【超閲覧注意・🎲SS・オリキャラ・シコスレ派生のBLCP】マッキンリー隊長(特殊設定付き)が富豪青年に買われる話

  • 1二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 23:19:28

    下記スレ74・75のレスから始まった、ヒューマンショップに売られてしまった爆乳マッキンリー隊長をお買い上げ救助した富豪青年と隊長の純愛ありエロスありのラブストーリー概念

    【超閲覧注意】マッキンリー隊長シコスレpart2|あにまん掲示板これはある日突然爆誕した爆乳マッキンリー隊長に狂わされたスレここだけ爆乳マッキンリー隊長が居たり普通にマッキンリー隊長でシコったりするbbs.animanch.com

    の富豪青年の設定を決められない人用にダイスで決めたあと、試運転として動かしてみたら刺さりすぎて止まらなくなったので世界線の一つとして続けることになったいわばロスタイムのスレです

    シコスレ派生なので最終的には身も心も激しく結ばれる予定ですがダイス神の采配で非常に清らかな進展を見せています


    【ベース設定】

    マッキンリー隊長はどたぷん爆乳で母乳も出るどすけべボディ(元スレの前提的な設定)

    空島にやってきた悪党青海人たちに目を付けられたマッキンリー隊長が何らかの卑怯な手段で拉致され乱暴された挙句ヒューマンショップに売り飛ばされてしまった世界線の話(元スレに売られ隊長の神絵もあるぞ!)

    隊長が売りに出される日にヒューマンショップに来ていた(奴隷売買自体には否定的な認識)富豪の青年が隊長を恋ハリ&救助目的で買い上げたところから出会いが始まるラブストーリー

    時系列的には空島編終了後~シャボンディ諸島編開始前のどこか


    【富豪青年設定のベース】

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    【このSSでの追加設定】

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    元スレがシコスレなので展開描写次第ではテレグラフ併用

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  • 2二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 23:20:44

    色々と貼れてないぞスレ主

  • 323/06/04(日) 23:22:03

    立てる時はテレグラフのリンク立て続けはダメだったっけ…(初手ガバ)

    テレグラフ部分貼り直します


    【富豪青年設定のベース】

    富豪青年サンプル設定ヒューマンショップで富豪青年に(恋ハリして助ける目的で)買われたマッキンリー隊長ifの富豪青年の設定(自前設定が浮かばない人向けの肉付けサンプル)です

    この設定はあくまで世界線の1つとして妄想の燃料に使いたい方が使ってください


    【プロフィール】 青年期突入直後でまだまだ伸び盛りな可能性の獣

    名前:ボンチ

    年齢:15歳

    身長:171㎝

    体格:中肉だが筋肉はついてる

    顔立ち:穏やか系

    髪の毛:ミント色の緩めウェービーなロングヘア(全体的でなく一部ロングも可)

    髪型:整髪料でセットしてカチューシャを付けている

    目の色:濃い茶色

    服装:普段からきっちりした服装をしている

    口調:一人称ぼくのやんちゃ・活発系

    性格

    慎重派/行動派:14(かなり慎重派)

    善良さ:95(善性の塊)

    むっつり/オープン:37 (ややむっつりskbだがまあふつう)

    出身:西の海

    家業:金融業(善良度54)

    青年→家族親類への感情:41

    家族親類→青年への感情:38

    悪魔の実:イヌイヌの実 モデルコヨーテ

    覇気:未習得

    知能:48(富豪なので教育はちゃんと受けてきてる)

    戦闘能力(実の能力含んだ総合力):34

    (隊長の戦闘力は50 だいたいWB新米くらい?)
    telegra.ph

    【このSSでの追加設定】

    富豪青年ボンチくん追加設定本SSにおける追加設定。進行に応じて適宜加筆修正

    【恋愛系数値】 恋ハリ度:初期値4(なんてひどい仕打ちを!助けなければ!の気持ちが強い)  ボンチくんの恋心の燃え上がり具合(50以上で恋心自覚それまでは無自覚の恋) 好感度:初期値37-10(初対面ダイスの初期値補正でマイナス引いた)  隊長のボンチくんへの感情(50以上で警戒完全解除、100到達で恋へ発展)

    【ボンチくんのボンチくんスペック】 隊長の隊長に比べると、あらかわいい(15歳相当)サイズで臨戦時も比率は変わらず ただし成長しきると平均を上回るくらい育つ

    【テクニックのポテンシャル】 初期値97かつ成長率の化け物(初期値関係なくMAXまで伸びる)の約束されたテクニシャンなので隊長には気持ち良すぎて死んじゃう!って未来が待ってる

    【恋愛遍歴】 恋もお付き合いも隊長が初めてなのでポテンシャルは秘められている状態

    【家族構成】 祖父、父と屋敷で同居 兄弟はおらず一人っ子 祖母は身の安全のために離婚されている 母は父の所業のおぞましさと止められない無力さで病んでしまい別邸で療養中 おじとおばがいる(詳細未定・同居ではない)

    【ヒューマンショップに来た理由…
    telegra.ph

    【前スレ】

    【超閲覧注意・🎲・オリキャラ・BLCP】どたぷんマッキンリー隊長派生if 富豪青年×売られ隊長|あにまん掲示板下記スレ74・75のレスから始まった、ヒューマンショップに売られてしまったどたぷんマッキンリー隊長をお買い上げ救助した富豪青年と隊長の純愛ありエロスありのラブストーリー概念の数々がぶっ刺さったので、ち…bbs.animanch.com
  • 4二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 23:27:05

    たておつです!
    ボンチくんかわいいしゲス親父不穏だし続き気になる

  • 5二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 23:30:28

    即死回避うめ

  • 623/06/04(日) 23:32:21

    現時点で数値がはっきりしてる(SS後の追加ダイスはこれから)部分での恋ハリ度と好感度
    恋ハリ度:21
    隊長好感度:53

    拉致犯やヒューマンショップで受けた心の傷やトラウマで警戒を捨てきれなかった隊長も、ボンチくん(とボンチくんが認めた相手)への警戒や恐怖心は完全解除になります!
    もちろんゲス親父とかそういうあかんやつへは相応の意識と態度だし傷を抉られる危険があるよ

  • 723/06/04(日) 23:34:36

    ボンチくんの恋ハリ度がなかなか上がらないのはたぶんいい雰囲気になる前にトラブル(主に父とか)が次々舞い込んでくるからかな…
    後はポテンシャルに対して性格が善人過ぎてピュア度が勝ってるんだろう
    隊長もっとToLOVEるとかしてええんやで

  • 8二次元好きの匿名さん23/06/04(日) 23:37:14

    恋ハリ度上がりきる前に隊長の好感度上がりきったらどうなるんやこれ
    ラキスケだいすきダイス神に当たってモリモリ恋ハリ上げてもらうしか

  • 923/06/04(日) 23:39:01

    >>8

    浮かんだSSの内容やダイス目にもよるけど、これに限らず強制イベントとかも適宜挟んだりしようかとも思ってる

  • 1023/06/04(日) 23:44:22

    10まで埋めて一区切りにします

  • 11二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 06:32:09

    ゲス親父の趣味お人形観賞かぁ
    ゲスな上にサイコみも加わって怖いな
    ボンチくん隊長を守って

  • 12二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 12:34:39

    恋ハリアップダイス目もコンスタントにあるのに引かないボンチくん鈍感主人公ルートかな?
    自覚する瞬間が今から楽しみ

  • 13二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 21:19:58

    空島の人はヴァースに憧れてるんだっけ
    花あげるより泥団子あげるほうが喜ぶかもしれないの攻略難しいな空島人って

  • 14二次元好きの匿名さん23/06/05(月) 21:22:53

    花は花でも鉢植えの方がいいかもな…土に植わってるものを育てるところはウケが良さそう

  • 15二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 08:29:08

    一緒に種とか球根とかから育てて花が咲いたら恋も咲く、みたいな
    家庭菜園一緒にするのもかわいい

  • 16二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 13:07:50

    >>15

    何だそれかわいい

    シコスレ派生とは思えないかわいさ

  • 1723/06/06(火) 21:26:13

    お待たせしております前のダイス分のSSの残り投下します

    (父との衝突)
    部屋から出歩くたびについて回るひそひそとした囁き声や視線にやはり自分はこの屋敷にとって異物でしかないのだろうとマッキンリーは居たたまれない気持ちになる
    ボンチの厚意で客人対応ということになってはいるが、何かしら仕事なり対価なりを申し出た方がいいのかもしれないとボンチの職務が終わったころを見計らいボンチの私室を訪ねた
    「失礼いたします、ボンチ様。今お時間はよろしいでしょうか」
    「マッキンリーさん? 大丈夫だよどうぞ入って入って」
    ノックへの応答の声からぱっと明るくなった声にどこかむず痒い気持ちになりながらマッキンリーは室内へと入る
    「体調はもう大丈夫? 困ったことがあれば何でも言って!」
    開口一番にマッキンリーを気遣うような言葉を口にするボンチに、やはり世話になっているままではいけないだろうとマッキンリーは自分の考えの口火を切った
    「もうすっかり回復いたしました。ですから、客人扱いをして頂くのは十分かと思われます。屋敷に勤める方々にもボンチ様の心象が悪くなってはいけません」
    「そんな事…!」
    「なくはないでしょう。本当はボンチ様も気づいておられるはず、わたくしのために貴方が不当な評価を受けることはわたくし自身望みません。仕事なり、役割なりボンチ様が適当と思うような形で命じて下さい」
    理性的で諭すような声色に、ボンチは目の前の人が本来持っていたものは、初めて見た時にその瞳の奥から感じたのはこの姿だったのだと理解する
    帰路の中ほんの少しだけ聞けた故郷でのこと……治安のための部隊を率いる長だったと話していた
    状況を見極め、判断し、指示を下し、若人を守り導き育てる人。それがこの人の元来の姿なのだろう
    「わかり、ました。どういう形がいいか少し考えて……」

    バタン!

    返事を言い終わる前に、ぶしつけな響きを立てて勢いよくドアが開く

  • 1823/06/06(火) 21:26:48

    「ああ、やはりここにいたのか、どうやら使用人たちの噂は本当らしいな。どうせ綺麗ごとは建前だとは思っていたがな。まあ暫くは新品で楽しむ時間も必要だから少し時間をおいてみたがそろそろ仕込み方を覚えてもいいだろう」
    ずかずかと無遠慮に足を踏み入れた父親、スーゲースは歪んだ笑みを浮かべながらマッキンリーの方へ近づくと持っていたステッキの先を顎に突きつける
    「っ、父さんなにを…!」
    「なに、あれらのように完全には仕込まんさ。お前にも楽しみは必要だからな。その間お前は私のコレクションから何品でも好きに代わりを選ぶといい」
    完全にマッキンリーを「そういう目的」で買い上げ使っていると思い込んでいるその物言いに、ボンチの腹の奥底から強い怒りの感情が湧き起こる
    母と離れなければならなくなった幼いあの日も、父に買われた者たちの扱いを使用人たちの噂で耳にした時も憤る感情はあったが、それ以上の言葉にできない感情が溢れてボンチの身体に変化が起こりはじめた
    虹彩は獣の色を帯び、徐々に爪と牙がとがっていく
    そして半ば吠えるような勢いでボンチは父とマッキンリーの間に立ち塞がった
    「ふざけるな! そんなこと誰がするもんか…っ、ぼくを父さんと一緒にするな!」
    「ほう?」
    「ボンチ様!?」
    まさか父親であり当主でもあるスーゲースに真っ向から逆らうとは思わず焦って止めようとするマッキンリーだったが、ボンチの意思は固いのか一歩も引く様子はなない
    「人を人と思わない、物のような扱いをどうして平気な顔で出来るんだ! 彼は…マッキンリーさんは物なんかじゃない! それに、父さんの『部屋』に居るあの人たちだって同じだ!」
    フーッ、フーッ、と息を荒げて啖呵を切るボンチをスーゲースは冷ややかで愚かなものを見るような表情で見下ろすと、マッキンリーに突きつけていたステッキで一閃頬を張った
    「グッ…!」
    「お前が見ているものは幻想だ」
    底冷えのするような声でそう呟くと、にたぁ、と粘着質な笑みを湛えてマッキンリーへと視線を送る
    「まあ、お前にそこまで言わせるのだからそいつはさぞ具合がいいのだろうな? それが汚らわしく堕落する姿を見た時も同じことを言えるかが楽しみだ」
    そう言って入ってきた時と同じく我が物顔でスーゲースは部屋を去っていく

  • 1923/06/06(火) 21:27:41

    その背中がドアの向こうに消えるのを見計らい、マッキンリーはボンチを抱え上げベッドに座らせると部屋に置いてある救急箱を急いで取り出した
    「何という無茶を…!」
    「大丈夫、これくらい何ともないから。それよりごめんね、ぼくがカッとなったせいで父さんに目を付けられてしまった……」
    冷却と消炎鎮痛効果のある軟膏を塗ったガーゼを頬に当てられながら、ボンチはしゅんと背中を丸める
    相当気に病んでいるのか、人獣型の名残の耳がペションと寝ているのが髪の隙間から見え隠れしていた
    「何てことありません。それよりもわたくしはボンチ様自身が当主の不興を買うことになってしまったことが申し訳なく……それに」
    「? それに?」
    「こんな状況でボンチ様もケガを負ったというのに、先ほどの貴方の言葉が嬉しく誇らしいと感じて顔が緩んでしまいそうで、重ねて申し訳ない気持ちが……」
    「えっ」
    思いも寄らなかったマッキンリーの言葉にボンチの顔に叩かれた赤味以外の朱が混じる
    短絡的な言動だったと諫められると思っていたところへ不意打ち気味に飛び込んできた衝撃は喜びとなって今度は尻尾が飛び出した
    「そ、そそそれはべつに、申し訳なくなくないんじゃない、かな…?」
    ポスポスポスと何度もシーツを往復して音を立てる尻尾は今にも千切れて飛んでいきそうな勢いだ
    それを見てふとマッキンリーは首をかしげた

  • 2023/06/06(火) 21:27:53

    「そういえば……ボンチ様の食べた悪魔の実はゾオン系、で良いのですよね? 以前別の能力者から聞いた話では人型、人獣型、獣型の3つの変化が基本でこんなに細かくパーツだけ変化する事は本来ないはずだったような……」

    かつてスカイピアをエネルの圧政から解放した恩人の一行、麦わらの一味の船医トニー・トニー・チョッパーから宴の会話の端で聞いた程度の内容だが、確かそんな感じの特徴だったと記憶を思い起こす

    「あ、それは……前に僕が実の力をまだうまく使いこなせないって話したと思うけど、意識的にする形態変化以外にも、感情が昂り過ぎるとその感情に応じて勝手に部分的な変化が起きちゃう事があるんだ」

    「なるほど、そういう理由だったのですね。わたくしが話を聞いた相手は薬の力で意図的に変化の種類を増やしていると話していたので、てっきり器用に部分変化をしていたのかと」

    「器用どころか、ただの暴走です……マッキンリーさんに恥ずかしくないようちゃんと鍛錬しないとなあ。それに、いつか父が買った人たちも何とかしてあげたいし」

    先は長いね、と苦笑するボンチの声に、手当てを終えたマッキンリーも表情を緩めてそっとその頭を撫でる

    「わたくしで良ければいつでも鍛錬に付き合いましょう。神隊式の訓練方法も何かの役に立つかもしれません」

    「…! ありがとうマッキンリーさん!」

    不安が完全に消えたわけではないけれど、目標となる物に向かって努力する気持ちが高まったボンチの声には力が籠っていた


    恋ハリ度+dice1d10=4 (4)

    好感度+dice1d10=9 (9)


    ※行動ダイスの項目に父からの干渉が入りやすくなります(執着フラグが折れるまで)

    ※鍛錬描写やダイス目の機会があれば戦闘力が伸びます

  • 2123/06/06(火) 21:41:04

    恋ハリ度がしぶぅい…目標の方に気を取られてるボンチくん真面目過ぎる

    その一方で隊長の好感度が先にどんどん上がってってむしろ隊長の方が恋ハリしてない?

    恋ハリ度:25

    隊長好感度:62


    お客様扱いは終了と言われたのでじゃあどうしよう?

    1→訓練の指南役になってもらう

    2→訓練は個人的なものとして、護衛として雇う形に

    3→訓練は個人的なものとして、側仕えとして雇う形に

    4→隊長、土いじりに興味が……

    dice1d4=2 (2)


    あと気になることと言えば……

    1→使用人たちの誤解

    2→父に囲われている人たちのこと

    3→本当は空島に帰りたいよね……

    4→神隊式の訓練ってなんだろう

    dice1d4=4 (4)

  • 22二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 21:52:59

    おつです
    ゲス親父のゲス貴族っぽい執着怖ぇ天竜人みある
    隊長の方が先に恋ハリしちゃったら片思い隊長が見れるんかなかわいい

  • 2323/06/06(火) 22:38:11

    (訓練をしよう!)
    ボンチ個人としては客人として丁重に扱われていてくれてまったく構わない気持ちだったのだが、マッキンリーがそれを良しとしないのであれば無理強いになってしまう
    色々考え本人とも相談した結果、家ではなくボンチ個人が雇う形でマッキンリーは護衛として勤めることになった
    ぼく個人の護衛なんだから、とボンチの私室と隣合った部屋を準備されたマッキンリーはずいぶん懐かれたものだと面映ゆい気持ちで少ない荷物を移動させる
    「そうだ、今日は天気もいいし外で訓練を付けてくれないかな? 神隊式の訓練ってどんな事をしてたのか気になっちゃって」
    「ええ、構いませんよ」

    身支度をして外にある訓練場へと出ると、土の敷かれた広場を見てマッキンリーは思わず感嘆のため息をついた
    「……そうだった、青海人にとってはヴァースの上での訓練も当たり前の事だったな……」
    広い庭も確かに土がふんだんに使われて草木や花が育っていたのだが、石畳や陶器の鉢や装飾などでほとんどが覆われ整えられていたため見た目の衝撃度で言えばこの訓練場の方がよっぽどすごい光景だった
    「そういえば、空島の人たちにとって土や大地ってすごく貴重なんだっけ」
    「……ええ、かつての圧政の時期ほどではないですが、それでもこれだけのヴァースはスカイピアの民たちにとっても圧倒的な光景です」
    「それなら、ある意味贅沢って事で土の上での訓練、思いっきりやっちゃおう! ちょっとでも、こっちに…青海に来てよかったことが増えて欲しいし」
    「ボンチ様……そうですね、確かにこれ以上ない贅沢です」
    ではまず行軍の基本から!とマッキンリーは地面にうつ伏せになり匍匐前進の構えを取る
    「青海にダイアルはありませんのでそれを用いた戦闘術は行えませんが、四肢の鍛錬、隠密行動の鍛錬となる匍匐前進であれば青海でも変わらず活用できるでしょう! さあボンチ様も」
    「え、あ、はい!」

  • 2423/06/06(火) 22:40:52

    慌てて返事をしつつも、ボンチの視線はある一転にどうしても引き寄せられてしまう

    というか、本人は気になったり邪魔になったりしないのだろうか…?と思わずにはいられないくらいに地面との間で押し潰されてなお存在を主張する膨らみは襟元から零れ落ちそうなくらいに谷間が深くなっていた

    しかしマッキンリーも慣れたものでその質量をものともせず腕を動かしているので本当に日常的にこうして訓練していたのだろうと伺える…のだが

    見本としてボンチの方へ向かって進んでいた時にむにゅむにゅと形を変えるその部分はどうしたって目の毒で、ボンチは真っ赤になりながら目を逸らす事になる

    (だ、ダメだ見ちゃいけない…! それにマッキンリーさんは真面目に教えてくれようとしてるのに雑念を捨てろぼく!!)

