新入生の入学式を見に行ったら妹(ウマ娘)がいた EP.10

  • 1◆iNxpvPUoAM23/06/02(金) 02:39:43
  • 2二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 02:40:07

    このレスは削除されています

  • 3◆iNxpvPUoAM23/06/02(金) 02:40:39

    1スレ目

    新入生の入学式を見に行ったら妹(ウマ娘)がいた|あにまん掲示板「お前なんでこんなとこいんだよ」「またまた〜、今日って入学式っすよ? トレセン学園の一年生の」「ああ、そうだな」「でしょ? だからほらほら、お祝いの言葉のひとつやふたつと言わず、たくさんくれてもいいん…bbs.animanch.com

    2スレ目

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  • 4二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 02:42:12

    立て乙
    大台突破ですね

  • 5◆iNxpvPUoAM23/06/02(金) 02:47:52

    現在過去編────

    前スレのあらすじ

    トレセン学園に所属することになった新海カケルは、地元の知り合いの成瀬サツキトレーナーのもとでサブトレーナーとして修行に励む。

    そこで本格化を迎えたばかりのウマ娘ミヤコレガリアと仲良くなり、共にトレーニングをする日々の中でふたりは、小さなウマ娘ノアドパルフェと出会う。

    ノアドパルフェは選抜レースで勝利し、デビューすることを夢見る少女。
    しかし彼女は先の選抜レースでは惨敗してしまい、夢叶わず、次の選抜へ向けてまたトレーニングの日々。

    そこで出会ったカケルに、選抜で勝てるよう指導してほしいと依頼する。
    同席していますミヤコレガリアも含めて3人で“ヴァルハラ・ソサイエティ”なる非公式チームを結成。

    それぞれの目標へ向かっての成長を夢に見て、活動を開始。

    3人でのトレーニングを始めてから数ヶ月。
    種目別競技大会でミヤコレガリアとノアドパルフェがぶつかる────

  • 6◆iNxpvPUoAM23/06/02(金) 03:07:28

    ────ということで、出走することになった。
    この1ヶ月で出来ることはやったと思う。

    まず基本的なコースを覚えること、つまりは走り込み。
    そしてふたりで併せて走ることで実戦に近い形式のトレーニングを積んだ。

    しかしあまりふたりだけで走り続けるとお互いのクセを知り、逆に変な走りをしてしまうことがある。
    それを解消するために、うちのチームメンバーや自主トレしているウマ娘に声をかけて手伝ってもらったりした。

    そうして迎えた当日、この日。

    パルフェは2回目の。
    ミヤコは初めての、大きなレースの舞台に立つ。

  • 7◆iNxpvPUoAM23/06/02(金) 03:09:02

    「やっほー、ふたりともー」

    集められたテントの隅で、静かにしていたミヤコとパルフェに近づくヒト影。
    それを認めて、ミヤコはぺこりと頭を下げた。

    「ぁ、ワールド先輩、こんにちは」
    「……こんにちは」

    「一緒にトレーニングは出来なかったけど、成瀬トレーナーから聞いてるよ、頑張ってるって。まさか本当に出るとは思ってなかったけど……」
    「今日は胸を借りるつもりで走らせてもらいます。よろしくお願いします」
    「あはは、気楽に行こうよ気楽に! ミヤコめっちゃ緊張してるじゃん」
    「ぇっ……ぇ、ぁ、あはは……わかっちゃいます、よね」
    「わかるわかる。んで、そっちのパルフェちゃんは……いやそっちもすごい緊張してるね……」

    「いえ……大丈夫です。先の選抜で、この緊張感には慣れました」
    「そっかそっか。じゃあ、楽しく走ろうね、ふたりとも」
    「よろしくお願いします」

  • 8◆iNxpvPUoAM23/06/02(金) 03:09:55

    離れていく先輩の背中を見送りながら、ミヤコは少し重たいため息を吐いた。

    「……ワールド先輩、全然緊張してなかったね」
    「さすがはGⅠウマ娘、と言ったところね。この程度の緊張感、GⅠの舞台に比べれば……なんてことはないのかもしれない」
    「GⅠ……私も、いつかは……出られるかな」
    「その前に目先のことを頑張りましょう。私たちはまで、デビューすらしていないのだから」
    「……うん、そうだね。頑張ろうね、パルフェさん」
    「ええ、頑張りましょう、レガリアさん」
    「今日は友だちじゃなくて、ライバルで」
    「私たちのどちらか、先にゴールした方の勝ち」
    「へ?」
    「勝負なら勝ち負けは必要だと思った。不要なら、取り消すけれど」
    「……ううん、大丈夫。そのほうが負けられない、って思えるから」
    「なら……私が勝ったら、またお弁当を食べさせてほしい」
    「! ふふ、わかった。じゃあ私が勝ったら、今度お出かけしない?」
    「ええ、それで構わない。行きましょ」
    「うんっ」

  • 9◆iNxpvPUoAM23/06/02(金) 03:27:13

    ・・・

    〈注目の一戦です!〉
    〈種目別競技大会、午後の部の最初を飾りますは中距離2000!〉
    〈東京レース場とほぼ同じグラウンドを使用して行われる左回りの本レースは、あの天皇賞・秋と同条件!〉

    〈先日も熱く激しい戦いが繰り広げられたこと、まだみなさんの記憶に新しいでしょう〉

    〈その熱い戦いがまたここで繰り広げられます、種目別競技大会、芝2000!〉
    〈実況は模範的委員長であるこの私、サクラバクシンオーが努めさせていただきます!!〉

    〈さあ18人のウマ娘が続々とスタート位置へと集まってきますよ!〉

    「実況と解説……すごいね、ほんとに本物のレースみたい」
    「本物よ」
    「え?」
    「私たちにとっては、本物のレースでしょう?」
    「ぁ……うん、そうだね」

    〈デビュー済みのウマ娘から紹介しましょう! まずは1枠1番、バクシン的番号を与えられたのは────〉

  • 10◆iNxpvPUoAM23/06/02(金) 03:30:42

    「すー……、ふー……」
    「緊張した時は、ヒトという字を飲むといいって聞いた」
    「あ、よく言うよね、それ。やったことないけど……」
    「したところで変わらないし、意味はないからやらなくていい」
    「やったこと、あるんだ……」
    「……」
    「この紹介が終わったら、いよいよ出走ね……頑張らないと」
    「今日までずっとこの距離を練習していたんだから、大丈夫。恐れず立ち向かいましょう」
    「すごいね、パルフェさんは」
    「なに?」
    「私……あんなに自分を許せないって言っていたのに、ここに立つと、怖くなっちゃって。上手く走れる自信、ないんだ」
    「……私だって、緊張してる」
    「え?」
    「手、握って」
    「ぇ……ぁ、……震えてる」
    「私だって、あなたと同じ。観客の視線も、周りのウマ娘たちの圧も、選抜とは大違い。正直、怖い」
    「……」
    「でもレガリアさんと走るから、私はここに立てている。あなたは違う?」
    「……ううん、一緒。友だちがいるから、逃げ出さずにいられてる」
    「なら、大丈夫でしょう?」
    「……うん、大丈夫。頑張ろうね」
    「ええ、当然」

    〈全てのウマ娘がスタート位置につきました! スターターの合図が待たれます!〉

    「位置について────」
    「────はじめ!!」

    〈一斉にスタートです!! さあ模範的実況でレースを盛り上げていきますよ! バクシンバクシーン!!〉

  • 11◆iNxpvPUoAM23/06/02(金) 03:31:02

    本日はここまで
    ありがとうございました

    新スレもよろしくお願いします

  • 12二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 03:32:41

    お疲れ様でした
    よもやのバクシンオーの直接登場にビックリ
    よろしくお願いします

  • 13二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 13:38:25

    保守

  • 14二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 13:39:10

    過去編始まってから露骨にハートの数とか減ってるなぁ…
    その前から減ってたけれども

  • 15二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 13:44:25

    前から減ってるのは長期スレの宿命だししゃーない
    個人的には楽しませてもらってるが今はスレタイに対して寄り道してる状況だしね

  • 16二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 13:49:52

    このレスは削除されています

  • 17二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 13:50:53

    難しいね…
    少なくとも語りスレ主とソラ世代絵師様と自分と楽しんでる人はいるしね
    がんばってほしい

  • 18二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 14:37:22


    追いついた〜!
    ほんとに良きスレ!過去編も楽しい

  • 19二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 16:41:50

    普段スレ主が他にどんなの書いてるか知りたい

  • 20二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 16:47:05

    そういや以前ネームドウマ娘のSS書いてるって言ってたし確かに読みたいな

  • 21◆iNxpvPUoAM23/06/02(金) 23:33:17

    〈全ウマ娘、素晴らしいバクシンスタートです!〉
    〈特に素晴らしいのは皐月賞ウマ娘のワールドアイでしょう! スタートしてすぐに先頭をとる逃げの戦法です!〉
    〈委員長として先頭は譲れませんからね! ええ、常に先頭を走れば1着ですから!〉

    「ワールド先輩の逃げ、やっぱり他のウマ娘よりも上手い……!」

    〈1番速いウマ娘の勝つと言われる皐月賞を逃げ切り勝ちした、まさにバクシン的スタートダッシュ! 素晴らしいですね!〉

    〈さあ先頭はワールドアイ、最初のコーナーを曲がって長い直線へと入ります!〉
    〈集団がばらけ始め、縦長に広がっていきます!〉
    〈まず1番手ワールドアイ、そして2番手に────〉

