- 1二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 20:38:33【閲覧注意】痛っ……|あにまん掲示板(昨日の夜の記憶がない…頭が痛重い…てかなんで裸…ってベッドにもう一人!?)dice1d3=@3 (3)@1右2真ん中3左https://bbs.animanch.com/img/1889233/1bbs.animanch.com
こちらのスレで誕生したぐだと剣式・アース・キャストリアのハーレムについて語るスレです
↑のスレ主とは別人です
- 2二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 20:42:42
前スレのSSよかったなぁ…
続き期待 - 3二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 20:43:18
立て乙
新しくなったから今までss投稿してたの再度投下するよ。
投下ちょっとキリいいところまで書いてからでええか? - 4二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 20:45:04
ありがとう!気長に待ってます!
- 5二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 20:50:34
この3人ならぐだの死もどうにかしちゃいそうだ
それこそアヴァロン行くとか - 6二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 20:54:26
- 7二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 21:07:52
- 8二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 21:08:13
保守
- 9二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 21:08:56
- 10同窓会ss作者23/06/03(土) 21:17:29
名前変えた( ˙꒳˙ )
作者からのお願いとssの注意事項をちょっと。
・自分が書いてるssにはオリキャラが出ます。準主人公並みに活躍します。(する予定です。)
が、基本的にぐだこと藤丸立香と、上位存在3人、アーキタイプアース、アルトリア・アヴァロン、『両儀式(セイバー)』のイチャイチャが基準です。そこは忘れないようにしたいデス……ガンバリマスル( ˙꒳˙ )
・たまに?割かし?作者の手癖が酷く、シリアスやら不穏要素が垣間見えます、同窓会という場でしょうかねぇ知らんけど。でもバットエンドにはなりません(断言)安心してください。なんというかイチャイチャ書いてたら試練を与えたくなるんよなぁ(乗り越えて更にイチャイチャラブラブしてるのを書きたいのもあります)
・必ず!完結させます。私が物理的に死なない限り。絶対( ˙꒳˙ )
・作者にr18の文才はありませんでした。そういったものは他のss作者を待つか自分で書いてみよう!私も最初は500字くらいのかけたらいいなぁと思ってたら20000字超えちったよ。しかもまだまだ増える予定です。やべぇ手が止まらねぇよォ
・時たまss投下爆撃しますが、私のことは気にせず存分に語り合って欲しいです。投下の邪魔になるとか絶対ないので。むしろ定期的に良質概念を供給してくれるとモチベになります。同じぐだハーレム好きとして存分に語ろうぜ!!!
以上、感想くれると嬉しい(強欲の壺)作者より - 11二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 21:21:55
2万字超えとか凄いな…何度かSS書いた事あるけど5000字ぐらいだった
- 12同窓会ss作者23/06/03(土) 21:23:20
※3人とも受肉済み+同棲状態+現代で暮らしてる設定。
剣式「ねぇ立香?今度の週末ディナーにでも行きましょう?私、洋風のフルコース料理に興味があるの。………もちろん、2人っきりできれいな夜景を見ながら、ね?(囁きボイス)」
ぐだ「(近いっ、近いよぉ!)えっと、誘ってくれるのは嬉しいけど、その日は先約が……」
アース「なに抜け駆けしようとしてるのですか、あなたは。まぁ、そもそもとして週末は私と夜景デートするという予定が入るので、あなたのディナーはお預けになりますがね。それでいいですよね?立香?」
ぐだ「(そんな約束した覚えないんだけどぉ!?)だからその週末は……」
剣式「予定が"ある"じゃなくて"入る"ってことはまだ決定してないってことよね?じゃあ私が誘っても別に問題は無いでしょ?だとしたら先に誘った私の方が優先です。いいいですよね?箱入りお姫様?」
アース「そんなことはありません。そもそも夜景デートのこと自体は3日前、立香から"直接"「いつかアースと一緒に行けたらいいいね。」と言われていたので、順番であれば私の方が先です。わかったらさっさと引きなさい。極道娘?」
剣式・アース「「…………」」(目線バチバチ)
ぐだ「(いつの間に喧嘩始まっちゃってるよ!?)えっと、だからその日は予定が………」
キャストリア「(トタトタ)立香!立香!あの、この前話題になった映画、近くの映画館で今週末の夜に上映されるみたいですよ!立香も見に行きたいなぁって言ってましたし、だから……えっと……その……………ふ、ふたりで見に行きませんか!(カオマッカ)」
ぐだ「(タイミングが絶望的だよアルトリア!)えっと、誘ってくれてありがと、アルトリア。だけどその日はね……」
剣式・アース「「! あなたも抜け駆けする気ですか!?」」
キャストリア「ヒェッ!……べ、別にいいじゃないですか!?私だって立香と映画館イチャイチャしたいんですよ!今週末は私が立香と一緒にいるんですぅ!ふたりには負けないんだからぁ!!(逆ギレ気味)」
ぐだ「3人とも俺の話聞いてよぉ!!!」
ぐだ「3人とも落ち着いた?えっとね、みんな誘ってくれるのは嬉しいんだけど、その日は同窓会があるんだ。だから行けないんだ。……ごめんね?」
3人「……………えっ?同窓会?」 - 13同窓会ss作者23/06/03(土) 21:24:06
キャストリア「えっ、立香、その……同窓会って……」
ぐだ「うん、中学生の時の同じクラスの同級生とね。同窓会自体は2年くらい前から計画されてたんだけど、俺に連絡つかなかったからってみんな待っててくれてさ。3人と過ごしたいのも山々だけど、ずっと待っててくれたから行かないのも申し訳ないし、俺も久しぶりにみんなと会いたくてさぁ。という訳でごめん!!週末は同窓会に行かせて欲しいんだ。」
アース「………そう、ですか。そういうことならば、仕方ありませんね。わかりました。同窓会楽しんできてください。あなたたちもいいですよね?」
キャストリア「……わかりました(ショボン)」
剣式「……………えぇ、わかったわ」
ぐだ「ありがとう。みんな。ちゃんと埋め合わせはするから考えておいて。」
キャストリア「!ホントですか!約束ですよ!」
ぐだ「うん、約束するよ(ユビキリ)」
キャストリア「約束………エヘヘ……」
剣式「……………」
- 14同窓会ss作者23/06/03(土) 21:25:09
その日の夜
アース「珍しいですね。あなたが私達に相談したいことがあるだなんて。」
キャストリア「確かにそうですね。どうしたんですか。具合でも悪いんです?」
剣式「あなた、私に喧嘩売ってるの?………ハァ。いいわ、そんなことより、さっきの同窓会のことについての話よ。」
アース「あれは立香とその同級生との会合ですよね?いくら私達が立香と付き合っているといえど、他人の私達が行くことは立香にも、その同級生らにも失礼なのでは?」
剣式「それは分かってるわ。でも……」
キャストリア「でも……なんです?」
剣式「あの後、少し気になって同窓会というものを調べて見たのよ。そしたら……」
アース「そしたら?」
剣式「どうにも、同窓会というのは、ある種の合コンのようなものらしいのよ」
アース・キャストリア「「!」」
剣式「同窓会という場は言わば旧友との再会の場。学生時代に好きだった人と再開してそこから諦めきれずにアタックして付き合い始めました、とか、ただの男友達、女友達だと思っていた人が大人になって急に異性として意識し始めてそのままゴールイン、と言ったことが起こるらしいわ。同窓会で彼氏彼女を作りたいって人は沢山いるらしいわ。」
キャストリア「でも、そういうは、私達という彼女がいる立香は関係ないんじゃ……」
剣式「それもそうね。立香も言い寄られたとしても、彼女がいるからって断るでしょうし。でも私が心配してるのはそこじゃなくて、「お持ち帰り」、よ。」
- 15同窓会ss作者23/06/03(土) 21:25:45
アース「お持ち帰り?なんですか、それは?」
剣式「お持ち帰りっていうのは同窓会とか合コンとかで、異性をお酒で酔わせて判断力を鈍らせたあとで、ホテルなり自分の自宅なりに連れて行って性的にいただきます、ってものよ。度々問題になってるらしいわ。」
キャストリア「いや、でも、それって男の人が女の人にするやつじゃ……」
剣式「主にはそうね。でも最近だと男性被害の性犯罪も増えてきているらしいし、肉食女子なんてのもいるっぽいわね。」
アース・キャストリア「「!!!」」
剣式「それに立香は今回の同窓会に対して待たせて申し訳ないという気持ちがあるのよ。お人好しなことも相まって余計に断りづらくなってしまっているはず。立香の毒耐性も完全じゃないからもしかしたら酔い潰されてそのまま……」
キャストリア「………立香は同窓会で友達に会ってくるって言ってたよね。立香の友達がそんなことするわけないよ!大丈夫だよ、きっと!」
剣式「さぁ、どうかしら。仮に立香が同級生全員と親しかったとしても、人は変わるものだし、彼氏が欲しいと思っている人達の中には、既成事実さえ作ってしまえばそのままなし崩し的に………という考えを持つものもいないとは限らないわ。実際にそういうこともあったみたいだし。」
キャストリア「そんな………確かにありえない話じゃないけど……」
アース「……こうしてはいられません。今すぐ立香に同窓会に行かないよう説得させてきます。(ガタッ)」
剣式「待ちなさい。お姫様。それはダメよ。」
アース「どうしてですか。どこの誰とも知れない女に立香が「お持ち帰り」されるのを防ぐには行かせないのが1番でしょう?」
剣式「確かに、それもひとつの解決策ね、立香が同窓会に否定的だったらの話だけど。立香は純粋にかつての友達に会いたいと思っているのよ。その機会を私達が奪っては行けないのよ。ただでさえ彼は普通の高校生が送るはずだった青春を送れなかったもの。ね?」
アース「ぐぅ……だが、放っておくわけには……」
剣式「だから、私にひとつ策があるのだけど。聞いてくれるかしら?」
キャストリア「策、ですか。具体的にどう言ったものです?」
剣式「立香の同窓会に行きたいって意志を尊重し、かつ「お持ち帰り」を防ぐ策。それはね………」
- 16同窓会ss作者23/06/03(土) 21:26:18
そして来る週末
ぐだ「それじゃ、行ってくるね。同窓会。」
剣式「えぇ。行ってらっしゃい。」
アース「会うは久しぶりなのでしょう?私達は大丈夫ですから気にせずに。」
キャストリア「楽しんできてくださいね!お土産期待してますよ!」
ぐだ「お土産かぁ。アルトリアらしいなぁ。」
キャストリア「……立香。今私の事、食い意地張ってるなあって思ってません?」
ぐだ「……………ソンナコトナイヨ。」
キャストリア「どうして目をそらすんだよぉ!立香ぁ!」
ぐだ「ハハハ、ごめんって。ちゃんとお土産持ってくるから、ね?(アタマナデナデ)」
キャストリア「むぅ………わかりました。特別に許してあげますよ。(エヘヘ)」
剣式「………イチャついてるところ失礼だけど、立香。ちょっと。」
ぐだ「ん?どうしたの式?………って、んむっ!」
剣式「んっ♡………、ぷはっ…、行ってらっしゃいのキスよ、ア・ナ・タ。」
キャストリア「あーーー!!??ちょっと!!何してるんですかぁ!式さん!最初は私だって3人で話し合って決めたじゃないですかーーー!!」
剣式「あなたがイチャつき始めたのが悪いのよ。いつまでもしそうになかったから先にやっただけよ。」
キャストリア「むぅぅぅ……」
ぐだ「ちょっと、2人とも。喧嘩は良くな……って、アース?」
アース「では、私からも。んっ♡…………、ふっ♡…………ぷはっ……。これが行ってらっしゃいのキスですか。癖になりそうですね。」
キャストリア「あぁ!!アースちゃんも、もうやってるぅ!しかもちょっと長いし!!!」
アース「あなたがうだうだしてるからです。ほら、次はあなたの番です。あまり待たせては立香が同窓会に遅れますよ?」
キャストリア「そうだけどぉ……むぅぅぅ……。」
ぐだ「アルトリア、無理しなくても………」
キャストリア「無理はしてません!立香はこっち向いて!……んっ♡………ちゅっ♡………、いっ、行ってらっしゃい。」
ぐだ「………みんな、ありがと。行ってくるね。」
ガチャ……………バタン
- 17同窓会ss作者23/06/03(土) 21:26:49
- 18同窓会ss作者23/06/03(土) 21:30:09
集合時間5分前
とある町の繁華街、多くの団体様があちらこちらで宴会やら歓迎会やらが開催されているであろう居酒屋通りとも呼べる場所で、とある店の前で1組の男女が腕時計とにらめっこをしていた。
「藤丸のやつ、まだ来ねぇのかよ。あと5分で同窓会始まっちまうぞ。」
「そうだねぇ〜。藤丸くんってば、約束事は破ったことないし、集合時間とか20分前にはもう来て待ってるくらい律儀で真面目だからねぇ~。なにかトラブってんのかなぁ〜。心配だねぇ~。」
彼らはかつて中学時代の藤丸立香の親友とも呼べるほど仲の良かった2人であり、久しぶりに会うとはいえ、普段は遅れることの無い藤丸がまだ来ていないことを心配していた。
「なにかトラブルに巻き込まれてんのなら連絡の一つや二つ寄越せよって話なんだよ。」男の方はぶっきらぼうな口調と、ややがっしりとした体格、キツめの目付きなどで勘違いされやすいが、他人思いの優しい青年、タケル。
「藤丸くんのことだしぃ~、皆に迷惑かけられないよって黙ってそうだよねぇ~。そんな子のないのにねぇ~」
女の方は平均的でありながら整った体型、長い髪をポニーテールにまとめた、間延びした口調と常に眠そうな目をしている少女、ユウカ。
タケル「あー、もうめんどくせぇ!立香探しに行くわ、俺」
ユウカ「それはやめといた方がぁ~。入れ違いの方がメンドーだよぉ~」
タケル「ぐぅ…………それはそうだけどよ……」
ユウカ「もう少し待ってましょ~よ~。もうちょっとで来るかもしれないしぃ~。」
- 19同窓会ss作者23/06/03(土) 21:30:46
そんなことを話し合っている2人の元に走ってくる人影がひとつ。
ぐだ「ハァ…………ハァ…………(ダッシュ中)」
ユウカ「ん?あぁ~!来たぁ~!ふ~じ~ま~る~くん~!こっちだよぉ~。 ね?待ってればきたでしょ~」
タケル「……そうだな。やっと来たか。」
ぐだ「はぁ、はぁ………ふぅ。ごめん!盛大に遅刻した!」
タケル「久しぶりだな、立香。お前が遅刻ギリギリに来るとはなぁ。またなんかトラブルに巻き込まれたんだろ。」
くだ「いや………ここしばらくずっと海外に行っててさ。実は戻ってきたのってつい最近で、だから、その………端的に言うと、迷子になってた…」
タケル「ハァ!?迷子!?お前が!?」
ユウカ「まぁまぁ落ち着いて~。ずっと海外にいたんだし、街並みも変わったからしょうがないでしょ~。そんなことよりぃ~。これで全員揃ったんだしぃ~、早くお店の中に入ろ~。」
タケル「あぁ…そうだな。すまん、立香。いきなり怒鳴りかかって。」
ぐだ「大丈夫だよ、タケル。ユウカも言ってるし早く行こ。…………2人とも変わってないね………よかった………」
ユウカ「ん~?藤丸くん、なんか言ったぁ~?」
ぐだ「いや、なんでもないよ。」
?????「………あのお店ですね。」
???「会場はわかりました。。では今すぐ………」
??「それはダメよ。最初からはさすがに迷惑になるわよ。もう少し機会を伺いましょ?」
- 20同窓会ss作者23/06/03(土) 21:31:53
居酒屋内
「今日はみんな集まってくれてありがとう!まさか全員集まってくれるとは企画した側としても嬉しい限りだ。久しぶりに会うものもいるだろうし、存分に飲んで食べて語らうとしよう!それじゃぁ………カンパーイ!!!」
「「「「「「「「「カンパーイ!!!」」」」」」」」」
ぐだ「カンパーイ!!!」
同窓会の企画者で幹事でもあるマツナガくんの号令で同窓会が始まった。行事とかお祭りごととか大好きなのは中学生の頃から変わってないなぁ。顔もいいから昔も今もモテるわけだよ。それにしても全員参加してるなんて最近じゃ珍しいんじゃないかな?なんだかんだでみんな仲良かったもんなぁ。俺だけ参加出来ないからって集まるの待ってくれたみたいだし、……申し訳なさもあるけど、正直嬉しかった。遅刻しそうになっても店前で待ってくれたタケルとユウカも含めて、俺は良い友人をもてたみたいだ。
………本当に、人理を、世界を取り戻せてよかった。"生きたい"って思いで人理修復も人理再編も走り続けたのは紛れもない本心だった。こうやってまたみんなと会えるのは嬉しいし。それに、式とアースとアルトリアにも感謝しないと。こうやって同窓会に参加出来るくらいには前向きになれたのも、彼女達のおかげだ。元の生活に戻ったばかりの頃の俺はひどいくらいに荒れていて、同窓会どころじゃなかったから。
- 21同窓会ss作者23/06/03(土) 21:33:01
全てが終わって、何もかもが元通りになって、いざ、普通の生活に戻ろうと思った時、気づいてしまったんだ。俺はもう"普通"の生き方が分からなくなっていたことに。目の前で死んでいく誰かが、目の前で飛び散る血肉が、頭にこびりついて忘れられず、異聞帯で生きていた多くの命と思いを踏みにじってしまった罪を誰よりも自分が赦せなくて、お前はこの世界に生きてはいけない"異物"だ、と囁く声がずっと頭に響いて、苦しかった。辛かった。押しつぶされないようにと、心を透明にする訓練をずっとしていた。もうする必要がないのに。そのせいで再開した両親とも上手くいかず、逃げるように一人暮らしを初めてからは更に自責思考が加速して、食事もろくに喉を通らなくなってやつれていく一方だった。多分、式が、アルトリアが、アースが、俺の元に来てくれてなかったらあのまんま壊れてしまっていたと思う。
しばらくして、一人暮らしをしていたアパートに3人が来た時、3人とも見たことないくらい青ざめた顔になって、何があったのかと問い詰められた。元通りになってからの新しい癖で、自分に言い聞かせるように「大丈夫」って言った途端に、アルトリアに思いっきり頬をはたかれたのを今も覚えている。
アルトリア「なんで………どうして………そんなことしてるの!バカ立香ぁ!!!!」
妖精眼で俺が嘘を言ってることと、その奥の本音を見たんだろう。アルトリアは泣きながら怒っていた。式とアースも、涙こそ見せなかったけど悲しさと怒りの入り交じった表情を浮かべていた。そこから更に問い詰められて、自分が赦されないと思い込んで背負い続けた罪に押しつぶさそうだったこと、心が苦しむのを避けるために透明にする訓練をずっとしていたこと、7つ異聞帯の滅ぼしたお前に、この世界での居場所なんてないんだと、自責し続けたことを伝えた。
- 22同窓会ss作者23/06/03(土) 21:33:33
沈黙が流れていた。誰にも、知られたくなかった。心からの弱音。人類最後のマスターがこんなんじゃダメだよな。弱音を吐いてしまった。見限られるかな。3人に見捨てられるのはキツイなぁ。そんな考えが頭の中に流れた。3人の顔を見るのが………怖かった。
「立香。こっちを向いて。」もはや誰の声かも分からないほど、緊張と後悔と後ろめたさが俺の思考を埋めていたけど、その声に従うように俺は恐る恐る顔を上げた。次の瞬間だった。
「「「何考えてるんですかこのバカ!!!本当にあなたって人は!!!」」」
