【ネタバレ注意】速報!ゼルダ姫帰還!勇者と五賢者により魔王が討たれる!

  • 1二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:06:51

    ※ガノンドロフ討伐後捏造。調べてないけど多分二番煎じ

    「失礼します。ミツバさんはいらっしゃいますか?」

    突如ハイラル城から現れた巨大な黒い龍が白い龍に乗った何者かに倒されてから数日、シロツメ新聞社に思いもよらぬ人物が来訪した
    それは、天変地異の後から行方知れずとなって俺も相棒とともにハイラル中の目撃情報を聞いて回ったゼルダ姫その人だった

    そしてなんという偶然か、相棒がゼルダ様の後に続いてシロツメ新聞社へと入ってきた

    「よお、相棒!凄いタイミングで来たな!なんと今!行方不明だったゼルダ姫様がお越しになられたんだ!」

    俺が相棒に話しかけると相棒も笑いながら頷いた。こんな超ビッグニュースにも動じないとは、流石は相棒だぜ

  • 2二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:07:25

    「ゼルダ様!行方が分かったって噂は聞いてましたが本当だったんですね!心配しとったんですよ」

    「御心配をおかけして申し訳ありませんでした。実は折り入って相談したいことが」

    「ゼルダ様直々のお願いとあらば記事の捏造以外だったらなんでもさせてもらいますよ」

    「ありがとうございます。皆さんも数日前の黒い龍はご覧になったと思います」

    ゼルダ姫の言葉にその場に居合わせた全員が頷く
    あれだけ巨大な龍は例えスクープを常に探してる記者じゃなくても目撃しているだろう

  • 3二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:07:56

    「あれは、魔王ガノンドロフ。今回ハイラルを襲った天変地異の元凶であり100年前の厄災の原因でもあります」

    「なるほど、ただの魔物とはちゃうとは思ってましたけど、まさか今回の元凶の魔王だったとは……ん?待ってください。あの龍はウチの見間違いじゃなければ消滅したように見えたんですが」

    「はい。魔王はリンクによって討ち倒されました。それをシロツメ新聞を使ってハイラル全土へと周知して欲しいのです」

    なんと、これは想像もしないビッグニュースだ!ゼルダ姫の帰還に続いて魔王討伐!これはシロツメ新聞きっての大スクープだ!

    「なるほど、相棒はこのニュースを嗅ぎつけてここに来たんだな。その嗅覚、流石だぜ!」

    俺が相棒を褒めるとゼルダ姫が何故か不思議そうな顔で俺と相棒を交互に見た。リト族とハイリア人のコンビが珍しいのだろうか

  • 4二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:08:33

    「なるほど、分かりました。シロツメ新聞社の名にかけてその仕事受けさせてもらいます。……ところで物は相談なんですが」

    「なんでしょう?」

    「せっかくなんで天変地異から魔王討伐までの話のインタビューもさせてもらいたいんです。やっぱり、そういう冒険譚みたいな話があったほうが読者の食いつきもええんで」

    「そうですね、分かりました。ですが、私から語れることは多くありませんのでリンクと四賢者達から話を聞いてくれますか?」

    「そういうことなら、ペーン!あんたにこの記事のインタビュー任せる。リンク様と四賢者に話聞いてき」

    「え、俺が!?」

    突然のご指名に素っ頓狂な声が出てしまう。こんなビッグニュース俺だけでは荷が

    「わ、分かりました。じゃあ相棒、よかったら一緒に」

    「ダメや。これはあんた一人の力でやりきるんや。相棒から頼られるようになるために修行してきたんやろ!ここでその成果見せてみ!」

    相棒を頼ろうとした俺にミツバさんが釘を差してきた
    ……確かに、いつまでも相棒を頼ってちゃダメだ。これは俺が俺一人の力で成し遂げなくちゃいけないことだ
    相棒を見るとグッとサムズアップをした。俺の力を信じてくれてるってことだよな。その期待、答えてみせるぜ!