    「なんてペース……まだ私では、ついて行くのが精一杯……!?」
    「これがデビュー済みの、トゥインクルシリーズで活躍するウマ娘の走り……っ!」

    〈ちょわっ!? コーナーを待たずして群れから落ちていくウマ娘がふたり!〉
    〈ええと、あの方々は……あぁ、ありがとうございますライスさん〉
    〈ワールドアイと同じチームのミヤコレガリアと、未所属のノアドパルフェです!〉
    〈トゥインクルシリーズで走るウマ娘にはついていけないということでしょうか!?〉

  • 22◆iNxpvPUoAM23/06/03(土) 00:07:04

    速さについていけず、取り残されていくふたりを────俺は観客席から眺めていた。

    俺の一歩前、隣に成瀬先生が。

    どんな表情で見ているのだろう。
    ここからではその顔は伺えないが……きっと、喜んだ顔はしていないと思う。

    自分のチームから出走したウマ娘の片方が先頭を走り、片方が1番後ろで置いていかれているのだから。

    「……先生」
    「いい? 新海くん」
    「はい」
    「トゥインクルシリーズは勝つウマ娘は、ひとりだけなの」
    「……はい」
    「それは同じチームのウマ娘が、同じレースに出ても同じ。ふたりが一緒に勝ってみんなで喜ぶ……なんて、ありえない」
    「そう、ですね」
    「あの子たちもそれはわかってると思うけど、でも、ここまでボコボコにされるとは思ってなさそうかな」
    「勝てるわけがないのは、あいつもわかってます」
    「うん……そうだよね。ジュニア級のウマ娘ですら、一線級のレベルじゃないと戦えないくらいだから」
    「それほど、今回のこの距離は魔物揃いってことですか?」
    「それがねー……毎回なの」
    「……」

  • 23◆iNxpvPUoAM23/06/03(土) 00:09:32

    「未デビューからジュニア級のウマ娘が許されるのは2000まで。それ以上の距離はクラシック以降しか許されない……その理由は、わかってるよね」
    「ウマ娘の身体が出来上がるのはクラシックの秋以降だから……ですよね」
    「そうそう。だからレガリアさんもパルフェさんも、本当は出走を許したくはなかったんだけど……」
    「まだふたりにこの距離はきつい……ってことですね」
    「それもあるけど、1番怖いのはボコボコにされすぎること」
    「負けて心が折れる、と?」
    「……そうだね。ふたりに失礼な考えだってのはわかってるけど、実際、見てきたから」

    成瀬先生は歴の長いトレーナーだ。
    担当したウマ娘がそれで心折れてしまう場面を何度も見て、何度も諦めるところを見てきたと言う。

    だから走らせたくなかったと。
    けれど、ミヤコに走ることを許したのは────

    「私が判断するより新海くんに任せた方がいいと思ったから、丸投げしちゃった。ごめんね」
    「……いえ、わかってます」

    俺もわかってた。
    でも、この経験が彼女たちには必要だと思ったから、許した。
    それが間違いだったとは思わない。
    だってひとりじゃないから。

    「大丈夫ですよ。あいつらの心は、折れない。大丈夫です」
    「……1番そばで見てる新海くんが言うなら、大丈夫だね。弟子の言葉、信じてるからね?」
    「はい、信じてください。あいつらは大丈夫です」
    「自分のウマ娘を信じられるのは、トレーナーにとって1番大切な能力だからね〜」

    そこで会話は途切れ、レースに集中する。
    ふたりはまだ、走っている。

  • 24◆iNxpvPUoAM23/06/03(土) 00:31:57

    〈────さあ先頭は最終直線へ! 種目別競技大会、2000の部、勝利するのはどのウマ娘か!?〉
    〈先頭は依然、ワールドアイ! この長い直線を逃げ切るのか! それとも後方から追い上げてくるウマ娘がいるのか!〉

    もう実況はミヤコたちについてひと言も触れたりしない。
    それほどまでに置いていかれてしまっている。

    だが、ふたりは走る。

    走る。

    走っている。

    前を見て、懸命に。

    「やっぱり、全然……だめ……どんなに頑張っても、脚に力を込めても、追いつけない……っ」
    「やっぱり私たち、だけになってしまったわね……レガリアさん」
    「パルフェさん……ふふ、そうだね……!」
    「勝てるとは思ってなかったし、打ち砕かれることもわかっていた。なら、あとはもう……!」
    「うん……! いつも通り、だね」

  • 25◆iNxpvPUoAM23/06/03(土) 00:32:13

    ふたりが走る。
    視線を交わし、言葉を交わし、走りをぶつけ合う。

    いつもやっていること変わらない、トレーニングと同じ。
    ふたりで走るだけ。

    「あなたには、負けない!」
    「私、だって……!」

    「「はぁぁぁぁああああっ!!」」

    先頭はとっくにゴールしている。
    もう誰もふたりに見向きはしていない。

    でも、ふたりは走る。
    レースも勝利も全てなくして、唯一残った、負けたくない相手に負けないように。

    ふたりは、走った。

  • 26◆iNxpvPUoAM23/06/03(土) 00:57:01

    ・・・

    「お疲れ」

    グラウンド少し離れた芝生の上で倒れるふたりに近づき、声をかける。
    かなりボコボコに負けたからへこんでるかと思ったが────

    「ぁ、お疲れ様です、新海さん」
    「お疲れ様」

    ふたりは思った通り、結構平気そうだった。

    「ボコボコに、されちゃいました。やっぱり力の差、ありすぎちゃいましたね」
    「当たり前。それでも挑んだことには価値がある」
    「……うん、そうだね。みんな、すごかった」

    ミヤコとパルフェの顔は、どこか清々しい。
    大きなレースイベントでボコボコに負けた後とは思えないほどに、晴れやかだった。

    「でも……自分の今いる場所が分かりました。まだ、全然勝てない」
    「ええ、そうね。このままでは全く勝てない。勝てる未来が見えない」

  • 27◆iNxpvPUoAM23/06/03(土) 00:57:43

    「じゃあ、どうするんだ?」

    俺の質問に、意味はない。
    その答えはわかりきってる。

    「当然のことを聞く意味は?」
    「聞いた方が、それっぽいだろ。青春って感じでさ」
    「……フッ」

    シニカルに笑って、ノアドパルフェ。
    ミヤコレガリアもつられて笑う。

    ふたりとも、答えは決まっていた。


    「もっと強くなる」


    それがふたりの答え────いや、俺たち3人の答えだった。

  • 28◆iNxpvPUoAM23/06/03(土) 01:23:48

    それ以降、ミヤコたちは今まで以上に真剣にトレーニングに取り組み始めた。

    ミヤコはチームに所属していることから、デビューを見据えてのトレーニング。
    パルフェは選抜へ向けてのそれだが、内容はミヤコとほとんど同じ。

    これならパルフェの次の選抜は安泰だろうと、チラリと練習を覗いた成瀬先生も褒めていた。

    俺もチームの雑用をこなしつつ、ふたりのトレーニングに協力する。
    先生からは、ほとんど教えること終わりましたー、とかなんとか言われたが、まだまだ教わることは山ほどあるので修行中の身。

    少しずつ実力を上げていくふたりを見ながら、それに追いつかんと勉強の毎日。
    合間合間に3人で出かけたりして休息を挟みつつ、仲を深めつつ、来る別れの時までトレーニングに励んだ。

    ────そして、12月。
    年内最後の選抜レースに、パルフェは勝利した。
    同時にトレーナーとの契約もできたと報告を受け、3人でお祝いしようということで集まったのは────俺の家だった。

    「お邪魔します」
    「いらっしゃい」

    ふたりが声を揃えて部屋に入り、俺はそれを迎え入れる。

    今日は練習休みの土曜日。
    前日の夜からずっと掃除して、ようやくヒトを招ける程度にはなっていた。

  • 29◆iNxpvPUoAM23/06/03(土) 01:33:26

    俺はどこか、いい飯でも食いに行こうと思っていたのだが、パルフェはせっかくだからミヤコの料理が食べたいと言った。
    流石にナインボールを貸し切ることは出来ず、かと言って先日のように弁当を作ってもらって……というのもお祝いっぽくない。

    そういうことで。
    騒いでも怒られず、3人だけでゆっくりできる場所として白羽の矢が立ったのが、俺の部屋。

    というか、あまりにも決まらなさすぎて自分から言ったのだが。
    俺の部屋を使うことを口にしてからはとんとん拍子に予定合わせが進んだあたり、ふたりとも最初から俺の部屋をアテにしていたきらいがある。

    ……いや、多分ミヤコは本当にそんなつもりはなかったはず。
    パルフェはわからんが……ミヤコよりは、あるかも。

    兎にも角にも、ふたりは俺の部屋へと遊びに来たのだった。
    ……思えばここに招いたのはヨイチとサツキちゃんくらいなもので、ウマ娘が来るのは初めてだ。

    ヨイチは友人だし、サツキちゃんは昔からよく知ってるせいで特に何も思わなかった。

    ────が、流石にミヤコとパルフェが来るとなると話は別。
    特にチームに所属しているでもないパルフェは、色々とやばい。
    トレーナー寮じゃなくてよかった、と心の底から安堵した瞬間だった。