アースや式がいつもの丁寧口調を崩してまで、声を荒らげていた。そこからは、それはもう今までにないくらいこっぴどく叱られた。どうして自分を殺すようなことをしているのか、いつまで自分を責め続けているのか、と。それがある程度済んだあと、3人に優しく諭された。
式に、「あなたはもう自分を責める必要は無いのよ。心を擦り減らすこともしなくていいのよ。もう赦されているのよ。大丈夫よ。」、と。
アースに、「それでもまだ、あなたが赦せなければ、私達も背負ってあげます。ひとりで勝手に背負って押しつぶされる、なんて絶対にさせません。」と。
アルトリアに、「例え世界中があなたを赦さなくても、全てが敵になっても、私達はあなたの味方です。あなただけの剣です。だから、もうこれ以上自分を殺すような真似をしないでください。」と。
「「「あなたが、他の誰でもない、立香が、傷つくのは、壊れてしまうのは、嫌なのです。」」」と。
こんなにも俺の事を思っていてくれることが嬉しくて、自分の存在を許してくれたことが嬉しくて、もう我慢しなくてもいいと、辛い思いをし続けなくてもいいと言われたことが嬉しくて、その時俺は、人生で初めて号泣した。溜め込んだ負の感情を吐き出すように。3人は黙って俺の事を抱きしめてくれていた。とても………暖かく、心地よかった。
- 23同窓会ss作者23/06/03(土) 21:34:41
結局その日は人生初めての号泣で泣き疲れて寝てしまった。次の日、起きられたのは真昼の少し前だった。肉体的にも精神的にも疲れていたんだろう。式が作ってくれた遅めの朝飯兼昼飯を食べたあと、俺は3人に感謝の意を伝えた。
ぐだ「…………昨日はありがとう。助けてくれて。お礼と言ったら失礼だけど、俺になにかして欲しいことはある?俺に出来ることならなんでもするから。」
「「「なんでも………」」」
キャストリア「ホ、ホントになんでもいいんですよね?」
ぐだ「あぁ。俺に出来ることなら、なんでも。」
キャストリア「だったら……その……私の………こ、こっ………こい、………恋人にs…」
アース「それでは、私と付き合いってください。」
キャストリア「…………………ふぅぇ?」(一世一代の大告白しようと思ったら割り込まれた挙句、自分と同じことをサラッと言うアースへの驚きと困惑で思考がフリーズ)
- 24同窓会ss作者23/06/03(土) 21:35:17
ぐだ「えっ!それって………」
アース「ええ、もちろん。立香の考えている通り、恋人同士になりましょう?」
式「あら、お姫様がこんなに積極的になるだなんて珍しいわね。まぁ気持ちはわかるわ。私とあなたも気持ちは同じだものね?ということで立香。私とも恋人になりましょ?」
キャストリア「………………はぇ??」(アースに割り込まれ先を越され、その上に剣式も流れるように参加表明してきて、頭の情報処理が追いついていない)
ぐだ「えぇっ!いや、嬉しいけど、………ホントに、俺なんかでいいのか……?俺には人類最後のマスターの肩書きも、その地位ももうないけど…………」
アース「……ハァ。謙虚すぎるのも考えものですね。いいですか?立香。私はアーキタイプ、真祖の姫から派生した一つの結果である古き姫にして原初の一(アルテミット・ワン)と称される者。隣の『両儀式』は、根源接続者にして、対極を司る者。ついでに後ろでほうけている彼女も、抑止力の守護者にして聖剣の騎士の概念そのもの。………あのお転婆娘が抑止力の守護者でホントにいいのでしょうか。………コホン。ともかく、私たちの格と比べれば、魔術師等も含めた人間社会での立場だとか地位、肩書きなんて無意味です。私たちのような文字通り次元違いの存在が肩書き目当てに人間種と交際したい、だなんて言い出すことはありえないんです。…………もう、言いたいことは分かりますよね?」
ぐだ「えっと…………?」
剣式「……ねぇ、お姫様。立香、よくわかってないみたいよ。あなたの言い方も遠回しだし、何より変なところで急に鈍感になる立香だもの。はっきり言った方がいいわよ。」
キャストリア「……………( ゚д゚)ポカーン」(段々と現状を理解し始めたけど再起動までは至っていない)
- 25同窓会ss作者23/06/03(土) 21:36:09
アース「……………そう、ですね。時には大胆さも必要と、アルクェイドも言っていましたしね。………では改めて、立香。私はあなたの人類最後のマスターとしてではなく、世界の、人理の救世主としてではなく、藤丸立香という1個人をどうしようもなく、………す、好いているのです。……………………ほ、惚れた存在ともっと親密な関係になりたいと思うのは、自然なことでしょう?…///(カオマッカ)」
ぐだ「!!!///(オナジクカオマッカ)」
剣式「ふふっ。私もお姫様と同じよ、立香。あなたのことが好きよ。あなたの無邪気に笑う顔が好き。少し困って頬をかいているのも好き。少し意地っ張りなところも、最後の最後まで諦めないところも、誰かを思う優しさを持っているところも好きよ。あなたという存在そのものが、愛おしいの。あなたの苦しむ顔が嫌。悲しむ姿が嫌。だから、ね?あなたの人生を守らせて欲しいの。あなたの隣で私も一緒に笑い合いたいの。これが私のあなたを好きな理由。………………自分で言ってて、少し恥ずかしいわね…///(カオマッカ)」
キャストリア「………アッ……アァッ………アァァァァ……」(ようやく再起動。段々と現状を理解し始めたが、言葉にすることがまだできず、口パクパクしてる)
- 26同窓会ss作者23/06/03(土) 21:36:58
ぐだ「……ふたりの気持ちはわかった。けど、2人同時に付き合うってのは………」
アース「あら、先程なんでもするってあなたの口から聞きましたよ?それとも、私たちに女性としての魅力を感じないとでも言うのですか?」
ぐだ「そういう事じゃなくて!……2人同時に付き合うってのは、二股かけてるみたいで、その……不誠実じゃないかって………」
剣式「確かに、現代ではそれは不誠実と言われるのでしょうね。でも、不誠実は良くないと、私たちのために考えている時点で、私は誠実だと思いますよ。あなたが他人を蔑ろにせず、しっかりと向き合ってきたことを誰よりも間近で見てきましたから。」
アース「私も同意見ですね。むしろ、私達のような上位の存在が交際したいと思うくらい、あなたは魅力的だということを理解して欲しいくらいです。」
ぐだ「2人とも…………わかった。2人の期待に応えられるよう頑張るよ。それに、俺も2人のことが、…………その………異性として好き、だから………///」
剣式・アース「「!!!(キュン)」」
剣式「…………立香に好きと言われるのは、嬉しいわね。」
アース「…………そうですね。しかし立香、期待に応えるも何も、あなたはそのまま十分なのですg」
キャストリア「あ……ああ…………ああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!(ガシッ!)」
ぐだ「アルトリア!?ちょ、いきなり肩掴んで、どうしたn」
キャストリア「ぁぁぁあああ!!私が先だったのにぃ!!先に言おうとしてたのにぃ!!ふたりに割り込みされてぇ!!しかもサラッと告白するしぃ!!!緊張してた私がバカみたいじゃないですかぁ!!!!!立香は我が命なのにぃ!!!私は立香の剣なのにぃぃ!!私の方が2人よりずっとずっっっと好きなのにぃぃ!!!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!(グワァングワァン)」
くだ「待って待って!?アルトリア、落ち着いて!?わかったから、揺らさないで!?脳が、脳が揺れるぅぅ!?」
- 27同窓会ss作者23/06/03(土) 21:37:48
ぐだ「はぁ………はぁ………、アルトリア、大丈夫?落ち着いた?」
キャストリア「………ハイ。スミマセンデシタ。」
ぐだ「いいよ。特になんともなかったし。それじゃあ、落ち着たならアルトリアの話、聞かせて。今度はちゃんと聞くから。」
キャストリア「えっ……」
ぐだ「一応さっきの内容も聞いてはいたけど、勢いで言ってたのなら、そのまんま答えるのはアルトリアに失礼だし、アルトリアが後悔しそうだから。ゆっくりでいいから、アルトリアの言葉で伝えて欲しいな。」
キャストリア「でっ、でも………」
剣式「大丈夫よ。立香はちゃんとあなたの言葉を聞いてくれるし、ちゃんと答えてくれるから。」
アース「そこで躊躇うから、先を越されるのですよ。もっと堂々としてればいいのです。」
キャストリア「一番最初に割り込んだおあなたが言いますかそれ!………………わかりました。立香、ちゃんと伝えるから、もうちょっと待ってくれる?」
ぐだ「いいよ。ちょっとと言わず、アルトリアから言ってくれるまでちゃんと待つから。」
キャストリア「……そういうところだよ、立香。………すぅ……はぁ…………。ねぇ、立香?」
ぐだ「なぁに、アルトリア?」
- 28同窓会ss作者23/06/03(土) 21:38:25
キャストリア「……私、立香のことが…………好き、です。大好きです。これは、この"思い"は、"わたし"ではない"あの子"が、あの妖精國で出会って、一緒に旅をした頃から持っていたもので。カルデアに召喚されてからしばらくして、アルトリア・アヴァロンである"わたし"が、エミュレートしてた"あの子"の"思い"を受け継いでいたことを自覚して、それから抑えることが難しくなるくらいにその"思い"は大きくなって。でも"わたし"は立香の剣だから、人理を取り戻す戦いに、生きるために必死だったあの頃のあなたに、この"思い"は、立香の歩みの邪魔になってしまう、何よりこの"思い"は"あの子"のものだから"わたし"が手を出しては行けないものだと思って必死に抑えてました。でも、受肉したことがきっかけで、春の記憶の"あの子"と人理補助装置としての"わたし"が混じり合って、"私"になってからは、この"思い"を抑えつけるのはやめました。"私"はあなたの、立香だけの剣でありながら、大好きな立香の恋人でもいたいのです。……今の"私"はとっても欲張りですから!………立香の迷惑じゃなければ………って立香!?急に抱きつかないでください!?まだ心の準備が……」
ぐだ「迷惑なんかじゃないよ。………俺も、アルトリアが好きだ。妖精國の"アルトリア"も、カルデアでの"アルトリア・アヴァロン"も、そしてもちろん、今の"アルトリア"も、好きだよ。こんな俺でよければ……」
キャストリア「むぅ……こんな、じゃないですよ。ふたりには先を越されましたが、真祖の姫と『』の体現者が惚れ込むほどの魅力を持つ人なのです。だからこそ、"あの子"も、"わたし"も、もちろん"私"も立香を好きになったのですから。」
ぐだ「そうだね……んじゃ、改めて。………アルトリア、俺の彼女に、なってくれますか?」
アルトリア「もちろん!喜んで!(パァァァ)」
アース「………先を越されたとか言ってましたが、あのお転婆娘に、いい所全部持ってかれた気がするのですが?」
剣式「私もそう思うわ。まぁ、あの娘は狙ったつもりなどさらさらないでしょうけど。」
こうして俺は3人とも恋人同士になった。式、アース、アルトリアが俺の中で大切な存在になったんだ。
- 29同窓会ss作者23/06/03(土) 21:43:52
居酒屋店内
3人と付き合い始めてからは、ホントに色々あった。デートで某有名テーマパークを堪能したり、イギリスに旅行しに行ったりしたなぁ。カルデアに戻ってマシュとゴルドルフ所長に交際報告をしに行った時はみんな驚いてたのを覚えてる。この他にも、全員で住める物件探しでひと悶着あったし、個別デートの順番決めで3人がアヴァロンまでいって本気モード、ガチバトルしたこともあったし、それに……その……誰が俺の"初めて"を奪うかで大戦争になった。我ながらなんでこんなことに?と思うくらい激しい戦いだった。最終的にアースの空想具現化やら式の根源接続やらを利用して、3人に俺が分身させられて、………文字通り3人同時に致しました。ハイ。………俺の初体験なんだか色んな意味で濃かったなぁ…………それ以外にも色んなことが………
ユウカ「藤丸く~ん。聞こえてるぅ~?ふ~じ~ま~る~くん~?」
ユウカの声で俺の意識が現実へと引き戻される。
ぐだ「……ハッ!ごめんユウカ。どうかした?」
ユウカ「それはこっちのセリフぅ~。いきなりぼぉ〜としてさぁ~。お疲れさんなのぉ~?」
ぐだ「そんな事ないよ。少し考え事をしていただけだよ。」
ユウカ。俺の中学生時代の数少ない親友の1人。いつも眠たそうにしてるけど、授業だけはしっかりうけてたし、成績も優秀。周り人間や物の微妙な変化によく気づくから、まとめ役とかによく推薦されるけど、「メンドくさいぃ~」ってことで全部断ってた。タケルとは家族ぐるみの付き合いらしく、小さい頃から一緒だったらしい。あと、たまに毒舌な面が出てくる。
- 30同窓会ss作者23/06/03(土) 21:45:26
ユウカ「ならいいけどぉ~。今日は無礼講?だからぁ~、どんどん食べなよぉ~。このお肉とかいい焼き具合だよぉ~。私の予約だけどあげるねぇ~。」
ぐだ「あ、ありがとう。でも自分の分もちゃんとあるかr」
タケル「おいユウカ!その牛ハラミ、俺のやつだろ!何勝手にテメェのにしてんだよ!」
タケル。中学生時代のもう1人の親友。体格に恵まれていて、体育の成績はトップクラス。球技もそつなくこなすし、実家が空手道場をしていたからか、とても強い。さすがに英霊とは比べ物にならないけど、そこらのチンピラなら余裕だと思う。勉強は普通。困っている人は見過ごせないらしく、よく町の人の手伝いとかをしていて、近所からも信頼されていた。ユウカとは幼馴染なんだけど、「そんなんじゃねぇよ。腐れ縁だ」とは本人の弁。
ユウカ「そうだっけぇ~?悪いけど、覚えてないやぁ~。もうお酒回ってきたかも~。これは遺伝だなぁ~。」
タケル「何ふざけたこと言ってやがる!お前の家系、母方も父方もアルコール耐性クソ高ぇだろうが!なぁにが遺伝だよ!腐れ縁なめんなよ!」
ユウカ「うえぇ~。いいじゃ~ん、お肉の一つや二つくらいぃ~。他にも野菜とかホルモンとかもあるんだしぃ~。…あむっ。んん~~。このタン塩も美味しいぃ~!」
タケル「そ・れ・も・お・れ・の・だ!!わざとやってんのかテメェェェ!!」
ユウカ「んもぉ~。そうカッカしないでよぉ~。怒ると幸せが逃げてくよぉ~?短気な男はモテないんだよぉ~?」
タケル「(イラッ)テッメェ……表に出やがれぇ!!」
ぐだ「ちょ、2人とも落ち着いてって…………」
ユウカが煽って、タケルが乗って、俺が両者を諌める。あの頃と、同じ構図。懐かしいなぁ。
- 31同窓会ss作者23/06/03(土) 21:47:22
ぐだ「2人とも喧嘩はやめなって。せっかくの同窓会なんだし…………あっ、そうだ!俺、前にも言ったけどここしばらくずっと海外にいたからさ、クラスのみんなが今どうしてるのかほぼ知らないんだ。いきなり聞いて回るのもアレだし、教えてくれるかな?」
タケル「ん?あぁ、そういや立香は知らないこと多いんだったか。んじゃ、せっかくだし、ほかのテーブル回りながら教えてやるよ。」
ぐだ「わかった。ありがと、タケル。」
ユウカ「2人ともいってらぁ~。」
タケル「テメェも一緒に来やがれ!テメェの地味に広い情報網も役に立つだろうが!!」
ユウカ「えぇ…メンドk……って、ちょっとぉ!引っ張らないでよデカブツゥ!無駄に力だけ強いんだからぁ!」
タケル「ほら、行くぞ。」
ユウカ「離してよぉ~!ぼ~う~りょ~く~は~ん~た~いぃ~~!」
ぐだ「アハハ……」
ぐだ「えっ!二人って結婚したの!?」
フミト・アヤ「「そうだよ、先週入籍したんだぜ/よ。イェーイ!!」」
ぐだ「あの学校イチのおバカコンビが、マジかぁ…………」
タケル「まぁ、そう反応するよなぁ。こいつらどこまで行っても"ダチ"以上にはならんと思ってたしな。」
ユウカ「行くとしてもセ○レくらいかなぁ~って思ってたからびっくりだよぉ~。」
ぐだ・タケル「「ユウカ、言い方!」」
フミト・アヤ「「………こんな評価だったの?俺/私たち?」」
ぐだ「へぇ〜。コミケに何回が参加したことあるんだ、大変だよねぇ〜。」
シンヤ「そうですなぁ~。我々が作ったのはいくら薄いと言えど漫画であるからな。作業量が物凄かったですな!」
ユウリ「私とテツとシンヤの3人だけだったもんね。その分達成感は凄かったけどね。」
テツロウ「オレはもうやりたかねぇよぉ!地獄だったよほんとに。サークルの人達はバケモンだなぁ~ありゃ。」
タケル「ん?そういや、立香。"大変だよね"ってことはお前同人誌作ったことあんのか?」
ユウカ「私も気になるぅ~。」
ぐだ「うん。ルルハワでちょっとね。」
5人「「「「「ルルハワ?何それ?」」」」」
ぐだ「…えっ?ええっ?」
- 32同窓会ss作者23/06/03(土) 21:48:31
ぐだ「委員長は看護師になったんだ。すごいなぁ。勉強大変だったでしょ。」
レイナ「まぁそれなりに大変でしたわね。でもこれで、小さい頃に伝記で見てからずっと夢だった、フローレンス・ナイチンゲールと同じ看護婦になることが出来ましたわ。かのクリミアの天使のようになるためにも、これから頑張りますよ、私!!!」
ぐだ「あっ………うん。そうだね。……頑張ってね。」
ユウカ「藤丸くん~。なんかぎこちなくないぃ~?」
ぐだ「………ソンナコトナイヨ。(言えない。俺の中のナイチンゲールのイメージが、消毒!殺菌!滅菌!なバーサーカー婦長だとは口が割れても言えないぃ!)」
と、こんな感じで、タケル誘導の元、俺たちは色んなテーブルを回りながら、他愛もない話をしたり、衝撃の事実に驚いたりしながら、同窓会を楽しんでいった。
- 33同窓会ss作者23/06/03(土) 21:50:10
ハァ……メンドくさいなぁ。デカブツめぇ、わざわざ他のテーブル回んなくたっていいじゃんかぁ。この同好会自体、久しぶりに親友だった藤丸くんと会えるからって参加したから、目的達成済みなわけでもうモチベないんだよぉ……。えっ?もう1人忘れてないかって?あんのデカブツとは家族ぐるみで何度もであってるから論外。まぁ、それはともかく、私的にはこのまんま藤丸くんと、あとついでにデカブツが楽しんでくれればそれでいいかなぁ~と思っているんだけど……………そんな訳にも行かないんだよねぇ。ハァ……メンドくさくて気が乗らないけど、対処しなきゃ。
今、立香はゲーム同好会的なグループと最新作の話題で盛り上がっている。相変わらず、くしゃっと子供みたいに笑っている。ホント呑気だよね、自分が色んな意味で注目の的だってことわかってないのが、実に藤丸くんらしいよ。私は彼らの話の邪魔にならないように、藤丸くんの元から少し離れて、隣に立っていたデカブツに話しかける。
ユウカ「………"タケル"。何人だと思う?立香にお熱い視線向けてるの。」
タケル「………3人、いや4人か?女の視線ってのは分かりずれぇなぁ。」
ユウカ「惜しい。多分5人。うち3人は放っておいてもいいと思う。」
タケル「……残りの2人は?」
ユウカ「……………正直言うと大問題。」
ねぇ藤丸くん。君は久しぶりに会ったクラスメイトに対してあの頃と変わってない変わってないって言うけど、私から言わせてもらえば1番変わってないのは藤丸くんなんだよ。中学生時代の頃と同じ、呆れるほどのお人好しで、誰とでも仲良くなれるクソ強コミュ力も相変わらず、他人を思いやれる心持ちもそうだし、人を信じ抜くことが出来る純粋さまでそのまんま。その純粋さのまま、大人特有の落ち着きさと、時折見せるほんの少しの色気まで身につけちゃってさ。これでモテないわけないでしょうよ。好きな人のタイプが圧倒的に違う私が、まぁ付き合っても後悔しないだろうなぁ~と思えるくらいだもん。タイプぶっ刺さりの人だったり、周りの結婚報告とかに焦っている人からすれば最良と言っても過言では無い優良物件。………良くも悪くもね。
- 34同窓会ss作者23/06/03(土) 21:50:43
タケル「………まぁアイツの性格的に、付き合う相手としては優良物件だろうしなぁ。」
ユウカ「よく言えばね。悪く言えば……………」
タケル「………カモ、か。最初の頃みたいな……」
ユウカ「そうだね。何年もたった今でも腹立たしいよ。」
