- 1二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 22:44:50
- 2二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 22:46:20
このレスは削除されています
- 3二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 22:46:45
さっきはスレ画を間違えたので...
- 4二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 22:47:16
2008年桜花賞か今年の朝日杯?
- 5二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 22:48:07
朝日杯は振り直してええんちゃう?
- 6二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 22:48:09
今年の朝日杯は何も分からないので2008年の桜花賞で
- 7二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 22:49:29
- 8二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 22:53:36
このレスは削除されています
- 9123/06/15(木) 22:55:54
棟梁の初G1だからそこ軸にするのがやりやすそうかな?
- 10二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 23:08:34
とりあえず落ちないために保守
- 11二次元好きの匿名さん23/06/15(木) 23:30:32
ウマ娘でいうと厩舎的にはブライトの後輩
- 12二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 10:18:53
朝保守
- 13二次元好きの匿名さん23/06/16(金) 21:50:29
ほ
- 14二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 01:31:32
このレスは削除されています
- 15二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 01:33:42
「直線コースへと入りました、エイムアットビップが今度は先頭と変わりました。エイムアットビップが先頭です」
レースを彩る実況は佳境に入った戦いを冷静に伝える。だが、18人のウマ娘が芝を踏み鳴らし、60km/hで耳にぶつかる戦場にはレース場に響き渡るその音も届かない。
後ろから加速しようとするトールポピーとリトルアマポーラ。共に花の名前を冠した人気の2人を牽制するようにレジネッタは位置取りを前に押し上げる。
右前に見えるは大きく横に拡がった10人程のウマ娘。彼女らが皆ゴールをめざし突き進む。外側に持ち出した彼女の前を塞ぐ者は誰もいない。後は最速でゴールへ駆け抜けるだけだ。
去年の阪神JFでは先行して内を突くも6着に沈んだ。追込を試した前走では似た状況で前に届かず3着に沈んだ。
だが今日は違う。パドックを歩いている時、溢れんばかりの衝動が身を包み、トレーナーはしきりに大丈夫かと心配された。ゲートに入る時もその衝動は止まらなかった。
しかしそれに身を任せ出たスタートは完璧で、有力なふたりを牽制できる文句なしの位置取りで、道中も終始邪魔なく行けた。もしかしたらこの衝動は良くないものかもしれない。
だが今この瞬間、勝つためにそれに身を任せたい。迷いを捨てた彼女は前を向き、最後の力を振り絞る。歯を食いしばり前へ進むウマ娘を1人、2人と抜かしていく。
「さあ後方からは、じわじわとレジネッタが脚を伸ばしてまいりました!」
一際勢いよく進む彼女にアナウンサーも気がついた。「さらに外からはトールポピーとリトルアマポーラの2人も脚を伸ばしてくる!」実況がほかのウマ娘に言及する間にも、彼女の脚は止まらない。
3人、4人。必死さの余りフォームを崩しかけてる彼女らを抜き去り、ついに先頭へ躍り出る。後ろにいた花の名前の2人の足音はもう届かない位置から鳴り響いている。
「さあ前の争いですが、エフティマイア エフティマイア!!さらに外からはレジネッタがぐいっと伸びてきた!!」
右側にあった靡く髪が見えなくなり、前で鳴っていた足音が消えたその数瞬後、彼女は思わず出てしまったガッツポーズと共にゴール板を先頭で通過した。 - 16二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 01:35:58
書き終えたので次は
1984+ dice1d39=24 (24) 年の dice1d26=20 (20) のレースか
1984+ dice1d39=26 (26) 年の dice1d26=12 (12) のレースを書く
- 17二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 01:40:58
書くスピードが遅くてすいません。土日なので少しはペースを上げられると思います。
ダイスはスクリーンヒーローのJCかショウワモダンの安田記念ですね。
JCの方にします。 - 18二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 02:08:54
ええやん