    「確かにその通りだ。この仕事、俺一人の力で成し遂げてみせるぜ!」

    「よう言った。それでこそシロツメ新聞社の記者や!」

  • 5二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:08:49

    「えっと、話は纏まったのでしょうか。それなら、早速リンクから話を」

    「あ、ちょい待ち。リンク様の話は大トリの最後にして、まずは四賢者って人達から話を聞いてき」

    なるほど、確かに。最後に魔王を倒したのが勇者リンクだとするなら記事としてもその話を最後に持ってきたほうが盛り上がる。流石は編集長。記事の構成についてもよく考えてる

    「そ、そうですか?では、四賢者はリトの村のチューリ、ゴロンシティのユン、ゾーラの里のシド王子……あ、今はもう王でしたね。それからゲルドの街のルージュです。よろしくお願いしますね、ペーンさん」

    姫様にお願いされるとはこの上ない名誉なことだ。この仕事必ずやり遂げてみせるぜ

    「任せてください!それじゃ、まずは一番近いリトの村のチューリから話を聞きに行ってみるか。それじゃ、サラバード!」

    俺は決め台詞を残し空へと飛び立つ。まぁ、最初の目的地は目の前なんだが

  • 6二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:09:07

    リトの村

    「まさか、お前が賢者様とはなチューリ。テバさんが数年前の厄災復活の時に勇者様の手助けをしたのは知ってたが」

    「オイラもまさかご先祖様が魔王と戦った賢者だったなんて知らなかったよ。でも、ご先祖様とゼルダ様の思いを受け継いでリンクと一緒に戦えたのはオイラの誇りさ」

    「じゃあ、お前が賢者になって魔王を倒すまでの話を聞かせてくれるか?」

    「いいよ!あれは天変地異でハイラル城が空に浮かんだ後、この周辺が止まない吹雪に襲われてた頃のことなんだけど。その原因を突き止めるべきだっていうオイラを父ちゃん達が許してくれなくてヤキモキしているところにリンクが現れたんだ」

  • 7二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:09:37

    ゴロンシティ

    「デスマウンテンの噴火が収まってからのユン組の噂はかねがね聞いてるぜ。まさかその代表であるユン社長が賢者様だったとは」

    「ボクもびっくりだったゴロ。あの時は色々あったゴロ。魔王が作り出したゼルダ様の偽物に洗脳されたり、そのせいでおいし岩なんて危ないものがゴロンシティ全体で流行ったり」

    「ゼルダ姫の偽物!イーガ団も何故か俺の相棒を誘き出すために使っていた手だが魔王も同じような事をしていたんだな」

    「それは相棒さんも大変だったゴロ。それで、そんなボクの目を覚まさせてくれたのがリンクだったゴロ」

  • 8二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:09:49

    ゾーラの里

    「リンクとオレの活躍を聞きたいとは嬉しい申し出だゾ!何から話そうか。おお、そうだ!厄災の時の俺たちの出会いから!」

    「シド君、ペーンさんはシド君が賢者になった時の事を聞きに来られたんじゃないの?」

    「ああ、いいんですよ、ヨナ王妃。こういう話も記事を書く上では重要ですから」

    「すまない、少し興奮してしまった。そうだな、まずは本題であるオレが賢者になった時の事を話そうか。あれは天変地異の後、このゾーラの里の周りが空から降り注ぐヘドロによって汚染されてしまいオレが里に流れる水を浄化するのに手一杯だった時だ。ゼルダ姫の手がかりを探しにリンクが里を訪れたんだ」

  • 9二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:10:06

    ゲルドの街

    「まったく、ただでさえヴォーイがゲルドの街に入ることは禁止されているのに空から妾の前に直接降りてくるとは。リンクの口添えがなければ今頃打首になっていてもおかしくはないぞ」

    「す、すまない。ルージュ女王。しかし、なんで勇者様が俺の事を?」

    「さあのう。何やらお主のことをよく知っているようであったが。それで、賢者についての取材じゃったか」

    「ええ、魔王討伐のニュースを流してほしいとゼルダ姫の依頼がありましてね。魔王討伐に貢献した賢者様と勇者様にインタビューすることになりまして」

    「なるほどのう。まったく、ゼルダも龍から人に戻ってそれほど時間が経っておらぬのだからゆっくりしておればいいものを」

    「なんか、凄い単語が聞こえた気がしたんだが」

    「ああ、気にするな。その辺りは直接本人から聞くがよい。さて、妾が賢者になった経緯であったな。あれは天変地異の後、このゲルドは止まぬ砂嵐が吹き荒れ刃の効かぬ魔物に襲われておった。なんとか街の者達を地下に逃がすことは出来たが、妾は目覚めた雷の力を上手く制御できず魔物たちを追い払う術がない。そんな時にリンクがやってきたのじゃ」

