず笑っていた。

  • 24二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 12:57:26

    希望に目が眩んでやらかすレガ主、これはアルバスの先輩ですわあ……
    そしてきちんと棋譜を読まない自分が物書きの風上にも置けないですわあ……
    お目汚し失礼しました!

  • 25二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 12:59:41

    >>22

    月明かりの下で美形2人が見つめ合って何かを言ってるって絵になるなあ……

    やってるのはボードゲームの特訓だけど

  • 26二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 13:16:42

    このレスは削除されています

  • 27二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 18:34:28

    >>12

    最初のスレから読んでようやく追いついたのですがめちゃくちゃ大好きです…!!!特に必要の部屋でのクディッチの話からのゴーントの家宝の話と

    フォークスに纏わる話から屋敷しもべ妖精についてのレポート、穢れた血についてとアン救済の一連の繋げ方が本当にわくわくしました!!


    レス主さんが好きなものを書かれる横で本当にもの凄く烏滸がましいのですがフォークスの燃焼日の話はもう書かれないのでしょうか…

  • 28二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 18:35:29

    >>12 (えっカッコよ!俺もチェスの話書きたい!けどチェスなんか何にもわかんねぇ!………あ、そうだ)


    「あ、居た。アルバス!ギャレス!あそぼ!」

    グリフィンドールの談話室で宿題に取り組んでいたら共通の友人に声をかけられた7年生のギャレス・ウィーズリーと

    1年生のアルバス・ダンブルドア少年は、各々数占い学と天文学の宿題が途中だったが、この眼の前に立って笑顔で

    こちらを見ている共通の友人が「これから2人と遊べると信じ切っている」わくわくに満ちた目をしていたので、観念

    して宿題を中断することにした。―――それに実を言えば2人、共集中力が切れかかってきてもいたのだ。


    「先輩何持ってきたん………………あら、今ですか」

    ダンブルドア少年に首を傾げさせたそのスタイルの良い7年生の女生徒は唐突に、1年生にしか見えない程に小さくなり

    顔も幼くなり、強いウェーブがかかった燃えるような赤毛の長髪にソバカス多めの姿に変わった。

    「今度はまた、ウチの親戚に居そうだねぇ。ウィーズリー名乗ってもいいよ?」

    ギャレスが冗談を言ってみせたように、この女生徒の見た目が大きく変わるのは珍しい事ではなく、友人達は驚きも

    しなくなっていた。去年は性別まで変わった事すらあったのだ。

    「だいぶちっちゃくなっちゃった………まあかわいいからいいか」

    両手で荷物を抱えたまま器用に手鏡を持って自分の見た目を確認しながら女生徒は気軽に言った。


    「で、それはなんだい?何して遊びたいんだい?」とギャレスが話題を本筋に戻す。

    「チェス!『魔法使いのチェス』!チェスしよチェス」

    1年生にしか見えない赤毛にソバカスの7年生の女生徒は当然のようにギャレスの膝の上に座りながら声高に提案した。

  • 29二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 19:03:16

    >>28

    「チェスってこんなんだったっけ…………」

    自分の膝の上の女生徒のルークの駒がダンブルドア少年の機械化歩兵師団に粉砕されるのを見ながらギャレスが呟く。

    「くっそアルザス・ロレーヌが…………」

    「エルザス=ロートリンゲンをドイツに返してください」

    ルールに速やかに順応するどころかロールプレイも滑らかなダンブルドア少年は手際よく補給線を整え直している。

    「うー、うーーーーーん……しょうがないブルゴーニュ辺りの河のラインまで下がって!塹壕掘ろう塹壕!」

    盤の上の女生徒の駒たちは速やかに指示に従い防衛線を再構築していく。


    「ダンブルドア君が優勢みたいだけど、チェスかい?これ」

    ギャレスはまだ納得していないらしくしきりに首を傾げている。

    「ミ°ーーーーーー!!!!僕のグランダルメが消滅していく…………あああーーー…………」

    「よし第32歩兵師団前進。そこで要塞構築して。ルーク増やそう。で、ナイトはそこに、そう。でチェック」

    ダンブルドア少年は容赦なく攻め上がっていく。

    「はい、おしまいです」

    「ミギャーーーーーーー……………」

    フランスを操作していた女生徒が断末魔の悲鳴を上げ、ダンブルドア少年がパリを制圧してゲームは終了した。


    「ねえこれチェスかい?」

    ギャレスはまだ眼の前の光景を受け入れきれていないらしかったが、そんな事は女生徒には関係なかった。

    「ねえ次ギャレスも一緒にやろ!イギリスやってイギリス!」

    「ねえこれ本当にチェスかい?」

    疑問が解消されないまま、ギャレスはゲームに参加することになったのだった。

  • 30二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 19:04:33

    >>27

    「すっかり書いたつもりになって忘れていた」事をここにお知らせします

  • 31二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 19:22:53

    リアルなモノが動くHoIとか絶対楽しい奴やん……!
    ギャレスの疑問はとても正しい

  • 32二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 19:27:45

    >>29

    「ねえ、全部の駒でいっぺんに攻めるのやめないかい?補給支援してる僕の負担がスゴイんだけど?」

    「モギューーーーーーーーーーー………!!なぜだーーーーー…………!!」

    「はいパリ制圧。あとはギャレス先輩のイギリス…………ブリテン本島ですね」

    女生徒の守る盤上のパリが4度目の陥落を遂げた時、3人が遊んでいるグリフィンドール談話室の向こうのテーブルから

    歓声とどよめきが上がった。

    「フォークスがどうかしたんでしょうか?」

    ドーバー海峡で激戦を繰り広げながらダンブルドア少年とギャレスはその向こうのテーブルに視線をチラチラと移して

    忙しなく様子を伺っている。


    「うぎゃーーー……いくら不死鳥が賢いったってこういう意味合いとは違う感じの『賢い』だとばかりーー……!」

    フォークスにチェスで敗北したルーカン・ブラトルビーが呻く。こっちは「普通の」魔法使いのチェスだ。


    「鳥にチェスで負ける男、ルーカン・ブラトルビー」

    観衆の中に混じっていたスリザリンのイメルダ・レイエスがそう呟き、他の観衆が笑うと同時にフォークスはどこか

    得意げに、机に突っ伏しているルーカン・ブラトルビーを見下ろした。「まだやるかい?」とその目が言っている。

    「もう1試合だ………!!」

    ルーカンのその声に従い、盤上の駒は手際よく所定の位置に移動していく。


    「ああ!、僕としたことが!!向こうに気を取られてた!」

    ギャレスが気づいた頃には、盤上のビッグベンにドイツの旗が翻っていた。

    「僕の勝ちですね、先輩方」

    ダンブルドア少年は淡々と告げた。

  • 33二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 20:00:35

    >>32 この時代だと一次大戦もまだだしフォード社もできてないから機械化歩兵なんて本来まだ無いし良くてたぶん

        機械化とは名ばかりで馬車で歩兵運んでるし歩兵師団も戦列歩兵なんよね


    「「なぜだーーーーーーー……!!!!!!!なぜ勝てないーーーーー………!!!!」」

    またまたパリを燃やされた女生徒と、またフォークスに負けたルーカンが同時に呻いた。

    「「だから全部の駒でいっぺんに攻め込んじゃダメなんだって」」

    ギャレスとイメルダもまた同時に言ったが、その時、視界の端になにかを察知したらしい女生徒が唐突にギャレスの

    膝の上から降りてダンブルドア少年の手を掴み、ルーカンが敗北に打ちのめされている机の方に駆け寄った。

    「どうしたんですか先輩、急に」

    「君は見届けるべきだよアルバス」

    いきなり真剣な表情になった女生徒にダンブルドア少年がぶつけた疑問は、回答を待つことなく次の瞬間解消された。


    「うわ、?!わああー…………!!」

    思いがけず特等席で見届ける事になったルーカン・ブラトルビーが驚き歓声を漏らし、周囲も皆どよめいた。

    「フォークス…………」とダンブルドア少年が呟く。

    それまで嘴で駒を咥えるなどしてチェスに興じていた不死鳥は何の前触れもなく燃え上がり、後には灰の山が残った。

    「燃焼日だったんだねー。本来燃焼日が迫った不死鳥ってもっとしょぼくれてるんだけど、この人数の前じゃそうも

     いかなかったんだろうね。フォークスは気高いから」

    女生徒はいたって冷静なまま解説した。

  • 34二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 20:06:59

    >>33

    「フォークス………!」

    燃え残った灰の山をかき分けて、雛になったフォークスが再びその姿を現したのを見て観衆がまたどよめく。

    「数日で元の姿になるよ」という女生徒の言葉はそこに集う生徒たちを更に驚かせるのだった。ダンブルドア少年は

    雛になったフォークスを両手で優しく掬い上げ、見つめる。

    「さ、何呆けてんのアルバス。もう一戦しよ!こんどこそベルリンを落としてやる!!」

    何度負けても意気軒昂なこの女生徒の姿はダンブルドア少年を呆れさせ、また再び「魔法使いのチェス」が始まる。


    「ねえ、これチェスじゃないんじゃないかい?」

    自陣のポーンを輸送船と列車でアルザス・ロレーヌのルーク防衛支援に送り込みながらギャレスは再び首を傾げた。

    「ウギューーー………僕のアルザス・ロレーヌは渡さんぞぉーーー………」

    女生徒は呻き、ギャレスもダンブルドア少年も笑い、ダンブルドア少年の頭の上に乗っかった雛のフォークスもまた

    楽しそうに鳴いた。


    「ねえやっぱりこれチェスじゃないよね?」

    ドイツ領ブレーマーハーフェンの港を守るダンブルドア少年のルークに上陸作戦を仕掛けつつギャレスは首を傾げた。

  • 35二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 20:15:10

    >>34

    チェスなどの強さは俺の脳内では

    アルバスくん>>(そこそこの高さの壁)>>オミニス>>ギャレス他大多数の生徒がここで団子>>>>レガ主

    でもレガ主が1番楽しそうに遊ぶ

  • 36二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 20:22:43

    数世代後にはロンというチェスの才能はある男がウィーズリー家に生まれるの良いよね

  • 37二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 20:29:44

    あそこのシーン、チェス自体はマクゴナガルがガチでやってるらしいから
    ロンは普通にマクゴナガル先生にチェスで勝ってるのよね。………つっよ

  • 38二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 20:30:52

    >>35

    チェス書いてたけどすごく解釈一致です……!

    前線で暴れるのは得意だけど作戦立てて各々の部隊の特性把握して盤面レベルで大規模な用兵までするとなると多分アルバスの方が得意だよね……

    レガ主は小隊長、アルバスは将軍に向いてるイメージ

    チェスの強さはそこだけではないけどその面でもうかなり差がついてる的な

    ……ロンももしかしてそのレベルの上につく適性がある?


    マグルでいうところの機械化部隊って魔法族だと「箒部隊」とか「高速機動隊」なのかな、意地でも機械って言わなそうな時期な気もする

  • 39二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 20:41:26

    1777年のアメリカ南北戦争の時に国際的な論争になってる(公式設定)けど
    「魔法族」というくくりと「国」というくくりのどっちに帰属するか、つまりマグル同士の戦争に混ざるかって話で
    結局その時は静観を貫いて、その後も(少なくとも公には)近所のマグルをこっそり守るぐらいの感じでしか戦争参加
    してないから、近代的な兵科があるかどうかすら怪しいのよね
    あるなら「煙突飛行輸送隊」とか「煙突飛行ネットワーク工作部隊」とかいろいろありそうだけど

  • 40二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 20:43:07

    レガ主はワンマンアーミーみたいなものだし自分にしか出来ない戦闘スタイルをフル活用するから軍力の統制は無理そう。カリスマというか独特の魅力があるから人を引き寄せる力はあるけどそれくらいな印象

  • 41二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 23:27:23

    >>34

    ギャレスとダンブルドア少年に説得されて遊び道具を一旦片付けたチンチクリンの赤毛の女生徒は、棚上げしていた

    自分の「魔法史」の宿題を睨んで呻いていた。

    「ねーーえーーーーーー、『三本の箒』と『漏れ鍋』ってどっちが先だっけ?」

    誰にでもなく投げられた問いかけに、ダンブルドア少年が答える。

    「『三本の箒』は、ホグズミード村自体と同じくらい古いですが、ダイアゴン横丁入り口の『漏れ鍋』は16世紀です」

    「ありがとアルバス!あとでほっぺたに渦巻き書いてあげるね!」

    「えっ嫌ですけど………ホントに嫌ですからね?!」

    ダンブルドア少年は慌てるが、あっという間に自分の羊皮紙とまたにらめっこを始めた女生徒には聞こえていない。

    「17世紀のゴブリンの反乱で拠点になったのは『ホッグス・ヘッド』だって何回指摘されたら覚えるんだい君」

    悩まされていた天文学の宿題を終え、魔法薬学に取り掛かるべく道具をテキパキ用意しながらギャレスが指摘した。


    「なんだ、まだやってたのかみんな」

    自分達の宿題は自分達の寮の談話室で終わらせてきたスリザリンのオミニス・ゴーントが、セバスチャン達と一緒に

    グリフィンドールの談話室に入って来るなりそう言った。

    「あ、ギャレス薬つくるの?!隣で見てていい?」

    自分と同じハッフルパフの姉と、スリザリンのイメルダ・レイエスと両手を繋いだ1年生の女の子は、最上級生である

    ギャレス・ウィーズリー先輩の事だけは以前からなぜだか呼び捨てにしていたし、他の多くの下級生からもギャレスは

    だいたいいつも呼び捨てにされていた。そうさせる何かがこのギャレス・ウィーズリーという由緒正しい古い家柄の

    グリフィンドールの7年生にはあったそしてそれはもしかすると彼個人ではなく、ウィーズリー家全体の特徴なのかも

    しれないとダンブルドア少年は密かに分析していた。


    「ギャレス先輩のその、親しみやすさと言いますか、どこから来るんですかねそれ。『この人は警戒しなくていい』 

    『あ、悪い人じゃなさそう』と思わせる何かがありますよね」


    「そうかい?ありがとうダンブルドア君」

    ギャレスは大鍋の中身をなんとも言えない色合いにしながら嬉しそうに笑った。

  • 42二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 00:09:36

    >>41

    みんなで協力しあって各々だいたい宿題を終えた一同は大鍋で薬を作るギャレスと、その隣に持ってきた机でまたもや

    「魔法使いのチェス」を始めたダンブルドア少年と女生徒とオミニスの周りに集まって歓談していた。

    「ねえこれチェスかい?」

    先が赤く点滅している杖を机に翳し、知ってるのと違う道具の数々に戸惑いながら、オミニスは先程ギャレスが何度も

    言ったのと同じ感想を口にした。


    「今度は協力シナリオやろ!みんなで一緒に頑張って、自動で動く相手陣営を倒すんだ」

    「…………チェスで?」

    クエスチョンマークを表情で表現したオミニスの疑問など気にせず、女生徒は話を進める。

    「『タタールの軛』と『エクリジスの復活』と『ナポレオン・コンクエスト』の3つがあるんだ」

    「『エクリジスの復活』にしましょう。残り2つは訊いたことあるけどよく知らない」

    ダンブルドア少年は順応するのが速かった。

    「OK、じゃそれで。『エクリジスの復活』『難易度:ネルソン級』」

    女生徒は杖で盤面を軽く叩き、とうとう観念したオミニスは「音声ガイド付き基本ルールブック」を手にとった。

    そして後ろから見ていたセバスチャンが、みんながうっすら思っていた事をとうとう指摘する。


    「これ作ったのお前だろ」


    「そうだよ。いいだろうコレ。去年、ホグワーツが休みの間にペンフレンドに会いに行ってね、2人で作ったの。

     あ、今回はアルバスがイギリスやって。このシナリオイギリス担当が1番難しいから」

    ダンブルドア少年は「でしょうね………わかりました」と言いながら駒を並べていった。

  • 43二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 00:33:28

    >>42

    「ああ~、エクリジスってアズカバン作った奴だっけか。通りで」

    ギャレスがかき混ぜる大鍋の側に立つイメルダ・レイエスがすぐ隣の机の盤面を眺めてしみじみと言った。

    「ディメンターユニットの数多すぎません?」

    早々にキングをアイルランドに逃がして引きこもりの構えを整えたダンブルドア少年が防衛線を引き直しながら呻く。

    「『エクリジスがディメンターを作った』って説を採用してるんだねこれ……よっしプロイセンが併合受諾!」

    エクリジスの軍勢が迫る前にザクセン王国をドイツ帝国にする事に成功したオミニスは手際良くポーンを再編成する。

    「ミ°ーーーーー!!!!!びゃーーーーーー!!!ダメだ守護霊呪文使える奴が少なすぎる!てったい!」

    ドーバー海峡を強行突破しようとしていた、女生徒が操作するフランスはディメンターに追い散らかされていた。


    「とーりあえずアイルランドからは追い出せたぞ…………」

    ダンブルドア少年は取り敢えずの安全を確保したが、それでも総合して戦況に光明は見えなかった。

    「さっきしれっと先輩が言ってた『難易度:ネルソン級』ってもしかして1番難しいですか」

    「アルバスとオミニスが味方だし行けるかなって…………ナイトは一歩前進。そのディメンターを取って!」


    「なあ、もしかして今その『自動で動いてる』相手陣営を動かしてるのってもしかしてその『ペンフレンド』か?」

    セバスチャンがまた横から話しかけた。

    「今まさに、じゃないけどね。元になってるのはそう。ウィンストン君とテストプレイしまくって駒に覚えさせた」

    オミニスのザクセン改めドイツと協力してエクリジス陣営をヨーロッパから追い出そうとしつつ女生徒は答えた。

    「ウィンストン君って言うのかそのペンフレンド。ホグワーツの生徒じゃないならどこだ?イルヴァモーニー?」

    セバスチャンのその質問に対する女生徒の答えは、場に小さくないどよめきを齎した。


    「ううん、ハーロー校だよ。ウィンストン君はマグルだからね」

  • 44二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 00:57:54

    >>43

    「は?国際魔法使い機密保持法の重大な違反だってわかってるよな?」

    セバスチャンが呻く。

    「だって僕眼の前で背の低い女子から金髪長身の男子に変わっちゃったんだもん!誤魔化しようがないじゃん!」

    「『忘却』させればいいだろ」

    「大丈夫!ウィンストン君『誓って誰にも言わない。誰に言ったって信じて貰えるわけがない』って言ってたもん!」

    「それで済むなら法律なんかできてないんだよ!」


    「ああーー、だからそんなにマグルの歴史が細かく反映されてるんだね」

    大鍋の反応が思い通だったらしいギャレスが笑顔で言った。

    「よーーしドーバー海峡通れた!制海権なんか保持してられないんだから今の内にナイトもポーンも輸送するよ」

    オミニスの声に女生徒は元気よく応じ、ダンブルドア少年は「戦列艦」である専用のルークの群れで敵海軍の注意を

    引き付けている。

    「ディメンターが大砲に玉込めてる………」とハッフルパフの4年生の女子が呆気にとられた様子で呟く。


    「それにねえ、ウィンストン君なら大丈夫って予感がするんだよ。第一『マグルの首相』は知らされるんだよね?