前走の振り返りがあるのポイント高いね - 19二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 05:09:36
保守
- 20二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 13:42:16
待機シャトル
- 21二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 00:30:31
保守
- 222008 ジャパンカップ23/06/18(日) 01:35:01
あれ、もしかしたら行けるかもしれない。府中の坂を駆け上るスクリーンヒーローに沢山の喜びと少しの困惑が混じった思考が芽生える。
ようやく走れるG1の舞台にはとんでもない強敵がわらわらいて、正直勝つと言うよりは胸を借りるつもりだった。
すごい数の観客にびっくりし、パドックを歩く出走メンバーたちをスターに憧れる少女のような目で見つめながら歩き、外国から来たウマ娘の話す英語を怪訝そうな顔で聞いていた。
「その様子だと緊張はしてないし大丈夫だな!」
私の様子を見たトレーナーはそんな私に太鼓判を押し、私の背中を軽く叩いた。
怪我で休んでる時に、引退したおじいちゃんトレーナーの代わりに来た新人の彼とは、教えてもらうと言うよりは共に成長する二人三脚のような姿勢で接しており、共に喜びともに悲しんだ。
3週間前のアルゼンチン共和国杯を勝った時は最終直線で変な叫び声が出てたらしい。初めて走ってからずっと期待してくれる彼のためにも少しは上の着順、あわよくば1着を目指したい。
そう思いながら体をほぐしていると、あっという間にスタート時刻になってしまった。ファンファーレに背中を押されるようにゲートに入り、大きく深呼吸をした。ガコン、とゲートが開く。 - 232008 ジャパンカップ23/06/18(日) 01:35:58
上手くゲートを出られたことに安心していると、右からベテランのコスモバルク先輩が慣れた足取りでぐんぐん前へ進んでいく。
身体を内から揺さぶるような声援を右の方から感じながらコーナーへ侵入し、マツリダゴッホ先輩、すぐ左にメイショウサムソン先輩と、共にG1を勝った猛者たちを見る位置取りで突き進む。
実力のあるウマ娘をマークするのはレースの鉄則と言われるが、それに従えばまさに文句なしの位置取りだ。
レースは先月走ったアルゼンチン共和国と同じかほんの少し遅いくらいのペースで流れていく。自分はこのペースで勝ったばかりだ。行けるはずだ。そう自分に言い聞かせながら、冷静に内から上がって自分とサムソン先輩の間に割り込むオウケンブルースリちゃんを牽制するのも忘れない。
大欅を通り過ぎ歓声渦巻く最終直線へ突っ込んでいく。幸い脚はまだ余裕がありそうだ。
周囲の娘たちの顔が険しくなり、11月の東京の空気がまるで夏のような熱気を帯びる。歓声の圧とギヤを入れたライバルたちの圧に挟まれながら脚を回す。
横の2人を振り切りゴッホ先輩に追いすがる。振り切れるんだ。追いすがれる。後ろからディープスカイちゃんらしき娘が追い込んでくる気配がするが、なんだか抜かされる気はしない。勝てる、勝てるんだ!
ほんの少し困ったような顔をしたゴッホ先輩、耳をペタりと頭に付けて血走った目をするウオッカちゃん。ライバルと言うより憧れの存在だった彼女らを自分が破ろうとしている。横から来るスカイちゃんがよく分からない声をあげながら右から迫り来るのを自分は凌ぎきれる。
この大舞台を1本の映画としたのならこの瞬間の彼女は紛れもなく主役であっただろう。自分が出し得る最高速度でゴールに突っ込んだ彼女は、かくして見事並み居る強敵を打ち倒し、誰もが認めるヒーローになった。 - 24二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 01:39:09
IP規制に巻き込まれ遅れてしまいました。保守助かります。
本当はダイナアクトレスさんの要素も取り入れたかったですがその場合ちょっと歳をとりすぎちゃうので無しになりました。 - 25二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 01:39:46
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1984+ dice1d39=11 (11) 年の dice1d26=1 (1) のレースか
1984+ dice1d39=17 (17) 年の dice1d26=8 (8) のレースを書く
- 26二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 01:40:08
すげーとしか言えないぽよ
- 27二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 01:46:33
1995のフェブラリーSと2001のNHKマイルカップですね。
フェブラリーSはG2時代でライブリマウントが勝ったやつ、NHKマイルカップはクロフネが勝ったやつです。
G1だしクロフネの方にします。
あと存在しないレースとかG2格のレースが出るのでダイスを2つから3つに増やしたいのですが良いですかね? - 28二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 01:51:42
- 29二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 03:51:58
リクエストってだめ?
