- 1二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 12:31:31
- 2二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 12:32:50
- 3二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 12:35:12
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- 4二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 12:36:57
- 5二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 12:37:24
ウォロの事は潔く諦めたのか…?
- 6二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 12:37:34
- 7二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 12:38:54
- 8二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 12:39:39
荘厳にそびえたつ天冠の山麓は、今日も悠然とヒスイ地方を見下ろす。一肌には少し酷な冷気を纏って、悠久の歴史を今も語り継ぐ声なき山々は、この地に住む人々にとっても、ポケモンたちにとっても、まさしく偉大なる霊峰である。
そんな霊峰の麓、山中の川が滝を作っているすぐそばに、コトブキムラの調査隊はベースを築いていた。
「ポケモンは怖い生き物です」
そう強弁する体格のいいこの学者は、ラベン博士。コトブキムラの運営団体であるギンガ団お抱えの学者であり、団だけでなくムラの面々にも信頼される好人物である。
ラベン博士は今日も調査隊とともに実地調査に来ていた。
ギンガ団はヒスイ地方土着の民ではなく、移民たちによる入植組織である。とはいえ、未開地の多いヒスイ地方においては、入植といっても侵略行為ではなく土着民と協力しての開拓事業であり、実際ギンガ団の長デンボクはもともとこの地方に住んでいた者たちとは友好関係を築こうと腐心しており、その方針に異を唱える者は一人たりともいなかった。
未開地での生活では何よりも情報が重要な資本となる。それが正しかろうが間違っていようが、未知に対してアタリをつけて行動を取っていかなければならない。座して手に入るモノは、死のみである。 - 9二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 12:40:01
事実、このヒスイ地方にやってきてから、調査隊に限らず多くの人員が自然の猛威とポケモンの脅威にさらされて命を落としている。
頭脳労働を担当するラベン博士であっても「研究室で座して情報を待つ」といかないのはそういった切実な事情が関係している。
しかし、ここ数か月の間は、かなり事情が変わって来ていた。
空に奔る不吉な亀裂 時空の裂け目から落ちてきた一人の少女、ショウ
彼女の働きによってヒスイ地方での調査活動は大きな転換を迎える。捕獲と育成において天才的な才能を見せる彼女は、その天性の才をもってギンガ団の活動範囲を大きく広げるに至った。単独でオヤブン個体すら下すその手腕は団員たちの生存率を大きく引き上げる一因となり、結果として余裕ができたギンガ団は全体としての能力引き上げに成功する。
組織とは数の力であり、それは正しい。だが、その数の力を構成する一人ひとりの能力が上がれば、全体的な力の向上はかけ算である。 - 10二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 12:40:33
そうして少数単位での点在的な行動が可能となったため、今回の山地調査にはラベン博士以下、若手のテルをはじめ少数の団員が随行している。
ショウは今回は「群青の海岸」を調査している。例のごとく、単独であるが、もはや誰もショウの生命の安全を危惧してはいない。ムラを追放されても平然と生き抜き、むしろ戦力を増強して帰ってくる女傑に対しては、武運を祈る者はいても無事を祈るなど失礼とすら感じられた。
当の本人はあくまで年頃の少女なのだが。
「テルくん、首尾はどうでしょうか?」
ラベン博士は調査から休憩のためにベースへと戻って来たテルを労いつつ、進捗を確認する。
「なかなかショウのようにはいきませんね・・・生息地の確認とある程度観察はできたんですけど、捕まえるとなると・・・」頭をかきながら苦笑いするテル。戦闘にはあまり自信のない彼だが、それでも調査隊で任務をこなしていくだけの実力は確かである。
他の団員たちも多少の負傷はあるものの、大ケガを負った者はおらず、無事にベースへと戻ることができていた。
しかし、捕獲観察ともなると話は別である。動き回る野生個体に対して接近し的確にボールを投擲するのは簡単なことではない。また、暴れまわるポケモンの猛攻を受け止めるだけの戦力も求められる。 - 11二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 12:40:53
山麓のポケモンたちは決して弱くない。人間など一瞬で肉塊に変えるだけの力を持っている。いくら地力が上がったと言っても骨身に刻み込まれた恐怖と緊張はそう簡単に拭えるものではない。
「ショウくんは特別ですからね」ラベン博士はそう言って笑う。その表情にはかの女傑を称える意とともに、目の前の青年たちを励まし、その働きを労う気持ちが込められていた。
「戦闘能力については、発見されて逃げ回れば技とかも見れますけど、やっぱり、問題なのは生態の方ですよね。ポケモンたちが何食べてどこで寝るのかとか。俺もそういうの興味あるなぁ。」
テルは心優しい青年である。突如として現れた少女を甲斐甲斐しく世話し、少女が追放処分にあった際もあらゆる手段をもって彼女を支えようとした。少女がオヤブン個体を引き連れて戻ってきたときは思わず苦笑いしたが。 - 12二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 12:41:23
戦闘よりもポケモンそのものに情熱を傾ける、そういう姿勢をラベン博士は高く評価しており、他の団員たちも彼の温厚な人格を慕っていた。
「この天冠の山麓にいるのは岩や地面タイプばかりですからね。テルくんのピカチュウとは相性が悪いのもあると思います。」とラベン博士。
「そうなんですよ。地面に穴掘られたり、岩壁の中に入っちゃったりで、なかなか・・・」とテル青年。
「地面や岩の中まで見れたらなあ」とぼやくテルのつぶやきをラベン博士は聞き逃さなかった。
「確かに、それはGood Ideaですね・・・・・・よし、とりあえずは今回はここまでにしましょうか。ムラに帰るとしましょう。調査隊のみなさん、お疲れ様でした!あとは警備隊の皆さんにお任せして、ゆっくり休んでください!」
警備隊は隠密機動や捕獲に観察などの調査活動に必要な技能こそ不得手だが、戦闘面に長けている面々で構成されている。連れているポケモンもこわもてが多く、本人も武装している。見た目から威嚇することで無用な戦闘を避ける策だが、この策は実に上手く機能していた。おかげでテルたち調査隊員はムラに着くまで安心して仮眠を取ることができた。 - 13二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 12:41:48
ムラの正門が視界に入るところまでやってきたとき、ラベン博士とテル青年は一人の少女の姿が歩いていくのを見止めた。濡れ鼠状態だが、快闊な足取りでニコニコとしている。
「ショウくん!いま帰りですか?私たちもムラに帰るところです。ご一緒しましょう!」
荷馬車から下りて声をかけるラベン博士とテル青年。
その声を聞いてぱあっと顔を明るくして笑う少女。おそらくは海岸で走り回った挙句海の中までポケモンを追いかけまわったか、それとも追い回されたか。濡れた衣服はぴたりと肌に貼りつき、少女のシルエットを如実に表していた。
ラベン博士は快活に声をかけ布を渡したが、テル青年は少女を直視することができなかった。
テル青年も年頃の健康な男子である。命がけの調査活動で生命を昂らせた直後に憎からず思っている少女の妖艶な姿など、目に毒、それこそ「つぶらなひとみ」に「ベノムショック」である。 - 14二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 12:42:16
荷馬車に乗り込み博士やテルと同席するショウ。
「テル先輩も調査ですよね!テンガン山の方はどうでしたか?山の天気って変わりやすいですし!こっちはずっと晴れてたんですけど、なかなかポケモンが見つからなくって大変でしたよ!(テル先輩なんかお疲れぎみ・・・?ヒナツが「疲れてる男は色気がある」って言ってましたが、こういうことですか・・・うん、いいですね、すごくいいです。)」
艶やかな黒髪を拭きながら明るく笑う少女に、テルは頬をほんのり赤くしながらも微笑みを返した。
他の団員たちはその姿を見ながら微笑み、「(青春・・・)」と若い時分を思い出していた。
ムラに帰ってからは一行は、調査隊隊長であるシマボシに報告を行い、各自少しばかり休憩を取ってから食堂へと集まった。
ショウ、テル、ラベン博士はいつもの席に座り、歓談に興じる。
「ムベさん!いつものようにイモモチ3人前プリーズです!」ラベン博士の快闊な声が小気味よく食堂に響く。店主のムベもにっこりと笑い、あっという間に三人前のイモモチをこしらえて運んできた。 - 15二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 12:43:23
「このところなかなか思うように調査が進みません・・・海岸を中心に調べて回ってるんですけど、砂の中とかまで行っちゃうと見つけるのも大変ですし・・・(テル先輩、いまさりげなく大きい方のイモモチを私が取りやすい位置に置きましたね?これはやっぱり「そういうこと」ですよね?)」ショウはまゆ毛を八の字に曲げて困ったようにこぼす。
「ショウもそうなのか、俺も見えないところに逃げられて困ってるんだよな・・・(ショウ元気ないな・・・「憂いのある女は美しい」ってシュウゾウさんが言ってたな・・・こういうことか)」
「ショウくんや皆さんのおかげで調査活動が安定してきた以上、やっぱり今後のプロブレムは捕獲前の生態観察にあるようですね・・(二人とも元気がありませんね・・・ムラのために尽力してくれている若者の暗い顔、どうにかしたいものです・・・)」
「まっ、ショウがいればどうにかなるよな!俺も先輩として負けてらんないな!(悩み顔からの笑顔って威力高いよなぁ)」
「好き(ふふふ、ありがとうございます!)」
「エクセレント!ボクも二人に負けませんよ!(本当にいい子たちです。ボクも励まないと!)」
アハハ・・・・ウフフ・・・・ - 16二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 13:06:55
思ってたより早く始まって嬉しい
- 17二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 13:08:14
筆が速いんよ
- 18二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 13:56:49
- 19二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 14:04:19
実況込みでこのスレ6つ目ならその方がいいだろうね
- 20二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 15:07:01
ポケカテ以外の存在を認識してませんでした・・・そんなのあるのか
- 21二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 15:07:47
その日からラベン博士は数日間、研究室に籠り切りになった。ときおりイチョウ商会や調達隊に顔を出し、資材の入手を依頼するものの、実地調査に随行することはなく、毎日朝早くから夜遅くまで研究室のエレキが消えることはなかった。
その鬼気迫る様子は隣室のシマボシが心配するほどであり、普段から親しくしていたテルとショウはラベン博士が日々やつれていくのを歯噛みしながら見守っていた。
それこそ、食事と睡眠以外のすべての時間を研究室で過ごしていた上、ここ数日は睡眠すら研究室の椅子の上で取っている。
ギンガ団の重要人物であると同時にムラの有士であるラベン博士に起こった異変は、ムラ中に伝わり、当然、団長のデンボクも看過できはしなかった。 - 22二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 15:08:07
周囲の者たちがラベン博士を慮る(おもんばかる)も、当のラベン博士は「重要な開発なのです」と言って聞かない。
呪いか何かがラベン博士を蝕んでいるのではないかと、多くの者が心配し始めていたが、隣室の調査隊隊長シマボシだけは、なにか大きな技術的進歩が起こる気配を感じていた。
ショウやテルが食事に誘っても、疲れ気味の表情で微笑んで断り、研究室に運ばれてくる差し入れをかじりながら何かに熱中している。
その何かを理解できるものがラベン博士しかいない以上、それ止めることなどできない。
そうして数日が経つうち、ショウは次の調査に出かけていってしまった。彼女は一度調査に出ると数日間は帰らない。ライドポケモンを駆る彼女の機動力に追い付ける者がいないため、連絡を取ることすらできない。
もっとも、調査隊からは狼煙などを使って情報を発信することはできるし、緊急招集ならば彼女は即日でムラまで帰還できるため、彼女の行動を制限する理由もなかった。 - 23二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 15:08:27
テルはいつも随行しているメンバーが軽い体調不良となったため、ショウと同時に調査に出たが、かなり早くムラに戻ることとなった。
ムラの正門をくぐったテルに対して、すっかりやつれたラベン博士が走り寄って来た。その眼は明らかな自信と希望に満ちている。
「テルくん!!ついに!ついに完成しましたよ!!」ラベン博士がここまで語気を荒らげるのも珍しい。
だが、テルには分かった。この「完成したもの」とはラベン博士が身命を賭して打ち込んだ傑作であるということが。
「壁を透過してポケモンを観察できるキャメラをinventionしましたよ!!」
そういってキャメラを手渡すラベン博士の手は震えていたが、確かな力強さがこもっていた。 - 24二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 15:10:00
- 25二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 15:13:56
- 26二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 15:22:33
それじゃあちょっと問題ありだと思ったら言ってね!