     じゃあ良いじゃんウィンストン君が知ってたって」

    遂にブリテン島に上陸したフランスのポーンとナイトにルークを追加建造させながら女生徒が言った。

    「ウィンストン君は首相じゃないだろ」というセバスチャンの正論に、女生徒は屁理屈を捏ねる。

    「なるもん!首相に!ウィンストン君は大物になるもん!イギリスの歴史に名を残すよきっと!」


    「何を根拠にそう仰るんです?」とダンブルドア少年がアイルランド沖で発生した大海戦を見守りながら訊ねた。

    「予感がするの!根拠は………なんにもないけどそんな気がするんだよ。僕の不死鳥にも相談したけど大丈夫だって

     言ってたもん。ウィンストン・チャーチル君はきっと首相に……よっし突破した!攻めるよオミニス!」

    ダンブルドア少年にはなんでそこまで自信満々で言えるのかわからなかったが、それと同時になぜだか今回発覚した

    この事が「深刻な結果になる」とも思えなかった。


    「僕も大丈夫、な気がします。ウィンストン君の事なんにも知りませんけどそんな気がします」

    ダンブルドア少年のこの発言に、セバスチャンは大いに驚かされたのだった。

  • 45二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 00:58:28

    >>44

    ググったらウィンストン・チャーチルがレガ主と同い年だったから………(弁明)

  • 46二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 01:49:20

    >>44

    何度か追い返された末にやっとイギリスからディメンターを追い出し、北海の中央にあるアズカバンに恐る恐る駒を

    進めたところもぬけの殻で、スカンジナビア半島にエクリジス本人を含む大量の軍勢が…………という光景が広がる

    女生徒とダンブルドア少年とオミニスが協力して挑む「魔法使いのチェス」を呆れ半分興味半分で眺め続けていた

    イメルダ・レイエスはとうとう声に出して質問した。

    「ねえ、そのゲームの名前は何?まさか単に『チェス』じゃないでしょうね?」

    「??普通に『魔法使いとマグルのチェス』だよ?」

    オミニスのドイツと共に盤上のオランダに防衛線を築き上げ、ルークの数を増やせるだけ増やしつつ女生徒が答えたが

    イメルダは納得できないらしく、両手のひらを天井に向けて肩を竦めてみせた。


    「ねーギャレス、これなんて言う薬作ってるの?」

    ハッフルパフの1年生の女の子が大鍋を覗き込みながら訊ねた。

    「すぐにわかるよ。6ヶ月前からずっと作ってたんだけど、今もうすぐ………よし『フェリセンブラ』!!」

    ギャレスが杖を8の字に振りつつ意を決して唱えた呪文によって、鍋の中の金色の液体は小魚の如く飛び跳ね始めた。

    しかし、けっしてこぼれない。その様を視界の端で捉えた女生徒もダンブルドア少年も「チェス」を中断し、察した

    オミニスも大鍋に近寄る。

    「僕コレばっかりは誰にも飲ませるつもりないよ。これは、誰も、1滴も、決して飲むべきじゃない」

    ギャレスは喜ぶより先にその場の皆に忠告した。


    「これなーに?」というハッフルパフの女の子にギャレスは遂に返答した。

    「フェリックス・フェリシス。『幸運の液体』さ。今初めて成功したんだ。ちょうどタイミングが合ったから、僕は

     これをシャープ先生に提出する」

    グリフィンドールの談話室は、誰からとも無く盛大な拍手に包まれた。

  • 47二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 01:55:28

    >>46

    一段落ついた!寝る!………シャープ先生は大鍋ひとつぶんのフェリックスをどうすりゃいいんだろう

  • 48二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 02:09:56

    アドリブ力が高いっ……!
    なるほどチャーチルか……チャーチルなら確かに……なるほど……
    やあアルバス!そしてウィンストン君!とか厄災みたいな予感すらするなw

  • 49二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 02:24:07

    ひと段落の隙間に閑話休題

    (前回の喧嘩シーン少し加筆しました)


    多分今スレでやってる話のif世界線だと思う


    アルバス・ダンブルドアの慟哭前回

    1946年6月


    北米大陸、マグルの都市であるセーレムのアパートメントで目を覚ました『青年』は、窓際にふくろうが止まっているのを見つけた。

    はてさて、英国にいる旧友からの知らせだろうかとワクワクしながらふくろうの咥えていた便箋を手に取り、そしてそのまま凍りついた。

    見覚えのある封筒と蝋印。20世紀直前に袂をわかった、分かれてしまった愛おしい後輩からの手紙だった。

    頭では、彼が闇の道に進んでいることに気がつき、引き返し、そしてその元凶を仕留めたことがわかっていた。

    それは昨年、マグル達の大きな戦争の波に隠れて、魔法界におけるある種の戦争の幕切れとしてしっかりと伝わってきていた。

    アルバス・ダンブルドア、ゲラート・グリンデルバルドを討つ---

    それは彼がこの世界の魔法使い全ての英雄になったことを示していた。


    手紙の封をゆっくりと取る。

    中の便箋には、「思い出の場所でお待ちしています」の一文。おそらくは、何度も友人達と共に過ごしたあの必要の部屋にいるのだろう。

    彼にとってそれはあれから半世紀弱の間願い続けていた和解のチャンスに他ならず、バタバタと準備を始めることになった。

    「保護バック、よし。箒、メンテ…
    telegra.ph
  • 50二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 02:41:36

    2次対戦の頃は魔法界もややこしいことになってたけど
    1次の頃はどうだったんだろうと思ったら「参加すんなよ」って法律が作られて且つ大無視されてて草

  • 51二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 03:12:00

    ハリポタ知識に極めて富んだ人とか現実世界の歴史に沿った描写とかIfストーリー書いてる人見るとただギャーギャーわちゃわちゃしてるレガ主と愉快な仲間たち書いてる自分が恥ずかしくなってくる(

  • 52二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 03:20:20

    創作にも妄想にも貴賤なんかないから好きにしたらいいんだ

  • 53二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 04:30:14

    このレスは削除されています

  • 54二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 04:36:51

    >>46 なんでこんな時間にこんなおもしろそうな公式設定見つけちゃったんだろう


    ギャレスがフェリックス・フェリシスをシャープ先生に提出してグリフィンドールに200点を齎した翌日。全く別の

    話題でホグワーツ中が持ちきりになっていた。


    「今日付の『日刊預言者新聞』持ってきた。それとビンズ先生連れてきたよ」

    「こっちは『合衆国の魔法生物第2巻』説明がわかりやすい。でコレは『大きな足の愉快な友人』1番詳しいです」

    「こっちはアメリカのマグルの新聞『ニューヨーク・タイムズ』同じく今日付。『必要の部屋』がくれたやつ」

    「こちら『魔法生物学教授』。ホーウィン先生そのクッキー1枚貰っていいですか貰いますねありがとうございます」

    「アメリカ合衆国魔法議会公式発行の『MACUSA魔法史年表』とマグルの『アメリカ近現代史』これも『部屋』から」

    生徒がいつもより多いレイブンクローの談話室で、各々持ち寄った資料と連れてきた専門家を机に並べ椅子を勧める。

    連れてこられた2人の教授も、海の向こうの隣国で起きた今回の事件には大いに興味を惹かれていた。


    「アメリカでサスカッチの大反乱とは………解決されるべき問題を抱えているとは常々から思ってたけど、私は

    『いつかこうなると思っていた』とは正直言えないね………ここまでの火種とは」

    ホーウィン先生はギャレス・ウィーズリーが持ってきた「ニューヨーク・タイムズ」に目を通す。そこに記されている

    「速報」は、国際魔法使い機密保持法が今現在アメリカに於いて機能していない事を示していた。

    「サスカッチ、つまりこちらでいう『ビッグフット』が反乱を起こした例は過去にも何度かあります」

    ビンズ先生が記憶のみを頼りに事実を述べ、それをイメルダ・レイエスが『MACUSA魔法史年表』で確認した。


    「暫くしたらこの話を授業で扱うことになるでしょうな」とビンズ先生が呟く。

    「現行法で定められたところの『ヒトに準ずる知能を持つ生物』に対する付き合い方を考え直さないとこういう事は

     いくらでも起きると思います。今回鎮圧してそれでおしまいにしていい問題じゃない」

    ダンブルドア少年は「日刊預言者」を読みながら深刻な表情でそう言い、隣で「大きな足の愉快な友人」を2人して

    読み込んでいるアミット・タッカーと1年生にしか見えない赤毛の女生徒も頷いた。

  • 55二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 05:12:58

    >>54

    「合衆国魔法議会は本部をワシントンからニューヨークに移すと決定したそうだ!」

    レイブンクローの談話室に駆け込んできた、監督生バッヂをつけたレイブンクローの女子生徒が肩で息をしながら報告

    し、部屋中から驚きの声が上がる。――これはつまり「ワシントン陥落」と表現できるのでは?

    「5度目ですね。MACUSAが本部を移すのは」

    ビンズ先生がまた記憶のみを頼りに正確な情報を述べた。


    「MACUSA魔法生物保護局のアイリーン・ニーダンダー局長はクビだねこりゃ」

    イメルダが「アメリカ近現代史」と「MACUSA魔法史」を読み比べながら言い、ホーウィン先生が同意した。

    「全くだよ!『問題を起こした個体は攻撃していい』なんて!『じゃ、アンタに攻撃してやる!』そりゃそうだ!」


    「人道というものを棚に上げて言うなら」と1年生にしか見えない女生徒が口を開く。

    「『十人並みの権利を与える』勇気が無いなら『1匹残らず殲滅』するべきで、『1匹残らず殲滅』するほど愚かじゃ

     ないなら『十人並みの権利を与える』べきなんだよ。どうせいつかはどっちかの結果になるんだから」

    女生徒の身も蓋もない発言に、先生方も含めた皆が二の句を継げなかった。


    「あ、そういえばアルバス、今度僕が応援してるクィディッチチームが試合するの、アルバスも連れてくから準備

     しておいてね!先生方、止めても僕絶対見に行きますからね!」

    急に話題を変えた女生徒の「いつ」とも「よければ」とも言わないその発言に絶句させられたダンブルドア少年は

    自分は必ず行くことになるのだろうと察してただ覚悟を決めたのだった。


    「サスカッチ達は反乱してどうするつもりなんだろう………アメリカ合衆国魔法議会に、より強硬な姿勢を選ばせる

     きっかけと大義名分を与えるだけになると思うんだけど………」

    ポピー・スウィーティングはそう言って心配そうに「日刊預言者」を読み込んでいた。

    「取り敢えず、忘却術士の皆さんには頭が下がる思いだね。どう考えたってこれから地獄の大連勤が待ってるよ。

     こんなのの後始末が1日や2日で終わるわけない」

    そのオミニスの発言に全員が頷いた。

  • 56二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 05:15:01

    >>55

    「1892年(この概念で主に扱ってるレガ主7年生アルバス君1年生のまさにこの年)のサスカッチ大反乱」とかいう

    超面白そうな公式設定妄想が広がりすぎる眠い

  • 57二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 07:32:58

    >>51

    大丈夫、ここの住民は皆優しいので安心して見せるのです

  • 58二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 11:36:03

    >>55

    その日、ダンブルドア少年は魔法史の授業の最中にいきなり、己の持ち物や隣のエルファイアス諸共「何か」の中へ

    有無を言わさず吸い込まれた。

    「何だ?誰です急に………ああ、今日なんですね。先輩の『旅行かばん』か。ごめんエルファイアス。巻き込んだ」

    「わけわからんけど、何だとしても正直『ビンズの魔法史の授業』よりは………」

    状況を察したダンブルドア少年と、吸い込まれる刹那に垣間見た「生徒の異変に気づかずに授業を続けるビンズ先生」

    を思い出しているエルファイアスは顔を見合わせ、リビングのような部屋になっている周囲を確認して、暖炉の側の

    ソファに座ったところで先客の存在に気づいた。


    「やあ、よく来たね2人共」


    そう言って笑顔で手を降るギャレス・ウィーズリーを見て、この先輩がどうやら全ての事情を知っているらしい事に

    感づいたダンブルドア少年が「説明してください」と詰め寄る。

    「そもそも『見に行こう』って提案したの僕なんだよね実は。アイツがどうもチャドリー・キャノンズ贔屓みたい

     だったから言ってみたら、ものすごく喜んでね。ほら、万年最下位なのに今年調子いいだろうあのチーム?で、

     アイツがあっという間に計画を立てて、今はコガワ先生に変身してみんなをこうして集めてるところ。ほらまた」

    ギャレスがそう言ったのと同時に、同じく吸い込まれたらしいハッフルパフの4年生の女子が飛び込んできた。


    「あいたた………あ、ダンブルドア君、エルファイアス君、ギャレス先輩、今日はよろしくお願いします」

    そう言ったこの女子もまた、事情をある程度知っているらしい。

    「ああ、よろしく。それでアイツにはもう言ってあるけど、本当に妹さんは連れてかなくていいんだよね?」

    ギャレスの最終確認にハッフルパフの女子は頷いて返答する。

    「ええ。あの子今日『変身術』と『魔法薬学』があって、あの子両方大好きだから………昨日とても悩んでたけど。

     ギャレス先輩が提案してくれた通り『万眼鏡(オムニキュラー)』の映像を後で見せてあげるって事で納得して

     くれました。先輩、本当にありがとうございます」


    「痛!こんな方法なら言っといてくれてもいいじゃない」

    吸い込まれてきたらしいイメルダが呻いた。

  • 59二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 12:06:45

    >>58 読者の質問「チャドリー・キャノンズって勝つことあるの?」

       JKローリングの返答「メンバー総入れ替えしてフェリックス・フェリシスを大量投入すれば或いは」


    「みなさん!!!おはようございます!!!本日は!どうも!!よろしくお願いします!!!!!!!!!!!!」

    部屋に入ってきたコガワ先生のその、ホグワーツの全ての窓を砕き割ろうとしているとしか思えない音量を聞いて

    ダンブルドア少年とエルファイアスはそれが本人だと察した。


    「先生、ポリジュース薬の制作にご協力頂きありがとうございます。それに叔母の説得まで手伝ってくださって」

    丁寧に頭を下げるギャレスに、コガワ先生がまたドラゴンすら気圧してしまえそうな音量で答える。

    「あのチャドリー・キャノンズが優勝するかもしれないんですよ!あの!!!チャドリー・キャノンズが!!!!!