- 30二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 08:19:19
ダイスが全滅した時に使うかもしれないので一応聞いておきます
- 31二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 20:08:02
保守
- 322001 NHKマイルカップ23/06/18(日) 21:34:41
府中の大欅を通り過ぎ、17人のウマ娘を引連れ先頭で走るグラスエイコウオーはかすかに笑みを浮かべる。
直線が長く逃げには不利と言われる府中において、2番手に距離を詰められてる13番人気の逃げウマ娘がいたとしたら、多くの場合必死の形相をしてるはずだ。
だが此度の彼女は勝機があった。策に困って逃げたかのような雰囲気で先頭を走り、自分のペースに持ち込んだことで、まだまだ脚に余裕がある。
ハマるか分からなかった策を大舞台でしっかり決めた彼女は笑顔のまま最終直線に突っ込んだ。
「グラスエイコウオー、グラスエイコウオーが先頭だ!リードは1バ身半400mを追加した」
歓声にかき消されそうな実況の声が聞こえる。前に、横に誰もいない状況で、逃げ潰れると目論まれていた彼女は止まるどころかさらに加速していく。
直線で追いつけるはずだと考え脚を溜めていた後方勢が焦る。やられた、届かない。彼女らの脳裏に負けの2文字がよぎった。ただ1人を除いて。
突然ボルテージの上がった歓声に驚いたグラスエイコウオーは、慌ててターフビジョンの方を見る。そこには芦毛のウマ娘が自分を捉えんとして迫り来る様子が映っている。
大画面ゆえ表情ははっきりと分からないが、どうやら他の皆が耳を絞り拳を握りしめ、余裕などすっかり失われている状況でも笑っているようだ。
「さあ前をとらえ切れるかどうか!クロフネ、クロフネ、クロフネがやはり捉えた!」
先程まで聞こえた実況の声はもう耳には届かない。
やっと掴めたと思った栄光を奪いに芦毛のの髪をはためかせて迫り来る。観客の声にかき消され聞こえなくなっていたはずの足音が再び大きくなり、ついには横から、そして前へと通り過ぎた。
あらん限りの力で前に進む彼女をまるで練習の途中かのような楽な手応えで追い抜き、一度は手繰り寄せたと思った栄光はあっさりとクロフネの元にすり抜けて行った。 - 33二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 21:36:01
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1984+ dice1d39=15 (15) 年の dice1d26=4 (4) のレースか
1984+ dice1d39=35 (35) 年の dice1d26=9 (9) のレース、もしくは
1984+ dice1d39=28 (28) 年の dice1d26=25 (25) のレースを書く
- 34二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 21:41:53
1999の桜花賞、2019年のヴィクトリアマイル、2012年の有馬記念ですね。
桜花賞はプリモディーネ、VMはノームコア、有馬はゴールドシップが勝ったやつです。
VMか有馬のどちらかにします - 35二次元好きの匿名さん23/06/19(月) 06:17:37
保守
- 36二次元好きの匿名さん23/06/19(月) 15:55:11
保守
- 372012 有馬記念23/06/20(火) 03:51:55
「あんのバカっっ!!!!」
有馬記念のスタートが切られて数秒後、思わずアドマイヤグルーヴの口から普段出ない刺々しい口調の言葉が飛び出る。ついでに膝がちょっと崩れかけている。
彼女は妹が前走のジャパンカップでいつものように出遅れをかまして敗北した後の一ヶ月、引退レースの有馬記念でなんとかしてまともなスタートを切るために徹底的に練習に付き合い、幾度となくアドバイスをした。わざわざ鍛え直して真っ向から付き合ったのはゲートをまともに出れば勝ちの目は十分に信じていたからだ。
そしてゲートに加え身体の方も徹底的に仕上げて臨み、ファンからもこれならば勝てるかもしれないと期待される中、ルーラーシップは肝心の本番でいつものように、いや、いつも以上の致命的な出遅れを見事にかました。そんな状況で果たして平常でいられるだろうか。
やり直しのできないレースはそのまま無情にも進み、どよめきが少しづつ引いていく中で慌てたような顔をしながらつられて少し出遅れ最後方に付けたゴールドシップのすぐ後ろにつける。そのままホームストレッチを通り過ぎて徐々に前へ取り付いていこうとしている。
