- 1二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 21:23:03[CP注意] ウタ!これお前にやるよ!!|あにまん掲示板ウタ「は、花束!?何考えて・・・」ルフィ(この花の蜜すんげェ〜甘いんだよなァ)bbs.animanch.com
↑こちらのスレの完走記念スレです
※今スレ主は前スレを立てたものではありません
- 2二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 21:23:57
- 3二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 21:25:06
たておつ!
花から生まれるやりとりって尊い… - 4二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 21:26:15
- 5二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 21:26:52
前スレで言われてたけど、花束一つで生存ルート生まれるのマジですごいと思う
- 6二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 21:28:32
- 7二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 21:28:41
- 8二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 21:32:32
マークに口付けしておやすみしてほしいってのをあげたものだけど、
そのあと出た眠るウタを見守る月明かりに照らされたドライフラワー、このスレを象徴しているようで良いと感じた - 9二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 21:34:15
- 10二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 21:35:49
めっちゃわかる
- 11前スレ4023/06/02(金) 21:40:16
おかしいよな
50行くか行かないかぐらいまでは可愛い、幼少期ルウタに癒される概念だったはずなのに…
一体誰のせいでこんなことに…‼ - 12二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 21:40:27
逃げたい、消えてしまいたいと思ってるけど、ほんの少しだけ、花が後ろ髪を引いてくる感じかな
- 13二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 21:43:23
- 14二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 21:47:00
- 15二次元好きの匿名さん23/06/02(金) 21:55:48
押し花にして残す話はだいぶ早い段階で出てたな
見直したら「押し花に何かあったらそのまま折れちまいそうな危うさが」って自分のレスっぽいわ - 16二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 06:24:46
再会後花束で仲直りして交流するようになって
花嫁のブーケに行き着くのかな - 17二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 07:52:07
その時はルフィ本人が特大のものを作りそうだ
- 18二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 08:12:09
- 19二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 16:13:38
そういえばルフィがプレゼントする花や花束ってどういう基準なんやろ
最初は蜜が吸えるってことやったけど、独特の感性で選んでる場合もあるか? - 20二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 16:14:37
最初に送ったものと同じ花、同じ数で作るとかやるのかな
- 21二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 16:16:44
- 22二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 16:17:49
- 23二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 16:20:51
- 24二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 16:33:25
- 25二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 22:47:53
なんとなくルフィの作る花束って不揃いで不恰好なものになりそうなイメージがあるんだよな
- 26二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 22:54:08
- 27二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 23:13:38
- 28二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 08:53:13
ルフィ「ウタ!マキノが『女は花渡すと喜ぶ』っつーからやるよ!」(その辺の草っ原や森で集めた花)
っていう具合に渡してきた気がする… - 29二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 08:59:24
最初は適当に取ってきたけど
ウタの反応やマキノさん達の言葉を受けながらだんだん花も選び始めたりするといいなって思う - 30二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 18:13:45
保守
- 31二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 20:56:50
「この花は……『上品』!ふふ、意外とレディに言うことわかってんじゃんあいつ〜♪」みたいに花言葉調べながらはしゃいでほしい
- 32二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 21:10:56
- 33二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 01:34:07
ウタが花を貰って喜んでるのはみんな知ってたりして
ルフィもマキノさんとかから聞いてるけどウタだけはルフィから気持ちを隠せてるつもりなんだ - 34二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 06:55:52
ウタがかわいい
- 35二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 16:04:47
エレジアでドライフラワーをベッドの近くに置いて眠る概念、めっちゃ好き…
- 36二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 21:59:21
- 37二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 01:22:42
エレジアでの再会後ウタに花を渡そうってなったけど「おれ花とかどんなのがいいかわからねェんだよな…」ってなってナミとかロビンにアドバイスもらいに行ってロビンに花言葉とか教えてもらう展開があったらいいな
- 38二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 10:53:17
ルフィに覗かれてバッと赤面してもいいしルフィの意図は分かってるよ、みたいな感じでそれっぽい態度をとっても可愛いな
- 39二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 13:40:52
- 40二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 14:11:26
親バカシャンクスだったら喜んでることに戦慄してそう
- 41二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 21:05:10
- 42二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 07:06:12
ルフィの記憶力については分かってないとこもあるけど大事な記憶の類として知った後は気にしたりもするんじゃないかと思ってる
- 43二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 10:07:24
- 44二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 15:15:14
この概念の世界だと新時代のマークは麦わら帽子と一緒にルフィから最初にもらった花があしらわれたデザインになりそう
- 45二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 23:57:54
- 46二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 08:12:42
- 47二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 18:01:25
ここで一味から妹ポジで扱われるのが確定しちゃいそう
- 48二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 01:11:50
元々の新時代のマークにウタのオリジナルで花を添えた感じのデザインになってそう
- 49二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 03:47:52
- 50二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 07:54:49
いろんなシチュエーション出てたけどどれもいいよね
- 51二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 11:48:58
- 52二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 20:36:49
育てた花が気になって新時代計画にちょっと後ろ向きになったりしないかな(きっと止まらないだろうけど)
いくら能力を使っても花たちはウタワールドに来てくれない(来てるかわからない)から - 53二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 01:04:07
- 54二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 08:31:12
再現した花をルフィが見つけておれが渡した花と同じやつだな育ててるのかって感じのことを言ったりするのかな
- 55二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 11:01:06
その時は再現したやつだからバツが悪そうに「え、あっ、うん…」とか答えて無事事件が片付いた後改めて本当にウタが育てた花を見せて
「どう、これ全部私が育てたんだよ?すごいでしょ!」
「ああ!でもよ、なんでおれが昔やったのと同じ花ばっかなんだ?もっと色んなやつ育てたらいいんじゃねェか?」
「え、あの、それは…(言えない…ルフィから花をもらった時のことが嬉しかったからなんて…!)」
って恥ずかしそうにするウタがいるかもしれない
- 56二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 20:27:02
- 57二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 02:18:31
このウタは花に語りかけたり自分の歌を聴かせたりしてる気がする
- 58二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 11:13:23
今まで育ててきた花が外に取り残されるのは心に残るだろうしね