  • 30◆iNxpvPUoAM23/06/03(土) 02:00:57

    「ふたりとも、もうお腹空いてる?」

    食材をたっぷり入れたビニール袋を下げながら、ミヤコが言う。

    「私はまだ。トレーナーは?」
    「俺も、まだかな」

    「うん、じゃあ冷蔵庫に入れちゃうね」

    冷蔵庫の前でしゃがみ、食材をしまっていく。

    そのあいだにパルフェは俺の普段過ごす部屋へ入り、自分とミヤコの荷物を適当な場所へ置いた。

    ……。

    しかし、なんだろう。
    部屋にふたりの女の子がいるってのは、かなり、こう、嬉しいもんだな。

    ミヤコもパルフェも私服で、普段とはちょっと違う雰囲気だし。
    意識するなというのが、無理な話で。
    俺の前を通ったふたりから、ふわっといい匂いがして、一瞬ドキッとしたのも仕方のないことで。
    ……意識しすぎだな、カッコ悪い。

    「ぁ……っ、しまったぁ……。3人で食べるならこれちょっと少なかったかも……」
    「私、少食だから平気。好き嫌いも……、……多いし」
    「いつかトマトを食べてもらうのが、私の目標ですっ」
    「……、……」

    ふたりの会話が微笑ましくて、ついつい俺も笑ってしまう。
    いつまでもこんな和気藹々とした雰囲気が続けばいいのに……なんて、考えてしまう。

  • 31◆iNxpvPUoAM23/06/03(土) 02:02:12

    「おすすめのお茶も買ってきたので、淹れちゃってもいいですか?」
    「え、マジか、悪い。お客さん用のカップ、やっすいのしかないけど」
    「ふふ、カップで味は変わらないから大丈夫。おすすめのお茶なので、気に入ってくれると嬉しいな」
    「ああ、ありがとう」
    「それじゃあ台所、お借りしちゃいますね」
    「好きに使ってくれ。俺もほとんど使わねーし、ミヤコの使いやすいように場所変えてもいいから」
    「ふふ、ヒト様の台所を使わせてもらうから、綺麗にしておかないと
    「いやー……ほぼ使ってないし、マジで好きにしてもらっていいよ。鍋もやかんもカップ麺のお湯沸かすくらいだし、鍋も袋麺作る時くらいだ」
    「やっぱり新海さんの食生活……心配だなぁ」
    「生きてるし大丈夫だよ」
    「大丈夫なわけありませんっ! もう……」

    少し不機嫌そうに食器棚からカップを用意するミヤコと、

    「今日はお招きありがとう」
    「招くほどの部屋じゃないけどなー。好きなとこ座ってくれ」
    「じゃあ、遠慮なく」

    机を挟んで向かい側に座るパルフェ。

    ────それにしても、だ。

    「……」
    「? なに?」
    「あ、いや、別に」

    パルフェの服装が気になってしまって、仕方がない。

  • 32◆iNxpvPUoAM23/06/03(土) 02:05:31

    こいつが重度の厨二なのは理解していたが、まさかここまでとは。

    今日はオフの日で、昼間からうちに来ているわけだから、パルフェも当然私服のはず。
    わざわざお祝いだからと借りてきた、なんてことはないだろう。

    確かに似合っている。
    似合っているが……かなり、趣味が出ているというか。

    趣味だから着ている、というか。
    その服が好きだから着ている────のだろう。

    確かに似合っている。
    黒い生地はパルフェの黒鹿毛とマッチして統一感があるし、小さな身体のおかげで違和感もない。

    顔立ちもかなり童顔な故か、異物感もなく、着られているという様子もない。
    かなり似合ってる。むしろ想像してた私服のイメージには近い……のだが。

    半分ネタで考えてたくらいのそれを、実際に持ってこられてしまうと……流石にビビってしまった。

    ……うん。
    まあ、なんだ、つまりだ。

    パルフェの私服は、いわゆるゴスロリと呼ばれるものだった。

  • 33◆iNxpvPUoAM23/06/03(土) 02:07:08

    本日はここまで
    ゆっくりやりすぎたので少し急ぎますね
    このスレ中には過去編終わらせて本編のミャーコ先輩のレースに行きたい…

    あと私が普段書いているのは恥ずかしいので、ちょっと情報だけ
    マンハッタンカフェのとあるスレに辻投げたり、アストンマーチャンのSS書いたりしてます

    渋にも書いてるけど半年くらいサボってます…

  • 34二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 11:08:31

  • 35二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 20:00:18

    保守

  • 36二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 00:14:19

    一応保守

  • 37二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 11:12:02

    ほしゅ

  • 38二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 14:23:40

    あれ?part9消えた?

  • 39二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 14:35:47

    本当だ
    8以前は残ってるけど何かマズいのあったっけ

  • 40二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 14:39:54

    このレスは削除されています

  • 41◆iNxpvPUoAM23/06/04(日) 14:40:07

    わかりません…
    前の消された時より心折れました…

  • 42二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 14:40:58

    いやなんだったら過去一規約違反してないよ
    まるっと過去編だしEP9

    なんてこった

  • 43二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 14:43:25

    ええ…?
    昨日の夜は残ってたけど何でこのタイミングで

  • 44二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 14:44:20

    管理人ちゃんに申請してみる?

  • 45二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 14:44:55

    考えられるのはIP被りからのイタズラ?
    語りスレと同じこと言って恐縮だけどとりあえず問い合わせで復元依頼した方がいいと思います

  • 46◆iNxpvPUoAM23/06/04(日) 14:45:42

    問い合わせのメールは送りましたけども…
    どうましょうかね…

    前回の削除された以降、全部テキストに書いてから貼るようにしてるのでデータは残ってますが…
    返してほしい私の数日…

  • 47◆iNxpvPUoAM23/06/04(日) 14:46:08

    皆様が読んでくれた反応も見返せないのが辛い

  • 48二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 14:48:46

    しゃーない
    復元してもらえるのを祈るしかない
    ミヤコちゃんの話好きだったから読めなくなるのは悲しいな

  • 49二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 14:49:08

    ということはプールのビジネスライク周りはソフィ空間送りになってしまったのか……それもつらい

    感想は保守兼ねやそれへの会話で本スレに書かれてることもありますからね……
    感想のコメントは大半は語りスレなので残ってるけどそういうことではないのはわかるし

  • 50◆iNxpvPUoAM23/06/04(日) 14:58:53

    とりあえず語りスレに過去編の消されたところまでTelegraphに移して貼りますね

  • 51二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 15:01:00

    サルベージありがたい……
    お手間かけてくれて本当にありがとうございます
    願わくば復元されますように

  • 52◆iNxpvPUoAM23/06/04(日) 15:04:36

    せっかくだし気に入ってない部分ちょっと書き直そうかと思います
    ミャーコ先輩の本格化のあたりが実は投下してから、こうすればよかったなって思ったことがあったので…
     

  • 53◆iNxpvPUoAM23/06/04(日) 20:16:09

    語りスレにEP.9のぶんをTelegraphに移して投下してきました
    一部剪定してます
    ちょっとだけ展開が違うだけですが…

  • 54二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 00:10:27

    保守

  • 55二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 08:41:59

    >>53

    ありがとうございます

  • 56二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 17:01:31

    >>53

    お疲れ様です〜

  • 57◆iNxpvPUoAM23/06/05(月) 19:54:04

    「は〜いお茶ですよ〜」

    台所からミヤコが現れ、紅茶の入ったポットやカップを配膳していく。
    最後に俺が事前に買っておいた、どんなに逆立ちしたってお茶の価値に見合わない価格のケーキを並べ、俺の隣に腰を下ろした。

    「ありがとう」
    「さんきゅー」

    お茶に向かって手を合わせるのもおかしな話だが、買い物してくれたミヤコへのお礼も兼ねて、いただきます。

    「……。おいしい……本当にいいお茶ね、これ」
    「ふふ、お店で使ってるものよりひとつ上のランクをご用意させていただきました」

    「高かったんじゃねぇのこれ……?」
    「せっかくのお祝いですから。パルフェさん、いつもお店で紅茶を飲んでくれているし」
    「なるほど」
    「香りも高くてすっごくおいしいの。パルフェさん、喜んでくれると思って」

    「…………あれは……」
    「?」
    「その……、……。レガリアさん」
    「なあに?」
    「……。……。……。……」
    「パルフェさん……?」
    「……ミルクと、砂糖をいただけるかしら」
    「え? ぁ、うん、持ってくるね」

    要望に応じ、台所へ移動。
    スティックシュガーとフレッシュを手に、戻ってくる。

  • 58◆iNxpvPUoAM23/06/05(月) 19:56:27

    「ごめんなさい、お待たせしました」
    「ありがとう」
    「……あれ? でもいつも、ストレートだったような……」
    「たまには気分を変えようと思っただけで他に意図はないから安心して。このお茶菓子もおいしいから大丈夫。あなたたちの心遣い、とてもありがたく感じているから大丈夫」
    「ぁ……あ、うん」

    「すっげぇ早口だったな、今の……」
    「気のせい」
    「いやでもめっちゃ」
    「気のせい」
    「……ウス」

    なんかよく分からんが、触れん方がよさそうだな……。
    ミヤコも深く考えないようにしてるし……うん、その方がいい。

    空気も和らいだところで、気になってたことでも。

    「そういやパルフェのトレーナーって?」
    「私の?」
    「契約したんだろ?」

    「あ、私も気になってた〜」

    「いい男捕まえたか?」
    「女性よ」
    「そ、か」
    「成績は、中堅クラス。あなたたちの成瀬トレーナーと同じくらいだと思う」
    「そうなんだ。じゃあ……チームは結構大きいの?」
    「いえ、専属ね。今年の有馬記念で引退することになっているから、まだマンツーマンではないけれど」