- 27二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 15:23:02
ラベン博士からその装置を受け取ったテルは、この装置に込められたラベン博士の情熱を感じ、胸が熱くなるのを感じた。
ラベン博士は自分とショウがこぼしていた悩みを掬い取り、命を削ってこの装置を完成させてくれたのだ。
その思いを確かに受け取ったテルは走り出す。
「デンスケさん!原野まで行ってきます!」
「そうか、今ベースは常駐員が少ないから気をつけてな。」
ラベン博士の発明
その真価を早く試したい。そして、博士にお礼を言いたい。ともに成果を喜び合いたい。そんな思いがテルの心の淵からあふれて出ている。
黒曜の原野へと着いたテル。まだ太陽は高く、暖かな陽気が平原を包む。風は爽やかな空気と土の香りを運んでくる。 - 28二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 15:23:21
テルはキャメラを構える。もちろんポケモンを観察するため。
木の後ろに隠れたムックル
草に伏すコリンク
水中のビッパ
枝の上のケムッソ
どのポケモンも生き生きとした生態を見せてくれている。テルが隠れているためか、人間の気配を感じずのびのびと暮らすその姿は、美しく輝いてすらいた。
これなら見つからずに観察できる、そう確信したテルは夢中でシャッターを切る。草地を、木の上を、土の中を、ひたすらに夢中で。
木々深い川辺までやってきたテル。いつもならここまで深い場所に単独で来るようなことはしない。だが、完全な隠密行動を取りつつ観察を可能としたキャメラの活躍によって、テルは一度もポケモンに敵対されずにここまでやって来ることができていた。 - 29二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 15:23:37
相棒のピカチュウも少々心配しているが、いまのテルは夢中になっている。目指すは巨木の戦場近くにいるストライクの撮影である。
凶暴な生物である。
命の危険もあるポケモンである。
それでもテルは果敢に近づき、その鮮やかな生命の躍動を撮影することに成功した。一枚、また一枚とストライクを写真に収めるテル。
彼はまだ気づいていない。
写真の端に、ストライクも気づかないほど遠くだがはっきりと、水浴びしているショウの姿が写ってしまっていることに。 - 30二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 15:33:28
- 31二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 15:43:32
- 32二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 15:49:07
それが良さそうですね!そうします!(はたしてちゃんと終われるのか?)
- 33二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 16:26:04
「すごいなコレ・・・その場で紙に写せるのか」本来写真とは特殊な液体と特殊な板、そして特殊な暗室を用意して、そのうえで繊細な技術をもって始めて形にすることができる極めて高度な技術である。
それを両手に収まる規模の装置で再現してしまっているのだから、それだけでもラベン博士の技術力の高さが伺える。そして、なんと言ってもその真骨頂は、観察対象であるポケモンまでの障害物を透かして見ることができるその超技術である。
それがぶ厚い地面であろうと、堅固な岩壁であろうと、濁った水面であろうと、人工的な壁や布であろうと容易く透過して、被写体のありのままの姿を見ることができる。
調査隊員であるテルはこの発明の価値を極めて正しく理解していた。
その日、テルは日が暮れるまで調査に励み、とっぷりと辺りが暗くなってからムラへと戻っていった。 - 34二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 16:26:25
夜の帳を背に、テルはムラの正門をくぐる。
ラベン博士は数日の無理を取り戻すかのように今日は早くに自室に戻ったようで、隊舎には人がほとんどおらず、シマボシが書類作業を終えて退勤するところであった。
「あっ隊長。お疲れ様です。」
「テルか。今戻ったのか。遅くまでご苦労だった。報告は明日でいい。今日は休め。」
短く簡潔に指示をするところなど、彼女の実直な性格を如実に表していると言える。シマボシの言葉通り、テルは自室に戻って今日の成果を並べてみた。
たくさんの写真
そもそも写真などいっかいの調査員である自分が簡単に触れられるものではない。撮影機ともなればなおさらである。
テルは机の上に並べられた今日の成果を満足気に眺める。ポケモンの姿が生き生きと映し出された魅力的な写真たち。自身の撮影の才を過信してしまうのも無理はなかった。 - 35二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 16:26:46
ふと何気なくキャメラを構えてシャッターを押す。それはほとんど無意識的な行動であった。
そして、行動した後で気づく。このレンズが見つめる壁の先には、かわいい後輩であり、ムラを救った英雄であり、憎からず思っている少女がいる、と。
ジジ・・・
ほんの小さな音とともにキャメラは一枚の写真を吐き出した。テルにはその音がずいぶんと大きく聞こえた。
吐き出された写真はまだ真っ白なまま。
時間の経過とともに少しずつ色が鮮明になっていく。
そして、完全に色を浮かび上がらせた写真を見止めた途端、テルの顔は羞恥と緊張で真っ赤に染まった。
その写真には・・・
随分な薄着で髪を梳かす、ショウの姿が写っていた。 - 36二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 17:30:35
もちろんテルは下衆なことに執心するような男ではない。ただその日は新発明に夢中になっていたこともあり、気持ちが昂っていた。
撮ってしまった写真を机に恐る恐るおいて、急いで布団を頭までかぶるテル。
どくどくと心臓が高鳴り、こめかみのあたりに鼓動を感じる。若く純真な彼を強く揺さぶる突然の青い衝撃。
少女への申し訳なさから、思い出すまいと懸命に忘れようとするも、かえって記憶の奥深くまで刻まれていく瑞々しい彼女の姿。ぎゅっと目をつぶって自分の鼓動を聞くテルの脳内は、少女ショウのことでいっぱいになっていた。 - 37二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 18:13:34
好きな子のパンツ見ちゃった中学生みたいだな
- 38二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 18:34:25
全裸必須キタカミの里が今からすでに楽しみ
- 39二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 19:00:23
- 40二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 19:12:11
テル先輩めっちゃかわいいな
- 41二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 20:24:28
翌朝、テルは隊舎に起きて来なかった。といっても疲労を押して連日調査に出るような無茶な人員配置をシマボシは行わない。前日に遅くまで調査に出ていたテルも例に漏れず隊舎への出勤義務はない。
ただし、シマボシは前日にテルと会い、翌日に任務報告をするように言っている。そして、テル自身の真面目な性格から多少疲労があってもその責をまっとうしようとすることは必然。
よほどの疲労や負傷があれば別だが、昨晩のやり取りからはそんな兆候は見られなかった。
「(珍しいな、あのテルが・・・・いや、珍しいというより、こんなことは初めてか・・・?)」隊長であるシマボシは隊員の健康状態にも気をつかっている。そのため、彼女が真っ先に考えたのは、テルに何か不都合な事態があったのかという想定である。 - 42二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 20:24:49
謹厳実直を地で行く調査隊隊長には、夜遅くまで気になる女の子を懸想して朝寝坊するなど想像もできなかった。また、テルの名誉のために言うなら、彼自身きわめて真面目な性格であったため、そのような事態が想像しにくかったというのもあるだろう。
ちなみに、夜遅くまで布団の中でナニをしていたのかは、皆目見当もつかないが、読者諸賢であれば、彼の部屋の塵入れから香る栗花の薫香から、想像を働かせることは可能であろうか。
シマボシはシュウゾウに、テルの様子を見に行くように命じた。シュウゾウにとっても若い隊員のテルはかわいい存在である。多少の心配を抱きつつ、テルの部屋の外から彼を呼ぶシュウゾウだったが、テルからの返事はない。
不審に思い、戸を引いて部屋へと踏み入れるシュウゾウ。彼の目に入って来たのは、布団の中で夢見にふけるテルの姿・・・・・
・・・ではなく、机の上のキャメラと彼が撮ったであろう写真たちであった。
「これは・・・」シュウゾウもギンガ団の一員。調査隊ではなく隊舎務めなため、情報集積物に触れる機会は多かった。そのため、彼も写真というものについては多少の知識を持ち合わせていたが、テルが撮ったであろう写真たちの出来栄えには感心の一言である。 - 43二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 20:25:15
うなりながら机の上の写真を眺めるシュウゾウ。思わずテルを起こすことを忘れてしまう。
「ん・・・?」
目についたのは、昨晩テルが撮った、いや撮ってしまった隣室の少女、ショウの写真であった。
「こ、こいつは・・・」
シュウゾウはテルを起こさず、そのまま隊舎へと戻り、シマボシへと報告する。自分の手に負えないと判断したのである。
この年頃であれば、同年代に少女に興味がいくのは至極当然なこと。不幸なことにこのムラにはテルと同じ年頃の異性がいなかった。そのうえ、真面目な性格のテルである。鬱屈していった情欲は行き場を失い、彼の中でくすぶり続け、ついに盗撮という行為を起こすに至った・・・シュウゾウはそのように推測した。 - 44二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 20:25:37
「当たらずも・・・・といったところかもしれないな。」シマボシはシュウゾウの推測を否定はしなかった。
「だが問題は被害者のショウだ。今日も出勤していた様子を見たところ、本人には気づかれていないようだが、この事態が明るみに出れば・・・」あえて言葉を濁すシマボシ。その瞳は窓の外の遠くを見ているようである。
「で、出れば・・・?」シュウゾウはシマボシの言葉の続きを促した。あえて言葉を濁した意図が分からないではなかったが、彼にはその緊張に耐える強さが足りなかった。
「・・・・・ムラを・・・ヒスイを救った英雄が敵になるかもしれん」
ショウは類まれなる捕獲と育成の天才であり、ムラから追放されても苛酷なヒスイの大地で生き抜くだけの生存能力をも持っている。そのうえ、放牧場には彼女が捕らえたオヤブン個体を含めた数多くのポケモンたちが居り、そのすべてが彼女と深い絆で結ばれている。
いわば、ショウはコトブキムラの、いやヒスイ地方全域の最高戦力を独りで有しているといえる。そんな少女の逆鱗に触れるようなことがあれば・・・
「ム、ムラが滅びる・・・?」シュウゾウは先ほどから体の芯に氷の柱を打ち込まれたような寒気を感じている。
「このことは内密にしておけ。我々だけで収拾をつけたい。」
「うむう!そうはいかん!」 - 45二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 20:26:30
- 46二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 20:47:37
悪気は無かったとはいえ明確な盗撮行為だからバレたらヤバくね…?と思ってはいたがバレるの早かったな……
- 47二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 20:57:35
「団長・・・」シマボシの目論見は早々に防がれたが、その表情に変化はない。
「すでに一度誤った身ではあるが、二度同じ失敗は繰り返すまい。我々は今度こそショウを守らればならん。ショウほどギンガ団の未来を担う若者は他におるまい。」
「では団長、やはり・・・・」
「うむう!調査隊隊員テルを期限付き追放処分とする。心身を清めて煩悩を滅却するまでムラに帰ることは許さん!」 - 48二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 20:57:55
一方その頃、シュウゾウがテルの部屋をあとにした直後に目を覚ましたテルは、昨晩の罪の味を思い出して、再度布団をかぶってしばらく出てこなかった。
数刻後、実に清々しい表情で空の光を浴びるテル。少し土埃の匂いが混じったコトブキムラの空気を肺腑の奥まで吸い込む。吸った空気をゆっくりと吐き出した青年の表情は、敬虔な信徒を思わせる穏やかさをたたえていた。このあと自分に訪れる運命など知る由もない。
「おや、テルさま。実に晴れやかな表情。」ムラに来ていたノボリがテルに声をかけた。
にこりと微笑むテル。元来から人当たりのいいテルだが、今日は不思議なほどに話が弾んだ。
「ブラボー!スーパーブラボー!ポケモンの生態を観察できるカメラとは!ああ、テルさまはこれから報告に向かうのでしたね。では、後ほどわたくしも調査に同道させて頂きたい。」
ノボリと別れて、隊舎へと参じるテル。 - 49二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 20:58:12
「テル。団長がお呼びだ」出勤して早々シマボシがそう告げた。まだ報告もしていないというのに性急なことだが、団長直々の命令とあれば仕方がない。
「わかりました」とくに心当たりのないテルだったが、返事はしっかりとしていた。
その後、団長室に呼ばれたテルは自らが撮ったショウの写真という現物証拠を目の前に突き付けられた上でデンボクに詰められ、恥と罪悪感と恐怖と緊張で意識が飛びそうになったが、ギリギリのところで耐えていた。彼も男である。耐えねばならないときがあるのである。 - 50二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 21:00:44
男が耐えねばならないときってこんな時なの?悲しすぎない?