タケルの言う通り。藤丸くんを簡単な言葉で表すなら、多分、"底抜けの善人、行き過ぎたお人好し"。おそらく後天的な"歪み"じゃなくて、先天的に生まれ持った"性質"のようなもの。純粋だからこそ、それなりに手慣れていれば、簡単に騙せてしまう。実際、私たちが中1の頃のある日、教室で残って遅い時間までずっと1人で作業をしていた藤丸くんを目撃した。2人して宿題を忘れて居残りしていた私とタケルがたまたま見かけて、何をしているのか聞いた。他の人と比べて比較的早く、藤丸くんと打ち解けていたこともあってか藤丸くんも事情を話してくれた。習い事があって居残りできない、大事な約束があるから、と言われてその人がやるべき仕事を押し付けられていたのだ。押し付けたやつは悠々と遊びに出かけているのに。適当なことを言って、嫌なことを押し付けても、藤丸くんはそれを信じて文句も言わずに引き受けてくれる、正しく都合のいい存在。一部の人間は、仲良さそうにしておきながら実際はこんな扱いをしていたのだ。私は思わず、大丈夫か、なにか手伝おうかと、タケルと一緒に聞いたのだ。そしたら藤丸くんは…………
にへらっと笑いながら、「大丈夫だよ。」と言った。
- 35二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 21:51:38
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- 36同窓会ss作者23/06/03(土) 21:53:12
生まれつき、他人の嘘に対して敏感だった私じゃなくてもわかる、明らか様な嘘。誰かを騙す嘘じゃなく、私たちを心配させないための、嘘。いつもうるさいタケルでさえも、この時ばかりは絶句してた。このままじゃ、幼馴染以外で初めて仲良くなった親友が、どうしようもないお人好しで、優しい優しい大嘘つきが、いずれ悪質な奴らに使い潰されてしまう。そう思った私たちはその日以降、彼がいいように使われないように、動き回った。タケルはガタイがいいし、そこらのチンピラ以上に強いから、分かりやすい脅しに対抗するには適任だったし、言葉巧みに誘導しようとする輩には人より嘘の見分けができて、ディベートが得意な私が率先して矢面に立った。そんなことをし続けていれば、いやでも目立って、噂になるわけで。「藤丸セコム」。誰かが罵倒のつもりか揶揄って言った言葉。フンッ。藤丸くんをいいように使ってきたお前らよりもマシだ。………大切な親友のためなら私たちはセコムでも悪役でもなんでもやってやる。
とまぁ、そんなこんなで、今はセコムモード。私だってスイッチのオンオフくらいできる。………いつもはオフなだけで決してだらしないわけじゃないから。
タケル「………その残った2人ってのは誰だ?」
ユウカ「………5人のうち、ユキとハルとナツミは除外。ユキとハルは目移りが多いけど、恋バナ大好きなだけで、どっちも婚約済みの彼氏持ち、本人たちも割と一途だから違うだろうし、ナツミは交際したいって焦ってるだけだから特に害なしと判断。残ってるのはアヤネとリンだね。」
タケル「……………よりにもよって、あの二人かぁ」
ユウカ「アヤネは男漁りの癖がとにかく酷い。片っ端から食い荒らす挙句、自分が巻き込んだ人の人間関係が崩壊してくのを見るのが楽しみな、真性のクズ。あんなんで女優やってて、それなりに人気があるのが更に拍車をかけてて腹立たしいことこの上ない。方やリンは交際した相手をズブズブに依存させるか、弱みを握って手玉にとったりして貢物を強要させるタイプで、他人のことをATMにしか思ってない、こちらも真性のクズ。親が県議会の議員だから、下手に手を出すことも今までなくて、こっちもやりたい放題。」
タケル「俺が聞いてたよりもヒデェ………女版リュウジって感じか。」
- 37同窓会ss作者23/06/03(土) 21:55:44
ユウカ「リュウジってあれ?泣かした女は数しれず、ヤリ捨て上等のクズ男。人妻、彼氏持ちにも手当たり次第に手を出しても、ヤクザの後ろ盾があるから、誰も文句言えずに泣き寝入りするしかない正しく女の敵でしょ。あれとはまた違うよ。どれも同じ真性のクズなのには変わりないけど。今日の同窓会に呼ばれてないのは主催者側の英断だよ。とっとと去勢されちまえ、あんなやつ。」
タケル「………相変わらず口悪ぃなぁ。今回ばかりは俺も同意見だか。………それにしても、この惨状、立香は知らないんだよなぁ。」
ユウカ「アヤネだけは中学の頃から顔のツラが厚かっただけだけどね。リンは高校になってから豹変した。多分いいとこ育ちの鬱憤やらなんやら抑えつけてたのが爆発したんでしょうよ。リュウジに至って大学受験に失敗した反動で、グレにグレてああなった、と。どれも藤丸くんが海外に行ったっていう日から後の出来事だから知る由もないよね。だから今でも本人はみんな仲良いんだと本気で思ってるだろうし。」
タケル「……なんというか、立香、いつも妙にタイミングが合わねぇ時あったもんなぁ~。それにしてもどいつもこいつも地位や後ろ盾があるのが面倒だな。…………なんか女性問題児2人に睨まれてね?」
ユウカ「まぁ、新しく見つけた活きのいい餌に付きっきりのガードマンがいるんだもん。今まで何もかも自分の思うとおりにいってたから、それも相まって面白くないでしょうよ。あと、私が藤丸くんと話す機会を徹底的につぶしてるのもあるだろうし。」
タケル「十中八九それだろ。お前変な噂とか流さるかもしれねぇぞ?そういうことしそうなタイプっぽいしな。」
ユウカ「まぁ、しそうだよね。ハァ……これであたしも明日から悪女の仲間入りか………。嫁入りできなかったら責任取って貰ってくれる?」
タケル「冗談言うくらい余裕あるなら大丈夫だな。」
ユウカ「あら、私のことよくわかってるじゃない。」
タケル「んな事よりも目下の問題を何とかしねぇと。今この場を何とか防げたとしても、そのあとはどうするよ?」
- 38同窓会ss作者23/06/03(土) 21:56:39
- 39同窓会ss作者23/06/03(土) 21:58:49
ぐだ「んじゃあ、そろそろ自分の席に戻るよ。タケルとユウカもわざわざ着いてきてくれてるからさ。」
ユウタ「おう!また今度、オンラインゲームでも始めたら連絡してくれよ!」
ぐだ「その時は必ず連絡するよ。んじゃ!」
タケル「ん?もういいのか?俺らは別に待てるからいいけどよ。」
ぐだ「ううん。2人に迷惑かけるのもあれだし、少しお腹も空いてきたし。食べに戻ろ。」
ユウカ「賛成ぇ~。ほらほらぁ~。早く戻ろぉ~。私もちょっとお腹空いたぁ~。」
タケル「(………相変わらずオンオフの切り替えが早えぇなぁコイツは。)んだな。んじゃ戻るか。」
マツナガ「よっ!盛り上がってっか?」
タケル「んで?なんでお前がここにいるんだよ?」
マツナガ「いやぁ~、主催者側として一応挨拶がてらね?……このテーブルが1番落ち着けそうだしね!!」
ぐだ「後半本音で出るよマツナガくん……」
ユウカ「まぁまぁ~。マツナガなら増えても別に害はないしねぇ~。とりあえず食べるの再開しよぉ~。デカブツ、私の分も焼いてぇ~。」
タケル「テメェが自分で焼けよ!!!」
ぐだ「アハハ……あっ。そうだ、マツナガくん。」
マツナガ「ん?なんだい?」
ぐだ「リュウジくん、見かけなかったけど来てないの?最初に全員っていってたからいると思ったんだけど……」
3人「「「!!!」」」
マツナガ「えっと……それはね………(アセアセ)」
タケル「おっとぉ!!すまん立香!!ちょっとプライバシーな急用があったのを思い出したぜ。マツナガちょっと借りてくな!!!(グイッ)」
マツナガ「ちょ!待っ、力強ぉ!」
ぐだ「あっ、うん。わかった(2人ともどうしたんだろ?)」
- 40同窓会ss作者23/06/03(土) 21:59:43
タケル「おいお前!何やらかしてんだよぉ!」
マツナガ「いやいやいや!あの一言で不思議に思われると思えないじゃんか!?立香くんが鋭すぎるんだよ!?」
タケル「それもこれもお前の一言が原因だろ!!このまんまじゃ俺らがリュウジ省いてるみたいに誤認されるだろうが!!!」
マツナガ「あんなヤバいやつ呼べるかぁ!!!もしアイツに声掛けてみろ!!この同窓会が地獄になるぞ!!!」
タケル「アヤネとリンが来ている時点でもうアウトだと思うんだが?」
マツナガ「あの二人はどっからか同窓会開くってのをどっかから聞いて勝手に来たんだよ!誘う気なんて最初はなかったってこと知られたら何されるか分からんだろ!しょうがなかったんだよ!」
タケル「ハァ…ともかく、立香はリュウジの豹変ぶりを知らねぇんだよ。とにかく上手く言い訳しとけよな。」
マツナガ「………リュウジのこと教えた方が早いのではないのかい?」
タケル「それは絶対にダメだ。あんのお人好し立香のことだ。なんとかしたいって思って関わりに行くかもしれん。そうなったら何されるか、それこそ知れたもんじゃねぇだろ。」
マツナガ「…………相変わらずだね、藤丸セコムのお二方は。」
タケル「俺らの大事な親友だぞ?これくらいの心配は当たり前だ。」
マツナガ「それを世間一般的には重いと言うんだけどね………うん、わかったよ。ちゃんと言い訳しておくから、安心してくれよ。」
タケル「いやぁすまんな、立香。急にマツナガ借りちまってよ。」
ぐだ「いや、大丈夫だけど……」
マツナガ「済まないね、立香くん。んで、リュウジくんのことだろ?彼も誘おうと思ったんだがどうやら個人的な用事で都合が合わなくてね。それも連絡されたのが5日ほど前で一応昨日改めて連絡してみたのだが出なくてね。やむなく今日は欠席なのだ。」
ぐだ「なるほど……教えてくれてありがとう。リュウジくんにも会ってみたかったなぁ……」
マツナガ「(良かった……どうやら上手くいったみたいだ。にしても、なんか罪悪感がすごいなコレ!?)……ま、まぁ、そのうち会える機会があるんじゃないかな?」
ユウカ「(あんなやつと合わせる気はないけどね。目の毒なだけだし。)ねぇねぇ立香ぁ~。そういえば海外に行ってたって聞いたけどさぁ~。具体的にどこいって何してたのぉ~?」
- 41同窓会ss作者23/06/03(土) 22:02:06
ぐだ「えっとねぇ。ボランティア?みたいなのに参加してたんだけど、…………守秘義務みたいなのがあってこれ以上は言えないんだ。ごめんね。」
タケル「守秘義務ねぇ。言えないんなら良いぜ別に。。んで、そのボランティア?みたいなのは楽しかったか?」
ぐだ「…………………うん。ちょっと、ほんのちょっとだけ辛かったり、苦しかったりしたこともあったけど、楽しかったし、大切な思い出になったよ。」
ユウカ「(……嘘。だけど全部がそうじゃない。多分楽しかったってのは本音かな………。)大切な思い出ねぇ~。だったらそれを根掘り葉掘り聞くのもぉ、野暮ってもんかぁ~。ボランティア?ってことは他にも色んな人がいたんでしょ~?どんな人がいたのぉ~?」
ぐだ「(サーヴァントの皆も含めると)それこそ色んな地域の人たちがいたよ。イギリス、フランス、ギリシャ、イタリアのローマ、中国、ドイツ、東南アジアとか、アメリカ、中南米、エジプト、それに日本からの人もいたよ。」
マツナガ「めっちゃくちゃ多国籍じゃないか。国際組織的なところだったのかい?」
ぐだ「うん、詳しいことは言えないけど、そんな感じだと思ってくれれば大丈夫だよ。美男美女が多かったし、兄弟で来てる人、親子で来てる人、夫婦の人たちもいたなぁ。………ちょっと個性的な人もいたけど。」
タケル「なんだそりゃ。ますます気になってくるわ……」
ユウカ「聞いた私もびっくりだよぉ~。」
ぐだ「アハハ……自分でもたまにすごいなぁと思うことあったもん。」
マツナガ「へぇ~。………ちなみに、立香くんはそこで気になる子とかいたのかい?もちろん恋愛的な意味でさ!」
ぐだ「えっ!?」
ユウカ「(ナイスだよマツナガ!…だけど、声デカすぎでみんなこっちみてるよ!注目集めんなよバカァ!)……立香の恋バナとか聞いたことないしぃ~。私も気になるなぁ~。」
タケル「(………おいおい、特に例の5人がすげぇ顔してこっちみてるぞ。例の問題児2人は相変わらず獲物を狙う目だし、ユキとハルは面白そうなネタみつけた~みたいな顔してるし……ナツミがすげぇ血眼してる!?そんなに彼氏が欲しいのかよ!?)………確かに立香の浮ついた話は聞いたことねぇな。」
- 42同窓会ss作者23/06/03(土) 22:02:50
ぐだ「えぇぇ~。…………いや、まぁ気になるというか、その………」
ユウカ「じれったいなぁ~、立香は。もう言っちゃいなよぉ~。どんなタイプの子が気になったのぉ~?」
ぐだ「えっと………それh」
バアァン!
そうして、立香が答えようとしたその瞬間だった。正しく、奇跡のようなタイミングで、いや、確実に見計らったのだろうタイミングで、彼らの同窓会の会場である店の扉が勢いよく開かれた。店ごとの貸切予約で自分たち以外にはもう誰も客は来ないはずなのに。この異常事態故に、誰もがそちらに意識を向けた。向けてしまったのだ。
………………その扉の前には、目を疑うほどの美少女が佇んでいた。
立香から恋バナを聞き出していたタケル・ユウカ・マツナガも、立香という獲物をどう喰らってやろうか画策していたアヤネ、リンも、彼の恋バナに血眼で耳を傾けていたナツミも、彼女らの他にも聞き耳立てていた他のクラスメイトも、立香の恋バナに参加せず、仲のいいものと雑談していたものも、居酒屋の店員や調理係でさえも、彼女に釘付けだった。
………長く、そして美しく輝くその金髪は大きめの青いリボンでくくられた、ツインテールとしてまとめられていた。
………その非常に整った顔立ち、特にその碧眼はあらゆるものを見通すような美しい輝きに満ちていた。
………純白をメインに青、黒、金の色が使われた前面だけが膝丈のワンピースのような服を着ており、彼女の美しさ、そしてまるで騎士のような高潔さを更に際立たせていた。(第三再臨の服装の鎧部分をなくして、少し現代風にアレンジしたもの。)
どこかこの世ならざるもののような神秘的な雰囲気を放つ、紛うことなきその美少女は同窓会の会場を1度見渡したあと、探しびとを見つけたかのように少し微笑んだかと思うと、とある人物の元へと歩き始めた。その美少女が運命的な出会いを果たした相手、己の命と同義であり、何があろうと彼の剣となって守ると誓った愛しい人、………………そう、藤丸立香の元へ。
- 43同窓会ss作者23/06/03(土) 22:04:37
- 44二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 22:07:43
投稿ありがとう!やっぱり告白シーンいいなぁ…
特にキャストリアの告白が大好きだ - 45二次元好きの匿名さん23/06/03(土) 23:45:23
まじで最高だった……!!!あとマジで続き気になりすぎるだろ……!!!!続き待ってます!!!
- 46二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 02:26:56
良すぎる。楽しみにしてます
- 47二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 03:17:39
こういうシーンなら耐えきれずにキャストリアは突っ込んでいくのはわかる。
おや、後ろのお二方の様子が…!? - 48二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 05:58:03
やっぱりクズキャラいるとハラハラ感がましていいね
- 49二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 12:58:46
保守
- 50二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 18:04:53
こっそり前スレの3人同時の初夜概念が追加されてて嬉しい
……エッチな文書ける人とかいないかな(他力本願) - 51二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 21:49:12
保守
- 52二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 22:18:03
- 53二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 00:00:14
- 54同窓会st作者23/06/05(月) 00:43:52
( ˙꒳˙ )
キャストリア「ふと気になったんですけど………今まで2人きりデート何回かしてきたじゃないですか?立香はその中で誰とのデートがいちばん楽しかったですか?」
アース・剣式「「!」」
ぐだ「どのデートが1番?かぁ。そうだなぁ………あ!この前アルトリアと行ったゲーセン巡りは楽しかったなぁ……UFOキャッチャーで一喜一憂したり、2人してメダルゲームで連続確変メダル大量ゲットとか、人生初のプリクラ撮ったりとかも楽しかったよなぁ」
キャストリア「………エヘヘ///」
ぐだ「それも楽しかったし、あとこの前アースといった動物園も良かったと思うよ。アース、動物の知識は知ってても実際に見たことないって言うから一緒に見に行ったんだ。あんなにワクワクしてはしゃいでたアースは可愛かったなぁ……」
アース「そんなに浮かれていたのですか……私………(カオマッカ)」
ぐだ「それに式と一緒に近くの有名温泉街に行ったのも覚えてるよ。温泉からの夜景すごく綺麗だったよね~。」
剣式「ふふふっ。そうね。あの景色は正しく絶景だったわね。」
ぐだ「うーん、やっぱり一番良かったデートは決めらんないなぁ。そうだなぁ、あえて言うなら、今この瞬間かな?」
キャストリア「と言うと?」
ぐだ「家で3人と1緒にのんびりしたりみんなで映画見たりするのもお家デートってやつじゃん?それに俺は式と、アースと、アルトリアと、一緒に過ごせてる何気ない毎日の方が楽しいから、ね?」
3人「「「立香……(キュン♡)」」」
キャストリア「…………まずいです。胸がキュンキュンしすぎて、違うところまで疼いてきました……」
アース「………全くあなたという人は。私にどれだけの劣情を抱かせる気ですか?もう抑えることが出来ませんよ?」
剣式「そうね。私も少しだけ……ムラムラして来ましたね……」
ぐだ「ちょ……3人とも?なんかすごい息荒いけど………って!アルトリアそんなところ触らないで!ダメだって………ひゃうぅ!!!………ちょっとぉ!式もアースも耳に息吹きかけるのやめてよぉ!……まさか……ねぇみんな、まだ3時半だよ?さすがにそういうことするにはちょっと時間が早いと思うんだけど!?」
3人「「「我慢出来ません!!!(ハアハァ)」」」
ぐだ「そんなぁ………まだ昼間なんだけどぉぉぉぉぉ!?!?」
……今日も藤丸家は平和です。
- 55同窓会ss作者23/06/05(月) 00:46:02
名前打ち間違えた(´・ω・`)
- 56二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 00:59:21
- 57二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 01:34:59
- 58二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 01:36:51
- 59二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 06:28:28
- 60二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 11:38:30
- 61同窓会ss作者23/06/05(月) 14:24:33
( ˙꒳˙ )続き投下するよ。
あまりの衝撃に空いた口が塞がらなかった。多分今までの人生の中で一番の間抜け顔を晒していることだろう。……近くにいた藤丸くんも、デカブツも、マツナガも、みんなほぼ同じような呆け顔をしていただろうけど。そんなことよりも、今の私の意識は、この異常事態を引き起こした、金髪翠眼の美少女がこっちに向かっていることに奪われていた。何あれ!?なんなのあの美少女!?もうなんか、私たちとは色んな意味で次元が違うと、本能からヒシヒシと伝わってくる。あと綺麗すぎない!?私も一応女の端くれ、体型維持とかメイクとかそれなりに頑張ってるけど、負けたました感がものすんごいんだけど!?ていうかなんでこっちにきてんの!?どうすればいいのコレぇ!?!?……ん?この人、藤丸くんのことずっと見てる……ってまさか!!さっき言ってた立香の海外生活での知り合い!?嘘でしょ!?