  • 59◆iNxpvPUoAM23/06/05(月) 19:57:59

    「有馬記念か、なら今年活躍したウマ娘なんだな。かなり腕のあるトレーナーなんじゃないか?」
    「ええ、そこは安心できる。成瀬トレーナーとも知り合いらしいし」
    「へー、すごいなぁ。俺もあと4ヶ月もしたら独立させられるし……パルフェやミヤコとも戦うのかもなぁ」
    「……」
    「なんだよ」
    「いえ、別に。どうなるかはわからないけれど、お互い頑張りましょう」
    「おぅ、そうだな」

    「そ、そっか。じゃあ……私は、パルフェさんと同期になりそう、かな」
    「それは、そうね。これまで以上に、しのぎを削ることになるでしょうね」
    「なんだか、寂しいね」
    「寂しい?」
    「ヴァルハラ・ソサイエティが終わってしまうから……」
    「え?」

    「あー。だな」
    「もうパルフェさんはもうトレーナー契約しちゃったし、私たちと一緒にいる理由、なくなっちゃう……よね」
    「寂しくなるなー。ここ数ヶ月、ずっと一緒だったもんな」
    「ふふ、そうですよね。今までもライバルって思ってたけど、今度はもっとライバルで……でも、そばにはいなくて……」

  • 60◆iNxpvPUoAM23/06/05(月) 19:59:26

    「……待って」
    「へ?」
    「ヴァルハラ・ソサイエティは解散しない。このまま」
    「……へ?」
    「新海くん」

    「え、あ、俺か。え? 解散、しないの?」
    「しない。覚えている? 最初に話した……ヴァルハラ・ソサイエティの契約」
    「……お前が選抜に勝つまで、とかじゃなかったっけ」
    「違う」
    「……なんだった?」

    「ヴァルハラ・ソサイエティは我々が世界を変えるまで続く、と」
    「……はぁ」
    「厳密に言えば、私とレガリアさんがデビューするまで」
    「そんなこと、言ってた……っけ? ミヤコ覚えてる?」

    「ぇ、と……あ、あはは……」

    「……薄情なヒトたちね。よくそれで仲間なんて言えたものだわ」
    「ぁ、ぁ、ぁ、ご、ごめんなさい、そんなつもりは!」
    「それって癖?」
    「え?」
    「よく謝ってる」
    「ぁ……うん、そう……だね」
    「なら、治して。謝る必要はない。仲間なんだから」
    「……うん、ごめんなさい。ぁ、また」

    「くくっ」

  • 61◆iNxpvPUoAM23/06/05(月) 20:00:46

    その様子がおかしくて、つい笑ってしまう。
    すると、なにがおもろいねん、みたいな顔でパルフェが俺を見た。

    「パルフェに見つめられると、つい謝っちゃうよなー」
    「ぇ」

    「……私のせい?」
    「凄みがあるからな」
    「はぁ?」
    「力強さっていうか、従わせる力みたいな。絶対遵守の力かと思うくらい」
    「! ギアス……!」
    「あれ面白いよな。パルフェ好きそうだ」
    「ええ、文句なしのアニメね。3周はした」
    「めっちゃ見てんな……」
    「あれは私のバイブル。いつか左目に刻印が浮かぶと信じてる」
    「強い能力だといいな」
    「そうね……!」

    「……? ??」
    「まあまあ」
    「ぇ、と……はい。……はい?」

  • 62◆iNxpvPUoAM23/06/05(月) 20:03:19

    最終話のセリフを引用して答えると、パルフェは口元をほんのり綻ばせてお茶のおかわりを要求。
    こいつ、めちゃくちゃテンション上がってんな。よっぽど好きらしい。

    「ぁ、……はい。かしこまりました」
    「ここ、お店じゃない」
    「……あっ! すみません……失礼しました……」

    赤面してお茶を注ぐミヤコで和やかな空気になり、談笑しながらのんびりと時間を過ごした。
    今後はこういう時間も、少なくなってしまうだろうから。

    噛み締めるように、思い出として残すように。

    のんびりと過ごした。

  • 63◆iNxpvPUoAM23/06/05(月) 22:15:20

    すみません、続きは明日…

  • 64二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 22:22:16

    おつおつです……いや本当に……

  • 65二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 22:57:48

    疲れてますな…
    まあスレ全消しされたらへこむよな…
    元気出してくれよ

  • 66二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 01:04:22

    お疲れ様です、あのようなことがあっては致し方なし
    少しずつ調子戻していきましょ

  • 67二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 01:07:23

    お疲れ様です
    こんな時に続きを書いてくれて感謝しかないです。最後まで応援します

  • 68二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 10:58:43

    ほしゅ

  • 69二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 20:57:11

    保守

  • 70◆iNxpvPUoAM23/06/06(火) 23:18:51

    続き書かなきゃだけどスレ爆破がトラウマになりそう
    このまま書いても消されたらって思うと筆が動かない…
    ごめんね、もうちょっと待ってね…

    展開は考えてるしゴーストのネタとかも色々思いついたりしてるけどごめんね…

  • 71二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 23:20:27

    了解です、待ちます〜
    そうやって色々動いていたり状況を報告してくれるだけでもとっても嬉しいです

    少しずつ調子戻すのでもいいですからね、待ってます

  • 72◆iNxpvPUoAM23/06/06(火) 23:21:52

    なんかすごい兄妹スレ立っててすごいですね
    私は書き込んでないですけど、このスレ見にきてくれてる方がいるっぽくてちょっと面白かったです

  • 73二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 23:26:59

    今までのペースが異常だったんだ
    ゆっくりネタためてください

  • 74二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 09:36:56

    保守

  • 75二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 19:23:18

    保守

  • 76二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 00:41:11

    保守

  • 77二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 09:40:45

    保守

  • 78◆iNxpvPUoAM23/06/08(木) 14:27:46

    ずっと保守だけでスレを存続させているのも申し訳ないので、
    これまでで気になったことがあれば聞いていただければお答えします
    答えられない場合もあるかもしれませんけど…

    お話は少しずつ書いています
    もう少し貯まったら投下していきます

  • 79二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 23:15:10

    スレ主さんお疲れ様です。せっかくなので1つ質問します
    かなり早い段階(1スレ目24)で前担当の写真が出ていましたが、あの時点でみゃーこ先輩をモチーフにする予定でしたか?

  • 80◆iNxpvPUoAM23/06/09(金) 02:13:14

    >>79

    お疲れ様です。

    ここまで続くとは思ってなかったし、あの時点でどこまで新海兄妹にするか考えてませんでしたが……

    でも翔なので、やっぱり最初はみゃーこ先輩だよねってずっと考えてました。

  • 81二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 02:17:41

    >>80

    回答ありがとうございます

    あの後の会話で新海兄妹っぽいなと思いましたが、その前から伏線あったんですね

  • 82◆iNxpvPUoAM23/06/09(金) 02:22:39

    >>81

    どこまで寄せてもバレないかと思ってたら秒でバレたのでスレ爆破しようかと悩みました……

  • 83二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 02:25:42

    >>82

    それは申し訳なかったです…踏みとどまってくれて本当に良かったです

    あの掛け合いに見覚えがありすぎて、ついレスしてしまいました

  • 84◆iNxpvPUoAM23/06/09(金) 02:27:56

    >>83

    いえいえいえ!

    逆にあれで吹っ切れて隠す気無くしたので!

    それもそれでどうなのって話かもしれませんけども……ともかくあのレスのおかげで完全に新海兄妹として考える気になりました

  • 85二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 02:30:58

    このレスは削除されています

  • 86二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 02:40:35

    色々な再現や差異をいつも大いに楽しんでるけど、
    始まりからしてそういう経緯があったから今のバランスができあがったんだなと思うと
    ……言葉が見つからないがとにかくすごくすごいことだなって

  • 87◆iNxpvPUoAM23/06/09(金) 09:13:19

    いつもイラスト感謝してます
    本当にありがとうございます

    私自身はほとんどもう借り物ですから…
    自分の力なんてほとんどミリもないです

  • 88二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 18:34:04

    守護

  • 89二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 21:36:24

    このレスは削除されています

  • 90二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 08:19:13

    保守

  • 91二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 16:45:25

    このレスは削除されています

  • 92二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 16:46:36

    スレ主さんお疲れ様です
    質問コーナー期間と言うことで、今後の展開に差し支えない範囲で見た目やロード画面レベルのヒミツを教えてほしいなと
    (カッコ付きは未出だが間違いなく存在してる人物)

    ・ワールドアイ先輩
    ・大学でのミャーコ先輩のトレーナー
    ・パルフェ先輩のトレーナー
    (・ビッキィのトレーナー)