- 59二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 13:28:27
- 60二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 20:48:18
ルフィとの思い出が生きる選択肢を与えるシチュ好き
- 61二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 03:36:32
保守
- 62二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 12:03:37
- 63二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 12:06:04
- 64二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 13:16:25
- 65二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 20:14:53
- 66二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 00:53:38
ルフィに新時代の夢を託した後フーシャ村のマキノの酒場で歌い手として細々とだけど充実した毎日を送ってるとか良さそう
それで何処の村に世界の歌姫が歌ってくれる酒場が存在するという噂がまことしやかに囁かれている…みたいな展開があるといいな
(そして酒場の傍らにはウタがエレジアで育てた花が植木鉢に植えられて置いてある)
- 67二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 07:42:42
フーシャ村で懐かしい人たちと待ってるシチュいいな
新時代を作った後世界一周して戻ってきたルフィと再会してほしい - 68二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 14:10:11
- 69二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 18:00:50
- 70二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 19:31:46
『赤い花つんで』
「ルフィのバカーーーーーーっ!!!」
ゴア王国の僻地にあるフーシャ村で少女の声が響いた――
―――――
「……えっ、ウタちゃんを怒らせた……?」
「うん、ウタの奴が大事なモン見せてやるっていうからよ、紙みてぇだったから宝の地図かと思って引っ張って見せてもらおうとしたら破っちまって……なんか、がくふ?とかいうやつらしい」
ご飯時や船長さんたちのいない時間帯に酒場にいるのは珍しいとルフィに尋ねてみると帰って来た言葉に私は大層驚いた。
ウタちゃんはあの年で作曲できるくらいに音楽の才に愛されていて、何より歌うのが大好きな女の子だ。
そんな子にとって音楽そのものが込められているといってもいい楽譜は尊敬に値するものであり大切なものに違いないだろうから怒るのも無理はないのだろう。
「ルフィ、ウタちゃんにはちゃんと謝ったの?」
「ごめんって何度も言ったんだけどよ……ウタのやつ聞いちゃくれねぇんだ……」
「おれどうしたらいいかなぁマキノ~~」と何時もは元気溌剌なルフィが表情を暗くしてカウンターに突っ伏しているのを見て、何とかしてやりたいと思った私はふと考えが思いついた。
「花をプレゼントするのはどうかしら?」
「花ぁ~? 花なんか食べても美味くねぇぞ……あっ、蜜は甘くてうめぇな~」
「食べるんじゃないの。女の子はいくつになってもお花が大好きなのよ……ウタちゃんもきっと機嫌を直してくれるわ」
そう言うとルフィもようやく納得したのかウタちゃんにお花をプレゼントすることに決まり、ルフィとお花探しへと出かけたのだった―― - 71二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 19:32:13
「ルフィ……本当にその花でいいの?」
「おう、この花の色ウタの好きなシャンクスの髪にそっくりだしきっとウタも喜ぶ!」
「……本数もこれでいいの?」
「ん?……なんかへんか?」
「ふふっ……いいんじゃないかしら、きっとウタちゃんも喜ぶわね」
―――――
「ウタ~~~~~っ! ウ~タ~~~~~っ!!」
「ああもう着いてこないでって言ってるでしょう! だいだい私はまだ怒ってる「ウタ!これやるよ!」んっ……えっ……?」
遠くでルフィがウタちゃんへとお花を渡しているのが見える。
まさかルフィにお花を渡されるとは思っていなかったのか、ウタちゃんは驚いてそのままお花を受け取ったようだった。
最初はウタちゃんは渡されたお花とルフィとを代わりばんこに見比べていたが、ようやく意味に気付いたのか頬を真っ赤に染めるとルフィがいる反対方向へと走り出した。
「~~~~~っ、何でルフィなんかにぃ~~~~~っ!!!」
「まてよーーーっ!!、ウターーーーーーっ!!!」
走り出したウタちゃんを追うようにルフィも駆け出し村の中を2人駆けてゆく。
ウタちゃんの腕の中で3本の赤いバラの花束が風に揺れていた――
3本のバラ 「愛しています」
- 72二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 19:39:40
ああ〜脳が溶けるくらい良い
ウタの好みまで考えて選んだ結果無自覚に特大の不意打ちになるルフィ良いですね! - 73二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 19:52:49
- 74二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 20:07:04
おマセさんなウタにそれは効果抜群過ぎる…!
- 75二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 01:37:59
- 76二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 09:14:10
花が元気なのとか萎れちゃったとかいろんな話をしてくれるうちに距離を縮めてくれそう
- 77二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 10:54:33
このレスは削除されています
- 78二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 11:10:18
- 79二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 11:54:51
ルフィなら
マキノ「その花には愛しているって花言葉があるのよ」
ルフィ「愛…?」
マキノ「相手のことが好きってこと」
ルフィ「なら大丈夫だ!おれウタのこと好きだし!」
ってなりそう。(好きの意味がルフィと相手で認識の差がある)
- 80二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 17:12:52
好評頂いた様で蛇足という名のオマケです
『私に花を、あなたへ唄を』
「ほんっと信じられないんですよマキノさんっ! ルフィってば花言葉も何も知ら無かったなんて!!」
ゴア王国の僻地にあるフーシャ村――村の酒場"PARTYS BAR"にて滞在中の赤髪海賊団の愛娘ウタはカウンターに力強く手をつくと、己の思いを目の前の相手――私――へとさらけ出した。
先日ルフィはウタちゃんと仲違いを起こしてしまい、その解決法としてお花をプレゼントするのを勧めたのだが、結果としてそれは上手くいったようだった。ルフィが送った花――赤いバラ3本の意味をよく分かっていなかったことを除いて。
一応私としてもバラ3本を渡す意味を教えたのだが……。
まあ、ルフィに愛しているという言葉が分かるはずも無かったようで……。
「ふふっ、確かにルフィは何も分からずにプレゼントしたようだけれど……あのお花はルフィがウタちゃんと仲直りがしたい、喜んでほしいっていう気持ちの詰まった素敵なプレゼントだと思うわ。ウタちゃんも貰って嬉しくなかったわけじゃないでしょう?」
「そりゃあ、ルフィにしては悪くないチョイスというか……嬉しかったけど……」
私の言葉にウタちゃんは眼を忙しなく動かしながら応えたが、その頬は赤く染まっていて可愛らしかった。
「ただ、あれから事あるごとにルフィってば私にお花を持ってくるんです!」
「あらあら、素敵じゃない……ルフィもやるわね」
私としては微笑ましいやり取りだと思うのだけれど、どうやらウタちゃんは不満気の様に見える。
一体どうしたのだろうか?
- 81二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 17:13:30
「アスチルベとかストックとかヘリオトロープとか持ってくるんです。でも絶対ルフィってば意味分かってないんですよ!」
「ふふっ……うふふふっ、あっごめんなさい……それはもう狙ってやってるとしか思えないわね」
あのルフィに限って花言葉をわざわざ調べて送るということは無いだろうし、素でやっているとしたらとんでもない人たらしへと成長しそうではある……。
「それに、それに私ばっかり貰ってばっかりで……」
「ウタちゃん……」
どうやら不満だったのは自分ばっかりが貰ってばかりだという事らしい。
私や船長さんたちのような大人からではなく年の近い子供であるルフィに貰ってばかりというのは優しい彼女にとっては耐えきれないのだろう。
「だったらウタちゃんもお返ししてあげればいいのよ」
「お返し? でもルフィはお花は喜ばないだろうし美味しい物とか?」
「違うわ。ウタちゃんにしかできない……ウタちゃんが最も得意としているものならルフィもきっと喜ぶんじゃないかしら」
「あっ! えへへ、ありがとうマキノさん! じゃあさっそく行って来るね!」
私の言葉で理解したのか、暗かった表情を一変させるとウタちゃんは酒場を飛び出していった。
きっとルフィへとお返しをしに行ったのだろう。
少ししてから私の耳にも届く天使のような歌声に聞き惚れながらも、私はお店の準備をしなくちゃねと意気込むのだった。
アスチルベ「恋の訪れ」
ストック「愛情の絆」
ヘリオトロープ「献身的な愛」
- 82二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 17:53:06
これが新時代か…(尊死)
- 83二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 22:14:19
これを無自覚でやってるとしたら恐ろしい子
- 84二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 00:03:09
マキノさんナイスアシスト👍️
- 85二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 00:36:19
天然人たらしなルフィも顔真っ赤で喜んじゃうウタも可愛すぎる…
- 86二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 06:46:19
とてもいい・・・・・・
- 87二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 13:34:28
やっぱり無自覚に人の心を射抜くルフィはらしい
- 88二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 18:22:07
幼少期ウタは愛とか恋系の花言葉の花で喜ぶけどREDウタには
イカリソウ(君を離さない)
オキザニス(あなたを捨てない)
スターチス(変わらない誓い)
ローダンセ(変わらぬ思い)
みたいなやつが特効になりそう - 89二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 23:06:30
修羅場な状態になってても挙げてくれたような花を渡されて花言葉の意味わかったらその場で膝から崩れ落ちて泣き出すぐらいになりそう
- 90二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 00:55:56
- 91二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 06:48:59
- 92二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 14:35:24
これは天然たらしなルフィくん
- 93二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 19:47:47
こんな感じです?