- 51二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 21:20:41
この世の全ての悲しみを背負ったような顔をして隊舎から出てきたテルに、待っていたノボリと出勤してきたラベン博士が遭遇した。
「「追・・・放・・・!?」」
「な、なぜテルくんが追放されるのです!?It’s an fogivable dicision!!」
「テルさま。なにかの間違いでしょう。誠意を込めて話し合えば分かり合えるはずです。」
二人は実に親身にテルのことを思って発言しているのだが、当のテル本人は罪悪感と恥ずかしさでいっぱいになっていた。己の罪を自覚しているからこそ、団長デンボクの決定が正しいと心から思ってしまう。
「すみません!」テルは走り出した。目指すは正門。その先は分からない。デンボクは「煩悩を滅却するまで戻ってくるな」と言っていた。精神修行の旅に出ろということだろうと、テルは解釈した。
実際のところ、テルがいない間にショウにはやんわりとぼかした表現で事情を説明し、憔悴して帰って来たテルに謝罪させて丸く収めようと言うのがデンボクの狙いであった。徹底的に秘密にしてショウには分からないようにすることも考えたが、それはあまりに不誠実に思えたし、万が一ショウにバレたときにはそれこそムラが壊滅することになりかねない。
多くの人命を預かる組織の長としては、至極まっとうな判断であるといえるだろう。 - 52二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 21:20:57
デンボクの誤算は、テルの真面目さと成長ぶりである。集団を避けながらであれば戦闘においても己の身を守るくらいは的確にこなせる程度にはテルは強くなっていた。
己の罪と向き合う真面目さと、旅に出られるだけの強さがテルにはあった。
テルが正門をくぐったそのとき、一人の少女がムラへと帰ってきた。件の少女、ショウである。
「ショウ・・・」
「あれ?テル先輩?これから任務ですか?」
「ショウ・・・俺、帰ってきたらお前に言う事があるんだ(その時はちゃんと謝らないとな)」
「テル先輩・・・(すごく真面目な顔・・・これはもう告白ですよね?完全勝利ですよね?)」
「分かりました。私、先輩のこと待ってますから。」
「ショウ・・・ありがとう・・・ごめん」
走り出すテルを見送るショウは、すでに働きに出る夫を見送る妻の気分であった。 - 53二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 22:52:05
大丈夫?このあと事情知って魔王爆誕したりしない??
- 54二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 23:10:39
重大な事故が発生しそうな気配!
- 55二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 00:15:18
- 56二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 07:22:25
盗撮して罰あたえられてるだけだよね?
- 57二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 08:15:08
ピカチュウの顔ww
- 58二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 08:21:00
テルは原野ベースの常駐員に挨拶をし、しばらく旅に出ると伝えた。常駐員は驚いた顔をしていたが、テルの眼差しにこもる力強さを感じ取り、何も言わずに「げんきのかけら」と「けむりだま」を一つずつ持たせてくれた。
出立前にショウと会えたことは、テルにとってはよい方向に働いた。あまりも恥ずかしい罪悪感に押しつぶされそうになっていた彼が、「立派な男になってしっかりと謝る」という目標を持ちえたのは、ショウの顔を見ることができたからである。
黒曜の原野を独り歩くテル。
なだらかな坂道を降りていけば、そこには急流とまではいかずとも、足を取られる速さの川があった。難所というほどのものではないが、ふと立ち止まる。清らかな川面に映る自分の姿を見たテルは、どこか違和感を得ていた。
自分はいま、一時的とはいえ追放された身である。この身を包む調査隊の隊服はふさわしくないだろう。 - 59二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 08:21:21
かといって、着替えるものなどない。
となれば・・・・、
テルは徐に隊服を脱ぎだした。年相応にまだ青さの残る腕、大人の男への進化の予兆を感じさせる胸板、日々の調査活動で鍛えられ筋の入った腹筋、まだまだ薄く狭いがこれから変化していくであろう色気を宿す背中や首筋・・・
もしこの場にショウがいたならば、横目で観察しようとする努力を禁じ得ないだろうが、幸いかそれとも彼女にとっては不幸か、この場にはテル以外には人はいない。しいて言うならば、オヤブンビーダルが視界に入っている程度だろう。
自らの肌を隠す一切の布を取り払ったテル。
屋外で裸になるなど初めての経験。真昼の陽気の中とは言え、少し冷たい空気が肌をねぶる。遠くの国のことわざに、「心頭滅却すれば火もまた涼し」というものがあるそうだが、その逆も然りなのではないだろか。つまり、「寒いと思うから寒い」である。
テルのなかで何かのピースが埋まるような感覚があった。
デンボクの言いたかったことはコレではないのか?煩悩を滅却しろというのは、心身を制御する術を持てということ。
そう、「裸でも寒くならないくらいに修行しろ」ということではないのだろうか? - 60二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 08:21:48
テルは確信した。団長も隊長も自分を見捨ててなどいなかった。それどころか、さらなる成長を促してくれた。
この恩に応えるべくテルは、意気込みを新たにヒスイの大地を力強く踏みしめた。眼前にはオヤブン、身を守るものは相棒のピカチュウのみ。それでもテルは嫋やかに笑う。
調査隊員テル、いや、裸人テルをヒスイの大地は厳かに抱き寄せるのであった。 - 61二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 08:22:46
デンボク「えっ」
シマボシ「えっ」 - 62二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 08:23:19
待って待って先輩待って
- 63二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 08:46:37
変な扉開いちゃった…
- 64二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 09:00:25
デンボク団長これどうすんだよ責任取れんのか?
やだよ、テル先輩が凛々しい裸人としてムラに帰ってくるとか - 65二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 10:01:49
テルはショウが来る前に比べて圧倒的に強くなった。それは間違いない。黒曜の原野にいる個体では、集団に囲まれたり、隙を突かれたりしなければ、テルにとって危機とはなりえないだろう。
とはいえ、さすがにオヤブン個体となれば話は違う。オヤブン個体は野生の力という名の大地の加護を受けている。これを単独で突破できるのはショウのような一握りの猛者だけであろう。
敵のオヤブンビーダルは興奮した様子で地面を削りながら猛然と距離を詰めてくる。相性としてはエレキを放つことができるピカチュウが有利だが、相性だけで生き抜けるほどヒスイの野生は甘くない。
細かい回避を繰り返してエレキを叩きこむ隙を狙うテルとピカチュウだが、なかなか望むような状況にはならない。 - 66二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 10:02:12
口を真一文字に引き締めるテルの下腹部にはテルのピチュウが縮み上がってしがみついているが、いまはそれについて言及すべきときではないだろう。
ビーダルの力強い突進をなんとか回避したそのとき、待望の隙が訪れた。相手のビーダルが勢いあまって岩に体を打ち付けたのだ。ダメージになるほどではないが、その一瞬の隙で十分。
「ピカチュウ!!!今だ!!!」テルは叫ぶと同時に泥玉で援護すべく走り出す。
勝利への実感はときに残酷なほど巧妙に戦士の足元を刈り取る。
テルは失念してしまった。ここが川辺で地面がぬかるんでいることを。こんな場所で急に踏ん張れば、横滑りは免れない。それを分からないテルではないはず。一瞬の勝気が全体の俯瞰を濁らせる。勝負事の世界に住む魔物の仕業であろうか。
すぐに態勢を立て直すテルとピカチュウだが、眼前にはオヤブンビーダルの牙がすぐそこまで迫って来ていた。
「臨時列車が参ります。テルさま。」 - 67二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 10:02:28
もはやこれまで、と覚悟したテルの前に立ったのはカイリキーとその主人、ノボリであった。
「安全運転にて出発進行」
勝利への実感が足元を刈り取る。その真理は実に公平に作用していた。獲物の喉笛を噛みちぎらんと走るオヤブンビーダルは、カイリキーの横入りを察知することができなかった。
カイリキーを駆ってオヤブンビーダルを撃破するノボリ。歴戦を思わせるコートと帽子。たなびくコートの下の彼の肉体は、一枚の衣服も身に着けていない。
「テルさまの真似ごとです。」
そういって穏やかなに笑うノボリの顎髭を、ヒスイの大地を吹く風が揺らしていた。 - 68二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 10:11:31
ノボリさん!?!?!?!?