    各人想像できる情報が少しずつあるので、
    ワールド先輩以外大した出番はないだろうと思いつつもついついどんな人なのかな?って思っちゃって……

  • 93◆iNxpvPUoAM23/06/10(土) 22:29:20

    >>92

    いつもお世話になっております


    正直に言ってしまいますと、

    ワールド先輩以外の方は登場しません


    原作でも基本的にそうですが、にぃやんの視点でのお話になりますので……

    にぃやんが知らないのに我々が観測することもできないのであります


    もしかしたら過去編終わってミャーコ先輩のレースを見た時に大学のトレーナーさんは出る可能性はありますけれど……

    おそらく登場はしません

    原作から当てはめられるキャラもいないですからね…

  • 94二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 22:40:57

    >>93

    ありがとうございます

    なるほどそう言う考え方か、面白い


    反対に言えばにぃやんの前に現れることがあればわかるんだなと思うと、可能性があるならぜひ見てみたいけれど……

    思うに原作に当てはめられるキャラがいない中で現れたビッキィを見て知りたがりになってしまっていたんだなと

    無茶な質問をたいへん失礼いたしました、ワールド先輩も本編でどんな姿か見られたらと思います

  • 95◆iNxpvPUoAM23/06/11(日) 00:53:17

    >>94

    ビッキィに関してはちょっとやりすぎたかな…と思ったり思わなかったり

    ほんとはハルカ先輩をクラシックのライバルにして、ソラ陣営への加入はシニア期の予定でした


    知りたがりなんてそんなこと思ってないので大丈夫ですよ

    この先の展開教えて! とかではない限り、答えるつもりではありますので

  • 96二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 01:42:43

    >>95

    でもあれ超ワクワクしたんですよね、原作のキャラで回してくのかなって思っていたら予想外の未知が飛んできて

    と言っても別に原作のキャラで回していくものとしてめっちゃ楽しんでたのでその方向を否定するものではなく、

    要はハルカ先輩の方でも同じようなものを感じてて強烈なライブ感をそれらに感じたんですよね

    あのやりすぎや前倒しがあったからどこまで原作要素でどこから全くの未知かわからないバランスが確立してますます面白くなったのかなと思いますので、個人的にはこれくらい前のめりな方がいいのかも、なんて

    (だからと言ってそれで原作から当てはめられる範囲外のキャラの人となりを知りたがったのは本当にお門違いの期待でした、本当すみません)


    ではまた聞きたいことが出ましたら聞かせてもらいたいと思いますー

  • 97二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 11:22:17

    保守

  • 98二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 15:53:53

    これだけは教えていただきたいです…
    紙袋の出番はありますか?

  • 99二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 19:51:38

    >>98

    それは…それは大丈夫なのか…?

  • 100二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 19:53:01

    か、仮に紙袋を被ったとしてシーンが違うかもしれないし……

  • 101◆iNxpvPUoAM23/06/11(日) 20:59:59

    >>98

    出るといい……ですね

  • 102二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 08:15:28

    保守

  • 103二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 18:00:57

  • 104二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 01:16:44

    保守

  • 105二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 12:41:58

  • 106二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 22:29:59

    保守

  • 107二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 08:40:51

    保守

  • 108二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 16:58:08

    アプリのロード画面みたいな感じで各キャラのヒミツを聞いてみてもいいでしょうか……?

  • 109二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 23:56:55

  • 110二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 23:57:00

    保守

  • 111二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 09:26:24

    保守

  • 112二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 21:20:24

  • 113◆iNxpvPUoAM23/06/15(木) 21:52:43

    【ミヤコレガリアの秘密①】
    実は、勉強ノートは自分用と友達用がある。

    【ソラノメモリアの秘密①】
    実は、兄からもらったものは全て大切にしまってある。

    【ハルカミカゼの秘密①】
    実は、密かにファンクラブが作られている。

    【ノアドパルフェの秘密①】
    実は、猫に目がない。

  • 114二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 07:11:57

    保守

  • 115二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 15:36:36

    ほしゅ

  • 116二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 00:35:37

    保守

  • 117二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 11:18:05

    にぃやんらトレーナー陣やゴースト&ワールド先輩もまたの機会に見てみたい……!
    (桐生院とかも確かあったので)

  • 118二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 22:01:44

    保守

  • 119二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 05:39:02

    ふと思ったのですがDiscordで鯖立ててみるとかどうでしょうか
    保守の必要ないしスレ落ちの心配もないし

  • 120二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 12:48:56

    このレスは削除されています

  • 121◆iNxpvPUoAM23/06/18(日) 16:56:40

    ・・・

    それから少しして、昼食の時間。
    本来ならこういったお祝いは夕飯というイメージなのだろうが、生憎、パルフェはトレセン学園の寮暮らし。

    俺やミヤコと違って、夜の時間に余裕はあまりない。
    そういうわけで、昼間にしようとなったのである。

    というわけで。

    「〜♪」

    台所から、ミヤコの鼻歌が聞こえてくる。

    お茶やケーキをいただいたために少し遅くなってしまったが、ようやく昼食だ。
    先にも言った通り、今日はパルフェのリクエストでミヤコの手料理。

    出張版ナインボール in 俺の部屋、という感じ。

    しかし、なんだろうな。
    うちのチームの中でもトップクラスに可愛いウマ娘が俺の部屋で料理を作っているというのは、なんともありがたく、同時に申し訳ない気持ちに駆られる。

    そして俺の対面にはもうひとり、同じく可愛らしいウマ娘。
    あまりこんなことを考えるのはあれかもしれないが、ハーレムっぽくてちょっとテンションが上がってしまう。

    もちろんこいつらは教え子、俺はトレーナー。手を出すなどそんなことは1億パーありえないが。

  • 122◆iNxpvPUoAM23/06/18(日) 16:57:22

    「えっと、トマトソーストマトソース……」

    慌ただしく動き回るミヤコ。
    しかしその動作はどれも無駄がなく、テキパキと流れるようにこなしている。

    初めて使うはずのうちのキッチンなのだが……もう俺より使いこなしてるかもしれん。
    俺なんて包丁どこに置いたか探すところから始まるのに。

    今日はスパゲッティ。
    なんだか難しい名前の、スパゲッティ。
    すげぇいい匂いだ。

    「……にしても、トマト大丈夫なのか? また濁るんじゃねーの? あのー、あれ、ぷら、ぷら……」
    「プラーナ」
    「それそれ」
    「加工してあるものなら食べられる。ケチャップもトマトスープも平気」
    「そういうもんなのか……?」
    「そういうもの。私も生でなければ食べられる」
    「ふーん……まあ好き嫌いなんてそんなもんだよな」
    「そうね」

  • 123◆iNxpvPUoAM23/06/18(日) 16:58:13

    「もう少しかかるからゆっくりしてて〜」

    「うぃ〜す」
    「ええ、わかった」
    「……さて、どうするか」
    「?」
    「出来上がるまで俺たちやれることないだろ?」
    「そうね」
    「なんか映画でも見とくか、短いやつ。なんかおすすめある?」

    PCにサブスクサイトを表示させながらパルフェに訪ねる。
    隣に移動して俺からマウスを取ると、パルフェはランキングからひとつのアニメを指した。

    「今ならこれがおすすめ。話題になってるし、その通り面白い」
    「あぁ、これは俺も見たな。確かにおもしろかった」
    「ほんと!? どの辺が!?」
    「ぅぉ」
    「私は────」

    その後、ミヤコの料理が出来上がるまで俺はパルフェのアニメ語りを聴き続けることになるのだった。
    相槌以外挟ませてもらえないくらいの弾丸トークだった……。

    が、パルフェも好きなものには熱くなるところがあるのだと知れたのはよかったかもしれない。
    これから新しいトレーナーとやっていくんだ、頑張ってほしいもんだ。

  • 124◆iNxpvPUoAM23/06/18(日) 16:58:33

    「お待たせしました〜」

    程なくしてミヤコの料理が完成し、運ばれてきた。
    時計を見れば知らないうちに1時間近く経過しており、そのあいだずっとパルフェの話を聞き続けていたのかと一瞬頭が痛くなる気がしたが……まあ、それはそれとして。

    「それじゃあパルフェの門出を祝って……乾杯」

    みんなで乾杯をして、料理を食べて。
    もう少しゆっくり過ごしてから、夕方ごろに解散した。

    俺たちはこれから違う道を進む。
    その道が交わるのは、もう少し先の話。

    これから半年以上、先の話。

  • 125◆iNxpvPUoAM23/06/18(日) 17:09:07

    ────3ヶ月後。

    年が明けて、月日が過ぎて、3月。
    俺がトレセン学園へ来てから、丸1年が経とうとしていた、ある日の話。

    その日は朝から忙しく、ミヤコのトレーニングも見てやれないほどに慌ただしかった。────まあミヤコも今日は忙しいようで、朝トレには顔を出せなかったらしいが。

    というのも、今日は俺が成瀬先生のチームから卒業して独立する日で────……つまり、移籍というか、異動というかの手続きでてんやわんやだったのだ。

    本当はまだまだ先生のそばで見ていたかったが、4月に入ってくるウマ娘たちをスカウトする可能性を考えると、この時期に離れておくのが1番いいらしい。

    よくわからんが、まあ、そういうことらしい。

    「もう……いなくなってしまうんですね、新海さん」
    「あぁ。マジでお世話になりました」

    夕方、放課後の時間。
    ようやく余裕のできたミヤコと話しながら、廊下を歩く。
    お別れ会を開いてくれるとのことで、トレーナー室へ向かっているところだった。

  • 126◆iNxpvPUoAM23/06/18(日) 17:09:46

    「……やっぱり、寂しくなっちゃいます」
    「そう言ってもらえるだけで嬉しいよ。まあ学園からいなくなるわけじゃないし、いつでも会えるさ」
    「ふふ、そうですね。でも……ふふっ」
    「ん? なんだよ」
    「いえいえ、なんでもありませんっ」
    「……」