『友情と初恋』
最近ルフィがお花を渡してこない。別に私が欲しがっているわけではない。せっかく持ってきたのに貰わないのもお花に悪いからだ。ルフィと2人っきりの時に歌う回数が増えたのもお花のお返しを催促しているわけではない。断じて。
だから、ルフィがマキノさんにお花を渡していたのを見たからって別に何ともないはずなのに……。
「ハァ、ハァ……」
私はがむしゃらに走り出していた。すでにフーシャ村の姿は小さくなっていて、気が付けば目の前にはあの日ルフィが案内してくれた風車が立っていた。誘われるように中へと入ると、走り疲れた身体を労わる様に膝を抱えて座り込んだ。
「マキノさん美人だもんね……」
マキノさんはフーシャ村のマドンナ的存在でみんなから人気がある。ルフィもすごくお世話になっているみたいだったし、よく考えたら私よりもお花を贈るのにぴったりだ。だからそんなにおかしな話ではないはずなのに……。
――どうしてこんなにも胸が苦しいんだろう……。
視界がにじんで涙が零れ落ちそうになったときに、聞き覚えのある声が私の耳に届いた。
- 94二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 19:48:25
「ウター? こんなとこで寝てんのかー?」
「ルフィ!? 何であんたがここに?」
「マキノにウタが村の外に走って行ったって聞いたぞ。お前ここに用でもあったのか?」
どうやらマキノさんには走って行く私が見えていたらしい。首をかしげながら訪ねるルフィに私はいまだ整理のつかない心の内を話す気にはならず、ごまかすように答えた。
「別に……ただ1人で歌える場所を探してたらここに来ただけ。あんたこそどうかした? また勝負でもしにきたの?」
ルフィの用事なんて今やそれくらいだろうと思っていたのに。
「あ、そうだった。ウタ!これやるよ!」
そう言ってルフィが私に渡してきたのはライラックの花だった。
「え、これマキノさんに渡した花じゃ……」
「んーおれ花言葉とかよく分からねぇからよ、マキノに見せて花の事色々聞いたんだ。この花って友達に渡すのにぴったりなんだろ? たしかゆう……ゆうじろう? だっけ?」
「友情! あんた結局分かってないじゃない!」
なんだ、そうだったんだ。急に胸の内がスッキリしたことになぜだか私は気分が良くなってきて、無性に歌いたい欲が増してきた。
「せっかくだから歌ってあげる。あんたも聞いていきなさいよ!」
「おお、ウタの歌なら楽しみだ!」
私は紫色のライラックを抱えるとルフィの為にと歌い始めた――
紫のライラック「恋の芽生え」
- 95二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 19:51:52
杞憂ってわかった途端元気になるウタが微笑ましい…
- 96二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 03:09:04
二人の思い出の場合で花を渡すシチュいいよね…
- 97二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 11:39:09
その花の種類の全体的な花言葉の他に花の色によって固有の花言葉がつくのいいよね
- 98二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 21:44:09
- 99二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 07:29:04
貰った花を大事に持ちながら歌ってるなんて可愛すぎる
- 100二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 13:25:59
花と歌で紡がれる絆って甘酸っぱい感じで素敵だと思う
- 101二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 22:33:02
色とかでも意味変わってくるからねこれの花言葉はって思った後に色での意味も知ってあれ?って展開になるのもあるかも
- 102二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 23:31:35
『失くしたくないもの』
「ふーっ……」
紫煙をゆっくりと吐き出した後に再び煙草を口に咥える。朝の一服はベン・ベックマンにとって格別だ。浴びるほどの酒を飲んだ後なら尚のこと。ゴア王国の僻地にあるフーシャ村――赤髪海賊団が現在拠点にしているその村は本来アウトローであるはずの自分たちを受け入れてくれる、過ごしやすい良い場所だ。何より俺たちの愛娘であるウタが笑顔でいられるのがその証拠でもある。最近では年の近いルフィとも毎日のようにじゃれ合っていて微笑ましいばかりだ。この村ならばウタを……と考えたところで頭を振って否定する。これはお頭とウタが決めることで副船長とはいえ自分が決めていい話ではないなと自嘲したところで船内から大きな声が響いた。
「シャンクスのバカーーーーーーーーっ!!!」
「悪かったウタ、本当にすまん!」
愛娘の怒鳴り声の次にはお頭の慌てた声まで聞こえてきて、俺は短くなった煙草の火を消すと「……ったく、今度は何をやらかしたんだあの人は」と呟くのだった。 - 103二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 23:32:09
「シャンクスとウタに何かあったのか?」
ウタに「このデザートはどうだ、美味そうだぞ」とか「次は綺麗な花の咲いている島に行こう、そうしよう」とウタの機嫌を直そうとあの手この手で気を引こうとするお頭とそれをことごとく無視するウタを見てゲラゲラと笑っている赤髪海賊団の一員を目の当たりにしてルフィは真っ先にそう言い放った。
「ああ、ルフィ……お前には申し訳ないことなんだがな、お前がこの間ウタに送った花をお頭が酔っ払ったあげくに折っちまってな……。そのせいでうちのお姫様はお冠ってわけだ」
「かん……むり? ウタなら何も被ってねぇぞ?」
「怒ってるってことだ」
「ふーん」
そう言うとルフィは俺から離れてウタのところへと近づいていく。
「ウター、花折っちまったんだってー?」
「っ!! ルフィ……。その、ごめん……。あんたがせっかくくれたのに……これじゃすぐに枯れちゃう……っ」
原因はお頭にあるっていうのにウタはどうやら申し訳ない様子だった。とりあえずお頭、ワタワタするのは情けないからやめてくれ。
「ならよ、おれがまた持ってくるよ。それならいいだろ?」
「えっ……」
ルフィの言葉にウタは一瞬だけ歓喜の表情を浮かべるも、直ぐに頷いてしまった。
だめだルフィ……それは今のウタにとっては悪手だ……。
「……ぃ、よくない!! そんなのよくないよ! ルフィのバカっ!!」
「ウタ……?」
ポロポロと涙を零しながら走り去っていき、小さくなっていくウタを俺もルフィも見つめることしかできなかった……。
- 104二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 23:32:30
「なあ、ベックマン……ウタのやつ何で怒ったんだ?」
どうやらウタが怒った理由がルフィには分からないようだった。
俺は煙草に火を点けて一口吸い上げてから煙をゆっくりと吐き出して語り始めた。
「ウタはな、お前から貰った花はどれも大切にしている。毎朝の水やりの時も嬉しそうにしているし、時には花に歌ったりもする。ずいぶん長いこと同じ花を眺めている時もある。あれは、お前から貰った時のことを思い出してるんだろうな……。それくらいウタにとっては大事な思い出の詰まった大切な物なんだよ」
「大事な思い出……」
「だから……折れちまったからといって簡単に捨てて新しいもん用意しちまったら、最初に貰ったもんを……思い出を捨てちまうのと一緒なんだよ。ウタはそう思ったから怒ったんだろうよ」
「おれ……ウタにひどいこと言っちまったんだな……」
ルフィはウタに言ってしまった事を後悔しているみたいだった。……まったく、うちのお頭もこう素直に反省できたらいいんだけどなあ。……とはいえ手が無いわけでもない。
「ルフィ、ウタと仲直りしたいか?」
「うん、したい……。おれ、ウタに謝んねえといけねぇ」
「なら俺に良い考えがある――
- 105二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 23:34:08
「ウターーー!! ウーーターーーーーーっ!!」
「ルフィ……さっきはその怒鳴ってごめん……でも私……」