- 69二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 10:22:34
すみません、誤字です。
穏やかなに → 穏やかに
いかんな、気を付けます。 - 70二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 10:23:23
いくら元気でもお若くないんだから暖かくしてくださいよ…
- 71二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 10:27:28
仕事場の近くを変態にうろつかれるヨネさんの気持ちを考えろ
- 72二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 11:24:40
テルのピカチュウではなくピチュウ……
- 73二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 11:27:11
オヤブンビーダルの位置的に、すぐ側にキクイさんいるかもと思うと…
- 74二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 12:11:55
- 75二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 12:45:09
ビーダルをいじめるな
- 76二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 12:49:45
テル先輩が恥をかかないよう一緒に不審者(はるのすがた)になってくれるノボリさんは優しいなぁ……(思考放棄)
- 77二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 13:15:11
ピカチュウ先輩はテル先輩の腰あたりに引っ付いてピチュウを尻尾で隠してあげて
- 78二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 13:19:09
「なるほど!ではテルさまは鍛錬のためにこのような工夫を!ブラボー!スーパーブラボー!」
ノボリはテルに対し心からの賞賛を送った。このヒスイ地方で目を覚ましてから幾年月が経ったのかすら朧気で分からない自分であったが、ポケモンの扱いについては体が覚えこんでいた。そして、戦いの中でこそ更なる高みを目指している実感を得られた。まるでそこに線路が敷かれているかのように。
そんなノボリが、ひたむきな向上心をもった誠実な若者に好印象を抱くのは当然のことであった。
「ショウみたいにはいかないけど、あいつのそばに立っていても恥ずかしくないようになりたいんです。だから・・・・ちょっと頑張ってみました。」
そういってはにかむテルは、少しだけ頬を赤く染めている。その紅潮はきっと戦いの興奮だけではないのであろう。年若い青春の香りを感じ、にこりと微笑むノボリ。テルのピカチュウはただただ困惑するばかりであった。
高みを目指す若者を前に、年長者がすべきことは何か。古来より多くの先人たちが頭を悩ませてきた議題であろう。だが、ノボリは実にシンプルな答えへとあっさりとたどり着いた。
若者に線路を示すこと。
敷かれたレールを走るだけ、といえば聞こえは悪いだろう。事実、親と子の対立の中で時代を超えて多くを占めるのが、この問題。ただ、我々は忘れがちでもある。道が示されていても己で歩かねば意味などないということを。
そして、ここは魔境で船頭は達人であるということを。
「テルさま。ショウさまは荒ぶるキングたちを沈めていきました。今はもうキングたちは荒ぶってはおりませんが、ショウさまの足跡を辿ってみるのも良い路線ではないかと思います。わたくしも随行いたします。」
ショウの足跡を追う。テルにはそれが一筋の光明のように思えた。力強く返事をする青年。その下腹部には「ショウの足」という表現にわずかな反応を示すピチュウがいたことに気づく者はいない・・・。
目指すは巨木の戦場。バサギリの待つ大木の園へ二人は歩みを進める。 - 79二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 13:40:41
「なっ!!?どうしたんだね!?何が起こったんだね!?」
バサギリの居所を担当するキャプテン キクイ。まだ若いながも非凡な優秀さを見せキャプテンへと抜擢された彼だが、いま予想だにしなかった事態にパニック状態に陥りつつあった。
突如現れた尋常ならざる姿の二人。それも片方は同じシンジュ団の所属キャプテンである。何が事故があって巻き込まれたならまだしも、その眼は明らかな意力をもってキクイを捉えている。
「ヌ、ヌメラ!ヌメラどこだね!?助けて!?」思わず相棒に助けを求める彼を責めることなどできはしない。
それからしばらくキクイのパニックを解き、事情を説明するのに時を要したが、その甲斐があってか、彼は実に正しく事態を呑み込んでくれた。
「ヒスイの大地と一体化するというのかね!これもギンガ団の技術からくる発想かね!?科学の力ってすげー!」
すっかり興奮しているキクイをなだめつつ、本題のバサギリについて話を進める。
「ショウと同じようにバサギリと戦おうと言うのだね?荒ぶってはいないけど、バサギリは強いのだがね。大丈夫かね?」
この問いに対してテルがどう答えたか。それは書くまでもないだろう。
そして、呼ばれてやって来たバサギリの困惑も書くまでもないことであろう。 - 80二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 13:40:56
困惑、焦燥、若干の怯えをはらみつつ、バサギリはテルと戦うこととなった。ショウとの戦いほどの戦闘力ではないにしろ、バサギリの強さはテルのピカチュウを超えている。そんな状況を理解してか、テルはポケモンを用いずにシズメダマを以って自らが戦うことにした。
実際、戦いとなるやテルは実にいい動きをしていた。いつの間にかヒスイの冷たい空気にも慣れた肉体は伸びやかに動き、大きく足を広げて地を駆け、キングとの戦いを繰り広げる。忘れてはならない。テルはショウに緊急回避術を教えた、いわば師とも言える存在なのだ。
戦いは静かに終わった。バサギリは少々疲れたような顔をして、当分呼ばないで欲しいといった意思表示をキクイに示すや、矢のように走り去って行った。
「おめでとうございます。テルさま。第一歩ですね。」息を切らしたテルの背後から、ノボリがにこやかに声をかける。
「・・・・すごいものだね・・・キミがここまでやるヤツとは思わなかったね!」キクイは素直にテルを賞賛し、その成長の秘訣を尋ね、また意見をかわし、しばらくのときが過ぎていった。
巨木の戦場をあとにするテルのそばには、ノボリ、そしてキクイがいた。彼らの肌を隠す布は一枚もない。 - 81二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 13:46:12
裸族が増えてないかね?
- 82二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 14:32:12
紅蓮の湿地を目指していくなかで、キクイはちょっとした問題とぶつかっていた。それは、次の目的地である舞踏の戦場を担当しているヒナツが女性であるという点。
事前の連絡もなし大挙して若い娘の前にこの姿を現すのは、若干礼に欠けるような気がする。だが、彼のその懸念もノボリとテルに話した途端に解決された。事件以降、ヒナツは髪結処を兼業しており、今はムラにいるはずだから舞踏の戦場でヒナツと遭遇することはないと考えられるからである。
道すがらそのような話題で談笑しながら進む一行の隙をついて現れた一体の影。
オヤブン個体 モジャンボである。
「しまったね!」
「むう、捕まってしまいました。」
「ノボリさん!キクイさん!」モジャンボの触手に絡めとられた二人を助けようとテルは叫ぶ。オヤブンビーダルとの戦いではノボリに助けられたが、今回は自分が助ける側にならなくてはならない。
「テルさま。落ち着いてください。」
「オヤブンとはいえ、攻撃を受けつつ触手だけで人間を絞め殺すほどの力はないはずだね。」
「落ち着いて安全運転といきましょう」
あられもない姿勢で拘束されているノボリとキクイが冷静にアドバイスをする。助言を受けたテルも深呼吸して、改めてこのオヤブンモジャンボを見据える。
ピカチュウとともに細かく、それでいて素早く動いて翻弄し、隙を狙っていく。中央の目を狙って泥玉を投げつけピカチュウがじわじわと削る、そういったヒットアンドアウェイを繰り返していくテル。パワーウィップでも食らえば致命傷になりかねないが、テルは最後まで冷静であった。
「助かったね」
「お疲れ様です。テルさま」
救出された二人の肌にはモジャンボの拘束による縄の痕が倒錯的な味わいを残していた。 - 83二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 14:32:36
カイちゃん見たら卒倒しそう
- 84二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 14:34:23
徐々に変態性が極まっているんだが・・・これムラに帰ってくるころにはどうなるんだ
- 85二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 14:36:18
ところで峠クイーンのドレディアさんも女性なんですがそれは
- 86二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 14:46:24
- 87二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 15:32:40
これにはバサギリさんもうんざりしますわ
- 88二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 15:47:42
ショウちゃんもしかして極まった変態さんに告白されるのか?
