- 1二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:12:38
「KPのエラン・ケレスです!ロックになってきたね!!」
「SKPのラウダ・ニール!なんというかロックになりすぎて困惑してるぞPL共ォ!!」
「There in the night stars are now right(ヤケクソ)」
「(かき鳴らすベース 流れ出すメインテーマ)」
「いあ いあ いあ いあ(アルトパート)」
「トンチキシナリオってはなしじゃなかったんです~!?」
前卓の様子
【ルートにより閲注】CoCシナリオ『一番ロックなやり方』をやるよ|あにまん掲示板https://bbs.animanch.com/img/1999387/1「KPのエラン・ケレスだよ!ロックに行こうね!!」https://bbs.animanch.com/img/2008721/…bbs.animanch.com - 2二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:16:01
シャディク(ギターボーカル)
HP:9 SAN:27
MP:6 アイデア:75 幸運:30
CON:30 SIZ:60 POW:30 INT:75
目星、手さばき、コンピュータ、言いくるめ、近接戦闘(格闘)、芸術(ギタボ)
備考:ドジっ子。何故かまだ発狂していない。ルート確定済
ミオリネ(ベース)
HP:12 SAN:69
MP:14 アイデア:70 幸運:70
CON:45 SIZ:70 POW:70 INT:70
目星、医学、応急手当、説得、回避、芸術(ベース)
備考:やさしい……はず だった。HO内容で事故った。
グエル(ドラム)
HP:11 SAN:33
MP:12 アイデア:75 幸運:60
CON:55 SIZ:50 POW:60 INT:75
目星、運転(自動車)、変装、威圧、近接戦闘(槍)、芸術(ドラム)
備考:Sっ気がある(大嘘) 神話的事物に愛されている。ルート確定済
スレッタ(キーボード)
HP:13 SAN:51
MP:10 アイデア:50 幸運:50
CON:55 SIZ:75 POW:50 INT:65
目星、医学、手さばき、言いくるめ、射撃(拳銃)、芸術(キーボード)
備考:Mっ気があるという話だった。ダイスの女神に愛されている。 - 3二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:22:51
乙です
ま…まだだ…個人のルートとストーリーのエンド分岐は別ということはまだ希望があるはず…! - 4二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:24:20
乙です!
グエルの備考のSっ気に(大嘘)って入っちゃった… - 5二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:24:20
〈前卓のあらすじ〉
バンド『ジ・アスティカシア』に脅迫状が届いた!?
原因はミオリネに脅迫状が届いたから。その理由というのも、枕営業を強要されかけたところを、ラウダに押し付けて逃げたら、その様子をバッチリおさえられていたからなのだ。ちなみにこの枕営業、枕営業とは名ばかりで(?)実際にはミオリネの暗殺計画だったので、ある意味結果論としてはラウダが身代わりになったことで二人とも生き残ったと言えるのだ。さすミオ、さすラウなのだ!ほんとに……?
このことをラウダの実兄であるグエルが、スーパーアイドルエラン様の日記から察してしまう。その時も、ついでにスレッタから復讐に誘われた時も、ジ・アスティカシアを守りたい、という気持ちにかわりはなかった。だが、うっかり魔導書を見つけてしまったことで状況は一変する。
一方その頃ミオリネは、当のスレッタに人気のない場所に誘われていて__?
シャディクは推しの作曲家である『Helios』がグエルだと気づいてウッキウキなところ悪いけど色々と手遅れな気がしないでもない。この中で唯一トンチキシナリオをエンジョイしているといってもいい。お前が癒しである。
シャディク「うわああああいグエル!!俺のモノになってよ!!!!」
ラウダ「あのね兄さん、このルート、ほんとに条件難しくしたんだよ?」
グエル「すまん!!」
ミオリネ「PCとしてはついてくけどPLとしては関わりたくない」
スレッタ「えへ えへ えへへ。悪いようには、しませんよ」
エラン「……ふふ。ロックだね?」 - 6二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:30:25
「ミオリネさん」
スレッタは自分の家に、ミオリネを案内した。ミオリネは「おじゃまします……?」と言って、きょろきょろと部屋を見回す。可愛らしい部屋だ。家具も、家電の類も。機能性をきちんと担保しながら、愛らしいものを選んでいる。
……だが、何か。
ほんの少しだけ、何かが引っかかる。
「好きなところにかけていてください」
「わ、わかった」
ミオリネはぺたり、とソファに座り込んだ。それから落ち着きなく、指を組み合わせたり、しきりに足を震わせたりする。
勢いでついてきてしまったけど、シャディクを放置して大丈夫だったのだろうか。
グエルやラウダのことも心配だ、みんな、大丈夫かな__と、思ったところで、ふと。スレッタが、こちらにやってくる。
その手には、薄型のノートパソコンが握られていた。
スレッタはそれをよく見えるように、ミオリネの眼前に置く。それから、どこからかUSBメモリを取り出して、差し込む。ジジ、と熱を持った音がして、パソコンが鳴り始める。スレッタはくるりと移動して、ソファに座ったままのミオリネを、背後から抱きしめた。
「逃げないでくださいね、ミオリネさん」
「それって、どういう__」
『ミオリネ?』
はっと、する。
聞き覚えがある。あまりにも、鮮明に。だって。……だって、その、パソコンから聞こえてきたのは__
__ラウダの声だった。 - 7二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:32:50
たておつです
今まで紆余曲折ありつつも奇跡的に何とか回避していたのに、初バッドエンドが有り得るかもなのか…? - 8二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:36:25
ああ…あの時証拠見つけてたんだな
クリティカルだもんね - 9二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:40:25
『何しに来たの、帰って』
次いで耳に入ってきたのは、酷く冷たい、そう。ミオリネ自身の声だ。『少し聞きたいことがあって。あなたがここのスタッフに賄賂を渡しているところを見て』ラウダの声が少し困ったようにつづける。『だから?ラウダには関係ない』『だからって、……あ、落としたよ』『ッ、読むな!』『え、……これって……』
聞きたくない。聞きたくない。耳を塞ぎたい。なのにスレッタの腕は、それを許さない。この先の展開は、わかりきっている。見知らぬ男の声が聞こえてくる。存外はっきりと、『この人です!』と、響いた。『うん?』『この、この人が、ラウダがっ、私の代わりにやるって!』『え??』とんとん拍子に事が進んでいく。『じゃ、じゃあ、私行きますんで!また!!』足音が聞こえる。『ミオリネえええ!?!?ヒッ、やめろバカお前おい待』……以降はひたすら、壊れたようにくぐもった、不明瞭な音声が聞こえている。
音声、だけだ。
画面に表示されていたのは、別のデータだった。それは、書きかけの原稿データである。記事を見れば、ミオリネの人格をことごとく蹂躙し、二度と表舞台に立てないようにしてやろうというような、悪意に満ちた言葉が並んでいる。思わず、ぞっとする。
「ミオリネさん。協力してください」
「……なに、に?」
「それを説明する責任が、私にはありますか?」
「どういう」
「これさえあれば、私はあなたを好きに操れます。まるで、下僕か何かみたいに。ああ、あああ、ああ!あははっ、ねえ、ミオリネさん。私、今、あなたのこと、完全に支配しているんだよ?ねえ……それってとっても、すてきじゃない?」
ミオリネが目を見開く。
くちびるが震える。
__なにがおきているのか。
ミオリネは、理解できなかった。……理解、したくなかった。
ミオリネSANc:dice1d100=29 (29) (69) 1/dice1d3=2 (2)
スレッタ:dice1d2=2 (2)
1:HO内容を明かす 2:ミオミオで遊んでみる(dice1d3=2 (2) (1:エランさんやってませんでしたね?くつをなめるです! 2:エランさんやってましたね?ここあいれるです!! 3:(意味深)))
- 10二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:42:17
Mっ気がある(大嘘)
- 11二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:42:47
ドM(大嘘)
- 12二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:43:11
トンチキシナリオとは(哲学)
- 13二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:45:22
あっちにもこっちにも下僕にされるミオリネさん…
- 14二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:49:41
ミオリネSAN値:69→68
「みゃははははっ、ミオリネさんのいれたココア、おいしいですねえっ……!」
「……」
「ミオリネさん、そばにいろください。はなれちゃ、だめろです?」
「なんかあんた絶望的に命令口調になれてないわね?」
ミオリネは割と本気で、コレが何をしたいのかわからなかった。
小鍋に純ココアと水を練り、牛乳で少しずつのばして、ホイップクリームまで浮かべてやった、そこそこ本格的なココア。スレッタはマグカップのそれを受け取ると、ミオリネの肩を抱き寄せながら飲み、「今日はよふかししちゃいますもんね~!」等と高笑いしている。時計を見てみる。二十時である。
「スレッタ、一応もう一度聞いておくけど、何故こんな事を?」
「ミオリネさん、おかわり」
「……」
ミオリネは無意識に「おかわり」を準備しようとして、自分の身体にどうやらしみついてしまったらしい下僕根性に、だいぶ愕然とした。
これも全部エランのせいだ。あと半分はスレッタのせいだ。ミオリネは愕然として、マグカップにつくった「おかわり」をスレッタに差し出す。スレッタはふにゃりと笑って「ありがとうございます」といったあと、はっとしたように「くるしゅーない」と神妙な顔で続ける。いやマジで何がしたいんだコイツ。
「ミオリネさん」
「何?」
「明日からも毎日、ココアいれてくださいね。めーれー、です!」
「……」
舌足らずなスレッタの「めーれー」に、答えることが、なかった。
・スレッタ???ルート(対象:)
分岐条件達成 - 15二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:51:13
なんかシャディクの推し活ルート?以外全員駄目な感じじゃない!?これ
- 16二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:52:27
これがロックちゃんですか
- 17二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:52:52
どうして、どうして、どうして
- 18二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:53:04
ミオリネさんはたぶんシャディクルートがまっとうな道だったんだろうけど
ラウダ関連バレのあれこれで色々ぶっ壊れてしまったね… - 19二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:53:10
推し活ルート元気いっぱいに様子おかしくて草なんだよな
全員一方通行ルートくるかコレ?いやどういう仕様になってるか分かんないけど - 20二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:56:01
推し活ルートエンジョイ中のシャディクに関しては本編でもこの半分ぐらいは吹っ切れられればよかったのにね……
- 21二次元好きの匿名さん23/06/12(月) 23:56:10
意味深を引きたかった(意味深)
- 22二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 00:01:24
結局ラウダさんの殺されかける前の紆余曲折って(意味深)だったんですかね(意味深)
- 23二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 00:01:59
ラウダ「さて」
エラン「さて」
ラウダ「……いったん、現状の整理をするよ。といっても、誰がどのルートに入ってるかだけだけど」
エラン「突然三人一気にルート確定したもんね。書いてる人がふて寝する前に、まとめておくよ。ついでにハッピールートじゃないことは十中八九バレてるのでルート名も開示しておく」
ラウダ「ロックルートって何?……とってもロックな、ハジケリストなルートだよ!!いや 僕にも わからない……」
シャディク→ロックルート/対象:『Helios』(事実上グエル)
※通称「Heliosしか勝たん!!!!!!」ルート
ミオリネ→ルート未確定
グエル→ロックルート/対象:ラウダ
※通称「ラウダ こわしてやろう なにもかも♡」ルート
スレッタ→ロックルート/対象:ミオリネ
※通称「スレッタ、支配系ドSになる」ルート - 24二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 00:03:15
決まってる奴全員ロックかい!!!草
- 25二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 00:03:23
ここまで見事にロックルート引くことあります??
こうなったらミオリネさんも引いて全員ロックルートだ(ヤケクソ) - 26二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 00:04:54
1人だけまともなミオリネがまさに主人公してて草
- 27二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 00:06:23
タイトル色んなロックルートの中から1番ロックなルートを探すっていう意味だったのか
- 28二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 00:07:18
グエルは確かにロックなんだけどロック過ぎて世界滅ぼさない?大丈夫??
- 29二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 00:07:19
文字通りロックになって来てて草……エンディングはグエルが何仕込まれたかによるぞこれ
そしてミオリネは逆境of逆境だが頑張ってくれ。正直今まともなのが君しかいない - 30二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 00:07:48
このレスは削除されています
- 31二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 07:13:51
ラウダ「黙秘する」
ミオリネ「意味深だった時空と意味深はなかった時空が存在する。シュレディンガーのロック」
ラウダ「意味深だったら僕ひたすら可哀想じゃない?知らんモブともシャディクともロックしたという設定になる」
ミオリネ「後者に関しては選択肢を作ったあんたが悪いところある」
ラウダ「イベント最後まで進行したから以降ラウダへのお見舞いはただラウダの好感度が変わるだけのイベントになるよ」
グエル「ここからでも入れる保険があるんですか!?!?」
シャディク「知らん……こわ……」
ミオリネ「ここからでも入れる保険があるんですか!?!?」
スレッタ「さあ……?」
エラン「ふふ。……じゃあシャディクの方だけ簡単に情報共有しておこうか」
「……?別に構わないよ。派手にやろう!」
シャディクはきらきらと目を輝かせて言う。それからグエルの腕をぎゅうぎゅうと半ば抱き込むようにして、「それでさ」と続けた。グエルとラウダを、交互に見やる。
「次の新曲、せっかくだからみんなで作ろうよ。もちろんグエルも、ラウダも。それに俺達も、勉強するから、参加させてほしい」
「いいね。確か向こうに書きかけの楽譜置いてたっけ……痛ぅ……」
「ラウダ、無理に動くな!……そう、だな。それもいいと思う」
「うーん、あまり病室で騒がしくするのもどうかと思うし、一旦外でようよ。あ、そうだ、退院っていつになりそうなの?」
「もう傷はほとんど塞がってるから、あとは経過観察だって。ライブには間に合うと思う」
「それなら探索に行こうか。行きたい場所がある。……兄さんすぐ帰ってくるからな、待ってろ」
グエルがラウダを見る目が、恍惚に蕩ける。
シャディクがグエルを見る目が、恍惚に蕩ける。
割とこう何も知らないラウダは「楽しみにしてるよ!」とニコニコ笑う。
だいぶこう、酷い絵面であった。
dice1d4=3 (3)
1:シャディク「一旦集まって仕事に行こう」
2:ミオリネ「探索行くなら一度集まりましょう」
3:グエル「このままの組み合わせで探索行くか?」
4:スレッタ「単独行動もいいかもしれませんね」
- 32二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 08:10:41
内容は違いはあれども『何も知らない』のはグエルだったはずなのに、立場が逆転している…?