    訓練場を周回する事になってマッキンリーの後に続く形になってようやく落ち着きを取り戻したボンチだったが、最初に宣言された週数の半分も行かないうちに何やらマッキンリーの様子がおかしいことに気づく

    最初の勢いや慣れた様子とは裏腹に早々にペースが落ちている事もそうだが、時折身体が跳ねるような動きをしたかと思うと進みが止まったり詰まったような声がかすかに聞こえてくる

    (もしかして慣れない環境での訓練が合わず具合が悪くなったとか…!?)

    心配になったボンチは立ち上がってマッキンリーの側に駆け寄りながら声をかけた

    「マッキンリーさん、大丈夫? 具合がよくないんだったら……」

    「い、いえ、違うのです……その、少々、ヴァースと空島の地面が違い過ぎたようで……」

    そう言いながら体を起こすマッキンリーだったが、どこか焦ったようにマントを胸元にかき合わせてボンチに背を向けるように位置を変えながら服についた土を払う

    「出も顔が赤かったし、熱があるんじゃ」

    「大丈夫ですから…! ペース配分を見誤っただけですので問題ありません。ただ、申し訳ないのですが本日はここで中断して着替えてきもよろしいでしょうか」

    回り込んで顔色を確認しようとするボンチに焦って向きを変え頑なに背を向けてくるマッキンリーを訝しんだものの、無理を通す事も出来ずボンチは「それは構わないけど…」と渋々引き下がるが、早々に自室に引き返すマッキンリーの様子が


    1→気になるから部屋について行こう

    2→気になるけど落ち着いてからの方がいいかな

    dice1d2=2 (2)

  • 2523/06/06(火) 22:49:36

    ボンチくんどこまでも真面目!

    一旦区切りますが隊長の爆乳匍匐前進とかいてサービスシーン分の恋ハリ度アップだけ先に振っておきます

    おっぱいはいいものだ

    恋ハリ度+dice1d10=5 (5)

  • 26二次元好きの匿名さん23/06/06(火) 23:19:30

    匍匐前進でえらいことなってる隊長エッッッッッ
    サービスシーンありがたいめちゃシコ

  • 27二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 07:09:07

    ボンチの言葉を嬉しく感じる隊長もうつ伏せで押し潰されたどたぷんから目を離せない15DTボンチもかわいすぎてたまらんな
    はよ恋ハリしていちゃいちゃどたぷん好き放題してほしい
    この二人好きだわ

  • 28二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 16:45:55

    隊長と良い雰囲気になったボンチくんが興奮で能力制御できなくなってわんちゃんになったらかわいいな
    エッッッなことしてほしいけど純愛ラブコメする隊長もかわいいし焦るボンチくん落ち着かせるえちおねムーブ隊長も見たい

  • 29二次元好きの匿名さん23/06/07(水) 22:29:34

    イヌイヌってことは鼻もよくなりそうだし
    そうなると何やら甘いミルクの香りを嗅ぎ付けてしまって
    あわわってなるボンチくんはいますか?いますね?

  • 30二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 05:28:42

    甘い匂いに夢中になって顔突っ込んで尻尾ぶんぶんしてるボンチくん(獣型)もいるし顔真っ赤な隊長もいるよねかわいいね

  • 31二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 15:42:55

    犬のアレの時間って長いらしいねボンチくん

  • 3223/06/08(木) 17:31:24

    保守兼萌えネタ投下ありがとうございますどれも凄くイイ…!

    今回のシーンSSはぬるいけどそっち寄りの描写があるのでテレグラフです


    シーンSS“汚れた身体”ちょっとだけえちい描写あるのでテレグラフで投下します。

    隊長についていくか時間を置くか、ついていく方のが実は健全度が高い展開になる想定でした。(着替えるって言ってたの忘れてそのまま1分程度の差でドア開けちゃって服脱ぎ掛けフワ~オ♡なToLOVEる展開)

    自室に戻ったマッキンリーは後ろ手にドアを閉めると大きなため息をついて身体を覆っていたマントから手を離す。僅かに下方へと視線を向け、下唇を噛み締めながら乱雑にマントをテーブルに脱ぎ捨てると衣装棚からタオルケットを一枚掴み取った。

    「……情けなし、このような浅ましい身体に成り果てて…っ」

    ソファに腰を下ろして改めて自分の胸元へと視線を向ければじわりと汗以外のもので出来た染みが広がっているのが見て取れる。地面の僅かな凹凸や小石の欠片にその場所が擦れただけでこのざまだ。散々玩ばれて嬲られ続けたその場所は、元々の敏感さ以上に無駄に快楽を拾う場所へと変わってしまった。それでも、過酷な環境での心労からか強く絞られでもしないと出なくなるくらいには鳴りを潜めていた筈なのに、今はもう刺激自体は止まっていてもじわじわと滲み出るほどになっている。

    「まともな環境に置いて…
    telegra.ph

    描写的に想定よりグッと進展する流れに筆が走ったので双方固定値20アップさせます

    恋ハリ度はここで50越えになりますので結果的に自覚イベントになりました

    (好感度のランダムダイス値がd5なのはまだ年若い相手に痴態見せた罪悪感分の減少)

    恋ハリ度:30+20+dice1d10=10 (10)

    好感度:62+20+dice1d5=4 (4)

  • 33二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 17:45:01

    最高だった隊長エッッッッッすぎるしかわいいしボンチくん良い子だし
    エッッッな隊長見て恋ハリ最大値引くボンチくん…!ボンチくん…!!!!今まであんなに小刻みで恋ハリしてたのに…!!
    テレグラフブクマしました何度も見返すありがとうございます最高

  • 3423/06/08(木) 18:53:03

    ボンチくんまだまだ思春期抜けきってないからかお色気に弱い!

    まあそれだけじゃなくて「貴方は綺麗だ」の所で今までの心配心配元気になって…!だったのが一気に恋愛方面に感情爆発した結果でもあるんですが…やっぱおっぱいに落ちた感が物凄くてダイス神やってくれたな!ってアラマキ抱えてる


    現在恋ハリ度:60

    100到達で自動的に告白イベント発生(展開次第ではその前に告白する場合もあり)

    現在好感度:86

    100到達で恋愛感情を抱く(告白前は両片想い状態で進行)


    ドアバーンからの大声で一連のやり取り、使用人たちに

    1→覗かれてたしこっそり応援される

    2→覗かれてたけど跡取り問題的に大丈夫…?と心配される

    3→大声部分を聞かれてて当主のような事はなさそうだと誤解が解ける

    4→まさかのご無体疑惑で誤解が加速、こっそり諫めに来た使用人たちの前で恋心を暴露する羽目に

    dice1d4=2 (2)


    恋ハリ自覚したボンチくん、これからどうする?

    1→意識過ぎて挙動不審 今までどうやって接してたんだっけ!?

    2→もっとマッキンリーさんの事が知りたい

    3→欲しいものとか、したい事ってあるかな…?

    4→マッキンリーさんを守る為に、この家の事を何とかしないと!

    5→誰かに恋愛相談を持ち掛ける

    dice1d5=1 (1)

  • 3523/06/08(木) 22:17:26

    閑話休題・とある使用人の悩み

    私が勤めているお屋敷のお坊ちゃまであるボンチ様は成人を間近に控え、とうとう当主様の通われる例の場所…遠くグランドラインにあるという“職業斡旋所”へと同行されることになったのだけれど、あの思いやり深いボンチ様が、まさかいきなり人を買って戻られるとは思いもしなかった。
    当主様が『コレクション』を集めている例の部屋での仕事はほんの一握りの古参の人たちだけが命じられるので私は実際には見たことがなく、時折囁かれる噂でしか知らないけれどとても恐ろしくおぞましい場所だという。
    ボンチ様も次第に当主様のようになってしまうのだろうか?
    人相はかつての肖像画の頃からだいぶ様変わりしてしまっているようだけれど、当主様の昔の姿はボンチ様と似た面影をもっていた。だからなのか、他の使用人たちも信じられないと言いつつも疑念を拭えないままでいる。

    ボンチ様に買われたというマッキンリーという方は、長期滞在用の客間を与えられて待遇もそれに準じたものをと命じられているから私たちもそのように接しているけれどやはりどこか心に傷を抱えているような様子が伺えて心配になってしまう。
    ボンチ様はどうやら彼(体つきがああなので、最初どちらの性別として遇するべきかと尋ねると、身体の作りもベースや意識は男性と仰っていた)の所へ足しげく通われているようだけれど、つい先日当主様がお二人のいる時間に部屋を訪れていた事もあったらしいという話も聞いたため、まさかそういう趣味の「教材」のような扱いをするためなのか、なんて噂まで上がる始末だった。

    執事長やメイド長といった上の人たちは悲惨な境遇から助け出すための行いだったと話しているけれど、だとしても当主様の命令に逆らってまで可能だったのだろうか?親の影響というのは思っている以上に子供に根深く突き刺さってしまう。
    正直、我々使用人たちとしてはボンチ様には当主様のようになって欲しくはない。優しく思いやり深いまま成長しこの家を継いで頂きたいのだ。
    いっそボンチ様がよからぬものに目覚める前にマッキンリーさんを密かに逃がすことも考えた方がいいのだろうかと同僚たちとこっそり相談を始めていた矢先の事…。
    「ねえ、あれマッキンリーさんよね? 今日はボンチ様と訓練をされるってさっき外に出たばかりじゃなかった? 何だか様子もおかしいし……何かあったのかしら」

  • 3623/06/08(木) 22:17:55

    掃除で近くを担当していたメイドの一人が私に声をかけてくる。
    マントの前をかき合わせるようにして足早に自室の方へと戻っていくようだが、近くにボンチ様の姿はない。
    怪我でもしたのならむしろ側にぴったりついてきそうなものだけれど、まさか仲たがいでもしたのだろうか?フォローに回るべきなのだろうか?
    いつの間にかほかの使用人たちも集まって遠巻きに廊下の陰から様子を窺う集団が出来上がっていた。
    ボンチ様がこのまま来ないようなら誰かが様子を窺いに行こうとジャンケンをしようとした頃に、様子をうかがうような足取りでボンチ様がマッキンリーさんの部屋の前へと現れた。
    ノックをし、暫し待って首を傾げ、再びノックをしようとしたボンチ様は急に焦ったようにドアを開けて部屋へと飛び入って…
    「——っ、ご、ごめんなさい……!!」
    という叫びと共に慌てて廊下に戻り後ろ手にドアを閉めていた。
    遠い精でよく聞き取れないが何かを早口で話しながら頭を抱えており、隣にいたメイドがそれを見てピンと来たように「これはきっとやらかしたわね…着替え中突入を」と呟いていた
    どうやら深刻な事態ではなさそうだ、と出刃亀集団が解散の流れになりかけたのだが、またもやドアが勢いよく開く音とボンチ様の大声が再び響き渡る。

  • 3723/06/08(木) 22:18:36

    今度は一体!?と皆さっきより近い位置の物陰から部屋の様子を窺ったのだが、部屋の中は何とも甘酸っぱい空気というか、見ている方がムズムズしてしまうようなやり取りが繰り広げられていて、嫌が応にも理解してしまった。

    ――ボンチ様の行動の理由は完全に恋心ゆえのものだったのだ、と。

    ちょっと視線を向ければバレてしまいそうな物陰にいる私たちにも気づかず顔を真っ赤にして執務室まで駆け出していく様は完全に恋に落ちた者の表情で、後継者として厳しい教育に追われていたボンチ様に遅い初恋が訪れた事自体はめでたい事なのだが……

    「なあ、ボンチ様は一人息子だしマッキンリーさんは男性…って事でいいんだよな? 将来的に後継者問題どうするんだろうな」
    「あらやだ、話が先に飛び過ぎじゃない? まだお付き合いすら成立してないのよ」
    「でもなあ、ボンチ様に失恋なんかして欲しくないし、かといって恋人は恋人と割り切って子供だけのために政略なんてしそうにない方だろう?」
    「オレが前勤めてた家じゃあ傍系から養子とってたぞ? 実子でなければいけない家もあるっちゃあるがここはそうじゃないだろ」
    「そもそも年が離れてるからボンチ様がマッキンリーさんの対象外ってこともあるわよ。あの人真面目そうだしそういうの気にしそうじゃない?」

    ああでもないこうでもない、とだんだんと話が盛り上がっていく。
    さて、我々使用人一同はボンチ様の恋路をどう見守るべきなのだろう?

  • 38二次元好きの匿名さん23/06/08(木) 23:51:27

    ボンチくん家の使用人になって甘酸っぱいやり取り聞きたい人生だった
    おつです!
    善人ボンチくんの周りもいい人揃いで良かった…これからゲス親父に何かされそうでも味方多い方が絶対良いしな良かったねボンチくん

  • 39二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 09:37:51

    ボンチくんと隊長が視線を合わせるためには隊長が膝つかないといけないの体格差感じられて良いな
    感情爆発して泣いちゃうボンチくんで好感度ダイス半分にされても4出しちゃう隊長かなりボンチくん好きになってきててかわいい
    自覚したボンチくんがんばってほしいけど挙動不審引き当てるのほんとにピュア好きだなここのダイス神

  • 40二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 16:32:48

    ボンチくんちのドジっ娘メイドになってボンチくんのベッドにお掃除バケツの水ぶっかけたい
    ぶへへすいやせんぼっちゃまのベッド乾くまでマッキンリーさんの部屋にお世話になってください

  • 41二次元好きの匿名さん23/06/09(金) 22:55:55

    ボンチくん純情すぎて使用人たちが恋の仕掛人しそう
    とはいえいざ及ばんとした時に衆目&耳があり過ぎるのもかわいそうだから寝室に防音加工してあげてとも思う

  • 42二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 03:41:54

    >>41

    告白イベント起こったらきっとボンチくんのことだから使用人に丸聞こえでも想い告げちゃうだろうし

    イベント後使用人達が率先して防音工事に動いてくれると良いよね

    恥ずかしいやらありがたいやらで顔赤らめてくれ隊長

  • 43二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 14:52:21

    隊長のおさげをいじるボンチくんとボンチくんの髪の毛もおさげにしてあげる隊長いてほしい
    百合だなこれ

  • 4423/06/10(土) 16:02:45

    書き込み保守ありがとうございます、遅筆で申し訳ない…
    挙動不審からのSS

    (恋に落ちたら心も身体も落ち着かない)

    マッキンリーへの恋心を自覚したボンチは、すっかり頭を抱えていた。
    なにせ、この歳になってやっと訪れた初恋なのだ。何をどうしていいものか分からないだけでなく、相手は一つ屋根の下にいて大人で辛い境遇にあった人で…と状況がかなり偏っている。
    そして何より、
    (ど、どんな風に今まで喋ってたんだっけ……!?)
    顔を見れば胸が高鳴ってうまく話せなくなるし、同時に身長差のためどうしても胸が視界に入ってしまってその度にあの時の様子を思い出してしまって一気に顔が熱くなってしまう。
    あの時どういう状況だったかは流石に察しが付いた。
    蕩けた表情に上気した頬、聞こえた声は体調不良の苦しさではなく押し殺した快楽の声。
    色づいてぷくりと質感を増したその場所が指の間で形を変えるほどしっかりと意図をもって押し潰されていたのは…
    (だめだだめだ考えるな! こんな不埒な考えをマッキンリーさんに抱くなんて!)
    邪念を飛ばすようにぶんぶんと頭を振る。大切にしたい人にこんなことを考えてしまうなんてそれこそ父と同じではないかと自分を戒めるようにバチンと両手で頬を叩くと、今日何度目か分からない挑戦をしにマッキンリーの元へ向かう。
    「普通に、普通に話しかければいいんだ。落ち着いて、深呼吸して……」
    ノックをする、返事がある、声をかける。

    「ま、マッキンリィーさん! いい今だいじょうぶ、でしゅかっ」

  • 4523/06/10(土) 16:02:57

    ――裏返った。噛んだ。もう駄目だ格好悪すぎる。


    中でマッキンリーが咳き込む音も耳に入らず、ボンチは真っ赤になった顔を覆ってしゃがみ込んだ。

    数秒のち、ドアを開けたマッキンリーが若干目元を赤らめつつ口元に手をやっていたのは仕方のないことだったのかもしれない。

    「その、ボンチ様……あまり、お気になさらずに。先日の事で気まずい思いをさせてしまったかと思いますが、ええと…事故のようなものとお考え下さいまし」

    あのような痴態を晒してしまったことはマッキンリー自身羞恥と後悔に苛まれたが、それ以上にボンチの方があからさまに挙動不審になってしまったことで、まず自分が平常心を取り戻さなければいつまでも気を遣わせてしまうと意識して気持ちを切り替えることに専念したのだ。

    それと同時に、今みたいな姿にある種の微笑ましさというか可愛らしさを感じてしまっているのも申し訳なく、ボンチが平常心を取り戻せるように協力しなくてはとも思っていた。

    「ご、ごめんなさい……意識しないようにと思ってたら何だか逆効果に……」

    「確かに、意識しない、と思う事自体が意識してしまっていますからね…。そういえば、ご用件は何だったのでしょう? その事に意識を向ければ会話の方の意識は多少紛れるかもしれませんよ」

    マッキンリーのその言葉に、ボンチは気まずそうに視線を泳がせる。

    「えっと…用件自体は実はないというか、まずは普通に話せるようにならなきゃと思ってたんだけど、このありさまで…」

    「そうだったのですか…いきなりは難しいかもしれませんが、そうですね…荒療治とまでは言いませんがお互い気持ちを慣らすために何か気の紛れそうな事でもご一緒なさいませんか」

    「えっ」

    (一緒に、マッキンリーさんと!? ふ、二人でってコト!? そそそそれって…)

    頭の中に一瞬よぎった「デート」の単語を慌てて振り払う。完全に脳が恋愛事への自動変換をするようになってしまっている。

    (これはマッキンリーさんからの気遣いで、ぼくの気持ちがちゃんと落ち着くための手助け!)