- 62同窓会ss作者23/06/05(月) 14:25:35
アヴァロン「探しましたよ、立香。ここにいたのですね。」
ぐだ「(呆然としている)………ハッ!アルトリア!?どうしてここに!?」
アヴァロン「いえ、その………どうにもあなたのことが少し心配だったので、来てしまいました。」
ぐだ「………はぁ。もう、来るんだったら事前に連絡してくれればよかったのに………。」
アヴァロン「初めはそうしようかと思いましたが…………立香の驚いた顔が無性に見たくなりまして、それでドッキリをしかけました。……ふふっ、驚きましたか?」
ぐだ「それはもう。……全く、(その姿でも)子供っぽいところは変わらないなぁ。」
アヴァロン「む、なんかバカにされているような気がしますが。」
ぐだ「そんなことないって。純粋な褒め言葉だよ。ちょっと子供っぽくてたまに意地っ張りになるアルトリアも可愛いなぁって」
アヴァロン「……それは本当に褒めているのですか?いえ、まぁ、嬉しいは嬉しいのですが…///。………コホン。というわけで立香。この集まりに飛び入り参加してもよろしいですか?」
ぐだ「いきなりだね!?それに俺はこの同窓会の幹事じゃないからなぁ、俺の一存じゃ決められないよ……。俺の隣にいるマツナガくんが幹事だから聞いてみてよ。」
アヴァロン「わかりました。……えっと、あなたがマツナガさん?ですよね?私は名はアルトリア。早速ですが………文字通りの飛び入り参加、本来であれば事前に連絡を入れるのが筋。失礼なのは重々承知ではありますが………"私たち"が参加しても宜しいですか?」
マツナガ「(こんな美人さん初めて見るなぁ…………ってなんかすごい圧とオーラを感じる!?………あっ、コレ断っちゃダメなやつだ……でも……)ええっと………僕的には参加は別に構わないのだけど、ひとつ聞きたいことがあるのですが……」
アヴァロン「……なんでしょう?私に答えられることなら」
マツナガ「一応同窓会という手前、あまりにも無関係な人を参加させるのは、ちょっとね……だから、その……あなたは立香くんと、どういったご関係で?」
- 63同窓会ss作者23/06/05(月) 14:26:21
ユウカ「……そうだよぅ、立香ぁ。あの人何ぃ?次元違いなレベルでめちゃくちゃ綺麗だしぃ、なんかオーラが輝いて見えるしぃ、あれが立香の言ってた知り合いなのぉ………?(チョットナミダメ)」
ぐだ「ユウカ、しっかりして。なんかキャラ変わってるよ?大丈夫?えっと、俺とアルトリアは……」
アヴァロン「立香との関係……ですか。ふむ、これは口で言うよりも行動した方がわかりやすいですね。………では、立香。少し失礼しますよ。」
ぐだ「ん?アルトリア、失礼ってなn……んむっ!!」
クラスメイト「「「「「「「「「「!!!えっ………………キッ、キスしてるぅぅ!?!?」」」」」」」」」」
アヴァロン「んっ♡………………んむっ♡………ん、ちゅ♡………ふぅ♡……………うぅ♡………ぷはぁ♡……。」
ぐだ「ぷはぁ……って、いきなり何するの!?アルトリア!?」
アヴァロン「……口で言うだけでは足りないと思い、私とあなたの関係性を行動を持って証明しただけです。私と立香は一蓮托生、愛を伝え合う間柄なのだと。」
ぐだ「だからって、その…………み、みんなの見ている前でやることは無いじゃんかぁ!!??……ハズカシィ(ボソッ)…///」
アヴァロン「!(今更ながらクラスメイト達がめっちゃ注目してることに気づき、勢いとアドリブに任せて大衆の前でキスをしたことが少しずつ恥ずかしくなってきたアヴァロン)…………いっ、いつも私が同じ思いをしているので、そのお返しですっ!(カオマッカ)…///」
ぐだ「アルトリアも顔真っ赤じゃんかぁ!?なんでやったのさ!?」
ユウカ「……………………ハッ!(クラスメイトの中でいち早く復帰した)え、えっとぉ、立香。もしかしなくても、その人って立香の………」
ぐだ「………うん。アルトリアは、俺の大切な『彼女』だよ。彼女できたんだってなかなか言い出せなくて…………」
クラスメイト「「「「「「「「「「「「「「「………ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?」」」」」」」」」」」」」」」
- 64同窓会ss作者23/06/05(月) 14:35:58
時は立香の同窓会の参加を知った夜にまで遡る……
剣式「立香の「お持ち帰り」を防ぐ策。それはね………私たちがその同窓会の場に行って、立香の近くに私たちがつねに状況を作る。そうすれば他の女が立香に色目を使ったり、騙そうとしても私たちが対処できるでしょ?」
アース「なるほど……そういう手もあるのですね………。」
キャストリア「いやいやいや!?それってつまり飛び入り参加するってことだよね?私たち立香の同級生からしたら名前も顔も知らない他人だし、それはダメなんじゃないの!?」
剣式「でも、現状取れる策としてはこれが最善なのよ。同窓会自体がかなり前から計画されていたものだから、今から私達も参加します、は彼らにも、会場になるであろう店側にも迷惑がかかる。立香はそういうのとても気にして後ろめたくなってしまうからそれは出来ない。かといって何事もないことを祈って待つことも論外。それにね、これは立香を守る以外にも私達にもメリットがあるの。」
キャストリア「メリット、ですか?」
剣式「えぇ、そうよ。そのメリットを話す前に、まず、そもそもとして今私達がなんのために話し合っているから見直しましょう?」
アース「立香を「お持ち帰り」しようとする者の毒牙から守るため、です。何故わざわざそんなことを聞くのですか?」
剣式「そうね。それじゃあ1つ目の質問よ。立香を含め、「お持ち帰り」の対象として狙われるような人は、どういう特徴があると思う?」
キャストリア「それは……純粋で、良くも悪くも騙されやすいとか?」
アース「人間たちの中には断ることが上手くできないという者がいると聞きました。そういった者達でしょうか?」
剣式「確かにそれらもあるわね。でも私は、狙われる人達は交際相手がいない、もしくは交際相手を探している、いわゆる「フリー」と呼ばれている人達だと思うのよ。「フリー」の人達であれば、流れで肉体関係を持ったとしても、浮気やら不倫やらで騒ぎにされることもないから、狙う側にとっては、格好のエサになると思うのよ。」
アース「……そうだとしたら、それこそ立香は狙われない立場なのでは?」
剣式「そうね。では、2つ目の質問。私達と立香が付き合っているということを、私達と立香を除いて誰が知っているかしら?」
- 65同窓会ss作者23/06/05(月) 14:36:25
キャストリア「ええっと……、マシュちゃん、ゴルドルフ新所長、ダ・ヴィンチちゃん、シオンさんに、ネモ船長、その他のカルデア職員の皆さんに、カルデアに召喚された他のサーヴァント達、それから立香のご両親と、あとは…………………あれ?他にいましたっけ?」
剣式「そう。私達の関係を『立香の同級生を初めとして、この町に住む人達の多くは知らない』のよ。それこそ、あなたが挙げた以外には、それこそ立香がかつて住んでいたアパートから、今住んでいるこの一軒家に引っ越してきた時に、挨拶したご近所さんくらいしかいないのよ。」
キャストリア「確かに………時々、謙虚がすぎる立香のことだから、あまり他人に自慢するようなことはしてないはず………。」
アース「…………つまり、あなたの言うメリットというのは、同窓会という不特定多数の人の目がある場所で『立香には私達という両想いの相手がいる』ということをアピールすることが出来る絶好の機会である、ということですか?」
剣式「その通りよ、お姫様。人の口に戸は立てられない、っていう言葉もあるように、すぐに噂になるでしょうね。噂というものは、時に人伝でありながらも、ものすごい勢いで広まるもの。そうなれば、自ずと相手がいる立香をわざわざ狙う輩も少なくなる、という算段よ。」
キャストリア「………確かに、一理ありますね。」
剣式「その上、このアピール作戦には他人の印象に強く残るような強烈なインパクトが必要不可欠。であれば、飛び入り参加の方がより印象に残りやすいから好都合、ってことね。どうかしら?私の提案は?」
アース「………今の所、話に矛盾はありませんね……いいでしょう。私はその提案に乗りましょう。」
キャストリア「………私も賛成です。最終的には立香を守るためですもの。」
剣式「それに………この作戦が成功すれば、ナンパだとかも気にすることなく、大手を振って地元デート出来るようになるわね。」
キャストリア・アース「「地元デート(ゴクリ)……………絶対!成功させましょう!!!」」
剣式「ふふふっ。そうね、絶対に成功させましょ?」
- 66同窓会ss作者23/06/05(月) 14:41:35
- 67二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 15:02:12
- 68二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 15:25:55
ほんと最高だよありがとう・・楽しみにこれからもお待ちしております
- 69二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 15:28:37
- 70二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 15:42:21
曜日ごとにぐだと一緒にお風呂に入る順番を決めているかもしれない…
- 71二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 15:46:16
- 72同窓会ss作者23/06/05(月) 16:04:21
- 73二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 16:06:07
- 74二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 23:07:51
寝室の防音もしっかりしてるんだろうな…
それともAAの対粛正防御で代用できるのかな? - 75二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 23:22:06
代用できるとしてもクッソ贅沢な粛清防御の使い方w
- 76二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 02:58:52
粛清防御は最強だからね、仕方ないね
- 77二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 08:52:53
食事の時ぐだに毎回「あーん」をしようとする3人はいるよね
- 78二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 15:44:43
- 79二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 20:38:27
妖★精★眼★
- 80二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 20:45:15
ぐだに食べさせてもらった時に口元が汚れてしまって、それを「あ、ごめんね。今取るから」って言って口元についた汚れを指で取り自分の口に入れちゃうぐだ居そうだよね。それをされた人めちゃくちゃ興奮して暴走しそうだけど……
- 81二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 02:56:37
これは無意識にやってますね。やられた相手のスイッチ入れるとは思わずにw
- 82二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 07:49:31
保守
- 83同窓会ss作者23/06/07(水) 11:28:48
遅くなって申し訳ない投下!( ˙꒳˙ )
そこから少し時が進み、同窓会開始5分前
………居酒屋近くの裏路地
アヴァロン「………あのお店ですね。」
アース「会場はわかりました。では今すぐ………」
剣式「それはダメよ。最初からはさすがに迷惑になるわよ。もう少し機会を伺いましょ?」
アヴァロン「機会ですか……。そもそも、中の様子をどうやって知るつもりですか?」
剣式「それはね、………これを使うのよ。」
アース「これは……オーディオプレーヤーのように見えますが………何も接続されていないようですね?………まさか、店内に盗聴器でも仕掛けているのですか?私達がいかに人間種を超越した存在であるとはいえ、ヒトの社会で生活している今、それはよろしくないのでは?」
剣式「さすがに盗聴器はしかけてないわよ。それに、これも
家電量販店で売っているようなただのオーディオプレーヤーよ。でもね、こんな何も変哲もないオーディオプレーヤーも、根源接続者である私がちょっといじれば………ここをこうして、っと……………ふう、こんな感じで、中での会話を聞くことが出来る不思議オーディオプレーヤーに早変わり。立香だけでなく、店の前で立香を待っていた親友と思われる男女2人がしている会話も聞けるようにチャンネル機能も搭載済みよ。あぁ、それとこのオーディオプレーヤーからの音声は私達にしか聞こえないように設定しておいたから周りを気にしなくてもいいわよ。一応、立香とその同級生たちのプライバシーな会話を私達以外に漏らす訳には行かないものね。」
アヴァロン「…………………ホントになんでもありですね、根源接続者というものは。」
アース「そうですね…………。私もある程度簡単な人工物なら空想具現化で生み出せはしますが、人間が生み出したのものは性能・性質の低下がありますし、「ホワイトボードくらいなら、よゆーよゆー!」とアルクェイドが言ってはいたものの、やはり複雑な構造のものは無理なので、少し羨ましいですね。」
アヴァロン「私からすればあなたも大概なのですが……………。ハァ…私なんか聖剣作製のスキルのせいで、慣れるまで作るもの全て『剣』属性になっていたというのに………2人に比べて私は………(ズゥゥン)」
- 84同窓会ss作者23/06/07(水) 11:29:26
剣式「だ、大丈夫よ。あなたはこの星の守護の要たる聖剣の騎士という概念そのものっていう唯一無二の存在よ。そんなに落ち込まなくても……」
アース「そ、そうですよ。それに、何が作れる作れないくらいで、立香が差別することは絶対にありませんから。」
アヴァロン「慰められているのが余計に心にくるのですが………まぁ、ありがとうごさいます。……コホン。それで?つまりはその超常的な不思議オーディオプレーヤーで中の会話を聞きながら、強烈な印象を抱かせるようなベストなタイミングで突入するわけですね。」
剣式「そうね。それに情報収集も同時に行いましょう。立香の同級生のことは私達あまり知らないもの。」
アース「概要は理解しました。……ところでそのベストなタイミングというので誰が突入するのですか?」
剣式・アヴァロン「「……………………」」
アース「決まっていないのですね……では私が行きまs」
アヴァロン「それはダメです。1番先に行くのは私です。」
剣式「私もそこは譲れないわね。私こそが、一番にふさわしいわ。」
3人「「「…………………………」」」
アヴァロン「………いつもの(アヴァロンでのバトルロイヤル)で決めますか?」
アース「………そうしたいのですが、今は立香のことが優先です。」
剣式「………そうね。まずは情報収集をしましょうか。………突入するその時になったら考えましょ?」
アース・アヴァロン「「賛成です。」」
- 85同窓会ss作者23/06/07(水) 11:29:58
アース「なるほど、あの男女はそれぞれタケル、ユウカというのですね。それも自他ともに認める立香の親友、と……覚えておきましょう。」
アヴァロン「そうですね。おそらく私達が立香を除いて1番話しかけるであろう人達ですからね。…………お肉の取り合いで揉めてるようですけど?大丈夫なのでしょうか?」
剣式「さぁ?……声色からしてそこまで本気ではないようです。一種のじゃれあいのようなものじゃないかしら?立香とも仲自体は良さそうだったし、大丈夫なんじゃない?」
剣式「ルルハワに同人誌。なんだか懐かしいわね…………。」
アヴァロン「ルルハワではありませんが、私もいつかの夏の特異点に同人誌制作を試みましたが、初めてだったこともあってか結局完成させることはできませんでした。我々ですら作る側は大変だと言うのに、現世では毎年2回も制作している強者もいるみたいです。…………人間って案外凄いんですね……。」
アース「あのナイチンゲールに憧れている???………委員長と言われた彼女は豪傑か英雄の子孫かなにかなのでしょうか?」
剣式「私達の知っているサーヴァントのナイチンゲールとこの世界の伝記などで語られるナイチンゲールのイメージはかなり差があるようね。………まぁ、偉人に憧れるのは悪いことじゃないと思うけど……」
アヴァロン「………彼女には真っ当な看護師になって欲しいですね。えぇ。少なくともベッド投げつけるような治療をするリアルバーサーク看護師が立香の同級生とか………なんか嫌です………。」
それから私達は、式が作ってくれた摩訶不思議なオーディオプレーヤーを使って立香の同級生の情報を着々と集めていました。それにしても本当に立香は交友関係が広いですね。それもほとんどが良好な関係。多種多様なサーヴァントが集うカルデアにおいても、ほぼ全てのサーヴァントと完璧と言える程のコミュニケーションを行い、友好的な関係を築けたのも納得です。正しくコミュニケーション能力の鬼、ですね。アーキタイプである私ですら立香の魅力に堕ちてしまうのですから、ただの人間である彼らに抗う術はないでしょう。
- 86同窓会ss作者23/06/07(水) 11:32:16
「へい!そこの綺麗なお姉さん達!ちょっといいかな?」
「こんな裏路地で何してんだ?誰かと待ち合わせとかしてんのか?」
「もし暇だったら~、俺達と飲みに行こうよぉ~。どうだ~い?」
アース「なるほど、今はバーチャルYouTuber?なるものが流行っているのですね。少し前は違うものが流行っていたというのに……」
剣式「時間の流れる感覚が私達と彼らとでは違うのよ。それに流行というのは、短いものでは半年で切り替わるものらしいし、目まぐるしい変わるのに戸惑うのは私も同じだもの。」
「………あっれぇ?聞こえなかったのかなぁ?お~い、そこの3人組のお姉さん達~!」
「……どーせ暇なんだろ?いいからオレら着いてこいよ。店に案内してやるから、ほら早く。なんなら奢ってやってもいいぞ?」
「俺達、結構いい店知ってるんだよぉ~。お得意様限定ってところだよぉ~。だからさぁ~、1杯だけ!1杯だけでいいから、一緒に飲もうよぉ~。」
アヴァロン「今、立香たちが話している内容、聞きましたか?ここ最近になってからだそうですが、ナンパ、それもかなり悪質なものが横行しているようです。」
アース「そのようですね……。同窓会で何も起こらなくても、帰る際にその悪質なナンパに立香が引っかからないとも限りません。やはり、この場に来るのは正解でしたね。」
剣式「この子達の話だと、この町一帯を牛耳っているヤクザで内部紛争が起って、その後新しく若頭となった人物が、今までやらなかった違法薬物や違法賭博にまで手を出し始めてやりたい放題らしいわね。今、横行している悪質なナンパもそのヤクザのバックアップを受けているらしいわ。全く、酷い有様ね……」
「………ねぇ、お姉さん達?僕らのことわざと無視してるんじゃないんだろうね?」
「おい……せめてさ、話くらい聞いてくれたっていいじゃんかよ?それすらできないのか、アンタら?」
「無視され続けるのもきついんだけど~?俺達のこと舐めてんのかぁ~?ん〜?」
- 87同窓会ss作者23/06/07(水) 11:32:59
アース「…………雑音がうるさいですね。どうしますか?」
アヴァロン「……………正直鬱陶しいことこの上ないので、もうこの場で切り捨てたいんですが。」
剣式「…………私も同意したいけど、日本じゃ行方不明でもニュースに取り上げられて大事になりかねないわ。穏便に断って帰ってもらいましょ?」
アヴァロン「ハァ……………これっぽっちも気は乗りませんが、そうするしかなさそうですね。」
アース「迅速に終わらせましょう。アレの対処にあまり時間をかけたくありません。」
剣式「そうね、でもちょっと待って。………はい、貴方たちの耳元にワイヤレスイヤホンを作っておいたわ。今まで無視してたのを、このオーディオプレーヤーの曲を3人で聞いてて、あちらの声が聞こえなかった……ってことにしときましょ?」
アヴァロン「そうですね……幸い、彼らは少し離れた位置から話しかけてきたので、距離もありますし、これなら誤魔化せそうですね。ありがとうございます、式。」
剣式「いいえ。さ、ぱぱっと終わらせましょ?」
- 88同窓会ss作者23/06/07(水) 11:34:27
「………………ねぇ、お姉さん達~?いくら温厚な僕でもさすがにキレるよ?怒らせたら怖いってよく言われるけど、いいのかなぁ?」
剣式「………ん?あら、えっと……もしかして、ずっと話しかけていたのですか?すみません。3人ともイヤホンで音楽を聴いていたので、そちらの声が聞こえてなかったようです。」
そう言いながら、式が片方の手であたかも最初から耳につけていたかのようにイヤホンを外して、もう片方の手で例のオーディオプレーヤーを振って見せながら男の問いかけに"丁寧な敬語で"答えました。式本人曰く、丁寧な敬語は相手を信用していないけれど、どうしても話す必要がある時のみ意識して使うようです。普段はご近所さんと話す時くらいしか敬語を使いませんし、その時もここまで固い敬語ではありませんしね。……………それにしても、根源接続者だからなのか、それとも素の演技力が高いのかは分かりませんが、私にはあの演技はできませんね。えぇ、いくらアーキタイプと言えどできないこともあるのです。………少し悔しくはありますが。
「そっかぁ。イヤホンしてたらさすがに聞こえないか。ごめんねぇ、僕の早とちりだったね。」
……雑音の音源、その1。これがイケメンです、という見た目のいかにも好青年に”見える"男。言葉遣いだけは丁寧ですが、初対面なのに馴れ馴れしいのが琴線に触ります。それに、私達を値踏みしている目。女性を都合のいい道具としか考えていないようですね、この男は。まぁ、私達がどういう存在かは理解できていないようなので、その目が節穴であることに変わりはありませんが。
「イヤホンしてても話しかけられればわかるだろ、普通はさ?ハァ……これだから女ってやつは。」
…雑音の音源、その2。典型的な俺様系の男。常日頃から他人を、特に女性を下に見ていることが、言葉の節々から伝わってきます。とても不愉快です。私達のような上位存在と、あなたたちのようなただの人間との間にどれほどの『存在の格』としての差があるのかを知らない、愚か者ですね。
- 89同窓会ss作者23/06/07(水) 11:35:28
「聞こえてなかったなら仕方ないよねぇ~。それでぇ~?どこの店にするぅ~?俺としてはぁ~俺たち3人の行きつけのところがおすすめだけどぉ~?どう~?」
…雑音の音源、その3。こちらは典型的なチャラ男。過剰なまでのアクセサリー、着崩れの酷い格好に喋り方も態度もヘラヘラしていて、この男からは誠意というものが一切感じ取れません。見苦しいことこの上ないです。それに、私達がまだ答えてすらいないのにも関わらず一緒に行く前提で勝手に話を進めているあたり余程傲慢なのでしょう。その強引さで相手を揺るがして、今まで思い通りにしてきたのでしょうけど、肉体的、精神的、どちらの強度も人間種に圧倒的に勝る私達に、その戦法を仕掛けても意味が無いというのに。哀れですね。
それに誰一人として邪な視線を隠そうともしてませんね。これではバレバレですよ。………なんだか無性に腹立たしくなってきました。平面化して10回折りにしてやりましょうか………………。ハッ、いけませんね。つい顔に出してしまいそうになりました。さすがにバレてしまうので、我慢です。
- 90同窓会ss作者23/06/07(水) 11:36:52
剣式「その……御三方は私達に何か、用事でもあったのですか?」
「……そうだね。最初から聞こえてなかったのなら、もう一度言わないとね。僕達は、見目麗しいお姉さん達3人と、ぜひともお近ずきになりたいと思っててさ、よかったらこの後1杯飲んでいかないかい?」
剣式「……お誘いは嬉しいのですが、ここ最近、悪質なナンパが増えてきているようでして、私達も少し警戒しているのです。こうして話しているとはいえ、出会ってすぐの人をおいそれと信用することは出来かねますね……。」
「それなら大丈夫だよ。だたお酒を飲みながら僕達とお話するだけだから。」
「ハッ。別に取って食おうってわけじゃねーよ。」
「俺達何もやましいことなんて考えてないよぉ~。ホントだよぉ~」
ハァ…………呆れたものです。よくもまぁ、そんな見え透いた嘘を平然とつくことが出来ますね。それも、よりによって、"妖精眼を持つアルトリアの前で"嘘をつくなんて。完全な自滅行為です。さて、彼女の反応は…………………………彼らの本音というのは、余程酷かったようですね。………アルトリアの目からハイライトが消えています。不快感や怒り、呆れすらも通り越して、もはや"感情を抱くに値しないモノ"にまで評価が底辺突破していますね、これは。どうやら本当に救いようのない方達のようです。式も、アルトリアの表情を見て概ね察したようですね、アイコンタクトが送られてきました。えぇ、はっきりと断りましょう。中途半端な答えだといつまでも粘ってきますからこういった人達は。
剣式「…そう、ですか。………あの、お言葉はありがたいのですが、私達には待ち合わせをしている人がいますので、あなた方のお誘いはお断りさせていただきます。すみません。」
「そうかい………いや、でも……そうだ!1杯飲むのがダメなら、近くのカフェでコーヒーくらい奢らせてよ!待ち合わせの相手にカフェで待ってるって連絡すれば…」
剣式「いえ、それもお断りさせていただきます。……彼とのとても大切な、待ち合わせですので。」
「「「……………」」」
- 91同窓会ss作者23/06/07(水) 11:37:30
さすがですね、式。相手の提案を否定することをせず、むしろ感謝の意を示しながら、こちらの都合で断ることをはっきりと伝え、さらにさりげなく相手がいますよ、というアピールまで混ぜ込む。………これが今できる最も後腐れのない断り方です。現代社会でのルールやマナーをもっと知っていれば、先程のよりももっと良い断り方があるのかもしれませんが、恥ずかしながら、未だ勉強の最中ですので。今の私達にはこれで精一杯です。…………待ち合わせと言っても、厳密には立香が来るのを待っているのではなくて私達が登場するタイミングを待っているだけですが、一応、理屈は通っているはずなので大丈夫だと思うのですが……………。それにしてもあの男、1度キッパリと断ってもまだ食い下がってきたとは。しつこいにも程があります。ですが、さすがにもう引き下がってくれるでしょう。ナンパされた際にあまりにしつこすぎて、警察を呼んで対処してもらったという人もいるようですし、相手側もそろそろ引き際だとわかっているでしょう。さぁ、どうぞ引き下がってください。互いに大事にはしたくないはず………
「………はぁ?ふざけるのも大概にしてよ?僕らがわざわざこんなに時間割いてまで誘ってるのに断るとか、ありえないんだけど?それとも、待ち合わせの約束したくせに先に来ないような奴の方がいいと?そんなわけないじゃん。騙されてるよ、その彼に。だからさ?そうそうと縁切って、僕らに着いてきなよ。僕らの方がふさわしいから。ほら、ね?」
「そもそもこんな路地裏で待ち合わせとかフツーにセンス無いよな。その彼だっけ?どーせ、大したこともしてないくだらない奴なんだろ。そんなんよりオレらの方が断然いいに決まってんじゃん。もうちょっと人を見る目、鍛えた方がいいんじゃねーのか?」
「そうだそうだァ~。だ~か~ら~、お姉さん達もさぁ~、そんな約束忘れてさぁ~、俺らとたっっぷり楽しもうぜぇ~。なぁ~?」
3人「「「…………………は?」」」
- 92同窓会ss作者23/06/07(水) 11:41:58
………………一体なんなんですか、この醜悪な生き物は?立香やカルデアの職員たちと同じ人間種のはずなのに、ここまで個体差が出るとは思ってもいませんでした。いっそ人型に化けている別種と言われたほうが納得するくらいです。こちらの意図を理解してあえて無視しているのか、それとも理解すら出来ていないのかは分かりませんが、互いが必要以上に傷つかないように、穏便に済ませようと最大限の譲歩をしたのにも関わらず、それを真正面から踏みにじってきました。そこまでして他人を食い物にしたいのですか………。これでは言葉を話せるだけの、欲望を抑えられないケダモノと同じではないですか。これが本当に人間社会から生まれてきたものなのかすらも、疑問に思えるくらいです。……………………今なら妖精眼でこの生き物の本音を見たアルトリアの気持ちがよく分かります。
そして、何よりも、この醜悪な生き物共は、顔も名前も知らない、会ったことすらない人間を、よりによって………立香を罵倒しました。
- 93同窓会ss作者23/06/07(水) 11:42:48
…………………は?ふざけるのも大概にしろ?それはこちらのセリフです!そもそも、お前たちのようなケダモノもどきが、のうのうと今を生きていられるのは!立香が人理焼却・人理漂白を解決したおかげなのですよ!?立香が人理修復という偉業を成し遂げていなければ、存在することすらできなかったお前たちごときが!立香をバカにしていい理由など、この世のどこにもありません!人理修復のためにどれだけの犠牲を払ったのかも!数多の傷を負いながらそれでも前に進まなければならなかったことも!自分の世界のために他の世界を壊さなければならなかった立香の心情も!何一つ!立香のことを知らないくせに!知ったような口ぶりで立香を侮辱するなぁ!!!!