いろいろ起きすぎて大分印象薄れてきてるけど、シャディクとラウダのロックはまだ地雷に成り得るのか? - 33二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 08:28:00
ロックが隠語になってしまった
- 34二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 08:58:54
グエルはバットエンドルートじゃなかったのか
- 35二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 10:21:16
グエル「……しゃああでぃいいく……♪」
シャディク「怖いよ。とても怖いよ。ほらそのもっと……婚約者あたりの記憶を思い出して仲良く……いややっぱそれはいいよごめん……」
スレッタ「ミオリネさん♡」
ミオリネ「怖いわよ。とても怖いわよ。何が怖いって現段階でスレッタが何狙ってるのかが一番分からないのがすごく怖いんだけど。わたしなにさせられるの?」
グエル「KP、ニカ・ナナウラに連絡は取れるか?」
シャディク「ニカ?なんでニカが出てくるの??」
ラウダ「取れるよ。ちょうど暇だから研究所の見学にでも来る?と誘われるよ」
シャディク「フットワーク軽すぎない?それでいいの??いろいろと」
スレッタ「私は……うーん、どうしましょう?エランさんについてもっと知りたいきもちと、ミオリネさんで遊びたい気持ちがある。こころがふたつある」
ミオリネ「私としては強く前者を勧めるけど」
スレッタ「ちなみにKP、ホテル・アスティカシアってありますか?」
ミオリネ「何要求してんの」
エラン「あるよ~」
ミオリネ「なんであるの????」
エラン「とにかく、グエルとスレッタは今後の方針を決めて。シャディクはグエルに、ミオリネはスレッタに従うでしょ?」
シャディク「いやPC的にはそうなんだけども」
ミオリネ「……PL的にはこの二人にハンドル握らせたくない……」
グエル「なぜ?」
スレッタ「ふしぎですねえ」
シャディク「どの口が???」
ミオリネ「あのさあ」
シャディク・グエル組:dice1d3=1 (1)
1:ニカの研究室に行ってみる
2:このままラウダと新曲を作る
3:dice1d3=3 (3) (1:公園 2:スマホで調べ物 3:ホテル・アスティカシア)に行ってみる
ミオリネ・スレッタ組:dice1d3=2 (2)
1:エランの家に行ってみる
2:ペイル・プロダクションに行ってみる
3:dice1d2=1 (1) (1:公園 2:ホテル・アスティカシア)に行ってみる
- 36二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 10:45:45
暴走機関車×2による珍道中始まっちゃった
- 37二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 13:03:31
「グエル、俺ね、『父と子と』が一番好きでっ、ねえあとでサイン書いてよ!あと握手もして!!」
「サインって何に。というか握手なんて今すればいいだろ」
「えまって心の準備ががががが」
なんというか、限界オタクになりつつあるシャディクと、何らかの覚悟が決まった顔をしたグエルの組み合わせは、かなり、こう……ちぐはぐな雰囲気がぬぐえなかった。
二人がやってきたのは、大きな病院が付属している大学、その研究室のひとつである。
ノックをすれば、「どうぞ」と返答があった。中にいたのは、大学教授としてはあまりに若すぎる、シャディクたちとさして年も変わらなさそうな女性であった。彼女は手に持っていた書類をそのあたりに片づけ、二人に椅子をすすめると、ニコリと微笑みかける。
「あなたが、グエル・ジェタークさん?それと、そちらは……」
「友人のシャディク・ゼネリ。付き添いみたいなものだ」
「ゆゆゆ、友人……!」
「ンだよ。調子狂う」
「ふふふ。よろしくね、ニカ・ナナウラといいます」
ニカは柔らかく微笑んで、こちらに向かって手を差し出した。グエルはいたって真面目に、その手を握り返す。それからぱちりと瞬きをして、じっとグエルを見つめた。
「それで、あなたが『音楽性難聴』の罹患者であったというのは、本当?」
「そんなものだ。……だから、知っておきたいとおもって」
「……今、なんと?」
「なんでもない」
シャディクは不思議そうな顔で、「おんがくせいなんちょう?」と繰り返した。ニカはこくりと頷いて、どこからか書類や論文の類を引っ張り出してくる。
「うん。……じゃあ、何から、話そうかな……?」
dice2d5=2 1 (3)
1:グエル「『音楽性難聴』とはなんだ?」
2:シャディク「本棚とかさがしてみたい」シャディク目星:dice1d100=97 (97) (70) グエル目星:dice1d100=21 (21) (70)
3:グエル「机の上にめぼしいものはないか?」シャディク目星:dice1d100=12 (12) (70) グエル目星:dice1d100=95 (95) (70)
4:シャディク「論文って何がある?」シャディク目星:dice1d100=36 (36) (70) グエル目星:dice1d100=10 (10) (70)
5:グエル「……『旧支配者のキャロル』の楽譜を、見せてみる」
- 38二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 13:05:42
今更だけどこの卓の🎲おかしいね?
- 39二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 13:08:26
このレスは削除されています
- 40二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 13:08:38
シャディク「?????????????」
グエル「ロックなダイス」
ラウダ「芸人枠」
シャディク「き……KP。プッシュロールをおねがい」
グエル「今回プッシュロール多いな。すごく」
ラウダ「対抗以外のほとんど全部のダイスプッシュしてるような気がする」
シャディク「だって!だって!だって!!おかしいもん!!!!」
グエル「なあ。ラウダ、もしここでシャディクが失敗したらこのまま俺の陣営に引きずり込めたことにしてもいいか?」
ラウダ「おもしろいね。……さすがに直墜ちはだめだけど、墜とすときのダイスに補正をあげるぐらいはするよ」
シャディク「うわあああああ爽やかな談合!?!?」
グエル「人聞きが悪い。ただの兄弟仲良しなほのぼのとした会話だよ。な~ラウダ」
ラウダ「ね~兄さん」
シャディク「ほのぼのの意味を辞書で引いてきなよ今すぐに!……くっ、ダイスの女神に愛されるのは俺だぁああッ!」
シャディク目星:dice1d100=10 (10) (70)
- 41二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 13:09:27
シャディク!お前がロックの女神
- 42二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 13:21:24
グエルがもう吹っ切れちゃってる…
瀬戸際は一番苦しいけど引き返せなくなったらもう楽しくなっちゃうのはわかる - 43二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 13:23:21
グエル「ほんとにきめやがった」
ラウダ「さすシャディ」
シャディク「ハアッハアッハア……ていうか今ちらっと俺のこと引きずり込むとかどうとか言ってたよね!?何に!?!?怖いよ!!!!」
「信じてもらえるかどうかわからないけど」
ニカは小さく前置きをしてから、ゆっくりと、語り始める。身に眠る才能のせいで、『トルネンブラ』という神に目をつけられている状態だ。音楽に狂わせるため、音楽以外は聞こえなくなってしまう。それ以外のものに対して狂えば、踏ん切りがつくみたいで消えちゃうけど。そこで音楽を受け容れれば、「力が欲しいか」というような言葉が聞こえて、音楽の才能を開花させる。
それはもう、尋常ではないほどの才能だ。音に関する魔術なら、好きに操ることができるだろう。ニカは「馬鹿らしい話だと思う?」と困ったような表情をうかべたが、シャディクは呆然と、グエルは神妙な顔で、頷いた。
「……『力が欲しいか』?」
「なるほど、それで、あれは……」
二人とも、何かを考えているようだった。シャディクは困ったように、あちこちに視線を巡らせて__『トルネンブラについて』という本、おそらく写本であろうものを、ふと、見つける。トルネンブラ。さきほど、ニカが使っていた単語だ。なにとはなしに、開いてみる。グエルもそれを、覗き込んだ。
『この神は、生きた音である。実体を持たない。
神の歌は、耳を塞いだり鼓膜を破いたりする程度では防御効果はない。その悍しくかつ威風ある音楽は、聞く者の正気を喪失させる。
この神の寵愛を受けし者は、さらなる技量や知識だけでなくとも、音に関する様々な恩恵を授けられることがある。ただしあまりに愛されすぎた者は、アザトースの宮殿に連れていかれてしまう。連れ去られてしまった場合、現世に残るのは、心死してなお音楽を奏で続ける肉体だけだ』
ぱちり、と目を瞬かせる。つまるところ、だ。
「俺は、コレと……」
「……契約を、交わした?」
ぞっと、背筋に何か、寒気めいたものが這いあがるのを感じた。
シャディクSANc:dice1d100=69 (69) (27) 0/dice1d3=1 (1)
グエルSANc:dice1d100=25 (25) (33) 0/dice1d3=2 (2)
- 44二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 13:26:56
トルネンブラ再び
グエルがこのHO引いたのもう天命なんじゃないか感が出てきたな…今度は逃さん的な圧を感じる - 45二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 13:35:06
神様に愛されすぎて夜も眠れない()
- 46二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 13:50:15
「あー。その反応……音楽性難聴の罹患者ってきいたあたりから嫌な予感はしてたけど、やっちゃったか」
ニカは存外あっさり、そう言った。それからこつこつと額を指で叩いて、迷うような素振りを見せる。意を決したように、引き出しから何かを取り出す。
それは、純白の石片だ。ただしその表面には、微かに紫色の光沢が見える。「ミカエリスっていう石だよ」とニカは笑った。
シャディクはそれをみて、咄嗟に自分の胸のあたりに手をつっこんだ。引っ張り出してみれば、そこには、ちょうどニカが持っているそれ__『ミカエリス』とそっくりの石でつくられた、無骨なロザリオが出てくる。
「あ。あなた、あの時の子どもだったんだね」
「え、……」
「ああ、えっと、私とシャディクさんは、小さい頃にあったことがあるの。あなたが目をつけられてるって、ぱっと見でわかったから、持たせておいた。どうやらちゃんと守ってくれたみたいだね」
ニカは石片を置いて、話し始めた。抗生物質は一般的な鉄鉱石とほとんど相違ないが、持ち主の意志と呼応して、周囲の音と逆位相にある音を響かせる。大きい音に対してであれば持ち主の身体に負担がかかり、最悪の場合内側から破壊されてしまうけど。そういう性質があるからなのか、
「この『ミカエリス』は、持っているだけでトルネンブラを遠ざけることができる」
ほしい?
グエルは迷った末に、頷く。ニカは、面白そうに笑った。
「じゃあ何か面白いことしてください」
「え?」
「気に入ったら、あげますよ」
「……え??」
グエル「なんだ突然!?」
ラウダ「ニカのご機嫌取りをしてみよう」
シャディク「俺はなんならHO段階で配布されてたのにね」
グエル「なっ……なっ……なに、を、すれば!?!?」
ラウダ「おもしろいことをしよう」
シャディク「ウケる」
dice1d3=3 (3)
1:グエル「きゅっ……『旧支配者のキャロル』の楽譜を渡す!interestingの面白いで攻めるぞ!!」
2:グエル「こういう時こそドラムだ。その辺のごみを集めて叩く」グエル芸術(ドラム):dice1d100=57 (57) (70)
3:グエル「シャディク。……やるぞ」シャディク「……は?????」グエル色ボケ対抗:dice1d100=52 (52) シャディク色ボケ対抗:dice1d100=3 (3)
- 47二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 14:01:24
シャディクの色ボケ対抗クリティカル草
無難に2だったら成功してたのも面白い - 48二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 17:39:25
グエルは「面白いこと……」と小さくくちのなかで呟く。それからまだ、自分が提げたロザリオを握りしめて呆然と目を見開いたままのシャディクを見て、はっと気づく。
手を取る。
え? 何? とばかりに顔をあげたシャディクの、頤を持ち上げる。
「シャディク。やるぞ」
「何を?」
「営業」
「本当に何!?!?」
グエルはぐいと顔を近づけ、頬を撫でる。シャディクの顔が微かに赤く紅潮した。二カがちいさく、「へえ」とつぶやいた。
グエル「……なんか俺が最強な雰囲気出してるけどここで突然描写切られるの絶対このあとボロ負けする前振りだろ。なんだよあのダイス。おいラウダ聞いてるか?」
シャディク「ふふ……俺が恋愛強者……ってことかな」
グエル「本編見てから言えよ」
シャディク「それ以上は誰も幸せにならないからやめるんだ」
ラウダ「まあ兄さん負けてるし」
グエル「待て!ディベートしよう」
シャディク「何を議論するんだ。審議するまでもなくお前の負けだよ」
グエル「今シャディクはこう……アレがあれであれ!だからシャディクのクリティカルは事実上俺の所有物だと言っても過言ではない!!」
シャディク「過言だし語彙が足りなさすぎる」
ラウダ「ええ……?じゃあ仕方ないなあ、もしかしたらこのニカが『預言者と嵐の孤島』の婚約者ガチ気ぶり勢かもしれないから、その辺含め交渉技能で振って」
グエル「KPに感謝」
シャディク「あまあまキーパリング……」
dice1d4=3 (3)
1:『預言者と嵐の孤島』婚約者気ぶり勢だった。謎の解釈一致を感じ威圧+20
2:『夜明の追想曲』愛読者だった。何故か解釈違いを感じ-20
3:おもしれーじゃん へー(補正無し)
4:え突然なにやってるんです?(困惑)(交渉不可)
グエル威圧:dice1d100=46 (46) (70)
- 49二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 17:58:16
おもしれー男ども……
- 50二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 18:08:26
本編見てから言えよ とかいうパワーワード
- 51二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 18:12:41
おもしれーじゃん へー(鼻ホジ)みたいなテンションで草
- 52二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 18:19:06
「い、……いいのかな」
「何が」
「ずっと憧れてた人に、突然こんなことされて、勘違いしちゃうよ」
「……?」
シャディクが突然、グエルの手を取る。
グエルは勘違いしていた。いくらシャディクが『Helios』のファンだといっても、あくまで自分は『グエル』であり、シャディクとの接し方もそれを貫くつもりであった。
だから、シャディクの指先がグエルのそれに絡まり、あいたもう片手で耳を、額を、くちびるを、つう、と撫でた時、本当に一瞬理解が追い付かなくて、かたまった。
「お前が欲しい。お前の音楽が欲しい。なあ、グエル、俺のものになってほしい」
「……ぇあ」
グエルは一歩、後ずさろうとした。その前にシャディクがグエルの後頭部を掴んで、引き寄せる。じっと、見つめる。グエルは目を逸らせない。シャディクの、晴れた空のような青から、目を逸らせない。
一拍遅れて、グエルの心臓がドクドクと早鐘を打ち始める。「グエル」と聞こえる声は知っているものなのに、その囁き方は、どうにも知らない。
「お……れは、俺は……」
「あっははははは!!」
そんな一部始終をバッチリ見ていたニカが、弾けるように笑った。笑った、というかあれだ、大爆笑というやつである。数度噎せて、ゲホッゲホッと空咳を繰り返し、もはや涙すら浮かべながらふたりをみやる。
「おもしろい。いやあ面白いね、なんていうか何もかもが。わかった、これはあなたにあげるよ」
ニカはそう言って、石片をグエルに押し付ける。ようやくはっと気を取り戻して、シャディクから一定の距離をとった。耳が、微かに紅潮していた。
「これ、すっごく貴重なものなんですよ。だから、またその寸劇見せてくださいね?約束!」
「……あ、ああ……?」
何やらとんでもない約束をさせられた気がする。
シャディクはまだグエルにくっついていた。グエルは(あれ俺神話生物堕ち暫定ラスボス側候補だったはずでは……?)としきりに首をかしげて現実逃避していた。
【シャディク グエル 午前 終了】
dice1d3=1 (1)
1:シャディク「もう少し研究室を見て回る」
2:グエル「dice1d3=2 (2) (1:スマホで調べもの 2:公園 3:ホテル・アスティカシア)に向かう」
3:グエル「……シャディクを引きずりこむ」シャディク「えっ???」
- 53二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 19:21:35
女神がグエルで遊んでる...
シャディクがニカのところに来たの、バックボーンが深堀されたりするかもと思うとワクワクするね
ってか、名前だけだけど神格とか沢山出てきていますね...ゴジラVSモスラみたいな気持ちになってきた... - 54二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 21:47:35
「お、スレッタ。今日はあの男装してないのか?」
「えへ。たまにはこういうのも似合うでしょ?」
「似合ってる似合ってる。呼んだ方がいいか?」
「いえ!大丈夫、です!」
スレッタがペイル・プロダクションの受付__つい先日、ミオリネが言いくるめたあの人物相手に親しげに話して、そのまま顔パスで入るのを見て、ミオリネは少しだけ、顔を顰めた。
「あんた、……ペイルと、関係があるの?」
「え?ふふ、どうでしょう。聞きたいです?」
「……」
聞きたく、ない。
それで彼女が、『ジ・アスティカシア』から出ていくなんていいだしたら、ミオリネは耐えられる気がしなかった。いよいよ、心の中の何かが、壊れてしまうような気がしていた。
目を伏せたままのミオリネをどう解釈したのか、スレッタはにこりと笑って、ミオリネの頬をむにむにとつねった。「ねえ、ミオミオって呼んでもいい?」とにまにま笑いながら話しかけてくるのを見て、ミオリネは視線を指先に固定したまま、「すきにしたら」と呟いた。断る理由も、やり方も、ミオリネは持っていない。
「ふふ、うふふ。そうだね、ミオミオは私のモノだもんね~……?」
「なんか……スレッタ、キャラ変わった?」
「ええ?私はずっと前からこんなですよう」
絶対そんなことない。
言うのは、やめておくことにする。少しだけ顔を持ち上げてみれば、スレッタの耳朶で、真っ赤な石と羽のモチーフのイヤリングが揺れていた。
ミオリネ「……でなんでペイルにコネもってんなら最初の潜入の時私と一緒に言いくるめ振ってたのよスレッタぁ!?」
スレッタ「ふふ。ミオリネさんには手札を隠す必要もありませんからねえ……?」
ミオリネ「くっ……今に見てなさいよスレッタぁ!今に……いまにぃ……!!」
スレッタ「頼れる他PCが自分のせいで闇堕ちしてそうな幼馴染とそれに対して限界オタク発症して推し活してる二人だと悟った瞬間のミオミオの顔」
dice1d2=2 (2)
1:ミオリネ「……資料室に向かうわ」
2:スレッタ「レッスンルームに行きますよ」
- 55二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 22:04:42
レッスンルームに入ると、大きな鏡張りの壁に簡素な床の上、妖精のように儚げな青年が踊っている。
自動人形か何かのような、寸分狂わぬ動き。一瞬、息を飲む。踊っているからこそ、いやそれにしても、足が地をふむ音のひとつひとつ、床を鳴らす音のひとつひとつが、あまりに音楽じみている。それは最後にくるり、とターンを決めたあと、二人の姿を目にとめると、ぱああ、と天使のようにほほえんだ。ぱたぱたと駆け寄ってくると、ほんの少しだけかがんで、二人に視線を合わせる。
「スレッタ。それに、ミオリネ。どうしてこんなところに?」
「えへへ。エランさんにあいにきちゃいました!ミオリネさんにはついてきてもらったんです」
「嬉しいこと言ってくれるね。……でもなんでミオリネまで?」
スレッタはそこで、ほんの少しだけ頬をふくらませる。しらばっくれないでください!と、言いながら。
「エランさんはミオリネさんのこと下僕にしてるんですよね」
「すれった……」
「ずるいです。私もミオリネさん欲しいです」
「スレッタァ!?」
ほんの一瞬、自分のために怒ってくれたのか……と「何故スレッタはエランとこんなに親しげなの?」「どこでそれ聞いたの?」「てかやっぱり私の認識って下僕なの??」等という疑問を飲み込みそうになったが、やっぱりスレッタはスレッタだった。エランはけらけらと笑う。
「いいねえ。二人のものにしよう」
「やったー!!」
「何 その どういう展開!?!?」
dice2d5=3 1 (4)
1:ミオリネ「ス、スレッタとエランってどういう関係……!?」
2:スレッタ「……エランさんの家に拳銃があるました。どういうことです?」スレッタ言いくるめ:dice1d100=8 (8) (70)
3:ミオリネ「スレッタはペイル社と関わりがある……の?」ミオリネ説得:dice1d100=58 (58) (70) スレッタ言いくるめ:dice1d100=17 (17) (70)
4:スレッタ「ルルイエ、……って、なんですか?」スレッタ言いくるめ:dice1d100=70 (70) (70)
5:スレッタ「じゃあミオミオで遊びましょう」ミオリネ「は?」
- 56二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 22:08:11
このレスは削除されています
- 57二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 22:22:16
※1と3は似たような内容なので4を追加できいちゃいますよ!