    すー、はー、と一度深呼吸をする。

    「そ、それじゃあ……」


    1→庭園にピクニックに行こう

    2→街に買い物に出よう

    3→畑とか花壇とか、土いじりをしてみるのはどうかな

    4→匍匐前進じゃない訓練をして、発端の記憶から上書きしてしまおう

    dice1d4=2 (2)

  • 4623/06/10(土) 16:24:11

    「そうだ、マッキンリーさんはこの島に来てからまだ外出とか全然してないから、少し街に出てみるのはどうかな…? シャボンディ諸島では辛い思いもさせちゃったし、汚名返上というか…」

    屋敷の中だと父がいつ何をしてくるかといった事も気がかりだったし、人通りの中にいた方がいろいろ気がまぎれるかもしれない。

    「わたくしが出歩いて問題ないのでしょうか? ボンチ様の立場や評判にに影響が無いかが心配です」

    「大丈夫! お忍びで行くし、万が一身元を示す必要がある場合でもマッキンリーさんは僕の護衛としてちゃんと雇用関係にあるから何の問題もないよ」

    そう言ってボンチはマッキンリーのマントの襟元につけられた特注のバッヂを指し示す。

    家で雇っている者たちへ配られる所属を示す家紋の物とは違い、ボンチ個人を示す紋をあしらったそれはマッキンリーがボンチによって雇われ身元を保証されている事を示すものだった。

    「なるほど、この紋章にはそういった意味もあるのですね。では、お供いたします」

    「お供じゃなくて、『一緒に』じゃなかった? マッキンリーさんに楽しんでもらいたいから今はそういうのなしで行こうよ、ね?」

    そわそわと目を輝かせながら手を差し伸べるボンチがいつの間にか普段の様子を取り戻していたことに目を細めながら、マッキンリーは小さく笑みをこぼす

    「そうでしたね。でもまずは外出の準備から致しましょうか。今日は日差しが強いようです」


    街デートに行くよ!

    恋ハリ度+dice1d5=5 (5)

    好感度+dice1d5=2 (2)

  • 4723/06/10(土) 20:51:18

    恋ハリ度順調に上がってってる自覚したら早いタイプかな?

    ボンチくん街デートリベンジなるか


    (手に手を取って街デート)

    街の住民風の服装に着替えたボンチとマッキンリーは商店などが立ち並ぶ表通りへとやってきた。

    天気のいい休日は人通りも多く街並みは賑やかに彩られている。

    「とても栄えた街なのですね。人ごみに流されないようお気を付けください」

    「それはマッキンリーさんもでしょ? 初めて来る場所なんだし、その……はぐれるといけないから、ほら」

    そう言って、ボンチはマッキンリーの方へ左手を広げて差し出した。

    少し視線を泳がせながらも、様子を窺うようにしながら頬を染めて手を取るのを待っている姿はいじらしく、何だかこちらまで気恥ずかしい気持ちになってマッキンリーは遠慮がちに手を伸ばす。

    「それでは、その……よろしくお願いします」

    手が握られたはいいものの、そのままギシリとお互い動きが止まってしまう。

    「……」

    「……」

    動けないまま双方じわじわと顔に熱がのぼってくるのを振り払うように、ボンチはマッキンリーの手を握り締めながら引き寄せた。

    「よし、とりあえずぐるっと見て回ろう! 気になるお店があれば遠慮しないで声をかけてよ」

    「は、はい……っ」

    足早に石畳を駆ける靴音を置いて二人は街を回っていく。その中にはいくつかマッキンリーの目に留まるものがあった

    (重複は1か所で長時間経過するけど長居ボーナス的な何かつけます)


    1→園芸店の鉢植えコーナー

    2→骨董品屋のショーウィンドウ

    3→物陰に潜む怪しい人影

    4→文具店のこれは…ワゴーム!?

    dice2d4=2 4 (6)

  • 48二次元好きの匿名さん23/06/10(土) 21:25:15

    デートたまらん
    二人ともかわいい

  • 49二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 01:27:59

    あんなとこ見られて隊長のほうも相当気まずいだろうに大人の対応さすがです
    骨董品屋には何がある?

  • 50二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 03:33:40

    意識しすぎて声裏返っちゃうボンチくんかわいいし恥ずかしいのこらえて大人な対応する隊長すき
    手繋いで顔赤くする二人かわいい初々しい

  • 5123/06/11(日) 15:20:49

    【交わしたもの】骨董品屋にて

    表通りで買い食いをしつつ時折周囲の店を覗いたりしていたのだが、途中で大型商店街に入る通りと個人店の立ち並ぶ通りの分かれ道に差し掛かった。
    どちらに向かおうか、とボンチがマッキンリーの方を振り返ると、何やら数店先の骨董品屋の店先へと視線を向けているのに気が付いた
    「何か気になるものがあった? それならこっちの通りに行ってみようよ」
    アンティークが好きなのだろうかとマッキンリーの好みが知れるかもという期待を抱きつつ店の前まで来ると、通りに面した展示にはいくつかのインテリア小物らしきものが並べられていた。
    置時計や陶器の動物、細やかな細工の小物入れなど、様々な意匠の物があるようだったが、マッキンリーが覗き込んでいたのは土台の部分が広めに作られている小さなシェードランプのようだった。
    「マッキンリーさんはこういう感じの小物が好きなの? もし良かったら……」
    プレゼントしようか、と言いかけたところでマッキンリーは「いえ」とどこかばつが悪そうな表情で小さく頭を掻いた
    「これは、おそらく貝(ダイアル)を用いたものです」
    「ダイアル、ってTDとは別の空島で使われてるっていう貝のこと?」
    以前にマッキンリーから少しだけ聞いた空島の文化の基盤、様々な特性を持つ空島で育つ貝類の事だ。
    音楽を奏でる貝「TD」としてこちらで販売されているのも、元を辿れば空島の音貝(トーンダイアル)なのだという。
    「ええ、何かしらの理由で空島から流れ着いたか持ち帰った青海人がいたのでしょう。だいぶ古い作りの物のようですが……」
    本来なら青海で見るはずのない故郷の品を見つけて、懐かしさとやるせなさがマッキンリーの胸中に広がる。
    ――部下たちやスカイピアの人々はどうしているだろうか。
    帰る手段の目途もたたず、いや、仮に手段が確保できたとして、ではさようならとボンチの元を離れられるのだろうかという思いがマッキンリーの中には確かに芽生えていた。

  • 5223/06/11(日) 15:21:48

    「マッキンリーさん…」
    寂し気な表情を見て、ああ、この人はやっぱり故郷に…空島に帰りたいと思っているんだとボンチは胸が締め付けられる想いがした。
    マッキンリーの話から聞いた空島への行き方は相当な危険を伴うものらしく、船を用意すればいいというものではないのだそうだ。
    ただ、マッキンリーを攫って青海に連れ帰った者がいる以上知られていないもっと安全な方法もあるのかもしれないため、その方法を調べてはいるのだけれどボンチにとっては非常に辛い調べ物でもあった。
    そんな中、空島を思い起こさせるような品を目の前にしてボンチの胸は不安と焦燥でざわめき始める。
    何か理由を付けてここから離れよう、そう思った時だった。
    「ちょいと兄さん、これの使い方がわかるのかい」
    いつの間にか店の扉を開けて小柄な老婆がマッキンリーへと声をかけていた。虚を突かれて目を瞬かせたマッキンリーがええまあ、と曖昧ながらも頷くと老婆はまるでそれが当たり前と言わんばかりにマッキンリーを店の中へと引っ張り込むものだからボンチは慌ててその後に続く。
    「沈没船からの引き上げ品って事で流れてきたモンなんだが、確かに細工は綺麗だけれどランプのような見た目に反して火をつける部分がないし、こっちの土台にも何か装置みたいなものがあるようだが見当もつかんでねえ」
    「なるほど、これは確かにランプなのですが、火を灯して使うものではなく光を溜めて使うのです。既に溜めた分を使い切っていますので、溜め直しの操作が必要になります。それと土台には香りを溜めて放出する装置があるようですから、明かりと芳香剤を兼ねた品物なのでしょう」
    マッキンリーは軽く動作を確かめるように数か所を動かすと、窓辺の日の当たる場所へとランプを移動させる。
    「光を溜め込む状態にしてあります。数分おいてランプが作動するようなら壊れてはいないかと」
    「はー、なるほどねえ。ならその確認もしてもらえんかね。待ってる間適当に商品でも見てっておくれ、気に入ったもんがあれば勉強するよ」
    そう言われてしまえばこのまま立ち去るのもはばかられ、光が溜まるまでの間ボンチとマッキンリーは店内に並べられた品々を見て回ることにする。
    …と、ボンチが遠慮がちにマッキンリーの袖を引いてきたことに気づきマッキンリーは品物を眺めていた視線を隣へと向ける。

  • 5323/06/11(日) 15:22:21

    「……あの、さ」
    どこか言い淀むボンチの表情は迷いを滲ませた様子で、何か粗相をしてしまっただろうかとマッキンリーは神妙な面持ちで続く言葉を待ち構えた。
    「マッキンリーさんは空島を思い出すものは、辛いから見たくない? それとも、手元に置いて少しでも故郷を身近に感じていたい?」
    遠回しな言い方だと自覚しながらも、ボンチはマッキンリーの空島に対する思いの強さを知りたくて貝のランプを引き合いにそう問いかける。
    「そう、ですね……青海で見ることはないと思っていた空島の品に巡り合ったのは驚きましたし、スカイピアの皆を思い出しどうしているだろうかとも思いました。ですが、見ていて辛いとも執着心のようなものも感じることはありません」
    言葉にしながら自分の胸の内を整理するかのようにマッキンリーはゆっくりと言葉を探す。
    「いつかは空島への帰路を得て、この身の無事を伝えたいとは思います。ですがもし今この目の前にそれを差し出されたとしても、きっとわたくしは空へは行けない。少なくとも…貴方との約束を果たすまではと、そう思っています」
    だからわたくしにとってあれは、ただの見知ったランプでしかないのです。そう言ってほほ笑むマッキンリーの姿があまりに輝いて見えて、ボンチは眩暈のする思いで心臓を高鳴らせた。
    「ぼく、マッキンリーさんを苦しめたあの場所や、同じ目に遭っている人たちを無くせるようにもっともっと、努力する。貴方に恥ずかしくない大人になって、そして…きっとあなたを空島に連れていく。だからその時まで、ぼくの側にいてくれますか?」
    「ええ、もちろんです。…ありがとうございます、ボンチ様」
    改めて言葉にして交わされた約束に、ボンチは喜びと恥ずかしさを隠し切れないといったように尻尾が現れバサバサと勢いよく暴れ出す。
    「そ、そろそろ光も溜まったよね! もし壊れてなかったらさ、ぼくにプレゼントさせてよ。空島の物だからじゃなくって、さ、今日の思い出と約束の印に」
    決まりね!とマッキンリーの返事を待たず、たたっと足早にランプの方へ駆け寄るボンチの後をゆっくりついて行こうとするマッキンリーの視界の端にもう一つ気になるものが映る。
    「……」
    少し足を止めたあと、何も言わずランプの元へと戻っていった。

  • 5423/06/11(日) 15:23:21

    「おお、こりゃ凄い。本当に光るもんなんだねえ。それで、そっちの坊ちゃんがこれを買いたいって?」
    ランプが正常に作動したのを見て、老婆は感心したような声を上げる。ボンチが頷くとふむ、と思案する
    「仕組みや由来が分かった今なら希少性からもかなりの値になるが…そもそもあんたらが来なきゃただの置物として数千ベリーくらいでお手頃品の棚に移すつもりだったからねえ。まあ仕入れと保管やらの実費と手間賃のトントンで5万ベリーって所でいいよ」
    「え、いいんですか?」
    「ふん、やっぱりね。あんたくらいの子でランプ一つ5万と聞いてお得顔するなんて裕福な坊ちゃんだろうとは思ったよ。その金銭感覚相手に本当に高値を付けちゃあ贈られる兄さんの腰が引けちまうんじゃないかと思ってね」
    ニヤリとする老婆にボンチとマッキンリーは思わず言葉に詰まる。大声でなかったとはいえ、ほかに客もいないこぢんまりとした店舗の中だ。聞かれていて当然だというのにまったく意識をしていなかったことに気づいて今更ながら恥ずかしくなる。
    「まあ、こういう商売してたら人と物との巡り会わせには運命みたいなもんがあるって時もそれなりに見てきたもんさ。こいつもまたそうなんだろうよ、大事にしてやっておくれ」
    「は、はい…!」
    支払いの後、包んでくるから待っといでと言って店の奥に老婆が引っ込むと、マッキンリーは自分が受け取るからと店先のベンチで座って待っていて欲しいとボンチを誘導する。
    荷物持ちにしたくないとボンチは渋ったが、嬉しそうな顔で贈ってくれたものなのでしょう?と言われてしまえば勝てる訳もなくうららかな陽気に包まれたベンチの上で日向ぼっこをしながらマッキンリーが出てくるのを待った。

  • 5523/06/11(日) 15:23:31

    「お待たせいたしました」

    からん、とドアベルを鳴らしながら出てきたマッキンリーの手には、ランプが入っているであろう袋の他に、見覚えのない片手に収まる大きさの紙袋が握られていた。

    「その、あまりこういったセンスは無いのでお気に召すかは分からないのですが…わたくしからもボンチ様に、と……」

    そう言って差し出された紙袋とマッキンリーの顔を何往復も視線を行き来したあと、ボンチの顔が一気に赤くなり、しまったばかりの尻尾だけでなく耳と肉球がいっぺんに飛び出した。

    「えっ、こここれ、ぷれ、プレゼ…!? マッキンリーさんから、ぼ、ぼくに!?」

    思いもよらないサプライズに動揺を隠せないボンチの様子にマッキンリーも再びつられて赤くなる。ここまで丸わかりなリアクションを返されて悪い気などするはずがないどころか自分まで嬉しさにムズムズしてしまう。

    開けてもいい?と言いながら既に待ちきれない手の動きに笑いをこらえながら頷けば、ボンチは壊れ物を触るかのようにそっと中の物を取り出した。

    「わぁ…!」


    マッキンリーが買ったのは?

    1→新緑の葉をモチーフにしたブローチ

    2→グラデーションのようにラインストーンが付いたガラスペン

    3→端にチャームのついた細めの男性用髪結いリボン

    dice1d3=1 (1)

  • 5623/06/11(日) 15:42:59

    マッキンリーが選んだのは、少しずつ色味の違うミントグリーンの石を木の葉の形にカットして組み合わせた意匠の小ぶりのブローチだった。

    「ミントガーネットとペリドット、という石を使っているそうです。空島ではヴァースと同様に鉱物の類も希少で見ることがないため、青海での価値や扱いがどのようなものかは分からないのですが、店主のご婦人が融通を利かせて下さいまして。先ほど店内でこの石の色を見て、ボンチ様の髪のようだと思ったもので…」

    爽やかで柔らかい色合いと朝露に濡れた新緑のように瑞々しい美しさを持ったその石はボンチの人柄をも思い起こさせ、手に取らずにはいられなかったと口にするマッキンリーに、ボンチは感極まり過ぎて天を仰ぐしかなかった。

    (もうダメ…好き!好きすぎてどうにかなりそう……!!)

    今にも獣型をとって遠吠えしてしまいそうなのをぐっとこらえて、ボンチは手の中のそれをぎゅっと抱きしめる

    「物凄く嬉しい…っ ぼく、絶対絶対大事にするから! マッキンリーさん、本当にありがとう!!」


    恋ハリ度(サプライズプレゼント分固定値追加)

    65+10+dice1d10=4 (4)

    好感度

    88+dice1d10=7 (7)


    ちなみにマッキンリーさんは知らないけど

    ミントガーネットの宝石言葉には「変わらぬ愛」や「実りの象徴」など

    ペリドットの宝石言葉には「運命の絆」「夫婦の愛」「幸福」「希望」など

    があるのです(他にもあるけど良さげなの抜粋)

    他の品でもラインストーンやチャームに使ってる想定でした

  • 57二次元好きの匿名さん23/06/11(日) 15:43:11

    感想言いまくりたいけど取り敢えずこれだけ伝えたい
    大好きすぎる
    デート回最高キュンキュンする

  • 58二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 01:25:38

    ありがとうございます!
    嬉し恥ずかし純愛ルートをひた走ってる上に、大人対応をしつつも内心はいい子全開のボンチくんに順調に落ちてってるマッキンリーさん…!