「いいよ、おれもごめん。ウタが大事にしてるもん傷つけちまった」
「ルフィ……」
「それよりもマキノのとこ行こう! あっ、折れた花も持って来いよ!!」
「えっ……?」
―――――
「うふふっ、それにしてもよく思いつきましたねベックマン さん」
「まあ、花は折れちまったが花弁の近くは無事だったからな……」
「すごいっ、すごいよマキノさん! これすっごく綺麗!!!」
「おおー、すっげえー!!ベックマンの言った通りだ。すげぇなマキノー!!」
俺の目の前では栞状の押し花を持ってくるくると回る笑顔のウタと飛び跳ねるようにして喜ぶルフィがいた。確かに花の咲いている付近でポッキリと折れちまってはいたが花弁近くは綺麗なままだったのだ。それならば押し花にしてしまえば形としては残るはず。ならこういう事に詳しい人間――マキノさんに白羽の矢が立ったというわけだ。さて残る問題は……。
- 106二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 23:34:34
「……で、さっさと出てきたらどうだお頭」
「「シャンクス!!」」
「あー悪かったなウタ……それにルフィも」
隠れていたつもりのお頭に声をかけると頭の麦わら帽子に片手を当てて、申し訳なさそうな顔をしながら現れた。後ろ手に隠されていたもう一つの手にはなにやらパンケーキの皿が乗っている。
「ウタ……大事にしていた物を傷つけて本当にすまなかったな。お詫びになるかどうかわからないが用意したんだ。食べてくれるか?」
「シャンクス……。私もずっと怒って、無視してごめんね」
「いいんだ、さあ食べよう――ってあああああっ!! もう半分ないっ!!!」
「もぐもぐ……シャンクスぅ―これあんまりうまくねぇぞ!」
いつの間にやらシャンクスの手にあったパンケーキは半分が無くなっていた。ルフィ、今度はお前か……。
「ルフィー! お前なぁ、せっかく俺がウタの為に苦労して作ったんだぞ!!」
「え……シャンクスが私の為に作ってくれたの!? もぉー! ルフィのばかーっ!!」
「んー? ……まだ半分残ってんぞ。半分じゃダメなのか?」
「駄目に決まってんだろバカヤロー!!」
「シャンクスが作ってくれたパンケーキ全部食べたかったのに―!」と騒ぎ出すウタにルフィを締め上げるお頭に「悪かったウタ―」と揺さぶられながら答えるルフィとを眺めながら隣のマキノさんは困ったわねぇと頬に手を当てながらも微笑んでおり、俺は3人に呆れつつも、ウタの手にある栞の花――エーデルワイスを一瞥してから煙草を口に咥えたのだった。
エーデルワイス「大切な思い出」
とりあえず父の日にごめんなさいシャンクス
- 107二次元好きの匿名さん23/06/19(月) 00:56:31
思い出を大事にしたいから最初に貰ったのに拘るのか
素敵な考えだ - 108二次元好きの匿名さん23/06/19(月) 06:50:19
とてもいい
- 109二次元好きの匿名さん23/06/19(月) 13:52:41
さすがベック。女心をよくわかってる上にフォローもできるなんてプレイボーイと呼ばれる男なだけあるぜ
- 110二次元好きの匿名さん23/06/19(月) 22:19:16
いい相談相手だ
- 111二次元好きの匿名さん23/06/20(火) 01:46:33
このレスは削除されています
- 112二次元好きの匿名さん23/06/20(火) 08:12:09
いろんな花の一つ一つが大切な思いでなんだろうな
- 113二次元好きの匿名さん23/06/20(火) 14:37:57
- 114二次元好きの匿名さん23/06/20(火) 14:43:23
つらい
- 115二次元好きの匿名さん23/06/20(火) 22:37:40
- 116二次元好きの匿名さん23/06/20(火) 23:25:35
思い出はその人が生きているかぎり枯れることはないからね…
- 117二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 01:11:57
- 118二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 07:50:12
- 119二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 14:01:38
大人げないシャンクスだった場合
シャンクス「なあベック。そろそろ奪りに行こうか。"ルフィの命"(タマ)」
ベック「マジでやろうとしたら他の赤髪海賊団の全員でアンタをシバくしウタは二度と口きかなくなると思え」
シャンクス「…冗談だ。ガキ相手にそんな大人げないことするわけがないだろ?ハハハ…!」
ベック「どうだかな…」
ってなるかも
- 120二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 21:22:49
大人げないです、シャンクスは
『わたしにとってのあなた』
何時もの陽気さは鳴りを潜め、真剣な表情で目の前の光景を見据えるお頭に酒を注ぐ。
三日月の様に開いていた口も今では重々しく閉じられたままで、おれはそれが開かれるのをしばし待った。
「なァ、ベック……そろそろ奪りにいこうか――“深紅のバラ”」
「……は?」
何言ってんだこの人はという表情を隠さずに話の続きを促すと、とんでもなく下らない内容だったことに後のおれは後悔した……。
「あそこを見ろ……」
お頭の視線の先にいるのは最近のフーシャ村では見慣れた光景だ。
「ウタとルフィがいるな」
「2人は何をしていた?」
「ルフィがウタに花を渡していたな」
「そう!それだ!!」
いきなり大きな声を上げたために周りの赤髪海賊団の船員達もこちらを振り向くが、相手がお頭だと分かると何時もの事かと察して何も無かったかのように酒盛りの続きを行い始めた。正直言っておれもそちらに混ざりたいくらいではある。 - 121二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 21:23:49
「最近のウタは花の世話をするのに嵌まっている」
そうだな、ルフィから貰った花の世話を笑顔で行っているな。
「こないだウタの部屋の花を折っちまった時にはかなり怒らせちまった」
そりゃあ、アンタがルフィから貰った花を酔っ払いながら触って折っちまったからだろう。
「それに花を貰った際のウタはルフィには分からないだろうがかなり喜んでいるしな」
花を貰った際に結った髪が反応しているのにはルフィは気づいているし、「ウタの髪っておもしれーんだ」と言っていたがな。
「だったらウタが大好きなおれが花を送ればウタはもっと喜ぶに決まっているだろう? 間違いなくルフィから貰った時より喜ぶんじゃないか?」
「ガキかアンタは。子供と張り合ってどうする」
結局ウタの笑顔をルフィに取られたみたいで悔しいだけか。しかし一つ気になることがある。
「それでどうして深紅のバラを送ることに繋がるんだ?」
「そりゃあお前、ウタが言っていただろう。色がおれの髪の色そっくりだって。押し花にして今も身に着けているって言っていたし、それだけ深紅のバラが好きならおれからも送って喜ばせてやりたいからな。……しかしルフィもバラの本数の意味も分からない様じゃまだまだガキのままだなぁー」
ルフィがバラ3本送ったと聞いて即ルフィを締め上げに掛かった奴の台詞とは思えないな。ルフィもルフィで愛と好きの意味の違いに分かっていなくて火に油を注ぐはで赤髪海賊団総出でお頭を止める羽目になったのはこれ以上ない赤恥だったな。
「……お頭、因みにだがどれぐらい送るつもりだ?」
「ルフィからは3本貰ったらしいし、おれからはその10倍は送るつもりだ。いやここは景気よく100本だな」
「……やめておいたほうがいいぞお頭」
見栄を張るつもりなのだろうが、流石にやめておいたほうが身の為だと思うのだが……。
まあ忠告はしたし、それでも送るというのなら止めないが。
話は終わりだとばかりにおれは煙草に火をつけて咥えることにした。
- 122二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 21:24:45
次の日にルフィに会ったおれはせっかくだからとルフィに尋ねた。
「それでルフィ、どうしてあの花をウタに渡したんだ?」
昨日ルフィから貰った花は一段とウタのお気に入りとなったみたいで、帰った後も空いた時間はその花にべったりだった。
「おう、実はウタみたいだったんだ」
「ウタみたい?」
「なんか赤と白の花が一緒になって咲いててよ、そんでそれがウタの髪みたいだなって。そう言ったらウタも笑ってた」
「くくくっ……そうか、確かにあのツツジはウタの髪にそっくりだったからな」
