ウマ娘の強烈なドロップキックを喰らって

  • 1二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 22:24:07

    俺は軽く十数メートル程吹っ飛んだ後、ゴロゴロと冷たい倉庫の床を転がり回った。
    何が起こったのかわからないまま蹴られた方を見上げると、そこには見知らぬウマ娘と覆面帽子を被った謎の男性、そして縄で縛られて泣いている俺の担当の娘が立っていた。
    全くもって意味不明な状況だ。背中の痛みよりも、困惑の感情の方が強い。
    そんな俺の気持ちを読んだかのように、覆面の男は話し始めた。
    『フフフ…なぜキミが今蹴られたのか、担当の娘が縛られているのか、サッパリ見当も付かないと言った様子だな、新進気鋭のトレーナー君…』
    俺は背中をさすりながら黙って話を聞いていた。
    『君は…この娘と共に最近絶好調だと聞いてね。この前の重賞レースも見事な勝ちっぷりだったそうだな。良い事だ。』

  • 2二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 22:25:49

    『それがどうしたってんだよ…がっ…!』
    喋るだけで痛みが走る。
    『オット!あんまりベラベラ喋ると痛くなるぞ。この娘の蹴りが効いているからな!
    …そう、何を隠そうワタシも君と同じ学園でトレーナーを勤めているのだよ。この娘はワタシの担当の娘でな、君と同じでよく可愛がっているのだよ』
    『そんなこと、俺に関係あるのか…!』
    『だからこうしているのだ。
    単刀直入に言おう。君は今から、治るかどうかも分からぬ大怪我を負うことになる…!』
    『アッハハ、アタシの手でね!』
    『何だって…』

  • 3二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 22:30:07

    何故だ!と問おうとした事も読んでいるかの如く、覆面男は話を続けた。
    『君は有望なのだ。だが、有望過ぎる。未来が開きすぎていると言うワケだよ。つまりな、ワタシの娘の戦績に将来的に関わるかもしれないと言う事だ。
    それはいけないよな。この娘は勝つ事を望んでいるのだ、だのにそれが実現しないのは物凄くカワイソウって物だよ』
    『アタシ、負けるのは超キライなの』
    『君はワタシの娘の為に犠牲になってもらうって事だ。
    理解ったか?眉をひそめているがね?』
    自分の担当の為に、他人を傷付けて不戦勝しようとするだと。自分勝手にも程がある!俺は心の底から怒りを感じた。
    『理解る訳が無いだろうが!警察に通報してお縄にしてやる…』
    携帯で警察を呼ぼうとしたが、画面にはハッキリと「圏外」の文字が書いてあった。

  • 4二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 22:31:44

    (今日日お縄とかって聞かねえな……)

  • 5二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 22:41:28

    この手際の良さ…南坂か?

  • 6二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 22:45:42

    南坂さんは練りに練った作戦で、ここぞという時に勝ちに来るから違う。

  • 7二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 22:47:27

    『しまった…』
    『マヌケが!助けは呼べない事を覚悟しておくんだな!叫んだってムダだぞ!?』
    『…こんな事をしておいてタダで済むと思ってるのかよ…!』
    『済むさ…。タダの不幸な「事故」だからな!コレは!』
    『隠蔽ぐらい出来るっての、ボケ!』
    『なら…病床で全部話してやるよ…!』
    『話せないように歯を折り、腕を砕き…。まぁ、言いふらしでもしたら次は墓で眠ることになるがな』
    『一応だが、逃げようたってダメだぞォ?君のカワイイ担当がどうなるか?』
    『クソォォォォーーッ………卑怯者めがぁッ…!!』
    俺の担当の娘はあまりの恐怖の為か、目を閉じて涙を流し、声も出せずにいた。
    『…くそう…』
    『お話が長いよ「パパ」…。ここ居心地悪いしさ、早いとこ終わらせて帰ろうよぉ』
    そう言って、奴の担当ウマ娘が縄で俺の事を縛ってきた。
    俺は何も出来なかった。