1000mラップが60.5という情報が耳に入ってきた時、見ていたアドマイヤグルーヴはやっと少し冷静になった。
「このペースならまだ追い込みが届く。それに中団で位置取りを気にするくらいなら大外から直線勝負に持ち込んでもいい!」
何とか勝ち筋を探ろうと必死に分析する彼女の目に早くも笑いながらスパートをかけるゴールドシップが映る。常識外のロンスパを炸裂させながら突き進む彼女を、ルーラーシップはこれ幸いとばかりに開いた進路を使い追いかける。
スタミナさえ保てば末脚のキレなら負けないはずだと信じ、何とか振りきられまいとして2度目の直線に入る。 - 382012 有馬記念23/06/20(火) 03:52:35
エイシンフラッシュが抜け出した瞬間、ぐっと踏み込み加速しようとする。小さな声で「いけっ」とアドマイヤグルーヴがつぶやく。しかし横のゴールドシップがロンスパの状態からさらにギアを上げ、真っ向勝負でルーラーシップを振り落とそうとする。
想像以上の末脚に対し、この期に及んで余裕を見せていたような気がする表情のルーラーシップからようやく焦りが消えたが、閃光のような末脚を線香花火のように一瞬で使い切ったエイシンフラッシュ、続いて伸びてきたオーシャンブルーを呑み込んだゴールドシップを相手にしては出遅れたルーラーシップではさすがに分が悪く、何とか末脚を使い切ってしまったエイシンフラッシュを抜かすので精一杯だった。
「あのバカ...」
レースが終わりさすがに落ち込んだ表情の妹がモニターに映るのを見たアドマイヤグルーヴがポツリとつぶやく。怒りは未だ収まらないが、それは置いといてどう労いをしようかと思案する彼女は椅子から立ち上がり伸びをした。 - 39二次元好きの匿名さん23/06/20(火) 03:55:33
ノームコアのクロノジェネシス視点とどっちにするか迷いましたが派手な出遅れが展開的に書きやすかったのでこっちに。
ウマ娘世界のルーラーシップがエアグルーヴとどういう扱いなのか分からないのでアドマイヤグルーヴを持ち出してお茶を濁しました。
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1984+ dice1d39=17 (17) 年の dice1d26=8 (8) のレースか
1984+ dice1d39=27 (27) 年の dice1d26=21 (21) のレース もしくは
1984+ dice1d39=14 (14) 年の dice1d26=21 (21) のレースを書く
- 40二次元好きの匿名さん23/06/20(火) 04:04:04
クロフネのNHKマイルカップ(被り)、1998年のチャンピオンズカップ(前身のジャパンカップダートすら存在しない)、トランセンドの勝ったジャパンカップダートです。
3択にしておいてよかった... - 41二次元好きの匿名さん23/06/20(火) 14:44:12
保守
- 42二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 02:36:32
保守
- 432011 ジャパンカップダート23/06/21(水) 04:39:25
「おやまあ、随分強引に行くのう」
コーナーの入りで強引に内のバーディバーディを弾いて先頭に躍り出たトランセンドをバ群の隙間から見たワンダーアキュートはぽつりと呟く。実際今日のトランセンドは普段見せないような荒々しさで大外から強引に突き進み、自然な形で先頭に躍り出ようとしたエスポワールシチーからハナを奪い去った。こうまで猛る理由は確かに存在し、周囲のウマ娘もなんとなくその理由を察していた。
話はちょうど1ヶ月前のJBCクラシックに遡る。
「あああああああぁ!!!!!!!」
残り200m、最終直線。ようやく逃げのペースが鈍ったスマートファルコンを猛追し、絶叫しながらなんとか距離を縮めようとするトランセンド。だが距離は縮めど追いつかず、ゴール板を過ぎた時についていた1バ身の差は決して届かぬ差のように思われた。
相手に有利な地方コースでよく頑張った。良いレースだった。トレーナーやファンは自分を称えてくれて、勝ったスマートファルコンもゴール後に負けるかもしれなかった、凄かったとわざわざこちらまで来て伝えてくれた。しかしその顔はいつもライブで魅せる営業スマイルのそれであり、崩すことは叶わなかったのだ。
もし自分が二番手につけずもっと追っていたら、あるいは勝ちを奪えたのだろうか。自問自答は続き、前を逃げる白とピンクの勝負服が目に焼きついたままずっと離れなかった。
消えぬ幻影を追いながら練習を続け、それがようやく消えてきた頃に枠順をトレーナーから教えられた。