     見に行きたくて何がいけないのですか!!!!今日に限っては!!学校の規則など!!トロールのクソです!!」

    大興奮が過ぎて教師にあるまじき発言を口走ったコガワ先生を咎める者は、そこには誰もいなかった。


    「MACUSA魔法生物保護局のアイリーン・ニーダンダー局長が辞任表明…………驚きは無いね」

    ギャレスは今日の「日刊預言者」と「ニューヨーク・タイムズ」と「ワシントン・ポスト」を読み比べている。

    「ニューヨーク・タイムズの方にはもうサスカッチなんて単語すらもありませんね。忘却術士の皆様は一体どれだけ

     東奔西走したのでしょうか………」

    ハッフルパフの4年生の女子もその隣から覗き込んでいる。

    「ワシントン・ポストの方にはちらほら支離滅裂な変な記事が有るね。忘却術士って普段はもっと上手いことやるん

     だけど、とりあえずは巧遅より拙速を選んだみたいだ……あ、サスカッチの話の続報が普通に載ってる。こりゃ

     現地の忘却術士の皆様は今日も残業だね………」

    そう言って興味深そうに紙面を隅々まで調べるギャレスにダンブルドア少年が疑問をぶつける。


    「ギャレス先輩、イングランドリーグ決勝戦のチケットなんてどうやって入手したんです?それもこんな人数」

    そう訊かれたギャレスはニッコリと笑った。

  • 60二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 12:45:04

    >>59 自分の中でコガワ先生がどんどん極端なキャラになっていく…………


    「コガワ先生は個人的に正規の手段で普通に。だけどねえ、我が家には親戚が多くてね」

    ギャレス・ウィーズリーは新聞を片付けながら話し始める。

    「親戚のおばあさんがチャドリー・キャノンズの大ファンで『ギャレスと見に行く』って前から仰っててね。マチルダ

     叔母さんを困らせてたんだけど、その親戚のおばあさんがウィーズリー家最年長だから誰も強く反対できなくてね。

     その上『止めるならアンタが何歳までおねしょしてたのかギャレスにバラすよ!』なんて事まで仰ったらしいんだ。

     で、この間『特等席と言って良い位置のチケット貰った』『友達も連れてこい』ってフクロウを寄越してね。どうも

     魔法省の魔法ゲーム・スポーツ部の副局長と数十年来の親友なんだってさ。――さあ、着いたみたいだね?」

    旅行かばんの中であるそのリビングルームに、赤毛の小さな1年生にしか見えない女生徒が現れたのを見たギャレスは

    現在地を察してみんなに告げた。


    「皆さんどうもありがとうございます!!旅費が節約できましたよ!!!!!ヒャッホウ!!!!」

    滾る興奮を抑えきれていないコガワ先生が大きな声で喜ぶ。

    「さ、みんな行くよ!ギャレス、あのおばあちゃんいい人だねぇ!やっぱりチャドリー・キャノンズファンに悪い人

     居ないや!あそうだ、僕もみんなも『ウィーズリー家の親戚』って事になってるからよろしくね!」

    入ってくるなりみんなを急かす女生徒に、ギャレスも声を揃える。

    「なに?ウィーズリー家の人間には見えない?そりゃそうだろうね『ウチは親戚が多いから』ねえ」

    そう言って2人してニヤリ笑ったギャレスと女生徒を見たダンブルドア少年は、この2人が一部の下級生たちの間で

    「混ぜるな危険コンビ」と呼ばれている事を思い出していた。

  • 61二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 13:04:04

    >>60

    近年の類稀なる弱さで有名なチャドリー・キャノンズは、同時に熱狂的なファンの多さでも有名だった。みんなが

    「旅行かばん」から出るとそこは既に森の中のスタジアムの真ん前で周囲には遠くから来たらしい観客たちのテントが

    所狭しと地面を覆い尽くしていた。


    「昔は強かったんだよ、キャノンズは!」

    そう言ったピンと背筋の伸びたおばあさんがどうやらギャレスの親戚、ウィーズリー家最年長のその人らしい。

    「遠くからよく来たね『ウィリアム』!それに『ジニー』!他の皆もよく来たね!さあ、ウィーズリー家の名前で

     特等席を確保してあるよ!」

    スラスラとデタラメな名前でギャレスと女生徒に呼びかけたそのおばあさんは、なかなかの早足でみんなを先導する。


    「コガワ先生のそのチケットも、ものすごいいい席ですね」

    イメルダ・レイエスが隣を歩くコガワ先生の手元を見ながら言った。

    「ええ!」と短く返事をしたコガワ先生はみんなより一足先にスタジアムに入って行こうとして女生徒に呼び止められ

    なにかと思えば「万眼鏡(オムニキュラー)」をその手に押し付けられて丁寧にお礼を言っている。


    「さあみんなこっちだ!」

    あっという間に手続きを済ませスタスタと1番前を歩いていくおばあさんに連れられて、一同はちょくちょく小走りに

    なって置いていかれないように急ぎながらスタジアムに入っていった。

  • 62二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 13:35:25

    >>61

    「よおおし!いいね!そのまま………よし!今度はこっちの得点だ!」

    女生徒が人数分提供した「万眼鏡」越しに試合を眺めているうちに、ダンブルドア少年もエルファイアスも、他の皆と

    同じように試合に目を奪われていた。

    「えーー、今の反則じゃないの?!危ないわよ!」

    ハッフルパフの4年生の女子が相手チームのラフプレーに腹を立て、周囲の観客も口々にヤジを飛ばす。ギャレス達が

    居るその席は周りも皆チャドリー・キャノンズのファンばかりで、「特等席」というのはそういう意味でもあった。


    「うわ、ギリギリ当たらないの見越してブラッジャー避けないなんてよくやるな!」

    エルファイアスが声を上げる。

    「あ、コガワ先生居た。あ、こっちに気づいた。おーい!!」

    女生徒も「万眼鏡」越しに向こうを眺めて、スタジアムのほぼ反対側に居る箒飛行術教授に手を振っていた。そして

    ダンブルドア少年は、あろうことかどちらのチームの選手よりも早く、スタジアム中の誰より早く気づいた。


    「あ、スニッチ!」


    両チームのシーカーも一瞬遅れて同時にそれを見つけ、殺到する。そして女生徒は全く別の理由で慌てていた。

    「え、今?どうしても?本気?!………しょうがないなあーーー…………」

    女生徒はそう言って旅行かばんを少し開く。

  • 63二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 14:00:26

    >>62

    「よし!よし!こっちの方がちょっと速いよ!そのまま!!やっっっっっった!!!!」

    チャドリー・キャノンズのシーカーがスニッチを穫るのと、女生徒の旅行かばんから不死鳥が飛び出すのはほとんど

    同時だった。そしてスタジアムは大歓声に包まれる。

    選手たちのほとんどが、どこからともなく現れた不死鳥に目を奪われる中、チャドリー・キャノンズのシーカーだけは

    手元のスニッチを見つめていた。まるで自分の手の中にあるのが信じられないとでも言いたそうだ。


    「わーーー!わーーー!!!わーーーー!!!ヒヒーーーン!!!パオーーーン!!!!」


    女生徒も妙な歓声を上げて大喜びしているし、ダンブルドア少年も珍しくぴょんぴょん飛び跳ねてはしゃいでいる。

    イメルダ・レイエスは大興奮で知らないお姉さん達と語り合っている。

    「やった!やった!わーーーい!!!」

    ハッフルパフの4年生の女子は隣の席の知らないおばさんと抱き合い、エルファイアスも見ず知らずのおじさんに肩車

    されてはしゃいでいる。

    「やったよ!!やった、やってくれた!」

    ウィーズリーのおばあさんはギャレスの背中をバンバン叩き、ギャレスは痛い痛いと言いながら笑っている。


    「おかえり!………皆見てたけど、気は済んだかい?」

    そう言って不死鳥を受け止め、旅行かばんの中に戻るよう促す女生徒は、今日のこの日は歴史に残ると信じていた。

    チャドリー・キャノンズがまさかこれを最後に以降1世紀もの間優勝から遠ざかるとは、どころか金輪際優勝しない事すら現実味を帯びてくるとはこの時は誰も、相手チームのファンも含めて誰一人夢にも思っていなかった。


    そして結局大興奮覚めやらぬまま行きと同じように「旅行かばん」に詰め込まれてホグワーツに戻った一同は、待ち

    構えていたマチルダ・ウィーズリー先生に1人60点減点されたのだった。

    「これだけで済ませるのは今回限りだからね」と言ったウィーズリー先生は諦めたように笑った。

  • 64二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 14:05:35

    >>63

    ・ダンブルドアが原作本編で唯一名前を出したクィディッチチームが「チャドリー・キャノンズ」

    ・その時の発言で「チャドリー・キャノンズが今年のリーグを最下位で終えるのと同じくらい」という表現を

     「必ず訪れるわかりきった事実」の例えとして使っている

    ・公式設定にある「チャドリー・キャノンズ最後の優勝」がこの年

    ・これ以降は「公式戦に勝利した監督がびっくりして卒倒した」なんて公式設定があるくらい常敗

    これはもうアルバス見に行ったでしょ、という妄想が広がったよね(ロンもこのチームのファン)

  • 65二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 14:30:04

    >>63

    ウィーズリー先生がその場を去り、大減点されたにも関わらずまだ喜び覚めやらぬ皆も「万眼鏡」を持って各々の

    寮の談話室に向かったのを見て、ギャレスと女生徒は再び「旅行かばん」の中に戻る。

    そして誰も居ないように見えるそのリビングで、ギャレスは何もない場所に手を伸ばし「透明マント」を取った。

    「やあ。君がそうだね?どうだった?『魔法族のスポーツ』は?」

    誰よりも早く未明に拉致されて連れてこられ終日透明マントを被りっぱなしで同行していた、女生徒のペンフレンドの

    ウィンストン君もまた大いに楽しんだらしく興奮気味だった。


    「貴方がギャレス君だな?よろしく。今日はどうもありがとう。礼を言うのが遅くなってすまない」

    ギャレスは丁寧に頭を下げて挨拶を返した。

    「しかしこの『透明マント』というものは便利だが、イマイチ信用ならんな。布だから隠れ通すにはかなり気を使うし

     あくまでも透明になっているだけだから視覚以外には何もアドバンテージが無い。察するにコレの性能にかまけて

     悪さをしようとした挙げ句マヌケをやらかして捕まった奴が過去に何人も居るんじゃないか?」

    聞いてた通りの聡明さだね、とギャレスが笑う。


    「僕と仲良くしてくれて嬉しいけど、僕の次に誰に会うかで魔法族に対する印象が大きく変わっちゃうからね。

     ウィンストン君にはイイヤツと会ってほしかった。勿論魔法族にだって言語道断の奴も居るけど、大多数は普通の

     イギリス人と同じ『普通の人たち』だって知っておいてほしかったんだよね」

    そう言った女生徒に、2人と同い年のウィンストン・チャーチル青年は笑いかけた。

    「よく体感したとも。スポーツに熱狂し、そのためにはるばる集まり。チケットがないのに入ろうとする不届き者も

     含めてまさしく『普通のイギリス人』だ。今日の事は忘れん。そして勿論、神に誓って誰にも言わんよ」


    「じゃ、僕ウィンストン君をハーロー校まで送っていくから。ギャレスはまた後でね」

    そういってギャレスと共に外に出ていくペンフレンドの女生徒を、マグルのウィンストン君はしみじみと眺めていた。

  • 66二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 14:34:05

    >>65

    そういや魔法族の宗教観って原作で描写なかった気がするけどどうなってんだろうな

    「神に誓って」って言わせるだけでマグル感出る気がしてるんだが

  • 67二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 14:53:26

    魔法族は"Oh my God/lord"みたいな驚き方の慣用句を"Merlin's ○○(大体beard)"に置き換えてるから神という存在は魔法族にはあまり近しい存在ではないのかもね てか魔法が使える時点で神をそこまで高く見ることはなさそうだ

  • 68二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 16:42:21

    >>47

    魔法薬に保存期間とかあるんかな

    ないなら小分けにして学内で保管するか普通に点数付けたあとギャレスに返すぐらいはしそうだが

  • 69二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 17:56:30

    >>68

    使用期限というか「薬効保証期限」みたいなものはありそう

    永久に保つならフェリックス・フェリシスとかポリジュース薬とか安値でその辺で売ってそうで

    本編みたいに必要になる度に作ったり盗んだりしてないでしょ

  • 70二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 18:03:53

    グリンデルバルドとアルバスが大変な時期にレガ主は何してたの?
    に対する、本編の展開と矛盾しない妄想として「二次大戦の被害軽減に奔走してた」もしくは
    「卒業後はマグル社会で就職していたので普通に招集か志願かで大英帝国軍一兵卒として参加してた」を推したい

  • 71二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 18:29:59

    >>56

    その事件を期にM.I.Bのピカッとするやつを採用してたりして。←

  • 72二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 20:39:28

    >>70 しかしここでは!「第二次世界大戦終戦以降の歴史ネタ」が規約NGなのである!!だからオイラぼやかす!


    大英帝国本土、ブリテン島は首都ロンドンのダウニング街10番地。首相官邸で再び執務に励むべく部屋に戻ってきた

    その建物の今の主は扉をくぐるなり驚愕した。今家に帰らせた筈の、確かにこの目で見送った秘書がそこに居たのだ。

    しかし驚きを表情には出さない。連日度重なるどころか毎日と言って良い夜間空襲で男の表情筋は死につつあった。

    空軍はよくやっているが敵もさる者。悪鬼羅刹の輩だからといって必ずやられてくれる保証は無いのが世の常である。

    「誰だ。私の秘書ではないな?」

    男は悩ましい戦況を一旦脳の隅に追いやり、目の前の「さっき帰した秘書」に声をかけた。男は首相就任以降の経験

    から、目の前の不審人物が「あちら側」だと察していた。が、それでも返ってきた反応は予想外のものだった。


    「やあウィンストン君。直接会うのは久しぶりだねえ」


    そう言った「秘書」は秘書とは似ても似つかぬ別人の姿に変わった。男はその顔にも声にも覚えが無かったが、唯一

    その態度に覚えがあった。

    「ねーーー?僕言った通りだったでしょ?君は首相になった!」

    その人物は親しげに語りかけ、男も親しげに返す。

    「正直、もっと平和な時期にここに住みたかったがな。なんともはや、最悪のタイミングで勝ち取ってしまった」

    「君以外が今首相やってたらイギリスはもっと酷い事になってたよ。ところで今日は来た?『こっちの大臣』」

    「ああ、来たとも。ここのところ毎日来る。そちらはそちらでややこしいことになっとるようだな?」

    2人は真剣な顔になって話を続ける。

  • 73二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 20:42:04

    >>72

    「『極端な考え方の奴が口の上手さを併せ持って、賛同者が増えた』つまりそっちと同じ事だね。でも、実は僕

     参加してるの『そっち』の方なんだよね。ダンケルクにも行ったよ」

    「それは『法律違反』だと『そちらの大臣』が言っておったが?」

    怪訝そうな表情をした男に「不審人物」は真剣な表情で返答する。

    「うん。そうさ。でも実は結構な人数が『そっち』に参加してるんだよ。だって、隣に住んでるおじいさんの家に

     爆弾が降って来るのに見て見ぬ振りできるかい?いつも挨拶してくれる青年が西部戦線で塹壕掘ってるのに?」

    そう言った「不審人物」は膨らんだ紙袋をひとつ取り出した。


    「今日はコレ渡しに来たんだ。はい、ウィンストン君にプレゼント。喜んでくれると嬉しいな」

    紙袋を受け取って中身を確認した男は、こんどこそ心底から驚愕した。この「不審人物」が敵とみなした相手を

    打ち倒すのに一切手段を選ばないのは今に始まったことではなく、その決意の前では「国際魔法使い機密保持法」

    など何の意味もなかった。

    「これは……………エニグマ暗号機か!!ああ喜ぶとも。それも大いに!入手方法など訊かんとも。心から感謝する」

    男が顔を上げるともうそこには誰の姿もなく、部屋には自分ひとりだった。袋の底にメモが入っているのに気づいた

    男がそれに目をやると「またね。きっと」とだけ書かれていた。

  • 74二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 21:40:22

    フェリックス・フェリシスとかポリジュース薬とか製造販売に許可とか要らんのかな
    「検知不可能拡大呪文」は魔法省が運用を厳密に管理してるらしい(原作最終巻のハーマイオニーのバッグは違法)のに

  • 75二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 00:25:42

    SS書いてて&読んでて気がついたけど、二次大戦終わる頃には少なくとも実年齢50代は確定なのかレガ主

  • 76二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 00:35:21

    1892年に7年生、つまり17歳だとすると1945年に70歳
    ホグワーツの戦いの1998年には123歳

  • 77二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 00:54:24

    特殊な方法で延命したって設定が今のところなくて且つ生まれてから死ぬまでが1番長いのは
    ダンブルドアの先代校長アーマンド・ディペット(334または335歳)
    だから実はハリー達の子供の世代がホグワーツに居る頃にレガ主がまだ生きてても俺等が思うほどには不思議じゃない
    原作でもダンブルドアのNEWTの試験官だった魔女がハリー達の試験官しにホグワーツに来たりしてるし

  • 78二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 10:09:47

    ミネルバ(レガ主のことは変身魔法をつねに掛けている変わり者だと思っている)
    レガ主(バグってるのでつねに姿が学生、実年齢は○○歳)
    ダンブルドアにおつかいを頼まれて一緒にグリンゴッツの盗人落としの滝をくぐり抜けてこの人の変身術が解けるの初めて見ます…と思ってたら学生のままの姿でプハァー!とか言ってて二度見するやつ