  • 8二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 22:50:35

    『それじゃあ…早くくたばって病院でおネンネしな!!』
    奴の担当が俺の頭をめがけて思い切り右手でのパンチを喰らわせてきた。ウマ娘の強靭な筋肉から繰り出されるパンチは、身構えた俺を吹っ飛ばすのに十分な威力があった。
    ドシャアと身体が地面に倒れる。脳震盪によって、意識が一瞬離れそうになる。
    『うぐはっ…ゲホ…!』
    『ほらほら、立ちなよ。それともアタシが起こしてやろうかッ!?』
    『がっ…!ぐあ…!うっ…!』
    倒れた俺をサッカーで遊ぶ子供のように蹴飛ばしてくる。
    その蹴り一回一回が、骨が折れるのではないかと思うほどに重い物だった。
    『痛そうだねーッ、かわいそう!終わりにしてあげようか?』
    『ぐぐ…』
    彼女は俺の事を持ち上げたかと思うと、思い切り壁へとぶん投げた。
    『あぐぁ…』
    『そんなわけないでしょう、終わらないさ!』
    全身が痛む。キズだらけだ。人生で経験した痛みの中でも、コレほどの物は中々無かった。

  • 9二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 22:53:52

    『アーッハハ!!もうホンットに最高〜!ライバル潰せてさ、人殴れてさ!これぞ何にも勝る快感って感じ!?』
    『…』
    『…ハァ。もう終わりかぁ。じゃあ、とどめの一撃いっちゃおうかな〜』
    彼女は俺を立たせてから3歩ほど後ずさりした。そして、腰を低くしてから無防備な俺にタックルを喰らわせてきた。
    『うぎゃあぁぁぁっ…!』
    最初にドロップキックを喰らった時のように俺の身体は簡単に吹っ飛んでいった。
    俺の娘の悲鳴が響きわたり、意識が薄れゆく中、脳裏に昔の光景が浮かんできた。
    …コレが所謂「走マ灯」なのだろうか…。

  • 10二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 22:55:26

    『アーッハッハッハ!なんてブザマな!ダサーい!』
    そうだ…俺の人生って凄く無様で…ダサい事ばっかりだった…。
    ヒドイ事ばっかりだったけど…。
    総合格闘技界でウマ娘に混じって闘ってた頃は…輝いてた気がするな…。

  • 11二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 22:56:52

    強すぎる…

  • 12二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 22:56:57

    結構結果残して…みんなから一目置かれてたんだったよな…。おカネも稼げて…スゲェ良い気分で過ごしてた…。
    それで絶好調の頃の試合中にワザを失敗して大怪我を負ったんだ…。アレはさっき受けた暴力なんかより余程痛くて…のたうち回れば回るほど痛みがドンドン大きくなって…。タンカで運ばれたんだった…。

  • 13二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 22:58:16

    コイツほんとに人間か?

  • 14二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 22:59:08

    『…ザンネンなんですがね。お伝えした通りでござんす。』
    『…治りはしても、現役復帰はもうダメって事ですよね…?』
    『左様で。半端に治ったところで、また一方的にやられてここに戻ってくるのがオチですじゃ…。』
    『…引退、ですか。こんなにも急に来るなんて…。』
    『悲しいでしょうが、どうか受け入れなされ…。別れは突然なのです…』
    『…ありがとう、ございました…。』

  • 15二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:02:12

    何故君が今蹴られたのか
    何故担当の娘が縛られているのか
    何故蹴られた部分が痛むのかァ!