- 89二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 16:06:46
オヤブンモジャンボの洗礼を受けた一行だが、テルの健闘によって一切の損害なく前へと進むことができた。ノボリの言葉を借りるなら「定刻通り通常運行」とでも言うべきか。しかし、何事も順風満帆とはいかないのが、世の中の常である。3人は新たな問題へと直面していた。
それは・・・
峠クイーンのドレディアが一向に姿を現さないこと、いや姿自体は遠目で確認できるが、こちら側に近寄ってきてくれないことである。
ドレディアはまるで何かに怯えているかのようにこちらとの距離を取ってなかなか近づいては来なかった。このままでは埒があかないので、三人でバラバラに動きつつ、急転換して全速力でドレディアを追いかけたときなど、聞こえるはずのないドレディアの悲鳴がテルの耳に届いているような気さえしていた。
なにしろ3人が3人、相当なスピードで走り寄ってくる上、集中しているのか無表情で迫ってくるのだから、ドレディアが何かの危険を感じ取ってもおかしくはない。
半刻ほど追い回してもどうにもならないので、テルは予定変更を余儀なくされた。次に向かうは群青の海岸、目指すは島キング・ウィンディが座す火吹き島である。
テルはライドポケモンを呼び出すことができないため、道中ススキの協力を仰ぐことになるだろう。ウィンディのキャプテンであるガラナに対しては、正規のキャプテンとなった以上、正面から誠意をもって交渉するのみ。といっても、人々を守り、教え導くこともキングの使命である。キャプテンのガラナがキングとの手合わせを拒むはずなどない。
群青の海岸を目がけて、テルたち一行は歩を速める。テルには確かな成長の感覚があった。このような気づきを与えてくれた団長デンボクと隊長シマボシに対して心からの深い感謝を抱きつつ、大地を駆けるテルの腰に棲むピチュウは、心なしか満足気であった。 - 90二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 16:21:12
テルたち一行がエイパム山のススキの庵を訪ねてきたのは、もうとっぷりと陽も暮れた頃であった。戸を開けた途端不審者に囲まれたススキの恐怖は察するに余りあるが、そこは人当たりのいいテルのこと、あっという間にススキと意気投合し、協力を取り付けることに成功した。
ススキの出した条件は、ショウのときと全く同じ、「オバケワラでサマヨールを捕獲してくること」であった。その言葉を聞くや否や、件の場所に向かって走りだす3人。思わずススキも追いかけてしまった。怖がりな普段の彼であれば、なかなか見られない行動であろう。
サマヨールは案外すぐに見つけることができた。草むらに深くかがんで獲物を見据える一行とススキ。ススキの中ではサマヨールに対する恐怖心よりもこの不思議な集団の動向への興味が上回ってしまっていた。
合図もなしに突然左右に飛び出すノボリとキクイ。
そして彼らの意図を瞬時にくんで前受け身を取りながら距離を詰めるテル。サマヨールの視線からはテルの姿は見えず、左右の敵影だけが見えている。迎撃しようとかまえたサマヨール。
その背後には、メガトンボールを振りかぶったたテルの姿があった。
極めて高度な作戦行動を瞬時に連携した三人。その結果、戦闘を介さずサマヨールを捕獲することに成功した。ススキはその一連の手腕に深く感心する。
そして、彼はその強さを自分も手に入れたいと感じ、テルたちに同行することを心の中で決めた。
満月を背に、イダイトウを呼び出すための料理を作るススキ。ショウが呼び出している最中でもなければ、イダイトウは来てくれるだろう。もちろん、仕上げの「あくのはどう」を忘れはしない。
こうして現れたイダイトウに乗って火吹き島へと向かうテルたちに新しく仲間が加わった。もちろん、彼もまた、いまヒスイの大地の恩恵を全身で感じ取っている。 - 91二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 16:40:39
イダイトウは直前まで背に乗せていた少女の柔らかさに比べ、明らかに剛剛しい肉体との接触をひそかに嘆いた。とくに、ぴたりとウロコに貼りつくような尻の感触については悲しみを通り超して、若干の怒りすら抱いていたが、仕事人ならぬ仕事ポケモンの誇りをもって、あくまで冷静に海を渡る。
テルは修行の成果をひしひしと感じている。なにしろ服を脱ぎ去ったあの時は、真昼の陽気の中ですら若干の肌寒さを感じていたものだが、いまこうして満月の夜に水しぶきの中、海上をひた駆け抜けていても少しも寒いと感じていないのである。これこそがデンボクの意図なのだろう。
テルは調査隊の一員としてよりいっそう励むことを心に深く誓うのであった。
火吹き島についた一行だが、上陸地点の砂浜を除き、比較的細い道が続く地形に、フォーメーションの構築を余儀なくされた。話し合いの結果、道を知るススキを先頭に、テルが右をキクイが左を警戒する隊列を組み、最後に殿を手練れであるノボリが務めることとなった。
これは完全な偶然だが、前から来る者はススキの影に一行が隠れてしまって、まるでススキ一人がそこにいるかのように見える形となっている。
道中、襲い掛かるブーバーやゴローンたちを尻、いや、退けつつ進んでいく一行の眼差しは鋭い。
頂上である溶岩の戦場で、ガラナはいつものように「キングの世話」という形でウィンディと戯れていた。
ざっ・・・・ざっ・・・
彼女の耳に火山を登る足音が聞こえてくる。この溶岩の戦場にやって来る者は、シンジュ団の長であるカイか、自分と良い仲であるススキだけである。カイならば事前に伝書ムックルを飛ばしてくるだろう。
坂道を登ってくる足音が重く、力強い音であることに気づくとガラナはぱぁっと表情が明るくなっていった。
「ススキ様・・・!」
坂道を登り切ったススキの姿を見止めた途端、ガラナは顔が一気に赤くなり、鼓動は跳ね飛び、鼻血が噴き出て気を失いかけた。 - 92二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 16:41:11
このレスは削除されています
- 93二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 16:46:04
ついに被害者が…
- 94二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 16:51:25
偏見だけど、ガラナさんは〇欲強そう
- 95二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 16:58:36
- 96二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 17:17:35
ドレディアこれセクハラ被害者だろ
- 97二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 17:17:56
- 98二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 17:44:43
「スッススキ様?いったいなにゆえそのような出で立ちを・・・あっ、いえ!わたくしは批判や批評などする気は毛頭・・・むしろ、その、勇ましいといいますか、雄々しくて立派といいますか、期待を裏切らない力強さといいますか、総じて「好き」という感想がまろび出るのを禁じ得ないものでして、やだ、私ったら何を・・・////」
ガラナはススキのススキを横目でとらえつつ、いつもの冷静な姿からは想像もよらない早口な調子でまくし立てた。
狼狽えながらこぼすその言葉を微笑みながら聞くススキ。2人の間には何か余人の入れぬ確かな絆があることが読み取れる。
ガラナが落ち着きを取り戻したところで、ススキは切り出した。
「ガラナさん、こちらテルさんです。」ススキの後ろからひょっこりと顔を出すテル。キクイとノボリも同じようにしたため、意図せずトーテムポールが出来上がってしまってガラナの軽やかな笑いを誘った。
「この溶岩の戦場にいらしたということは・・・・そういうことですわね?」
「はい!お願いします!」 - 99二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 17:45:06
自分の目の前でどんどん話が進んでいき、いつの間にか戦うことまでもが決まってしまったウィンディは少々腑に落ちないところがあり、冷や汗が止まらなかったが、島キングとしての威厳を保とうと背筋を伸ばすのであった。
島キング・ウィンディとテルの一騎打ち。例のごとく、テルは相棒のピカチュウではなく自分自身が戦場に立った。周囲ではノボリやキクイ、ススキとガラナ、そしてピカチュウたちの仲間が応援してくれている。
戦いは壮絶なものであった。
ウィンディの火炎と突進、更には衝撃波がテルの攻撃を退け、さらには追い詰めてしまう。ただでさえ変則的な地面の状態であり、溶岩の上で受け身を取る訳にもいかないため、この戦場での動作には技巧的な難しさが伴う。
ただ、テルはそれを見事に攻略してみせてくれた。最後の一投を受けてウィンディは沈む。テルの勝利である。もちろん模擬線でありウィンディにダメージはない。それでも勝負事が苦手なテルが自力で勝利を重ねていくことの意味は重い。
この戦いによって、テルは一つの成果を得ていた。それは仲間であるススキの姿勢から学んだものであり、ガラナとのやり取りで分かったことである。
それは、男たるもの好いた女の前で動揺してはならない、ということである。
ススキは臆病な性格だが、ガラナの前では実に堂々としていた。テルは二人の姿に自分とショウの姿を重ねていた。 - 100二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 18:06:12
うん…うん…なんか青春小説みたいだけど旅のきっかけは盗撮だし今全裸なんだよな…
どうして? - 101二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 18:22:08
デンボクさんこれの責任取らないといけないのか…
- 102二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 18:24:50
次はツバキが剥かれるんですか
- 103二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 18:31:08
テル先輩のピカチュウがアカシアのピカチュウと同じ顔してて草
でもちゃんと隠してくれる相棒 - 104二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 19:55:54
団長だからね・・・
- 105二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 20:52:05
テルたち一行がススキを新たに迎えて火吹き島を後にしてから、メノクラゲの触手で淫靡な拘束を受けている同時刻、ところ変わってコンゴウ団集落では長のセキが長老たちと激論を交わしていた。
「だぁから!もうシンジュ団の連中とは敵対関係でもなんでもねえんだっつうの!ああ?偽りのシンオウさま?あっちはパルキア、様つってうちのはディアルガ様つうんだよ!そもそも別の存在だったんだよ!つーか前にもこの話しただろ!」
このところセキは毎日のように集落の上役たちと言い争っている。傀儡にしようとして若くして才のあふれるセキを長に据えたはいいものの、才気煥発を地で行くセキのリーダーとしての器に、煮え湯を飲まされている長老たちは案外多い。
ものの数年でコンゴウ団のほとんどの者からの尊敬と忠誠を集める卓越したリーダー。それがコンゴウ団の長セキである。
「セキさん、お客人です。」そんなセキのもとを訪ねる者がいた。
「おう、すぐ行く。」無礼がないように少し急ぎ足で客人の下へと向かうセキ。急ぐのはせっかちなわけではなく、時間の持つ価値を重視する教えを体現したものである。
「おう、客人。待たせたな・・・・ってお前・・・」
「お前の手を借りるのはシャクだけど・・・ほかに頼れる人もいなくて・・・助けてくれないか」
そこにはシンジュ団の長、カイの姿があった。
・ ・ ・ - 106二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 20:52:30
「お前、独りか」
セキはカイの身辺で何か深刻な事態が起こったのであろうと判断し、人払いを済ませる。
「それで、何があった」
単刀直入に要件を聞くセキ。カイの表情は暗い。
「こんなこと・・・シンジュ団の仲間たちには言えない・・・お前しか頼れない・・・」唇を噛むカイ。頼られて悪い気はしない、などと軽口を叩ける空気ではないと判断したセキは、何も言わずにカイに続きを促す。
「見ちゃったんだ・・・舞踏の戦場で・・・ドレディアを追い回す・・・・・は、はだ・・・」
「肌?」
「は・・・はだ・・・・・・はだかの・・・男たち」ぼそりと呟くカイ。セキは聞こえた言葉の意味が分からず、聞き返してしまった。
「えっ・・と、裸の男たち・・・?」
「だから!全裸の男たちがキング場を襲撃して回ってるんだってば!!」カイは涙目で真っ赤になって羞恥に耐えていた。 - 107二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 21:00:33
「こんなことシンジュ団の皆に言えるわけないだろ!こんな恥ずかしいこと!」ぷんすかと音を立てそうな勢いで怒りを訴えるカイ。
最初は茶化してしまおうかと思ったセキだったが、ここまで取り乱す姿を見てしまってはその気も失せる。カイにとってそれだけ大きなことなのだろう。主義思想を違える身とはいえ、自分を頼ってきた者を見捨てることなど、セキには出来なかった。
「わかった。お前がそこまで守りたいものがあるんなら・・・わかった。手ェ貸してやるよ。ただし、あくまで俺個人の手だ。団を動かすわけにはいかねえ。」
「本当か!?ありがとう!!お前がいてくれてよかった!!」
屈託のない笑顔で礼を述べるカイを見て、ほんの少しだけ鼓動が速まるセキだったが、本人がそれに気づくことはなかった。
「ああ。オレとオマエでその変態連中をとっ捕まえるぞ。」 - 108二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 21:01:52
この人の恋心一歩手前みたな表現、ホント好き
服さえ来てればそのまま少女漫画にできる - 109二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 21:03:45
- 110二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 21:04:34
まだって言うな!後で脱ぐみたいだろ!
- 111二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 21:04:47
いよいよ大事になって参りました
- 112二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 21:11:25
ここの主の推しカプはテルショウ(ウォロショウ)、スズガラ、セキカイなわけだがさて
- 113二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 21:13:46
つまり後でセキさんも脱ぐのでは?
- 114二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 21:30:47
あくまで隠密に行動するため、集落の者には数日留守にする旨を伝えておくセキ。もともと長の単独行動を咎めるような組織文化はないため、セキが集落を出て郊外で待機していたカイと合流するのは難しくなかった。
「ふふっお前とこんな風に行動するなんてな!」少々はしゃいでいるように見えるカイ。
いや、実際シンジュ団の長とコンゴウ団の長が私的な要請で同道するなど、二つの団の歴史からはあり得ない事態ではある。その非日常感から多少浮足立つのは人情とも言えた。
とはいえ、カイがいま浮足立っているのはそれだけではないだろうが、それを暴くのは野暮というもの。なにしろ本人もその理由を自覚してはいないだろうから。
「さあ、早く行こう!時間を大切にするのはお前たちコンゴウ団の方だろう?・・・ってうわっ!?」草むらに隠れた岩とぬかるみに足を取られたカイ。前のめりに転倒しそうになるも・・・
「んっ・・・と。おいおい、空間を重んじるシンジュ団の長がその地形に足取られてちゃワケないぜ?」セキが転びそうになったカイを受け止める。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ありがと・・・・・」かなり小声で礼を言うカイ。その眼の前にはセキの胸がある。
鼓動が速いのも、顔が熱いのも、きっと非日常感で浮かれているせい。今はそうしておこう。 - 115二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:10:40
急に甘酸っぱいんだが(困惑)
- 116二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:21:54
真っ当なラブコメしてる......