    ここ最近、ミヤコはどこか怪しい様子だ。
    何かを隠しているような……含んだような笑いをすることが増えた。
    少し気になってパルフェに相談したこともあるが────

    『何かを隠しているなら、そのうちわかる時が来る』

    とだけ言われた。
    多分あいつ何か知ってやがるな。なんだよ、わかる時って……。

    しかし考えてもわからない手前、お行儀よく座ってその時を待つしかないわけで。

    「長いようで短い1年だった」

    本当に、本当に長いようで短かった。
    まだまだ足りないことばかりだし、経験も知識も全然だ。
    もう半年伸ばしてくれって言ってみたらサツキちゃんに結構ガチめに怒られたから、もう言わねぇけど……。

    1人でやれるのかねぇ……めちゃくちゃ不安だ。

  • 127◆iNxpvPUoAM23/06/18(日) 17:10:20

    「でも、これからはもっと……長くなりますよ」
    「ん?」

    ミヤコがぽつりと呟く。

    「4月から新海さんは……ウマ娘を担当に迎えて、ふたりで、トレーナーとして頑張っていくんです」
    「……だな」
    「そのウマ娘の3年間は、とてもとても長い日々になると思います。でもきっと、かけがえのない時間になると思います」
    「……」
    「ふふ、新海さんの担当ウマ娘……どんな子になるんでしょうね」
    「……どうなるんだろうな。決まったら、ちゃんと紹介するよ」
    「ふふ、してもらえたら嬉しいですけど……ちょっと嫉妬しちゃうかも」
    「え、なんで?」
    「さあ? なんででしょ〜」
    「……」

    またはぐらかされた。
    結局分からないままトレーナー室に到着して、

    「「新海さん、今までお疲れ様でした!!」」

    慎ましやかではあったが、チームのみんなからお別れ会をしてもらって。
    花束をもらったり、先生から激励の言葉をもらったり、どつかれたり。

    色々辛かったけど楽しかった日々を思い出して、少しだけ感情が揺さぶられて。

    泣くまではしなかったが、かなりうるっとしてしまった。
    みんなの前で泣くわけにはいかなかったからな、かなり堪えた。危なかった。

  • 128◆iNxpvPUoAM23/06/18(日) 17:15:02

    ────4月。

    ────それからまた、瞬く間に日々が過ぎていった。

    4月になり、春のファン感謝祭があって、入学式があって────俺も、トレーナー2年目になって。

    そして、今日の午後には春の選抜レースを控え────俺は学園から渡された出走リストを見て、椅子からひっくり返った。

    理解できなくて、意味がわからなくて、俺はすぐに職員室を飛び出して廊下を走った。

    通い慣れた廊下が1ヶ月通らないだけで随分と懐かしく感じる。
    だがそんなことを考えてる余裕は今の俺にはなかった。

    一目散に古巣のトレーナー室へ駆け込み、無造作にドアを開け放った。

    「サツキちゃん!!」
    「お、来たね新海くん。あと成瀬先生」
    「んなことどうでもいいんだよ! どういうことだよ、これ!」

    握りしめてぐしゃぐしゃになった出走リストのコピーを机に叩きつけ、サツキちゃんを睨む。

    「あぁ、それね」

    面倒そうに息を吐き、サツキちゃんは俺を見上げた。

  • 129◆iNxpvPUoAM23/06/18(日) 17:15:48

    「あの子が自分から言ってきたんだよ? チームを辞めたいって」
    「なんでそんなことになるんだよ! わけわかんねぇだろ!」
    「……カケルくんの言いたい気持ちはわかるし、私だってびっくりしたよ。でもレガリアさんの意思は固かった。それだけなのよ」

    俺が手にした出走リスト。
    選抜レースのそれにあったのは────……ミヤコレガリアの名前だった。

    選抜レースはチーム未所属のウマ娘しか出走できない決まりがある────つまりここに登録されているということは、ミヤコはこのチームを辞めたということになる。

    「カケルくんが異動した次の日に言ってきたの。辞めさせください、ってね」
    「どういうことだよ……」
    「てっきりカケルくんは相談されてると思ってたけど……違ったんだね」
    「は……?」
    「レガリアさん、ずっと前から言ってたんだよね。新海くんが異動するタイミングで自分のここを辞めるって」
    「…………え?」

    頭を殴られたような衝撃だった。
    言ってる意味がわからず、俺はふらふらと後ずさる。

    「どういうことだよ……」
    「あの子がここに所属することになった理由は、聞いてるよね?」
    「……あぁ」

  • 130◆iNxpvPUoAM23/06/18(日) 17:16:37

    「レガリアさん、真面目だから。真面目だから……許せなかったところはあるんだと思うよ」
    「許せない……?」
    「選抜も受けてないのに、チームに所属したこと」
    「……でも、そうまでする必要なんて」
    「うん、そうだね。たとえ許せなくても、そこまでするのは少し変」
    「だったら……!」
    「だから、理由があるんだよ」
    「理由……?」
    「そうまでして、担当になりたいトレーナーがいるってこと。私じゃなくて、ね」
    「……、……」
    「カケルくんはバカじゃないし、ここまで言えばわかると思うから言わない。私は仕事あるから、早く出てってくれる? んで、お姫様を迎えに行きなさい」
    「……」
    「早く迎える準備しないと。取られちゃうよ?」
    「っ……わかった。ありがとう、成瀬先生」
    「はいは〜い」

    踵を返し、職員室へ。
    すぐにPCを叩いてスカウトに必要な資料を印刷し、まとめていく。

    ここまで言われて気づかないほど、俺もバカじゃない。
    ミヤコがずっと怪しかったのも、パルフェが言ってたわかる時ってやつも、全てわかった。

    ようやく繋がった。

    今日のことだったんだ。
    この春の選抜が、そうなんだ。

    そういうことだったんだ。

  • 131二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 21:36:24

    続き来てる!
    お待ちしておりました

  • 132◆iNxpvPUoAM23/06/18(日) 23:56:38

    ・・・

    選抜レースの始まる30分前。
    書類をまとめたファイルを手に、慌ててグラウンドに到着した俺は────その異様な雰囲気に、息を呑んだ。

    空気が、重い。
    全身にのしかかるような重くて暗い空気が、グラウンド中から感じられる。

    「……ミヤコ」

    周囲を見渡し、探す。
    まだ来ていないのか、それとも……────出走者の集まるテントにおらず、客席に座っているわけでもなく、グラウンドを走っているわけでもない。

    まだ来ていないのか?

    ひとまず探すのを諦めて座ろうとして、

    「こんにちは、新海トレーナー」
    「……パルフェ」

    見つけたのはミヤコではなく、ノアドパルフェ。
    観客席に座っていた。

    「隣、来たら?」
    「ぁ……あぁ」

    促されるままにパルフェの隣に腰を落ち着ける。

  • 133◆iNxpvPUoAM23/06/18(日) 23:57:06

    「知ってたのか?」
    「なにを?」
    「ミヤコのことだよ」
    「ええ、相談されたから」
    「……そ、か」
    「心配していたけれど、不要だった」
    「心配?」
    「あなたが気づくかどうか」
    「……あぁ」
    「来なければ連絡するつもりだった。でもあなたはここに来た。なら、私の役目は終わりね」
    「なんだよそれ」
    「これ以上、私がここにいる意味がないわ。ヴァルハラ・ソサイエティとはいえ、必要以上に干渉すればウマに蹴られる」
    「……はぁ?」
    「また会いましょう。今度は彼女と共に、ターフの上で」
    「そういや週末、ナインボールで新作パフェ出るらしくて。試食会誘われてんだけど来る?」
    「行く」
    「……」
    「行くから」
    「わかった。ミヤコに言っとく」
    「ありがとう。じゃあまた週末」
    「おぅ」

    それだけ言って、パルフェは優雅に……いや、かなり浮かれ気味にグラウンドを後にした。
    めちゃくちゃ尻尾振ってたな……。

  • 134◆iNxpvPUoAM23/06/18(日) 23:57:50

    「……」

    身体の向きを戻し、グラウンドへ目を向ける。
    いつの間にか出走するウマ娘たちがゲートに集まり始めており、その中にミヤコの姿もあった。

    少し離れた距離ではあるが、緊張しているように見える。

    「……」

    ……いや、緊張しているのは俺も同じだ。
    種目別競技大会はデビュー済みの強いウマ娘たちが多く出走していたから逆に気持ちに余裕ができていたが……これは違う、選抜だ。

    出走するウマ娘は全員ミヤコと同じ、レース未出走のウマ娘。
    ここでいい成績を残せないと、来たるトゥインクルシリーズでの活躍はまだまだ難しい。

    誰の担当でもない俺にできるのは、ただ見ていることだけ。
    ただ見て、有望なウマ娘に声をかけることだけ。

    〈スタートです!!〉

    ゲートが開き、ウマ娘たちが走り出す。その中には当然、ミヤコの姿も。
    スタートは完璧。成瀬先生のチームで、俺と続けていたスタート練習が身についている証拠だ。

    スタートの熟練度なら他のウマ娘たちよりも一枚は上手だろうか────あとはここから先だ。

  • 135◆iNxpvPUoAM23/06/18(日) 23:58:33

    〈まず飛び出したのはカイザープリンセス! 期待の一番星がハナを切って進みます! その後ろについたのはアヴァロンナイト! もう少し離れてミヤコレガリアと続きます!〉

    ミヤコは3番手。
    あいつの走りは王道の先行……いい位置につけていると思う。
    だがミヤコに常に感じていた課題はスタミナ────このレースは選抜の中でも1番長い2000の距離。
    スタミナを伸ばすトレーニングを続けていたとはいえ、俺がチームを抜けてからどうなっているのか……。

    〈レースは澱みなく進んで第三コーナーへ! そろそろ動き始めるか!?〉

    「ふぅ、ふうっ……まだ、まだ……っ」

    〈現在先頭は変わらずカイザープリンセス! アヴァロンナイトはもう苦しいか!? ミヤコレガリアが喰らいついている!〉

    ミヤコは粘り強く前のウマ娘に迫り、プレッシャーをかける。
    アヴァロンナイトはもうじきスタミナ切れだ。

    しかしカイザープリンセスは選抜に出る前から期待される話題性の高いウマ娘。
    あと先頭までの距離は4バ身────

    〈ミヤコレガリアがアヴァロンナイトを交わして2番手に上がったところで先頭は第四コーナー超えて最終直線へ!〉
    〈このまま独走を続けて選抜レースで勝利を挙げるのか!?〉

    「っ……」

    やはり期待されているだけあって強い相手だ。
    あとはミヤコの末脚がどこまで発揮できるかだ……!