「しししし、だろ」
そう言って笑うルフィの笑顔を見て、相変わらずのド天然で人たらしな奴だなと思いつつもおれもまた笑みを浮かべた。
余談だが結局お頭はウタに大量のバラの花束を手渡して一時はウタを大喜びさせたものの、大量に在る為に自室には置いておけず、マキノさんの酒場に大部分が置かれることになった。お頭はそのことに少なからずショックを受けたみたいだったが「考えなしに行うからだ」と俺は独り言ちたのだった。
赤いツツジ「恋の喜び」
白いツツジ「初恋」
- 123二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 21:33:08
さすが原作者公認の人たらしと大人気ない男
- 124二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 22:05:20
大喜びで良かったねシャンクス
置き場はまァしょうがない - 125二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 06:46:33
花言葉いろいろあるんだなー
- 126二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 15:05:52
子供相手にバラの花を渡したと知って即締め上げるわ対抗心を燃やすわ後に四皇と呼ばれる男の姿か?これが…
- 127二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 21:44:34
- 128二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 06:48:22
いい・・・
- 129二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 13:23:20
きっといつも以上にニコニコしながらその花を愛でてるんだろうな
- 130二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 21:38:04
ルフィもシャンクスも花言葉はわかってないだろうな
- 131二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 03:07:47
- 132二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 12:59:41
シャンクスはすごく凹んでそうだな
- 133二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 14:54:33
この後バラの花でいっぱいになったマキノの酒場で赤髪海賊団の野郎共がワイワイやってるの想像するとちょっとシュールで面白い
- 134二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:25:40
『約束と変わらぬ思い』
フーシャ村の外れにある見晴らしの良い岬で私とルフィはいつもの様に勝負を行っていた――
「ふふん、私の勝ちね!」
「まだ、勝負はついてねェ!」
「出た、負け惜しみィ」
「なんだとぉ!」
私はいつもの様に勝負に勝つと、ルフィに向かって笑いかけた。これで私の158連勝中だ。私はなおも負けを認めないルフィに対して相変わらず子供なんだからと思いつつも変わらない毎日が続くことに幸福を感じた。変わらないといえばあれからも度々ルフィは私にお花を持ってくる。お花なら何でもかんでもという訳ではなくてルフィ本人に言わせれば何となくこれが良いと思ったからといった漠然とした理由なのに、私の好みの花やドキッとさせる花言葉の花を持ってくるのだからなかなかに始末に負えなかったりする。
「ん、どうかしたのかウタ?」
「ううん、何でもないわよ」
ルフィと会うたびについ手元に何か持ってないか見てしまうのも期待しているからではなくアイツが乱暴に扱っていないか確かめる為で他意はない……はず。お花は繊細なんだから大切に扱わないといけないからで……とそんな風なことを考えていたのだが、気分が良いしせっかくだから歌いたい。私の歌がどこまでも届くような気がするからか海に向かって歌うのは好きだし、ちょうどいいとばかりに岬の先端まで足を進めたところで視界の端に黄色い物が映った。
「あれ?」
「ウタ?端のほうは危ねぇぞ!」
「あんなところにお花が咲いてる……」
「花ァ?」
どうやら崖の地盤から黄色い花が咲いているようだった。ルフィも私の隣で一緒に下を覗き込むと見つけることができたのか「ああ、あれか~」と暢気な声を発した。
「あれってタンポポか?」
「ん~色は同じだけど花の形が違うし多分……アゼトウナかな」
「汗盗難?へんな名前だなァ~」
「違う!ア・ゼ・ト・ウ・ナ!なによ汗盗難って……」
まったくルフィはまた変な名前を付けてと呆れつつも、再びアゼトウナへと視線を向ける。確かアゼトウナの花言葉は――と私が思い出そうとしている時にルフィがとんでもない事を言い出した。 - 135二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:26:46
「欲しいならおれがとってくるぞ!」
「っ!?駄目に決まってるでしょ!落ちたら下は海よ!あんた泳げないじゃないっ!」
「ウタだって、泳げないだろ」
「危ないって言ってんの!」
「落ちなきゃいいだけだ!」
「この分からずや!」
「お前こそ!」
私が危ないから行くのは駄目だと言ってもルフィは聞いてくれなくて、私たちは言い合いの喧嘩になってしまった。でもこれで良かったのかもしれないとその時の私は思った。思ってしまった。……だって仲違いした相手……私にわざわざ危ない真似をしてでもお花を取ってくるようなことは無いと思ったからだ。結局喧嘩したまま別れた私はそのままフーシャ村へと帰ったのだった。
―――――
時間がたって頭が冷えてくると先ほどはルフィに言いすぎたのではという考えが頭の中を巡ってくる。ルフィはそもそも私の為にアゼトウナを取ってこようとしてくれていたのだし、もうちょっと言い方があったはずだ。
「明日ルフィにあったら謝らないと……」
「なんだ、ルフィの奴と喧嘩でもしたのか?」
もうすぐ日が暮れる時間帯に船の甲板でそう呟いていると後ろからシャンクスが話しかけてきた。
「シャンクス……うん、ルフィとちょっとね……」
「まあ喧嘩するほど仲が良いとはいうがほどほどにな」
そういって私の頭をシャンクスは優しく撫でてくれた。大きくて角ばっていて頼りになる手に慰められて私の心は落ち着いていく……はずだった。
「しかし、ルフィはどこほっつき歩いているんだろうな、もう日が暮れるのにまだ村に戻っていないとマキノさんが言っていたぞ」
「え……!?ルフィまだ戻って……あっ、まさか!?」
「おい、どうしたウタ!?」
もしかしたらと思い立った私は一目散に駆けていく。村を、林を抜けてルフィと勝負をした岬を目指し自分が出せる全速力で走った。息を切らしながらも岬にたどり着いた私はすぐさま崖下を覗き込んだ。
- 136二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:28:52
「ルフィ!」
「ウタ!?」
ああ、やっぱりここにいた。アゼトウナを取ろうとして崖を降りたのだろう。身体も服も泥まみれで両手の爪先は赤く染まっていた。けれども何とか自分が手を伸ばせば届く距離であったのは僥倖だ。
「ルフィつかまって!」
私は身を乗り出して限界まで右手を伸ばした。ルフィもそれに応えるように左手を伸ばしたその時だった。ルフィの右手で掴んでいた壁面が崩れたのだ。私は伸ばされていたルフィの左手を急いで掴もうとして手を伸ばしたが、私の手はルフィの手を掴み損ねた――
「ルフィーーーー!!!」
私が落ちていくルフィを見て叫んだ瞬間、私よりも長い腕がルフィの腕を間一髪で掴んだ。
「ったく、本当に危なっかしいなお前は」
「シャンクスぅ……」
「ジャングズ……っ」
「泣くな2人とも。無事でよかった」
どうやら私が村を出て行ったのを心配になったシャンクスが後を追いかけていたらしく、ギリギリで間に合ったんだそうだ。そのまま泣いたままの私とルフィはシャンクスに抱えられてフーシャ村まで戻った。村長やマキノさんたちに危険な真似をしたルフィは勿論こっぴどく怒られて、私は泣き疲れてそのまま寝てしまったらしく起きた時には次の日の朝になっていた。
- 137二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:31:33