- 117二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:23:38
このスレ主目放すとまっとうなラブコメするよな
んで次の瞬間には脱いでる(恍惚) - 118二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 04:09:38
ほ
- 119二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 09:45:19
セキとカイは天冠の山麓への道を急いでいた。時間帯としては少し早めの時刻であるせいか、辺りには山地特有の濃い霧が立ち込めている。幾度となく通ってきた道であるため、セキもカイも、濃霧の中で行動を遮られることはない。
傍らにはカイのグレイシア、セキのリーフィアが並んで走っている。
二人が天冠の山麓へと向かうのは、「裸の男たち」という謎の一味を捕えるため、迎月の戦場にいるマルマインと接触するためである。
コンゴウ団集落を出発した彼らからは、群青の海岸の方が地理的には近かったが、カイの言から謎の一味の行動速度を推察し、すでに群青の海岸を離れているだろうとアタリをつけたセキだったが、その判断の正確さについては、「さすが」の一言であろう。
前を走るセキの背中を追いかけるカイ。はっきりとした頼りがいを感じるその背中。見つめる眼差しには自然と信頼と尊敬の念、そしてもう一つ淡い何かの念がこもる。傍らで並走するグレイシアがニヤニヤとからかうような目つきで見上げてきたので、ピンッと額を指で弾くがグレイシアの態度に変わりはなかった。 - 120二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 09:45:36
ひた走るうちに、セキが立ち止まった。確かに迎月の戦場に着いた辺りだろうが、周囲の霧が視界を遮って、状況が上手くつかめない。
「どうしたんだ、急に立ち止まったりして・・・・」セキの視線のいく先に、カイが目を向けるとそこには、
心底困惑しているマルマインの姿があった。
そして、その向こうには5人の人影。正確には4人の列に加わろうとしている1人の影が見える。
「ツバキ!」直感的にツバキだと察し、叫ぶセキ。その声は霧の向こうの影には届かないのか、影は止まることなくそのまま消えていった。
あの影がカイの言う「裸の男たち」なのかは分からないが、ツバキがついていったのは事実。倒すために追跡したのか、尾行しているのか、または別の理由か、それは分からないが、少なくとも、ツバキが共にいるのは間違いない。
マルマインの様子から外傷や疲弊の痕跡はない。ともすれば、ますます訳が分からない。とにかく後を追うカイとセキ。目指すは純白の凍土。クレベースの戦場である。 - 121二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 09:52:00
ホラーみたいになってきて草
- 122二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 12:26:25
あの全裸達凍土行って大丈夫なのか
- 123二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 12:37:04
もうそのまま死なせた方が・・・
- 124二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 13:25:53
- 125二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 16:01:51
新たにツバキを仲間に交えて純白の凍土にやってきたテルたちを出迎えたのは、凶暴なポケモンたちではなく、ヒスイの大地の洗礼であった。猛風とともに運ばれる冷気。もはや何の飾りもいらない剝き出しの自然の脅威である。
いわば全裸の自然とでも言うべきだろうか。
だが、意外にもテルはこの猛烈な冷気を受けて、意力をより高めていった。肌に突き刺さる冷気寒風を正面から受け止めるテル。彼には確かな予兆があった。
この試練を超えたとき、自分はムラへと帰る資格を得るだろうと。
真正面からやって来る吹雪を視認したキクイはテルに忠告しようとしたが、その雄々しい笑い顔を見て考えを改めた。
「成長しようとする男に、過度な助言は野暮なものだね」
「似合わない帽子に、似合わない気遣い!」と噛みつくツバキも本心ではテルの成長に感心し、キクイの気遣いを素直に褒めたい心持ちであった。
「止まれ!」
雪山の岩壁の上から1体の人影が現れ、先に進もうとする一行を制止した。極寒の地を治めるキャプテン・ハマレンゲである。
「ここから先はキングへとつながる一本道。シンジュ団にとっては重要な場所。ドレスコードをわきまえないのであれば、通すわけにはいかない!」
ハマレンゲの位置からはテルたち一行の姿がよく見えなかったようである。彼も、まさか職場の同僚たちが謎の一団を築いてやって来るとは思わなかったのだろう。
「オニゴーリ!こごえる風だ!」
ハマレンゲは相棒のオニゴーリに指示を伝える。オニゴーリは主人、いや相棒の意図を瞬時にくみ取り、一行に直撃はしないが進行経路を押さえられる形で技を展開する。
殺生が目的ではないのだから、直撃させるよりも、威嚇の意図を明確に伝えることを選ぶべきだとしたハマレンゲとオニゴーリの判断は完全に一致していた。 - 126二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 16:02:21
が、
「っ!?テルさま!?」ノボリが珍しく声を上げた。
テルはオニゴーリが展開した猛烈な極寒空間に、自分から入っていったのである。慌てて止めるツバキとノボリ。ススキもテルの判断の誤りを問う。
「いくら何でも勇みすぎだよぅ!」ツバキは、ツバキのツバキがテルの右手に接触しても気にせずテルの案じた発言をする。ちなみにテルのピチュウは寒さから縮み上がっているので、この場では行動疎外の要因にはなり得ない。
一行の様子がおかしいことに気づいたハマレンゲは岩壁から飛び降りて、一行の様子も見に近づいてきた。当然、シンジュ団の見知った面々がいることに気づき、事情を尋ねることにした。
「うむ!感心だ!やはり肉体は自然の中に晒してこそ強くなる!それは精神も同じことだろう!」
ハマレンゲはテルの心意気にいたく感銘し、しばらくの間行動をともにすることにした。
思えば、この時点で彼らは気づくべきだったのかもしれない。正気の常人なら全裸で大地を闊歩しようなどとは思わないということに。 - 127二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 16:02:53
数刻後、セキとカイが純白の凍土に到着したときにはすでに、クレベースがうんざりした顔をして戦場から住処へと帰って行くところであった。
「おい、キャプテンの姿が見えねえぞ」
「あっ、確かに!ハマレンゲ先生がここにいないなんて、滅多にないぞ!」
「こりゃあいよいよ大事になってきたぜ・・・!」
「ああ、私たちはなにかとんでもないものに巻き込まれているかもしれない・・・恥ずかしいとか、そういう次元じゃなくなってきたかも・・・」
「ここは、ギンガ団にも伝えないと」
「ここは、デンボクの旦那にも伝えねえとな」
ピタリと息のあった調子でまったく同じ提案をする二人。コトブキムラへと走る二人の足取りに確かにあった甘酸っぱい気配は、焦燥感に飲み込まれて見えなくなっていた。
「うむう!!謎の一団!?キング場を襲撃!?」
「ああ、旦那。こりゃいよいよそれぞれの団が力合わせなきゃいけねえ。」
「そうだよデンボクさん!敵の狙いが何なのか分からない以上、ヒスイ全体の危機につながるかもしれないよ!」
「・・・そもそも敵なのかどうかすらも分からないとは・・・まずは調査が必要か」
「調査・・・・まさか!」
「うむう!調査隊隊員ショウを送り込もう!シマボシ!ショウを呼べ!」
そして、半刻もしないうちに(ここでは7分程度を想定)、ショウが意気揚々とやってきた。
「団長!聞きました!また任務ですね!?」
「うむう!ここにいるコンゴウ団・シンジュ団それぞれの長とともに行動し、「謎の男たち」について調査せよ!」
「はいっ!!!」
ショウはまだ知らない。自分がこの事件の核心に関わっているということを。そして、彼女を想像だにしない悲劇が襲い掛かるということを。 - 128二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 16:04:30
「詳細は俺から話す。カイが話すにゃ、ちと厄介な内容でな。」移動中、セキがショウに事情を伝えることにした。情報がない状況下で相手の居所が分からないため、とにかくのアタリをつけてテンガン山に向かうことにしたショウたちだが、カイはガラナの安否を確認するために一時離脱している。
アヤシシの背に乗って話しながら移動していくショウとセキ。
「「裸の男たち」、ですか・・・」
「ああ、俺もはっきり見たわけじゃねえが、カイは連中の姿を遠巻きに見たらしい。峠クイーンのドレディアが怯えてたって話だ。正気じゃねえぜ。キャプテンたちの姿が消えてるってのも怪しい。こいつはなんかあるぜ。」
「そいつらがテンガン山にいるかもしれないってことですよね・・・あれ?でも、その「裸の男たち」って何か悪いことはしたんですか?」
「屋外を裸でちょろちょろしてる時点でマズイだろうよ。」
「あっ、たしかに。」
ショウとセキが山頂ベースにたどり着いたとき、すでに日がとっぷりと暮れていた。これ以上は夜間登山となり、命の危険が段違いに増えてしまう。ここは一旦この山頂ベースで休憩を取り、日が昇ってから改めて調査を行うことになった。 - 129二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 16:04:52
夜、携行食で簡単な夕飯を作って翌日のための英気を養うショウとセキ。大き目の焚火がパチパチと音を立てているが、それ以外には不思議なほどに静かであった。本来ならあり得ない。野生のポケモンたちが数多く生息するこの地で、鳴き声などが全くしないなどあり得ないのである。
「なんつーか・・・「心胆寒からしめる」ってのはこういうもんなのかもな・・・正体も分からねえ奴らを前にするってのは・・・」
「えっ・・・・セキさん・・・?今なんて・・・・」
「ん?正体も分から・・・」
「その前です!!」
「え・・・と、「心胆寒からしめる」って・・・・」
「っっ!!!!」
ショウには覚えがあった。その言葉に。そのセリフに。
その気配に。
「セキさん・・・・。明日の調査、独りで行動した方が見つかりにくいと思うから、私独りで行きます。セキさんはカイさんと合流してあとからタイミングをずらして来てください。」
額に冷や汗をうかべて話すショウの言葉をセキはそのまま受け入れた。ショウはヒスイ最強の達人。それでなくとも調査隊は隠密行動の専門家であり、その提案は至極真っ当なものだったからである。
(もし「あいつ」がいるなら・・・)夜は更けるも、ショウは遅くまで眠ることはできなかった。 - 130二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 17:09:30
- 131二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 17:16:29
正気なら全裸って行動しないってはまさにその通りなんだが、このスレで言われるとは・・・
- 132二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 17:40:01
普段から裸の人が混じるとワケわからなくなるな・・・
- 133二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 18:07:38
「どうしたんですか!?」
「どういうことなんですか!?説明してください!」
「テル先輩!!」
岩壁の上に立ち、ショウを見下ろすテル。その眼には確かな力が宿っているが、彼が正気でないことは誰の目にも明らかである。テルはいま、全裸でテンガン山に立っているのだから。
テルとショウの間は10メートルといったところか、起伏に富んだこの岩壁を登るのはショウでなくとも難しくないだろう。
ただ、ショウの行く手を阻むようにキクイ、ノボリ、ススキ、ツバキが立ちはだかる。
岩壁の上から動かぬまま、テルは口を動かす。
「ショウ・・・ごめんな。オレ、お前の隣に立っても恥ずかしくない男になるから・・・」
「今もうすでに恥ずかしいですよ!!?」
「これはオレに必要なことなんだ・・・」
「全裸が必要な事態なんて聞いたことない!!アルセウスも絶対ビックリしてますよ!?」
「裸で修行して強くなる・・・・」
「服着て修行して強くなって下さい!?」
どうも暖簾腕押しのような問答が続く。明らかにテルにはいま、なにかがとり憑いている。そしてその何かがショウには何となく分かっていた。
問題は理解できたが、事態は最悪といってもいい。なにしろショウはいま、テンガン山の山頂付近で、全裸の男たちを前に一人で相対しているのである。多勢に無勢なら、今まで何度も覆してきたが、今目の前にいるのは、手練れのキャプテンたち。野生の群れを相手にするのとはワケが違う。
ショウは覚悟を決めかねていた。この戦いは今までで最も過酷な戦いになるだろう。何より、今まで絆を結び、自分を支えて応援してくれた人たちが相手になっているのだから、うら若き少女に割り切れと言うのは、あまりに酷である。
ぎりっ・・・と歯噛みするショウの真後ろの岩壁の上から声が聞こえてきた。
「ショウ!!」
「ショウさん!!」 - 134二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 18:13:11
ショウが見上げると、そこにはセキとカイ
そして、彼らが連れてきたのであろうヨネ、ヒナツ、ガラナが腕を組んで立っていた。
もちろん、彼女は服を着ている。しかし、
「学者先生に聞いたぜ!」叫ぶセキ。
「装備を透かす技術を持っているかもしれないと!」叫ぶカイ。
「「だったら!!」」
「「「「最初から脱ぐまで!!」」」」
テンガン山の頂上で、ショウ以外の全員が武装を解除して対峙することになった。 - 135二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 19:20:53
なんで??????