「え?……あ、その……スレッタと僕?は……その……」
「恋人ですよ」
存外簡単に白状された答えに、ミオリネはしばらく、愕然とする。
付き合ってます。半年前から。
エランは顔を真っ赤にして硬直していた。天使のごとき笑みが、酷く狼狽するようなそれに変わる。スレッタはいたずらっぽく笑って、ミオリネとエランを交互にみやった。
「ふふ。大スキャンダルですね?」
「えっ……いやあの……」
「エランさん、日記読みましたよ~!ちょっとだけだけど。私のこと書いてくれてましたね、嬉しいです!」
「え~見られてたの!?恥ずかしい!」
「ハジケすぎでしょ!!!!!」
ミオリネは突っ込まずにはいられなかった。スレッタはふわふわとわらって、それからほんの少しだけ、視線を落とす。
「大切だから」
エランさんに。一緒にユニットを組みたいって、ステージで一緒に演奏しようって言われた時、すっごく嬉しかった。
ミオリネの言葉が、とまる。スレッタは真っ直ぐに見て、続ける。
「でも、ううん、だからこそ。私は何も知らないままでいたくない」
エランの顔に、笑みが浮かぶ。
いや、違う。先程からずっと笑みはうかんでいた。しかし先程までのそれと、今のそれは。明らかに、性質が違う。
「エランさん、何故ミオリネさんを殺そうとしたんですか。何故ラウダさんに危害を加えたんですか。……ルルイエとは、なんですか?」
スレッタは真っ直ぐに聞いた。エランがスレッタの手を握る。そうして「誤魔化す必要もないか」とつぶやき、顔を上げる。どこか恍惚とした表情で、スレッタを見つめる。くちびるを、近づける。ともすれば触れ合ってしまいそうなほど、近く。
「『銀の黄昏教団』」
もし辿りつきたいなら、それについて、調べて。
エランの瞳が、どこか悲しげに見えた。
ミオリネ「……まさかだけどエランやラウダが今回の組み合わせで渋ってたのって」
エラン「アハハ」
スレッタ「一緒にミオリネさん飼いましょうね~五号さん!」
ミオリネ「ダイス神の趣味!!」
スレッタPOW判定:dice1d100=39 (39) (50)
- 58二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 22:27:12
エランの態度違いすぎて草
- 59二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 22:29:53
なんかここまで徹頭徹尾殴られ続けてるとミオリネが不憫だな……HO的には割と黒いことやってるのに
ルルイエで嫌な予感はしてたけど銀の黄昏教団さんやっぱり出てくるかあ - 60二次元好きの匿名さん23/06/13(火) 22:37:49
「……『銀の黄昏教団』?」
スレッタが目をぱちぱちと瞬かせた。エランは「そう」と言って、笑う。
「もしくは日記を、最初から最後まで読む。そうすれば僕のことが分かるはず」
「あんたさあ」
ミオリネがそこで、エランの言葉をさえぎった。エランは感情の読めない瞳で、ミオリネを見やる。
「……自分の家の住所を渡したり、今回はよくわかんない単語だけ教えたり。見つけてほしいと言わんばかりで、そのくせ答えは自分で探せ。一体、何が目的なの?」
「なんだろう」
エランが小さく呟いた言葉は、どこか、冷たい響きをまとっていた。
スレッタの手を握ったまま、俯く。「なんだろうなんだろうなんだろう」と小さく繰り返し、耳を、額を押さえる。それからゆるゆると息を吐き出して、半ば、泣きそうに震えた声で呟いた。
「知って……ほしいのかもしれない。僕のこと」
スレッタが息を飲む。
遠目に見ても、エランの頬が、耳が、熱を持ち、血が回って赤くなっているのがわかった。おかしいよね。ごめんね。今すぐ泣き止むね。ごしごしと自分の目を擦る。涙は出ていないのに、取り憑かれたように、ごしごしごしと。
「……エランさん……」
スレッタがエランの手を取った。少し目を伏せ、見上げる。真っ直ぐに。そうして今度は、ちらりとミオリネに視線をやった。
「ミオリネさん。……私、エランさんのことが知りたい、です。一緒に調べてください、命令、です」
「……ばかね」
ミオリネはふっと微笑んだ。
今まで許されないことを沢山したし、された。エランやスレッタにこう、下僕扱いもされた。それでもミオリネはたぶん、根本的なところで優しさを捨てきれていなかった。だからラウダのことだって、吹っ切れることも忘れることもできないまま後悔し、気に病みつづけた。
エランのことも、スレッタのことも。
今度は、失うわけにはいかない。
「めーれーじゃなくても、手伝うわよ」
スレッタの瞳が。
にわかに、輝いた。
【五日目 午前 終了】
dice1d3=1 (1)
1:ミオリネ「『銀の黄昏教団』について調べる」
2:スレッタ「グエルさんに接触したいです」
3:ミオリネ「……その前にまずコイツら問い詰める!」スレッタ「はい?」
- 61二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 04:59:15
エラン、なんかすごい不安定な感じがして不安になるな…
- 62二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 06:48:43
ラウダ「ミオリネ、なんでアレなHO引いてるのに展開のせいでなんかヒロイックな感じになってるの……?」
グエル「女神に愛されている節がある」
シャディク「説得力があるね」
ラウダ「……こほん。ニカの研究室をもう少し調べるんだったね、それじゃあ……」
グエルははっとして、気を取り戻す。それから今しがた貰った『ミカエリス』に触れた。
表面はつるりとしている。この大きさであれば、加工したらそのまま石クズになってしまいかねない。このまま持っていくのが良いだろう。……そもそも、こんなもの不要かもしれない、といったら、それまでだが。
「それでグエル、返事は?」
「え?」
「俺のものになってくれるのか」
「……ッ!?」
グエルは顔を真っ赤にしてシャディクを凝視する。一瞬凄まじく焦って、しかし頭は、どこまでも冷静だった。
「使える」。
ならば利用すればいい。グエルはシャディクの手を握り返し、何とも返さず、ただ笑った。ニカがそんなふたりの様子を見て、「へえ?」と面白そうな声を上げる。
「それで、まだなにか質問があるんです?」
「ああ、そうだね……」
シャディクが考えるように視線を巡らせた。それから服の中に『ミカエリス』を彫って作ったらしいロザリオをしまいこみ、顔を上げる。ちなみにバッチリグエルの手は握ったままだった。
dice2d4=2 3 (5)
1:シャディク「『ミカエリス』の効果について詳しく教えてくれ。逆位相ってなんだ?」
2:グエル「【旧支配者のキャロル】の楽譜を見せてみる」
3:シャディク「君の正体が知りたい」シャディク言いくるめ:dice1d100=14 (14) (70)
4:グエル「……なあシャディク。バトルしよう」シャディク「は?なんの話??」
- 63二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 07:24:49
「……ニカ・ナナウラ。君は何者なんだ?」
シャディクがふと、小さく呟いた。
ニカは微笑んだまま、「質問の意図がわからないよ」と言う。シャディクは少しだけ俯き、続ける
「君があの時、僕にペンダントをくれた人、なら。あの時から少しも見た目が変わっていないのは、おかしい」
グエルはニカを見る。
確かに、大学教授というには、彼女はあまりに若く__いっそ幼くすら見える。だが、そんなことが、有り得るのか?ニカは笑みをたたえながら、椅子の背もたれに身を預けた。
「……そんなにいいものじゃないよ、これ」
特にあなたたちみたいなひとは、時間を、未来を、たのしんでほしい。停滞し続けるのは私だけでじゅうぶん。ああ、なんか最近は、未来を守るために自らこちら側にやってこようとする物好きが増えたみたいだけど……?
言っている意味を測りかねて、シャディクは「どういう、」と声をあげた。ニカは困ったような顔で、静かにつぶやく。
「聞かない方がいいよ」
……聞かない方が、いい。
ニカは繰り返す。存外きっぱりと。
重苦しい空気を破るように、グエルは「あー」と声をあげた。鞄の中に手を入れ、しばらく手持ち無沙汰に漁ったあと、一枚の楽譜を取り出す。
「そういえば、こんなもの見つけたんだが、お前なら何か知らないか?」
「なんそれ」
「……うん?」
ニカは困ったようにそれを見る。それから舌の上で簡単にメロディを転がし、あ、あ、あー、と呻きとも唸りともとれないくぐもった声をあげた。
「これ、かなりまずいね。持っていると頭が痺れる感じはある?大丈夫?」
「やはり、何か特別なものがあるのか」
「そうなるね。……正確なメロディではないのと、一人分の魔力じゃ足りないからか。ごめん、ちょっと楽譜写させてくれる?逆位相の譜面を作る。できたらあなたたちにも渡すから、お守り代わりに持っていて、もしこの曲が奏られたら、演奏して」
グエルが答えるより前に、ニカはさらさらと裏紙に五線譜を書きつける。それから低く、小さく、呟いた。
「……なんたって、星辰なんて揃えようとしてんだか」
【シャディク グエル 五日目 終了】
dice1d3=2 (2)
1:グエル「ラウダのところでねる……」
2:シャディク「一緒に新曲作ろうよ!」
3:グエル「シャディク。ホテル・アスティカシアに向かうぞ。ロックバトルだ」シャディク「……わかった」
- 64二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 08:02:12
いよいよもってグエルシャディクvsスレッタミオリネの構図っぽくなってきたんだが…
- 65二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 08:38:01
今新曲作ったら新たな呪文系の曲が作られる予感しかしないんですけど
- 66二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 11:14:51
「『銀の黄昏教団』ねえ……」
名前からして宗教団体であることはわかる。
調べてみればかなり小規模であったらしいこともわかる。
だが、スマートフォンで調べてみても、どうやら十五年前に火災か何かで焼けて解散したようで、書かれているのは根拠のない憶測ばかりだ。そのどれもが、「小規模とかいうけど実はバックにでかい組織がある」「海の神と、時間を司る神を信仰している」「やべえ儀式をしている」というような眉唾物の根も葉もない噂だけである。
「え、エランさん……は、この教団と関わりがあるんでしょうか?」
「さあ?わざわざ指示してきたってことは、何かしらの関わりはあるんだろうけど」
スレッタはミオリネのスマートフォンを覗き込んで、こてんと体重を預けてきた。ミオリネはほんのすこしだけ顔を顰め、スレッタを見下ろす。
「あんた、エランの恋人じゃないの?」
「ミオリネさんもエランさんも好き。それだけですね」
「柔らかすぎない!?」
てか愛ゆえなのあの行動? ミオリネは考えてみる。下僕発言。命令。ココアつくるです。ちょっと出力がバグりすぎてる。
……唯一の手掛かりとしては。
会員専用ページが存在しているということは突き止めた。ただしログイン必須なくせに、メールアドレスなどは記載されておらず、コンタクトはとれそうにない。新規入会して入るということは流石に絶望的だ。
シャディクならハッキングできるかもしれないが、ミオリネやスレッタではどうしようもない。もちろんあてずっぽうで入力してもいいが、それで入れるのは余程幸運な場合だけだろう。
考えてみる。
スレッタのこと。
エランのこと。
__ラウダのこと。
「……」
ミオリネは少しだけ睫毛を伏せる。それから静かに、決意をしたように顔を上げた。
dice1d3=1 (1)
1:ミオリネ「案外イケる気がしてきた」ミオリネ幸運イクストリーム:dice1d100=58 (58) (14) スレッタ幸運イクストリーム:dice1d100=23 (23) (10)
2:ミオリネ「スレッタから【不祥事の証拠】を盗めない?」ミオリネ幸運ハード:dice1d100=56 (56) (35) スレッタ手さばき:dice1d100=40 (40) (70)
3:ミオリネ「……ラウダに謝りに行く」
- 67二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 11:24:21
ミオリネが割りと覚醒してくれそうなんだけど若干手遅れになりかけてませんかこれ
- 68二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 12:01:56
「無理、か……」
ミオリネはため息をついた。
さすがに無理だ。スレッタはいいとこまで行っていたが、最後のパスワードがわからずあきらめていた。二人してお互いに背を預けて、ふうとため息を吐く。ぐるりと三角座りをして、少し、ふさぎ込む。
「み、ミオリネさん……大丈夫ですか?」
「いえ、……いいの。私は……」
少しだけ、鬱屈としたような表情をする。
しかしすぐにふるふると首を振り、顔を上げた。頼りになるのは、シャディクだ。今シャディクは十中八九グエルと一緒に行動している。つまるところ、シャディクと会うことはそのまま、グエルと対話をすること、ひいてはラウダに対面するかもしれないことを指す。
前の自分なら、きっと罪悪感に押しつぶされるだけで、何もできなかった。実際グエルにそれを告白したときは、息苦しさからスレッタに引っ張られるまま逃げてしまった。
でも、逃げたくない。
逃げたくないし、失いたくない。
スレッタがミオリネの横顔をみて、眉間をむにむにと撫でた。「ミオリネさん、みけんにしわよってますよ~」。ミオリネはふっと力を抜いて、スレッタに対して微笑みかけると、ぎゅうぎゅうと抱きついた。
「な、なんです、とつぜん!?」
「私のこと好きなんでしょ?」
「す、すき、ですけど~!?!?」
二人の笑い声が重なって、柔らかく転がった。
【五日目 終了】
dice1d3=2 (2)
1:ミオリネ「シャディクとグエルに合流する」
2:ミオリネ「とりあえずラウダのところに行く」
3:ミオリネ「五人全員で集合するわよ」
- 69二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 12:17:14
かわいい
- 70二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 13:41:14
ラウダの病室の場所を、ミオリネは知らなかった。
どこの病院に入院しているのかすら、知ろうとはしなかった。
スレッタに導かれるまま、ミオリネはその前に立つ。息を吸い、吐く。目の前にあるプレートには、「ラウダ・ニール様」と書かれた紙がはさまっていた。
滑車で軽くころころと転がるはずの扉が、やけに重く感じた。スレッタが心配するようにこちらを見ている。ミオリネはそちらには目を向けず、まっすぐ、部屋の中を見つめた。
こちらを見て、呆然としたような表情をしているラウダと、目が合った。
ミオリネSANc:dice1d100=10 (10) (68) 1/dice1d6=2 (2)
罪悪感に押しつぶされそうになる。しかしそれでも、……それでも、ミオリネは一歩前に歩み出た。まっすぐに。それからごくりと息をのみ、頭を下げる。
「ごめん、ラウダ!」
静かな病室の中で、存外それは、はっきりと響いた。
ラウダは何が起きたのかわかっていない様子だった。しかし徐々にそれを呑み込んだらしく、立ち上がる。壁に手をつき、腹を庇いながら、足元がおぼつかないながらも近寄ってくる。
「ミオリネ、僕はこの通り」
「ふらふらじゃない!ちょっ、寝てなさいよ!」
「ううん、これはただの眩暈だから……ミオリネ、気にしないで。僕は大切な仲間を守れて、よかったと思ってるんだから。でも、今度のライブのあとの焼肉は、ミオリネの奢りだからね」
ミオリネの肩から、ふっと力が抜ける。
「なによそれ……」
もっと自分のことを大切にしろだとか、ミオリネに対して怒れだとか、いろいろ言いたいことはあったけど、ミオリネには何も言えなかった。
とにもかくにもと、ラウダをベッドに戻すと、ミオリネはほんの少しだけ、微笑んだ。
「とにかく安静にしてて。悪かった。……もう、あんなことはしない」
「それは助かるよ。僕も、強く言いすぎた」
二人は困ったように笑って、こぶしを突き合わせる。これで仲直り。そういうことにしよう。何故なら目下の問題は、
「……ところで、兄さんのことだけど」
「シャディクや、エランのこともね」
・ミオリネノーマルルート(対象:なし。誰かとカプ的にどうこうなるわけではない)
分岐条件達成
dice1d3=1 (1)
1:グエルに連絡してみる 2:シャディクに『銀の黄昏教団』について調べるよう依頼しておく 3:ラウダにもう少し事情を聴く
- 71二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 13:43:54
唯一ロックじゃないミオリネ
- 72二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 13:44:54
最終的にくっつかないとノーマルとかじゃなくノーマルルート自体にも分岐条件あるのか
- 73二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 13:46:45
このレスは削除されています
- 74二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 13:47:15
おっ全員分ルート出た?