    【ワゴームとの邂逅】文具店前
    骨董品屋でだいぶ時間を使ってしまったので、通りをぐるっと回って帰路に就くことにした二人は日用品売り場の通りの中のんびり歩を勧めた。
    「そういえば普段使ってる物で足りないとか使い勝手がよくない物とかはない? ぼくたちの基準で色々揃えてるけど、空島の人から見ると合わなかったり過不足あったりするのかなって改めて心配になって」
    「いいえ、問題ありませんよ。十分よくしていただい……え、あれは……!?」
    マッキンリーは驚きで目を見開くと足早に店先のワゴンセールの前へ行き中身を覗き込んだ
    「マッキンリーさん、どうしたの!? 急に走り出したりなんかして…」
    「こ、これはワゴームではないのか!? しかもこんなに大量に…!」
    麦わらの一味がエネルとの戦いを終えたあと、クルーの一人ウソップによってもたらされた青海の不思議な伸びる輪っか『ワゴーム』が、まるで叩き売りのようにして安価で大量に売られている光景にマッキンリーは目を疑った。
    「ワゴー…? あ、輪ゴムのこと? ちょうどセールしてるみたいだけど、そんなにたくさん使う事ってあったっけ」
    きょとんとして首をかしげるボンチの様子に、マッキンリーは愕然とする。
    確か、ワゴームを受け取った者たちの話では世界で彼しか持っていないと言いつつも気前よく幾つもダイアルと交換してくれていたというが、僅かな期間で青海人の間でワゴームはこんなにもありふれた品として流通するようになったのかと驚きを隠せなかった。
    「そうではなく、空島ではつい最近までこのワゴームというものはなかったのです。先日少しお話した、空島の圧政者エネルを倒し長きにわたり諍いを続けていた者たちとの和解をもたらしてくれた青海人の海賊たちの一人によって伝道されたものなのですが、まさか青海ではこんな風に大量販売されるようになっていたということに驚いてしまって…」
    「ええっ!? そうなの? …いや、でもそうか。植物の種類も限られてるし土壌がないってことは硫黄なんかも取れないんだからゴム製品を作れないんだ」

  • 59二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 01:25:50

    こっちでは当たり前のものが空島にはなく、その逆もある。意外なものがマッキンリーさんの琴線に響いたりするのかとボンチは心のメモに書き留めておく。

    「その、これを一箱買っていっても良いでしょうか…? いつか皆に合う時にこれを土産にしようかと」

    少し言いづらそうにしながらも、空島の人々の喜ぶ顔を思い浮かべているのだろうことがわかる優しい眼差しで輪ゴムの箱を見つめるマッキンリーに、ボンチはもちろんだよ、と優しく声をかける

    「でも、今買っちゃうともしかしたらそれまでに劣化しちゃうかもしれないから、ある程度目途が立ってから買った方がいいかもしれない。保存状態や時間経過で伸びなくなったり切れたりするんだ」

    「なんと、そうなのですか? ではなおさら皆には新しいワゴームを持ち帰らなければ」

    「他にも、布で包み込んで絡まずに髪をくくれるようにしたヘアゴムや幅広くしたゴムバンドなんかもあるから、その時はまた一緒に買いに来よう」

    「ボンチ様は色々な物をご存じなのですね。…その時は、ぜひ一緒に」

    嬉しさと、ほんの僅か胸によぎる寂しさを感じながらマッキンリーはそっと輪ゴムの箱を戻しボンチの隣へ並ぶ。

    「でも空島の人って輪ゴムを『ワゴーム』って言うんだね。なんかちょっと可愛いかも。ねえ、もう一回言ってみて」

    「む…、少し発音が違うだけではないですか。というか、何ですかその顔は」

    これはさっき驚きが先走っていた様子を含めてからかうつもりだなとマッキンリーはじとりとした視線をボンチへと向ける。

    「だってさ、普段見れない表情が見れて嬉しいなって思って」

    そんな風に言われてしまえばそれ以上苦言を口にする事も出来ず、何とも狡い方だ、とマッキンリーは小さく苦笑を漏らすのだった。


    恋ハリ度:79+dice1d3=3 (3)

    好感度:95+dice1d3=3 (3)

  • 6023/06/12(月) 01:48:58

    名前欄また忘れてた…

    ワゴームの方はほのぼのシーンだから控えめの増加ダイスだけどお互い最高値を引いていく…!

    途中ちょっと色を付けたとはいえ加速度的に恋心が育っていってるので書いててワクワクします

    少しだけ先にマッキンリーさんが100行きそうだから両片想いを少し挟んで告白イベに行きそうな感じ

    恋ハリ度:82

    好感度:98


    真面目過ぎるマッキンリーさん、年の差のある15歳相手という事でかなり戸惑いそう

    一応今後そういうことを致しますので、この辺でボンチくんのいる国での成人年齢決めときます

    1→もちろん15歳で成人になったからヒューマンショップに連れてかれたよ

    2→16歳だけど実は誕生日もうすぐだよ

    3→18歳だけど結婚可能年齢は16歳で、結婚もしくは形式に則った婚約式をすれば成人扱いになるよ(誕生日以下略)

    dice1d3=2 (2)

  • 61二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 01:50:34

    おつです
    誕生日プレゼントはマッキンリーさんが欲しい来るか?!
    ダイス神が本気出してきた

  • 62二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 05:38:10

    空島への帰還を真摯に考えるボンチくんが良い子すぎて大好きだしすぐ帰るって結論にいかない隊長もボンチくん大事になってて大好き
    お互いを思いやって約束して側にいること選んでってゆっくり真面目に恋育んでてもうほんとにかわいい
    雑多に並んでるであろう品物の中から髪の毛と同じ色のものみつけちゃうのだいぶボンチくんのこと大好きになってきてるじゃん隊長…
    幸せになることが約束されてる隊長は健康に良い

  • 63二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 12:37:54

    そういや、ウソップの嘘(ワゴームを世界中で俺だけしか持ってないぜ!って言ってたやつ)は結局バレてないのかこれ
    スカイピアにワゴームを伝えてからウソップ青海に帰る→青海にも広める→あっという間に量産体制!だと思ってるマッキンリー隊長ピュア過ぎでは?

  • 64二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 21:27:34

    >>63

    ボンチくん隊長が騙されてるのに気付いてもニコニコ話きいて否定はしなさそう

    隊長が恩義感じてる人を悪者にしなさそうな良い子みある

    それどころか隊長のピュアさにこの人やっぱり天使なんだくらい思ってくれボンチくん

  • 65二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 02:52:29

    嬉しくて遠吠えしそうになっちゃうボンチくん可愛いし2人ともハッピーな未来が待ってると思うとニコニコしてしまう

  • 66二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 12:09:46

    お出かけのときはお手々繋ぐのが青海の常識!って教えこませたいけどボンチくんの善良さがそれを許さない…
    お手々繋ぎデートいっぱいしてほしい

  • 6723/06/13(火) 14:06:10

    約束されたハピエンは健康にいいのれす

    見守り保守って頂きへそ!

    恋の障害かつボンチの目標の上でもどうにかしなければならない父のゲス行為への対処イベントが発生するため、内容決定ダイスを先に振っておきます


    ピュアピュアな青春デートから戻り、かなりお互いを意識するようになった二人の前に大きな動きが…

    1→父スーゲースの策略で、マッキンリー隊長が『コレクション部屋』に迷い込まされてしまう

    2→新人使用人が『コレクション部屋』から逃げ出してきた人を匿っているのを発見する

    3→父の留守を狙い屋敷に侵入者が!

    dice1d3=3 (3)

  • 68二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 20:17:26

    ゲス親父と対決回期待待機
    スーゲース見るたびゲスの極みすぎる名前で笑ってしまう

  • 69二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 05:14:50

    今さらだけど隊長ボンチくんの紋章バッチ持っててボンチくんへのプレゼントにブローチってお揃い感ある
    ダイス神よくやった

  • 70二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 08:18:41

    ゲス父フィジカル高いから、真っ向物理は無理そうなんだよな
    家庭内だから告発とかは家事態がヤバいし…なかなか厄介だぞ

  • 71二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 16:38:34

    青海から白海に比較的安全に行けるルートってどうなんだろうな
    ナミがウェザリアからシャボンディに戻ってきたその逆を辿ればって思ったけど
    ウェザリア風に乗って世界中漂ってるから位置が推測できる積帝雲とかノックアップストリームより捕捉が難しいのかな
    ウェザリアへの伝手がみつかれば空への帰還に目処が立つ?
    ウェザリアからもっと上スカイピアまで安全なミルキーウェイがあるとも限らないんだよな
    青海人と白海人の恋って障害でけぇ

  • 72二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 19:44:10

    スーゲースがボンチ君と隊長の恋のキューピッド?になる事を期待してるよ

  • 73二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 03:58:52

    屋敷の侵入者が何も知らない泥棒さんなのかゲス親父を恨む誰かなのか気になってわくわくしとる

  • 74二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 14:03:50

    隊長はホワイトベレー隊長だしボンチ君もゾォン系なんだよな
    下手な侵入者なら袋叩きにされそう
    それともつよつよモブ登場か

  • 7523/06/15(木) 23:15:25

    なかなか時間なくて難産になっててすまない
    書けてる分を区切れそうなとこまで出しときます

    【闖入者】
    マッキンリーとの交流を深め次第に恋心を募らせるボンチだったが、それと同時に頭を悩ませているのが父の所業についてだった。
    これまでは未成年であることや、祖父や使用人たちが詳細を濁していた事からはっきりと理解し向きあってはいなかった。
    しかし、成人を間近に控え、何より今一番大切にしたい人を脅かす危険がある事や母の心身を追い詰めている事に対してこれ以上二の足を踏んでいるわけにはいかないのだ。
    先日啖呵を切って以来表立っての接触こそなかったが、父の息のかかった者の監視の可能性や父が当主としての権限を行使してくる可能性はいつもついて回っている。
    そのため、父が商談で数日留守にするという予定を聞いた時、これはまたとないチャンスだと思った。
    祖父や執事長たちに父が実際にどういった行為を行っているのか、それを止める方法はないのかを相談し、不在の間に何らかの策を講じることはできないかを話し合えないかと打診する。
    祖父も執事長も、ボンチの決心に対し一度は警告したものの最終的には行動に移す事への両省と協力を確約してくれた。
    そうして、今回の外出期間には調査と下準備として実際に部屋の状況を確認する事に決まり、父が島を出港したであろう時間を見計らいそろそろ動こうか、という時だった。

  • 7623/06/15(木) 23:16:20

    「坊ちゃま、大変でございます!旦那様の部屋へ侵入者が現れたのですが、その者は悪魔の実の……!」
    執務室へと知らせに来た執事長が言い終わる前に、きゃぁ!という悲鳴と幾つもの足音が廊下の向こうから近づいてくる。
    「能力者だって!? マッキンリーさん、執事長の保護を! 能力者相手ならぼくが対峙する!」
    「ボンチ様、しかし……!」
    「大丈夫、信じて」
    そういうとボンチは素早く人獣形態をとり身構える。それと同時に屋敷の護衛たちの声が部屋の間近に迫ってくる。
    「そっちへ行ったぞ!」「坊ちゃんの部屋へは通すな!」「くそっ、素早い…!」
    どうやら俊敏な相手らしく苦戦するような声と共に「坊ちゃま、お逃げください!」と声がする。
    「っ!」
    ひゅん、とボンチの目の前を小さい影が横切るのを視界の端で捉える。
    何かの攻撃か、と迎撃態勢を取るボンチだったが、その影はボンチの方には行かずその脇を通り抜け背後へと勢いよく向かっていく。
    まさか、と振り返った先には執事長を背に庇うマッキンリーの姿がある。
    「マッキンリーさん!」
    「問題ありません、この程度…っ」
    直線的な動きで向かって来るその影を叩き落とそうとしたマッキンリーの眼前で、それは何かが丸まるような動きを見せたかと思うと、
    「えっ!?」

    ――ズボッ

    まるで野球のフォークボールのように角度を付けて落ち、そのままマッキンリーのシャツの襟元から胸の谷間へ埋まっていった。
    「な―――…っ!?」
    そして、埋まり切らなかった部分…ふさふさとした毛の生えた、これは尻尾だろうか?…が谷間から生えているような状態でマッキンリーの鼻先をもふもふとくすぐった。
    『ぢぢぢぢぢぢぃっ!』
    「えっ、ま、い、生き物…!? ちょ、こら、そんな所で暴れる…あっ」
    谷間の中でもぞもぞと蠢く生き物の感触に戸惑った声を上げるマッキンリーに、ボンチは目を座らせながら近づくとむんずとはみ出た尻尾をわし掴んで一気に引き抜いた。
    「お…まえ、マッキンリーさんになんてことをするんだ! この姿、お前もゾオン系のようだけど…人の家に侵入しただけでなくマッキンリーさんを辱めるなんて絶対に許さないからな!」
    わなわなと震える手でその生き物…リスが逃げないようにガッチリ掴み直すと顔と尻尾をばたつかせながら人間の言葉で叫び出した。
    「許さないのはこっちの方よ! お兄ちゃんを返せこの人でなし一家!」

  • 77二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 23:37:57

    何て羨ましいとこに侵入してるんだ
    執事長の保護頼むくらい隊長の強さ信頼してるのも隊長に不埒なことしたら目が座っちゃうのも好きすぎる
    ていうかリスの能力者って珍しいな

  • 7823/06/15(木) 23:40:05

    「お兄ちゃん、だって……?」

    声や口調から、どうやらこのリスの能力者はまだ年若い少女のようだが、その口から出たのは兄を返せという怨嗟の声。

    …思い当たる選択肢は、ほぼ1択と言ってよかった。

    「お兄ちゃんは私の身の安全を人質に取られてこの家のクソオヤジに連れていかれたのよ! 私には出稼ぎの仕事だって、しばらく帰れないけど大丈夫だって嘘ついて……! 行方がわかってから足取りを追いかけて、やっと見つけたのに…ちくしょう、ちくしょう…!」

    ボロボロと大粒の涙を流す小さなリスの少女に、捕り物の空気が重いものへと変わる。

    父の所業の被害者の家族を目の当たりにしたボンチが言葉を失っていると、マッキンリーがボンチの手にそっと手を重ねて声をかけた。

    「ボンチ様、これはきっと一つの巡り会わせでしょう。あの部屋に囚われている人たちを助けるために、私たちは手を取り合うことができるはずです」

    「マッキンリーさん……」

    「リスのお嬢さん、わたくしたちもこの家の当主の所業をどうにかすべく動き始めているのです。貴方のお兄さんも、わたくしたちが助け出そうとしている人たちの一人なのでしょう。ですからどうか、暴れずに一度話し合いに応じてはいただけませんか」


    マッキンリー隊長の声掛けにリス少女(仮)のリアクションは…

    1→……本当に、お兄ちゃんを助けてくれるの?

    2→う、嘘だ…!私まで騙す気なんだ!

    3→巨乳のおじさんはともかく、こいつ(ボンチ)はあのオヤジの息子だから信じられないし……

    dice1d3=3 (3)

  • 7923/06/15(木) 23:44:35

    リス子(仮)ちゃんお前……ネタ選択肢引いてきよる
    被害者を助けようとする身内が侵入者で味方キャラ追加のルートでした

    前置きで父の部屋についての説明シーンも書こうとしたら前置きじゃないボリュームになったので別途回想的な感じで上げる事にします
    保守などいつもありがとうございます続きは頑張ってかきもす

  • 80二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 05:23:49

    懐いた隊長の谷間が定位置になるリス子ちゃん
    ぐぬぬするボンチくんかわいいな

    おつですゆっくりでええんやでずっと待ってます

  • 81二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 15:42:32

    胸元に小動物がいる隊長ナウシカみある
    姫姉さまは強くて優しくておっぱいでかいし隊長はほぼ姫姉さまで良い気がしてきた

  • 82二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 15:42:56

    しょっぱなから隊長のどたぷんを堪能するリス子(仮)うらやまけしからん

  • 83二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 23:26:50

    ナウシカしてる隊長いいな…
    宮崎駿はナウシカの胸が大きいのは包容力の象徴とか言ってたみたいなのをどこかで読んだんで隊長の包容力もその胸で証明されてるな

  • 84二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 03:59:17

    包容力ある隊長とDTボンチくん
    おねショタみあるのに将来は平均以上になるのが確定してるんだよな…ポテンシャルの塊ボンチくん

  • 85二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 13:20:25

    今はまだ少年ぽさが強いけど、成長したらすらっとした優し気な美青年として隊長を甘々に蕩かしてくれるんだろうなと思うと一粒で二度おいしいぞボンチくん
    個人的にはでかい方が受って図式が性癖だから背が伸びても隊長よりは小柄だといいな
    今はコニスちゃんくらいだから隊長の下乳あたりとして肩口とかその辺で落ち着く感じ

  • 86二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 19:15:23

    でっかい男が自分より遥かに小柄な子にかわいがられる様は健康に良い
    ハグとかキスとか隊長のほうが屈んでするの愛しかない
    ボンチくん隊長より大きくはならない気がするけどいつか隊長姫抱っこできるくらいに頑張って鍛えてくれると良いな
    姫抱っこされて照れてる隊長が見たいんじゃあ

  • 87二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 01:08:58

    でかい受が屈んだりしたうえで成り立つチッスとか
    フィジカルだと勝ちそうな方が抱かれるとか
    受け入れてる、愛ゆえに成り立つ行為なのが本当にいいよね…

  • 88二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 04:19:19

    言葉にしなくてもそういうことできる=受け入れてる=ちゃんとすきってわかるの良いよね
    言葉にしなくても伝わるけど隊長もボンチくんも溢れるくらい好意を伝え合ってほしい
    それを使用人になって聞き耳たてたい

  • 89二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 15:22:31

    どたぷんに顔埋めて抱きついてお昼寝するボンチくんと隊長が見たい
    おっぱいって何か安心するよね

  • 9023/06/19(月) 00:09:22

    姫姉さま概念いいな…リス姿で肩や谷間に居座ってるのをぐぬぬするシチュすこ
    ちょっと今回シリアス多めですがラブコメっぽい描写も書きたい

    【リス子ちゃんのリアクションからの続き】
    捕まれたまましゃくり上げるリスの少女は戸惑いを浮かべた瞳でマッキンリーとボンチを交互に見やると、逡巡するように俯いた後、ぼそりと呟いた。
    「でも、ボンチって名前ならあのオヤジの息子でしょ」
    「確かにそうですが、ボンチ様は当主の行いには否定的な方です」
    「……巨乳のおじさんはともかく、こいつの事は信じられない」
    じとりと睨みつける視線は先程のような本気の憎しみこそ乗っていないものの、どこか意地になっているような拗ねた感情を滲ませている。
    ボンチの方も、少女の境遇への申し訳なさはあれど、父と一緒にされたくないという思いと幾ばくかの嫉妬の名残で憮然とした表情を浮かべたままだ。
    「おじ……ゴホン、ともかく、お嬢さんも不信感は捨てきれないものの一応はわたくしたちの話に耳を傾けて頂ける気がある、と解釈してよろしいですね?」
    「……まあ、このまま捕まったり放り出されるよりは」
    渋々といった様子で少女が頷いた事で、ようやくボンチは拘束していた手を緩める。
    地面に降り立った少女がリスの姿から人間の姿へと戻ると、闊達そうな10代前半といった風貌の少女が立っていた。
    「私はティモ。リスリスの実を食べたリス人間よ! ニキアお兄ちゃんは絶対に返してもらうからね!」
    ふんす、と仁王立ちしながらマッキンリーの隣でボンチへと指を突き付けてくる少女に、ボンチは顔を引きつらせるのを我慢できなかった。