- 136二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 19:21:07
キクイVSヨネさん
ノボリVSヒナツちゃん
ススキVSガラナさん
ツバキVSセキさん
ハマレンゲ先生VSカイちゃん
テル先輩VSショウちゃん
カイちゃんとヒナツちゃんがキツそうだな - 137二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 20:00:07
もっと気にするところあるだろ?
- 138二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 20:03:31
ツッコミ成分が足りなすぎる
- 139二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 20:07:10
ショウちゃん以外全員全裸ってことはもうクライマックスか。思ったより早かったな(感覚麻痺)
- 140二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 20:39:10
ちょっと指折れたっぽいんで、今日はここまでかもしれません。
病院行ってきます。たぶんただの骨折で大したことないと思います。
明日には再開しますぜ、ぐへへ - 141二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 20:40:56
骨折レベルの負傷を軽く流すな
- 142二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 20:47:27
お大事に
無理しないでください、マジで - 143二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 21:45:22
指の骨折はかなりの大したことなんよ、お大事にです
- 144二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:11:23
作者もバトルに参加してない?
- 145二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 04:38:26
- 146二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 09:29:23
折れてましたが、骨折程度では私のほとばしる全裸への情熱を止めることはできない。再開します。
- 147二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 12:52:54
右も裸、左も裸、もちろん正面には裸のテル。
ショウはいま衣服を身に纏っているが、着衣の者が少数派になるという異常事態に、うら若き乙女の羞恥心が合わさり少女の顔は茹でダコのように紅く染まっている。
「なっ・・・なっ・・・・!?/////」
「溶けろ!ヌメラ!」「ゴンべ!行けえ!」
「くっ!さすがノボリさん!」「ヒナツさま、スーパーブラボー!」
「ススキ様!もっとこちらへ!もっと近くへ!」「ガラナさん!?目が怖いですよね!?」
「ハマレンゲ先生!行きます!」「こちらこそだ!オニゴーリ、行くぞ!」
「裸でよそ様んとこをうろつくんじゃねえ!ツバキ!」「アニキもいま全裸だよぅ!」
それぞれの持ち場で、みな懸命に戦っている。
「何なんですかコレ!そもそもなんで戦ってるんですか!?なんで裸なんですか!?」
ショウの疑問は至極まっとうなものである。そもそも彼らは敵対関係ではない。それどころか、寝食をともする仲間たちである。テルが隊服を脱いだのは修行のためであったが、そもそも裸で修行するなどということ自体が変態の発想である。 - 148二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 12:53:10
にもかかわらず、テルは仲間を増やしていき、いまテンガン山の頂きに立ってショウと対峙している。もちろん、腰のピチュウも真っすぐにショウをにらみつけている。
明らかな異常事態。よしんばテルに変態的な性癖があったとしても、集団を築くところまではいけないはず。
そしてもう一つの違和感。それは、テルの戦闘力にあった。
まがいなりにもショウはこのヒスイの大地で最強のポケモントレーナーである。捕獲と育成だけでなく、勝負ごとにおけるショウの才覚は抜きんでたものがあった。そのショウを相手に、テルは大立ち回りを繰り広げているのである。テルの実力は極端に低いわけではないものの、英雄的戦力であるショウを相手取れるほどではなかったはず。
そんなテルがショウと正面から勝負できていること自体が異常なことであった。
動くたびに激しく左右に暴れるテルのピチュウが、視界に入るたびにショウは何か失ってはいけないものが失われていくような錯覚に陥った。周りには戦いの剛声と跳梁跋扈する裸の男女。
頭がくらくらとしてきたショウは、生まれて初めて狂気に身を任せることにした。
「こんな・・・・こんな・・・・こんなの!私がおかしいみたいじゃないですか!!」
叫びながら衣服を脱ぎ捨てるショウ。もちろん、両手を使ってしっかりと体を隠している。
その姿をみてテルはにっこりと笑った。
「なに笑ってるんですか!!!」ショウは激怒した。 - 149二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 12:59:38
全裸と全裸が正面からぶつかり合えば、より強い方が残るのはこの世の道理。いくらテルが強くなったといっても、策も用いずにショウを下せるはずはない。
「おれ・・・いったい何を・・・」見た目では分からないが、テルは正気に戻ったようであった。己が何故こんなにも裸で動き回ることにこだわったのか、彼には見当もつかなかったが、ショウにはある目星がついていた。
ヒトの認識や思考に影響を及ぼすのはエスパーやゴーストタイプのポケモンの十八番である。だが、ノボリやハマレンゲのような心身ともに強靭な達人たちまで影響下に収めるとなると、尋常なことではない。通常のポケモンではそんな芸当が不可能である。
そう、通常なら。
「姿を見せなさい!!
ギ ラ ティ ナ !!」 - 150二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 13:17:42
ゴーストタイプとドラゴンタイプを併せ持つ、深淵の暴王ギラティナ。
一度ショウに敗れ敗走してから、ギラティナは考えていた。どうすればあの少女に勝てるのか、と。それは悪意や敵意によるものではなく、もっとシンプルな生存本能によって導かれた思考であった。
なにしろ、人間と協力して追い詰めたにもかかわらず、数の優位をもって攻め立てたにもかかわらず、この人間の少女はそれを打ち破ってきたのである。アルセウスへの復讐心とは別のトラウマとなっていてもおかしくはない。
そして、熟考の末たどり着いた一つの答え、それが少女が「少女である」ことを突くというものであった。
人間の若いメスは羞恥心が非常に強い。
過度な感情は判断や動作をゆがめるが、それは羞恥心も同様である。ならば、人々を影から煽って、少女が羞恥心を感じるような状況を作ってやればいい。
そうして、作られたのが、この「ショウ以外全員全裸テンガン山」である。
しかし、ショウは折れなかった。自らも衣服を脱ぎ去ることで羞恥心を克服し、ギラティナの策略を打ち破ったのである。このテンガン山というヒスイの中心で、ショウとギラティナは三度まみえることとなった。
しかし、今回は一人ではない。いま、彼女の後ろには多くの仲間たちが並び立っている。もちろん全員裸なことは言うまでもない。もっとも、カイとショウだけは羞恥心を捨てきれてはいないようだが。
咆哮がぶつかる。
ギラティナの狙いはショウだが、ショウが倒れることはヒスイの危機を表す。
空をかける稲光とともに、ヒスイを守るための最後の戦いが始まった。 - 151二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 13:20:41
このデフォルメされた絵柄でグレイシアのニヤニヤ感とリーフィアのあらまぁ感を出せるのすげえよ
- 152二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 13:31:40
なんかめっちゃ熱い感じだけどみんな雪山で全裸になってるんだよな…
- 153二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 14:09:19
なにげに全裸であることを異常事態として描写したのは初めてか?
- 154二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 14:10:28
盤外戦術を仕掛けるなんて賢い伝ポケだなあ
- 155二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 14:16:25
その盤外戦術が「相手の意中であろう異性をひん剥て、周りもひん剥いて、ドキドキさせてミスを狙おう」なの悲しすぎんか?