絶ッッッ対に許しません。平面化からの10回折りなど生ぬるいです。この世に生まれたことを、立香をバカにしたことを後悔する間もなく、存在ごと消滅させてあげます。
- 94二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 11:43:27
- 95同窓会ss作者23/06/07(水) 11:43:59
と、言うわけで、ここから反撃の時間です。……まぁ、相手側の攻撃?はこちらに一切効いていませんけど。
「わかったかい?ならとっとと着いて来いよ。全く、僕に手間かけさせないd」
アース「いい加減、黙りなさい。耳障りです。」
「…………………は?それ、僕に対して言ってんの?」
事実を端的に述べただけですが、どうやら雑音その1、その2、その3には理解できなかったようです。しょうがないので、詳細を教えてあげましょうか。
アース「貴方"たち"に言っているのです。先程から聞いていれば、こちらの話の意図を全く理解出来て意いない上に、嘘だらけの信憑性のない発言だらけ。その上、こちらを値踏みするような目線、常に上からの失礼な態度、誠意の欠片もない立ち振る舞い、挙句の果てには私達の大切な待ち人に対しての誹謗中傷に罵詈雑言。貴方たちとの対話には不快感しか感じません。そんな相手の誘いなんて受けたくもありませんし、耳障りでしかないので、黙れと言っているのです。何か問題でも?」
「…………何デタラメ言ってやがる。テメェ喧嘩売ってんのか?アァ?」
雑音その2が声を荒げて詰め寄ってきます。脅しのつもりなのでしょうけど、私達からすれば全然怖くありません。なんだか滑稽に思えてきますね。さて………次はアルトリアが発言するようですね。
- 96同窓会ss作者23/06/07(水) 11:46:31
アヴァロン「全て事実ではないですか。先程までの貴方たち言動のどこをとっても自分勝手な行動、発言だらけでしょう?それに、こうやって事実を指摘されても受け入れることが出来ずに逆ギレするあたり、底が知れているというものです。強引な手段や暴力的な解決法しか知らないのですね………可哀想に。」
「こっちが下手に出てれば調子に乗ってさぁ……どうなっても知らないよ?言っとくけど、僕たちにはこの町を牛耳っているヤクザの龍紋組が後ろ盾にいるからね?今更謝ったって遅いからね?」
アヴァロン「だからどうしたというのです?力として強いのはその後ろ盾であって貴方たち自体では無いでしょう?いい言葉を教えてあげましょう。虎の威を借る狐。貴方たちのような、自分のものでもない力を振りかざしながら、嘘を重ねて、他人を騙して、食い物にしてきた卑怯者、臆病者にはピッタリの言葉です。ふふっ、我ながら的確ですね。」
「こんの……言わせておけば……」
アルトリアの完封勝利ですね。雑音その1は返す言葉も尽きたようです。
「まぁまぁ~。2人ともそうカッカすんなって~。これから飲みに行くってのにぃ~、険悪ムードじゃ~、美味い酒も不味くなるだろぉ~?」
雑音その3の思考回路にはバグでもあるのでしょうか?さっきからの話の流れから何をどう受け取れば私達が貴方たちと飲みに行く流れになるのでしょう?徹頭徹尾話を聞いていませんね……。
- 97同窓会ss作者23/06/07(水) 11:47:14
アヴァロン「貴方たちと設ける席もありませんし、それ以上近づかないでください。」
「まぁまぁ~、そんな硬いこと言わずにさぁ~。仲良くしようぜぇ~?」
雑音その3は忠告も聞かずにアルトリアに近づいて、横から肩に手を回そうとしています。……………ハァ、雑音その3は本当にバカとしか言いようがないみたいです。
「ほ~ら、なかよs………」
バシィィン!!
「ぶへぇあぁ!!!!!」
………………明らかに自分に嫌悪感を抱いている人にいきなり肩に手を回そうとするなど……なぜいけると思ったのでしょう?もちろん抵抗され、アルトリアが繰り出した平手打ちが顔面にクリーンヒット。すごい勢いで、きりもみ回転しながら5メートル程低空飛行し、後方にあったゴミ袋の山に頭から突っ込みました。………アルトリア、吹き飛ぶ軌道を計算した上で力加減をしましたね。雑音その3は意識こそとんではいますが、生きてはいるようです。まぁ、無駄に整っていた顔は、整形必須なレベルでぺしゃんこに潰れていますが。
- 98同窓会ss作者23/06/07(水) 11:47:52
アース「人の忠告を聞かないからそうなるのです。今までの行いのツケが回ってきたのでしょうね。無様を晒すのが実にお似合いです。ふふっ。」
「テメェ………調子に乗ったこと言ってんじゃねぇよ!!!」
雑音その2がこちらに殴りかかってきます。…………遅いですね。それに技術もない力任せに振りかぶってくるだけの攻撃。サーヴァント達とは比べ物にすらなりませんし、技術がある分、立香の方がもっと早く鋭いですね。さて、実力の差をわかってもらいましょうか。大気中のマナを取り込み、それを使って薄い障壁を右手に纏わせます。無論、防御のためではありません。数秒だけと言えとアレに直接触れたくはありませんから。
パシッ。
障壁をまとった右手で雑音その2の拳を受け、掴みます。攻撃の軌道も分かりやすかったですし、やはり大したことありませんでしたね。
「……は?」
雑音その2は信じられないものを見ているかのように驚いています。まさか、抵抗せずに大人しく殴られるとでも思っていたのでしょうか………多分思ってたんでしょうね。呆れました。
私は雑音その2拳を掴んだまま、横に放り投げます。
- 99同窓会ss作者23/06/07(水) 11:48:47
ドカァッ!!!
雑音その2は壁に全身を叩きつけられたあと、非常口のピクトグラムのようなポーズのまま、ズルズルと重力に従って地面へと下がっていきました。全身打撲と数本の骨折はしていますが、一応生きてはいます。私が本気で壁に叩きつければ、すぐさま壁についた赤いシミへと早変わりですので、加減したことに感謝して欲しいですね。
アース「さて、貴方はどうするのですか?この者達と同じようになりたくないのであれば、賢明な判断をした方がいいかと思いますが……」
雑音その1は、呆気にとられていたものの、私の問いかけで正気に戻り、そこから捲し立てるように話し始めました。
「………さっ、先に手を出したのはそっちだろ!そうだよなぁ?僕らは暴行の被害者で、そっちが加害者で僕らは何も悪くない!今、警察を呼べば捕まるのはお前らの方だ!ハハッ!賢明な判断とやらをするのはそっちじゃないのかい?どう転んだって僕らの勝ちだ!」
ハァ……自分達のことを棚に上げてといて、よくもまぁ、性懲りも無く虚勢を張れますね。それに犯罪まがいのことをしている貴方たちが警察に頼っているのも傍から見れば滑稽以外の何物でもありませんね。
剣式「あら、警察呼んでいいのかしら?貴方たちの方が余程不利になると思うのですが?」
「何を言ってr『言っとくけど、僕たちにはこの町を牛耳っているヤクザの龍紋組が後ろ盾にいるからね?今更謝ったって遅いからね?』……!!!」
剣式「実はね、このオーディオプレーヤー、録音機能も備わっているの。本格的なマイクとか録音機器に比べると音質は遥かに劣るけど、会話の内容を録音して聞くくらいなら十分なのよね。」
オーディオプレーヤーにいつの間にか録音機能まで"追加"されていました。抜け目がないですね、式は。
「こんの………それを寄越せぇ!!!」
雑音その1がオーディオプレーヤーを奪おうとしますが、式に簡単にあしらわれ、ついでに足を払われ、バランスを崩して倒れました。ろくに戦闘経験がなければこんな感じでしょうね。あぁ、ここで式がトドメを刺すようです。
剣式「ねぇ、ひとつ取引をしない?そこで伸びている2人を含めた貴方たちが今すぐ去ってくれるのなら、この録音した音声は消してあげるわ。もし、それが出来ないって言うのなら、コレを警察に提出する。どう?いい案だと思わない?………"賢明な判断"してくれますよね?」
- 100同窓会ss作者23/06/07(水) 11:50:36
「クソッ!…………覚えてろよぉ!!!」
という捨て台詞を残して、雑音の音源共は去っていきました。
アヴァロン「…………あんな典型的な台詞、言う人が実際にいるんですね。」
アース「私も、創作上の決まり文句とばかり思っていました。それにしても…………思ったより雑音に時間を取られましたし、精神的にかなり疲れました。」
剣式「そうねぇ。………早く立香に会って癒されたい……」
アース「同意見です。そのためにも、情報収集の続きをしましょうか。」
剣式「わかったわ。………どうやら立香は今、ゲームの最新作の話題で盛り上がっているようね。」
アヴァロン「そのようですね。…………待ってください。ユウカとタケルの声が聞こえません。彼らは話に参加していないのでしょうか?式?」
剣式「わかってるわ。ちょっと待ってね、今チャンネルを合わせるから………」
ユウカ『………"タケル"。何人だと思う?立香にお熱い視線向けてるの。』
3人「「「!!!」」」
アヴァロン「………やはり、立香に色目を使うものがいたのですね。」
アース「確かに、これは重要な情報です。もう少し話を聞いて詳細を確認しましょう。」
タケル『………3人、いや4人か?女の視線ってのは分かりずれぇなぁ。』
ユウカ『惜しい。多分5人。うち3人は放っておいてもいいと思う。』
タケル『……残りの2人は?』
ユウカ『……………正直言うと大問題。』
剣式「…………かなり多いわね。それに大問題と言われた2人が要注意ですね。」
アース「先程の雑音の音源共のような存在でしょうか?どちらにせよ、排除対象の情報は多い方がいいです。」
アヴァロン「ですね。もう少し聞いてみましょうか。」
- 101同窓会ss作者23/06/07(水) 11:52:34
タケル『………その残った2人ってのは誰だ?』
ユウカ『………5人のうち、ユキとハルとナツミは除外。ユキとハルは目移りが多いけど、恋バナ大好きなだけで、どっちも婚約済みの彼氏持ち、本人たちも割と一途だから違うだろうし、ナツミは交際したいって焦ってるだけだから特に害なしと判断。残ってるのはアヤネとリンだね。』
タケル『……………よりにもよって、あの二人かぁ』
ユウカ『アヤネは男漁りの癖がとにかく酷い。片っ端から食い荒らす挙句、自分が巻き込んだ人の人間関係が崩壊してくのを見るのが楽しみな、真性のクズ。あんなんで女優やってて、それなりに人気があるのが更に拍車をかけてて腹立たしいことこの上ない。方やリンは交際した相手をズブズブに依存させるか、弱みを握って手玉にとったりして貢物を強要させるタイプで、他人のことをATMにしか思ってない、こちらも真性のクズ。親が県議会の議員だから、下手に手を出すことも今までなくて、こっちもやりたい放題。』
3人「「「………………これは、酷い。」」」
アヴァロン「もしかしなくても、かなりまずい状況では?」
剣式「それに同窓会に参加はしていないようですが、男の方にもかなり酷い人物もいるようですし……」
アヴァロン「何より、この2人が言っているようにこれを立香が知らないのが1番問題ですね……」
アース「2人が牽制はしているものの人間の彼らには限界があるでしょう。どうしますか?」
剣式「………悩ましいわね。せめて何かいいきっかけでもあれば……」
タケル『んな事よりも目下の問題を何とかしねぇと。今この場を何とか防げたとしても、そのあとはどうするよ?』
ユウカ『それなんだよね。ハァ………もういっそ、藤丸くん、海外生活で彼女でも作って身を固めててくれないかな。そっちの方が彼女を見極めるだけだから、楽なんだけどね。』
タケル『なんか頑固親父みてぇなセリフだなぁ、今の。それに、中学生時代から恋愛関連に対して鈍感だったから望み薄じゃねぇか?』
ユウカ『誰が頑固親父よ、ただのセコムだってば。………そうだった、すごく鈍かったもんね藤丸くん。まぁ、そうだよね………。運命的な出会いでもなきゃ無理か……ハァ………。』
- 102同窓会ss作者23/06/07(水) 11:54:42
アース「………もしかしなくても、今とてもいい流れになってませんか!?」
アヴァロン「今はこの2人だけの会話ですが、彼女がいるかどうか、立香に直接聞かないとも限りませんし!」
剣式「そうなれば、それが絶好のタイミングね!どうやら元の席に戻るみたいだし、そろそろ出番かもしれないわ。」
アヴァロン「今はカルデアの話題になっているようですね。」
アース「マツナガという人物も加わってかなり話が弾んでいるようですね。しかし、タケルとユウカはいつ立香に聞きに行くのでしょうか………」
マツナガ『へぇ~。………ちなみに、立香くんはそこで気になる子とかいたのかい?もちろん恋愛的な意味でさ!』
ぐだ『えっ!?』
アース「よくやりました、マツナガ!後で褒美を与えても良いくらいの成果ですよ!」
剣式「これ以上ないいいタイミングが来たわね!それじゃ、そろそろ誰が行くか決めましょうか。」
アース「そうですね。これは負けられません。特に、アルトリア。あなたには絶対に負けませんよ。………アルトリア?」
剣式「あら?アルトリアったらこんな大事な時に何処行ったのかしら?」
剣式・アース「「……………まさか!ひとりで先に行った!?」
『バアァン!』
アース「! 今の音、扉を開けた音です!早く追いかけましょう!」
剣式「そうね!全く、アルトリアったら!ひとりで抜け駆けするだなんて!」
- 103同窓会ss作者23/06/07(水) 12:06:03
- 104二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 12:07:45
このレスは削除されています
- 105二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 12:22:03
このレスは削除されています
- 106同窓会ss作者23/06/07(水) 12:27:36
ホントや!
指摘ありがとー
本来>>94に入れるヤツここにあげます
ほんとすんません。
アース「『空想具現化(マーブルファンタズム)』((ガシッ))……………式?アルトリア?私はただあの醜悪な生き物共を消し去りたいだけです。あなた達も同じ気持ちでしょう?だからこの手をどかしてください。」
剣式「……………あなたの気持ちはよく分かるわ。私も今すぐ一刀両断に切り捨てたいと思うくらいには、腹が立っているわ。でもダメよ。」
アヴァロン「落ち着いてください、アース。……………私もあなたと同意見です。腸が煮えくり返る思いです。しかし、ここでケダモノもどきを処理するのは簡単ですが、それをあなたがしたと立香が知ればきっと悲しみます。自分がいなかったせいであなたに手をかけさせることになってしまった、と。それに立香と約束したでしょう?自衛や私達の命に関わる危機以外でその力を他人に振るわないと。約束を破ってまで、立香が悲しむことをしたいですか?」
アース「…………………わかりました。宝具は辞めます。しかし、だからといってあのまま調子に乗って、なめられたままではいられませんよ?」
アヴァロン「当たり前です。自分たちがいかに身の程知らずの愚か者だったのかを思い知らせてやりましょう。」
剣式「そうね。少しキツめに灸を据えておかないとね。」
- 107二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 12:27:53
つよつよヒロイン達かっこかわいい…
そしてこんな毅然とした態度の3人がぐだの前では乙女になって甘々エッチしてるんだろうと思うと最高 - 108二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 13:16:46
最近の楽しみだから更新されてると嬉しい
- 109二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 19:19:52
式は両儀組の次期当主なんだよな(この世界ではどうか分からないけど)
- 110二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 22:12:36
………アレ?よくよく考えたら雑音1ってリュウジ?
- 111同窓会ss作者23/06/08(木) 00:23:11
そこに目をつけるとはなかなか( ˙꒳˙ )…………
でもちょっと違うのです。
リュウジくんは未だセリフ一言もないけどちゃんと出番があるのです。
リュウジくんがヤクザが後ろ盾にいるよっていうバックアップを受けてい"た"のは確かなのです。
…………これ以上はネタバレなので我慢( ˙꒳˙ )
(実を言うと、初めの方のオリキャラではじめた頃に書いたものは、まだ構想確定してなかったり、表現力不足で違う解釈を導いてしまってたり、ということがあるかもしれません。ここ違うじゃないか!って言うのがあったら遠慮なく言ってください。補足させていただきます。)
ちなみに雑音組は噛ませです。
………でも噛ませってめんどくさい事態起こすのが得意でしょ?
それでは次の投下で会いましょう( ˙꒳˙ )
みんな感想ありがとー。もっと欲しいな(強欲の壺)
- 112二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 00:29:22
更新ありがとう……!!!!!今回も最高やった……AAが居酒屋へ凸っちゃうのとか誰が最初にぐだのところへ行くか争ってるところとか好き…一番好きなのはナンパ撃退時の3人によるぐだへの激重感情が現れたところとかすごい好き……アースちゃんが切れてるのイイ……まじで最近の一日を過ごすためのモチベになるので助かる。最高や
- 113二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 01:02:06
ぐだが料理してる時のエプロン姿を後ろから見て(うなじが……!!)って感じで興奮する3人はいるよね
- 114二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 07:14:51
- 115二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 16:47:18
組ごと潰されるのかな……
それとも…… - 116二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 21:12:47
- 117二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 22:17:24
前スレのチョコ料理対決ではアースが1位でキャストリアが2位剣式さんが最下位だった。でも普通の料理なら変わる可能性はあると思う。
- 118二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 23:51:53
- 119二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 04:00:29
- 120二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 08:14:35
続きが楽しみ
- 121二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 12:09:09
ぐだ「あのっ!2人とも、そろそろ……」
剣式「あら、ごめんなさい。……ふふ、悪い虫に噛まれちゃったわね?」←首筋に跡付けた犯人
アース「ちなみに上着で隠してはダメですよ、周囲へ見せつけなくては。……そういえば、キャスターはキス跡付けないのですか?」←鎖骨に跡付けた犯人
キャス「うぅ……わ、私からはちょっと恥ずかしいというか……そうだ!立香が私にキス跡付けてください!」
ぐだ「え」
剣式&アース「「!!」」
剣式「な、なるほど敢えて自分から行かず立香におねだりとは……策士ね!」
アース「……正直、驚きました。単なる魔猪かと思っていましたが……これは一枚上手でしたね。仕方ありません、今日は譲りましょう」
キャス「え!?私そんなつもりじゃ……」
ぐだ「それでアルトリアはどこにキスして欲しいの?」
キャス「〜〜〜っ!じゃ、じゃあ……おでこの紋章の上からお願いします……♡」
- 122二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 19:40:25
ハーレムバレして受け入れられるのかは少し心配
- 123同窓会ss作者23/06/09(金) 19:57:17
- 124二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 22:36:02
確実に約二名つっかかる人は出るだろうしなあ
- 125二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 23:42:22
頑張れ!!!楽しみに待たせていただいてます!!!