    「くそっ……」

    見ているしかできない自分が腹立たしい。もっと力になってやれることはないのか……?

  • 136◆iNxpvPUoAM23/06/18(日) 23:59:06

    〈ミヤコレガリアがスパートをかけた! 距離を縮めてカイザープリンセスへ迫る!〉
    〈しかし伸びが足りないか!? ゴールまでもう距離はないぞ!〉

    でも俺はトレーナーじゃない。
    ミヤコはチームも抜けて、完全に孤独な状態だ。
    今までそばにいた仲間たちも、成瀬先生も、俺もいない。
    そんな中で、1人でも戦ってる。

    なら俺は、俺にできることは────

    「…………、俺はミヤコの専属だからな」

    拳を握って立つ。
    階段を降り、トレーナーたちがひしめく観客席の最前列へ身を滑り込ませていく。

    「すみません、ちょっと通してください! すみません、通してくれ!」

    掻き分けて無理やり身体を前にやり、開けた視界にミヤコの姿が映る。
    ────残り200mもない。ここで追い抜かないと、勝つことはできない。

    俺はトレーナーだ。
    担当もいない、まだまだ新米のトレーナーだ。

    でもミヤコのことなら誰よりも知ってる。
    だって俺はミヤコの専属だから。

    ミヤコの面倒をずっと見るって約束したんだ。
    だから────

    「行けぇーっ!! ミヤコ!!!」

  • 137◆iNxpvPUoAM23/06/19(月) 00:15:54

    この声が届きますように。
    喉が張り裂けても構わないと、全力で俺のウマ娘の名を叫んだ。

    「────ありがとう、新海さん」

    俺の目の前を走り抜けたミヤコの口元が、そう動いた気がした。

    〈ミヤコレガリア! ミヤコレガリアの脚が伸び始めた!〉
    〈カイザープリンセスを追って上がってくる!!〉

    「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああっ……!!!」」

    〈迫る! 迫る! ものすごい勢いでミヤコレガリアが迫る!〉
    〈カイザープリンセス厳しいか!? 逃げ切る力は残っていないか!〉

    轟くような咆哮をあげ、ミヤコは力一杯にターフを駆ける。
    芝を蹴り飛ばし、眼前の目標めがけて────いや、それすらミヤコは見ていない。

    ミヤコが見ているのは、ただ、ゴールだけ。

  • 138◆iNxpvPUoAM23/06/19(月) 00:16:24

    〈並んだ! 並んだ! ……いやわずかにミヤコレガリアが抜け出した!〉
    〈並ばない! 並ばない! そのままカイザープリンセスを抜き去り、今────〉

    〈一着でゴールイン!!! 春の選抜レース、2000mの部、ミヤコレガリアがいま勝利で飾りました!!〉

    「よっしゃぁ!!!!」

    嬉しすぎて全力のガッツポーズ。
    周りから白い目で見られてることは、この際気にしないでおく。
    気にしないでおくが……このままだと何かいちゃもんをつけられてもおかしくはない。

    そそくさのその場を後にし、荷物を抱えてレースを終えたウマ娘たちの元へ走っていく。

    選抜を終えた後のウマ娘は人気のマトだ。
    ちんたらしてたら他のトレーナーたちにミヤコを取られちまう。

    それに、言ってやりたいことがたくさんあるんだ。

  • 139◆iNxpvPUoAM23/06/19(月) 01:01:06

    ・・・

    「ミヤコ!」
    「っ……新海さん……!」
    「ぇ、ちょ、おぅっ……!?」

    レースを終えてすぐのミヤコの元へ馳せ参じると、ミヤコは顔を明るくさせて俺に抱きついてきた。慌てて腕を広げて受け止め、思わず抱き返す。
    やべぇ……めっちゃあったかいし柔らかいし、汗だくのはずなのに女の子の匂いが……ってそんなこと考えてる場合じゃねぇだろ、アホか俺。

    「わ、私……私っ……ぅ、うぅぅっ」

    ミヤコは俺の胸に顔を埋めて呻き声のようなものをあげる。
    きっと泣いているのか……分からないが、わざわざ明るみにすることもない。
    俺は抱き止めた体勢のまま、彼女の髪を撫でる。

    「……おめでとう。見てたよ、ミヤコの勝つとこ」
    「っ、う……は、はぃ……新美さんが、来てくれたから……頑張れたん、です」
    「めちゃくちゃ驚いたんだからな、あれ」
    「ごめんなさい、ごめんなさい……ごめん、なさい……っ」
    「謝んなくていいって。勝てるって信じてたから」
    「ぅうぅ、ううぅぅ……っ」

    よかった。
    本当によかった。

    ミヤコは選抜に勝って、自分の強さを証明してくれた。
    なら、あとは────

  • 140◆iNxpvPUoAM23/06/19(月) 01:02:08

    「……ミヤコ」
    「っ、ぐす……、……はい」
    「顔、見せて」
    「だ……だめです、今、ひどい顔で……っ」
    「大事なことなんだ。頼む」
    「…………、わかり、ました」

    ゆるゆると顔を上げたミヤコは確かに、お世辞にもいい顔ではなかった。
    レースに勝てた喜びの顔ではなくて、どちらかといえば無事に終われたことに安心する顔。

    「……」

    涙が流れ続ける目元を親指で拭ってやりながら、俺はミヤコと目を合わせて気持ちを口にする。

    「俺、さ」
    「……はい」
    「素直に言うよ。……聞いてくれるか」
    「……」

    こくりと頷く。

    これでもう後戻りはできない。
    戻るつもりもないし、そもそも最初から────

    「俺の担当ウマ娘になってくれ」
    「ぁ……」

    何かを答えようとしたのか、それともつい出てしまっただけ。
    ミヤコは俺の言葉に俯いて、表情も髪で隠れてしまって見えない。

  • 141◆iNxpvPUoAM23/06/19(月) 01:02:57

    ……これ以上なにを言えばいい?
    スカウトする時の言葉なんか考えてなかったぞ……そもそもミヤコが出るの知ったの今日だし、考えてる余裕なんてなかった。

    考えはまとまらないが、無言が嫌で。
    思いつくまま話し続ける。

    「最初は、さ。……その、チームを俺が抜ける時、冗談でも声かけてみようかなって思ってたんだ。困らせちまうかと思って、言わなかったんだけどさ」
    「……、そんな……ことは……」
    「いや、いいんだ。困ると思って言わなかったのは、俺なんだ」
    「……」
    「だから、さ……なんつーか、調子いいかもしれないけどさ。……ずっとミヤコのこと見てて、一緒にトレーニングして、パルフェとも仲良くなって……時間を過ごしてさ」
    「……はい」
    「先生に専属だーって、茶化されてから……結構本気でそのつもり、だったんだ」
    「……」
    「だから正直、その……ずっとミヤコといる時間が好きだったし、楽しかったし……これからもずっと見ていたいって、思ってた」
    「……、……」
    「チーム抜ける時は、ちょっと、嫌だった。俺じゃなくて先生の担当ウマ娘だったから、ってのはあるけど……ミヤコの成長をそばで見続けられないのが、すげぇ嫌で」
    「……新海、さん」
    「ぁ〜……やべぇ、まとまんねぇ……」
    「ううん……嬉しいから、もっと聞かせて」
    「……あぁ、うん、なら。……だから、だからさ、その……ミヤコがチームを抜けて選抜に出たって聞いてさ」
    「はい」
    「誰の担当でもなくなったって聞いて……めちゃくちゃ驚いたし、先生にキレちまったし……でも、正直、嬉しかった」
    「……ぁ」
    「だから……ごめんなさい。先生から聞いちまったんだ。パルフェからも」
    「っ……ずるいです」
    「ごめん……」