「今回は内枠にエスポワールシチーがいる。南部杯のようにハナを取らせるか?」
「いや、今回は強引にでも先手を取る。もう後手に回って負けるのはゴメンだ」
「信じていいのか?」
「勿論だ。2年連続の逃げ切りを見せてやろう」
トレーナーは、決意を固めたその目を見て反論は無駄だと感じ、降着にならないよう気をつけろと言うしかなかった。 - 442011 ジャパンカップダート23/06/21(水) 04:39:41
「今日のコイツ、なんか違くないか?」
逃げるトランセンドをピッタリとマークするエスポワールシチーは、向正面の直線で違和感を感じる。強引に先頭を奪われたもののそれを除けば真っ当なレース展開で、ペースも特段おかしなものではない。だがすでに20戦以上のレースを走り、惨敗したもののアメリカ遠征でBCクラシックの舞台で走ったことがある彼女はその経験から何か違うものを感じた。
普通逃げる時は多少マーク相手を気にしたりするものだが前を走るトランセンドはその回数がやけに少ない。まるで自分の前に何かがいるかのようにずっと前を向き、淡々とペースを作っている。まるで帝王賞で自分を破ったときのスマートファルコンのようだと感じた彼女はコーナーに入り追い抜こうとするが、なかなか抜かせる気配がない。
どうしたものかと顔を覗くと、無意識かわざとかはわからないが舌を自分の方に向けてペロペロと出しながらひどく恐ろしい目で前の方を見ていた。
「これならいける!」
外に溢れた舌をしまい、トランセンドは加速する。内のラヴェリータ、外のエスポワールシチーを完全に封じ込め、勢いの鈍った彼女らを突き放さんと最後の一伸びを見せる。足音でこの位置から後方勢は届くことがないと確信し、ターフビジョンで隠れた陽の光が再び当たる場所を目指して真っ先にゴール板を通過した。ピンクと白の幻影はひとまず消え去り、獲得した1着を喜ぶように右手を掲げガッツポーズする様子を後ろのウマ娘たちはただ眺めることしかできなかった。 - 45二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 04:41:40
複数視点を切りかえてレースを書くことを試してみましたがこれは難しい
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1984+ dice1d39=4 (4) 年の dice1d26=18 (18) のレースか
1984+ dice1d39=21 (21) 年の dice1d26=9 (9) のレース もしくは
1984+ dice1d39=35 (35) 年の dice1d26=4 (4) のレースを書く
- 46二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 04:47:26
ミヤマポピーが勝ったエリ女、2005のヴィクトリアマイル(ない)、のグランアレグリアが勝った桜花賞ですね
全部牝限という謎の低確率が発生してますがどちらも書きがいがあるので悩みどころ - 47二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 09:55:57
保守
- 48二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 19:51:49
保守
- 491988 エリザベス女王杯23/06/22(木) 05:17:19
「ポピー、自信持ちいや。アンタは勝てるで。」
大逃げする前のウマ娘に届かないので時はないかという不安、厳しい位置争いで消耗する精神を支えるのは姉がかけてくれた言葉だ。
貧乏な家庭で幼い頃から自分の面倒を見てくれた憧れの姉は、レースの世界でも先々週の天皇賞・秋で連勝街道を突き進んでいたオグリキャップを撃破し、名実ともに現役最強に登り詰めた。
条件戦を勝ち上がって前哨戦のローズステークスに挑み、優先出走権は確保したものの4着に沈んだこと、2400mという未知の距離に挑むことなど、そもそもG1は初めてだということなど不安が山盛りの中でがになってた自分に、姉は色々なアドバイスをくれた。
「ええか、うちの見立てやとあのメンバーなら中盤にペースが緩む。そこで焦らずスタミナを温存すれば最後までもつで。」
実際逃げたキャッチミーは1000m58.1というなかなかハードなペースで進めたため早くもへろへろだ。2番手、3番手集団は先頭を相手にせず自分のペースで無理なく先行しており、その中には前走で敗れた1番人気のシヨノロマンもいる。
「距離が伸びた今回は君の脚なら追いつける。僕を信じて後方待機してくれないか?」