- 126二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 23:43:43
ぐだが寝てる間にぐだの首にキスマを付けまくる剣式さん……
- 127二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 02:33:45
ぐだが寝てる間に3人にキスマ付けられててその状態で4人で出かけるの見たい……ぐだは気づいてないから街を歩いてる時の視線とかに(???)ってなってるけど首にキスマが大量に着いてるんだ……3人は普段よりドヤ顔で歩いてるんだ…
- 128二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 08:23:05
ぐだにマーキングする3人好き…
- 129二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 15:13:18
保守
- 130二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 17:45:48
アースとキスしてたら剣式さんがやってきて「私もするわ♡」ってアースさんの2倍ぐらいの長さキスする剣式さんとか居そうだよね……なおこれが無限ループする模様。
- 131二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 21:12:44
剣式さんは眠らないから他2人が寝た後ぐだに悪戯してそうだよね
ぐだ・アース・AA「「「Zzz……」」」
剣式(……3人ともすっかり夢の中ね。ちょっとさみしいけど……こうして寝顔を堪能出来るのは役得かしら。こうして立香に悪戯するのも楽しいものね。)ほっぺたツンツン
ぐだ「ううん……」
剣式(いけない、少しやり過ぎたかしら。それにしても……どんな夢見てるのか、ちょっと気になるわね……)
ぐだ「式さん……すき……」
剣式(!!……えっ!?も、もしかしてそういう類いの夢なの!?それに今、私の名前……)
剣式(……これは襲っちゃって良いんじゃないかしら?いいわよね!そもそも恋人同士なんだもの!)
〜翌日〜
アース&AA「「何か言い訳はありますか」」
剣式「とっても気持ち良かったわ!」つやつや
- 132同窓会ss作者23/06/10(土) 21:33:36
( ˙꒳˙ )
良き。とても良き - 133二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 01:42:20
でも多分、アヴァロンもアースもあの手この手で抜け駆けしてる気がしてならないw
- 134二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 03:58:27
その日の夜だけ剣式さんはお預けされるんだ……
- 135二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 03:59:46
(寝言でそんなこと言ってたのか俺………!!!)って恥ずかしさで少しうずくまってるぐだと「合意よ!!!」って2人に反論する剣式さん……
- 136二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 12:42:07
- 137二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 15:30:13
一人を三人で責めるプレイとかもしてそう
- 138二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 20:12:18
たまーにぐだに目隠しさせながらぐだを3人で責めるプレイしてるんだよね…………
- 139二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 00:35:19
念のため保守。それはそれとして事あるごとに武力関わらない勝負とかしてそうな三人。それを苦笑しながら眺める藤丸くんとかいそう
- 140二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 02:29:12
大体がぐだくんのことについてなんだよね…………
- 141二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 02:29:46
圧倒的上位存在達の拉致好き
- 142二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 10:45:17
- 143二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 10:48:36
- 144二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 12:25:20
ぐだの尾行が3人にバレバレなのもいいと思う。3人は気づいてるけど気づいてないフリしててほしい。ぐだが自分たちを心配して尾行してきたことを知って(うわっ・・・私たちの彼氏・・・可愛すぎ・・・?)ってなっててほしい
- 145二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 18:03:57
ssの続きが楽しみだぜ
- 146二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 21:49:30
- 147二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 02:23:00
剣式「ごめんなさい。彼は私のモノだから。悪いけど消えてくれるかしら?」
ぐだ「えっ……みんななんでここに…………」
アース「む。式、それは無視できませんね。立香は私のモノですが?」
アルトリア「いいえ。立香は私の命ですが?何か?」
剣式「立香は私のモノだけど、今はそれは置いといて頂戴。それより………(ぐだをナンパした女性2人を睨む)」
モブA・B「ひっ…………す、すみませんでしたああああ!!!!(走って逃亡)」
アース「立香に手を出すからそうなるのです。当然の報いですね。それより…………」
アース「私たち以外の女の人と話したのですか。立香」
ぐだ「えっ!!??い、いやあれは不可抗力で…………」
アルトリア「それでも話していたのは事実ですよね。立香」
ぐだ「それは………そうだけど…」
剣式「なら、少しお仕置きが必要よね?立香?」
ぐだ「えっ…………」
剣式・アース・アルトリア「今夜は覚悟してくださいね♡立香♡」
- 148二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 07:21:11
- 149同窓会ss作者23/06/13(火) 10:48:45
大変お待たせいたしました( ˙꒳˙ )
連続投下の時間じゃあ!!!
ふたりがアルトリアの後を追いかけていたその頃……
ぐだ「………うん。アルトリアは、俺の大切な『彼女』だよ。彼女できたんだってなかなか言い出せなくて…………」
クラスメイト「「「「「「「「「「「「「「「………ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?」」」」」」」」」」」」」」」
「あの藤丸に彼女!?!?嘘だろぉ!?」 「あんな美少女どこで出会えるんだよ!?海外か!?やっぱり海外なのか!?」 「ていうか今がっつりキスしてたよな!?ぐぬぬ……羨ましいぃ~!!!」 「藤丸海外ボランティアに参加したって言ってたよな?ってことは、海外で藤丸ムーブをすれば彼女ができる………!?」 「「「それだァ!!!」」」 「アホかこいつら………」 「ほっとけほっとけ」 「まぁ、中学の頃から周りへの気遣いの鬼だったからなぁ藤丸。そりゃモテるわ。」 「ですなぁ。立香は優しすぎるほどでしたし、人望がなせる技というものであろうなぁ。」
「藤丸くん、もう彼女いたんだ………狙ってたのにぃ!フリーじゃなかったのかよぉ、チクショー!」 「ナツミ、本気で狙ってたんだ………ドンマイ。」 「それにしても、藤丸くんの彼女っていうあの人、すっごい綺麗だよね~。」 「わかる~。なんか女としてすっごい負けた気分。」 「でも、嫌な気持ちにならないのが不思議よね~。凄すぎるとマイナスの感情を持てなくなるのも納得だわ。」 「立香くん、よく掴まえたよね。以外と積極的なのかな?馴れ初めとか超気にならない?」 「「「気になるぅ!!!」」」
マツナガ「………みんな大騒ぎだね。それにしても、立香くんにほんとに彼女できてるなんてね。聞いた僕が言うのもなんだけど、びっくりだよ」
タケル「だよなぁ。あの恋愛関連超鈍感男まっしぐらだっお前が………アルトリアさん、ホントに立香と付き合ってるんすか……いや、付き合っているんですよね?」
ぐだ「待って?タケルってば、俺のことそんなふうに思ってたの?初耳なんだけど?」
アヴァロン「えぇ。立香のご両親にも挨拶は済ませました。自他、そして家族公認の恋仲です。」
ぐだ「あれ?俺の疑問はスルー?」
- 150同窓会ss作者23/06/13(火) 10:50:59
アヴァロン「……スルーも何も、事実ではないですか。あれほど多くの女性からアプローチを受けていたにもかかわらず、最初の頃は恋愛感情を向けられているんだと気づかなかったのでしょう?ちゃんと誤解が解けたからいいものの、あのままであれば多くの女性が涙することになったでしょうね。」
ぐだ「うぐっ………その件は本当にすみませんでした……」
アヴァロン「全くです。本当に罪作りな人ですね、立香は。」
ユウカ「へぇ〜。藤丸くん、モテモテだったんだぁ~。一体どれだけの女の子をたぶらかしてきたのかなぁ~(ニヤニヤ)」ぐだ「ちょっと、ユウカ!人聞きの悪いこと言わないでよぉ!!」
アヴァロン「あながち、間違いでもないですね。思わせぶりな行動が多いからそうなるのです。困ったものですよ……」
ぐだ「アルトリアまで!みんなして俺をどうしたいのさ!!!」
アヴァロン「ふふっ。いえ、立香がそれだけ魅力的だということです。さすがは自慢の彼氏ですね。」
ぐだ「!!!………あ、ありがと、アルトリア…///(カオマッカ)」
ユウカ「ハイハイ、惚気いただきましたよぉ~、っとぉ~………そうだぁ~、せっかくだからアルトリアさん~、ずっと立っているのもあれですしぃ~、立香の隣に座りませんかぁ~。」
アヴァロン「いいのですか?そこは元々あなたの席なのでは?」
ユウカ「いいですよぉ~。今日はこの店ごと貸切なので~、席は余ってますしぃ~、なんならテーブル動かしても問題ないって言われましたしぃ~。私のことは気にせずにぃ~。さっさっ、どうぞどうぞぉ~」
アヴァロン「………わかりました。その気遣い、ありがたく受け取りましょう。それと、あなた方は立香の友なのですから敬語は不要です。あなたたちとは仲良くしたいと思っているのですから。」
タケル「そんじゃお言葉に甘えさせてもらうぜ。どうにも敬語は苦手でなぁ。」
マツナガ「そういうことなら僕も。ただ、人の彼女を呼び捨てにするのはいただけないので、一応さん付けで呼ぶけどね。」
ユウカ「りょ~かいぃ~。そんじゃぁ~、アルトリアさんの参加歓迎の乾杯をしよぉ~!店員さ~ん!追加注文いいですかぁ~?」
タケル「あれだけ飲んどいて、まだ飲めるんかテメェ………。ものすげぇ酒豪っぷりだな……………。」
- 151同窓会ss作者23/06/13(火) 10:52:46
ぐだ「アハハ……。ん?そういえば、アルトリア。ここに来ているのはアルトリアだけなの?式とアースは?」
アヴァロン「うぐっ………えっと、それは……2人とは一緒にいましたが…………その…………」
「我慢できずに抜け駆けして来ました、なんて口が裂けても言えませんよね?………そうですよね、アルトリア?」
「そうよ。私たちだけ置いてけぼりにするだなんて、さすがに酷いと思うわ。」
────つい先程の乱入者であるアルトリア・アヴァロンの声とは違う、二つの凛とした声が騒然としていた店内に、不思議なほど響き渡った。その声に引き寄せられるように、店内のありとあらゆる視線が、声の発生源、アルトリアの後方へと収束した。
──────そこには、いつから居たのか、アルトリアとも引けを取らないほどの美しさを持つ女性が2人、ただずんでいた。
アース「今回の作戦の最も重要な場面で、まさか独断行動するとは思いませんでした。もう少し我慢というのを覚えたらどうです?」
そう言って、アルトリアに問い詰めた女性は、一言で表すなら、"深窓の令嬢"と言えるような雰囲気をまとっていた。
───その白い花を模した髪飾りが添えられた、腰よりも長く伸びている髪は、眩いほどの金色であり、まるで髪そのものから光を発しているかのように煌めいていた。(発光する髪はさすがに悪目立ちするので偽装してある。)
───その顔立ちは、あらゆるものを魅了するかのような魔性の"朱い瞳"が特徴的で、まるで完璧な設計図を元に作られたかのような理想的なものであった。
───そんな美貌を持つ存在が纏うのは白を基調とし、金の刺繍が施され、所々に青色のリボンが飾り立てられた、舞踏会の主役を張れること間違いナシのロングドレスの衣装であり、この居酒屋という場に置いて、良くも悪くも場違いな印象を与えていた。
そんな彼女は、普段は真祖の姫としてふさわしい態度で他人と接する………はずなのだが、今はアルトリアに対し、少し不機嫌そうな顔を向けている。その表情でさえ絵画のモデルになりそうなほどの美貌であるのだから、正しく魔性の魅力を持つ存在である。
- 152同窓会ss作者23/06/13(火) 10:54:30
剣式「あなただけが、いい思いするのはいただけないわね。それに、作戦の貢献度的に考えて、私が1番手になるはずだったもの。なおさら、許せないわね。」
そう言ってアルトリアと喋るもう一人の美女は、先程の女性が西洋のお姫様であるのに対し、"日本のお嬢様"と言う言葉が似合う女性であった。
───彼女の足元まで伸びた長い黒髪は日本人ですら憧れるほどの艶と滑らかさに満ちていた。
───瞳の色は漆のごとき黒。月明かりのない夜のごとき美しき黒。多くの日本人の特徴たる黒目黒髪でありながら、どこかこの世のものでは無い、一時の夢のごとき幻のような、そんな雰囲気をまとっていた。
───彼女が来ているのは、花の模様が入った着物。着物の優美さにのまれることなく着こなして、彼女の美しさを存分に引き出しており、その姿は正しく日本の奥ゆかしいお嬢様を体現していた。
そんな彼女は、その落ち着いた雰囲気と柔らかな物腰で3人の中では比較的話しやすいタイプ………だが、アルトリアを問い詰めている今は、その優しい口調の言葉の奥に、少しの怒りと不満を含んでいた。
再びクラスメイトが呆気にとられ、会場が静寂に包まれる中、新たに現れた2人の美女の追及が続く。
アヴァロン「式にアース!?いつの間に私の後ろに!?」
剣式「立香に質問されている時にはもういたわよ。………それよりも、ねぇ、アルトリア?何か言わなきゃ行けないこと、ないかしら?」
アヴァロン「うぅっ………その……………」
アース「………あなたが抜け駆けしたせいで、私たちが店に入っても誰一人として気づきませんでした。あろうことか抜け駆けしたあなた自身でさえも。えぇ、まるで"印象に残ったのはあなただけ"の状態とも言えますね。………今回何のために、私たちがあくせく努力したのかを、ももちろんあなたも知っていますよね?その努力の結果をあなたが実質独り占め状態の現状。……………これ以上、言わなくても、分かりますよね?……………ね?」
アヴァロン「………う、うぅ…………だ、だだだ、だって!!悪いとは思いましたけど!!もう我慢できなかったんですよ!!一刻も早く立香と合流して!!イチャイチャしたかったんですぅ!!!(ナミダメ)」
アース「ハァ……………わ・た・し・た・ち・も・お・な・じ・お・も・い・で・す・が?我慢できなかったのはあなただけですよ、魔猪の氏族。」
- 153同窓会ss作者23/06/13(火) 10:57:42
アヴァロン「…………………ホントウニ、モウシワケアリマセンデシタ。(シュン)」
ぐだ「まぁまぁ、アース。あんまり怒らないであげてよ。その作戦?ってのはよく分からないけど、アルトリアにもちゃんと事情があったんだろうし、今も申し訳なく思って反省してるんだしさ。ここは俺に免じてさ?アルトリアを許してやってよ?…………それに2人が喧嘩するのはあんまり見たくないな。ダメ?」
アース「むぅ。……………あなたがそれをが言うのは卑怯です。反対できないじゃないですか………コホン。わかりました。許しましょう。」
剣式「私はアルトリアがちゃんと謝ってくれたからいいわ。もちろん、後でペナルティを受けてもらうけれど、いいわよね?」
アヴァロン「……………ハイ、甘んじて受けいれます。」
アース「で・す・が!アルトリアに先を越され、いい所を持っていかれたのは事実です。ですので、私達も爪痕を残さなければ。………というわけで立香、失礼しますね。」
そう言って西洋のお姫様は、目の前に座っている、自らが惚れ込んだ男、藤丸立香の元へと歩み寄り、
「………んっ♡」
───その首筋に顔をうずめて、キスをした。
キスをする場所によって、そのキスの意味が変わるという話を聞いたことがあるだろう。唇は言わずもがな愛情表現であり、手の甲は相手への敬愛、足の甲は相手への服従など様々。そして首筋へのキスは、相手への執着心の表れ、まぁ要するに、この人は私のものだと主張する、独占欲の強いキスなのだ。
ぐだ「ええぇ!?ちょ、アース!?」
アース「…………んっ♡…………ちゅ♡………………すぅ……はむっ♡………んんっ♡……………ぷはっ♡…………。ふふっ。しっかりと痕、付けられましたね。」
ぐだ「いきなり首にキスしないでよ!?こっちだって心の準備ってものが…///。それに何、痕って?…………いや、もしかして………アース、首にキスマーク付けたの!?」
アース「ハイ。(ドヤァァ)」
ぐだ「いやいや!ドヤ顔してる場合じゃなって!!どうすんのコレ!?こんな見え見えのところに付けたら隠せないじゃんか!!」
アース「隠す必要などありませんよ。それは私からの最上級の愛の証です。私とあなたは恋仲なのですから、何も問題は無いでしょう?むしろ積極的に見せびらかして欲しいくらいです。」
- 154同窓会ss作者23/06/13(火) 10:58:31
ぐだ「だからって、今付けなくても………いや、嬉しいけどさ。それに、キスマーク見せびらかすのはさすがにちょっと…///」
剣式「あら、キスマークが愛の証、ねぇ。そういうことなら私もいいかしら?アースが右側に付けたから、私は左側がいいわね。」
ぐだ「式もするの!?」
剣式「……………ダメかしら?(スコシウルウル)」
ぐだ「…………………その目はずるいって、式。……………もう、しょうがないなぁ……。んじゃ……その……ど、どうぞ……///」(ちょっと首を傾けて首筋晒しながら)
剣式「!(これは………誘ってるのよね!?立香から誘われるなんて…………あぁ、もう!我慢できないわ!)じ、じゃあ失礼するわ、ね?…………んっ♡……………ちゅっ♡…………んっ♡…………………んんっ♡……………はむっ♡…………んむんむ♡………」
ぐだ「あの………式さん?長くない、ですか?だんだん恥ずかしくなってきたんだけど……///」
剣式「ん~んっ!(アタマフルフル)……………んっ♡…………すぅ…………はむっ♡…………んんっ♡……んんっ♡…………ぷはっ♡…………………ちゃんと付けれたわね……。長かったのもあなたが珍しく誘ってきて我慢できなかったからよ。あなたのせいね。ふふっ。」
アース「……………あなたも、抜け駆けですか?」
剣式「アルトリアのアレとは違うわよ。順番はあなたが一番手だったじゃない。それに、満足してないならもう一度すればいいんじゃないかしら?」
アース「………それもそうですね。立香。私はまだ満足していないのでもう一度します。」
ぐだ「さすがにこれ以上ははしたないと思いますぅ!!!………帰ってからならいくらでもしていいから、ね?」
アース「!(これは誘っているのですね!ですが……今は我慢ですよ、私!)………言質は取りましたよ。ですから覚悟しておいてください、ね?」
ぐだ「アレ?これ自滅したかも……………」
アヴァロン「わ、私も立香にキスマーク…………」
アース・剣式「「ダメ!!!」」
アヴァロン「なんで!ふたりだけずるいです!!」
アース「抜けがけした罰です。それ以外ありません。」
アヴァロン「今日この同窓会終わるまでキスマークつけるの禁止ね、アルトリア。」
アヴァロン「そんなぁ………(ショボン)」
- 155同窓会ss作者23/06/13(火) 11:01:37
マツナガ「(ポカーン)………………ハッ!あ、その、え、え~とぉ………り、立香くん?その、新しく来た?そちらの2人の別嬪さんは…………」
ぐだ「あぁ、ごめん。マツナガくん、紹介を先にするべきだったね。えっと、こっちの黒い髪をしているが式で、こっちの金髪紅眼なのがアースだよ。」
マツナガ「これは、ご丁寧な紹介ありがとう…………じゃなくぇ!僕が聞きたいのはそのふたりとどういう関係なのかだよ!首にキスまでしてたし、余程親密じゃなきゃ……………ねぇ、立香くん?まさか……そのぉ~、まさかじゃないよ、ねぇ?」
ぐだ「……………たぶんマツナガくんの考えてるそのまさかだと思うけど…………2人も俺の大切な彼女、だよ。」
クラスメイト「「「「「「「「「「「「「「「………ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?」」」」」」」」」」」」」」」
──────本日2度目の大絶叫が響き渡った。
「嘘だろぉ!?!?」 「彼女が3人!?!?」 「ハーレム野郎だったのかよ藤丸ゥ!!!」 「どことなく大人な雰囲気出でると思ったらそういう事かよ!?!?」 「ねぇ!?これって修羅場!?修羅場よね!?」 「修羅場とはまた違うんじゃないかな……?でも……」