それぞれの対象はスレッタ→ミオリネとシャディク→グエル→ラウダでいいのかな…プラススレッタはエランと付き合ってると
何だこのカオス(率直) - 75二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 14:19:41
ミオリネ「私の場合はそうってだけで、ノーマルルートがそもそもなかったり、クライマックスまでに条件を満たせないとノーマルルートだったり、ハンドアウトによって違うみたい」
シャディク「ちなみに俺は元々ノーマルルートは存在しない予定だったけど、もし本編中でなんの条件も達成できなかったらノーマルルートとしてラウダとくっついていたみたいだよ~……なんて????」
エラン「そうなるね!ということでみんな一言ずつどうぞ」
スレッタ「ミオリネさん♡エランさん♡だいすきですよ♡♡」
ミオリネ「なにこれ……知らん……こわ……」
シャディク「グエル!俺のものになってくれ!!」
グエル「ラウダ……何もかも壊しちゃおうよ……」
ラウダ「なにこれ……知らん……こわ……」
グエルは自分の家にシャディクを招くと、簡単に食事の準備をした。シャディクはきょろきょろと周囲を見回す。こうしてみると、確かに、作曲関連の本がいくつか置いてあるのがわかる。
とにもかくにも、まずは新曲を準備しないと。シャディクはぺたりと床に座って、グエルの方を見上げた。調理用の鋏に、ピーラーに__
意識して、包丁を使っていないように見えた。
「……料理、得意なの?グエル」
「苦手ではない。ラウダのぶんはいつも、俺が作っていた」
ふうん、とシャディクは適当な返事を寄越した。
豪勢で手が凝っているわけではないが、雑においしいタイプの漢飯。グエルの作る料理はその類のものであった。いただきますと手を合わせ、チャーハンにプラスチックのスプーンをさすと、ふと。グエルがシャディクを見つめていることに気づいた。
「シャディク。なんでも聞く。いくらでも曲を作ってやる。だから……俺のおねがい、きいてくれるんだよな?」
「うん、もちろん!あの程度のこと、わけないよ」
シャディクはとろけるように笑った。ちなみにチャーハンはおいしかった。
dice1d2=2 (2)
1:シャディク「さっそく作曲……しよっか」シャディク芸術(音楽):dice1d100=16 (16) (100) グエル芸術(作曲):dice1d100=67 (67) (100)
2:グエル「……うん?ミオリネから電話か」
- 76二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 14:28:08
包丁使ってないのはラウダの時のトラウマか…
- 77二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 16:15:21
シャディクもグエルも音楽の技能がカンストしてる...(震え声)
- 78二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 16:18:12
ヒェッてなった
- 79二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 22:45:37
音楽が絡むとろくなことにならないってばっちゃが言ってた
- 80二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 22:51:10
「……ミオリネ?」
端末から聞こえるグエルの声は、ミオリネの記憶にあるそれよりも、存外低かった。
当然だ。グエルからすれば、ミオリネの認識は、自分が犯人だとバレた瞬間逃げた輩の段階で止まっているのだから。ミオリネは少しだけ睫毛を伏せ、顔を上げる。
「グエル。……エランの日記って、もってる?」
「持っているが……それがなんだ?」
「渡してほしい。内容を教えてもらうだけでもいい」
「……」
グエルの返事は無い。
シャディクはデザートのプリン(これもグエル謹製である。おいしい!)を食べながら、上目でそれを伺った。口を出すつもりもないが、動向は気になる、といったところだろうか。
「……何故俺がそれをしなければならない。俺になんのメリットがある」
「それは……」
「ないならこれで話は終わりだ。さあシャディク、新曲、作ろうか」
「待って!」
グエルは赤いボタンをスライドしようとした。だがそれより前に、ミオリネが叫ぶ。
グエルが「なんだ」と尋ねる。勢いで引き止めたはいいけれど、ミオリネには割と本当に、グエルに対して交換条件として出せるものがなかった。ラウダに説得させようにも、さすがに病室で電話はだめだろうということで、病院を出てきてしまった。スレッタが「大丈夫ですか……?」と不安そうな顔でミオリネを見つめる。
ふっと、息を抜く。
大丈夫。私なら、できる。
ミオリネ「いやまあそもそも味方PCに対して情報を秘匿するのがおかしいんだけどそれでこう……説得できたりしない?」
グエル「無理だな。俺の大切な弟を!死に追いやりかけた人物に!義理立てする必要は無い!!」
ミオリネ「このPvPブラコン!!!!」
グエル「だがそちらから何かあれば説得に応じるのも本当だ。なあKP」
エラン「そうだね。説得方法次第では補正が入る」
ラウダ「プラスにもマイナスにもね。……言葉は選んでね?ミオリネ」
dice1d3=1 (1)
1:ミオリネ「……ラウダとは和解した。今はバンドの今後を考えましょう」(説得ハード化)
2:ミオリネ「ジ・アスティカシアのライブ、成功させなきゃだから。協力しましょう」(補正なし)
3:ミオリネ「い、色ボケ的展開を応援する!」(説得+10)
ミオリネ説得対抗:dice1d100=25 (25) (70)
グエル威圧対抗:dice1d100=1 (1) (70)
- 81二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 22:52:55
このブラコンつっよ……
- 82二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 22:54:34
貫禄の1クリ
これには弟くんもニッコリ - 83二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 22:56:02
ミオリネもがんばってるのに1クリはすごい
- 84二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 22:57:18
色ボケ的展開を応援するでプラス補正入るのはなんで?どういうこと…?
- 85二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 23:22:02
「話はそれで終わりか」
「待っ」
「ラウダは優しい。お前を許さずにはいられないだろう。だが……俺はお前を、エランを、俺自身を__運命を、何もかもを、許す訳にはいかない」
「グエル」
「じゃ」
グエルは今度こそ、通話を切った。
それから、シャディクに向き合う。しばらく、表情の抜け落ちたような顔で__じっと。見つめる。
(……ラウダは止めるかな)
グエルはほんの少しだけ、自嘲した。これでいて、グエルは冷静なつもりだった。冷静になった上で、こうすることが唯一の正解なのだと信じて疑わない。いや__違う。ミオリネが、最後に残った躊躇いもけしてくれたのだ。
もう、悔いはない。
……仲間は多い方がいい。
正確には、シャディクさえ__ジ・アスティカシアのリーダーさえ掌握すれば、あのホールライブは完全に支配下における。ならば、シャディクを引きずり込もう。グエルはニコリと笑って、シャディクの頬を撫でた。シャディクは呆然と、「ぐえる……?」と尋ねるように言う。
「なあ、シャディク。新曲を作るのは、今度にしないか?」
「な……んで?」
「しゃ、でぃ、く」
一緒に遊ぼう。
お前に、俺のことを、もっと教えてやりたい。
シャディクははっと目を見開く。囁かれた声は、どんな音楽よりも、ああ、そう。
(……グエル・ジェターク、俺の、太陽だ!)
ミオリネ「あのさあ」
グエル「ダイスげきつよでごめん」
シャディク「現在進行形で俺がピンチなんだけど!?」
エラン「……引きずり込もうったってどうする?一応こちらとしては、ルルイエ異本をよませて発狂させるか、説得か、ダイスバトルか、ってのを想定してるけど」
グエル「うーん……ふふ、そうだなあ……?」
dice1d3=3 (3)
1:グエル「……なあシャディク。この本読まないか?」シャディクSANc:dice1d100=36 (36) (27) dice1d8=3 (3) /dice2d8=5 8 (13)
2:グエル「ロックバトル(言葉通り)だ!」シャディク芸術(ギタボ):dice1d100=13 (13) (70) グエル芸術(ドラム):dice1d100=60 (60) (70)
3:グエル「ロックバトル(意味深)だ!!」シャディク色ボケ対抗:dice1d100=62 (62) グエル色ボケ対抗:dice1d100=31 (31)
- 86二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 23:26:52
本読んでたらやばかったっすね…
ロックバトル(意味深)でもやばいけど… - 87二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 23:29:45
敵対勢力になった瞬間ダイスがキレッキレに輝きだすの前回を思い出すね!(遠い目)
- 88二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 23:35:30
SAN値がジェンガ並みに崩れやすいシャディクにルルイエ異本を読ませなかっただけマシ...
危なかった...14まで削れるとこだったぞ... - 89二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 23:39:23
こういうところでロックバトル(意味深)が出るあたり流石ここの女神だなーってなる
- 90二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 23:41:54
グエル以外にもちゃんと(ちゃんと?)意味深選択肢用意されてるんだけどねぇ…
でも露骨な女神も嫌いじゃないです! - 91二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 23:46:15
え、兄弟丼???
- 92二次元好きの匿名さん23/06/14(水) 23:49:03
こうなるとシャディクとラウダがロックしてグエルだけ知らないの(意味深)だなあ…
- 93二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 06:53:20
グエル「普通にロックバトルしたら負けてたが意味深したら勝った。今度リリス様にお供えしておかないといけないな」
シャディク「??????????おかしい……」
グエル「草」
シャディク「なんでダブルスコアで勝ってるのもおおおおお!?」
ラウダ「貞操をリーブラにのせてらっしゃる?」
グエル「俺は諸説あるがシャディクはのせるものがないぞ」
シャディク「酷い発言を聞いた」
ラウダ「わかった、じゃあシャディクは……の時……してもらうことにしようかな。じゃあ描写を……」
シャディク「待て」
グエル「何をだ」
シャディク「一万歩譲ってこのHO内容に関しては受け容れよう。だけど描写に関してはちょっと待って欲しい」
グエル「HOに関しては受け容れるのか」
ラウダ「そういえば僕の時も一回抗う素振りを見せたんだっけ」
シャディク「俺は兄弟両方にフィックス・リリース的な意味で手を出すか手を出されるかしただいぶ倫理観が緩い人間にはなりたくない!」
グエル「お前の目的俺を手に入れることなんだろ?お前に明け渡してやるって言ってんだよ」
ラウダ「兄さんの好意を無下にするのか」
シャディク「愉快犯コンビやめて!!俺はお前らと違って女神に遊ばれ慣れてないの!!!!」
グエル「俺たちも好きで玩具やってるわけじゃないんだけどなあ……」
ラウダ「……まあロック(隠語)だし抵抗を許す。描写にも困るしね」
dice1d3=2 (2)
1:ハニトラ的なアレで一緒にお酒飲んだだけ
2:軽いボディタッチ(ハグとか握手とか)程度
3:こいつらフィックスしたんだ!!!!
- 94二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 07:09:48
シャディク「逆に怖くなってきたな」
グエル「ンだよ」
シャディク「『自分の知ってる最大限』をやったらこれになったのでは?」
グエル「ンだよ!!Sっ気伏線回収って言えよ!!!!」
ラウダ「わかった。じゃあ……」
グエルはそっと、シャディクの手を握り、その指先に己の指を絡める。シャディクは「え?え??」とばかりに目を見開き、ぱちぱちと忙しなく瞬きをする。そんなシャディクの背を、後頭部を、うまく腕まで使って、空いたもう片手で抱き寄せた。グエルの瞳が、じっと、シャディクを見つめる。シャディクの頬が、いよいよもって、色を濃くする。
「なあシャディク__」
声が、吐く息が、くちびるに触覚として感ぜられるほどに、近い。
「……もっと、遊びたいか?」
シャディクは硬直する。頷くことも首を横に振ることもできない。神経のどこかに何かしらの重篤めなバグが起きてしまったように、頭で情報を処理しきれない。グエルは小さく笑って、「ならば」と囁いた。
「次のライブの時、……をしてくれ。そうしたらライブが終わったあと、いくらでも一緒に遊んでやる。いいな?」
「……わ、わかった。だからその、グエル、近いよ。冷静に、考えられなくなっちゃう……」
「冷静じゃなくてもいい」
シャディクが顔を上げる。
「冷静じゃないお前が見たい」
グエルの感情は、読めない。
そこでぱっと、顔が離れた。ニコリと笑って、「そろそろ遅い時間だ。眠ろう」と歩き出す。
「ベッドは俺の部屋のを貸す。そこで寝るといい」
「えっ……じゃ、じゃあ、グエルはどこで眠るの?」
「ラウダの部屋だが?」
「え待ってどういうこと??」
二人はわいわい話しながらそれぞれの寝床についた。グエルは布団にもぐりこむと、小さく、ほんの小さく、呟いた。
「……ライブのあとも、世界が続いていたら、の話だが」
【五日目 終了】
dice1d4=4 (4)
1:シャディク「そろそろ仕事とかやるべき?」
2:ミオリネ「情報共有がしたい。皆で集まりましょう」
3:グエル「このまま、俺とシャディク、ミオリネとスレッタでいいだろう」
4:スレッタ「私とHOdice1d3=2 (2) さん、あと残り二人、でいきましょう!」
- 95二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 07:51:13
女神にまだ倫理観が残ってて良かった
でも最後不穏だなぁ シャディク何させられるんだろう - 96二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 14:08:15
このダイスだと組み合わせこのまんまか?