  • 16二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:02:38

    『クソォッ!引退発表した瞬間に、みんなスッパリ俺に興味を示さなくなっちまいやがって!非情な奴らだっ!
    だいぶ頑張ってきたってのによ…。俺はもう価値なんてないってのか…。

    クッソぉ…。腹減ったな…。退院してから稼ぎのアテがねぇや…。』

  • 17二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:04:53

    仕事が無くって…荒れた気分を何とか癒そうとして散歩してた時…確かアレが運命の出会いだったんだよな…。
    『…ってて!あぁっ、すみません…。余所見してて。』
    『…ごめんなさい』
    …あの頃のあの娘は松葉杖を付いてたんだっけな…。
    『あっ、杖…。すみません、全然気づかなくて。治ったら、レース頑張って下さいね』
    『…良いんです、こちらこそ、ごめんなさい…』

  • 18二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:09:06

    その後だ…。トレセン学園に雇ってもらったのは…。
    『何とか仕事見つけたぜ…。免許持ってたの思い出せて良かった。
    さて、確かトレーナーはまず担当を見つけなきゃいけないんだったな…』
    …それで、またあの娘を見つけたんだったよな…。
    『顔見知りに会えて良かったよ。やっぱりトレセンの娘だったんだね。』
    『はい…。一応。』
    『一応?それはどういう…』
    『見ての通りです、この前のレースで転んじゃって。それで足をケガして…。』

  • 19二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:11:44

    『トレーナーが辞めただって…!』
    『はい…。怪我をするのは3流の証拠だって、別の娘を担当すると言って…。だから今その…フリー…なんです…うぅ…』
    『あぁっ、そんな泣かんで。はい、ハンケチ。』
    『あ…ありがとう…ございます…。私、凄い…悲しくて…!怪我した自分が悔しくって…!!』
    『可哀想に…。』
    …そうだ…。俺はあの娘と自分を無意識に重ねてたんだな…
    怪我で見放されて、意気消沈してた俺に…。それでどうしても見逃せなくなったんだ…。
    『…そうだな、俺の担当にならないか?』

  • 20二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:12:46

    『へっ?…私今、怪我を…』
    『リハビリ、付き合うぜ?』
    『でも…。』
    『嫌かい?』
    『そうではないですが…。申し訳ないです…こんなに不甲斐ないのに…。』
    『関係ないさ!実は俺も怪我しちゃっててさ、完治はしてないんだぜ。一緒に治していくってのはどうかな…』
    『…』

  • 21二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:15:14

    そこからは早かったなぁ…。性格こそ全然違うんだけど…。すっかり仲良くなって…スイーツ食べに行ったり…服買いに行ったり…アイドルのライブ見に行ったりもしたな…。
    一緒に過ごすうちに、荒んでた心もドンドン綺麗になっていくのを感じてた…。何せ楽しかったんだ…。
    女2人なのに、まるでデートみたいに夜の都会を歩いて…。
    そうだ、満たされてたんだな、俺はそれで…。
    怪我が治った直後の練習は全然上手く行かなくて…。散々苦労したな…。
    …でも、諦めようとしないあの娘に心打たれて…指導に熱が入ってまた俺が怪我したり…。とにかく毎日が楽しくてしょうがなかった…。
    思えば…女子総合格闘技は毎日がバチバチの睨み合い状態で…精神的な疲れを感じてたのかもしれないな…だとすればあの怪我は神サマの思し召しなのかもなんてな…。

  • 22二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:16:49

    努力して…超張り切って…それで挑んだ病み上がりのレース…スゲェ惨敗で泣きながら…ラーメン啜ったんだったな…。
    …良い経験だって互いに言い聞かせあって…。ダサいけど…でも最高に格好良かった…。
    悔しさのバネで練習に磨きがかかって…怪我の後に初めて勝ったレースが重賞で…確か号泣しながらまたラーメン啜ったんだった…。

  • 23二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:18:16

    それで…ノリに乗ってる時に…トレーナーが連続で事故に遭ってるから気をつけろって通告があって…今思えばその事故ってコレの事だな…クソォ…ダサいぜ…。通告されてるってんのに…。
    俺は大丈夫だって…。俺みたいなのは気をつけてるから良いって思ってる所に…。あの娘からのメールで倉庫に来て欲しいって…
    アレは罠のメールだったんだな…。俺を誘い込んで…「事故」に遭わせる為の…。巧妙な…。
    走マ灯流れてっけど…。もし生きてたら…。ゼッテー会長に…理事長に…報告しなきゃ行けないな…。アイツらの言う通りになんてなってやるかよ…。

  • 24二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:21:38

    走マ灯…。短いようで…意外と長かった…。
    あぁ痛ぇ…。…地面に打ち付けられたな…多分…。ダサい…ダサいぞ…クソ…。クソォ…!