  • 79二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 10:27:57

    >>65

    その日のグリフィンドールの1年生の「呪文学」の授業では、ローネン先生が授業の本題に入る前に、一人の生徒に

    質問を投げかけていた。

    「ミスター・ダンブルドア、君に関して興味深い話をとある7年生から聞いたのだが。尤も、その生徒がよりによって

    『ピーブスが言ってた』と話していた以上、鵜呑みにはできん。さてミスター・ダンブルドア、守護霊呪文を使える

     というのは本当かね?」

    教室の他の生徒の何人かから驚きの声が上がる。それもその筈、守護霊呪文は大人ですら「使えなくとも恥ではない」

    と認識されているほどの難易度なのだ。


    「正確ではありません」とダンブルドア少年は口を開く。

    「まだ完全には形を成しません。『まあ言われてみれば鳥に見えない事もない』くらいのものです」

    やってみせてくれるかね?というローネン先生の提案を受けて、ダンブルドア少年は杖を構えた。

    「エクスペクト・パトローナム!」

    そしてその杖先から霧とも煙とも霞とも違うものが吹き出し、それはうっすらと鳥のようにも見える曖昧な形になって

    呆気にとられたグリフィンドールの1年生達が見守る中教室を飛び回った。


    「お見事!仰るとおり完全ではない、しかしお見事!グリフィンドールに20点だ!」

    ローネン先生は大いに感心し、「今日は特別授業だ」と言って守護霊呪文の話を始めるのだった。

  • 80二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 12:04:27

    >>79

    「守護霊呪文に必要な要素を『呪文』と『杖の振り方』以外で答えられる者は居るかね?」

    ローネン先生の質問に、数人が手を上げる。ダンブルドア少年は「今は自分の番ではない」と判断したらしく静かに

    している。教室の奥の方にいた、周りの皆より頭一つ背が高い男の子が指名され、その子は恐る恐る口を開く。

    「し、幸せな気分、幸福な気持ち、だと思う………思います。そんなようなことをじいちゃんが言ってました」


    「その通りだミスター・ロングボトム!グリフィンドールに5点が追加された。いいかい?守護霊呪文はヒトや普通の

     生物にも、さらにサー・ニコラスや血まみれ男爵、ピーブスにもなんら有効ではない。煙がまとわりついた以上の

     効果を齎さない。この守護霊呪文が必要になるのは…………誰か知っているかね?『守護霊呪文は何に使う?』」

    ローネン先生の今度の質問に指名されて答えたのはダンブルドア少年の同室の友人、エルファイアスだった。


    「『ディメンター』。吸魂鬼に対しては唯一、守護霊呪文だけが有効です。………ダンブルドアが言ってました」

    情報源を正直に白状したエルファイアス少年に、ローネン先生は笑顔で5点与える。

    「その通り。『友人の発言を覚えている』というのは立派な君の美徳だよエルファイアス。さて『レシフォールド』

     という近隣種………だと考えられている、空飛ぶ鎖帷子とでも言うべきモノも居て、コレに対抗するにもこの

     守護霊呪文が用いられるが、イギリスの魔法族でレシフォールドに出くわした事がある者は……………知る限り

     では今ホグワーツに居る生徒の中では、あの何かと物事の中心に居る7年生だけだな」

    それがよく知る先輩のことだと理解したダンブルドア少年は、今度詳しく訊いてみようと心に決めた。

  • 81二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 12:26:35

    このレスは削除されています

  • 82二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 12:29:49

    >>80

    「さて、君たちが5年生になって、N.E.W.T.で『優』もしくは『良』を獲得したのなら、次の年の呪文学の授業でこの

     守護霊呪文を練習させてあげよう。………ああ、お察しの通り現在6年生の先輩方が絶賛大苦戦中だ。いいかい、

     もやもやした霧のようなものを出せるだけでも充分驚嘆に値する。そして、先程ミスター・ロングボトムが教え

     くれた通り、この呪文は『幸せな気持ちで心の中を完全に満たしきった時のみ』効果を発揮する」

    そこでローネン先生はダンブルドア少年に向き直った。

    「いいかい、時にミスター・ダンブルドア。君は先程呪文を唱えた時、何か思い浮かべたね?いや、詳細は訊かない。

     その『最も幸せだった記憶を思い浮かべる』というのはあくまでも『幸福感で心を満たす』為の『手段』なのだ

     言いたいことが伝わっているかね?目的はあくまでも『幸福感で心を満たす』事なのだ。………わかるかね?」


    ダンブルドア少年はローネン先生の言わんとする事を察し、驚きつつ口を開いた。

    「事実でなくともよいのですか?『架空の思い出』つまるところ『空想』でも?」

    「そうだ。『実際にはこんな事は無かった』という虚無感を覚えないほどの幸せな空想であるならば」

    そしてアルバス・ダンブルドアは杖を構え、父と母と妹と弟と自分、そしてフォークスまで揃った夕食の風景を思い

    浮かべた。全員が笑顔で、弟アバーフォースは口の周りにシチューが付いている事に気づきもせず大皿に手を伸ばす。

    妹のアリアナは父ケンドラがよそ見した隙に皿からチキンをくすねていて、母がそれに気づいて笑っている。


    「エクスペクト・パトローナム!」


    ダンブルドア少年の杖先から現れた守護霊は、ハッキリと不死鳥の姿を象って優雅に力強く教室を一周した。

    ローネン先生は称賛して50点与え「守護霊が象り得る形」について話をし、それを教室の皆が興味津々で聴き続けた。

  • 83二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 12:50:00

    >>78

    「じゃあつまり、あの滝に飛び込めばいいんだよね、………グ、えーーー、なんだっけ。グリンゴッチャス君!」

    ヨレヨレのドラゴン革のジャケットに身を包んだ青年がゴブリンに確認する。ここはグリンゴッツ銀行。イギリスで

    最も安全な魔法族の銀行であり、その経営はゴブリン達が担っている。そもグリンゴッツという名自体、創業者である

    ゴブリンのグリンゴットに由来するのだ。


    「グリップフックだ!何度訂正すれば覚える。グリンゴッチャスでもグスコーブドリでもグリンピースでもない!」

    唸るゴブリンに、ホグワーツ校長であるダンブルドアが微笑みながら話しかける。

    「次は『盗人落としの滝』の運用試験という訳ですな。ではわしらは色々と策を弄してみたほうが良いでしょうな?」

    「ええ、頼みます」という担当職員グリップフックの丁寧な発言を受けてマクゴナガルも準備を始める。

    ドラゴン革ジャケットの青年とマクゴナガルは2人してダンブルドアに次々魔法をかけていき、その姿を念入りに

    変化させる。そして登録済みの「動物もどき」であるマクゴナガルは滑らかに猫の姿に変わる。


    「では、行きますかな」

    見るも無惨なあばた面の小汚いババアになったダンブルドアは、ドラゴン革ジャケットの青年がポリジュース薬を

    飲み干したのを確認して言った。ダンブルドアとしては今回のこの依頼を請け負った理由は1つ。この「青年」が

    その身にかかった魔法を解かれたらどのような姿になるのだろうという好奇心であった。老人である自分よりさらに

    いくつも年上であるその「青年」が幼い少女の姿に変わったのを見、ダンブルドアは滝壺に飛び込み、マクゴナガルと

    「青年」がそれに続いた。

  • 84二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 12:51:14

    このレスは削除されています

  • 85二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 13:08:31

    このレスは削除されています

  • 86二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 13:12:26

    レガ主の守護霊はなんだろ。時系列なんか無視して尻尾爆発スクリュートかな

  • 87二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 13:34:19

    >>78 >>83

    マクゴナガルもそのダンブルドアの先輩だという「青年」が変身術を解いたところを見た事が無かったので、単純な

    興味として、素顔はどのような感じなのだろうとあれこれ思い浮かべてみていた。今回同行したのもそれが理由だ。


    「おお、ものの見事に。ゴブリンの魔法というものは素晴らしいですな。しっかりと『洗い流されておる』」


    滝壺から最初に顔を出し、元の姿に戻ったダンブルドア校長は楽しそうに立ち泳ぎをしている。

    「『動物もどき』も洗い流されるようですね。岸に上がってしまえばその限りでは無いようですが」

    既に水から上がっているマクゴナガルは、猫になったり戻ったり水にまた入ってみたりして確認している。そして

    2人の側、グリップフックも高いところから見下ろす中、「青年」が出どころであろう泡が水面に上がってきた。


    「さて、白状するとわしは今回このために来たのじゃ」

    ダンブルドア校長がそう言い、マクゴナガルも興味津々で水面を見つめる。


    「ぶあーーーーー!!ばッフォ!ゲッホゲホ………!!いっばい飲んじゃっだ…………」


    水面に顔を出すなりそう言って激しくむせた「青年」は、あろうことかホグワーツ3年生くらいの少年の姿だった。

    しかも声は先程と変わっていない。ダンブルドア校長とマクゴナガルが揃ってあんぐりと口をあけたまま驚く事しか

    できないという光景は、ホグワーツではまず見られないものであった。


    「あ、そっか!『検知不可能拡大呪文』!忘れてた!!」

    滝壺からものすごい量の荷物や物品が次々浮かび上がって来るのを見て、その「3年生くらいの少年」は慌てた。

    そしてグリップフックの同僚のゴブリンまで動員されて、「盗人落としの滝」の滝壺を埋めつつあった大量の荷物の

    回収と片付けにその後数時間を要したのだった。

  • 88二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 14:09:14

    レガ主はグリンゴッツに自分の金庫持ってんのかな
    持ってたとして何入れてんのかな

  • 89二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 17:03:53

    >>87

    俺の概念が!

    ありがトンクス

  • 90二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 17:08:19

    >>88

    ホグワーツで手に入れたコレクション詰め込んでそう。


    レガ主が老衰で亡くなったあと、家族が相続したらホグワーツ中の宝がでてきて「どうすっかな」って皆が頭抱える。

    金庫の奥にはレガ主の肖像画がいて「もし”印”が見える子がいたらここに連れてくるように」って言って普段は他の肖像画のところに遊びに行ってるんだ(妄想)

  • 91二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 17:21:29

    >>82

    「先輩今いいですか」

    ダンブルドア少年は、授業が終わるなり目当ての7年生の女生徒を見つけ出した。またしても見た目も声も背も別人に

    変わっていたが、ダンブルドア少年は探し方と見分け方を心得ていた。見知った先輩達の中心に居る見知らぬ見た目の

    生徒か、最も賑やかな人だかりの中心に居る1番落ち着きのないアホっぽい生徒か、さもなくば床で寝ているか。

    とにかくその先輩はいつも物事の中心に居て、周囲のみんなはいつもその生徒につられて笑顔だった。


    「やあアルバス。いいけど、なんだい?」

    スリザリンの談話室で、ダンブルドア少年が顔だけ知っている6年生の女子の、おそらくは宿題なのであろう何らかの

    呪文の指導をしていたその7年生の女生徒は、ダンブルドア少年の顔を見るなり笑顔になった。

    「先輩、『守護霊呪文』使えますよね?」

    ダンブルドアは一切の根拠もなくそう思い込んでいたが、その思い込みは今回は事実に即していた。

    「え、あ、うん。使えるけど。ていうか今まさにこの子の『守護霊呪文』の自主練習に付き合ってたんだけど………

     アルバスも使えるよね?ローネン先生がさっきめっちゃ褒めてたよ?どうしたの?」

    ダンブルドア少年の興味の先はひとつ。「この先輩の守護霊はどんなだろう」というシンプルな疑問だった。

    「使って見せてください」とダンブルドア少年は急かし、女生徒は杖を構える。


    「エクスペクト・パトローナム!」


    女生徒の杖先から現れた何らかの動物の姿を象っているのだろう「守護霊」は、しかし不定形の霧のような守護霊に

    分厚く覆われており、一体何の姿をしているのかは伺い知ることができなかった。そしてその分厚い霧を纏った何か

    動物なのだろう「守護霊」は驚く事に次から次へと何体も現れ、どれ1つとして正体を明らかにしないまま談話室中を

    駆け回り、やがて形を失い、霧すらも空中にとけて消えた。

  • 92二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 17:42:06

    このレスは削除されています

  • 93二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 17:45:30

    >>90

    老衰で亡くなれればいいね……(このスレで生まれた色々な概念を見渡しながら)

  • 94二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 17:48:01

    >>91

    「はい!もう良いでしょ!おしまい!」

    女生徒は速やかに杖を仕舞って宣言する。どうやら自分の守護霊の姿形を見られるのが恥ずかしいらしい。

    「…………先輩の守護霊は何かって事をお伺いしたかったんですけど。まあ、あんなふうに隠せるのも次々に何体も

     出現させられるのもすごいですが。なんで守護霊を不定形の守護霊で覆って隠すんです?」

    そう訊かれた女生徒は猛抗議する。


    「あったりまえだろうアルバスのスケベ!」

    「なんでそうなるんですか

    「だって守護霊の形は心の形だよ?!簡単に見せるみんながおかしいんだって!」

    「そういうもんですかね……?そういう考えもまあ………理解できなくは………いや、やっぱりわかりません」

    困った様子の6年生の女子の後ろに隠れながら、女生徒は「僕のを見たんだからアルバスも見せて!ふこーへーだ!」   

    と喚く。はいはいわかりましたよ、と受け流しつつダンブルドア少年は杖を構え、妹と弟の笑顔に意識を集中した。


    「エクスペクト・パトローナム!」


    ダンブルドア少年の杖先から現れた不死鳥の姿の守護霊は力強くスリザリンの談話室を飛び回り、周囲の皆がそれを

    目で追う。守護霊が魔法生物というのは、かなり稀な例だった。

    「おーーー、守護霊が不死鳥とは珍しいねー。まあでもアルバスらしいか」

    「さっき僕のことをスケベ呼ばわりしておきながら自分はそれですか?」

    「だってアルバスは恥ずかしくないんだろう?じゃ、いいじゃん」


    2人とあまり親しくないために、言い争いが始まりそうだと誤解した6年生の女子は話題を変えるべく口を開いた。

    「コツを教えてください!私も守護霊呪文使えるようになりたいんです!」

  • 95二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 18:02:20

    ダンブルドアは「より大きな善のために」個人より世界をとることを選んだ(それが贖罪でもある)けど、先輩は明らかに世界より個人の主義・思想を第一にしていて、でもそれが結果的にはいいことに回ることが多くて自分には掬い上げられない人々を助けてくれる先輩に感謝と同時に眩いものを感じているといいなあ。
    自分が選べなかった道をいく先輩に肯定されて自分の正義も正しくは無いかもしれないがその時の最善だったと納得して進んでいくダンブルドア

  • 96二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 19:16:17

    >>94

    若干緊張している様子の6年生の女子は、杖を構える。

    「エクスペクト、パトローナム!」

    その杖の先からは、僅かに霧か煙のような物が立ち昇っていた。

    「コレが現状です…………」と6年生の女子は申し訳無さそうにする。既に結構な時間この7年生の女生徒に指導して

    もらっていたのにうまくできないことで、ネガティブな気分が膨らんでいくのだった。

    「杖の振り方と呪文の唱え方はできてるから、あとは気持ちの問題だよグリーングラス?」


    6年生の女子にそう言った女生徒は杖を仕舞って優しく語りかけた。

    「…………グリーングラス家の血の呪いの事だね?申し訳ないけど、アンとは状況が違う。方法はわからない」

    女生徒の表情に敗北の屈辱が浮かんでいるのを見て、その6年生は口を開く。

    「幸福感で心をいっぱいにする、っていうのが、すごく難しいんです。私の家はいつだって、どこかに『血の呪い』

     の事がつっかえていたから。私には今のところ呪いは顕れていないけれど、兄は苛まれている」


    その話を聞きながらじっと考え込んでいた女生徒は、このグリーングラス家のお嬢さんの「幸せに満ちた記憶」に

    ひとつだけ心当たりがあった。

    「去年のクリスマスイブ。君たち兄妹も無理やり誘拐して参加させたよね。ウィーズリー家のパーティー。実は

     あの時君の家にいきなり押しかけたのギャレスじゃないんだよね。ギャレス本人はマルフォイ家に侵入してた。

     で、あの時君の家に押しかけた「ギャレス」は僕がポリジュース薬で変身してたんだ。あのパーティーで、

     ウィーズリーの親戚のマグルのおじいさんが、落書きしたお腹出して踊ってたよね?アレ思い出してみて」


    「え、先輩なんですそれ。僕その話知らないんですけど」

    ダンブルドア少年がそう訊くのと、6年生の女子グリーングラスが思い出し笑いを始めるのとは同時だった。

  • 97二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 19:24:46

    >>91

    もっと色々あるだろアルバス君!!!!!

    寮を跨いだカラフルな寮服とか!!お前正気か…??と疑いたくなるような格好とか!!!!先輩お気に入りの半月眼鏡とか!!!

  • 98二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 19:33:30

    >>96

    「………ふふ、あっははははは!先輩、ダメです!アレはダメ!思い出させないで!」

    そう言いながらお腹を抑えて笑い続ける6年生の女子、グリーングラスの脳裏では、ウィーズリー家の親戚のマグルの

    おじいさんがお腹を丸出しにしてぶるんぶるんと踊り続け、その大きなお腹に描かれたギャレスの似顔絵がその形を

    ぐねぐねと変え続けていた。そのおじいさんがそれをやるためにはるばるブラジルから毎年来るというのも可笑しさに

    拍車をかけている。

    「そうだよね。イイよねアレ。でさ、グリーングラス。あの時君のお兄さんはどうだった?」

    そう言われた6年生の女子はハッと気づく。

    「兄さんも笑ってました………痛そうじゃなかった。痛くないわけないのに、痛いの忘れてたんだ…………」


    「あの時あの瞬間は、君は血の呪いと無縁だったんじゃないかい?さ、もっかいやってみよう?」

    女生徒に促されて6年生の女子は再び杖を構え、あの日の兄の笑顔を思い浮かべようとして、また脳内でウィーズリー

    のおじいさんがお腹を出して踊り始めてしまう。

    「………ふふふ、ふふ…………え、エクスペクト・パトローナム!」

    杖の先から立ち現れた煙とも霧ともつかないものは、野ウサギの形となって空中を駆けた。

  • 99二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 19:39:02

    最終決戦前のネビル達が必要の部屋にたてこもってたときにレガ主が突如現れて色々世話を焼いてたりしたらいいなぁ…とか考えてたりした
    最終決戦を見越してちょっとした役に立ちそうな呪文の使い方を教えたり部屋で栽培してたはくさい渡したり…いっぱい薬品調合したり
    ハリー合流前にやりたいことがある、とレガ主が別れる時にネビル達と
    「そういえば君たちに名前はあるのかい?」
    「はい!ダンブルドア軍団です」
    「…ああ、凄くいい名だ」
    ってやり取りして欲しいよ

  • 100二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 19:47:00

    >>95

    「アルバスは登山をしたことはあるかい?僕は動物を追ったりして時々してるんだけどね。

    登山の何が恐ろしいって遭難だよ。来た道が分からなくなることさ。登っていたのか下っていたのかいま来た道が一瞬で分からなくなるんだ。そういう時はどうしたらいいと思う?」