ちょっと一回合流なりシャッフルなりしてほしいところだが…
というかこれ二方向から世界滅ぼされようとしてない?草枯れる - 97二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 14:21:30
- 98二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 14:26:26
- 99二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 14:36:25
あと銀の黄昏教団とエランの情報についても現状グエルかシャディクの力借りられないと手詰まりなんだよね
- 100二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 16:34:33
スレッタ「あ、ルートは先に出たの優先なので、変更はない、らしいですよ~!」
ラウダ「これで言うと、本来兄さんを『Helios』だと見抜いてそれを肯定することが兄さんのハッピーエンドルートの条件だったらしいけど、既にロックルートに分岐していたから、あの時点だと意味がなかった」
グエル「……逆に言えば、あそこでシャディクが追い付いていれば俺はハッピールートに入っていたのか?おまシャディク!?」
シャディク「俺は悪くない!!」
ミオリネ「……さて」
スレッタ「正直手詰まり、ですね?」
ミオリネ「シャディクに接触してハッキングさせるか、グエルが所持してるエランの日記を手に入れるかしたいんだけど……KP、グエルって今どこにいる?」
エラン「さあ?」
スレッタ「うーん……グエルさんの家に日記が置いてあるなら、侵入して見に行くのも手、ですけど。あともう一つ手段があるとしたら、ラウダさんも参加してもらって全員で幸運お祈りチャレンジとか。ラウダさんのPOWっていくつなんです?」
エラン「30」
ミオリネ「よわい」
スレッタ「どうして」
エラン「……ふふ。面白いし、持ち歩く意味がない以上、どうせ持ちあるいていないだろうから、日記はグエルの家においてあることにしてあげてもいいよ。さて、どうする?」
ミオリネ「……さすがに不法侵入は憚れる、けど、やるしかないわよね。っていうか一回シャディクかグエルかと話し合いたいんだけど!?あいつらどこいるのよホント!!」
エラン「さあ??」
スレッタ「あっこれほんとにわかってない顔だ」
ミオリネ「なら先にグエルたちの処理しなさいよ!!」
エラン「えへへ。……それで、どうするのかな?」
dice1d3=2 (2)
1:ミオリネ「……やるわよ、幸運チャレンジ」ミオリネ幸運イクストリーム:dice1d100=90 (90) (14) スレッタ幸運イクストリーム:dice1d100=65 (65) (10) ラウダ幸運イクストリーム:dice1d100=25 (25) (6)
2:スレッタ「ま、待ってください。ラウダさんならグエルさんの家の合鍵くらいもってるんじゃないですか!?」ミオリネ説得:dice1d100=25 (25) (70) スレッタ言いくるめ:dice1d100=52 (52) (70)
3:ミオリネ「行くかあ」スレッタ「ですねえ」
- 101二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 17:03:57
「あ……あの。すみません、私たち、少し所用があって、グエルさんの家に行きたいんですけど……グエルさんの家の合鍵、持っていたりします?」
「え?持っているよ。というか一緒に住んでるし。何しに行くの?」
「知りたいことがあるの。……グエルのことで」
「……なるほどね。わかった、渡すよ」
ラウダは存外あっさりと頷いて、まだどこかふらついた足取りで鞄に近づく。ミオリネは咄嗟に「大丈夫?」と支えようとしたが、ラウダは「大丈夫」と断った。その中から、作曲に関する本や音楽雑誌、ノートパソコンなどに混じって、鈍く光る鍵が出てくる。なるほどごくごく一般的な鍵だが、紺色にほんの少しだけ躑躅色の糸が混ざった組紐が、目印のようにむすばれている。ミオリネの視線に気づいたのか、「これは兄さんがつくってくれたんだ。おそろいなんだよ!」と弾けるように笑って見せた。そうしてミオリネに、それを手渡す。
「私が聞くのもなんだけど、もうちょっと警戒したら?」
「ミオリネとスレッタなら大丈夫だよ。……それに、この前の兄さん、なんだかちょっと、怖い顔してたから。いや、笑顔ではあったんだけど」
「……?」
二人は不思議そうに顔を見合わせる。怖い顔? 笑顔? 一体、何があったというのだろう。それは__ミオリネと、何か関係があるのだろうか。
そこふと、スレッタが呟いた。
「……もしかして、HO3の家とNPC1の家は別枠で用意する予定だったけど兄弟設定でこれ幸いとまとめたとか」
「その情報はあなたのセキュリティクリアランスには開示されていません」
ミオリネ「別枠で用意すればよかったのでは??」
スレッタ「というかヴィム・ジェタークはどうしたんです……?」
エラン「知らない!探索可能場所を一個減らしてあげたんだから感謝してよね!!」
ミオリネ「あこれ深く考えてなかったやつだ」
スレッタ「こわいですね~ こわいですねえ……」
1:日記を探す(成功で日記が見つかる) 2:グエルの部屋を探す(二つ情報が落ちてます) 3:ラウダの部屋を探す(二つ情報が落ちてます)
ミオリネ目星:dice1d100=5 (5) (70) dice1d3=3 (3)
ミオリネ目星:dice1d100=8 (8) (70) dice1d3=2 (2)
スレッタ目星:dice1d100=76 (76) (70) dice1d3=2 (2)
スレッタ目星:dice1d100=41 (41) (70) dice1d3=3 (3)
- 102二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 17:07:27
誰も日記を探さないのである
しかしミオリネさん出目いいね - 103二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 17:46:07
ミオリネのクリティカルとスペシャルいいね
- 104二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 19:28:46
純粋な疑問なんだけど、これだけ別行動しててお互いに相手が何してるかわからなかったら、鉢合わせしたりしないのかな?
- 105二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 22:38:44
エラン「普段ならそう処理しているけど、今回に関しては出会ったらそこで話が大きく動く(ある意味しっかり目に敵対している)から、それまでに情報収集をできるよう、話し合うという選択肢にあたらない限り話さないようにメタ的にKPが隔離しているよ!」
ラウダ「シナリオ的には、どうかなあ……無意識にお互い、特に兄さんが会いたくないって避けている、みたいな感じになるのかな?」
ミオリネ「君よ気高くあれ__」
スレッタ「つよい」
エラン「……しょうがないなあ、じゃあ日記も出してあげる」
ラウダの部屋には「作曲入門」という本があった。かなり初心者向けで、これを使えばアイデアで芸術(作曲)を代用できそうだ。それ以外で気になるものとしては、ラウダのメモがある。とはいってもこまごましたことを書き留めた、日記のようなものであるみたいた。
「ミオリネのこと、言った方がいいのかな」「兄さんはもしかして」「この日はシャディクと飯」「ミオリネ」「スレッタはジ・アスティカシアを抜けようとしている?」「兄さんのそれはいわばストックホルム症候群のようなもの。できるだけ早く弟離れしてほしいけれど、今のこの関係が心地よくないといったら、嘘になる」「問題は山積みだ」「でも、みんな、大切な仲間。ライブは成功させないと」
それらを一枚一枚読んでから、ゆっくりとため息を吐く。……そう、だ。みんな大切な仲間だ。ライブは成功させないと。……シャディクとグエルは?
次いで、グエルの部屋に入ってみる。なんとなく差探してみたら、ドラム関連の教本に混じって、ラウダと同じ作曲入門があった。何かがひっかかる。ノートパソコンを、開けてみる。
どうやらボカ□的な合成音声ソフトが開きっぱなしになっているらしい。スレッタはそのメロディラインを一瞥すると、「もしかして……」と小さく呟いた。そのパソコンで、動画投稿サイトにアクセスしてみる。ログインしっぱなしの、それは__そう、『Helios』のものだ。
「……グエルさん、『Helios』だったんですね」
「うすうす、勘付いてはいたけど。……なんで隠してたんだか」
二人は肩をすくめて、ノートパソコンを閉じた。と同時に、ふと。顔を上げる。
部屋の内装に似合わぬ、古ぼけた本が置いてあった。スレッタは息をのむ。あまりにも、見覚えが、あった。何故ならそれは、
『エラン?の日記』
- 106二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 22:44:29
「みんなやけた。みんなやけしんじゃった。ぼくとおかあさんのふたりだけ。これからどうすればいいんだろう。みみなりがする。たすけて。たすけて、たすけて。
ぼくと同いどしぐらいの子はみんな学校に行っているらしい。おうちをぬけだして公えんにいって、であった子はそういってた。ぼくも行きたい。またあおうねってやくそくしてわかれた。おうちにかえったら母さんにおこられた。あたまがいたい。みみなりがひどい。
耳鳴りがする。変な音がする。母さんが何かを企んでいるらしい。何をしようとしているかは知らないけど、僕は絶対、その前に家を出る。そうして自由に生きるんだ。耳鳴りがする。
これから僕の名前は××になるらしい。一体どういうことだ。よくわからない人たちの中に入れられて、アイドルとやらの紛いごとをさせられるらしい。いやだ。僕は学校に行きたい。あの子と約束したんだ。それなのに僕は学校に行かなくてもいい年齢だということにされて、よくわからない歌を歌わされる。違う、この音は。頭が痺れてくる。耳を塞いでも、違う、これはあの曲じゃない、耳鳴りだ、ちいさいころから聞こえてきたあの耳鳴りだ。音楽以外の音が、聞こえない。
うるさい。うるさい。うるさい。違う。僕はあんなことのために歌うわけじゃない。僕は歌うんだ。あの子にもういちどあいたい。名前も知らない、もう顔すらもおぼろげだけど、あの日の記憶しか僕には頼りがないんだ。どこ。どこにいるの。たすけて、たすけて、たすけて。たすけにきて。あのときみたいにぼくをたすけて。どうして。また名前が変わった。僕は誰だ。僕が消えていく。誰か、『僕』のことを覚えていて。みんな誰を見ているの。わからない。いつも同じ歌を歌うだけ。
耳元。あの厭な音。もう歌うどころじゃない、いま、今すぐにでも、気が狂いそう、ああ、あああ、ああああああ。うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいたすけてたすけたすけたすけけけけけけけけけけけけけけけけ
心地いい
耳鳴りが消える。ようやく気付いた。ようやくわかった。僕はこのために歌うんだ。理解した。ああ、よかった。よかった、よかった!
次の僕の名前はエラン・ケレスだ。とはいっても、今までの経験上、それをなすにはどうやっても僕だけでは魔力が足りないらしい。もっと大きなハコじゃないとだめだ。
(以下既出のため後略)」 - 107二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 22:48:35
これエランも音楽性難聴ってやつだよね…魅入られ率高いな
さらっと出てきたけどラウダのPOW30ってSAN値大丈夫なんか?発狂してたけど - 108二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 22:52:31
グエルって目の前でラウダの自…見てるわけだし発狂もするわと思ってたけどその前から何かあるのかな
- 109二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 22:56:12
「……」
スレッタが、日記を手に絶句していた。
ミオリネは内容を掴みかねて、少しだけ、呆然とする。銀の黄昏教団という文字は、ここには出てこなかった。だがこの「焼けた」というのが、十五年前にかの教団をおそったという火災ならば、エランはそれの二世で、かつ生き残り、ということになるのだろうか? そして、学校に行くこともなく、何かを成すために音楽をし続けていた、と。問題は「これから僕の名前は」のくだりか。エランは何度も名前を変えて、アイドルとしてデビューさせられていたのだろうか?
何とはなしに、日記に出ていた名前で検索をかけてみる。どうやらどれも地下アイドルグループでやっていたようだが、すべて解散してしまっているようで、メンバーと連絡は取れない。不気味なのは、そのグループのどれもが、メンバーの行方不明により分解していることだろうか。行方不明になっているメンバーは、エラン(現在はそう呼ばれている人物)であったり他のメンバーであったり、複数人であったりと様々であるが。
「……さん……」
「スレッタ?」
スレッタのくちびるが、戦慄いている。
見れば、大きな瞳をいっぱいに見開いて、そこからぽたぽたと涙を流していた。ああ、ああ、ああ。だからか、だからわけもなく、一緒にいたかったのかな。スレッタはぱちりと瞬きをする。それからミオリネの方を見て、微笑んだ。
「止めましょう。『あのひと』はきっと、本心では助けを求めているのだから」
「……スレッタ」
ミオリネは、スレッタの過去を知らない。
エランのことなんて、もっと知らない。
それでも歩み寄ることだけは、やめたくなかった。ふと窓を見れば、外から爽やかな風が吹きこんで、カーテンを揺らした。
【ミオリネ スレッタ 六日目 午前 終了】
dice1d2=2 (2)
1:スレッタ「エランさんのところに向かいます」
2:ミオリネ「……グエルたちとの合流を優先したい」
- 110二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 23:08:07
グエルは目を覚ます。
と、同時に、ここにいてはいけない気がして、自分の部屋に戻ると、すぐにシャディクを起こし、衝動的に家を飛び出した。何故かは、わからない。出ていく寸前、ポストに何かが投函されている気がして、ぱっとそちらを見てみる。
「……これは……」
グエルが手を伸ばす。そこにあったのは、茶封筒に入った書類であった。宛先は書かれていないから、直接投函されたのだろうか。簡単に中身を確認してみると、どうやら楽譜であるらしい。ニカが言っていた、逆位相がどうとかの譜面なのだろうか。
問題としては。
「……何故あいつは俺の家の場所を知っている?」
「さ、さあ……?」
まだ寝ぼけているらしいシャディクを半ば強引に連れ出して、グエルは速足に歩き始めた。正直、計画に際して、これ以上にできる事というのは、たぶんない。あとはライブ当日に、きちんとできるか否か、というところだ。もちろん更に可能性をあげることもできるだろうが、多分どこに行くにもシャディクがついてくるであろうことを考えると……。
ぶつぶつ考えていると、不意にシャディクがグエルの頬を引っ張った。グエルが「なんだ」と不機嫌そうな顔をすれば、シャディクはふにゃりと笑って、グエルの眉間を撫でた。
「皺が寄っているよ」
「お生憎様、もともとこんな顔だ」
「グエル。朝ごはん、食べようか」
グエルは真顔のまま、ぱちぱちと瞬きをする。
それから少しだけあれこれ考える素振りを見せた末、こくり、と頷いて見せた。
ラウダ「正直今のあなたたちって割と二人ともウイニングラン状態なんだよね」
シャディク「もう手に入れるべき情報は手に入れたし、あとはグエル……っていうかHeliosを捕まえるだけだし」
グエル「シャディクを完全に引きずり込めた以上ライブに向けてできることがない。強いて言うなら新曲を作るくらいか?」
ラウダ「もうデートするくらいしかやることが残っていないから、適当にどこかで遊んだらSAN値回復って処理にしてあげる」
シャディク「……やるかあ!デート(SAN27)」
グエル「やるか~~(SAN33)」
dice1d3=2 (2)
1:シャディク「公園にいこうか。気晴らしにさ」
2:グエル「喫茶店に行こう。飯を食いがてら」
3:シャディク「ホテル・アスティカシアの伏線回収するかあ」グエル「CEOいるかなあ」
- 111二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 23:11:39
喫茶店にいた客:dice1d4=4 (4)
1:背が高くてアイドルみたいにも見える青年と、取り立てて特徴はないがなんだかクソボケの雰囲気がある男
2:どうやら小説を片手に話し込んでいるらしい、大人っぽい青年と強そうな医者
3:青い小鳥となんか こう…… すごく お狐様みたいな 子
4:どこにでもいそうな普通の青年と、小柄だが目が死んでる男の子の組み合わせ
- 112二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 23:12:36
SAN値が心許無すぎる二人だからな 回復したいよな
- 113二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 23:30:14
朝の喫茶ちきゅうりょうは、モーニング目当ての人でそこそこごった返している。シャディクとグエルは席のひとつに座ると、それぞれ紅茶とコーヒーをたのみ、はこばれてきたバタートーストを無言でかじった。
どうやら隣の席はそこそこ会話が盛り上がっているらしい。親密とまではいかないが、友達程度の距離感であることは間違いないだろう。「そういえば免許取るんだって?」「うん。あの子といろんなところにいきたくて」「いいね、がんばって」「ディランザ号にも憧れるし」「あそこはロクなこと起きてないから見習わなくていいよ」「……ねえ、車運転するってどんなかんじ?何か気を付けることはある?」「まず法定速度が表示されてる標識あるじゃん?」「そうだね」「目安はあの20km上だ」「えまってどういうこと????」……たぶん仲良しの会話だ。
「車か。グエルも運転うまいよね」
「皮肉か?」
「ちがうよ」
シャディクは即答して、グエルに視線を向けて、つぶやいた。
「……お前の音楽は、俺をどこにだって連れていってくれる。だから好きになったんだ」
「告白みたいな台詞だな」
「告白だよ。お前がほしい。心も、全て」
グエルの手が、止まる。
しばらくの硬直の後、グエルは「そうか」と呟いて、コーヒーを傾けた。なにとはなしに目を合わせられなくて、目許がかすかに赤く上気しているのを悟られたくなくて、「……そうか」ともう一度呟いた。
グエル「あれってもしかしてどこかの6ループ目全敗ラウダと存在しなかったはずのラブコメルートエランか?」
ラウダ「僕の覚え方酷くない?まことに不服なんだけど」
シャディク「あっ否定はしないんだ。ちなみにグエル、6ループ目はちゃんと最後はラウダの勝ちだったからね。記録を改竄するのはやめよう」
グエル「リリス様は俺に微笑んでいることが判明したからな」
ラウダ「いってて悲しくならない?」
シャディク「女神リリス様説かあ」
dice1d2=1 (1)
1:シャディク「……食事に集中しよう」シャディクSAN値回復:dice1d6=5 (5) グエルSAN値回復:dice1d6=3 (3)
2:グエル「新曲の話をしながらでもいいか?」シャディクSAN値回復:dice1d3=3 (3) グエルSAN値回復:dice1d3=1 (1) シャディク芸術(音楽):dice1d100=82 (82) (100) グエル芸術(作曲):dice1d100=59 (59) (100)
- 114二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 23:53:43
何度見てもカンストしてる芸術(音楽・作曲)がこわいよぉ…
- 115二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 02:49:12
スレッタ・ミオリネチームが欲しいもの全部グエル・シャディクが押収してない?