ユウカ「ちょっと、ちょっとぉ!!!藤丸くんなにやってんの!?ねぇ、何やらかしてんのってぇえぇ!?彼女作ってきただけでもびっくりなのにぃ!!3人とか聞いてないし、想定外だよぉ!?!?!?それにぃ!!3重交際なんてありえないでしょうがぁ!!!!人前でキスマークつけるキスするとかするしぃ!!!海外生活で倫理観バグったの!?!?そんないけない子に、ふしだらな子に、私育てた覚えないよぉぉぉぉ!!!(絶賛錯乱中)」
ぐだ「落ち着いてってユウカ!なんか母親みたいなこと言っちゃってるよ!?それに、これにはちゃんとした理由があっt」
ユウカ「うるさぁぁぁい!!!(ガシッ)藤丸くんのバカァァァァァ!!!!!(ブンブンブンブン)」
ぐだ「ちょ、ユウカ!やめ、やめて!肩掴んで思いっきりゆすらないで!揺れる、非常に激しく揺れてるからぁ!!!タケル!マツナガくん!ユウカを止めてぇ!!」
タケル「立香……………今回ばかりはお前が悪い。しばらく、ゆすられてろ。」
- 156同窓会ss作者23/06/13(火) 11:02:43
マツナガ「キャパオーバーしちゃったんだね、ユウカくん………それと、タケルくんの言ってた、しばらくゆすられてろっていうのには僕も賛成だね。3人も美人さん引っかけてきた上に3人とも彼女です、っていうのは………ねぇ?ちょっとよくないと思うんだ、僕。」
ぐだ「ちょっと、2人とも!?それについてはきちんと説明するから!とりあえず今はユウカをとm」
ユウカ「話の途中でよそ見しなぁぁぁい!!!今から説教だよ説教!!!これは藤丸くんの矯正のために必要な説教だからね!!!逃げるなぁぁぁ!!!」
ぐだ「逃げないし、説明するから!揺らすのやめてぇ!!!………うっぷ。…………まずい、気持ち悪くなってきた………吐きそ………」
ガシッ
アヴァロン「ユウカさん?でしたか。そろそろやめていただけますか?立香がダウンしそうです。」
ユウカ「………ハッ!私は何をして………あっ、ごめん藤丸くん!思いっきり揺らしちゃった!大丈夫!?」
ぐだ「ハァ……ハァ………ユウカ、俺は大丈夫だよ。それと……ありがと、アルトリア。助けてくれて。」
アヴァロン「いえ。私達は恋人同士なのですから、助け合うのは当然です。」
タケル「………おい、ユウカ。落ち着いたか?」
ユウカ「ハァ………ハァ…………………ふぅ。少し落ち着いたわ。でも!藤丸くん!さっきはモテモテだったね~とか、たぶらかしてきたの~、とか言ったけども!実際に二股どころか三股してるだなんて!!なにやってんのさ!!!」
アース「………私達と立香の関係性に口を出すのですか?一体何様のつもr……むぐっ!」
剣式「ダメよ、アース。彼女は立香の親友よ、手を出すのは良くないわ。あの子なりに親友の立香を心配して言っているのだから、ね?それに、多分、立香から直接説明されないと納得してくれないわよ。(ヒソヒソ)」
アース「ぐぬ………ですが……」
ユウカ「大切な親友の事だから、口出すに決まってるでしょ!!!こんなの良くないって!………もしかして3人に迫られて無理やり付き合わされてるの!?」
ぐだ「それは違う!!!ちゃんと俺が、自分で考えて3人とも付き合うって選択肢を選んだんだよ。」
ユウカ「じゃあ尚更悪いよ!三重交際だなんて一般的に考えて不誠実になるでしょ!!清く正しい付き合いじゃなきゃ、私は絶対に認めませぇん!」
- 157同窓会ss作者23/06/13(火) 11:04:13
マツナガ「ねぇ、タケルくん………ユウカくんって、こんな感じだったの?まるで……」
タケル「頑固親父みたい、だろ?ユウカはそういう行動をたまにするからな。」
剣式「アースも落ち着いたかしら。」
アース「………えぇ、ありがとうございます。危うく立香の親友に手を出してしまうところでした。」
アヴァロン「手を出して立香に嫌われるのは絶対に嫌ですからね。………それよりも、少しまずい雰囲気ですね。」
剣式「そうね。この雰囲気は宜しくないわね、それに立香の知り合いって言うのも厄介ね。」
アース「えぇ。強引な手段はできませんし、どうしましょうか?」
立香の彼女の3人たるアルトリア・アヴァロン、『両儀式』、アーキタイプ:アースが気がかりに感じている雰囲気。
それは───
「絶世の美女美少女の彼女が3人も……クッソ!羨ましいぃ……爆発しろ!!!」 「モテない俺らへの当てつけか?当てつけなのか!?」 「なんで藤丸だけあんなモテモテなんだよ……ズリィ。」 「3人とも彼女って………ちょっと、ねぇ?」 「優柔不断っていうのかな?なんか嫌に感じるよね~」 「藤丸くんもあのリュウジみたいに変わっちゃったってこと?」 「可能性の話だけど、ありえなくはないわね………」
- 158同窓会ss作者23/06/13(火) 11:04:42
───男性からの妬み嫉みの感情や敵意、女性からの不信感やあらぬ誤解。これらの感情は個人だけで考えればそれほどの規模の出来事を引き起こすことはそうそうないが、積み重なればひとつの大きな力になる。一個人など集団からすぐに追い出されてしまう。特にこのクラスでは、現在進行形でリュウジを除外しているという前提があるのだ。0と1の壁は高いが、1から2への壁はさほど高くない。このままでは立香が疎外されてしまうのは時間の問題。今後の彼の幸せな人生のためにも、自分たちとは違う友人や親友が必要だと認識している立香の彼女3人にとって、この状況は宜しくないのだ。かと言って火種である自分たちが出しゃばっても、事態が悪い方向へと流れることは想像にかたくない。かといって式やアースの言う通り、強引な手段は取れない。それをしても立香が悲しむだけであるし、仮に立香に記憶消去や認識阻害を施してから対処しようものなら、『立香に隠し事をしているという事実』に、他の誰でもない、自分が耐えられない。バレたら嫌われるかもしれない、失望されるかもしれない。そんな不安に押しつぶされてしまうことは目に見えている。さらに、頼りになるであろう現地協力者のユウカ、タケル、マツナガもどちらかと言えば立香を問いただす側であり、今は当てにならないだろう。なまじ、3人が超常的な存在であるが故に何も出来ない。
──────そんな現状を打ち破ったのは意外な人物たちであった。
シンヤ「うおぉぉぉ!!!ユウリ殿、ユウリ殿!リアルハーレムでござるよ、リアルハーレムゥ!!拙者、まさか現実で見られるとは思わなかったですなぁ!!」
ユウリ「その通りだね、シンヤくん!!!私も今モーレツに感動しているぅ!今まで二次元でしか描けなかった幻想が、今まさに目の前で展開されているよ!!!これが推しアイドルにリアルで出会えたファンの心境………今ならありありと手に取るようわかるよ!!!」
シンヤ「その通り!拙者も同じ思いですよユウリ殿!!これが世間で言うところの………」
シンヤ・ユウリ「「萌えってやつですなぁ!!!(だよね!!!)」」
テツロウ「お前ら黙れって!今そういう話する雰囲気じゃないだろ!!!」
その声の発生源は立香がテーブル周りで会話したコミケ参加オタクグループのシンヤ、ユウリ、テツロウの3人組であった。
- 159同窓会ss作者23/06/13(火) 11:06:09
ユウリ「チッチッチッ。甘い、甘いよテツくん。グラブジャムンよりもスゥイートだよ。い~い?物事に対しての感情やインスピレーションっていうのはね、時・場所・場合、すなわちTPO関係なしに湧き上がってくるものなんだよ!」
シンヤ「然り!故に、それを抑圧するなど実にもったいない!!!その時、その瞬間に感じたものは、どんな理屈よりも大事なものなのですよ!!!我々は今素晴らしいものを目にしているのです!!!それをしかと目に焼き付け!我々の手でこの素晴らしい概念を表現し!!彼方で待つ同胞たちと共有し合うことこそが我らの使命!!場の雰囲気程度で止めてはならぬのですよ!!!」
ユウリ「全くもってその通り!!!」
テツロウ「なんで俺が説教されてるんだよ!?いや、そうじゃなくて!周りの空気を読めって言ってるんだよ!!今の話題は、藤丸の彼女が3人もいるのはどうなのっていう話で、そんな空気の中で、興奮したような大声でいきなり話し出すなってこと言いたいんだよオレは!!!お前ら藤丸のアレどう思ってんだよ!?」
シンヤ・ユウリ「「えっ?さっきから言ってるではないですか?(でしょ?)とても素晴らしい、正しく良きものである、と。」」
「「「「「「「「「「……………えっ?」」」」」」」」」」
その2人の発言にクラスメイトは皆驚愕の表情を浮かべた。
女性クラスメイトA「いやいやいや、それは無いでしょ、ユウリちゃん!だって藤丸くんは3人も彼女だって言って、手出てるんだよ!?不健全だし、不誠実だって!!!」
ユウリ「確かに。藤丸くんは3人の彼女がいる。それは変えられようのない事実です。」
女性クラスメイトA「でしょ?なら……」
ユウリ「で・す・が!大事なのはその事実からどう解釈するかです!人の解釈の仕方はそれこそ千差万別。その大前提の上で発言するのならば!私は藤丸くんが不誠実だとか不誠実だとかは全く、これっぽっちも思いませんね!!!はっきり言えばあなたの意見は私にとって解釈違いです!!むしろ私的には藤丸くんは尊敬に値するくらいの人物だと確信しているくらいですよ!!!」
クラスメイトたち「「「「「「「「「「えっ!?!?」」」」」」」」」」
- 160同窓会ss作者23/06/13(火) 11:08:05
ユウリ「…………むぅ、納得いっていない顔ですね。………ハッ!これはもしや、布教のチャンスでは?……んッんん!では!不肖ユウリ!語らせていただきます!!!」
女性クラスメイトA「いや、私何も聞いていn」
ユウリ「それではまず、あなたの解釈である不健全という点からいきましょうか。まぁ、あなたの言いたいことはおおよそ分かりますよ。藤丸くんと彼女たち3人がしたキスでしょう?公共の場、というか大衆の目の前でのこちらが照れるほどのアッツアツのキッス。………ふへへ……いいの見れたぁ。同人誌のネタにできるぞぉ…………ハッ!………コホン。さっきのは私情です忘れてください。さて、話を戻しますが、確かに、公共の場でキッスをするのはナンセンス。家でやれや!という話になりますけど、それに関しては、そこらのカップルだって想いが昂って思わずキッスするくらいあるでしょう、二次創作もしかり、現実しかり。ということでここが問題だって言うのならキッスという行為自体が不健全だということになりますね。これはもはや暴論です。まぁ、あなたが言いたいのはそこじゃなくて、あのアツアツキッスが、というよりあの絶世の美女美少女を侍らせて"3人とキスをしたこと"が不健全だと言いたいのでしょう?。まぁ、普通に考えれば不健全でしょうね。で・す・が!ここで効いてくるのが、キスに至るまでの、シチュエーション!!あの金髪翠眼の美女が現れた時から、彼女を目に焼き付けようと見ていた私は分かります。えぇ分かりますとも。藤丸くんは3人とのキッスにおいて"一度も3人の彼女にキスをしろと命じていない"。違いますか?」
女性クラスメイトA「! 確かにそうだけど………」
- 161同窓会ss作者23/06/13(火) 11:09:09
ユウリ「そう!!これは紛れもない、事実!!!皆、あの美女美少女がキッスしたという衝撃にに目を奪われていましたが、私は、その前段階のやり取りをしっかりと聞いていたのですよ!……我ながらナイスです!過去の私!………さて、この新たな事実を踏まえて新たに解釈をしてみましょう!藤丸くんは一度もキッスねだっていない、つまり!キッスをしたいと思ったのは、むしろあの目麗しい彼女達の方!!!そう、たとえここが公共の場であろうとも!自分が後で赤面するくらい恥ずかしくても!アツアツキッスをしたくなったという事!!!ここから導き出される解釈とは……………そう!!!むしろ"彼女達の方が藤丸くんにベタ惚れしている"ということ!!!ん~~~イイッ!実にイイネッ!!!『私のことだけを見て欲しい、私のことをかまって欲しい、私の魅力を溺れて欲しい。』そんな思いが、愛が詰まった情熱的なキッスですら『尊い』に値するのに、そこにそのキッスを否定することなく受け入れてくれた、そう!!キッスにこもった想いや愛を受け入れて、さらに!!嬉しいよだとか、恥ずかしいよだとか、『応えてくれる』藤丸くんがプラスされる!!!もうコレ、相思相愛のカップルの愛の確かめ合いでしかないのではないか!?いや、そうに違いない!!!ならば!!このキッスのどこが不健全だと言えるのか!?言えるわけが無い!!!さらに、驚くことに、藤丸くんに同じ思いを抱くのが1人でも2人でもなくなんと3人も!!!この『尊み』が今ならもれなく3パターンで3倍増量中!!あぁ………尊みの海に溺れてしまうよぉぉ………イイものを見たよ、私………これ以上ない最上の尊みが………目の前にぃ…………あぁ、神よぉ……私にこんな尊みを供給してくれぇ……ありがたやぁ、ありがたやぁ…………」
「「「「「「「「「「(なんか崇め始めた!?!?)」」」」」」」」」」
- 162同窓会ss作者23/06/13(火) 11:10:35
男子クラスメイトB「で、でもよ!!だからって3人と付き合うってのはどうなんだよ、不誠実極まりないだろ!」
シンヤ「では、それに対してのお話は拙者から。ユウリ殿は尊みの神を崇めるのに夢中ですからな。さて、不誠実、でしたかな?無論、拙者もユウリ殿と同じである故、解釈違いと言わざるを得ませぬなぁ。そも、誠実とは何か?多くの辞典では『まじめで、真心があること。また私利私欲を交えず真心を持って人や物事に接する様』という意味での記載が多いですなぁ。まぁ、これは言葉の意味そのもの。参考にするには、ちと、もの足りぬ。では色恋において、『交際相手へ誠実さ』とは何か?拙者が思うに、『誠実さ』とは、先程の言葉の意味に加えて、あと三つ条件があると考えているのですよ。まずは、一つ!『相手の思いに嘘偽りなく応えること』! 続いて、二つ!!『相手の意思、趣味や趣向を尊重し、真っ向から否定しないこと』!! そして、三つ!!!『相手と愛を与え、貰い合う関係であること』!!!拙者はこの三つであると考えている!無論、これ以外にも誠実の意味や条件が人によって違うのは重々承知の上。よって今回は、多くの人が共感するであろうこの三ヶ条を参考に話を展開していこうと思っている次第で。ここまではよろしいですかな?」
男子クラスメイトB「……その三ヶ条とやらには納得だけど、複数人と付き合うことはなんにも言及してないじゃねぇか!」
- 163同窓会ss作者23/06/13(火) 11:13:46
シンヤ「まぁまぁ、落ち着きなされ。そう焦ってもいい結果は得られませんぞ?誠実さの三ヶ条はそれの言及をするための下準備すぎませぬ。では続きと行こうではないか。まず、現代社会において複数人交際が問題となるのは大抵は"浮気"や"不倫"であろう?"浮気"や"不倫"は不誠実。これは当たり前。では何故そんな不誠実なことをするのか?拙者が思うには、こういった不祥事は『交際している当人の間での愛の授受不足、もっと噛み砕くのなら、愛という感情の需要と供給のバランスの崩壊』が起こした結果とも言えるであろうなぁ。元々の相手からはもう愛を貰えない。相手に愛を与えても応えてくれない。だから心移りする。新たに愛を与えてくれる相手を欲す。……………考えてみれば、当然ですな。愛の形は様々と言えど、今まで貰えていたものが無くなればそれを再び得ようと動くのは当然の理。………まぁ、それは置いといて、では次に、複数人交際が嫌われ気味の傾向にあるのはなぜか?答えは至極単純で、『余程のレアケースでなければハーレム、もしくは逆ハーはいとも簡単に崩壊するから』、ですな。では、なぜ崩壊するのか?『愛が足りないから』。これもわかりやすいですなぁ。」
男子クラスメイトB「そんなもの………」
シンヤ「…………今、陳腐だと思ったであろう?わかる、分かりますぞ~。拙者も最初はそうであった。しかしですな、この言葉、我々の予想以上に的を得ているのですなぁ、コレが。人というものは相手からの愛が貰えなくなれば、不貞行為に走る。これは先程も話した通り。それ以外にも、人の特徴としてもう一つ、それは、『人間個人が他人に与えられる、もしくは他人から受け取れる愛の量には限度がある』というものがあるのですな。この世界において、人が"無尽蔵の愛"をばらまくことなど不可能。それは神話の神の仕事であって、人がなせるものではありませぬ。故にハーレムを築けるものは、誰か一人でも欠けることなく多くの愛するものに十分量、もしくはそれ以上の愛を与えることができ、そして、多くの愛するものから与えられる愛を受け入れられるだけの程の器を持った選ばれし者、正しく強者(ツワモノ)であっただろうなぁ。」
- 164同窓会ss作者23/06/13(火) 11:14:28
シンヤ「………それに比べ、現代社会においてはどうだろうか?人々が仕事に追われ、社会に揉まれ、個人の心の余裕というものがどんどんすり減っていき、もはや『他人1人分を埋める愛すら与えることができなくなっている人間が増えている』のだと、拙者は思っておりまする。その上、交際するにあたって個人に資産・金銭・地位・名誉といったさ付加価値が付随してくるが故に、打算的な……個人的な感想を言うの出あれば、見るに堪えない程、欲望にまみれた交際………が急増し、真に他人を愛する"純愛"がさらに減る一方。はぁ………こんな様だから、浮気や不倫が増えるわけですなぁ………。まぁ、浮気の増加云々は拙者の主観であるのでそこはご容赦してくれると。さらに語るのならば、現代社会においてハーレムが嫌悪傾向にある理由としてもう一つ、『打算や付随する価値を求めた交際が指数関数的に急増した現代において、互いを想いやる"純愛"のハーレムなど、まず成立しないから』。まぁ、相手が1人の場合の"純愛"ですら、今このご時世において難易度MAXである上に、その状態でハーレムなんぞ、そう易々と出来上がるわけがあるまいて。故に、現代、それも一夫多妻制を採用していない日本において、リアルハーレム築いてその上維持出来ている人間はもはや絶滅危惧種に並ぶほどの希少さなのですよ。正しくUR(ウルトラレア)ですな。………あぁ、無論ここで言うハーレムは、一部の男が肉体目当てに女性を囲うような頭性欲に支配されたものではなく、ましてや、異性の地位や名誉、資産を目当てにできるものでもない。あんなのは欲にまみれすぎて、互いが互いを思い合う、『相手と愛を与えて貰い合う関係』、すなわち"誠実"からかけ離れているのでな。…………さて、以上のことから、複数人交際が不誠実じゃないか?という疑問、それに対して拙者はこう答えましょう。『ハーレムを築き上げ、それを"純愛"をもって維持出来ているのなら、そこらの打算や欲望にまみれた交際関係を持つものより、余程誠実である』、と。如何かな、拙者の持論は?」
男子クラスメイトB「いや確かに一理ある………かも?………」
- 165同窓会ss作者23/06/13(火) 11:15:20
ユウリ「そうそう、その通りだよ!!!さっすがシンヤ君!順序立てた説明が私よりも上手い!!」
シンヤ「お褒めに預かり光栄ですぞ、ユウリ殿。」
ユウリ「ホントのこと言ったまでだよ~。………ていうか私、さっきまで尊みの神崇めててる途中でふと思ったけど……………。みんなさ、『ハーレム』って言葉だけ聞いて脊髄反射的に不誠実だ不健全だって言ってない?藤丸くんがハーレム築くまでに至った経緯とか状況とか、そういう具体的な情報、何も知らないじゃんか、私達。」
クラスメイトたち「「「「「「「「「!」」」」」」」」」
ユウリ「それって、失礼極まりないじゃん!良くも知らないくせに、上辺だけ見てあーだこーだって決めつけるの、昨今で度々問題になってるモンスタークレーマーとか、ネット弁慶とかと何も変わらなくない?」
シンヤ「…………確かに、そうですな。拙者とユウリ殿は元から『"純愛"ハーレムなら尊いよね~』派で、藤丸殿とその彼女達にそれが片鱗が垣間見えたから、こうしてその良さを語ってはいたのだが………考えてみれば、そもそもの前提として批判するだけの情報がありませんな。」
ユウリ「それにさ、今回のハーレム築いてるの、藤丸くんだよ?"度を超えたお人好し"っていう概念が擬人化して服きたような、誰に対してもめちゃくちゃ優しい、あの藤丸くんだよ?そんな藤丸くんが女性、それも超絶、美女・美少女を蔑ろにしたりとか、すると思う?思わないでしょ?」
クラスメイトたち「「「「「「「「「「…………………………確かに。」」」」」」」」」」
シンヤ「そうですなぁ。むしろ、中学の頃からオタクであった拙者を含め、誰に対しても紳士に、そして分け隔てなく接し、決して相手を蔑ろにせず真剣に向き合っていたからこそ、藤丸殿には複数の女性が惚れ込むような魅力が宿り、その上、ハーレム適性までもが身についたのであろうなぁ。いやはや、これには男の拙者としても嫉妬よりも尊敬の念を抱かずにはいられませんなぁ。」
クラスメイトたち「「「「「「「「「「…………………」」」」」」」」」」
- 166同窓会ss作者23/06/13(火) 11:16:43
テツロウ「…………………お前ら、たまには、すげぇ真面目なこと言うんだな………びっくりしたぜ。」
ユウリ・シンヤ「「たまに、とは失礼な!」」
ユウリ「…………ハッ!シンヤくん!テツくん!私達こんなことしてる場合じゃないよ」
テツロウ「ハァ!?いきなり何言っt」
ユウリ「だって!!私達、藤丸くんの純愛ハーレムという今まで創作でしか相まみえることが出来なかってたこの奇跡の光景に立ち会ってるんだよ!!!この素晴らしい概念が実在していたことを!それを目にした私たちの感動を!!同胞たちに共有しないと!!!」
テツロウ「…………へ?」
シンヤ「!!!………拙者としたことが、語るのに夢中ですっかり忘れていた!!!そうですとも!!!全てユウリ殿の言う通り!!!我々が愛してやまぬ『"純愛"ハーレム』、これが実在しそして我々の創作を超えた尊さであったこと同胞達に、そして後世に伝えずしてどうするのだと!!!!」
ユウリ「そう!!!この湧き上がるインスピレーションを余すことなく表現し、この眩いほどの魅力をより多くの人に伝え広めることこそ我らが使命!!!」
シンヤ「然り!そして今この場に藤丸くんと彼女たちがいる今、よりクオリティの高い布教本を作るのには絶好のチャンス!!こうしてはおれませぬ!!!今すぐにでも取り掛かりましょうぞ!!!ユウリ殿は、此度の布教本はどのような形にした方がいいかとお思いで?」
ユウリ「今回はマンガ形式!!!いつも以上に私の描きたい欲が止まらないからね!!!」
シンヤ「了解いたしたぞ、ユウリ殿!!今からパソコンでのプロットの作製を始めるが、絶対に入れたいシーンがあるゆえ、それを描き始めてはくれぬか!?無論、ペンタブは持っておるよな!?」