    「体力の温存のためにその場で留まって助けを待つ、とかでしょうか」

    「そうだね、それも正しいよ。でもその前に頂点に向けて登ることが必要なんだ。その山のてっぺんは一つしか無いからね。下の方…沢とかには間違っても行ってはいけない」

    「へえ……」

    「人生も同じだよ。未来・死に向かって人間は進んでいくしか無い。死ぬことを恐れて現在にしがみついてはいけない。来た道がどんなに間違っていたかなんて考えてはいけないんだ。自分があの道を選んでいれば上手く行ったのに、と思うのは傲慢だ。だから、もし過去を悔やむことがあってもーーーどれだけ振り返りたくなったとしても君は今選べる最善を選び、進むんだ」


    先輩の呪いにも似た祈りの言葉

  • 101二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 20:28:57

    >>98

    6年生のグリーングラスに丁寧にお礼を言われても「君がすごいんだよ。いいかい『あのお腹』だ。いいね?」と

    念押しして最後にさらっと頭を撫でて優しく笑いかけたその先輩を、ダンブルドア少年はなんともいえない気分で

    眺めていた。先輩本人はそんな事知らないが、ああいった振る舞いにやられてファンになった下級生は数多いのだ。


    「ホントはこう、例えば「まね妖怪」とか使って、つまり『ディメンターの精巧な偽物』を目の前にして練習するのが

     良いんだけどね。授業ならともかく自主練習じゃなかなかそんな事できないよね。だからあの子スゴイよ」

    まだこちらにぶんぶんと手を振っている6年生のグリーングラスに手を振り返しながら女生徒は言った。

    「先輩は誰にでも優しいですよね」

    そう言ったダンブルドア少年はちょっと不機嫌だったが、すぐにさっき抱いた疑問を思い出して些細な感情の機微は

    どこかに消えてしまった。


    「グリーングラス家の血の呪い、ってなんです?」


    そう訊かれた女生徒は一気にまた神妙な表情になる。

    「さっきのあの子の遠いご先祖が、厄介な呪いを受けて、それが子々孫々まで受け継がれてる。グリーングラス家

     には短命な人が多いんだ。あの子が教えてくれたけど『発症』しない家族も居るけどその人も『遺伝』しては居て

     そのさらに子が『発症』したりする。面倒なのは、呪われた本人がもう居ない事と、『血に受け継がれてる』事。

     血の呪いがその身に顕れた人だけどうにかしたって症状がなくなるだけで、その子供は受け継ぐ」


    ダンブルドア少年の表情を見て、女生徒は更に付け足す。

    「本に載ってたからさっきのあの子にも訊いてみた事があるけど『不死鳥の涙』は何世代も前に試してダメだった

     らしい。本人は寛解したけど子が受け継いだって」

  • 102二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 20:36:00

    >>101

    「でも、そんなに悲観するようなことじゃないんですよ?」

    いつの間にやらまた隣に来ていた先程の6年生の女子がニッコリと笑っていた。

    「ワァ…ア…キカレテタ………ゴメンネ カッテニ シャベッテ………」

    びっくりして変な発声をしている女生徒を見て、その6年生の女子、グリーングラスは笑う。


    「私のご先祖様、その呪われた本人は人生の途中でそうなったんだからまた違う気持ちだったんでしょうけど、けれど

     私としては、『これ』は最初から当たり前に有るものだから、そりゃ『幸せな気持ちだけで心をいっぱいにしろ』

     なんて求められたら困っちゃいますけど、でもそれは誰だってどの家だって多かれ少なかれそうでしょう?それが

     私の家においてはたまたま『血の呪い』だったってだけなんです。だから『気にならないって言ったら嘘になるけど

     そんなに思い詰めるほどには気にしてない』これは私の正直な気持ちだけど、兄の受け売りでもあります」


    それをじっと聴いていた女生徒は、素っ頓狂な事を言った。

    「君ホントに美人だね、グリーングラス」

    「今の話聞いた感想がそれですか先輩?!」

    先輩の発言の真意を汲み取りそこねたダンブルドアは呆れ果て、当のグリーングラスは「ありがとうございます」と

    クスクス笑いながら言った。

  • 103二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 20:54:36

    >>102

    「ウィーズリー家のホームパーティー」とかいう、そんなもんの描写はひとつもないにもかかわらず

    ハリポタ世界観で最も楽しそうと言っても過言ではないイベント、控えめに言って超参加したい

  • 104二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 21:31:43

    >>93

    アルバスの分も長生きしてくれ……150は超えてくれ



    ???「若さの秘訣かい?」

  • 105二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 21:36:05

    >>73 勝手に派生

    20世紀初頭、あるスクイブがちょっとした話題となっていた。

    魔法を使えない身でありながら魔法使いを名乗り、自ら明かすまで周りを騙し通してみせたのだ。

    ネタを明かした後は両親に頭を下げて魔法界を去り、マグル界の親戚を頼ったという。

    魔法界を欺いた奇術師の名はジャスパー。

    マグル界でもまた伝説を残していく男である。

  • 106二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 21:38:00

    >>104

    レガ主「発売当時から食べ続けてるマーマイトさ。」←

  • 107二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 21:38:31

    >>105

    大英帝国陸軍欺瞞工作部隊の祖と言って良いマジシャンのジャスパー・マスケリンか

    そういうのも面白いな

  • 108二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 23:58:35

    レガ主チャーチルの友達概念に触発されてSS書いてみた

    The Great Panjandrum「やあウィンストン、元気?」

    「お前か……元気なわけがないだろう、アフリカからはどうにか追い払ったとはいえ、ナチ共はいまだヨーロッパの大半を我が物顔で歩き回っとる。酒でも飲まなきゃやってられんし、ほれ、こんなに太ってしまった」

    「酒飲むのも太ってるのもいつものことじゃないか……というのはさておき、今日は面白いものを持ってきたよ」

    文字通りどこからともなく現れた、第61代英国首相ウィンストン・チャーチルの『友人』は、そう言って持っていたトランクから大きな物体を取り出した。

    「ほら、ドーヴァー海峡の要塞が固くて困ってるんだろ?私ならコンフリンゴなり爆弾ぶつけるなりでどうにでもできるんだろうけど、さすがに直接それをやっちゃマズい。というわけで、どうにかそれをマグルの技術で実現できないかと思っていろいろ考えてたのさ」

    「それで……これか?大きなボビンにしか見えんがな」

    その『ボビン』が明らかにトランクより大きいことは無視してウィンストンが聞く。

    「まあコレ自体は魔法で作ったんだけど、たぶんこれならマグルの技術で再現できると思う。要するにでっかい爆弾に車輪をつけただけなんだけど、自爆させるのにエンジンなんか積んだらも…
    telegra.ph
  • 109二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 23:59:12

    ……よく考えたらダンブルドア微塵も関係ないしスレチだったかもしれんorz

  • 110二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 02:44:13

    >>105

    この話で思いついた説が現実味を……


    いやさ、この世界(ウィザーディングワールド全体)の日本における「魔法使い・魔女」って基本忍者なんじゃねえかなって

    人間火薬ダルが卑劣様に見えるのもそうなんだけど、それこそ風魔の戦国時代の里長とか変身術で化け物に化けてたんじゃないかなって

    そもそも殆どヨーロッパ諸国をはじめとする国々とはそれこそレガ主の時代までは関わりがなかったわけで、ある程度独自性を持って発展してたとしたら陰陽師はもちろん忍者って線の方があるのかなって

    価値観も日本の貴族的価値観からちょっとズレてるし

    桜の木はともかく、衣装が金になることが上位ってなんかズレてる。日本なら漆黒あるいは紫の方が高貴/上位を表す色だったし、マホウトコロって忍者に向いてないような子達をある程度型にはめて教育してやる機関かつ、この時期あたりからはヨーロッパに向けたある種の目眩しなのかも知れんって思った

    そもそも日本で魔女狩り的なものが小規模に起きるのってこの後だよね?陰陽道廃止だっけ


    何が言いたいかって3年生くらいになった後輩s(主にダンブルドア)に極東で学んだ忍術を教えにくるレガ主って妄想+忍者装束やクノイチ装束っていいよねって話なんですがね……

    ホグワーツ周辺に現れる魔法使いは手裏剣とか苦無が刺さって絶命してることがたまにあるの浪漫だなって……

  • 111二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 08:48:16

    >>102 

    「とある7年生の生徒が、授業で扱う事を許してくださいましてね。本日こちらにお越しいただきました」

    ホーウィン先生がその日の「教材」を紹介しているホグワーツの暖かい中庭では、グリフィンドールとハッフルパフの

    1年生が目を輝かせてその生き物を眺めていたが、その中の数人はホーウィン先生の隣で地べたに座り込み抱え込んだ

    ポップコーンをボロボロ食べこぼしている7年生の女生徒に気を取られていた。


    「そのお菓子は今じゃなきゃダメかい?」

    ホーウィン先生にそう訊かれ、女生徒は「はい!」と元気よく返す。

    「今じゃなきゃダメならしょうがないね。30点減点。さてみんな。この生き物は本来、こんな風に1箇所にたくさん

     いるものじゃない。単独で過ごしている事が多い。それにそもそもものすごく珍しくて、とてもとても危険だ。

     さて、これが何か、言い当てられる人は居るかい?」

    ダンブルドア少年よりもさらに早く手を上げたハッフルパフの女子生徒を、ホーウィン先生が指名する。

    「さ、サンダーバード!です!アメリカの、アリゾナ州の荒野に棲息する生き物で、不死鳥にとても近しい種だと

     考えられています!その羽ばたきは嵐を喚び、現地の伝統的なマグル達からは『神』だと見做されています!私

     初めて見ました!!すごく、すごくきれい!!あの、撫でてもいいですか!!!」


    その回答は、ホーウィン先生のみならずその横の地べたに座る7年生の女生徒をも満足させるものだった。

    「その通りだミス・スキャマンダー。ハッフルパフに10点!」

    ホーウィン先生が興奮気味の女子生徒を褒めた。

  • 112二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 09:30:23

    >>111 「スキャマンダー家はアレ先祖代々少なからずああだろ」という偏見を自分は持っている


    「撫でるのは、どうだろうねー。『ジェフ』『スコット』『ジョン』『バージル』『ゴードン』どう?嫌かい?」

    女生徒はポップコーンを抱えたまま、ホーウィン先生より一回り以上大きいそのサンダーバード達に意思確認する。

    「あ『ペネロープ』が撫でさせてくれるって!こっちおいでスキャマンダー」

    向かって右端の、他と比べて比較的細身に見えるサンダーバードの前に案内され、ハッフルパフのスキャマンダーは

    内心の大喜びをどうにか抑え込んだ神妙な面持ちでその「ペネロープ」という名らしいサンダーバードの体をそっと

    撫でた。しかしその顔にはハッキリと「もっと触りたい抱きつきたいダメかなダメだよねああでも」と書いてある。


    「それがその子たちの名前なのかい?」

    ホーウィン先生の質問に、女生徒は左端の『ジェフ』とポップコーンを取り合いながら答える。

    「そうです先生。だって『サンダーバード』ですから!それに雄6羽雌1羽ってのもピッタリだったし、コレはもう

     他の選択肢ないでしょ!って思って!『パッパラパー、パパラッパパッパラッパッパ~♪パラパッパッパッパ~♪』」

    あろうことか『サンダ~バ~ド~♪』と歌い始めてしまった女生徒の発言の意味がわからないホーウィン先生は一瞬首を

    傾げるが、すぐに無言で杖を向けて女生徒を「黙らせ」る。しかし女生徒は口の動きと身振り手振りで尚も歌い踊り

    続けている。「先輩は確かにまあパッパラパーですね」と口に出しそうになったダンブルドア少年は、気を引き締めて

    ホーウィン先生の授業に集中し直した。


    その番組はまだ企画すら影も形もありません、などと指摘できるものが居るわけもなく「黙らされた」ままで歌い踊り

    続ける女生徒が地面の段差に躓いて転んでも、反応したのは当の7羽のサンダーバード達だけだった。

  • 113二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 09:57:16

    >>112

    「『アラン』なあに?あ、どの生徒?え、アルバス?気になるの?………食べちゃダメだよ?」

    黙らせ呪文を解いたらしい女生徒が、歌うのをやめてサンダーバードの1羽と話している。

    「先生すいません」と授業に割って入った女生徒は、そのままダンブルドア少年を並ぶサンダーバード達、その内の

    1羽の前に進み出させた。

    「あ、アルバス・パーシバル・ウルフリック・ブライアン・ダンブルドアです………えっと、こんにちは………」

    戸惑いながら丁寧に挨拶したダンブルドアを、そのサンダーバード「アラン」は見つめる。

    「え、あ。そうですか。そうですね…………はい。その通りです。そうします。妹と弟と、もっと話をします。手紙も

     もっと頻繁に書きます。はい。授業が終わったらすぐに書きます………誠に…仰る通りです…………」

    サンダーバードの言いたいことがわかるらしいダンブルドア少年は、感じ入ったような反省したような面持ちで、また         

    丁寧に挨拶して他の生徒達の中に戻っていった。


    「さ、授業を続けるよ」とホーウィン先生が話を再開する。

    「サンダーバードは本来授業で扱うのはもっと上の学年だし、それにしたって本物が拝めるわけじゃない。前にお茶会

     した時にへキャット先生が仰ってた『人生はカリキュラム通りのちょうどいい試練ばかりじゃない』ってご意見を、

     その通りだと思ってね。授業もたまにはそう有るべきだ。頻繁じゃ問題有るけどね。あなた達ものすごく運がいいん

     だよ。この生き物はさっきも言った通り、接し方を間違えると極めて危険になりうる。さあ、みんな動かないで。

     インパービアス!」


    ポップコーンを食べきった――と言っても何割かは食べこぼして地面に散らばっている――7年生の女生徒と共に、

    ホーウィン先生は授業を受けるハッフルパフとグリフィンドールの1年生達1人1人に「防水呪文」をかけていく。

    「アルバスは自分でやれるよね?どうする?僕にやってほしいかい?」そう訊ねられたダンブルドア少年は速やかに

    自分に杖を向け、「防水呪文」を唱えるのだった。

  • 114二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 10:29:00

    >>113

    これまでの授業内容で、これから何が起きるのか察したハッフルパフとグリフィンドールの1年生達が興奮気味の視線を

    注ぐ中、女生徒はホーウィン先生に促されて、並ぶサンダーバード達の中の1羽に話しかける。

    「じゃあ、『スコット』。お願いできるかい?………………え?みんなで?!えーーー………先生いいですか……?」

    ホーウィン先生は何が起きるか理解していながら、好奇心に負けて了承した。

    「えーーー………許可でちゃった………じゃあ、はい。―――1年生のみんな。こんな事念押ししなくてもそうすると

     思うけど、『よく見ておいてね』」

    女生徒のその発言を合図に、7羽のサンダーバードがそれぞれ何対もある大きな翼を広げ、飛び立った。


    たちまち暖かな陽光は黒い雲に覆い隠されて強風が吹き荒れ、打ち付けるような大雨が降り初める。

    「7羽も一度に飛ぶところは初めて見たよ!なんと美しい光景だろうね!そりゃあマグルの信仰対象にもなる!」

    身の危険を感じる音量で響き渡る雷鳴など気にもならない様子のホーウィン先生はもう完全に「魔法生物学教授」から

    「魔法生物大好き人間」に戻ってしまっている。

  • 115二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 10:39:43

    >>114 この概念における「去年(レガ主6年生時)」が便利すぎる


    「良いかいみんな!さっきスキャマンダーが教えてくれた通り、サンダーバードは飛ぶと嵐を起こす!けどね!本当は

     やろうと思えば小雨を降らせるくらいに留める事もできるんだ!今回こんなとんでもない嵐になっているのは、7羽

     いっぺんに飛んでるからってだけじゃない!はしゃいでるんだよあの子ら!あの子達は去年、密輸業者を僕が港で

     見つけて闇祓いのおじさんと一緒になって潰した時に、僕の言う事しか聞かなかったから引き取った子達!あれでも

     まだギリギリ『子供』の範疇で、成鳥じゃないんだ!だからつまり、イギリスの空が珍しいんだよ!いいかいみんな

     覚えておいて!サンダーバードは賢い生き物だけど、そうでなくたって動物にも『気持ち』や『考え』があるんだ!