  • 10二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:10:24

    四賢者から話を聞き終えた俺は監視砦へと飛んでいた
    一度取材の経過報告のためシロツメ新聞社へと戻るとゼルダ姫と勇者リンクが監視砦に戻っているとミツバさんに教えられたためだ

    監視砦の鳥望台が見えてきたので高度を落としそのまま広場へと着地する。周りの人は少しこちらを見た後そのまま自分の作業に戻った。着陸しただけで取り押さえられないのは安心する。まぁゲルドでのことは俺の自業自得なわけだが

    「お疲れ様です、ペーンさん。賢者のみんなから話は聞けましたか?」

    俺が着いたのが見えたのだろう。ゼルダ姫がわざわざ俺のそばまで来てくれた。恐れ多いことだがこういう姿勢がハイラル中から慕われる要因なのだろう。
    その後ろにはやはり相棒が居た。あのまま姫様に着いてきたのだろうか

    「姫様!おかげさまでいい記事が書けそうです。それで、そろそろ勇者様にお話を聞きたいんですが、どちらに?ミツバさんはゼルダ様と一緒に監視砦に戻られたって聞いたんですが」

    「リンクでしたらここに居ますけど」

    そう言って姫様は何故か相棒の方を見た
    だが、どう見てもそこに居るのは相棒だけだ。まさか、勇者様は隠密にも長けているのだろうか

  • 11二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:10:56

    「あの、姫様。俺には相棒しか居ないように見えるんですが」

    「おそらく、ペーンさんが相棒と呼んでいるこの人がリンクです」

    姫様の言葉に俺は相棒の顔を二度見した。相棒はイタズラが成功したように笑うとサムズ・アップした

    「そういえば、名乗るのは初めてだったな相棒。俺の名前はリンク。よろしく」

    俺の中で今までの出来事が全て繋がっていく。なぜか偽姫様を使って相棒を誘き出したイーガ団。それを返り討ちにするレベルの戦闘力、ミツバさんの気前の良さ、シロツメ新聞社に一緒に来たゼルダ姫と相棒、ルージュ女王に口添えをしてくれていたらしい勇者様、今この場にも姫様と一緒にいる相棒
    全部相棒が勇者リンクだったなら納得がいく
    ミツバさんが勇者リンクではなく四賢者から取材しに行けと言った真意も記事の構成なんかではなくこのドッキリを仕掛けるためだったわけだ

  • 12二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:11:14

    「嘘だろ、こいつはしてやられたぜ。超腕のいい新聞記者だと思っていたら勇者様だったのかよ相棒!いや、リンク様か」

    「やめてくれよ、相棒。今まで通り接してくれ。俺はただのゼルダ様の騎士なんだから」

    「そうか?それじゃ、お言葉に甘えてそうさせてもらうぜ。色々話したいことはあるが、早速取材を始めさせてもらってもいいか?」

    「ああ。立ち話も何だからプルアの研究所に行きながら話そうか。そうだな、天変地異が起こった時から話すなら、あの日は姫様と一緒にハイラル城の地下に見つかった遺跡の調査に入ったんだ。そこには、数万年前のハイラル建国時代の壁画なんかがあって、更にその地下に魔王ガノンドロフが初代ハイラルの王ラウルによって封印されていたんだ」

  • 13二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:11:29

    魔王の封印が解け起きた天変地異、瘴気の力で折れてしまった聖剣、ゾナウ文明の秘宝である秘石の力でハイラル建国の時代へと飛ばされたゼルダ姫、瘴気のせいで朽ちてしまった右腕の代わりにラウル王の右腕を貰った相棒、四賢者の覚醒、過去に送られた聖剣を癒やし鍛えるため秘石を飲み龍へと代わり数万年の時を過ごした姫様、魔王を倒すため魂だけとなってこの時代に目覚めた今は居ない五人目の賢者、そして魔王との決戦