脚質がいまいち決まらず、どうしようかと思案していた時の作戦会議でトレーナーにそう伝えられた時は、前走と同じ徹を踏まないか不安だったが展開もどうやら自分に向いている。
未知の2400mは自分に向いており、まだスタミナは持ちそうだ。
周りのウマ娘たちと牽制しあい、ここまできた者の体力を奪おうとする坂に差し掛かると周囲の娘たちの顔が険しくなる。そしてその坂を慎重に下って最終直線、カーブで斜めになったウマ娘たちの横を通り過ぎ、直線へと躍り出る。 - 501988 エリザベス女王杯23/06/22(木) 05:17:44
「先頭はマチカネイトハンリードは1馬身くらい、ハッピースーザン、シヨノロマンが来た、そして外を回って追い込んできたのはミヤマポピー!」
内で末脚を発揮しようと知る者たちをぐんぐんと抜き去り、冬の枯れた芝を舞い散らせてミヤマポピーが迫り来る様子に実況も気がついたようだ。まるで春に姉のタマモクロスが発揮させていた末脚にも重なる勢いで、京都の芝を駆け抜ける。
「ポピーは追込で行くって言っとったな。長い距離を走ったあと直線でみーんな追い抜くのはごっつ気持ちええで!」
姉の言っていた通りの景色がそこにある。横であっぷあっぷとしているウマ娘に末脚を見せつけ、前の景色を自分だけのものにしていくのはとても楽しい。
今までも追い込みをしたことはあったが、これだけの大舞台、観客も溢れんばかりにいる中でするそれは初めての、そして最高の体験だ。
ついに前の残りはあと1人、1度敗れたシヨノロマンだ。先行しながらもなお末脚を残し、押し切ろうとする彼女の真横に並びかけると、つかもうとしている栄光を剥ぎ取るべく襲いかかる。
「つっ...させない!」
思わず漏れ出た言葉は意識して出したものでは無いだろう。だかこの瞬間、彼女は負けを意識してしまった。みんなの言葉や思いを背負って勝つと信じ続けたポピーとの差は、ゴール板を通過した時に産まれた僅かな距離の差が何より明確に示してくれただろう。
数分の後、掲示板の1着に11番の文字が点灯された時、ミヤマポピーはその両手を高く天に挙げ、全力で喜びを示した。 - 51二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 05:19:00
実装済ウマ娘との絡みを投入してみました。この時代になるとネットにある資料がだいぶ少なくなってくるのが悩みどころ。
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1984+ dice1d39=15 (15) 年の dice1d26=11 (11) のレースか
1984+ dice1d39=8 (8) 年の dice1d26=11 (11) のレース もしくは
1984+ dice1d39=23 (23) 年の dice1d26=20 (20) のレースを書く
- 52二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 05:23:21
アヤベさんの勝った日本ダービー、ブルボンの勝ったダービー、アドマイヤムーンの勝ったJCですね。
1つ目はRTTTで既にやっちゃってて自分で今更やっても...みたいなところがあるのでブルボンライスマチタンがいるダービーにしようかな? - 53二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 15:19:36
保守
- 54二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 02:49:44
保守
- 551992 日本ダービー23/06/23(金) 04:03:44
「マスターの指示通り、先頭を奪取します。」
ゲートが開いて数秒後、ブルボンが呟いたその一言は歓声に掻き消えた。内側のライスシャワーをスムーズに交わすと、争うことなく先頭に躍り出て後ろの17人を従え第1コーナーに突入する。
「ペースは順調。このまま最後まで保ちます。」
後続を引き離して周りに独り言が聞こえなくなった向正面の直線で、冷静に自分の状態を確認し、確実にペースを刻む体制に入った。
「やっぱりブルボンちゃんは速い...!」
少しでも良い位置で最終コーナーを迎えようと後方勢の面々とポジション争いをするマチカネタンホイザは、想像以上に荒くなった息を整えようと少し後ろの方に下がる。
初となる2400m、ダービーを見に来た観客や出走するウマ娘たちの熱気に当てられたのも理由の一つだろうが、本来スタミナが持ち味の彼女をここまで消耗させているのは先頭で走るミホノブルボンが作り出すペースだろう。