  • 9123/06/19(月) 00:10:25

    【兄の行方】

    ティモの話では、彼女の兄ニキアは奴隷として売られたわけではなく薬師として働いているところに声がかかったらしい。
    しかし、持ちかけられた話を断ったところティモの安全を脅かすような話をされたようで、当時のティモに気取られぬよう監視が付いた状態で嘘の理由を述べさせ連れて行ったのだという。
    「手紙の返事は帰ってこないどころか、そのうち宛先不明で戻って来るし…だから、元職場からずっと情報を辿って、リスの姿で密航して、ようやくここに辿り着いて助ける算段を練ってた」
    「じゃあ、さっき侵入したのは…」
    「アイツが数日家を空けるってわかったから。使用人もアイツの息がかかってる数人しか近づかないし、そいつらが来ない時間を見計らって忍び込んだんだけど、今日に限ってそっちのじーちゃんと鉢合わせて後はあの騒ぎ」
    どうやら、偵察のため同じタイミングであの部屋付近を探りに行っていた執事長とばったり対面してしまい、侵入者騒ぎになってしまったようだった。
    「お兄ちゃんは、薬師としてはかなりの腕前だったから目を付けられたみたいで、他の奴隷とは違って別の部屋に監禁されて働かされてるみたい。」
    「働く…? それってまさか」
    ティモは膝の腕握っていた手を更にぎゅっと握りしめると、吐き出すように話を続ける。
    「……集めた奴隷たちをの思考を奪い身体の動きを制限して、アイツの言いなりの人形にさせるために薬と暗示を使ってる…みたい。私はお兄ちゃんみたいに詳しくないから具体的に何をどうやってるのかまでは分からないけど…あんな気持ち悪い最悪な光景を生み出すような事の片棒を担がされるために、お兄ちゃんは薬学を学んだんじゃない!」
    「…っ」
    ティモの言葉に、まだ幼い少女があの部屋の悲惨な光景を見てしまったのだと部屋の中にピリッとした緊張が走った。
    自らの家族が、仕える当主が生み出した惨状とそれを止められずにいた後悔がボンチたちに重くのしかかる。
    ボンチたちから伝え聞いていたとはいえまだ実物を目の当たりにしていないマッキンリーですら、この少女の心の傷になってしまっただろう事を思い表情を険しくした。
    ボンチの、そしてマッキンリーの脳裏に、あの日の会話がよみがえってくる。

  • 9223/06/19(月) 00:11:40

    【回想 歪んだ部屋】

    祖父と執事長へ話を持ち掛け、協力を取り付けた時に警告と共に二人はあの部屋について向き合う覚悟があるかをボンチへと問いかけた。
    ボンチは迷わず「そのつもりです」と答え、懐に忍ばせた小型の電伝虫の通話状態が維持されている事をこっそりと確かめる。
    (本当に、繋いだままでいいんだろうか? …ううん、マッキンリーさんの望みに答えるって言ったんだ。それに、あの人が無理だと思ったら向こうから通話を切るって約束してくれたんだからぼくはそれを信じよう)
    最初はボンチと共に動くと決めたのだからと同席を望んだマッキンリーだったが、マッキンリーの心の傷を抉ることになりかねない事や、ボンチが一人で覚悟を示さなければ祖父や執事長の心を動かせないかもしれない事を伝え、それならばとこの電伝虫での中継であの部屋についての話を知っておきたいと望まれたのだ。
    おそらくボンチにとっても心が傷付き再度話をするのは辛い内容だろうからと、説得を重ねて約束を取り付けたのだった。

    そしてボンチが今まで知りえなかった部分も含め、父スーゲースの『コレクション部屋』についての詳細が語られる。
    マッキンリーも途中で通話を切る事はなく、唇を噛み締めながら最後までそれを聞き続けた。

  • 9323/06/19(月) 00:13:03

    ―元々、スーゲースは潔癖傾向と他者を見下す事で精神的安定と保とうとする性質があったのだという。
    初めのうちは多少神経質で居丈高といった程度だったのだが、ボンチと同様に早くから後継者教育を受け、社交や交渉の場にも出向いていく中で裏社会も含めた現実の汚さを目の当たりにしていくうちに、元々の性質が徐々に歪んだ方向に強まっていってしまった。
    他人と触れる事への極度な嫌悪と同時に、自分の価値観の中の『汚らわしいもの』を貶め蔑む事で快感を得るようになった事が、あの部屋が生まれる入り口だったのだろうと語られる。
    ヒューマンショップの利用自体はある意味この家業と無縁ではない場であることもあり、祖父も多少のやんちゃと黙認していたのだが、父は祖父の目の届かないところで己の抱えた歪みやストレスの捌け口として、密かにその部屋を作り出していた。
    手頃な奴隷を購入し、自由を封じた状態にした後に淫らで滑稽な服装や道具を身につけさせた『浅ましい、汚らわしい』姿にして展示台へと並ばせては、蔑み眺めて悦に浸る。

    ――体内に性具を収めたまま、申し訳程度に被されていた布をたくし上げてその部分を淫らな体勢で晒す者
    ――張り型のついた下着を着させられ、ひたすら男を犯し続けることを強いられる女
    ――獣の顔そのままのマスクを被せられ、本物と同じ檻の中で番として飼育される者……

    次第に増していく内容と人数に、その部屋はどんどんとおぞましいものになっていった。
    自由を封じるための幻覚作用や思考・人格の鈍麻作用のある薬品、暗示をかける道具類、コレクションを維持するために弱みを握った人間を配置することで、コレクションの展示は常時行われていた。

  • 9423/06/19(月) 00:13:15

    …そんな中、避けられなかった政略結婚は父にとっても母にとっても不幸と言わざるを得なかった。
    母は今のボンチに似た純粋さや善性を持っており、政略だとしても共に歩むパートナーとして歩み寄ろうとしていたのだが、スーゲースはその美しい心根に希望を見出すのではなく、己の醜悪さを謗られたような拒否感を覚えてしまった。
    夜の時間は後継者を作る為だけの完全な義務であり作業だっただけではなく、着衣と手袋で極力まで接触を拒むほどの嫌悪に満ちた、夫婦としてどころか家族としての情すらない物だったという。
    ボンチを身ごもってからはもう義務は果たしたとばかりに寝室を分け、あくまで形式的な形だけの夫婦として対外的な場面のみ体裁を取り繕うだけだった。
    後継者となるボンチが生まれた時には既に、父も母も破綻してしまっていたのだという事実はボンチを酷く打ちのめす。
    表向きは円満な様子を演じながらも、屋敷では買い集めた奴隷に無体を働いていると知った母が父の事を諫めようとしたこともあったが、それは完全に裏目に出てしまい手酷い扱いを受けた母はとうとう心身を壊してしまった。
    執事長たちが別邸で隠居していた祖父へと密かに知らせを送り別邸へと隔離しなければどうなっていたか分からないほどだったという。
    ボンチに対しては辛く当たることこそなかったが、父と子という親密さはなく当主と後継者という距離でしかなかったのは、こんな歪んだ背景があったからなのだと理解せざるを得なかった。
    前当主である祖父へはあまり強くは出れないため、母を別邸に隔離した後で監視役として祖父が本邸で暮らすようになったとはいえ父の行動が止まることはなかった。
    ボンチが正式に後を継いだ時に当主権限で解体してくれれば、と思いながら今は見て見ぬふりをするしかないだろう、と祖父は執事長たちと話を付けていたという。
    「この話を聞いても、今動くつもりでいるのか?」
    祖父の問いかけに、あの日祖父とヒューマンショップで交わしたやり取りを思い出す。
    「ぼくの気持ちは変わりません。もちろん、無策で突撃するような事はしないつもりです。あの時だって動いたから、ぼくはマッキンリーさんを助けられた。だからあの部屋の事だって、何もしないままでは居たくないんです!」

  • 9523/06/19(月) 00:28:45

    「……きみにも、きみのお兄さんにも、本当にいくら謝っても足りない目に合わせてしまって、ぼくの事を信じられないって思うのも当然かもしれない。でも、必ずそこから解放するから。約束する」
    ボンチはティモへと視線を合わせ、はっきりと宣言する。
    執事長も、深々と頭を下げ謝罪の意を示す。
    「本当に、申し訳ありません。……当主様の直属の者以外の使用人一同も、ボンチ様の意に賛同しております、もうこれ以上の被害が出ることを望むものはいないのです」
    ふるふると全身を震わせ、唇を噛み締め目を潤ませるティモの頭を、マッキンリーがそっと撫でる。
    「わたくしも、ヒューマンショップ…奴隷としての人身売買の場からボンチ様に助けて頂きました。それ以前には、圧政に苦しむ故郷をそこに来たばかりの人たちから救われた事もあります。だからきっと、お兄さんも助けられましょう。皆で力を合わせればどんな理不尽な状況からも脱せられる事を、わたくしは実際に体験しているのですから」
    「……っ、ぅ、うわ、ぁあん……!」
    籍を切ったようにティモはマッキンリーにしがみ付き泣き声を上げる。
    本当はずっと気を張り詰めて限界だったのだろう。
    ポンポンとあやすようなマッキンリーの手の動きに導かれるように、少女は溜め込んでいた涙を全て出し切るまで泣き続けたのだった。

  • 9623/06/19(月) 00:36:04

    今回は選択肢のないイベントシーンみたいな感じなので、この後の行動指針からまた改めてダイス分岐などしていきます
    隊長には母性マシマシしてもらったのでリス子もといティモちゃんは隊長に懐きまくり姫姉さまとテト状態がデフォになるかと
    隊長への恋愛感情はないけど女の感でボンチくんからの矢印察して谷間羨ましいでしょドヤァくらいはしそうな気がする

  • 97二次元好きの匿名さん23/06/19(月) 05:51:57

    スーゲースの解像度が上がっておぞましいのとスーゲースの心情も少しわかる(わからん)っていう気持ち
    ボンチくんに似た母は災難だな…善人だったから壊れされた感あって母もボンチくんもおいたわしい…

  • 98二次元好きの匿名さん23/06/19(月) 12:47:47

    スーゲースに関しては、こうなった理由を把握はできるが理解はできないって感じかな
    あそこまで踏み外しちゃったのはやっぱ個人のゲス素養がありすぎたんやろなって
    母との出会いがゲスをこじらせる前だったらワンチャンあったかどうかくらい

  • 99二次元好きの匿名さん23/06/19(月) 20:50:33

    電伝虫のやり取りのくだりでお互い思いやってるのすき
    善人同士の気遣い心が洗われる
    隊長青海人に酷い目に合わされたけど青海人に助けられもしてるんだよなぁ
    人間助けられたことより酷い目に合わされたことのほうが強く心に残って憎しみに染まったりするのに
    それでも前向きでいられるって聡明で強い人だ…

  • 100二次元好きの匿名さん23/06/20(火) 06:16:42

    隊長の谷間でドヤるティモちゃんかわいくて我慢できなかった

    邪魔になったらごめん

    ティモちゃん!普通にシマリス(服なし)で想像したけど良かったのかなtelegra.ph
  • 10123/06/20(火) 07:17:04

    >>100

    ぎゃんわいい…!もっちもちのドッヤドヤしてるのたまらん可愛さ!

    ありがとうございますめちゃくちゃ嬉しいですあちしびっくらコキすぎて夏の朝の寝起きの二度見‼

    隊長の谷間は誰もが住みたいエデンだからきっと正気でもこうなる

    あと隊長のツッコミが「犬は」に通ずる静かな真顔ツッコミぽくて好き


    ゾォン系同士の谷間の縄張り争いええな…

  • 102二次元好きの匿名さん23/06/20(火) 16:34:11

    ニキア兄ちゃん助けられた後気に病まなければ良いな
    こんな健気な妹がいるってことは本人も良い子そうだし悪事に荷担したってことが負担になってそうでいたわしい
    全員ハッピーエンドになってくれ
    ただしスーゲースてめぇはダメだ

  • 10323/06/21(水) 00:01:33

    ティモちゃんの参入により、当初の予定から事情が変わったのだが……


    ティモちゃん情報←NEW!で判明する内容

    1~3→父直属の手下に関する情報

    4~6→↑+部屋の構造(主にニキアのいる場所)

    7~9→↑+『コレクション』(要救出者)の人数

    10→高速具などの鍵のありかも含め全部ぶっこ抜いてる

    dice1d10=6 (6)


    スーゲース本人についてはどうするの?(帰ってきたところを捕縛までは決定)

    1→拉致監禁を行ったとして海軍に引き渡す(ヒューマンショップ関連は真正面で言ってもダメかもしれんので)

    2→離れで『療養』とし、対外的には病を得たため隠居するという形で収める

    dice1d2=1 (1)

  • 10423/06/21(水) 00:08:52

    ティモちゃん情報による下調べ短縮は半分くらい、そしてスーゲースにはきっちり法の裁きを受けてもらう方針になりました。
    お家の醜聞にはなるけれど、それだけの事を今までさせてきてしまったけじめをつける覚悟をしたボンチくんということに…

  • 105二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 02:55:54

    お家の体面守ってなあなあにすると回り回って隊長との約束もなあなあになりそうなので
    自分が泥を被ってもきっちり裁きを受けさせるのは本気が感じられてよきですね
    がんばれボンチくん

  • 106二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 12:54:36

    ボンチくんに負荷かかりまくる…
    これは隊長に慰めてもらわないとだな

  • 107二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 19:27:45

    全部終わったら大きな胸で癒してくれる隊長はいるさ
    どたぷん全部君のものだボンチくん

  • 108二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 04:22:38

    フィジカルだけはあるスーゲースに立ち向かって怪我などされませんようにお気をつけくださいまし

  • 109二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 13:17:27

    父の直属の部下って寝返ったりしてくれないかな
    それとも同じゲスを集めた煮凝りみたいな事になってんのかな…

  • 110二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 19:52:41

    ゲスなカリスマに心酔してしまう心根がゲスな人間っているもんな
    煮凝りタイプが集まってたら主人の子息でも容赦しなさそう

  • 111二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 05:23:51

    このスレ読み返すたびかわいくてニコニコしてしまう
    ボンチくんちの使用人になって二人の恋路見守りたいもしくは骨董屋の店主になってボンチくんの髪色ブローチ買う隊長冷やかしたい

  • 112二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 16:10:15

    本スレの方で出てた話題で隊長の髪の毛は天然アドバルーンヘアかどうかってあったじゃないですか
    ミリタリーカットみたいなあれでスカイピアでは天アドが1個だったりカットしてたりだった隊長が
    青海に拉致されてからの期間によっては天アドぴょこって生えてきてるのかもしれないと想像したらかわいかった
    ボンチくんには初めて見る天アドのかわいさ存分に味わってもらいたい

  • 113二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:59:13

    生えかけのちっちゃい一般人風2本天アドが帽子取ったらぴょこんしてる隊長?めっちゃ可愛い
    ミリタリーカットで1本だった他に、自責の念で頭丸めるみたいな意味でカットしてたとかもあるかもとふと思った

  • 11423/06/24(土) 04:12:21

    もしかして休載機関は夜間広域規制緩和なのかな…?朝にならんとダメかと思ったけど置いておけそう
    保守ネタに色々萌え滾ってしまう…可能なら入れたい描写もいろいろあるのでうまく練れたら取り込みます

    【作戦会議】
    ひとしきり泣いた事ですっきりしたのか、ぐしぐしと袖で涙を拭ったティモは一転してフン、と鼻息荒く顔を上げるとボンチたちの方へ向き直った。
    「それで、あの場所の下調べは出来てるの? 私はお兄ちゃんさえ助け出せれば良かったから邪魔になる手下たちの事とお兄ちゃんの居場所と脱出ルートだけ調べたけど、そっちの目的はそうじゃないんでしょ?」
    「……これは屋敷の警備体制を見直す必要がありそうですな」
    執事長が眉間に手をやりながら何とも言い難い声で呟く。おそらくはリスの姿になってこっそりと見て回ったのだろうことは想像がつくのだが、これからは人間以外も警戒するように認識を改める必要がありそうだった。
    「調査はまだこれから始める所だったんだ。実際に動き始めようと決心したのもつい先日の事だったから……。でも、きみの情報で予定より調査にかける時間が短縮できるから、少しは前倒しで事が進められるかもしれない」
    ボンチの言葉に頷きながらマッキンリーも補足するように話を繋げる。
    「中に囚われている人たちの救出のためには、人数と状態の把握や拘束具を外す手段の確保も必要ですね…。もし付けられているのがヒューマンショップの首輪のようなものであれば部屋から一定の距離を離してしまうことが危険を招く行為にもなりかねません」
    マッキンリーはボンチによってすぐに首輪を外されたが、スーゲースに買われた者たちにそれは期待できそうにない。
    室内で爆発の危険があるから、奴隷の身体を損ねたくない、といった理由で別の拘束具に変更している者がいたのはヒューマンショップで見ていたので、あるとすればその可能性くらいだろうかという話になった。

  • 11523/06/24(土) 04:14:12

    実際にコレクションの者たちを逃がす、といった部分に話が及んだことを受けて、祖父が重々しく口を開いた。
    「ボンチ、お前の覚悟を聞いた後、今回のスーゲースの不在期間では下準備までと決めたのでまだ聞かずにいたが……この子が加わったことで商談の日程によっては実際に動くところまで行くかもしれん。そうなった場合、お前は戻ってきたスーゲースの処遇をどうするつもりだ?」
    ―処遇。この言葉にボンチの肩がびくりと揺れる。
    あの部屋の者たちを逃がすという事は、完全に父と袂を分かち反旗を翻すことになる。少なくとも拘束し、当主の座から退かせることは確実としてその後についての判断を祖父はボンチへと委ねたのだ。
    まだ成人を迎える前の10代の若者に、それはあまりにも重い選択だった。
    しかし、祖父はボンチの覚悟を認めたからこそ決定権はボンチにあると示したのだ。それが分かるからこそボンチは逃げることを良しとしなかった。
    言葉を紡ごうとして、何度も口を開きかけては噤むボンチの手が、そっと温かいものに包まれる。
    いつの間にか握り締めていた指先が冷たくなっている事にようやく気付き、それをじんわりと温めてくれるのが他でもないマッキンリーの手であることにボンチの心が強く奮い立つ。
    「…父さんには、きちんと法に則った裁きを受けてもらうつもりです。身柄を拘束したら駐屯基地に通報をして、複数人の拉致監禁を行っていたという事で引き渡します」
    「醜聞はお前の将来にも影響を及ぼす。…病を得させることも出来るのだぞ」
    祖父の言葉に、ボンチははっきりと首を横に振った。
    「いいえ、これはぼくにとってもけじめであり、禊ぎであると思っています。あの日、マッキンリーさんを助けたいと思った自分自身にも、それを許してくれたお祖父様にも、そしてマッキンリーさんにも恥じない為に、自分の行いに責任を持つと決めたんです」
    「……そうか。ならばワシらはその選択を全力で支えよう」
    労しさと眩しさで複雑そうに微笑みながらも、祖父はしっかりと頷いて見せた。