    相棒とゼルダ様から語られる話は衝撃的すぎてちょっと着いていくのが大変だったが俺は二人の話を聞き逃さないよう細心の注意を払ってペンを走らせた
    話を聞き終えた頃には日は落ちきっていたが、今日は泊まっていくといいという2人の誘いを丁重に断って俺はシロツメ新聞社へと急いだ。この話を聞いた衝撃が薄れてしまう前に一刻も早く記事を書いてしまいたかったからだ

    翌日、俺が書いた記事が乗ったシロツメ新聞は号外として速達でハイラル中に届けられ過去最高の売上を叩き出した

  • 14二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:11:41

    数日後、相棒がシロツメ新聞社を訪れた

    「流石は相棒。最高の記事だったよ」

    「よせよ、俺は当然の事をしただけさ。それに、俺が今あるのも相棒が居てくれたおかげだ。ありがとな、相棒」

    俺達はどちらからともなく握手をした。確かに相棒はこの国を救った英雄かもしれない。だが、いつまでだって俺の最高の相棒だ

  • 15二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:16:28

    以上終わりくぅ疲

    一昨日本編をクリアして昨日思いついて今日殴り書きました
    元々は魔王討伐パーティーのインタビューに何故か相棒が居てみたいな話だったのがそれよりもまずはゼルダの帰還の報告とかだよなぁ、なら四賢者にインタビューして更にサプライズで相棒が勇者だったみたいな話の方が面白いなとなって今回の話になった

    良い奴だよねペーン

  • 16二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:18:08


    面白かった

  • 17二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:29:36


    短く纏まっててスルスル読めて面白い良いSSだった

  • 18二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:32:40

    ペーンいい奴なのに家族の間だと好きなの俺しかいなくてツラい

  • 19二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:37:41


    ペーン視点の後日談見かけなかったから面白くてするする読めた

  • 20二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:40:19

    >>5この後


    「あの、ミツバさん。あのペーンという方、リンクを相棒と呼んでいたようですが」


    「ああ、実は姫様が行方不明の間にあのペーンに姫様の目撃情報を確かめさせてたんですけど、それにリンク様も手伝ってくださって。それで一緒に仕事をしたリンク様の事を相棒って呼んどるんです。初めて会った時に名前聞かんまま相棒って呼び出したからリンク様の素性も知らんのです」


    「な、なるほど。ですが、今の話の流れでリンクを紹介すれば良かったのでは?」


    「いやぁ、最後に相棒が噂の勇者様やったって方が面白いかなぁって」


    「えぇ……リンクもそれで良かったんですか?」


    「まぁ、どんな事があろうと相棒であることに変わりはありませんから」


    「リンクが良いならそれでいいですが……」

  • 21二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:47:37

    ペーン好きだから助かる

  • 22二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 20:54:32

    色々わかってもペーンにはリンクへの態度を変えないで欲しいよな、わかるよ

  • 23二次元好きの匿名さん23/06/17(土) 22:29:29

    あげ

  • 24二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 03:43:04

    ペーンは「剣士リンクと同じ名前なんて珍しいな!」的なことを言ってた気がする

  • 25二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 12:27:41

    >>24

    あれ、そうだっけ。そう言われるとそんな気がしてきた

    まぁこの世界線では言ってなかったってことで1つ

  • 26二次元好きの匿名さん23/06/18(日) 17:01:54

    >>25

    最初、ペーンが監視砦の鳥望台のところにいて、飛んで戻ってきたときに話しかけると

    「鳥望台の初の被験者(?)と話せるとは光栄だ、自分はシロツメ新聞社の記者なんだがインタビューさせてくれ」

    「あんたはリンクっていうのか、あの剣士様と同じ名前だとはすごいな、名前負けしないように頑張らないとな」

    「記者が足りなくて困ってる、もしよかったら後でシロツメ新聞社で会おう」

    みたいな会話はあるね 


    監視砦で話しかけないと初邂逅が新聞社になってこの会話無くなるんじゃないかな 名前を知らない世界線もあり得ると思うよ

オススメ

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