  • 142◆iNxpvPUoAM23/06/19(月) 01:03:44

    「新海さんは……」
    「……あぁ」
    「私にとっては……すごい、ヒトです。私のことをたくさん心配してくれたし、本格化が始まった時も、自分のことみたいに喜んでくれて……すごく、嬉しかった」
    「……」
    「新海さんはいっつもウマ娘のことを考えてくれて……自分の時間も削って、パルフェさんに指導してあげたり、休みの日も私のために走れる場所へ連れて行ってくれたり……本当に、素敵なヒト」
    「……そ、そこまで言われると、照れちまうけど……」
    「本当のこと、なんです。今日もなにも伝えてなかったのに来てくれましたし……1番苦しかった時に、1番ほしい言葉をくれた。あなたが私にたくさんくれたから、私も……あなたに返したい」
    「……」
    「だから……返事は────……はい、です」
    「…………ほん、とに?」
    「……」
    「ミ、ミヤコ? なんか言ってくれよ」
    「う、頷きました。うん、って」
    「わ……分かんねぇよ、あんま動いて……って、いいやそれは」
    「……ぅう」
    「いいん、だよな?」
    「はい……もちろんいい、です。私もあなたが、いいです」

    俺の目を見て言うミヤコの顔は、笑っちまうくらいに真っ赤で。多分、俺も同じくらい真っ赤で。

    威厳もへったくれもないが、それでも。
    震える声をなんとか絞り出して、

    「み、ミヤコ!」
    「ぁ、っは、はいっ」
    「い、いいか……? 言っちまっても」
    「はい、お願いしますっ」
    「いい、んだよな!? ほんとに……俺でいいんだよな!?」
    「は、はい! いいんです、新海さんがいいんですっ!」
    「ぉ、おぅ! じゃあ! ……ぁ〜……、じゃあ……言うぞ」

  • 143◆iNxpvPUoAM23/06/19(月) 01:04:14

    こほん、と咳払いをして気を落ち着けて。

    「俺の担当ウマ娘になってくれ」
    「……、はい」

    真っ赤なまま、こくりとミヤコは頷いて。

    「私を……新海さんの、……た、う、……、ぅ」
    「お、落ち着け」
    「ご、ご、ごめ、なさい。震えて、うまく……話せない……」
    「ゆっくりでいいから」
    「は、はい。……、……」

    小さく深呼吸。
    抱きしめあって密着した身体に、ミヤコの胸が軽く上下する。

    「……ごめ、なさい。もう一回……お願いします」
    「あぁ。……俺の、ウマ娘になってください」
    「……、はい。はい。私を、新海さんの、ウマ娘に……してください」

    「……私の、トレーナーさんに、なってください」
    「ああ、ならせてくれ!」
    「……はい」
    「……」
    「……」
    「…………」
    「…………」
    「これから、どうすりゃいい?」
    「ぇ、ぇ、ぇ、……ぇ、と……わかんない、です」

  • 144◆iNxpvPUoAM23/06/19(月) 01:04:56

    「……」
    「……」
    「ぷっ」
    「ふふ、あははっ」

    緊張が解けて安心が押し寄せ、2人揃って吹き出してしまう。
    なんだかすげぇスカウトをしてしまった気もするが、でも、良かったと思う。
    これからミヤコとのトゥインクルシリーズが始まるのだというだけで、楽しくて仕方がない。

    嬉しくて、仕方がない。

    「よし、それじゃあさっさと申請しに行こう! んでお祝いでもしよう、なに食いたい?」
    「ぇぇ、ぇっ……そ、そんな急に言われても……」
    「じゃあ夕方までに考えといてくれ。まずは担当契約の申請しに行って、俺たちのトレーナー室も行かなくちゃだな。あとは……」
    「あ、ぁの、落ち着いて……」
    「ぁ……ぁ、ああ、悪い。ちょっと浮かれちまった」
    「ふふ、もう」
    「……とりあえず、行こうか。ずっとこのままは……恥ずい」
    「ぇ? ぁ」

    よくよく考えれば、恥ずかしい。
    俺たちは抱き合ったまま、抱きしめあったままだったのだから。
    さっきは嬉しい気持ちが先行していたから気にならなかったが、落ち着くと、これは……かなりまずい。

    「たづなさんに見つかる前に……行こう」
    「そ、そうですね! はい!」

    そうして、ぱっと身体を離す。
    ミヤコの温もりが少し勿体なく感じてしまうのは……多分、俺がアホだから。

  • 145◆iNxpvPUoAM23/06/19(月) 01:05:15

    「ぁ、そうだ」
    「ん?」

    職員室へ向かう途中、ミヤコが思い出したように口を開く。

    「これからはトレーナーさんって呼ばないと、いけないですよね」
    「え? そう?」
    「はい。自分のトレーナーさんを名前で呼ぶのは、やっぱりちょっと」
    「気にしないけどな。むしろ距離離れたみたいで寂しい」
    「ぇ」
    「ぁ、いや、いまのは、うん……うん」
    「ぅ……で、でも! その、やっぱり……ダメだと思うので、トレーナーさん……と」
    「……わかった。じゃあミヤコが卒業したら、またその時に」
    「ふふ、考えておきます」

    そんなやりとりをしながら、廊下を進んで職員室へ。
    申請を済ませれば俺たちは晴れて、担当トレーナーと担当ウマ娘。


    この先に待つ未来は────決して明るいものではないけれど。
    この時はまだ、明るく輝かしい未来が待っていると信じて、俺たちは笑っていた。

    笑い合っていた。

  • 146◆iNxpvPUoAM23/06/19(月) 01:16:57

    ────……────
    ……────……────

    「……ん」

    目を開けると、暗い部屋。
    目を閉じる前は明々と光を放っていたノートPCも落ちてスリープモードになっていた。

    ……どうやら寝落ちしてしまったらしい。

    「くそ……やっちまった」

    ぼんやりと重たい頭をもたげながら、スマホで時間を確認。

    ────午前4時。

    これじゃもう今から仕事は無理だ。もう布団で寝てしまおう────と身体を動かそうとして。
    右側に何かがもたれかかっている感触がした。

    そちらへ視線をやると────

    「……ソラ?」

    ソラが、妹が俺にもたれかかって眠っていた。
    右腕にがっしりとしがみついて、まるで子供みたいにくっついていた。

    ……そんなことしなくても逃げねぇよ、アホかこいつ。

  • 147◆iNxpvPUoAM23/06/19(月) 01:17:18

    「おい、ソラ。起きろ」

    肩を動かして体当たりをかますようにしてソラを揺さぶる。

    「ん……、……お兄ちゃん……?」
    「おぅ。ベッドに戻れよ、俺も布団で寝る」
    「……うん」

    ふにゃふにゃした返事のまま、ソラは起き上がる。ただし俺の手は掴んだまま。

    俺も一緒じゃないと動く気はないのか……。

    「へいへい、俺も行きますよ」

    観念し、テーブルとPCをそのままにしてソラに掴まれたまま部屋に戻る。
    俺が布団に座ったのを確認して、ソラはようやく手を放した。

    「おやすみなさい、お兄ちゃん」
    「……ああ」
    「あたしのために頑張ってくれるのは嬉しいけど……心配、あんまりさせないでよね」
    「あぁ、悪い」
    「おやすみ」
    「おやすみ」

    短くそれだけ言って布団を被ると、ソラはすぐに寝息を立てて眠り始めた。
    俺も心の中でもう一度謝罪して、布団を被ると。

    数秒後には意識が闇に消えていった。

  • 148◆iNxpvPUoAM23/06/19(月) 01:17:36

    本日はここまで
    色々とお待たせしてます、すみません

  • 149◆iNxpvPUoAM23/06/19(月) 01:18:44

    【新海カケルのヒミツ①】
    実は、部屋の物置には積みプラがたくさんある

  • 150二次元好きの匿名さん23/06/19(月) 01:30:26

    お疲れ様です
    久しぶりの更新嬉しかったです

  • 151二次元好きの匿名さん23/06/19(月) 08:50:23

    お疲れ様です
    久々に読めてすごくすごいよかった

  • 152二次元好きの匿名さん23/06/19(月) 10:36:06

    ん? 過去編終わった!?

  • 153二次元好きの匿名さん23/06/19(月) 19:30:54

    さてここから何が待っているのやら……

  • 154二次元好きの匿名さん23/06/19(月) 20:36:32

    過去編になって更新滞ったときはどうしようかと思ったけど・・・
    エエヤン

  • 155二次元好きの匿名さん23/06/20(火) 00:10:53

    ほしゅ

  • 156二次元好きの匿名さん23/06/20(火) 10:13:14

    保守

  • 157二次元好きの匿名さん23/06/20(火) 20:51:43

    またの更新を楽しみに待っています

  • 158◆iNxpvPUoAM23/06/20(火) 21:17:15

    すみません、しばらく忙しい日が続きそうでして…
    毎日更新は無理と思います…
    その代わりに書ける時に書き溜め作っておいて、載せれる時にドサっと載せるようにしようと思います!

  • 159二次元好きの匿名さん23/06/20(火) 21:20:13

    お疲れ様ですー
    連絡してくれてありがとうございます!
    むしろ毎日更新してた時がとんでもなかったからね……
    掲載を楽しみにお待ちしています

  • 160二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 07:46:30

    お疲れ様です!
    書いてくれるだけで感謝しかないです
    気長に待ってます〜

  • 161二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 17:27:43

    保守

  • 162二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 00:17:26

  • 163二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 10:05:30

    しゅ

  • 164二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 14:29:39

    【司令官の秘密①】
    実は、これまでの担当ウマ娘たちからの信頼は篤い(ゴーストとハルカを除く)

  • 165二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 21:38:06

  • 166二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 08:13:50

    しゅ

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