1000m通過61.2秒のペースは稍重の芝であることを踏まえても特別速いペースでは無いが、同じペースで2000mを刻み続け逃げ切った前走を考えれば決して余裕のあるものではない。
離せば逃げ切られる、だが近すぎればスタミナが尽きる。このジレンマを抱えながら、短距離向けと言われるブルボンが初めての2400m戦で沈む可能性に掛け、残り17人のウマ娘はそのペースに付き合っているのだ。
「ブルボンさんに、ついていく...」
ノーマークの状態で出走したおかげですんなりと2番手を取れたライスシャワーは、徐々に開いていた差を縮め、あと少しで捉えられそうな位置まで迫り来ると、慎重にカーブを曲がる。末脚をスタミナで補い、最後でブルボンを抜かし、後続を振り切ろうというプランで挑む彼女はしかし、前を行く大きな背中の放つ深い圧を前にして可憐な顔を険しいものに変えていた。 - 561992 日本ダービー23/06/23(金) 04:04:35
三者三様の思いを抱え、揺れんばかりの完成に包まれながら最終直線の攻防に入る。
もしかしたらスタミナが尽きるかもしれないという僅かな願望は直線に入っても下がってくる様子のないブルボンの前に砕け散り、寧ろ末脚を発揮させられるほどのスタミナを奪い取られていたのは後続の皆だった。
残酷に差は開いていき、表情を変えることのないブルボンと荒い息で顔を赤くする他の17人という残酷な対比がターフの上で生まれている。
マヤノペトリュースが残っていた脚で後方から前に迫ろうとするが、前で何とかついて行ってるライスシャワーと2着争いをするので精一杯だ。
それより後ろから直線で勝負を仕掛けたマチカネタンホイザが届くはずもないことは明らかだろう。
歓声の波がひときわ高くなり、先頭でブルボンがゴールした時、ライスシャワーは4バ身、マチカネタンホイザはさらにその4バ身後ろを通過しながら自分以外に向けられた歓声をその身に受けていた。 - 57二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 04:06:03
3人の対比という感じで書いてみましたが突然出たマヤノペトリュースが少し異質だったり微妙に対比しきれてなかったりエミュ成分をもっと入れて精度を上げたかったりと課題はあとから生えて来ます。
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1984+ dice1d39=21 (21) 年の dice1d26=6 (6) のレースか
1984+ dice1d39=29 (29) 年の dice1d26=25 (25) のレース もしくは
1984+ dice1d39=23 (23) 年の dice1d26=8 (8) のレースを書く
- 58二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 04:11:19
カラジが初制覇した中山グランドジャンプ、オルフェがすごい差をつけた有馬記念、ピンクカメオが勝って馬券が恐ろしいことになったNHKマイルカップですね
3つとも書きがいがあるのでレースを見て考えます - 59二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 13:49:07
保守
- 60二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 00:45:42
保守
- 612013 有馬記念23/06/24(土) 06:53:40
「おうオルフェ!一緒に走るのは初めてだな!」
レースの直前、ゴールドシップはオルフェーヴルに弥勒菩薩像のようなポーズをしながら話しかける。
「このポーズが気になったか?これはメジロに眠る菩薩の力を手にしてパワーアップしたゴルシちゃんのポーズだ!さらに体内時間をすごい勢いで回すことによって56億7000万年経過させゴルシちゃん如来に進化するんだぜ!この力でお前を打ち破る!!」
勢いよく話しかけたゴールドシップに対し、いつも話す時のように煩わしそうにあしらうのでもなく、乗っかって対抗してくることはなく、笑顔にも、悲しい顔にも見える表情で「おぅ」と返事をし、一足先にコースへ向かう。
自分の狙いが不発に終わったことにややがっかりしながら、トーセンジョーダンをからかいに行こうと気分を改めた。
順調にゲートに入り、スタートを切る。きちんと出たゴールドシップは、オルフェーヴルを牽制できる位置をとり、トーセンジョーダン、ウインバリアシオンを見るような形で直線に突入する。
年末の歓声を浴びてテンションを上げ、「行くぜ行くぜ〜!!」と言いながら前へ進むトーセンジョーダンを見送る。