    『まだ意識あるんだ?意外としぶといんだね。まあいいや、放っといて。
    「パパ」ー、トレーナーはヤっちゃったよ。』
    『フフフ、良くやったな。じゃあ、次はこの娘をやるんだよ。』
    『あ…。とれ…な…あぁ…』
    『わかった!バチボコにヤるよォー!』
    奴の担当が俺の担当の娘の方へ近づいてゆく。また、俺と同じように一方的に殴られてしまうのだろう。
    『トレーナーと違ってアンタはウマ娘だから。徹底的にヤってあげるよ。』

  • 25二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:24:56

    『それじゃあ行くよォーッ!覚悟してねーッ!』
    奴の担当が思い切り力を顔の近くで溜めて…
    殴りかかった。

    …しかし、殴った時のイヤな鈍い音は鳴らなかった。
    『…あ?何?…抵抗するわけ?』
    俺の担当の娘は、奴の担当の拳をしっかりと受け止めていた。
    『…ナーを。私の…トレーナー…を…!…さない…!!』
    『…1番ムカつくヤツじゃん…。つかさ、縄どう解いたよ?』
    『モノを大事にしない娘だ…。引きちぎっていたぞ』
    『ヘェ、大したもんじゃないの!?』
    次の瞬間、俺の担当の娘は、余裕そうな奴の担当の頬に思い切り、しなる鞭の如き痛烈な平手打ちを喰らわせていた。
    乾いた大きな音が倉庫内に響き渡る。
    『痛ッッ…!たぁッ…!!』
    奴の担当は衝撃でそのまま仰向けになって倒れた。
    『貴様ァーッ!人質の分際でワタシの娘に手を出すなどと!このクソボケのガキが!!』
    怒り狂った奴が俺の娘にタックルを仕掛けたが、ヒョイと避けられ相手にすらされなかった。
    しかし、避けた隙を奴の担当に突かれ、押し倒されてしまった。

  • 26二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:25:12

    やっぱりこのトレーナー人間じゃないのでは?>>女二人

  • 27二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:27:15

    『ああっ…!』
    『クソウマが…!オメーは人質…!アタシの方が「上」かんだ…。ダセェんだよ…!オメーみてぇなカスはな…アタシの言う事黙って聞いて殴られときゃあ良いんだよ…!』
    奴の担当は、床に倒れている俺の娘を蹴り飛ばそうと右足を振り上げた。
    『消えなッ!』
    『きゃあっ……』

  • 28二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:29:37

    とっさに身体が動いていた。
    全盛期ほどでは無いにせよ、元は格闘技界でバリバリ活躍していたこの肉体。手負いとは言え、俺の娘と同じように縄を引きちぎるには十分すぎるパワーがあった。
    俺の手は奴の担当の脚をたしかにガッチリと掴んでいた。
    『…違う!違う!!違うッッ!!!」
    俺の担当は…!俺の娘はなぁ…!!!!!ダサかねぇぞーーーーーッッッ!!!!!』
    『なっ…!う…うわぁぁぁぁーーーーーッッッ!?』
    脚は掴んだまま、奴の担当をそのままブンブンとジャイアントスイングの要領で振り回し、そしてさっき俺がされたように壁にぶん投げてやった。
    『キャアーーッッ!』
    凄い音がして、彼女は壁にぶつかった。
    『バカな。さっき貴様はワタシの娘に散々殴られていたではないか…!』
    『俺の娘の前で倒れるなんて…出来るかよ。それになあ、昔受けたダメージの方が…遥かに痛かったぜ!!』
    『トレーナー…』
    『よしよし、怖かったな。よくがんばった!!もうほんのちょっとの辛抱だ!』
    『うん…!』