  • 11623/06/24(土) 04:17:08

    こうして、他の使用人たちからの情報も集めつつ、実際にあの部屋からの救出劇を実行するための作戦を詰めていく。


    父が部屋の管理をさせるために配置している手下たちは生活もコレクション部屋のある区画内に留められており、めったなことでは離れることがないという。

    一般の使用人たちはその区画への立ち入りはよほどのことがない限り禁じられているため、実情を詳しく知るものは少なかった。

    そのわずかな情報とティモの調査で分かったことを統合すると、


    コレクションの身の回りの世話をする者が 2+dice1d3=3 (3)

    警備や監視役として配置された者が 3+dice1d3=3 (3)

    おり、2~3くらいずつでローテーションをしている


    手下たちは

    1→父の趣味嗜好に共感できるゲスを集めた煮凝り集団

    2→ニキアと同じく弱みを握って逆らえなくした者たち

    3→コレクションたちのように薬や暗示で意識だけを制限して役割だけをこなす人形となった者たち(元コレクションの再利用も含む)

    dice1d3=1 (1)


    また、コレクション部屋を含む父の私的な区画については

    私室兼鑑賞部屋とコレクションたちの待機部屋が通路を経た部屋続きになっており、待機部屋を挟んで逆側には勤務中の手下たちの控室がある形になっていて、鑑賞部屋か控室どちらかを経由しないとコレクションたちの待機部屋には出入りができない構造になっている。

    その他には薬品や道具類などを作成管理する作業部屋があり、ニキアはここで作業をさせられているようだ。

    あとは手下たちの宿舎となる部屋も用意されているようだった。


    隠し部屋・隠し通路については

    1→ない

    2→ある

    3→わからない(展開次第で後から生える余地あり)

    dice1d3=3 (3)

  • 11723/06/24(土) 04:22:49

    ゲスの煮凝りがダイス最大値…これはハードモードの予感…!
    スーゲースのゲス度が右肩上がりになってきててどうしよう
    隠し通路や隠し部屋が後から見つかっていい方に傾いたりすると期待したいところ

  • 118二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 15:08:30

    よりにもよって煮凝りタイプのゲス部下かぁ…
    つか下手したら命落とすタイプの拘束具つけられてるかもしれないの緊張感ある誰も死にませんように
    ボンチくんの手をそっと包む隊長の嫁感たまらんね

  • 119二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 00:10:01

    煮凝りはある意味容赦せず全力でボンチくんが暴れることができるとも言えるかも
    隊長が青海での戦い(雲貝無し)でどれくらい動けるか気になるところ

  • 120二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 03:53:20

    ゲス部下の戦闘力がゲス親父並みにあったら苦戦しそうだけど
    背中合わせで強敵と戦う隊長とゾオン能力者少年漫画してて良いな…

  • 121二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 15:13:24

    神隊式柔術とかあったらでかい怪我はさせないで制圧できたりするのかな
    柔術…ボンチくんに寝技かけてくれ隊長

  • 122二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 15:18:10

    スーゲースが想像以上にすげぇゲスになってて名付けた本人もビックリしてる(ダイスの神様っているんだな)

  • 12323/06/25(日) 15:35:49

    ダイス神はゲスが好きなのか善人が好きなのかどっちなの


    【ゲスの煮凝り】

    「当主様直属の使用人と話す事のあった者の言う事には、彼らは当主様といわば同類と言うのでしょうか、世話や監視の合間にも捕えられた者たちを甚振ったりすることを好む者たちだそうで、当主様もそれを許すだけでなく展示の際に手下の者たちを交える事もあるのだと自慢話をしていたそうです」

    執事長のため息まじりの情報に、ボンチは頭を抱える

    「もしティモのお兄さんのような状況下の人だったら話は早かったんだけど、これは父さんと同じように引き渡す方の人たちって事になるか…人数も結構いるし、ローテーションで出ていない者たちが思いもよらない所から来たりしたら危険だから手を打っておかないと」

    ティモはうげえ、とあからさまに嫌そうな顔をする

    「あのクソ親父みたいなのがまだあと11人もいるの?サイアクにも程があるわ…そんな中にいるお兄ちゃんが同じように甚振られてなければいいけど…」

    「ワシが隠居して本邸を離れていた間にスーゲースがあの区画を改造していたら厄介だな。隠れてあのような状況を作り出したくらいだ、隠し部屋や隠し通路が増えていてもおかしくない。ティモ嬢が大まかに見た限りでは見つからなかったそうだが、用心しておいた方がいいだろう」

    注意点を洗い出すなか、マッキンリーも気になる点があった。

    「手下たちは世話人と警備役とがいるようですが、おそらくこちらも武力行使は避けられないでしょう。相手の力量については何か情報はあるのでしょうか」


    手下の強さの情報は?

    1→情報なし

    2→強そうなのが強さダイス2までならいない、3~4だといる、とだけわかる

    3→詳細も抜いてる

    dice1d3=2 (2)


    強さダイス

    1→世話役は非戦闘、警備役は戦闘力15

    2→世話役は戦闘力10、警備役は戦闘力10+dice1d10=9 (9)

    3→世話役は戦闘力10だが警備役は結構戦える 戦闘力20+dice1d40=32 (32)

    4→↑+統括役のネームドがいる 戦闘力20+dice1d80=75 (75)

    dice1d4=1 (1)

  • 12423/06/25(日) 15:38:01

    あっぶね!!!
    ダイス値ありの方だとけっこう上澄みの出目してたからガチでやばかった
    強さダイスの方で雑魚引いたので数だけが強みのゲスでした

  • 12523/06/25(日) 17:25:27

    「強そうな感じのやつはいなかったよ。隠れて見てた感じ、世話役はみんなメイドだったし体格ある人の世話や重い荷物にも手を焼いてた。警備役も武器を扱える程度だと思う。逃げるやつなんていないし楽な仕事だって呑気してたりとか、あの親父の機嫌損ねて殴られてビビってたりしたから私でもイケるって思って乗り込んだし」
    ティモの言葉に執事長も頷き、同様に目立って腕の立つような者を見かけた報告はなかったと話す。
    「では、1体多の形にならないようにすれば制圧自体は可能でしょう。先に隠密行動でお兄さんの保護を行い、可能な限り非番の者を先に極力ばれないように無力化するのがよさそうです。ただ、ローテーションに出ている者については囚われた人たちを盾にしないよう何か対策が必要そうですね」
    部屋の見取り図で導線を示しながらマッキンリーが動きの段取りを立てる。
    そうなると、とボンチがニキアのいるであろう作業部屋の周囲を確認する。
    「作業部屋は裏庭に面してるみたいだけど、あの区画は半地下になってる辺りだから窓から出入りは厳しいかな…。薬品とかを扱うなら少なくとも換気はしっかりできるようにはしてると思うんだけど」
    「元々は貯蔵庫として作られた部屋だったので、明り取りのはめ殺しの小窓があるくらいですね。後は雨が入らないよう換気ダクトが地面より高い位置で開口するように取り付けられているはずです」
    「それなら、私が一回ダクトからお兄ちゃんの様子を見に行く! これから助けが来るって伝えたいし、もし奴隷の首輪っていうのを付けられてたら鍵も必要なんでしょ? うまくいけば鍵だって盗んでこれるかも。もし手下に見つかったってあいつらが私の速さについてなんて来れないし、リスの牙と爪って結構シャレにならない威力なんだから!」
    はいはい! と手を上げたティモに、最初は仮にも年端も行かない少女だからと難色が示されたものの、彼女の覚悟や能力を鑑みて最終的には彼女の案を受け入れる事になった。

  • 12623/06/25(日) 17:26:07

    ニキアへ状況を伝える手紙を書き、夜になったらそれを持ったティモがリスの姿で入り込み、状況確認とニキアに必要な物などの聞き取りをして戻る算段だ。

    万が一のトラブルに供え、ダクト入り口にボンチが待機し、マッキンリーと執事長がスーゲースの指示でマッキンリーを連れてきたと嘘をつき気を引く芝居をすることになっている(祖父が見とがめる形で未遂にさせる)。

    各自の役割を最終確認したあと、獣形態でこっそり裏庭へと回ったボンチとティモが換気ダクトの前へと辿り着く

    「うまく部屋に到達出来たら小型の電伝虫を中に落とすから、ヒモを強く3回引くんだよ」

    ティモの身体に括り付けた細いヒモの端を握り締めながら言い含めるボンチに、わかってるってば!と頬を膨らましたティモがダクトの入口へとよじ登る。

    「お兄ちゃん、今行くからね…!」


    <室内の状況ダイス>


    ニキアの状態

    1→憔悴してはいるが大きな怪我や体調不良はない

    2→暴力的に甚振られて生傷だらけ

    3→卑猥な服を着せられて性的な痕も残っている

    4→身体的には問題ないが、精神が摩耗してSAN値がやばい

    dice1d4=2 (2)


    拘束の状態(部屋の外に用事が出来た時はベルで警備役へ申告制)

    1→部屋に鍵のみ

    2→鍵+奴隷の首輪

    3→鍵+足枷とドアの手前までの長さの鎖

    dice1d3=2 (2)

  • 127二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 21:32:00

    強いゲスが自分の配下に弱いゲスしか置かないの、裏切られた時粛清が楽とかそういう何も信じてない人っぽい精神性を感じてちょっと怖いな
    隊長が見取り図見ながら段取りたてるの軍人みあって好き

  • 128二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 00:50:59

    >暴力的に甚振られて生傷だらけ

    >鍵+奴隷の首輪

    ダイスの導きとはいえ名前に恥じないクズだなスーゲース

  • 129二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 06:37:27

    緊迫した侵入劇なのに紐ひっぱるリスっていう絵面がかわいすぎてディズニーみを感じてしまう
    がんばれティモちゃんお兄ちゃんと無事おうちに帰れると良いね

  • 130二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 12:38:51

    つまりリスティモちゃん乗っけてるマッキンリー隊長はでデデニープリンセス枠ってことですね最高じゃないか

  • 131二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 21:15:54

    ピンチに王子様が助けに来た隊長プリンセス枠だった

  • 132二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 03:29:44

    両手握りしめて祈るとかヒロインムーブも似合うしプリンセスなのも納得
    最後は幸せに暮らしてくれ

  • 133二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 12:20:15

    ゲスなヴィランを倒してプリンセスと幸せになるんだボンチくん

  • 134二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 22:16:36

    逆らえない立場の人に虐げられて悪事に荷担させられてる人って隊長の地雷ぶち抜いてそうだよな…

  • 135二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 05:51:46

    >>127

    隊長は隊長というポジションだからこうやって潜入作戦立てたことが過去にきっとあると思うんだけど

    空島で働いてた時と同じようなことをすることで、一生奴隷かもしれない環境から救い出して元の状態(人権があって普通に働いてる人間)に戻してくれたボンチくんに改めて感謝の念がわいたりわかなかったりしてそう


    >>134の状態だったのはその通りだけど、仕事になんのプライドもない人なら「情けなし」という発言は多分しないから軍人である自分に何らかの誇りは持ってそうだなあと思った

    生真面目な軍人さんってイイヨネ…

  • 136二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 12:49:38

    エネルの件が解決したと思った矢先のハードモードだったからなぁ隊長は…
    生真面目だし自分達が裏切り者の謗りを受けようとも住民たちを守るために行動しようとしてたしでほんとお労しくも愛おしいよ

  • 137二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 22:00:23

    職にプライドのある軍人さん良いよね
    隊長の守るべきもののために身を汚せられるとこすき
    幸せになってほしい

  • 138二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 05:13:59

    このバトル展開でボンチくんはゾオンの能力に慣れるのかな
    能力に慣れたら隊長のおっぱいで動揺してワンちゃんになっちゃうかわいさピュアさもなくなっちゃうのか
    慣れてほしいような慣れてほしくないような

  • 139二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 15:47:46

    >>138

    この戦いで隊長のお○ぱいが揺れる?(難聴)

  • 140二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 16:43:18

    流石シコスレ派生だぜ聞き間違いにも劣情がまみれてやがる(喜)
    戦闘でぱいがムチッ❤️ムチッ❤️ぷるん❤️どたぷ~ん❤️したらそりゃもうボンチくんの目もゲス親父の目も釘付けよ
    数多の劣情注がれまくったどたぷんが全部ボンチくんのものになるかと思うとたまりませんね

  • 14123/06/29(木) 18:10:38

    本人は至極真面目に戦闘しててもどたぷんはどたぷんするのれす
    肝心のシーンになかなか辿り着かない…!イベントシーン描写が細かすぎて冗長になってるかもごべーん!
    なかなか時間取れず進んでないので途中経過細切れで出します

    【兄の元へ】
    暗く、薬品の匂いが染みついたダクトを抜けると部屋の上部に開口する換気口へと辿り着く。
    柵状の蓋はそれほど重くはなく、少し無理をして押し込めばリスの力でも十分開けられそうだ。
    しかし不用意に飛び出てスーゲースの手下がもし室内に居たら何もかも台無しになってしまうためティモは息を殺して蓋の隙間から室内を見渡した。

    近くにあるのは薬品棚に作業机などで、元々倉庫だった部屋という事もありおそらく換気口に一番近い場所でないと室内に薬品の煙や臭いが充満してしまうのだろう。
    出入口は作業場所の横にあり、出来上がった薬品の受け渡しを行うための収納箱が見えた。
    そして、さらにその向こう側はパーテーションで簡易的に区切られている。
    見える範囲に誰もいないという事は、あのパーテーションの向こう側にいるに違いないとティモは換気口を飛び出して棚の上を伝いパーテーションの奥を覗き込んだ。
    「―…っ! お兄ちゃん…!」
    おそらく居住スペースであろうベッドの上に横たわっているのは、間違いなく兄ニキアの姿だったのだが、服から覗く範囲だけでも幾つもの痣や生傷が刻まれていた。
    ベッドまで一気に跳躍したティモは悲痛な声を押し殺しながら部屋の外に声が漏れないようニキアの耳元で呼びかけた。
    「お兄ちゃん、ニキアお兄ちゃん…! お願い、目を覚まして……」

  • 14223/06/29(木) 18:10:58

    「……ぅ、おれ、とうとう、幻聴が…?」

    うっすらと空いた瞼の奥の瞳はまだ焦点が定まらず揺らめいていたが、次第に視界がはっきりし始めるとその眼が一気に見開かれた。

    「て…ティモ!? お前、どうしてここ…っ、あ、いつつ…!」

    勢いよく起き上がると傷が酷いのか身体を丸めて痛みに耐えるニキアに、ティモは涙を浮かべて身体を支えた。

    「じっとしてて…! こんなに傷だらけになって…あのクソオヤジ絶対許さない!」

    「これくらいちょっと休めば大丈夫だ、それよりもティモの方は怪我は無いか!? 誰かに見つかる前に早く逃げろ!」

    怒りに身を震わすティモを宥めるように起き上がったニキアは、ドアの向こうを気にしながらティモへ危険を告げる。

    しかし、ティモははっきりと首を振った

    「私なら傷一つないよ! 私、お兄ちゃんを助けに来たの。協力者もいる。ここに囚われている人たち全員を解放して、あの変態オヤジを海軍に突き出すために手を組んだの。…ちょっと待ってて」

    「えっ、いったい…?」

    あまりにも急展開な状況に思考が追い付いて行かないニキアだったが、ティモが換気口の側まで行き自分の腰に括り付けていた紐を思いっきり3回引っ張ると、数秒後に換気口から小さな布袋が滑り落ちてきた事で少なくともこの換気口の先に誰かしらがいる事だけは理解した。

    「お兄ちゃん、この小電伝虫が繋がってる先が、協力者の一人。…信じられないかもしれないけど、ここの息子はあのオヤジと違って人間性はまともだった」

    袋の中から取り出した小電伝虫をニキアに差し出しながら、ティモは真っ直ぐにニキアの目を見つめた。


    ニキアの反応は…?

    1→そんな、お前騙されてるんじゃないのか!?

    2→ティモの事を疑う訳じゃないが、実施に見極めてからじゃないと危険だ

    3→ここまで秘密裏に来られたのは、そういう事か…必要なのは情報か?

    dice1d3=2 (2)

  • 143二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 23:19:36

    ちゃんと確かめてから動くかどうか決めるの理系っぽい賢い人感ある
    この家で出会ったのスーゲースだけでボンチくんの情報何も知らなかったら疑うのも無理ないよね
    ゲスから善人生まれるとか普通無いもんな

  • 144二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 10:01:57

    しかも使用人の方も屋敷で雇ってるまともな層じゃなくて煮凝り連中ばっかりだもんな
    母親のこととかも知ってればまだ善人の可能性に辿り着きやすかっただろうけど、既に隔離後だからなあ
    おじおばに関しては出てきてもないしまだ設定ダイス保留だったからどっちにも転ぶ可能性あるもんな

  • 145二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 17:13:07

    兄妹のやり取り見ると性的なことされてるダイス引かなくて良かったなと改めて思うね暴力振るわれてるのも可哀想だけど
    健気な子の心が壊されかねんっつーか現在進行形で壊されてるコレクション達がいるんだった
    スーゲースェ…

  • 146二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 03:13:10

    ほしゅ

  • 147二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 14:40:16

    今から相思相愛とか両片想いが楽しみ
    隊長かわいい

  • 148二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 23:39:07

    コヨーテの語源が歌う犬っていうのめっちゃかわいいな…
    隊長が覚える青海の歌知識ボンチくんの鼻歌がきっかけだったら良いな

  • 149二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 05:23:18

  • 15023/07/02(日) 09:12:55

    保守書き込みありがとうございます!