- 156二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 14:44:43
俺は普通だったのに、キクイきゅんに・・・・普通だったのに!!!(怒り)
- 157二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 16:24:42
- 158二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 16:36:59
矮小な人間に勝つための策が「周りの人間の精神操作して羞恥心煽って動揺させたろ」なの神ポケとして恥ずかしくないんか
- 159二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 19:10:13
百石が震え、天地(あめつち)が唸る。古の暴威は咆哮とともに勇者たちへと襲い掛かる。
「は、速い!散ってください!」全体に対するショウの指示。言い終わる前に全員がその意図を察知し散開してギラティナの攻撃をかわす。それでもテンガン山の岩盤を深くえぐる竜爪の威力は、対峙する者の肝を冷やすに余りある。
「ドラゴンクローですか!敵ながらブラボーな威力!」ノボリは賞賛しつつもジバコイルを放って戦線の形成を試みる。さすがの手腕だが、地力の差からか、一瞬の足止めに終わる。
「ヌメラ!ドラゴン技に気をつけろ!強すぎるからね!」ギラティナの攻撃目標がうつろっているのを見抜いたキクイは間合いの調節を行い、できるかぎり戦線を複雑化しようとここ見る。
「グレイシア!オニゴーリと合わせて!」ハマレンゲがギラティナの背後からオニゴーリの氷技を打ち込むタイミングで、カイもグレイシアに氷技を指示する。相性としては申し分ないが、黙って喰らってくれるはずもない。
挟撃が成立する直前でギラティナの全身を黒い煙幕が覆った。ポケモンたちを含め、誰からもギラティナの姿を確認できない瞬間が生まれてしまった。ショウには見覚えがあるこの技。喉が裂けんばかりに叫ぶショウ。
「ゴーストダイブ!!逃げてください!!!」黒煙の中から突如突進してきたギラティナ。緩急によって体感的には倍速を超える。グレイシアを通り越して、その主人であるカイを狙う一閃。
だが、間一髪でヨネのゴンべが間に入ることができていた。そして、その隙にセキがカイを抱きかかえて距離を取る。
「いまのはゴースト技だからどうにかできたけど、ほかの技が来たらヤバいよね」冷や汗とともに敵を睨むヨネだが、窮地とは思えない力強い眼差しである。
「俺たちもいるよぅ!!」スカタンクとともに、ギラティナの死角から技を打ち込むツバキ。完全に不意を突かれたギラティナは「はどうだん」の発射が遅れ、直撃を受ける。むろん、この一撃で大きく戦局が動くほど、その装甲は薄くないが、この戦闘での最初の一矢はツバキの大仕事となった。 - 160二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 19:23:24
「ドレディア!いくよ!」足を止めれば高威力技の餌食となるこの状況。ヒナツはドレディアとともにギラティナの足元をかく乱する作戦にでた。その刹那の間隙を縫って、ガラナとススキが攻撃を仕掛ける。
「ウィンディ!」「イダイトウ!」それぞれタイプの違う攻撃を別の角度から同時に打ち出され、これもギラティナにダメージを与えることに成功した。
「いける!テル先輩!合わせてください!パルキア!亜空切断!!」
「ピカチュウ!10万ボルトだ!」
ショウはこのとき、あれほどにも味わった苦労を、忘れてしまったようであった。
「いける」と思ったときほど、危ないのがこのヒスイ地方だということを。 - 161二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 19:33:20
パルキアの強烈無比な一撃をうけて再び黒煙の中に姿をくらましたギラティナ。明らかに自分たちが押している。勢いはいま自分たちにある。にもかかわらず、この場の全員が背筋に冷たい汗を走らせていた。首筋から走り出したその汗は、いつもなら胴体を覆う布に消えていくが、今回ばかりは地面へとそのまま飛び込んでいった。
「いかん!まだ終わっていない!」ハマレンゲとノボリはまったく同じタイミングで注意を促した。黒煙から姿を現したのは、ショウにとっては恐怖の象徴でしかない、あの姿。
ギラティナ オリジンフォームである。
ポケモンたちもキャプテンたちも、みな疲労困憊で限界状態だが、戦いは終わらない。
膝をつきたくなるような圧迫感の中で、心が折れた者は一人もいなかった。
「舐められたまんまじゃ終われないよね!」ヨネが叫ぶ。
「「「「「おう!!」」」」」一同が声を合わせる。
「姿が変わったということは、追い詰めたということだ!」とカイ。
「やっこさん、ずいぶんお疲れみたいだ!ここら寝かせてやろうぜ!」とセキ。
みなが意気を高めている最中、テルは何も言わず、隣に立つショウの右手を左手で握った。驚くショウにテルは穏やかに笑って告げる。
「絶対、勝とうな」
正真正銘、これが最後の大一番となる。 - 162二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 19:55:22
「りんしょう」という技がある。それそのものは決して強力無比というわけではないが、重なっていくにつれてその威力を増す、という仕組みのある技である。
このテンガン山の頂での戦いは、そういったものであったのかもしれない。
ヒトとポケモンと。それぞれが心を一つにして、何度も何度も積み重ねてきた重厚な歴史、その一幕として彼らは戦っている。
ときには打たれ・・・、
ときには倒れ・・・、
それでも仲間とともに立ち上がり、強大な敵に挑む・・・。
そんなことの繰り返しが力を与えるのだろうか、ショウたちの力はいま、単純な足し算ではないもっと巨大なものへと昇華している。
それでもなお、ギラティナには一歩及ばない。敵も全力である。運命の女神も勝利の女神も、どちらに微笑むべきかを決めかねているようであった。
渾身の力を振り絞って、みなが最後の一撃に望みをかけようとしたそのとき、テルやショウ、いやここにいる全員の中に不思議な声が聞こえたような気がした。
(人の子よ・・・諦めないその思い、見事です・・・)
ほんの少し力が湧いたような気がしたショウたちは、改めて、地を揺るがさんばかりに吼える。
最後の一撃を放つとき、ショウとテルはぎゅっと手を握りあっていた。
・ ・ ・ - 163二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 20:08:49
そういやここヒスイ地方だからサンドイッチ爆破オチができないね
イモモチが崩れ…るのはムベさんにぶっ飛ばされそうだしどう締めるんだろう - 164二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 20:12:22
アルセウスはどんな気持ちでこいつらに手を貸したんだ・・・?
- 165二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 20:16:38
やっぱり全裸スレの醍醐味は名文量産機のスレ主と脳を焼かれたクリエイターたちの全裸FAだと思う。
- 166二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 20:20:52
ウォロは見事に全裸SSから逃げたな…
そしてデンボクさんのひん剥かれるパートを実況で全裸にするって宣言されてた時からそっと待ってるわ - 167二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 20:58:40
数刻後、テンガン山の頂から降りてくる無数の足音。
朗らかに笑うテルたちの姿があった。
「いけすかないが、最初の一撃は認めるものだね」とキクイはツバキを褒める。
「ヌメラの技も「分かってる」感じだったよぅ」ツバキも素直に返す。
「おい・・・」
「ん?なんだ?」
セキとカイが隣り合って話をする。2人とも妙に距離が近い。
「いつまで握ってるんだ・・・///」
「いやか?」
「いやとかじゃ・・・ないけど////」
「んじゃいいじゃねえか。もう少しこのままでよ。」
「・・・うん///」
長らく不仲であったシンジュ団とコンゴウ団だが、両者和合のときは案外近いのかもしれない。 - 168二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 20:59:02
「なあ、ショウ」
「・・・なんですか?テル先輩」
「俺、ショウの隣に立ちたいんだ。ショウの隣でも恥ずかしくないくらい強くなる。そのとき、お前に改めて言いたいことがあるんだ。」
「・・・なら、私はいま言いたいことがあります。」
「・・・?なんだ?」
「テル先輩、大好き!!」
ノボリとハマレンゲは若者たちのやりとりを微笑ましく眺める。ヨネとヒナツは口角があがるのを押さえる気もないようだ。
「帰りましょう!私たちの居場所に!」 - 169二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 20:59:29
それからしばらくの間、ムラに帰って来たテルはデンボクとシマボシに心からの礼を言い、二人を心底困惑させたり、若い男女の衣服の露出度が激増したりと色々な変化があった。
そして、数日後・・・
任務から帰ってきたテル。もちろん今はきちんと隊服に身を包んでいる彼の下へラベン博士が息を切らしながら走ってきた。
「できましたよ、テルくん!!対象の纏っている布や鎧を一瞬で吹き飛ばす装置をinventionしましたよ!!」
~完~ - 170二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 21:01:53
1スレで収めようと思うと、全域を全裸にはできませんな・・・
今回逃がしてしまったのは、
・ウォロさん
・デンボクさん
・タオファさん
・シマボシさん
・ムベさん
・シュウゾウ
・サザンカさん
・ワサビちゃん
このあたりでしょうか。絶対に逃がしません。今後必ずひん剝いて見せます。 - 171二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 21:04:50
次はどんなん書こうかな・・・SS楽しいな・・・
イーユイ編が残ってるな・・・
ヒナツちゃんをメインに何か脱がないSSもいいな・・・
いや待てヨネさんもいいな・・・
ホミカに再チャレンジするか・・・
ペパーはまだしばらく平和を噛みしめるがいい・・・
何かいいネタとかリクエストあったら言ってくださいね! - 172二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 21:06:28
完結お疲れさまです!
個人的にはセキカイの脱がないラブコメを見たいです - 173二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 21:12:41
- 174二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 21:17:00
ミラーコート!
- 175二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 21:54:28
- 176二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 22:44:51
完成お疲れ様です!
ラスト収拾つかなくなった責任とって
デンボク団長が全裸土下座するかと思ってた - 177二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 22:51:29
終始ピカチュウが不満げなの笑うわ
- 178二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 01:26:35
- 179二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 06:05:01
- 180二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 10:05:10
まっとうな意見すぎるw
- 181二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 18:34:55
デンボクさん、デフォで相撲が好きで特技だから剥くのは簡単そう
懐刀がどう動くかな - 182二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 21:18:13
今やっと追いついた面白かった〜
読むの夢中でハート明日の忘れたから今から押しに戻るわ
創作カテにお引越しして気兼ねなく長編やら派生やらいっぱい書いてほすい - 183二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 01:33:04
創作カテあんま人いないから、良いのが来てくれると嬉しいな
- 184二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 09:52:37
あんまり詳しくないんだが、創作カテだと何かメリットがあるんか?住人が玄人多めとか?
- 185二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 10:51:18
単純に分類として1人のスレ主が連載するSS系スレは特定作品カテゴリでやるんじゃなく創作カテゴリでってだけやない?
でも以前別の人のポケのゲーム実況スレ立った時は実況スレでやってくれと言われていたけれど、こちらは特にそんな事言ってくる人見かけなかったんだよね
S S系スレが創作カテ、実況スレは実況カテで、は分かる。でもそうじゃない実況スレやSSスレもあって、それは何が違うんだろう - 186二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 11:17:24
ここの創作カテ勧めの人と同じかはわからないけど、別のダイス・安価系スレでも安価指定されてるのにそれに乗ることなくただ創作カテ移住を提案するだけって人がいた。中身読んでないのかな
内容としてはポケモンものなんだからポケカテでよくね?と思うんだけど、創作カテだと落ちるまで時間が長くて保守不要とかあるのかね - 187二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 12:27:09
ちなみに創作カテにあるべきものが別カテにあるのは、ルール違反的なやつある?ルールじゃなくてもマナー的にダメとか。
- 188二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 14:53:13
内容がポケモンでもSSとか安価はスレ主以外がどうしても受け身になるのもあって「個人の創作」が長くなるなら創作スレに〜って促しはどこのカテでも見かけるかな
住み分けローカルルールみたいなもんだから言われる言われないのムラもある
スレ主や創作が悪いとかでは全然ないかんね?個人が発信するものが長いとか多いならって話だかんね? - 189二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 15:59:25
考え方は色々あるんだな…全裸スレで多様性を学ぶとは思わなかった
個人的にはスレの住民のツッコミも含めて楽しんでるからカテが変わって人が来なくなったりしたら、寂しいかな。逆に増えたら嬉しいけど。 - 190二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 16:26:33
この人のSS面白いからたくさんの人に読んでもらいたいって気持ちはめちゃわかる。でも何でやんわり促されてるのかわからんならもう少しROMったほうがええで。とりあえずスレ主さん完結お疲れ様でした!自分は単発で終わろうが続いて創作カテ移ろうがついて行きますよ〜!
- 191二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 17:21:03
少し前からあにまん見始めたから、そういうローカルルールあるのかな他に誰も強く止めないし、そういうものなのかな?と思っていたけれど、明確に強固なルールって訳でもないんすね
人によるなら、これからは特定カテだけじゃなく創作や実況カテもちらほら確認した方が良さそうだなー - 192二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 17:22:54
創作カテ見てきたら、思ったより普通の会話してた。創作の苦しみとかコツとかの話してた