ルルーシュによって刻まれた淀みないペースを追走し、3コーナーの入りでそろそろスパートをかけようかと思案しルートやコースを見まわしたゴールドシップは、突如尻尾の毛が逆立つような怖気を感じた。
慌てて左後ろ、そして真横を見ると、オルフェーヴルが今まで見たことのない猛禽類のような、あるいは横綱白鵬が取り組み前に見せる目つきにも似た目をして自分を交わし、どんどんと前に進出して行く。
「オルフェの奴…もう行くのかよ...!」
このままでは加速力に劣る自分があっという間に置いていかれる。猛烈な負けの気配をなんとかして振り払うべくオルフェの後を追うように加速し、この状況で何故か笑顔を見せる横のウインバリアシオンとともにテンポを上げる。
「っ...邪魔すんなし!」
外と内から挟まれやや不利をうけたジョーダンがゴールドシップに毒づくが、今はそれどころでは無い。だが追えど追えどコーナーで差は開き、そのまま最終直線に突入した。 - 622013 有馬記念23/06/24(土) 06:55:19
「なあ、空から見てもウチのことがわかるには、どのくらい差を広げればいいかな?」
有馬記念の数日前、トレーナー室でオルフェーヴルはぼんやりと言う。先日会い、有馬記念で勝つことを約束した病気の子が亡くなったということを知ってから数日、悲しみも落ち着いた彼女の言葉にトレーナーは思案し、返答をした。
「そうだな...大体6バ身くらい話せばどこからでも君のことがわかるんじゃないか?」
「分かったッス。」
冷静に考えれば勝つことは何も疑ってない傲慢にも聞こえる話に、お互い何も違和感を示さないのは信頼の証だろう。ジェンティルドンナが回避してエイシンフラッシュが緊急引退したこともありやや手薄なメンバーになったもののゴールドシップは楽な敵ではない。
だが、やれることをやりきって完璧と言えないまでも8割くらいには仕上げてきたオルフェーヴルに負ける気はしなかった。
「なんかアドバイスとかあるッスか?」
「君に教えられることはもう何も無いよ。最後だし全力で行っておいで」
パドックからコース入りへの直前、軽く背中を押されて進んだ彼女は、弥勒菩薩半跏思惟像のポーズで待っていたゴールドシップに軽く挨拶をすると、皆の待つコースへ出た。 - 632013 有馬記念23/06/24(土) 06:55:39
「オルフェーヴル先頭だオルフェーヴル先頭!リードを2バ身3バ身取る!!ウインバリアシオンが2番手に上がってくる!!!」
観客の歓声とともに実況が盛り上がり、独走態勢に入ったオルフェーヴルの強さを強調していく。
今日の主役は自分では無い、どうやら自分は倒される側らしいと気がついたゴールドシップは、それでも脚を伸ばそうとするも差はさらに拡がっていく。場の勢いを受けて強くなる彼女にとって自分に視線が向いてない今回の状況はさぞかし走りにくかっただろう。
オルフェーヴルに少しでも近づきたい、最後の戦いを1番近くで味わいたいと願うウインバリアシオンは、話されていきながらもその強さに酔うような笑顔を見せ、なんなら先頭を独走するオルフェーヴルよりも笑顔を見せている。
「抜けた抜けた抜けた抜けた!!!強いっ、6番オルフェーヴル!!!!!」
このレースでいちばん強いのは彼女だった。このレースで1番勝ちを求めていたのは彼女だった。故に圧勝8バ身。どれほど離れていてもその勝ちは一目見ればわかっただろう。
これがオルフェーヴルだと示さんばかりの圧勝を前にして、観客のボルテージはいよいよ最高潮に達した。
芝を震わすばかりの歓声を一身に受け、天を仰いだ彼女は誰かに差し伸べるように手を高くあげた。 - 64二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 06:57:01
Under5 Awardの配信を見てたらすっかり遅れました。もう朝です。
長めの文章になり、自分のくせみたいなものが少しわかった気がします。
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1984+ dice1d39=16 (16) 年の dice1d26=16 (16) のレースか
1984+ dice1d39=11 (11) 年の dice1d26=16 (16) のレース もしくは
1984+ dice1d39=35 (35) 年の dice1d26=18 (18) のレースを書く
- 65二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 07:00:38
シャカールの菊花賞、マヤの菊花賞、ラッキーライラックのエリザベス女王杯(1度目)です。
マヤの内面を書く菊花賞が盛り上がりそうな気はします。