- 116二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 11:11:21
シャディクSAN値:26→31
グエルSAN値:33→36
「あ、こっちのたまごペーストすっごくおいしいよ。グエルも食べなよ」
「俺はジャムがいむぐ」
「あはは、面白い顔」
「……んく。突然やめろ、咽喉に詰まらせたらどうするんだ」
「えー、その時は俺がお前のかわりに歌うよ」
「俺は歌わん」
二人がそれぞれのパンを交換し、はんぶんことばかりにもぐもぐとかじっていると、不意に、グエルが顔をあげる。
手早くコーヒーでパンを流し込むと、「どうしたの?」と不思議そうな顔をするシャディクの手を取り、半ば強引に立ち上がらせた。その横顔には、何かに焦るような色がありありとのっていた。
「シャディク。さっさと会計済ませるぞ」
「え?なんで?」
「いいからッ__」
からん からん
存外軽い音がして、喫茶ちきゅうりょうの扉が開かれる。
グエルは目を見開いて、扉の方を見ていた。
そこに立っていたのは、スレッタ・マーキュリー。そして__彼女を伴って立つ、ミオリネ・レンブランである。
ミオリネはグエルの方に近づくと、シャディクの方にちらりと視線を向けた。そうして元は二人で使っていた四人がけのテーブル、そのうちのひとつに、腰かける。ついでにスレッタも立ち尽くすグエルの横を通り過ぎて座る。
「あんたたちと話しに来た」
グエルは苦虫を噛み潰したような顔でミオリネに視線を向ける。
「お昼もここで、頼みましょうか」と呟いて、ミオリネは見つめ返す。そしてミオリネは、グエルの表情に__どこか、怯えるような色を感じ取った。ような、気がした。
【六日目 午前 終了】
シャディク:(以下で誰にもハッキングを頼まれていない場合、自動で新曲の準備となる)
ミオリネ:dice1d3=3 (3)
1:グエルの説得 2:シャディクに頼んで『銀の黄昏教団』会員専用ページをハッキングしてもらう 3:新曲の準備
グエル:dice1d2=1 (1)
1:『ルルイエ異本』の共有 2:新曲の準備
スレッタ:dice1d3=2 (2)
1:グエルの説得 2:シャディクに頼んで『銀の黄昏教団』会員専用ページをハッキングしてもらう 3:新曲の準備
- 117二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 11:38:59
「あっあの、シャディクさん!」
「どうしたの、水星ちゃん?」
「その、深く事情は聴かないでほしいんですけど、このサイトをハッキングしてログインできないかなあって……」
「えほんとにどうしたの水星ちゃん??」
困惑しながらもシャディクはURLを回収し、どうやら持ち込んでいたらしいノートパソコンを開けた。これでエランの正体が、わかる、だろうか。……ほとんど、察してはいるけれど。
ミオリネは真っ直ぐに、グエルを見つめていた。
「あんたがネット上で『Helios』という名義を使っているらしいことは、わかった」
「……何故、どこで」
「頼みがある。新曲を書いてほしい」
ミオリネは、頭を下げる。グエルは面食らったようだった。今あの状況でラウダに一から十まで新曲の制作を依頼するのは、さすがに無謀だ。だが、グエルに作曲ができるなら。たとえグエルひとりじゃ無理でも、シャディクが、ミオリネが、スレッタが、ラウダが、協力すればいい。
全員で新曲を作る。単独ライブを、成功させるために。
グエルはゆるゆると息を吐いた。それから鞄を取り出して、ミオリネの前に一冊の本を置く。何やらよくわからない皮で装丁された、不思議な本だ。ミオリネは怪訝な顔をして、グエルを見つめる。彼は「新曲を作るのに、協力は惜しまない」と低く呟いて、顔を、上げる。
グエルは、微笑んでいた。
穏やかに、柔らかに。
「だからこれを、読んでくれ。きっとそれで、お前もすべてがわかるだろうから」
ミオリネはよくわからないまま、本を受け取る。そうして、ぱらり、と頁を開いた。なるほど、読める言語だ。目を滑らせてみれば、そこに書いてあった文字は__
「『ルルイエ』……」
バチリと脳に何がが広がる。エランの日記に書いてあった文字。これは。実在。実存。あるいは。恐怖。狂気。空からくる海からくる地下からくるよにみちる ミオリネは
目を
みひらいた。
シャディクコンピュータ:dice1d100=30 (30) (70)
ミオリネSANc:dice1d100=36 (36) (67) dice1d8=3 (3) /dice2d8=3 8 (11)
グエル芸術(作曲):dice1d100=75 (75) (100)
スレッタはルルイエ異本をdice1d2=1 (1) (1:見る 2:見ない)
見た場合スレッタSANc:dice1d100=61 (61) (51) dice1d8=5 (5) /dice2d8=8 2 (10)
- 118二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 13:14:44
SAN値ーーーー!!!!!
スレッタ発狂はちょっと危ないぞ!? - 119二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 18:55:21
ミオリネSAN値:67→64
スレッタSAN値:51→41
スレッタアイデア:dice1d100=53 (53) (65)
成功の場合スレッタリアルタイム狂気:dice1d10=3 (3)
(場合によっては面白いことになりそうだし、せっかくなので今回は7版の狂気処理を使ってみるよ!)
「この本がなんだというの?」
ミオリネが内側から込み上げる恐怖を抑えるように、声が、震えてしまわないように、努めて冷静にそう言えば、グエルは少し視線を下げ、それから上げて、ミオリネを、見つめた。
「曲はできた」
「え早」
「ニカ・ナナウラにもらった楽譜を組み込んで、ラウダっぽい音を採り入れて、それらしく編曲しただけだが……とりあえずラウダのところに持っていって、完成度を高めないと」
「……グエル」
結局、なんだったのだろう?
尋ねようとしたのと。スレッタが、目を見開いて、わなわなと震えていること。そしてシャディクが、「ビンゴ!」と言ったのは、ほとんど同時だった。
ミオリネはとりあえず、シャディクの方を見る。彼はくるりとノートパソコンをひっくり返すと、そこにある画面を見せた。本当にログインできているらしい。
「すごいじゃない、シャディク!」
「ふふん。もっと褒めて」
「ええ。……それで、これは……」
どうやら十五年ほど前を最後に、ぴったりと更新が止んでしまっているようだ。中身を確認してみれば、集会の内容の報告が大半を占めているようだが、中でも目を引くのは大きく分けて二つ、「呪文【旧支配者のキャロル】について」「【重要】教団放火事件について」と書かれたトピックがある。
「旧支配者のキャロル」
「放火……?」
グエルが小さく呟き、ミオリネはゆっくりと画面をなぞる。シャディクのもっていたマウスが、かちり、と存外軽い音を立てた。そして。
……ほんの僅かな、ローディングのあと。
画面は、淡々とした文字を写し出した。
- 120二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 19:06:28
呪文【旧支配者のキャロル】について
×年(十五年ほど前) ×日
我らが教団に所属する同胞「ペイル・グレード」氏が、星辰をそろえ、ルルイエを浮上させる呪文、【旧支配者のキャロル】を完成させました。ただし、そのためには大規模な精神力と魔力だけでなく、呪文を正確に唱えることのできる音楽的才能を持った人物、つまるところ巫女となりうる存在が、心の底から祈ることが必要であることも判明しています。現在なんとかして宮廷の音楽家に見初められた人物を使えないか画策していますが、完全に見初められた人物は発狂するため呪文を唱えながら祈ることができず、中途半端に寵愛されただけの人物では魔力も技術も足りていません。なんとかしてこれらの問題を解決する手段を考えること。
【重要】教団放火事件について
×年 ××日(上の記事の次の日)
先日、アドステラ支部での儀式中に教団本部が放火されました。その際、多くの信奉者が亡くなり、遺憾と哀悼の意を示します。この事件での生き残りは、かの招来呪文【旧支配者のキャロル】を完成させた「ペイル・グレード」氏と、その子である「×××・×××」のみです。決して許されない犯人は、警察の権力を利用し既に制裁を加えました。とにかく、これだけの大事件があれば、これ以上アドステラ支部を維持するのは不可能です。いったん教団自体を書類上解体し、ほとぼりが冷めたころに再結成することとします。いつになるかわからないため、希望する教団員はなんらかの手段で不死にいたっておくこと。相応の対価さえ用意できれば、イスの偉大なる種族とも交流のある音の魔女ニカ・ナナウラ氏がある程度は面倒を見てくれるかもしれません。全ては我らが神のため、そしてルルイエの復活のために。
スレッタ一時的狂気:暴力衝動
『スレッタ』
対象:dice1d3=3 (3) 攻撃方法:近接攻撃(格闘)dice1d100=46 (46) (奇襲判定。ファンブル以外必中)
- 121二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 19:41:17
スレッタ物理的にロックしてきたな…
- 122二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 19:47:43
着々と一番ロック(世界規模)なエンドにアクセル踏み込んでません??
- 123二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 20:27:16
グエルダメージ:dice1d3=1 (1)
ご
と、鈍い音が鳴った。
ミオリネははっとして、音の出処を見る。それは、スレッタの拳だ。それが衝動的に動いて、グエル頬を、殴ったのだ。グエルはほんの一瞬、呆然としたようにスレッタを見つめる。
スレッタはゆるく息を吐き出す。頭に真っ赤な霧がかかったように、何も、わからない。ただ全ての感情を発散するために、その衝動は、この中で最も非力に見えるその子供に向かったのだ。そしてそのブルーグレイの瞳には、未だ醒めやらぬ狂気の夢が浮んでいる。
「スレ__」
「そうか」
グエルが低く呟いて、立ち上がる。青い空のようであった瞳が、どろりと、深い深い、海の底のような色に、濁る。そうして、呆然としているミオリネを、シャディクを置いて、立ち上がる。
「やはり信用すべきではなかったんだ。お前もお前もお前も、誰も彼も」
それは間違いなく、怨嗟の声であるはずなのに。
どこか、泣きそうな色を孕んでいた。
グエルは走り出す。三人を置いて。スレッタが懐から、エランの家で拾った拳銃を取り出した。ミオリネは、シャディクは、わからない。どうすればいいのか分からない。
ただ、ずっとこの事態を静観していたねこみみの店主__せセリアだけは、面白そうに笑みを浮かべた。
「大変なことになっちゃったみたいですねえ?」
ミオリネ「スレッタあああああ!!」
スレッタ「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!!」
シャディク「ピタゴラスイッチがきれいすぎる」
グエル「正直笑った」
エラン「さて。お察しの通り、スレッタは逃げるグエルを追うだろう。そしてグエルは、どこかに逃げようとする。どちらに取り掛かるかは君たち次第」
ラウダ「スレッタを押さえるならSIZ対抗、兄さんとチェイスするならCON対抗で判定する、とだけ言っておく。……それじゃあ__」
エラン「__戦闘開始だ」
- 124二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 20:34:29
非常事態なんだけどグーパンなの笑っちゃったな
グエルさんがルルイエ異本なんか読ますから発狂しちゃったんですよ - 125二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 20:35:11
ごめん緊迫した場面なんだけどセセリアに思考全部引っ張られた
怪盗さん!こっち!こっちですよ!この際CEOでもいいや - 126二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 20:37:17
ロックだな()
- 127二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 20:39:24
CONとSIZ逆にしてくれませんか??
グエルのCONも普通レベルなんだけどこいつらCONよわよわメンツすぎる… - 128二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 20:41:21
グエルHP:12→11
エラン「さて。もちろんだけど、火器優先ルールで最初に行動するのはスレッタだ。ここで使う拳銃、エランの拳銃は、22口径ショートオートマチック、ダメージ1d6の装弾数6、故障ナンバー100とするよ。ベレッタくらい渡してあげてもよかったかもしれないけど、さすがにグエルが可哀想だからね」
ラウダ「処理は先程挙げた通り。整理しておくけど、スレッタのSIZは75、兄さんのCONは55だ。ただし兄さんは追いつけたとして、話を聞いてくれるかはわからない。別途説得ロールが必要だろう。さあ、どっちをする?」
シャディク「俺は……SIZ60、CON30か。悩むけど、dice1d2=1 (1) (1:スレッタ取り押さえ 2:グエル捕縛)で」
ミオリネ「SIZ70、CON45……よし、dice1d2=2 (2) (1:スレッタ取り押さえ 2:グエル捕縛)よ」
スレッタ「ロック……ですねえ」
グエル「ロックだなあ」
〈戦闘ルール〉
あにまん用簡易版として、CONの値をDEXとして扱います。また、「最初に一括で攻撃判定を行い、その後順次RPで回避&ダメージ判定を行う」とします。見ていればわかると思います!大変な処理をやるのはKPだからね がんばるね
『スレッタ』
対象:グエル 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=100 (100) (70)
『グエル』
(逃走)
グエルCON対抗:dice1d100=97 (97) (55)ボーナスダイス:dice1d10=8 (8)
スレッタCON対抗:dice1d100=11 (11) (55)
『ミオリネ』
上記で選択した行動
ミオリネ対抗ロール:dice1d100=86 (86)
相手対抗ロール:dice1d100=94 (94)
『シャディク』
上記で選択した行動
シャディク対抗ロール:dice1d100=56 (56)
相手対抗ロール:dice1d100=20 (20)
- 129二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 20:42:03
スレッタがどんどんM設定から離れていく…Mっ気なんてなかったんや……
- 130二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 20:44:23
ダイスめっちゃくちゃすぎない?
- 131二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 20:49:18
今回出目もめちゃくちゃロックだな
- 132二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 20:53:44
スレッタ「????????????」
グエル「?????????????」
ミオリネ「シリアスさんどこにいったの??」
シャディク「(笑いすぎて過呼吸)」
ラウダ「何かが おかしいですね」
エラン「……じゃあ、そうだね。ミオリネ・グエル組とシャディク・スレッタ組に別れて、それぞれ捕まった、という処理にしようか」
「……ッ!」
どうやら弾切れをおこしたらしい。スレッタの表情に、焦りが見える。グエルはその間に、店から飛び出した。ミオリネは「ああもう……!」と叫び、シャディクを指さす。
「スレッタ捕獲しといて!」
「え!?」
「いいから!!」
「わ、わかった!」
シャディクはそのまま、混乱しているらしいスレッタを押さえ込んだ。おそらく一時的に錯乱しているだけだろうから、しばらくああしていれば収まるはずである。
……問題は。
喫茶店から飛び出して、少しした場所で、グエルが派手にすっ転んでいた。それはもうきれいに。十人が見たら十人が「模範的なコケ方ですね!」といいねを押すであろうくらいにはきれいに。ミオリネは、そんなグエルに、ようやく、追いつく。
「あんたはそそっかしかったから、よくこうしてこけてたわよね」
「……」
「大丈夫、怖いものはもうないわ」
「どの口が」
言葉に反して、グエルの言葉は泣きそうに歪んでいた。震える肩に触れようとして、やめる。今それをしても、多分逆効果になるだけだと悟ったから。ただ、近くにいて、かがみこむ。
「ライブを、成功させたいの。私たち」
dice1d3=3 (3)
1:ミオリネ「説得する」ミオリネ説得対抗:dice1d100=8 (8) (70) グエル威圧対抗:dice1d100=87 (87) (70)
2:ミオリネ「取り押さえる!」ミオリネSIZ対抗:dice1d100=73 (73) (70) グエルSIZ対抗:dice1d100=9 (9) (50)
3:ラウダ「……ミオリネ、これほんとは感想戦でチラッと触れる程度の予定だったんだけど……」ミオリネアイデア:dice1d100=30 (30) (70) グエルアイデア:dice1d100=23 (23) (75)
- 133二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 21:06:18
こんな場面で何が明かされるんです?
- 134二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 21:23:57
「ねえ、なんでそんなにラウダだけを信じているの?」
「大切な弟だからに決まっているだろう」
不意に、気にかかって、ミオリネが聞いてみる。グエルは迷うことなく告げる。ミオリネはぱちり、と瞬きをして、少しだけ、怪訝な顔をした。
__それにしては、あまりに度が過ぎている。
あくまで肌感覚でしかないが、ブラコン、と笑い飛ばせる範囲を、逸脱しているように思える。盲信。妄執。そうでないのならば、あるいは__
「……まさか」
「言うな」
言うな、言うな、言うな、言うな、言うな、言うな、言うな、言うな、言うな、言うな、言うな、言うな。
グエルはぶつぶつと繰り返す。目を、逸らし続ける。だがきっとグエルも薄々、勘付いているのではないか。それでもこうして、必死に気づかないふりをして、ふたをして、いるのではないか。何故ならそれは、決して許されることのない、これ以上ない、絶対の罪悪であり、神からも人からも救われ得ぬあまりに哀しい、あまりに悍ましい、しかしあまりに純粋な煩悶であるのだから。
ミオリネは、一歩、グエルに近づく。
そして、その心臓に、そっと、右の手をのせた。
「……あんたは、」
ラウダ・ニールに恋をしている?