     それを蔑ろにしたり、察したつもりになって勘違いしてたりすると『聖マンゴ行きで済めばラッキー』だからね!」


    吹き荒れる嵐と雷鳴に負けないように自身の喉に杖を当てて声を「響かせ」た女生徒のその教師顔負けの物言いは、

    なおも飛び回り雷雲の中から姿を見せまた雲の向こうへ飛んでいくサンダーバード7羽という荘厳で迫力ある光景の中

    ハッフルパフとグリフィンドールの1年生達の心に深く刻み込まれた。


    「おかえりーー!楽しかったかい?協力してくれてありがとね!」

    やがて空から戻ってきた7羽のサンダーバード達を女生徒が歓迎し、魔法のかかった旅行かばんの中に戻るよう促し、

    ホーウィン先生が授業を締めくくる頃になっても、雷鳴と暴風こそ収まったものの雨はまだ降り続けていた。

    ダンブルドア少年は、大興奮で語り合っているハッフルパフの女の子とさっきのスキャマンダーという生徒を見ながら 

    妹と弟にどんな手紙を書こうか考えるのだった。

  • 116二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 10:43:16

    >>115

    だいぶ前のスレにもちょっと書いたけど

    レガ主はハリー達の世代の頃(具体的にはハリー達5年生時。アンブリッジの年)に防衛術教師として赴任してきて

    アンブリッジとやりあってほしいから、生徒の頃から教師適性発揮してるという強めの妄想

  • 117二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 10:51:21

    スキャマンダー少女大好き 可愛い

  • 118二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 11:21:46

    7年生に上がっても全てをランロクのせいにするレガ主がスレのどっかにいたから面白くて描いた

  • 119二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 11:38:41

    >>116 自己解釈だとこうです

    ニュート・スキャマンダー「わ、保護して故郷に帰してあげなきゃ………」←動物に懐かれる

    レガ主「わーーー!カッコよ!飼『保護』しよ!!!末永くよろしくね!」←動物に懐かれる

  • 120二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 13:18:01

    あっちょっと妄想吹き出てきたんで自分の連レスぶった切って違うの投げるね

    「悔いはない。悔いは無いんだ…………僕は正しいことをしたんだ……」
    卒業を待たずしてホグワーツを去ることになったニュート・スキャマンダーは今日もそう自分に言い聞かせていた。
    しかしホグワーツにほど近いホグズミード村の「ホッグズ・ヘッド」にまだ居る事が「悔い」と「名残惜しさ」を
    示している。

    「アバーフォース!蜂蜜酒ちょうだい!」
    入店するなりそう注文した青年に、しかしバーテンは拒否を示す。
    「アンタに飲ませる酒は無い。酒以外なら用意してやる」
    弱いのに飲みまくってあっという間に出来上がってえらいことになるから飲ませるな、という兄からの「お願い」が
    予め届いていた事を、バーテンであるアバーフォース・ダンブルドアが説明する事は無い。
    「じゃ、サンドイッチとポップコーンとマシュマロとコーラ!あと百味ビーンズある?」
    酒場に有るまじき注文にもアバーフォースは即対応した。これも兄から「これ出しとけば機嫌いいから」と伝えられて
    いたものである。そしてサンドイッチを手早く食べきったその青年は、不意にニュートの方を向いた。

    「スキあり!」「えっ何、わあああーーーー!!」

    ニュート・スキャマンダーは足元においていた自分の旅行かばん諸共、青年の「旅行かばん」の中に吸い込まれた。
    「ありがとねアバーフォース。じゃ、用事済ませてくるね」
    そう言った青年はポップコーンとマシュマロとコーラを手に、自身もまた「旅行かばん」の中に消えていく。
    「騒がしい奴だ」とアバーフォースは青年が残していった食べこぼしに杖を向けて「清掃」しながら呟いた。

  • 121二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 13:52:48

    >>120

    ニュート・スキャマンダーは気づけば峻険な岩山の頂上近く、眼下に雲海を望む展望台に居た。そこが自分のかばんの

    中にあるのと似たような空間だとニュートが察した時、背後から声がした。

    「ニュートン・アルテミス・フィド・スキャマンダー。届け物と伝言がある」

    それがさっきの青年だと気づいたニュートは警戒して杖を構えようとして、視界の端から飛来したものに視線と興味を

    奪われた。―――不死鳥。ダンブルドア先生のフォークス?いや、違う。


    「………誰からです?………というかまず貴方が誰です?」

    青年の頭の上に留まった不死鳥に興味を惹かれながらニュートは疑問を投げかけた。

    「ホグワーツから退学になったんだってね、アルバスが説明してくれたよ。それで君に届け物。これ、君のだろう?」

    青年から差し出された、高そうな布で丁寧に包まれたその中身を確認したニュートは驚き感激する事になった。

    「僕の杖だ………!なんで……?退学処分が決定した時取り上げられて『処分として折る事になる』って………」


    「アルバスがみんなを説得してね。知ってたかい?ホグワーツには『自主退学』って概念がちゃんとあるんだよ。

     君はそういう扱いになった。『強制退学処分』じゃない。『自主退学』だ。自分の意思でホグワーツを去った。

     だからその扱いはそもそもホグワーツに通うことを選ばなかった人と同じ。杖も持っていい。使っていい。そして

     呼ばれる事があったらホグワーツに足を踏み入れていい。はいコレ証拠の通達と、アルバスからの手紙」

    青年はそう言っていくつかの封書を渡す。

  • 122二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 13:56:04

    >>121

    ニュートは、この青年が「アルバス」と親しげに呼んでいるのが「アルバス・ダンブルドア先生」の事だと気づいて、

    思わずまた訊く。

    「アルバスって、ダンブルドア先生の事ですか?ダンブルドア先生の事をそんなふうに呼ぶ人がいるなんて………

     貴方はいったい誰なんですか?」


    「僕はその『ダンブルドア先生』の友達だよ。アルバス、本当に教師になったんだねー。背がちっちゃくてほっぺた

     まんまるだったのにねえ。今じゃみんなに尊敬されちゃって」

    ニュートはその発言が冗談では無いことを声色から察したが、まだ半信半疑だった。その後青年の頭の上の不死鳥が

    歌い始めた事によって話題はその不死鳥に移り、お互いの「旅行かばん」の中身に移り、そしてダンブルドアへと

    移っていったのだった。気づいた頃にはニュートの心にあった悔いも憂いもどこかへ消えてしまっていた。


    「古代魔法に頼らなくたって、その人に心から寄り添えば悲しみは消してあげられるんだよイシドーラ」

    ホッグズ・ヘッドの前でニュートを見送った青年は1人でそう呟き、また店内に戻っていった。


    そしてニュートはその日の夜、宿でダンブルドアからの手紙を1人で読み、その末尾についでのように書かれていた

    「届け物と伝言を託した青年」改め「先輩」について詳細を知り、心底から驚愕するのだった。

  • 123二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 13:58:42

    >>122 気が済みました


    レガ主とニュートとダンブルドア先生とハグリッドで魔法生物座談会とかしてほしい

    もちろんものすごい量のお菓子を囲んで、いっぱいの動物たちに囲まれながら

  • 124二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 16:30:06

    >>123 前言撤回(ハグリッドがホグワーツ生徒から森番に転職したのが1943年で映画ファンタビのちょい後)


    大柄極まりない1人の青年が、暖炉の前に座り込んでいる。座って尚、そのへんの大人くらいの高さがあった。

    ホグワーツ領内にあるルビウス・ハグリッドの小屋の戸を夜中に叩く人物がいた。城にこそ残れたものの退学になった

    彼にとってそれは頻繁にあることではなく、それもこんな時間となれば、考えられる人物は1人だった。

    「どうぞお入りくだせえ。ダンブルドア先生様」

    誰が来たか確認もせずに戸を開けながらそういったハグリッドの視界に入ったのは確かにダンブルドア先生様だったが

    ダンブルドアだけではなかった。


    「おめえさんは誰だ?スリザリン生が何の用…………なんだあそのイカれたメガネは」

    そう言われた1年生らしきちいさな女生徒は「うわー君ホントにおっきいねえ!いいでしょこのメガネ!」と笑う。

    「こんな姿ではあるが、この人はホグワーツの現役の生徒ではないんだハグリッド。この人は私の先輩なんだ」

    ダンブルドアのその言葉をハグリッドは受け止めきれなかったが、しかし他ならぬダンブルドア先生様の仰る事なので

    受け入れる事にした。

    「こんなちっちぇのがですか…………いやすんません。さ、どうぞお入りくだせえお2人とも」

  • 125二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 16:46:28

    >>124

    「はじめましてルビウス・ハグリッド君。僕はさっきアルバスが言ってた通り、こんなだけどアルバスより年上だよ」

    そう言って遠慮なくロックケーキに手を伸ばしたスリザリンの制服を着たちいさな女生徒は、そのまま固い固い大きな

    ロックケーキをバリバリと食べ始めた。

    「今日はもう1人来るんだハグリッド。前から君に会わせたかった人だ」

    そう言いながらダンブルドアもロックケーキを取り、杖ではなく指先で「粉々呪文」をかけて一口サイズにし、それを

    口の中に含み入れて飴玉の如く転がし始めた。これがハグリッド以外には硬すぎて噛み砕けない大きなロックケーキの

    「正しい食べ方」だとダンブルドアは密かに自負していた。


    「歯ごたえあって美味しいねえコレ!きみが作ったのかいルビウス君?」

    ちいさな女生徒はそのロックケーキを普通にバリバリ噛み砕きながら舌鼓を打つ。その光景を見ていたダンブルドアが

    驚きと呆れを表情に出さない努力を続けていた時、また小屋の戸が叩かれた。

    「ああ、いらっしゃったね。ハグリッド、お迎えしよう!」

    ダンブルドアにそう促されてハグリッドが戸を開けると、そこにはあまり読書熱心とは言えないハグリッドが愛読して

    いる本や、その本に関連する新聞記事などで何度と無く見た写真の人物が旅行かばんを持って立っていた。


    「やあ。こんばんは。君がルビウス・ハグリッドくんだね?僕はニュート・スキャマンダー。噂は聞いているよ」

  • 126二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 17:16:14

    >>125

    「あんたの本は何度も読んだ。全部持っとる。全部覚えとる!会えるとは思わんかった!!」

    大興奮で両手での握手を求めるハグリッドにニュートは快く応じ、そして痛みに顔を歪ませながらも笑顔を保った。

    エルンペントにうっかり足を踏まれた時もこんな痛みだったな、とハグリッドと握手をしながらニュートは思い出す。


    「さ、じゃ会場に行こう。僕用意してきたから。ルビウス君、君と僕らでお菓子食べながらお話するための場所だよ」

    そう言いながらニュートのものによく似た旅行かばんをどこからともなく取り出したちいさな女生徒はそれを開いて

    「ささ、中にどうぞ」と促す。何のことやら解らなかったハグリッドだったが、ダンブルドアが吸い込まれたのを見て

    察し、自分もその中に入った。それを確認してニュートが続き、女生徒もロックケーキを回収してから中に入る。


    「すげえ………こりゃあすげえ!こんないっぺんに見るのは初めてだ!」

    胸の高鳴りを抑えられないハグリッドが草原を駆け出す寸前、すぐ後ろに居た女生徒から声がかかった。

    「はいみんな、でっかい友達が通るからねー。ちょっと場所空けてねー」

    普段の住処から大集結してきていた魔法生物達は、ハグリッドを通すために道を開ける。その道はハグリッドにとって

    これまで通ったどんな道より素晴らしいものだった。


    「デミガイズに、オーグリーに、サンダーバード、グラップホーン!他にも、他にも!それにフォークスまで!」

    椅子代わりらしいクッションの中でも際立って巨大なものに案内されて腰掛けたハグリッドの対面にニュートが、

    空いた位置にちいさな女生徒とダンブルドアが座り、大量の菓子を囲むその周りに生き物達が皆寄って来た。

  • 127二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 18:00:40

    >>126

    ひとりでに動いて勝手に試合をしているように見えるチェス盤と駒を見てハグリッドは感心していた。

    「デミガイズは賢ぇってのは読んだことあったが、ここまでとは思わんかった」

    「僕もこんな事させる発想は無かったね。スゴイこと考えますねアナタは」

    ニュートはポップコーンをつまみながら楽しそうに笑っている。

    「白を動かしてるのがニュートのドゥーガル君。黒を動かしてるのが僕のギャレス」


    その名前を聞いてダンブルドアは学生時代の思い出から、ニュートとハグリッドには意味不明な質問だと理解しつつも 

    質問せずにはいられなかった。

    「ギャレス?あのデミガイズはギャレスという名前なのですか先輩?」

    「うん!見つけた時檻から抜け出して薬研で何かをゴリゴリしてたから。『あ、ギャレスだ!』って思って」


    「すげえ…………こんな近くに………お前さんポップコーン好きなのか?」

    ハグリッドは自分の目の前に来て菓子をつついているサンダーバードに話しかけていた。

    「わあーーー、なにすんのさ!」

    ちいさな女生徒はいきなりものすごい速度で飛来した不死鳥に百味ビーンズを奪われ、あろうことかその不死鳥に

    掴みかかって奪還しようとした挙げ句揉み合いとなって速やかに不死鳥に制圧され地に伏し、百味ビーンズを箱ごと

    奪われて頭の上で食べ続けられながらしくしくと敗北を噛み締めている。

    「このやろーーー………」

    横たわったまま力なく抗議する女生徒の頭の上で、その不死鳥は明らかに勝ち誇っていた。

  • 128二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 18:17:43

    >>127

    「あんにゃろーーー………」

    百味ビーンズを箱ごと咥えて飛び去った不死鳥を見送りながら呻く女生徒に「アレはアナタの不死鳥?」とニュートが

    質問し、女生徒は肯定する。

    「犬は飼い主に似るっちゅうマグルがおるが、不死鳥にも、もしかすっとそういうのがあるんかもな」

    ハグリッドが静かに佇んでいるフォークスを見ながら言った。

    「先輩の不死鳥よりも活発な不死鳥は、ちょっと見たこと無いな」

    「僕もあそこまで元気いっぱいな不死鳥は知りませんね」

    ダンブルドアとニュートは声を揃え、今の今まで怒っていた女生徒は一転して不死鳥を擁護する。

    「アイツもカッコいい時はちゃんとカッコいいんだよ?今日だって朝ちゃんと頼んだ時間に起こしてくれたんだから」

    頬を膨らませたままそう言った女生徒の表情が可笑しくて、ニュートもハグリッドもダンブルドアも笑った。


    「ねえハグリッド君、アクロマンチュラを飼ってるって話をダンブルドア先生から聞いたんだけど、どうやって?

     人に懐くような生き物じゃないと僕は思ってるんだけど」

    ニュートのその質問には、それまでハグリッドにそれを訊いた者達のような咎める雰囲気がなかったので、喜んで

    ハグリッドは自分の考えを話した。

    「アラゴグは卵から孵したんでさぁ。他の生徒がびっくりするといけねえと思って地下牢で飼っとったけど、今は

     森の奥におる。アラゴグの奴が俺を食い殺そうとしねえ事に理由がなきゃいけねえってんなら、たぶんそれだ」

  • 129二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 19:44:20

    >>128

    「あーーーー。なるほどねー。それならルビウス君のことをそのアクロマンチュラが特別扱いしても不思議じゃないね

     僕も学生の頃アクロマンチュラと取引しようとしたことあるけど、単に喋れるだけじゃなくて、だいぶ賢いよね。

     ニュートが本に書いてた通り『本能が優先されちゃうだけ』で、心では『恩』ってものを理解できるんだ」

    女生徒が感心したように言い、ニュートとハグリッドは表情で同意を示したが、すぐにおかしな点に気づいた。

    「今なんて言いました?アクロマンチュラと取引?」

    ニュートが思わず訊き返す。


    「うん。僕が学生だった頃はホグワーツの森に密猟者がいっぱい居てね。ソイツら生き物にすごく酷いことしてたの。

     だから僕いつも見つけ次第ブチのめして、なんなら呪文の練習台にしてたんだけどね、ほら、それってつまりさ、

     新鮮な肉がいくらでもあるって事じゃない?で、アクロマンチュラの毒ってめっちゃ貴重で買おうとするとすごい

     金額じゃん?だから僕1番長生きしてそうなアクロマンチュラに話しかけて、肉持ってくるし密猟者やっつけるから

     毒採らせてくれないかな?って提案したの。でも『じゃあお前の肉を最初によこせ』って。3日交渉したけど結局

     平行線で、仕方ないから一旦ホグワーツに戻ったらアルバスに見つかって、めっちゃ怒られた」

  • 130二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 19:56:21

    >>129

    女生徒の証言にハグリッドとニュートは驚きを隠せない様子で、ダンブルドアは懐かしそうに女生徒を見つめた。

    「あの時は心配しました。先輩『密猟者掃除してくる』って言ったっきり3日3晩帰ってきませんでしたから」

    ダンブルドアの発言に女生徒はバツが悪そうに目を逸らしたが、ハグリッドは感心したらしかった。

    「生きもんから素材を取ろうとする奴はだいたい考えなしに殺しちまうのに、お前さんは違うんだな」

    そう言われた女生徒は「当然だよ」と胸を張って肯定する。

    「だってさ、『ドラゴンの心臓の琴線』とかならともかくさ、例えば『デミガイズの毛』とかさ。頼みゃいいじゃん

     デミガイズに。『ちょっと採らせてくれないかな?』って。自分が殺されかけてるわけでもないのに殺す必要無い

     だろ?ドラゴンの心臓の琴線にしたって『自然の中で生きるドラゴン』とどっちが価値あるかって言ったらさー」


    女生徒のその発言をきっかけに、ハグリッドは女生徒とニュートの2人と意気投合し、お互いの経験と見解を語り合い

    時折ダンブルドアも意見を述べ、世の魔法生物学者が参加できない事に歯噛みしそうな会話を続けるのだった。


    「あーーーー、それ絶対バジリスクじゃん!あんなの学校に居るの?」

    女生徒が言い、ニュートが同意する。

    「サラザール・スリザリンその人なら、そうしても不思議はない」とダンブルドアが言った。

    「証拠が無えんですだ。アラゴグの証言を聴いてくれる奴なんかダンブルドア先生様以外には居ねえ」

    「スリザリンの時代から居るって言うんなら、とんでもない大きさに育ってる筈だ」

    「どーせもうその何処かもわかんない『秘密の部屋』に引っ込んでるんだろうなー。オミニスに手紙書こうかな」

    女生徒は自分の提案を自分で却下する。

    「いやダメだ。そのトムって子とオミニスは出会うべきじゃないって気がする。なんかそんな予感がする」

  • 131二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 20:33:05

    >>130 参考:ハリーポッターwiki(英語のページを機械翻訳)