  • 29二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:29:55

    俺っ娘トレーナーか… アリだな

  • 30二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:30:57

    『クッ…!貴様は必ず潰してやるッ!ここでなッ!ボロ雑巾がァー!!』
    奴は懐からナイフを取り出し、俺に飛び込んできた。
    が、所詮はトーシロである。軽くいなして、重く関節技を決めてやった。
    『グゲッ…』
    『格闘家舐めんじゃねぇや…。ウマ娘にも劣らない実力ってのが、あんだよ…!』
    俺は俺を縛っていた縄の一部を使って、奴の手首と足首をグルグル巻きにした。これでもうどこにも向かえないし、悪さも出来ない。

  • 31二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:34:08

    そうしていたら、大分逆上した様子の奴の担当がコチラに歩いてきた。
    『満身創痍のしに損ないがァ…。この期に及んで調子に乗ってんじゃねぇよ…!
    ドヘボの3流だと思って手加減してやったらアタシの大事な身体投げてきやがって…確実に地獄を見せてやるから覚悟しな…!!!』
    そう言って奴の担当は向かってきたが、やはりパワーがデカいだけでシロートに毛が生えた程度の者である。瞬発力によって、多少の捉えにくさはあるものの、昔闘ってきた歴戦の猛者に比べれば、屁でも無いようなスピードだ。
    『フッ、なんと張り合いのない』
    と呟きながらしばらく遊ばせて置いた。妨害が無ければ、こちらが超が付くほど有利なのである。
    俺の娘が、この遊びを楽しんでいる俺を怖いモノを見る目で見てきたので終わらせる事にした。
    『事故に見せかけた、トレーナーとウマ娘潰しか…。メチャクチャ卑怯でムカついたけど、俺の娘の愛情のが強かったらしいぜ。』
    足を引っ掛けて転ばせ、取り押さえたのちに奴と全く同じように縄で手首足首をガッチリと固定してやった。

  • 32二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:35:58

    その後、奴らを理事長室に連れてゆき、事の顛末を話した後、警察に通報してもらった。
    理事長は暫く難しい顔をした後に、2度こういう者共を排出しないよう努めると言っていた。
    生徒会にもコレを伝え、会長から感謝の言葉を頂いた。
    これで、学園には平和が戻った。
    俺はというと、保健室で3時間に渡って治療を受けた。
    曰く、普通の人なら、骨が何本か折れているぐらい酷いモノなのだという。
    痛いが、後遺症の残るようなものは無かったらしい。
    俺も怪我が治った後、担当の娘に影響を受けてか鍛錬は続けていた。それで、全盛ほどではないにせよ身体は丈夫だったのだ。

  • 33二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:38:07

    担当の娘も大したケガはなく、練習もいつも通りでOKだとの事だった。
    たった数十分間の出来事だったが、俺と担当の娘は随分と成長出来たように思える。
    俺たちはダサくなんかない。頑張る姿、他人のために立ち上がる姿、諦めない姿、どれも輝いていたはずだ。
    それを胸に刻んで、俺たちはこれからも進んで行くんだ。
    帰り道、夕日が照らす俺たちは最高にカッコよかった。

  • 34二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:39:04

    稚拙なストーリーのモブトレ&モブ娘のSS終了、とりあえず全部投稿できて楽しかったです

  • 35二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:39:59

    面白かった

  • 36二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:43:59

    >>35

    ありがとうございます。

  • 37二次元好きの匿名さん21/08/27(金) 23:50:59

    面白かった
    例えばモブウマ娘たちにも1人1人こういったドラマがあるのかも知れないね

  • 38二次元好きの匿名さん21/08/28(土) 01:07:13

    俺こういうの好きだ

オススメ

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