- 138二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:33:06
そもそもどうしてルフィは私にアゼトウナを渡そうと思ったのだろう……。
「ウタと仲直りするためだ!」
「……あっ!?」
――あのお花はルフィがウタちゃんと仲直りがしたい、喜んでほしいっていう気持ちの詰まった素敵なプレゼントだと思うわ。
マキノさんから言われた言葉が蘇る。そうだあの時私はルフィと喧嘩をしてて……だからルフィはアゼトウナを私に……。
「ルフィ……1つ約束して?」
「なんだ?」
「私にお花を渡すときは絶対に危ない真似はしない事……約束できる?」
「うーん、分かった!」
「だったら、貰ってあげ……貰ってもいい?」
「おう、いいぞ!」
私は指先に包帯を巻いたルフィから黄色いアゼトウナを貰い受けると、満面の笑みを浮かべて感謝の言葉を伝えたのだった。
黄色のアゼトウナ「誓い」「変わらぬ愛」
――ルフィ、マキノさんからオレンジ貰ったから一緒に食べよう。
もう、なんで皮のまま食べようとしてるのよ……。
皮を剥いて食べ……あっそっか指……。
……ほら剝いてあげるから渡しなさい。
これでよしっと……ほらルフィ、はいあーん。
- 139二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:45:54
この頑固者よ…
素敵な頑固者… - 140二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 06:58:43
キュンキュンしますわー‼︎
- 141二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 07:39:04
めっちゃイイ…
それにしても158連勝ね
まだ、まだ大丈夫… - 142二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 08:06:27
ああオレンジのエピソードに繋がってる…
良い話で好き - 143二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 13:39:08
- 144二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 14:08:06
前回のシャンクスは色々残念な部分が目立ったが今回は余裕ある大人な雰囲気で格好いい
- 145二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 14:14:50
- 146二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 14:36:16
せやな。すまんかった
- 147二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 22:46:06
もらってもいい?という同じ目線と危険なことはしない、ミカンの皮向いてあげるというお姉ちゃんの目線と混ざっててウタの絶妙な心理状態を感じる
- 148二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 08:07:27
自分にプレゼントするためにここまでしてくれたらさらに好きになっちゃうな
- 149二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 13:52:27
黄色のアゼトウナ「誓い」
新時代の誓いをした二人にその花言葉はエモいて - 150二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 22:27:54
- 151二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 02:08:38
友情をゆうじろうって言ったりアゼトウナを汗盗難って言ったりと言い間違いが酷いなルフィ君はw
- 152二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 12:04:18
- 153二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 13:09:21
いつもの逆パターンで「ルフィ!これアンタにあげる!!」ってプレゼント渡すのいいな
- 154二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 21:22:09
『私にあなたは眩しすぎる』
フーシャ村の酒場"PARTYS BAR"はいつも賑やかだ。美味しい料理とお酒が出され、客が思い思いに飲んでは騒ぐ。私はそんな店の片隅で年季が入って少し傷んだ本のページを捲る。私が探している内容はないかと最後まで読み進めてみたものの、この本に書いてある事柄も私が知っている事実と変わらないようだった。私は本を閉じると嘆息する。そんな私の様子が芳しくないと思ったのかマキノさんが声をかけてきた。
「どうしたの?ウタちゃん……これは植物の本?」
「あっ、マキノさん……うん、シャンクスが買ってくれた本なんだけど私が知りたい事は書いてなくて……」
「何か知りたい事でもあるの?」
「お花を長持ちさせる方法を知りたくて……でもどれも書いてある事は同じで……」
私は悩んでいた内容をマキノさんへと明かすことにした。ルフィから貰ったお花だけれどどうしても何時かは枯れてしまう事。そうなる前に押し花にして形に残るようにしているけれど少しでも長持ちさせておきたいのだと……。
「そうね……お水や肥料は当然として葉っぱは重ならないようにしておかないといけないわね」
「どうして?」
「それはね―― - 155二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 21:22:50
「――風になれ~♪」
やっぱり歌うのは気持ち良い。フーシャ村のはずれの草原で一曲歌い切った私は歌い終わると満足したように一息を吐いた。
「それにしても……せっかく私が凄いことを思いついたのに何で先に寝ちゃうのよ、ルフィのバカ……」
私は足元ですっかり寝入ってしまっているルフィを見て呟いた。――私はウタウタの実の力で夢の世界を創造できる。使い続けると疲れて眠っちゃうけれど、それまでだったらどんな事だってできる。そう――私がルフィやシャンクスから貰ったお花だって貰った当時のままで再現だってできるのだ。色とりどりの花に囲まれた世界はとても綺麗でせっかくだからルフィも招待してあげようと思ったのに……。
「勝負したら疲れたから寝るってなによ、もう……。ほんっと自由なんだからアンタは……」
私の世界に招待するには私の歌を聴いてもらわなければならないため、自分で寝てしまったルフィは呼ぶことができない。私はほんと生意気なんだからとルフィの鼻を摘まんだり、意外とサラサラな髪をいじったり、もちもちな頬っぺたを摘まんで時間をつぶす。急に「メシィー」なんて寝言をいうルフィがおもしろくて笑ったりもした。「これ、やるぅ」なんて夢の中でまで私にお花を渡そうとしているルフィにちょっとドキッとなんかはしていない。ほんとうだ。
「ふわぁ~っ」と大きな欠伸をしてようやくルフィは目を覚ました。まだ眠いのか手で目を擦ろうとするのを赤くなるからやめなさいと止めてから、そろそろフーシャ村へ戻ろうかとルフィを促そうとしたのだが……。
「そうだった、ウタこっちだ!」
とルフィにいきなり手を取られて2人駆け出すことになった。
「ちょっとルフィ!どこに行くの!」
「ん~もうちょい!」
私が問いかけても答えてくれず、ルフィに手を引っ張られながら走っていく。そういえばいつもは私が先を走るからルフィが前を走るのなんて珍しいなんて考えていたら目的地に着いたのかルフィはやっと立ち止まった。
- 156二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 21:24:16
「ここだ、ウタ!」
「ここ?何が……すごい――」
目の前に広がるのは視界一杯の向日葵だった――
こちらに向かって咲き誇る姿は圧巻というほかなくて、私は目が離せなかった。
「しししっ……すげぇだろ」
「うん、すごい。とっても綺麗」
私は暫くの間夢中になって向日葵を眺めていたが、私の中にこの光景を見れた喜びとちょっぴりの悔しさが生まれたのが分かる。私の世界ではこの光景は今まで見ることはできなかっただろう。私が認識した事で可能になったとはいえこれほどまでの景色をルフィに見せられたら私の負けのような気分にさせられる。でもまあいいか。今日のところはこんな壮大な景色を見せてくれたルフィに花を持たせててやろうと思う。