    「ねえ深刻そうな話から脱線して申し訳ないんだけどさ、バジリスクだとしてさ。そんな長年ロクなご飯も無しで

     生きてられる、ていうか成長できるもんなの?」

    女生徒の疑問に、ニュートが寄ってきたグラップホーンに給餌しつつ答える。

    「たぶん、ご飯はネズミとかでも充分だと思う。けど寿命は………バジリスクは精々900年だ。足りない」

    それをうけてダンブルドアが推測を語った。

    「蛇語使いであるならば、それも熟達しているならば、深い深い眠りにつかせるなどして、つまり『仮死』にして

     寿命をある程度永らえさせられる可能性がある。『老いを遅らせる』という形で。サラザール・スリザリンとも

     なれば、可能だろう。スリザリンが怪物を未来永劫留め置こうとしていたならば、長命なバジリスクの寿命を

     さらに延命しようとしても不思議はない」


    「何もかも推測なんだよなーーーーー、殴り込みたいなーー。でも僕がそんなことしたらアルバスの立場がなー」

    「お気持ちだけ受け取っておきます先輩。私がトムから目を離しません」

    アルバスがそう言うなら任せるよ、と女生徒が言ったのを最後にこの話題は切り上げられ、4人は魔法生物に囲まれ

    お菓子を囲んでまた楽しい知識交換会を再開した。


    「麒麟の双子?何その話!」


    「トロールと相撲取った時に俺ぁ気づいたんですがあいつら」


    「ヌンドゥを大人しくさせるにはちょっとコツがあってね……」


    「先輩が『魔法生物学』の宿題で書いた5つのレポート、授業で配られたのまだ持ってるんですよね」


    「え!なんでそんなのまだ持ってるの見せないで恥ずかしいうわーー!字が下手!!」

  • 132二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 20:35:15

    >>131

    書いてて思ったんですけどオミニス「蛇語使い」「スリザリンの血統」「盲目」とかいうバジリスク特効持ちなのな

    まあ「秘密の部屋のバジリスク」はヴォルデモートみたいな殺人大好きマンの言う事しか聞かなそうだけど

  • 133二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 21:05:06

    このレスは削除されています

  • 134二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 00:10:35

    ss書きさんは毎日こんなに文章かけるのは素直にめちゃくちゃ凄くない?!レガ主スレの西尾維新だよ。(複数いる模様)
    でも怒涛のss投稿に感想も概念もおちおちかけない進行スピードなので、もし可能だったらTelegraphでまとめて投稿してくれたら嬉しいな……できたらでいいので……(読み返したくてもスレが長くて指がおっつかないんや)

  • 135二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 09:13:19

    保守

  • 136二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 12:28:55

    >>115

    全部いっぺんは文量に対しての話の進み具合的に無理だったんでなんていうか「区切り毎」みたいになりそう

    そもそも書きながら考えてるってのもあるけど

    レガ主、ギャレス、クリスマス休暇。何も起こらない訳がなく………

    Plunder before Christmasホグワーツは何も年中ぶっ続けで休み無く勉学を詰め込む檻などではなく、いくらかの休暇がきちんとあった。学期と学期の間、例えばイースターやクリスマス等だ。

    そして今、まさにその「クリスマス休暇」を目前にしたホグワーツの生徒達は明らかに浮足立っていた。久しぶりに家族に会える事を喜ぶ者、帰れば待っているであろうクリスマスパーティーを心待ちにしている者、そしてホグワーツを一時的にとはいえ去らなければならない事を憂う者。特に、家庭環境が十全とは言えない一部の生徒にとってホグワーツ城は正しい意味で「家」であった。

    「先輩はホグワーツに残るんですか?それともお帰りに?」

    そう声をかけた、グリフィンドールの1年生にして既に「学校で最も優秀な生徒達」の1人として教授達の間で名前が上がるまでになっていたダンブルドア少年は、この目の前で不死鳥とレンズ豆を奪い合っている「実技に限った上で素行に目を瞑れば」学校で最も優秀な生徒として名高い先輩の家庭環境について自分が何ひとつ知らない事に気づいて内心大いに驚いたのだった。

    「調理も何もしていないレンズ豆をよく食べられますね先輩。ところで僕、先輩のご     家庭について一切お伺いした記憶…
    telegra.ph
  • 137二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 14:04:05

    >>136

    ダンブルドア少年の父と母の名前を今まで( >>82 )逆に覚えていた事が発覚しました

    アルバス君ごめんよケンドラってオカンなんやね

    Plunder before Christmas そのに久しぶりにホグワーツから帰宅してきたダンブルドア少年を、弟も妹も暖かく迎えてくれた。それはどうやらダンブルドア少年が最近は頻繁に手紙を送っていた事も理由にあるようだった。

    「それが手紙に書いてた『フォークス』か!不死鳥って初めて見た!」

    「お兄ちゃんおかえりなさい!お母さんもおかえりなさい!」

    アルバス・ダンブルドア少年とそれを迎えに行っていた母ケンドラをアバーフォースとアリアナが荷物を受け取ったりしつつ揃って玄関から奥に進む。

    「ごめんなさいねアルバス。まだクリスマスの用意がなんにもできていないのよ」

    そう言うケンドラに、ダンブルドア少年は優しく微笑もうとして、割り込んできた聞き覚えのある声に注意を奪われた。

    「じゃあクリスマスパーティーご一緒しませんかあ皆さん!!!」

    びっくりして玄関扉を開け放ったダンブルドア少年も、母ケンドラも妹アリアナも状況を理解できずに目を白黒させていたが、アバーフォースは勘で真実を言い当てた。

    「お前が兄さんが手紙で言っていた『先輩』か!聞いてた通りの変態だ!」

    「な、なんでいるんですか先輩!」

    「あ、アルバスが大変お世話になっているようで、ありがとうございます」

    「アルバスも…
    telegra.ph
  • 138二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 15:07:26

    サロウ双子は気付いて後々名前だけどオミニスは最初からゴーント先輩じゃないの、自分の家柄を嫌ってるオミニスへのささやかな配慮で好き

  • 139二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 15:27:48

    >>137

    「ギャレスの兄弟全部で何人居るんかわからん問題」棚上げ決定!

    Plunder before Christmas にのつぎ一同が「旅行かばん」の外に出ると、そこは話に聞いていたウィーズリー家の住処の眼の前で、ホグワーツの副校長にして変身術教授であるマチルダ・ウィーズリーと、その甥でグリフィンドールの7年生であるギャレス・ウィーズリーの2人が笑顔で歓迎していた。

    「こんなとこだけど、我が家だよ。と言ってもここは僕と妹と両親が普段住んでる家ではなくて、何ていうんだろ、ウィーズリーの『本家』だけどね。毎年クリスマスはここに集まるんだ。で去年からこんな風に、ウチの親戚以外も積極的に集める事に決めたんだよね」

    いくつもの家がひしゃげて積み上がったような珍妙な外観の建物の中にスタスタと先導しながら、ギャレスはそう言って笑った。

    「さあどうぞ奥へ。―みんな!アイツが拐いに行った人たちも到着したよ!」

    ダンブルドア少年とみんなが案内されたそのモノだらけのリビングには、ダンブルドア少年の友人であるハッフルパフ生の姉妹と、その両親なのであろうご夫婦を始めとした大勢の知った顔と大勢の知らない顔が勢揃いしていた。そして知らない顔のほぼ全てが、燃えるような赤毛とソバカスを備えている。

    「『マグル生まれの魔法使いのご家族』は国際魔法使い機密保持法の規制範…
    telegra.ph
  • 140二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 17:53:14

    >>139

    文章末尾のアルバス君の振る舞いは決して真似しないでください。魔法や魔法薬でどうとでもリカバリーできる

    魔法使いだからこその行いでsいや、だとしても11歳は流石にアカンな。アルバス君は反省して?

    Plunder before Christmas さん「ルールがよくわからないけれど、あなた全部の駒でいっぺんに攻めるのはやめたほうがいいんじゃないかしら?」

    ミラベル先生が自分の膝の上に座っている女生徒に声をかけた。その女生徒は真剣な表情で盤上の自陣に指示を出している。

    「むいー!むいいーーー!てったい!ポーランド領内まで撤退!」

    考えなしの大量突撃でポーンを消費しただけに終わった女生徒の攻勢の尻拭いをするのは、ハッフルパフの1年生である女の子を膝の上にのせた、その父親であるマグルの男性だった。

    「髭の長いナイトの隊長さん、そうアナタ!ポーン大隊率いて前進。そこのルークを取り返そう。それとR6aに居るビショップ隊はキツイけどそのまま守って!向こうは川を越えてくる分守ってるこっちの方が有利だから」

    女の子のお父さんが手際よく駒に指示を飛ばして防衛線の穴を埋める中、イギリスを操作するオミニスは強襲上陸を試みていた。

    「よーしリガの港を確保……………あ、ダメだアッティラさん本人が来てるね撤収」

    女生徒が友人と作ったこの「魔法使いとマグルのチェス」は、駒を手で持って動かすもしくは駒に直接指示をすることさえできればいいので、魔法族でなくとも問題なくプレイできるのだった。…
    telegra.ph
  • 141二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 20:33:43

    読みやすいのと一言コメントが巻末コメントっぽくてとても好きです!!!ありがとうございます噛み締めて一つづつ読める嬉しい

  • 142二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 20:39:31

    >>140

    Q.クリスマス書いちゃったら次から新学期になってレガ主卒業しない?

    A.いいえ?時系列巻き戻しゃいいのよ

    Plunder before Christmas さいご「しぇんぱい、いまちょっとおじかんいただいてもいいれふか」

    1ゲーム目を終え、ヨーロッパのほとんどを焦土にされながらも見事に今回遊んだ「タタールの軛」の敵陣営のキングであるアッティラ・ザ・フンをチェックメイトに追い込んだ女生徒は、自分が操作していたフランスを含む味方全陣営のプレイヤーをギャレスの兄弟達と交代して、自らはオミニスやハッフルパフ生の姉妹やその両親と共に観戦する側に回ろうとしていた時、据わった目つきで空のジョッキを持った赤ら顔のダンブルドア少年に声を掛けられた。

    「な、なんだいアルバス…………いいけど、どんだけ飲んだんだい………?」

    戸惑う女生徒に、酒の力を借りたダンブルドア少年は意を決して要請する。

    「妹を診てほしいんレふ」

    そして、向こうの方でウィーズリー家最年長のおばあさんとイメルダに勧められるまま着てしまったものすごく攻めたデザインのドレスに身を包みポーズなど決めているレストレンジをじっと見つめている小さなアリアナ・ダンブルドアの姿を遠目に観察した女生徒は、特に杖を取り出したりなどせずに目を細め、やがてダンブルドア少年に向き直って口を開いた。

    「妹さん、トラウマとか思い当たる?詳細は言わなくて良いから、ある?ない?」…
    telegra.ph
  • 143二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 21:36:09

    >>142

    ああ新学期って9月からやんほんなら別にええわ

  • 144二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 01:08:19

    >>131

    ここで不死鳥達に対バジリスク戦術として目つぶし攻撃を仕込んだという妄想。

  • 145二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 04:07:38

    >>142

    よし一区切りついたぞ、おしまい!→ 読み返してたら続き思いついたわ………

    を繰り返すせいでゴミみたいなナンバリングになっちゃう

    「全て一度に一括投下」が不可能なのもひとえにこのせいですすまんな

    Plunder before Christmas さいご(2)ウィーズリー家のクリスマスパーティーのメインイベントである親戚のマグルのおじいさんによる踊りが終わると、大人たちは本格的に酒に手を伸ばし始め、子どもたちはまたお菓子類に手を伸ばす中、クリスマスプレゼントの贈呈会が開始された。

    「お前ら2人からのプレゼントが1番不安なんだよな……………」

    ニッコリと笑みを顔に貼り付けて近寄ってきた女生徒とギャレスに、セバスチャンが言う。ギャレスを始めとしたウィーズリー一族は皆、最年長のおばあさんからの贈り物である「W」が大きくデザインされた手編みのセーターを既に身に着けている。おしゃれ好きのお兄さん達も、気難しい年頃のお嬢さんも、普段は怒りっぽい叔父さんも、とうの昔にできあがっている酒好きのおじいさん達も、こればっかりは毎年ひとり残らず貰ったその場で即着るのだった。

    「そういやギャレス、僕とかセバスチャンとかが貰ったこのセーターの『CF』ってのはなんなの?『十字砲火(CrossFire)』?」

    小声でそう訊いた女生徒に対するギャレスの回答は、女生徒を大喜びさせた。

    「『仲良し(CloseFriend)』だよ。けどそれだけじゃなくて『殆ど家族みたいなもの(Comparable to…
    telegra.ph
  • 146二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 08:00:11

    助かる(助かる)

  • 147二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 18:27:31

    保守

  • 148二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 23:50:39

    鏡に映らないレガ主みて周りの生徒が困惑するやつみたい

  • 149二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 03:30:15

    そういやさ、ゲーム本編の学年である5年生ってO.W.L.の年だし
    この概念で扱ってる7年生はN.E.W.T.の年だから普通に考えればレガ主も受けてんだよな試験
    …………成績どうなんだろう

  • 150二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 03:42:17

    ※原作5巻に「ダンブルドアのOWLの試験官」だったと仰るおばあ(マーチバンクス教授。何歳なんだろ)が
     出てくるので、たぶんレガ主の頃からあった
     

  • 151二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 06:31:28

    >>145

    なんか前に自分がここに投げた内のどれかの話でOWL試験とNEWT試験を混同してしまってた気がするんよね

    レガ主はOWLで魔法史とか占い学とかすげーーーーー苦労してギリッギリで合格ってイメージ

    DADAとかは最高評価っぽい

    Nastily Exhausting Wizarding Tests毎年、その年のクリスマス休暇が終わりホグワーツの授業が再開すると一部の生徒はいよいよ遊んでいる余裕など無くなる。それはO.W.L.試験を控えた5年生と、N.E.W.T.試験を控えた7年生達が成績の良し悪しに関わらず共有する危機感と焦りだった。

    どれだけ成績が良かろうが今後の進路、ともすれば人生をも左右する試験が近づいてきているとあれば誰だって必死になって勉強するし、「優秀」と評判の生徒に指導を求めたりすることも、一部の特に優秀な生徒たちが教師顔負けの振る舞いを見せるのも毎年この時期のホグワーツの風物詩と言えた。

    「タッカー先輩、天文学教えて下さい!」「いいよ。どこで詰まってるんだい?」

    「サロウ先輩、『防衛術』の実技が不安なんですけど……」「ああ、練習しようか」

    「ウィーズリー先輩!魔法薬学教えて下さい!」「もちろんかまわないよ」

    「ギャレスー!魔法薬学の勉強したから褒めて!」「はいはいお疲れ様」

    1人だけ方向の違う発言をした7年生の女生徒は友人であるギャレス・ウィーズリーに頭を撫でられながら、自分は自分で他の生徒の救援要請に応じている。

    「『盾の呪文』はもちろん練習しておくべき。だけど魔法しか防げないから…
    telegra.ph
  • 152二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 09:14:43

    レガ主の感覚で理解できたり実践メインな科目はいずれも優秀だけど、魔法史みたいに本とにらめっこして暗記しないといけない科目はギリギリっていう直感的な天才肌めちゃめちゃわかる

  • 153二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 12:41:27

    >>151 参考:ハリーポッターwiki(英語のページを機械翻訳)

    書いてから読み返したらアルバス君の出番ほとんどなかったわ草

    Nastily Exhausting Wizarding Tests (2)ハッフルパフ生ポピー・スウィーティングと、彼女に魔法生物学の勉強を見てほしいと請われ了承した女生徒は2人とも魔法生物学について特に優秀で「実戦的」だったので、5年生も7年生も自分の勉強を中断して2人の周囲に集まり、下級生達もわらわらと近寄ってきた。

    「あら?まあ構わないけれど。じゃ、そうね、問題出してくれる?」

    他の生徒が大勢集まってきた事を少し面白がりながら、ポピー・スウィーティングは女生徒に提案した。それを受けて女生徒は「検知不可能拡大呪文」がかかったパジャマのズボンのポケットに杖を突っ込み、これまた「検知不可能拡大呪文」がかかった旅行かばんを「呼び寄せ」た。そしてカバンを開きその中に消える。

    「あー、まあ確かに、そうできるならそうすべきね。だけど、ここで?」

    女生徒の意図を察したポピーは少し戸惑って辺りを見回す。試験に向けた勉強に励む生徒であふれるここはレイブンクローの談話室であり、狭くはないが決して広大でもなく、ましてや今は生徒が大勢居た。

    「おまたせ。じゃ始めようか。『オーグリー』と『セストラル』に共通する『間違った見解』は何?」

    そう言いながら現れた女生徒の後ろに断食したハゲワシのようなフクロウ…
    telegra.ph
  • 154二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 18:05:51

    >>153

    レガ主は保護した魔法生物に友人と似た特徴を見つけたら迷いなく「セバスチャン」とか「イメルダ」とか

    名付けると信じてる。それも本人に断りなく。で本人たちが「どこが似てるんだよ」って問いただすと

    レガ主からは褒め言葉が返ってくるから結局なあなあで許されるんだ(強めの幻覚)

    Nastily Exhausting Wizarding Tests (3)「アナタねえ……………」

    ポピー・スウィーティングは何か言おうとしてやめた。それはポピーが魔法生物の勉強を見てくれるように頼み、結果として結構な人数の生徒の前で魔法生物学の勉強会を即興で行っている女生徒が、ポピーをお気に入りのぬいぐるみの如く抱きしめて離そうとしない現状が原因だった。ポピーが他所へ行こうとすると無言で引き止める。本気で拒否するほどに何が何でも離れたい、というわけでもないポピーは、これによって女生徒が指導を続けてくれるなら別にいいかと考えていたのだった。

    「先輩、それどうするんです?ごはん?」

    現状に何の疑問も抱いていないらしいダンブルドア少年が、魔法薬学用の大鍋に大量のプラムが入っているのを見て女生徒に訊ねた。女生徒はポピーを抱きしめたまま大鍋の前に座り込み、ポピーにも座るように無言で促し、ポピーがどこにも行こうとしないのを確認した後、杖を取り出す。