ユウリ「当たり前でしょ!?(ドンッ!)私の半身だもの!それより、絶対に入れたいシーンってあれでしょ?」
シンヤ「そう、それはもちろん………」
ユウリ・シンヤ「「絶世の美女美少女3人による超濃厚なキッスシーン!!!」」
- 167同窓会ss作者23/06/13(火) 11:17:52
ユウリ「私は特に、金髪翠眼さんの熱烈唇キッスがいいと思うのよ!藤丸くんの頬に両手を当てながら、長く情熱的なディープキッスを周りの目も気にせずやっちゃうその大胆さ!その後照れちゃうギャップ萌え要素!何より身をかがめてキッスする瞬間はとても絵になると思うよ!!どう!?」
シンヤ「それは素晴らしいですなぁ!!!しかし、拙者一推しなのは黒髪黒目美女と金髪紅眼美女のキスマーク付けキッスですな!!!浮世離れした美女二人が、一人の男に愛の証、そして独占欲の表れとしてキスマークを残そうっていうそのシチュエーション自体がとてもエモいですし、何よりこの絵こそ!"純愛"ハーレムの体言に相応しいと思いますぞ!!!」
ユウリ「それも良き!!!うぉぉ!!どんどんインスピレーションが湧き上がってくるよ!!あの神秘的とも言えるあのシーンが今なら完璧に描き起こせる!!!よっしゃ、やるぞぉぉ!!」
シンヤ「これぞ、布教の真骨頂!!それに今回は妄想ではなくリアルの描き起こし!!これほど積極的にできるのは拙者も初体験でござる!!創作ハイとは今の我らのためにある言葉!!意欲が湯水のように溢れてきますぞ!!!」
テツロウ「おい、お前ら話を聞k」
ユウリ「何やってるのテツくん!!!早くこっち来てこの崇高な使命の遂行を手伝って!!」
シンヤ「具体的には漫画のコマ割りの作業をお願いいたしたく!!そのあとは、新鮮な良質概念提供のために藤丸殿のハーレムの取材をしてくれればこちらとしても大助かりですぞぉ!!」
テツロウ「待てよ!なんでまた、オレも手伝う羽目になってるんだよ!しかも藤丸んとこに取材とか、あいつの惚気を記録しろって言うのか!?それは無理だろ!!絶対砂糖吐くわ!!今回は絶対やらないからn」
ユウリ「つべこべ言わない!!!(ガシッ!)ほら、こっち来て!!(グイッ)」
テツロウ「グエッ!……おい待てやユウリ!襟を掴むな、今すぐ離せ!!クソッ、なんでこいつこういう時だけ力強くなるんだよ!?……っておい無言で引っ張るな!話を聞けぇぇぇぇぇ!!!」
- 168同窓会ss作者23/06/13(火) 11:19:01
クラスメイトたち「「「「「「「「「「………………」」」」」」」」」」
──────先程の喧騒が、いや、嫉妬や不信感で溢れていた空気が、嘘だったかのように静まり返っていた。(創作活動中のシンヤ、ユウリ、その巻き込まれのテツロウのテーブルを除いて。)そんな空気とは裏腹に、藤丸のハーレムを疑いの目で見ていたクラスメイトたちの心には、ユウリとシンヤ、2人の演説が残り続けていた。
そして、藤丸立香たちのいるテーブルもまた、静まり返っていたが、ここだけほかのどこよりも早く、止まっていた時が、動き始めた。
ユウカ「……………………ねぇ、藤丸くん。ちょっと聞きたいことが……ってどうしたの?顔を両手で覆ってさ?それにアルトリアさんに式さん、アースさんも?」
タケル「………ユウカ、さすがに、察してやれよ。」
マツナガ「………自分たちのキスシーンとか、その時の感情とか、相思相愛の理由だとかそういうのを他人から絶賛されながら詳しく解説させられるなんて、一種の公開処刑みたいだね……………それに、この反応を見る限り、ほぼあってるっぽいし……………」
ユウカ「あっ……………えっと、藤丸くん、大丈夫?」
ぐだ「……………タブン、タダイジョウブ。チョットダケマッテ。」
ユウカ「………う、うん。」
ぐだ「……すぅ…………はぁ………………よし。いいよ、ユウカ。それで、聞きたいことって?」
ユウリとシンヤの演説?布教?という名の公開処刑並の羞恥攻めから何とか復活した俺は、息を整えながらユウカに話しかけた。
ユウカ「…………さっき、藤丸くん問い詰めた時、ちょっと混乱してて、変なこと言ってたかもしれない。それはちゃんと謝るわ。ごめんなさい。それに………ユウリとシンヤの話を聞いて、藤丸くんが不健全だとか不誠実だとか、そういう疑問は無くなったし。私が聞いて考えた限り、ユウリとシンヤの話におかしいところはなかったと思うし。………でも、これだけは聞きたいの。………ちょっと待ってて。」
……ユウカがいつもの間伸びした口調じゃなくて、はっきりとした口調で話している。これは中学時代に何回か見た、ユウカの真面目モードだ。そう言ってユウカは席を立ち、クラスメイトに背を向けるように座っていた俺の正面に陣取った。
- 169同窓会ss作者23/06/13(火) 11:19:58
ユウカ「…………ふぅ………ねぇ藤丸くん?…………いいえ、藤丸立香。あなたはアルトリアさんに式さん、アースさんの3人を………ちゃんと愛せてるの?」
ユウリやシンヤたちのいるテーブルを除いて、静寂に支配されていた空間を切り開くように、ユウカの問いがよく響いた。俺はユウカのその顔を見て、驚きを隠せなかった。いつも眠たげな目をしているのが嘘だったかのように目を見開いて、今まで見たことがない程真剣な表情をしていたからだ。思わず目を逸らしたくなるほどの鬼気迫る表情。でも、意地でも目をそらさない。ユウカが真剣なのだから、俺も真剣に応えるべきだ、という理由もあるが、何よりその質問を答えるのに目をそらすのはあってはならないことだから。目を逸らして逃げる必要など、どこにもないから。
ぐだ「3人をちゃんと愛せているか、それは………正直いって、分からないってのが本音だ。」
ユウカ「……………どうして?」
ぐだ「……………俺は、好きなんだ。アルトリアが、式が、アースが。3人とも好きで。誰が一番とか決められないくらいに。俺の彼女になってくれたのは本当に嬉しかったし、3人と同時に付き合うって決断も、もちろん後悔なんかしてない。けど………」
ユウカ「………………」
ぐだ「…………俺は本当に、アルトリアが、式が、アースが、俺に与えてくれる愛に、ちゃんと応えられているだろうか。もちろん俺も、3人を愛してる。俺ができる精一杯の想いで応えているつもりだ。でも、もしかしたら、俺が与えるそれで3人を十分に愛せていないのかもしれない。そんな不安がよぎることが沢山ある。だから………ちゃんと愛せているかは分からない。」
ユウカ「……………」
ぐだ「けど、………俺は3人を幸せにしてやるって自分に誓ったんだ。3人とも付き合うって選択をしたからこそ、絶対に。誰一人として寂しい思いをする暇がないくらいに愛してやりたい。…………だから、これからも3人を一生懸命愛していきたい、と思ってる。3人が俺と付き合ったことを絶対に後悔させないように。今、十分に愛せていなくても、いつか3人が俺の与えられる愛で満足できるように、俺と一緒にいることで、幸せでいられるように。…………えっと……これが、俺の答え、だけど…///」
- 170同窓会ss作者23/06/13(火) 11:20:54
ユウカ「……………はぁ。なんで最後の最後で失速して照れるのよ………藤丸くんらしいけど。………んんっ! あなたの気持ちはわかった。だから……」
ぐだ「………(ゴクン)」
ユウカ「…………だから、私から言いたいことは一つだけ。…………藤丸くん、う・し・ろ♪(ニコッ)」
ぐだ「………へっ?後ろ?」
ユウカの発言を聞いて、俺が後ろを振り返ると───
クラスメイト全員がじっとこちらをガン見している光景が俺の目に映った。
ぐだ「!?!?!?!?///」
あの赤裸々な告白をみんなに聞かれた。その事実を認識した瞬間、俺はあまりの恥ずかしさに声にならない悲鳴をあげていた。多分顔も真っ赤になっていると思う。うぅ……過去一恥ずかしいぃ……。穴があったら入りたい気分だ……。
クラスメイトたち「「「「「「「「「「………………」」」」」」」」」」
えっ!?なんでみんな黙ってんの!?まだ笑われたりバカにされる方がマシだよ!!お願いだから、誰か何か言ってよぉ!?
クラスメイトたち「「「「「「「「「「……………ご…」」」」」」」」」」
ぐだ「ご?」
クラスメイトたち「「「「「「「「「「………ご、ごめんなさぁい!!!」」」」」」」」」」
ぐだ「…………………へ?」
- 171同窓会ss作者23/06/13(火) 11:22:04
「シンヤ達の言う通りだ!疑ってかかって本当にすまん!藤丸!」 「言葉の印象だけで勝手に決めつけ、批判した僕たちに非がある。改めて謝ろう。本当にすまなかった。」 「憎たらしいハーレム野郎じゃなくて、ハーレム大先生でした!立香!ホントすんません!!!」 「あんな超絶美女美少女ハーレム維持できる、藤丸立香大先生にホンマ男の中の男っす!!コソコソ文句言ってすんませんでした!!!」 「今までの非礼を詫びるので、弟子にして頂きたく!是非とも先生のモテ方講座を開いてくれませんか!?」 「「「「お願いします!我ら、彼女いない歴=年齢のものたちにどうか救いの手を!!!」」」」 「………いや何どさくさに紛れてモテようとしてんの、あんたら………そういうところじゃねぇのか?モテないのって」
「いやぁ、ホントごめんね?藤丸くん。あんなに真面目に向き合っていたのに不誠実だ~、とか言っちゃって………」 「そうだね。これは、決めつけてたウチらが悪いから。ちゃんと謝らないと、ね?」 「藤丸くんほど付き合うのに真剣な人なんて、あたい、今まで見たことないよ?………シンヤが言ってた絶滅危惧種、ってのも納得だわ。」 「私、藤丸くんのあの言葉に、不覚にもキュンってしちゃった。凄すぎるよ………」 「私も完全に同意。立香くん、アレはズルい。カッコよすぎるって……モテモテなのも頷けるよ。」 「互いに想い合うからこその"純愛"、かぁ。なんか羨ましいなぁ………」 「ユウリが言ってた"尊い"っての、今ならわかるかも……」
ぐだ「うわぁ!いきなりみんなして来ないでって!え、えぇっとぉ、気にしないで?でいいのか、な?それに、別に謝らなくてもいいんだけど……」
ユウカ「アハハ!めっちゃ困惑してるぅ~!おもしろ~いぃ~!!!」
タケル「………お前ってやつは。最後、絶対に確信犯だったろ。途中から楽しみやがって…………。」
マツナガ「まぁまぁ、丸く収まったんだしいいじゃないか。ねぇ、2人とも。ホント、ギスギスした空気にならなくて良かったよ。」
- 172同窓会ss作者23/06/13(火) 11:24:15
ぐだ「ねぇ、みんな!?そんなに俺に謝らなくても………」
アヴァロン「立香!!!(ガバッ)」
ぐだ「って、うわぁ!!アルトリア!?いきなり抱きつかないでよ!」
アヴァロン「いきなり抱きついたのは謝ります。が、これだけは伝えたくて…………ちゅ♡」
そう言って、アルトリア・アヴァロンは立香の頬にキスをした。最初のような濃厚なものではなく、軽いフレンチキス。
アヴァロン「………とても、カッコよかったですよ!惚れ直しちゃうくらいに♡」
アース「あなたはまた、抜け駆けをして………ですが、私もアルトリアと同じ気持ちです。…………ちゅ♡……………さすがは、私達の自慢の彼氏です♡」
剣式「私も2人と同じよ。………それに、あなたの愛が足りないなんて、そんなことありえないわ。むしろ、現在進行形であなたの愛に溺れそうなくらいよ♡………全く、立香は自己評価が低いのが欠点ね。………………ちゅ♡…………ふふふっ。今でも十分幸せだけど、私達をもっと幸せにしてね?」
ぐだ「あぁ、もちろんだよ。3人とも絶ッ対に幸せにする。」
アヴァロン・アース・剣式「「「………立香ぁ♡(キュンキュン)」」」
「いけぇぇぇ藤丸ぅ!!そこだ!!そこでキスしろぉぉ!!!」 「立香大先生のお手本を見せてくださいよぉ!!」 「ひゅ~、ひゅ~~!!!」 「3人とも皆の前でキスしたんだよ?藤丸くんもしないとね!」
ユウカ「ほらほら~。早くキスしなよってぇ~。みんな待ち望んでるよぉ~。(ニヤニヤ)」
タケル「…………立香、抵抗しないで大人しくキスした方がいいと思うぞ。」
マツナガ「漢気の見せ所だよ!立香くん!!!」
「「「「「「キーーースッ!!キーーースッ!!」」」」」」
ぐだ「えっ?えぇっ!?」
「「「「「「キーーースッ!!キーーースッ!!」」」」」」
ぐだ「いやちょっと恥ずかしいって………///」
アヴァロン・アース・剣式「「「…………ねぇ、立香。ん〜♡(キス待ち)」」」
ぐだ「ちょ、3人とも!?ホントにするの?」
アヴァロン・アース・剣式「「「………ダメ?」」」
ぐだ「ぐぅ、その顔はズルいよ……わかった。……するよ?」
アヴァロン・アース・剣式「「「(コクコク)…………ん〜♡」」」
- 173同窓会ss作者23/06/13(火) 11:25:35
- 174同窓会ss作者23/06/13(火) 11:26:46
テツロウ「あー、あー、随分とお熱いなァ、藤丸。……………それはさておき、シンヤ、ユウリ。ちょっといいか?」
シンヤ「なんですかな、テツロウ殿?」
ユウリ「な~に?」
テツロウ「………………………お前ら、"狙っただろ"。」
シンヤ「………はて?何を言っているのかな?拙者とユウリ殿はただ尊いものを見つけ、その興奮のまま布教活動をしただけですが………」
テツロウ「だとしても、"タイミングが良すぎる"んだよ。」
ユウリ「………それこそ偶然だよぉ~。ほら、TPO関係ないぜ発言した私が、タイミングを伺うだなんてそんな器用なマネ出来るわけないじゃんか~。」
テツロウ「はぁ……………はぐらかそうたって無駄だぞ。オレが何年、お前らの保護者役やってたと思ってやがる。小学校時代からの腐れ縁なめんなよ?」
シンヤ「…………テツロウ殿には構いませんなぁ。相変わらずですな。」
ユウリ「ホント、こういう時だけ鋭いんだから。それを女性関連でも発揮できればモテるのに。藤丸くんとは大違い。」
テツロウ「………おい…どういう意味だよ、ユウリィ?」
ユウリ「文字通りだけど?」
テツロウ「……………正論すぎて、ぐうの音もでねえ。………んで?なんでわざわざ手助けしたんだ?」
シンヤ「………………藤丸殿は当時はあまり受け入れられなかったオタク趣味が加速したのも相まって、ユウリ殿とテツロウ殿以外の人間と馴染めなかった拙者にも、声をかけてくれたのだよ。その上、拙者のオタク趣味を否定することもなかった。藤丸殿がいなければ、中学の頃にオタク趣味を捨てていたかもしれぬ故、今の拙者の存在を受け入れてくれた恩人のようなもの。だから、介入した。ハブられることの辛さはそれなりに知っていますからな。」
ユウリ「……………私も、中学の頃の私も絵を描いてはいたけど、下手の横好きでさ。周りの人からバカにされるか、慰められるかの二択だったけど、藤丸くんだけが『凄いよ!』って言ってくれた。それがあったから、今も描き続けてるし、絵もめちゃくちゃ上達のも藤丸くんのおかげ。あの時、私は助けられたから、今度は私が助ける。助け合うのは当たり前でしょ。」
テツロウ「…………それをもっと表立って言えばいいのに、なんで回りくどいことしてんだよ………」
- 175同窓会ss作者23/06/13(火) 11:27:18
シンヤ「見せびらかすほど重い恩義ではないですからなぁ。恩着せがましく思われるのは不本意ですしなぁ。」
ユウリ「そー、そー。恩を受けたら恩で返す。そんな当たり前なことで威張れるわけないしね~。」
テツロウ「はぁ………お前らってやつは……」
ユウリ「そんなことより!!テツロウくん手が止まってるよ!!口だけじゃなくて手も動かす!!ほらほら!!!」
シンヤ「手抜きは許されませんぞ!今回の布教本は、我らの技術・経験、全てを総動員した最高傑作なのですからな!!!」
───そんなことを言う腐れ縁のふたりに、テツロウはやる気の乗らないダラダラとした声で答えた。
テツロウ「ハイハイ、分かったっつーの。………お前ら、ホント、バカだよなぁ……」
シンヤ・ユウリ「「バカとは失礼な!!!」」
──────心底呆れたような、それでいて誇らしく感じているような、そんな表情を浮かべながら……
- 176同窓会ss作者23/06/13(火) 11:43:49
久しぶりデス皆様( ˙꒳˙ )
めっっっちゃ長くなりました。途中で切りたくもなかったのでこの長さに………今回の投下分だけでワードの文字カウントで21000字程度。よう書いたなぁ……Σ(゚д゚;)
藤丸くんハーレムどうなの?問題を一気に解決させました。まぁ、最初は誰もが疑いにかかりますよね。
ちなみに作中、シンヤが言ってたの"誠実"の定義や、"純愛"についてのアレコレは私の恋愛観でもあったりします。ここは人それぞれ違うと思うので、解釈違いかもしれません。あまりふかーく考えずに、そういう考え方もあるんだ~くらいに見ていただければ。
キスマークつけるとか、剣式のキス時間アースより長いとかは、このスレでちらっと語られていた概念を取り込ませていただききました。>>118、>>119、>>130、の投稿者様、勝手に拝借しましたありがとうございました(事後報告。)m(_ _)m
……長すぎて自分でも何書いてるかわかんねぇや
とりあえず作者感想はここまで
さてさて、次回は今までばらまいた不穏要素がフォーカスされる回です。お楽しみに( ˙꒳˙ )
- 177同窓会ss作者23/06/13(火) 11:48:39
- 178二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 11:52:00
色々書き込みたいですが感情が「うわぁぁぁ!?!?~↑↓↑↓」ってなってて何書き込めば良い分からないですが、このssと作者様にただただ感謝を・・・
- 179二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 11:57:20
店員「えらい物を見た」
- 180二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 12:11:03
確かに店員さんから見たら
学生さんたち楽しそうだな→とんでもない美人さん参戦!→騒がしくなったら別のとんでも美人さん二人参戦!→計美人さん三人は一人の学生さんとイチャイチャしだした!?→周りがざわざわしだしたと思ったら学生さんの一人が熱く語りだした・・・→うわー!?周りが野次馬に!?
だからね・・・。濃い一日なんてもんじゃないよ
- 181二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 12:14:38
これ次のss投下までに次スレがあった方がいいかな?
- 182同窓会ss作者23/06/13(火) 12:19:45
欲しいです。まとめて一気にドバァ投下するので。でも、別に今すぐ作らなくてもいいですよ。次の投下、新スレできるまで待ちますし、ゆっくりと存分に語ってくだせぇ!!
- 183二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 19:50:29
受け入れられて一安心
- 184二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 20:16:07
いつも通り最高すぎるんじゃが!!???ありがとうございます…………!!!!!!!ほんとこのSSを日ごろ楽しみにしてる…………
- 185二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 02:27:56
キャストリアがぐだに耳かきされてて、それを見た剣式さんとアースさんが嫉妬でキレるの見たい
- 186二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 07:52:43
少し気になる子育ての様子
- 187二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 13:22:20
- 188二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 17:55:43
身体中にキスマついてるの好き…………
- 189二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 20:52:27
- 190二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 22:42:12
最高に大好きだ…………
- 191二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 02:19:08
ぐだに膝枕してもらう権利を取り合う3人は見たい。最終的に順番でぐだがやってくれる
- 192二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 05:03:28
スレ主、そろそろ次スレ作る?
- 193二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 10:40:05
このレスは削除されています
- 194二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 11:02:46
めっっっちゃわかる。俺は行動にも口にも出さないけど内心激重なぐだに一票入れとく。
- 195二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 11:12:59
スレ主じゃないけど次建てて良いでしょうか?
- 196二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 11:24:43
- 197二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 11:27:59
建てたよー
- 198二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 11:43:21
- 199二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 11:49:15
このレスは削除されています
- 200二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 11:51:36
🤫