    【大切な人のために】
    「ティモ、お前の事を疑う訳じゃないしこうして傷一つなくここまで辿りつけられた事実も理解してる。だけどおれももう他人に振り回されるわけにはいかないから、まずは話を聞いて見極めてから判断する」
    「……うん、私も最初は半信半疑だったもん。だから、直接話して確認して」
    お互いに頷くと、電伝虫へと声をかける。
    はじめまして、とあいさつと共に名乗る声にニキアも同様に名乗りを返した。
    「……最初に、貴方に謝らせてください。父が貴方たちにした所業は償っても償いきれない大きな罪です。本当に、申し訳ありませんでした」
    電伝虫から聞こえる声はかなり若く、浮かぶ表情は深く沈んでいる。老獪で嗜虐を好む連中とは違う誠実さを滲ませていた。
    「ぼくは、屋敷の皆と協力して、父が商談から戻る前に囚われている人たちの解放と父の捕縛の準備を進めているところです。ティモさんが貴方を救出するために屋敷に侵入したことでお互いの目的を知り、協力関係になりました」
    ここまでは、ティモの話と一致する。
    「この場所についてあんたがよく思ってないのは本当なんだろう。だが、曲がりなりにもあんたの親父さんなんだろ? 家族の情や家の醜聞、そういったので後から手の平を返したり土壇場で怖気づいたりしないと言えるのか? 失敗すればおれたちは最悪『処分』だってありうる。それを分かっての話なんだろうな?」
    いざ乗った船が泥船では困るのだ。自分だけならともかくティモまで巻き込んでしまうのだけは絶対に避けなければならないとニキアは声を低くしてボンチへと告げた。
    「……家族だからこそ、間違ったことは止めなければいけないでしょう。醜聞になったとしてもそれはこれまで行ってきた事の禊ぎとして受け入れなければいけないと覚悟もしています。ニキアさんとティモさんがお互いを大切に思うように、ぼくも大切な人がいて…その人に恥じないように父に立ち向かうと決めたんです」
    静かで、力強い声が電伝虫を通して伝わってくる。
    しばらく沈黙が部屋を満たして、ティモが所在なさげにちらちらとニキアの方を見れば、困ったような笑みを浮かべて頭を撫でた。
    「……わかった、あんたの話に乗るよ。それで想定している段取りは」

  • 15123/07/02(日) 09:13:35

    腹を決めたニキアはボンチと情報のやり取りを始める。

    ニキアの拘束は部屋を起点として一定距離を離れると起動する奴隷の首輪で、外すための鍵を探す必要があった。

    また、ニキアが作らされていた薬については、元々の処方からこっそり内容を変えてバレないギリギリまで効果の強さや依存性などは抑えていることが伝えられた。

    「待機部屋の中には香として薬が常に焚かれているから、手下たちは部屋に入る時にはガスマスクを使ってる。奪ってもいいがもし準備できるなら自前で持って行くのもありだ。部屋の出入り口両側を解放してしまえば香のすぐ側じゃなければ問題が無くなるくらいには調整してあるが、中のやつらを救助するならつけてた方が安全だろう」


    それ以外にもニキアが得ている情報は

    1~3→『コレクション』(要救出者)の人数

    4~6→↑+鍵類の管理場所

    7~9→↑+手下たちの行動ルーチン

    10→↑+実は鑑賞部屋に隠し扉が…

    dice1d10=5 (5)


    『コレクション』たちの状態について

    1→意識や記憶は残っているが薬の効果で表層に出せない人形化&命令順守の暗示

    2→薬により常時ぼんやりトランス状態に近い&「お前は○○だ」の暗示に従い行動

    dice1d2=1 (1)


    解毒薬的なものは

    1→ある

    2→ない

    3→ここでは作れない(設備や材料などが足りない)

    4→非常時用に作らされたが奪われた

    dice1d4=4 (4)


    情報交換を終えたあたりで手下の気づき判定

    警備役:戦闘力(15)以下の出目で部屋の様子がおかしいと気づいて家探しにくる

    dice1d100=8 (8)

  • 15223/07/02(日) 09:27:31

    えっここで15%引いてくるのか煮凝り…


    『コレクション』の人数

    5+dice1d5=4 (4)


    判定用戦闘力決めダイス

    ティモ(悪魔の実補正最低値20)

    dice1d100=29 (29)

    ニキア

    dice1d100=69 (69)


    隠蔽判定(どちらかの戦闘力以下で手下の接近を察知してティモを小電伝虫と一緒に換気口に隠せる)

    dice1d100=91 (91)

  • 15323/07/02(日) 09:42:25

    どうしようダイス神の殺意が高い…

    そしてなんかニキアくん強くない????


    お前薬師やろ

    1→薬師がフィジカルあってもいいじゃない

    2→薬品を用いた攻撃行動ができる

    3→兄妹揃って悪魔の実を食べてる

    4→覇気を少々…(武装のみ)

    dice1d4=3 (3)

  • 15423/07/02(日) 09:54:03

    待ってくれストーリーNPCがキャラ濃くなるのなんで

    そして首輪は海楼石仕込みって事になりましたじゃないとつじつまが合わない…

    ちょっと想定外の展開なので安価下さい


    系統(自然系は除外します)

    1→動物系

    2→超人系

    dice1d2=2 (2)


    内容:3つ分安価

    ○○の実(○○種、モデル○○は任意)を食べた

  • 155二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 17:09:44

    ダイスが荒ぶってる草
    取り敢えず出てきたやつのあ行
    アシアシの実(酸人間)

  • 156二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 17:27:05

    ピリピリの実

  • 157二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 19:58:16

    パキパキの実(自分や手のひらで触れたものを折り畳むことができる)

  • 15823/07/02(日) 20:53:20

    「首輪の鍵さえ外れれば、おれは逃げるのも自衛も出来るから心配ない。おれも悪魔の実を食べてるんだ。だから最初は隙を見て逃げるつもりだったんだが、まさか首輪に海楼石まで仕込まれてるとは思わなくてな…」

    「え、あなたも悪魔の実を!?」

    ボンチの驚きの声にニキアはやっぱり驚くよな、と頭を掻く

    「おれが職を得る前、下働きの日雇いで廃棄品の果物を分けてもらった時に混ざってたのを2人して食っちまってな…あの時は不味いわ能力が発現するわで大騒ぎだったよ」

    食べた実は

    1→アシアシの実(酸人間)

    2→ピリピリの実

    3→パキパキの実(自分や手のひらで触れたものを折り畳むことができる)

    dice1d3=1 (1)


    「おい、お前何をしている?」

    ノックもなく唐突に開け放たれたドアから剣呑な声が部屋へと投げかけられる。

    「―…っ!」

    しまった、と思う間もなくパーテーションの軋む音がして、ニキアは慌ててティモたちごと毛布を被る。

    「無視してんじゃねえよ、話し声がしたのは分かってるんだ寝たふりが通用すると思うな…よっ!」

    ドガッ、という音と共にニキアの背中が蹴り上げられ、ベッドの向こうへと転がり落とされる。

    「う…、ぐっ、すみ、ませ…」

    「なーんか隠してやがんのか? 見せてみろ!」

    うつ伏せで抱え込んでいた毛布がはぎ取られると、そこには小さなリスが一匹丸まっていた

    「なんだぁコイツは?」

    「…や、薬種の種類の中に紛れ込んでいたみたいで、作業をしようと袋を開けたら出てきたんです。外に逃がせる窓もないからこっそり飼おうと……」


    出まかせの理由とベッドの下に押し込んだ電伝虫が

    1→バレない(数発ボコられるが誤魔化せる)

    2→ティモが怪しまれる(ティモの不意打ち判定)

    3→他にも隠してないかとベッドの下を覗き込まれる(ニキア不意打ち判定)

    4→嘘ついてやがるなと尋問のためニキアは部屋から出され家探し要員を呼ばれる

     (ティモが逃げる猶予ができるが、ニキアは明日まで監視下&尋問で痛めつけられる)

    dice1d4=3 (3)

  • 15923/07/02(日) 21:06:34

    「けっ、女々しい事してんじゃねえよ。他に何も隠してないだろうな?」

    そう言って警備役の男はベッドの下を覗き込む。暗いとはいえ、電伝虫がよほど死角に入り込まない限りはバレるのは時間の問題だ。

    だが、ニキアの眼前には無防備な後頭部が曝け出されている。


    どうなる!?

    1→不意打ち成功!殴って気絶させられる

    2→不穏な動きを気付かれる。ダイス対抗(ニキアは悪魔の実封印補正-20)

      警備役:dice1d15=4 (4)

      ニキア:dice1d49=19 (19)

    3→なんだ何もいねえじゃねえか(電伝虫くんファインプレイで死角へ)

  • 16023/07/02(日) 21:08:01

    >>159ダイス入れ忘れたので再掲


    「けっ、女々しい事してんじゃねえよ。他に何も隠してないだろうな?」

    そう言って警備役の男はベッドの下を覗き込む。暗いとはいえ、電伝虫がよほど死角に入り込まない限りはバレるのは時間の問題だ。

    だが、ニキアの眼前には無防備な後頭部が曝け出されている。


    どうなる!?

    1→不意打ち成功!殴って気絶させられる

    2→不穏な動きを気付かれる。ダイス対抗(ニキアは悪魔の実封印補正-20)

      警備役:dice1d15=4 (4)

      ニキア:dice1d49=19 (19)

    3→なんだ何もいねえじゃねえか(電伝虫くんファインプレイで死角へ)

    dice1d3=3 (3)

  • 16123/07/02(日) 21:44:22

    ありがとう電伝虫パイセン…!

    「ちっ、何もいねえじゃねえか」
    その声にニキアは振りかぶりかけていた腕を止める。運よく死角に入り込んでいたのかコイツの目が節穴なのかはわからないが、気絶させてその後の処遇に困るくらいならこのまま誤魔化しきる方がいい。
    「面倒ごと起こすんじゃねえぞ? てめえがぶちのめされるだけならいいが、スーゲース様の留守中の管理ができてねえって俺達にまでとばっちりが来たらたまったもんじゃねえんだよ」
    ガン!と威圧するようにベッドに蹴りを入れると警備役の男は部屋を後にする。
    息を殺して足音や気配が遠ざかるのを確認し、ニキアとティモは長い溜息を吐いた。
    そしてティモがベッドの奥に入り込み電伝虫を見つけ出すと、ボンチの電伝虫へと声をかけた。
    「…っ、もしもし……」
    こちら側を窺うようなボンチの声は小さく、かなり用心している様子が伺えた。
    「大丈夫、何とか誤魔化せたからお兄ちゃんも私も怪しまれなかった。リスの姿は見られたけど、お兄ちゃんに海楼石の首輪を使ってるくせに悪魔の実の能力者って頭はないみたい」
    「無事で良かった……マッキンリーさんたちに合図を送るか向こうと電伝虫を繋げて状況を見計らってはいたけど、ギリギリ部屋の会話は聞き取れていたから今のところ待ってもらってるよ。ニキアさんは大丈夫だった?」
    「こんくらい大したことないから大丈夫だ。しばらくは見回りも来ないとは思うが、アイツら意外と企みごとに鼻が利くのかもしれないな…」

  • 16223/07/02(日) 21:44:44

    「だったら、お兄ちゃんを首輪から解放させるのを急いだほうがいいよ! お兄ちゃんの能力があればあいつらなんて目じゃないでしょ!?」

    ティモはそう言ってこのまま首輪を外すための鍵を探しに行きたいと言ってきかなかったため、リスの姿で他の部屋を探索する事になる。

    「いいか、危ないと思ったるすぐに引き返すんだ。あと、時間も厳守だからな? 何も見つからなくても絶対に戻ってくるんだ」

    「大丈夫だってば! それよりもお兄ちゃんは少しでも休んでて! 傷薬つけて、包帯とかもちゃんとしなきゃダメだからね」

    互いを心配する声に小さく笑いながら、ボンチも声をかける。

    「何かトラブルがあった時は、待機中の人たちに父の手下を引き付けてもらうことになってますから渡してある笛(犬笛)を吹いてぼくに教えてください。でも、何事もなく戻ってくるのが一番なのでどうか気を付けて」

    「わかった、行って来るね!」

    食事や出来上がった薬をやり取りするための小窓から部屋の外を窺い、誰も近くにいないことを確認したティモはそのまま小窓から飛び出していく。


    道中気付き判定(警備役3名:15以下で見つかる)

    ただし1人はニキアがリスにさえ逃げられてると思って見つけても放置するので1発見まではセーフ

    dice3d100=34 31 36 (101)

  • 163二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 00:14:29

    電伝虫くん…!良かったハードモード好きっぽいダイス神でハラハラしてた
    犬笛って人間には聞こえない音出す笛だっけ
    ボンチくんの能力大活躍で嬉しい

  • 164二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 10:39:17

    電伝虫って個体によってはしつけ?みたいなのできるみたいなこと(マナーモードのようにできたり)SBSで見た記憶あるから、よく訓練されたエリート電伝虫くんなのかもしれない
    ダイス神緩急がやばくて判定のたびにドキドキする…!

  • 165二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 18:43:28

    そういえば空島に電伝虫っていたっけ
    いなかったら隊長初めて見たことになる?
    このしつけのよくできた子電伝虫ボンチくんが育てた子なら鉢植えとかで飼ってたのかな
    鉢植えにヴァースつめて育てた植物にちっちゃくて賢い虫がいるとか隊長が興味持ちそう

  • 16623/07/03(月) 23:35:48

    ボンチくんが育てた小電伝虫概念いいな…
    使わない時は鉢植えでのんびりしてたりするのを眺めに来る隊長とかメルヘンな構図じゃないか
    今回の作戦時に初めて電伝虫をまともに見て触れた隊長、待機中両手のひらくっつけて小電伝虫乗っけて色んな意味で緊張の面持ちしてそう(いつ連絡来るのかってだけじゃなく、小さくて傷つけたりしないだろうかという心配とか)
    小さないのちを恐る恐る手に乗せてる隊長かわいいね
    小電伝虫くんかしこい子だから、そのうち腕を登って肩の上にちょんって乗って落ち着いてそう

  • 167二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 05:29:38

    小さきいのちを大事に大事に持つ隊長かわいいな
    リスと子電伝虫になつかれるのヒロインすぎてだいすき優しい隊長に似合ってる

  • 168二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 13:27:00

    推しと小さき命の組み合わせ好きだからたまらん…
    子猫とかハムスターとかかわいいなぁって眺めてたら手の中で寝られて身動き取れなくなったりしてくれ
    赤さん抱いてくれてもいい絶対似合う

  • 169二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 18:34:42

    おれは不当な読者
    "推し""赤さん"このワードでボンチくんの子産んだ隊長の想像が容易にできたありがとう
    グランドラインは何が起こってもおかしくないから!原作で否定されてない限り隊長が子供産める確率0じゃないから!
    人の夢は!!!終わらねェ!!!!

  • 170二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 23:38:45

    胎児が性分化する前は女性体ベースだからね…
    隊長のどたぷんが先天か後天かとかはあえて触れられてないけど肉体的にそっち寄りって事は抱かれることで更に寄る可能性だって無いとは言い切れないんだ
    中田氏され続ける事で隊長の細胞が”自分は雌だ”と認識し始めるようになって…みたいなエロゲ展開が起きる可能性だってきっとある

  • 171二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 06:23:06

    隊長が自分は雌だと思うようになるようなアレのポテンシャルが約束されてるからなボンチくん
    末恐ろしい男よ
    ゆうて年下DTだと余裕あった隊長がどんどんボンチくんにのめり込んでいく様を想像すると笑顔になりますね

  • 172二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 12:36:40

    この世界線だと2年後扉絵が仕事昼休みのカフェめしじゃなくて赤子抱きや腹ボテで夫婦カフェタイムかもしれないんだな…
    まだ空島婿入りルートか青海嫁入りルートかわからないけど

  • 173二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 23:36:45

    カフェでお子様ランチをミント色の髪の毛の幼児に食べさせてあげてるママ隊長想像した
    幸せの縮図じゃん

  • 174二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 07:52:47

    空島婿入りルートでも青海嫁入りルートでもたまには故郷に帰れると良いよね
    ただ空島と青海に安全なルートがないのが最大のネック
    ウェザリアの住人とかウルージさんとかどうやって行き来してるのかな
    ていうかワンピース世界飛行機とか飛空艇とか無いのかな…空島青海間の恋愛考えるとワンピース世界について色々想像できて楽しい

  • 175二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 17:12:24

    隊長がベビー服用意したら当然のように羽付きロンパースとか用意しそう
    家に帰ると天使が二人いるとかボンチくん幸せすぎる

  • 17623/07/06(木) 21:59:00

    たまらん妄想がいっぱいあって未来予想図が広がり続ける…!

    その前に早くくっつかせて初夜を迎えてもらわないとなんだけど時間経過が遅いのだ

    何故かな…ペルよ…


    【忍び込むのはお手の物】

    警備役たちは主人の不在もあってかニキアの部屋の見回りの後はほとんど周囲を警戒しておらず、ティモは楽々とフロア内を進むことができた。

    スーゲースの私室はもちろん鍵がかかっていたが、換気や明り取りなど探せば入り込む隙間を見つけるのはたやすくティモは人の出入りを確認するとするりと中へと入り込んだ。

    (最優先はお兄ちゃんの首輪の鍵、それと捕まってる人たちの拘束の鍵…他にも何か役に立つものとかあるかな…?)


    探索結果(未発見で来たため捜索デバフはなし)

    1→首輪の鍵を発見

    2→↑拘束具の鍵も発見

    3→↑解毒薬のアンプル発見

    4→↑隠し扉発見

    dice1d4=4 (4)

  • 17723/07/06(木) 22:15:27

    どうやら完全に自分のテリトリーという事もあってか、鍵類はまとめてキーストッカーへとかけられていて簡単に持ち出せる状態だった。

    「ふふん、らっくしょーじゃない! これなら他にも探し回っても全然間に合いそう」

    そうしていくつかの引き出しや戸棚を開けていくと『コレクション』たちに言う事を聞かせるための薬物類が置かれている棚の中に一つだけ箱に入っているものを見つける。

    箱には「曝露時用解除薬」と書かれたラベルが貼られており、開けてみると幾つかのアンプルが並んで収納されていた。

    「これ、お兄ちゃんの言ってた人形化の薬の解毒剤かな? これも持って帰ろう」

    ほくほく顔でティモは鍵と解毒剤を手にすると、首と尻尾の付け根に巻いていたハンカチを解いてそれぞれを包んでぎゅっと縛る。

    そして、モゴっと音がしそうな勢いで両方の頬袋へと押し込んだ。

    「ひょっほごよごよふゆへどふぁいふゅうふゃふ(ちょっとごろごろするけど大収穫)!」

    取るものは取ったとニキアの部屋へ帰ろうとしたティモが棚の下段に飛び乗ると、カチッという音と共に棚が横へスライドしてその後ろから隠し扉が現れたのだった。

    「ふぇぇ~っ!?」

    本当にあったのかという驚きでティモの尻尾が倍に膨らむ。

    しかし、さすがに棚がずれる物音で気づかれただろうか?とティモは警戒して耳をそばだてた。


    警備役は気づく?(警備役3名:15以下で音に気付く)

    dice3d100=89 17 51 (157)

  • 17823/07/06(木) 22:33:16

    「ん? 何か聞こえたか?」

    「何がだ? スーゲース様が不在の間はあいつらは基本しまってるだろ。それとももう"遊び"たいってか」

    「まあヒマだしな。今は新入りもいねえから楽なもんだ」

    警備役たちは私室の様子に気づくことも近づくこともなく、何の物音も気配も迫ってこないのを確認したティモはこの扉が何のためにあるのかを調べる事にした。

    人型に戻ってドアを開けてみるとそこには…

    1→薄暗い通路へとつながっている。抜け道だろうか?