    「そう。ごはん」ともう1本杖を取り出しながら女生徒が答える。先程、ポピーからしっかりとしたお説教を貰った女生徒は明らかにまだ気持ちが萎れきっていた。

    そのまま両手に1本ずつ、それぞれ杖を羽ペンのようにつまんで持って、そのまま無言で大鍋の中のプラ…
    telegra.ph
  • 155二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 23:37:09

    最後のレイブンクローちゃん…思春期だ…

  • 156二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 23:49:37

    >>154

    レガ主は自分が褒められるよりも友達が褒められる方がもっと嬉しいタイプの奴だという妄想

    Nastily Exhausting Wizarding Tests (4)「ギャレスに―あ、そっちのギャレスじゃなくてデミガイズに―手を払い除けられたら『今何をしていたか』じゃなくて『次何をしようとしていたか』を思い浮かべて。それがデミガイズが君の手を払い除けた原因だから。デミガイズには未来が見える。今は君が次に何するかを見てるはずだから、君が次にとる行動がダメだったら教えてくれるよ。それとあんまりにもダメが過ぎると、たまーにだけど、噛むからね」

    女生徒は食事を終えたオーグリーとセストラルを旅行かばんの中に戻して大鍋を片付けながら、緊張気味の表情でデミガイズのブラッシングに挑戦しているグリフィンドールの7年生の男子に言った。

    「アルバスもやってみるかい?見てるだけはつまんないだろう?」

    いきなりこっちを向いた女生徒にそう言われたダンブルドア少年はしかし、その発言が信じられず思わず訊き返す。

    「先輩、それ本気で仰ってます?………先輩のやる授業って見てるだけでもかなり楽しいんですよ?てっきり僕先輩が自身持ってやってるもんだと………」

    予想外の答えが返ってきた事に女生徒は戸惑うが、どうにかその動揺を己の内に留め平常心を装ってもう一度提案する。

    「………そう?ありがとね。で、やってみる、やめとく?」…
    telegra.ph
  • 157二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 00:15:22

    友を亡くしたディークに対して「切り替えていこう」っていう選択肢がでてきて思ったよりレガ主のメンタルの強さにびっくりするな。というか魔法界の治安悪すぎない!?(今更)

  • 158二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 00:19:52

    >>157

    ほ、ほら、遅かれ早かれいつかは切り替えて前を向かなきゃいけないんだし………

  • 159二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 00:33:32

    魔法が使える時点で魔法界の治安も倫理観も育つことはないのでは(迷推理)

  • 160二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 00:40:32

    魔法族の感性が中世のまま凝り固まってやがる…………

  • 161二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 01:51:17

    おっかしいなぁ…レガ主まだ魔法族1年生のはずなんだが…

  • 162二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 02:02:12

    1890年なんかマグル世界じゃ一次大戦もまだなんだし中世っちゃ中世でしょ(暴論)

  • 163二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 02:57:10

    ギャレス(デミガイズ)とギャレス(ヤバイ方)ってわざわざ区別するために付け足すの面倒じゃない?って聞いても絶対に改名はしないレガ主はいると思う

  • 164二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 07:20:12

    >>160

    どっちかというと近世な気もしてきた(どうでもいい訂正)


    レガ主の性格を決めるのは選択肢とプレイヤーの判断能力なのはそうなんだけど、そもそもお出しされる選択肢から「こころがふたつある〜」状態なのでアルバスくんもそんな先輩の二面性にギョッとしてほしい


    会ったことのあるアンの症状が治らない件についておじさんを擁護する選択肢があったのも、なにか手があるはず…って諦めないレガ主も

    見知らぬ屋敷しもべ妖精の死体を見てその友人の屋敷しもべ妖精に切り替えていこうというレガ主もいるんだよな〜と思ったら

    アルバスくんに妹の件を聞いて、オブスキュルリアルで死んだって事実になんて返答するんだろうって昨日からずっと気になってしゃーない

  • 165二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 12:27:30

    このスレってSSまとめあったっけ?実質You Tubeがそれ状態だけど

  • 166二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 13:04:49

    今更作ろうにも多すぎてかなり危うい

  • 167二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 14:57:29

    もう12スレ目まできちゃったしなぁ

  • 168二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 15:11:14

    >>156

    レガ主が試験でやらかすとしたらこうだと思うのよね

    Nastily Exhausting Wizarding Tests (5)大鍋もデミガイズ達も撤収したレイブンクローの談話室で、ダンブルドア少年は7年生の女生徒が「次は何して遊ぼうかな」という顔をしているのを見て話しかけた。

    「先輩、先輩がN.E.W.T.を受けるに当たって1番不安に思ってる教科が何か、僕当てられる気がします。………セバスチャン先輩も同じ理由で同じものが1番不安な筈です」

    「え、そう?わかる?そんなに顔に出てる?」と驚いたように訊き返す女生徒に、ダンブルドア少年は言う。

    「いえ顔には出てませんけど。闇の魔術に対する防衛術の実技、ですよね?」

    ダンブルドア少年のその指摘に女生徒が思いっきり渋い表情を作って頷いたことは、周囲の7年生達を驚かせた。

    「はあ?!『防衛術』の実技?お前より上手くやれる奴なんて居ないだろう?」

    監督生バッジをつけたグリフィンドールの女子が声を上げたが、何やら察したらしいオミニスは杖の先を赤く光らせながら、女生徒とセバスチャンに咎めるような視線を向けている。

    「気にする分別を持っててくれて嬉しいけど、身から出た錆だよ。それは」

    オミニスのその発言で察したらしいギャレスも続く。

    「あー、あぁー。そりゃ不安だろうね。わかってると思うけど僕、友達がア…
    telegra.ph
  • 169二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 20:39:35

    >>168

    自作クッキー作ってくれるオミニスと、成長しているレガ主たちがかわいくて好き。健気だ

  • 170二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 22:00:12

    >>168

    1892年(この概念で取り沙汰されてるレガ主7年生のその年)になんか面白い史実ねーかなってググったらあった

    1年生のアルバス君は炭酸飲めないと信じている

    コーヒーも飲めないと信じている

    Nastily Exhausting Wizarding Tests (◯○°)レイブンクローの談話室では、オミニスが「皆の分もあるよ」と言って周囲の全員にクッキーを配った事で皆が皆羽ペンを置き、あるいは杖を仕舞って練習を中断し、大鍋と材料を片付けて、気分転換のティータイムが開始されようとしていた。

    「あ、美味しいねこれ。美味しいよオミニス」

    そう言った女生徒は自分のぶんのクッキーに杖を向けて「双子呪文」をかけ、枚数を増やしている。

    「そうだ。ねえ皆、イルヴァモーニーのペンフレンドが贈ってくれたんだけどさ、これちょっと飲んでみない?向こうのマグルの商品で、イルヴァモーニーの生徒の間で話題なんだってさ。マグル学の勉強にもなるしさ」

    女生徒が杖を一振りすると、手元の旅行かばんが開いて中から黒に近い茶色の液体が入った味気ないデザインの瓶が空中を並んでゆっくり飛行し、1人1本配られた。

    「さ、飲んでみて!」

    女生徒はさらに杖を振り、みんなの元に行き届いた全ての瓶から蓋が一斉に消える。

    「この飲み物を発明したマグルは4年前に亡くなっちゃったらしいんだけど、意思を継いだ人たちが今年会社を作ったんだって。その会社の主戦力がコレ」

    そんな解説を聞きながら、みんなは恐る恐るそのよく冷えた瓶に口をつける。…
    telegra.ph
  • 171二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 22:39:04

    例の最高位人権道徳の蚕蛾みたいにレガ主が目線送って送られた側が目を細めて笑うっていう二人だけの時間が度々ありそうって読んでて思った(謎視点)

  • 172二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 23:45:49

    その描写はもしや間接キスではないか?

  • 173二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 00:06:17

    「内臓追い出し術」とか言うレガ主がもし使えたら敵に同情する呪文あるの草
    胃とか腸とかから内容物を「追い出す」みたいなんだけどこれ何に使うんですかね………

  • 174二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 05:11:48

    >>170

    Q.7年生の最後に受ける試験終わったら卒業しちゃわない?

    A.思いついた妄想を思いついた順番に書いてるだけなんで時期巻き戻すなり逆に時代飛ばすなりすると思います

    Nastily Exhausting Wizarding Tests (終)どれだけ先延ばしにしたい物事でも期日が決まっている以上、泣こうが喚こうがその日は必ず来るのだった。ホグワーツにおける7年間の総決算、N.E.W.T.試験の本番が。既にいくつかの科目をこなした7年生の女生徒は、最も得意で最も不安な科目を前にして、自分に自信を持たせる作業に余念が無かった。

    (呪文学の試験ではやれって言われた呪文はどれも完璧にできた。……最後に悪霊の火をやってみせろって言われたのはびっくりしたけど………占い学はまあ気にしてもしょうがない。それに魔法生物学の実技は試験官皆すごく褒めてくれたし!にしてもまさか麒麟とはね…………もっと危ないヤツの相手させられるもんだとばかり……麒麟にお辞儀されるってのがどういう意味を持った出来事なのか後で調べないと………なんかで読んだ気がうっすらしてるんだけど覚えてないなぁー……みんなめっちゃ褒めてくれたけど、理由わかんないまま褒められるってなんかなー。でもあんなに褒められたんだからきっとスゴイ事なんだ!………お辞儀返したの正解だったのかな?)

    そんなふうに「大丈夫!できる!」的なことを考えれば考えるほど不安になっていく事を認識した女生徒の目の前を隣の教室に試験を受け…
    telegra.ph
  • 175二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 09:21:20

    >>174

    試験内容がほぼバトルアリーナで笑った。

    レガ主たちも卒業先の進路とか考えてるのかな、あいつは闇祓いしか選択肢なさそうだけど……。



    魔法省からアルバスをめちゃくちゃ勧誘しに来るレガ主はいるってことですか!?(毎回フラれる)

  • 176二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 11:33:25

    自身の感情を抜き取って擬似オブスキュラスとして戦力に加えたところゾクッとした

  • 177二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 18:45:53

    >>174

    卒業後のレガ主は「闇祓いしつつ自宅はホグズミードのあの店で、そっちの経営者でもありつつ

    あっち行ったりこっちに潜入調査したりで神出鬼没」ぐらいかなあと思ってる

    で建前としてはアルバスで遊ぶ為に、若しくは大好きな場所だから気まぐれに

    本当は例の地下貯蔵庫がどうにかなってやしないか気になるからホグワーツにもちょいちょい居るんだ(幻覚)

    Nastily Exhausting Wizarding Tests (おまけ)N.E.W.T.試験をあらかた終え、残りは真夜中に行われる天文学の試験のみとなった7年生達は、天文学にこそ最も重きを置いている一部の生徒以外はもう半ば終わったような気持ちで居るのだった。

    「あ、先輩方。お疲れ様です!ご入用かと思いまして、お呼びしました」

    グリフィンドールの談話室に連れ立って入ってきた7年生達を歓迎した1年生のダンブルドア少年は、N.E.W.T.で疲れ切った先輩方の為に下級生みんなで準備しておいたお菓子やら飲み物やらを示して笑顔を見せる。

    「おねーちゃん達、おつかれさま!」

    「お疲れ様です皆さん。あの、私試験のお話聞きたいです!」

    「先輩方の精神的疲弊に効く」というダンブルドア少年の判断で招かれた1年生と4年生のハッフルパフの姉妹が7年生の先輩達に駆け寄る。

    「ああ、僕らもちょうど聞いてほしかったし、色々話そうか」

    抱きついてきたハッフルパフの1年生の女の子の頭を撫でながらギャレスが言う。

    「私もご一緒していいかしら?」

    7年生の女生徒が、そう声がした方に目をやると談話室の奥のソファに座っていたのは数時間前に受けた「闇の魔術に対する防衛術」の実技試験で女生徒の相手役を勤めた1人である闇祓いの若い魔女だった。…
    telegra.ph
  • 178二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 19:51:10

    レガ主の弱点ってなんだろ?
    アロホモラ…?

  • 179二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 19:55:58

    ファッションセンスとか?

  • 180二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 20:36:29

    >>177

    「闇祓いの任務で操作先から押収した物品をフツーに学生時代と同じ感覚で

     ホグズミードの自分の店で売ってたのがとうとうバレて大目玉を食らうレガ主」

    の妄想が広がってるけど「およそアルバス君の出番がない」という大問題に直面した

  • 181二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 20:45:53

    その言葉はディフィンドすぎる

    ファッションセンスだって見た目かえるの怠らなかったらどうにかなるじゃあないですか!?

  • 182二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 22:28:50

    まだ出会ったばかりのダンブルドアとレガ主が大広間でご飯を一緒に食べるタイミングがあって、盛られている料理をみながら
    レガ主「アルバスはこれ好きなの?」
    アルバス「ええ、まあ嫌いじゃないですね(別にお腹に収まればなんでもいいけど…)」
    レガ主「そっかーいっぱいお食べ」ってやり取りをした○○年後も、レガ主がその時の食べ物を見かけると「アルバスこれ好きだもんね」って持ってくる。
    特別好きでもなかったけど先輩が持ってきてくれるっていうことが嬉しくて好きな食べ物の一つになるやつ。
    色々とお疲れの時期で食事もままならない時にそれだけはなんとか食べられる……みたいになっていて欲しい

  • 183二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 22:38:59

    >>177 >>180

    ※思いついた妄想を思いついた順番に書いてるだけなんでまた時期巻き戻すなり逆に時代飛ばすなりすると思います

    Newcomers who annoy the Auror officeイギリス魔法省の地下2階、魔法法執行部の闇祓い局では、3年間の訓練を終えて今年から任務に従事し始めた「あの新人」が床に座らされていた。

    「いい?あなたは『闇祓い』なの。魔法省の役人なのよ。だからあなたが任務行動中に押収したものは『闇祓い局の押収物』であって『あなたの私物』ではないの」

    若い魔女のその言い方に咎めるような雰囲気がなく、完全に「説明」の声色である事がその「新人闇祓い」の青年をますます竦ませた。ホグワーツの7年生の締めくくりとして受けたN.E.W.T.試験で顔を合わせたその若い魔女が闇祓いとしての自分の指導役だと知らされた際に青年は大喜びしたが、この魔女は怒ると怖いのだった。

    「あなたがやった事は『押収物の横領と横流し』で、ホントならクビどころかアズカバン送りでもおかしくないのよ?………なんで『厳重注意』で済んでるかわかる?」

    そう訊かれた新人闇祓いの青年は「わかりません」のような事をギリギリ聞き取れるかどうかといった声量で呟く。

    「あなたが優秀で、闇祓い局の皆があなたに期待してるから。今回の事で出世は望めなくなったけれど、それはあなたにとってとてもどうでもいい事でしょうし、現場に居る方が好きでし…
    telegra.ph
  • 184二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 01:05:36

    >>183

    「戦って倒した相手から取ったもののうち要らないものを売る」を禁止されたら

    レガ主はホグズミードの自分の店で何売るんだろ

    ファスティディオのブロマイドとかかな

    それかマグルのお菓子かな

  • 185二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 08:56:17

    ホグズミード村にある全ての店と建物が既に公式で設定発表されてるわけじゃないし
    ハリポタ本編時点でもレガ主の店残ってたりせんかな
    何売ってんだかわかんねーし実際入ってみても商品に一貫性が無い謎の店
    生徒は殆ど見向きもしないけどダンブルドア校長がちょいちょい通ってるんだ

  • 186二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 09:11:51

    個人的にはボードゲーム専門店とかだと嬉しい。
    行き先々で手に入れたボドゲを置いておくし、実際にプレイできるスペースもあるし飲食も店内で買ったお菓子なら可みたいな……。

  • 187二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 09:34:48

    ハリー入学(1991年)以降ならともかく
    レガ主在学中の1890~1892年とかモノポリーすらまだなんよな……………
    ………アイツ3年しかマトモな魔法教育受けてないのか(再確認)

  • 188二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 09:58:18

    レガ主とニュートの違いって
    レガ主(数種類の魔法生物を複数匹育成、保護活動とブリーダー的な)
    ニュート(数十種類の魔法生物を少数ずつ、保護活動と研究が主)
    なのかなと映画みながら思った。

  • 189二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 10:03:12

    ニュートに制御できて、レガ主には制御できないもの
    「自分の心の中のコレクター魂(収集癖)

  • 190二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 13:21:39

    レガ主が死んだ後って保護()した動物たちどうなんのかな
    ある日突然ホグワーツの廊下に大量の魔法生物があふれかえったりするんだろうか

  • 191二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 13:29:54

    とりあえず不死鳥は去るだろうな

  • 192二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 16:43:50

    上野のゾウみたいに、グリンデルバルドとかお辞儀の最盛期に大量の魔法生物が脱出することを恐れた役人がレガ主に魔法生物どうにかしろって命令下したとかだったらどうしよう。

  • 193二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 16:48:38

    レガ主「はーいどうにかしまーす(大嘘)」

  • 194二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 16:51:31

    >>192

    グリンデルバルドのときでもレガ主は無視か誤魔化すかしそうだけど

    ヴォルデモートの時とかそれこそ魔法省の言う事聞き入れる筋合い無いでしょ

  • 195二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 17:11:22

    レガ主「逃げて人間に迷惑かけない飼育小屋がほしいなあ(必要の部屋)アルバスちょっと雇用契約について話が……」

  • 196二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 19:46:44

    気づいたら次スレ作らないけないのでは?!
    telegraphの使用推奨(あくまで推奨)を書いた新テンプレで誰か作れないか?

  • 197二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 22:06:05
  • 198二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 22:14:12

    うめうめ

  • 199二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 22:18:35

    うめー

  • 200二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 22:19:07

    200ならレガ主はアルバスの先輩

オススメ

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