グエルが「違う」と泣きそうな声で呟いた。
嘘だと主張するように、心拍数が上がった。
ラウダ「というわけで」
ミオリネ「というわけでじゃないんだけど」
グエル「オイこんなことHOに書いてなかったんだが」
ラウダ「感想戦の時の話の種にする予定だったヤツだからね。というわけで今兄さんはかなり動揺している。補正+20あげるよ」
ミオリネ「なんだろう 何だろうこの気持ち」
グエル「そろそろ本気でお祓いを検討した方がいいかもしれない」
dice1d2=1 (1)
1:ミオリネ「……説得する」ミオリネ説得対抗:dice1d100=86 (86) (90) グエル威圧対抗:dice1d100=38 (38) (70)
2:ミオリネ「捕縛するわ」ミオリネSIZ対抗:dice1d100=83 (83) (90) グエルSIZ対抗:dice1d100=9 (9) (50)
- 135二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 21:30:12
日記の内容的にラウダはうすうす知ってたのかな…
ところでおいミオリネさんよおい - 136二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 21:37:45
ミオリネさん!!!
プッシュするか?でも失敗した時痛いか…… - 137二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 21:38:48
ミオリネ「??????????????????」
ラウダ「えなんで?僕かなり温情あげたのに???」
グエル「ミオリネ。今度一緒にお祓い行こう」
ミオリネ「一緒にしないでほしい」
グエル「ハ?怒るぞ」
ラウダ「……こほん。わかった、それじゃあ__」
「……ちがう……」
グエルが立ち上がる。「グエル__」とまだ言葉を続けようとするミオリネを思い切り突き飛ばす。力の入れ方を忘れてしまったように、ミオリネの身体は、少しも動きやしなかった。グエルは、それに苛立ったように、激昂するように、「違う!」と叫ぶ。
「そんなわけない。違う、ちがうッ、ぜったいそんなはずない!だってそれは、禁忌で、ああ、ちがう、ちがう、あ、あああ、ああああああ゛ッ!!」
グエルが再び走り出す。どこに向かっているのかは、グエル自身にすらわからなかった。ミオリネの脚は、凍り付いたように動かなかった。自分でも何故、あんなことを呟いたのか、わからない。己のくちびるを押さえて、真っ青になって、震える。
「……」
いま、自分が何を考えているのか。
じぶんにすら、わからなかった。
エラン「さて。条件__『新曲を手に入れる』が達成されているから、当初の予定ではここでクライマックスシーンに入る予定だったんだけど」
ラウダ「……温情だよ、猶予をあげる。『今日の夜』だけ。一度だけ、好きなところに行って、行動することができるとする。……よく、考えて決めてね?」
スレッタ「わ、私は……一時的狂気なので、治った、んですよね」
グエル「……」
ミオリネ「……」
シャディク「なんかお通夜で草」
シャディク:dice1d3=3 (3) (1:グエルを探す 2:ラウダのところに行く 3:SAN値回復ポイントdice1d3=3 (3) (1:喫茶店 2:公園)に行く)
ミオリネ:dice1d4=1 (1) (1:グエルを探す 2:ラウダのところに行く 3:エランのところにいく 4:SAN値回復ポイントdice1d3=3 (3) (1:喫茶店 2:公園)に行く)
グエル:dice1d2=1 (1) (1:ラウダのところに行く 2:家に立てこもる)
スレッタ:dice1d2=1 (1) (1:エランのところにいく 2:SAN値回復ポイントdice1d3=2 (2) (1:喫茶店 2:公園)に行く)
- 138二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 21:44:19
エラン「じゃ、シャディクだけサクッと処理しちゃおう」
シャディク「SAN値は だいじ…… だからね」
エラン「切実だね」
シャディク「ちなみに俺はどこに行ったことにするの?」
エラン「まあ喫茶店でいいや。お客さん誰がいるかロールしてね。ついでにここで他の処理も決めちゃうから」
喫茶ちきゅうりょうに来たのはdice1d3=2 (2)
1:背の高い男とクソボケそうな探偵
2:おとなっぽい超心理学者と強そうな医者
3:青い鳥とお狐様
ミオリネは気付いた事をdice1d2=1 (1)
1:ラウダに伝えてみる
2:ラウダに伝えない
グエルは気付いた事をdice1d2=1 (1)
1:ラウダに伝えない
2:あーーーーーサイコーにロックしたくなってきたなあ!?!?
スレッタはエランに対してdice1d2=2 (2)
1:言いくるめで判定する
2:アイデアで判定する
- 139二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 21:48:50
スレッタアイデア低い…
グエルの荒ぶりまくった選択肢何なんです? - 140二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 21:57:59
HO所有者すら知らない爆弾が爆発して、なんかいい感じに収まりそうだったのがダメになるの最高にロックで草
- 141二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 22:32:54
グエル「ここが病室だという倫理観を失ってドラムで無理矢理ミオリネの言葉をさえぎっていた。ロックめな対話拒否だ」
ミオリネ「ディベート最強の手法やめて」
グエル「だが今回は倫理観があったためできない。かなしい」
ミオリネ「かなしがるな。自分に人としての尊厳が残ったことを喜べ」
シャディクはスレッタを見送ったあと、喫茶ちきゅうりょうに戻って、現実逃避をするように紅茶とお菓子を食べていた。なんだか色々とだめな感じになっている気がするが、たぶんぜんぶ気のせいである。
いつの間にか客層が変わっていた。シャディクの前にいるのは、なかなか貫禄のある二人組である。特にやることもないため、それとなく、その会話に耳を澄ませてみる。
「君があの、探偵Lの献身のモデルになったっていう……」「まさか兄さんのあれこれを治すために行った病院で、アレのファンに出会うなんてね」「一番好きなのは……先生なんだけど、教祖先生の小説もだいすきなんだ」「へえ」「……それで、君のお兄さんだけど、回復できるかはわからない。完全に癖がついてしまってる」「……」「でも、不可能というわけではない。根気強くついていてあげよう」「……!わかった!!」
どうやら向こうは何らかの事態が好転したようだ。よくわからないが。……それにしても、探偵Lの献身か。シャディクはあまり推理小説を読む方ではないが、それでも名前くらいは知っている。確か最近、なんとかというアイドルを起用して映画化したのではなかっただろうか。今度見に行ってみるのもいいかもしれない。
「おいしいなあ……」
ちょっと、かなり、だいぶ、現実逃避しなければやっていられなかった。
シャディクSAN値回復:dice1d6=3 (3)
「……エランさん」
スレッタの目の前には、薄緑色の髪、濃い緑色の瞳をした、天使のような笑顔の青年が、立っていた。「なあに、スレッタ」。スレッタはすっと、息を吸って、吐く。そうして、確信を持った声で、はっきりと、言い切った。
「あなたの、名前は__」
スレッタアイデア:dice1d100=94 (94) (65)
- 142二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 22:35:08
ロックな出目!!確実に要らなかった!!!
- 143二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 22:35:42
スレッタここでそれはアウトだよおお
- 144二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 22:36:12
ウワァーッスレッタ!!お…押せ!押すしかない!!
- 145二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 22:44:58
スレッタ「?????????????????」
エラン「いいかんじの雰囲気だったんだけどなあ」
スレッタ「えっ……エランさん、プッシュ。プッシュです!私、プッシュします!」
エラン「いいけど、ここで失敗したらエランはいよいよもって『覚悟』をキメるよ」
スレッタ「うああああああうなれわたしのだいす!!」
スレッタアイデア:dice1d100=57 (57) (65)
「ラウダ……」
半ば無意識のうちに、グエルはここに来ていた。
それほどまでに自分の中にそれが刻み込まれている、らしい、ということに、グエルは泣きそうなほど苦しくなるのだ。「兄さん?」と不思議そうな顔をしているラウダに近寄り、その手を握り、祈るように言う。「大丈夫だ、兄さんはだいじょうぶだから」。「なにが」。グエルは、答えない。
遅れてミオリネが到着する。そうして扉にもたれかかると、懺悔めいたその様子を、じっと見つめた。悩む。どうする、べきか。
「……ごめんなさい……」
グエルの声が、小さく空間にとろけた。
ラウダは何も言わず、自分に縋りついてぼろぼろと涙を流している兄の頭を、ぐしゃぐしゃと乱雑に撫でている。その様子を見て、ラウダの日記の内容を、回想して__ミオリネは、ふと、思い至る。
……ラウダはもしかして、このことに勘付いているのではなかろうか。
ミオリネは、くちびるを噛む。今目の前に在るのは、実の兄弟である。幼馴染で、ある。本来であればこの禁責を、咎め、留める立場にある。だけど、それでも、ミオリネは__ミオリネは。
「ラウダ」
とまれ。とまれ。とまれ。進むな。頭の中の大事な部分が、そう叫ぶ。それを振りきって、ミオリネは、あと一歩を、踏み出す。踏み出させるために、背を押す。
「……グエル」
dice1d3=2 (2)
1:ミオリネ「ああああもう面倒ね!君よ気高く在れ弾くわよ!!ベース持ってきて!!!!」ミオリネ芸術(ベース):dice1d100=54 (54) (70)
2:ミオリネ「ライブ終わったら、デートに行く時間くらいつくってあげるわよ」ミオリネ説得対抗:dice1d100=7 (7) (90) グエル威圧対抗:dice1d100=4 (4) (70)
3:ミオリネ「今この瞬間からここはロックするまでロックされた部屋になったから」グエル「ハ????」ラウダ「ダジャレじゃん」
- 146二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 22:47:43
つよつよダイスバトルだ〜!!!!
- 147二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 22:48:04
スレッタよくやった!
ミオリネさんその出目で負けるのはその…ご愁傷様です… - 148二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 22:48:21
ミオリネも出目いい(スペシャル)のによりにもよって対抗クリティカルかあ……(遠い目)
- 149二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 22:49:25
他の選択肢なら成功していたのにその出目で負けるの芸術すぎん?
- 150二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 22:53:29
ボーナス!ボーナス貰えんか!?(どうやって???)
- 151二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 22:55:32
ボーナスすでに20もらっているのだよなあ…
クライマックスの大盤振る舞いでもっともらえないかって?それはそう - 152二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 22:55:42
温情に温情を重ねてこの結果、しかも対抗だから振り直しも何もない……
……うん、もうこれはこのままいけっていう天命なんじゃないかな!(諦め) - 153二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 22:56:35
どうして??????どうして?????????
- 154二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 22:59:50
「……」
エランが__いや、×××、彼が、目を、見開いた。
その瞳から、ぽろり、と涙があふれる。スレッタは「だ、大丈夫ですか!?」と言って、彼を、支える。彼は笑って、「なんで、だろう。おかしいね」と困ったように言った。
「……ねえスレッタ」
「なんですか」
「ライブ終わったら、公園に行こう。お花で、ネックレスを編もうね。きっと」
「もちろん」
「だから」
__どうか、僕を止めて。
発言の意図を読みかねて、スレッタはぱちりと瞬きをした。
ミオリネ「(五度見)」
ラウダ「ミオリネの気持ちわかるなあ」
グエル「クリティカル出してごめん」
ミオリネ「おかしいおかしいおかしいおかしいおかしい」
ラウダ「いやあとても……わかるなあ……」
グエル「むかついちゃうよねざまぁ」
ミオリネの言葉を聞いたグエルが、立ち上がる。
「違う」
頑なに、首を振る。半ば自分に言い聞かせるように。
「俺は、そんなじゃない。仮にそうだとしても、あってはならないことだ。だから不要で、話はこれで終わりなんだ、ミオリネ・レンブラン。終わりにしなきゃ、いけないんだよ」
「グエ__」
「ラウダ」
グエルの声が、ふいに。ひどく、悲し気な色を纏った。
「ライブには、退院間に合うんだってな。楽しみにしていてくれよ。……ごめん」
グエルが去っていく。ミオリネは、手を伸ばす。伸ばしてもつかめやしない無力なこの手が、あまりに悔しかった。
【七日目 終了】
【__クライマックスフェイズに つづく】 - 155二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 23:06:08
ミオリネさんグエル説得関連とことん失敗してるね…
いやそんな時ばかり出目いいグエルもどうなんだ??? - 156二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 23:11:53
グエルはいらんところでびっくりするほどいい出目連発した前科あるからな
いやよく考えたらあの時もリリス様に愛されてたか…神格と仲いい時だけあからさまにダイスが阿るよね! - 157二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 23:13:44
青い空はどこまでも広がり、雲一つない晴れ模様だ。
朝にチェックした天気予報によれば、今日は夜まで一日中晴れらしい。
「……皮肉なほどに、か」
ミオリネ達は朝からライブ会場であるホールで慌ただしく走り回っていた。このホールは、主に正面前方の「メインステージ」、客席中央の「センターステージ」、それらを繋ぐ「花道」、こう 火花などを ぶわーーー!! ってするための機械からなるこの舞台。カメラの位置、照明のタイミング、ステージの立ち位置、楽器の調子……確認するものを挙げればキリがないが、それでもこれは自分たちの単独ライブであり、ここにいるスタッフは皆、『ジ・アスティカシア』のライブを成功させるために今日ここにいる。
現地チケットは完売御礼。ネット配信のチケットも売れ行き好調で、何万人もの人が、ミオリネ達の姿を、ミオリネ達の音楽を__あなたのロックを心待ちにしている。そう思えば、この広いホールを駆け回るのも苦にはならないだろう。
「サプライズでは、スレッタちゃんとエランくんの二人にセンターステージで歌ってもらいます。そのまま新曲、『めいいっぱいの祝福』のお披露目となるので、最後まで気を引き締めていきましょう」
スタッフから激励をもらったあとも、忙しくあちこち、連れまわされる。むしろその方が、ずっと楽だった。余計なことを考えなくていいから。ステージ裏で待機をしていると、どうやらスピーカーなどの調子の確認をしているらしいところに遭遇した。会場に、あらかじめ仮歌として録音しておいた『めいいっぱいの祝福』が流れ始める。
そこでどうやら、会場にエランが到着したらしい。スレッタが対応のために呼ばれていった。更に、ラウダがやってくる。彼はどこかぎこちなく、ミオリネに向かって微笑みかけた。
「ついにだね」
「ええ」
「……お手伝いできなくて、ごめん」
「いいのよ、病み上がりなんだから大人しくしてて。……グエルは?」
「向こうでシャディクと話してた」
ラウダは視線だけで方角を示した。……確認しにいくべきだろうか。それとも、音響あたりを手伝いに行くべきだろうか? ミオリネはどこかぼうっとする頭で、考えてみる。
dice1d3=2 (2)
1:スレッタとエランの様子を見に行く
2:シャディクとグエルの様子を見に行く
3:音響の様子を見に行く
- 158二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 23:22:27
ラウダに示された方角に向かえば、存外簡単に、二人は見つかった。どうやら話し込んでいるらしく、ミオリネに気づく様子はない。
「……えっと、水星ちゃんたちの歌う『ふぁらくと』を披露し終わった後に、だっけ?」
ミオリネは、怪訝な表情をする。盗み聞きするみたいになっちゃうな、なんて思いながら、息をひそめて、様子を見守る。
こちらからグエルの表情は見えない。だが、「ああ」と頷いた声は、心なしか、普段より震えているように聞こえた。
「あの楽譜は『ふぁらくと』のメロディラインと酷似していた。アイツらはたぶん、『ふぁらくと』という楽曲を使って、クトゥルフを召喚するつもりだ。それをこちらの『めいいっぱいの祝福』で、完全に相殺する」
「ニカにおそわった逆位相の理論で書かれてるもんね、あの楽譜」
「ああ。それで、それが終わったあと、シャディクはスレッタとミオリネを、奇襲で気絶させてくれ。俺は__」
グエルがそこで、一呼吸置く。
静かに、呟く。
「……に、授けられた、祝福。『旧支配者の祝福』を、歌うよ」
「スレッタ、火花散らすのもいいどさあ、照明絞って、スモークの中からゆっくりせりあげてもらうなんてどう?」
「いい、ですね。神秘的な感じになりそう!」
「ねえ、スレッタはやりたいことある?ふたりのはじめてのステージなんだもん、後悔しないようにしないとね」
「えー、そうですねえ……」
スレッタが考える素振りを見せると、エランはどこか、悲しそうに微笑んだ。
「……ねえ」
ふいに、エランが呟く。そうして、自分が来ている、喪服めいて真っ黒い衣装の裾を、ぎゅっと握った。
「一緒に歌えて、嬉しい。ありがとう、スレッタ」
エランが目を閉じる。
「あのね、僕ね、神さまに会うためにアイドルやってるの。一人じゃ届かなかった。僕は半端者だから。でも__」
「うん、ほしい」。不意に、エランが小さく呟いた気がした。そうして、目を、開く。
そこには。さながら正しく揃った星のような光が、きらきら、きらきらと、輝いていた。
「一緒なら、できる気がする!頑張ろうね、スレッタ」 - 159二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 23:24:39
覚悟キマったやつばっかりだ
トンチキどこ…ここ…? - 160二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 23:26:48
今までで一番詰んでる状態でのクライマックスじゃない?これ
- 161二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 23:28:33
ミオリネさんが事前に計画を知ったことでなんとかならんか?してくれ
- 162二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 23:33:38
えっ、この状況からでも入れる保険があるんですか!?