満足した私がルフィに向き直ると「ほんっとウタは花が好きだなァー」と笑っていた。
私に向かう笑顔はまるで太陽のようで――
――お花にはお日様の光が必要なの。お花は葉っぱで光を受け取って綺麗な花を咲かせるのよ。
「ん~どうしたんだ、ウタ?」
「~~っ何でもないっ!!」
恥ずかしくて言えるわけがないじゃない。ルフィの笑顔はまるでお日様のように輝いていて、私がお花だったら眩しすぎて見ていられないなんて――
ヒマワリ「私はあなただけを見つめる」
- 157二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 21:25:30
- 158二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 21:28:27
花畑を見せる前に見せられちゃったか〜
- 159二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 07:05:21
ホントここのルフィは天然たらし
- 160二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 07:11:58
天然たらしルフィとそれに振り回されるウタはいくらあっても良い
ポーネグリフにもそう書いてある - 161二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 15:15:40
太陽神ニカを実を食べる前から太陽のような輝きを持つ男だったルフィさん流石っす
- 162二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 23:19:05
本人は無自覚にドキドキさせてくるからウタの心臓もたないねえ
- 163二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 00:51:20
ルフィからもらった花を枯らさないように頑張るウタちゃん健気だわ
- 164二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 12:05:32
この関係尊い…
- 165二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 15:03:53
おい~!!ルフィが案内してくれたこの向日葵がいっぱいのステージで「すてきなものを見せてくれたお礼にアンタのためのライブを開いてあげる!!」って感じでスペシャルライブせんでええのんか~♥️
- 166二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 01:47:30
ルフィの天然たらし度がどんどん増してる気がする
- 167二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 12:32:32
エレジアでは花の歌をよく歌ってそうだな
- 168二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 22:10:37
- 169二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 01:26:03
ルフィから花を貰い始めてしばらくたった頃
ルフィ「ウタ、今日もきれいな花見つけんだ!やるよ!」
ウタ「いつもありがとうね。…もうルフィからだいぶいっぱい花をもらったね」
ルフィ「そうか?そういえばベックからおれがあげた花、大切に育ててるって聞いたぞ!あんがとな!」
ウタ「ま、まあ人からもらったモノだし。最低限の礼儀ってやつよ」(もうベックったら恥ずかしいから余計なこと言わないでよ…!)
ルフィ「これからもキレイな花見つけたらやるからよ。そんでよ、それがいっぱいになったらマキノの店にその花達並べて、ステージとか作ってそこで歌うってのはどうだ?きっとシャンクス達も喜ぶと思うぞ」
ウタ「マキノさんに迷惑じゃない?でも…悪くないかもね」
ルフィ「ししし!じゃあ張り切っていいやつ探してくるから楽しみにしてろよ!」
ウタ「フフッ、うん。楽しみにしてる♪それまでわたしもお花枯らさないように頑張るから!」
みたいな会話があったりしたらいいな - 170二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 10:44:00
いいなステージの飾りつけか
マキノさんもまんざらじゃない感じで
いつの間にか店が花いっぱいになってるんだな - 171二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 10:52:10
『あなたは――』
フーシャ村の港へ寄せた船レッド・フォース号から船員たちが降りてくるものの誰一人として口を開く者はおらず、落ち込んだように誰しもが顔を伏せていた。タラップを最後に降りた麦わら帽子を被った男へと駆け寄った村の少年が不安そうな顔で問いかけると、麦わらの男はゆっくりと語りだした――
「心配するな。ルフィ。ウタはな―― - 172二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 10:52:52
「ゴホッゴホッ」と咳をする。喉に痛みが走って顔をしかめた。身体はだるくて重く動かすのもやっとだ。私は今風邪をひいて寝室で寝込んでいる。船医のホンゴウさんには薬を飲んで寝ていればすぐに治ると言われたが、正直言って苦い薬は嫌い。ルウが作ってくれる甘いパンケーキなら何枚でも食べられるのに、具合の悪い今は食べていいのはお粥だけで物足りない。何よりも喉の痛みのせいで大好きな歌を歌えないのが一番辛い。体調の悪さと心配のし過ぎからか私に構おうとするシャンクスたちを「煩いから出て行って」と言ったのは言い過ぎだったかもしれない。風邪が治ったら謝らないといけないなぁとぼーっとする頭で考える。度々ホンゴウさんが様子を見に来てくれるが、やっぱり一人は寂しい。もうフーシャ村には着いたのかな?ルフィは私が居なくて寂しがっていないかな、なんてとりとめもなく考えていたらいつの間にか私の意識は遠のいていく。
――誰かの声がする。シャンクス?それともホンゴウさんかな?誰の声かは分からない。けれど私は朦朧とした意識の中で「はやくよくなれよ」とだけ聞こえた気がする。私の頬に何かが添えられた。火照った頬にあたる冷たい何かが心地良く感じて、私は甘えるように縋り付くと優しく撫でられたのを感じるも、疲労による睡魔に負けて微睡むように眠りについた。
――何時もより重い瞼を開けると私は意識がゆっくりと戻ってきたのを感じる。まだ少しだけ身体がだるい様に思えたが、酷かった時と比べると大分マシだ。それに喉の痛みも治まっていて胸をなでおろした。喉の渇きを感じたので体を起こし、水差しとコップが確か枕元の小さなテーブルにあったはずと視線を向けるとお目当ての物の他に別のモノまで置いてあるのに気づいた。一枚の紙とお花だ。「はやくよくなれようた」というミミズの這ったような字が書かれた紙を見た私は「下手」と率直に呟いてからお花を手に取ると微笑んだ。ありがとうルフィ。
- 173二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 10:53:50
私がマキノさんのお店に元気な姿を見せてやってくると、マキノさんはほっと胸をなで下した後に喜んでくれた。
「元気になって良かったわ、ウタちゃん」
「心配かけてごめんなさいマキノさん。でももう大丈夫!」
安心して穏やかな笑みを浮かべるマキノさんにつられるようにして、私も笑顔で返した。
「そういえば、ウタちゃんが寝込んでいる間にルフィがお見舞いに行ったのよ」
「うん、でも寝ていて気付かなかったみたい。だけど聞いてよマキノさん。ルフィったらお見舞いの花を持ってくるのはいいけどメランポジュームを持ってきたんです」
「うふふ、ルフィらしいわね」
「そう、ルフィらしくて真っ直ぐというかそのままというか……」
私の言葉にマキノさんはあれ?と首を傾げると確かめるように私に疑問を口にする。
「もしかしてウタちゃん……メランポジュームの花言葉は『元気』だと思ってたりするのかしら?」
「えっとあとは確か『小さな親切』もあったような……」
私はすべての花言葉を知らないけれど、他に何かあったのかな?