    2→寝室のような小部屋へとつながっており、中には設置型の吸入器のようなものと大量の薬瓶が転がっていた

    3→地下へと続いていそうな階段がある。が……妙な悍ましさを感じて本能が踏み入るのを拒否する

    dice1d3=1 (1)

  • 17923/07/06(木) 23:43:18

    (もしかして何かあった時にここから逃げるための隠し通路…? 獣人形態なら時間内に行って戻れるかな)

    私室の方まで直通のルートがあるなら手っ取り早いし、正規の出入り口を塞がれるような事があってもこちらから捕まった人たちを逃がすことだってできる。

    あまりにも長距離だと困るけれど、果たしてどうだろうか?


    隠し通路はどんな感じ?


    出口側まで走って何分

    5+dice1d5=4 (4)


    道は

    1→1本道

    2→複雑(使う場合ティモの案内が必要)

    dice1d2=1 (1)


    (やっぱり外への抜け道だった! これはみんなに教えなきゃ。それにしてもこんな所に出るなんて…)

    繋がっていたのは、厩の奥の古い倉庫の中だった。戸棚の裏側の隠しスペースに出入り口があり、倉庫自体の出入り口からは見えない位置にある。

    見つかりづらく、そのまま馬に乗って逃げる事も可能という事なのだろう。

    ティモは確認を終えると急いで通路を戻り、隠し扉を戸棚のスイッチで再度隠し直すと再びリスの姿を取る。

    さすがに入ってくる時の隙間は頬袋が邪魔で通れないので、なるべく音を立てないように少々隙間をかじり広げるとニキアの部屋へと駆け戻った。

    「ふぁひゃいひゃ、おひいひゃーん!(ただいま、お兄ちゃーん!)」

    小窓から飛び込んできた頬袋パンパンのティモを見て、ニキアは驚きと喜びで破顔するとよしよしとティモの頭を撫でる。

    グイグイと頬袋を押して持ち帰ったものを外に出し、報告を兼ねて電伝虫と一緒に机を囲んだ。

  • 18023/07/06(木) 23:57:48

    「首輪の鍵だけじゃなく、他の拘束具の鍵に解毒剤、隠し通路まで…!? この短時間でよくそこまで…」
    「ふっふーん、どう? すごいでしょ?」
    ドヤァ…!とボンチの手の中の電伝虫が得意げなドヤ顔をしてるのに苦笑しながらボンチはもう一つの電伝虫へも声をかける
    「想像以上に事がうまく運んでいるから、気を引いてもらう事態にはならさそうだよ。それに侵入ルートも確保できた」
    「元々警備役も気を抜いているところに、完全に相手の裏をかく経路での侵入ならばかなり危険性は下げられますね。ティモさん、お手柄でしたね」
    電伝虫経由で少し遠めのマッキンリーの賞賛に、ティモの機嫌はさらに上昇する。
    尻尾をパタつかせてニキアの肩に登ると、通話のメインを交代した。
    「首輪の鍵以外はティモに持たせてそっちに預ける。ただ、捕まってた人らを救出しても、解毒薬をすぐに使うのは避けた方がいい。錯乱状態になって最悪精神が崩壊するかもしれない。薬の効果は感情や行動を表出できなくするだけで、記憶も感覚も感情もほぼそのままなんだ」
    少しでも心の傷が薄れるようにとそれらを鈍麻させる成分を加えた処方にこっそり変えたこともあったが、様子の違いに気づかれてしまい結局元に戻さざるを得なかったとニキアは告げる。
    「少なくとも治療環境を整えた状態になってから投与するのがいい。それに、材料も希少だからパニックのどさくさでダメになってもすぐに作り直すのは難しいだろうからな…」
    「分かりました、それならこちらで厳重に保管しておきます。おそらく父たちの引き渡しの時に被害者の方たちも海軍での保護になるでしょうから、そちらに託せば適切に使ってもらえるでしょう」
    「そうだな、それがいい。あと協力してくれる使用人たちがいるんだったか?なら救助者の看護ができるように準備しておいてほしい。衰弱や怪我が酷いのもいるだろうからな」
    「承りました、手配いたしましょう」
    ニキアの言葉に執事長が頷き手配を回す。程なく空き部屋のいくつかが療養用の環境に整えられていく。

  • 18123/07/06(木) 23:58:05

    「そっちの準備が整ったら、電伝虫で連絡をくれ。そうしたら首輪を外してそのまま脱出する。通路の部屋と離れた位置で騒ぎを起こすからその隙に侵入すればいい。能力が使えるならあいつらなんて敵じゃないからな」

    「わかりました。ですが何が起きるかわかりませんので、万が一の時のためにティモさんの持っている笛はニキアさんが持っていてください」

    そうして一通りの情報交換と段取りのすり合わせを行うと、ティモは名残惜しそうにしながらも部屋を後にする。

    「絶対みんな無事で逃げようね、お兄ちゃん!」


    ところで海軍って通報したらすぐ捕縛に来れるの?

    (駐在さん&留置所は最低限ある)

    1→島に駐屯基地あるから通報即日だよ

    2→管轄の基地は別の島だからちょっとかかるよ

    3→屋敷があるの、管轄区域の端っこなんだ…

    dice1d3=2 (2)


    商談終わっていつ帰ってくるのゲス親父

    1→すでに帰路後半(手間取ると救出中に帰宅ぶち当たり判定発生)

    2→明日明後日くらいには着く

    3→まだ商談中(海軍基地との距離によっては自動捕縛展開へ)

    dice1d3=1 (1)

  • 18223/07/07(金) 00:00:04

    ちょっと救出作戦の時間が厳しくなったけど、ティモちゃんの大金星でかなりアドバンテージが取れました
    捕縛まで一気にいけたらいいな!

  • 183二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 00:58:42

    おつです!
    ティモちゃん有能すぎるし頬袋に詰め込むのかわいすぎてリアルに変な声出た
    時間厳しいのスリルあってワクワクする

  • 184二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 09:31:29

    ティモニキア兄妹かわいいしたのもしいしやっぱりどこかディズニーみあるしかわいい
    隊長に誉められて機嫌よくなるのもかわいい全部かわいい

  • 185二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 19:03:01

    つか純粋な戦闘力ならニキアでもゲス親父に敵わないんだよな
    ニキアが強い能力者でもボンチくんが親父と直接ぶつからないと親父越えはできないのがな…ラブストーリーの中に少年の親離れ成長話入るのすき

  • 186二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 23:54:55

    親父の戦闘力ダイスが走っちゃったから、ガチ戦闘だときつそう…
    仲間の力で乗り越える感じになるのか、ボロボロになりながらもタイマンを挑むのか
    搦め手とかの方が有利に立ち回れそうだけどボンチくんの性格的にそれを選ぶかと言われるとうーん?って感じ
    隊長も雲貝は無いけど一緒に戦うのかヒロイン位置になるのかどっちも美味しいけど両方見たい

  • 187二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 04:29:53

    ヒロイン位置で祈りのポーズするのすごい見たいけど空島でああやって祈ったからこそ今度も祈るだけの位置にいられるか?ってなると隊長はそれを選ばなさそう
    でもボンチくんの成長のために手を出さないとかそういうとこはわきまえてそうでもある
    戦うにしろ見守るにしろヒロインだなぁ隊長

  • 188二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 15:25:28

    ほんと空島編見てる時この人がこんなにヒロインムーブ似合うだなんて思ってなかったよ…
    今改めて祈りのポーズ見ると原作からヒロインしてる…!ってびっくりする

  • 189二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 23:31:16

    リアタイ当時は気づかなかった萌え要素あれこれや知りたい背景や設定とかを今気づくと、何故当時は気付かなかったんだ自分…!って歯噛みするよね
    詳しいプロフや帽子の中身とかもSBSに出すにしても遅すぎてどうしようもないという
    ビブルカードで設定追加して出ないかな…

  • 190二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 07:21:19

    ほんとそれ
    最終章終わった後で良いから裏設定まとめて公開してほしい…
    そこに隊長の髪型や年齢があると嬉しい

  • 191二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 18:47:43

    隊長名字とかあるタイプなのかな
    なかったらなかったでこれからボンチくんの嫁になるから名字持ちになるね
    ていうかそもそもワンピース世界って結婚で名字かわったりするんだっけ…?
    両親の姓名判明してるエースのとこが同じ名字じゃないのがあの世界では珍しいことなのか普通のことなのかわからん…

  • 19223/07/10(月) 03:34:48

    巻き込み規制を喰らってしまった…
    朝でも良かったんだけど寝る前試しにハートぽちしたらいけたので投下します

    【最終調整】
    ティモを回収したボンチは自身の執務室へ帰還の旨をマッキンリーたちの小電伝虫へと伝えると、音もなく地を蹴って屋根伝いに戻っていく。
    一足先に戻っていた執事長が用意させた飲み物と軽食で一息つきながら得られた上右方を整理して作戦の最終調整に入った。
    「ボンチ、こちらで待機していた間にスーゲースに同行させた者から連絡が入った。商談が想定より早く片が付いてしまい、すでに帰路に入っている。道中の寄港ごとに足止めは試みるとは言っていたがあまり時間がない。事は迅速になさねばならんぞ」
    祖父の協力でスーゲースの動向は一般の使用人に扮した直属の諜報員によって逐次連絡が入っているが、ここにきてよくない知らせだ。
    鍵を盗んだキーストッカーは私室の奥の方にあり蓋を開けないと中が見えないとはいえ、何かの拍子でバレる可能性もある為早めにとは思っていたがそれよりも更に猶予が無い。
    「そうなると調整が終わったらそのまま動くことになりそうだけど…無理はさせたくないから困ったことがあれば言って欲しい」
    そう前置きしてボンチは全員を見回すが、皆の瞳から帰ってくるのは強い意志だった。
    ボンチはそれを見て頷くと、新たな段取りについて認識のすり合わせを開始する。
    祖父はスーゲースの動向の確認と海軍への手回しをしながら外の状況を突入組に伝達する役割を担う。
    使用人の中でも若く力のあるものは救助者の運搬のため隠し通路の中で待機し、執事長が指揮で行動する手筈になっており、運ばれてきた人たちはメイドたちが看護室で介抱に当たる。
    実際に突入するのは戦闘力のあるボンチ、マッキンリーに加え屋敷の警備員で非番の者が協力してくれることになったのだが…。
    「私も行くからね!」
    と言ってきかないティモはマッキンリーのシャツにしがみ付いて離れようとしなかったので結局ボンチが折れる事になってしまった。

  • 19323/07/10(月) 03:36:26

    「…はあ、仕方ない。それじゃあ実際の動きだけど、隠し通路の奥まで到達したらニキアさんへ連絡して、脱出と気を引くための立ち回りを開始してもらう。ぼくたちはその隙をついて監禁部屋の人たちを救出するんだけど、世話役の方は戦闘は出来なさそうだから拘束はしやすいはず。ニキアさんの方に警備役がどれくらい回っているかにもよるけど、数的優位は取られずに済むはずだ」
    「お兄ちゃんが言うには、部屋に充満してる薬は私室側と世話役の控室側のドアを開ければそれほどかからず影響のない濃度にはなるみたいだけど、大元の香炉近くは危ないからそれを始末するまでガスマスクは付けといたほうがいいって。あ、私は服の中に入ってやり過ごすからいらないけど」
    というが早いか、ティモはズボッとマッキンリーの襟元から胸の谷間に飛び込むと今度は尻尾まで完全に潜り込んでしまう。
    「あーっ! また!!」
    「こ、こら今は入り込む必要はないでしょう!」
    怒りをあらわにするボンチと素肌に毛玉がもぞもぞする感触に慌てるマッキンリーをよそに、ティモはマイペースな顔をひょこっと覗かせてうるさいなあ、とわざとらしく耳を抑えた。
    「まあまあ、坊ちゃま。小さい子のなさることですから…。それよりも、当主様が戻られてからの事を考えておかねばなりません。ご存じの通りあの方は元々力の強い方なうえ、棒術の腕はかなりのものです。真正面から戦えば坊ちゃまがいくら悪魔の実の能力者とはいえかなり厳しいでしょう」
    「…わかってる。でも、背を向ける訳にはいかない。立ち向かって、これは間違った事なんだって伝えて終わりにしなきゃ」
    海軍が来るまで時間を稼いで捕縛して貰う事も出来るだろう。けれど、ボンチはそれを良しとする気にはどうしてもなれなかったのだ。
    拳を握るボンチに、マッキンリーが声をかける。
    「ボンチ様、貴方の決意も覚悟も尊いものです。ですがどうか、それをお一人で背負おうとはなさらないでください。背を預けるには至らなくても、せめて隣であなたの力にならせていただけませんか?」

  • 19423/07/10(月) 03:50:04

    「マッキンリーさん…、でも、あなたを危険な目には」

    「それは、皆お互いがそう思っているでしょうし、それこそ本来一番守られるべきなのはボンチ様でしょう? わたくしはボンチ様の護衛でもあり、年嵩の者でもあるのですから少しくらい頼って頂かなくては」

    鼓舞するように力強くも優しさを滲ませる表情を浮かべるマッキンリーに、ボンチは胸の奥がじんと熱くなるのを感じた。



    予想以上にイベントのボリューム出てたのでしばらく触れてなかったけどここでちょっとカンスト判定

    正直やり取り書いててどっちももうMAXでよくね?って思ってますがボンチくん超奥手ボーイだから一応ね

    恋ハリ度:82+10+dice1d10=2 (2)

    好感度:98→さすがにこっちは自動MAXですわ

  • 195二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 06:02:30

    祝!隊長好感度カンスト!!!!

    ティモちゃんに谷間取られて「また!!」に色々こめられてそうでかわいいねボンチくん
    隊長の素肌に毛皮がモゾモゾボンチくんの毛皮でもできるんだよな……ボンチくんがやると隊長慌てるだけじゃなくなりそうなのがたまらんとか思ってしまった
    緊迫した場面で恋ハリ低め出すの真面目すぎてほんとすき

  • 196二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 16:13:18

    まだ15なのに恋心抑えて自分の家の問題解決しようとする真面目さが何か隊長と通ずるとこある
    つか理性強そうだなボンチくん…隊長と初夜迎えたらDTらしく暴走するのも見たいけどこうまで恋ハリ抑え込める理性の強さだと最初から隊長気遣うような追い詰めるような触れ方できそう
    そうかこれがアレのポテンシャルMAXの実力…!

  • 197二次元好きの匿名さん23/07/11(火) 03:14:32

    DTの暴走でめちゃくちゃにされる隊長も見たいし優しく甘やかされてとろとろにされる隊長も見たい
    ヒューマンショップでの嫌な記憶ボンチくんに全部上書きしてもらって幸せな気持ちでとろとろする隊長見たい

  • 198二次元好きの匿名さん23/07/11(火) 14:08:40

    隊長の好感度カンストしたってことは救出作戦実行中にはボンチくんのやることなすことに心の中でときめいてしまうのか
    何かのイベント前に主人公と急速に惹かれ合い恋を自覚イベント中には主人公の言動にドキドキするほど惚れてるって正統派ヒロインのそれじゃん…

  • 19923/07/12(水) 00:34:38

    好感度カンスト(恋心自覚)した隊長サイドを少しばかり

    【隠すことも耐えることも】
    配置につく前に、それぞれ装備品や事前準備を行う事となりマッキンリーも自室に戻りホワイトベレーの時の装備をベースに作られた衣服に身を包み短剣を装備する。
    ガスマスク、連絡用の小電伝虫とティモの持ち帰った鍵束の入ったウエストポーチもしっかりと確認を終えると、どさりと音を立ててベッドに腰を下ろした。
    (我ながら、度を越している気はしていたが……)
    初めの印象こそ誤解によるものだったが、それが誤りだったと気づいたからといってもこの短期間で心を許しすぎてしまっているとは思っていた。
    年若い身でこの世の不条理に憤り、異なる世界に住む相手にも真っ直ぐ向き合う純粋さとひたむきさは少なからず他者からの好感を引き出してくる。使用人たちの殆どが彼の側につき動いているのがその証左だ。
    好意も忠誠も一身に浴びて然るべき人物であるからこそ自分もそういった認識を持っているのだと思っていたのだ。ほんの少し前までは。
    「……気づかなければ、良かったものを」
    ため息まじりに零しながら、マッキンリーはかつて忠誠のもと仕えていたガン・フォールの事を思い出す。彼の人へ感じていたものと、ボンチへ感じているそれが異なる感情だと自覚してしまったことに後ろめたいような気持ちになりながら後ろへと倒れ込んだ。
    側にいることが心地よく、垣間見える成長には誇らしささえ感じて、手を取られればその温かさが離れがたかった。
    年端も行かない少年と青年の境目のような相手に何を血迷っているのだと思いながらも、あけすけに懐いて好意を隠さないボンチの姿を思い返すと釈然としない気持ちにもなる。
    きっと将来は恐ろしい程の人たらしになるのだろう。自分はそれに一足早く触れてしまっただけなのだと。
    「まあ、言わなければ済む話だ。……落ち着くまでは時間がかかるだろうが」
    体を起こして心臓の上に手を当てる。
    自覚したばかりで騒ぐ胸の内も、きっと時間という薬で沈静化していくだろう。その間の痛みは耐えればよい。本意を隠して耐え忍ぶのにも慣れたものだ。
    何より今は為すべきことがある。余計な事を考えていては動きが鈍ってしまう。
    「そんな事でボンチ様を傷つけるようなことがあってはならんからな。気を引き締めねば」
    気合を入れるように立ち上がると、マッキンリーは自室を後にした。

  • 20023/07/12(水) 00:42:02

    真面目と真面目のせいでハリケーンがハリケーンしない…!
    お互い両想いな事が判明するまでがめっちゃくちゃじれじれで自制してしまいそう
    その分両想いになってからは思うさまイチャイチャさせたい
    なのでボンチくんには告白シーンをはじめ色々と押せ押せで頑張ってもらわなければ
    現時点だと隊長は好きのハートを後ろ手に隠して何もいないったら!なナウシカ状態
    ボンチくんは大量のハートをストックさせながらちょこっとずつ小さめのを投げてってる感じでそろそろ在庫があふれ出しそうな状態

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