- 163二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 23:35:11
ミオリネひとりでがスレッタエラン陣営とグエルシャディク陣営止めなければゲームオーバーだよな
あとミオリネ以外は全員芸術100いってそう - 164二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 23:37:11
ファンたちのコールが耳に届く。オーバーチュアが終わる瞬間に、楽器とあなたたちをのせた床が火花と共にステージにせり上がり、そのまま一曲目をはじめる予定だ。顔を上げれば、ステージまでの通路をスタッフがサイリウムで照らしている。彼らが作り出した光の道を進み、ステージに立つ。
オーバーチュアが終盤へ向かうにつれてコールは熱を増し、ふくらむ期待がホールを満たす。最後の音が、鳴り終わる。
音と光の中、ステージに上がる。無数のレーザーが走り抜け、スポットライトが照らし出す、このホール。そこで目にしたのは、客席で上がるサイリウム、上がる手。視界全てに映るそれは、まるで、星の海だ。歓声が、声援が、洪水のように押し寄せる。
この一瞬が今だけのもので、もう二度と訪れないことを、ミオリネは理解している。だからミオリネはこの一瞬に、今自分が持っている全てを注ぎ込む。この瞬間の感情は、もう二度と再現できない。自分が積み上げてきた全ての時間と努力と才能を一瞬に込め、自分の「ロック」で染め上げていく。
気が付けば前半が終わっていた。軽い休憩と水分補給をはさんで、スレッタはセンターステージへ、他三人はステージ裏へ誘導される。
「スレッタ、見てたよ。すてきだった、とても!……ねえ、最高のステージにしようね」
「……はい!」
スレッタがセンターステージに向かえば、ステージ衣装に身を包んだエランが待っていた。二人で、並び立つ。
現れた二つの人影に客席がざわめく。真っ白なスポットライトが二人を照らし出し、ざわめきは驚きと興奮の歓声に変わった。スレッタvsエラン、あるはずのなかった一夜限りのサプライズユニットの登場に、会場は困惑以上に、興奮しているようであった。スレッタがキーボードを叩くと同時に、エランが小さく息を吸う。囁くような、何かを唱えるような澄んだ歌声が響く。
そこで。スレッタは__思考が、曖昧に、とろけていくのをかんじた。ぼんやりと。あいまいに、ぼやけて。周りから歌以外の音が消えていく。
ふいにエランが振り返る。
吸い込まれるような、薄翠の宝石の瞳の中に__いくつもの、紺碧の筋が走っていた。
シャディクPOW判定:dice1d100=90 (90) (30)
ミオリネPOW判定:dice1d100=49 (49) (70)
グエルPOW判定:dice1d100=39 (39) (60)
スレッタPOW判定:(自動失敗)
- 165二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 23:37:32
このレスは削除されています
- 166二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 23:51:09
……ミオリネは、ふと。
異変に、気づく。
客席のファンと、スレッタの様子がおかしい。先ほどまで興奮のままに歓声を上げコールを繰り返していたはずの彼らは、口を開けてただじっとステージの上を見つめていた。スレッタはキーボードを弾く手を止めて、呆然とエランを見つめている。
不自然なほど静まり返った世界に、エランの歌声だけが響いている。そこで、ふと。シャディクが、ゆらり、ゆらり、と。導かれるように、ステージに向けて歩き出す。
「ちょ、シャディク、なにして__」
『みんなぁ~!』
エランが、不意に声を張り上げた。
『僕達はね、神さまを目覚めさせるんだ。星を正しくそろえて、海の底の都市を復活させるんだよ。スレッタ、僕達なら一緒にできる。……こわくない』
エランは、どこか震える声で、そう言う。
歌い続ける。
と、同時に、どこからともなく触手のような黒い影が現れ、不定形の塊となって、ステージ上の二人を拘束した。エランは歌うのをやめない。スレッタは、動かない。からだが、すこしずつ、沈んでいく。深く深く。深淵の底へ。
「~~~~~~ッ!!」
ミオリネは今更に、自分が決定的に何かを間違えていたことを察した。それでも、止まるわけにはいかない。スレッタを引きずり上げるために、ミオリネは、走り出す。しかしその前に、グエルが「ミオリネ!」と叫んだ。
「新曲だ。『めいいっぱいの祝福』だ!」
「はあ!?」
「あれには『ふぁらくと』を無効化する譜をいれている。あれを演奏すれば、エランを止めることができる!」
「__、信じるわよ!」
ミオリネは疑うのをやめることにした。話し合うのも、後だ。ベースを構える。
ミオリネは、奏でる。
ファンのため?スレッタのため?エランのため?……どれも、多分違う。
自分の『ロック』を、証明するためだ。
ミオリネSANc:dice1d100=73 (73) (64) dice1d6=5 (5) /dice1d10=1 (1)
グエルSANc:dice1d100=29 (29) (36) dice1d6=2 (2) /dice1d10=7 (7)
「世界の終わりに、お前はどんな音楽を聴く?」
「ロック?そりゃ最高だ」
「夜の雨音、街の騒音、愛する人の声だって、聞く人によっては音楽だろう。まあ、でも」
「__音楽に縛らなくってもいいなら、お前のイキザマだって、最高にロックだと思うね」
エラン「最終決戦、開始だよ」
- 167二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 23:54:43
愛する人の声なのが…
- 168二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 01:02:43
ミオリネがグエルがやりたいことを知ってたから、即座に協力体勢に入れたのは良かった
マジでミオリネ主人公だよ!頑張れ!!!
とりあえず、グエルと共闘してエランを凌いで、その後なんとかグエルを倒さねば… - 169二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 07:45:41
な、なんかアツくなってきた!!!ロックだ!!!!
- 170二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 09:01:11
- 171二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 13:49:55
シャディクをなんとか正気に戻したいが……
- 172二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 13:55:20
シャディクPOW低いからすぐ負けちゃうんだ…
- 173二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 17:18:37
エラン「戦闘開始だよ!行動できるのは、エランに魅了されていない探索者だけ。魅了されていた場合は、エランとのPOW対抗に勝てば魅了を解いて行動することができる。それとついでに、魅了にかかっている探索者に対して交渉技能を振って成功すれば、魅了を解くことができる」
ラウダ「『めいいっぱいの祝福』を奏でれば、『ふぁらくと』を__『旧支配者のキャロル』を無効化することができるかもしれないね。使用する技能は、それぞれ自分の持つ楽器技能だ。スレッタたちも対抗に成功すれば、自分の楽器をもって一緒に戦うことができるよ。……じゃあ、せいぜい頑張ってね?」
スレッタ「エランさんを拳銃で撃つんじゃだめです?」
ミオリネ「やめなさいスレッタ」
エラン「推奨はしないよ」
シャディク「うわああああん俺POW低いよおおおお!?!?」
グエル「それはその……がんばれ」
ラウダ「ほんとうにおもしろい」
『エラン』
曲目:『旧支配者のキャロル』 芸術(音楽):dice1d100=36 (36) (100)
『スレッタ』
POW対抗:dice1d100=96 (96) (50) エランPOW対抗:dice1d100=19 (19) (??)
『グエル』
dice1d2=2 (2)
1:曲目:『めいいっぱいの祝福』 芸術(ドラム):dice1d100=84 (84) (70)
2:対象:dice1d2=1 (1) (1:シャディク 2:スレッタ) 威圧dice1d100=63 (63) (70)※対象が自力で正気に戻っていた場合、自動的に1となる
『ミオリネ』
dice1d2=1 (1)
1:曲目:『めいいっぱいの祝福』 芸術(ベース):dice1d100=82 (82) (70)
2:対象:dice1d2=1 (1) (1:シャディク 2:スレッタ) 説得dice1d100=52 (52) (70)※対象が自力で正気に戻っていた場合、自動的に1となる
『シャディク』
POW対抗:dice1d100=80 (80) (30) エランPOW対抗:dice1d100=100 (100) (??)
- 174二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 17:22:22
KPもPLもずっと出目荒ぶってますね……
- 175二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 17:24:32
100(100)とかいう中々見ない字面草
- 176二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 17:31:48
今回のダイス過去と比べてもロック過ぎだろ!
- 177二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 17:34:42
トンチキなのはシナリオじゃなくてダイスだった?
- 178二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 17:57:36
ふいに、キン、と耳鳴りが、脳の奥をつんざく。音響機器の不備なのか、ハウリングがひどい。エランの声が、ミオリネのべースが、かき消される。頭が痛い。ミオリネは咄嗟に、目を閉じる。エランも顔をしかめた。スレッタをかばうように抱く腕に、力が、こもる。
「ねえ」
不意にスレッタがつぶやく。その身体は、既に足先が闇の中に消えてしまっていた。沈んでいく。しずんでいく。なのにスレッタは少しも怖がる様子がなかった。むしろ嬉しそうに、エランの頬を撫でる。
「私、うれしいんです。怖くないんです、どうしてだろう」
「スレッタ」
「あした。一緒に、お花でネックレスを編むって、やくそくしたのに」
エランの瞳から、涙が落ちる。紺碧の線が、より、色を濃くする。ミオリネはべースを構える、が、今この音響状態で音を奏でても、ただのノイズにしかならないだろう。それを、悟ったのか。グエルははっと顔を上げ、シャディクの方に視線を向ける。
「シャディク、ギターを持て!歌えっ!」
「……、……?」
「俺のこと捕まえたいのなら、気合いみせろ!この程度、さっさと終止符を打っちまえよ!」
「……ッあ!?そ、うだね。グエル!」
シャディクの瞳に、生気が戻る。もう、言葉はいらなかった。シャディクは握りしめたままのギターを、スタンドマイクを構えると、合図もなく、合わせる素振りもなく、奏で始める。傲慢でも、自己中心的でも、構わない。だって、
たぶんそれが、シャディクのロックだ。
『エラン』
曲目:『旧支配者のキャロル』 芸術(音楽):dice1d100=100 (100) (100)
『スレッタ』
(ファンブルのため抵抗不可)
『グエル』
dice1d2=1 (1)
1:曲目:『めいいっぱいの祝福』 芸術(ドラム):dice1d100=55 (55) (70)
2:対象:スレッタ 威圧dice1d100=26 (26) (70)
『ミオリネ』
dice1d2=2 (2)
1:曲目:『めいいっぱいの祝福』 芸術(ベース):dice1d100=61 (61) (70)
2:対象:スレッタ 説得dice1d100=28 (28) (70)※対象が既に正気に戻っていた場合、自動的に1となる
『シャディク』
dice1d2=2 (2)
1:曲目:『めいいっぱいの祝福』 芸術(音楽):dice1d100=46 (46) (100)
2:対象:スレッタ 言いくるめdice1d100=55 (55) (70)※対象が既に正気に戻っていた場合、自動的に1となる
- 179二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 18:00:25
KPの出目ロックすぎない??
- 180二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 18:03:06
『エラン』
曲目:『旧支配者のキャロル』 芸術(音楽):dice1d100=100 (100) (100)
草しか生えない
エランが女神に弄ばれてるんやがwww
- 181二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 18:04:00
おかしいな…100ファンってそんなにポンポン出るものだったかな…
- 182二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 18:04:44
1回のセッションで100ファン3回も出ることってあるんだねぇ…
- 183二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 18:06:43
一万分の一の確率ですよエランさん!!
- 184二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 18:13:41
エラン「さっきから僕の出目何???????」
ミオリネ「強いて言うならロックね」
スレッタ「100(100)」
ラウダ「ラスボス枠でステータス盛ったのにことごとく空ぶると虚しいよね、わかるよ」
シャディク「ラウダCEOの話?」
グエル「実感のこもった発言だ」
シャディクとグエルが演奏する。ボーカルだけだ、ギターだけだ、ドラムだけだ。まだどこか虚しくもあるその音楽は、しかし存外はっきりと、エランの音と、打ち消し合う。違う、むしろ、超越する。
ミオリネはスレッタに駆け寄ると、闇に落ちていこうとするからだを、引っ張り上げた。スレッタは眼をぱちぱちと瞬かせて、「ミオリネさん?」と不思議そうな顔をする。
「スレッタ、持ち場について」
「……」
「ここはステージで、今はライブ。それに今日の夜、ココア、のむんでしょ」
「……!」
スレッタの瞳に、光が灯った。巨大な黒い影にとらわれて、磔にされていたスレッタが、もがく。抜け出す。ゼエ、ゼエ、と肩で息をしながら、振り返る。
エランは未だ影にとらわれたまま、歌っていた。静謐に、祈るように、震えるように。
だけどその視線が、ほんの一瞬、スレッタに向いた。「君は一緒に、来てくれないんだ」。エランのマイクが、キン、と悲鳴のような音を上げる。
『でも、大丈夫!僕だけでも生贄は足りてるし__それにここには、生贄になりたいっていうひとが、こんなにいる!!』
あは、あはは! エランが狂ったように、笑う。と同時に、ステージにうつろな目をしたファンが這いあがってきて、争うように黒い影にとらわれていく。その光景はあまりに異様で、背筋が、ぞっとする。
だけど、怯えているわけには、いかない。
「エランさん。……約束、ぜったい、守らせますからね」
スレッタはキーボードの場所にまで走った。と同時に、ミオリネもベースを取り出す。ようやく、空いていた音が、うまる。
世界を救うのに、剣はいらない。
ただ、この。ロックに生きる魂さえあれば、いい!
シャディクSANc:dice1d100=87 (87) (34)1/dice1d6=5 (5)
ミオリネSANc:dice1d100=3 (3) (63)1/dice1d6=5 (5)
グエルSANc:dice1d100=85 (85) (34)1/dice1d6=6 (6)
スレッタSANc:dice1d100=44 (44) (41)1/dice1d6=1 (1)
- 185二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 18:17:02
ここにきてまたSANごっそり持ってかれてる人たちが……
- 186二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 18:23:37
シャディクSAN値:34→29
シャディクアイデア:dice1d100=8 (8) (75)
成功の場合シャディク一時的狂気:dice1d10=5 (5)
ミオリネSAN値:63→62
グエルSAN値:34→28
グエルアイデア:dice1d100=2 (2) (75)
成功の場合グエル一時的狂気:dice1d10=7 (7)
一日の間に1/5以上SAN値が減ったのでグエル不定の狂気:dice1d10=10 (10)
スレッタSAN値:41→40
※今回は六版処理の一時的狂気を使うよ!このダブスタクソKP!
シャディク「?????????」
グエル「???????????」
ミオリネ「そっちの推定ラスボス枠コンビはさあ」
スレッタ「グエルさんに関しては不定まで入ってますよ不定」
エラン「愛されてるね」
ラウダ「蚊帳の外から見る戦闘ほど面白いものもないね」
シャディク「ねえこれグエルが失神引いたらそのままミオリネたちに連行されて目的達成不可!とかになるやつじゃない?」
グエル「おわりじゃねえか」
ミオリネ「あら、いいわねそれ。1引きなさいよ1。もしくは2」
スレッタ「ここに来てあらぬ方向から救済措置来ましたね」
エラン「……こほん。少し早いけどキリもいいし、ここでいったん休憩をはさむよ。所謂『次スレ』だね」
ラウダ「いい時間だし一旦ごはん食べようよ。再開するのは食事が終わったら、ということで」
グエル「わかった。ふふんっ、チャーハンつくってやるよ!」
ミオリネ「なら私はココアつくるかあ」
シャディク「たべあわせ最悪じゃん」
スレッタ「ふふ。じゃあ、たぶん二十一時ごろ? に、もう一度集合する、ということにしましょうっ……♪」
- 187二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 18:27:06
アイデアの出目めちゃくちゃ良くて草
草… - 188二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 18:28:10
グエルお前、本当に『持ってる』男だよ…(短期発狂:幻覚あるいは妄想、長期発狂:強迫観念)
しかもアイディアクリティカルって何したんだ… - 189二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 18:28:58
恐怖症…行動不可になるやつでは?
あとグエル強迫観念って余計やべーやつでは?? - 190二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 18:33:15
これは歯止めかからない奴ですね……
本当今回ダイス神が一番ロックキメてる。どれだけグエルにアクセル踏ませるんだ - 191二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:44:27
- 192二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:57:46
埋めー
正直絶望盤面すぎて面白くなってきちゃってる自分がいる。クトゥルフだ~~~!! - 193二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 21:04:01
推定ラスボス枠コンビに頑張ってほしいところなんだけど、二人仲良く揃って発狂しちゃったからなー
- 194二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 21:49:18
埋め埋め
ロックにもほどがあるんですよ聞いてますかダイスの女神よ - 195二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 01:10:23
うめc