「メランポジュームの花言葉にはあと1つあって――
マキノさんの告げられた言葉で、私の顔が赤く染まるまであと5秒――
メランポジューム「元気」「小さな親切」「あなたはかわいい」
- 174二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 10:55:14
またしても入らなかったオマケ
ねぇルフィ、あんたが見舞いにくれた花なんだけど……
え……私が元気になって良かったって?
そうよね、ルフィだもんね……分かるわけないよね……
え!?私に似合ってると思った?ふふっ……
じゃ、じゃあ喉の具合も治ったし、お礼もかねて歌ってあげる!
- 175二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 10:56:30
ルフィも何となく「元気になれそう」って思ってその花を持ってきてたのかもね
- 176二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 11:48:50
後半平和なのに、初っ端170が辛すぎる…
- 177二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 21:01:45
- 178二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 01:27:12
風邪引いて気分が沈んでる時にお見舞いのメッセージ&花は心に染みるよい…
- 179二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 11:37:17
風邪薬は症状抑える薬で根本的に病気を治すのは自分の元気と免疫だから
活力をくれたルフィからの贈り物がある意味特効薬だったんだろうな
気分で少し免疫力上がったりするし - 180二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:52:46
「あなたはかわいい」を似合ってるって言われたらご機嫌になるな
- 181二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 01:06:34
風邪引いて喉痛くなって声が出しづらいとマジで気分下がるからな
まして大好きな歌が歌えないとなれば余計に気分が落ち込んでしまうわな
そんなウタを拙い字のメッセージと花で精一杯励ますルフィとそれによって元気を取り戻すウタの姿は尊い - 182二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 12:09:10
保守します
- 183二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 12:12:41
花言葉で一喜一憂するのが頭に浮かんで楽しい
- 184二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 12:47:19
この天然たらしルフィ君ならいつものように花をプレゼントしに来たときに「ウタ、ちょっといいか?」っておもむろに花を一輪ウタの髪に飾ってあげて「うん、なんか似合ってると思うぞ!」とか言ってウタを赤面させかねん(例のよって意識しないで持ってきたその花の花言葉が美しいとかかわいいとかそういう系のやつというおまけ付き)
- 185二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 22:42:15
- 186二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 00:31:10
- 187二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 08:39:05
よきかなよきかな
- 188二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 13:57:46
ウタ「もールフィってば毎回無自覚でこんな真似するから本当に困っちゃう!」(後ろ髪の輪っかがパタパタと嬉しそうに動く)
シャンクス「そうだな」
ウタ「私じゃなかったらルフィにその気があるって勘違いしちゃうよ!」パタパタパタ!
シャンクス「そうだな」
ウタ「ちょっとシャンクス、真面目に聞いてるの!?」
シャンクス「聞いてるさ。お前がルフィに花を髪に飾り付けてもらったのが嬉しかったってのは十分に伝わったよ」
ウタ「なっ!?そ、そんなこと一言も言ってないでしょ!!変なこと言わないでよシャンクス!!」(顔を真っ赤にして否定するが後ろ髪の輪っかは更に勢いよくパタパタと動く)
シャンクス(ほんと素直じゃねェなウタは…)ヤレヤレ
- 189二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 22:34:40
- 190二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 00:51:05
無自覚天然たらしルフィとそれに振り回されるおしゃまなウタという図式が出来上がってて草
- 191二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 12:03:13
感情に合わせて髪が動くのが公式だから喜びの感情絶対隠せないのがほんと弄りがいがある
- 192二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 15:27:54
>>186マキノver.
ウタ「マキノさん見て!これルフィが付けてくれたの!」
髪に飾り付けられた花を見せるウタ。
マキノ「あら、素敵じゃない!」
ウタ「でもルフィってばこの花をくれた後はすぐいつもの調子で勝負するぞって言うだよ?ほんとムードの欠片もない…」
マキノ「フフッ、ルフィってば相変わらずね」
ウタ「でしょ!きっとこの花も何となく綺麗だから持ってきて、なんとなく似合いそうだからって髪に飾り付けてきたんだよきっと!」
マキノ「ふーん、でも本当に似合ってるわよウタちゃん。その花の花言葉もピッタリなくらいに」
ウタ「え、花言葉…?」
マキノ「その花にはね、あなたは美しいって花言葉があるのよ」
ウタ「う…美しい…」
マキノ(いつも思うけど、ルフィってよくわかってない割にこういう時のチョイスが絶妙に上手いのよね…)
顔を真っ赤にさせアワアワとうろたえるウタを見ながらニヤニヤと顔を綻ばせ、そんなことを考えるマキノであった。
- 193二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 15:30:49
こちらが今スレでの最後の作品となります
ルフィがウタにお花を渡すというやりとりが尊くて勝手に書き綴った拙い物でありましたが喜んでくれる方がいて感無量です
見て頂いた方に心から感謝いたします
『お日様の様にゆれて咲く』
『お日様の様にゆれて咲く』 ゴア王国の僻地にあるフーシャ村——そこから私とルフィは飛び出した。ここからが私たちの日常の始まりだ。
いつもの様に勝負をして野原を駆けまわって疲れた私たちは草のベッドの上に隣通しで寝っ転がる。
穏やかな風が私の髪を撫でる様に吹き、暖かい太陽の日差しを浴びると体がポカポカして気持ちが良い。
ルフィもうららかな日和にそそのかされて眠たくなったのか、大きな欠伸をして今にも寝てしまいそうだ。
どうせなら私の夢の世界で楽しませてあげたいが、あいにくルフィはあの世界があまり好きではないみたいだから残念だ。
そういえば、それなりに長い時間を一緒に過ごしてはいるけれど、私はルフィの事はあんまり知らない。
せっかくだから聞いてみようと私はルフィに声をかけた。
「ルフィには家族は居ないの?」
「ん~、爺ちゃんがいるけど、めったに帰って来ねぇ……」
「そうなんだ……」
だからいつもマキノさんや村長さんがルフィの面倒を見ているのかな。
私にはシャンクスたち赤髪海賊団のみんながいるけどルフィは違うんだ……。
聞いてはいけないことを聞いてしまった気がした私は謝ろうと思ったけれど、すでにルフィは夢の中だった。…telegra.ph - 194二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 15:38:07
めっちゃ好き…
- 195二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 15:42:03
- 196二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 15:55:54
- 197二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 01:02:09
どれも良いSSでした!
- 198二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 01:21:17
ほんともう~この二人は…最高かよ!
- 199二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 01:22:42
ウタも戦闘中はお留守番だから一人は寂しいってよく分かるのでルフィの孤独感をより理解してしまうんだよな
でもウタと勝負したりこうして花をあげたり歌を歌ってもらったりすからルフィは笑顔でいられる。ウタもまたルフィにとって太陽のような存在だったんだな
- 200二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 01:23:31
200ならルフィとウタ、二人の絆の花は永遠に枯れない